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Title:
DRIVING FORCE CONTROLLER OF VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/114641
Kind Code:
A1
Abstract:
A driving force controller of a vehicle comprises a sensor (49) for detecting the number of revolutions of the input shaft of a gearbox being inputted from an engine (11) to an automatic gearbox (42), a sensor (50) for detecting accelerator opening, a TCU (48) for calculating the demand output of the automatic gearbox (42) based on the number of revolutions of the input shaft of a gearbox and the accelerator opening, and an electronic control unit (52) for controlling the engine (11) and the automatic gearbox (42) based on the demand output. The TCU (48) sets the demand output at a constant value regardless of the number of revolutions of the input shaft of a gearbox when the accelerator opening is up to a predetermined value, and sets the demand output to be increased/decreased as the number of revolutions of the input shaft of a gearbox increases/decreases when the accelerator opening is larger than the predetermined value, thus it is possible to achieve an acceleration feeling demanded by a driver and reduce gear shifting shock.

Inventors:
OGAWA HIROYUKI (JP)
ARAI KENJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054318
Publication Date:
September 25, 2008
Filing Date:
March 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
OGAWA HIROYUKI (JP)
ARAI KENJI (JP)
International Classes:
F02D29/00; F16H61/04; F16H59/18; F16H59/42
Foreign References:
JP3539075B22004-06-14
JP2007064180A2007-03-15
JPH09119328A1997-05-06
Other References:
See also references of EP 2123886A4
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Hiroaki (Kasumigaseki Building 2-5,Kasumigaseki 3-chome, Chiyoda-ku, Tokyo 20, JP)
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Claims:
 内燃機関から変速機に入力する変速機入力軸回転数を検出する変速機入力軸回転数検出手段と、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、前記変速機入力軸回転数検出手段が検出した変速機入力軸回転数と前記アクセル開度検出手段が検出したアクセル開度に基づいて前記変速機の要求出力を算出する変速機要求出力算出手段と、該変速機要求出力算出手段が算出した要求出力に基づいて前記内燃機関及び前記変速機を制御する出力制御手段を具え、前記変速機要求出力算出手段は、前記アクセル開度検出手段が検出したアクセル開度が予め設定された所定値以下のとき、前記変速機入力軸回転数検出手段が検出した変速機入力軸回転数に拘らず要求出力を一定値に設定する一方、前記アクセル開度検出手段が検出したアクセル開度が前記所定値より大きいとき、前記変速機入力軸回転数検出手段が検出した変速機入力軸回転数の増減に伴って要求出力を増減することを特徴とする車両の駆動力制御装置。
 請求項1に記載の車両の駆動力制御装置において、前記変速機要求出力算出手段は、前記アクセル開度検出手段が検出したアクセル開度が予め設定された所定値以下のとき、前記変速機入力軸回転数検出手段が検出した変速機入力軸回転数が予め設定された所定の低回転領域にあると、この変速機入力軸回転数の増減に伴って要求出力を増減し、変速機入力軸回転数が前記低回転領域より高回転領域にあると、この変速機入力軸回転数に拘らず要求出力を一定値に設定することを特徴とする車両の駆動力制御装置。
 請求項1に記載の車両の駆動力制御装置において、前記内燃機関と前記変速機との間にトルクコンバータが配置されており、前記変速機入力軸回転数検出手段は、前記内燃機関から前記トルクコンバータを介して前記変速機に入力する変速機入力軸回転数を検出することを特徴とする車両の駆動力制御装置。
Description:
車両の駆動力制御装置

 本発明は、内燃機関とトルクコンバータ 変速機を搭載した車両において、運転者の 力要求に対して内燃機関及び変速機を制御 ることで車両の出力制御を行う車両の駆動 制御装置に関するものである。

 車両の駆動力制御において、一般的に、 転者のアクセルペダルを踏み込むことで変 するアクセル開度に基づいて、この運転者 要求する目標(要求)トルクを求め、この目 トルクに応じてエンジンのスロットル開度 燃料噴射量、点火時期などを制御するよう している。一方、自動変速機を搭載した車 では、変速動作中のエンジントルクを一時 に低下させることで、この変速動作に伴う 速ショックを緩和するようにしたトルクダ ン制御が行われている。このトルクダウン 御は、例えば、トルクダウン量とトルクダ ンタイミングを演算し、トルクダウン要求 に対応する割合でエンジンの点火時期を遅 せることで、エンジンの出力トルクを低下 せている。

