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Patent Searching and Data


Title:
ELECTRIC DEVICE, CONNECTING METHOD AND ADHESIVE FILM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146793
Kind Code:
A1
Abstract:
In an electric device (1), a wiring board (20) and an electric component (25), which has a connecting terminal (27) arranged at least on one surface, are fixed by a curing adhesive layer (12a).The curing adhesive layer (12a) is provided with a first curing region (15a), and a second curing region (18a) having a glass transition temperature lower than that of the first curing region (15a). The first curing region (15a) and the second curing region (18a) are arranged at different positions on the wiring board (20). Especially, in the case of connecting a thin and long electric component (25), the both end portions of the component are connected by the first curing region (12a), and a portion between the both end portions is connected by the second curing region.

Inventors:
KONISHI MISAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059666
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SONY CHEM & INF DEVICE CORP (JP)
KONISHI MISAO (JP)
International Classes:
H01L21/60; C09J5/00; C09J7/02; C09J9/02; C09J201/00; H01B5/16; H01R11/01; H05K3/32
Foreign References:
JPH06260533A1994-09-16
JPH09330950A1997-12-22
JPH11354582A1999-12-24
JP2004071857A2004-03-04
Attorney, Agent or Firm:
TAJIME & TAJIME (New-Well-Ikuta Bldg.26-28, Mita 1-chome, Tama-ku,Kawasaki-sh, Kanagawa 34, JP)
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Claims:
 配線基板と、少なくとも片面に接続端子が配置された電気部品とが硬化接着剤により固定されている電気装置であって、
硬化接着剤は、第一の硬化領域と、第一の硬化領域よりもガラス転移温度が低い第二の硬化領域を有し、第一の硬化領域と第二の硬化領域が配線基板上の異なる位置に配置されている電気装置。
 電気部品の長手方向の両端部が、第一の硬化領域で固定され、該両端部の間が第二の硬化領域で固定されている請求項1記載の電気装置。
 第一及び/又は第二の硬化領域に導電性粒子が分散され、
配線基板のランド部分と電気部品の接続端子とが導電性粒子を介して電気的に接続されている請求項1又は請求項2に記載の電気装置。
 電気部品の長手方向の両端部に位置する接続端子と、配線基板のランド部分とが、第一の硬化領域で固定され、導電性粒子を介して電気的に接続されている請求項4記載の電気装置。
 電気部品の接続端子として、第一の接続端子と、第一の接続端子より先端部分の面積が広い第二の接続端子を有し、第一の接続端子を電気的に接続する導電性粒子の含有率が、第二の接続端子を電気的に接続する導電性粒子の含有率よりも高い請求項3又は4記載の電気装置。
 第一の未硬化接着剤層と、第一の未硬化接着剤層よりも硬化後のガラス転移温度が低い第二の未硬化接着剤層が、帯状の剥離フィルム上の異なる位置に設けられている接着フィルム。
 第一の未硬化接着剤層と第二の未硬化接着剤層が剥離フィルムの長手方向に沿って延設されている請求項6記載の接着フィルム。
 第一の未硬化接着剤層が、剥離フィルムの幅方向の両端部に位置し、該両端部の間に第二の未硬化接着剤層が位置する請求項7記載の接着フィルム。
 ガラス転移温度が互いに異なる第一及び第二の未硬化接着剤層が、電気部品の大きさに応じた長さの接続単位を構成し、該接続単位が剥離フィルムの長手方向に配列している請求項6記載の接着フィルム。
 第一及び/又は第二の未硬化接着剤層が導電性粒子を含有する異方導電性接着剤層である請求項6~9のいずれかに記載の接着フィルム。
 第一の異方導電性接着剤層と、第一の異方導電性接着剤層よりも導電性粒子の含有率が低い第二の異方導電性接着剤層とが、剥離フィルム上の異なる位置に設けられている請求項10記載の接着フィルム。
 配線基板と、少なくとも片面に接続端子が配置された電気部品とを、硬化接着剤で固定する接続方法であって、配線基板と電気部品の間の異なる位置に、第一の未硬化接着剤層と、第一の未硬化接着剤層よりも硬化後のガラス転移温度が低い第二の未硬化接着剤層を配置し、第一及び第二の未硬化接着剤層を硬化させ、配線基板と電気部品とを固定する接続方法。
 第一の未硬化接着剤層を電気部品の長手方向の両端部に配置し、該両端部の間に第二の未硬化接着剤層を配置した状態で、第一及び第二の未硬化接着剤層を硬化させる請求項12記載の接続方法。
 請求項6~11のいずれかに記載の接着フィルムを配線基板上に走行させ、接着フィルムの第一及び第二の未硬化接着剤層を配線基板に転着させることにより、第一及び第二の未硬化接着剤層を配線基板に配置する請求項12又は13に記載の接続方法。
 請求項9記載の接着フィルムを使用し、接続単位ごとに第一及び第二の未硬化接着剤層を配線基板に転着させる請求項14記載の接続方法。
Description:
電気装置、接続方法及び接着フ ルム

 本発明は電気部品と半導体素子の接続方 に関する。

 従来より、半導体素子のような電気部品 配線基板に接続するのには、バインダー樹 に導電性粒子が分散された異方導電性接着 が用いられている。

 電気部品と配線基板を接続する工程の一 について説明すると、配線基板と電気部品 で異方導電性接着剤を挟み込み、押圧する これにより、電気部品の接続端子の先端部 と、配線基板のランド部分とで導電性粒子 挟み込まれると共にバインダー樹脂(接着剤 )が押しのけられ、電気部品が配線基板に電 的に接続される。

