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Patent Searching and Data


Title:
EARTHQUAKE DAMPER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/149996
Kind Code:
A1
Abstract:
An earthquake damper has a first plate member (11) fixed to one framework member (51), a second plate member (13) fixed to the other framework member (53), and an elastic member (15) placed between the first plate member (11) and the second plate member (13). A first gap W1 is formed between the other framework member (53) and a first installation section (21), and a second gap W2 is formed between the one framework member (51) and a second installation section (29). Also, the first plate member (11) is constructed from a steel plate member formed so as to direct from the first installation section (21) to the second installation section (29), and the second plate member (13) is constructed from a steel plate member formed so as to direct from the second installation section (29) to the first installation section (21). Further, a space (50) formed by the first gap W1, the second gap W2, the first plate member (11), and the second plate member (13) has a size through which at least a floor beam (57) can be inserted. The earthquake damper can be reliably installed on a joint between the framework members.

Inventors:
OHASHI, Yoshimitsu (1-11-6, Noge Setagaya-k, Tokyo 92, 1580092, JP)
大橋 好光 (〒92 東京都世田谷区野毛1-11-6 Tokyo, 1580092, JP)
KAWAI, Yoshinari (6-9 Wakinohama-cho 3-chome, Chuo-ku, Kobe-sh, Hyogo 72, 6510072, JP)
河合 良成 (〒72 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 SRIハイブリッド株式会社内 Hyogo, 6510072, JP)
Application Number:
JP2008/060495
Publication Date:
December 11, 2008
Filing Date:
June 06, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUKUVI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD. (Aza 66, 33 Sanjuhassha-cho, Fukui-sh, Fukui 85, 9188585, JP)
フクビ化学工業株式会社 (〒85 福井県福井市三十八社町33字66番地 Fukui, 9188585, JP)
Sumitomo Rubber Industries, Ltd. (6-9 Wakinohama-cho 3-chome, Chuo-ku Kobe-sh, Hyogo 72, 6510072, JP)
住友ゴム工業株式会社 (〒72 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 Hyogo, 6510072, JP)
OHASHI, Yoshimitsu (1-11-6, Noge Setagaya-k, Tokyo 92, 1580092, JP)
大橋 好光 (〒92 東京都世田谷区野毛1-11-6 Tokyo, 1580092, JP)
International Classes:
E04H9/02; F16F15/08
Foreign References:
JP2006207290A
JP2002235454A
JP2006342655A
JP2007023523A
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (1-9-2, Marunouchi Chiyoda-k, Tokyo 20, 1006620, JP)
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Claims:
 木造構造体の軸組材同士の接合部近傍に設置する制振ダンパにおいて、
 一方の軸組材に固定して突設される第一板材と、
 他方の軸組材に固定して突設される第二板材と、
 前記第一板材と前記第二板材との間に充填され、前記第一板材と前記第二板材とを接合する弾性材料と、を備え、
 前記他方の軸組材と前記第一板材における前記一方の軸組材との第一取付部との間に第一の隙間が形成されるとともに、前記一方の軸組材と前記第二板材における前記他方の軸組材との第二取付部との間に第二の隙間が形成され、
 前記第一板材が、前記第一取付部から前記第二取付部に指向するように形成された鋼板製の板材で構成されるとともに、
 前記第二板材が、前記第二取付部から前記第一取付部に指向するように形成された鋼板製の板材で構成され、
 前記第一の隙間、前記第二の隙間、前記第一板材および前記第二板材とで構成される空間部が、少なくとも根太を挿通可能な大きさを有している制振ダンパ。
 前記空間部に、前記接合部近傍における土台と基礎とを接合するためのアンカーボルトを配置可能に構成されている請求項1に記載の制振ダンパ。
 請求項1または2に記載の前記弾性材料が、
 0℃~40℃環境下、かつ、0.125≦γ(せん断歪)≦3.0の領域下において、
  Heq(等価粘性減衰定数(等価減衰定数))が、Heq>0.24であり、
  γ=3とγ=1のGeq(等価せん断弾性率)の比が、0.40≦{Geq  ( γ =3.0) }/{Geq ( γ =1.0) }<0.60であり、
  前記弾性材料の減衰性能が、一定の温度条件下で、ある周波数を基準として、その変化率が、0.1~20Hzの範囲で±50%以内であり、
 20℃でのGeqを基準として、
 0℃のときのGeq(t=0℃)と20℃のときのGeq(t=20℃)との比が、Geq(t=0℃)/Geq(t=20℃)≦2.0、かつ、
 40℃のときのGeq(t=40℃)と20℃のときのGeq(t=20℃)との比が、Geq(t=40℃)/Geq(t=20℃)≧0.5であり、
 限界変形時の変形量(歪み率)が、0℃~40℃の範囲で、歪み率≧400%であり、
 経年相当年数60年において、HeqおよびGeqの変化率が、Heq(60年)/Heq(0年)>0.8、Geq(60年)/Geq(0年)<1.2の範囲である制振ダンパ。
 木造構造体の軸組材同士の接合部近傍に設置する制振ダンパにおいて、
 一方の軸組材に固定して突設される第一板材と、
 他方の軸組材に固定して突設される第二板材と、
 前記第一板材と前記第二板材との間に充填され、前記第一板材と前記第二板材とを接合する弾性材料と、を備え、
 前記他方の軸組材と前記第一板材との間に第一の隙間が形成されるとともに、前記一方の軸組材と前記第二板材との間に第二の隙間が形成され、
 前記第一の隙間および前記第二の隙間で構成される空間部が、少なくとも根太を挿通可能な大きさを有している制振ダンパ。
 前記第一板材および前記第二板材が、鋼板で形成された同一の矩形状の板材で構成されている請求項4に記載の制振ダンパ。
 前記空間部に、前記接合部近傍における土台と基礎とを接合するためのアンカーボルトを配置可能に構成されている請求項4に記載の制振ダンパ。
 前記空間部に、前記接合部近傍における土台と基礎とを接合するためのアンカーボルトを配置可能に構成されている請求項5に記載の制振ダンパ。
 請求項4~7のいずれかに記載の前記弾性材料が、
 0℃~40℃環境下、かつ、0.125≦γ(せん断歪)≦3.0の領域下において、
 Heq(等価粘性減衰定数(等価減衰定数))が、Heq>0.24であり、
 γ=3とγ=1のGeq(等価せん断弾性率)の比が、0.40≦{Geq  ( γ =3.0) }/{Geq ( γ =1.0) }<0.60であり、
 前記弾性材料の減衰性能が、一定の温度条件下で、ある周波数を基準として、その変化率が、0.1~20Hzの範囲で±50%以内であり、
 20℃でのGeqを基準として、
 0℃のときのGeq(t=0℃)と20℃のときのGeq(t=20℃)との比が、Geq(t=0℃)/Geq(t=20℃)≦2.0、かつ、
 40℃のときのGeq(t=40℃)と20℃のときのGeq(t=20℃)との比が、Geq(t=40℃)/Geq(t=20℃)≧0.5であり、
 限界変形時の変形量(歪み率)が、0℃~40℃の範囲で、歪み率≧400%であり、
 経年相当年数60年において、HeqおよびGeqの変化率が、Heq(60年)/Heq(0年)>0.8、Geq(60年)/Geq(0年)<1.2の範囲である制振ダンパ。
 
