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Title:
ELASTIC WAVE MEASURING DEVICE AND METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/037977
Kind Code:
A1
Abstract:
When an elastic wave measuring device (10) inputs a high-frequency burst signal in a first ball SAW device (5A), the device successively switches the input destination of the high-frequency burst signal to other ball SAW devices (5B) to (5N) before the detection time when an output signal from the first ball SAW device (5A) is detected, so as to successively detect output signals of the response characteristic of the first ball SAW device (5A) to the last ball SAW device (5N) since the detection time.

Inventors:
NOGUCHI KAZUHIRO (JP)
NAKASO NORITAKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065902
Publication Date:
March 26, 2009
Filing Date:
September 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOPPAN PRINTING CO LTD (JP)
NOGUCHI KAZUHIRO (JP)
NAKASO NORITAKE (JP)
International Classes:
G01H11/08; G01N5/02; G01N29/02; H03H3/08; H03H9/25
Foreign References:
JP2007233816A2007-09-13
JP2002243609A2002-08-28
JP2000500861A2000-01-25
JP2005005430A2005-01-06
JP2005010098A2005-01-13
JP2005333457A2005-12-02
Other References:
AOKI K. ET AL.: "Ball SAW Device o Mochiita Nioi Sensor no Kenkyu", NATIONAL CONVENTION RECORD I.E.E. JAPAN, vol. 2006, no. 3, 15 March 2006 (2006-03-15), pages 242, XP008131122
AOKI K. ET AL.: "Ball SAW Device o Mochiita Nioi Sensor no Kenkyu", IEICE TECHNICAL REPORT, vol. 105, no. 440, 23 November 2005 (2005-11-23), pages 13 - 18, XP008131122
Attorney, Agent or Firm:
SUZUYE, Takehiko et al. (1-12-9Toranomon, Minato-ku, Tokyo 01, JP)
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Claims:
 高周波信号の入力に応じて弾性波を励起する複数の弾性波素子(5A~5N)からの応答特性を測定する弾性波測定装置(10)であって、
 前記高周波信号を発生する単一の高周波信号発生手段(11)と、
 前記高周波信号を前記各弾性波素子に入力する入力手段(13)と、
 前記高周波信号を最初の弾性波素子(5A)に入力した場合、該最初の弾性波素子からの出力信号を検出する検出時刻前に、前記高周波信号の入力先を他の弾性波素子に順次切り替える切替手段(13,21)と、
 前記検出時刻以後、最初の弾性波素子(5A)から最後の弾性波素子(5N)までの応答特性の出力信号を順次検出する検出手段(14A~14N,15,16)と、
 前記検出手段により検出された出力信号に基づいて、前記各弾性波素子に励起された弾性波を測定する測定手段(17,18)と
を備えたことを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項1に記載の弾性波測定装置において、
 前記測定手段は、前記各弾性波素子に励起された弾性波の位相を測定することを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項1に記載の弾性波測定装置において、
 前記測定手段は、前記各弾性波素子に励起された弾性波の強度を測定することを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項1に記載の弾性波測定装置において、
 前記測定手段は、前記各弾性波素子に励起された弾性波の位相と強度同時に測定することを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項1に記載の弾性波測定装置において、
 前記測定手段は、前記各弾性波素子に励起された弾性波の基準時間に対する遅延時間を測定することを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項1記載の弾性波測定装置において、
 前記最初の弾性波素子から最後の弾性波素子までの高周波信号の入力を、予め設定された平均化回数繰り返して実行し、該各弾性波素子からの出力信号あるいはその計測値を平均化する平均化手段(18)
をさらに備えたことを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項1に記載の弾性波測定装置において、
 前記検出手段は、前記弾性波素子からの出力信号がアナログ信号である場合、該アナログ信号をデジタル信号に変換してから検出することを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項1に記載の弾性波測定装置において、
 前記切替手段は、前記各弾性波素子への高周波信号の入力先を一定の時間間隔で切り替えることを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項1に記載の弾性波測定装置において、
 前記切替手段は、前記各弾性波素子への高周波信号の入力先を切り替える時刻と、前記弾性波素子のいずれかからの出力信号が検出される時刻とが一致する場合、該高周波信号の入力を待機することを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項1に記載の弾性波測定装置において、
 前記弾性波素子は、圧電性物質の表面に弾性表面波を励起する弾性表面波素子であることを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項10に記載の弾性波測定装置において、
 前記弾性波素子は、前記圧電性物質が円筒面を有し、該円筒面に励起される弾性表面波が周回する周回経路を含むことを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項10に記載の弾性波測定装置において、
 前記弾性波素子は、前記圧電性物質が球状に形成され、励起される弾性表面波が周回する周回経路を有する球状弾性表面波素子であることを特徴とする弾性波測定装置。
 請求項11または請求項12に記載の弾性波測定装置において、
 前記入力手段は、前記弾性表面波が前記周回経路を1周する周回時間よりも短くなるように、前記各弾性波素子へ高周波信号を入力することを特徴とする弾性波測定装置。
 高周波信号の入力に応じて弾性波の応答特性を出力する複数の弾性波素子(5A~5N)と、前記高周波信号を発生する単一の高周波信号発生手段(11)と、前記高周波信号発生手段により発生された高周波信号を前記各弾性波素子に切り替えて入力する切替手段(13,21)とを備えた弾性波測定装置(10)に用いられる弾性波測定方法であって、
 前記高周波信号を最初の弾性波素子に入力する入力ステップと、
 前記最初の弾性波素子に高周波信号を入力した後、該最初の弾性波素子からの出力信号を検出する検出時刻前に、前記高周波信号の入力先を他の弾性波素子に順次切り替えて入力する切替ステップと、
 前記検出時刻以後、最初の弾性波素子から最後の弾性波素子までの応答特性の出力信号を順次検出する検出ステップと、
 前記検出ステップにより検出された出力信号に基づいて、前記各弾性波素子に励起された弾性波を測定する測定ステップと
を備えたことを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項14に記載の弾性波測定方法において、
 前記測定ステップは、前記各弾性波素子に励起された弾性波の位相を測定することを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項14に記載の弾性波測定方法において、
 前記測定ステップは、前記各弾性波素子に励起された弾性波の強度を測定することを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項14に記載の弾性波測定方法において、
 前記測定ステップは、前記各弾性波素子に励起された弾性波の位相と強度を同時に測定することを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項14に記載の弾性波測定方法において、
 前記測定ステップは、前記各弾性波素子に励起された弾性波の基準時間に対する遅延時間を測定することを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項14に記載の弾性波測定方法において、
 前記入力ステップから前記測定ステップまでの処理を、予め設定された平均化回数繰り返して実行し、該各弾性波素子からの出力信号あるいはその計測値を平均化する平均化ステップ
をさらに備えたことを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項14に記載の弾性波測定方法において、
 前記検出ステップは、前記弾性波素子からの出力信号がアナログ信号である場合、該アナログ信号をデジタル信号に変換してから検出することを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項14に記載の弾性波測定方法において、
 前記切替ステップは、前記各弾性波素子への高周波信号の入力先を一定の時間間隔で切り替えることを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項14に記載の弾性波測定方法において、
 前記切替ステップは、前記各弾性波素子への高周波信号の入力先を切り替える時刻と、前記弾性波素子のいずれかからの出力信号が検出される時刻とが一致する場合、該高周波信号の入力を待機することを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項14に記載の弾性波測定方法において、
 前記弾性波素子は、圧電性物質の表面に弾性表面波を励起する弾性表面波素子であることを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項23に記載の弾性波測定方法において、
 前記弾性波素子は、前記圧電性物質が円筒面を有し、該円筒面に励起される弾性表面波が周回する周回経路を含むことを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項23に記載の弾性波測定方法において、
 前記弾性波素子は、前記圧電性物質が球状に形成され、励起される弾性表面波が周回する周回経路を有する球状弾性表面波素子であることを特徴とする弾性波測定方法。
 請求項24または請求項25に記載の弾性波測定方法において、
 前記入力ステップは、前記弾性表面波が前記周回経路を1周する周回時間よりも短くなるように、前記各弾性波素子へ高周波信号を入力することを特徴とする弾性波測定方法。
Description:
弾性波測定装置及び方法

