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Title:
DISCHARGE LAMP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/087747
Kind Code:
A1
Abstract:
As the time period from turning off a discharge lamp (OFF) to turning on the discharge lamp again (ON) becomes shorter than a time period (T1) during which the natural discharge of a capacitor (C11) is completed, the lighting time of an auxiliary bulb (30) is set to a shorter time in comparison with a normal time (T0) (T1>T4>T2, T0>T5>T3).

Inventors:
IIDA SHIRO
TAKAHASHI AKIRA
ITOU KIYONORI
SUGIMOTO HIROSHI
Application Number:
PCT/JP2008/004028
Publication Date:
July 16, 2009
Filing Date:
December 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
IIDA SHIRO
TAKAHASHI AKIRA
ITOU KIYONORI
SUGIMOTO HIROSHI
International Classes:
H05B41/24
Domestic Patent References:
WO2007049659A12007-05-03
Foreign References:
JPH0729688A1995-01-31
JPH08171991A1996-07-02
JP2001313189A2001-11-09
Attorney, Agent or Firm:
NAKAJIMA, Shiro et al. (2-1 Toyosaki 3-chome, Kita-k, Osaka-shi Osaka 72, JP)
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Claims:
 放電により発光する発光管と、前記発光管よりも高い光束立ち上がり特性を有する発光体と、前記発光管及び前記発光体を点灯させる点灯ユニットと、を備える放電ランプであって、
 前記点灯ユニットは、前記発光体を、前記発光管の点灯に合わせて所定時間だけ点灯させるとともに、
 前記発光管が前回消灯から一定期間内に再点灯された場合には、消灯から再点灯までの時間が短いほど、前記所定時間を短く変更するタイマー回路を含む
ことを特徴とする放電ランプ。
 前記タイマー回路は、コンデンサと抵抗とを含むCR時定数を用いた回路であって、
 前記発光管の点灯または消灯に合わせて、前記コンデンサをそれぞれ充電または放電させる
ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
 前記発光体は、フィラメント電球である
ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
 前記発光管は、内方に空間を有する状態で、仮想軸廻りを螺旋状に旋回する旋回部を有する二重螺旋形状を有し、
 前記発光体は、前記発光管の前記内方の空間に挿入されている
ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
 前記発光管は、透光性のグローブで覆われている
ことを特徴とする請求項4に記載の放電ランプ。
 前記タイマー回路が正常に動作しないときに前記発光体の熱により溶断して前記点灯ユニットへの通電を遮断する温度ヒューズを備えることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
 放電により発光する発光管と、前記発光管よりも高い光束立ち上がり特性を有する発光体と、前記発光管及び前記発光体を点灯させる点灯ユニットと、を備える放電ランプであって、
 前記点灯ユニットは、前記発光体を、前記発光管の点灯に合わせて所定時間だけ点灯させ、
 前記発光管がその消灯から一定期間内に再点灯された場合には、前記所定時間の発光体の点灯を禁止するタイマー回路を含むことを特徴とする放電ランプ。
 放電により発光する発光管と、前記発光管よりも高い光束立ち上がり特性を有する発光体と、前記発光管及び前記発光体を点灯させる点灯ユニットと、を備える放電ランプであって、
 前記点灯ユニットは、前記発光体を、前記発光管の点灯に合わせて点灯させる点灯回路を含み、
 前記点灯回路は、前記発光管の前回消灯から再点灯までの時間に応じて、前記発光体への入力電力を変更することを特徴とする放電ランプ。
 放電により発光する発光管と、前記発光管よりも高い光束立ち上がり特性を有する発光体と、前記発光管及び前記発光体を点灯させる点灯ユニットと、を備える放電ランプであって、
 前記点灯ユニットは、前記発光体を、前記発光管の点灯に合わせて点灯させる点灯回路を含み、
 前記点灯回路は、前記発光管の前回消灯から再点灯までの時間に応じて、前記発光体の点灯態様を異ならせることを特徴とする放電ランプ。
Description:
放電ランプ