Description:
制震ダンパ

 本発明は、木造構造体に用いる制振ダンパ 関する。
 本願は、2007年6月6日に日本に出願された特 2007-150341号および特願2007-150342号、ならびに 2008年6月3日に日本に出願された特願2008-145903 および特願2008-145904号に基づき優先権を主 し、その内容をここに援用する。

 従来から、木造家屋の耐震補強をきわめて 単にかつ低コストで行えるようにした木造 屋の耐震補強構造において、木造家屋の軸 材どうしの接合部である仕口部に、二枚の 位板と変位板間の間隙に充填された粘弾性 とからなる粘弾性ダンパを取り付けて、粘 性体のせん断変形により地震エネルギーが 収されるようにしたものが知られている(例 えば、特許文献1参照)。

特許第3667123号公報

 ところで、上述の特許文献1のような従来 のダンパは、柱と梁との接合部(仕口部)に取 付けることが可能である。しかしながら、 えば、柱と土台との接合部近傍に根太が配 されると、ダンパが根太と干渉して取り付 られない。

 この発明は、上述の事情を鑑みてなされ ものであり、軸組材同士の接合部に確実に り付けることができる制振ダンパを提供す 。

 上記の課題を解決するために、本発明に る第一の発明は、木造構造体の軸組材同士 接合部近傍に設置する制振ダンパにおいて 一方の軸組材に固定して突設される第一板 と、他方の軸組材に固定して突設される第 板材と、前記第一板材と前記第二板材との に充填され、前記第一板材と前記第二板材 を接合する弾性材料と、を備える。また、 記他方の軸組材と前記第一板材における前 一方の軸組材との第一取付部との間に第一 隙間が形成されるとともに、前記一方の軸 材と前記第二板材における前記他方の軸組 との第二取付部との間に第二の隙間が形成 れる。また、前記第一板材が、前記第一取 部から前記第二取付部に指向するように形 された鋼板製の板材で構成されるとともに 前記第二板材が、前記第二取付部から前記 一取付部に指向するように形成された鋼板 の板材で構成される。さらに、前記第一の 間、前記第二の隙間、前記第一板材および 記第二板材とで構成される空間部が、少な とも根太を挿通可能な大きさを有している

 また、上記の課題を解決するために、本 明に係る第二の発明は、木造構造体の軸組 同士の接合部近傍に設置する制振ダンパに いて、一方の軸組材に固定して突設される 一板材と、他方の軸組材に固定して突設さ る第二板材と、前記第一板材と前記第二板 との間に充填され、前記第一板材と前記第 板材とを接合する弾性材料と、を備える。 た、前記他方の軸組材と前記第一板材との に第一の隙間が形成されるとともに、前記 方の軸組材と前記第二板材との間に第二の 間が形成され、前記第一の隙間および前記 二の隙間で構成される空間部が、少なくと 根太を挿通可能な大きさを有している。

 この場合、前記第一板材および前記第二 材が、鋼板で形成された同一の矩形状の板 で構成されていることが望ましい。

 また、上記の制振ダンパにおいて、前記 間部に、前記接合部近傍における土台と基 とを接合するためのアンカーボルトを配置 能に構成されていることが望ましい。

 また、上記の制振ダンパにおいて、前記弾 材料のHeq(等価粘性減衰定数(等価減衰定数)) が、0℃~40℃環境下、かつ、0.125≦γ(せん断歪 )≦3.0の領域下で、Heq>0.24であり、γ=3とγ=1 Geq(等価せん断弾性率)の比が、0.40≦{Geq  ( γ =3.0) }/{Geq ( γ =1.0) }<0.60であることが望ましい。また、前記弾 性材料の減衰性能が、一定の温度条件下で、 ある周波数を基準として、その変化率が、0.1 ~20Hzの範囲で±50%以内であることが望ましい また、前記弾性材料において、20℃でのGeqを 基準として、0℃のときのGeq(t=0℃)と20℃のと のGeq(t=20℃)との比が、Geq(t=0℃)/Geq(t=20℃)≦2 .0、かつ、40℃のときのGeq(t=40℃)と20℃のとき のGeq(t=20℃)との比が、Geq(t=40℃)/Geq(t=20℃)≧0. 5であることが望ましい。また、前記弾性材 において、限界変形時の変形量(歪み率)が、 0℃~40℃の範囲で、歪み率≧400%であることが ましい。さらに、前記弾性材料の経年変化 、経年相当年数60年において、HeqおよびGeq 変化率が、Heq(60年)/Heq(0年)>0.8、Geq(60年)/Geq (0年)<1.2の範囲であることが望ましい。

