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Title:
DISPLAY DEVICE AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/072336
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a display device wherein a frame region is reduced while preventing decrease in reliability. Also disclosed is a method for manufacturing such a display device. Specifically disclosed is a display device comprising a display panel which has a first substrate, a second substrate and a sealing member arranged between the first substrate and the second substrate. The display panel comprises at least a part of a circuit unit and a moisture blocking film on a region of the first substrate overlapping the sealing member, and the moisture blocking film is arranged in the regions other than the display region between the circuit unit and the sealing member.

Inventors:
TANAKA SHINYA
KIKUCHI TETSUO
IMAI HAJIME
KATAOKA YOSHIHARU
Application Number:
PCT/JP2008/066255
Publication Date:
June 11, 2009
Filing Date:
September 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHARP KK (JP)
TANAKA SHINYA
KIKUCHI TETSUO
IMAI HAJIME
KATAOKA YOSHIHARU
International Classes:
G02F1/1339; G02F1/1345; G09F9/30
Foreign References:
JPH1164891A1999-03-05
JPH06258662A1994-09-16
JP2006276287A2006-10-12
JP2581796B21997-02-12
Other References:
See also references of EP 2219068A4
Attorney, Agent or Firm:
YASUTOMI, Yasuo et al. (5-36 Miyahara 3-chome, Yodogawa-ku, Osaka-sh, Osaka 03, JP)
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Claims:
第一基板と、第二基板と、該第一基板及び該第二基板の間に配置されたシール材とを有してなる表示パネルを備える表示装置であって、
該表示パネルは、該第一基板上のシール材と重なる領域に、回路部の少なくとも一部及び水分遮断膜を備え、
該水分遮断膜は、表示領域を除く領域に設けられ、該回路部と該シール材との間に介在することを特徴とする表示装置。
前記回路部は、第一導電膜と、該第一導電膜を被覆する絶縁膜と、該絶縁膜上及び該絶縁膜を貫通する開口内に設けられ、該第一導電膜に接続された第二導電膜とを有するものであり、
前記水分遮断膜は、該開口内の第二導電膜を覆うことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
前記表示パネルは、前記第一基板上に画素電極を備え、前記第二導電膜は、該画素電極を構成する材料で構成されることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
前記水分遮断膜は、前記回路部のうちシール材と重なり合わない部分も被覆していることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の表示装置。
前記表示パネルは、前記第一基板上に、前記回路部を駆動するための信号を供給する入力端子を備え、前記水分遮断膜は、該入力端子を被覆しないことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の表示装置。
前記水分遮断膜は、無機材料で構成されることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の表示装置。
前記水分遮断膜は、絶縁材料で構成されることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の表示装置。
前記水分遮断膜は、スピンオンガラス、酸化シリコン、酸化チタン、窒化シリコン及びダイヤモンドライクカーボンからなる群より選択された少なくとも一種で構成されることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の表示装置。
前記水分遮断膜は、昇温脱離法で測定したときの水分濃度がシール材の水分濃度よりも低いことを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の表示装置。
前記水分遮断膜は、昇温脱離法で測定したときの水分濃度が2.0×10 15 個/100mg以下であることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の表示装置。
前記水分遮断膜は、前記シール材から前記回路部への水分の移動を遮断することを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の表示装置。
前記シール材は、有機材料で構成されることを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の表示装置。
前記回路部は、アモルファスシリコン薄膜トランジスタを有することを特徴とする請求項1~12のいずれかに記載の表示装置。
前記回路部は、ゲートドライバを有することを特徴とする請求項1~13のいずれかに記載の表示装置。
請求項1~14のいずれかに記載の表示装置を製造する方法であって、
該製造方法は、水分遮断膜形成用の塗布液を用いて水分遮断膜を形成する湿式形成工程を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
前記湿式形成工程は、スクリーン印刷法又はオフセット印刷法を用いて水分遮断膜を形成することを特徴とする請求項15記載の表示装置の製造方法。
請求項1~14のいずれかに記載の表示装置を製造する方法であって、
該製造方法は、スパッタリング法又は化学的気相蒸着法を用いて水分遮断膜を形成する乾式形成工程を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
Description:
表示装置及びその製造方法

本発明は、表示装置及びその製造方法に関 する。より詳しくは、駆動回路(ドライバ)が ネル内に組み込まれた(モノリシック化され た)省スペース型の表示装置に好適な表示装 及びその製造方法に関するものである。

液晶表示装置は、薄型軽量、低消費電力と いった特長を活かし、様々な分野で用いられ ている。このような液晶表示装置の中でも、 画素スイッチング素子(駆動素子)として薄膜 ランジスタ(TFT)を用いたアクティブマトリ ス方式の液晶表示装置は、コントラスト比 高く、応答速度が速い等、高性能であるの 、主にパーソナルコンピュータや携帯用の レビジョン装置等に用いられており、その 場規模は大きく伸びている。

ところで、近年、液晶表示装置の分野では 、マトリクス状に配置された画素TFT等と同一 の基板上に液晶表示パネルを駆動するための 周辺駆動回路(ドライバ回路)が形成された(周 辺駆動回路をモノリシック化した)駆動回路 体型液晶表示装置が量産化されている。駆 回路一体型液晶表示装置によれば、パネル 狭額縁化、薄型化、駆動用集積回路(IC)チッ 不要によるコスト削減(液晶表示モジュール の部品点数の削減)、実装工程数の短縮化と った特長を供与することができるからであ 。