 このようなエンジン及び自動変速機を搭 した車両の駆動力制御装置としては、例え 、下記特許文献1に記載されたものがある。

 この特許文献1に記載されたエンジン出力 制御装置は、アクセルセンサの出力信号が調 整部を経由してアクセル開度信号としてエン ジンコントロールユニットに入力され、エン ジンコントロールユニットは、このアクセル 開度信号に基づいて電子制御スロットルバル ブを作動させることでエンジンの出力状態を 制御し、このとき、アクセルセンサの出力信 号とアクセル開度信号の対応関係を、変速過 程で調整部が一時的に変化させ、電子制御ス ロットルバルブのスロットル開度を所定幅だ け低下させることで、エンジンをトルクダウ ンさせ、自動変速機の変速過程での変速ショ ックを軽減するようにするものである。

特開平09-119328号公報

 上述した従来の車両のエンジン出力制御 置では、電子制御スロットルバルブを用い エンジンコントロールユニットは、自動変 機の変速過程で、アクセルセンサの出力信 に対して、電子制御スロットルバルブのス ットル開度を所定幅だけ低下させることで ンジンをトルクダウンさせ、自動変速機の 速ショックを軽減している。この場合、エ ジンコントロールユニットは、シフトクオ ティが最良となるトルクダウン量を設定し このトルクダウン量に見合うスロットル開 の変化量を算出し、電子制御スロットルバ ブのスロットル開度を低下させている。

 ところで、運転者がアクセルペダルを踏 込んで車両を加速させるとき、その運転状 に応じて要求する加速感が異なる。例えば 運転者は、駆動力差の少ない滑らかな加速 を望む場合がある一方、伸びのある加速感 望む場合もある。ところが、上述した従来 エンジン出力制御装置では、トルクダウン に見合うスロットル開度を低下させること 、自動変速機の変速ショックを軽減してい 。有段式の自動変速機では、変速前後の変 比の変動が変速ギヤ段の切換えに伴って段 的に滑らかではないため、特に、伸びのあ 加速感を望むような車両の運転状態では、 速ショックの軽減と運転者が要求する加速 の両立が困難となってしまう。

 本発明は、このような問題を解決するた のものであって、運転者が要求する加速感 実現可能とすると共に変速ショックを軽減 能とする車両の駆動力制御装置を提供する とを目的とする。

 上述した課題を解決し、目的を達成する めに、本発明の車両の駆動力制御装置は、 燃機関から変速機に入力する変速機入力軸 転数を検出する変速機入力軸回転数検出手 と、アクセル開度を検出するアクセル開度 出手段と、前記変速機入力軸回転数検出手 が検出した変速機入力軸回転数と前記アク ル開度検出手段が検出したアクセル開度に づいて前記変速機の要求出力を算出する変 機要求出力算出手段と、該変速機要求出力 出手段が算出した要求出力に基づいて前記 燃機関及び前記変速機を制御する出力制御 段を具え、前記変速機要求出力算出手段は 前記アクセル開度検出手段が検出したアク ル開度が予め設定された所定値以下のとき 前記変速機入力軸回転数検出手段が検出し 変速機入力軸回転数に拘らず要求出力を一 値に設定する一方、前記アクセル開度検出 段が検出したアクセル開度が前記所定値よ 大きいとき、前記変速機入力軸回転数検出 段が検出した変速機入力軸回転数の増減に って要求出力を増減することを特徴とする のである。

 本発明の車両の駆動力制御装置では、前 変速機要求出力算出手段は、前記アクセル 度検出手段が検出したアクセル開度が予め 定された所定値以下のとき、前記変速機入 軸回転数検出手段が検出した変速機入力軸 転数が予め設定された所定の低回転領域に ると、この変速機入力軸回転数の増減に伴 て要求出力を増減し、変速機入力軸回転数 前記低回転領域より高回転領域にあると、 の変速機入力軸回転数に拘らず要求出力を 定値に設定することを特徴としている。

 本発明の車両の駆動力制御装置では、前 内燃機関と前記変速機との間にトルクコン ータが配置されており、前記変速機入力軸 転数検出手段は、前記内燃機関から前記ト クコンバータを介して前記変速機に入力す 変速機入力軸回転数を検出することを特徴 している。