 本発明に係る第一の発明によれば、以下の 果が得られる。
1.制振ダンパが第一板材および第二板材とそ らの間に充填された弾性材料とで構成され ため、制振ダンパを軽量かつ小型化するこ ができる。また、第一の隙間および第二の 間を形成するように構成することで、制振 ンパを軸組材に取り付けた際に、中空の空 部が形成されるため、空間部に部材や部品 配置することができる。したがって、軸組 同士の接合部に確実に取り付けることがで る。

2.第一板材と第二板材とが鋼板で形成されて るため、強度を確保することができ、制振 ンパとして確実に耐震性能を確保すること できる。
3.第一板材および第二板材により、必要最小 の面積で軸組材同士に対して斜めに架設す ことができるため、材料を削減でき、低コ トで耐震性向上に寄与する制振ダンパを製 することができる。さらに、第一板材およ 第二板材により制振ダンパを軸組材同士に して斜めに架設するため、第一板材と第二 材との接合面の面積を増減させることで、 震強度を容易に調整することができる。

4.柱と土台との接合部に制振ダンパを取り ける際に、根太が配置されていても根太と 振ダンパとが干渉しない。したがって、制 ダンパを軸組材同士の接合部に確実に取り けることができる。

また、本発明に係る第二の発明によれば、 上記1および4の効果が得られる。

 さらに、第一板材と第二板材とを鋼板で 成することにより、上記2の効果が得られる 。また、第一板材と第二板材とが同一部材で 構成されるため、制振ダンパの生産効率を向 上することができるとともに、制振ダンパを 低コストで製造することができる。

 また、空間部に、接合部近傍における土 と基礎とを接合するためのアンカーボルト 配置可能にすることにより、柱と土台との 合部に制振ダンパを取り付ける際に、アン ーボルトが配置されていてもアンカーボル と干渉することなく、取り付けることがで る。したがって、軸組材同士の接合部に確 に取り付けることができる。

 また、弾性材料の物性を上述のように設 することにより、制振ダンパとしての所望 性能を確実に発揮することができる。

本発明の第一実施形態における制振ダ パの斜視図である。 本発明の第一実施形態における制振ダ パの正面図である。 本発明の第一実施形態における制振ダ パの側面図である。 本発明の第一実施形態における制振ダ パを木造構造体に設置した一例を示す斜視 である。 本発明の第一実施形態における弾性材 (粘弾性体)のせん断歪を求める概略図であ 。 本発明の第一実施形態における弾性材 (粘弾性体)の履歴ループ(ヒステリシス曲線) である。 本発明の第二実施形態における制振ダ パの斜視図である。 本発明の第二実施形態における制振ダ パの正面図である。 本発明の第二実施形態における制振ダ パの側面図である。 本発明の第二実施形態における制振ダ ンパを木造構造体に設置した一例を示す斜視 図である。 本発明に係る制振ダンパを木造枠組み 壁工法による木造構造体に適用した例を示す 側面図である。 図11のA-A線に沿った断面図である。 本発明に係る制振ダンパを木造枠組み 壁工法による木造構造体に適用した例を示す 拡大側面図である。 図11のB-B線に沿った断面図である。

符号の説明

 10、110…制振ダンパ 11、111…第一板材 13 、113…第二板材 15、115…弾性材料 21、121… 付部(第一取付部) 29、129…取付部(第二取付 部) 50…空間部 51…土台(軸組材) 53…柱(軸 材) 55…接合部 57…根太 63…アンカーボル  W1…第一の隙間 W2…第二の隙間

 次に、本発明の実施形態を図1~図10に基づい て説明する。なお、以下の説明に用いる各図 面では、各部材を認識可能な大きさとするた め、各部材の縮尺を適宜変更している。
 図1~図4は、本発明の第一実施形態を示して る。図1~図3に示すように、制振ダンパ10は 正面視において略台形に形成された第一板 11と、第一板材11と線対称の形状に形成され 第二板材13と、第一板材11と第二板材13との に充填され、第一板材11と第二板材13とを接 合している弾性材料15とを備えている。

 第一板材11は、例えばSS400などの鋼板で形 成された板状の部材である。第一板材11の平 部17は略台形状に形成されている。また、 一板材11を平面部17の端部19において略直角 折曲することにより、取付部21が形成されて いる。取付部21には、複数の貫通孔23が形成 れており、これらの貫通孔23にネジや釘など を挿通することにより、第一板材11が軸組材 固定可能となっている。また、取付部21が 成されている側の反対側の端辺33は、その両 端に形成される短辺43および長辺39に対して 角に交わるように形成されている。

 第二板材13は、第一板材11と略同等の構成 を有し、例えばSS400などの鋼板で形成された 状の部材である。第二板材13の平面部25は略 台形状に形成されている。また、第二板材13 平面部25の端部27において略直角に折曲する ことにより、取付部29が形成されている。取 部29には、複数の貫通孔31が形成されており 、これらの貫通孔31にネジや釘などを挿通す ことにより、第二板材13が軸組材に固定可 となっている。また、取付部29が形成されて いる側の反対側の端辺37は、その両端に形成 れる短辺45および長辺35に対して直角に交わ るように形成されている。

 また、第一板材11の端辺33の長さと第二板 材13の端辺37とは、略同一の長さを有してい 。さらに、第一板材11と第二板材13とは、第 板材11の短辺43と第二板材13の短辺45とが面 になるように配置され、かつ、第一板材11の 長辺39と第二板材13の長辺35とが面一になるよ うに配置されている。つまり、第一板材11と 二板材13とが重なり合っている接合面41は、 略長方形(矩形)に形成されている。

