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Title:
DISTILLATION APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026301
Kind Code:
A1
Abstract:
Spiral double-pipe structure (51) including internal pipe (52) for introduction of a solvent vapor resulting from vaporization within distillation kettle (41) and external pipe (53) for flow of a refrigerant gas cooled by outdoor machine (55) is disposed in buffer tank (50). The solvent vapor is directly cooled from the surround by the refrigerant gas with large temperature difference and thus condensed into a liquid. By means of ejector (66), the liquid is mixed with the solvent suctioned from the buffer tank (50) and returned into the buffer tank (50). As the solvent within the buffer tank (50) is also directly cooled by the refrigerant gas, there can be attained a high cooling efficiency. Accordingly, not only the solvent vapor generated from the distillation kettle (41) but also the solvent within the buffer tank (50) for pressure reduction of the interior of the distillation kettle (41) can be efficiently cooled without the use of cooling water, and downsizing of the apparatus can be attained.

Inventors:
NORO MASARU (JP)
NAKAGAWA KATSUHITO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/000199
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
March 12, 2007
Export Citation:
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Assignee:
SANYO ELECTRIC CO (JP)
SANYO ELECTRIC TECH CREATE CO (JP)
NORO MASARU (JP)
NAKAGAWA KATSUHITO (JP)
International Classes:
B01D3/00; D06F43/08
Foreign References:
JPH08290004A1996-11-05
JPS5413956U1979-01-29
JPH06320140A1994-11-22
JPS6049988U1985-04-08
JP2006141546A2006-06-08
JPS60168502U1985-11-08
JPH07289788A1995-11-07
JP2006141546A2006-06-08
Attorney, Agent or Firm:
KOBAYASI, Ryohei (7th Floor Hougen-Sizyokarasuma Building,37, Motoakuozi-tyo,Higasinotouin Sizyo-sagaru, Simogyo-k, Kyoto-si Kyoto, JP)
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Claims:
 被処理液を蒸留するための蒸留装置において、
 被処理液を加熱して気化させるための蒸留釜と、
 該蒸留釜から取り出された被処理液蒸気を凝縮液化させるために、該被処理液蒸気と冷却源である冷媒ガスとを隔てる壁面を介して直接的に被処理液蒸気を冷却する熱交換部と、
 を備えることを特徴とする蒸留装置。
 蒸留された被処理液を貯留するためのバッファタンクと、
 該バッファタンクに入口端及び出口端が接続され、その途中に被処理液を循環させるポンプと該ポンプによる被処理液の流れを利用して前記熱交換部で液化した蒸留済みの被処理液を吸引するエジェクタとが設けられた被処理液循環流路と、
 をさらに備え、前記熱交換部は前記バッファタンク内に配設され、冷却源である冷媒ガスと前記被処理液蒸気とを隔てる壁面、及び冷媒ガスと前記バッファタンク内の被処理液とを隔てる壁面をそれぞれ有することを特徴とする請求項1に記載の蒸留装置。
 前記熱交換部は、前記冷媒ガスが流通する外管と前記被処理液蒸気が流通する内管とから成る二重管構造体であることを特徴とする請求項2に記載の蒸留装置。
 前記熱交換部は螺旋状に巻回された二重管構造体であることを特徴とする請求項3に記載の蒸留装置。
 前記バッファタンク内の被処理液中に浸浸された前記二重管構造体の内管の入口側に温度検出手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の蒸留装置。
 被処理液を蒸留するための蒸留装置において、
 被処理液を加熱して気化させるための蒸留釜と、
 該蒸留釜から取り出された被処理液蒸気を凝縮液化させるために、該被処理液蒸気を流通させる内管又は外管と、冷却液を流通させる外管又は内管とから成る二重管構造体である熱交換部と、
 を備えることを特徴とする蒸留装置。
 蒸留された被処理液を貯留するためのバッファタンクと、
 該バッファタンクに入口端及び出口端が接続され、その途中に被処理液を循環させるポンプと該ポンプによる被処理液の流れを利用して前記熱交換部で液化した蒸留済みの被処理液を吸引するエジェクタとが設けられた被処理液循環流路と、
 をさらに備え、前記熱交換部は前記バッファタンク内に配設され、前記被処理液蒸気が内管に、冷却液が外管に流通されることを特徴とする請求項6に記載の蒸留装置。
 前記被処理液はドライクリーナに使用される溶剤であって、そのドライクリーナの運転により汚れた溶剤を浄化するための蒸留装置であることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の蒸留装置。
Description:
蒸留装置

