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Title:
DYE FOR DYE-SENSITIZED SOLAR CELL AND DYE-SENSITIZED SOLAR CELL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119428
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a dye for dye-sensitized solar cells, which exhibits high affinity and adhesion to porous metal oxides, while having excellent solubility in organic solvents. The dye for dye-sensitized solar cells contains a specific phosphorylthiophene compound represented by formula (1). A dye-sensitized solar cell using the dye for dye-sensitized solar cells is also disclosed.

Inventors:
SEGAWA HIROSHI (JP)
KUBO TAKAYA (JP)
NAKAZAKI JOTARO (JP)
OTANI NAOKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055396
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 19, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NISSAN CHEMICAL IND LTD (JP)
SEGAWA HIROSHI (JP)
KUBO TAKAYA (JP)
NAKAZAKI JOTARO (JP)
OTANI NAOKI (JP)
International Classes:
H01M14/00; C08G61/12; C08L65/00; C07D333/04
Domestic Patent References:
WO2006109895A12006-10-19
WO2007007735A12007-01-18
Foreign References:
JP2007026994A2007-02-01
Attorney, Agent or Firm:
KOJIMA, TAKASHI (JP)
Takashi Kojima (JP)
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Claims:
 式(1)で表されるフォスフォリルチオフェン化合物を含むことを特徴とする色素増感太陽電池用色素。
(式中、R 1 ~R 4 およびR 13 ~R 16 は、それぞれ独立して、-OR 5 、-SR 6 、-NR 7 2 、または-O - N + R 8 R 9 R 10 R 11 を表し、R 5 ~R 11 は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~20アルキル基、またはWで置換されていてもよいフェニル基を表し、
 R 12 およびR 17 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、シラノール基、チオール基、カルボキシル基、エステル基、チオエステル基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、一価炭化水素基、オルガノオキシ基、オルガノアミノ基、オルガノシリル基、オルガノチオ基、アシル基、スルホン基、またはWで置換されていてもよいフェニル基を表し、
 Wは、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、シラノール基、チオール基、カルボキシル基、エステル基、チオエステル基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、一価炭化水素基、オルガノオキシ基、オルガノアミノ基、オルガノシリル基、オルガノチオ基、アシル基、またはスルホン基を表し、
 m、n、oおよびpは、それぞれ独立して、0または1以上の整数を表し、1≦m+n+o、かつ、2≦m+n+o+p≦1,000を満足し、
 Zは、下記式[2]~[10]から選ばれる2価の有機基であり、
 R 18 ~R 40 は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~20アルキル基、炭素数1~20ハロアルキル基、炭素数1~20アルコキシ基、炭素数1~20アルキルチオ基、炭素数1~20ジアルキルアミノ基、またはWで置換されていてもよいフェニル基を表し、R 41 は、水素原子、炭素数1~20アルキル基、炭素数1~20ハロアルキル基、炭素数1~20アルコキシ基、またはWで置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。
 ただし、当該フォスフォリルチオフェン化合物の両末端は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20モノアルキルアミノ基、炭素数1~20ジアルキルアミノ基、Wで置換されてもよいフェニル基、Wで置換されてもよいナフチル基、Wで置換されてもよいアントラニル基、炭素数1~10トリアルキルスタニル基、または炭素数1~10トリアルキルシリル基であり、Wは前記と同じ意味を表す。)
 請求項1記載のフォスフォリルチオフェン化合物を含む組成物。
 請求項1記載のフォスフォリルチオフェン化合物を含むワニス。
 請求項1記載のフォスフォリルチオフェン化合物を含む有機薄膜。
 請求項4記載のワニスから作製される有機薄膜。
 光透過性を有する基板と、この基板に積層された透明導電膜と、この透明導電膜に積層された金属酸化物からなる多孔質半導体とを有し、
 前記多孔質半導体の表面には請求項1記載の色素増感太陽電池用色素が吸着されていることを特徴とする半導体電極。
 請求項3記載のワニスに多孔質半導体を有する基板を浸漬し、前記色素増感太陽電池用色素を前記多孔質半導体に吸着させてなる半導体電極。
 請求項6記載の半導体電極と、対極と、これら半導体電極および対極間に介在する電解質と、を備えて構成される色素増感太陽電池。
Description:
色素増感太陽電池用色素および 素増感太陽電池

 本発明は、色素増感太陽電池用色素およ この色素を用いた色素増感太陽電池に関す 。

 近年直面しているエネルギー問題や地球環 問題を解決するために、従来の化石燃料に 替し得るエネルギーに関して多様な研究が められている。
 中でも、太陽光エネルギーを利用する太陽 池は、資源が無限であるのみならず、環境 和型デバイスであるため大きな注目を集め いる。
 特に、色素増感太陽電池は、使用する材料 安価であること、製造プロセスに真空装置 用いなくても済むことなどの利点から、グ ッツェルらにより提案されて以来、実用化 向けた研究が盛んに行われている。

 この色素増感太陽電池では、多孔質状の金 酸化物からなる半導体電極に色素を吸着さ た、光吸収作用を有する半導体電極が用い れている。
 太陽電池の光電変換効率は、太陽光の吸収 よって発生した電子量に比例することから 変換効率を向上させるためには、半導体電 上の色素吸着量を大きくする必要がある。
 このため、色素増感太陽電池用の色素には 金属酸化物に対する、高い親和性や密着性 有することが求められる。
 また、半導体電極への色素の吸着は、一般 に、色素を有機溶媒に溶解してなる溶液に 半導体電極を浸漬することにより行われて るため、有機溶媒に対する優れた溶解性も 素に求められる重要な性質である。

 色素増感太陽電池用色素として、オリゴチ フェン化合物にカルボン酸を導入し、多孔 状の金属酸化物への親和性や密着性を改善 せた例が報告されている(非特許文献1参照)
 しかしながら、オリゴチオフェン化合物に いて、カルボン酸を導入する以外の方法で 親和性、密着性の改善を行った色素の例は く、広い吸収波長をもつポリチオフェン化 物についても、現在のところ、同様の色素 設計は行われていない。

Tanaka K. et al., Chemistry Letters, 2006, 35(6 ), p.592-593

 本発明は、このような事情に鑑みてなさ たものであり、多孔質状の金属酸化物との い親和性および密着性を有するとともに、 機溶媒への溶解性に優れた色素増感太陽電 用色素、およびこれを用いた色素増感太陽 池を提供することを目的とする。

 本発明者らは、上記目的を達成するため 鋭意検討を重ねた結果、リン酸(エステル) を有するポリまたはオリゴチオフェン化合 が、金属酸化物からなる多孔質半導体上へ 親和性および密着性に優れるとともに、有 溶媒に対する溶解性が良好であることから 色素増感太陽電池用色素として好適に用い ことができることを見出し、本発明を完成 た。

