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Patent Searching and Data


Title:
DRUM TYPE WASHING MACHINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/126408
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a drum type direct-drive washing machine comprising a washing machine casing, a rotary drum having a drum rotating axis in a horizontal direction or an inclined direction, and a motor for driving the rotary drum. The motor includes a stator having a coil wound in a toroidal winding form and a first mold resin, and a twin type rotor having an external rotor, an internal rotor and a second mold resin molding the rotors integrally.

Inventors:
YOSHIKAWA YUICHI
LI HU
MORISAKI MASAHIKO
MURAKAMI HIROSHI
TASHIRO YUICHIRO
KOBAYASHI YOSHIO
KOWA TAKESHI
NAKAGAWA YUKINORI
Application Number:
PCT/JP2008/000895
Publication Date:
October 23, 2008
Filing Date:
April 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
YOSHIKAWA YUICHI
LI HU
MORISAKI MASAHIKO
MURAKAMI HIROSHI
TASHIRO YUICHIRO
KOBAYASHI YOSHIO
KOWA TAKESHI
NAKAGAWA YUKINORI
International Classes:
H02K1/06; D06F37/30; H02K1/18; H02K1/27; H02K5/08; H02K21/12
Foreign References:
JP2005521378A2005-07-14
JP2001037133A2001-02-09
JP2001258189A2001-09-21
JP2005176597A2005-06-30
JPH0898473A1996-04-12
JPH10271782A1998-10-09
JP2006296033A2006-10-26
JP2007049859A2007-02-22
Attorney, Agent or Firm:
IWAHASHI, Fumio et al. (1006 Oaza Kadoma, Kadoma-sh, Osaka 01, JP)
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Claims:
洗濯物を出し入れするための開口部を有する洗濯機筐体と、前記洗濯機筐体に対して水平方向または傾斜方向にドラム回転軸を有する回転ドラムと、前記回転ドラムを駆動するモータとを備えたドラム式洗濯機において、
前記ドラム回転軸は前記モータのモータ軸と直結されたダイレクトドライブ方式の洗濯機であって、
前記モータは、環状のステータヨークと、前記ステータヨークから外周方向に突出した複数の外側ティースと、前記外側ティースと同数で前記ステータヨークから内周方向に突出した複数の内側ティースと、前記各外側ティース間に構成される複数の外側スロットと、前記各内側ティース間に構成される複数の内側スロットと、前記外側スロットと前記内側スロットの間の前記ステータヨークに3相スターまたはデルタ状に結線されトロイダル巻線形式で巻回されるコイルと、前記ステータヨークと前記外側スロットと前記内側スロットと前記コイルとを一体的に成形する第1のモールド樹脂と、を含むステータと、
前記外側ティースに対向して所定のエアギャップを介して配設される外側ロータと、前記内側ティースに対向して所定のエアギャップを介して配設される内側ロータと、前記外側ロータと前記内側ロータとを一体的に成形する第2のモールド樹脂と、前記外側ロータと前記内側ロータとに結合された前記モータ軸と、を含むツイン型ロータと、を備えることを特徴とするドラム式洗濯機。
前記回転ドラムの外周側に有底円筒形の水受け槽を有し、前記モータは前記水受け槽の底部に固定されることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
前記第1のモールド樹脂は、複数の取付部を有し、前記取付部が前記水受け槽に固定されることを特徴とする請求項2記載のドラム式洗濯機。
前記ステータヨークは、軸方向に貫通する複数の貫通孔を有し、前記第1のモールド樹脂は、前記ステータヨークと前記外側スロットと前記内側スロットと前記コイルと前記貫通孔とを一体的に成形することを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
前記貫通孔は、前記外側ティースの回転方向中央と前記内側ティースの回転方向中央とを結ぶ直線と、前記ステータヨークの中心円弧との交点に形成されることを特徴とする請求項4記載のドラム式洗濯機。
前記貫通孔は、断面が円または楕円であることを特徴とする請求項4記載のドラム式洗濯機。
前記第2のモールド樹脂は、前記モータ軸の方向に貫通する複数の風孔を有することを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
前記第2のモールド樹脂は、前記ステータと前記モータ軸の方向に対向する部分に複数の凸部を有することを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
前記第2のモールド樹脂は、背面側に複数のリブを有することを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
前記外側スロットの数と前記内側スロットの数は同数のSであり、
前記外側ロータは、外側ロータヨークと極数Pの外側永久磁石とを備え、
前記内側ロータは、内側ロータヨークと、極数Pの内側永久磁石とを備え、
整数Nを1以上とし、2N-1が3の倍数となる場合を除くとすると、
前記スロットの数Sと前記極数Pは、S:P=3:2N-1の関係であることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
前記スロット数Sと前記極数Pは、S:P=3:5の関係であることを特徴とする請求項10記載のドラム式洗濯機。
前記外側永久磁石と前記内側永久磁石の少なくとも一方は、前記外側ロータヨークまたは前記内側ロータヨークの内部に埋め込まれることを特徴とする請求項10記載のドラム式洗濯機。
Description:
ドラム式洗濯機