 本発明は、例えばドライクリーナで使用 れる溶剤や各種電子部品などの洗浄に利用 れる溶剤を浄化するためなどに用いられる 留装置に関する。

 クリーニング店舗等で用いられるドライ リーナでは、洗濯物を洗浄することで汚れ 溶剤(シリコーンオイル、石油系溶剤など) 繰り返し使用するために、溶剤を浄化する 空蒸留装置が使用されている。現在、こう た蒸留装置における溶剤蒸気凝縮方法とし 一般的であるのは、溶剤蒸気の充満する容 内に螺旋形状等の表面積を大きくした配管 設置し、その配管内部にチラーやクーリン タワーで冷却した水を流して凝縮させる方 である(例えば特許文献1など参照)。またこ とは逆に、冷水を満たした容器内に螺旋状 配管を配置し、その配管内に溶剤蒸気を通 て熱交換を行い凝縮させる方法も採られて る。これらは、いずれも溶剤蒸気との熱交 を行う媒体として水を使用している。

 水は熱伝導率が油に比べて高く、また人 に対しても無害であることから、冷却媒体 して使用し易いものの、長期使用による錆 スケールの発生、また寒冷地における凍結 さらにクーリングタワーの場合には外気温 影響による冷却水水温の不安定さ、などの 題があり、管理面でのトラブルも多い。こ したことから冷却水を利用しない蒸留装置 強く要望されている。

 また、上述したような蒸留装置では、溶 を貯留するバッファタンクが設けられ、該 ンク内の溶剤をポンプにより吸引・加圧し ジェクタを通して循環させることで、蒸留 内部の真空引きを行っている。この際、ポ プ循環により溶剤が発熱するため、バッフ タンク内にも冷却水を流す配管を配置して バッファタンク内の溶剤の冷却を行う必要 ある。そのため、バッファタンクと溶剤蒸 凝縮用の冷却容器とが別々に必要で、装置 小型化が難しいという問題がある。

 これを解決するために、特許文献2に記載 の蒸留装置では、溶剤を満たしたバッファタ ンク内に二つの螺旋状の配管を並設し、その 一方に冷却水を、他方に溶剤蒸気を通し、冷 却水によりバッファタンク内の溶剤を冷却し 、この溶剤を介して溶剤蒸気を冷却するとい う構成が採られている。この構成では、バッ ファタンクと凝縮用冷却容器とを一つに集約 でき、冷却水を流す配管も一系統で済むため 小形化に有利である。しかしながら、バッフ ァタンク内の溶剤の温度は冷却水の温度より も高く、この溶剤と溶剤蒸気との温度差を十 分に確保することは難しいため、溶剤蒸気の 冷却が不十分で凝縮液化が適切に行われにく いという問題がある。またバッファタンク内 の溶剤の熱容量を大きくする必要があるため に、大きな容積のバッファタンクを設けなけ ればならないという問題もある。

特開平7-289788号公報

特開2006-141546号公報

 本発明は上記課題に鑑みて成されたもの あり、その第1の目的とするところは、冷却 水を利用することなく溶剤蒸気を十分に冷却 して効率的な蒸留作業を行うことができる蒸 留装置を提供することにある。

 また本発明の第2の目的とするところは、 装置の小形化を図りながら溶剤蒸気の十分な 凝縮液化を行って効率的な蒸留作業を行うこ とができる蒸留装置を提供することにある。