 本発明は、放電ランプに関する。

 省エネルギー時代を迎え、照明分野にお ても、従来一般的に使用されてきた白熱電 に替わり、蛍光ランプの使用が浸透しつつ る。蛍光ランプの中でも、高いランプ効率 有し、白熱電球用のソケットを利用して装 可能な電球形蛍光ランプが普及してきてい 。

 電球形蛍光ランプは、ホルダーに取り付 られた発光管と、当該発光管を点灯駆動す ための回路部品を実装したプリント板とを し、このプリント板がケース内に収納され 構造を有する。なお、ケースの一端部には E型などの口金が取り付けられている。

 発光管は、屈曲ガラス管の管両端部にフ ラメントコイル電極が封止され、屈曲ガラ 管の内壁には蛍光体層が形成されている。 して、発光管の内部には、253.7nm紫外放射物 質としての水銀Hgが封入され、緩衝ガスとし アルゴンArネオンNeなどの希ガスが封入され ている。

 ところで、発光管に封入された水銀から 放射紫外線は、管内の水銀蒸気圧に依存し おり、水銀蒸気圧が低い状態下の始動では 束の立ち上がりが遅い。

 このような問題の解決を図るために、発 管に隣接させてフィラメント電球を補助的 配し、始動時の一定期間だけフィラメント 球を点灯させるという技術が提案されてい (例えば、特許文献1参照)。フィラメント電 から発せられる光束により、始動時のラン 全体としての光束を底上げし、立ち上がり 性の向上を図っている。

 特許文献1:特開2000-164174号公報
 特許文献2:特開平3-74002号公報

 しかしながら、発光管が一度点灯し光束 立上り安定した後、一旦消灯させ再度点灯 せる場合、消灯時間が短いと発光管はすぐ 安定時に近い光束まで立ち上るので発光体 点灯させる必要がなく、省エネの観点から 好ましくない。さらに発光体を点灯させる 要のない場合に点灯させると発光体の寿命 短縮させてしまうという問題がある。

 フィラメント電球が寿命などの原因によ 点灯しなくなった場合には、発光管だけが 灯することとなる。

 このような場合、発光管は点灯するので 応使用を継続することが可能であるものの 光束立ち上がり特性が悪化し、製品仕様と 異なった点灯状態が生じることとなる。

 このため、製品仕様の保証という観点か 、フィラメント電球の寿命が先に尽きてし うという状態を回避する必要がある。

 また、電球形蛍光ランプが中々点灯しな ことにユーザが気づき、ユーザの使用感を なってしまうことも考え得る。

 本発明は、上述の問題に鑑みてなされた のであって、電球形蛍光ランプなどの放電 ンプにおいて、発光管の近傍にフィラメン 電球などの発光体を備え、点灯時に発光体 一定期間だけ点灯させることで良好な光束 ち上がり特性を得ることを実現しつつ、発 体を長寿命化することで、ランプとして良 な特性を寿命末期まで維持できる放電ラン を提供することを目的とする。

 本発明に係る放電ランプは、放電により 光する発光管と、前記発光管よりも高い光 立ち上がり特性を有する発光体と、前記発 管及び前記発光体を点灯させる点灯ユニッ と、を備える放電ランプであって、前記点 ユニットは、前記発光体を、前記発光管の 灯に合わせて所定時間だけ点灯させるとと に、前記発光管が前回消灯から一定期間内 再点灯された場合には、消灯から再点灯ま の時間が短いほど、前記所定時間を短く変 するタイマー回路を含む、ことを特徴とす 。

 (1)本発明に係る放電ランプでは、消灯か 一定期間内に点灯された場合には、発光体 点灯させる所定時間を短くするため、発光 の総点灯時間を短縮することができる。こ ため、発光体が発光管より先に寿命を迎え 可能性を低減することができ、発光体によ 光束立ち上がり特性の向上の効果を、ラン (発光管)の寿命末期まで享受することが可 となる。