 本発明は、水平方向または傾斜方向に回 中心軸を有する回転ドラムと、この回転ド ムを駆動するモータとを備えたダイレクト ライブ方式のドラム式洗濯機に関する。

 近年の全自動洗濯機は、乾燥機能を付加 たダイレクトドライブ方式のドラム式洗濯 が主流になってきている。この洗濯機の回 ドラムを駆動するモータは、ギヤを介さず 接回転ドラムを駆動するため、洗濯時にお る低速・高トルク(10rpmより100rpm、10N・m以上 )と脱水時における高速・低トルク(1000rpm以上 )を同時に実現する必要がある。また、洗濯 には非常に低速であるため、洗濯機の振動 騒音に大きく影響するモータのコギングト クを低減する必要がある。

 このような低速・高トルクを出力するモ タを実現する技術として、特許文献1および 特許文献2に記載のような洗濯機用モータが られている。これらの特許文献に記載の洗 機用モータは、ステータと、ステータの外 に配置されるロータとを備える。しかし、 許文献1に記載のように、唯一のステータと 一のロータとを備えるモータで大きなトル を出すためには、ステータに巻回するコイ 量を増大させたり、ロータの磁石強度を大 くしたりしなければならない。このため、 体的に体積が大きくなる問題が生じていた さらに、特許文献1に記載の洗濯機用モータ は、ステータに対して集中巻線方式により巻 線されたコイルを備える。このため、分布巻 線方式により巻線されたコイルを備えるモー タと比較して、ラジアル力が大きくなってし まう。これにより、駆動時の騒音および振動 が増大する問題が生じていた。

 そこで、上記の問題を解消するため、特 文献2に記載のようなモータが提案されてい る。この特許文献2に記載のモータは、ティ スに集中巻線方式により巻線されたコイル 有する中空円筒状のステータと、ステータ 内周面に対して一様のギャップを持って配 される内側ロータと、ステータの外周面に して一様のギャップを持って配置される外 ロータと、を備える。このような構成を有 る特許文献2に記載のモータは、内側ロータ 磁束による力と外側ロータの磁束による力 を利用できる。このため、出力密度を大き し、小型でありながら大きなトルクを出力 ることができる。

 しかしながら、特許文献2に記載のモータ においても、集中巻線方式で巻線されたコイ ルを備えるため、ラジアル力が大きくなって しまう。これにより、駆動時の振動および騒 音が増大するという問題が生じていた。

 このように特許文献1および特許文献2に記 のような洗濯機用モータを搭載したドラム 洗濯機は、高容量化、コンパクト化、静音 を同時に実現することが困難であるという 題を有していた。

特開2007-089282号公報

特表2005-521378号公報

 本発明のドラム式洗濯機は、次の構成を する。洗濯物を出し入れするための開口部 有する洗濯機筐体と、この筐体に対して水 方向または傾斜方向にドラム回転軸を有す 回転ドラムと、この回転ドラムを駆動する ータとを備え、ドラム回転軸は、モータ軸 直結されたダイレクトドライブ方式の洗濯 である。