 本発明は、単一の高周波信号発生手段か の高周波信号が入力される複数の弾性波素 の応答特性を高速に測定し得る弾性波測定 置に関する。

 近年、弾性波素子を用いて各種センサー が開発されている。

 弾性波素子には、例えば、弾性表面波(Sur face Acoustic Wave;以下SAWとも称する)を励起す SAWデバイスや、水晶発振子マイクロバラン (Quarts Crystal Microbalance;以下QCMとも称する)を 利用したものがある。

 弾性表面波を励起するSAWデバイスは、圧 性物質と櫛状電極とを備えている。圧電性 質は、インパルス信号や高周波バースト信 を印加するとひずみが生じるものであり、 晶やランガサイト等が使われる。SAWデバイ には、代表的なものとして、圧電性物質を 面型にしたものと、球状にした球状弾性表 波素子(以下、ボールSAWデバイスともいう) がある。

 平面型のSAWデバイスは、圧電性物質の両 に櫛状電極を備えている。この平面型のSAW バイスでは、一端の櫛状電極に入力信号が 加されると、超音波の弾性表面波を発生す 。そして、他端の櫛状電極に弾性表面波が 播すると、櫛状電極に電圧が生じ、出力信 の取り出しが可能となる。ここで、弾性表 波の周波数は基材の弾性定数と櫛型電極の 隔とで決定される。そのため、このようなS AWデバイスはRFの小型フィルタとして主に使 される。

 また、平面型のSAWデバイスには、櫛状電 を伝播経路の中央付近に配置し、その左右 対向する位置に反射器を設置するものがあ 。これによれば、櫛状電極で励振した弾性 面波が反射器を反射して櫛状電極を往復す 。そして、弾性表面波が櫛状電極を通過す 際に、出力信号が取り出される。ここで、1 往復、2往復・・・と弾性表面波が往復を重 ている間に、伝播経路上に物質が付着する 、弾性表面波の速度が変化する。そこで、 性表面波の速度変化を測定することにより SAWデバイスの各種センサーへの応用が可能 なる。

 ボールSAWデバイスでは、圧電性物質を球 に形成し、超音波の伝播経路上に櫛状電極 配置している。このボールSAWデバイスの櫛 電極にインパルス信号や高周波バースト信 が印加されると、圧電性物質の表面上に弾 表面波が発生する。弾性表面波は、球状の 電性物質を周回し、元の櫛状電極に戻って る。櫛状電極では、高周波のRF信号を取り すことができる。また、圧電性物質の表面 の弾性表面波は周回を続け、10周、20周、・ ・、100周、・・・と多重周回する。この特 上、ボールSAWデバイスは、平面型のSAWデバ スよりも小型で伝播距離も長く取れる。ま 、反射器もないのでロスが少ない。それゆ 、ボールSAWデバイスは、高周波フィルタだ でなく、高感度センサーとしての利用が可 である。

 例えば、ボールSAWデバイスにおいて、圧 性物質の伝播経路上を弾性表面波が周回し いるときに、その伝播経路上に物質が付着 ると、質量負荷効果により弾性表面波の速 や強度が低下したり、付着物質によっては 伝播経路上の表面が硬化することで、弾性 面波の速度が増加したり強度が変化したり る。また、表面に物質が付着しなくとも、 播経路の周囲の雰囲気が変化することによ 、弾性表面波のエネルギーが奪われる量が わり、速度や強度が変化する。それゆえ、 性表面波の速度や強度の変化を調べること より、伝播経路上に物質が付着したか否か 検知できる。ここで、1周分の速度低下や強 度低下は微小であるが、周回を重ねることで 変化が増していく。そのため、ボールSAWデバ イスでは弾性表面波の伝播距離を長くできる ので、付着した物質を高感度に検出できる( えば、特開2005-333457号公報参照)。

 また、弾性表面波の伝播経路上に、特定 物質が吸着するような膜(以下、感応膜とい う)を形成しておけば、付着物質の特定が可 となる。

 さらに、感応膜の種類を増やすことによ 、同時に複数種類の物質の特定が可能とな 、ガスセンサーや匂いセンサー等に応用で る。ただし、感応膜は、ボールSAWデバイス に形成されるものであるため、複数種類の 質を調べるためには、複数個のボールSAWデ イスが必要になる。

 なお、球状弾性表面波素子からの出力信 の強度を測定する事は、弾性表面波が周回 る過程における、その減衰率を観測する事 他ならない。また、一般的な方法により、 性表面波の伝播に伴う強度変化から減衰率 求めることができる。

 なお、高周波信号における位相とは一般 、所定の時刻を定義した際にその時刻にお る該当信号の時間的な位置を意味する。球 弾性表面波素子の出力計測における位相計 は、弾性表面波の励起される時刻から所定 時間経過した時刻における、球状弾性表面 素子からの高周波信号出力の時間的な位置( 位相)をフーリエ解析やクアドラチャ検波や るいはウエーブレット変換などを用いて計 することを一般的には指す。また、その計 から弾性表面波の伝播(周回)速度を直接的に 計測する、あるいは、例えば球状弾性表面波 素子が所定の回数出力し終わった時刻(所定 介す周回し終わった時刻)をもとめ、その時 の周回開始時刻からの時間的な距離を求め 事も、“位相を計測する”と呼ぶ。このよ な位相を計測することによって弾性表面波 伝播(周回)速度の情報を得ることもある。

 上述したように、各種センサー等への応 のために、複数個の弾性波素子を同時に使 することがある。ここで、一般的には、複 の弾性波素子の応答特性を測定する場合で 、複数の高周波信号発生手段が用いられる けではなく、単一の高周波信号発生手段が いられる。単一の高周波信号発生手段を用 ないと、各弾性波素子の計測処理タイミン の同期や、検出手段との位相計測の基準と べきタイミングの同期が取れず、時系列的 測定や位相計測が困難となるからである。