 接着剤が熱硬化性を有する場合には、上 の押圧時に加熱押圧し、接着剤を熱硬化さ て電気部品を配線基板に固定する。このよ に、異方導電性接着剤を用いれば、電気部 を配線基板に電気的にも機械的にも接続す ことができる。

 近年、半導体素子のコストダウンや、フ インピッチ化、電気部品本体の狭額縁化等 伴い、半導体素子の細長化が進んでいるが 半導体素子が細長い場合には、接着剤を熱 化させるときに発生する応力で半導体素子 反りが生じ、半導体素子の長手方向の両端 が配線基板から離れ、その両端部に位置す 接続端子が導通不良になることがある。

 本発明は上記従来技術の不都合を解決す ために創作されたものであり、その目的は 導通信頼性の高い接続を備えた電気装置を 供すること、またそのための接続方法及び の接続方法に使用する接着フィルムを提供 ることである。

 上記課題を解決するため、本発明は配線基 と、少なくとも片面に接続端子が配置され 電気部品とが硬化接着剤により固定されて る電気装置であって、
硬化接着剤は、第一の硬化領域と、第一の硬 化領域よりもガラス転移温度が低い第二の硬 化領域を有し、第一の硬化領域と第二の硬化 領域が配線基板上の異なる位置に配置されて いる電気装置を提供する。

 また、本発明は、上述の電気装置の製造 使用する接着フィルムとして、第一の未硬 接着剤層と、第一の未硬化接着剤層よりも 化後のガラス転移温度が低い第二の未硬化 着剤層が、帯状の剥離フィルム上の異なる 置に設けられている接着フィルムを提供す 。

 さらに、本発明は、上述の電気装置の製 に使用する接続方法として、配線基板と、 なくとも片面に接続端子が配置された電気 品とを、硬化接着剤層で固定する接続方法 あって、配線基板と電気部品の間の異なる 置に、第一の未硬化接着剤層と、第一の未 化接着剤層よりも硬化後のガラス転移温度 低い第二の未硬化接着剤層を配置し、第一 び第二の未硬化接着剤層を硬化させ、配線 板と電気部品とを固定する接続方法を提供 る。

 本発明の電気装置では、電気部品と配線 板とを固定する硬化接着剤の領域に、ガラ 転移温度が互いに異なる第一、第二の領域 形成されている。ここで、接着剤の硬化物 、ガラス転移温度が高い程接着強度が高く ガラス転移温度が低い程柔軟性が高い。し がって、本発明によれば、ガラス転移温度 相対的に低い第二の硬化領域で、未硬化接 剤層が硬化する時の応力を緩和することが きる。特に、電気部品が細長い場合には、 一の硬化領域を電気部品の長手方向両端部 配置し、第一の硬化領域よりもガラス転移 度が低い第二の硬化領域を電気部品の長手 向の中央部分に配置することにより、硬化 の応力を第二の硬化領域で緩和させると共 、電気部品の両端部を第一の硬化領域で強 に固定することができる。よって、本発明 電気装置によれば電気部品の両端部が剥離 ず、その両端部での電気的接続が良好に維 されるものとなる。

 さらに、本発明の電気装置において、電 部品が、第一の接続端子と、第一の接続端 よりも先端部分の面積が広い第二の接続端 を有する場合に、第一の接続端子を導電性 子の含有率の高い硬化接着剤層で接続し、 二の接続端子を導電性粒子の含有率の低い 化接着剤層で接続すると、第一、第二の接 端子のいずれの導通信頼性も高くすること でき、かつ第二の接続端子の接続コストを 減させることができる。

 また、本発明の接続方法によれば、本発 の電気装置の製造が可能となり、本発明の 着フィルムによれば、剥離フィルム上に、 化後のガラス転移温度が異なる第一及び第 の未硬化接着剤層を有するので、本発明の 続方法が容易となる。

本発明に用いる接着フィルムを説明す 断面図 配線基板に未硬化接着剤層を転着する 程を説明する図 配線基板に押し当てられた接着フィル を示す斜視図 (a)~(d)本発明により、配線基板と電気部 品を接続する工程を説明する断面図 本発明の接着フィルムを説明する平面 本発明の接着フィルムを説明する平面 (a)本発明の接着フィルムを説明する平 図、(b)その断面図 本発明に用いる電気部品を説明する平 図 (a)~(c)本発明により配線基板と電気装置 を接続する工程を説明する断面図 本発明の電気装置を説明する平面図 (a)本発明の接着フィルムを説明する平 面図、及び(b)断面図 本発明の接着フィルムを説明する平面 図 本発明の電気装置を説明する平面図 本発明の電気装置を説明する断面図