 上記第1の目的を達成するために成された第 1発明は、例えば溶剤等の被処理液を蒸留す ための蒸留装置において、
 被処理液を加熱して気化させるための蒸留 と、
 該蒸留釜から取り出された被処理液蒸気を 縮液化させるために、該被処理液蒸気と冷 源である冷媒ガスとを隔てる壁面を介して 接的に被処理液蒸気を冷却する熱交換部と
 を備えることを特徴としている。

 この第1発明に係る蒸留装置では、被処理 液蒸気を凝縮液化させるための冷却源として 従来の冷却水に代えて、コンプレッサ等を含 むいわゆる室外機で低温にされた冷媒ガスを 利用する。そして、熱交換部において、壁面 を介し冷媒ガスにより直接的に被処理液蒸気 を冷却することで該蒸気の凝縮液化を促進さ せる。したがって、従来のこの種の蒸留装置 と異なり冷却水を全く使用しないので、冷却 水の使用に伴う弊害やトラブル、即ち、長期 間の使用による錆やスケールの発生、寒冷地 での凍結等の問題を回避することができる。 また、室外機の性能にも依存するが、冷却能 力は外気温の影響を受けにくく、クーリング タワー等に比べて室外機は設置スペースが小 さくて済む。さらにまた一般に、冷媒ガスは その温度が約0℃以下(通常-20~0℃程度)と冷却 に比べてかなり低くすることができるため 被処理液蒸気(例えばドライクリーナに使用 される溶剤では通常90~110℃)との温度差が大 く、効率良く被処理液蒸気を冷却して凝縮 化を促進させることができる。

 また減圧式蒸留を行うために第1発明に係る 蒸留装置の一態様では、
 蒸留された被処理液を貯留するためのバッ ァタンクと、
 該バッファタンクに入口端及び出口端が接 され、その途中に被処理液を循環させるポ プと該ポンプによる被処理液の流れを利用 て前記熱交換部で液化した蒸留済みの被処 液を吸引するエジェクタとが設けられた被 理液循環流路と、
 をさらに備え、前記熱交換部は前記バッフ タンク内に配設され、冷却源である冷媒ガ と前記被処理液蒸気とを隔てる壁面、及び 媒ガスと前記バッファタンク内の被処理液 を隔てる壁面をそれぞれ有する構成とする とが好ましい。

 この態様による蒸留装置では、蒸留釜か 気化した被処理液蒸気は熱交換部で冷媒ガ との熱交換により冷却されて凝縮液化し、 れによって発生した蒸留済みの被処理液は ジェクタの作用により被処理液循環流路に き込まれ、バッファタンクに戻される。凝 液化の際に十分に温度が下がっていない被 理液や液化していない被処理液蒸気も、エ ェクタでバッファタンク内から吸引された 処理液と混合されることで温度が下がり、 いは液化する。被処理液循環流路を経て被 理液が循環してバッファタンクに戻って来 際には被処理液の温度が上昇しているが、 ッファタンク内では被処理液に浸漬した状 にある熱交換部において、冷媒ガスとの熱 換により被処理液は冷却される。したがっ 、バッファタンク内の被処理液の温度の上 も避けられる。

 この構成によれば、被処理液蒸気を冷却 るための冷却容器とバッファタンクとが1つ に集約できるので、構造が簡単になり装置の 小形化にも有利であってメンテナンスも行い 易い。また、バッファタンク内の被処理液も 蒸留釜から導入された被処理液蒸気も、それ ぞれ壁面を隔てて溶媒ガスで直接的に冷却さ れるため、いずれも十分な温度差を確保し易 く、高い冷却効果を発揮することができる。 さらにまた、熱交換部がバッファタンクに設 けられ被処理液中に浸漬していることにより 、冷媒ガスの冷熱が他に(例えば空気中に)逃 にくく、高い冷却効率を達成できるととも 、断熱材を用いずとも無用な結露や霜付き 回避することができる。さらに、冷媒ガス よりバッファタンク内の被処理液と被処理 蒸気とを同時並行的に冷却できるため、無 がなく効率がよい。