 (2)また、前記タイマー回路は、コンデン と抵抗とを含むCR時定数を用いた回路であ て、前記発光管の点灯または消灯に合わせ 、前記コンデンサをそれぞれ充電または放 させるとしても構わない。

 (3)また、前記発光体は、フィラメント電 であるとしても構わない。

 (4)また、前記発光管は、内方に空間を有 る状態で、仮想軸廻りを螺旋状に旋回する 回部を有する二重螺旋形状を有し、前記発 体は、前記発光管の前記内方の空間に挿入 れているとしても構わない。

 (5)また、前記発光管は、透光性のグロー で覆われているとしても構わない。

 (6)また、前記タイマー回路が正常に動作 ないときに前記発光体の熱により溶断して 記点灯ユニットへの通電を遮断する温度ヒ ーズを備えるとしても構わない。

 (7)また、本発明に係る放電ランプは、放 により発光する発光管と、前記発光管より 高い光束立ち上がり特性を有する発光体と 前記発光管及び前記発光体を点灯させる点 ユニットと、を備える放電ランプであって 前記点灯ユニットは、前記発光体を、前記 光管の点灯に合わせて所定時間だけ点灯さ 、前記発光管がその消灯から一定期間内に 点灯された場合には、前記所定時間の発光 の点灯を禁止するタイマー回路を含むこと 特徴とする。

 (8)また、本発明に係る放電ランプは、放 により発光する発光管と、前記発光管より 高い光束立ち上がり特性を有する発光体と 前記発光管及び前記発光体を点灯させる点 ユニットと、を備える放電ランプであって 前記点灯ユニットは、前記発光体を、前記 光管の点灯に合わせて点灯させる点灯回路 含み、前記点灯回路は、前記発光管の前回 灯から再点灯までの時間に応じて、前記発 体への入力電力を変更することを特徴とす 。

 (9)また、本発明に係る放電ランプは、放 により発光する発光管と、前記発光管より 高い光束立ち上がり特性を有する発光体と 前記発光管及び前記発光体を点灯させる点 ユニットと、を備える放電ランプであって 前記点灯ユニットは、前記発光体を、前記 光管の点灯に合わせて点灯させる点灯回路 含み、前記点灯回路は、前記発光管の前回 灯から再点灯までの時間に応じて、前記発 体の点灯態様を異ならせることを特徴とす 。

 「点灯態様を異ならせる」とは、例えば 点灯時間の長さ、点灯のための投入電力の きさなどを変更する例が挙げられる。

電球形蛍光ランプ1の構成を模式的に示 す断面図である。 電球形蛍光ランプ1の回路構成を示す図 である。 (a)~(c)は、コンデンサC11電位の経時的な 変化を示すグラフを含む図である。 消灯から再点灯までの期間(インターバ ル)と、補助電球の点灯時間との関係のグラ を示す図である。 補助電球の有無が光束立ち上がりに与 る影響を調べた結果のグラフを示す図であ 。 点灯ユニット40の斜視図である。 (a)は、点灯ユニット40を、プリント板70 をはんだ面70b側(チョークコイル78などの動作 回路部品が実装された部品面70aとは反対側の 面)から見た平面図である。(b)は、温度測定 果の表を示す図である。 消灯から再点灯までの期間(インターバ ル)と、補助電球の点灯時間との関係のグラ を示す図である。 電球形蛍光ランプ5の構成を模式的に示 す断面図である。

符号の説明

 1,5 電球形蛍光ランプ
 10 発光管
 30 補助電球
 40 点灯ユニット
 46 タイマー回路
 60 口金
 70 プリント板
 70a プリント板の部品面
 71 温度ヒューズ