 すなわち、本発明は、
1. 式(1)で表されるフォスフォリルチオフェ 化合物を含むことを特徴とする色素増感太 電池用色素、
(式中、R 1 ~R 4 およびR 13 ~R 16 は、それぞれ独立して、-OR 5 、-SR 6 、-NR 7 2 、または-O - N + R 8 R 9 R 10 R 11 を表し、R 5 ~R 11 は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~2 0アルキル基、またはWで置換されていてもよ フェニル基を表し、R 12 およびR 17 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン 原子、水酸基、アミノ基、シラノール基、チ オール基、カルボキシル基、エステル基、チ オエステル基、アミド基、シアノ基、ニトロ 基、一価炭化水素基、オルガノオキシ基、オ ルガノアミノ基、オルガノシリル基、オルガ ノチオ基、アシル基、スルホン基、またはW 置換されていてもよいフェニル基を表し、W 、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、シラ ール基、チオール基、カルボキシル基、エ テル基、チオエステル基、アミド基、シア 基、ニトロ基、一価炭化水素基、オルガノ キシ基、オルガノアミノ基、オルガノシリ 基、オルガノチオ基、アシル基、またはス ホン基を表し、m、n、oおよびpは、それぞれ 独立して、0または1以上の整数を表し、1≦m+n +o、かつ、2≦m+n+o+p≦1,000を満足し、Zは、下 式[2]~[10]から選ばれる2価の有機基であり、
 R 18 ~R 40 は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~2 0アルキル基、炭素数1~20ハロアルキル基、炭 数1~20アルコキシ基、炭素数1~20アルキルチ 基、炭素数1~20ジアルキルアミノ基、またはW で置換されていてもよいフェニル基を表し、 R 41 は、水素原子、炭素数1~20アルキル基、炭素 1~20ハロアルキル基、炭素数1~20アルコキシ基 、またはWで置換されていてもよいフェニル を表し、Wは、前記と同じ意味を表す。ただ 、当該フォスフォリルチオフェン化合物の 末端は、互いに独立して、水素原子、ハロ ン原子、炭素数1~20モノアルキルアミノ基、 炭素数1~20ジアルキルアミノ基、Wで置換され もよいフェニル基、Wで置換されてもよいナ フチル基、Wで置換されてもよいアントラニ 基、炭素数1~10トリアルキルスタニル基、ま は炭素数1~10トリアルキルシリル基であり、 Wは前記と同じ意味を表す。)
2. 1のフォスフォリルチオフェン化合物を含 組成物、
3. 1のフォスフォリルチオフェン化合物を含 ワニス、
4. 1のフォスフォリルチオフェン化合物を含 有機薄膜、
5. 4のワニスから作製される有機薄膜、
6. 光透過性を有する基板と、この基板に積 された透明導電膜と、この透明導電膜に積 された金属酸化物からなる多孔質半導体と 有し、前記多孔質半導体の表面に1の色素増 太陽電池用色素が吸着されていることを特 とする半導体電極、
7. 3のワニスに多孔質半導体を有する基板を 漬し、前記色素増感太陽電池用色素を前記 孔質半導体に吸着させてなる半導体電極、
8. 6の半導体電極と、対極と、これら半導体 極および対極間に介在する電解質と、を備 て構成される色素増感太陽電池
を提供する。

 本発明によれば、多孔質状の金属酸化物 の高い親和性および密着性を有するととも 、有機溶媒への溶解性に優れた色素増感太 電池用色素、およびこれを用いた色素増感 陽電池を提供できる。

実施例1で作製した色素増感太陽電池の 概略断面図である。 合成例1で得られたポリチオフェン誘導 体Aの吸収スペクトルを示す図である。 合成例2で得られたポリチオフェン誘導 体Bの吸収スペクトルを示す図である。 合成例3で得られたポリチオフェン誘導 体Cの吸収スペクトルを示す図である。 合成例4で得られたポリチオフェン誘導 体Dの吸収スペクトルを示す図である。 実施例1で作製した色素増感太陽電池セ ルのIPCEスペクトルを示す図である。 実施例2で作製した色素増感太陽電池セ ルのIPCEスペクトルを示す図である。 実施例3で作製した色素増感太陽電池セ ルのIPCEスペクトルを示す図である。 実施例4で作製した色素増感太陽電池セ ルのIPCEスペクトルを示す図である。

符号の説明

1 太陽電池セル(色素増感太陽電池)
10 光電変換電極
11 ガラス基板(光透過性を有する基板)
12 FTO膜(透明導電膜)
13 光増感色素が吸着したチタニア半導体層( 孔質半導体)
14 Pt層
15 ガラス基板
20 対極
30 電解質

 以下、本発明についてさらに詳しく説明す 。
 なお、本明細書中、「n」はノルマルを、「 i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」 はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」 オルトを、「m」はメタを、「p」はパラを 味し、「Me」はメチル基を、「Et」はエチル を、「Pr」はプロピル基を、「Bu」はブチル 基を、「Pen」はペンチル基を、「Hex」はヘキ シル基を、「Hep」はヘプチル基を、「Oct」は オクチル基を、「Dec」はデシル基を、「Ph」 フェニル基を意味する。

 本発明における色素増感太陽電池用色素は 上記式(1)で示されるフォスフォリルチオフ ン化合物を含むものである。
 式(1)において、炭素数1~20アルキル基として は、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピ 基、i-プロピル基、c-プロピル基、n-ブチル 、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、c- チル基、n-ペンチル基、1-メチル-n-ブチル基 2-メチル-n-ブチル基、3-メチル-n-ブチル基、 1,1-ジメチル-n-プロピル基、c-ペンチル基、2- チル-c-ブチル基、n-ヘキシル基、1-メチル-n- ペンチル基、2-メチル-n-ペンチル基、1,1-ジメ チル-n-ブチル基、1-エチル-n-ブチル基、1,1,2- リメチル-n-プロピル基、c-ヘキシル基、1-メ チル-c-ペンチル基、1-エチル-c-ブチル基、1,2- ジメチル-c-ブチル基、n-ヘプチル基、n-オク ル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシ 基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テト デシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシ 基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、 n-ノナデシル基、n-エイコシル基等が挙げら る。
 ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素 子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。

 一価炭化水素基としては、メチル基、エチ 基、プロピル基、ブチル基、t-ブチル基、 キシル基、オクチル基、デシル基等のアル ル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基 のシクロアルキル基;ビシクロヘキシル基等 のビシクロアルキル基;ビニル基、1-プロペニ ル基、2-プロペニル基、イソプロペニル基、1 -メチル-2-プロペニル基、1または2または3-ブ ニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フ ェニル基、キシリル基、トリル基、ビフェニ ル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル 、フェニルエチル基、フェニルシクロヘキ ル基等のアラルキル基などが挙げられる。
 なお、これらの一価炭化水素基の水素原子 一部または全部は、水酸基、ハロゲン原子 アミノ基、シラノール基、チオール基、カ ボキシル基、スルホン基、リン酸基、リン エステル基、エステル基、チオエステル基 アミド基、ニトロ基、オルガノオキシ基、 ルガノアミノ基、オルガノシリル基、オル ノチオ基、アシル基、アルキル基、シクロ ルキル基、ビシクロアルキル基、アルケニ 基、アリール基、アラルキル基などで置換 れていてもよい。

 オルガノオキシ基としては、アルコキシ基 アルケニルオキシ基、アリールオキシ基な が挙げられ、これらのアルキル基、アルケ ル基、アリール基としては、上記一価炭化 素基と同様のものが挙げられる。
 オルガノアミノ基としては、フェニルアミ 基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プ ピルアミノ基、ブチルアミノ基、ペンチル ミノ基、ヘキシルアミノ基、ヘプチルアミ 基、オクチルアミノ基、ノニルアミノ基、 シルアミノ基、ラウリルアミノ基等のアル ルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルア ミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミ ノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミ ノ基、ジヘプチルアミノ基、ジオクチルアミ ノ基、ジノニルアミノ基、ジデシルアミノ基 等のジアルキルアミノ基;シクロヘキシルア ノ基、モルホリノ基などが挙げられる。

オルガノシリル基としては、トリメチルシリ ル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシ リル基、トリブチルシリル基、トリペンチル シリル基、トリヘキシルシリル基、ペンチル ジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル 基、オクチルジメチルシリル基、デシルジメ チルシリル基などが挙げられる。
 オルガノチオ基としては、メチルチオ基、 チルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ 、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプ ルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基 デシルチオ基、ラウリルチオ基などのアル ルチオ基が挙げられる。

 アシル基としては、ホルミル基、アセチル 、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチ ル基、バレリル基、イソバレリル基、ベン イル基等が挙げられる。
 エステル基としては、-C(O)OQ 1 、-OC(O)Q 1 が挙げられる。
 チオエステル基としては、-C(S)OQ 1 、-OC(S)Q 1 が挙げられる。
 アミド基としては、-C(O)NHQ 1 、-NHC(O)Q 1 、-C(O)NQ 1 Q 2 、-NQ 1 C(O)Q 2 が挙げられる。
 ここで、上記Q 1 およびQ 2 は、アルキル基、アルケニル基またはアリー ル基を示し、これらは上記一価炭化水素基と 同様のものを例示することができる。

