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Patent Searching and Data


Title:
DRIVING SUPPORTING DEVICE, DRIVING SUPPORTING METHOD, AND DRIVING SUPPORTING PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/101769
Kind Code:
A1
Abstract:
A target vehicle speed of when a vehicle travels a predetermined forward section is acquired. An acceleration gear ratio for acceleration of the vehicle to reach a vehicle speed higher than the target vehicle speed after the travel of the predetermined section is acquired. The gear ratio of the vehicle is set to the acceleration gear ratio before the vehicle reaches the start point of the predetermined section. Before the vehicle reaches the start point of the predetermined section, the vehicle speed is lowered to the target vehicle speed.

More Like This:
Inventors:
TAKEUCHI ATUSHI (JP)
MIYAJIMA TAKAYUKI (JP)
OGAWA FUMIHARU (JP)
KONDOU YOSHITO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000412
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
February 03, 2009
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
TAKEUCHI ATUSHI (JP)
MIYAJIMA TAKAYUKI (JP)
OGAWA FUMIHARU (JP)
KONDOU YOSHITO (JP)
International Classes:
B60T7/12; B60W10/00; B60W10/04; B60W10/10; B60W30/00; B60W30/18; F16H61/02; G01C21/00; G08G1/16; F16H59/14; F16H59/42; F16H59/44; F16H59/66; F16H59/74
Foreign References:
JP2007168741A2007-07-05
JP2006138457A2006-06-01
JP2000130207A2000-05-09
JP2002081345A2002-03-22
JP6511301T
JP3858952B22006-12-20
Other References:
See also references of EP 2236375A4
Attorney, Agent or Firm:
IWAKAMI, Wataru (Shirakawa Dairoku Bldg. 5th Fl.2-18-5, Nishiki,Naka-ku, Nagoya-sh, Aichi 03, JP)
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Claims:
 自車両の前方の所定区間を走行する際の目標車速を取得する車速情報取得手段と、
 前記所定区間を走行した後に前記自車両を前記目標車速よりも大きい車速に加速させるための変速比である加速変速比を取得する加速変速比取得手段と、
 前記所定区間の開始地点に到達する前に前記自車両の変速比を前記加速変速比に設定させる変速比制御手段と、
 前記所定区間の開始地点に到達する前に前記自車両の車速を前記目標車速まで減速させる減速制御手段と、
を備える運転支援装置。
 前記車速情報取得手段は、前記所定区間走行後の推奨車速を取得し、
 前記加速変速比取得手段は、前記自車両を前記目標車速から前記推奨車速に加速させるための必要加速量を取得し、当該必要加速量で前記自車両を走行させるための変速比を前記加速変速比として取得する、
請求項1に記載の運転支援装置。
 前記加速変速比取得手段は、前記所定区間の終了地点以降に設定された加速区間の距離を取得し、当該距離にて前記自車両を前記目標車速から前記推奨車速に加速させるための加速量を前記必要加速量として取得する、
請求項2に記載の運転支援装置。
 前記加速変速比取得手段は、前記自車両の駆動源が所定の回転数であるときに前記必要加速量以上の加速量を発生させることが可能な変速比のうち、最も燃料消費量が少なくなる変速比を前記加速変速比として取得する、
請求項2または請求項3のいずれかに記載の運転支援装置。
 前記変速比制御手段は、前記自車両の前方において変速比を前記加速変速比に設定したときに前記自車両に作用する力を推定し、当該自車両に作用する力が前記自車両にスリップを生じさせる力となる以前に前記変速比を前記加速変速比に設定させる、
請求項1~請求項4のいずれかに記載の運転支援装置。
 自車両の前方の所定区間を走行する際の目標車速を取得する車速情報取得工程と、
 前記所定区間を走行した後に前記自車両を前記目標車速よりも大きい車速に加速させるための変速比である加速変速比を取得する加速変速比取得工程と、
 前記所定区間の開始地点に到達する前に前記自車両の変速比を前記加速変速比に設定させる変速比制御工程と、
 前記所定区間の開始地点に到達する前に前記自車両の車速を前記目標車速まで減速させる減速制御工程と、
を含む運転支援方法。
 自車両の前方の所定区間を走行する際の目標車速を取得する車速情報取得機能と、
 前記所定区間を走行した後に前記自車両を前記目標車速よりも大きい車速に加速させるための変速比である加速変速比を取得する加速変速比取得機能と、
 前記所定区間の開始地点に到達する前に前記自車両の変速比を前記加速変速比に設定させる変速比制御機能と、
 前記所定区間の開始地点に到達する前に前記自車両の車速を前記目標車速まで減速させる減速制御機能と、
をコンピュータに実現させる運転支援プログラム。
Description:
運転支援装置、運転支援方法お び運転支援プログラム

 本発明は、車両の運転を支援する運転支 装置、方法およびプログラムに関する。

 従来、車両の制動力を制御する装置として 目標減速度を超えない範囲で目標減速度に も近い減速度が得られる変速段に切り替え 当該変速段におけるエンジンブレーキを利 しながら当該エンジンブレーキによる減速 は不足する減速度をブレーキで補って減速 る技術が知られている(例えば、特許文献1 照)。

特許第3858952号公報

 従来の技術においては、減速をした後に加 する際にスムーズに加速することができな った。
  すなわち、従来の技術においては、目標 速度に着目し、当該目標減速度を超えない 囲で目標減速度に最も近い減速度が得られ 変速段に切り替えている。しかし、減速動 の後に加速を行う場合、例えば、所定区間 入口以前で減速し出口以後で加速する場合 は、目標減速度に合わせて変速段を切り替 ると加速の段階で加速に適した変速比にな ていないことがあり、スムーズに加速を行 ことができない。
  本発明は、上記課題にかんがみてなされ もので、減速をした後に加速する際にスム ズに加速することが可能な技術を提供する とを目的とする。

 上記の目的を達成するため、本発明にお ては、自車両の前方に存在する所定区間を 行する際の目標車速に基づいて、自車両を 該目標車速よりも大きい車速に加速させる めの加速変速比を取得する。そして、自車 が所定区間の開始地点に到達する前に自車 における変速比を加速変速比に設定し、自 両が所定区間の開始地点に到達する前に自 両の車速を減速させて目標車速とする。す わち、本発明においては、所定区間を走行 た後に自車両を加速させるための変速比に 目して加速変速比を決定する。従って、本 明によれば、所定区間に到達する前に、自 両を目標車速よりも大きい車速に加速する めに適した加速変速比となっており、所定 間を走行した後の加速段階でスムーズに加 することが可能である。

 ここで、車速情報取得手段は、自車両の 方における所定区間について、当該所定区 を走行する際の目標車速を取得することが きればよく、車速を示す情報を直接的に取 しても良いし、間接的に取得しても良い。 者としては、予め設定された所定区間に対 て予め目標車速を対応付けておき、当該所 区間に対応付けられた目標車速を取得する 成を採用可能である。後者としては、所定 間やその前後の道路を示す情報に基づいて 標車速を決定する構成を採用可能である。

 また、所定区間は、当該区間に到達する に自車両を減速させて目標車速にするとと に、目標車速で所定区間を走行した後に自 両を加速させることが好ましい区間であれ 良く、目標車速を維持して(または目標車速 以下の車速で)走行すべき区間を所定区間と る構成を採用してもよい。例えば、カーブ 間や、通過する際に制限車速以下に減速さ ることが推奨されているETC(Electronic toll coll ection)ゲートが存在する地点の前後所定距離 区間や制限車速以下で走行することが指示 れている徐行区間等が挙げられる。なお、 定区間は地点によって定義されていても良 。さらに、目標車速は当該所定区間を走行 る際の好ましい車速であり、予め設定され ばよい。例えば、カーブ区間においては、 ーブ区間における一定半径の区間を一定の 度で走行することが好ましいため、当該一 の速度を目標車速とする構成を採用可能で る。上述のように、制限車速が決められて る場合には、当該制限車速(例えば、ETCゲー について20km/h、徐行区間について10km/h)を目 標車速とすればよい。