 以下、本発明の実施の形態について、図 を用いて説明する。なお、以下、記載する 法などの具体的なランプ仕様は一例であっ 、これに限定されるわけではない。

 1.電球形蛍光ランプの構成
 図1は、実施の形態に係る電球形蛍光ランプ 1の構成を模式的に示す断面図である。

 図1に示すように、放電ランプの一種であ る電球形蛍光ランプ1は、二重螺旋形状の発 管10、この発光管10をその端部で保持するホ ダー20、発光管10における旋回内の円筒形状 の空間に配置された補助電球30、発光管10及 補助電球30を点灯駆動するための点灯ユニッ ト40、点灯ユニット40に係る動作回路部品を 装するプリント板70を備える。

 発光管10は、例えば、定格電力9Wであり白 熱電球60Wの代替として用いられる。仮想軸CL りを旋回する2つの旋回部を有する二重螺旋 形状をしている。螺旋形状部分の管外径は7.5 mm、螺旋に旋回している旋回部分どうしの隙 (巻層の隙間)は2.0mm、旋回回数(巻層数)は約6 回、仮想軸CL方向から見たときの環外径は32.5 mm、管全長は60mmである。

 発光管10は、その管の両端内部それぞれ フィラメントコイル電極(電極間距離530mm)が けられ、管内には波長253.7nm紫外線放射物質 としての単体の水銀Hgが3.0mg封入され、また ルゴンAr、クリプトンKrの混合ガス(Ar80%+Kr20%) の混合ガスが550Paの封入圧で封入されている

 なお、封入する水銀は、完全に単体でな とも亜鉛水銀やスズ水銀などの略単体の形 であってもよい。

 発光管10の放電空間における電極の近傍 は、図示しない補助アマルガムが配設され いる。補助アマルガムは、ランプ始動時に 銀を放出することで光束立ち上がり特性を 善する。補助アマルガムの形成金属体には インジウムInメッキされたステンレスメッシ ュ切片を用いている。

 補助電球30は、円筒状をしたガラスバル 31、ガラスバルブ内に収納されたタングステ ン製のフィラメントコイル32を備えたフィラ ント電球である。このフィラメントコイル3 2は、一対のステムリード線33,34に支持されて いる。

 また、補助電球30は、定格電力20W(発光管1 0の2倍)であって、旋回する発光管10の内方に 入されている。すなわち、補助電球30のガ スバルブ31の外壁は、発光管10の外壁に対し 近接している。ガラスバルブ31は、旋回す 発光管10内側の、旋回軸(仮想軸CL)を中心と た空間内に配されているとも言い得る。

 なお、ガラスバルブ31内には、クリプトンKr -窒素N 2 の混合ガスが80KPa封入されている。ガラスバ ブ31は、管外径16mm、管長40mmである。

 この補助電球30は、発光管10よりも高い( い)光束立ち上がり特性を有し、ランプ1始動 時の一定期間だけ点灯されることで、ランプ 1の立ち上がり特性を向上させる。

 発光管10および補助電球30は、ホルダーに 20設けられた挿入穴にそれぞれ挿入され、ホ ダー20の裏面側でシリコーン樹脂などを用 て固定されている。

 点灯ユニット40は、シリーズインバータ 式などに基づくインバータ回路から構成さ ており、回路効率は約90%である。従って、 光管10への管入力は10×0.9=約9Wとなる。

 ホルダー20により固定されたプリント板70 は、ガラス・エポキシ樹脂製(耐熱温度約150 )であって、略円形状をしており外径は約38mm である。

 また、プリント板70の2つある外層面のう 、一方の部品面(component side,補助電球30側の 面とは反対側となる。)には点灯ユニット40に 係る動作回路部品の大半が実装されている。 他方のはんだ面(solder side)は、部品面の部品 固定し電気的に接続するはんだ付けが施さ ている。