符号の説明

1、1f  電気装置
10、10b  接着フィルム
11  剥離フィルム
12  未硬化接着剤層
12a 硬化接着剤層
12f 硬化接着剤層
13f 第三の硬化領域
14  接続部分
15、15d、15e  第一の未硬化接着剤層
15a、15f  第一の硬化領域
16  第一のバインダー樹脂
17  第二のバインダー樹脂
18、18d、18e  第二の未硬化接着剤層
18a、18f  第二の硬化領域
19  導電性粒子
19e 第三の未硬化接着剤層
20  配線基板
25  電気部品
26  部品本体
27  接続端子
28  固定領域
29、29b、29e  接続単位
40  電気装置
41  第一の接続部分
42  第二の接続部分
43、43b  第一の接続領域
44、44b  第二の接続領域
50  接着フィルム
51  剥離フィルム
52  未硬化接着剤層
52a 硬化接着剤層
55  第一の接着部
56  第一の未硬化接着剤層
56a 第一の硬化領域
57  第二の未硬化接着剤層
57a 第二の硬化領域
58  第二の接着部
59  導電性粒子
60、60b  配線基板
61  基板本体
63  第一のランド部分
64  第二のランド部分
65、65b  電気部品
66  部品本体
67  第一の接続端子
68  第二の接続端子
70、70b  接着フィルム
71  剥離フィルム
72  未硬化接着剤層
75  第一の接着部
76  第一の未硬化接着剤層
77  第二の未硬化接着剤層
78  第二の接着部
79  接続単位
80  電気装置
85  第一の接着部
88  第二の接着部

 以下、図面に基づいて本発明を具体的に 明する。なお、各図中、同一符号は同一又 同等の構成要素を表している。

 図1は本発明の接着フィルム10の一例を示 ている。この接着フィルム10は帯状の剥離 ィルム11と、剥離フィルム11上に配置された 硬化接着剤層12とを有している。

 ここで、未硬化接着剤層12は第一、第二 未硬化接着剤層15、18からなり、第一、第二 未硬化接着剤層15、18は、硬化物のガラス転 移温度が互いに異なる熱硬化性バインダー樹 脂(第一、第二のバインダー樹脂)16、17に導電 性粒子19を分散させた異方導電性接着剤層と っている。第一のバインダー樹脂16の硬化 は、第二のバインダー樹脂17の硬化物に対し 、ガラス転移温度を好ましくは20~60℃、より ましくは30~50℃高くする。

 このように硬化物のガラス転移温度が異 る熱硬化性バインダー樹脂は、例えば官能 の数が互いに異なるエポキシ樹脂で構成す ことができ、より具体的には、第一のバイ ダー樹脂16は第二のバインダー樹脂17よりも 官能基の数が多いエポキシ樹脂で構成する。 エポキシ樹脂は官能基の数が多い程、重合し たときのガラス転移温度が高くなるので、第 一の未硬化接着剤層15が硬化した第一の硬化 域15aのガラス転移温度は、第二の未硬化接 剤層18が硬化した第二の硬化領域18aのガラ 転移温度よりも高くなる(図4(d))。

 第一、第二のバインダー樹脂16、17に用い る熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂に限定されず 、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂 など種々の熱硬化性樹脂を用いることができ 、これらの樹脂を単独、又は2種類以上を混 して第一、第二のバインダー樹脂16、17を構 することもできる。

 また、第一、第二のバインダー樹脂16、17 に用いる樹脂は熱硬化性樹脂を主成分とする ものに限定されず、熱硬化性樹脂に熱可塑性 樹脂等他の樹脂を添加したものでもよく、ま た、紫外線や可視光などの光照射によって硬 化する光硬化性樹脂を主成分とするものを用 いることもできる。

 また、ガラス転移温度が互いに異なる第 、第二の硬化領域を形成するために、硬化 のガラス転移温度が異なる第一、第二のバ ンダー樹脂16、17を使用することに代えて、 導電性粒子の含有量及び種類、並びに老化防 止剤、着色剤、軟化剤等の添加剤の添加量及 び種類を変えることによって、第一、第二の 未硬化接着剤層15、18の硬化後のガラス転移 度を互いに異なるように設定することもで る。

 一方、導電性粒子19としては、金属粒子 、樹脂粒子の表面に金属被膜層が形成され もの等を単独又は2種類以上で含有させるこ ができる。第一、第二の未硬化接着剤層15 18に含有させる導電性粒子の種類は互いに同 じでも異なっていてもよく、また、第一、第 二の未硬化接着剤層15、18に含有させる導電 粒子の含有率も互いに同じでも異なってい もよい。

 また、剥離フィルム11上に形成する第一 第二の未硬化接着剤層15、18の膜厚はそれぞ 特に限定されるものではないが、接着フィ ム10で配線基板20に接続しようとする電気部 品25を確実に配線基板20に固定するためには 10μm以上40μm以下であることが好ましい。

 第一、第二の未硬化接着剤層15、18はそれ ぞれ剥離フィルム11の長手方向に沿って細い 状に形成されている。第二の未硬化接着剤 18の幅L2は剥離フィルム11の幅よりも狭く、 二の未硬化接着剤層18は剥離フィルム11の幅 方向の両端部の間、好ましくは中央位置に配 置されており、第一の未硬化接着剤層15は、 離フィルム11上の両端部に配置されている 第一、第二の未硬化接着剤層15、18は互いに ならず、間隙もあけることなく配置されて る(図3)。

 この接着フィルム10はロール状に巻き取 れており、図2に示すように、接着フィルム1 0のロール2は巻き出し軸7に装着され、一端が ロール2から巻き出され、未硬化接着剤層12の 形成面が圧着台4に向けられた状態で、押圧 ーラ3と圧着台4との間を通って巻き取り軸8 巻き取られる。

 一方、図4(a)の符号20は配線基板を示して る。配線基板20は、基板本体21の表面に配線 が引き回され、その配線の一部がランド部分 22に形成されている。また、図3において破線 で囲った領域28は配線基板20のランド部分22を 含む領域であって、後述する電気部品の各接 続端子を対応するランド部分22に接続した時 、電気部品の接続面が接する固定領域を示 ている。このため、固定領域28の形状は電 部品の接続面と同じ大きさで同じ形状にな 。したがって、電気部品25の接続面が細長い 長方形の場合、固定領域28も細長い長方形と る。

