Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
ECONOMIZER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096193
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an economizer (24) that is provided in a multistage compression refrigeration system with a refrigerant circuit in which a multistage compressor, a condenser, a multistage expansion mechanism and an evaporator are successively connected. The economizer (24) comprises a tank (24a) in which an introduction part (24d) for introducing refrigerant in the refrigerant circuit, a liquid outlet (24b) for delivering liquid refrigerant to the evaporator, and a gas outlet (24c) for introducing gas refrigerant to the intermediate pressure section of the multistage compressor are formed, and a float expansion valve (25) which constitutes a part of the multistage expansion mechanism and is installed to the liquid outlet (24b) and of which the throttling quantity is regulated depending on the surface level of liquid refrigerant in the tank (24a). A plurality of liquid outlets (24b) and a plurality of float expansion valves (25) are provided.

Inventors:
TAKADA YASUTAKA (US)
UMEDA NOBUHIRO (US)
KINOKAMI KENJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000365
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 30, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
TAKADA YASUTAKA (US)
UMEDA NOBUHIRO (US)
KINOKAMI KENJI (JP)
International Classes:
F25B1/10; F25B1/00; F25B41/06; F25B43/00
Foreign References:
JPH11344265A1999-12-14
JP2003214729A2003-07-30
JPS55103199A1980-08-07
JP2002340287A2002-11-27
JP2003279175A2003-10-02
JPH07332801A1995-12-22
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi (5-7 Hommachi 2-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 53, JP)
Download PDF:
Claims:
  多段圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、多段膨張機構(23,25)と、蒸発器(26)とが順次接続された冷媒回路(20)を備えた多段圧縮式冷凍装置(1)に設けられ、気液二相状態の冷媒を気液分離し、ガス冷媒を上記多段圧縮機(21)の中間圧力部に導くと共に液冷媒を上記蒸発器(26)に導くエコノマイザであって、
  上記冷媒回路(20)の冷媒を導入する導入部(24d)と、上記蒸発器(26)に液冷媒を導出するための液出口部(24b)と、上記多段圧縮機(21)の中間圧力部にガス冷媒を導入するためのガス出口部(24c)とが形成されたタンク(24a)と、
  上記多段膨張機構(23,25)の一部を構成する膨張弁であって、上記液出口部(24b)に取り付けられ、上記タンク(24a)内の液冷媒の液面高さに応じて絞り量が調整されるフロート膨張弁(25)とを備え、
  上記液出口部(24b)及び上記フロート膨張弁(25)は複数設けられている
ことを特徴とするエコノマイザ。
  請求項1において、
  上記液出口部(24b)及び上記フロート膨張弁(25)は2つずつ設けられている
ことを特徴とするエコノマイザ。
  請求項2において、
  上記タンク(24a)は横長のタンクであり、
  上記導入部(24d)は上記タンク(24a)の長手方向の中央部に形成され、
  上記液出口部(24b)及び上記フロート膨張弁(25)は、上記タンク(24a)の長手方向において、上記導入部(24d)の両側方に1つずつ配置されている
ことを特徴とするエコノマイザ。
  請求項3において、
  上記導入部(24d)と2つの上記液出口部(24b)及びフロート膨張弁(25)とのそれぞれの間には、上記タンク(24a)の横断面方向に延びるじゃま板(24e,24f)が設けられている
ことを特徴とするエコノマイザ。
  請求項4において、
  上記ガス出口部(24c)は2つ設けられ、上記タンク(24a)の長手方向において、それぞれ上記じゃま板(24e,24f)よりも上記液出口部(24b)側に配置されている
ことを特徴とするエコノマイザ。
Description:
エコノマイザ

  本発明は、多段圧縮式冷凍装置に用い れるエコノマイザに関する。

  従来より、二段圧縮機と、凝縮器と、 段膨張手段と、蒸発器とが順次接続された 媒回路を備えた二段圧縮式冷凍装置が用い れている。この二段圧縮式冷凍装置は、成 係数(COP)の高い運転を行うために、気液二相 状態の冷媒からガス冷媒を分離し、該ガス冷 媒を二段圧縮機の中間圧力部に導くエコノマ イザが用いられている(例えば、特許文献1参 )。

