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Title:
DISPLAY APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028547
Kind Code:
A1
Abstract:
It is an object to provide a display apparatus with a self-light-emission type light emitting device capable of improving a brightness viewing angle characteristic improve. The display apparatus is comprised of an organic EL device (light emitting portions (16R, 16G, 16B)) of a self-light-emission type light emitting device and a black matrix layer (BM) while satisfying equations (11) and (16). The rejection of display light (L) from the light emitting portions (16R, 16G, 16B) is never caused by the shield of light due to the black matrix layer (BM) in viewing angles α ranging from 0º to 60º. If the display apparatus satisfies equations (11), (19) and (23), the rejection rate of the display light (L) can be suppressed to 50% or less in viewing angles α ranging from 0º to 60º even in the case where the rejection of the display light from the organic EL device is caused by the shield of light due to the black matrix layer (BM).

Inventors:
FUKUDA TOSHIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065293
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
August 27, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SONY CORP (JP)
FUKUDA TOSHIHIRO (JP)
International Classes:
H01L51/50; G09F9/30; H01L27/32; H05B33/02; H05B33/12
Domestic Patent References:
WO1998034437A11998-08-06
Foreign References:
JP2006073219A2006-03-16
JP2006338012A2006-12-14
JP2007012611A2007-01-18
JPS63148597A1988-06-21
JP2006073219A2006-03-16
Other References:
See also references of EP 2187463A4
Attorney, Agent or Firm:
FUJISHIMA, Youichiro et al. (9-5 Shinjuku 1-chom, Shinjuku-ku Tokyo 22, JP)
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Claims:
 複数の画素が全体としてマトリクス状に配置されると共に、一対の基板と、これら一対の基板のうちの一の基板上において各画素に対応する領域に形成された自発光型の発光素子と、前記一対の基板のうちの他の基板上において各画素間に対応する領域に形成されたブラックマトリクス層とを備え、
 以下の(41)式を満たす
 表示装置。
2√3≦(|W BM -W LD |/D) …(41)
但し、
W BM :前記ブラックマトリクス層の開口寸法
W LD :前記発光素子の発光領域寸法
D :前記発光素子と前記ブラックマトリクス層との間の空気長
 各画素において、前記ブラックマトリクス層の開口寸法W BM および前記発光素子の発光領域寸法W LD がそれぞれ、垂直方向よりも水平方向のほうが長い
 請求項1に記載の表示装置。
 前記発光素子が有機EL素子であり、有機EL表示装置として構成されている
 請求項1に記載の表示装置。
 複数の画素が全体としてマトリクス状に配置されると共に、一対の基板と、これら一対の基板のうちの一の基板上において各画素に対応する領域に形成された自発光型の発光素子と、前記一対の基板のうちの他の基板上において各画素間に対応する領域に形成されたブラックマトリクス層とを備え、
 以下の(42)式ないし(44)式を満たす
 表示装置。
2√3>(|W BM -W LD |/D)             …(42)
W LD <W BM                        …(43)
(√3/2)×W BM ≧D≧(1/2√3)×(W BM -W LD ) …(44)
但し、
W BM :前記ブラックマトリクス層の開口寸法
W LD :前記発光素子の発光領域寸法
D :前記発光素子と前記ブラックマトリクス層との間の空気長
 各画素において、前記ブラックマトリクス層の開口寸法W BM および前記発光素子の発光領域寸法W LD がそれぞれ、垂直方向よりも水平方向のほうが長い
 請求項4に記載の表示装置。
 前記発光素子が有機EL素子であり、有機EL表示装置として構成されている
 請求項4に記載の表示装置。
 複数の画素が全体としてマトリクス状に配置されると共に、一対の基板と、これら一対の基板のうちの一の基板上において各画素に対応する領域に形成された自発光型の発光素子と、前記一対の基板のうちの他の基板上において各画素間に対応する領域に形成されたブラックマトリクス層とを備え、
 以下の(45)式ないし(47)式を満たす
 ことを特徴とする表示装置。
2√3>(|W BM -W LD |/D)             …(45)
W LD ≧W BM                        …(46)
(√3/2)×W LD ≧D≧(1/2√3)×(W LD -W BM ) …(47)
但し、
W BM :前記ブラックマトリクス層の開口寸法
W LD :前記発光素子の発光領域寸法
D :前記発光素子と前記ブラックマトリクス層との間の空気長
 各画素において、前記ブラックマトリクス層の開口寸法W BM および前記発光素子の発光領域寸法W LD がそれぞれ、垂直方向よりも水平方向のほうが長い
 請求項7に記載の表示装置。
 前記発光素子が有機EL素子であり、有機EL表示装置として構成されている
 請求項7に記載の表示装置。
Description:
表示装置

 本発明は、例えば有機EL(Electro Luminescence) 素子などの自発光型の発光素子を備えた表示 装置に関する。

 表示装置において、輝度の視野角特性は 表示画質に著しく影響を与える要因である 一般に有機EL素子などの自発光型の発光素 (自発光素子)を用いた場合、発光自体は完全 拡散である。さらに、共振器構造のマイクロ キャビティ効果などにより、正面方向の取り 出し効率を上げた素子構造を用いた場合にお いても発光部は完全拡散光源に近く設計する ことができることによって、自発光素子は、 輝度の視野角特性に対して、有利であると言 われている。

