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Patent Searching and Data


Title:
ELASTOMER COMPOSITION, METHOD FOR PRODUCING THE SAME, AND ERASER USING THE COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090590
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an elastomer composition which is characterized in that crosslinked natural rubber particles are dispersed like islands in a matrix of a biomass plastic. Also disclosed is an eraser using such an elastomer composition as a base material. The elastomer composition and the eraser do not depend on fossil resources, while being recyclable. Consequently, the elastomer composition and the eraser are environmental friendly and suited to the recycling-oriented society.

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JP5777901Plastic eraser
JP4848995Eraser
Inventors:
MORIMOTO KAZUKI (JP)
NISHIOKA YASUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/001479
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
December 27, 2007
Export Citation:
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Assignee:
SEED CO LTD (JP)
MORIMOTO KAZUKI (JP)
NISHIOKA YASUHIRO (JP)
International Classes:
B43L19/00; C08L7/00; C08J3/24; C08L91/00; C08L101/00; C08L101/16
Foreign References:
JP2000159936A2000-06-13
JP2004143315A2004-05-20
JP2005154586A2005-06-16
JP2003292679A2003-10-15
Attorney, Agent or Firm:
ITAMI, Kenji (2-11 Doshomachi 1-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 45, JP)
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Claims:
 バイオマスプラスチックからなるマトリックス中に、架橋天然ゴム粒子が島状に分散されていることを特徴とするエラストマー組成物。
 バイオマスプラスチックがポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリアミド11、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、酢酸セルロース、エステル化澱粉、キトサン-セルロース澱粉、澱粉-変性ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載のエラストマー組成物。
 バイオマスプラスチックが生分解性バイオマスプラスチックであることを特徴とする請求項1記載のエラストマー組成物。
 バイオマスプラスチックと天然ゴムとゴム架橋剤をバイオマスプラスチックの溶融温度以上で且つゴム架橋剤の架橋温度以上において、混練することにより、前記バイオマスプラスチックからなるマトリックス中に、前記架橋ゴム粒子が分散されていることを特徴とするエラストマー組成物の製造方法。
 バイオマスプラスチックがポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリアミド11、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、酢酸セルロース、エステル化澱粉、キトサン-セルロース澱粉、澱粉-変性ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4記載のエラストマー組成物の製造方法。
 バイオマスプラスチックが生分解性バイオマスプラスチックであることを特徴とする請求項4記載のエラストマー組成物の製造方法。
 バイオマスプラスチックからなるマトリックス中に、架橋天然ゴム粒子が島状に分散されているエラストマー組成物からなることを特徴とする字消し。
 バイオマスプラスチックがポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリアミド11、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、酢酸セルロース、エステル化澱粉、キトサン-セルロース澱粉、澱粉-変性ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項7記載の字消し。
 バイオマスプラスチックが生分解性バイオマスプラスチックであることを特徴とする請求項7記載の字消し。
 エラストマー組成物が天然ゴム50~99重量%、バイオマスプラスチックが50~1重量%、及びゴム架橋剤が天然ゴム100重量部に対し0.1~5重量部からなるエラストマー字消し組成物であることを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の字消し。
 更に、軟化剤を含有することを特徴とする請求項7~10のいずれか1項に記載の字消し。
 軟化剤がバイオマス由来であることを特徴とする請求項11記載の字消し。
 軟化剤が動植物油、これに由来する可塑剤から選ばれることを特徴とする請求項11又は12記載の字消し。
 軟化剤が天然ゴムとバイオマスプラスチックとの合計100重量部に対して1~200重量部であることを特徴とする請求項11~13のいずれか1項に記載の字消し。
 更に、充填剤を含有することを特徴とする請求項7~14のいずれか1項に記載の字消し。
 充填剤がバイオマス由来であることを特徴とする請求項15記載の字消し。
 充填剤が貝殻粉末、卵殻粉末から選ばれる請求項15又は16記載の字消し。
 充填剤が天然ゴムとバイオマスプラスチックとの合計100重量部に対して10~1000重量部であることを特徴とする請求項15~17のいずれか1項に記載の字消し。
 バイオマスプラスチックからなるマトリックス中に、架橋天然ゴム粒子が島状に分散されているエラストマーと、塩化ビニル樹脂とを含有してなることを特徴とする字消し。
 バイオマスプラスチックが、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリアミド11、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、酢酸セルロース、エステル化澱粉、キトサン-セルロース澱粉、澱粉-変性ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項19記載の字消し。
 バイオマスプラスチックが生分解性バイオマスプラスチックであることを特徴とする請求項19記載の字消し。
 エラストマーが、天然ゴム50~99重量%、バイオマスプラスチック50~1重量%、及びゴム架橋剤が天然ゴム100重量部に対し0.1~5重量部からなるエラストマー字消し組成物であることを特徴とする請求項19~21のいずれか1項に記載の字消し。
 更に、軟化剤を含有することを特徴とする請求項22記載の字消し。
 軟化剤がバイオマス由来であることを特徴とする請求項23記載の字消し。
 軟化剤が動植物油、これに由来する可塑剤から選ばれることを特徴とする請求項23又は24記載の字消し。
 軟化剤が天然ゴムとバイオマスプラスチックとの合計100重量部に対して1~200重量部であることを特徴とする請求項23~25のいずれか1項に記載の字消し。
 更に、充填剤を含有することを特徴とする請求項22~26のいずれか1項に記載の字消し。
 充填剤がバイオマス由来であることを特徴とする請求項27記載の字消し。
 充填剤が貝殻粉末、卵殻粉末から選ばれる請求項27又は28記載の字消し。
 充填剤が天然ゴムとバイオマスプラスチックとの合計100重量部に対して10~1000重量部であることを特徴とする請求項27~29のいずれか1項に記載の字消し。
 塩化ビニル樹脂が、塩化ビニル樹脂100重量部、可塑剤60~180重量部からなる塩化ビニル樹脂字消し組成物であることを特徴とする請求項19~30のいずれか1項に記載の字消し。
 エラストマー字消し組成物からなる字消しと、塩化ビニル樹脂字消し組成物からなる字消しとを溶融混練し、成形することを特徴とする字消しの製造方法。
 エラストマー字消し組成物が、天然ゴム50~99重量%、バイオマスプラスチック50~1重量%、及びゴム架橋剤が天然ゴム100重量部に対し0.1~5重量部からなることを特徴とする請求項32記載の字消しの製造方法。
 塩化ビニル樹脂字消し組成物が、塩化ビニル樹脂100重量部、可塑剤60~180重量部からなることを特徴とする請求項32又は33記載の字消しの製造方法。
 エラストマー字消し組成物からなる字消しが30~90重量%、塩化ビニル樹脂字消し組成物からなる字消しが70~10重量%であることを特徴とする請求項32~34のいずれか1項に記載の字消しの製造方法。
Description:
エラストマー組成物、その製造 法、及び該組成物を用いた字消し

