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Patent Searching and Data


Title:
DYE-SENSITIZED SOLAR BATTERY MODULE AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149811
Kind Code:
A1
Abstract:
In a dye-sensitized solar battery module (20), a plurality of dye-sensitized solar battery cells are arranged in parallel between a base material (10) and a rear board (17). Each dye-sensitized solar battery cell is composed of a first conductive layer (11), porous semiconductor layers (12, 13) including an electrolytic solution inside, and a second conductive layer (15). In the dye-sensitized solar battery cell (20), one end of the second conductive layer (15) is fixed and electrically connected to the first conductive layer (11) of a dye-sensitized solar battery cell (20b) adjacent to a dye-sensitized solar battery cell (20a) to which the second conductive layer (15) belongs. A portion of the second conductive layer (15) placed on the porous semiconductor layers (12, 13) are not bonded to the porous semiconductor layers (12, 13) and the rear board (17). In the dye-sensitized solar battery module, deterioration of durability of a film to be a counter electrode is suppressed against heat expansion and contraction of each layer due to heat history and warping and distortion of the board.

Inventors:
OKADA, Kenichi (5-1 Kiba 1-chome, Kohtoh-k, Tokyo 12, 1358512, JP)
岡田 顕一 (〒12 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会社フジクラ内 Tokyo, 1358512, JP)
KITAMURA, Takayuki (5-1 Kiba 1-chome, Kohtoh-k, Tokyo 12, 1358512, JP)
Application Number:
JP2008/060046
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
May 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
Fujikura Ltd. (5-1 Kiba 1-chome, Kohtoh-ku Tokyo, 12, 1358512, JP)
株式会社フジクラ (〒12 東京都江東区木場1丁目5番1号 Tokyo, 1358512, JP)
OKADA, Kenichi (5-1 Kiba 1-chome, Kohtoh-k, Tokyo 12, 1358512, JP)
岡田 顕一 (〒12 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会社フジクラ内 Tokyo, 1358512, JP)
International Classes:
H01M14/00; H01L31/04; H01M2/22
Domestic Patent References:
WO1997016838A11997-05-09
Foreign References:
JP2004319383A2004-11-11
JP2004119305A2004-04-15
JP2006040555A2006-02-09
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (1-9-2, Marunouchi Chiyoda-k, Tokyo 20, 1006620, JP)
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Claims:
 基材と、当該基材に対向して配置される裏面板と、前記基材および前記裏面板の間に並設される複数の色素増感太陽電池セルと、を備え、
 前記色素増感太陽電池セルは、前記基材側に配置される第一導電層と、前記裏面板側に前記第一導電層に対向して配置される第二導電層と、前記第一導電層および前記第二導電層の間に配置される多孔質半導体層と、を有し、
 一の色素増感太陽電池セルに属する前記第二導電層が、前記一の色素増感太陽電池セルに隣接する他の色素増感太陽電池セルにおける第一導電層である隣接第一電極層に電気的に接続されることで、前記複数の色素増感太陽電池セルが電気的直列に接続される色素増感太陽電池モジュールであって、
 前記第二導電層は、前記裏面板側から見て前記多孔質半導体層に重なる領域が、前記多孔質半導体層および前記裏面板に接合されていないことを特徴とする色素増感太陽電池モジュール。
 前記第二導電層は、前記隣接第一導電層側における前記重なる領域以外の領域が、前記隣接第一導電層に接合されることで、前記色素増感太陽電池セル内に保持されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池モジュール。
 前記第二導電層は、前記隣接第一導電層側における前記重なる領域以外の領域が、さらに、前記裏面板に接合されることを特徴とする請求項2に記載の色素増感太陽電池モジュール。
 前記第二導電層は、フィルム状の導電性部材であることを特徴とする請求項1ないし3に記載の色素増感太陽電池モジュール。
 前記第二導電層は、前記複数の色素増感太陽電池セルの配列方向に分割されていることを特徴とする請求項1ないし3に記載の色素増感太陽電池モジュール。
 前記第二導電層は、前記複数の色素増感太陽電池セルの配列方向に分割されていることを特徴とする請求項4に記載の色素増感太陽電池モジュール。
 前記第二導電層は、導電性の接続用部材を介して電気的に接続される前記第一導電層に接合されることを特徴とする請求項2または3に記載の色素増感太陽電池モジュール。
 基材およびこの基材の一面上に形成される複数の第一導電層を有する電極用基板を準備する基板準備工程と、
 前記電極用基板の各導電層上に、多孔質半導体層を形成する半導体層形成工程と、
 前記多孔質半導体層上に、当該多孔質半導体層と接合しないように第二導電層を載置する第二電極層載置工程と、
 前記第二導電層を、当該第二導電層が属する一の色素増感太陽電池セルに隣接する他の色素増感太陽電池セルにおける第一導電層である隣接第一電極層に接合し電気的に接続する導電層接合工程と、
 前記第二導電層における前記多孔質半導体層上に載置された領域が、裏面板と接合しないように、前記第二導電層上に、前記裏面板を配置する裏面板配置工程と、
 前記多孔質半導体層の内部に電解液を充填する溶解液充填工程と、を有することを特徴とする色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
 前記第二導電層は、フィルム状の導電性部材であることを特徴とする請求項8に記載の色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
 前記導電層接合工程において、隣接する前記第一導電層上に、前記多孔質半導体層の上面よりも上方に突出するように導電性の接続用部材を設け、当該接続用部材の上面に前記第二導電層の一端部を接合することを特徴とする請求項8または9に記載の色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
 前記第二電極層載置工程において、前記電極用基板に対応する大きさの一枚のフィルム状の導電性部材を複数の前記多孔質半導体層を覆うように載置し、
 前記導電層接合工程において、前記一枚のフィルム状の導電性部材を、一の色素増感太陽電池セルに対応する領域の一端部を、隣接する他の色素増感太陽電池セルの第一導電層に接合し電気的に接続した後、前記一枚のフィルム状の導電性部材を切断する、ことを特徴とする請求項8から10に記載の色素増感太陽電池モジュールの製造方法。
Description:
色素増感太陽電池モジュールお びその製造方法