 加速変速比取得手段は、所定区間を走行 た後に自車両を目標車速よりも大きい車速 加速させるための変速比を取得することが きれば良く、少なくとも、目標車速よりも らに加速を行うことが可能な変速比を取得 ることができればよい。例えば、目標車速 ら当該目標車速より大きい特定の車速に加 させることが可能な変速比や、駆動源の回 数が特定の値であるときに目標車速よりも きい車速で走行させることが可能な変速比 取得することができればよい。すなわち、 れらの変速比を加速変速比とし、所定区間 走行を完了する前に当該加速変速比として くことにより、所定区間の走行後の加速段 で変速比を変更することなく加速可能であ ばよい。この結果、所定区間を走行後に自 両をスムーズに加速させることが可能にな 。なお、変速比は、少なくとも、目標車速 りも大きい車速に加速させるために必要充 な変速比であればよいが、加速をよりスム ズにするための変速比を予め決定しても良 。例えば、加速開始時点でのスロットル開 操作や自車両駆動源の回転数等のパラメー を推定し、当該推定に基づいて最も効率的 加速が可能な変速比等を選択可能である。

 変速比制御手段は、所定区間の開始地点 到達する前に前記自車両の変速比を前記加 変速比に設定させることができればよい。 なわち、所定区間の開始地点に到達する前 自車両の変速比を加速に適した加速変速比 設定すると、所定区間に到達する前の道路 走行している自車両において、通常は、よ 大きい変速比に変更される。このため、変 比を加速変速比とすることで所定区間に到 する以前の減速を補助することが可能であ 。また、所定区間到達以降では加速変速比 変更せず維持すれば、所定区間における走 を安定させることができる。なお、変速比 設定は自車両に搭載された変速部(例えば、 トルクコンバータ付き変速機)に対して実施 ることができれば良い。すなわち、当該変 部に対する変速比の指示によって変速比を 定し、当該指示に基づいて変速部が指示通 の変速比に切り替えることができればよい

 減速制御手段は、自車両の車速を所定区 の開始地点に到達する前に目標車速にする うに減速させることができればよい。従っ 、自車両を減速させるための減速部、例え 、駆動源の回転数の調整装置(スロットル等 )やブレーキを制御して自車両を減速させる とができれば良い。また、自車両を目標車 とするための構成としては、例えば、基準 パラメータに対するフィードバック制御に って減速を行う構成等を採用可能である。 お、基準のパラメータは、自車両の車速を 標車速とする際に基準となる指標であれば く、自車両の現在位置から所定区間の開始 点までの距離内で自車両の現在車速を目標 速とするために必要な減速度や車速の推移 をこれらの基準のパラメータとすることが きる。

 さらに、目標車速を推奨車速に加速させ ための必要加速量に基づいて加速変速比を 得しても良い。例えば、車速情報取得手段 おいて所定区間走行後の推奨車速を取得す ように構成し、加速変速比取得手段におい 自車両を目標車速から推奨車速に加速させ ための必要加速量を取得し、当該必要加速 で自車両を走行させるための変速比である 速変速比を取得する構成とする。この構成 よれば、自車両において、推奨車速まで加 させるための加速変速比を容易に取得する とが可能である。なお、推奨車速は、目標 速よりも大きい車速であればよく、例えば 所定区間走行後の道路における制限速度を 奨車速とすることができる。また、減速制 手段にて所定区間に対する減速制御処理を う前の車速や減速制御処理を開始した時点 の車速を推奨車速としてもよい。さらに、 ートクルーズ制御を行う車両において、維 するように設定された車速を推奨車速とし もよい。

 なお、必要加速量は、自車両を目標車速 ら推奨車速にするための加速量であれば良 、車速を目標車速から推奨車速にするため 自車両にて出力されるエネルギーを評価す ためのパラメータを必要加速量とすること できればよい。当該パラメータとしては、 えば、加速度,トルク,エンジン出力等を採 可能である。

 さらに、必要加速量を取得する際に、所 区間の後の道路に応じた加速量を取得して 良い。例えば、所定区間の終了地点以降に め所定距離の加速区間を設定しておき、当 加速区間にて目標車速を推奨車速にするた の必要加速量(例えば、等加速度にて当該加 速を行う際の加速度)を取得する構成を採用 能である。なお、加速区間は各所定区間に 応付けて定義されれば良く、一定の距離の 間でも良いが、道路の形状等に応じて適宜 更する構成としても良い。例えば、カーブ 間の後に設定されたクロソイド区間を加速 間としても良いし、カーブ区間が連続する にあるカーブ区間と次のカーブ区間との間 所定区間を加速区間としても良い。

 さらに、変速比を決定するための構成例 して、自車両の駆動源が所定の回転数であ ときに必要加速量以上の加速量を発生させ ことが可能な変速比のうち、最も燃料消費 が少なくなる変速比を加速変速比とする構 を採用可能である。すなわち、変速比を維 しながら加速を行ったときに推奨車速とす ことが可能な変速比であって燃料を最も効 的に使用可能な変速比を加速変速比とする この構成によれば、効率的に燃料を使用す ことが可能である。なお、所定の回転数は 車両にて加速を開始する時点における駆動 の回転数の既定値であれば良く、統計値等 基づいて決定してもよいし、自車両を必要 速量で加速させるための制御を行う際に加 開始時点の回転数として予め設定された値 あっても良い。また、駆動源は回転力によ て車両を駆動することができれば良く、エ ジンやモーター等が当該駆動源に相当する

 さらに、変速比を決定するための構成例 して、自車両の駆動源が所定の回転数であ ときに必要加速量以上の加速量を発生させ ことが可能な変速比のうち、最も小さな変 比を加速変速比とする構成を採用可能であ 。すなわち、変速比を維持しながら加速を ったときに推奨車速とすることが可能な変 比であって、入力側の駆動源の回転数を低 させて出力側に伝達する際の当該回転数の 下度合いが最も小さい変速比を加速変速比 する。この構成によれば、駆動源の回転数 できるだけ上昇させずに自車両を目標車速 ら推奨車速へ加速させることができ、効率 に加速を行うことが可能である。

 さらに、変速比を加速変速比に設定する のタイミングとして、車両の走行安定性の 下を防止するタイミングを採用しても良い 例えば、変速比を加速変速比に設定するこ によって自車両の走行安定性が低下する程 が所定の程度を越える時点を推定し、当該 点以前に変速比を加速変速比に設定する構 を採用可能である。この構成によれば、走 安定性が所定の程度以上に低下することを 止しながら変速比を加速変速比に設定する とができる。従って、変速が車両の挙動に える影響を抑えながら変速比を加速変速比 設定することが可能である。なお、走行安 性が低下する程度が所定の程度を越える時 を特定するための指標は時間であっても良 し、距離であっても良い。例えば、現在時 から所定の時間間隔(例えば、2秒など)だけ の時点での力やスリップの可能性を判定す 構成であっても良いし、現在位置から所定 距離だけ前方の位置での力やスリップの可 性を判定する構成であっても良く、種々の 成を採用可能である。

 さらに、上述の従来技術のように目標減 度に最も近い減速度が得られる変速比を選 して減速を行うとエンジンブレーキによる 速度を有効に活用して減速することが可能 あるが、当該エンジンブレーキを有効に機 させることに起因して変速時に車両に与え ショックは比較的大きくなる。しかし、本 明においては減速時の減速度ではなく加速 着目して加速変速比を決定しているため、 速時に車両に与えるショックを比較的小さ 抑えることができる。また、目標減速度に も近い減速度が得られる変速比を選択する 成においては、減速度を有効に活用するた に比較的早い段階で変速比の変更が実施さ る。このように、減速開始後の早い段階で 速比を切り替えると、駆動源が高回転にな とともに当該高回転の状態が長く続くこと なり、運転者に違和感を与えやすい。しか 、本発明においては、加速に着目して加速 速比を決定しているため、減速開始後の比 的遅い段階で変速比を切り替えることにな 、運転者にこの種の違和感を与えることは い。