 上記態様の具体的な構成として、前記熱 換部は、前記冷媒ガスが流通する外管と前 被処理液蒸気が流通する内管とから成る二 管構造体であるものとすることができる。

 この構成では、内管の周囲は全て冷媒ガ であるため、内管に流通される被処理液蒸 はきわめて効率良く冷却され、一方、外管 周囲は全てバッファタンク内に貯留された 処理液であるので、冷媒ガスが有する冷熱 うちで被処理液蒸気との熱交換に利用され いものは、その殆ど全てがバッファタンク の被処理液との熱交換に利用されることに る。このように、冷媒ガスの冷熱が効率良 利用されるため、蒸留速度を大きくして同 量の被処理液をより短時間で処理すること 可能となる。

 また、被処理液蒸気の冷却とバッファタ ク内の被処理液の冷却とに要する熱の移動 割合が自動的にバランスするように調節さ るため、例えば蒸留終了時や蒸留速度が変 して負荷が急激に変化したような場合でも 室外機に戻る冷媒ガスの温度変化が抑制さ る。これにより、室外機との熱的なマッチ グがとり易く、室外機や途中の冷媒ガス配 での霜付きなどを防止することができる。 た、冷媒が液相のまま室外機に戻ることを 避できるので、室外機に不所望の負荷を与 ずに済む。

 また、前記熱交換部を螺旋状に巻回され 二重管構造体とすれば、バッファタンクの 積を大きくすることなく熱交換のための表 積を広く確保することができ、冷却効率を めることができる。

 また上記構成では、前記バッファタンク の被処理液中に浸漬された前記二重管構造 の内管の入口側に温度検出手段を設けた構 とすることができる。

 この構成によれば、蒸留釜での加熱初期 おける被処理液蒸気の発生開始時や被処理 蒸気の発生終了時などで温度検出手段によ 検出温度が急激に変化するので、この検出 度に基づいて蒸留開始や蒸留終了を確実且 正確に検知することができる。これによっ 、例えば室外機のオン/オフや能力切替え等 の制御に利用することができる。

 上記第2の目的を達成するために成された第 2発明は、例えば溶剤等の被処理液を蒸留す ための蒸留装置において、
 被処理液を加熱して気化させるための蒸留 と、
 該蒸留釜から取り出された被処理液蒸気を 縮液化させるために、該被処理液蒸気を流 させる内管又は外管と、冷却液を流通させ 外管又は内管とから成る二重管構造体であ 熱交換部と、
 を備えることを特徴としている。

 ここで、冷却液は典型的には冷却水であ 。この第2発明に係る蒸留装置によれば、被 処理液蒸気と冷却液とが熱交換する面積を大 きく確保しつつ、熱交換部をコンパクトにし て省スペース化を図ることができる。特に螺 旋状の二重管構造体とすれば、よりコンパク ト化が可能である。

 この第2発明に係る蒸留装置の好ましい一態 様として、
 蒸留された被処理液を貯留するためのバッ ァタンクと、
 該バッファタンクに入口端及び出口端が接 され、その途中に被処理液を循環させるポ プと該ポンプによる被処理液の流れを利用 て前記熱交換部で液化した蒸留済みの被処 液を吸引するエジェクタとが設けられた被 理液循環流路と、
 をさらに備え、前記熱交換部は前記バッフ タンク内に配設され、前記被処理液蒸気が 管に、冷却液が外管に流通される構成とす ことができる。

 冷却水の場合、上述のように冷媒ガスよ も温度が高いため、被処理液蒸気との温度 は相対的に小さくなるものの、熱交換部を 重管構造体として外管に冷却水、内管に被 理液蒸気を流すことで、冷却水により被処 液蒸気とバッファタンク内の被処理液とを れぞれ壁面を隔てて直接的に冷却すること できる。したがって、冷却水によりバッフ タンク内の被処理液を冷却し、この被処理 により被処理液蒸気を冷却するという従来 方法に比べれば、被処理液蒸気との熱交換 ための温度差を確保し易く、効率的に被処 液蒸気を冷却して凝縮液化を促進させるこ ができる。