 本発明は、色素増感太陽電池モジュールお びその製造方法に関する。
 本願は、2007年6月6日に日本国に出願された 願2007-150338号に基づき優先権を主張し、そ 内容をここに援用する。

 色素増感太陽電池(Dye―Sensitized Solar Cell 以下、DSCという場合がある)における隣接し たセル間を接続する方法の一種として、カー ボン導電膜により対極と直列配線を兼ねる手 法(DSC研究者間ではモノリシックモジュール 呼ばれる。)が知られている。

 特許文献1には、共通透明基板上に細長い ストライプとして配置される複数の直列接続 の光起電力素子のモノリシックアッセンブリ からなる光起電力セル電池であって、前記各 素子は、多結晶半導体の多孔質層を備えた光 陽極と、導電性材料の多孔質層で形成されか つ前記光陽極から電気絶縁性材料の中間多孔 質層によって分離された背面電極とを備え、 前記多孔質層の孔が電子輸送性電解質によっ て充填されている光起電力セル電池が記載さ れている。

 特許文献2には、第1実施形態として、透 基板上に透明導電膜および半導体電極が形 された光電極と、基板面上に炭素電極が形 された対極との間に、スペーサとしてシリ ビーズを介在させ、光電極と対極との間隙 電解質を充填した色素増感型太陽電池セル 記載されている。また、特許文献2の第3実施 形態として、光電極と対極との間隙を多孔体 層としたモノリシックモジュールが記載され ており、この場合、多孔質層および炭素電極 は、半導体電極上にペーストを順次塗布する 方法でも形成できることが記載されている。

 特許文献3には、基材および基材の一面に配 された第一導電層からなる電極用基板、前記 第一導電層上に順に重ねて配される多孔質半 導体層、多孔質絶縁体層、並びに第二導電層 から構成されるセル構造体を備え、多孔質半 導体層および多孔質絶縁体層の内部に電解液 を含む色素増感太陽電池が好ましいことが示 されている。

特表平11-514787号公報

特開2004-127849号公報

特開2006-236960号公報

 上述のように、従来のモノリシック型の 素増感太陽電池モジュールにおいては、ほ んどが窓側透明導電ガラスの上に多孔質酸 チタン(半導体)膜を形成し、次にセパレー 層を形成し、対極と隣接セルの作用極との ンターコネクトを同時形成し、色素担持、 解液含浸、オーバーコート封止を順に行う 順で製作されている。この製法で作製され モジュールには、以下の特徴がある。

(1)透明導電ガラスから対極までの層は重ね合 わせ形成されるため、相互に接合して一体化 されている。
(2)光電極および対極の各層は、前工程までに 形成した層を下地として形成されるので、こ れらの下地層を被毒しないような材料および 方法で成膜しなければならない。また、成膜 前にはインクやペーストのように塗布できる 前駆体でなければならない。
(3)各層は相互に接合しているとはいえ、層間 および層内の結合強度は低く、歪みに対して 耐久性が低い。特に、各層の熱膨張率に差が ある場合や、基板に曲げ・歪みが生じる場合 には、顕著である。
(4)多孔質電極内に不純物が残留しやすく、発 電特性が低くなるおそれがある。

 特許文献2には、第1実施形態として、透 基板側に形成した光電極と、裏側の基板上 形成した対極を対向させ、その間にシリカ ーズと電解質を充填する製造方法が記載さ ている。この場合は、対極は光電極を下地 せずに形成されているものの、裏側の基板 接合されているため、対極と裏側の基板の 膨張率に差がある場合や、基板に曲げ・歪 が生じる場合には、対極の耐久性が低下す 。

 本発明は、上記事情に鑑みてなされたも であり、熱履歴による光電極および対極の 層の熱膨張および収縮、透明基板および裏 基板の各基板の曲げや歪みなどに対して、 極となる膜の耐久性の低下を抑制すること 可能な色素増感太陽電池モジュールおよび の製造方法を提供することを課題とする。

 前記課題を解決するため、本発明は、基材 、当該基材に対向して配置される裏面板と 前記基材および前記裏面板の間に並設され 複数の色素増感太陽電池セルと、を備え、
 前記色素増感太陽電池セルは、前記基材側 配置される第一導電層と、前記裏面板側に 記第一導電層に対向して配置される第二導 層と、前記第一導電層および前記第二導電 の間に配置される多孔質半導体層と、を有 、
 一の色素増感太陽電池セルに属する前記第 導電層が、前記一の色素増感太陽電池セル 隣接する他の色素増感太陽電池セルにおけ 第一導電層である隣接第一電極層に電気的 接続されることで、前記複数の色素増感太 電池セルが電気的直列に接続される色素増 太陽電池モジュールであって、
 前記第二導電層は、前記裏面板側から見て 記多孔質半導体層に重なる領域が、前記多 質半導体層および前記裏面板に接合されて ないことを特徴とする色素増感太陽電池モ ュールを提供する。

 本発明の色素増感太陽電池モジュールにお て、前記第二導電層は、前記隣接第一導電 側における前記重なる領域以外の領域が、 記隣接第一導電層に接合されることで、前 色素増感太陽電池セル内に保持されること 好ましい。
 前記第二導電層は、前記隣接第一導電層側 おける前記重なる領域以外の領域が、さら 、前記裏面板に接合されることが好ましい
 前記第二導電層は、フィルム状の導電性部 であることが好ましい。
 前記第二導電層は、前記複数の色素増感太 電池セルの配列方向に分割されていること 好ましい。
 前記第二導電層は、導電性の接続用部材を して隣接する前記第一導電層に接合される とが好ましい。