 ところが、このような自発光素子を用い 表示装置を構成する場合、高コントラスト 実現するため、外光のバックプレーン(一対 の基板のうちの、表示面とは反対側の基板) らの反射を抑える目的でブラックマトリク 層を設ける場合がある。また、高コントラ トに加えて色純度を向上させるため、カラ フィルタと一体化された構造のブラックマ リクス層を設ける場合がある。

 このようなブラックマトリクス層を設け ようにした自発光型の表示装置では、一対 基板のうちのバックプレーンに対向するよ に設置された基板上に、ブラックマトリク 層を設置するようになっている。これは、 ックプレーン上にブラックマトリクス層を 成するには、耐熱性や信頼性が発光素子に 求されるが、現状では、そのような材料は 無であることによる。そのため、ブラック トリクス層は、対向基板側へ形成するのが ぼ必須となっている。

 したがって、バックプレーンと、ブラッ マトリクス層が形成された対向基板とを互 にアライメントさせて貼り合せる際に、発 部とブラックマトリクス層との間には、貼 合せ用の接着層(封止層)および保護層の厚 分の間隔ができることになる。

 なお、このような自発光型の発光層を有 る自発光型の表示装置の一例として、有機E L表示装置が挙げられる(例えば、特許文献1)

特開2006-73219号公報

 ところで、有機EL素子などの自発光素子 場合、発光自体は完全拡散であっても発光 の大きさは画素ピッチ以下に制限される。 って、遮光性のブラックマトリクス層など 存在する場合、斜め方向から画素を見ると このブラックマトリクス層によって影とな 部分が発生する。そしてこの影となる部分 発光部にかかることによって遮光領域が発 し、この遮光領域の大きさに応じて輝度が 下してしまう(輝度の視野角特性が劣化して まう)という問題があった。なお、マイクロ キャビティ効果を利用した発光素子の場合、 発光部の配光特性がこれに重畳されることに よって、輝度の視野角特性の劣化はより著し いものとなる。

 なお、上記したような遮光現象は、有限 大きさを持つ自発光素子を備えた表示装置 特有の現象であり、液晶パネルとは別体で 全拡散光源(バックライト光源)を配置して る液晶表示装置では、そのような遮光現象 生じない。これは、セルギャップの薄い液 パネルでは、完全拡散かつ開口領域よりも きな寸法を持つバックライト光源を、ブラ クマトリクス層の直下に形成された仮想的 拡散光源とみなすことができるためであり 輝度の視野角特性が光源のそれと略一致し ほとんど問題とはならない。ちなみに、実 に液晶表示装置において視野角特性として 題となっているのは、液晶分子の屈折率異 性の分光特性によって生じる、コントラス の低下とその波長依存性によって生じる色 れである。

 また、従来は、このような視野角特性と て遮光による輝度低下改善に関する発明は く、例えば上記特許文献1に記載されている ように、ある画素から隣接画素へ漏れた光が 臨界角以上の角度で空気/ガラス界面へ入射 ることにより生じる混色を避けるようにし ものが報告されているのみである。

 本発明はかかる問題点に鑑みてなされた ので、その目的は、自発光型の発光素子を えた表示装置において、輝度の視野角特性 向上させることが可能な表示装置を提供す ことにある。

 本発明の第1の表示装置は、複数の画素が全 体としてマトリクス状に配置されると共に、 一対の基板と、これら一対の基板のうちの一 の基板上において各画素に対応する領域に形 成された自発光型の発光素子と、一対の基板 のうちの他の基板上において各画素間に対応 する領域に形成されたブラックマトリクス層 とを備えたものであって、以下の(1)式を満た すようにしたものである。
2√3≦(|W BM -W LD |/D) …(1)
但し、W BM はブラックマトリクス層の開口寸法を、W LD は発光素子の発光領域寸法を、Dは発光素子 ブラックマトリクス層との間の空気長を、 れぞれ表している。

 本発明の第1の表示装置では、上記(1)式を 満たすことにより、視野角が0°(度)から60°ま での範囲内では、ブラックマトリクス層によ る遮光に起因した発光素子からの表示光のケ ラレが、全く生じなくなる。

 本発明の第2の表示装置は、複数の画素が全 体としてマトリクス状に配置されると共に、 一対の基板と、これら一対の基板のうちの一 の基板上において各画素に対応する領域に形 成された自発光型の発光素子と、一対の基板 のうちの他の基板上において各画素間に対応 する領域に形成されたブラックマトリクス層 とを備えたものであって、以下の(2)式ないし (4)式を満たすようにしたものである。
2√3>(|W BM -W LD |/D)             …(2)
W LD <W BM                        …(3)
(√3/2)×W BM ≧D≧(1/2√3)×(W BM -W LD ) …(4)
但し、W BM はブラックマトリクス層の開口寸法を、W LD は発光素子の発光領域寸法を、Dは発光素子 ブラックマトリクス層との間の空気長を、 れぞれ表している。