 しかしながら、単一の高周波信号発生手 を用いて、複数個の弾性波素子の応答特性 測定すると、弾性波素子の個数に応じて、 性波を励起するまでの時間が長くなる。

 本発明は上記実情に鑑みてなされたもの あり、単一の高周波信号発生手段からの高 波信号が入力される複数の弾性波素子の応 特性を高速に測定し得る弾性波測定装置を 供する。

 本発明は上記課題を解決するために以下 手段を講じる。

 請求項1に対応する発明は、高周波信号の 入力に応じて弾性波を励起する複数の弾性波 素子からの応答特性を測定する弾性波測定装 置であって、前記高周波信号を発生する単一 の高周波信号発生手段と、前記高周波信号を 前記各弾性波素子に入力する入力手段と、前 記高周波信号を最初の弾性波素子に入力した 場合、該最初の弾性波素子からの出力信号を 検出する検出時刻前に、前記高周波信号の入 力先を他の弾性波素子に順次切り替える切替 手段と、前記検出時刻以後、最初の弾性波素 子から最後の弾性波素子までの応答特性の出 力信号を順次検出する検出手段と、前記検出 手段により検出された出力信号に基づいて、 前記各弾性波素子に励起された弾性波を測定 する測定手段とを備えた弾性波測定装置であ る。

 請求項2に対応する発明は、請求項1に対 する弾性波測定装置において、前記測定手 は、前記各弾性波素子に励起された弾性波 位相を測定する弾性波測定装置である。

 請求項3に対応する発明は、請求項1に対 する弾性波測定装置において、前記測定手 は、前記各弾性波素子に励起された弾性波 強度を測定する弾性波測定装置である。

 請求項4に対応する発明は、請求項1に対 する弾性波測定装置において、前記測定手 は、前記各弾性波素子に励起された弾性波 位相と強度の両方を同時に測定する弾性波 定装置である。

 請求項5に対応する発明は、請求項1に対 する弾性波測定装置において、前記測定手 は、前記各弾性波素子に励起された弾性波 基準時間に対する遅延時間を測定する弾性 測定装置である。

 請求項6に対応する発明は、請求項1に対 する弾性波測定装置において、前記最初の 性波素子から最後の弾性波素子までの高周 信号の入力を、予め設定された平均化回数 り返して実行し、該各弾性波素子からの出 信号あるいはその計測値を平均化する平均 手段をさらに備えた弾性波測定装置である

 請求項7に対応する発明は、請求項1に対 する弾性波測定装置において、前記検出手 は、前記弾性波素子からの出力信号がアナ グ信号である場合、該アナログ信号をデジ ル信号に変換してから検出する弾性波測定 置である。

 請求項8に対応する発明は、請求項1に対 する弾性波測定装置において、前記切替手 は、前記各弾性波素子への高周波信号の入 先を一定の時間間隔で切り替える弾性波測 装置である。

 請求項9に対応する発明は、請求項1に対 する弾性波測定装置において、前記切替手 は、前記各弾性波素子への高周波信号の入 先を切り替える時刻と、前記弾性波素子の ずれかからの出力信号が検出される時刻と 一致する場合、該高周波信号の入力を待機 る弾性波測定装置である。

 請求項10に対応する発明は、請求項1に対 する弾性波測定装置において、前記弾性波 子は、圧電性物質の表面に弾性表面波を励 する弾性表面波素子である弾性波測定装置 ある。

 請求項11に対応する発明は、請求項10に対 応する弾性波測定装置において、前記弾性波 素子は、前記圧電性物質が円筒面を有し、該 円筒面に励起される弾性表面波が周回する周 回経路を含む弾性波測定装置である。

 請求項12に対応する発明は、請求項10に対 応する弾性波測定装置において、前記弾性波 素子は、前記圧電性物質が球状に形成され、 励起される弾性表面波が周回する周回経路を 有する球状弾性表面波素子である弾性波測定 装置である。

 請求項13に対応する発明は、請求項11また は請求項12に対応する弾性波測定装置におい 、前記入力手段は、前記弾性表面波が前記 回経路を1周する周回時間よりも短くなるよ うに、前記各弾性波素子へ高周波信号を入力 する弾性波測定装置である。

 請求項14に対応する発明は、高周波信号 入力に応じて弾性波の応答特性を出力する 数の弾性波素子と、前記高周波信号を発生 る単一の高周波信号発生手段と、前記高周 信号発生手段により発生された高周波信号 前記各弾性波素子に切り替えて入力する切 手段とを備えた弾性波測定装置に用いられ 弾性波測定方法であって、前記高周波信号 最初の弾性波素子に入力する入力ステップ 、前記最初の弾性波素子に高周波信号を入 した後、該最初の弾性波素子からの出力信 を検出する検出時刻前に、前記高周波信号 入力先を他の弾性波素子に順次切り替えて 力する切替ステップと、前記検出時刻以後 最初の弾性波素子から最後の弾性波素子ま の応答特性の出力信号を順次検出する検出 テップと、前記検出ステップにより検出さ た出力信号に基づいて、前記各弾性波素子 励起された弾性波を測定する測定ステップ を備えた弾性波測定方法である。

 請求項15に対応する発明は、請求項14に対 応する弾性波測定方法において、前記測定ス テップは、前記各弾性波素子に励起された弾 性波の位相を測定する弾性波測定方法である 。

 請求項16に対応する発明は、請求項14に対 応する弾性波測定方法において、前記測定ス テップは、前記各弾性波素子に励起された弾 性波の強度を測定する弾性波測定方法である 。

 請求項17に対応する発明は、請求項14に対 応する弾性波測定方法において、前記測定ス テップは、前記各弾性波素子に励起された弾 性波の位相と強度を同時に測定する弾性波測 定方法である。

 請求項18に対応する発明は、請求項14に対 応する弾性波測定方法において、前記測定ス テップは、前記各弾性波素子に励起された弾 性波の基準時間に対する遅延時間を測定する 弾性波測定方法である。

 請求項19に対応する発明は、請求項14に対 応する弾性波測定方法において、前記入力ス テップから前記測定ステップまでの処理を、 予め設定された平均化回数繰り返して実行し 、該各弾性波素子からの出力信号あるいはそ の計測値を平均化する平均化ステップをさら に備えた弾性波測定方法である。

 請求項20に対応する発明は、請求項14に対 応する弾性波測定方法において、前記検出ス テップは、前記弾性波素子からの出力信号が アナログ信号である場合、該アナログ信号を デジタル信号に変換してから検出する弾性波 測定方法である。

 請求項21に対応する発明は、請求項14に対 応する弾性波測定方法において、前記切替ス テップは、前記各弾性波素子への高周波信号 の入力先を一定の時間間隔で切り替える弾性 波測定方法である。

 請求項22に対応する発明は、請求項14に対 応する弾性波測定方法において、前記切替ス テップは、前記各弾性波素子への高周波信号 の入力先を切り替える時刻と、前記弾性波素 子のいずれかからの出力信号が検出される時 刻とが一致する場合、該高周波信号の入力を 待機する弾性波測定方法である。

 請求項23に対応する発明は、請求項14に対 応する弾性波測定方法において、前記弾性波 素子は、圧電性物質の表面に弾性表面波を励 起する弾性表面波素子である弾性波測定方法 である。