 また、本発明は、基材およびこの基材の一 上に形成される複数の第一導電層を有する 極用基板を準備する基板準備工程と、
 前記電極用基板の各導電層上に、多孔質半 体層を形成する半導体層形成工程と、
 前記多孔質半導体層上に、当該多孔質半導 層と接合しないように第二導電層を載置す 第二電極層載置工程と、
 前記第二導電層を、当該第二導電層が属す 一の色素増感太陽電池セルに隣接する他の 素増感太陽電池セルにおける第一導電層で る隣接第一電極層に接合し電気的に接続す 導電層接合工程と、
 前記第二導電層における前記多孔質半導体 上に載置された領域が、裏面板と接合しな ように、前記第二導電層上に、前記裏面板 配置する裏面板配置工程と、
 前記多孔質半導体層の内部に電解液を充填 る溶解液充填工程と、を有することを特徴 する色素増感太陽電池モジュールの製造方 を提供する。

 本発明の色素増感太陽電池モジュールの製 方法において、前記第二導電層は、フィル 状の導電性部材であることが好ましい。
 前記導電層接合工程において、隣接する前 第一導電層上に、前記多孔質半導体層の上 よりも上方に突出するように導電性の接続 部材を設け、当該接続用部材の上面に前記 二導電層の一端部を接合することが好まし 。
 前記第二導電層載置工程において、前記電 用基板に対応する大きさの一枚のフィルム の導電性部材を複数の前記多孔質半導体層 覆うように載置し、
 前記導電層接合工程において、前記一枚の ィルム状の導電性部材を、一の色素増感太 電池セルに対応する領域の一端部を、隣接 る他の色素増感太陽電池セルの第一導電層 接合し電気的に接続した後、前記導一枚の ィルム状の導電性部材を切断する、ことが ましい。

 本発明によれば、対極となる第二導電層 、裏面板側から見て多孔質半導体層に重な 領域が、多孔質半導体層および裏面板に接 されていない。そのため、光電極および対 の各層が、それぞれ熱膨張係数の異なる材 であっても、光電極と対極との間に熱膨張 数の差による応力が発生しにくくなる。ま 、透明基板および裏側基板の各基板に対し 曲げや歪みなど外力が加わっても、対極に して、この外力が伝わりにくくなる。した って、第二導電層は、熱履歴による各層の 膨張および収縮、各基板の曲げや歪みなど 対して、対極となる膜の耐久性の低下を抑 することが可能となる。

本発明の色素増感太陽電池モジュール 一例を示す模式的断面図である。 基材の一面に第一導電層を有する基板 一例を示す模式的断面図である。 基材の一面に互いに分離して配された 数の第一導電層を有する電極用基板の一例 示す模式的断面図である。 図3に示す電極用基板の平面図である。 電極用基板の各第一導電層上に、第一 多孔質半導体層を形成する工程の説明図で る。 第一の多孔質半導体層上に、第二の多 質半導体層を形成する工程の説明図である 第一導電層上に、接続用部材を形成す 工程の説明図である。 第二導電層となる導電性フィルムを、 孔質半導体層上に非接合となるように載置 たのち、接続用部材の上面に固定する工程 説明図である。 導電性フィルムを切断して、各色素増 太陽電池セルに対応する第二導電層を形成 る工程の説明図である。 図9の状態における基板の平面図であ 。 多孔質半導体層に色素を担持する工程 の説明図である。 裏面板を配する工程の説明図である。 多孔質半導体層の内部に電解液を充填 する工程の説明図である。

符号の説明

 10…基材
 11…第一導電層
 12…第一の色素担持多孔質半導体層
 13…第二の色素担持多孔質半導体層
 14…接続用部材
 15…導電性フィルム(第二導電層)
 16…仕切り材
 17…裏面板
 17a…電解液注入穴
 18…封止材
 19…電解液
 20…太陽電池モジュール
 20a,20b…太陽電池セル

 以下、最良の形態に基づき、図面を参照し 本発明を説明する。
 図1は、本発明の色素増感太陽電池モジュー ルの一例を示す模式的断面図である。図2は 基材の一面に第一導電層を有する基板の一 を示す模式的断面図である。図3は、基材の 面に互いに分離して配された複数の第一導 層を有する電極用基板の一例を示す模式的 面図である。図4は、図3に示す電極用基板 平面図である。図5は、電極用基板の各第一 電層上に、第一の多孔質半導体層を形成す 工程の説明図である。図6は、第一の多孔質 半導体層上に、第二の多孔質半導体層を形成 する工程の説明図である。図7は、第一導電 上に、接続用部材を形成する工程の説明図 ある。図8は、第二導電層となる導電性フィ ムを、多孔質半導体層上に非接合となるよ に載置したのち、接続用部材の上面に固定 る工程の説明図である。図9は、導電性フィ ルムを切断して、各色素増感太陽電池セルに 対応する第二導電層を形成する工程の説明図 である。図10は、図9の状態における基板の平 面図である。図11は、多孔質半導体層に色素 担持する工程の説明図である。図12は、裏 板を配する工程の説明図である。図13は、多 孔質半導体層の内部に電解液を充填する工程 の説明図である。

 図1に示した本形態例の色素増感太陽電池 モジュール20は、基材10およびこの基材10の一 面に互いに分離して配された複数の第一導電 層11からなる電極用基板と、この電極用基板 各第一導電層11上に重ねて配された多孔質 導体層12,13と、多孔質半導体層12,13上に載置 れた第二導電層15と、前記電極用基板と対 して配される裏面板17を備えるものである。

 基材10と裏面板17との間には、基材10上の つの第一導電層11と、この第一導電層11上に 配された多孔質半導体層12,13と、多孔質半導 層12,13上に載置された第二導電層15とからな る色素増感太陽電池セル20a,20bが複数並設さ ている。そして、この色素増感太陽電池セ 20a,20bはそれぞれ電気的に直列に接続されて る。各色素増感太陽電池セル20a,20bの間には 、例えば樹脂や低融点ガラスなど(絶縁体)か なる仕切り材16が設けられている。また、 材10と裏面板17との間の空間には電解液19が 填されている。この電解液19は、多孔質半導 体層12,13の内部にも充填されている。裏面板1 7には、電解液19を注入するための穴17aが各色 素増感太陽電池セル20a,20bごとに設けられ、 の穴17aは、封止材18で液密に封止されている 。