  特許文献1の図2に記載されたエコノマイザ は、冷媒を導入する導入部と、分離後のガス 冷媒を二段圧縮機に導くガス出口部と、分離 後の液冷媒を蒸発器に導く液出口部とが形成 されたタンクを備えている。また、タンク内 には、液出口部に取り付けられた膨張弁であ って、液冷媒の液面の高さに応じて絞り量を 調整するフロート膨張弁が設けられている。

特開平11-344265号公報

  しかしながら、従来のエコノマイザは 液出口部が1つしか設けられておらず、1つの 液出口部から多量の液冷媒が流出する。その ため、従来のエコノマイザは、大型のフロー ト膨張弁を用いなければならず、コストが増 大するという問題があった。特に、大容量の 多段ターボ冷凍機に用いられるエコノマイザ においては、フロート膨張弁前後の差圧が小 さい為にさらに大型のフロート膨張弁が必要 とされるため、問題は深刻であった。

  本発明は、かかる点に鑑みてなされた のであり、その目的とするところは、多段 縮式冷凍装置に用いられるエコノマイザを 価に提供することにある。

  第1の発明は、多段圧縮機(21)と、凝縮器 (22)と、多段膨張機構(23,25)と、蒸発器(26)とが 順次接続された冷媒回路(20)を備えた多段圧 式冷凍装置(1)に設けられ、気液二相状態の 媒を気液分離し、ガス冷媒を上記多段圧縮 (21)の中間圧力部に導くと共に液冷媒を上記 発器(26)に導くエコノマイザである。該エコ ノマイザは、上記冷媒回路(20)の冷媒を導入 る導入部(24d)と、上記蒸発器(26)に液冷媒を 出するための液出口部(24b)と、上記多段圧縮 機(21)の中間圧力部にガス冷媒を導入するた のガス出口部(24c)とが形成されたタンク(24a) 、上記多段膨張機構(23,25)の一部を構成する 膨張弁であって、上記液出口部(24b)に取り付 られ、上記タンク(24a)内の液冷媒の液面高 に応じて絞り量が調整されるフロート膨張 (25)とを備えている。そして、上記液出口部( 24b)及び上記フロート膨張弁(25)は複数設けら ている。

  上記第1の発明では、タンク(24a)内から 、複数の液出口部(24b)を介して液冷媒が流出 することとなり、その液冷媒の流出量は、複 数のフロート膨張弁(25)によって制御される そのため、1つのフロート膨張弁(25)によって 流出量を制御する場合に比べ、各フロート膨 張弁(25)に求められる制御量が小さくなる。 のため、小型のフロート膨張弁(25)を用いる とができる。

  第2の発明は、第1の発明において、上記 液出口部(24b)及び上記フロート膨張弁(25)は2 ずつ設けられている。

  上記第2の発明では、液出口部(24b)が2つ けられているため、2つのフロート膨張弁(25 )によってタンク(24a)内から流出する液冷媒の 流出量が制御される。これにより、1つフロ ト膨張弁(25)に求められる制御量は従来の半 となるため、従来よりも小型のフロート膨 弁(25)を用いることができる。

  ところで、導入部(24d)から導入される冷 媒がフロート膨張弁(25)に直接吹きかかると フロート膨張弁(25)の動作に影響を及ぼして まうことがある。

  第3の発明は、第2の発明において、上記 タンク(24a)は横長のタンクであり、上記導入 (24d)は上記タンク(24a)の長手方向の中央部に 形成され、上記液出口部(24b)及び上記フロー 膨張弁(25)は、上記タンク(24a)の長手方向に いて、上記導入部(24d)の両側方に1つずつ配 されている。