周辺駆動回路をモノリシック化する技術と しては、低温ポリシリコン(p-Si)や連続粒界結 晶シリコン(CGS)を用いることにより、ゲート ライバ(走査電極ドライバ、ゲート駆動回路 )及びソースドライバ(信号電極ドライバ、信 駆動回路)をモノリシック化する技術(フル ノリシック技術ともいう。)、アモルファス リコン(a-Si)を用いることにより、ゲートド イバのみをモノリシック化する技術が挙げ れる。現在においては、前者の技術を用い ことが趨勢である。しかしながら、後者の 術によれば、前者の技術に比べて、低温プ セスである、安価なガラスを用いることが きる、マスクの枚数が少ない、工程数が少 い等の利点があることから、昨今では、後 の技術も注目されている。

ゲートドライバをモノリシック化した液晶表 示装置としては、例えば、(1)図10に示すよう 、液晶シール部40eにより接着された下板ガ ス10eと上板ガラス20eとの間に液晶30eが封入 れ、液晶シール部40eに囲まれた表示領域で 画素トランジスタ62上を絶縁膜160が覆い、 晶シール部40eよりも外側の額縁領域で、垂 走査機能部80e上を保護膜150が覆った構成が られており(特許文献1の図18参照。)、(2)図11 示すように、液晶シール部40fにより接着さ た下板ガラス10fと上板ガラス20fとの間に液 30fが封入され、液晶シール部40fと下板ガラ 10fとの間に垂直走査機能部80fを配置した構 が知られている(特許文献1の図16参照。)。

特許第2581796号明細書

しかしながら、上記(1)の構成によれば、図 10に示すように、垂直走査機能部80eの分だけ 額縁領域(表示パネルの主面のうち、表示領 域を除く周辺領域)が大きくなるという点で 善の余地があった。これに対し、上記(2)の 成によれば、図11に示すように、垂直走査機 能部80fと液晶シール領域とが重なり合うため 、額縁領域を縮小することができるものの、 シール材40fからの水分により、垂直走査部80f の電気特性が劣化しやすく、信頼性が低下す るという点で改善の余地があった。

本発明は、上記現状に鑑みてなされたもの であり、信頼性の低下を防止しつつ額縁領域 を縮小することができる表示装置及びその製 造方法を提供することを目的とするものであ る。

本発明者らは、一対の基板と、該一対の基 板間に配置されたシール材と、該一対の基板 のうち少なくとも一方の基板上に設けられた 回路部とを有してなる表示パネルを備える表 示装置において、額縁領域を縮小(狭額縁化) る手法について種々検討したところ、該回 部の少なくとも一部をシール材と重ね合わ る手法では、シール材の内部に含有された 分によって回路部の電気特性が劣化しやす 、信頼性が低下することを見いだした。こ に対し、上記回路部のシール材と重なり合 部分を該シール材から回路部への水分の移 を遮断する水分遮断膜で被覆し、かつ該水 遮断膜を表示領域を除く領域に設けること より、透過率の低下等を発生させることな 、シール材からの水分によって回路部の電 特性が劣化するのを防止でき、その結果、 示品位及び信頼性の低下を防止できること 見いだし、上記課題をみごとに解決するこ ができることに想到し、本発明に到達した のである。

すなわち、本発明は、第一基板と、第二基板 と、上記第一基板及び上記第二基板の間に配 置されたシール材とを有してなる表示パネル を備える表示装置であって、上記表示パネル は、上記第一基板上のシール材と重なる領域 に、回路部の少なくとも一部及び水分遮断膜 を備え、上記水分遮断膜は、表示領域を除く 領域に設けられ、上記回路部と上記シール材 との間に介在する表示装置である。
以下に本発明を詳述する。

本発明の表示装置は、第一基板と、第二基 板と、上記第一基板及び上記第二基板の間に 配置されたシール材とを有してなる表示パネ ルを備える。第一基板及び第二基板は、表示 パネルの構成部材であり、通常は、背面側に 配置される基板(背面基板)と、観察面側に配 される基板(観察面側基板、前面基板)とか なる。シール材もまた、表示パネルの構成 材であり、第一基板及び第二基板の間を封 及び保持するために、通常は、額縁領域に 状に設けられる。なお、表示領域では、通 、第一基板及び第二基板の間に液晶表示素 (一対の電極と、該一対の電極間に挟まれた 晶層とを有する光学素子)、エレクトロルミ ネセンス(EL)素子(一対の電極と、該一対の電 間に挟まれたEL層とを有する光学素子)等の 学素子が配置されている。