 点灯ユニット40に係る動作回路部品は、 ルダー20の図1中下方向に展開されており、 の動作回路部品はケース50により覆われてい る。

 ケース50の下側端部には、口金60が取り付 けられている。

 発光管10の頂点部分には、凸部10aが形成 れている。

 この凸部10aは、透明性のシリコーン樹脂 らなる熱伝導性媒体82を介してグローブ80と 結合されている。この凸部10aは、発光管10の 光時の最冷点箇所となる。

 また、グローブ80は透光性を有しており、 の内表面には、炭酸カルシウムを主成分と てた拡散膜が塗布されている。
2.回路構成
 図2は、実施の形態に係る電球形蛍光ランプ 1の回路構成を示す図である。

 図2に示すように、電球形蛍光ランプ1の 灯ユニット40は、商用電源から電力供給を受 けて発光管10、補助電球30を点灯させるもの あり、整流器41、平滑器42、安定器43、予熱 路44、タイマー回路46,温度ヒューズ71を含ん いる。

 商用電源側から発光管10に向けた電力経 上において、商用電源から供給される交流 流を整流する整流器41、電流中の脈動分を減 少させる平滑器42、発光管10の点灯を制御す 安定器43の順に接続されている。

 タイマー回路46は、補助電球30を一定期間 だけ点灯させる回路であり、素子として、抵 抗R11~R15、コンデンサ(キャパシタ)C11,C12、ツ ナーダイオードZD,トランジスタ素子Q3,Q4を含 んでいる。

 タイマー回路46の動作の概要は次の通り ある。

 (1)電球形蛍光ランプ1への電源がオンとさ れると(ランプ始動となると)、抵抗R12、抵抗R 14の分圧によりコンデンサC12が瞬時に充電さ トランジスタQ3のGS(ゲート・ソース)閾値に しトランジスタQ3がオンになり補助電球30が 点灯する。また、抵抗R11を通って、コンデン サC11の充電が開始される。

 (2)コンデンサC11の充電電圧がツェナーダ オードZDがしきい値電圧に到達すると、ト ンジスタ素子Q4のBE(ベース・エミッタ)間が 電する。

 (3)トランジスタ素子Q4のBE間の通電により トランジスタ素子Q4のオンになると、トラン スタ素子Q3のGS(ゲート・ソース)間が短絡し 補助電球30が消灯する。

 このように、コンデンサC11の充放電によ 、補助電球30の点灯-消灯制御が行われる。 3(a)~(c)に、コンデンサC11電位の経時的な変 のグラフを示す。

 図3(a)に示すように、電球形蛍光ランプ1 始動(ON)から約60秒後に、コンデンサC11の充 が完了し、補助電球30が消灯される(補助電 off)。

 そして、電球形蛍光ランプ1が消灯される と(OFF)、自然放電によりコンデンサC11の電位 低下し、消灯から期間T1経過後に電位はほ ゼロとなる。

 図3(b)に示すように、電球形蛍光ランプ1 消灯され(OFF)、自然放電が完了する期間T1よ 短い期間T2経過後、再度点灯(ON)された場合 は、コンデンサC11の電位V2から充電再開さ るため、充電期間は60秒より短い期間T3とな 。そして、補助電球30の点灯-消灯の期間もT 3となる。

 図3(c)に示すように、電球形蛍光ランプ1 消灯され(OFF)、期間T4(>T2)経過後に、再度 灯された場合は、補助電球30の点灯-消灯の 間は期間T5(>T3)となる。

 このように、電球形蛍光ランプ1の消灯か ら一定期間T1内に再点灯された場合には、補 電球30の点灯期間は通常の設定期間である60 秒よりも短くなる。しかも、一定期間T1内で 灯-再点灯の期間が短いほど、補助電球30の 灯期間が短縮される。

 消灯から再点灯までの期間が短い場合に 、前回点灯による熱が発光管10内に残り管 の水銀蒸気圧が高いため、光束立ち上がり 性が通常より良好な傾向にある。

 このような場合には、補助電球30により 光管10の光束を補完する必要性は低下する。

 このため、消灯から再点灯までの期間が い場合に、補助電球30の点灯時間を通常よ 短くすることで、補助電球30の総点灯時間を 短縮し、補助電球30が発光管10より先に寿命 尽きるのを抑制することが可能となる。