 このモータのステータは、環状のステー ヨークと、このステータヨークから外周方 に突出した複数の外側ティースと、この外 ティースと同数でステータヨークから内周 向に突出した複数の内側ティースと、各外 ティース間に構成される複数の外側スロッ と、各内側ティース間に構成される複数の 側スロットとを含む。このステータは、さ に、外側スロットと内側スロットの間のス ータヨークに3相スターまたはデルタ状に結 線されトロイダル巻線形式で巻回されるコイ ルと、ステータヨークと外側スロットと内側 スロットとコイルとを一体的に成形する第1 モールド樹脂とを含む。

 さらにこのモータのロータは、ツイン型 ータであって、外側ティースに対向して所 のエアギャップを介して配設される外側ロ タと、内側ティースに対向して所定のエア ャップを介して配設される内側ロータと、 側ロータと内側ロータとを一体的に成形す 第2のモールド樹脂と、外側ロータと内側ロ ータとに結合されたモータ軸とを含む。

 この構成による本発明のドラム型洗濯機 、小型でありながら洗濯容量を極限まで大 くすることができるとともに、振動、騒音 低減し、夜間の運転にも耐えられる静粛性 実現することができる。さらに、防水・防 性能を向上させ、信頼性の高い洗濯機を実 することができる。

図1は本発明の実施の形態に係るドラム 式洗濯機の断面図である。 図2は本発明の実施の形態に係るドラム 式洗濯機のモータ5の斜視図である。 図3は同上のモータ5のステータとロー とを分解して示す説明用斜視図である。 図4は同上の異なる方向から見た説明用 斜視図である。 図5は同上のモータ5の断面図である。 図6は図5における6-6断面を示す断面図 ある。 図7は同上のモータ5におけるティース 端幅とコギングトルクとの関係を示すグラ である。 図8は同上のモータ5におけるロータの 転位置(電気角)と誘起電圧との関係を示すグ ラフである。 図9は同上のモータ5におけるロータの 転位置(電気角)とラジアル力との関係を示す グラフである。 図10は同上のモータ5におけるロータ回 転位置(電気角)とコギングトルクとの関係を すグラフである。 図11は同上のモータ5におけるモータの 出力密度をモータの種類ごとに示すグラフで ある。 図12は同上のモータ5における極数とト ルク定数との関係を示すグラフである。 図13は同上のモータ5におけるコイル15 流れる電流の様子を模式的に示す図である

符号の説明

 1  洗濯機筐体
 1a  開口部
 2  回転ドラム
 3  水受け槽
 4  ドラム回転軸
 5  モータ
 9  蓋
 10  ステータ
 11  ステータコア
 12  外側ティース
 13  内側ティース
 14  ステータヨーク
 15  コイル
 16  外側スロット
 17  内側スロット
 18  貫通孔
 20  内側ロータ
 21  内側ロータヨーク
 22  内側永久磁石
 30  外側ロータ
 31  外側ロータヨーク
 32  外側永久磁石
 41  第1の面
 42  第2の面
 51  第1のモールド樹脂
 52  第2のモールド樹脂
 60  取付部
 61  モータ軸
 62  リブ
 64  風孔
 65  凸部
 71  外側ティースの回転方向中央と内側テ ースの回転方向中央とを結ぶ直線
 72  ステータヨークの中心円弧

 以下、本発明の実施の形態について、図 を参照して説明する。図1は、本発明の実施 の形態に係るドラム式洗濯機の断面図である 。

 このドラム式洗濯機の洗濯機筐体1内には 、有底円筒形の水受け槽3が本体1の正面側か 背面側に向かって下向きに傾斜した状態で 置されている。この水受け槽3は、その内側 に有底円筒形の回転ドラム2を、そのドラム 転軸4が洗濯機筐体1の正面側から背面側に向 かって下向きに傾斜するように回転自在に支 持している。

 洗濯機筐体1の正面側には、洗濯物を出し 入れするための開口部1aが形成される。そし 、開口部1aには、開口部1aを開閉するための 、ガラス等の材料で構成された蓋9が設けら ている。