 また、図4(c)の符号25は、配線基板20に接 する電気部品を示している。この電気部品25 は半導体素子であって、細長い部品本体26と 部品本体26の細長い面に配置された複数の 続端子27とを有している。

 なお、本発明において、電気部品は半導 素子に限定されず、種々のものを用いるこ ができる。また、一つの電気部品に、複数 接続端子が配設された接続領域の数は1個で も複数個でもよく、したがって、一つの電気 装置における、電気部品と配線基板との接続 領域の個数についても、1個でも複数個でも い。

 接着フィルム10を用いて配線基板20のラン ド部分22と電気部品25の接続端子27とを接続す る方法としては、図2に示すように、押圧ロ ラ3を圧着台4から離した状態で、配線基板20 、ランド部分22側の面を押圧ローラ3側に向 て圧着台4上に配置する。この場合、固定領 域28の長手方向pを配線基板20上の接着フィル 10の走行方向と略直交させ、未硬化接着剤 12の幅方向の中心が、固定領域28の長手方向p の中心を通るようにすることが好ましい。

 次に、接着フィルム10を走行させ、未硬 接着剤層12を固定領域28上に配置し、押圧ロ ラ3で接着フィルム10を配線基板20に押し当 る。配線基板20の固定領域28の長手方向pの長 さLpに対し、接着フィルム10の未硬化接着剤 12の幅L0は広いから、未硬化接着剤層12が固 領域28と、その長手方向pの両端部から所定 外側の領域に密着する。

 更に、押圧ローラ3を固定領域28の幅Lqよ も広い領域を押圧するように移動させる。 れにより、未硬化接着剤層12が固定領域28の 方向qの両端部から所定量外側の領域にも密 着し、結局、未硬化接着剤層12が固定領域28 、固定領域28の周囲から所定量だけ広い領域 に接着する。

 図3は、配線基板20上に未硬化接着剤層12 接着された状態を示す斜視図であり、図4(b) 図3のA-A線断面図を示している。上述したよ うに、第二の未硬化接着剤層18は剥離フィル 11の幅方向の両端部の間に位置し、第二の 硬化接着剤層18の幅L2は固定領域28の長さLpよ り短いので、第二の未硬化接着剤層18は固定 域28の長手方向pの両端部よりも内側の領域 接着される。

 また、第一の未硬化接着剤層15は未硬化 着剤層12の幅方向の両端部に位置しており、 未硬化接着剤層12の幅L0は固定領域28の長さLp りも大きいので、第一の未硬化接着剤層15 固定領域28の両端部と、その両端部から所定 距離だけ外側の領域に接着される。

 このように未硬化接着剤層12を配線基板20 の固定領域28上に接着した後は、第一、第二 未硬化接着剤層15、18の配線基板20に密着し 部分を切断手段9によって他の部分から分離 し、押圧ローラ3を圧着台4から遠ざけて剥離 ィルム11にかかる荷重を無くす。第一、第 の未硬化接着剤層15、18と剥離フィルム11と 間の接着力は、第一、第二の未硬化接着剤 15、18と配線基板20との間の接着力よりも小 くされているから、第一、第二の未硬化接 剤層15、18の配線基板20に接着した部分は剥 フィルム11から剥離し、配線基板20に転着さ る。

 そこで、図4(c)の電気部品25の接続端子27 配置された面を、第一、第二の未硬化接着 層15、18に向け、各接続端子27が対応するラ ド部分22に対向するように、電気部品25を固 領域28上に配置する。

 固定領域28の長手方向の長さLpは電気部品 25の長手方向の長さとなるから、上述の配置 より、電気部品25は、その長手方向の中央 分が、第二の未硬化接着剤層18の幅方向の中 央部分に位置し、電気部品25の長手方向の両 部が第一の未硬化接着剤層15にそれぞれ接 し、その両端部の間が第二の未硬化接着剤 18に接触する。

 次に、この状態で電気部品25を加熱押圧 る。第一、第二の未硬化接着剤層15、18が昇 すると、第一、第二のバインダー樹脂16、17 が軟化して第一、第二の未硬化接着剤層15、1 8が流動性を呈する。更に加熱押圧を続ける 、第一、第二の未硬化接着剤層15、18が接続 子27で押し退けられ、接続端子27とランド部 分22とが導電性粒子19を挟み込んで電気的に 続される。

 このとき、第一、第二の未硬化接着剤層1 5、18は、接続端子27と、ランド部分22とが接 される接続部分の周囲に流れ出し、第一の 硬化接着剤層15は電気部品25の長手方向両端 で部品本体26と基板本体21の間隙を埋め、第 二の未硬化接着剤層18はその両端部の間の位 で部品本体26と基板本体21の間隙を埋める。

 第一、第二のバインダー樹脂16、17は熱硬 化性を有しており、加熱押圧を続けると、第 一、第二のバインダー樹脂16、17の重合反応 進行する。そのため、第一、第二の未硬化 着剤層15、18が電気部品25の長手方向両端部 その間の位置で、基板本体21と部品本体26の 隙をうめた状態で硬化し、基板本体21と部 本体26を固定する。こうして、電気装置1が られる(図4(d))。