 さらに、自車両に作用する力と自車両に リップを生じさせる力とに基づいて走行安 性を評価しても良い。例えば、自車両の前 において変速比を加速変速比に設定したと に自車両に作用する力を推定し、当該自車 に作用する力が自車両にスリップを生じさ る力となる以前に変速比が加速変速比に設 される構成としても良い。この構成によれ 、変速比を加速変速比に設定することによ て自車両にスリップが生じないように変速 を設定することができる。ここでも、自車 に作用する力が自車両にスリップを生じさ る力となる時点を特定するための指標は時 であっても良いし、距離であっても良い。 えば、現在時点から所定の時間間隔(例えば 、2秒など)だけ後の時点での力やスリップの 能性を判定する構成であっても良いし、現 位置から所定の距離だけ前方の位置での力 スリップの可能性を判定する構成であって 良く、種々の構成を採用可能である。

 さらに、本発明のように所定区間を走行 る際の目標車速から加速するための変速比 設定して減速制御を行う手法は、プログラ や方法としても適用可能である。また、以 のような運転支援装置、プログラム、方法 、単独の運転支援装置として実現される場 もあれば、車両に備えられる各部と共有の 品を利用して実現される場合もあり、各種 態様を含むものである。例えば、以上のよ な運転支援装置を備えたナビゲーション装 や方法、プログラムを提供することが可能 ある。また、一部がソフトウェアであり一 がハードウェアであったりするなど、適宜 変更可能である。さらに、運転支援装置を 御するプログラムの記録媒体としても発明 成立する。むろん、そのソフトウェアの記 媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光 気記録媒体であってもよいし、今後開発さ るいかなる記録媒体においても全く同様に えることができる。

運転支援装置を含むナビゲーション装 のブロック図である。 カーブ区間の例を示す図である。 運転支援処理のフローチャートである 車両減速処理のフローチャートである 減速開始判定処理のフローチャートで る。 減速制御処理のフローチャートである 車速制限処理のフローチャートである 変速比選択処理のフローチャートであ 。 変速比取得処理のフローチャートであ 。 車両に作用する力を説明する説明図で ある。

符号の説明

  10…ナビゲーション装置、20…制御部、2 1…ナビゲーションプログラム、21a…車速情 取得部、21b…必要加速量取得部、21c…加速 速比取得部、21d…変速比制御部、21e…減速 御部、21f…加速制御部、30…記録媒体、30a… 地図情報、30a1…カーブ区間情報、30a3…加速 間情報、41…GPS受信部、42…車速センサ、43 ジャイロセンサ、44…変速部、45…制動部、 46…スロットル制御部

 ここでは、下記の順序に従って本発明の実 の形態について説明する。
(1)ナビゲーション装置の構成:
(2)運転支援処理:
  (2-1)車両減速処理:
  (2-2)減速開始判定処理:
  (2-3)減速制御処理:
  (2-4)車速制限処理:
  (2-5)変速比選択処理:
  (2-6)変速比取得処理:
(3)他の実施形態:

 (1)ナビゲーション装置の構成:
  図1は、本発明にかかる運転支援装置を含 ナビゲーション装置10の構成を示すブロッ 図である。ナビゲーション装置10は、CPU,RAM,R OM等を備える制御部20と記録媒体30とを備えて おり、記録媒体30やROMに記憶されたプログラ を制御部20で実行することができる。本実 形態においては、このプログラムの一つと てナビゲーションプログラム21を実施可能で あり、当該ナビゲーションプログラム21はそ 機能の一つとしてカーブ区間に到達する前 加速区間における加速に適した変速比を設 して減速を実行させる機能を備えている。

 本実施形態における車両(ナビゲーション 装置10が搭載された車両)は、ナビゲーション プログラム21による機能を実現するためにGPS 信部41と車速センサ42とジャイロセンサ43と 速部44と制動部45とスロットル制御部46とを えており、これらの各部と制御部20とが協 することによってナビゲーションプログラ 21による機能を実現する。

 GPS受信部41は、GPS衛星からの電波を受信 、図示しないインタフェースを介して車両 現在位置を算出するための情報を出力する 制御部20は、この信号を取得して車両の現在 位置を取得する。車速センサ42は、車両が備 る車輪の回転速度に対応した信号を出力す 。制御部20は、図示しないインタフェース 介してこの信号を取得し、車両の速度を取 する。ジャイロセンサ43は、自車両の向きに 対応した信号を出力する。制御部20は図示し いインタフェースを介してこの信号を取得 、自車両の走行方向を取得する。車速セン 42およびジャイロセンサ43は、GPS受信部41の 力信号から特定される自車両の現在位置を 正するなどのために利用される。また、自 両の現在位置は、当該自車両の走行軌跡に づいて適宜補正される。なお、車両の動作 示す情報を取得するための構成は、ほかに 種々の構成を採用可能であり、自車両の現 位置をセンサやカメラによって特定する構 や、GPSからの信号や地図上での車両の軌跡, 車車間通信,路車間通信等によって自車両動 情報を取得する構成等を採用可能である。

 変速部44は、前進について計6速、後進に いて計1速等の複数の変速段を有する有段の トルクコンバータを備えており、各変速段に 対応した変速比で回転数を調整しながらエン ジンの駆動力を自車両の車輪に伝達すること ができる。制御部20は図示しないインタフェ スを介して変速段を切り替えるための制御 号を出力し、変速部44は当該制御信号を取 して変速段を切り替えることが可能である 本実施形態においては、前進1速~前進6速の うに変速段がハイギアになるにつれて変速 が小さくなるように構成されている。

 制動部45は、自車両の車輪に搭載された レーキによる減速の程度を調整するホイー シリンダの圧力を制御する装置を含み、制 部20は当該制動部45に対して制御信号を出力 てホイールシリンダの圧力を調整させるこ が可能である。従って、制御部20が当該制 部45に対して制御信号を出力してホイールシ リンダの圧力を増加させると、ブレーキによ る制動力が増加し、自車両が減速される。

 スロットル制御部46は、自車両に搭載さ たエンジンに供給する空気の量を調整する めのスロットルバルブを制御する装置を含 、制御部20は当該スロットル制御部46に対し 制御信号を出力してスロットルバルブの開 を調整することが可能である。従って、制 部20が当該スロットル制御部46に対して制御 信号を出力して吸気量を増加させると、エン ジンの回転数が増加する。なお、制御部20は 速部44およびスロットル制御部46に対する制 御指示を行う構成であるため、当該制御部20 おいては変速部44によって設定された現在 変速比Snとスロットル制御部46によって設定 れた現在のスロットル開度Thを取得するこ ができる。

 制御部20は、ナビゲーションプログラム21 を実行することにより、GPS受信部41の出力情 や後述する地図情報等に基づいて車両の経 探索等を行い、図示しない表示部やスピー ーを介して経路案内等を行う。また、この き、変速部44における変速比の設定と制動 45およびスロットル制御部46を利用した加減 制御を実施するため、ナビゲーションプロ ラム21は車速情報取得部21aと加速変速比取 部21c(必要加速量取得部21bを含む)と変速比制 御部21dと減速制御部21eと加速制御部21fを備え ている。

 また、記録媒体30には、ナビゲーション ログラム21による案内を実施するため地図情 報30aが記憶されている。地図情報30aは、車両 が走行する道路上に設定されたノードを示す ノードデータ,ノード間の道路の形状を特定 るための形状補間点データ,ノード同士の連 を示すリンクデータ,道路やその周辺に存在 する地物を示すデータ等を含み、自車両の現 在位置の特定や目的地への案内等に利用され る。

 本実施形態においては、カーブ区間(一定半 径の区間)に到達する前に減速制御を行うよ に構成されており、カーブ区間およびその 後の道路を示す情報が地図情報30aに含まれ いる。図2は、カーブ区間Zrの例を示す図で り、自車両Cが細い一点鎖線で示すカーブ区 Zrに向けて走行している状態を示している 本実施形態においては、カーブ区間Zrの開始 地点Rsに相当するノードデータに当該カーブ 間Zrの開始地点Rsであることを示す情報が対 応付けられ、カーブ区間Zrの終了地点Reに相 するノードデータに当該カーブ区間Zrの終了 地点Reであることを示す情報が対応付けられ いる。また、当該開始地点Rsと終了地点Reと の間の道路形状を示す形状補間データはカー ブ区間Zrの円弧上の位置を示すデータであり 当該形状補間データに基づいてカーブ区間Z rにおける一定の半径Rおよび当該半径Rの区間 を一定の車速で走行する際の車速(目標車速V 0 )を特定することができる。本実施形態にお ては、カーブ区間Zrの開始地点Rsと終了地点R eとその間の形状補間点を示す情報をカーブ 間情報30a1と呼ぶ。