  上記第3の発明では、フロート膨張弁(25) は、タンク(24a)の長手方向において導入部(24d )の両側に配置されている。これにより、各 ロート膨張弁(25)が導入部(24d)と間隔をなし 配置される。

  第4の発明は、第3の発明において、上記 導入部(24d)と2つの上記液出口部(24b)及びフロ ト膨張弁(25)とのそれぞれの間には、上記タ ンク(24a)の横断面方向に延びるじゃま板(24e,24 f)が設けられている。

  上記第4の発明では、導入部(24d)から導 された気液二相状態の冷媒は、液出口部(24b) 及びフロート膨張弁(25)側に流動する際にじ ま板(24e,24f)に衝突し、気液が分離される。 た、該じゃま板(24e,24f)は導入部(24d)とフロー ト膨張弁(25)との間に設けられているため、 入部(24d)から導入された冷媒がフロート膨張 弁(25)に直接吹きかかることが回避される。

  ところで、ガス出口部(24c)からガス冷媒 が吸引される際、ガス出口部(24c)付近はタン (24a)内の他の部分より低圧となる。そのた 、ガス出口部(24c)が1つしか設けられていな 場合、低圧の度合いが大きくなり、タンク(2 4a)内の液冷媒の液面がガス出口部(24c)付近で きく上昇してしまう。そのため、ガス出口 (24c)から液冷媒の一部が多段圧縮機(21)側へ 引される所謂液戻りが生じる虞があった。

  第5の発明は、第4の発明において、上記 ガス出口部(24c)は2つ設けられ、上記タンク(24 a)の長手方向において、それぞれ上記じゃま (24e,24f)よりも上記液出口部(24b)側に配置さ ている。

  上記第5の発明では、ガス冷媒は、1つの ガス出口部(24c)から集中的にガス冷媒が吸引 れるのではなく、2つのガス出口部(24c)に分 されて吸引される。そのため、ガス出口部( 24c)が1つしか設けられていない場合に比べ、 ガス出口部(24c)がガス冷媒を吸引する力は 減する。これにより、ガス出口部(24c)付近で ガス冷媒の吸引によって生じる液冷媒の液面 の上昇は抑制される。その結果、ガス出口部 (24c)から液冷媒の一部が多段圧縮機(21)側へ吸 引される所謂液戻りが回避される。

  本発明によれば、複数のフロート膨張 (25)を設けるようにしているので、小型のフ ート膨張弁(25)を用いることができる。この 結果、フロート膨張弁(25)の単価を大幅に抑 ることができ、コストを削減することがで る。

  また、本発明によれば、フロート膨張 (25)を複数備えているので、1つのフロート膨 張弁(25)が不具合により作動しなくなっても 他のフロート膨張弁(25)によって液冷媒の減 及びタンク(24a)内の液面制御を行うことが きる。従って、フロート膨張弁(25)に不具合 生じた場合であっても、多段圧縮式冷凍装 (1)の運転を直ちに停止させることなく部分 荷運転等により運転を継続させることがで る。

  また、第2の発明によれば、小型のフロ ト膨張弁(25)を用いることでフロート膨張弁 (25)の単価を大幅に抑えると共に、フロート 張弁(25)の個数を2つとすることでエコノマイ ザ全体にかかるコストを削減することができ る。

  また、第3の発明によれば、各フロート 張弁(25)は導入部(24d)と間隔をなして配置さ るため、導入部(24d)から導入された冷媒が ロート膨張弁(25)に吹きかかることを回避す ことができる。その結果、導入された冷媒 フロート膨張弁(25)の動作に影響を及ぼして しまうことを防止することができる。

  また、第4の発明によれば、じゃま板(24e ,24f)を設けているので、気液二相状態の冷媒 じゃま板(24e,24f)に衝突することにより気液 離を確実に行うことができる。更に、上記 入部(24d)から導入された冷媒がフロート膨 弁(25)に直接吹きかかってフロート膨張弁(25) の動作に影響を及ぼしてしまうことを防止す ることができる。