 図4(d)の符号12aは、未硬化接着剤層12が硬 した硬化接着剤を示している。第一の未硬 接着剤層15は電気部品25の長手方向両端部で 、第二の未硬化接着剤層18はそれらの間の位 で、配線基板20と電気部品25に密着した状態 で硬化するので、第一の未硬化接着剤層15が 化した第一の硬化領域15aは、電気部品25の 手方向両端部で電気部品25と配線基板20に密 してこれらを固定し、第二の未硬化接着剤 18が硬化した第二の硬化領域18aは、その両 部の間で電気部品25と配線基板20に密着して れらを固定する。

 ここで、第一の硬化領域15aは、第二の硬 領域18aに対してガラス転移温度が高い。

 一方、一般に、接着剤の硬化物はガラス 移温度が高い程硬く、ガラス転移温度が低 程柔軟性が高い傾向がある。そのため、配 基板20と電気部品25は、電気部品25の長手方 の両端部では硬化接着剤層12aの硬い領域(第 一の硬化領域15a)で固定され、その両端部の では硬化接着剤層12aの柔らかい領域(第二の 化領域18a)で固定されたことになる。

 従って、第一、第二の未硬化接着剤層15 18が硬化するときの応力は、柔らかい第二の 硬化領域18aで吸収され、また残留応力で電気 部品25に反りが生じたとしても、電気部品25 長手方向の両端部は硬い第一の硬化領域15a 強固に固定されているので、その両端部は 線基板20から剥離しにくいものとなる。

 更に、電気部品25の長手方向の両端部で 、接続端子27とランド部分22が接続された接 部分14は硬い第一の硬化領域15aで固定され いるので、接続端子27がランド部分22から離 ず、導通不良が生じない。従って、本発明 電気装置1の導通信頼性は高いものになる。

 以上は、第一の未硬化接着剤層15が剥離 ィルム11の幅方向の両端部に配置され、その 両端部の間に第二の未硬化接着剤層18が配置 れた接着フィルム10を用いて配線基板20と電 気部品25を接続する方法について説明したが 本発明はこれに限定されるものではなく、 えば、図5に示す接着フィルム10bのように、 第一、第二の未硬化接着剤層15b、18bを剥離フ ィルム11の長手方向に交互に並べたものを使 してもよい。

 図5において、第一、第二の未硬化接着剤 層15b、18bは、それぞれ、図1の第一、第二の 硬化接着剤層15、18と同様に、硬化物のガラ 転移温度の異なる接着剤から形成したもの ある。

 未硬化接着剤層12bの幅L0bは、上述した長 形の固定領域28の短辺の長さLqよりも長くな っている。また、未硬化接着剤層12bは、固定 領域28の長辺の長さLpよりも所定距離だけ長 距離を、第一、第二の未硬化接着剤層15b、18 bからなる接続単位29bとし、その接続単位を 離フィルムの長手方向に配列したものとな ている。具体的には、剥離フィルムの長手 向に、第一、第二の未硬化接着剤層を交互 配置し、一つの第一の未硬化接着剤層15bの 央部からその隣の第一の未硬化接着剤層15b 中央部までが接続単位29bとなるようにして る。したがって、この接続単位29bでは、そ 長手方向の両端部に第一の未硬化接着剤層15 bが位置し、その間に第二の未硬化接着剤層18 bが位置するものとなる。

 そして、この1つの接続単位29bを固定領域 28上に配置すると、図5に示すように、固定領 域28とその周囲の所定量の領域が1つの接続単 位29bで覆われることになる。

 次に、この接着フィルム10bを用いて上述し 配線基板20と電気部品25とを接続する工程を 説明する。
 配線基板20を、固定領域28の長辺が接着フィ ルム10bの長手方向と平行になるように圧着台 4上に配置し、接着フィルム10bを配線基板20上 で接着フィルム10bの長手方向に沿って走行さ せ、1つの接続単位29bが固定領域28上を覆う位 置になったところで、押圧ローラ3で接着フ ルム10bを配線基板20に押し当てる。これによ り、固定領域28と、その周囲の所定領域の範 が接続単位29bを覆うように接着する。

 接続単位29b内において、固定領域28の長 の長さは、接着フィルム10bの長手方向の第 の未硬化接着剤層18bの長さよりは長く、か 、接続単位29bの接着フィルム10bの長手方向 長さよりは短い。また、接続単位29bにおい 、第二の未硬化接着剤層18bの長手方向の両 部には第一の未硬化接着剤層15bが配置され いる。このため、固定領域28が接続単位29bで 覆われると、固定領域28の長手方向pの両端部 に第一の未硬化接着剤層15bが接着し、その両 端部の間の位置に第二の未硬化接着剤層18bが 接着する。

 次いで、切断手段9によって配線基板20に 着された接続単位29bを未硬化接着剤層12bの の部分から分離し、剥離フィルム11を剥離 る。これにより、接続単位29bが剥離フィル 11から剥離され、配線基板20に転着される。

 そして、配線基板20に転着した接続単位29 b上に、電気部品25を、その接続面が固定領域 28の真上に位置し、接続端子27が対応するラ ド部分22と対向するように配置する。

 電気部品25の平面形状は固定領域28と同じ 大きさで同じ形状であるから、電気部品25の 続端子27を対応するランド部分22上に位置さ せ、電気部品25を固定領域28の真上の位置で 続単位29b上に載置すると、電気部品25の長手 方向両端部が第一の未硬化接着剤層15bに密着 し、その両端部の間が第二の未硬化接着剤層 18bに密着する。