 また、上述のカーブ区間Zr以前の区間にお ては、カーブ区間Zrの開始地点Rsからカーブ 間の逆側に所定距離L 0 の区間を当該カーブ区間Zrに到達する前に減 制御を実施しても良い区間として設定する 図2においては、細い破線で所定距離L 0 の区間を示している。所定距離L 0 は直線区間と定曲率区間との間のクロソイド 区間の長さによって決められていても良い。 なお、図2においては所定距離L 0 の区間の開始地点を開始地点Caとして示して る。本実施形態においては、カーブ区間情 30a1に対して所定距離L 0 を示す情報が対応づけられている。

 さらに、上述のカーブ区間Zr以降の区間 おいては、当該カーブ区間Zrを走行した後の 所定地点(加速区間Zaの終了地点Ce)に向けて加 速を行うための加速区間Za(図2にて二点鎖線 示す区間、例えば、クロソイド区間)が設定 れており、本実施形態においては、加速区 Zaの終了地点Ceに相当するノードデータに当 該加速区間Zaの終了地点Ceであることを示す 報が対応付けられている。なお、本実施形 において、加速区間Zaの開始地点はカーブ区 間Zrの終了地点Reと一致し、加速区間Zaの開始 地点Reと終了地点Ceとの間の形状は形状補間 ータによって示される。

 また、加速区間Zaの開始地点Reと終了地点Ce の位置を示す情報に基づいて加速区間Zaの 離L 1 を特定することができる。また、加速区間Za 終了地点Ceに相当するノードデータには、 の地点における制限車速が対応付けられて り、当該制限車速は本実施形態において加 区間を走行後の推奨車速V 1 となる。さらに、後述の加速制御を行うため に加速区間Zaの開始地点Reにおけるスロット 開度Th 1 が予め決められており、加速区間Zaの終了地 Ceに相当するノードデータに当該スロット 開度Th 1 を示す情報が対応付けられている。本実施形 態においては、加速区間Zaの開始地点Reと終 地点Ceと、それらの間の道路形状を示す形状 補間データと推奨車速V 1 とスロットル開度Th 1 を示す情報を加速区間情報30a3と呼ぶ。

 車速情報取得部21aは、カーブ区間Zrを走行 る際の目標車速V 0 とカーブ区間Zrを走行後の推奨車速V 1 とを取得するモジュールであり、地図情報30a を参照してこれらの車速情報を特定する。す なわち、制御部20は車速情報取得部21aの処理 よりカーブ区間情報30a1を参照してカーブ区 間Zrの半径Rを特定し、当該半径Rの区間を一 の車速で走行するための車速を取得して目 車速V 0 とする。例えば、予め設定された横加速度Gt( 例えば、0.2G)にて一定車速で走行するための 速(Gt・R) 1/2 を目標車速V 0 として取得する。また、加速区間情報30a3を 照して推奨車速V 1 を取得する。

 必要加速量取得部21bは、自車両を目標車速V 0 から推奨車速V 1 に加速させるための必要加速量を取得するた めのモジュールであり、制御部20は必要加速 取得部21bの処理により加速区間情報30a3に基 づいて加速区間の距離L 1 を特定し、当該距離L 1 にて目標車速V 0 から推奨車速V 1 に加速させるための必要加速度aを取得する すなわち、加速区間Zaの開始地点Reと終了地 Ceとその間の形状補間点との位置を示す情 から道路形状に沿った開始地点Reと終了地点 Ceとの間の長さを距離L 1 として取得する。そして、当該距離L 1 にて目標車速V 0 を推奨車速V 1 とするための必要加速度aを、例えば、等加 度運動を想定し、a=(V 1 2 -V 0 2 )/(2L 1 )などとして取得する。

 加速変速比取得部21cは、必要加速度a以上の 加速度で自車両を走行させるための変速比で ある加速変速比Sa(Saは1~6(上述の前進1速~6速に 対応)のいずれか)を取得するモジュールであ 、制御部20は加速変速比取得部21cの処理に り加速区間情報30a3を参照してスロットル開 Th 1 を取得し、当該スロットル開度Th 1 と必要加速度aと目標車速V 0 とに基づいて変速比を決定する。本実施形態 においては、自車両における車速が目標車速 V 0 であり、スロットル開度Th 1 に対応するエンジン回転数で走行している状 態において、必要加速度a以上の加速度を発 させることが可能な変速比のうち、最も燃 消費量が少なくなる変速比を加速変速比Saと する。

 この構成によれば、効率的に燃料を使用し 自車両を目標車速V 0 から推奨車速V 1 へ加速させることができる。なお、ここで、 変速比の選択は、例えば、エンジン回転数や スロットル開度Th 1 に対応付けられた燃料消費量マップを予め用 意し、当該燃料消費量マップに基づいて実施 する構成等を採用可能である。また、ここで はスロットル開度Th 1 に対応したエンジン回転数を想定したが、む ろん、当該回転数を統計値等に基づいて決定 しても良い。

 変速比制御部21dは、自車両がカーブ区間Z rの開始地点Rsに到達する前に自車両の変速比 を加速変速比Saに設定させるモジュールであ 、制御部20は変速比制御部21dの処理により 後述する処理手順に従った所定のタイミン で変速比を加速変速比Saとするための制御信 号を変速部44に出力する。変速部44は、当該 御信号に応じて変速比を加速変速比Saに切り 替える。

 減速制御部21eは、自車両がカーブ区間Zrに 達する前に自車両の車速が目標車速V 0 になるように減速させるモジュールであり、 制御部20は減速制御部21eの処理により、カー 区間Zrの開始地点Rsにおいて車速が目標車速 V 0 となるようにフィードバック制御を行う。す なわち、目標車速V 0 を取得するとともにカーブ区間情報30a1を参 して自車両の現在位置と開始地点Rsとその間 の形状補間点との位置を示す情報から道路形 状に沿った自車両の現在位置と終了地点Rsと 間の長さを距離Lcとして取得する。

 そして、当該距離Lcにて自車両の現在車速Vc を目標車速V 0 とするための必要減速度Gr(自車両の進行方向 を正とした場合の負の加速度)を、例えば、 加速度運動を想定し、Gr=(V 0 2 -Vc 2 )/(2Lc)などとして取得する。さらに、本実施 態においては、必要減速度Grを逐次取得して おり、当該必要減速度Grが予め決められた閾 (後述するLimG_hあるいはLimG_L)を超えたとき 減速制御を開始する。すなわち、変速部44に よって設定されている現在の変速比Snおよび ロットル制御部46によって調整された現在 スロットル開度Thでのエンジン回転数に基づ いてエンジンブレーキによる減速度Geを取得 る。そして、制御部20は、必要減速度Grと当 該減速度Geとの差分(Gr-Ge)に相当する減速度を ブレーキによって発生させるための制御信号 を制動部45に出力する。この結果、制動部45 おいては、必要減速度Grと当該減速度Geとの 分(Gr-Ge)を補うようにブレーキを作用させる 。

 なお、本実施形態においては、カーブ区 に到達する前において減速動作を行ってい 最中に変速比を加速変速比Saに切り替える このとき、通常は変速比の切り替えによっ よりトルクが大きい変速比となる。このた 、変速比を加速変速比Saとすることでカーブ 区間に到達する以前の減速を補助することが 可能である。

 さらに、加速制御部21fは、自車両がカーブ 間Zrを走行した後の加速を制御するための ジュールであり、制御部20は加速制御部21fの 処理により、カーブ区間Zrの終了地点Reから 離L 1 の間の加速区間Zaにおいて、車速を目標車速V 0 から推奨車速V 1 にするようにスロットル開度Thを制御する。 なわち、変速比を加速変速比Saに維持した 態で、スロットル制御部46に制御信号を出力 してスロットル開度をTh 1 に設定し、その後、必要加速度aにて加速が われるように適宜スロットル開度を調整す 。