 第二導電層15の一端は、該第二導電層15が 属する色素増感太陽電池セルに隣接する色素 増感太陽電池セルの第一導電層11に対して固 されている。例えば、色素増感太陽電池セ 20aに属する第二導電層15の一端は、隣接す 色素増感太陽電池セル20bの第一導電層11に対 して固定されている。これにより、全ての色 素増感太陽電池セルが電気的に直列に接続さ れている。

 また、第二導電層15は、多孔質半導体層12 ,13上に載置された部分が、多孔質半導体層12, 13および裏面板17に対して非接合となってい 。すなわち、第二導電層15は、裏面板17側か 見て多孔質半導体層12,13に重なる領域が、 孔質半導体層12,13および裏面板17に接合され いない。そのため、多孔質半導体層12,13お び第二導電層15の各層が、それぞれ熱膨張係 数の異なる材質であっても、多孔質半導体層 12,13と第二導電層15との間に熱膨張係数の差 よる応力が発生しにくくなる。また、電極 基板26および裏面板17の各基板に対して曲げ 歪みなど外力が加わっても、第二導電層15 対して、この外力が伝わりにくくなる。し がって、第二導電層15は、熱履歴による各層 の熱膨張および収縮や、基板の曲げおよび歪 みなどが生じたときに受ける悪影響を防ぐこ とができる。その結果、第二導電層15の耐久 の低下を抑制することが可能となる。また 第二導電層15の第一導電層11に対して固定さ れている一端部(固定端)とは反対側の他端部1 5aは、他の部材(例えば仕切り材16)に固定され てもよく、固定されずに自由端としてもよい 。このなかでも、第二導電層15の他端部15aは 他の部材に固定されずに自由端になってい ことが好ましい。すなわち、第二導電層15 、電気的に接続される第一導電層11側におけ る多孔質半導体層12に重なる領域以外の領域 、前記第一導電層11に接合されることで、 記色素増感太陽電池セル内に保持されるこ が好ましい。第二導電層15と第一導電層11と 電気的接続および第二導電層15の保持を確 に行うことができるともに、第二導電層15の 耐久性の低下をより抑制することができる。

 本形態例の色素増感太陽電池モジュール おいて、第二導電層15は、多孔質半導体層12 ,13の上面を覆うことができる形状にあらかじ め形成されたものが用いられる。

 このような第二導電層15には、フィルム の導電材料を用いることが好ましい。第二 電層15に自立性のフィルムを用いることで、 光電極に成膜する従来の第二導電層に比べて 、成膜時に被毒ガスが発生しないため、光電 極の劣化を防止することができる。導電材料 としては、例えば、カーボン、グラファイト などの炭素系導電材料が挙げられる。この炭 素系導電材料は、ヨウ素、臭素などのハロゲ ンを含む電解液に対して化学的安定性に優れ ているので好ましく用いることができる。ま た、白金箔や、表面に白金を薄く成膜したチ タン箔などの耐食性に優れた導電性金属の箔 などを用いることもできる。フィルム状のグ ラファイト、すなわちグラファイトシートの 破断強度は、比較的低いもので0.5MPa、比較的 高いもので20MPa程度であるので、第二導電層1 5として好適である。また、グラファイトシ トの電気抵抗は、厚さ約50μmで0.02~0.1ω/□程 であり、通常のカーボンペースト(厚さ約50 mで30ω/□程度)を使った導電層に比べて導電 に優れている。

 第二導電層15の一端部と、隣接する色素 感太陽電池セルの第一導電層11とは、直接、 接合して電気的に接続してもよく、導電性を 有する接続用部材14を介して接続してもよい より確実に各導電層11、15を接合させるため に、導電性を有する接続用部材14を介して接 させることが好ましい。この接続用部材14 は、比較的抵抗率の高い材料を用いること できる。例えば、導電性粒子および結着剤( 脂やセラミックなど)などを配合した導電性 接着剤や導電性ペーストなどを用いて形成す ることができる。

 本形態例の色素増感太陽電池モジュール2 0の場合、接続用部材14は、第一導電層11から 高さが多孔質半導体層12,13の厚さよりも大 くなるように第一導電層11上に突設されてい る。そして、この接続用部材14の上端面に第 導電層15の一端部が固定されている。

 基材10は、光透過性の高い部材であれば に制限されない。基材10としては、一般的に ガラス板が用いられるが、ガラス板以外の部 材が用いられてもよい。ガラス板以外の部材 としては、例えば、ポリエチレンテレフタレ ート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、 リカーボネート(PC)などのプラスチックシー や、酸化チタン、アルミナなどのセラミッ スの研磨板などを用いることができる。ま 、基材10は、多孔質半導体層を形成する過 で、多孔質半導体として二酸化チタン(TiO2) 焼き付ける場合には、500℃程度の高熱に耐 る導電性耐熱ガラスを用いることが好まし 。基材10の厚さは、特に限定されるものでは ないが、例えば1~4mm程度である。

 第一導電層11は、光透過性の高い導電性 膜であり、基材10の一面上に形成されている 。この第一導電層11としては、例えば、スズ 加酸化インジウム(ITO)、酸化スズ(SnO2)、フ 素添加酸化スズ(FTO)などの透明な酸化物半導 体を用いることができる。これらは、単独で 、または複数種類を複合化して用いても良い 。そして、基材10の一面上に導電層を形成し 各色素増感太陽電池セルに対応するように 導電層にスリット状の間隙11aを形成するこ で複数の第一導電層11が形成された電極用 板を作製することができる。

 多孔質半導体層12,13は、多孔質半導体に 素を担持させたものである。多孔質半導体 材料としては、例えば、二酸化チタン(TiO2) 酸化スズ(SnO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化 亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb2O5)などが挙げられる 。これらの酸化物の1種または2種以上を組み わせて使用することができる。多孔質半導 は、多数の微細な孔を有しており、例えば 平均粒径が6~50nmの上述した酸化物粒子を含 原料を焼結することで作製することができ 。多孔質半導体層12,13には、色素が担持さ るほか、孔の内部に電解液19が充填されてい る。多孔質半導体層は、1層でもよく多層と てもよい。例えば、2層とする場合、対極(第 二導電層)側は、光散乱粒子を配合した多孔 半導体層13を形成し、窓(基材)側は、光散乱 子を配合していない多孔質半導体層13を形 することが好ましい。これにより、窓側か 入射した光が光散乱粒子で散乱されるので 多孔質半導体層での光の吸収効率が向上す 。光散乱粒子としては、例えば、300nm程度の 酸化チタン粒子が挙げられる。