 本発明の第2の表示装置では、上記(2)式な いし(4)式を満たすことにより、ブラックマト リクス層の開口寸法が発光素子の発光領域寸 法よりも大きい場合において、視野角が0°か ら60°までの範囲内で、ブラックマトリクス による遮光に起因した発光素子からの表示 のケラレが生じている場合であっても、そ ような表示光のケラレの割合が50%以下に抑 られる。

 本発明の第3の表示装置は、複数の画素が全 体としてマトリクス状に配置されると共に、 一対の基板と、これら一対の基板のうちの一 の基板上において各画素に対応する領域に形 成された自発光型の発光素子と、一対の基板 のうちの他の基板上において各画素間に対応 する領域に形成されたブラックマトリクス層 とを備えたものであって、以下の(5)式ないし (7)式を満たすようにしたものである。
2√3>(|W BM -W LD |/D)             …(5)
W LD ≧W BM                        …(6)
(√3/2)×W LD ≧D≧(1/2√3)×(W LD -W BM ) …(7)
但し、W BM はブラックマトリクス層の開口寸法を、W LD は発光素子の発光領域寸法を、Dは発光素子 ブラックマトリクス層との間の空気長を、 れぞれ表している。

 本発明の第3の表示装置では、上記(5)式な いし(7)式を満たすことにより、ブラックマト リクス層の開口寸法が発光素子の発光領域寸 法以下である場合において、視野角が0°から 60°までの範囲内で、ブラックマトリクス層 よる遮光に起因した発光素子からの表示光 ケラレが生じている場合であっても、その うな表示光のケラレの割合が50%以下に抑え れる。

 本発明の第1の表示装置によれば、自発光 型の発光素子とブラックマトリクス層とを設 けると共に、上記(1)式を満たすようにしたの で、視野角が0°から60°までの範囲内では、 ラックマトリクス層による遮光に起因した 光素子からの表示光のケラレが全く生じな なる。よって、自発光型の発光素子を備え 表示装置において、輝度の視野角特性を向 させることが可能となる。

 本発明の第2の表示装置によれば、自発光 型の発光素子とブラックマトリクス層とを設 けると共に、上記(2)式ないし(4)式を満たすよ うにしたので、ブラックマトリクス層の開口 寸法が発光素子の発光領域寸法よりも大きい 場合において、視野角が0°から60°までの範 内で、ブラックマトリクス層による遮光に 因した発光素子からの表示光のケラレが生 ている場合であっても、そのような表示光 ケラレの割合が50%以下に抑えられる。よっ 、自発光型の発光素子を備えた表示装置に いて、輝度の視野角特性を向上させること 可能となる。

 本発明の第3の表示装置によれば、自発光 型の発光素子とブラックマトリクス層とを設 けると共に、上記(5)式ないし(7)式を満たすよ うにしたので、ブラックマトリクス層の開口 寸法が発光素子の発光領域寸法以下である場 合において、視野角が0°から60°までの範囲 で、ブラックマトリクス層による遮光に起 した発光素子からの表示光のケラレが生じ いる場合であっても、そのような表示光の ラレの割合が50%以下に抑えられる。よって 自発光型の発光素子を備えた表示装置にお て、輝度の視野角特性を向上させることが 能となる。

本発明の第1の実施の形態に係る表示装 置の構成を表す断面図である。 図1に示した発光部の詳細構成を表す断 面図である。 視野角と相対輝度との関係の一例を表 特性図である。 第2の実施の形態に係る表示装置の構成 を表す断面図である。 本発明の変形例に係る表示装置におけ 画素の形状について説明するための平面図 ある。

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照して詳細に説明する。

[第1の実施の形態]
 図1は、本発明の第1の実施の形態に係る表 装置(有機EL表示装置1)の断面構成を表すもの である。この有機EL表示装置1は、例えば、ガ ラスなどよりなる駆動用基板11の上に、後述 る複数の発光部16R,16G,16Bがそれぞれ画素10R,1 0G,10Bにマトリクス状に配置されると共に、映 像表示用の画素駆動回路である信号線駆動回 路や走査線駆動回路(図示せず)が形成された のである。具体的には、駆動用基板11と対 基板15との間において、駆動用基板11側から 発光部16R,16G,16B、絶縁層12、保護層13、封止 14、カラーフィルタ層17R,17B,17Gおよびブラッ クマトリクス層BMをこの順に積層したもので る。

 発光部16R,16G,16Bはそれぞれ、画素10R,10G,10G に対応する領域に形成されており、赤色波長 領域,緑色波長領域,青色波長領域の光を発す 自発光型の発光素子(有機EL素子)により構成 されている。図2は、この有機EL素子の断面構 成を詳細に表したものである。有機EL素子は 駆動用基板11の側から、上述した画素駆動 路の駆動トランジスタ(図示せず)、陽極とし ての第1電極161、有機層である正孔注入層162 正孔輸送層163、発光層164および電子輸送層16 5、ならびに陰極としての第2電極166が、この に積層された構成を有している。