 また、熱交換部がバッファタンクに設け れ被処理液中に浸漬していることにより、 却水の冷熱が他に(例えば空気中に)逃げに く、これを被処理液蒸気の冷却とバッファ ンク内の被処理液の冷却とに有効に利用す ことができる。それにより、蒸留速度を大 くして同一量の被処理液をより短時間で処 することが可能となる。

 なお、第1及び第2発明に係る蒸留装置は 種の被処理液の蒸留に利用可能であるが、 にドライクリーナの運転により汚れた溶剤 浄化して清浄化するのに好適である。

 このように第1発明に係る蒸留装置によれ ば、冷却水を利用することなく溶剤等の被処 理液蒸気を効率良く冷却し、凝縮液化させて 回収することができる。それにより、長期間 の使用による錆やスケールの発生、寒冷地で の凍結などを回避してメンテナンスに要する コストや手間を軽減することができる。また 、外気温の影響をあまり受けずに常に効率の よい冷却を行って、被処理液の蒸留速度を向 上させることができる。

 また第2発明に係る蒸留装置によれば、装 置を小形化して設置の自由度を高めながら、 効率の良い冷却を行って被処理液の蒸留速度 を向上させることができる。

本発明の一実施例である蒸留装置を利 したドライクリーナの配管経路を中心とす 要部の構成図。 本実施例の蒸留装置の配管経路を中心 する構成図。

符号の説明

7…溶剤タンク
30…蒸留導入管路
31…蒸留導入バルブ
32…蒸留吸引管路
33…吸引切替バルブ
40…蒸留装置
41…蒸留釜
42…加熱室
43…スチーム供給管
44…スチーム調整バルブ
45…デミスタ
46…溶剤蒸気導入管
47…突沸検知センサ
50…バッファタンク
51…二重管構造体
52…内管
53…外管
54…サーミスタ
55…室外機
56…冷媒ガス供給管
57…冷媒ガス回収管
58…再生溶剤回収管路
60…大気吸込バルブ
61…真空メータ
62…真空圧スイッチ
63…逆流防止バルブ
64…再生溶剤循環管路
65…ポンプ
66…エジェクタ
71…水分離器

 以下、本発明に係る蒸留装置をドライク ーナに適用した場合の一実施例について、 1、図2を参照して説明する。図1は本実施例 蒸留装置を利用したドライクリーナの配管 路を中心とする要部の構成図、図2は本実施 例の蒸留装置の配管経路を中心とする構成図 である。ここでは本発明における被処理液は 洗浄運転に使用される石油系又はシリコーン 系などの溶剤である。

 図1において、外槽1内には周囲に多数の 液孔を有する円筒形状のドラム2が回転自在 軸支されており、外槽1内に貯留される溶剤 の液位は液位センサ3により検出可能となっ いる。外槽1の底部に接続された排液管路4に はドレンバルブ5が設けられ、ボタントラッ ストレーナ6を経て溶剤タンク7に連結されて いる。ボタントラップストレーナ6は、排出 れた溶剤に混入する衣服のボタンのような 較的大きな固形物を除去するための一種の ィルタである。

 溶剤タンク7内に挿入された吸込み管路8 逆止弁9を経てポンプ10の吸込み口に接続さ 、ポンプ10の吐出口は三方バルブ11を経て溶 フィルタ12の流入口と流出口とに接続され いる。溶剤フィルタ12は紙フィルタ、活性炭 フィルタ等で構成され、溶剤に混入した微細 な塵埃等の不純物や各種の汚れ成分を除去す るものである。ポンプ10と三方バルブ11との から分岐されたフィルタドレン管路13はフィ ルタドレンバルブ14を介してボタントラップ トレーナ6に接続されている。溶剤フィルタ 12の流出口は途中に溶剤冷却切替バルブ20が 挿されたバイパス管路18と途中で溶剤冷却装 置21を通過する溶剤冷却管路19とに分岐され 両管路18、19は合流して給液バルブ23が介挿 れた給液管路22として外槽1に接続されてい 。給液バルブ23の手前から分岐された戻り管 路24にはタンク循環バルブ25が設けられ、戻 管路24の出口側末端は溶剤タンク7に接続さ ている。