 多孔質半導体層12,13に担持される色素と ては、例えば、ルテニウム錯体や鉄錯体、 ルフィリン系あるいはフタロシアニン系の 属錯体の他、エオシン、ローダミン、メロ アニン、クマリンなどの有機色素が挙げら る。これらは、用途や多孔質半導体層の材 に応じて適宜選択することができる。

 電解液19としては、電解質が溶媒に溶解さ た溶液、あるいはイオン性液体などの電解 からなる液体を用いることができる。イオ 性液体としては、四級化イミダゾリウム塩 四級化ピリジニウム塩、四級化アンモニウ 塩などが挙げられる。また、電解液19に溶媒 を用いる場合の溶媒としては、メトキシアセ トニトリル、アセトニトリル、プロピオニト リル、エチレンカーボネート、γ-ブチロラク トンなどの有機溶媒が挙げられる。
 電解液19中には、酸化還元対が含まれてい 。酸化還元対としては、例えば、ヨウ素/ヨ 化物イオン、臭素/臭化物イオンなどが挙げ られる。また、電解液19中には、必要に応じ 各種添加剤を添加することもできる。

 裏面板17は、透明でも不透明でも良く、 の材質は特に制限されない。裏面板17として は、一般的にガラス板が用いられるが、ガラ ス板以外の部材が用いられてもよい。ガラス 板以外の部材としては、例えば、ポリエチレ ンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタ ート(PEN)、ポリカーボネート(PC)などのプラ チックシートもしくはフィルムや、酸化チ ン、アルミナなどのセラミックスの研磨板 、金属箔とプラスチックフィルムを貼り合 せたシートなどを用いることができる。裏 板17の厚さは、特に限定されるものではな が、例えば、ガラス板の場合には、1~4mm程度 である。

 封止材18としては、樹脂などを用いるこ ができる。この樹脂としては、特に制限さ ないが、紫外線硬化樹脂を用いることが好 しい。紫外線硬化樹脂を用いると、硬化の に加熱する必要がないので、熱に弱い色素 のダメージが少なくなる。

 仕切り剤16は、第二導電層15と裏面版17と 接合させている。すなわち、第二導電層15 おける多孔質半導体層12に重なる領域以外の 領域と裏面版17との間にも仕切り剤16が設け れ、この仕切り版16がこれらを接合している 。これにより、より確実に第二導電層15を色 増感太陽電池セル内に保持することができ 。仕切り材16としては、アイオノマーなど ホットメルト樹脂(ホットメルト接着剤)や、 紫外線硬化樹脂、低融点ガラスなどの絶縁体 を用いることができる。樹脂のように色素の 耐熱温度よりも低温で形成できる材質を用い た場合、仕切り材16は、多孔質半導体層への 素担持後に形成することができる。また、 素の耐熱温度よりも高温で形成する場合、 孔質半導体層への色素担持前に仕切り材16 形成する。

 次に、本形態例の色素増感太陽電池モジュ ルの製造方法について説明する。
 まず、図3に示すように、基材10およびこの 材10の一面に配された複数の第一導電層11か らなる電極用基板を用意する。このような電 極用基板を作製するには、例えば、図2に示 ように、基材10の一面上の全面に第一導電層 11が形成された基板を用意し、第一導電層11 スリット11aを形成する方法が挙げられる。 た、基材10の一面上に第一導電層11を形成す 際に、はじめからスリット11aを有するよう パターニングする方法としてもよい。

 基材10の一面上に第一導電層11を形成する 方法は、第一導電層11の材料に応じて適宜選 することができる。例えば、スパッタ法、C VD法(化学気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解 積法)、蒸着法などにより、ITO、FTO、SnO2な の酸化物半導体からなる薄膜を形成する。 一導電層11の膜厚は、光透過性と導電性との 機能を両立させることを考慮すると、例えば 、0.1~1μm程度が好ましい。これが厚過ぎると 透過性が劣り、一方、薄過ぎると導電性が ることになる。

 スリット11aの形成方法は、第一導電層11 材料に応じて適宜選択することができる。 えば、エキシマレーザー、エアジェット、 ォータジェット、エッチング、機械的加工 どが挙げられる。これにより、第一導電層11 は、図4に示すように、ストライプ状(短冊状) の複数の領域に分離される。スリット11aのピ ッチは、色素増感太陽電池セルのサイズに応 じて、適宜設定される。

 次に、第一導電層11の上に、多孔質半導 層22,23を形成する。ここで、多孔質半導体層 22,23は、まだ色素が担持されていない状態の のである。図5~9では、上述の色素担持され 多孔質半導体層12,13と区別するため、色素 未担持の多孔質半導体層22,23について異なる 符号を使用している。

 多孔質半導体層22,23は、例えば、酸化チ ン微粒子などを含む酸化物半導体ペースト スクリーン印刷法、インクジェットプリン 法などの印刷法などを用いてパターニング 、微粒子の焼結に必要な温度に加熱するこ で形成することができる。光散乱粒子なし 多孔質半導体層22と、光散乱粒子入りの多孔 質半導体層23を積層する場合は、例えば、図5 に示すように、まず、光散乱粒子なし酸化物 半導体ペーストを印刷し焼結して多孔質半導 体層22を形成する。その後に、図6に示すよう に、その上に光散乱粒子入り酸化物半導体ペ ーストを印刷し焼結して多孔質半導体層23を 成することができる。