 炭素数1~20ハロアルキル基の具体例としては 、CH 2 F、CHF 2 、CF 3 、CH 2 CH 2 F、CH 2 CHF 2 、CH 2 CF 3 、CH 2 CH 2 CH 2 F、CH 2 CH 2 CHF 2 、CH 2 CH 2 CF 3 、CH 2 Cl、CHCl 2 、CCl 3 、CH 2 CH 2 Cl、CH 2 Br、CHBr 2 、CBr 3 、CH 2 CH 2 Br、(CF 2 ) 2 CF 3 、(CF 2 ) 3 CF 3 、(CF 2 ) 4 CF 3 、(CF 2 ) 5 CF 3 、(CF 2 ) 6 CF 3 、(CF 2 ) 7 CF 3 、(CF 2 ) 8 CF 3 、(CF 2 ) 9 CF 3 、(CH 2 ) 2 CF 2 CF 3 、(CH 2 ) 2 (CF 2 ) 2 CF 3 、(CH 2 ) 2 (CF 2 ) 3 CF 3 、(CH 2 ) 4 (CF 2 ) 2 CF 3 、(CH 2 ) 5 (CF 2 ) 2 CF 3 、(CH 2 ) 2 (CF 2 ) 6 CF 3 、(CH 2 ) 2 (CF 2 ) 7 CF 3 、(CH 2 ) 2 (CF 2 ) 8 CF 3 、(CH 2 ) 2 (CF 2 ) 9 CF 3 、(CH 2 ) 2 CH 2 F、(CH 2 ) 3 CH 2 F、(CH 2 ) 4 CH 2 F、(CH 2 ) 5 CH 2 F、(CH 2 ) 6 CH 2 F、(CH 2 ) 7 CH 2 F、(CH 2 ) 8 CH 2 F、(CH 2 ) 9 CH 2 F、(CH 2 ) 2 CH 2 Cl、(CH 2 ) 3 CH 2 Cl、(CH 2 ) 4 CH 2 Cl、(CH 2 ) 5 CH 2 Cl、(CH 2 ) 6 CH 2 Cl、(CH 2 ) 7 CH 2 Cl、(CH 2 ) 8 CH 2 Cl、(CH 2 ) 9 CH 2 Cl、(CH 2 ) 2 CH 2 Br、(CH 2 ) 3 CH 2 Br、(CH 2 ) 4 CH 2 Br、(CH 2 ) 5 CH 2 Br、(CH 2 ) 6 CH 2 Br、(CH 2 ) 7 CH 2 Br、(CH 2 ) 8 CH 2 Br、(CH 2 ) 9 CH 2 Br等が挙げられる。
 炭素数1~20アルコキシ基の具体例としては、 OMe、OEt、OPr-n、OPr-i、OBu-n、OBu-i、OBu-s、OBu-t、 OPen-n、OCHEt 2 、OHex-n、OCHMe(Pr-n)、OCHMe(Bu-n)、OCHEt(Pr-n)、OCH 2 CH 2 CHMe 2 、OHep-n、OOct-n、ODec-n等が挙げられる。

 炭素数1~20アルキルチオ基の具体例としては 、SMe、SEt、SPr-n、SPr-i、SBu-n、SBu-i、SBu-s、SBu-t 、SPen-n、SCHEt 2 、SHex-n、SCHMe(Pr-n)、SCHMe(Bu-n)、SCHEt(Pr-n)、SCH 2 CH 2 CHMe 2 、SHep-n、SOct-n、SDec-n等が挙げられる。
 炭素数1~20ジアルキルアミノ基の具体例とし ては、NMe 2 、NEt 2 、N(Pr-n) 2 、N(Pr-i) 2 、N(Bu-n) 2 、N(Bu-i) 2 、N(Bu-s) 2 、N(Bu-t) 2 、N(Pen-n) 2 、N(CHEt 2 ) 2 、N(Hex-n) 2 、N(Hep-n) 2 、N(Oct-n) 2 、N(Dec-n) 2 、N(Me)(Bu-n)、N(Me)(Pen-n)、N(Me)(Hex-n)、N(Me)(Hep-n) N(Me)(Oct-n)、N(Me)(Dec-n)等が挙げられる。

 Wで置換されていてもよいフェニル基の具 体例としては、フェニル、o-メチルフェニル m-メチルフェニル、p-メチルフェニル、o-ト フルオロメチルフェニル、m-トリフルオロ チルフェニル、p-トリフルオロメチルフェニ ル、p-エチルフェニル、p-i-プロピルフェニル 、p-t-ブチルフェニル、o-クロルフェニル、m- ロルフェニル、p-クロルフェニル、o-ブロモ フェニル、m-ブロモフェニル、p-ブロモフェ ル、o-フルオロフェニル、p-フルオロフェニ 、o-メトキシフェニル、m-メトキシフェニル 、p-メトキシフェニル、o-トリフルオロメト シフェニル、p-トリフルオロメトキシフェニ ル、o-ニトロフェニル、m-ニトロフェニル、p- ニトロフェニル、o-ジメチルアミノフェニル m-ジメチルアミノフェニル、p-ジメチルアミ ノフェニル、p-シアノフェニル、3,5-ジメチル フェニル、3,5-ビストリフルオロメチルフェ ル、3,5-ジメトキシフェニル、3,5-ビストリフ ルオロメトキシフェニル、3,5-ジエチルフェ ル、3,5-ジ-i-プロピルフェニル、3,5-ジクロル フェニル、3,5-ジブロモフェニル、3,5-ジフル ロフェニル、3,5-ジニトロフェニル、3,5-ジ アノフェニル、2,4,6-トリメチルフェニル、2, 4,6-トリストリフルオロメチルフェニル、2,4,6 -トリメトキシフェニル、2,4,6-トリストリフ オロメトキシフェニル、2,4,6-トリクロルフ ニル、2,4,6-トリブロモフェニル、2,4,6-トリ ルオロフェニル、o-ビフェニリル、m-ビフェ リル、p-ビフェニリル等が挙げられる。

 本発明の色素増感太陽電池用色素において R 5 ~R 11 としては、半導体電極を構成する金属酸化物 に対する吸着性や、ワニス調製時の有機溶媒 に対する溶解性をより高めることを考慮する と、水素原子、炭素数1~10アルキル基が好ま い。R 1 ~R 4 およびR 13 ~R 16 としては、上記と同様の理由から、-OHまたは -O - N + R 8 R 9 R 10 R 11 が好適である。-O - N + R 8 R 9 R 10 R 11 としては、-O - N + H 4 、-O - N + Me 4 、-O - N + Et 4 、-O - N + n-Pr 4 、-O - N + n-Bu 4 などが好ましい。
 また、R 12 およびR 17 としては、水素原子、炭素数1~10アルキル基 好ましく、水素原子がより好ましい。
 式(1)におけるZは、上記式(2)~(10)から選ばれ 少なくとも1種の2価の有機基であるが、特 、式(3)で表される2価の有機基が好適であり 特に、R 22 およびR 23 が共に水素原子である非置換チオフェニルが 好適である。

 上記m、n、oおよびpは、それぞれ独立して、 0または1以上の整数を表し、1≦m+n+o、かつ、2 ≦m+n+o+p≦1,000を満足する整数であるが、2≦m+ n+o+p≦200が好ましく、5≦m+n+o+p≦200がより好 しい。特に、n、m、oおよびpのいずれか2つが 0である化合物、さらには、n、mおよびoのい れか2つが0である化合物が好適である。
 なお、この化合物は、2≦m+n+o+p≦20を満たす 程度のオリゴマーでも、20≦m+n+o+p≦1,000を満 すポリマーでもよい。
 フォスフォリルチオフェン化合物の分子量 特に限定されるものではないが、ポリマー 場合、重量平均分子量1,000~100,000が好ましく 、1,000~50,000がより好ましい。なお、重量平均 分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィーによ るポリスチレン換算値である。