上記表示パネルは、上記第一基板上のシー ル材と重なる領域に、回路部の少なくとも一 部を備える。このように回路部を表示パネル 中に内蔵させることにより、回路部を表示パ ネルの基板に対して外付けする必要がなくな るため、表示パネルの薄型化、部品点数の削 減、実装工程数の削減等を実現することがで きる。上記表示パネル中に内蔵される回路部 としては特に限定されず、ゲートドライバ、 ソースドライバ、電源回路、光センサー回路 、温度センサー回路、レベルシフタ等が挙げ られる。ゲートドライバの形態としては、例 えば、シフトレジスタと、該シフトレジスタ から送られる選択パルスを一時的に保持する バッファとで構成された形態が挙げられる。 ソースドライバの形態としては、例えば、画 素信号が印加されるビデオラインと、該ビデ オラインの画素信号をデータ線1本ずつに書 込むサンプリング回路と、該サンプリング 路の動作タイミングをコントロールするシ トレジスタとで構成された形態が挙げられ 。なお、回路部は、TFTを有することが好ま いが、該TFTは、アモルファスシリコン(a-Si)TF Tであってもよく、ポリシリコン(p-Si)TFTであ てもよく、連続粒界結晶シリコン(CGS)TFTであ ってもよく、微結晶シリコン(μc-Si)TFTであっ もよい。また、回路部が配置される第一基 は、背面基板でも前面基板でもよいが、背 基板が好適である。

上記回路部の少なくとも一部は、シール材 と重なり合う。これによれば、回路部を配置 するのに必要な額縁面積を低減することがで きるため、額縁領域の縮小(狭額縁化)を達成 ることができる。なお、回路部は、図3~5に すように一部のみがシール材と重なり合っ もよく、図6に示すように全体がシール材と 重なり合ってもよいが、図6に示すように、 路部の全体をシール材と重ね合わせること より、額縁領域を効果的に縮小することが きる。また、回路部は、図3に示すようにシ ル材よりも外側の領域にまで配置されてい もよく、図4~6に示すように、シール材より 内側の領域にのみ配置されてもよい。液晶 示パネルにおいては、シール材よりも外側 領域にまで配置されていると、直流成分が 生し、液晶層中の液晶が劣化するおそれが ることから、回路部は、シール材よりも内 の領域にのみ配置されていることが好まし 。

上記表示パネルは、上記第一基板上のシー ル材と重なる領域に、上記回路部と上記シー ル材との間に介在する水分遮断膜を備える。 上述したように、シール材と回路部の少なく とも一部とを重ね合わせることにより、額縁 領域の縮小を達成することができる。しかし ながら、この場合、シール材の内部に含まれ る水分により、回路部の電気特性が劣化しや すくなるというデメリットも生じる。例えば 、回路部内にTFTが存在する場合、TFTに水分が 到達すると、TFTの動作点が変化し、オン/オ の誤動作が起こったり、リーク電流(オフ電 )が増大したりする等の不具合が発生する。 そこで、回路部のうちシール材と重なり合う 部分を水分遮断膜で覆うことにより、該シー ル材からの水分を回路部に到達する前に水分 遮断膜によって遮断することができるため、 信頼性を向上させることができる。すなわち 、上記水分遮断膜は、上記シール材から上記 回路部への水分の移動を遮断するものである ことが好ましい。また、上記水分遮断膜は、 上記表示パネルを平面視したときに上記回路 部と上記シール材とが重なり合う領域の一部 のみに設けられていてもよいが、領域の全体 に設けられていることが好ましい。

上記水分遮断膜は、表示領域を除く領域に 設けられている。例えば、本発明の表示装置 が、背面基板よりも背面側にバックライトを 備え、該バックライトを用いて表示を行うも のである場合、水分遮断膜が表示領域に存在 すると、バックライトからの光が水分遮断膜 によって吸収等されるため、透過率が低下す るおそれがある。また、水分遮断膜を表示領 域にまで設けるために、成膜領域を広くする と、成膜むらによって表示品位が低下するお それがある。透過率の低下や表示むら等の発 生のない表示特性を実現するためには、上記 水分遮断膜は、額縁領域にのみ設けられてい ることがより好ましい。

なお、シール材下、及び、シール材に近い 箇所にあるTFTは、水分の影響でTFT特性がシフ トしやすくなるおそれがある。上記表示パネ ルが、回路部が配置された第一基板上に層間 絶縁膜を有する場合、該層間絶縁膜によって 回路部のうちシール材と重なり合う部分を被 覆してもよいが、感光性樹脂等で構成される 層間絶縁膜のみでは水分遮断能が不充分なた め、シール材から回路部への水分の移動を充 分に遮断するために、上記表示パネルは、第 一基板上に層間絶縁膜を有する場合、上記水 分遮断膜は、層間絶縁膜と異なる材料で構成 されることが好ましい。

本発明の表示装置は、上記一対の第一基板 及び第二基板、シール材、回路部及び水分遮 断膜を構成要素として有するものである限り 、その他の部材を構成要素として有していて もいなくてもよく、特に限定されるものでは ない。例えば、本発明の表示装置は、第一基 板上にゲート配線(走査線)、該ゲート配線に 交するソース配線(信号線)、及び、該ゲー 配線とソース配線との交点に配置された画 TFTを有するアクティブマトリクス方式の表 装置であってもよい。本発明の表示装置は アクティブマトリクス方式の液晶表示装置 エレクトロルミネセンス表示装置等に好適 用いることができる。

本発明の表示装置における好ましい形態につ いて以下に詳しく説明する。
上記回路部は、第一導電膜と、上記第一導電 膜を被覆する絶縁膜と、上記絶縁膜上及び上 記絶縁膜を貫通する開口内に設けられ、上記 第一導電膜に接続された第二導電膜とを有す るものであり、上記水分遮断膜は、上記開口 内の第二導電膜を覆うことが好ましい。回路 部内に開口が形成されている場合、シール材 からの水分が該開口を介して回路部の全体に 行き渡りやすくなるため、回路部の電気特性 が特に劣化しやすくなる。したがって、この ような場合、シール材に対して開口を塞ぐよ うに水分遮断膜を形成することにより、回路 部の電気特性の劣化を効果的に抑制すること ができる。なお、水分遮断膜の透湿度は、絶 縁膜の透湿度よりも低いことが好ましい。