 水受け槽3の底部外側には、回転ドラム2 ドラム回転軸4と同一軸上にモータ5のモータ 軸61が直結される。このモータ5により、回転 ドラム2の回転速度や回転方向を制御するこ ができる。このモータ5は、モータ5の外周部 に形成された取付部60(後述する)が図示しな ネジ等の取付手段により水受け槽3に固定さ る。

 図2は本発明の実施の形態に係るドラム式 洗濯機のモータ5の斜視図である。また、図3 よび図4は、このモータ5のステータ10と、内 側ロータ20と外側ロータ30を含むツイン型ロ タとを分解して示す説明用斜視図である。 3と図4とは、異なる方向から見た斜視図とし て示している。

 このモータ5は、ステータ10と、このステ タ10の内径側に対向する内側ロータ20と、外 径側に対向する外側ロータ30とで構成される

 ステータ10は、略全面が第1のモールド樹 51により被覆される。また、内側ロータ20と 外側ロータ30とは、第2のモールド樹脂52によ 一体的に成形される。ステータ10の外周部 は、回転方向に均一間隔で配置される5つの 付部60が形成される。これらステータ10の第 1のモールド樹脂51とロータの第2のモールド 脂52とはそれぞれ、樹脂成形金型内にインサ ートすることにより一体成形が行われる。

 ロータの第2のモールド樹脂52には、モー 軸61方向に貫通する複数の風孔64が形成され る。また、第2のモールド樹脂52には、ステー タ10とモータ軸61の方向に対向する部分に、 数の凸部65が設けられる。このため、内側ロ ータ20および外側ロータ30とが回転するとき 、ステータ10から発生した熱が攪拌される。 そして、ステータ10、内側ロータ20と外側ロ タ30の間で、回転方向への熱風が生じる。こ の熱風が、風孔64から外に流出し、モータ5内 での熱が放出される。さらに、第2のモール 樹脂52の背面側には、複数のリブ62が設けら る。このため、モールド樹脂量を低減させ がら、必要とされる強度を担保することが きる。

 図5はモータ5の断面図であり、図6は図5に おける6-6断面を示す断面図である。ステータ 10を構成するステータコア11は、略環状のス ータヨーク14と、このステータヨーク14から 周方向に突出した外側ティース12と、外側 ィース12と同数でステータヨーク14から内周 向に突出した内側ティース13とから成る。 テータコア11は、さらに、各々の外側ティー ス12の間には外側スロット16が、各々の内側 ィース13の間には内側スロット17が、それぞ 形成されている。そして、ステータ10は、 らに、3相スターまたはデルタ状に結線され トロイダル巻線方式による複数のコイル15 、外側スロット16と内側スロット17の間のス ータヨーク14に集中巻線方式で巻回されて る。

 ここで、この実施の形態に係るモータ5は 、内側ロータ20の極数および外側ロータ30の 数がともに20極であり、スロット数はともに 12スロットである。このように、20極12スロッ トの組合せにすることにより、後に詳細に説 明するように、巻線配置が分布巻と同等の効 果を実現することができる(図8参照)。

 このステータ10は、上述したように、コ ル15を巻線した後、第1のモールド樹脂51によ り一体成形される。これは、コイル15をステ タコア11に固定することと、防湿、防滴の めである。特に、このモータ5は洗濯機に用 られるため、防湿、防滴性能の向上が特に 要である。また、このように第1のモールド 樹脂51により、一体成形する場合には、この ールド樹脂51が振動を吸収し、洗濯機全体 振動や騒音を低減させる効果も期待するこ ができる。

 ステータコア11のステータヨーク14には、 軸方向に貫通する複数の貫通孔18が形成され 。そして、コイル15を第1のモールド樹脂51 より一体成形すると、外側スロット16、内側 スロット17、ステータヨーク14の第1の面41(図6 における紙面上側)、ステータヨーク14の第2 面42(図6における紙面下側)、および、貫通孔 18がモールド樹脂51で充填される。このよう 構成から、ステータヨーク14の第1の面41上の 第1のモールド樹脂51と第2の面42上の第1のモ ルド樹脂51とが、貫通孔18に充填された第1の モールド樹脂51で連結されることになる。し がって、第1の面41上の第1のモールド樹脂51 第2の面42上の第1のモールド樹脂51とがモー 小型化のために薄厚に形成されても、貫通 18に充填されたモールド樹脂51が連結してい ることにより、剥離を防止することができる 。なお、第1のモールド樹脂51により、第2の 42上に、取付部60が形成されている。