 溶剤フィルタ12の上部とボタントラップ トレーナ6の上部との間にはエア抜き管路17 接続され、該エア抜き管路17にはエア抜きバ ルブ16と圧力計15とが設けられている。また 外槽1にはソープ投入器29が途中に設けられ ソープ投入管路28の一端が接続され、他端は ソープ容器27に接続されている。また、溶剤 のソープ濃度を検出するために給液管路22 戻り管路24との分岐点にソープ濃度センサ26 取り付けられている。

 溶剤を蒸留するために、溶剤フィルタ12 流入口から分岐された蒸留導入管路30には蒸 留導入バルブ31が設けられ、蒸留導入管路30 蒸留装置40に接続されている。さらに、溶剤 タンク7内の溶剤中に浸漬するように一端が 入された蒸留吸引管路32は吸引切替バルブ33 経て蒸留装置40に接続されている。また、 留装置40から取り出された蒸留済みの溶剤は 水分離器71に導入され、ここで水が除去され 溶剤が溶剤タンク7に戻される。

 上記構成を有する本実施例のドライクリ ニング装置において、ドラム2内に収容され た洗濯物を洗浄する際には次のような給液流 路を形成する。即ち、まず溶剤タンク7に貯 されている溶剤を外槽1内に供給するために ドレンバルブ5、タンク循環バルブ25を閉鎖 、給液バルブ23を開いてポンプ10を作動させ る。溶剤冷却切替バルブ20は図示しない温度 ンサにより検知される溶剤の温度に応じて 宜にオン/オフすることで、溶剤を冷却する ために一部の溶剤を溶剤冷却管路19に流す。 れにより、溶剤タンク7に貯留されている溶 剤はポンプ10により吸込み管路8を通して吸い 上げられ、溶剤フィルタ12、バイパス管路18 は溶剤冷却管路19、給液管路22を経て外槽1内 に供給される。溶剤フィルタ12を通過する際 溶剤に混入している汚れや微細な異物は除 される。

 液位センサ3により外槽1内に所定量の溶 が溜まったことが検知されるまで、溶剤タ ク7から外槽1内に溶剤を供給し、外槽1内に 定液位の溶剤が貯留した状態でドラム2を回 させることで洗濯物を洗浄する。上記のよ にドレンバルブ5を閉鎖して外槽1内に同じ 剤を貯留させたまま洗浄を行うバッチ洗浄 ほか、ドレンバルブ5を開放し給液流路を通 た溶剤の供給を続行しながら洗浄を行うこ も可能である。

 なお、洗浄運転時には、洗浄性能を向上 せるとともに帯電防止のために、適度なソ プ濃度となるようにソープ投入器29により ープを投入する。洗浄運転の際に洗濯物か 出た糸屑やゴミなどの比較的大きな異物は ドレンバルブ5が開放されて外槽1内の溶剤が 排液管路4を経て溶剤タンク7に戻る際に、ボ ントラップストレーナ6で捕集される。

 一方、溶剤タンク7に貯留されている溶剤 中の汚れを除去する際には次のような溶剤循 環流路を形成する。即ち、給液バルブ23を閉 し、タンク循環バルブ25を開いてポンプ10を 作動させる。溶剤冷却切替バルブ20は図示し い温度センサにより検知される溶剤の温度 応じて適宜にオン/オフすることで、溶剤を 冷却するために一部の溶剤を溶剤冷却管路19 流す。これにより、溶剤タンク7に貯留され ている溶剤はポンプ10により吸込み管路8を通 して吸い上げられ、溶剤フィルタ12、バイパ 管路18又は溶剤冷却管路19、戻り管路24を経 溶剤タンク7内に戻る。溶剤フィルタ12を通 する際に溶剤に混入している汚れや微細な 物は除去され、溶剤冷却装置21で冷却され ことで溶剤の温度は適度に制御される。