 本発明の車両の駆動力制御装置によれば 変速機入力軸回転数とアクセル開度に基づ て変速機の要求出力を算出する変速機要求 力算出手段と、この要求出力に基づいて内 機関及び変速機を制御する出力制御手段を け、変速機要求出力算出手段は、アクセル 度が予め設定された所定値以下のとき、変 機入力軸回転数に拘らず要求出力を一定値 設定する一方、アクセル開度が所定値より きいとき、変速機入力軸回転数の増減に伴 て要求出力を増減するので、アクセル開度 所定値以下のときは、要求出力を一定値に 定することで、変速前後に駆動力差の小さ 滑らかな加速を実現することができ、アク ル開度が所定値より大きいときは、変速機 力軸回転数の増減に伴って要求出力を増減 ることで、変速後の駆動力の落ち込みの小 い伸びのある加速を実現することができ、 の結果、運転者が要求する加速感を実現可 とすると共に変速ショックを軽減可能とす ことができる。

図1は、本発明の一実施例に係る車両の 駆動力制御装置を表す概略構成図である。 図2は、アクセル開度に応じて設定され た変速機入力軸回転数に対する要求出力を表 すグラフである。 図3は、本実施例の車両の駆動力制御装 置における駆動力制御のフローチャートであ る。 図4は、アクセル開度が所定値以下のと きの車両の駆動力変化を表すグラフである。 図5は、アクセル開度が所定値より大き いときの車両の駆動力変化を表すグラフであ る。

符号の説明

 11 エンジン(内燃機関)
 20 電子制御式スロットル装置
 25 インジェクタ
 26 点火プラグ
 27 エンジンコントロールユニット、ECU
 41 トルクコンバータ
 42 自動変速機
 47 油圧制御装置
 48 トランスミッションコントロールユニッ ト、TCU(変速機要求出力算出手段)
 49 入力軸回転数センサ(変速機入力軸回転 検出手段)
 50 アクセル開度センサ(アクセル開度検出 段)
 52 電子制御ユニット(出力制御手段)

 以下に、本発明に係る車両の駆動力制御 置の実施例を図面に基づいて詳細に説明す 。なお、この実施例により本発明が限定さ るものではない。

 図1は、本発明の一実施例に係る車両の駆 動力制御装置を表す概略構成図、図2は、ア セル開度に応じて設定された変速機入力軸 転数に対する要求出力を表すグラフ、図3は 本実施例の車両の駆動力制御装置における 動力制御のフローチャート、図4は、アクセ ル開度が所定値以下のときの車両の駆動力変 化を表すグラフ、図5は、アクセル開度が所 値より大きいときの車両の駆動力変化を表 グラフである。

 本実施例の車両の駆動力制御装置におい 、図1に示すように、内燃機関としてのエン ジン11は水冷式直列4気筒エンジンであって、 シリンダブロック上にシリンダヘッドが締結 されて構成され、4つの気筒12が直列に形成さ れている。そして、この4つの気筒に図示し いピストンが昇降自在に嵌合し、この各ピ トンは、コネクティングロッドを介してク ンクシャフトが連結されている。

 燃焼室13は、シリンダブロック(気筒12)と リンダヘッドとピストンにより区画されて 成されている。この燃焼室13に吸気ポート14 及び排気ポート15が対向して連通するように 成されており、この吸気ポート14及び排気 ート15は、図示しない吸気弁及び排気弁によ り開閉自在となっている。従って、エンジン に同期して吸気カム及び排気カムが吸気弁及 び排気弁を所定のタイミングで上下移動する ことで、吸気ポート14及び排気ポート15を開 し、吸気ポート14と燃焼室13、燃焼室13と排 ポート15とをそれぞれ連通することができる 。

 各吸気ポート14には、吸気マニホールド16 を介してサージタンク17が連結されている。 方、吸気管18の空気取入口にはエアクリー 19が取付けられており、この吸気管18には、 アクリーナ19の下流側に位置してスロット 弁を有する電子スロットル装置20が設けられ ている。そして、この吸気管18の下流端部が ージタンク17に連結されている。