  また、第5の発明によれば、ガス出口部( 24c)付近でのガス冷媒の吸引によって生じる 冷媒の液面の上昇を抑制することができる そのため、ガス出口部(24c)から液冷媒の一部 が多段圧縮機(21)側へ吸引される所謂液戻り 防止することができる。

図1は、実施形態に係る多段ターボ冷凍 機の概略構成を示す配管系統図である。 図2は、エコノマイザの縦断面図である 。 図3(A)は図2のIIIA-IIIA線断面図であり、 3(B)は図2のIIIB-IIIB線断面図である。

符号の説明

1       二段ターボ冷凍機(多段圧縮式冷 装置)
20      冷媒回路
21      二段ターボ圧縮機(多段圧縮機)
22      凝縮器
23      高段側膨張弁(多段膨張機構)
24      エコノマイザ
24a     タンク
24b     液出口部
24c     ガス出口部
24d     導入部
24e     第1隔壁(じゃま板)
24f     第2隔壁(じゃま板)
25      フロート膨張弁(多段膨張機構)
25a     弁体
25b     フロート
26      蒸発器
28      ガス配管

  以下、本発明の実施形態を図面に基づ て詳細に説明する。なお、本実施形態では 本発明に係るエコノマイザが用いられた多 圧縮式冷凍装置として、二段ターボ圧縮機 備えた二段ターボ冷凍機について説明する

  図1は、本発明の実施形態に係る二段タ ボ冷凍機(1)の構成を模式的に示す配管系統 である。二段ターボ冷凍機(1)は、二段ター 圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、高段側膨張弁(2 3)と、低段側膨張弁であるフロート膨張弁(25) と、蒸発器(26)とが順次冷媒配管によって順 接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う 媒回路(20)を備えている。また、上記冷媒回 (20)の高段側膨張弁(23)と蒸発器(26)との間に 、上記フロート膨張弁(25)を備えたエコノマ イザ(24)が設けられている。そして、上記高 側膨張弁(23)とフロート膨張弁(25)とが多段膨 張機構を構成している。

  上記二段ターボ圧縮機(21)は、低段側の 根車(21a)と高段側の羽根車(21b)とを備えてい る。低段側の羽根車(21a)と高段側の羽根車(21b )とは直列に接続されている。また、二段タ ボ圧縮機(21)には、吸入容量を制御するため 吸入容量制御機構(21c)と、吐出容量を制御 るための吐出容量制御機構(21d)とが設けられ ている。上記低段側の羽根車(21a)は、低圧(PL) の冷媒を吸入して中間圧(PM)まで圧縮し、高 側の羽根車(21b)に供給する。上記高段側の羽 根車(21b)は、中間圧(PM)の冷媒を吸入して高圧 (PH)に圧縮し、高圧(PH)のガス冷媒を吐出する

  上記凝縮器(22)は、シェル(円筒銅)と、 ェル内に配置された複数の冷却管とを備え 所謂シェルアンドチューブ型凝縮器によっ 構成されている。シェル内には、二段ター 圧縮機(21)において圧縮された高圧(PH)のガス 冷媒が導入され、該ガス冷媒は、冷却管内を 流れる冷却水によって冷却される。これによ り、ガス冷媒は、冷却管の外側で凝縮し、液 となってシェルに溜まる。

  上記高段側膨張弁(23)は、吸入冷媒過熱 に応じて減圧量を調整することで吸入冷媒 熱度を一定に制御する感温式自動膨張弁に って形成されている。上記凝縮器(22)におい て凝縮した液冷媒は、高段側膨張弁(23)によ て中間圧(PL)まで減圧され、エコノマイザ(24) に導入される。

  上記エコノマイザ(24)には、二段ターボ 縮機(21)の中間圧力部に接続されたガス配管 (28)が接続されている。エコノマイザ(24)は、 液二相状態の冷媒を気液分離する。そして 中間圧(PL)のガス冷媒は、上記ガス配管(28) 介して上記二段ターボ圧縮機(21)の中間圧力 に導かれる一方、液冷媒は、蒸発器(26)に導 かれる。