 上記フォスフォリルチオフェン化合物の 末端は、互いに独立して水素原子、ハロゲ 原子、炭素数1~20モノアルキルアミノ基、炭 素数1~20ジアルキルアミノ基、Wで置換されて てもよいフェニル基、Wで置換されていても よいナフチル基、Wで置換されていてもよい ントラニル基、炭素数1~10トリアルキルスタ ル基、炭素数1~20トリアルキルシリル基であ るが、特に、水素原子が好適である。

 ここで、炭素数1~20モノアルキルアミノ基の 具体例としては、NHMe、NHEt、NHPr-n、NHPr-i、NHBu -n、NHBu-i、NHBu-s、NHBu-t、NHPen-n、NHCHEt 2 、NHHex-n、NHHep-n、NHOct-n、NHDec-n等が挙げられ 。
 炭素数1~10トリアルキルスタニル基の具体例 としては、SnMe 3 、SnEt 3 、Sn(Pr-n) 3 、Sn(Pr-i) 3 、Sn(Bu-n) 3 、Sn(Bu-i) 3 、Sn(Bu-s) 3 、Sn(Bu-t) 3 等が挙げられる。
 炭素数1~10トリアルキルシリル基の具体例と しては、SiMe 3 、SiEt 3 、Si(Pr-n) 3 、Si(Pr-i) 3 、Si(Bu-n) 3 、Si(Bu-i) 3 、Si(Bu-s) 3 、Si(Bu-t) 3 等が挙げられる。

 Wで置換されていてもよいナフチル基の具 体例としては、1-ナフチル、2-ナフチル、2-ブ チル-1-ナフチル、3-ブチル-1-ナフチル、4-ブ ル-1-ナフチル、5-ブチル-1-ナフチル、6-ブチ -1-ナフチル、7-ブチル-1-ナフチル、8-ブチル -1-ナフチル、1-ブチル-2-ナフチル、3-ブチル-2 -ナフチル、4-ブチル-2-ナフチル、5-ブチル-2- フチル、6-ブチル-2-ナフチル、7-ブチル-2-ナ フチル、8-ブチル-2-ナフチル、2-ヘキシル-1- フチル、3-ヘキシル-1-ナフチル、4-ヘキシル- 1-ナフチル、5-ヘキシル-1-ナフチル、6-ヘキシ ル-1-ナフチル、7-ヘキシル-1-ナフチル、8-ヘ シル-1-ナフチル、1-ヘキシル-2-ナフチル、3- キシル-2-ナフチル、4-ヘキシル-2-ナフチル 5-ヘキシル-2-ナフチル、6-ヘキシル-2-ナフチ 、7-ヘキシル-2-ナフチル、8-ヘキシル-2-ナフ チル、2-オクチル-1-ナフチル、3-オクチル-1- フチル、4-オクチル-1-ナフチル、5-オクチル- 1-ナフチル、6-オクチル-1-ナフチル、7-オクチ ル-1-ナフチル、8-オクチル-1-ナフチル、1-オ チル-2-ナフチル、3-オクチル-2-ナフチル、4- クチル-2-ナフチル、5-オクチル-2-ナフチル 6-オクチル-2-ナフチル、7-オクチル-2-ナフチ 、8-オクチル-2-ナフチル、2-フェニル-1-ナフ チル、3-フェニル-1-ナフチル、4-フェニル-1- フチル、5-フェニル-1-ナフチル、6-フェニル- 1-ナフチル、7-フェニル-1-ナフチル、8-フェニ ル-1-ナフチル、1-フェニル-2-ナフチル、3-フ ニル-2-ナフチル、4-フェニル-2-ナフチル、5- ェニル-2-ナフチル、6-フェニル-2-ナフチル 7-フェニル-2-ナフチル、8-フェニル-2-ナフチ 、2-メトキシ-1-ナフチル、3-メトキシ-1-ナフ チル、4-メトキシ-1-ナフチル、5-メトキシ-1- フチル、6-メトキシ-1-ナフチル、7-メトキシ- 1-ナフチル、8-メトキシ-1-ナフチル、1-メトキ シ-2-ナフチル、3-メトキシ-2-ナフチル、4-メ キシ-2-ナフチル、5-メトキシ-2-ナフチル、6- トキシ-2-ナフチル、7-メトキシ-2-ナフチル 8-メトキシ-2-ナフチル、2-エトキシ-1-ナフチ 、3-エトキシ-1-ナフチル、4-エトキシ-1-ナフ チル、5-エトキシ-1-ナフチル、6-エトキシ-1- フチル、7-エトキシ-1-ナフチル、8-エトキシ- 1-ナフチル、1-エトキシ-2-ナフチル、3-エトキ シ-2-ナフチル、4-エトキシ-2-ナフチル、5-エ キシ-2-ナフチル、6-エトキシ-2-ナフチル、7- トキシ-2-ナフチル、8-エトキシ-2-ナフチル 2-ブトキシ-1-ナフチル、3-ブトキシ-1-ナフチ 、4-ブトキシ-1-ナフチル、5-ブトキシ-1-ナフ チル、6-ブトキシ-1-ナフチル、7-ブトキシ-1- フチル、8-ブトキシ-1-ナフチル、1-ブトキシ- 2-ナフチル、3-ブトキシ-2-ナフチル、4-ブトキ シ-2-ナフチル、5-ブトキシ-2-ナフチル、6-ブ キシ-2-ナフチル、7-ブトキシ-2-ナフチル、8- トキシ-2-ナフチル、2-アミノ-1-ナフチル、3- アミノ-1-ナフチル、4-アミノ-1-ナフチル、5- ミノ-1-ナフチル、6-アミノ-1-ナフチル、7-ア ノ-1-ナフチル、8-アミノ-1-ナフチル、1-アミ ノ-2-ナフチル、3-アミノ-2-ナフチル、4-アミ -2-ナフチル、5-アミノ-2-ナフチル、6-アミノ- 2-ナフチル、7-アミノ-2-ナフチル、8-アミノ-2- ナフチル、2-(N,N-ジメチルアミノ)-1-ナフチル 3-(N,N-ジメチルアミノ)-1-ナフチル、4-(N,N-ジ チルアミノ)-1-ナフチル、5-(N,N-ジメチルア ノ)-1-ナフチル、6-(N,N-ジメチルアミノ)-1-ナ チル、7-(N,N-ジメチルアミノ)-1-ナフチル、8-( N,N-ジメチルアミノ)-1-ナフチル、1-(N,N-ジメチ ルアミノ)-2-ナフチル、3-(N,N-ジメチルアミノ) -2-ナフチル、4-(N,N-ジメチルアミノ)-2-ナフチ 、5-(N,N-ジメチルアミノ)-2-ナフチル、6-(N,N- メチルアミノ)-2-ナフチル、7-(N,N-ジメチル ミノ)-2-ナフチル、8-(N,N-ジメチルアミノ)-2- フチル、2-(N,N-ジフェニルアミノ)-1-ナフチル 、3-(N,N-ジフェニルアミノ)-1-ナフチル、4-(N,N- ジフェニルアミノ)-1-ナフチル、5-(N,N-ジフェ ルアミノ)-1-ナフチル、6-(N,N-ジフェニルア ノ)-1-ナフチル、7-(N,N-ジフェニルアミノ)-1- フチル、8-(N,N-ジフェニルアミノ)-1-ナフチル 、1-(N,N-ジフェニルアミノ)-2-ナフチル、3-(N,N- ジフェニルアミノ)-2-ナフチル、4-(N,N-ジフェ ルアミノ)-2-ナフチル、5-(N,N-ジフェニルア ノ)-2-ナフチル、6-(N,N-ジフェニルアミノ)-2- フチル、7-(N,N-ジフェニルアミノ)-2-ナフチル 、8-(N,N-ジフェニルアミノ)-2-ナフチル等が挙 られる。