 排気ポート15には、排気マニホールド21を 介して排気管22が連結されており、この排気 22には、三元触媒23,24が装着されている。

 エンジン11には、吸気ポート14または燃焼 室13に燃料を噴射するインジェクタ25が装着 れると共に、燃焼室13に、混合気に対して点 火する点火プラグ26が装着されている。

 車両には、エンジンコントロールユニッ (ECU)27が搭載されており、このECU27は、イン ェクタ25の燃料噴射タイミングや点火プラ 26の点火時期などを制御可能となっており、 検出した吸入空気量、スロットル開度、エン ジン回転数などのエンジン運転状態に基づい て燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを決 定している。即ち、吸気管18の上流側にはエ フローセンサ28が装着され、計測した吸入 気量をECU27に出力している。また、電子スロ ットル装置20にはスロットルポジションセン 29が設けられ、現在のスロットル開度をECU27 に出力している。更に、クランクシャフトに はクランク角センサ30が設けられ、検出した ランク角度をECU27に出力し、ECU27はクランク 角度に基づいてエンジン回転数を算出する。 また、シリンダブロックには水温センサ31が けられており、検出したエンジン冷却水温 ECU27に出力している。

 このように構成されたエンジン11には、 ルクコンバータ41を介して有段式の自動変速 機42が連結されている。そして、自動変速機4 2にプロペラシャフト43が連結され、このプロ ペラシャフト43にデファレンシャルギア44を して左右のドライブシャフト45が連結され、 このドライブシャフト45に左右の駆動輪46が 結されている。

 従って、エンジン11が駆動すると、その 動力がクランクシャフトから出力され、ト クコンバータ41を介して自動変速機42の入力 に入力され、ここで所定の変速比に減速さ る。そして、減速後の駆動力が自動変速機4 2の出力軸からプロペラシャフト43に出力され 、このプロペラシャフト43からデファレンシ ルギア44を介して左右のドライブシャフト45 に伝達され、左右の駆動輪46を駆動回転する とができる。

 この自動変速機42は、油圧制御装置47によ り油圧制御される。車両には、トランスミッ ションコントロールユニット(TCU)48が搭載さ ており、このTCU48は、油圧制御装置47を制御 て自動変速機42を油圧制御することで、変 タイミングなどを制御可能となっている。 ち、自動変速機42には、入力軸回転数を検出 する入力軸回転数センサ(変速機入力軸回転 検出手段)49が設けられており、検出した入 軸回転数をTCU48に出力している。また、アク セルペダルの踏み込み量に応じたアクセル回 動を検出するアクセル開度センサ(アクセル 度検出手段)50が設けられており、検出した クセル開度をTCU48に出力している。更に、TCU 48には、運転者が操作するシフトレバー装置5 1が接続されており、パーキング(P)、リバー (R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)などの操 信号が入力される。

 従って、ECU27とTCU48は、両者で車両の電子 制御ユニット52として機能しており、相互間 情報の入出力を行っている。そのため、運 者によるアクセルペダルの踏み込み量に応 てエンジン11と自動変速機42を制御すること で、車両の駆動力を制御している。

 そして、本実施例の車両の駆動力制御装 では、入力軸回転数センサ49が検出した変 機入力軸回転数NTとアクセル開度センサ50が 出したアクセル開度PAPに基づいて自動変速 42(車両)の要求出力Pを算出する変速機要求 力算出手段と、この変速機要求出力算出手 が算出した要求出力Pに基づいてエンジン11 び自動変速機42を制御する出力制御手段を具 えている。この場合、本実施例では、変速機 要求出力算出手段は、TCU48が機能し、出力制 手段は、電子制御ユニット52(ECU27、TCU48)が 能する。

 そして、TCU(変速機要求出力算出手段)48は 、アクセル開度センサ50が検出したアクセル 度PAPが予め設定された所定値PAPs以下のとき 、入力軸回転数センサ49が検出した変速機入 軸回転数NTに拘らず要求出力Pを一定値に設 する一方、アクセル開度センサ49が検出し アクセル開度PAPが所定値PAPsより大きいとき 入力軸回転数センサ49が検出した変速機入 軸回転数NTの増減に伴って要求出力Pを増減 るようにしている。