  上記フロート膨張弁(25)は、エコノマイ (24)内の液冷媒の液面高さに応じて絞り量を 調整するように構成され、上記エコノマイザ (24)に内蔵されている。つまり、上記エコノ イザ(24)は、気液分離された液冷媒を蒸発器( 26)に向かって流出する際に、フロート膨張弁 (25)によって減圧する。

  上記蒸発器(26)は、満液式蒸発器によっ 構成され、本実施形態では、所謂シェルア ドチューブ型蒸発器によって構成されてい 。蒸発器(26)内には、エコノマイザ(24)にお て気液分離された液冷媒がフロート膨張弁(2 5)によって減圧されて供給される。シェル内 は伝熱管が設けられ、伝熱管内には被冷却 としての水が流れている。シェル内に供給 れた液冷媒は、伝熱管内の水から吸熱して 発し、ガスとなって二段ターボ圧縮機(21)の 吸入側に導かれる。

  次に、本発明に係るエコノマイザ(24)に いて詳述する。

  図2及び図3(A)、(B)に示すように、エコノ マイザ(24)は、円筒形状の胴部と、該胴部の 端部を閉塞する閉塞部とによって構成され 横長のタンク(24a)を備えている。タンク(24a) は、冷媒回路(20)の冷媒を導入する導入部(24 d)と、内部の液冷媒を蒸発器(26)に導くための 液出口部(24b)と、内部のガス冷媒を二段ター 圧縮機(21)の中間圧力部に導くためのガス出 口部(24c)とが形成されている。

  上記導入部(24d)は、タンク(24a)の長手方 中央部に形成されている。図3(A)に示すよう に、導入部(24d)は、タンク(24a)の内外を貫き タンク(24a)内において湾曲して上方に向かっ て開口する筒状体によって構成されている。

  上記液出口部(24b)は、図2に示すように 本実施形態では2つ設けられている。2つの液 出口部(24b)は、タンク(24a)の長手方向両端部 形成されている。液出口部(24b)は、タンク(24 a)の内外を貫き、タンク(24a)内において湾曲 て下向きに開口する筒状体によって構成さ ている。

  上記ガス出口部(24c)は、本実施形態では 2つ設けられている。2つのガス出口部(24c)は タンク(24a)の長手方向において、導入部(24d) 両側方に1つずつ配置されている。また、ガ ス出口部(24c)は筒状体からなり、タンク(24a) 上方から下方に向かって延び、先端がタン (24a)の上面を貫いてタンク(24a)内の上部にお て開口している。

  上述したフロート膨張弁(25)は、上記液 口部(24b)の流入側端部に取り付けられてい 。具体的には、上記フロート膨張弁(25)は、 2に示すように、筒状体からなる液出口部(24 b)の流入側端に形成された弁体(25a)と、弁体(2 5a)に接続されたフロート(25b)とを備えている 上記弁体(25a)は、フロート(25b)が上昇すると 、液出口部(24b)内の流路を拡げる方向に移動 、フロート(25b)が下降すると、液出口部(24b) 内の流路を絞る方向に移動するように構成さ れている。このような構成により、フロート 膨張弁(25)は、タンク(24a)内の液面が上昇する とその絞り量が低下し、液面が下降するとそ の絞り量が増大し、タンク(24a)内の液の流出 を冷媒の循環量に合わせて制御する。

  また、上記導入部(24d)と、2つの液出口 (24b)及びフロート膨張弁(25)とのそれぞれの には、タンク(24a)の横断面方向に延びる2種 の隔壁(24e,24f)が設けられている。導入部(24d) 側に設けられた第1隔壁(24e)は、図3(A)に示す うに、略円形の板状体で形成され、略T字状 切り欠きが形成されている。一方、液出口 (24b)側に設けられた第2隔壁(24f)は、逆T字状 形成された板状体で形成されている。そし 、上記第1隔壁(24e)と第2隔壁(24f)は、所定間 を存して並行に設けられ、じゃま板を構成 ている。