 この貫通孔18は、外側ティース12の回転方 向中央と内側ティース13の回転方向中央とを び回転中心を通る直線71とステータヨーク14 の中心円弧72との交点に設けられる。この貫 孔18の断面形状は円形または楕円形である とが好ましい。この形状であれば、モール 樹脂材料の流動性が良くなるためである。

 また、貫通孔18は、その径方向の長さが テータヨーク14の径方向の長さに対して、0.5 ±10%であることが好ましい。これは、この数 よりも大きくすると、ステータヨーク14が 気飽和を起こしモータトルクが低下するお れがあるためであり、この数値よりも小さ すると、成形時にモールド樹脂の流動性が くなり、強度が低下するためである。なお この貫通孔18の断面形状は、円形または楕円 形に限定されるものではなく、四角形、長方 形、三角形等、適宜採用することができる。

 第1のモールド樹脂51と第2のモールド樹脂 52は、フィラーを含んだ不飽和ポリエステル 脂が好適である。これは、成形時の流動性 成形後の強度が優れているためである。

 図7は、ティース先端幅とコギングトルク との関係を示すグラフである。図中の破線は 、内側ロータ20のみが存在すると仮定した場 の内側ティース13のティース先端幅とコギ グトルクとの関係を示す。また、実線は、 側ロータ30のみが存在すると仮定した場合の 外側ティース12のティース先端幅とコギング ルクとの関係を示す。

 図7から、コギングトルクを最小にしよう とする場合には、ティース先端幅を大きくし なければならないことが分かる。特に、図7 は、14.5deg付近と19.3deg付近とにおいて、コギ ングトルクが減少している。このような場合 には、スロットオープンの長さ(ティースの 大幅部における隣接ティースとの間隔)が小 くなるので、スロットオープン部分に充填 れる第1のモールド樹脂51の量も減少する。 かしながら、この実施の形態においては、 テータヨーク14における軸方向に貫通する 数の貫通孔18に充填された第1のモールド樹 51が、第1の面41上の第1のモールド樹脂51と第 2の面42上の第1のモールド樹脂51とを連結する 。これにより、スロットオープン部分に充填 される第1のモールド樹脂51の量が減少しても 、第1のモールド樹脂51のステータコア11に対 る強固な固着力を実現することができる。

 外側ティース12に対向して所定のエアギ ップを介して外側ロータ30が配設されている 。同様に、内側ティース13に対向して所定の アギャップを介して内側ロータ20が配設さ ている。

 外側ロータ30は、外側ロータヨーク31と外 側ロータヨーク31に埋設される複数の外側永 磁石32とを備える。外側ロータヨーク31は、 所定の形状に打ち抜いた電磁鋼板が積層され ており、磁気回路を構成する。

 同様に、内側ロータ20は、内側ロータヨ ク21と内側ロータヨーク21に埋設される複数 内側永久磁石22とを備える。内側ロータヨ ク21は、所定の形状に打ち抜いた電磁鋼板が 積層されており、磁気回路を構成する。なお 、外側ロータ30および内側ロータ20は、それ れロータフレームを備えていない。このた 、軽量化することができるとともに、製造 数を低減することができる。さらに、フレ ムの体積分を第2のモールド樹脂52で被覆す ことができ、振動を吸収することができる

 なお、外側永久磁石32と内側永久磁石22と は、それぞれのロータヨークに埋め込まれる 、いわゆる磁石埋め込み型として述べたが、 いずれか一方をロータヨークの表面に配設す るいわゆる表面磁石型とすることができる。 ただし、リラクタンストルクを活用し、より 高トルク、高出力を実現するためにいずれか 一方は磁石埋め込み型とする必要がある。