 上述のように溶剤フィルタ12で溶剤中の れの多くは除去可能であるものの、フィル の目を通過するようなごく微細な汚れや水 どは除去できないため、溶剤をきれいな状 で繰り返し使用するために蒸留による浄化 行う。溶剤の蒸留を行う場合には、蒸留導 バルブ31を開いて、溶剤タンク7からポンプ10 により吸引した溶剤を蒸留導入管路30を通し 蒸留装置40に送る。また、後述するように 空蒸留の実行中に吸引切替バルブ33を開くと 真空状態になった蒸留釜に溶剤タンク7から 剤が吸い上げられるから、それによって蒸 装置40に溶剤を送ることもできる。そうして 蒸留装置40で蒸発気化・凝縮冷却されて回収 れた溶剤には水が混じっているが、この水 水分離器71で除去した後に溶剤のみが溶剤 ンク7に戻される。したがって、所定時間、 留作業を行うことで溶剤タンク7内の全ての 溶剤を浄化することができる。

 次に、蒸留装置の構成と動作について図2 により詳細に説明する。蒸留導入バルブ31が けられた蒸留導入管路30は密閉可能な蒸留 41に接続され、蒸留釜41の底部には、スチー 供給管43を通して供給される高温のスチー で加熱される加熱室42が設けられている。加 熱によって蒸留釜41内で気化した溶剤蒸気(本 発明における被処理液蒸気)はデミスタ45を通 過して溶剤蒸気導入管46を経て熱交換部に送 れる。なお、溶剤蒸気導入管46内には溶剤 突沸を検知するための突沸検知センサ47が設 けられており、突沸が検知されると例えばス チーム調整バルブ44の開度の調整等により加 が弱められるようになっている。

 本実施例の蒸留装置に特徴的な構成とし 、熱交換部は、円筒状の内管52と同じく円 状の外管53との二重管が螺旋状に形成された 二重管構造体51を有し、この二重管構造体51 溶剤が貯留されるバッファタンク50の内部に 配設されている。定常的な状態では、二重管 構造体51はバッファタンク50内に貯留される 剤中に完全に浸漬するようになっている。 剤蒸気導入管46はバッファタンク50の外側で 重管構造体51の内管52の上側端部に接続され ており、内管52には高温(90~110℃程度)の溶剤 気が導入される。一方、二重管構造体51の外 管53の両端はバッファタンク50の内部で冷媒 ス供給管56、冷媒ガス回収管57にそれぞれ接 され、例えば屋外に設置された室外機55か 冷媒ガス供給管56を通して供給される低温(-2 0~0℃程度)の溶媒ガスが外管53内を流通して、 冷媒ガス回収管57を経て室外機55に戻るよう なっている。

 後述するように二重管構造体51の内管52を 通過する際に凝縮液化した溶剤は、逆流防止 バルブ63が設けられた再生溶剤回収管路58を てエジェクタ66に導入される。なお、溶剤蒸 気導入管46と二重管構造体51の内管52との接続 部からバッファタンク50内部側にせり出すよ に、内管52内の温度を検知するサーミスタ54 が設置されている。また、再生溶剤回収管路 58上で逆流防止バルブ63の上流側には、大気 取り込むための大気吸込バルブ60、真空メー タ61、真空圧スイッチ62が接続されている。

 エジェクタ66は、バッファタンク50に出口 端と入口端とが接続された再生溶剤循環管路 64の途中にポンプ65と共に挿入されている。 して、ポンプ65が作動すると、再生溶剤循環 管路64に図2中に矢印で示す方向に溶剤が循環 圧送され、それによりエジェクタ66で生じる 圧によって、再生溶剤回収管路58から蒸留 凝縮されたばかりの溶剤が再生溶剤循環管 64に引き込まれる。これに伴い、溶剤蒸気導 入管46内の溶剤蒸気は二重管構造体51の内管52 に引き込まれ、蒸留釜41内部は真空引きされ 減圧される。このときの減圧作用により、 述したように溶剤タンク7内の溶剤を蒸留吸 引管路32を通して蒸留釜41に吸い上げること できる。