 さらに、第一板材11の取付部21における短 辺43側の端部と第二板材13の取付部29が形成さ れている面との間には第一の隙間W1が形成さ 、第二板材13の取付部29における短辺45側の 部と第一板材11の取付部21が形成されている 面との間には第二の隙間W2が形成されている なお、第一の隙間W1と第二の隙間W2とで形成 される領域が空間部50として構成されている 空間部50は、正面視において直角三角形状 構成されている。

 第一板材11と第二板材13との間には、弾性 材料15が充填されている。弾性材料15は、例 ば、アクリル系、シリコン系、アスファル 系、ゴム系などの高分子材料を原料とした 料またはそれらの複合材料で構成されてい 。弾性材料15により第一板材11と第二板材13 が接合されている。弾性材料15は、接合面41 略全面に充填されている。

 ここで、弾性材料15について詳細に説明す 。
一般に、粘弾性体(弾性材料)は、振幅の増加 連れて剛性が増加して抵抗力が高くなる。 幅が大きくなるに連れて剛性が大きくなる 質を有する粘弾性体の場合、建物の加速度 答や各部応力の過大な上昇が生じる。した って、制振ダンパ10用の粘弾性体としては 振幅が増加しても剛性の増加が頭打ちにな 性質を有する粘弾性材料で形成されたもの 好ましい。また、制振ダンパ10用の粘弾性体 としては、交通振動などの環境振動から強風 時の風による揺れ、或いは、大地震に至るま での幅広い振動領域で機能する必要があるた め、歪み依存性は小さいことが好ましい。

 表1に示すように、本発明に使用される粘弾 性体は、0.125≦γ(剪断歪)≦3.0の領域下におい て、Heq(等価粘性減衰定数(等価減衰定数))>0 .24 と安定したエネルギー吸収能力を持ち、 幅が増加しても、γ=3とγ=1のGeq(等価剪断弾 率)の比が、0.40≦{Geq ( γ =3.0) }/{Geq ( γ =1.0) }<0.60と減少する。この比が、0.6を超えると 、建物の加速度応答が上昇し、建物各部の部 材に過大な応力負担が生じ、制振ダンパ10の 適化設計が難しくなる。また、この比が、0 .4を下回ると、建物全体の剛性の一部を制振 ンパ10の剛性が負担する寄与が減り、建物 材のコストダウンが難しくなる。
ここで、Geq(等価剪断弾性率)=Keq/(S/D)で求めら れる。
 なお、γは剪断歪であり、図5に示すように 粘弾性体の剪断変形量dを粘弾性体の厚さt 1 で除して得られる(γ=d/t 1 )。また、Heq及びGeqは、粘弾性体を剪断変形 せる正弦波加振を行い、その際の図6に示す 歴ループ(ヒステリシス曲線)を求め、次式 基づいて算出される。
Heq=δW/2πW
 W:剪断変形の弾性エネルギー(N・mm)(図6中の 線部分の面積)
 δW:剪断変形により吸収するエネルギーの合 計(N・mm)(図6中の楕円部分の面積)
Geq=Keq/(S/D)=F/U BE /(S/D)
 F:最大変位を与えるときの荷重(N)
 U BE :最大変位(mm)
 S/D:試験体の形状係数(試験体の剪断面積/試 体の剪断隙間)

 また、表2に示すように、一般的な粘弾性体 は、振動周波数の増加に伴ってGeq(N/mm 2 )が著しく大きくなる。例えば、20℃では、振 動周波数0.1Hzのときと2.0HzのときとではGeqの が2~3倍となる。交通振動の卓越周波数は通 4~7Hzに分布し、地震動は0.1~20Hz程度に分布す ため、制振ダンパ10用の粘弾性体としては より入力周波数分布領域が広範囲に及ぶ地 動に対して、剛性や減衰性能の点で比較的 定した性質を備えていることが好ましい。

 一般的な粘弾性体の減衰性能は、概ねその 性(ここでは、Geq)と減衰定数(ここではHeq)と の積で表現することができる。
 本発明に使用される粘弾性体では、一定の 度条件下で、この積の値が、ある周波数を 準として0.1~20Hzの範囲で±50%以内となる。こ の範囲が±50%を超えると入力周波数分布領域 広範囲に及ぶ地震動(0.1~20Hz程度の分布)に対 して、剛性や減衰性能の点で安定した性質を 発現することが難しい。

 また、表3に示すように、一般的な粘弾性体 は、低温時に剛性が高くなり、高温時に剛性 が低くなる。日本のように一年を通じて気温 の変化が大きい場合、制振ダンパ10用の粘弾 体としては、0~40℃程度の温度範囲に対して 、剛性や減衰性能の点で比較的安定した性質 を備えていることが好ましい。
 本発明に使用される粘弾性体では、20℃で Geqを基準として、低温側は0℃のときのGeq(t=0 ℃)と20℃のときのGeq(t=20℃)との比が、Geq(t=0 )/Geq(t=20℃)≦2.0 であり、且つ、高温側は40 のときのGeq(t=40℃)と20℃のときのGeq(t=20℃)と の比が、Geq(t=40℃)/Geq(t=20℃)≧0.5となる。

 また、建物を設計する際の剛性は、低温 に高くなる粘弾性体のGeq(t=0℃)に耐えうる 性が必要である。ここで、Geq(t=0℃)/Geq(t=20℃ )が、上記の2.0を越える場合は、建物の剛性 過大な設計となり大幅なコストアップとな 。また、Geq(t=40℃)/Geq(t=20℃)が、上記の0.5を 回る場合、40℃における減衰性能(剛性と減 定数の積)が、小さくなり、安定した減衰性 能を得ることが出来ない。このように温度に よって、粘弾性体の剛性が大きく変化すると 、建物への取り付け位置も内壁等の温度変化 の少ない場所に限定され、設計の自由度も減 る。