 このような有機EL素子は、窒化ケイ素(SiNx )などの保護層13により被覆され、更にこの保 護層13上に封止層14を間にしてガラスなどよ なる対向基板15が全面にわたって貼り合わさ れることにより封止されている。発光部16R,16 G,16Bとブラックマトリクス層BMとの間の距離 、保護層13と接着層14とを合わせて、30μm程 である。なお、駆動トランジスタは、絶縁 12に設けられた開口部12-1を介して第1電極161 電気的に接続されている。

 第1電極161は、例えば、ITO(インジウム・ ズ複合酸化物)により構成されている。

 発光部16R,16G,16Bにおける有機層は、上述し ように、第1電極161の側から順に、正孔注入 162,正孔輸送層163,発光層164および電子輸送 165を積層した構成を有するが、これらのう 発光層164以外の層は、必要に応じて設けれ よい。また、このような有機層は、有機EL素 子の発光色によってそれぞれ構成が異なって いてもよい。正孔注入層161は、正孔注入効率 を高めるためのものであると共に、リークを 防止するためのバッファ層である。正孔輸送 層163、発光層164への正孔輸送効率を高めるた めのものである。発光層164は、電界をかける ことにより電子と正孔との再結合が起こり、 光を発生するものである。この発光層164は、 詳細は後述するように、電荷輸送性を有する ホスト材料と、発光性を有するドーパント材 料(ゲスト材料)とを含んでいる。電子輸送層1 65は、発光層164への電子輸送効率を高めるた のものである。なお、電子輸送層165と第2電 極166との間に、例えば厚みが0.3nm程度であり LiF,Li Oなどよりなる電子注入層(図示せず)を設けて もよい。

 発光部16Rの正孔注入層162は、例えば、厚み 5nm以上300nm以下であり、4,4’,4”-トリス(3- チルフェニルフェニルアミノ)トリフェニル ミン(m-MTDATA)あるいは4,4’,4”-トリス(2-ナフ チルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2-TN ATA)により構成されている。発光部16Rの正孔 送層163は、例えば、厚みが5nm以上300nm以下で あり、ビス[(N-ナフチル)-N-フェニル]ベンジジ ン(α-NPD)により構成されている。発光部16Rの 光層164は、例えば、厚みが10nm以上100nm以下 あり、ホスト材料である9,10-ジ-(2-ナフチル) アントラセン(ADN)(ホスト材料)に、ドーパン 材料である2,6≡ビス[4´≡メトキシジフェニ アミノ)スチリル]≡1,5≡ジシアノナフタレ (BSN)を30重量%混合したものにより構成されて いる。発光部16Rの電子輸送層165は、例えば、 厚みが5nm以上300nm以下であり、8≡ヒドロキシ キノリンアルミニウム(Alq )により構成されている。

 発光部16Gの正孔注入層162は、例えば、厚み 5nm以上300nm以下であり、m-MTDATAあるいは2-TNAT Aにより構成されている。発光部16Gの正孔輸 層163は、例えば、厚みが5nm以上300nm以下であ り、α-NPDにより構成されている。発光部16Gの 発光層164は、例えば、厚みが10nm以上100nm以下 であり、ホスト材料であるADNに、ドーパント 材料であるクマリン6(Coumarin6)を5体積%混合し ものにより構成されている。発光部16Gの電 輸送層165は、例えば、厚みが5nm以上300nm以 であり、Alq により構成されている。

 発光部16Bの正孔注入層162は、例えば、厚み 5nm以上300nm以下であり、m-MTDATAあるいは2-TNAT Aにより構成されている。発光部16Bの正孔輸 層163は、例えば、厚みが5nm以上300nm以下であ り、α-NPDにより構成されている。発光部16Bの 発光層164は、例えば、厚みが10nm以上100nm以下 であり、ホスト材料であるADNに、ドーパント 材料である4,4´≡ビス[2≡{4≡(N,N≡ジフェニ アミノ)フェニル}ビニル]ビフェニル(DPAVBi)を 2.5重量%混合したものにより構成されている 発光部16Bの電子輸送層165は、例えば、厚み 5nm以上300nm以下であり、Alq により構成されている。

 第2電極166は、例えば、厚みが5nm以上50nm 下であり、アルミニウム(Al),マグネシウム(Mg ),カルシウム(Ca),ナトリウム(Na)などの金属元 の単体または合金により構成されている。 でも、マグネシウムと銀との合金(MgAg合金) またはアルミニウム(Al)とリチウム(Li)との 金(AlLi合金)が好ましい。

 絶縁層12は、駆動用基板11の表面を平坦化す るためのものであり、例えば、ポリイミド等 の有機材料、あるいは酸化シリコン(SiO )などの無機材料により構成されている。

 保護層13は、発光部16R,16G,16B内の有機層に水 分などが侵入することを防止するためのもの であり、透過水性および吸水性の低い材料に より構成されると共に十分な厚みを有してい る。また、保護層13は、発光層164で発生した に対する透過性が高く、例えば80%以上の透 率を有する材料により構成されている。こ ような保護層13は、例えば、厚みが2μmない 3μm程度であり、無機アモルファス性の絶縁 性材料により構成されている。具体的には、 アモルファスシリコン(α-Si),アモルファス炭 シリコン(α-SiC),アモルファス窒化シリコン( α-Si 1-x  N )およびアモルファスカーボン(α-C)が好まし 。これらの無機アモルファス性の絶縁性材 は、グレインを構成しないので透水性が低 、良好な保護層13となる。また、保護層13は ITOのような透明導電材料により構成されて てもよい。