上記表示パネルは、上記第一基板上に画素 電極を備え、上記第二導電膜は、上記画素電 極を構成する材料で構成されることが好まし い。これによれば、第二導電膜と画素電極と を同一工程で形成することができるため、製 造工程を簡略化することができる。なお、画 素電極とは、液晶表示素子においては、一対 の電極のうち液晶層よりも背面側に配置され る電極のことであり、EL素子においては、一 の電極のうちEL層よりも背面側に配置され 電極のことであり、通常、表示領域に配置 れる。

なお、上記表示パネルが第一基板上に画素 電極を備え、上記第二導電膜が該画素電極を 構成する材料で構成される場合、水分遮断膜 が表示領域に存在するとは、水分遮断膜が液 晶表示素子等において一対の電極間に形成さ れることを意味する。水分遮断膜が液晶表示 素子等において一対の電極間に形成されると 、液晶層等に印加される電圧が低下するため 、消費電力が増大するおそれがある。また、 液晶層に電荷が蓄積されやすくなるため、焼 付き等が起こり、表示品位が低下するおそれ がある。したがって、低消費電力を実現し、 かつ焼付き等を抑制するためには、上記表示 パネルが第一基板上に画素電極を備え、上記 第二導電膜が画素電極を構成する材料で構成 される場合、上記水分遮断膜は、表示領域を 除く領域に設けられていることが好ましく、 額縁領域にのみ設けられていることがより好 ましい。

上記水分遮断膜は、上記回路部のうちシー ル材と重なり合わない部分も被覆しているこ とが好ましい。これによれば、シール材以外 の部材や外部から回路部への水分の移動も水 分遮断膜によって遮断することができるため 、信頼性をより向上させることができる。な お、上記表示パネルは、上記第一基板上に、 上記回路部を駆動するための信号を供給する 入力端子(実装端子)を備える場合、上記水分 断膜は、上記入力端子を被覆しないことが ましい。これにより、入力端子と回路部と 電気的接続を実現することができる。

上記水分遮断膜は、無機材料で構成される ことが好ましい。一般に、無機材料で構成さ れた膜は有機材料で構成された膜に比べて透 湿度が低い。したがって、水分遮断膜を無機 材料で構成することにより、水分遮断膜の透 湿度を低下させることができるため、信頼性 をより向上させることができる。水分遮断膜 の透湿度をより低下させるためには、上記水 分遮断膜は、無機材料からなることがより好 ましい。

上記水分遮断膜は、絶縁材料で構成される ことが好ましい。水分遮断膜を導電材料や半 導体材料で構成した場合、水分遮断膜と回路 部との間で電気的な相互作用が生じ、回路部 の電気特性に悪影響が出るおそれがある。す なわち、水分遮断膜を絶縁材料で構成するこ とにより、回路部の電気特性に悪影響を及ぼ すことなく、シール材から回路部への水分の 移動を水分遮断膜によって遮断することがで きる。信頼性をより向上させるためには、上 記水分遮断膜は、絶縁材料からなることがよ り好ましい。

上記水分遮断膜は、スピンオンガラス(SOG)、 化シリコン(SiO 2 )、酸化チタン(TiO 2 )、窒化シリコン(SiN x )及びダイヤモンドライクカーボンからなる より選択された少なくとも一種で構成され ことが好ましい。これらの材料はすべて、 縁性の無機材料である。すなわち、水分遮 膜をこれらの無機材料で構成することによ 、水分遮断膜と回路部との間の電気的な相 作用が起こらないようにしつつ、水分遮断 の透湿度を低下させることができる。した って、水分遮断膜によって、回路部の電気 性に悪影響を及ぼすことなく、シール材か 回路部への水分の移動を遮断することがで 、その結果、信頼性をより向上させること できる。また、これらの材料はすべて、シ ル材との粘着性に優れていると考えられる

上記水分遮断膜は、膜厚が50nm以上であるこ が好ましい。水分遮断膜の材料にも依るが 通常、水分遮断膜の膜厚が50nm未満であると 水分遮断膜によってシール材から回路部へ 水分の移動を充分に遮断することができず 信頼性を充分には向上させることができな なるおそれがある。すなわち、水分遮断膜 膜厚を50nm以上とすることにより、水分遮断 膜の透湿度を充分に低下させることができる ため、信頼性を充分に向上させることができ る。なお、水分遮断膜がSOGで構成される場合 、安定した成膜を行うためには、水分遮断膜 の膜厚は、4μm以下であることが好ましい。 分遮断膜がSiO 2 、TiO 2 、SiN x 及びダイヤモンドライクカーボンで構成され る場合、基板の反り防止やタクトタイムの短 縮等により生産効率を向上させるためには、 水分遮断膜の膜厚は、1μm以下であることが ましい。