 請求項24に対応する発明は、請求項23に対 応する弾性波測定方法において、前記弾性波 素子は、前記圧電性物質が円筒面を有し、該 円筒面に励起される弾性表面波が周回する周 回経路を含む弾性波測定方法である。

 請求項25に対応する発明は、請求項23に対 応する弾性波測定方法において、前記弾性波 素子は、前記圧電性物質が球状に形成され、 励起される弾性表面波が周回する周回経路を 有する球状弾性表面波素子である弾性波測定 方法である。

 請求項26に対応する発明は、請求項24また は請求項25に対応する弾性波測定方法におい 、前記入力ステップは、前記弾性表面波が 記周回経路を1周する周回時間よりも短くな るように、前記各弾性波素子へ高周波信号を 入力する弾性波測定方法である。

<作用>
 従って、本発明は以上のような手段を講じ ことにより、以下の作用を有する。

 請求項1・14に対応する発明は、高周波信 を最初の弾性波素子に入力した場合、該最 の弾性波素子からの出力信号を検出する検 時刻前に、高周波信号の入力先を他の弾性 素子に順次切り替え、検出時刻以後、最初 弾性波素子から最後の弾性波素子までの応 特性の出力信号を順次検出するので、単一 高周波信号発生手段からの高周波信号が入 される複数の弾性波素子の応答特性を測定 る場合、一の弾性波素子の応答特性を測定 てから他の弾性波素子の応答特性を測定す ものに比して、高速に測定し得る弾性波測 装置を提供できる。

 請求項2・15に対応する発明は、請求項1・ 14に対応する作用に加え、測定手段は、各弾 波素子に励起された弾性波の位相を測定す ので、その位相変化に基づいて弾性波素子 面に付着した物質の量や、感応膜の弾性率 変化や、弾性波素子の温度依存性より温度 化を求めることができる。

 請求項3・16に対応する発明は、請求項1・ 14に対応する作用に加え、測定手段は、各弾 波素子に励起された弾性波の強度を測定す ので、その強度変化に基づいて弾性波素子 面に付着した物質の量や、感応膜の超音波 収率の変化や、ガス濃度を求めることがで る。

 請求項4・17に対応する発明は、請求項1・ 14に対応する作用に加え、測定手段は、各弾 波素子に励起された弾性波の位相と強度を 時に測定するので、その位相と強度に基づ て弾性波素子表面に付着した物質の量や、 応膜の弾性変化や、ガス濃度や、弾性波素 の温度依存性より温度変化を求めることが きるだけでなく、位相と強度の双方の変化 比較することで計測の確からしさを向上す 事が出来る。

 請求項5・18に対応する発明は、請求項1・ 14に対応する作用に加え、測定手段は、各弾 波素子に励起された弾性波の基準時間に対 る遅延時間を測定するので、その遅延時間 基づいて弾性波素子表面に付着した物質の や、弾性波素子の温度依存性より温度変化 求めることができる。

 請求項6・19に対応する発明は、請求項1・ 14に対応する作用に加え、最初の弾性波素子 ら最後の弾性波素子までの高周波信号の入 を、予め設定された平均化回数繰り返して 行し、該各弾性波素子からの出力信号や計 データを平均化するので、高精度な弾性波 定装置を提供できる。

 請求項7・20に対応する発明は、請求項1・ 14に対応する作用に加え、検出手段は、弾性 素子からの出力信号がアナログ信号である 合、該アナログ信号をデジタル信号に変換 てから検出するので、位相と強度を同時に 定することが出来、データの演算等を容易 行なうこともできる。

 請求項8・21に対応する発明は、請求項1・ 14に対応する作用に加え、切替手段は、各弾 波素子への高周波信号の入力先を一定の時 間隔で切り替えるので、効率の良い切り替 処理を実行することができる。

 請求項9・22に対応する発明は、請求項1・ 14に対応する作用に加え、切替手段は、各弾 波素子への高周波信号の入力先を切り替え 時刻と、弾性波素子のいずれかからの出力 号が検出される時刻とが一致する場合、該 周波信号の入力を待機するので、高精度に 力信号を検出することができる。

 請求項10・23に対応する発明は、請求項1 14に対応する作用に加え、弾性波素子は、圧 電性物質の表面に弾性表面波を励起する弾性 表面波素子であるので、弾性波の応答特性を 高速に測定し得る弾性波測定装置を提供でき る。

 請求項11・24に対応する発明は、請求項10 23に対応する作用において、弾性波素子は 圧電性物質が円筒面を有し、該円筒面に励 される弾性表面波が周回する周回経路を含 ので、弾性表面波の伝播距離を長くするこ ができ、高精度な弾性波測定装置を提供で る。

 請求項12・25に対応する発明は、請求項10 23に対応する作用に加え、弾性波素子は、 電性物質が球状に形成され、励起される弾 表面波が周回する周回経路を有する球状弾 表面波素子であるので、弾性表面波の伝播 離を長くすることができ、高精度な弾性波 定装置を提供できる。

 請求項13・26に対応する発明は、請求項11 12・24・25に対応する作用に加え、弾性表面 が周回経路を1周する周回時間よりも短くな るように、各弾性波素子へ高周波信号を入力 するので、各弾性波素子から時間分離された 出力信号を得ることができる。

図1は、本発明の第1の実施形態に係る 性波測定装置10の構成を示す模式図である。 図2は、同実施形態に係る弾性波測定装 置10の動作を説明するためのフローチャート ある。 図3は、同実施形態に係る弾性波測定装 置10の動作を説明するための信号相関図であ 。 図4は、一般的な弾性波測定装置10Sの構 成を示す模式図である。 図5は、リモート水素センサーの構成を 示す模式図である。

 以下、図面を参照して本発明の実施形態 説明する。

<第1の実施形態>
(弾性波測定装置の構成)
 図1は本発明の第1の実施形態に係る弾性波 定装置10の構成を示す模式図である。

 弾性波測定装置10は、高周波信号の入力 応じて弾性波を励起する複数の弾性波素子 らの応答特性を測定するものである。本実 形態では、弾性波素子として、ボールSAWデ イス5A~5Nを用いる。ボールSAWデバイス5A~5Nを 数個用いることにより、複数種類のガスを 別して計測するガスセンサーや匂いセンサ などに用いることが可能である。ガスや匂 の識別にはその表面に感応膜を形成する事 一般的である。その他、ボールSAWデバイス 、温度計や圧力計等にも用いることができ 。また、感応膜として抗体などの生理物質 選択的に吸着する材料を使用することでバ オセンサにも用いる事が出来る。なお、各 ールSAWデバイス5A~5Nは、球状の圧電性物質 表面に弾性表面波が周回可能な周回経路を している。

 弾性波測定装置10は、設定周波数発生装 (高周波信号発生手段)11・設定長バースト切 出し装置12・送信スイッチ装置(切替手段)13 受信スイッチ装置14A~14N・ADコンバータ(ADC)15 ・検波装置16・加算装置17・平均化装置18A~18N 記憶装置19A~19N・インターフェイス20・制御 置21・表示装置22・入力装置23を備えている