 図4に、消灯から再点灯までの期間(イン ーバル)と、補助電球の点灯時間との関係の ラフを示す。

 図4中、t6は、再点灯時の発光管10の光束 ち上がり特性(例えば、管内の水銀蒸気圧の 化特性や、管内温度が室温に冷却されるま の所要時間などに依存する。)に基づいて決 定することができ、t6を60秒~300秒とする。

 なお、補助電球の点灯-消灯期間は、C11の 容量、R11の抵抗値、印加電圧などを変更する ことで適宜調整することができる。

 具体的に述べると、コンデンサC11の残留電 は、発光管の消灯から再点灯までの時間の 短に依存するので、例えばC11の容量を変更 ることで、補助電球の点灯-消灯期間を調整 することができる。
3.光束立ち上がり
 上述の電球形蛍光ランプ1の、補助電球30を えることによる光束立ち上がり特性向上の 果について説明する。

 図5に、周囲温度5℃における補助電球の 無が光束立ち上がりに与える影響を調べた 果のグラフを示す。

 A線は、補助電球30を備えない従来の電球 蛍光ランプの光束遷移であり、始動時には 常状態の約10%の光束しか得られていない。

 B線は、実施の形態に係る電球形蛍光ラン プ1の光束遷移である。始動時に定常状態の 35%もの光束が得られており、立ち上がり特 が向上している。

 なお、B線においては60秒の時点で約65%か 約50%へと光束が急に落ち込んでいるのは、 助電球30を消灯したためである。しかし、 助電球30を消灯した場合においても、A線で す従来の電球形蛍光ランプよりは高い割合 光束が得られている。

 また、ランプ始動時において、定常状態 25%程度の光束が得られれば、ランプを使用 るユーザに違和感を与えることはないと考 られる。

 C線は、実施の形態に係る電球形蛍光ラン プ1と、補助アマルガムを備えない以外の構 は同じランプの光束遷移である。B線とC線と を比べると、補助アマルガムによる光束立ち 上がり特性の向上の効果がわかる。

 このように始動時において、立ち上がり 性が遅い発光管10の光束を、特性が早い補 電球30の光束で補うことで、電球形蛍光ラン プ1全体としては、良好な光束立ち上がり特 を得ることができる。

 もっとも、上述のように回路部品の不良 どにより、タイマー回路が正常に動作せず 補助電球30が設定時間を超えて延々と点灯 継続するような事態が想定される。

 本実施の形態では、プリント板70上に温度 ューズ71を設け、溶断時には点灯ユニットに おける通電を遮断することで、タイマー回路 が動作しない場合に生じ得る不具合を防止す る。次に、この温度ヒューズ71を中心に点灯 ニット40の外観構成について説明する。
4.点灯ユニット
 図6は点灯ユニット40の斜視図である。

 円板状をしたプリント板70の部品面70a上 は、点灯ユニット40に係る動作回路部品が実 装されている。

 動作回路部品としては、主に安定器43を 成する分品であるパワーIC74、平滑コンデン 75,76、共振コンデンサ77、限流用のチョーク コイル78を含む。

 パワーIC74は、左右に複数本(図4中では、 右4本ずつ描いている。)のICピン74pを有して いる。

 部品面70a上には、このパワーIC74とチョー クコイル78とに挟まれるようにして、絶縁性 有するシリコンチューブ72に覆われた温度 ューズ71(例えば、溶断温度141℃)が配されて る。

 温度ヒューズ71は、ICピン74p(図4中では、 側のICピン74pはシリコンチューブ72に遮られ て見えなくなっている。)に近接して配置さ ている。

 そして、ICピン74pは、プリント板70を貫通 しているため、温度ヒューズが配置された部 品面70a側とは反対側のはんだ面70b上の熱を、 部品面70a側に伝達させ易い。