 さらに、表4に示すように、一般的な粘弾 性体は、建物の変形に追随し、安定した性能 を発現するためには、0℃~40℃の環境下、γ( 断歪)≦3.0の領域下において、水平力の低下 ないことが必要である。本発明に使用され 粘弾性体は、限界変形時の変形量(歪み率) 、0℃~40℃の範囲で、歪み率≧400%を発現する 。歪率が400%を下回るような粘弾性体は、大 震時の建物変形に追随出来ず粘弾性体の破 が起こる。

 そして、一般的に粘弾性体の経年変化は、 5に示すように、アレニウス則により得られ た20℃での経年に相当する老化条件にて加熱 進劣化を行ったあと、粘弾性体の厚みに対 て100%の正負の水平変位を、周波数0.1Hz、温 20℃の環境下で与え、Heq、Geqを求めること より判定する。なお、アレニウス則から展 して得られる温度と時間の関係式は、下記 与えられる。
ln(L 20 /L S )=(1/t 20 -1/t S )・(Ea / R)
 ここで、
 L 20 ・・・20℃における老化時間(hr)
 L S  ・・・任意の温度における老化時間(hr)
 t 20 ・・・温度20℃
 t S  ・・・任意の温度(℃)
 Ea ・・・活性化エネルギー(粘弾性体材料 有の値)
 R ・・・気体定数
 以上より促進劣化試験条件:80℃×7日とした
 本発明に使用される粘弾性体の経年変化は 一般的な建物に求められる耐久年数に相当 る。経年相当年数60年の促進劣化試験にお て、Heq、Geqの変化率が、Heq(60年)/Heq(0年)>0. 8、Geq(60年)/Geq(0年)<1.2の範囲となり、経年 当年数60年を経過しても、充分に制振性能を 保持している。しかしながら、Heq、Geqの変化 率が、上記の範囲を外れる場合は、制振ダン パ10の機能が落ちているため、経年相当年数6 0年以前に交換が必要となる。

 以上のように、本発明の制振ダンパ10に用 られる粘弾性体は、好ましい歪依存性、周 数依存性、温度依存性、限界性能、及び経 変化のいずれをも備え、これにより優れた 振性能を発現する。
 これらの制振ダンパ10に用いられる粘弾性 は、特に、主鎖にC-C結合を有するポリマー らなる基材ゴムに、該基材ゴム100質量部に して100~150質量部のシリカと、該シリカの10~3 0質量%のシラン化合物と、が添加されて架橋 れたゴム組成物で形成されている。
 なお、ゴム組成物(粘弾性体)は、上記各成 を、例えば密閉式混練機などを用いて混練 ることによって得られる。そして、制振ダ パ10に用いる場合には、例えば得られたゴム 組成物をローラヘッド押出機などを用いてシ ート状に成形するとともに、成形したシート を所定の形状に打ち抜いた後、そのシートを 所定の厚みを有するように複数枚積層した状 態で、所定の型内で加熱して、例えば加硫成 形することによって製造することができる。

 また、上述した各特性値の測定は、制振ゴ 試験体を用いて実施した。この制振ゴム試 体は、例えば自己粘着性のものや一般的な 着剤を用いて一対の鋼板と接着することに り形成することができるが、接着への信頼 の観点から加硫接着により接合した。例え 、未加硫の制振ゴム(粘弾性体)を所定の形 を有するように押出した後、切断し、予備 形した状態で所定の型内で加熱して加硫成 するとともに、このプレス加硫と同時に加 接着させることにより、制振ゴム試験体を 造した。
 そして、製造した制振ゴム試験体を、(株) 津製作所製 EHF-EV020K2-040-1 A型サーボパルサ 耐久試験機に、2個の試験体が鋼板を介して 挟持されるようにセットし、上述のGeqなどの 測定を実施した。

 次に、制振ダンパ10を木造構造体に設置し 場合について、図4に基づいて説明する。
 図4に示すように、木造構造体の1階床面の 周には、コンクリートなどで形成された図 しない基礎の上方に、木製の角材で構成さ た土台51が略水平に略全周に亘って設けられ ている。また、土台51の上方には、適宜間隔 おいて略垂直方向に木製の角材で構成され 柱53が立設されている。土台51と柱53とは、 いの接合部55に形成された図示しない嵌合 を嵌め合わせることにより接合されている

 また、1階の床面を構成する図示しない大 引や根太が略碁盤目状に適宜配設されている 。根太57は、土台51上に端部が載置されるよ に配置される。ここで、図4に示すように、 太57の一部が、土台51と柱53との接合部55近 に配置されている。

 上述のような構成の箇所に制振ダンパ10が けられている。制振ダンパ10は、第一板材11 取付部21が土台51の上面59に接するように配 され、取付部21の貫通孔23に釘などを打ち込 むことにより第一板材11と土台51とが接合さ ている。また、第二板材13の取付部29が柱53 表面61に接するように配置され、取付部29の 通孔31に釘などを打ち込むことにより第二 材13と柱53とが接合されている。このように 造構造体に制振ダンパ10を簡単に取りつけ ことができる。このとき、制振ダンパ10は、 土台51と柱53との間に斜めに架設される。
 また、制振ダンパ10を土台51と柱53との間を 設するように取り付けると、土台51、柱53お よび制振ダンパ10に囲われた位置に空間部50 位置する。

 このとき、制振ダンパ10に形成された空間 50に根太57が位置しており、制振ダンパ10と 太57とが干渉することなく取り付けられてい る。
 なお、柱53と図示しない梁との接合部など 軸組材同士の接合部にも同様に制振ダンパ10 が適宜取り付けられている。