上記水分遮断膜は、昇温脱離法(TDS)で測定 たときの水分濃度がシール材の水分濃度よ も低いことが好ましい。水分遮断膜の透湿 が充分に低くても、水分遮断膜の水分濃度 シール材の水分濃度よりも高い場合には、 分遮断膜からの水分によって回路部の電気 性が劣化するおそれがある。したがって、 分遮断膜としてシール材の水分濃度よりも い膜を用いることにより、回路部をシール で直接被覆している形態(図11)等に比べて、 回路部の電気特性の劣化を充分に抑制するこ とができる。

本明細書で「昇温脱離法」とは、以下の手順 で行う水分濃度の測定方法をいう。まず、60 、95%RH下に1か月間放置(保管)した測定対象 ら測定する部分(サンプル)を10mm角に切り出 。次に、サンプルをアセトンで洗浄した後 分析装置のロードロック室(真空と大気との れ替え室)に投入する。ロードロック室でサ ンプルの表面に付着した水分を除去した後、 測定チャンバーに移し、一定時間排気後、真 空(10 -7 Pa以下)で昇温速度10℃/分で昇温を行う。そし て、昇温によりサンプル内部から脱離する分 子を検出し、その分子量を求める。水分子の 数は、Mass番号18(H 2 O)のフラグメントの強度から算出する。

上記水分遮断膜は、昇温脱離法で測定したと きの水分濃度が2.0×10 15 個(分子数)/100mg以下であることが好ましい。 分遮断膜の水分濃度がシール材の水分濃度 りも低くても、水分遮断膜の水分濃度が2.0 10 15 個/100mgを超えると、水分遮断膜からの水分に よって回路部の電気特性に悪影響が出るおそ れがある。すなわち、水分遮断膜の水分濃度 を2.0×10 15 個/100mg以下に調整することにより、水分遮断 膜からの水分による回路部の電気特性の劣化 をより充分に低減することができる。水分遮 断膜は、昇温脱離法で測定したときの水分濃 度が2.0×10 15 個/100mg未満であることがより好ましい。

上記シール材は、有機材料で構成されること が好ましい。シール材の選定は、基板との密 着性、生産設備、硬化条件、タクト等を考慮 して行われるため、シール材の材料としては 有機材料が選定されることが多い。しかしな がら、有機材料で構成されるシール材は、一 般に水分濃度が高く、2.0×10 15 個/100mgを超える。本発明では、回路部のうち シール材と重なり合う部分を水分遮断膜で覆 うことにより、該シール材からの水分を水分 遮断膜によって遮断することができるため、 シール材が有機材料で構成される場合であっ ても、信頼性を向上させることができる。シ ール材に用いられる有機材料としては、エポ キシ系樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリル系樹 脂等の紫外線硬化樹脂、熱硬化紫外線硬化併 用型樹脂等が挙げられる。有機材料で構成さ れるシール材の形成方法としては、スクリー ン印刷法、ディスペンサ描画法等が挙げられ る。上記シール材は、有機材料からなること がより好ましい。

上記回路部は、アモルファスシリコン薄膜 トランジスタ(a-SiTFT)を有することが好ましい 。μc-Si、p-Si及びCGSは、シリコン膜中の結晶 陥が少ないため、μc-SiTFT、p-SiTFT及びCGSTFTは 特性が劣化しにくいのに対し、a-Siはシリコ ン膜中の結晶欠陥が多いため、a-SiTFTは特性 劣化しやすい。したがって、回路部がa-SiTFT 有する場合に本発明は特に好適である。

上記回路部は、ゲートドライバを有するこ とが好ましい。ゲートドライバは、一般にTFT を用いたシフトレジスタを備えており、該シ フトレジスタ内のTFTの特性が劣化すると、表 示品位が著しく低下することが知られている 。したがって、回路部がゲートドライバを有 する場合に、本発明は特に好適である。また 、ゲートドライバをモノリシック化すること により、ゲートドライバを搭載した基板を表 示パネルとは別個に設ける必要がないため、 額縁幅を縮小することができ、表示モジュー ルの外形の小型化が可能になる。更に、これ により、ゲートドライバを駆動するための信 号を供給する入力端子をソースドライバを駆 動するための信号を供給する入力端子が配置 された側に配置する等、基板上の入力端子を 表示パネルの一辺に集めることができるため 、この辺側で表示パネルと信号基板とを接続 することができ、その結果、表示モジュール の外形の小型化が可能になる。なお、信号基 板としては、回路部等を駆動するための信号 を供給するものである限り、特に限定されず 、TCPタイプのソースドライバ、フレキシブル プリント配線板(FPC)等が挙げられる。

本発明は更に、上記表示装置を製造する方 法であって、上記製造方法は、水分遮断膜形 成用の塗布液を用いて水分遮断膜を形成する 湿式形成工程を含む表示装置の製造方法でも ある。これによれば、スループットが高く、 水分遮断膜の膜厚を容易に大きくすることが できる。なお、水分遮断膜形成用の塗布液の 形態としては特に限定されず、水分遮断膜材 料が流動化した形態、水分遮断膜材料が溶媒 に溶解した形態、水分遮断膜材料が分散媒中 に分散した形態等が挙げられる。

上記湿式形成工程は、スクリーン印刷法又 はオフセット印刷法を用いて水分遮断膜を形 成することが好ましい。これにより、パター ニング工程を行うことなく、水分遮断膜を容 易に形成することができる。また、必要な箇 所にのみ成膜することができるため、材料費 を削減することができる。スクリーン印刷法 又はオフセット印刷法により成膜可能な水分 遮断膜材料としては、SOG等が挙げられる。