 封止層14は、例えば熱硬化型樹脂または 外線硬化型樹脂により構成されている。

 対向基板15は、発光部16R,16G,16Bの第2電極16 6の側に位置しており、封止層14と共に発光部 16R,16G,16Bを封止するものであり、発光部16R,16G ,16Bで発生した光に対して透明なガラスなど 材料により構成されている。対向基板15には 、例えば、カラーフィルタ層17R,17G,17Bが設け れており、発光部16R,16G,16Bで発生した光を り出すと共に、発光部16R,16G,16Bならびにその 間の配線において反射された外光を吸収し、 コントラストを改善するようになっている。 この対向基板15にはまた、後述するブラック トリクス層BMが設けられている。

 カラーフィルタ層は、赤色フィルタであ カラーフィルタ層17R,緑色フィルタであるカ ラーフィルタ層17Gおよび青色フィルタである カラーフィルタ層17Bにより構成されており、 発光部16R,16G,16Bに対応して、各画素に配置さ ている。カラーフィルタ層17R,17G,17Bは、そ ぞれ例えば矩形形状で隙間なく形成されて る。これらカラーフィルタ層17R,17G,17Bは、顔 料を混入した樹脂によりそれぞれ構成されて おり、顔料を選択することにより、目的とす る赤,緑あるいは青の波長域における光透過 が高く、他の波長域における光透過率が低 なるように調整されている。

 ブラックマトリクス層BMは、画素10R,10G,10B間 に対応する領域に形成されており、画素10R,10 G,10Bの表示領域を区画すると共に、各色の区 どうしの境界における外光の反射の防止お び画素間の光漏れを防止し、コントラスト 高めるためのものである。このブラックマ リクス層BMは、金属、金属酸化物および金 窒化物の薄膜層を積層してなり、例えば、Cr O x (xは任意数)およびCrの積層からなる2層クロム ブラックマトリクス、あるいは反射率を低減 させたCrO x 、CrN y およびCr(x,yは任意数)の積層からなる3層クロ ブラックマトリクスなどにより構成されて る。

 次に、図1および図3を参照して、本発明 特徴的部分の構成およびそれによる作用・ 果について、詳細に説明する。

(ケラレが全く生じない場合について)
 まず、本実施の形態の有機EL表示装置1では 図1に示したように、ブラックマトリクス層 BMの開口寸法をW BM 、発光部16R,16G,16Bにおける有機EL素子の発光 域寸法をW EL (発光領域寸法W LD の一具体例に対応)、発光部16R,16G,16B(有機EL素 子)とブラックマトリクス層BMとの間の垂直方 向の距離を空気長に換算したものをD(=σdi/ni) すると、ブラックマトリクス層BMの開口寸 W BM と有機EL素子の発光領域寸法W EL 、との大小関係は、発光領域を隠すことによ る光利用効率の低下を避けるため、以下の(11 )式を満たすようになっている。すなわち、 ラックマトリクス層BMの開口寸法W BM のほうが、有機EL素子の発光領域寸法W EL よりも大きくなっている。なお、このブラッ クマトリクス層BMの開口寸法W BM と有機EL素子の発光領域寸法W EL との差分値は、対向基板15と駆動用基板11と 重ね合わせの際のマージンの2倍以上となっ いるのが望ましい。
W BM -W EL >0 …(11)

 ここで、図1に示したように、有機EL表示装 1における表示映像を、対向基板15に対して 度α(視野角α)をなす方向から空気中で観察 たとすると、スネルの法則により、ブラッ マトリクス層BMによる遮光に起因して発光 16R,16G,16B上に形成される影領域の長さL S は、以下の(12)式により表される。また、こ 影領域の部分によって実際に遮光される領 の寸法L B は、以下の(13)式により表される。
L S =D×tanα              …(12)
L B =L S -(1/2)×(W BM -W EL )
  =D×tanα-0.5×(W BM -W EL ) …(13)

 したがって、以下の(14)式を満たすようにす れば、ブラックマトリクス層BMによる遮光に 因して実際に遮光される領域がなくなるた 、視野角が0°からαまでの範囲内では、ブ ックマトリクス層BMによる遮光に起因した有 機EL素子からの表示光Lのケラレが、全く生じ ないことになる。また、(14)式を変形すると (15)式のように表される。なお、これら(14),(1 5)式を満たす条件の一つとして、発光部16R,16G ,16B上に直にブラックマトリクス層BMを形成す る場合が挙げられる。
L B =D×tanα-0.5×(W BM -W EL )≦0 …(14)
α≦tan -1 ((W BM -W EL )/(2×D))  …(15)