  本発明は、エラストマー組成物、その 造方法、及び該組成物を用いた字消しに関 、更に詳しくは、化石資源に依存すること く、リサイクルが可能で、環境に優しく、 環型社会に対応した、エラストマー組成物 その製造方法、及び該組成物を用いた字消 に関する。

  これまで、産業・経済は石油・石炭等の 石資源の利用によって発展し、大量生産、 量消費、大量廃棄の社会システムが構築さ 、現在、生活基盤の多くを枯渇が予想され 化石資源に依存している。
 現在の社会システムは経済的な豊かさや便 さを生み出してきたが、一方では自然の浄 能力を超えた廃棄物や二酸化炭素を排出し 地球温暖化、有害物質等の環境問題を深刻 させている。

 このような問題を解決するためには、こ までの、有限な資源から商品を大量に生産 、これを大量に消費、廃棄する一方通行の 会システムを改め、廃棄物の発生を抑制し 限りある資源を有効活用する循環型社会へ 移行が強く求められている。この循環型社 の形成に向けて、我が国では平成14年12月に 「バイオマス・ニッポン総合戦略」を閣議決 定し、産業競争力の再構築に取り組んでいる 。

 バイオマスは、自然の恵みによりもたら れる持続的に再生可能な有機資源である。 イオマスは燃焼すると二酸化炭素を排出す が、成長時に光合成により大気中の二酸化 素を吸収・固定するので、実質的に二酸化 素を増加させないという特徴を有する。こ を「カーボンニュートラル」と呼び、化石 源由来のエネルギーや製品をバイオマスに き換えることで二酸化炭素排出量の大幅な 減が可能となり、従って、その技術及び製 開発が強く求められている。

 近年、高分子材料においても、循環型社会 形成に配慮した数多くの提案がなされてい 。
 例えば、日本国特開平10-274494号公報には天 ゴムと生分解性プラスチックとからなるゴ 製造用組成物(実施例では加硫剤、加硫促進 剤を使用)が記載され(特許文献1)、また日本 特開2000-95898号公報には生分解性材料とエポ シ化ポリイソプレンと、必要により、更に 橋剤を混合してえられる生分解性材料組成 が記載され(特許文献2)、また日本国特開2000 -319446号公報には天然ゴムに生分解性樹脂と 填剤とを添加した生分解性ゴム組成物が記 され(特許文献3)、また日本国特開2003-183488号 公報には結晶性ポリ乳酸と、天然ゴム、ポリ イソプレンから選ばれたゴム成分とからなる ポリ乳酸系樹脂組成物が記載され(特許文献4) 、また日本国特開2004-143315号公報にはポリ乳 からなる連続相中に天然ゴム等からなる分 相が均一に微分散されたポリマーブレンド 料(特許文献5)等が挙げられる。