 また、車両の駆動力を制御する場合、軸 ルクを主体的に制御している。しかし、エ ジン11と自動変速機42との間にトルクコンバ ータ41が介装されているとき、エンジン11の ランクシャフトの回転数と自動変速機42の入 力軸回転数とは異なり、そのため、両者の軸 トルクも異なり、駆動輪46の軸トルクとも異 る。そのため、本実施例では、運転者によ アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度 PAP)に対して要求する物理パラメータを変速 入力軸回転数NTに応じた要求出力Pとして各 の計算を行う。この場合、出力=係数A×軸ト ク×回転数で表される。

 即ち、運転者によるアクセルペダルの踏 込み量(アクセル開度)が小さいときは、滑 かな加速感を得たいものと推測することが き、運転者によるアクセルペダルの踏み込 量(アクセル開度)が大きいときは、伸びのあ る加速感を得たいものと推測することができ る。運転者が感じる加速感のうち、滑らかな 加速感とは、加速度が徐々に低下するもので あり、伸びのある加速感とは、加速度がほぼ 一定または徐々に大きくなる加速感である。

 そこで、本実施例では、図2に示すように 、変速機入力軸回転数NTに対する要求出力Pを 設定するマップを作成し、これをアクセル開 度ごとに設定する。そして、アクセル開度PAP が所定値PAPs以下のとき、例えば、PAP1~PAP3の 域では、変速機入力軸回転数NTに拘らず要求 出力Pを一定値に設定する。一方、アクセル 度PAPが所定値PAPsより大きいとき、例えば、P AP4~PAPmaxの領域では、変速機入力軸回転数NTの 増減に伴って要求出力Pを増減するように設 する。

 このアクセル開度PAPが所定値PAPs以下(PAP1~ PAP3の領域)にて、入力軸回転数センサ49が検 した変速機入力軸回転数NTが予め設定された 所定の低回転領域にあるとき、変速機入力軸 回転数NTの増減に伴って要求出力Pを増減し、 変速機入力軸回転数NTが低回転領域より高回 領域にあるとき、この変速機入力軸回転数N Tに拘らず要求出力Pを一定値に設定する。

 なお、図2に示す変速機入力軸回転数NTに する要求出力Pを設定するマップでは、最大 アクセル開度PAPmax以下の領域で、6種類のア セル開度PAP1~PAP6のマップを設定したが、そ 数は、6種類に限定されるものではなく、そ 以上またはそれ以下であってもよく、その は、補間により求めればよい。また、この うな三次元マップを用いずに、関数式を用 てアクセル開度PAPと変速機入力軸回転数NT ら要求出力Pを算出してもよい。

 従って、本実施例の車両の駆動力制御装 における駆動力制御にて、図3のフローチャ ートに示すように、ステップS11にて、TCU48は 入力軸回転数センサ49が検出した変速機入 軸回転数NTを読み込むと共に、アクセル開度 センサ50が検出したアクセル開度PAPを読み込 。続いて、ステップS12にて、TCU48は、変速 入力軸回転数NTとアクセル開度PAPに基づいて 、図2の三次元マップに基づいて自動変速機42 (車両)の要求出力Pを算出する。

 そして、ステップS13にて、電子制御ユニ ト52は、この要求出力Pに基づいてエンジン1 1及び自動変速機42の駆動力を制御する。即ち 、ECU27は、吸入空気量、スロットル開度、エ ジン回転数などのエンジン運転状態に基づ て燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを 定し、インジェクタ25及び点火プラグ26を制 御し、TCU48は、エンジン運転状態に基づいて 速段、変速タイミングを決定し、油圧制御 置47を制御する。

 このとき、アクセル開度センサ50が検出 たアクセル開度PAPが所定値PAPs以下のときは 変速機入力軸回転数NTに拘らず要求出力Pを 定値に設定する。そのため、車両の加速度 徐々に低下することとなり、自動変速機42 変速前後に駆動力差の小さい滑らかな加速 実現することができる。一方、アクセル開 センサ49が検出したアクセル開度PAPが所定値 PAPsより大きいときは、変速機入力軸回転数NT の増減に伴って要求出力Pを増減するように 定する。そのため、車両の加速度がほぼ一 (または徐々に大きく)となり、自動変速機42 変速後の駆動力の落ち込みの小さい伸びの る加速を実現することができる。