 また、一般的な表示装置では、視野角α=60° 以上でケラレが発生したとしても、実用上は 大きな問題とはならないと考えられる。ここ で、α=60°としたのは、一例として、最適視 距離を表示装置の幅の2倍とすると共に表示 面の正面から45°の方向に視聴者がいる場合 について考えると、視聴者は、(45°±15°)の角 度範囲を画角として同時に視ることになるた めであり、この場合の最大角度である60°が 単なる数式上の取り決めではなく、当業者 とっての1つの指標となる角度であると考え れるためである。したがって、(14),(15)式に いてα=60°を代入すると、以下の(16)式が成 立つことになる。
2√3≦(W BM -W EL )/D …(16)

 なお、開口率が小さい場合((W BM -W EL )の値が大きい場合)、保護層13や封止層14の膜 厚が極端に薄くなることを意味することから 、電流密度上昇による寿命低下やプロセス上 の耐熱性などを考慮すると、開口率はなるべ く大きい((W BM -W EL )の値がなるべく小さい)ほうが望ましい。

 このように構成された有機EL表示装置1で 、図示しない画素駆動回路から供給される 動信号により、各発光部16R,16G,16Bにおける 機EL素子において、第1電極161および第2電極1 66の間に駆動電流が流れることにより、正孔 電子とが再結合し、発光層164において発光 起こる。この発光層164からの光は、第2電極 166,保護層13,封止層14,カラーフィルタ層17R,17G, 17Bおよび対向基板15を透過し、表示装置外部 取り出される。これにより、駆動信号に基 いた映像表示がなされる。

 ここで、上記(11)式および(16)式を満たす とにより、視野角αが0°から60°までの範囲 では、ブラックマトリクス層BMによる遮光に 起因した発光部16R,16G,16B(有機EL素子)からの表 示光Lのケラレが、全く生じなくなる。

(ケラレがある程度生じる場合について)
 次に、視野角α以下の角度範囲内で、ブラ クマトリクス層BMによる遮光に起因して実際 に遮光される領域が存在する場合(ブラック トリクス層BMによる遮光に起因した発光部16R ,16G,16B(有機EL素子)からの表示光Lのケラレが じている場合)について、考察する。実際の 示装置の多くがこの条件に該当し、より現 に即した解であると考えられるためである この場合、上述した(14)式および(15)式を考 すると、以下の(17)式および(18)式が成り立つ ことになる。また、前述の場合と同様に(17),( 18)式においてα=60°を代入すると、以下の(19) が成り立つことになる。
L B =D×tanα-0.5×(W BM -W EL )>0 …(17)
α>tan -1 ((W BM -W EL )/(2×D))    …(18)
2√3>(W BM -W EL )/D           …(19)

 ここで、ブラックマトリクス層BMによる遮 に起因した表示光Lのケラレの割合(表示光L 遮光される割合)は、影領域の部分によって 際に遮光される領域の寸法L B と有機EL素子の発光領域寸法W EL との比に比例することから、このような表示 光Lのケラレの割合は、以下の(20)式により表 れる。したがって、この表示光Lのケラレの 割合を50%以下とするためには、以下の(21)式 満たすようにすればよく、この(21)式を(17)式 を用いて変形すると、以下の(22)式が成り立 。
(表示光Lのケラレの割合)=(L B /W EL )      …(20)
0.5≧(L B /W EL )≧0              …(21)
0.5×W BM ≧D×tanα≧0.5×(W BM -W EL ) …(22)

 ここで、上記のように表示光Lのケラレが生 じる場合において、視野角αの適用範囲を考 てみると、携帯電話などのモバイル用途で 視野角αはある程度小さくてもよく、一方 TVなどの用途では視野角αはある程度大きい 要がある。この点を考慮すると、視野角α 適用範囲は30°~60°が妥当な数値範囲であり これを(22)式に適用すると、以下の(23)式が成 り立つ。
(√3/2)×W BM ≧D≧(1/2√3)×(W BM -W EL ) …(23)

 このように構成された有機EL表示装置1では 上記(11)式、(19)式および(23)式を満たすこと より、ブラックマトリクス層BMの開口寸法W BM が発光部16R,16G,16B(有機EL素子)の発光領域寸法 W EL よりも大きい場合において、視野角αが0°か 60°までの範囲内で、ブラックマトリクス層 BMによる遮光に起因した有機EL素子からの表 光Lのケラレが生じている場合であっても、 のような表示光Lのケラレの割合が50%以下に 抑えられる。

 なお、図3は、有機EL表示装置1において、各 画素10R,10G,10Bの画素ピッチを100μm、ブラック トリクス層BMの開口寸法W BM を70μm、発光部16R,16G,16B(有機EL素子)の発光領 寸法W EL を60μm、および発光部16R,16G,16B(有機EL素子)と ラックマトリクス層BMとの間の空気長D(=σdi/ ni)を実厚で30μmとした場合における、視野角 と相対輝度(視野角α=0°のときの輝度を100%と した場合の相対輝度)との関係の一例を表し ものである。発光部16R,16G,16B(有機EL素子)と ラックマトリクス層BMとの間の平均屈折率n 1.6とすると、上記(17)式により、ブラックマ リクス層BMによる遮光に起因した有機EL素子 からの表示光Lのケラレが生じはじめる視野 αは、α=11.31°となり、かなりの低角領域か 遮光(表示光Lのケラレ)が発生し始めると共 、α=45°では、相対輝度が77.1%に低下してい ことが分かる。