 設定周波数発生装置11は、ボールSAWデバ スの特性に合わせた目的の周波数を励振す 装置である。ここでは、単一の設定周波数 生装置11が高周波信号を発生する。

 設定長バースト切り出し装置12は、設定 波数発生装置11で励振された高周波信号を任 意に定めた時間長毎に切り出すスイッチ装置 である。これにより、高周波バースト信号が 生成される。また、設定長バースト切り出し 装置12は、弾性表面波が周回経路を1周する周 回時間よりも短くなるように、高周波信号を 切り出す時間を調整する。これにより、各ボ ールSAWデバイス5A~5Nから繰り返し出力される 号を時間分離することができる。

 尚、設定周波数発生装置11と設定長バー ト切り出し装置12の組み合わせによってバー スト信号を成しているが、連続的に発生され ている信号を切り出すのではなく、所定のク ロックで動作するLSI(大規模集積回路)それ自 の動作によって、継続時間および位相及び 度がデジタル的に定義された信号を直接生 することで同じ機能を持たせることが出来 事は公知であり、本発明はそれを除かない

 また本発明は、上記の各装置が役割を分 することを仮定して説明を行うが、これら 各装置を例えば一枚のLSIチップに収める事 公知であり、本発明はそれを除かない。

 送信スイッチ装置13は、設定長バースト り出し装置12により切り出された高周波バー スト信号を、ボールSAWデバイス5A~5Nに切り替 ながら入力するものである。ここでは、送 スイッチ装置13は、ボールSAWデバイス5上の 播経路を弾性表面波が1周する周回時間以上 の時間をかけて高周波バースト信号の入力先 を順次切り替える。補足すると、高周波バー スト信号の入力先の切り替えタイミングと、 ボールSAWデバイス5の圧電性物質の直径の長 とは比例する。そのため、送信スイッチ装 13は、ボールSAWデバイス5の圧電性物質が直 1mmの水晶球である場合、高周波バースト信 が150MHzであれば、1μs以上の時間をかけて入 先を切り替える。また、直径が3.3mmであれ 、3.3μs以上の時間が経ってから切り替える

 なお、送信スイッチ装置13は、各ボールSA Wデバイス5A~5Nへの高周波バースト信号の入力 先を切り替える時刻と、それらのボールSAWデ バイス5A~5Nのいずれかからの出力信号が検出 れる時刻とが一致する場合、高周波バース 信号の入力を待機する。これにより、一般 は大きな電圧値を持つ入力信号が出力信号 雑音として加わることを回避できるので、 精度に出力信号を検出することができる。

 受信スイッチ装置14A~14Nは、ボールSAWデバ イス5A~5N毎に設けられており、各ボールSAWデ イス5A~5Nに励起された弾性表面波の周回信 を取り出すものである。ここでは、受信ス ッチ装置14A~14Nは、100周目の周回信号を解析 べき信号として各ボールSAWデバイス5A~5Nか 取り出す。取り出された周回信号は、各ボ ルSAWデバイス5A~5Nからの出力信号として、AD ンバータ15に送出される。なお、上記の100 目というのは例示であり、測定対象の周回 はボールSAWデバイスの特性に応じて設定さ る。

 ADコンバータ(ADC)15は、アナログの出力信 をデジタル信号に変換する装置である。こ アナログ信号は、ボールSAWデバイス5からの 出力信号を、ヘテロダイン検波を行う事によ り周波数をダウンコンバートされた信号も含 む。

 なお、送信スイッチ装置13により、各ボ ルSAWデバイス5A~5Nには、時間差が設けられて 高周波バースト信号が入力される。そのため 、送信スイッチ装置13の切り替えの時間差に じて、各ボールSAWデバイス5A~5Nからの出力 号がADコンバータ15に入ってくる。この結果 各ボールSAWデバイス5A~5Nからの出力信号は 離されているので、ADコンバータ15の使用は1 つだけよいことになる。

 検波装置16は、ADコンバータ15でデジタル された出力信号を、位相と強度のデータに 換する装置である。また、検波装置16は、 相と強度のデータに変換する際の演算機能 有している。

 加算装置17は、検波装置16で演算された位 相と強度のデータを加算する装置である。こ の加算装置17は、各ボールSAWデバイス5A~5Nに 応して記憶領域17A~17Nを有しており、各記憶 域17A~17Nにおいて加算されたデータを一時保 存する。また、加算装置17は、データを演算 る機能も有している。

 平均化装置18A~18Nは、データを演算する機 能を有しており、最初のボールSAWデバイス5A ら最後のボールSAWデバイス5Nへの高周波バ スト信号の入力が、後述する制御装置21によ り設定される「平均化回数」繰り返して実行 された場合、それらの各ボールSAWデバイス5A~ 5Nからの出力信号を平均化するものである。 体的には、平均化装置18A~18Nは、加算装置17 加算された位相データと強度データとを平 化する。

 補足すると、ボールSAWデバイス5の応答特 性の測定では、1回だけの測定ではノイズの 響を除去することができず、データは複数 測定される。すなわち、n個目のボールSAWデ イス5Nの測定データが記憶されると、再度 1個目のボールSAWデバイス5Aから測定が開始 れる。ただし、2回目以降、1個目のボールSAW デバイス5Aを測定する場合は、前回励起され 弾性表面波の周回の影響がなくなってから なわれる必要がある。具体的には、直径1mm 水晶球のボールSAWデバイスに150MHzの高周波 ースト信号を入力した場合、1ms以上の時間 待てば十分である。

 なお、弾性波測定装置10では、複数個の 均化装置18A~18Nにより、各ボールSAWデバイス5 A~5Nからのデータが平均化されるとしてもよ が、単一の平均化装置18により、各ボールSAW デバイス5A~5Nからのデータが順次平均化され としてもよい。

 記憶装置19A~19Nは、平均化装置18A~18Nで平 化されたデータを、ボールSAWデバイス5A~5Nの それぞれに対応させて記憶するものである。 また、各記憶装置19A~19Nは、ボールSAWデバイ 5A~5Nからの位相と強度との他に付帯データを 保存する領域も有している。なお、ここでは 、各記憶装置19A~19Nが、各ボールSAWデバイス5A ~5Nに対応して複数個用いられているが、単一 の記憶装置19の中で各々のデータをアドレス 切り分けて保存するとしてもよい。また、 ータを順次保存するとともに、外部のパー ナルコンピュータ(PC)等に送信できるような 構成としてもよい。

 インターフェイス(IF)20は、上述した各装 11~19と、弾性波測定装置10の全体を制御して いる制御装置21とのデータの中継を可能とす ものである。具体的には、インターフェイ 20は、USBやEthernet(登録商標)、Bluetooth(登録商 標)、IEEE-1394、PHS、WCDMA、CDMA2000、IEEE-802.xx等 有線及び無線に関係なく命令やデータが転 できるようなものである。また、インター ェイス20は、他の弾性波測定装置10と連動し 動作する際の通信を可能とする。

 制御装置21は、弾性波測定装置10の全体を 制御するコンピュータであり、高周波バース ト信号の周波数制御や、バースト信号長の調 整、送信スイッチ装置13の切り替え制御、受 スイッチ装置14A~14Nの切り替え制御等を行な い、測定プログラムを実行して弾性波の応答 測定を開始する。