 以上の構成によれば、自車両にてカーブ区 に到達する前の道路を走行している段階で 速変速比Saに設定するため、加速区間Zaを走 行する段階では推奨車速V 1 に加速するために適した加速変速比Saとなっ おり、当該加速区間Zaにて不要な変速を行 ことを抑制することができる。このため、 該不要な変速に伴うエンジン回転数の変化 抑制し、加速時の走行安定性の低下を抑制 ることができ、スムーズに加速することが 能である。また、必要減速度Grに最も近い減 速度が得られる変速比を選択して減速を行う と、エンジンブレーキによる減速度を有効に 活用して減速することが可能であるが、当該 エンジンブレーキを有効に機能させることに 起因して変速時に車両に与えるショックは比 較的大きくなる。しかし、本発明においては 減速時の減速度ではなく加速時の必要加速度 aに着目して加速変速比Saを決定しているため 、変速時に車両に与えるショックを比較的小 さく抑えることができる。

 (2)運転支援処理:
  次に、以上の構成においてナビゲーショ 装置10が実施する運転支援処理を説明する。 ナビゲーション装置10によってナビゲーショ プログラム21が実行されているとき、当該 ビゲーションプログラム21が備える各部は図 3に示す処理を実行する。本実施形態におい は、減速制御に関して3種類の異なる制御の 態(減速制御状態DSと呼ぶ)を設け、変速比制 御に関して3種類の異なる制御の状態(変速比 御状態GSと呼ぶ)を設けており、制御部20は 速制御状態DSおよび変速比制御状態GSを特定 るための変数を"0"に初期化する(ステップS10 0,S110)。なお、本実施形態において、車速の 御を実施しない状態がDS=0,車速を目標車速V 0 に減速させる状態がDS=1,カーブ区間において 速を維持する状態がDS=2である。また、変速 比の制御を行わない状態がGS=0,変速比の算出 理を行う状態がGS=1,変速比の切り替え処理 行う状態がGS=2である。

 減速制御状態DSおよび変速比制御状態GSを 初期化すると、制御部20は、自車両の前方に 在するカーブ区間の情報を取得する(ステッ プS120)。すなわち、制御部20は、GPS受信部41等 の出力信号に基づいて自車両の現在位置を特 定し、地図情報30aを参照して当該現在位置の 前方の所定範囲にカーブ区間が存在するか否 かを判定する。そして、カーブ区間が存在す る場合には、そのカーブ区間に関するカーブ 区間情報30a1,加速区間情報30a3を取得する。さ らに、制御部20は、車両減速処理(ステップS13 0)、変速比選択処理(ステップS140)を実行し、 示しないイグニションスイッチの出力信号 取得してイグニションがオフにされたか否 を判定する(ステップS150)。そして、イグニ ョンがオフにされたと判別されるまでステ プS120以降の処理を繰り返す。

 (2-1)車両減速処理:
  図4は、ステップS130における車両減速処理 を示すフローチャートである。同図4に示す 両減速処理において、制御部20は、減速制御 状態DSが"0"であるか否か(ステップS200)、"1"で るか否か(ステップS210)、"2"であるか否か(ス テップS220)を判別する。そして、ステップS200 にてDS=0であると判別されたときには減速開 判定処理(ステップS205)、ステップS210にてDS=1 であると判別されたときには減速制御処理( テップS215)、ステップS220にてDS=2であると判 されたときには車速制限処理(ステップS225) 実行する。他の判別結果であった場合およ ステップS205,S215,S225を実施した後には、図3 復帰して処理を繰り返す。

 (2-2)減速開始判定処理:
  図5は、ステップS205における減速開始判定 処理を示すフローチャートである。当該減速 開始判定処理においては、予め決められた条 件に基づいて減速制御状態DSを"1"あるいは"2" するための処理を行う。このためにまず制 部20は、減速制御部21eの処理により、自車 がカーブ区間Zrの開始地点Rsまで所定距離L 0 以内の位置に到達したか否かを判別する(ス ップS300)。すなわち、自車両が開始値点Caを 過したか否かを判別する。具体的には、制 部20は、GPS受信部41等の出力信号に基づいて 自車両の現在位置を取得し、カーブ区間情報 30a1を参照してカーブ区間Zrの開始地点Rsの位 を取得し、自車両の現在位置が開始地点Rs 位置に近づく過程において、自車両の現在 置と開始地点Rsとの距離が所定距離L 0 以下であるか否かを判別する。ステップS300 て、カーブ区間Zrの開始地点Rsまで所定距離L 0 以内の位置に到達したと判別されないときに は、ステップS305以降の処理をスキップして 4に示す処理に復帰する。

 ステップS300にて、自車両がカーブ区間Zrの 始地点Rsまで所定距離L 0 以内の位置に到達したと判別されたとき、制 御部20は、車速情報取得部21aおよび減速制御 21eの処理により、カーブ区間Zrの開始地点Rs にて自車両の車速を目標車速V 0 とするための必要減速度Grを取得する(ステッ プS305)。すなわち、制御部20は、カーブ区間 報30a1に基づいてカーブ区間Zrの半径Rを特定 るとともに当該半径Rのカーブを一定速度で 走行する際の車速を目標車速V 0 として取得する。また、GPS受信部41等の出力 号に基づいて特定される自車両の現在位置 、カーブ区間情報30a1に基づいて特定される カーブ区間Zrの開始地点Rsと、現在位置と開 地点Rsとの間の形状補間点の位置を示す情報 から上述の距離Lcを取得する。そして、車速 ンサ42の出力情報に基づいて現在車速Vcを特 定し、Gr=(V 0 2 -Vc 2 )/(2Lc)として必要減速度Grを取得する。

 次に、制御部20は、スロットルバルブが 状態(アクセルオン状態)であるか否かを判別 する(ステップS310)。すなわち、制御部20は減 制御部21eの処理により、現在のスロットル 度Thを取得し、スロットルバルブが閉じら ていない開状態であるか否かを判別する。 テップS310にてスロットルバルブが開状態で ると判別されない(アクセルオフ状態)とき 制御部20は減速制御部21eの処理により、必要 減速度Grが閾値LimG_L以上であるか否かを判別 る(ステップS315)。また、ステップS310にてス ロットルバルブが開状態であると判別された (アクセルオン状態)とき、制御部20は減速制 部21eの処理により、必要減速度Grが閾値LimG_h 以上であるか否かを判別する(ステップS320)。

 ステップS315,S320にて、必要減速度Grがそれ れの閾値以上であると判別されたとき、制 部20は減速制御部21eの処理により、減速制御 状態DSを"1"に設定する(ステップS325,S330)。す わち、自車両が減速することなくカーブ区 Zrに近づくとき、自車両がカーブ区間Zrに近 くにつれて車速を目標車速V 0 にするための必要減速度Grが大きくなり、い れかのタイミングで必要減速度Grが閾値を えるので、閾値を超えた後に減速制御を実 するように減速制御状態DSを"1"に設定する。 なお、本実施形態においては、スロットルバ ルブの状態によって減速を開始すべきタイミ ングが異なると見なし、スロットルバルブが 開状態であるときと閉状態であるときの閾値 LimG_h,LimG_Lを異なる値とし、LimG_h>LimG_Lと設 してある。

 一方、ステップS315,S320にて、必要減速度G rがそれぞれの閾値以上であると判別されな とき、制御部20は減速制御部21eの処理により 、自車両がカーブ区間Zrの開始地点Rsに到達 たか否かを判別する(ステップS335)。すなわ 、GPS受信部41等の出力信号に基づいて自車両 の現在位置を取得し、カーブ区間情報30a1を 照してカーブ区間Zrの開始地点Rsの位置を取 し、自車両の現在位置が開始地点Rsの位置 りもカーブ区間Zr寄りであるか否かを判別す る。ステップS335にて自車両がカーブ区間Zrの 開始地点Rsに到達したと判別されたときには 速制御状態DSを"2"に設定する。すなわち、 要減速度Grが閾値を超えることなくカーブ区 間Zrに到達したときには、減速制御状態DSを"2 "とする。ステップS335にて自車両がカーブ区 Zrの開始地点Rsに到達したと判別されないと きには図4に示す処理に復帰する。