 以上のように本実施の形態の表示装置に れば、自発光型の発光素子である有機EL素 (発光部16R,16G,16B)とブラックマトリクス層BM を設けると共に、上記(11)式および(16)式を満 たすようにした場合には、視野角αが0°から6 0°までの範囲内では、ブラックマトリクス層 BMによる遮光に起因した発光部16R,16G,16B(有機E L素子)からの表示光Lのケラレが、全く生じな くなる。よって、自発光型の発光素子を備え た表示装置において、輝度の視野角特性を向 上させることが可能となる。

 また、自発光型の発光素子である有機EL素 (発光部16R,16G,16B)とブラックマトリクス層BM を設けると共に、上記(11)式、(19)式および(23 )式を満たすようにした場合には、ブラック トリクス層BMの開口寸法W BM が発光部16R,16G,16B(有機EL素子)の発光領域寸法 W EL よりも大きい場合において、視野角αが0°か 60°までの範囲内で、ブラックマトリクス層 BMによる遮光に起因した有機EL素子からの表 光Lのケラレが生じている場合であっても、 のような表示光Lのケラレの割合が50%以下に 抑えられる。よって、自発光型の発光素子を 備えた表示装置において、輝度の視野角特性 を向上させることが可能となる。

[第2の実施の形態]
 次に、本発明の第2の実施の形態について説 明する。なお、第1の実施の形態における構 要素と同一のものには同一の符号を付し、 宜説明を省略する。

 図4は、本実施の形態に係る表示装置(有機EL 表示装置1A)の断面構成を表したものである。 この有機EL表示装置1Aは、第1の実施の形態で 明した有機EL表示装置1において、ブラック トリクス層BMの開口寸法W BM が、発光部16R,16G,16B(有機EL素子)の発光領域寸 法W EL (発光領域寸法W LD の一具体例に対応)以下に形成されている。 して、この有機EL表示装置1Aは、有機EL素子 寿命や消費電力などにあまり問題が生じな ような場合の実施形態に対応する。すなわ 、本実施の形態の有機EL表示装置1Aでは、ま 、以下の(24)式を満たすようになっている。
W BM -W EL ≦0 …(24)

 なお、この有機EL素子の発光領域寸法W EL とブラックマトリクス層BMの開口寸法W BM との差分値(W EL -W BM )であるオーバーラップ量は、対向基板15と駆 動用基板11との重ね合わせの際のマージンの2 倍以上となっているのが望ましい。また、本 実施の形態では、視野角α=0°の位置において も手前側の遮光は発生するがその反対側の隠 れていた部分が観測されるようになることか ら、ブラックマトリクス層BMによる影領域の 分が有機EL素子とブラックマトリクス層BMと のオーバーラップ領域に重なっている限りは 、事実上の輝度低下は発生しないことになる 。

(ケラレが全く生じない場合について)
 したがって、本実施の形態の有機EL表示装 1Aでは、ブラックマトリクス層BMによる影領 の部分が、上述した有機EL素子とブラック トリクス層BMとのオーバーラップ領域に重な っているようにすれば、表示光Lのケラレを 全に防ぐことができる。すなわち、第1の実 の形態における(14)式および(15)式を考慮す と、以下の(25)式が成り立つようにすれば、 野角が0°からαまでの範囲内では、ブラッ マトリクス層BMによる遮光に起因した有機EL 子からの表示光Lのケラレが全く生じないこ とになる。
α≦tan -1 ((W EL -W BM )/(2×D)) …(25)

 また、第1の実施の形態で述べたように、一 般的な表示装置では視野角α=60°以上でケラ が発生したとしても、実用上は大きな問題 はならないと考えられる。また、ここでα=60 °としたのも、第1の実施の形態で述べたのと 同様の理由により、単なる数式上の取り決め ではなく、当業者にとっての1つの指標とな 角度であると考えられるためである。した って、(25)式においてα=60°を代入すると、以 下の(26)式が成り立つことになる。ただし、 の場合も第1の実施の形態と同様に、開口率 小さい場合((W EL -W BM )の値が大きい場合)、保護層13や封止層14の膜 厚が極端に薄くなることを意味することから 、電流密度上昇による寿命低下やプロセス上 の耐熱性などを考慮すると、開口率はなるべ く大きい((W EL -W BM )の値がなるべく小さい)ほうが望ましい。
2√3≦(W EL -W BM )/D …(26)

 このように構成された有機EL表示装置1Aで は、上記(24)式および(26)式を満たすことによ 、第1の実施の形態と同様に、視野角αが0° ら60°までの範囲内では、ブラックマトリク ス層BMによる遮光に起因した発光部16R,16G,16B( 機EL素子)からの表示光Lのケラレが、全く生 じなくなる。