 具体的には、制御装置21は、高周波信号 最初のボールSAWデバイス5Aに入力した場合、 その最初のボールSAWデバイス5Aからの出力信 を検出する前に、高周波信号の入力先を他 ボールSAWデバイス5B~5Nに順次切り替えるよ に送信スイッチ装置13を制御する。

 また、制御装置21は、「平均化回数」を 定し、平均化装置18A~18Nの演算を制御する。 れから、制御装置21は、平均化装置18A~18Nに り平均化された出力信号に基づいて、各ボ ルSAWデバイス5A~5Nに励起された弾性表面波 応答特性を測定する。

 さらに、制御装置21は、独自でも動作可 であるが、他のコンピュータとの通信や、 示装置22の制御、入力装置23からのデータ入 の受付及び入力数値のエラー処理等を行な 。他にも、制御装置21は、データを吸い上 、外部の記憶装置に保存して管理したり、 告書を作成したり、測定結果をインターネ ト等に公開したりする機能を有している。 た、弾性波測定装置10を複数台用意した場合 、それらを統合的に制御する機能も有してい る。

 表示装置22は、一般的なディスプレイま はタッチパネル式ディスプレイであり、弾 波測定装置10の状態や、タスク状況等を表示 する。

 入力装置23は、一般的なキーボードやマ ス、専用の入力装置、上記タッチパネルデ スプレイなどで構成され、弾性波測定装置10 の各種設定値や、バースト信号の周波数、バ ースト長、平均化回数等の入力を可能にする ものである。

(弾性波測定装置の動作)
 次に本実施形態に係る弾性波測定装置10の 作を図2のフローチャート及び図3の信号相関 図を用いて説明する。

 まず、設定周波数発生装置11により、ボ ルSAWデバイス5A~5Nの特性に合わせた高周波信 号が作り出される(ステップS1)。ここで、最 のボールSAWデバイス5Aへの信号の入力が1回 である場合、設定長バースト切り出し装置2 介して、入力用高周波バースト信号が生成 れる(ステップS2-Yes,S3)。なお、設定長バー ト切り出し装置12では、各ボールSAWデバイス 5A~5Nから出力される信号が時間分離されるよ に、弾性表面波が周回経路を1周する周回時 間よりも短くなるような高周波バースト信号 が生成される。

 次に、高周波バースト信号が、送信スイ チ装置13及び受信スイッチ装置14Aを介して 最初のボールSAWデバイス5Aに入力される。

 そして、最初のボールSAWデバイス5Aに高 波バースト信号が入力されると、送信スイ チ装置13により、高周波信号の入力先が他の ボールSAWデバイス5B~5Nに順次切り替えられる( ステップS4)。この際、送信スイッチ装置13に り、最初のボールSAWデバイス5Aからの出力 号が検出される検出時刻前に、高周波バー ト信号の入力先が他のボールSAWデバイス5B~5N に順次切り替えられる。

 高周波バースト信号が入力されると、各 ールSAWデバイス5A~5Nの伝播経路に弾性表面 が励起される。各ボールSAWデバイス5A~5Nの伝 播経路は周回経路であるので、励起された弾 性表面波は伝播経路を周回し続けることにな る。

 そして、最初の検出時刻以後、最初のボ ルSAWデバイス5Aから最後のボールSAWデバイ 5Nまでの出力信号が受信スイッチ装置14A~14N 介して順次検波される(ステップS5-Yes)。ここ では、弾性表面波が100周したときの周回信号 が測定対象とされているので、最初のボール SAWデバイス5Aに高周波バースト信号を入力し から100μs以後に出力信号が順次検出される

 検波工程では、検出信号の回数を示すカ ンタ値がカウントされた後(ステップS6)、AD( Analog to Digital)コンバータ15によりデジタル された出力信号から、位相データと強度デ タとが検波装置16により求められる(ステッ S7)。そして、カウンタ値に基づいて、加算 置17のデータ保管場所にデータが振り分けら れる(ステップS8)。なお、カウンタ値がボー SAWデバイス5A~5Nの総数より多くなる場合には 、その値がリセットされる(ステップS9-Yes,S10) 。これにより、カウンタ値と各ボールSAWデバ イス5A~5Nとを対応付けることが可能となる。

 尚、位相データや強度データを、クワド チャ検波(直交検波)方法を用いて得ること できる。測定されるべき出力信号を、ADコン バータを用いてデジタル化した信号から算出 された正弦成分と余弦成分から位相データと 強度データを求める事が出来る。

 この後、予め設定された平均化回数分の 答特性の測定が行われる(ステップS11-No)。

 なお、弾性表面波の周回信号の影響がな なるまでには1ms程度の時間を要するので、2 回目以降の測定は、前回の測定から1ms以上経 ってから行われる(ステップS12)。すなわち、 初のボールSAWAデバイス5Aに入力後、再度、 ールSAWデバイス5Aに入力する場合、制御装 21が、1ms以上経過しているかどうかを判断し 、1ms以上経っていなければ(ステップS3-No)、1m s以上待つ。また、制御装置21は、各ボールSAW デバイス5A~5Nに高周波バースト信号を入力す タイミングがステップS5の検波タイミング 重ならないないかどうかを判断し、重なっ いたら、重ならないように入力するタイミ グをずらす(ステップS13)。その後、ステップ S3に進む。ここで、測定するボールSAWデバイ 15の数と、その出力の評価から、弾性表面 の周回信号の影響がなくなるまでの時間は 常は判っているのであるから、上記したよ な論理的な判断工程ではなく、所定の時間 間次の測定を待機するプログラムで実施し も良い。

 上述のステップS3~S13までの処理が平均化 数実行されると、ボールSAWデバイス5A~5N毎 測定データの平均値が平均化装置17により算 出される(ステップS11-Yes,S14)。算出された測 データの平均値は、各ボールSAWデバイス5A~5N に対応して設けられた記憶装置9A~9Nに記憶さ る。

 この後、上述のステップS3~S14までの処理 予め設定された測定回数実施される(ステッ プS15)。

(弾性波測定装置の作用効果)
 以上説明したように、本実施形態に係る弾 波測定装置10は、高周波バースト信号を最 のボールSAWデバイス5Aに入力した場合、その 最初のボールSAWデバイス5Aからの出力信号を 出する検出時刻前に、高周波バースト信号 入力先を他のボールSAWデバイス5B~5Nに順次 り替え、最初の検出時刻以後、最初のボー SAWデバイス5Aから最後のボールSAWデバイス5N での応答特性の出力信号を順次検出する。 れゆえ、弾性波測定装置10によれば、単一 設定周波数発生装置11からの高周波信号が入 力される複数のボールSAWデバイス5A~5Nの応答 性を測定する場合、一つのボールSAWデバイ の応答特性を測定してから他のボールSAWデ イスの応答特性を測定するものに比較して 高速に測定することができる。

 以下、具体例を挙げて説明する。

 前提として、ボールSAWデバイスの直径は1 mmであり、送信スイッチ装置13の切り替えタ ミングは1μsであるとする。そして、測定デ タを1つ得るのに256回分の測定データを平均 化するものとする。また、前回の周回の影響 を受けないように、1回の測定毎に1ms待機す 。