 外側ロータ30と内側ロータ20とは、上述し たように、樹脂成形金型内にインサートして 第2のモールド樹脂52により一体成形される。 そして、モータ軸61に一体的に連結される。 イル15に所定の通電を行うことにより、外 ロータ30と内側ロータ20とが一体で回転する このような外側ロータ30と内側ロータ20との 一体的な構成とすることにより、このモータ 5は、一般的なインナーロータ型モータやア ターロータ型モータに比べ、高トルク、高 力を実現することができる。

 図8は、ロータの回転位置(電気角)と誘起 圧との関係を示すグラフである。この図8は 、スロット数Sと極数Pとの関係S:P=3:2N-1(ただ 、2N-1が3の倍数となる場合を除く)の組合せ ロータで実験した結果を示している。

 この図8から、S:P=3:2N-1(ただし、2N-1が3の 数となる場合を除く)であれば、分布巻線方 の巻線の場合と同様の略正弦波となること 確認できる。そして、誘起電圧波形が正弦 状となるため、分布巻線方式の場合と同様 、モータ5の騒音と振動を抑制することがで きる。

 ここで、S:P=3:2N-1(ただし、2N-1が3の倍数と なる場合を除く)の場合に、分布巻線方式の 線の場合と同様の略正弦波となる理由につ て、説明する。

 図13は、コイル15に流れる電流の様子を模 式的に示す図である。コイル15は、U相、V相 W相の順番で順次巻回される。また、それぞ 隣合うスロットに巻回されるコイル15には 逆向きの電流が流れている。つまり、あるU のコイル15に内側スロット17から外側スロッ ト16方向への電流が流れている場合に、隣接 るV相のコイル15には外側スロット16から内 スロット17方向への電流が流れる。そして、 そのV相のコイル15に隣接するW相のコイル15に は内側スロット17から外側スロット16方向へ 電流が流れる。

 このような構成のため、あるU相のコイル 15と、その次のU相のコイル15には、逆向きの 流が流れることになる。したがって、擬似 に破線に示す電流が流れることになる。そ て、この破線の電流の流れは、分布巻線の 流の流れと同様である。このため、S:P=3:2N-1 (ただし、2N-1が3の倍数となる場合を除く)の 合には、分布巻線方式の巻線の場合と同様 電流の流れとなり、分布巻線方式の巻線の 合と同様の略正弦波となるのである。

 図9は、ロータの回転位置(電気角)とラジ ル力との関係を示す図である。この図9にお ける実線は、この実施の形態に係るモータ( ロイダル巻線方式のツインロータ型モータ) 示している。一方、破線は、分布巻シング ロータ型モータを示している。

 この図9から、トロイダル巻き方式のツイ ンロータ型モータは、分布巻シングルロータ 型モータと比較して、ラジアル力が低くなっ ていることが分かる。これは、内側ロータと 外側ロータとの振動の打ち消しあいにより、 ラジアル力を低減することができるためであ ると考えられる。

 このようなラジアル力低減の効果は、特 、洗濯時に10rpmより100rpmの低速で回転する イレクトドライブ方式の洗濯機の場合に有 である。これは、低速回転であるために、 濯機の騒音および振動にコギングの影響が やすくなるためである。

 図10は、トロイダル巻線方式のツインロ タ型モータのロータ回転位置(電気角)とコギ ングトルクとの関係を示す図である。この図 のうち、細い破線は内側ロータ20によるコギ グトルクを、細い実線は外側ロータ30によ コギントルクを、中央の太い実線はこれら 合成したモータ5全体のコギングトルクを示 ている。

 この実施の形態におけるモータ5は、内側 ロータ20と外側ロータ30とを、内側ロータ20の コギングトルクの位相と外側ロータ30のコギ グトルクの位相とを反転させるように構成 ている。また、内側ロータ20のコギングト クの波高値と外側ロータ30のコギングトルク の波高値とをほぼ同一にしている。このよう な構成とすることにより、図10に示すように 内側ロータ20のコギングトルクと外側ロー 30のコギングトルクとを打ち消し合わせ、モ ータ5全体のコギングトルクを大幅に低減す ことができる。