 また、土台51と基礎とを接合するには土 51の上面59から基礎に向かってアンカーボル 63を打設する。このアンカーボルト63は、木 造構造体の1階外周に沿って適宜間隔を空け がら、土台51側から基礎に向かって打設され ている。アンカーボルト63を打設すると、そ 頭部が土台51の上面59から突出する。本発明 の場合、制振ダンパ10の空間部50内にアンカ ボルト63が打設されても、アンカーボルト63 頭部が空間部50内に配置できるように構成 れている。

 このような構成において、木造構造体を構 する土台51と柱53との接合部55は完全な剛構 にならないため、地震時などに接合部55の 傍が変形する。
 接合部55の近傍が変形すると、制振ダンパ10 の第一板材11と第二板材13とがその地震力を けて、第一板材11の平面部17および第二板材1 3の平面部25が互いに相反する方向に回転し、 これに伴って弾性材料15がせん断変形するこ により、地震エネルギーが吸収され、結果 して木造構造体の耐震強度を向上させるこ ができる。

 本実施形態では、木造構造体の軸組材同 の接合部近傍に設置する制振ダンパ10が、 台51に固定して突設される第一板材11と、柱5 3に固定して突設される第二板材13と、第一板 材11と第二板材13との間に充填され、第一板 11と第二板材13とを接合する弾性材料15と、 備える。また、柱53と第一板材11の取付部21 おける短辺43側の端部との間に第一の隙間W1 形成されるとともに、土台51と第二板材13の 取付部29における短辺43側の端部との間に第 の隙間W2が形成される。

 このため、制振ダンパ10が第一板材11およ び第二板材13とそれらの間に充填された弾性 料15とで構成され、制振ダンパ10を軽量かつ 小型化することができる。また、第一の隙間 W1および第二の隙間W2を形成することで、制 ダンパ10を土台51や柱53などの軸組材に取り けた際に、中空の空間部50が形成されるため 、空間部50に根太57などの部材や部品を配置 ることができる。したがって、土台51と柱53 の接合部55などの軸組材同士の接合部に制 ダンパ10を確実に取り付けることができる。

 また、第一板材11を取付部21から取付部29 指向するように形成された鋼板製の板材で 成し、第二板材13を取付部29から取付部21に 向するように形成された鋼板製の板材で構 した。

 このため、第一板材11と第二板材13との強 度を確保することができ、制振ダンパ10とし 確実に耐震性能を確保することができる。 た、第一板材11および第二板材13により、必 要最小限の面積で軸組材同士に対して斜めに 架設することができるため、材料を削減でき 、低コストで耐震性向上に寄与する制振ダン パ10を製造することができる。さらに、第一 材11および第二板材13により軸組材同士に対 して斜めに架設するため、接合面41の面積を 減させることで、耐震強度を容易に調整す ことができる。

 また、第一の隙間W1、第二の隙間W2、第一 板材11および第二板材13で構成される空間部50 が、少なくとも根太57を挿通可能な大きさを する。

 このため、土台51と柱53との接合部55に制 ダンパ10を取り付ける際に、根太57が配置さ れていても根太57と干渉することなく、取り けることができる。したがって、制振ダン 10を、土台51と柱53との接合部55などの軸組 同士の接合部に確実に取り付けることがで る。

 さらに、空間部50に、接合部55近傍におけ る土台51と基礎とを接合するためのアンカー ルト63を配置可能とした。

 このため、土台51と柱53との接合部55に制 ダンパ10を取り付ける際に、アンカーボル 63が配置されていても、制振ダンパ10を、ア カーボルト63と干渉することなく、取り付 ることができる。したがって、制振ダンパ10 を、土台51と柱53との接合部55などの軸組材同 士の接合部に確実に取り付けることができる 。

 図7~図10は、本発明の第二実施形態を示し ている。図7~図9に示すように、制振ダンパ110 は、正面視において略矩形状に形成された第 一板材111と、第一板材111と同一形状に形成さ れ、第一板材111に対して略90度回転した状態 配置された第二板材113と、第一板材111と第 板材13との間に充填され、あるいは狭持さ た、第一板材111と第二板材113とを接合して る弾性材料115とを備えている。

 第一板材111は、例えばSS400などの鋼板で 成された板状の部材である。第一板材111の 面部117は略矩形状に形成されている。また 第一板材111を平面部17の端部19において略直 に折曲することにより、取付部121が形成さ ている。取付部121には、複数の貫通孔123が 成されており、これらの貫通孔123にネジや などを挿通することにより、第一板材111が 組材に固定可能となっている。

 第二板材113は、第一板材111と同等の構成 有し、例えばSS400などの鋼板で形成された 状の部材である。第二板材113の平面部125は 矩形状に形成されている。また、第二板材11 3を平面部125の端部127において略直角に折曲 ることにより、取付部129が形成されている 取付部129には、複数の貫通孔131が形成され これらの貫通孔131にネジや釘などを挿通す ことにより、第二板材113が軸組材に固定可 となっている。

 また、第一板材111と第二板材113とは、一 を略90度回転させた状態で配置されている さらに、第一板材111と第二板材113とは、第 板材111における取付部119とは反対側の端辺13 3と第二板材113における取付部121から最遠の 辺135とが面一になるように配置され、第二 材113における取付部129とは反対側の端辺137 第一板材111における取付部129から最遠の側 139とが面一になるように配置されている。 まり、第一板材111と第二板材113とが重なり っている接合面141は、略正方形に形成され いる。