 このような条件の下、ボールSAWデバイス 伝播経路を100周回した弾性表面波の出力信 を測定する。

 直径1mmのボールSAWデバイスにおいて、弾 表面波が伝播経路を1周するには1μsの時間 かかる。ここで、送信スイッチ装置13が入力 先を1μs毎に切り替えると、前回励起された 性表面波の周回の影響が無くなる時間であ 1msを待機する間に、1000個のボールSAWデバイ に切り替えることが可能となる。それゆえ 256回の測定データの平均値を求める場合、1 ms/回×256回=256msとなり、1スキャンに要する時 間が256msとなる。

 一方、従来方式の一般的な弾性波測定装 10Sは、図4に示すような構成を備えている。 図4において、図1と同一部分には同一符号を し、特に説明がない限りは重複した説明を 略する。このような弾性波測定装置10Sでは 一つのボールSAWデバイス5Aに高周波バース 信号を入力した後、そのボールSAWデバイス5A からの出力信号が得られるまでは、他のボー ルSAWデバイス5B~5Nへは高周波バースト信号を 力しない。それゆえ、設定周波数発生装置1 1が単一のものである場合、1個のボールSAWデ イスの測定データを1つ得るだけで256msの時 を要することになる。

 比較すると、本実施形態に係る弾性波測 装置10によれば、同じ256msの時間で、1000個 ボールSAWデバイスからそれぞれ1つずつ測定 ータを得ることができる。換言すれば、1000 個のボールSAWデバイスのそれぞれから1つず 測定データを得る場合、従来方式の弾性波 定装置10Sに比して、全体として、1000分の1の 速さで測定できる。

 つまり、弾性表面波の伝播速度を計測す 方法として、バースト状の出力信号が所定 閾値を超える時刻を測定する方法に従った 、ウエーブレット変換などを用いて出力波 の時間軸における位置の僅かな変化を算出 て遅延時間を直接求める方法を採用したり る事が出来る。

 なお、弾性表面波の測定に際し、各ボー SAWデバイス5A~5Nに励起された弾性表面波の 準時間に対する遅延時間を測定してもよい その遅延時間からボールSAWデバイス表面に 着した物質の量の変化や温度変化を求める とができる。

 また、弾性波測定装置10は、最初のボー SAWデバイス5Aから最後のボールSAWデバイス5N での高周波信号の入力を、予め設定された 均化回数繰り返して実行し、それらの各ボ ルSAWデバイス5A~5Nからの出力信号を平均化 る。それゆえ、ランダムなノイズは打ち消 れ、高精度な弾性波測定装置10を提供できる 。

 また、本実施形態に係るボールSAWデバイ 5A~5Nは、圧電性物質が球状に形成され、励 される弾性表面波の周回経路を有するので 弾性表面波の伝播距離を長くすることがで る。それゆえ、弾性波測定装置10は、高精度 な測定が可能である。

 なお、本実施形態に係るボールSAWデバイ 5A~5Nは、圧電性物質が円筒面を有し、その 筒面に励起される弾性表面波が周回する周 経路を含むものであってもよい。この場合 も、弾性表面波の伝播距離を長くすること できるので、弾性波測定装置10は高精度な測 定が可能である。

 また、本実施形態に係る弾性波測定装置1 0は、弾性表面波が周回経路を1周する周回時 よりも短くなるように、各ボールSAWデバイ 5A~5Nへ高周波信号を入力するので、各ボー SAWデバイス5A~5Nから時間分離された出力信号 を得ることができる。

 また、本実施形態に係る弾性波測定装置1 0は、ADコンバータ15により、ボールSAWデバイ 5A~5Nからの出力信号がアナログ信号である 合、そのアナログ信号をデジタル信号に変 してから検出するので、データの演算等を 易に行なうことができる。

 なお、本実施形態においては、送信スイ チ装置13は、各ボールSAWデバイス5A~5Nへの高 周波信号の入力先を一定の時間間隔で切り替 えるとしてもよい。これにより、効率の良い 切り替え処理を実行することができる。

 ただし、入力先を一定の時間間隔で切り えると、各ボールSAWデバイス5A~5Nへの高周 バースト信号の入力先を切り替える時刻と それらのボールSAWデバイス5A~5Nのいずれかか らの出力信号が検出される時刻とが一致する 場合が生じる。このような場合には、送信ス イッチ装置13は、高周波バースト信号の入力 待機する。これにより、入力信号の影響に り出力信号が検出されなくなることを回避 きるので、高精度に出力信号を検出するこ ができる。

<実施例1> 多種類ガスセンサー(ガス検知 器)
 本実施形態に係る弾性波測定装置10は、多 類ガスセンサーとして利用することができ 。

 弾性波測定装置10を多種類ガスセンサー して利用する場合、ボールSAWデバイスの周 経路の表面にガスと吸着する吸着物質を塗 して感応膜を形成する。ここで、複数種類 ガスが吸着する感応膜ではガスの特定がで ないので、1つの感応膜においては1種類のガ スしか吸着しないようにする。そのため、複 数種類のガスを検知するためには、検知する ガスの種類の数、あるいはそれより多くの種 類の感応膜を用意する必要がある。

 また、ボールSAWデバイスは温度依存性が いので、温度校正用に感応膜を有していな ボールSAWデバイスを用意しておく必要があ 。例えば、検知するガスが9種類とすると、 ボールSAWデバイスは温度校正用のものを入れ て10個必要になる。

 ここでは、ボールSAWデバイスとして、直 が1mmの水晶を用いる。また、入力信号は150M Hzのバースト信号、バースト長は0.8μs、平均 回数は256回、測定周回数は100周目とし、検 するのに周波数を変換するヘテロダイン検 方式を採用する。なお、ボールSAWデバイス 周回する弾性表面波の周回が収まるのに1ms 要する。また、ボールSAWデバイスを2次元的 または3次元的に配列するものとする。

 このようなボールSAWデバイスに対して、 来方式の弾性波測定装置10Sでは、前回の周 の影響がなくなるのを待ってから測定する め、1回の測定毎に1ms待機することになる。 また、測定データを1つ得るのに256回の測定 ータを平均化する。すなわち、1個のボールS AWデバイスについて、平均化した測定データ 1つ得るのに、1ms×256=0.256sの時間を要するこ とになる。それゆえ、10個のボールSAWデバイ の測定データを得るには、0.256s/個×10個=2.56 sかかることになる。このため、従来方式の 性波測定装置10Sでは、各ボールSAWデバイス おいて、2.56s以下の変化は観測不能である。

 一方、本実施例の弾性波測定装置10にお ては、送信スイッチ装置13が100μsのタイミン グで入力先を切り替える。それゆえ、弾性波 測定装置10は、弾性表面波の影響がなくなる での1msの間に、10個のボールSAWデバイスに 力信号を入力できる。また、100周目の周回 号が観測されるので、10個のボールSAWデバイ スのそれぞれについて1つの測定データを得 のには、100μs×10=1msの時間がかかる。よって 、10個のボールSAWデバイスのそれぞれについ 、256回の測定で平均化したデータを得るた には、1ms×256=0.256sかかることになる。この 果、1個のボールSAWデバイスに着目した場合 、0.256s以下の変化に対しては観測不能である が、従来方式の弾性波測定装置10Sに比べると 10倍の時間分解能があることになる。