 他方、字消しは、塩化ビニル樹脂からなる 化ビニル字消し、スチレン系熱可塑性エラ トマーあるいはオレフィン系熱可塑性エラ トマーからなる非塩化ビニル字消し、及び 然ゴム字消しの3種類に大別することができ る。
 このうち塩化ビニル字消し、非塩化ビニル 消しは字消し市場の9割超を占め、これらを 構成する高分子材料や可塑剤、軟化剤はいず れも石油等の化石資源由来の材料であり、こ れらの字消しを利用し続けることは上記循環 型社会形成の趣旨に反する。
 これに対し、例えば、日本国特開2000-43492号 公報や「ゴム工業便覧」(新版、日本ゴム協 編 表25.2、817頁、昭和48年11月15日 社団法人 ゴム協会発行)に記載されている通り、天然 ム字消しは、天然ゴムや植物油から製造さ るサブ(ファクチス)等のバイオマスを活用し ており、循環型社会形成の趣旨に合致したも のである(特許文献6、非特許文献1)。

特開平10-274494号公報

特開2000-95898号公報

特開2000-319446号公報

特開2003-183488号公報

特開2004-143315号公報

特開2000-43492号公報(実施例1、2参照) 「ゴム工業便覧」(新版)日本ゴム協会編 表25.2、817頁、昭和48年11月15日 社団法人ゴ 協会発行

 しかしながら、上記従来技術において、 ムに加硫や架橋を施さないものは引張り強 や弾性が不十分なため、用途が制限される 合があり、例えば、字消し用材料としては ム弾性が発現せず適当ではない。一方、加 や架橋を施したものは引張り強度や弾性が き過ぎるため用途が制限される場合があり 例えば、字消し用材料としては硬くなりゴ 弾性が得られず不適当である。更には、加 や架橋工程が必要であるため製造工程が複 となるばかりでなく、加硫剤の硫黄や加硫 進剤、助剤の酸化亜鉛等の加硫薬剤の安全 についての問題もはらんでいる。

 他方、天然ゴム字消しは、上記したとお 、循環型社会形成の要請には適合するもの 、例えば、塩化ビニル字消しに比べて消字 能が劣ること、加硫工程を含むため塩化ビ ル字消しや非塩化ビニル字消しに比べて製 工程が複雑で、また、上記した如く、硫黄 加硫促進剤等の加硫薬剤の安全性等にも問 がある。更に、製造工程内で発生する端材 再利用が困難であることから不経済であり 生産性にも問題がある。

  本発明はかかる実情に鑑み、上記従来 術の問題点を解決するもので、従来の加硫 架橋では得られない引張り強度、弾性等の 性を備えた、バイオマスプラスチックから るマトリックス中に、架橋天然ゴム粒子が 状に分散されているエラストマー組成物、 イオマスプラスチックと天然ゴムとゴム架 剤をバイオマスプラスチックの溶融温度以 で且つゴム架橋剤の架橋温度以上で混練し バイオマスプラスチックからなるマトリッ ス中に、架橋天然ゴム粒子を島状に分散さ るエラストマー組成物の製造方法、及び該 成物を用いた字消しを提供するものである

 本発明は上記目的を達成するためになされ もので、本発明の請求項1は、バイオマスプ ラスチックからなるマトリックス中に、架橋 天然ゴム粒子が島状に分散されていることを 特徴とするエラストマー組成物を内容とする 。
 本発明の請求項2は、バイオマスプラスチッ クがポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、 ポリアミド11、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、酢酸 ルロース、エステル化澱粉、キトサン-セル ロース澱粉、澱粉-変性ポリビニルアルコー から選ばれる少なくとも1種であることを特 とする請求項1記載のエラストマー組成物を 内容とする。
 本発明の請求項3は、バイオマスプラスチッ クが生分解性バイオマスプラスチックである ことを特徴とする請求項1記載のエラストマ 組成物を内容とする。

 本発明の請求項4は、バイオマスプラスチッ クと天然ゴムとゴム架橋剤をバイオマスプラ スチックの溶融温度以上で且つゴム架橋剤の 架橋温度以上において、混練することにより 、前記バイオマスプラスチックからなるマト リックス中に、前記架橋ゴム粒子が分散され ていることを特徴とするエラストマー組成物 の製造方法を内容とする。
 本発明の請求項5は、バイオマスプラスチッ クがポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、 ポリアミド11、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、酢酸 ルロース、エステル化澱粉、キトサン-セル ロース澱粉、澱粉-変性ポリビニルアルコー から選ばれる少なくとも1種であることを特 とする請求項4記載のエラストマー組成物の 製造方法を内容とする。
 本発明の請求項6は、バイオマスプラスチッ クが生分解性バイオマスプラスチックである ことを特徴とする請求項4記載のエラストマ 組成物の製造方法を内容とする。