 (2-3)減速制御処理:
  図6は、ステップS215における減速制御処理 を示すフローチャートである。当該減速制御 処理においては、自車両を減速させて目標車 速V 0 とするための処理を行う。このためにまず制 御部20は、減速制御部21eの処理により、カー 区間Zrの開始地点Rsに到達したか否かを判別 する(ステップS400)。すなわち、制御部20は、G PS受信部41等の出力信号に基づいて自車両の 在位置を取得し、カーブ区間情報30a1を参照 てカーブ区間Zrの開始地点Rsの位置を取得し 、自車両の現在位置が開始地点Rsの位置より カーブ区間Zr寄りであるか否かを判別する

 ステップS400にて、自車両がカーブ区間Zrの 始地点Rsに到達したと判別されないときに 制御部20は、車速情報取得部21aおよび減速制 御部21eの処理により、カーブ区間Zrの開始地 Rsにて自車両の車速を目標車速V 0 とするための必要減速度Grを取得する(ステッ プS405)。当該処理は、上述のステップS305と同 様である。

 そして、制御部20は、エンジンブレーキ よび制動部によって必要減速度Grを発生させ る(ステップS410)。すなわち、制御部20は、減 制御部21eの処理により、現在の変速比Snお び現在のスロットル開度Thを取得し、当該変 速比Snおよびスロットル開度Thでのエンジン 転数に基づいてエンジンブレーキによる減 度Geを取得する。そして、制御部20は、(Gr-Ge) に相当する減速度をブレーキによって発生さ せるための制御信号を制動部45に出力する。

 この結果、制動部45においては、必要減速 Grと当該減速度Geとの差分(Gr-Ge)を補うように ブレーキを作用させ、自車両における減速度 が必要減速度Grとなる。必要減速度Grは、上 のように、距離Lcにて自車両の現在車速Vcを 標車速V 0 とするための必要減速度であるため、以上の 制御を繰り返すことにより、自車両の車速を 目標車速V 0 に収束させることができる。なお、以上の減 速制御における変速比は必要減速度Grではな 必要加速度aに基づいて決定され、自車両の 変速比は後述する処理によってカーブ区間に 到達する前に加速変速比Saに切り替えられる

 ステップS400にて自車両がカーブ区間Zrの 始地点Rsに到達したと判別されたとき、制 部20は減速制御状態DSを"2"に設定する(ステッ プS415)。すなわち、カーブ区間Zrに到達した きには、減速ではなく車速を維持する処理 行うために減速制御状態DSを"2"とする。なお 、ステップS410,S415の後に図4に示す処理に復 する。

 (2-4)車速制限処理:
  図7は、ステップS225における車速制限処理 を示すフローチャートである。当該車速制限 処理においては、自車両の車速を目標車速V 0 に維持するための処理を行う。このためにま ず制御部20は、減速制御部21eの処理により、 ーブ区間Zrの終了地点Re(加速区間Zaの開始地 点)に到達したか否かを判別する(ステップS500 )。すなわち、制御部20は、GPS受信部41等の出 信号に基づいて自車両の現在位置を取得し カーブ区間情報30a1を参照してカーブ区間Zr 終了地点Reの位置を取得し、自車両の現在 置が終了地点Reの位置よりも加速区間Za寄り あるか否かを判別する。

 ステップS500にて、自車両がカーブ区間Zrの 了地点Reに到達したと判別されないときに 制御部20は、減速制御部21eの処理により車速 センサ42の出力情報に基づいて現在車速Vcを 定し、現在車速Vcが閾値である目標車速V 0 を超えているか否かを判別する(ステップS505) 。ステップS505にて現在車速Vcが目標車速V 0 を超えていると判別されたとき、制御部20は エンジンブレーキおよび制動部によって必 減速度Grを発生させる(ステップS510)。当該 テップS510の処理は上述のステップS410と同様 である。

 一方、ステップS500にて自車両がカーブ区間 Zrの終了地点Reに到達したと判別されたとき 減速制御を終了させるため、制御部20は減速 制御状態DSを"0"に設定する(ステップS515)。そ て、ステップS510,S515の後、およびステップS 505にて現在車速Vcが目標車速V 0 を超えていると判別されないときには図4に す処理に復帰する。

 (2-5)変速比選択処理:
  図8は、ステップS140における変速比選択処 理を示すフローチャートである。当該変速比 選択処理においては、変速比制御状態GSを特 し,加速変速比Saを取得し、変速比の設定を うための処理を実行する。当該変速比選択 理において、制御部20は、変速比制御状態GS が"0"であるか否か(ステップS600)、"1"であるか 否か(ステップS615)を判別する。そして、ステ ップS600にてGS=0であると判別されたときには 変速比制御状態GSを"1"に設定するための処 (ステップS605,S610)を実行し、ステップS615に GS=1であると判別されたときには変速比取得 理(ステップS620)を実行する。

 なお、ステップS605において、制御部20は、 速制御部21eの処理により、自車両がカーブ 間Zrの開始地点Rsまで所定距離L 0 以内の位置に到達したか否かを判別する。そ して、ステップS605にて、自車両がカーブ区 Zrの開始地点Rsまで所定距離L 0 以内の位置に到達したと判別されないときに は、ステップS610をスキップして図3に示す処 に復帰する。一方、自車両がカーブ区間Zr 開始地点Rsまで所定距離L 0 以内の位置に到達したと判別されたときには 、変速比制御状態GSを"1"に設定する。すなわ 、カーブ区間に到達する前に加速変速比Sa 取得するための状態であるGS=1に設定する。

 ステップS620の変速比取得処理は後に詳述 するが、当該変速比取得処理においては、変 速比に対応した変速段を示す変数Nに加速変 比Saに対応した変速段を示す値を代入し、変 速比制御状態GSを"2"にするための処理を行う 図8において、ステップS600にてGS=0であると 別されず、ステップS615にてGS=1であると判 されないとき、すなわち、変速比制御状態GS が"2"であるとき、制御部20は、変速比制御部2 1dの処理により、変数Nに対応した変速比で走 行するように設定を行う(ステップS630)。ここ で、変数Nには加速変速比Saに対応した変速段 を示す値が代入されており、制御部20は、変 部44に制御信号を出力し、変数Nが示す変速 に変速させる。

 次に、制御部20は、変速比制御部21dの処 により、変速比を加速変速比Saに設定した状 態を維持するか否かの判定を行う。すなわち 、加速区間Zaの終了地点Ceに到達したか否か 判別し(ステップS635)、操舵角が所定角以内 あるか否かを判別し(ステップS640)、現在車 が所定値以下であるか否かを判別する(ステ プS645)。また、ステップS635にて終了地点Ce 到達したと判別されたとき、ステップS640に 操舵角が所定角以内であると判別されたと 、ステップS645にて現在車速が所定値以下で あると判別されたとき、制御部20は変速比制 状態GSを"0"に設定する(ステップS650)。一方 これら以外の場合にはステップS650をスキッ する。

 なお、本実施形態においては、変速比制 状態GSが"0"になると、変速比を加速変速比Sa に設定した状態を解除し、運転者の操作に応 じた変速を実施することが可能になる。また 、ステップS635において制御部20は、GPS受信部 41等の出力信号に基づいて自車両の現在位置 取得し、加速区間情報30a3を参照して加速区 間Zaの終了地点Ceの位置を取得し、自車両の 在位置が終了地点Ceの位置以降であるか否か を判別する。従って、自車両が終了地点Ceを 過する以前においては自車両の状態が加速 速比Saに設定した状態で加速を行って良い 態であると見なし、自車両が終了地点Ceを通 過すると運転者の操作に応じた変速比を設定 可能にする。

 さらに、ステップS640において制御部20は 図示しない舵角センサの出力情報を取得し 当該出力情報に基づいて操舵角を特定する そして、当該操舵角と予め決められた所定 とを比較することによって操舵角が所定角 内であるか否かを判定する。なお、ここで 、操舵角が所定角以内であるときには加速 速比Saに設定した状態で加速を行って良い 態であると見なし、操舵角が所定角以内で いときには運転者の操作に応じた変速比を 定可能にする。

 さらに、ステップS645において制御部20は 車速センサ42の出力情報に基づいて自車両 現在車速を特定し、当該現在車速が所定値 下であるか否かを判定する。ここでは、現 車速が所定値以下であるときに加速変速比Sa に設定した状態で加速を行って良い状態であ ると見なし、現在車速が所定値以下でないと きには運転者の操作に応じた変速比を設定可 能にする。