 また、Wで置換されていてもよいアントラ ニル基の具体例としては、1-アントラニル、2 -アントラニル、9-アントラニル、2-ブチル-1- ントラニル、3-ブチル-1-アントラニル、4-ブ チル-1-アントラニル、5-ブチル-1-アントラニ 、6-ブチル-1-アントラニル、7-ブチル-1-アン トラニル、8-ブチル-1-アントラニル、9-ブチ -1-アントラニル、10-ブチル-1-アントラニル 1-ブチル-2-アントラニル、3-ブチル-2-アント ニル、4-ブチル-2-アントラニル、5-ブチル-2- アントラニル、6-ブチル-2-アントラニル、7- チル-2-アントラニル、8-ブチル-2-アントラニ ル、9-ブチル-2-アントラニル、10-ブチル-2-ア トラニル、1-ブチル-9-アントラニル、2-ブチ ル-9-アントラニル、3-ブチル-9-アントラニル 4-ブチル-9-アントラニル、10-ブチル-9-アン ラニル、2-ヘキシル-1-アントラニル、3-ヘキ ル-1-アントラニル、4-ヘキシル-1-アントラ ル、5-ヘキシル-1-アントラニル、6-ヘキシル- 1-アントラニル、7-ヘキシル-1-アントラニル 8-ヘキシル-1-アントラニル、9-ヘキシル-1-ア トラニル、10-ヘキシル-1-アントラニル、1- キシル-2-アントラニル、3-ヘキシル-2-アント ラニル、4-ヘキシル-2-アントラニル、5-ヘキ ル-2-アントラニル、6-ヘキシル-2-アントラニ ル、7-ヘキシル-2-アントラニル、8-ヘキシル-2 -アントラニル、9-ヘキシル-2-アントラニル、 10-ヘキシル-2-アントラニル、1-ヘキシル-9-ア トラニル、2-ヘキシル-9-アントラニル、3-ヘ キシル-9-アントラニル、4-ヘキシル-9-アント ニル、10-ヘキシル-9-アントラニル、2-オク ル-1-アントラニル、3-オクチル-1-アントラニ ル、4-オクチル-1-アントラニル、5-オクチル-1 -アントラニル、6-オクチル-1-アントラニル、 7-オクチル-1-アントラニル、8-オクチル-1-ア トラニル、9-オクチル-1-アントラニル、10-オ クチル-1-アントラニル、1-オクチル-2-アント ニル、3-オクチル-2-アントラニル、4-オクチ ル-2-アントラニル、5-オクチル-2-アントラニ 、6-オクチル-2-アントラニル、7-オクチル-2- アントラニル、8-オクチル-2-アントラニル、9 -オクチル-2-アントラニル、10-オクチル-2-ア トラニル、1-オクチル-9-アントラニル、2-オ チル-9-アントラニル、3-オクチル-9-アント ニル、4-オクチル-9-アントラニル、10-オクチ ル-9-アントラニル、2-フェニル-1-アントラニ 、3-フェニル-1-アントラニル、4-フェニル-1- アントラニル、5-フェニル-1-アントラニル、6 -フェニル-1-アントラニル、7-フェニル-1-アン トラニル、8-フェニル-1-アントラニル、9-フ ニル-1-アントラニル、10-フェニル-1-アント ニル、1-フェニル-2-アントラニル、3-フェニ -2-アントラニル、4-フェニル-2-アントラニ 、5-フェニル-2-アントラニル、6-フェニル-2- ントラニル、7-フェニル-2-アントラニル、8- フェニル-2-アントラニル、9-フェニル-2-アン ラニル、10-フェニル-2-アントラニル、1-フ ニル-9-アントラニル、2-フェニル-9-アントラ ニル、3-フェニル-9-アントラニル、4-フェニ -9-アントラニル、10-フェニル-9-アントラニ 、2-メトキシ-1-アントラニル、3-メトキシ-1- ントラニル、4-メトキシ-1-アントラニル、5- メトキシ-1-アントラニル、6-メトキシ-1-アン ラニル、7-メトキシ-1-アントラニル、8-メト キシ-1-アントラニル、9-メトキシ-1-アントラ ル、10-メトキシ-1-アントラニル、1-メトキ -2-アントラニル、3-メトキシ-2-アントラニル 、4-メトキシ-2-アントラニル、5-メトキシ-2- ントラニル、6-メトキシ-2-アントラニル、7- トキシ-2-アントラニル、8-メトキシ-2-アン ラニル、9-メトキシ-2-アントラニル、10-メト キシ-2-アントラニル、1-メトキシ-9-アントラ ル、2-メトキシ-9-アントラニル、3-メトキシ -9-アントラニル、4-メトキシ-9-アントラニル 10-メトキシ-9-アントラニル、2-エトキシ-1- ントラニル、3-エトキシ-1-アントラニル、4- トキシ-1-アントラニル、5-エトキシ-1-アン ラニル、6-エトキシ-1-アントラニル、7-エト シ-1-アントラニル、8-エトキシ-1-アントラ ル、9-エトキシ-1-アントラニル、10-エトキシ -1-アントラニル、1-エトキシ-2-アントラニル 3-エトキシ-2-アントラニル、4-エトキシ-2-ア ントラニル、5-エトキシ-2-アントラニル、6- トキシ-2-アントラニル、7-エトキシ-2-アント ラニル、8-エトキシ-2-アントラニル、9-エト シ-2-アントラニル、10-エトキシ-2-アントラ ル、1-エトキシ-9-アントラニル、2-エトキシ- 9-アントラニル、3-エトキシ-9-アントラニル 4-エトキシ-9-アントラニル、10-エトキシ-9-ア ントラニル、2-ブトキシ-1-アントラニル、3- トキシ-1-アントラニル、4-ブトキシ-1-アント ラニル、5-ブトキシ-1-アントラニル、6-ブト シ-1-アントラニル、7-ブトキシ-1-アントラニ ル、8-ブトキシ-1-アントラニル、9-ブトキシ-1 -アントラニル、10-ブトキシ-1-アントラニル 1-ブトキシ-2-アントラニル、3-ブトキシ-2-ア トラニル、4-ブトキシ-2-アントラニル、5-ブ トキシ-2-アントラニル、6-ブトキシ-2-アント ニル、7-ブトキシ-2-アントラニル、8-ブトキ シ-2-アントラニル、9-ブトキシ-2-アントラニ 、10-ブトキシ-2-アントラニル、1-ブトキシ-9 -アントラニル、2-ブトキシ-9-アントラニル、 3-ブトキシ-9-アントラニル、4-ブトキシ-9-ア トラニル、10-ブトキシ-9-アントラニル、2-ア ミノ-1-アントラニル、3-アミノ-1-アントラニ 、4-アミノ-1-アントラニル、5-アミノ-1-アン トラニル、6-アミノ-1-アントラニル、7-アミ -1-アントラニル、8-アミノ-1-アントラニル、 9-アミノ-1-アントラニル、10-アミノ-1-アント ニル、1-アミノ-2-アントラニル、3-アミノ-2- アントラニル、4-アミノ-2-アントラニル、5- ミノ-2-アントラニル、6-アミノ-2-アントラニ ル、7-アミノ-2-アントラニル、8-アミノ-2-ア トラニル、9-アミノ-2-アントラニル、10-アミ ノ-2-アントラニル、1-アミノ-9-アントラニル 2-アミノ-9-アントラニル、3-アミノ-9-アント ラニル、4-アミノ-9-アントラニル、10-アミノ- 9-アントラニル、2-(N,N-ジメチルアミノ)-1-ア トラニル、3-(N,N-ジメチルアミノ)-1-アントラ ニル、4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-アントラニル 5-(N,N-ジメチルアミノ)-1-アントラニル、6-(N, N-ジメチルアミノ)-1-アントラニル、7-(N,N-ジ チルアミノ)-1-アントラニル、8-(N,N-ジメチル アミノ)-1-アントラニル、9-(N,N-ジメチルアミ )-1-アントラニル、10-(N,N-ジメチルアミノ)-1- アントラニル、1-(N,N-ジメチルアミノ)-2-アン ラニル、3-(N,N-ジメチルアミノ)-2-アントラ ル、4-(N,N-ジメチルアミノ)-2-アントラニル、 5-(N,N-ジメチルアミノ)-2-アントラニル、6-(N,N- ジメチルアミノ)-2-アントラニル、7-(N,N-ジメ ルアミノ)-2-アントラニル、8-(N,N-ジメチル ミノ)-2-アントラニル、9-(N,N-ジメチルアミノ )-2-アントラニル、10-(N,N-ジメチルアミノ)-2- ントラニル、1-(N,N-ジメチルアミノ)-9-アント ラニル、2-(N,N-ジメチルアミノ)-9-アントラニ 、3-(N,N-ジメチルアミノ)-9-アントラニル、4- (N,N-ジメチルアミノ)-9-アントラニル、10-(N,N- メチルアミノ)-9-アントラニル、2-(N,N-ジフ ニルアミノ)-1-アントラニル、3-(N,N-ジフェニ ルアミノ)-1-アントラニル、4-(N,N-ジフェニル ミノ)-1-アントラニル、5-(N,N-ジフェニルア ノ)-1-アントラニル、6-(N,N-ジフェニルアミノ )-1-アントラニル、7-(N,N-ジフェニルアミノ)-1- アントラニル、8-(N,N-ジフェニルアミノ)-1-ア トラニル、9-(N,N-ジフェニルアミノ)-1-アン ラニル、10-(N,N-ジフェニルアミノ)-1-アント ニル、1-(N,N-ジフェニルアミノ)-2-アントラニ ル、3-(N,N-ジフェニルアミノ)-2-アントラニル 4-(N,N-ジフェニルアミノ)-2-アントラニル、5- (N,N-ジフェニルアミノ)-2-アントラニル、6-(N,N -ジフェニルアミノ)-2-アントラニル、7-(N,N-ジ フェニルアミノ)-2-アントラニル、8-(N,N-ジフ ニルアミノ)-2-アントラニル、9-(N,N-ジフェ ルアミノ)-2-アントラニル、10-(N,N-ジフェニ アミノ)-2-アントラニル、1-(N,N-ジフェニルア ミノ)-9-アントラニル、2-(N,N-ジフェニルアミ )-9-アントラニル、3-(N,N-ジフェニルアミノ)- 9-アントラニル、4-(N,N-ジフェニルアミノ)-9- ントラニル、10-(N,N-ジフェニルアミノ)-9-ア トラニル等が挙げられる。