 さらに、第一板材111における側辺139の反 側の側辺143と第二板材113の端部127との間に 第一の隙間W1が形成され、第二板材113にお る側辺135の反対側の側辺145と第一板材111の 部119との間には第二の隙間W2が形成されてい る。なお、第一の隙間W1と第二の隙間W2とで 成される領域が空間部50として構成されてい る。ここで、この空間部50は、根太57やアン ーボルト63が配置可能な大きさとなっている 。

 そして、第一板材111と第二板材113との間 は、弾性材料115が充填されている。弾性材 115は、例えば、アクリル系、シリコン系、 スファルト系、ゴム系などの高分子材料を 料とした材料またはそれらの複合材料で構 されている。弾性材料115により第一板材111 第二板材113とが接合されている。弾性材料1 15は、接合面141の略全面に充填されている。 お、弾性材料115の好ましい物性(歪依存性、 周波数依存性、温度依存性、限界性能、及び 経年変化等)については、第一実施形態の弾 材料15(上述の表1~表5参照)と同一である。ま 、弾性材料115を構成するゴム組成物の組成 、その製法、上記物性の測定方法等につい も、第一実施形態と同一である。したがっ 、これらの事項については、その説明を省 する。

 次に、制振ダンパ110を木造構造体に設置し 場合について、図10に基づいて説明する。 お、以下の記載中、第一実施形態で説明し ものと同様の構成を有する部材については 第一実施形態と同一の符号を付して、その 明を省略する。
 図10に示すように、木造構造体の1階床面の 周には、図示しない基礎の上方に土台51が けられている。また、土台51の上方には適宜 間隔をおいて略垂直方向に柱53が立設されて る。土台51と柱53とは互いの接合部55に形成 れた嵌合部を嵌め合わせることにより接合 れている。

 また、1階床面を構成する根太57は、土台5 1上に端部が載置されるように配置される。 た、根太57の一部が、土台51と柱53との接合 55近傍に配置されている。

 上述のような構成の箇所に制振ダンパ110が けられている。制振ダンパ110は、第一板材1 11の取付部121が土台51の上面59に接するように 配置され、取付部121の貫通孔123に釘などを打 ち込むことにより第一板材111と土台51とが接 されている。また、第二板材113の取付部129 柱53の表面61に接するように配置され、取付 部129の貫通孔131に釘などを打ち込むことによ り第二板材113と柱53とが接合されている。こ ように木造構造体に制振ダンパ110を簡単に りつけることができる。
 また、制振ダンパ110を土台51と柱53との間を 架設するように取り付けると、土台51、柱53 よび制振ダンパ110に囲われた位置に空間部50 が位置する。

 このとき、制振ダンパ110に形成された空間 50に根太57が位置しており、制振ダンパ110と 根太57とが干渉することなく取り付けられて る。
 なお、柱53と図示しない梁との接合部など 軸組材同士の接合部にも同様に制振ダンパ11 0が適宜取り付けられている。

 また、土台51と基礎とを接合するには土 51の上面59から基礎に向かってアンカーボル 63を打設する。アンカーボルト63を打設する と、その頭部が土台51の上面59から突出する 本発明の場合、制振ダンパ110の空間部50内に アンカーボルト63が打設されても、アンカー ルト63の頭部が空間部50内に配置できるよう に構成されている。

 このような構成において、木造構造体を構 する土台51と柱53との接合部55は完全な剛構 にならないため、地震時などに接合部55近 が変形する。
 接合部55近傍が変形すると、制振ダンパ110 第一板材111と第二板材113とがその地震力を けて、第一板材111の平面部117および第二板 113の平面部125が互いに相反する方向に回転 、これに伴って弾性材料115がせん断変形す ことにより、地震エネルギーが吸収され、 果として木造構造体の耐震強度を向上させ ことができる。

 本実施形態では、木造構造体の軸組材同 の接合部近傍に設置する制振ダンパ110が、 台51に固定して突設される第一板材111と、 53に固定して突設される第二板材113と、第一 板材111と第二板材113との間に充填され、第一 板材111と第二板材113とを接合する弾性材料115 と、を備える。また、柱53と第一板材111との に第一の隙間W1が形成されるとともに、土 51と第二板材113との間に第二の隙間W2が形成 れる。

 このため、制振ダンパ110が第一板材111お び第二板材113とそれらの間に充填された弾 材料115とで構成され、制振ダンパ110を軽量 つ小型化することができる。また、第一の 間W1および第二の隙間W2を形成することで、 制振ダンパ110を土台51や柱53などの軸組材に り付けた際に、中空の空間部50が形成される ため、空間部50に根太57などの部材や部品を 置することができる。したがって、土台51と 柱53との接合部55などの軸組材同士の接合部 制振ダンパ110を確実に取り付けることがで る。

 また、第一板材111および第二板材113を、 板で形成された同一の矩形状の板材で構成 た。

 このため、第一板材111と第二板材113との 度を確保することができ、制振ダンパ110と て確実に機能させることができる。また、 一板材111と第二板材113とが同一部材で構成 れるため、これらの板材111、113の製造が一 類の生産設備で済み、これらの板材111、113 同じ生産ラインで製造することができる。 の結果、制振ダンパ110の生産効率を向上す ことができるとともに、制振ダンパ110を低 ストで製造することができる。また、第一 材111および第二板材113のそれぞれの平面部1 17、125を矩形状にしたため、接合面141の面積 大きく確保することができる。したがって 制振ダンパ110により、さらに耐震性を向上 ることができる。

 また、第一の隙間W1および第二の隙間W2で 構成される空間部50が、少なくとも根太57を 通可能な大きさを有する。

 このように構成したため、土台51と柱53と の接合部55に制振ダンパ110を取り付ける際に 根太57が配置されていても根太57と干渉する ことなく、取り付けることができる。したが って、制振ダンパ110を、土台51と柱53との接 部55などの軸組材同士の接合部に確実に取り 付けることができる。