(ケラレがある程度生じる場合について)
 次に、第1の実施の形態と同様に、視野角α 下の角度範囲内で、ブラックマトリクス層B Mによる遮光に起因して実際に遮光される領 が存在する場合(ブラックマトリクス層BMに る遮光に起因した発光部16R,16G,16B(有機EL素子 )からの表示光Lのケラレが生じている場合)に ついて、考察する。この場合、上述した(26) を考慮すると、以下の(27)式が成り立つこと なる。また、前述の場合と同様に(27)式にお いてα=60°を代入すると、以下の(28)式が成り つことになる。
α>tan -1 ((W EL -W BM )/(2×D)) …(27)
2√3>(W EL -W BM )/D         …(28)

 ここで、ブラックマトリクス層BMによる遮 に起因した表示光Lのケラレの割合(表示光L 遮光される割合)は、影領域の部分によって 際に遮光される領域の寸法L B とブラックマトリクス層BMの開口寸法W BM との比に比例することから、このような表示 光Lのケラレの割合は、以下の(29)式により表 れる。したがって、この表示光Lのケラレの 割合を50%以下とするためには、以下の(30)式 満たすようにすればよく、この(30)式を変形 ると、以下の(31)式が成り立つ。
(表示光Lのケラレの割合)=(L B /W BM )      …(29)
0.5≧(L B /W BM )≧0              …(30)
0.5×W EL ≧D×tanα≧0.5×(W EL -W BM ) …(31)

 また、この(31)式において、第1の実施の形 と同様にして、視野角αの適用範囲として妥 当な数値範囲である30°~60°を適用すると、以 下の(32)式が成り立つ。
(√3/2)×W EL ≧D≧(1/2√3)×(W EL -W BM ) …(32)

 このように構成された有機EL表示装置1Aでは 、上記(24)式、(28)式および(32)式を満たすこと により、ブラックマトリクス層BMの開口寸法W BM が発光部16R,16G,16B(有機EL素子)の発光領域寸法 W EL 以下である場合において、視野角αが0°から6 0°までの範囲内で、ブラックマトリクス層BM よる遮光に起因した有機EL素子からの表示 Lのケラレが生じている場合であっても、そ ような表示光Lのケラレの割合が50%以下に抑 えられる。

 以上のように本実施の形態の表示装置に れば、自発光型の発光素子である有機EL素 (発光部16R,16G,16B)とブラックマトリクス層BM を設けると共に、上記(24)式および(26)式を満 たすようにした場合には、視野角αが0°から6 0°までの範囲内では、ブラックマトリクス層 BMによる遮光に起因した発光部16R,16G,16B(有機E L素子)からの表示光Lのケラレが、全く生じな くなる。よって、自発光型の発光素子を備え た表示装置において、輝度の視野角特性を向 上させることが可能となる。

 また、自発光型の発光素子である有機EL素 (発光部16R,16G,16B)とブラックマトリクス層BM を設けると共に、上記(24)式、(28)式および(32 )式を満たすようにした場合には、ブラック トリクス層BMの開口寸法W BM が発光部16R,16G,16B(有機EL素子)の発光領域寸法 W EL 以下である場合において、視野角αが0°から6 0°までの範囲内で、ブラックマトリクス層BM よる遮光に起因した有機EL素子からの表示 Lのケラレが生じている場合であっても、そ ような表示光Lのケラレの割合が50%以下に抑 えられる。よって、自発光型の発光素子を備 えた表示装置において、輝度の視野角特性を 向上させることが可能となる。

 以上、第1および第2の実施の形態を挙げ 本発明を説明したが、本発明はこれらの実 の形態に限定されるものではなく、種々変 が可能である。

 例えば、本発明の表示装置では、例えば図5 (A)に示したように、各画素10R,10G,10Bにおいて ブラックマトリクス層の開口寸法W BM および発光素子(発光部16R,16G,16B)の発光領域 法W EL がそれぞれ、垂直方向(図中のY方向)よりも水 平方向(図中のX方向)のほうが長くなっている (画素の水平方向の寸法L H のほうが、画素の垂直方向の寸法L V よりも長くなっている)のが好ましい。すな ち、例えば図5(B)に示したように、各画素10R, 10G,10Bにおいて、ブラックマトリクス層の開 寸法W BM および発光素子(発光部16R,16G,16B)の発光領域 法W EL がそれぞれ、水平方向よりも垂直方向のほう が長くなっている(画素の垂直方向の寸法L V のほうが、画素の水平方向の寸法L H よりも長くなっている)構成よりも、図5(A)に した構成のほうが好ましい。これは、一般 には視聴方向は水平方向に対する視認性が いことを考慮すると、実使用において大き 視野角が必要とされる水平方向では画素ピ チを長くすると共に、実使用において大き 視野角が必要とされない垂直方向では画素 ッチを狭めるような画素形状とすれば、上 実施の形態における効果に加え、水平方向 輝度の視野角特性をより向上させることが 能であるからである。

 また、上記実施の形態では、自発光型の 光素子を備えた自発光型の表示装置の一例 して、有機EL素子を発光部16R,16G,16Bにおいて 備えた有機EL表示装置1,1Aを挙げて説明したが 、本発明は、例えば、自発光型の発光素子と して無機EL素子を備えた無機EL表示装置や、FE D(Field Emission Display;電界放出ディスプレイ) どの他の自発光型の表示装置にも適用する とが可能である。