 本発明の色素増感太陽電池用色素として用 られる、式(1)で示されるフォスフォリルチ フェン化合物は、国際公開第2006/109895号パ フレットに記載の方法で得られたフォスフ リルチオフェンモノマー化合物を、適宜な 法により、カップリングや、重合し、さら は必要に応じて官能基変換することで製造 きる。
 カップリング法としては、特に限定される のではなく、例えば、ビアリールカップリ グ、Stilleカップリング、Suzukiカップリング Ullmannカップリング、Heck反応、、薗頭カッ リング、Grignard反応等を用いることができる 。
 重合法としては、フォスフォリルチオフェ 化合物を重合できる手法であれば特に限定 れるものではなく、例えば、化学酸化重合 電解酸化重合、触媒重合等の公知の重合法 ら適宜選択すればよいが、本発明において 、触媒重合が好適である。

 触媒重合は、フォスフォリルチオフェンモ マー化合物、および必要に応じて用いられ 上記Zに対応するモノマーを、金属触媒の存 在下で反応させ、式(1)で表されるフォスフォ リルチオフェンオリゴマーまたはポリマー化 合物とする方法である。
 触媒重合に用いられるフォスフォリルチオ ェンモノマー化合物や、Zを与えるモノマー としては、末端(重合部位)置換基がハロゲン 子のフォスフォリルチオフェン化合物が好 しい。中でも、臭素原子が好適である。

 金属触媒としては、ニッケル錯体等が挙 られ、具体例としては、ビス(1,5-シクロオ タジエン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェ ニルホスフィン)ニッケル(0)等に代表される ッケル(0)錯体、または塩化ニッケル、ビス( リフェニルホスフィン)ニッケル(II)ジクロ イド、[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタ ]ニッケル(II)ジクロライド、[1,3-ビス(ジフ ニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)ジク ライド、トリス(2,2’-ビピリジル)ニッケル(I I)ジブロマイド等に代表されるニッケル(II)錯 体と1,5-シクロオクタジエン、2,2’-ビピリジ 、トリフェニルホスフィンに代表される各 の配位子との組み合わせが挙げられる。こ らの中でも、得られるポリマーの重合度を めることを考慮すると、ビス(1,5-シクロオ タジエン)ニッケル、1,5-シクロオクタジエン および2,2’-ビピリジンの組み合わせが好ま い。

 金属触媒の使用量は、基質の全モノマー化 物が有するハロゲン原子に対して0.05~2.0モ 倍が好ましく、特に0.5~0.8モル倍が好ましい
 配位子の使用量は、基質の全モノマー化合 が有するハロゲン原子に対して0.05~2.0モル が好ましく、特に0.5~0.8モル倍が好ましい。
 反応溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホ ルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等の ミド化合物類;ベンゼン、トルエン、キシレ 等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン (THF)、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン ジエチレングリコールジメチルエーテル等 エーテル化合物類が好ましい。中でも、1,4- オキサンが生成したポリマーの重合度が高 という点で好適である。
 反応温度は、使用溶媒の沸点以下であれば く、通常、20~200℃程度である。
 反応時間は、特に限定されるものではない 、通常、1~48時間程度である。

 なお、本発明のフォスフォリルチオフェン 合物において、リン酸エステル基を、水、 ルコールで加溶媒分解する方法としては、 えば、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサ エティー(J.Chem.Soc.),1959年,3950頁や、ジャー ル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイ ティー(J.Am.Chem.Soc.),1953年,3379頁に記載されて いる方法を基本とすればよい。
 また、リン酸エステル基を、アミドやチオ ステルに変換する方法としては、例えば、 ーガニック フォスフォラス カンパウンド (Organic Phosphorus Compounds),4巻,ウィリー-インタ ーサイエンス社(Wiley-Interscience),1972年,第9章,15 5~253頁や、オーガニック フォスフォラス カ ンパウンド(Organic Phosphorus Compounds),6巻,ウィ ー-インターサイエンス社(Wiley-Interscience),197 3年,第14章,1~209頁や、オーガニック フォスフ ォラス カンパウンド(Organic Phosphorus Compounds ),7巻,ウィリー-インターサイエンス社(Wiley-Int erscience),1976年,第18章,1~486頁に記載されている 方法を基本にすればよい。

 さらに、リン酸基を、-O - N + R 8 R 9 R 10 R 11 に変換する手法としては、チオフェンホスホ ン酸化合物を、反応溶媒中で4級アンモニウ 塩と混合する手法が挙げられる。
 4級アンモニウム塩としては、例えば、テト ラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ エチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブ チルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキ シルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル ブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチ ルヘキシルアンモニウムヒドロキシド、トリ メチルオクチルアンモニウムヒドロキシド、 トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキシ ド等が挙げられる。
 これらの中でも、得られるポリマーのメタ ール、エタノール等のアルコール溶媒への 解性が高くなるという点で、テトラブチル ンモニウムヒドロキシドが好ましい。
 反応溶媒としては、水、メタノール、エタ ールが好ましく、中でもメタノールがチオ ェンホスホン酸の溶解度が高いという点で 適である。
 反応温度は、使用溶媒の沸点以下であれば く、通常、10~40℃程度である。
 反応時間は、特に限定させるものではない 、通常、5分~2時間程度である。
 なお、テトラアルキルアンモニウム塩等の 水性の4級アンモニウム塩を有する誘導体に 変換することで、メタノール,エタノール等 アルコール溶媒をはじめ各種有機溶媒に対 る溶解性が向上する。