 そこで、この状態で加熱押圧を行う。こ により、電気部品25の長手方向の両端部と 線基板20が、第一の未硬化接着剤層15bが硬化 した第一の硬化領域で固定され、その両端部 の間が第二の未硬化接着剤層18bが硬化した第 二の硬化領域で固定される。

 この接着フィルム10bにおいても、第一の 化領域のガラス転移温度は第二の硬化領域 ガラス転移温度よりも高くされているので 電気部品25の長手方向の両端部は硬い樹脂 強固に固定され、その両端部の間の部分は らかい樹脂で、硬化の時の応力が緩和する うに固定される。したがって、反り量が小 く、かつ導通信頼性の高い電気装置が得ら る。

 本発明の接着フィルムにおいて、第一、 二の未硬化接着剤層の配列態様としては、 6に示す接着フィルム10eのように、1つの接 単位29eに、第一、第二の未硬化接着剤層15e 18eの他に第三の未硬化接着剤層19eを設けて よい。この未硬化接着剤層19eとしては、例 ば、そのバインダー樹脂を第一、第二の未 化接着剤層のバインダー樹脂と異ならせる とにより、硬化物のガラス転移温度を第二 未硬化接着剤層18eより低くしたものなどあ ることができる。

 さらに、本発明の接続方法では、第一、 二の未硬化接着剤層15、18を別々の剥離フィ ルム11上に配置し、第一、第二の未硬化接着 層15、18が形成された剥離フィルム11をそれ れ配線基板20上に走行させ、第一、第二の 硬化接着剤層15、18を別々の剥離フィルム11 から同じ配線基板20に転着させることもでき る。

 また、第一、第二の未硬化接着剤層15、18 の配線基板20への配置方法としては、例えば ペースト状の第一、第二の未硬化接着剤を 意し、第一の未硬化接着剤を、配線基板20 おいて電気部品25の長手方向両端部が接続さ れる位置に塗布し、第二の未硬化接着剤をそ の両端部の間に塗布して、第一、第二の未硬 化接着剤層15、18をそれぞれ形成してもよい

 また、第一の未硬化接着剤層15を電気部 25の長手方向両端部上に配置し、第二の未硬 化接着剤層18を電気部品25のその両端部の間 配置した後、第一、第二の未硬化接着剤層15 、18に配線基板20を密着させてもよい。

 本発明においては、必要に応じて、接着 ィルムの未硬化接着剤層(異方導電性接着剤 層)に、導電性粒子の含有率が異なる領域の 域を設けてもよい。

 図7(a)、(b)の符号50はこのような接着フィ ムを示しており、図7(b)は図7(a)のB-B切断線 面図である。この接着フィルム50は帯状の剥 離フィルム51と、剥離フィルム51上に配置さ 、導電性粒子59が分散された未硬化接着剤層 52とを有している。

 未硬化接着剤層52は、そのバインダーの 化物のガラス転移温度によって、第一の未 化接着剤層56と、第一の未硬化接着剤層より もガラス転移温度が低い第二の未硬化接着剤 層57に区分され、さらに、導電性粒子59の含 率によって、第一の接着部55と、第一の接着 部55よりも導電性粒子59の含有率の低い第二 接着部58に区分される。

 この接着フィルム50は、例えば、図8に示 電機部品65と図9(a)に示す配線基板60とを接 する場合に好適に用いることができる。

 即ち、図8の電気部品65は、細長い部品本 66と、部品本体66の一面に設けられた第一、 第二の接続端子67、68とを有している。第一 接続端子67の先端部分53の面積は、第二の接 端子68の先端部分54の面積よりも狭い。第一 の接続端子67と第二の接続端子68はそれぞれ 線状に配列しているが、第一の接続端子の 列ピッチは第二の接続端子68の配列ピッチよ りも狭くなっている。

 一方、図9(a)の配線基板60は基板本体61と 基板本体61の一面に配置された第一、第二の ランド部分63、64とを有している。この第一 第二のランド部分63、64は、上述の電機部品6 5の第一、第二の接続端子67、68と対応する位 に設けられている。したがって、第一のラ ド部分63の表面積は、第二のランド部分64の 表面積よりも小さい。また、第一、第二のラ ンド部分63、64はそれぞれ直線状に配列して るが、第一のランド部分63の配列ピッチは第 二のランド部分63の配列ピッチよりも小さく っている。

 そこで、配線基板60に電気部品65を接続す るには、まず、第一、第二のランド部分63、6 4の配列方向と、接着フィルム50の走行方向と が平行になるように配線基板60を圧着台4に配 置し、接着フィルム50を配線基板60の長手方 に沿って走行させる。これにより、配線基 60の長手方向の両端部に接着フィルム50の第 の未硬化接着剤層56を配置し、この両端部 間に第二の未硬化接着剤層57を配置し、また 、配線基板60の第一、第二のランド部分63、64 の配列上に、接着フィルム50の第一、第二の 着部55,58を配置する。そして、接着フィル 50を配線基板60に押し当て、未硬化接着剤層5 2を配線基板60に接着し、その未硬化接着剤層 52の接着部分を切断手段9で他の部分から分離 し、剥離フィルム51を剥離し、図9(b)に示すよ うに未硬化接着剤層52を配線基板60に転着さ る。

 次に、電気部品65の第一、第二の接続端 67、68が配置された面を配線基板60側に向け 状態で、電気部品65を配線基板60上に配置し 第一、第二の接続端子67、68を第一、第二の ランド部分63、64に対向させる。