本発明はそして、上記表示装置を製造する方 法であって、上記製造方法は、スパッタリン グ法又は化学的気相蒸着法(CVD法)を用いて水 遮断膜を形成する乾式形成工程を含む表示 置の製造方法でもある。これらの方法によ ば、膜質に優れた(緻密な)水分遮断膜を形 することができる。また、スパッタリング を用いる場合には、いわゆるマスクデポを うことができるため、パターニング工程を う必要がなくなり、成膜が容易になる。ス ッタリング法及び化学的気相蒸着法により 膜可能な水分遮断膜材料としては、SiO 2 、TiO 2 、SiN x 、ダイヤモンドライクカーボン等が挙げられ る。透湿度及び/又は水分濃度の低い水分遮 膜を形成するためには、水分遮断膜の形成 法として化学的気相蒸着法を用いることが り好ましい。

本発明の表示装置によれば、回路部が表示 パネルの基板上に形成されることから、表示 パネルの薄型化、部品点数の削減、実装工程 数の削減等を実現することができ、該回路部 の少なくとも一部がシール材と重なり合うこ とから、額縁領域を縮小することができ、該 回路部のうち該シール材と重なり合う部分が 水分遮断膜で被覆されていることから、信頼 性を向上させることができ、該水分遮断膜は 、表示領域を除く領域に設けられていること から、透過率の低下等による表示品位の低下 を防止することができる。

以下に実施形態を掲げ、本発明を更に詳細 に説明するが、本発明はこれらの実施形態の みに限定されるものではない。

実施形態1
図1(a)は、実施形態1の液晶表示装置の構成を す平面模式図である。
図1(a)に示すように、実施形態1に係る液晶表 装置1000は、液晶表示パネル100と、該液晶表 示パネル100に実装されたソースドライバ90、 び、フレキシブルプリント配線板(FPC)91とを 備える。本実施形態では、ゲートドライバ( 路部)80は、画素TFT(図示せず)等と同一の基板 (後述するTFTガラス基板)上に形成されている すなわち、ゲートドライバ80は、液晶表示 ネル100に内蔵されている。ソースドライバ90 は、チップオングラス(COG)方式でTFTガラス基 上に実装されている。FPC91は、TFTガラス基 上に実装されており、TFTガラス基板上に設 られた、ゲートドライバ80及びソースドライ バ90を駆動するための信号を供給する入力端 92に接続されている。なお、FPC91とゲートド ライバ80とは、入力端子92及び配線(Wiring On G lass:WOG)93を介して接続されている。

図1(b)は、実施形態1の液晶表示装置を図1(a)中 のA-B線で切断したときの構成を示す断面模式 図である。
図1(b)に示すように、実施形態1に係る液晶表 装置1000は、TFTガラス基板(背面基板)10、CFガ ラス基板(前面基板)20、TFTガラス基板10とCFガ ス基板20との間に配置された液晶層30、及び 、TFTガラス基板10とCFガラス基板20との間に配 置されたシール材40を有してなる液晶表示パ ル100を備える。

表示領域60では、TFTガラス基板10上に複数 画素TFT61が配置され、複数の画素TFT61上には ッシベーション膜(絶縁膜の下部)82、層間絶 縁膜(絶縁膜の上部)83及び画素電極84がこの順 に積層されている。なお、画素電極84は、パ シベーション膜82及び層間絶縁膜83を貫通す る開口内に形成された導電膜(図示せず)を介 て画素TFT61のドレイン電極と接続されてい 。一方、CFガラス基板20上には複数の着色層2 1、及び、着色層21同士の間隙に形成されたブ ラックマトリクス22が配置され、着色層21及 ブラックマトリクス22上には対向電極(図示 ず)が配置されている。液晶表示装置1000は、 TFTガラス基板10上に配置された画素電極84と CFガラス基板20上に配置された対向電極とを いて液晶層30に電界を印加することで、液 分子の配向を制御する。

額縁領域70では、TFTガラス基板10上にゲート ライバ80が配置され、ゲートドライバ80上に パッシベーション膜82、層間絶縁膜83及び水 分遮断膜50がシール材40に向かってこの順に 層されている。本実施形態では、ゲートド イバ80は、全体がシール材40と重なり合うよ に配置されている。CFガラス基板20上には、 額縁領域70と対応してブラックマトリクス22 配置されている。
以下、ゲートドライバ80の近傍の構造を中心 説明する。

図2(a)は、ゲートドライバ80中のアモルファス シリコン(a-Si)TFT部を示す断面模式図であり、 (b)は、ゲートドライバ80中のコンタクトホー 部を示す断面模式図である。
図2(a)に示すように、ゲートドライバ80中のシ フトレジスタ等を構成するa-SiTFT81は、ゲート 電極11、窒化シリコン(SiN x )からなるゲート絶縁膜12、a-Si層(i層/n + 層)13及びソース電極14を有する。a-SiTFT81上に 、シール材40に向かって、パッシベーショ 膜82、層間絶縁膜83及び水分遮断膜50がこの に積層されている。