 本発明の請求項7は、バイオマスプラスチッ クからなるマトリックス中に、架橋天然ゴム 粒子が島状に分散されているエラストマー組 成物からなることを特徴とする字消しを内容 とする。
 本発明の請求項8は、バイオマスプラスチッ クがポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、 ポリアミド11、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、酢酸 ルロース、エステル化澱粉、キトサン-セル ロース澱粉、澱粉-変性ポリビニルアルコー から選ばれる少なくとも1種であることを特 とする請求項7記載の字消しを内容とする。
 本発明の請求項9は、バイオマスプラスチッ クが生分解性バイオマスプラスチックである ことを特徴とする請求項7記載の字消しを内 とする。
 本発明の請求項10は、エラストマー組成物 天然ゴム50~99重量%、バイオマスプラスチッ が50~1重量%、及びゴム架橋剤が天然ゴム100重 量部に対し0.1~5重量部からなるエラストマー 消し組成物であることを特徴とする請求項7 ~9のいずれか1項に記載の字消しを内容とする 。
 本発明の請求項11は、更に、軟化剤を含有 ることを特徴とする請求項7~10のいずれか1項 に記載の字消しを内容とする。
 本発明の請求項12は、軟化剤がバイオマス 来であることを特徴とする請求項11記載の字 消しを内容とする。
 本発明の請求項13は、軟化剤が動植物油、 れに由来する可塑剤から選ばれることを特 とする請求項11又は12記載の字消しを内容と る。
 本発明の請求項14は、軟化剤が天然ゴムと イオマスプラスチックとの合計100重量部に して1~200重量部であることを特徴とする請求 項11~13のいずれか1項に記載の字消しを内容と する。
 本発明の請求項15は、更に、充填剤を含有 ることを特徴とする請求項7~14のいずれか1項 に記載の字消しを内容とする。
 本発明の請求項16は、充填剤がバイオマス 来であることを特徴とする請求項15記載の字 消しを内容とする。
 本発明の請求項17は、充填剤が貝殻粉末、 殻粉末から選ばれる請求項15又は16記載の字 しを内容とする。
 本発明の請求項18は、充填剤が天然ゴムと イオマスプラスチックとの合計100重量部に して10~1000重量部であることを特徴とする請 項15~17のいずれか1項に記載の字消しを内容 する。

 本発明の請求項19は、バイオマスプラスチ クからなるマトリックス中に、架橋天然ゴ 粒子が島状に分散されているエラストマー 、塩化ビニル樹脂とを含有してなることを 徴とする字消しを内容とする。
 本発明の請求項20は、バイオマスプラスチ クが、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネー 、ポリアミド11、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、酢 酸セルロース、エステル化澱粉、キトサン- ルロース澱粉、澱粉-変性ポリビニルアルコ ルから選ばれる少なくとも1種であることを 特徴とする請求項19記載の字消しを内容とす 。
 本発明の請求項21は、バイオマスプラスチ クが生分解性バイオマスプラスチックであ ことを特徴とする請求項19記載の字消しを内 容とする。
 本発明の請求項22は、エラストマーが、天 ゴム50~99重量%、バイオマスプラスチック50~1 量%、及びゴム架橋剤が天然ゴム100重量部に 対し0.1~5重量部からなるエラストマー字消し 成物であることを特徴とする請求項19~21の ずれか1項に記載の字消しを内容とする。
 本発明の請求項23は、更に、軟化剤を含有 ることを特徴とする請求項22記載の字消しを 内容とする。
 本発明の請求項24は、軟化剤がバイオマス 来であることを特徴とする請求項23記載の字 消しを内容とする。
 本発明の請求項25は、軟化剤が動植物油、 れに由来する可塑剤から選ばれることを特 とする請求項23又は24記載の字消しを内容と る。
 本発明の請求項26は、軟化剤が天然ゴムと イオマスプラスチックとの合計100重量部に して1~200重量部であることを特徴とする請求 項23~25のいずれか1項に記載の字消しを内容と する。
 本発明の請求項27は、更に、充填剤を含有 ることを特徴とする請求項22~26のいずれか1 に記載の字消しを内容とする。
 本発明の請求項28は、充填剤がバイオマス 来であることを特徴とする請求項27記載の字 消しを内容とする。
 本発明の請求項29は、充填剤が貝殻粉末、 殻粉末から選ばれる請求項27又は28記載の字 しを内容とする。
 本発明の請求項30は、充填剤が天然ゴムと イオマスプラスチックとの合計100重量部に して10~1000重量部であることを特徴とする請 項27~29のいずれか1項に記載の字消しを内容 する。
 本発明の請求項31は、塩化ビニル樹脂が、 化ビニル樹脂100重量部、可塑剤60~180重量部 らなる塩化ビニル樹脂字消し組成物である とを特徴とする請求項19~30のいずれか1項に 載の字消しを内容とする。

 本発明の請求項32は、エラストマー字消し 成物からなる字消しと、塩化ビニル樹脂字 し組成物からなる字消しとを溶融混練し、 形することを特徴とする字消しの製造方法 内容とする。
 本発明の請求項33は、エラストマー字消し 成物が、天然ゴム50~99重量%、バイオマスプ スチック50~1重量%、及びゴム架橋剤が天然ゴ ム100重量部に対し0.1~5重量部からなることを 徴とする請求項32記載の字消しの製造方法 内容とする。
 本発明の請求項34は、塩化ビニル樹脂字消 組成物が、塩化ビニル樹脂100重量部、可塑 60~180重量部からなることを特徴とする請求 32又は33記載の字消しの製造方法を内容とす 。
 本発明の請求項35は、エラストマー字消し 成物からなる字消しが30~90重量%、塩化ビニ 樹脂字消し組成物からなる字消しが70~10重量 %であることを特徴とする請求項32~34のいずれ か1項に記載の字消しの製造方法を内容とす 。