 次に、図7に示すように、第一導電層11上 、電極用基板からの高さが多孔質半導体層2 2,23の厚さよりも大きい導電性を有する接続 部材14を突設する。接続用部材14は、導電性 ーストを用いて形成することが好ましい。 電性ペーストとしては、導電性粒子として ーボン粒子、バインダー、溶媒、その他必 な添加物を混練してペースト状にしたカー ンペーストなどが挙げられる。

 カーボンペーストは、例えば、無機結着 前駆体、異性混合テルピネオール、グラフ イト粉末、エチルセルロースを、それぞれ0 .02~0.2:1:0.02~0.2:0.02~0.2の質量比で配合したペー スト、あるいは、無機結着剤前駆体、エチル カルビトール、グラファイト粉末、エチルセ ルロース、トルエンをそれぞれ0.02~0.2:1:0.02~0. 2:0.02~0.2:0.01~0.1の質量比で配合したペースト 挙げられる。

 このような導電性ペーストを用いて接続用 材14を形成すれば、接続用部材14を焼成する 前に第二導電層15を載置して、第二導電層15 接続用部材14に接触した状態で導電性ペース トの焼成を行うことで、接続用部材14と第二 電層15との固定を容易に行うことができる また、各色素増感太陽電池セル間の隙間24を 適当に設けておくことにより、接続用部材14 幅を確保することができる。そのため、第 導電層15との接合強度と、接続用部材14を介 したセル間接続の導電性とを十分に得ること ができる。
 なお、本発明において、第二導電層15を第 導電層11と、直接、接続する場合は、接続用 部材14の形成は省略することができる。

 次に、図8に示すように、多孔質半導体層 22,23に対して非接合となるように、多孔質半 体層22,23の上に第二導電層15を載置する。こ のとき、第二導電層15と多孔質半導体層22,23 の間の部分21は、互いに接合されていなけれ ば、接触していても隙間ができていてもよい 。

 第二導電層15は、多孔質半導体層22,23上に 載置するとき、フィルム状の導電性部材を用 いることが好ましい。第二導電層15を載置す とき、フィルム状の導電性部材は、あらか め一の色素増感太陽電池セルの寸法に対応 るサイズに調整されたものを用いることが きる。または、電極用基板の基材10の寸法 対応するサイズのフィルム状の導電性部材 用いてもよい。基材10の寸法に対応するサイ ズのフィルム状の導電性部材を用いる場合は 、載置後に一の色素増感太陽電池セルの寸法 に対応するサイズに切断する。この場合、フ ィルム状の導電性部材を載置後に一の色素増 感太陽電池セルの寸法に対応するサイズに調 整することができるので、第二導電層15の位 精度がより向上する。

 次に、色素増感太陽電池セルにおける第 導電層15の一端部を、これに隣接する色素 感太陽電池セルにおける第一導電層11に対し て固定して、第二導電層15と第一導電層11と 電気的に接続する。上述したように、導電 ペーストを用いて接続用部材14を形成したと きには、第二導電層15が接続用部材14に接触 た状態で導電性ペーストを焼成することで 第二導電層15を接続用部材14の上面に固定す ことができる。また、第二導電層15と接続 部材14との接合強度を高めるために、導電性 ペーストを焼成する際に、第二導電層15と接 用部材14とを挟む方向からプレスすること 望ましい。

 図8に示される第二導電層15として、あら じめ一の色素増感太陽電池セルの寸法に対 するサイズに調整されたフィルム状の導電 部材を用いたときは、第二導電層15を接続 部材14に対して固定するときに、各第二導電 層15の一端部が各接続用部材14の上面に固定 れるように位置あわせする必要がある。こ に対して、本形態例においては、電極用基 の基材10の寸法に対応するサイズのフィルム 状の導電性部材が用いられている。このため 、該フィルム状の導電性部材で全ての多孔質 半導体層22,23を覆うように載置して固定し、 の後、各色素増感太陽電池セルのサイズに わせてフィルム状導電性部材を切断すると う手順とすることができる。したがって、 々の色素増感太陽電池セルに対しての各第 導電層15の位置決めが不要となり作業性が 上すると共に位置精度も向上する。

 図10は、フィルム状の導電性部材を切断 た後の基板の様子を例示する平面図である このフィルム状の導電性部材を切断して、 色素増感太陽電池セルでそれぞれ第二導電 15を形成するためには、少なくとも第一導電 層11のスリット11aがのびる方向と同じ方向に ってスリット15aを形成する必要がある。フ ルム状の導電性部材にスリット15aを形成す 方法としては、エキシマレーザー、エアジ ット、ウォータジェット、エッチング、機 的加工などが挙げられる。

 また、この例では、スリット11aがのびる 向と直交する方向にもスリット15aを形成し いる。すなわち、第二導電層15は、複数の 素増感太陽電池セルの配列方向に分割(図10 は1つの色素増感太陽電池セル当たり6個であ る。図10の上下方向に並んでいる各第二導電 15は、同一のセルに属するものとなる。)さ ている。このように、1の色素増感太陽電池 セルに属する第二導電層15が複数の部分に分 されることにより、第二導電層15の応力が 散される。その結果、第二導電層15の耐久性 をより向上させることができる。

 多孔質半導体層22,23へ色素を担持するに 、モジュール構造体全体を色素液に浸漬さ ることによる手法を用いることができる。 の浸漬工程は、第二導電層15を第一導電層11 対して固定する工程の後、かつ第二導電層1 5の上に裏面板17を配する工程の前に行うこと が好ましい。これにより、焼成時の熱が色素 に加わることがなく、色素へのダメージを防 ぐことができる。また、色素担持の後で余分 な色素溶液を除去するための洗浄、溶媒の乾 燥などが容易になる。

 次に、図12に示すように、電極用基板上 おいて、セル間の隙間に仕切り材16を形成し たのち、この仕切り材16を介して裏面板17を 極用基板と接合する。仕切り材16は、ホット メルト接着剤を、第一導電層11のスリット11a 同じ方向に塗布する方法などで形成するこ ができる。