一方、図2(b)に示すように、ゲートドライ 80中のコンタクトホールは、ゲート絶縁膜12 パッシベーション膜(絶縁膜の下部)82及び層 間絶縁膜(絶縁膜の上部)83を貫通する開口内 形成された回路内配線(第二導電膜)18を介し 、ゲート電極11と同一工程で形成されたゲ トメタル配線(第一導電膜)110とソース電極14 同一工程で形成されたソースメタル配線140 を接続するものである。回路内配線18は、 示領域60に設けられた画素電極84とともに形 され(画素電極84と同一のレイヤーの部材で り)、画素電極84と同様、酸化インジウム錫( ITO)等で構成される。そして、回路内配線18及 び層間絶縁膜83上には水分遮断膜50が配置さ ている。

シール材40の材料としては、エポキシ系樹 等の熱硬化性樹脂、アクリル系樹脂等の紫 線硬化樹脂、熱硬化紫外線硬化併用型樹脂 の有機材料が挙げられる。シール材40の形 方法としては、スクリーン印刷法、ディス ンサ描画法等が挙げられる。

パッシベーション膜82としては、SiN x 膜等を用いることができ、その形成方法とし ては、スパッタリング法、CVD法等が挙げられ る。層間絶縁膜83としては、感光性樹脂膜等 用いることができ、その形成方法としては フォトリソグラフィー法等が挙げられる。

水分遮断膜50としては、シール材40の水分濃 よりも低い水分濃度(昇温脱離法により測定 れる)を有する材料で形成されることが好ま しく、昇温脱離法で測定したときの水分濃度 が2.0×10 15 個/100mg以下の材料が好適に用いられる。例え ば、SOG膜、SiO 2 膜、TiO 2 膜、SiN x 膜、ダイヤモンドライクカーボン膜等の無機 絶縁膜、それらの積層膜等を用いることがで きる。水分遮断膜50の形成方法としては、SOG の場合には、スクリーン印刷法、オフセッ 印刷法、スパッタリング法、CVD法等が挙げ れ、SiO 2 膜、TiO 2 膜、SiN x 膜、ダイヤモンドライクカーボン膜の場合に は、スパッタリング法、CVD法等が挙げられる 。なお、スパッタリング法を用いる場合には 、パターニング工程を不要とするために、い わゆるマスクデポを行ってもよい。また、透 湿度及び/又は水分濃度の低い水分遮断膜50を 形成するためには、CVD法を用いることが好ま しい。透湿度を充分に低くするため、水分遮 断膜50の膜厚は、50nm以上であることが好まし い。

本実施形態に係る液晶表示装置によれば、 ゲートドライバ80の全体がシール材40と重な 合うように配置されているため、額縁領域70 を縮小することができる。また、ゲートドラ イバ80中のコンタクトホール部には開口が形 されているため、シール材40からの水分に り、a-SiTFT81の特性が劣化するおそれがある のの、本実施形態においては、ゲートドラ バ80中の開口を塞ぐようにゲートドライバ80 全体を水分遮断膜50で被覆しているため、 分遮断膜50によってシール材40からゲートド イバ80への水分の移動を遮断することがで 、その結果、信頼性を向上させることがで る。更に、水分遮断膜50は無機絶縁材料で構 成されているため、ゲートドライバ80中のTFT に対し、悪影響を及ぼすことがない。そし 、水分遮断膜50は、額縁領域70にのみ設けら れ、表示領域60には存在しない(画素電極84上 形成されない)ため、液晶層30に印加される 圧を低下させることもなく、表示品位を低 させることもない。なお、水分遮断膜50は 入力端子92を被覆しないように配置されてい るため、ゲートドライバ80及びソースドライ 90と入力端子92との電気的接続を実現するこ とができる。

なお、本実施形態では、ゲートドライバ80 、全体がシール材40と重なり合うように配 されているが、図3~5等に示すように、一部 みがシール材と重なり合うように配置され いてもよい。図3の例では、ゲートドライバ8 0aの幅(図3中の左右方向の長さ)とシール材40 幅とが同程度であって、ゲートドライバ80a 一部がシール材40よりも液晶層30側(以下では 、内側と記載)に配置されており、水分遮断 50aは、ゲートドライバ80aの上方に、その一 がシール材40と重なり、残りの部分が液晶層 30と重なるように配置されている。図4の例で は、ゲートドライバ80bの幅(図4中の左右方向 長さ)がシール材40の幅よりも大きく、内側 は、ゲートドライバ80bの境界とシール材40 境界とがほぼ一致し、基板外周側(以下では 外側と記載)では、ゲートドライバ80bの境界 がシール材40の境界よりも更に外側に位置し おり、水分遮断膜50bは、ゲートドライバ80b 上方に、その一部がシール材40と重なるよ に配置されている。図5の例では、ゲートド イバ80cの幅(図5中の左右方向の長さ)とシー 材40の幅とが同程度であって、ゲートドラ バ80cの一部がシール材40よりも外側に配置さ れており、水分遮断膜50cは、ゲートドライバ 80aの上方に、その一部がシール材40と重なる うに配置されている。

本実施形態では、水分遮断膜50とゲートド イバ80との間には、パッシベーション膜82及 び層間絶縁膜83が設けられ、水分遮断膜50は ゲートドライバ80上方の層間絶縁膜83上に設 られているが、図6に示すように、水分遮断 膜50dが、ゲートドライバ80dの上面及び側面と 直に接して覆う形態としてもよい。

本実施形態では、水分遮断膜50は、シール 40が配置された領域のみに形成されている 、入力端子92を被覆しないように額縁領域70 実質的に全面に形成されてもよい。