  上記タンク(24a)の内部は、第1隔壁(24e)及 び第2隔壁(24f)によって、3つの空間に区画さ ている。具体的に、上記タンク(24a)の内部は 、導入部(24d)が位置する中央空間と、該中央 間の両側方に形成され、上記液出口部(24b) びフロート膨張弁(25)が位置する側部空間と 区画されている。また、図3(B)に示すように 、液出口部(24b)の中央空間から導入部(24d)側 側部空間を視たときに、タンク(24a)の横断面 のほとんどが第1隔壁(24e)及び第2隔壁(24f)によ って覆われている。このような構成により、 導入部(24d)から導入された冷媒がフロート膨 弁(25)のフロート(25b)に直接吹きかかること 防止できる。

  なお、上述した2つのガス出口部(24c)は 第1隔壁(24e)及び第2隔壁(24f)よりも液出口部(2 4b)側に配置されている。つまり、ガス出口部 (24c)は、第1隔壁(24e)及び第2隔壁(24f)によって ンク(24a)内に区画される3つの空間のうち、 入部(24d)が設けられた中央空間ではなく、 出口部(24b)が設けられた側部空間にそれぞれ 設けられている。このようにガス出口部(24c) 側部空間に配置されることで、導入部(24d) ら導入された気液二相状態の冷媒が、直接 ス出口部(24c)に吸入されることを防止するこ とができる。

  次に、二段ターボ冷凍機(1)の動作につ て説明する。

  まず、運転が開始されると、二段ター 圧縮機(21)の低段側及び高段側の羽根車(21a,21 b)が回転し、低段側から冷媒回路(20)内の低圧 (PL)の冷媒が吸入される。このとき、吸入容 制御機構(21c)によって吸入される冷媒容量が 調節される。そして、低段側の羽根車(21a)に 入された低圧(PL)の冷媒は、中間圧(PM)まで 縮され、高段側の羽根車(21b)に供給される。 該高段側の羽根車(21b)は、中間圧(PM)の冷媒を 高圧(PH)のガス冷媒に圧縮して冷媒回路(20)に 出する。このとき、吐出容量制御機構(21d) よって吐出される冷媒容量が調節される。

  そして、二段ターボ圧縮機(21)から冷媒 路(20)に吐出された高圧(PH)の冷媒は、凝縮 (22)において冷却されて凝縮する。この凝縮 た液冷媒は、高段側膨張弁(23)によって中間 圧(PL)まで減圧され、エコノマイザ(24)に導入 れる。なお、高段側膨張弁(23)は、吸入冷媒 過熱度に応じてその減圧量が調整される。こ れにより、吸入冷媒過熱度が所定値となるよ うに冷媒循環量が制御される。

  エコノマイザ(24)のタンク(24a)内では、 入された気液二相状態の冷媒が気液分離さ る。そして、気液分離後のガス冷媒は、ガ 配管(28)を介して二段ターボ圧縮機(21)の中間 圧力部に導かれる一方、液冷媒は蒸発器(26) へ導かれる。

  二段ターボ圧縮機(21)の中間圧力部に導 れた中間圧(PM)のガス冷媒は、二段ターボ圧 縮機(21)の低圧側の羽根車(21a)で圧縮された中 間圧(PM)と混合されて高段側の羽根車(21b)に流 入して圧縮される。

  一方、蒸発器(26)へ導かれる液冷媒は、 出口部(24b)から蒸発器(26)に向かって流出す 際に、液出口部(24b)に設けられたフロート 張弁(25)によって低圧(PL)まで減圧されて、蒸 発器(26)に供給される。

  このようにしてフロート膨張弁(25)によ て減圧されて蒸発器(26)に供給された低圧(PL )の冷媒は、伝熱管内の水から吸熱して蒸発 、ガスとなって二段ターボ圧縮機(21)の吸入 に導かれる。そして、該ガス冷媒は、二段 ーボ圧縮機(21)で圧縮される。