 そして、電気部品65を未硬化接着剤層52上 に載せ、第一の接続端子67の先端部分53を第 の未硬化接着剤層56の第一の接着部55に密着 、第二の接続端子68の先端部分54を第二の未 硬化接着剤層57の第二の接着部58に密着させ その状態で、電気部品65を加熱押圧する。

 これにより、図9(c)に示すように、接続端 子の先端面積が小さい第一の接続端子67は第 の接着部55の導電性粒子59と接触し、接続端 子の先端面積が広い第二の接続端子68は、第 の接着部58の導電性粒子59と接触する。

 ここで、導電性粒子59の含有率が均一な 合には、第一の接続端子67に導電性粒子59が 触する確率は接続面積が狭い分低くなって まうが、第一の接着部55の導電性粒子59の含 有率は第二の接着部58の導電性粒子59の含有 よりも高くされているので、第二の接続端 68だけではなく、第一の接続端子67も確実に 電性粒子59と接触する。

 更に、加熱押圧を続けると、第一、第二 接続端子67、68が第一、第二のランド部分63 64に押し付けられて、各先端部分53、54に接 した導電性粒子59が第一、第二の接続端子67 、68と第一、第二のランド部分63、64とで挟み 込まれた状態になる。

 この状態で未硬化接着剤層56、57の重合反 応が進行し、第一、第二の接着部55、58が第 、第二の接続端子67、68と第一、第二のラン 部分63、64の周囲を取り囲んだ状態で硬化す る。

 これにより、図10及びそのC-C切断面である 9(c)に示すように、電気部品65の両端部の第 、第二の接続端子67、68が、第一の硬化領域5 6aで強固に固定され、それらの間が第二の硬 領域57aで硬化時の応力を緩和した状態に固 された電気装置40が得られる。
 こうして得られる電気装置40は、極めて導 信頼性の高いものとなる。

 また、未硬化接着剤層52全体の導電性粒 59の含有率を高くするとコストが高くなるが 、第二の接着部58の導電性粒子59の含有率が くされている分、未硬化接着剤層52全体では 導電性粒子59の含有率が低くされているので 製造コストも安価になる。

 なお、図10において、符号43は、第一の接 続端子67と第一のランド部分63が接続された 一の接続部分41が位置する第一の接続領域を 示しており、符号44は第二の接続端子68と第 のランド部分64が接続された第二の接続部分 42が位置する第二の接続領域を示している。

 この電気装置40では、例えば、配線基板60 の電気信号は、接続面積が広い第二の接続部 分42から電気部品25に入力され、その電気信 は電気部品25で処理された後、接続面積が狭 い第一の接続部分41から配線基板60に出力さ る。

 本発明の接着フィルム50において、導電 粒子の含有率が互いに異なる第一、第二の 着部55、58の配置は、上述の例に限られず、 えば、図11に示す接着フィルム70のように配 置してもよい。

 図11(a)は接着フィルム70の平面図を示して おり、図11(b)は図11(a)のD-D切断線断面図を示 ている。この接着フィルム70は帯状の剥離フ ィルム71と、剥離フィルム71表面に延設され 未硬化接着剤層72とを有している。

 未硬化接着剤層72は、硬化後のガラス転 温度の点から、帯状の接着フィルム70の幅方 向の両端部が第一の未硬化接着剤層76となり この両端部の間が、硬化後のガラス転移温 が第一の未硬化接着剤層76よりも低い第二 未硬化接着剤層77となっている。

 また、未硬化接着剤層72は、異方導電性 子の含有率の点から、帯状の接着フィルム70 の長手方向に、第一の接着部75と第二の接着 78が交互に繰り返され、第一の接着部75は第 二の接着部78よりも異方導電性粒子の含有率 高くなっている。

 図11(a)の破線はこの接着フィルム70を用い て好適に接合することのできる電気部品65の 続面の大きさを示している。この電気部品6 5は、図8に示したように、先端部分の面積が い第一の接続端子67と先端部分の面積が広 第二の接続端子68がそれぞれ直線状に配列し たものである。図11(a)に示すように、接着フ ルム70の幅は、電気部品65の接続面の長辺の 長さよりもやや長く、第一、第二の接着部75 78の繰り返しピッチは、電気部品65の接続面 の短辺の長さよりもやや長く、第一、第二の 接着部75、78で接続単位79を構成している。

 したがって、接着フィルム70を用いて電 部品65と配線基板を接続すると、電気部品65 長手方向の両端部はガラス転移温度の高い 一の硬化領域で強固に接続し、その両端部 間はガラス転移温度の低い第二の硬化領域 硬化時の応力を緩和した状態に接続するこ ができると共に、先端部分の面積が狭い第 の接続端子67は導電性粒子の含有率の高い 一の接着部75で確実に接続することができ、 先端部分の面積が広い第二の接続端子68は、 電性粒子の含有率の低い第二の接着部78で 製造コストを抑えつつ確実に接続すること できる。

 本発明の接着フィルムにおいて、第一、 二の接着部55、58の配置も特に限定されるも のではなく、例えば、接着する電気部品65の 状、端子配列等に応じて、図12に示す接着 ィルム70bのように、接着フィルム70bの長手 向に、ガラス転移温度が相対的に高い第一 未硬化接着剤層15dと、ガラス転移温度がそ よりも低い第二の未硬化接着剤層18dを交互 設け、かつ各第一、第二の未硬化接着剤層15 d、18dが、異方導電性粒子の含有率によって 第一の接着部75と、それよりも導電性粒子の 含有率の低い第二の接着部78に区分されるよ にしてもよい。