 凝縮液化されたばかりで再生溶剤回収管 58を通る再生溶剤の温度は比較的高いが、 ジェクタ66を介して再生溶剤循環管路64中の 剤と混合されることで温度は下がる。一方 再生溶剤循環管路64中の溶剤は、上記のよ に再生溶剤から与えられる熱量とポンプ65等 から与えられる熱量とによって温度が上がっ てバッファタンク50に戻る。しかしながら、 ッファタンク50内の溶剤は二重管構造体51の 外管53に流されている冷媒ガスにより冷却さ ているので、全体としては溶剤の温度は安 的に保たれる。蒸留によって発生した再生 剤の追加によってバッファタンク50内の溶 の液位は上昇してゆくが、溶剤溢流管路70の 上端開口を越えた溶剤はバッファタンク50か 流れ出て水分離器71に送られ、ここで水が 離されて溶剤タンク7に戻される。したがっ 、溶剤タンク7には比較的温度の安定した溶 剤を戻すことができる。

 二重管構造体51において、内管52には高温 の溶剤蒸気が流通し、内管52と外管53とを隔 る壁面を介してその周囲には低温の冷媒ガ が流通している。その温度差は大きいため 者は効率良く熱交換を行い、溶剤ガスは効 的に冷却されて凝縮液化する。一方、二重 構造体51の外管53の周囲は壁面を介してその 体が溶剤で囲まれている。したがって、外 53中の冷媒ガスはこの溶剤とも効率良く熱 換を行い、バッファタンク50内の溶剤は効率 的に冷却されて温度が下がる。外管53内を通 冷媒ガスは壁面を介して溶剤か或いは溶剤 気のいずれかに必ず熱的に接している。し がって、仮に溶剤蒸気が未だ供給されてき いない場合や溶剤蒸気の供給量が少ない場 には、冷媒ガスの冷熱はバッファタンク50 の溶剤の冷却により多く利用され、無駄に ることはない。

 即ち、バッファタンク50内の溶剤は、一 の熱容量を有する熱的緩衝体として機能す ため、外管53内を通過する冷媒ガスから奪う 冷熱量をほぼ一定に保ち、室外機55に戻る冷 ガスの温度の大きな変動を抑える。これに って、室外機55での熱的なマッチングがと 易く、室外機55で冷熱が余ることによる霜付 きなどを防止することができる。また、バッ ファタンク50内の溶剤が一種の断熱材として 機能するので、冷媒ガス供給管56などの一 を除けば断熱部材を巻き付ける等の結露、 付き対策は不要になる。

 また、サーミスタ54による温度検知部位 溶剤蒸気の冷却部の入口にあたるので、例 ば蒸留釜41で未だ溶剤蒸気が発生していない ときには検知温度は低く、高温の溶剤蒸気が 到達すると急激に温度が上昇する。逆に、蒸 留釜41で溶剤蒸気の発生がなくなったり量が 減すると検知温度も急激に下がる。したが て、蒸留(溶剤蒸気発生)の開始や終了に対 殆ど時間遅れなく追従するので、この検知 度に基づいて室外機55の冷却能力の調整など を行うことにより無駄な電力消費を減らして 蒸留のランニングコストを削減することがで きる。

 なお、上記実施例では二重管構造体51の 管53に冷媒ガスを流したが、冷却水を流して 溶剤蒸気とバッファタンク50内の溶剤の両方 冷却してもよい。もちろん、冷却水の温度 冷媒ガスの温度よりも高いため、冷却効果 点では冷媒ガスよりも劣るものの、従来の 置に比較すれば十分な温度差を確保するこ ができる。こうした冷却水の使用は、既に ーリングタワーやチラーなどの冷却水を供 可能な装置や配管をそのまま利用したい場 に便利である。

 また、上記実施例は本発明の一例であっ 、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、 加を行っても本願請求の範囲に包含される とは明らかである。例えば上記実施例は本 明をドライクリーナに適用した例であるが それ以外にも、例えば半導体を始めとする 種電気部品の洗浄などに使用された各種溶 を回収して再使用する用途など、様々な装 や分野で利用することができ、蒸留(処理) 象の被処理液も溶剤に限らずアルコール類 どの各種の液体とすることができる。