  次に、エコノマイザ(24)の動作について 述する。

  上記導入部(24d)からタンク(24a)内の中央 間に導入された冷媒は、タンク(24a)内にお て中央空間から両側方の側部空間に流れる このとき、冷媒は両隔壁(24e,24f)やタンク(24a) 内壁面に衝突することにより、気液が分離さ れる。そして、分離した液冷媒は、両隔壁(24 e,24f)やタンク(24a)内壁面を伝って流下し、タ ク(24a)内の底部に溜まる。一方、ガス冷媒 、両隔壁(24e,24f)を通り、液出口部(24b)側の側 部空間に流れる。

  そして、タンク(24a)内の側部空間におい て、液冷媒は液出口部(24b)から蒸発器(26)に流 れる。このとき、液出口部(24b)内に形成され 流路は、フロート膨張弁(25)の弁体(25a)によ て絞られている。そのため、液冷媒は該フ ート膨張弁(25)によって減圧される。

  また、フロート膨張弁(25)は、タンク(24a )内の液冷媒の液面高さに応じてその絞り量 調節される。つまり、液面が上昇すると、 ロート(25b)が上昇し、弁体(25a)が液出口部(24b )内の流路がより拡がる方向に移動する。こ により、絞り量が低下して液冷媒の流出量 増加し、液面の上昇速度が緩まるか又は液 が下降する。一方、液面が下降すると、フ ート(25b)が下降し、弁体(25a)が液出口部(24b) 流路をより絞る方向に移動する。これによ 、絞り量が増加して液冷媒の流出量が減少 、液面の下降速度が緩まるか又は液面が上 する。この結果、上記フロート膨張弁(25)に って、タンク(24a)内の液冷媒の液面高さは 冷媒循環量に応じた絞り量が制御される。

  一方、液出口部(24b)側の側部空間におい て、ガス冷媒はガス出口部(24c)から二段ター 圧縮機(21)の中間圧力部に吸入される。その 際、上記ガス出口部(24c)が2つ設けられている ため、1つのガス出口部(24c)から集中的にガス 冷媒が吸引されるのではなく、2つのガス出 部(24c)に分散されて吸引される。そのため、 ガス冷媒が吸引される際、ガス出口部(24c)付 はタンク(24a)内の他の部分よりも低圧とな が、1つしかガス出口部(24c)がない場合に比 て、低圧の度合いを低減することができる そのため、液冷媒がガス出口部(24c)の下方に おいてガス出口部(24c)側へ吸引されて上昇し としても、その上昇高さを抑えることがで る。その結果、液冷媒がガス冷媒と共にガ 出口部(24c)に吸引されることを抑制するこ ができる。

  -実施形態の効果-
  以上より、本実施形態に係るエコノマイ (24)は、従来1つしか設けられていなかった液 出口部(24b)とフロート膨張弁(25)とが2つずつ けられている。そのため、タンク(24a)内から は、2つの液出口部(24b)を介して液冷媒が流出 することとなり、その液冷媒の流出量は2つ フロート膨張弁(25)によって制御されること なる。これにより、1つのフロート膨張弁(25 )によって流出量を制御する場合に比べ、1つ1 つのフロート膨張弁(25)に求められる制御量 小さくなる。従って、上記エコノマイザ(24) 、小型のフロート膨張弁(25)を用いることが でき、フロート膨張弁(25)の単価を大幅に抑 ることができる。そのため、エコノマイザ(2 4)のコストを削減することができる。

  また、上記エコノマイザ(24)は、フロー 膨張弁(25)が2つ設けられている。そのため 1つのフロート膨張弁(25)が不具合により作動 しなくなっても、他のフロート膨張弁(25)に って液冷媒の減圧及びタンク(24a)内の液面制 御を行うことができる。従って、1つのフロ ト膨張弁(25)に不具合が生じた場合であって 、二段ターボ冷凍機(1)の運転を直ちに停止 せることなく、部分負荷運転等により運転 継続させることができる。