 また、図13に示した電気装置80のように、 四角形の電気部品65bの対角線で2分される領 に、接着フィルムの未硬化接着剤層82bとし 、導電性粒子含有率の高い第一の接着部85と 、導電性粒子の含有率の低い第二の接着部88 それぞれ別々に配置し、先端面積の狭い接 端子とランド部分とが接続されている第一 接続領域43bと、先端面積の広い接続端子と ンド部分とが接続されている第二の接続領 44bを形成することにより、電気部品65bを配 基板60bに接続してもよい。この場合も、電 部品65bの長手方向の両端部は、ガラス転移 度の高い第一の硬化領域で固定し、その両 部の間はガラス転移温度の低い第二の硬化 域で固定する。

 本発明においては、導電性粒子の含有率 異なる3つ以上の接着部分で未硬化接着剤層 を構成してもよく、また、接続端子が半田バ ンプである場合のように、加熱押圧により接 続端子とランド部分とが金属結合することを 期待できる場合には、未硬化接着剤層の一部 又は全部を導電性粒子の含有率がゼロの接着 部分で構成してもよい。

 さらに、本発明においては、未硬化接着 層に導電性粒子の含有率の異なる部分を設 る場合にも設けない場合も、ガラス転移温 が異なる硬化領域が、配線基板上で重なり うようにしてもよい。

 例えば、図14の電気装置1fの硬化接着剤層 12fは、ガラス転移温度が互いに異なる第一、 第二の硬化領域15f、18fの他に、第一、第二の 硬化領域15f、18fとは異なる種類の接着剤が硬 化した第三の硬化領域13fとを有しており、第 三の硬化領域13fは第一、第二の硬化領域15f、 18fの電気部品25側の面上に配置され、電気部 25の部品本体26に密着している。

 第三の硬化領域13fの膜厚は薄く形成され いるので、接続端子27の先端部分が第三の 化領域13fから突き出ているため、接続端子27 の先端部分は、第一、第二の硬化領域15f、18f によって固定されている。このように第三の 硬化領域13fを設けることにより、加熱押圧の 際に第一、第二の硬化領域15f、18fが必要以上 に混合され、ガラス転移温度の差異が小さく なることを防止できる。

<実施例1>
 エポキシ樹脂及び硬化剤に導電性粒子を分 させて第一の接着剤を作成した。また、第 の接着剤とは異なる種類のエポキシ樹脂に 化剤を加え、第一の接着剤と同じ種類の導 性粒子を分散させ、導電性粒子の含有量(重 量%)が第一の接着剤と同じ、第二の接着剤を 成した。

 第一、第二の接着剤を加熱して完全に硬 させ、その硬化物のガラス転移温度を測定 たところ、第一の接着剤の硬化物のガラス 移温度は170℃であり、第二の接着剤のガラ 転移温度は130℃であった。

 これら第一、第二の接着剤を用いて、図4 (c)に示すように、電気部品25と配線基板20の に第一、第二の未硬化接着剤層15、18を配置 、上述したように加熱押圧して実施例1の電 気装置1を作成した。この実施例1の電気装置1 を用いて下記の試験を行った。

〔反り〕
 電気装置1を電気部品25側の面を下側に向け 状態で水平盤に載せ、電気部品25の長手方 の両端部を水平盤表面に密着させ、電気部 25の水平盤から離間した部分のうち、水平盤 までの距離が最も長い部分の距離を反り量と した。

〔導通抵抗〕
 電気装置1の電気部品25の長手方向端部位置 ある接続部分14の抵抗値を測定した。抵抗 が低い程、導通信頼性が高いことになる。

〔耐久性〕
 電気装置1を85℃、相対湿度85%の条件で1000時 間放置した後、電気部品25が硬化接着剤層12a ら剥離しているかどうかを観察した。上記 験の結果を下記表1に記載する。

<比較例1>
 上述した、実施例1の第一の接着剤の未硬化 接着剤層だけを電気部品25の長手方向の両端 と中央部分の両方に配置し、加熱押圧して 較例1の電気装置を作成した。

<比較例2>
 上述した、実施例1の第二の接着剤の未硬化 接着剤層だけを電気部品25の長手方向の両端 と中央部分の両方に配置し、加熱押圧して 較例2の電気装置を作成した。

 比較例1、2の電気装置を用いて、上述し 「反り」、「導通抵抗」、「耐久性」の各 価試験を行った。各評価試験の結果を上記 1に記載した。上記表1から明らかなように、 硬化物のガラス転移温度の高い第一の接着剤 だけを用いた比較例1は、反りが大きく、電 部品の剥離が観察された。硬化物のガラス 移温度の低い第二の接着剤だけを用いた比 例2と、第一、第二の接着剤を用いた実施例1 では、第二の接着剤で応力が緩和されたため 、反り量が小さく、電気部品の剥離が見られ なかった。しかしながら、実施例1では導通 抗の値も低かったのに対し、比較例2は電気 品の長手方向端部の接続部分を固定する硬 接着剤層の強度が低いため、導通抵抗値が くなっていた。

 以上のことこから、電気部品の長手方向 両端部に硬化後のガラス転移温度が高い接 剤を配置し、その両端部の間に硬化後のガ ス転移温度の低い接着剤を配置して電気部 を配線基板に接続すれば、反り量が小さく かつ導通信頼性の高い電気装置1が得られる ことがわかる。

 本発明の接続フィルム、接続方法及び電 装置は、電気的接続と機械的接続を同時に うことが必要とされる種々の電気装置で有 である。