 (2-6)変速比取得処理:
  図9は、ステップS620における変速比取得処 理を示すフローチャートである。当該変速比 取得処理においては、加速変速比Saに対応し 変速段をNに代入し、当該加速変速比Saに対 した変速段に切り替えるための状態(GS=2)に 定するための処理を行う。

 当該変速比取得処理において、制御部20は 加速変速比Saに対応する変速段をNに代入す (ステップS700)。すなわち、制御部20は、車速 情報取得部21a,必要加速量取得部21b,加速変速 取得部21cの処理により加速変速比Saを算出 る。具体的には、制御部20が車速情報取得部 21aの処理によりカーブ区間の半径Rに基づい 目標車速V 0 を特定し、加速区間情報30a3を参照して推奨 速V 1 を取得する。

 さらに制御部20は必要加速量取得部21bの処 により、加速区間情報30a3に基づいて加速区 の距離L 1 を特定し、必要加速度a=(V 1 2 -V 0 2 )/(2L 1 )を取得する。さらに、制御部20は、加速変速 比取得部21cの処理により、加速区間情報30a3 参照して加速区間Zaの開始地点Reにおけるス ットル開度Th 1 を取得し、必要加速度aと目標車速V 0 とに基づいて変速比を決定する。本実施形態 においては、自車両の車速が目標車速V 0 かつスロットル開度Th 1 であるときに各変速比において出力されるト ルクTr 1 ~Tr 6 (1~6は変速比に対応)と、必要加速度aに対応し たトルクTraとを比較する。

 このため、まず、必要加速度aに対応したト ルクTraを、例えば、加速度×車重×タイヤ半 /ディファレンシャルギア比などとして取得 る。一方、目標車速V 0 において各変速比にて実現されるエンジン回 転数(rpm)を、例えば、目標車速V 0 ×1000/3600/(2π×タイヤ半径)×ディファレンシャ ルギア比×60×変速比×トルクコンバータスリ プ比などとして取得する。この結果、変速 1~6(変速段6~1)に対応した目標車速V 0 でのエンジン回転数Re 1 ~Re 6 が取得される。さらに、各エンジン回転数Re 1 ~Re 6 かつスロットル開度Th 1 にて出力可能なトルクTr 1 ~Tr 6 を取得する。当該トルクTr 1 ~Tr 6 は、例えば、変速比毎にスロットル開度Th 1 およびエンジン回転数とトルクとを対応付け たトルク特性マップに基づいて各エンジン回 転数Re 1 ~Re 6 に対応するトルクTr 1 ~Tr 6 を取得してもよい。

 以上のようにして必要加速度aに対応したト ルクTraと、各変速比において出力されるトル クTr 1 ~Tr 6 を取得すると、トルクTra以上のトルクを発生 させることが可能(すなわち、必要加速度a以 の加速度を発生可能)な変速比の中で最も燃 料消費量が少なくなる変速比を選択して加速 変速比Saとする。この結果、必要加速度aにて 加速を行ったときに自車両の車速を推奨車速 V 1 とすることが可能な変速比であって、最も燃 料消費量が少なくなる変速比が加速変速比Sa なる。加速変速比Saが得られたら、当該加 変速比Saに対応した変速段を示す値を変数N 代入する。

 さらに、制御部20は、ステップS710以降にて 車両の走行安定性の低下を防止するタイミ グで変速比制御状態GSを"2"に設定して変速 を設定するための処理を行う。この処理に いて、制御部20は、自車両の変速段を加速変 速比Saに対応した変速段に設定したときに、 該自車両に作用する減速力Fadを算出する(ス テップS710)。ここで、減速力Fadは加速変速比S aに対応した変速段において現在車速かつ現 のエンジン回転数で走行する際に自車両に 用する減速力(自車両の後方に向けた力)を示 している。当該減速力Fadは、例えば、上述の トルクTr 1 ~Tr 6 の算出と同様にして加速変速比Saに対応した 速段に対応するトルクを取得し、当該トル と車重等に基づいて当該減速力Fadを算出す ばよい。

 さらに、制御部20は自車両にスリップを じさせる力を評価するための処理を行う。 のためにまず、制御部20は、変速比制御部21d の処理により、2秒先の地点における曲率γを 取得する(ステップS715)。すなわち、制御部20 、自車両の現在車速にて2秒間走行したとき の地点を推定し、当該地点に最も近い少なく とも3点の形状補間点あるいはノードを取得 、少なくとも3点の形状補間点あるいはノー に基づいて当該地点における曲率γを取得 る。さらに、制御部20は、前記2秒先の地点 おける路面の摩擦係数μを取得する(ステッ S720)。当該路面の摩擦係数μは、予め特定さ ていれば良く、予め計測した摩擦係数を地 情報30aに記録しておいても良いし、天候等 基づいて推測して路面の摩擦係数を決定し も良いし、プローブ情報を利用して摩擦係 を決定しても良い。

 次に、制御部20は変速比制御部21dの処理に り、自車両にスリップを生じさせる力を評 するための閾値LimFadを取得する(ステップS725 )。本実施形態において閾値LimFadは((μ・W・S) 2 -Fc(γ) 2 ) 1/2 で表され、Wは自車両の重量、Sは0より大きく 1以下の係数、Fc(γ)は曲率γを走行していると きに自車両に作用する横方向の力を示す関数 である。なお、重量W、係数S、関数Fc(γ)は予 記録媒体30に記録されており、制御部20は、 記録媒体30を参照してこれらの情報を取得し 閾値LimFadを算出する。

 図10は、減速力Fadと閾値LimFadを説明する めの説明図である。同図10においては、矢印 Fwに向かって走行する自車両Cと当該自車両C 作用する摩擦力μ・Wの大きさを実線の円で している。同図10において、自車両Cに作用 る力(横方向の力Fc(γ)と減速力との合力)を示 すベクトルの先端が実線の円を超える場合に 自車両Cにてスリップが生じる。すなわち、 擦力μ・Wを横方向の力Fc(γ)と車両後方に向 た減速力とに分力すれば、当該減速力をス ップが生じる限界の減速力とみなすことが きる。

 そこで、本実施形態においては、摩擦力 ・Wに対して一定のマージンを与え、摩擦力 ・Wに1以下の係数Sを乗じた値μ・W・Sを横方 の力Fc(γ)に基づいて車両後方に向けた力に 力して得られた値を閾値LimFadとしている。 なわち、図10に例示するように、減速力Fad 示すベクトルの先端が、ベクトルμ・W・Sの 力ベクトルの先端に相当する位置Pよりも円 の外周に近い場合に自車両Cの走行安定性が 下するとみなす。

 このため、制御部20は減速力Fadが閾値LimFa dよりも大きいか否かを判別し(ステップS730) 減速力Fadが閾値LimFadよりも大きいと判別さ ないときには、制御部20は2秒先の地点がカ ブ区間Zrの開始地点Rsを超えたか否かを判別 (ステップS735)、開始地点Rsを超えたと判別 れない場合には、図8に示す処理に復帰する 一方、ステップS730にて減速力Fadが閾値LimFad よりも大きいと判別されたとき、または、ス テップS735にて2秒先の地点が自車両がカーブ 間Zrの開始地点Rsを超えたと判別されたとき には、変速比の設定を行わせるために変速比 制御状態GSを"2"に設定する。

 従って、ステップS730を経て変速比制御状 態GSが"2"となり、さらに、ステップS615の判別 を経てステップS630にて変速比を設定する処 が行われると、自車両に作用する力が自車 にスリップを生じさせる力となる以前に変 比が加速変速比Saに設定されることになる。 従って、変速比を加速変速比Saに設定するこ によって自車両にスリップが生じないよう 変速比を設定することができ、変速が車両 挙動に与える影響を抑えながら変速比を設 することが可能である。なお、ここでは、 車両の前方において自車両に作用する力が リップを生じさせる力となるか否かを評価 ることができれば良く、上述のように現在 点から所定の時間間隔だけ後の時点におけ 力を評価する構成の他、現在位置から所定 距離だけ前方の位置での力を評価する構成 採用しても良い。なお、ステップS715,S735に ける「2秒」は一例であり、変速比制御部21d が変速部44に、変速比を加速変速比Saとする めの制御信号を出力してから、当該制御信 に応じて変速部44による変速比の切り替えが 完了するまでに要する時間より大きい値が設 定されていればよい。例えば、ステップS735 おいては、変速比を加速変速比Saに切り替え ることができる時間以上後に到達する地点が 開始地点Rsを超えたか否かを判定すればよい むろん、現在時点から所定の時間間隔だけ の時点における力を評価するために、上述 ように現在位置から所定の距離だけ前方の 置での力を採用したときには、現在位置に 変速のための処理を開始してから変速が完 するまでの距離より大きい距離を所定の距 とする構成を採用可能である。