 ここで、アクセル開度センサ50が検出し アクセル開度PAPが所定値PAPs以下の場合と、 クセル開度センサ50が検出したアクセル開 PAPが所定値PAPsより大きい場合とのおける車 の駆動力変化について詳細に説明する。

 図4に示すように、運転者がアクセルペダ ルを踏み込んで、所定値のアクセル開度PAPs 下で一定に維持したとき、このときのアク ル開度PAPと変速機入力軸回転数NTに基づいて 一定となる要求出力Pを設定する。すると、 動変速機42にて、変速機入力軸回転数NTの増 に応じて1速-2速-3速と変速が実行されるこ で、車速Vが増加する一方、加速度Gは徐々に 低下していく。従って、自動変速機42による 速前後における加速度Gの差が0となり、車 は、駆動力差の小さい滑らかな加速を実現 ることができる。

 一方、図5に示すように、運転者がアクセ ルペダルを踏み込んで、所定値のアクセル開 度PAPsより大きいアクセル開度PAPで一定に維 したとき、このときのアクセル開度PAPと変 機入力軸回転数NTに基づいて、変速機入力軸 回転数NTの増減に伴って増減する要求出力Pを 設定する。すると、自動変速機42にて、変速 入力軸回転数NTの増加に応じて1速-2速-3速と 変速が実行されることで、車速Vが増加する き、加速度Gは若干の落ち込みをもってほぼ 定となる。従って、自動変速機42による変 前後における加速度Gに差が発生するものの 各ギヤ段で出力が上昇する特性となるため 結果として、変速時における加速度Gの落ち 込みが小さくなり、伸びのある加速を実現す ることができる。

 このように本実施例の車両の駆動力制御 置にあっては、エンジン11から自動変速機42 に入力する変速機入力軸回転数を検出する入 力軸回転数センサ49と、アクセル開度を検出 るアクセル開度センサ50と、入力軸回転数 ンサ49が検出した変速機入力軸回転数とアク セル開度センサ50が検出したアクセル開度に づいて自動変速機42の要求出力を算出するTC U48と、この要求出力に基づいてエンジン11及 自動変速機42を制御する電子制御ユニット52 を設け、TCU48は、アクセル開度が所定値以下 とき、変速機入力軸回転数に拘らず要求出 を一定値に設定する一方、アクセル開度が 定値より大きいとき、変速機入力軸回転数 増減に伴って要求出力を増減するように設 している。

 従って、アクセル開度が所定値以下のと は、要求出力を一定値に設定することで、 動変速機42における変速前後に駆動力差を さくして滑らかな加速を実現することがで 、アクセル開度が所定値より大きいときは 変速機入力軸回転数の増減に伴って要求出 を増減することで、自動変速機42における変 速後の駆動力の落ち込みを小さくして伸びの ある加速を実現することができ、その結果、 運転者が要求する加速感を実現可能とすると 共に変速ショックを軽減可能とすることがで きる。

 また、本実施例の駆動力制御装置では、T CU48は、アクセル開度が予め設定された所定 以下のとき、変速機入力軸回転数が予め設 された所定の低回転領域にあると、この変 機入力軸回転数の増減に伴って要求出力を 減し、変速機入力軸回転数が低回転領域よ 高回転領域にあると、この変速機入力軸回 数に拘らず要求出力を一定値に設定してい 。従って、運転者によるアクセル踏み込み 合に応じた要求出力を設定することができ 自動変速機42における変速前後に駆動力差を 小さくして滑らかな加速を実現することがで きる。

 また、本実施例の駆動力制御装置では、 ンジン11と自動変速機42との間にトルクコン バータ41を配置し、入力軸回転数センサ49は エンジン11からトルクコンバータ41を介して 動変速機42に入力する変速機入力軸回転数 検出するようにしており、アクセル開度に して要求する物理パラメータを、変速機入 軸回転数に応じた要求出力としている。従 て、要求出力は、エンジン11の出力側、自動 変速機42の入力側及び出力側、駆動輪46側で 等となることから、変速(トルクコンバータ4 1)による軸トルクの変化を演算する処理が不 となり、制御の簡素化を可能とすることが きる。

 以上のように、本発明に係る車両の駆動 制御装置は、運転者が要求する加速感を実 可能とすると共に変速ショックを軽減可能 するものであり、いずれの車両に適用して 有用である。