 本形態例では、各色素増感太陽電池セル 間であって第一導電層11と第二導電層15とが 接続された部分に仕切り材16が形成されてい 。そして、この仕切り材16は、第二導電層15 の一端部から接続用部材14の側面部にわたっ 設けられている。これにより、第二導電層1 5と接続用部材14との接合強度をさらに高める ことができる。また、互いに隣接する色素増 感太陽電池セル20a,20bの間において、光電変 により生じた電子が色素増感太陽電池セル20 bの第二導電層15、隙間21、多孔質半導体層13 多孔質半導体層12、第一導電層11を経て、セ 20aの接続用部材14まで移動した後、再びセ 20bの第二導電層15へと戻る現象を防ぐことが できる。さらに、第二導電層15や接続用部材1 4が多孔質である場合に、これらの内部を通 て電解液19の成分が移動して組成が変動しな いようにすることができる。

 また、第二導電層15の自由端となる側は、 切り材16に接触しないように構成されている 。また、仕切り材16は、第二導電層15の上面 で廻りこむように形成され、第二導電層15の 上面よりも突出している。仕切り材16として ットメルト接着剤を用いた場合は、仕切り 16の上に裏面板17を配置したのち、裏面板17 仕切り材16に接触した状態でホットメルト 着剤が軟化する温度に加熱することで、裏 板17を固定することができる。
 これにより、第二導電層15において、多孔 半導体層12,13上に載置された領域が裏面板17 対して非接合となる。また、基材10と裏面 17との間に、電解液19(図13参照)が注入される 空間25が形成される。

 次に、図13に示すように、多孔質半導体層12 ,13の孔内部に電解液19を充填する。電解液19 充填は、裏面板17に設けられた注入穴17aから 、電解液19を注入し、電解液19を多孔質半導 層12,13に含浸させることで行うことができる 。そして、電解液19の注入した後に、注入穴1 7aを樹脂等の封止材18で液密に塞ぎ、電解液19 が注入された空間25を封止する。
 以上の工程により、色素増感太陽電池モジ ール20(図1参照)を作製することができる。

 なお、上述の形態例では、多孔質半導体 に色素を担持させた色素増感太陽電池の場 について説明したが、本発明の思想は、電 液を使用する湿式太陽電池であれば、多孔 半導体層に色素を担持させていない場合で っても、同様に適用することが可能である 考えられる。

 以下、実施例をもって本発明を具体的に 明する。なお、本発明は、これらの実施例 みに限定されるものではない。

<実施例1>
[作用極基板の作製]
(A)10cm角のFTO透明導電膜付きガラス基板(旭硝 株式会社製、商品名:A110U80R、表面抵抗率:10 /□)を洗浄し、エキシマレーザー装置を用い て約1cmのピッチでスリットを形成して、幅が 約1cmのストライプ状の複数の透明導電膜(第 導電層)が形成された電極用基板を準備した

 (B)透明導電層の一側縁部が露出されるよ に、透明導電層の上面に幅が約9mmのストラ プ状に酸化チタンペースト(Solaronix社製、商 品名:Ti-nanoxide T/sp)をスクリーン印刷法で成 後、500℃で焼成して厚さが約10μmの多孔質酸 化チタン膜を形成した。

 (C)同様に、上記多孔質酸化チタン膜上に 幅が約9mmのストライプ状に光散乱粒子入り 化チタンペースト(Solaronix社製、商品名:Ti-na noxide D/sp)をスクリーン印刷法で重ねて成膜 、500℃で焼成して多孔質酸化チタン膜を形 した。このとき、2層の多孔質酸化チタン膜 合わせた膜厚は、約20μmであった。

 [グラファイトシート(フィルム状の導電性 材)の用意]
(A)厚さが25μmのグラファイトシート(松下電器 産業株式会社製、商品名PGSシート)を、電極 基板のサイズに合わせて10cm角に切り出した

 [組み立て]
(A)ストライプ状に形成された各多孔質酸化チ タン膜の間であって、露出されている透明導 電層の上面に、カーボンペーストをディスペ ンサでライン状に成膜した。このときライン 状のカーボンペーストは、両側の多孔質酸化 チタン膜の側面よりわずかに離間させて形成 した。

(B)塗布したカーボンペーストを120℃で乾燥し 、ややタック性のある塗膜とした。
(C)カーボンペースト塗膜の上に10cm角に切り したグラファイトシートを貼り合わせ、上 方向から押さえながら、カーボンペースト 400℃で焼結した。
(D)エキシマレーザー装置で多孔質酸化チタン 膜の形状に合わせてストライプ形状にグラフ ァイトシートを切断した。さらに、このスト ライプ形状と直交する方向にも切断して対極 となる第二導電層を形成し、電気的に直列に 接続される色素増感太陽電池セルの構造体を 形成した。
(E)50℃に加熱した色素溶液(増感色素(Solaronix 製、商品名:Ruthenium535)をt-ブタノールとアセ ニトリルとの等量混合溶媒中に、濃度が0.3m Mとなるように溶解したもの)に一昼夜浸漬し 多孔質酸化チタン膜に色素を担持し、アセ ニトリルで洗浄した。
(F)各色素増感太陽電池セルの構造体の間(透 導電膜および多孔質酸化チタン膜のストラ プ形状と同じ方向に形成されたスリット)に ットメルト接着剤(三井デュポン株式会社製 、商品名:ハイミラン)を塗布した後、裏面ガ ス板を120℃熱プレスで貼り合わせた。
(G)裏面ガラス板に開けられた穴から電解液を 注入したのち、穴をUV硬化樹脂(スリーボンド 社製)で封止した。

 以上により、実施例に係る色素増感太陽電 モジュールを作製した。このモジュールに 、以下の特長がある。
(1)対極となるグラファイトシートと、酸化チ タン多孔質電極とが接合しておらず、自由に 滑ることができるので、ストレスを緩和する ことができる。
(2)対極膜はその場で成膜せずともよく、強固 で導電率の高いシートが自由に選択できる。
(3)作用極と対極とを接合させるカーボンペー ストは、成膜時に収縮する組成であるため、 対極シート材としては使用できないが、極め て強固で、かつ揮発成分が低温で分解する有 機物とチタンのみであるので、酸化チタン多 孔質膜を被毒しない(ポリイミドなどの耐熱 樹脂成分や、シリコーン、アルミナ等を揮 成分に含むと酸化チタン多孔質膜の被毒が しい)。