 本発明のエラストマー組成物は、化石資 に頼らず、原料として用いられる材料は、 ずれもバイオマス由来の天然ゴム及びバイ マスプラスチックであり、従って、廃棄し も大気中の二酸化炭素を増加させることが く、環境に優しいエラストマー組成物であ 。また、バイオマスプラスチックとして生 解性のものを用いることにより、自然環境 で分解され、一層環境適応型のエラストマ 組成物が提供される。

 また、本発明のエラストマー組成物は、 可塑性エラストマーであるため、成形時に る端材は容易にリサイクルが可能で、従っ 、コストダウンが図られるとともに、資源 環型社会に適合するものである。

 更に、本発明のエラストマー組成物の製 方法は、天然ゴムとバイオマスプラスチッ との混練と天然ゴムの架橋とを同時に行う め、工程が簡略化され、生産性が高い。ま 、天然ゴムの架橋に硫黄、酸化亜鉛などの 硫剤や加硫促進剤を使用しないため、安全 も高い。

 本発明のエラストマー組成物は、従来の 硫や架橋で得られる材料とは異なり、例え 、字消しの基材として好適である。

 本発明のエラストマー組成物からなる字 しは、化石資源に頼る従来の塩化ビニル字 しや非塩化ビニル字消しとは異なり環境に しく、また、成形時に出る端材は容易にリ イクルされ、材料の無駄が減るためコスト ウンが図られる。

 また、従来の天然ゴム字消しは混練工程と 別に架橋工程が必要であるのに対して、本 明では混練と同時に架橋が行われるため、 程が簡略化され生産性が高い。
 また、従来の天然ゴム字消しは、硫黄、酸 亜鉛等の加硫剤や加硫促進剤を使用するの 対し、本発明の字消しはこのような薬剤を 用しないため、安全性も高い。

 更に、本発明の字消しは、従来の天然ゴム 消しや非塩化ビニル字消しに比べ消字性能 高い。
 更にまた、本発明のエラストマー組成物か なる字消しは、塩化ビニル樹脂、好ましく 、塩化ビニル樹脂組成物からなる字消しを 有させることにより、化石資源への依存度 軽減するとともに、消字性能を一層高める とができる。

  本発明のエラストマー組成物は、バイオ スプラスチックからなるマトリックス(海)中 に、架橋天然ゴム粒子が島状に分散されてい る海島構造からなることを特徴とする。
 本発明で用いられる天然ゴムは、ラテック から固形ゴムに加工する方法によってシー ラバー、ペールクレープ、ブラウンクレー 、ブランケットクレープ、ブロックラバー クラムラバー等に分類され、種々の格付け 級があるが、それらに制限はなく何れでも 用でき、産地にも制限はない。また、エポ シ化天然ゴムに挙げられるような天然ゴム 導体も利用できる。これらは単独で又は必 に応じ、2種以上組み合わせて用いられる。

 本発明で用いられるバイオマスプラスチッ は、化学合成系、微生物生産系、天然物系 分類できる。化学合成系としては、とうも こし、ジャガイモ、サトウキビから得られ 糖類や澱粉を発酵させて得た乳酸を重合さ たポリ乳酸樹脂(例えば三井化学社製レイシ ア)、澱粉から製造されるコハク酸と1,4-ブタ ジオールを原料とするポリブチレンサクシ ート(例えば三菱化学社製GS-Pla)、ひまし油 原料とするポリアミド11(例えばアルケマ社 リルサンB)が挙げられる。微生物生産系とし ては、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸(例えば三菱ガ 化学社製ビオグリーン)が挙げられる。天然 系としては、酢酸セルロース(例えばダイセ ル化学社製セルグリーンPCA)、エステル化澱 (例えば日本コーンスターチ社製コーンポー )、キトサン-セルロース-澱粉(例えばアイセ ロ化学社製ドロンCC)、澱粉-変性ポリビニル ルコール(例えばノバモント社製Mater-Bi)等が げられる。これらは単独で又は必要に応じ 2種以上組み合わせて用いられる。
 バイオマスプラスチックとして再生可能な 源である生分解性のものを用いることによ 、一層環境適応型のエラストマー組成物と ることができる。

 天然ゴムとバイオマスプラスチックの組 比率は、目的とするエラストマー組成物の 途や物性により適宜決定すればよいが、例 ば、字消しの基材としては、天然ゴムが50~9 9重量%、バイオマスプラスチックが50~1重量% 範囲が好ましく、より好ましくは天然ゴム70 ~95重量%、バイオマスプラスチックが30~5重量% である。バイオマスプラスチックが1重量%未 になるとエラストマー組成物の流動性が悪 成形性に問題が出る。バイオマスプラスチ クが50重量%を越えるとエラストマー組成物 硬くなりゴム弾性が発現せず、例えば、字 しの基材として使用した場合に十分な消字 能が発揮されない傾向がある。