 以上の処理によれば、例えば、図2に太い破 線の矢印で示すように、カーブ区間に到達す る前の道路を6速で走行している自車両Cがカ ブ区間Zrに接近すると、減速制御がなされ カーブ区間Zrの開始地点Rsまでに目標車速V 0 とされる。当該カーブ区間に到達する前の道 路においては、変速比取得処理において加速 変速比Saが算出される。また、当該変速比取 処理においては自車両Cより2秒先の道路の 率γを取得しており、当該γが大きくなって 速力Fadが閾値LimFadを超えた段階で減速制御 態GSが"2"に設定されるので、加速変速比Saが 例えば、3速の変速段に対応する変速比であ ば、ステップS630の処理により変速段が3速と なる。従って、図2にて太い一点鎖線で示す うに、これ以後のカーブ区間に到達する前 道路、カーブ区間Zr、加速区間Zaにおいて変 段は3速に維持され、加速区間Zaにて加速を 始したときにスムーズに加速を行うことが きる。

 (3)他の実施形態:
  以上の実施形態は本発明を実施するため 一例であり、所定区間を走行する際の目標 速から加速するための変速比を設定して減 制御を行う限りにおいて、他にも種々の実 形態を採用可能である。例えば、目標車速 カーブ区間Zrの半径Rから算出したが、むろ 、予め各カーブ区間に対して目標車速を対 付けておき、当該対応付けられた目標車速 取得しても良い。さらに、本発明の適用対 はカーブ区間に限定されず、目標車速を維 して(または目標車速以下の車速で)走行する 区間を所定区間とする構成を採用してもよい 。例えば、通過する際に制限車速以下に減速 させることが推奨されているETC(Electronic toll collection)ゲートが存在する地点の前後所定距 離の区間や制限車速以下で走行することが指 示されている徐行区間等が挙げられる。なお 、所定区間は地点によって定義されていても 良い。さらに、制限車速が決められている区 間を所定区間とする場合には、当該制限車速 (例えば、ETCゲートについて20km/h、徐行区間 ついて10km/h)を目標車速とすればよい。

 さらに、本発明は、必要加速量に対応し 変速比を取得する構成に限定されることは く、目標車速より大きい車速に加速するこ が可能な変速比を決定することができる限 において種々の構成を採用可能である。例 ば、カーブ区間等の所定区間を走行した後 スロットル開閉操作に対応した駆動源(エン ジンやモータ)の回転数を予め学習しておき 自車両にて所定区間を走行した後に当該学 した回転数にて駆動源を回転させ、目標車 からより大きい車速に加速するための加速 速比を特定する構成等を採用可能である。 なわち、推奨車速が特定されていない場合 あっても、所定区間を走行後に自車両の車 を目標車速よりも大きい車速に加速させる とができる限りにおいて、種々の構成を採 可能である。

 さらに、加速変速比は、少なくとも、目 車速よりも大きい車速に加速させるために 要充分な変速比であればよいが、加速をよ スムーズにするための変速比を予め決定し も良い。例えば、加速開始時点でのスロッ ル開閉操作や自車両駆動源の回転数等のパ メータを推定し、当該推定に基づいて最も 率的に加速が可能な変速比等を選択可能で る。また、減速制御に際しては、上述のよ に減速度に基づいてフィードバック制御を うほか、車速に基づいてフィードバック制 を行う構成を採用しても良い。

 さらに、必要加速量は車速を目標車速から 奨車速にするために自車両にて出力される ネルギーを評価するためのパラメータであ ばよく、上述の必要加速度aに限定されない 。例えば、トルク,エンジン出力等を採用可 である。さらに、上述の実施形態において 、当該加速区間Zaや上述の所定距離L 0 によって定義される区間の一例および加速区 間Zaをクロソイド区間としたが、むろん、こ らの区間はそれぞれが減速のための区間お び加速のための区間として予め決められて れば良く、クロソイド区間より短くても良 し長くても良い。さらに、クロソイド区間 なくても良く、例えば、カーブ区間が連続 る際にあるカーブ区間と次のカーブ区間と 間の所定区間を加速区間としても良い。さ に、加速変速比への変速は所定区間に到達 る前に実施されれば良く、所定区間の開始 点あるいは所定距離L 0 によって定義される区間の開始地点Caで変速 行っても良いし、必要減速度Grが閾値LimG_h,L imG_Lを超えたときに変速を行っても良く、種 の構成を採用可能である。

 また、上述の実施形態においては、必要減 度Grが閾値LimG_h,LimG_Lを超えたときに減速制 を行うように構成したが、むろん、他の構 、例えば、所定距離L 0 によって定義される区間の開始地点Caを通過 た後に減速を開始する構成としても良い。 た、車速制限処理においては、現在車速Vc 目標車速V 0 を超えているときに減速を行う構成としたが 、現在車速Vcが目標車速V 0 を下回るときに加速を行う構成であっても良 い。さらに、上述の実施形態においては、必 要加速度aに対応したトルクTraを超える出力 可能な変速比の中で最も燃料消費量の少な 変速比を選択して加速変速比Saとしていたが 、他の思想に基づいて加速変速比を決定して も良い。例えば、必要加速度aに対応したト クTraと、各変速比において出力されるトル Tr 1 ~Tr 6 を取得し、トルクTra以上のトルクを発生させ ることが可能な変速比の中で最も小さな変速 比を加速変速比Saとしてもよい。

 すなわち、変速比を維持しながら必要加速 aにて加速を行ったときに自車両の車速を推 奨車速V 1 とすることが可能な変速比であって、スロッ トル開度Th 1 に対応するエンジン回転数を低下させて出力 側に伝達する際の当該回転数の低下度合いが 最も小さい変速比を加速変速比Saとする。こ 構成によれば、エンジンの回転数をできる け上昇させずに自車両を目標車速V 0 から推奨車速V 1 へ加速させることができ、効率的に加速を行 うことが可能である。なお、ここではスロッ トル開度Th 1 に対応したエンジン回転数を想定したが、む ろん、当該回転数を統計値等に基づいて決定 しても良い。

 さらに、上述の実施形態において変速部44 有段のトルクコンバータを備えていたが、 続的に変速比を変更可能な無段変速機を備 た変速部を搭載した車両に本発明を適用し も良い。すなわち、無段変速機において、 数のパラメータに基づく制御によって変速 を制御する構成とし、所定区間に到達する に当該制御によって加速変速比となるよう 制御する構成としても良い。例えば、上述 必要加速度aに対応したトルクTraを取得し、 ロットル開度Th 1 および目標車速V 0 において、トルクTraと同等のトルクを出力可 能なエンジン回転数を特定する。そして、所 定区間に到達する前において、当該目標エン ジン回転数と走行中のエンジン回転数との差 分を解消するように変速比を制御する。

 以上の構成によれば、無段変速機を備え 車両に対して本発明を適用することができ 。むろん、制御対象はエンジン回転数に限 されず、各パラメータ(スロットル開度、車 速、エンジン回転数、変速比)のうち、固定 るパラメータを適宜変更してもよい。すな ち、無段変速機において、所定区間に到達 る前の段階で加速変速比に設定することが きる限りにおいて、種々の構成を採用可能 ある。

 さらに、本発明を、ハイブリッド車両に 用しても良い。すなわち、ハイブリッド車 においては、エンジンによって発生した駆 力の一部を回生エネルギーとして電動機に 達して充電池を蓄電する。そこで、図6に示 す減速制御処理において、当該回生エネルギ ーの取得を伴うエンジンブレーキと制動部に よって減速を行うように制御するように構成 してもよい。