<比較例1>
 比較例1として、以下のとおりサンプルを作 製した。
(A)10cm角のFTO透明導電膜付きガラス基板(旭硝 株式会社製、商品名:A110U80R、表面抵抗率:10 /□)を洗浄し、エキシマレーザー装置を用い て約1cmのピッチでスリットを形成して、幅が 約1cmのストライプ状の複数の透明導電膜(第 導電層)が形成された電極用基板を作製した

 (B)透明導電層の一側縁部が露出されるよ に、透明導電層の上面に幅が約9mmのストラ プ状に酸化チタンペースト(Solaronix社製、商 品名:Ti-nanoxide T/sp)をスクリーン印刷法で成 後、500℃で焼成して厚さが約10μmの多孔質酸 化チタン膜を形成した。

 (C)同様に、上記ストライプ状の多孔質酸 チタン膜上に、セパレータ層用酸化チタン ースト(酸化チタン(国産化学株式会社製、 チル型酸化チタン試薬)とエチルセルロース をテルピネオールに溶解したもの)を幅方向 に少しずらしてスクリーン印刷法でストライ プ状の成膜後、500℃で焼成して第2の多孔質 化チタン膜を作製した。このとき2層の多孔 酸化チタン膜を合わせた膜厚は約20μmであ た。

 (D)セパレータ層が形成された多孔質酸化 タン膜上に、カーボンペーストを上記第2の 多孔質酸化チタン膜のずらし方向と同一方向 に、さらに少しずらしてディスペンサでライ ン状に成膜した。

(E)カーボンペーストを450℃で焼成し塗膜とし 、電気的に直列に接続される色素増感太陽電 池セルの構造体を形成した。
(F)50℃に加熱した色素溶液(増感色素(Solaronix 製、商品名:Ruthenium535)をt-ブタノールとアセ ニトリルとの等量混合溶媒中に、0.3mMの濃 となるように溶解したもの)に一昼夜浸漬し 多孔質酸化チタン膜に色素を担持し、アセ ニトリルで洗浄した。

(G)各色素増感太陽電池セルの構造体の間(透 導電膜および多孔質酸化チタン膜のストラ プ形状と同じ方向に形成されたスリット)に ットメルト接着剤(三井デュポン株式会社製 、商品名:ハイミラン)を塗布した後、裏面ガ ス板を120℃熱プレスで貼り合わせた。
(H)裏面ガラス板に開けられた穴から電解液を 注入したのち、穴をUV硬化樹脂(スリーボンド 社製)で封止した。

<比較評価>
 実施例1、比較例1のサンプルをそれぞれ20個 作製し、AM-1.5、1Sunの条件下での変換効率を 定し、初期変換効率および初期平均フィル ァクタを評価した。また、-40℃⇔60℃の熱サ イクルと1mの落下試験とをそれぞれ20回ずつ った後で変換効率を測定し、初期変換効率 らの変換効率低下率を評価した。初期変換 率は5.0%以上を合格とし、変換効率低下率は 期値の80%以上を合格とした。これらの評価 験の結果を表1に示す。なお、表1に示すNG数 は、上記合格基準に満たなかった不良サンプ ルの数を示している。

 実施例1、比較例1のサンプルをそれぞれ20 個作製し、AM-1.5、1Sunの条件下での変換効率 測定し、初期変換効率および初期平均フィ ファクタを評価した。また、95℃⇔-40℃の熱 サイクルを100回行った後で変換効率を測定し 、初期変換効率からの変換効率低下率を評価 した。初期変換効率は5.0%以上を合格とし、 換効率低下率は初期値の80%以上を合格とし 。これらの評価試験の結果を表2に示す。な 、表2に示すNG数は、上記合格基準に満たな った不良サンプルの数を示している。

 実施例1、比較例1のサンプルを作製する 当たり、色素担持前の電極(実施例1では[組 立て]の(D)と(E)の間、比較例1では(E)と(F)の間 )に対して、25℃⇔500℃の熱サイクルを20回行 工程を加えて、各サンプルをそれぞれ20個 製した。AM-1.5、1Sunの条件下での変換効率を 定し、初期変換効率および初期平均フィル ァクタを評価した。初期変換効率は5.0%以上 を合格とした。これらの評価試験の結果を、 表3に示す。なお、表3に示すNG数は、上記合 基準に満たなかった不良サンプルの数を示 ている。

 他の実施例として、実施例1の対極材料と してグラファイトシートに代えて、白金をRF パッタ装置で5nm成膜したTi箔(厚さ0.04mm)を使 用したもの(実施例2)、グラファイトシートに ついて、ストライプと直交方向に切断をしな かったもの(実施例3)についても作製し、評価 した。

 実施例2,3のサンプルをそれぞれ20個作製 、AM-1.5、1Sunの条件下での変換効率を測定し 初期変換効率および初期平均フィルファク を評価した。また、-40℃⇔60℃の熱サイク と1mの落下試験をそれぞれ20回行った後で変 効率を測定し、初期変換効率からの変換効 低下率を評価した。初期変換効率は5.0%以上 を合格とし、変換効率低下率は初期値の80%以 上を合格とした。これらの評価試験の結果を 表4に示す。なお、表4に示すNG数は、上記合 基準に満たなかった不良サンプルの数を示 ている。

 以上の評価結果から、本発明に係る色素 感太陽電池モジュールは、初期変換効率や 換効率低下率のNG数が少なく、初期平均フ ルファクタが高いことが分かった。また、 用時のストレス(設置時の衝撃等、夏冬の温 変化、降雹、運搬など)に対して優れた耐久 性を有することが分かった。

 本発明に拠れば、熱履歴による光電極お び対極の各層の熱膨張および収縮、透明基 および裏側基板の各基板の曲げや歪みなど 対して、対極となる膜の耐久性の低下を抑 することが可能な色素増感太陽電池モジュ ルおよびその製造方法を提供することがで る。