 この点は、ボールSAWデバイスを多種類ガ センサーとして利用する際の重要な相違と る。すなわち、検知対象9種類中3種類のガ がボールSAWデバイスのところに流れてきて1 以内になくなったことを想定すると、従来 式の弾性波測定装置10Sを用いたガスセンサ では、1秒í0.256秒≒3.9回となることから、 くても、3個のボールSAWデバイスのそれぞれ ら測定データが1つ得られるだけである。測 定データが1つしか得られないとすれば、そ 測定データ自身がノイズであるか否かの判 すら難しく、ガスセンサーとしての使用に え得ない。

 これに対し、本実施に係る弾性波測定装 10によれば、1秒í0.256秒≒3.9回の測定を10個 ボールSAWデバイスに対して行う事が出来る であるから、3個のボールSAWデバイスのそれ ぞれから測定データが3~4点ずつ得られる。そ のため、従来方式の弾性波測定装置10Sを用い たガスセンサーに比して、信頼性が高いもの となる。

 なお、同じ感応膜を有するボールSAWデバ スを2個ずつ備え、合計19個になった場合、 応の時間差により、ガスの流れてきた方向 検知することができる。この場合の送信ス ッチ装置13の切り替えタイミングは、53μsが 妥当である。同じ感応膜を備えたボールSAWデ バイスの数が増えれば増えるほど、ガスの流 れる方向を把握しやすくなる。

<実施例2> リモート水素センサー
 本実施形態に係る弾性波測定装置10は、リ ート水素センサーとして利用することがで る。図5は本実施例に係るリモート水素セン ーの構成を示す模式図である。

 本実施例では、前提として、水素製造装 50が設置された無人の部屋があり、その水 製造装置50には水素漏れの生じるおそれのあ る箇所が100箇所あるとする。そこで、水素漏 れの生じるおそれのある箇所に、水素検知用 の感応膜付きのボールSAWデバイス5Xを100個と それらの温度較正用のボールSAWデバイス5Y 100個との合計200個を配置する。なお、ボー SAWデバイスの圧電性物質は、直径が1mmのも である。

 また、本実施例においては、水素漏れが じているか否かを遠隔地から検知する。そ ために、弾性波測定装置10がWebサーバとな 、インターネットを介してクライアント端 60にデータを送信する。各ボールSAWデバイス と弾性波測定装置10とは、有線もしくは無線 より接続される。弾性波測定装置10の制御 置21には、ボールSAWデバイスから測定データ が常時送られる。制御装置21は、その測定デ タをグラフ化し、クライアント端末60に送 する。さらに、制御装置21は、水素漏れを検 知した場合、アラート信号を出力する。

 ここで、監視対象の部屋は合計200個の直 1mmのボールSAWデバイスが設置されているの 、送信スイッチ装置13の切り替えタイミン を1ms/200=5μsとし、バースト長を0.8μsに設定 ることにより、1msの間に200個のボールSAWデ イスの測定データを得ることができる。そ ゆえ、測定対象の周回数が100周目で、平均 回数が64回とすると、平均化された測定デー タを1つ得るのに要する時間は、1ms×64=64msと る。

 すなわち、本実施例のリモート水素セン ーによれば、64ms毎にボールSAWデバイスを切 り替えており、ほぼリアルタイムに水素製造 装置50全体を監視することができる。

 以下、リモート水素センサーの動作につ て補足する。水素を検知する為の感応膜は ラジウムとニッケルの合金を使用する事が 来る事が公知である。水素製造装置50にリ ート水素センサーが設置された状態で、例 ば51番目のボールSAWデバイス付近から水素が 漏れたと想定する。ここで、感応膜は水素を 吸着すると硬くなり音速を早くする性質があ るので、その箇所に設置された感応膜付きの ボールSAWデバイス5Xからの出力信号は、速度 速くなった弾性表面波の波形を示す。また 弾性表面波のエネルギーを感応膜が吸収す 事によって起こる弾性表面波の減衰が大き なる現象を、強度の低下から観測すること 出来る。それゆえ、感応膜付きのボールSAW バイス5Xからの出力信号は、水素濃度に応 て変化が大きくなり、水素が漏れていると 断ができるようになる。なお、感応膜のな 温度較正用のボールSAWデバイス5Yからの出力 信号においては、温度に対する変化以外の変 化はない。

 また、水素は徐々に周りに広がっていき 51番目のボールSAWデバイスのとなりに設置 れた50番目・52番目のボールSAWデバイスの近 にも漂っていく。そして、50番目及び52番目 のボールSAWデバイスも51番目のボールSAWデバ スと同様に反応をする。この際、水素の濃 に依存して弾性表面波の音速と強度とが変 するので、それぞれのボールSAWデバイスに いて時間的変化率が異なる。

 さらに、ボールSAWデバイスを3次元的に配 置すると、水素濃度に応じて音速と強度とが 異なるので、どの部分で水素漏れが発生し、 どのようにガスが広がっていくかを観測でき る。また、水素の漏れた箇所も特定できるの で、水素製造装置を修理する際に迅速な対応 ができる。

 また、弾性表面波測定装置はインターネ トに接続されているので、遠隔地から、こ 部屋を監視することが可能であり、水素漏 の確認を安全に行なうことができる。なお 制御装置21は、インターネットにつながっ おり、同じ建物内だけでなく、遠隔地にお てもインターネット経由で情報の閲覧がで るようになっている。

 なお、本発明における複数の弾性波素子 、弾性表面波が伝播する基材が、必ずしも 個に形成されていなくても良く、また、弾 表面波が周回して伝播する表面が必ずしも 離されている必要もない。相互の弾性波素 や弾性表面波素子において、互いに独立し 弾性波あるいは弾性表面波を励起できれば く、伝播媒体である基材や基板を共通して る弾性波素子や弾性表面波素子も複数の弾 波素子としてみなして良い事は本発明の主 から明白である。

 例えば、球形弾性表面波素子においては、 電性結晶基材としてニオブ酸リチウム(LiNbO 3 )やタンタル酸リチウム(LiTaO 3 )など、単一の球形基材に、10本程度の複数の 弾性表面波の周回経路を形成できることが知 られているが、このような単一の球形基材表 面の各周回経路上に独立した櫛型電極を形成 して複数の球形弾性表面波素子と同じ機能を 単一の機材上に形成できることがしられてお り、本発明はこのような球状弾性表面波素子 への適用も除外するものではない。

<その他>
 なお、本発明は、上記実施形態そのままに 定されるものではなく、実施段階ではその 旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して 体化できる。また、上記実施形態に開示さ ている複数の構成要素の適宜な組み合わせ より種々の発明を形成できる。例えば、実 形態に示される全構成要素から幾つかの構 要素を削除してもよい。更に、異なる実施 態に構成要素を適宜組み合わせてもよい。

 本発明によれば、単一の高周波信号発生 段からの高周波信号が入力される複数の弾 波素子の応答特性を高速に測定できる。