 図11は、モータの出力密度をモータの種 ごとに示す図である。ここで、出力密度と 、モータ体積あたりの出力をいう。この図11 において、Aは内側シングルロータ型モータ Bは外側シングルロータ型モータ、Cは集中巻 ツインロータ型モータ、Dは本実施の形態に けるトロイダル巻ツインロータ型モータ、 示している。また、白抜き部分は内側ロー による出力密度、ハッチング部分は外側ロ タによる出力密度を示している。

 この図11から、Dの出力密度が最大である とが分かる。DとAとを比較すると、DはAに比 べて内側スロット面積が小さいことから、内 側ロータの出力密度が低下する。しかし、D 外側ロータを備えることから、全体的な出 密度がAを上回る。この図11からは、DはAの1.9 倍の出力密度を有していることが分かる。

 また、DとBとを比較すると、DはBに比べて 外側スロット面積が小さいことから外側ロー タの出力密度が低下する。しかし、Dは内側 ータを備えることから、全体的な出力密度 Bを上回る。この図11からは、DはBの1.5倍の出 力密度を有していることが分かる。

 このことから、Dのモータを適用した洗濯 機は、Aのモータを適用した洗濯機に比べて 洗濯容量を1.9倍大きくすることができるこ がわかる。また、Dのモータを適用した洗濯 は、Bのモータを適用した洗濯機に比べて、 洗濯容量を1.5倍大きくすることができること がわかる。言い換えると、DとAとBとを同出力 とすると、DはAの体積よりも50%小型化するこ ができ、Bの体積よりも35%小型化することが できる。

 また、DとCとを比較すると、同じロータ ークの体積であれば、Dのロータヨークを通 磁束量は、Cのロータヨークを通る磁束量を 上回る。このため、Dの全体的な出力密度がC 上回る。この図11からは、DはCの1.4倍の出力 密度を有していることが分かる。

 図12は、極数とトルク定数との関係を示 図である。この図12において、太い実線はS:P =3:2N-1(Nが3の倍数となる場合を除く)の関係を するモータの実験結果を示す。また、細い 線は、従来の一般的(S:P=3:2N)の関係を有する モータの実験結果を示す。また、細い実線は 、上記以外の関係を有するモータの実験結果 を示す。この図12から、S:P=3:2N-1の関係を有す るモータは、特に20極を上回る場合において トルク定数が優れていることが分かる。特 、本実施の形態に示すスロット数S=12、極数 P=20の組合せ、即ち、S:P=3:5の関係が好適であ 。

 以上に述べたモータは、トロイダル巻線 式で巻回されるコイルを有するステータと 外側ロータと内側ロータとを有するツイン ータ型のロータとを備えることから、小型 ありながら大きなトルクを出力することが き、かつ、駆動時の騒音および振動を低減 ることができる。また、ステータヨークと 側スロットと内側スロットとコイルを一体 に成形する第1のモールド樹脂を備え、また 、外側ロータと内側ロータとを一体的に成形 する第2のモールド樹脂を備えることから、 レームを用いてモールドされる場合と比較 て、軽量化することができ、製造工数を低 することができる。さらに、フレームの体 分をモールド樹脂で被覆することができ、 動を吸収することができる。

 さらに、ステータヨークに、その両端面 貫通する複数の貫通孔が形成され、ステー 用モールド樹脂は、ステータヨーク、外側 ロット、内側スロット、コイルおよび貫通 を一体的に成形することから、ステータヨ クの両端面のモールド樹脂が、貫通孔に充 されたモールド樹脂で連結される。これに り、ステータを被覆するモールド樹脂がス ータから剥離することを防止することがで る。

 さらに、スロットの数Sと極数Pは、S:P=3:2N -1の関係とすることにより、誘起電圧波形が 弦波状となるため、モータの振動と騒音を 制することができる。

 このモータを搭載したドラム型洗濯機は 小型でありながら洗濯容量を極限まで大き することができる。また、振動、騒音を低 し、夜間の運転にも耐えられる静粛性を実 することができる。さらに、モールド樹脂 モータの主要部を覆う構成により、防水・ 滴性能を向上させ、信頼性の高い洗濯機を 現することができる。

 本発明に係るドラム式洗濯機は、小型で りながら大きなトルクを出力し、かつ、駆 時の騒音および振動を低減する洗濯機とし 有用である。