 本発明で用いられるゴム架橋剤としては 有機過酸化物が好適に使用できる。具体的 は、ジクミルパーオキサイド(例えば日本油 脂社製パークミルD)、2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-ブ ルパーオキシヘキサン(例えば日本油脂社製 パーヘキサ25B)、ジ-t-ブチルパーオキシジイ プロピルベンゼン(例えば日本油脂社製パー チルP)、2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-ブチルパーオ シヘキシン-3(例えば日本油脂社製パーヘキ ン25B)等が挙げられる。また、その他有機加 剤も使用できる。具体的には、N,N″-m-フェ レンジマレイミド(例えば大内新興化学社製 バルノックPM)、p-キノンジオキシム(例えば大 内新興化学社製バルノックGM)、アルキルフェ ノールホルムアルデヒド樹脂(例えば田岡化 社製タッキロール201)等が挙げられる。これ は単独で又は必要に応じ、2種以上組み合わ せて用いられる。

 ゴム架橋剤は、天然ゴム100重量部に対し0 .1~5.0重量部使用される。ゴム架橋剤が0.1重量 部未満では架橋が不十分となり、天然ゴムが 粒子とならず目的とする構造が得られず、一 方、5.0重量部を越えると架橋ゴム粒子の反発 弾性が大きくなりすぎ、成形性に問題が生じ る傾向がある。

 本発明のエラストマー組成物には、バイ マスプラスチック材料や天然ゴム材料の分 において使用される各種の添加剤を添加す ことが可能である。このような添加剤とし は、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光 定剤、酸化防止剤等の耐候性改良剤、高級 肪酸系アルコール、脂肪族アマイド、金属 鹸、脂肪酸エステル等の滑剤等が挙げられ 。

 本発明のエラストマー組成物は、バイオマ プラスチック、天然ゴム及びゴム架橋剤、 に必要に応じ、軟化剤、充填剤等を混練機 入れ、バイオマスプラスチックの溶融温度 上で且つゴム架橋剤の架橋温度以上で混練 ることにより得ることができる。
 混練は高剪断下で混練することが好ましく このような混練機としては、二軸混練押出 、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、ミ シングロール等が挙げられるが、これらの では好ましくは二軸混練押出機が用いられ 。
 バイオマスプラスチックの溶融温度以上と 、バイオマスプラスチックの溶融温度より1 0~50℃高い温度が好ましく、また、ゴム架橋 の架橋温度以上とは、ゴム架橋剤の架橋温 より5~20℃高い温度が好ましい。

 本発明のエラストマー組成物は、優れた弾 や緩衝性を有し、包装用緩衝材、断熱材、 音材、吸音材、畳床、床材、壁材等の分野 おいて有用で、特に、字消し用の基材とし 有用である。
 本発明のエラストマー組成物が従来の加硫 架橋したものに比べ、このようなユニーク 物性を有する理由としては、混練されるこ により、ゴム成分が切断されることによる のと考えられる。

 本発明のエラストマー組成物を字消しの 材として使用する場合は、更に、軟化剤、 填剤、有機・無機顔料、染料等の着色材、 料、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、 カビ剤などの他の添加物も適宜任意に使用 てエラストマー字消し組成物とされる。

 軟化剤としては、鉱物油、動植物油あるい これらを由来とする可塑剤が使用できる。 物油として具体的には、パラフィン系プロ スオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳 族系プロセスオイル等が挙げられる。動植 油として具体的には、菜種油、菜種白絞油 ひまし油、綿実油、亜麻仁油、大豆油、胡 油、とうもろこし油、紅花油、パーム油、 シ油、落花生油、木蝋、ロジン、パインタ ル、トール油等が挙げられる。動植物油を 来とする可塑剤としてはグリセリン脂肪酸 ステルが挙げられ、具体的にはグリセリン アセトモノラウレート、グリセリントリア テート、グリセロールジアセテート等が挙 られる。これらは単独で又は必要に応じ、2 種以上組み合わせて用いられる。一層環境適 応型のエラストマー組成物を提供できる点で 、再生可能な資源であるバイオマス由来の動 植物油あるいはこれに由来する可塑剤を用い るのが好ましい。
 軟化剤の配合量は、天然ゴムとバイオマス ラスチックの混合物100重量部に対して1~200 量部添加することができる。好ましくは10~15 0重量部である。軟化剤が1重量部未満では軟 剤の添加量が十分でなく、一方、200重量部 越えるとブリードするおそれがある。