  なお、本実施形態では、液出口部(24b)及 びフロート膨張弁(25)の個数を2つとしていた 、液出口部(24b)及びフロート膨張弁(25)は3つ 以上設けることとしてもよい。その場合であ っても、フロート膨張弁(25)を小型化するこ ができ、エコノマイザ(24)を安価に製造する とができる。その一方、本実施形態では、 ロート膨張弁(25)の個数を2つとすることで フロート膨張弁(25)の小型化を図って単価を 幅に抑えると共に、エコノマイザ(24)のコス トをより削減することができる。

  また、上記エコノマイザ(24)は、各フロ ト膨張弁(25)がタンク(24a)の長手方向におい 導入部(24d)の両側方に配置されている。そ ため、各フロート膨張弁(25)は、導入部(24d) 間隔を存して配置される。これにより、導 部(24d)から導入された冷媒がフロート膨張弁 (25)のフロート(25b)に吹きかかることを回避す ることができる。従って、導入された冷媒が フロート膨張弁(25)の動作に影響を及ぼして まうことを防止することができる。

  また、上記エコノマイザ(24)は、導入部( 24d)と2つの液出口部(24b)及びフロート膨張弁(2 5)とのそれぞれの間には、タンク(24a)の横断 方向に延びる板状体からなる隔壁(24e,24f)が けられている。これにより、気液二相状態 気液が分離されると共に、導入部(24d)から導 入された冷媒がフロート膨張弁(25)のフロー (25b)に直接吹きかかってフロート膨張弁(25) 動作に影響を及ぼしてしまうことを防止す ことができる。

  ところで、ガス出口部(24c)からガス冷媒 が吸引される際、ガス出口部(24c)付近は周囲 り低圧となる。そのため、ガス出口部(24c) 1つしか設けられていない場合、ガス出口部( 24c)付近と周囲との圧力差が大きくなり、タ ク(24a)内の液冷媒の液面がガス出口部(24c)付 で大きく上昇してしまう。そのため、ガス 口部(24c)から液冷媒の一部が二段圧縮機(21) 吸引される所謂液戻りが生じる虞があった

  しかしながら、上記エコノマイザ(24)は ガス出口部(24c)が2つ設けられ、タンク(24a) 長手方向において、導入部(24d)の両側方に1 ずつ配置されている。これにより、ガス冷 は、1つのガス出口部(24c)から集中的にガス 媒が吸引されるのではなく、2つのガス出口 (24c)に分散されて吸引される。そのため、 ス出口部(24c)が1つしか設けられていない場 に比べ、各ガス出口部(24c)がガス冷媒を吸引 する力は半減する。これにより、ガス出口部 (24c)付近でガス冷媒の吸引によって生じる液 媒の液面の上昇を抑制することができる。 の結果、ガス出口部(24c)から液冷媒の一部 二段ターボ圧縮機(21)側へ吸引される所謂液 りを回避することができる。

  〈その他の実施形態〉
  上記実施形態では、液出口部(24b)及びフロ ート膨張弁(25)の個数を2つとしていたが、液 口部(24b)及びフロート膨張弁(25)は3つ以上設 けることとしてもよい。その場合であっても 、フロート膨張弁(25)を小型化することがで 、エコノマイザ(24)を安価に製造することが きる。

  また、上記実施形態では、導入部(24d)、 液出口部(24b)及びガス出口部(24c)を筒状体に って形成していたが、これらを単なる開口 よって形成してもよい。

  さらに、上記実施形態では、本発明に るエコノマイザ(24)を備えた多段圧縮式冷凍 置として、二段圧縮二膨張の冷凍装置につ て説明したが、本発明は、三段圧縮三段膨 等の多段圧縮式冷凍装置に適用してもよい その際、上記エコノマイザを複数直列に配 する。

  なお、以上の実施形態は、本質的に好 しい例示であって、本発明、その適用物、 るいはその用途の範囲を制限することを意 するものではない。

  以上説明したように、本発明は、ター 冷凍機に有用である。