本実施形態では、表示領域60を取り囲むよ に環状の水分遮断膜50が額縁領域70に設けら れているが、水分遮断膜50は少なくともゲー ドライバ80上にあればよく、例えば、図7に すように、額縁領域70のうち、ゲートドラ バ80が配置された2つの辺のみに水分遮断膜51 を配置する構成としてもよい。

本実施形態では、COG方式が用いられ、ソー スドライバ90がTFTガラス基板10上に実装され が、図8に示すように、TCP方式が用いられ、 ースドライバ91aがTFTガラス基板10上に実装 れてもよい。

本実施形態は、液晶表示装置についての説 明であったが、本発明はこれに限定されるこ とはなく、有機EL表示装置や無機EL表示装置 のEL表示装置等においても同様の作用効果を 得ることができる。

(水分濃度とTFT特性との関係)
図9(a)は、TFTの直上に配置された膜の水分濃 とTFT特性(オフ電流)との関係を示すグラフで あり、(b)は、TFTの直上に配置された膜の吸水 率とTFT特性(オフ電流)との関係を示すグラフ ある。なお、吸水率とは、水分濃度2.4×10 15 個/100mgを100%としたときの水分濃度の相対値 ある。

TFTの直上に感光性樹脂膜を配置し、60℃、95%R H下、感光性樹脂膜の水分濃度、及び、ゲー 電圧(Vg)=-1VにおけるTFTのオフ電流(I off )をモニタリング測定した。測定結果を図9(a) び(b)に示す。なお、感光性樹脂膜の水分濃 については、以下に示す昇温脱離法で測定 た。具体的には、まず、測定対象である感 性樹脂膜を60℃、95%RH下に1か月間放置(保管) した。次に、放置後の感光性樹脂膜から測定 する部分(サンプル)を10mm角に切り出した。次 に、サンプルをアセトンで洗浄した後、分析 装置のロードロック室(真空と大気との入れ え室)に投入した。ロードロック室でサンプ の表面に付着した水分を除去した後、測定 ャンバーに移し、一定時間排気後、真空(10 -7 Pa以下)で昇温速度10℃/分で昇温を行った。そ して、昇温により脱離したサンプル内部に存 在する分子を検出し、その分子量を求めた。 水分子の数は、Mass番号18(H 2 O)のフラグメントの強度から算出した。

図9(a)及び(b)より、感光性樹脂膜の水分濃度 2.0×10 15 個/100mg(吸水率83%)を超えたところで、TFTのオ 電流が急激に伸びていることが分かった。 れより、水分遮断膜の水分濃度(吸水率)は 2.0×10 15 個/100mg(83%)以下であることが好ましいことが かる。

なお、本願は、2007年12月4日に出願された 本国特許出願2007-313854号を基礎として、パリ 条約ないし移行する国における法規に基づく 優先権を主張するものである。該出願の内容 は、その全体が本願中に参照として組み込ま れている。

(a)は、実施形態1に係る液晶表示装置の 構成を示す平面模式図であり、(b)は、実施形 態1の液晶表示装置を(a)中のA-B線で切断した きの構成を示す断面模式図である。 (a)は、ゲートドライバ中のTFT部を示す 面模式図であり、(b)は、ゲートドライバ中 コンタクトホール部を示す断面模式図であ 。 実施形態1に係る液晶表示装置の変形例 の構成を示す断面模式図である。 実施形態1に係る液晶表示装置の変形例 の構成を示す断面模式図である。 実施形態1に係る液晶表示装置の変形例 の構成を示す断面模式図である。 実施形態1に係る液晶表示装置の変形例 の構成を示す断面模式図である。 実施形態1に係る液晶表示装置の変形例 の構成を示す平面模式図である。 実施形態1に係る液晶表示装置の変形例 の構成を示す断面模式図である。 (a)は、TFTの直上に配置された膜の水分 度とTFT特性(オフ電流)との関係を示すグラ であり、(b)は、TFTの直上に配置された膜の 水率とTFT特性(オフ電流)との関係を示すグラ フである。 従来の液晶表示装置の構成を示す断面 模式図である。 従来の液晶表示装置の構成を示す断面 模式図である。

符号の説明

10:TFTガラス基板(背面基板)
10e、10f:下板ガラス
11:ゲート電極
12:ゲート絶縁膜
13:a-Si層(i層/n + 層)
14:ソース電極
18:回路内配線(第二導電膜)
20:CFガラス基板(前面基板)
20e、20f:上板ガラス
21:着色層
22:ブラックマトリクス
30:液晶層
30e、30f:液晶
40:シール材
40e、40f:液晶シール部
50、50a~50d:水分遮断膜
60:表示領域
61:画素TFT
62:画素トランジスタ
70:額縁領域
80、80a~80d:ゲートドライバ(回路部)
80e、80f:垂直走査機能部
81:アモルファスシリコン薄膜トランジスタ
82:パッシベーション膜(絶縁膜の下部)
83:層間絶縁膜(絶縁膜の上部)
84:画素電極
90、91a:ソースドライバ
91:フレキシブルプリント配線板
92:入力端子
93:配線
100:液晶表示パネル
110:ゲートメタル配線(第一導電膜)
140:ソースメタル配線
150:保護膜
160:絶縁膜
1000:液晶表示装置