 本発明に係る色素増感太陽電池は、上述し 式(1)で表されるフォスフォリルチオフェン 合物を色素として用いるものであり、具体 には、光透過性を有する基板と、この基板 積層された透明導電膜と、この透明導電膜 積層された金属酸化物からなる多孔質半導 とを有し、多孔質半導体の表面に本発明の 素増感太陽電池用色素が吸着されている半 体電極と、対極と、これら各極間に介在す 電解質とを備えて構成される。
 本発明の色素増感太陽電池においては、上 した式(1)で表されるフォスフォリルチオフ ン化合物を色素として用いることにその特 があるため、その他の太陽電池構成部材と ては特に限定されるものではなく、公知の のから適宜選択して用いることができる。

 それらの一例を挙げると、光透過性を有す 基板としては、光透過性を有し、導電層の 板となり得るものであれば、特に制限はな 、ガラス基板、透明ポリマーフィルム、こ らの積層体などを用いることができる。
 上記透明ポリマーフィルムの材料としては トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレ テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ ート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン( SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカ ーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリスル ォン、ポリエステルスルフォン(PES)、ポリイ ミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリ オレフィン、ブロム化フェノキシ等を用いる ことができる。

 透明導電膜を構成する材料としては、例 ば、白金,金,銀,銅,亜鉛,チタン,アルミニウ ,インジウム,これらの合金等の金属、イン ウム-スズ複合酸化物,フッ素またはアンチモ ンをドープした酸化スズ等の導電性金属酸化 物などを用いることができるが、特に、フッ 素またはアンチモンをドープした二酸化スズ 、インジウム-スズ酸化物を用いることが好 しい。この透明導電層は、上記透明基体の 面に塗布または蒸着することで形成できる

 半導体を構成する金属酸化物としては、TiO 2 、SnO 2 、Fe 2 O 3 、WO 3 、ZnO、Nb 2 O 5 等が挙げられる。
 対極としては、色素増感太陽電池の正極と て作用するものであれば、特に限定はなく 例えば、ガラス基板やプラスチックフィル 等に、白金、金、銀、銅、アルミニウム、 よびマグネシウムから選ばれる少なくとも1 種の金属を塗布または蒸着させた電極等が挙 げられる。

 電解質としては、例えば、LiI,NaI,KI,CsI,CaI 2 等の金属ヨウ化物、4級ピリジニウムまたは ミダゾリウム化合物のヨウ素塩、テトラア キルアンモニウム化合物のヨウ素塩等の電 質塩と、これから生じるI - と酸化還元対を形成し得るヨウ素と、有機溶 媒とを含むものが挙げられる。
 有機溶媒としては、エチレンカーボネート プロピレンカーボネート等のカーボネート ;ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレン グリコールジアルキルエーテル、プロピレン グリコールジアルキルエーテル、ポリエチレ ングリコールジアルキルエーテル、ポリプロ ピレングリコールジアルキルエーテル等のエ ーテル類;メタノール、エタノール、エチレ グリコールモノアルキルエーテル、プロピ ングリコールモノアルキルエーテル、ポリ チレングリコールモノアルキルエーテル、 リプロピレングリコールモノアルキルエー ル、エチレングリコール、プロピレングリ ール、ポリエチレングリコール、ポリプロ レングリコール、グリセリン等のアルコー 類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベ ゾニトリル等のニトリル類などが挙げられ 。
 その他、本発明の色素増感太陽電池には、 護層や反射防止層などの機能層を適宜な位 に設けてもよい。

 多孔質半導体の表面に本発明の色素増感太 電池用色素を吸着させる方法としては、色 を含む溶液(ワニス)を調製し、この中に多 質半導体を有する基板を浸漬させる方法、 素を含む溶液(ワニス)を、多孔質半導体を有 する基板に塗布する方法等を用いることがで きる。
 色素を含む溶液(ワニス)を調製する際の溶 は、色素の溶解能を有するものであれば特 限定はなく、メタノール、エタノールなど 挙げられる。溶液(ワニス)中の色素濃度は、 特に限定されるものではないが、0.01~10mmol/L 度とすることができる。
 色素の全吸着量は、例えば、半導体の単位 面積(1m 2 )あたり、0.01~100mmol程度とすることができる

 なお、本発明の色素増感太陽電池では、本 明の色素に加え、金属錯体色素、メチン色 、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系 素等の公知の色素を併用してもよい。
 これらの中でも、高い光学活性を有し、半 体への吸着性および耐久性に優れていると うことから、ルテニウム-ビピリジン錯体、 中でも、シス-ジ(チオシアナト)-N,N’-ビス(2,2 ’-ビピリジル-4,4’-ジカルボン酸)ルテニウ (II)が好適である。

 以下、合成例および実施例を挙げて、本発 をより具体的に説明するが、本発明は下記 実施例に限定されるものではない。
 なお、実施例にて使用した分析装置および 件は、下記のとおりである。

[1] 1 H-NMR、 13 C-NMR、 31 P-NMR
 機種:JNM-A500(JEOL Ltd.)、またはAVANCE 400S(Bruker )
[2]ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)
 機種:TOSOH:HLC-8220GPC,カラム:SHODEX GPC KF-804L+GP C KF-805L,カラム温度:40℃,検出器:UV検出器(254nm )およびRI検出器,溶離液:THF,カラム流速:1.0mL/mi n.
[3]吸収スペクトル
 機種:UV-3600、島津製作所(株)製
[4]IPCE(incident-photon conversion efficiency)スペクト ル
 500WのXeランプを、分光器(SM-250、分光計器( )製)を用いて300nm~1100nmの範囲で分光し、10nm 隔で単色光を照射し、セルからの光電流を 流計(6487、Keithley製)で検出し、この光電流ス ペクトルを基準シリコン受光素子で計測した スペクトルを分光感度で補正し、測定した。
[5]電流電圧測定
 ソーラーシミュレーター(YSS-80、山下電装( )製)を用い、擬似太陽光源(AM1.5,100mW/cm 2 )を照射し、太陽電池セルの電流電圧特性(HSV- 100、HOKUTO DENKO製)を測定した。

[合成例1]ポリチオフェン誘導体Aの製造

 国際公開第2006/109895号パンフレット記載の 法で合成した2,5-ジブロモ-3-ジエトキシフォ フォリルチオフェン、2,2’-ビピリジル(1.2 量)、1,5-シクロオクタジエン(1.0当量)、およ ビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル(0)(1.2 当量)を反応容器に投入し、窒素雰囲気下で1, 4-ジオキサンを加え、60℃で20時間加熱した。 反応終了後、反応液をセライトでろ過し、ク ロロホルムで残渣を洗浄した。ろ液を10質量% 塩酸水溶液で2回、10質量%食塩水で5回洗浄し 有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥 、溶媒を留去した。これを真空ポンプで減 して乾燥させ、橙色の液体を得た。
Mw(GPC): 9,700
1 H-NMR(CDCl 3 ): 1.20-1.29(6H, m), 4.02-4.18(4H, m), 6.91(1H, s)