 充填剤としては、重質炭酸カルシウム、軽 炭酸カルシウム、シリカ、珪藻土、酸化マ ネシウム、酸化チタン、タルク、セリサイ 、石英粉末、モンモリロナイト、ホタテ、 キ、しじみなどの貝殻粉末、卵殻粉末、有 中空粒子、無機中空粒子等が挙げられる。 れらは単独で又は必要に応じ、2種以上組み 合わせて用いられる。一層環境適応型のエラ ストマー組成物を提供できる点で、廃棄物と して大量に発生するバイオマス由来のホタテ 、カキ等の貝類粉末あるいは卵殻粉末を用い るのが好ましい。
 充填剤の配合量は、天然ゴムとバイオマス ラスチックの混合物100重量部に対して10~1000 重量部添加することができる。好ましくは50~ 500重量部である。10重量部未満では充填剤の 加効果が十分でなく、一方、1000重量部を越 えると組成物が硬くなり、十分なゴム弾性が 発現せず、例えば字消しの基材として使用し た場合に十分な消字性能が発揮されない傾向 がある。

 上記エラストマー字消し組成物を用いた 発明の字消しは、上記エラストマー字消し 成物をプレス成形、射出成形、押出成形等 より成形され、所定の寸法に裁断されてエ ストマーからなる字消しとされる。

 以上の如くして得られるエラストマーから る字消し(以下、エラストマー字消しと記す )は、塩化ビニル樹脂、好ましくは、塩化ビ ル樹脂からなる字消し(以下、塩化ビニル樹 字消しと記す)を含有させることにより更に 消字性能を高めることができる。
 このような高消字性能字消しは、エラスト ーと塩化ビニル樹脂とを軟化剤、充填材、 塑剤、着色剤、香料等の添加物とともに溶 混練し、成形することもできるが、上記し エラストマー字消しと、塩化ビニル樹脂字 しとを混合して溶融混練する方が、消字性 を効果的に高めることができる点で好まし 。従って、以下、この好ましい方法に沿っ 説明する。

 本発明における塩化ビニル樹脂字消しに いられる塩化ビニル樹脂は特に制限されず 公知の塩化ビニル樹脂が用いられ、ペース 樹脂、ストレート樹脂のいずれでもよい。 化ビニル樹脂には可塑剤が添加され、更に 必要に応じ、安定剤、着色料、香料等の添 物も適宜任意に添加することも可能である

 可塑剤としては、フタル酸ジオクチル(DOP) フタル酸ジノニル(DNP)、フタル酸ジイソノニ ル(DINP)、フタル酸ジイソデシル(DIDP)、フタル 酸ジトリデシル(DTDP)、フタル酸ジウンデシル (DUP)等のフタル酸エステル系可塑剤;トリメリ ット酸ジイソオクチル(TIOTM)等のトリメリッ 酸エステル系可塑剤;ポリエステル系可塑剤 が挙げられ、これらは単独で又は必要に応 2種以上組み合わせて用いられる。
 可塑剤は塩化ビニル樹脂100重量部に対して6 0~180重量部、好ましくは100~160重量部添加され る。100重量部未満では、組成物が硬くなり十 分な消字性能が発揮されず、一方、160重量部 を越えると、可塑剤が移行したり、ブリード する恐れがある。

 ペースト樹脂の場合は、ペースト樹脂と可 剤、更に必要に応じ、その他の添加物とか なる字消し組成物を混練し、脱泡後、所定 深さの成形用金型に流し込み、所定時間加 した後冷却し、金型から取り出して所定の 法に裁断して字消しとされる。
 一方、ストレート樹脂の場合は、ストレー 樹脂と可塑剤、更に必要に応じ、その他の 加物とからなる字消し組成物を射出成形機 押出成形機等により成形し、所定の寸法に 断されて字消しとされる。

 上記の如きエラストマー字消しと塩化ビニ 樹脂字消しとを所望の割合で量り取り、加 されたニーダーで混練し、冷却した後粉砕 てペレットとし、射出成形、押出成形等に り成形し、所定の寸法に裁断して本発明の 消字性能字消しとされる。
 エラストマー字消しと塩化ビニル樹脂字消 との混合割合については特に制限されず、 サイクルや環境への負荷の軽減にウエイト 置く場合には前者のエラストマー字消しの 合を多くし、一方、消字性能にウエイトを く場合には後者の塩化ビニル樹脂字消しの 合を多くすればよいが、塩化ビニル樹脂字 しが少ないと本発明の目的とする消字性能 向上効果が小さくなる。従って、好ましく 、エラストマー字消し30~90重量%に対して塩 ビニル樹脂字消しが70~10重量%、より好まし は、エラストマー字消し30~80重量%に対して 化ビニル樹脂字消しが70~20重量%である。塩 ビニル樹脂字消しが70重量%を越えても消字 能は略一定となり、環境への負荷が大きく る傾向がある。

 以下、実施例、参考例、及び比較例に基づ て本発明を更に詳細に説明するが、これら 本発明の範囲を何ら制限するものではない
 以下の実施例、参考例及び比較例で用いた 料を表1に示す。