 このような配置関係にあるため、補助電 30→ICピン74p→温度ヒューズ71というICピン74 pを介した熱伝達の経路を確立することがで る。

 また、温度ヒューズ71は、プリント板70の 略中央に実装されたチョークコイル78にも隣 して配置されている。

 チョークコイル78は、点灯ユニット40におけ る発熱体であるため、温度ヒューズ71をチョ クコイル78に隣接させることで、温度ヒュ ズ71の検知性を高めることができる。
5.温度ヒューズ
 実施の形態に係る温度ヒューズ71の配置位 や溶断温度は、プリント板70の温度測定から 導いて決定されたものである。次に、この温 度測定について説明する。

 図7(a)は点灯ユニット40を、プリント板70 はんだ面70b側から見た平面図である。

 図7(a)に示すように、本温度測定において は、電球形蛍光ランプ1を実際の灯具に取り けて点灯し、プリント板70のチョークコイル 78が配置された中央部分C点(Center)、周縁部分V 点(Verge,板周縁から5mm内側の箇所)の2点におけ る温度測定を行った。

 この測定では、
 ケースA:補助電球30を点灯-消灯(点消灯時間 約30秒と設定)するタイマー回路46を正常に 作させ、補助電球30は点灯開始から約30秒だ 点灯させた場合、
 ケースB:タイマー回路46を敢えて動作させず に、補助電球30を延々と点灯させた場合、
の2つケースA,ケースBについて30分点灯後の温 度を測定した。なお、ケースBでは、温度ヒ ーズ71を載せるとヒューズが溶断して温度測 定ができないおそれがあるため、プリント板 70から温度ヒューズ71を除去した。

 図7(b)に測定結果の表を示す。

 この表からわかるように、タイマー回路4 6が正常に動作したケースAの温度はC点で120℃ 、V点で110℃と低く、30分点灯後も正常な点灯 が維持されている。

 これに対して、タイマー回路46を動作さ ないケースBの温度は、C点で166℃、V点で145 と異常に高温となった。

 一般に、プリント板におけるトラッキン 現象は、基板温度が160℃以上になると発生 出すことが知られており、ケースBでは特に 中央のC点の温度が高く危険である。トラッ ング現象とは絶縁部が劣化し絶縁破壊し、 縁部に電流が流れる経路が形成させる現象 いう。

 この温度測定結果から、温度ヒューズ71 配置する好適な位置は、高温になりやすい リント板70の略中央部分であると言える。

 プリント板70の「略中央部分」とは、例 ば、チョークコイル78などの高温になりやす い部品が集まっている部分であり、例えば、 円形をしたプリント板の半径の、約70%の半径 以下の同心円部分をいう。

 そして、C点の温度は、ケースAで120℃、ケ スBで166℃であったため、温度ヒューズ71の 断温度は、120℃と166℃との間に設定すれば トラッキング現象の発生を未然に確実に防 しつつ、タイマー回路が正常に動作する場 に不必要に溶断させないようにすることが きる。この観点から実施の形態では溶断温 を141℃に設定している。
6.その他
(1)上述の実施の形態では、タイマー回路46は CR時定数を用いたものを例として説明した 、タイマー回路としても次のような例も考 られる。

 A,タイマー回路としてPTC素子を用いる。 の場合例えば、点灯及び消灯時に変化するPT C素子の抵抗値に着目して計時を行うことが きる。

 B,IC回路による標準部品としてのタイマー 回路を用いる。

 また、実施の形態では、電球形蛍光ラン 1の消灯から再点灯までの時間が短くなるほ ど、補助電球30の点灯時間を短くするとして 明したが、短縮はリニア(線形的)でなくと 消灯-再点灯間の時間に応じて段階的に短縮 るとしても構わない。

 また、特に消灯-再点灯間の時間間隔が特 に短い場合には、補助電球30を点灯すらしな としても構わない。点灯しないことで、補 電球30の総点灯時間に加えて点灯回数を減 すことができ、より長寿命とすることがで る。