[合成例2]ポリチオフェン誘導体Bの製造

 2,5-ジブロモ-3-ジエトキシフォスフォリルチ オフェン0.756g(2.00mmol)、2,2’-ビピリジル0.937g( 6.00mmol、1.2当量)を反応容器に投入し、反応容 器を窒素置換した後に、2,5-ジブロモチオフ ン0.726g(3.00mmol)、1,5-シクロオクタジエン0.541g (5.00mmol、1.0当量)、および1,4-ジオキサン50mLを シリンジで加えた。続いて、ビス(1,5-シクロ クタジエン)ニッケル(0)1.650g(6.00mmol、1.2当量 )を加え、60℃で5時間加熱攪拌した。
 反応終了後、反応液をセライトでろ過し、 ロロホルムで残渣を洗浄した。ろ液を10質 %塩酸水溶液で1回、10質量%食塩水で3回洗浄 、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾 し、ろ過後、溶媒を留去した。留去後の残 にクロロホルムを加えて溶解し、n-ヘキサン に滴下し、析出した固体をろ過で回収し、n- キサンで洗浄した。これを真空ポンプで減 して乾燥させ、赤色固体を0.351g得た。
Mw(GPC): 9,232
1 H-NMR(CDCl 3 ): 1.29-1.35(br), 4.11-4.21(br), 7.13-7.22(br), 7.50-7.8 3(br)

[合成例3]ポリチオフェン誘導体Cの製造

 合成例1で製造したポリチオフェンAを反応 器に投入し、窒素雰囲気下でアセトニトリ を加えて溶解させ、ヨードトリメチルシラ (3当量)をゆっくり滴下し、滴下終了後、室 で20時間攪拌した。反応後、メタノールを加 えて1時間攪拌して過剰のヨードトリメチル ランをつぶした後に、溶媒を留去した。粗 成物を水に溶解させ、クロロホルムで10回洗 浄し、イオン交換樹脂(IR-120B、IRA-410)を通し 後に、溶媒を留去して、真空ポンプで乾燥 せ、赤色の固体を得た。
1 H-NMR(D 2 O): 7.14(1H, s)
13 C-NMR(D 2 O): 112.7(d, J=21.9Hz), 117.9(s, J=7.6Hz), 135.1(d, J= 13.4Hz), 138.8(d, 187.5Hz)
31 P-NMR(D 2 O):4.06(s)

[合成例4]ポリチオフェン誘導体Dの製造

 合成例2で製造したポリチオフェン誘導体B0. 070gを反応容器に投入し、窒素雰囲気下で、 化メチレン7mL、アセトニトリル5mLを加えて 解させた後、ヨードトリメチルシラン0.096g ゆっくり滴下した。滴下終了後、室温で1時 攪拌した。反応後、水を加えて、室温で30 間攪拌し、28質量%アンモニア水を加えて粗 成物を溶解させ、クロロホルムで5回洗浄し 。水層から水を留去した。留去後の残渣に を加えて溶解させ、アセトンに滴下し、析 した固体をろ過で回収し、アセトンで洗浄 た。これを真空ポンプで減圧して乾燥させ 赤色固体を0.055g得た。
1 H-NMR(CD 3 OD): 1.14-1.32(br), 3.82-4.16(br), 7.22-7.78(br)

 上記合成例1~4で得られたポリチオフェン誘 体A~Dについて、それぞれエタノール溶液(濃 度:10 -5 mol/L)を調製し、吸収スペクトルを測定した。 結果を図2~5に示す。

[合成例5]ポリチオフェン誘導体Eの製造

 合成例4で得られたポリチオフェン誘導体D10 mgにメタノール1mLを加え、さらに、テトラブ ルアンモニウムヒドロキシド(TBAOH)/メタノ ル溶液(10質量%)0.3mLを加えて、攪拌して溶解 せた後に、溶媒を濃縮した。これを真空ポ プで減圧して乾燥させ、赤色固体を得た。
1 H-NMR(CD 3 OD): 1.00-1.05(t), 1.14-1.32(br), 1.35-1.48(m), 1.61-1.7 1(m), 3.21-3.27(m), 3.82-4.16(br), 7.22-7.78(br)

 合成例4,5で得られたポリチオフェン誘導 D,Eを、それぞれ3mg計り取り、そこに、水、 タノール、ジメチルスルホキシドをそれぞ 0.1mL加え、撹拌した後、溶液の性状を観察 た。結果を表1に示す。なお、完全に溶解し ものを○、溶液に色はついているが固体が っているものを△、溶液に色もつかなかっ ものを×とした。

[実施例1]
[1]光電変換電極の作製
 図1に示されるように、表面抵抗値10ω/sqのFT O(F:SnO 2 )膜12付きガラス基板11(サイズ:15mm×25mm)上に、 チタニアペースト(Ti-Nanoxide T/S,SOLARONIXS社製) スクリーン印刷法により塗布し、120℃で3分 間乾燥させた後、500℃で30分間焼成し、チタ ア半導体層13を形成した。焼成後のチタニ 半導体層13の膜厚を触針式膜厚計(ET4000A、(株 )小阪研究所製)で計測したところ、20μmであ た。
 次に、合成例1で得られたポリチオフェン誘 導体Aのメタノール溶液(濃度:0.1mM)に、上記焼 成後の基板を浸漬し、ポリチオフェン誘導体 A(色素)(図示省略)をチタニア半導体層13に吸 させ、光電変換電極10を作製した。

[2]太陽電池セルの作製
 直径0.7mmの電解液注入孔を2つ有するFTO膜付 ガラス基板15上に、Pt層14を成膜(膜厚:1nm)し 対極20の周囲にエチレン-メタクリル酸共重 体アイオノマー樹脂膜(ハイミラン、三井・ デュポンポリケミカル(株)製)(膜厚:30nm)を配 し、上記で得られた光電変換電極10と貼り合 わせた。その後、電解液注入孔から、0.1mol/L ヨウ化リチウム、0.025mol/Lのヨウ素、0.5mol/L ジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダ ド、および0.5mol/Lのt-ブチルピリジンを含む アセトニトリル溶液からなる電解質30を注入 、色素増感太陽電池セル1を作製した。

 実施例1で得られた太陽電池セルについて、 300~1,100nmの範囲でIPCEを計測した。得られたIPC Eスペクトルを図6に示す。図6に示されるよう に、紫外から500nmにわたって光吸収に対応し 領域でIPCEが得られていることがわかる。
 また、得られた太陽電池セルの電流電圧特 を測定した。その結果を表2に示す。表2に されるように、測定時によってデータに多 のばらつきはあるものの、0.053%の光電変換 率が得られていることがわかる。

[実施例2]
 ポリチオフェン誘導体Aを、合成例2で得ら たポリチオフェン誘導体Bに変更した以外は 実施例1と同様にして、光電変換電極および 太陽電池セルを作製した。
 実施例2で得られた太陽電池セルについて、 300~1,100nmの範囲でIPCEを計測した。得られたIPC Eスペクトルを図7に示す。図7に示されるよう に、紫外から550nmにわたって光吸収に対応し 領域でIPCEが得られていることがわかる。
 また、得られた太陽電池セルの電流電圧特 を測定した。その結果を表2に示す。表2に されるように、0.064%の光電変換効率が得ら ていることがわかる。

[実施例3]
 ポリチオフェン誘導体Aを、合成例3で得ら たポリチオフェン誘導体Cに変更した以外は 実施例1と同様にして、光電変換電極および 太陽電池セルを作製した。
 実施例3で得られた太陽電池セルについて、 300~1,100nmの範囲でIPCEを計測した。得られたIPC Eスペクトルを図8に示す。図8に示されるよう に、紫外から600nmにわたって光吸収に対応し 領域でIPCEが得られていることがわかる。
 また、得られた太陽電池セルの電流電圧特 を測定した。その結果を表2に示す。表2に されるように、0.469%の光電変換効率が得ら ていることがわかる。

[実施例4]
 ポリチオフェン誘導体Aを、合成例4で得ら たポリチオフェン誘導体Dに変更した以外は 実施例1と同様にして、光電変換電極および 太陽電池セルを作製した。
 実施例4で得られた太陽電池セルについて、 300~1,100nmの範囲でIPCEを計測した。得られたIPC Eスペクトルを図9に示す。図9に示されるよう に、紫外から600nmにわたって光吸収に対応し 領域でIPCEが得られていることがわかる。
 また、得られた太陽電池セルの電流電圧特 を測定した。その結果を表2に示す。表2に されるように、0.568%の光電変換効率が得ら ていることがわかる。