実施例1~11
 表2に示す材料の内、天然ゴム、軟化剤、充 填材を予め加圧ニーダーで混練し、ロールを 用いてゴム架橋剤を添加してゴム混練物を得 た。得られたゴム混練物は5mm角程度のペレッ ト状に裁断した。次に、テクノベル社製二軸 押出機KZW-15TW-60(同方向完全噛合型、スクリュ ー径15mm、L/D=60)を用いて、ゴム混練物ペレッ とバイオマスプラスチックペレットを表2に 示した配合比率になるよう各々定量供給器で 供給し、スクリュー回転数400rpmで混練した。 混練温度はバイオマスプラスチックの融点(17 0℃)以上かつゴム架橋温度(180℃)以上となる うにシリンダー温度を120~190℃に設定した。
 得られた組成物ペレットを一軸押出機(シリ ンダー温度90~110℃、ヘッド温度120℃)にて角 状に押出成形し、裁断してエラストマー字 し(寸法:12×18×43mm)を作製した。

 字消しの特性として、硬さと消字性能(消字 率)を評価した。結果を表2に示す。
 硬さは「JIS S 6050プラスチック字消し」に い、C型硬度計(高分子計器製タイプC硬度計) を用いて測定した。
 また、消字率は下記の方法にて測定した。
(1)試料を厚さ5mmの板状に切り、試験紙との接 触部分を半径6mmの円弧に仕上げたものを試験 片とした。
(2)試験片を着色紙に対して垂直に、しかも着 色線に対して直角になるように接触させ、試 験片におもりとホルダの質量の和が0.5kgとな ようにおもりを載せ、150±10cm/minの速さで着 色部を4往復摩消させた。
(3)濃度計(DENSITOMETER PDA65 sakura社製)によって 着色紙の非着色部分の濃度を0として、着色 部及び摩消部の濃度をそれぞれ測定した。
(4)消字率は次の式によって算出した。
 消字率(%)=(1-(摩消部の濃度í着色部の濃度)) 100

比較例1
 表3に示す材料を用い、2本ロールを用いて 然ゴムに全ての配合材を練り込んでゴム混 物を得た。得られたゴム混練物を所定の金 の寸法に合わせて予備成形し、熱プレスを いて130℃、20分の条件で加硫、成形を行った 。得られたゴム成形物を所定の寸法に裁断し て天然ゴム字消し(寸法:12×18×43mm)を得た。
 得られた字消しの硬さと消字率を実施例1~11 と同様の方法で測定評価した。結果を表3に す。

参考例1~2:エラストマー字消しの製造
 表4に示す材料の内、天然ゴム、軟化剤、充 填材を予め加圧ニーダーで混練し、ロールを 用いてゴム架橋剤を添加してゴム混練物を得 た。得られたゴム混練物は5mm角程度のペレッ ト状に裁断した。次に、テクノベル社製二軸 押出機KZW-15TW-60(同方向完全噛合型、スクリュ ー径15mm、L/D=60)を用いて、ゴム混練物ペレッ とバイオマスプラスチックペレットを表4に 示した配合比率になるよう各々定量供給器で 供給し、スクリュー回転数400rpm、シリンダー 温度120~190℃に設定して混練し、3mm角のペレ ト状に裁断した。
 得られた組成物のペレットを一軸押出機(シ リンダー温度100~120℃、ヘッド温度130℃)にて 棒状に押出成形し、裁断してエラストマー 消し(寸法12×18×43mm)を作製した。
 得られた字消しの硬さと消字率を実施例1~11 と同様の方法で測定評価した。結果を表4に す。

参考例3:塩化ビニル樹脂字消しの製造
 表5に示すように、塩化ビニル樹脂、可塑剤 、充填剤、安定剤を混合撹拌してペーストゾ ルを得た。得られたペーストゾルを真空脱泡 した後、130℃に保温した成形用金型(内寸:100 100×10mm)に流し込み、26分間加熱した後冷却 、金型より取り出し、裁断して塩化ビニル 脂字消し(寸法10×18×43mm)を作製した。
 得られた字消しの硬さと消字率を実施例1~11 と同様の方法で測定評価した。結果を表5に す。

実施例12~19
 参考例1~2で得たエラストマー字消しと、参 例3で得た塩化ビニル樹脂字消しとを表6に す混合割合で混合し、120℃に保温された加 ニーダーで5分間混練した。得られた組成物 冷却した後粉砕してペレットとし、一軸押 機にて所定の形状に押出成形し、裁断して 消し(寸法12×18×43mm)を作製した。
 得られた字消しの硬さと消字率を実施例1~11 と同様の方法で測定評価した。結果を表6に す。

 叙上のとおり、本発明のエラストマー組 物は、バイオマス由来のバイオマスプラス ックと天然ゴムとを主成分としてなるので 化石資源に依存せず、廃棄しても大気中の 酸化炭素を増加させることがなく、リサイ ルが可能で、環境に優しく、循環型社会に 応したエラストマー組成物である。また、 発明のエラストマー組成物を字消しの基材 して使用した場合、消字性能、安全性に優 た字消しを提供することができる。更に、 消しの基材として塩化ビニル樹脂を併用す ことにより、化石資源への依存度を軽減す とともに、一層消字性能に優れた字消しを 供することができる。また、バイオマスプ スチックとして生分解性バイオマスプラス ックを用いることにより、自然環境下で分 される一層環境適応型のエラストマー組成 及び字消しを提供することができる。