 図8に、消灯から再点灯までの期間(イン ーバル)と、補助電球の点灯時間との関係の ラフを示す。

 図8中において、t9は例えば、数秒程度であ 。この程度の間隔であれば、発光管10の管 の水銀蒸気圧はほとんど低下しておらず、 用上問題のない早い光束立ち上がり特性を ることができるからである。
(2)上述の実施の形態では、始動時において、 発光管10の光束を補助する補助電球30として ィラメント電球を例に挙げて説明したが、 ィラメント電球に限らず光束を補助できる 光体を用いても基本的には同様に光束立ち がり特性の向上が得られる。具体的には、 光体として、クリプトン電球、KTクリプトン 電球、さらに、高輝度LEDなどを用いることも できる。

 もっとも、補助電球としては、フィラメン 電球のように発熱しやすい電球を採用する とが好ましい。係る補助電球を発光管に接 して配置することで、熱伝導により発光管 を暖めて水銀蒸気圧を上昇させ、発光管自 の光束立ち上がりを改善するという優位な 果が得られるからである。
(3)上述の実施の形態では、グローブを有する タイプの電球形蛍光ランプ1について説明し が、グローブ無しのタイプであっても構わ い。

 図9は、電球形蛍光ランプ5の構成を示す 式図である。

 電球形蛍光ランプ5は、グローブ80(図1)無し タイプである。発光管15の旋回における内 に補助電球30を配し、点灯ユニット40及び温 ヒューズ71として上記同様の構成を採用す ことで、実施の形態と同様の効果を得るこ ができる。
(4)上述の実施の形態では、二重螺旋形状の発 光管を有する電球形蛍光ランプ1を例に挙げ 説明したが、本発明は、U字管などの屈曲管 状、円管形状、直管形状の発光管を有する ンプに適用することが可能である。

 もっとも、二重螺旋形状の発光管のように 電路長が長い(例えば、500mm以上)ランプは、 外気温の低い状態での光束立ち上がりの遅れ が顕在化しやすいため、本発明を好適に利用 することができる。
(5)上述の実施の形態では、プリント基板70を 置き(仮想軸CLと略直交する方向に配置)して いたが、これに限らず縦置き(仮想軸CLと略平 行な方向に配置)しても構わない。
(6)上述の実施の形態では、補助電球30をラン 1の始動(ランプ1の電源オン時とほぼ同時で る。)と同時に点灯するとして説明したが、 ランプ1の始動に合わせて補助電球30を点灯さ せれば良く、始動より例えば数秒程度だけ遅 延させて点灯開始するようにしても構わない 。

 この程度の遅延なら、ユーザが光束立ち上 り遅れに気付きにくく実用上問題ないと考 られるからである。
(7)上述の実施の形態では、発光管10の消灯ー 点灯間の時間に応じて、補助電球30の点灯 間の長短を変更するとしたが、これに限ら 、例えば、消灯-再点灯間の時間が応じて補 電球30への入力電力を変更するとしても構 ない。

 例えば、消灯から再点灯までの時間が数 秒程度と短い場合には、補助電球30への入 電力を通常20Wの半分の10Wと設定する。入力 力を小さくすることで、補助電球30のフィラ メントコイルの損耗などを抑制し、補助電球 30を長寿命化できる。

 上述のように消灯直後は、発光管10の管内 暖まっているため、光束立ち上がりの遅れ 目立つこともない。
(8)本発明は、実施の形態に係る電球形蛍光ラ ンプ1を備える照明装置として実施可能であ 。なお、照明装置とは、放電ランプと各種 具とが組み合わされ構成されたものを指す そして、各種器具とは、例えば、反射鏡、 さ、カバーや密閉器具などを指す。
(9)実施の形態の構成と、上述の(1)~(8)の構成 組み合わせて実施することが可能である。

 本発明に係る放電ランプは、光束立ち上 りの良好な特性が寿命末期まで維持される め、各種放電ランプに好適に利用できる。




 
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