 さらに、空間部50に、接合部55近傍におけ る土台51と基礎とを接合するためのアンカー ルト63を配置可能とした。

 このため、土台51と柱53との接合部55に制 ダンパ10を取り付ける際に、アンカーボル 63が配置されていても、制振ダンパ110を、ア ンカーボルト63と干渉することなく、取り付 ることができる。したがって、制振ダンパ1 10を、土台51と柱53との接合部55などの軸組材 士の接合部に確実に取り付けることができ 。

 また、本発明に係る制振ダンパ10、110は、 造軸組み工法による木造構造体に限られず 木造枠組み壁工法(2×4工法・木質パネル工法 )による木造構造体にも適用可能である。
 具体的には、図11および図12に示すように、 パネル71が側面に取り付けられる縦枠73と下 75との接合箇所を補強するように制振ダンパ 10(110)が取り付けられる。これにより耐震性 格段に向上する。すなわち、木造枠組み壁 法による木造構造体においても、本発明の 振ダンパ10が優れた効果を奏することが認め られる。
 あるいは、図13および図14に示すように、縦 枠73が2本の木材から構成されるような枠組み 壁においても、本発明に係る制振ダンパ10(110 )を取り付ける場合に、優れた制振効果が期 できる。
 なお、上述の図11~14においては、木造枠組 壁工法による木造構造体に第一実施形態の 振ダンパ10を適用した場合を示しているが、 第二実施形態の制振ダンパ110を適用した場合 にも、同様の作用効果が得られることは言う までもない。

 以下、上述の制振ダンパ10を用いた実施例 ついて説明する。実施例の説明には、適宜 1~図4を用いる。
 第一板材11および第二板材12は、厚さ3.2mmのS S400からなる鋼板で形成した。それぞれの平 部17、25は、短辺240mm、長辺430mm、高さ92mmの きさで形成した。それぞれの取付部21、29は 130mm×43mmの大きさで形成した。また、それ れの貫通孔23、31は直径6mmの孔で形成され、 れぞれ11個(6個+5個の2列)ずつ均等配置にな ように形成した。

 このように形成された第一板材11および第 板材13を、第一板材11の短辺43と第二板材13の 短辺45とが面一になるように配置し、かつ、 一板材11の長辺39と第二板材13の長辺35とが 一になるように配置した。つまり、第一板 11と第二板材13とが重なり合っている接合面4 1が、略長方形(矩形)になるように配置した。
 ここで、接合部41の大きさは、162mm×92mmにな るように第一板材11と第二板材13とを配置し 。

 このように構成することで、空間部50は、 面視において第一の隙間W1および第二の隙間 W2がそれぞれ170mmの直角二等辺三角形の大き で形成される。
 また、弾性材料15は、第一板材11と第二板材 13との間に充填され、厚さ3mmのゴム系材料で 成した。弾性材料15は、接合面41において、 正面視で150mm×80mmの大きさで形成した。
 そして、第一板材11の取付部21を土台51に固 設置し、第二板材13の取付部29を柱53に固定 置した。

 このように制振ダンパ10を木造構造体に 置した状態で加振実験などを実施し、耐震 の向上に寄与することが確認された。

 次に、上述の制振ダンパ110を用いた実施例 ついて説明する。実施例の説明には、適宜 7~図10を用いる。
 第一板材111および第二板材112は、厚さ3.2mm SS400からなる鋼板で形成した。それぞれの平 面部117、125は、125mm×180mmの大きさで形成した 。それぞれの取付部121、129は、125mm×46mmの大 さで形成した。また、それぞれの貫通孔123 131は直径6mmの孔で形成され、それぞれ5個×2 列ずつ形成した。

 このように形成された第一板材111および 二板材113の一方を略90度回転させた状態で 置した。さらに、第一板材111における取付 119とは反対側の端辺133と第二板材113におけ 取付部121から最遠の側辺135とが面一になる うに配置し、第二板材113における取付部129 は反対側の端辺137と第一板材111における取 部129から最遠の側辺139とが面一になるよう 配置した。つまり、第一板材111と第二板材11 3とが重なり合っている接合面141が、略正方 になるように配置した。

 このように構成することで、空間部50は、 面視において55mm×55mmの大きさで形成される
 また、弾性材料115は、第一板材111と第二板 113との間に充填され、厚さ3mmのゴム系材料 形成した。弾性材料115は、接合面141におい 、正面視で110mm×110mmの大きさで形成した。
 そして、第一板材111の取付部121を土台51に 定設置し、第二板材113の取付部129を柱53に固 定設置した。

 このように制振ダンパ110を木造構造体に 置した状態で加振実験などを実施し、耐震 の向上に寄与することが確認された。

 なお、本発明の技術範囲は、上述した実施 態に限定されるものではなく、本発明の趣 を逸脱しない範囲において、上述した実施 態に種々の変更を加えたものを含む。すな ち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成 は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
 例えば、本実施形態では、第一板材と第二 材の取付部の折曲方向が同じ向きになるよ にして配置構成したが、取付部の折曲方向 反対の向きになるように配置構成してもよ 。
 また、本実施形態では、空間部に根太とア カーボルトが配置可能な大きさを有する場 の説明をしたが、根太のみが配置可能な大 さであってもよい。
 また、第一実施形態では、第一板材と第二 材との接合面が長方形になるように互いの 材を配置した場合の説明をしたが、第一板 と第二板材との位置関係をずらして、接合 が正方形になるように配置してもよい。
 また、第二実施形態では、第一板材と第二 材との接合面が正方形になるように互いの 材を配置した場合の説明をしたが、第一板 と第二板材との位置関係をずらして、接合 が長方形になるように配置してもよい。

 本発明によれば、木造構造体に用いる制 ダンパにおいて、木造構造体の軸組材同士 接合部に確実に取り付けることができる制 ダンパを提供することができる。