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Patent Searching and Data


Title:
ELECTRICALLY CONDUCTIVE COMPLEX AND PROCESS FOR PRODUCTION THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119563
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a process for producing an electrically conductive complex, which comprises: a first step of applying a composition (B) comprising a dispersing agent (A) having a hydroxy group in the molecule and an electrically conductive material on a base material; and a second step of applying a solution containing a compound (C) capable of forming a metal alkoxide and/or a hydrolysate of the compound (C) on the surface of the base material having the composition (B) applied thereon. The process enables the production of an electrically conductive complex which has high electrical conductivity and durability, and which can exhibit stable properties for a long period under high-temperature/high-humidity conditions and therefore has excellent resistance against humidity and heat.

Inventors:
IKEUCHI, Shuko (Toray Industries Inc., 9-1, Oe-cho, Minato-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, 45585, JP)
池内 修子 (〒02 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東レ株式会社 名古屋事業場内 Aichi, 45585, JP)
NISHINO, Hidekazu (Toray Industries Inc., 9-1, Oe-cho, Minato-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, 45585, JP)
西野 秀和 (〒02 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東レ株式会社 名古屋事業場内 Aichi, 45585, JP)
YOSHIKAWA, Masahito (Toray Industries Inc., 9-1, Oe-cho, Minato-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, 45585, JP)
Application Number:
JP2009/055790
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 24, 2009
Export Citation:
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Assignee:
TORAY INDUSTRIES, INC. (1-1 Nihonbashi-Muromachi 2-chome, Chuo-ku Tokyo, 66, 10386, JP)
東レ株式会社 (〒66 東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号 Tokyo, 10386, JP)
IKEUCHI, Shuko (Toray Industries Inc., 9-1, Oe-cho, Minato-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, 45585, JP)
池内 修子 (〒02 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東レ株式会社 名古屋事業場内 Aichi, 45585, JP)
NISHINO, Hidekazu (Toray Industries Inc., 9-1, Oe-cho, Minato-ku, Nagoya-sh, Aichi 02, 45585, JP)
西野 秀和 (〒02 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東レ株式会社 名古屋事業場内 Aichi, 45585, JP)
International Classes:
H01B13/00; B32B7/02; C01B31/02; G06F3/041; H01B5/14
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Claims:
分子内に水酸基をもつ分散剤(A)および導電材料を含有する組成物(B)を基材へ塗布する第一の工程と、その後に該組成物(B)を塗布した面に下記式(1)で表される化合物(C)および/または化合物(C)の加水分解物を含む液を塗布する第二の工程とを含む導電性複合体の製造方法;
(R 1 ) m MX n-m   (1)
式中、R 1 は水素原子、アルキル基、アシル基、ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアネート基およびその置換誘導体から選択される1種または2種以上の基であり、mが2以上である場合、同一でも異なってもよい;Mは、金属アルコキシドを形成しうる価数nの金属原子から選択される1種または2種以上の金属原子である;Xはハロゲン原子またはOR 2 で表され、n-mが2以上である場合には同一でも、異なってもよい;R 2 は水素原子、アルキル基、アシル基、ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアネート基およびその置換誘導体から選択される1種、または2種以上の基である;mは0~(n-2)、nは2以上である。
上記導電材料がカーボンナノチューブである請求項1記載の導電性複合体の製造方法。
上記式(1)中、Mは、珪素、チタン、アルミニウムおよびジルコニウムから選択される金属原子を表す請求項1または2に記載の導電性複合体の製造方法。
組成物(B)および/または化合物(C)に酸または塩基(D)を添加する工程を含む請求項1~3のいずれか1項記載の導電性複合体の製造方法。
前記第一の工程の後および/または前記第二の工程の後に、第三の工程として酸または塩基(D)を塗布する工程を含む請求項1~4のいずれか1項記載の導電性複合体の製造方法。
カーボンナノチューブを含有する組成物のカーボンナノチューブ100本中50本以上が2層カーボンナノチューブである請求項1~5のいずれか1項記載の導電性複合体の製造方法。
第一の工程の前に基材上に樹脂溶液を塗布して下地樹脂層を形成する工程を含む請求項1~6のいずれか1項記載の導電性複合体の製造方法。
分子内に水酸基をもつ分散剤(A)およびカーボンナノチューブを含有する組成物であって、含有されるカーボンナノチューブ100本中50本以上が2層カーボンナノチューブであり、かつ、該組成物が酸性であるカーボンナノチューブを含有する組成物。
分子内に水酸基をもつ分散剤(A)がカルボキシメチルセルロースおよび/またはその塩である請求項8記載のカーボンナノチューブを含有する組成物。
基材上に導電層が形成された導電性複合体であって、導電層中に分子内に水酸基をもつ分散剤(A)および/またはその誘導体とカーボンナノチューブを含有し、含有されるカーボンナノチューブ100本中50本以上が2層カーボンナノチューブであり、導電層が化合物(C)および/または化合物(C)の加水分解物の重縮合物による被覆層で被覆されている導電性複合体。
湿熱処理後の抵抗変化率が0.5~1.2である請求項10記載の導電性複合体。
被覆層および導電層中の化合物(C)および/または化合物(C)の加水分解物が表層から基材側にかけて濃度勾配があり、表層の方が基材側よりも高濃度である請求項10または11記載の導電性複合体。
表面抵抗値が10 1 ~10 4 ω/□以下であり、550nmの光線透過率が50%以上である請求項10~12のいずれか1項記載の導電性複合体。
基材と導電層の間に下地樹脂層を有する請求項10~13のいずれか1項記載の導電性複合体。
請求項10~14のいずれか1項記載の導電性複合体を用いたタッチパネル。
Description:
導電性複合体およびその製造方

 本発明は、導電性複合体、およびその製 方法に関する。より詳細には、導電性が高 、長期高温高湿下においても安定な特性を す耐湿熱性に優れた導電性複合体およびそ 製造方法に関する。

 導電材料として、金属酸化物、導電性ポ マー、炭素系導電材料などが知られている 炭素系導電材料としては、グラファイト、 ーボン、カーボンブラック、炭素繊維、お び、カーボンナノチューブが知られている

 カーボンナノチューブが最初に広く報告 れたのは1991年である。カーボンナノチュー ブは実質的にグラファイトの1枚面を巻いて 状にした形状を有している。カーボンナノ ューブは、自体が優れた真性の導電性を有 、導電性材料として使用されることが期待 れている。

 導電性材料の用途としては、例えば、ク ーンルーム用部材、ディスプレー用部材、 動車用部材などにおける、制電、導電、電 吸収、電磁波遮蔽、近赤外カット性などの 与に用いられる。カーボンナノチューブは アスペクト比が高く、少量で導電パスを形 できるため、従来のカーボンブラック等の 電性微粒子と比べ、光透過性および耐脱落 に優れた導電性材料となりうる。例えば、 ーボンナノチューブを用いた光学用透明導 性フィルムが知られている(特許文献1)。カ ボンナノチューブを用いて光透過性に優れ 導電性フィルムを得るには、数10本の太い ーボンナノチューブのバンドル(束)や強固な 凝集を解し高分散させ、少ないカーボンナノ チューブの本数で効率良く導電パスを形成す る必要がある。

 カーボンナノチューブ分散手法には分散 を用いて分散させる手法がある。中でも、 ーボンナノチューブをより高度に分散させ ためには、水性溶媒中、水に親和性のある 水性基およびカーボンナノチューブと親和 の高い疎水性基をもつ分散剤を用いて分散 せることが好適である。しかしながら、こ ような親水性基を有する分散剤を用いたカ ボンナノチューブ組成物から得られる導電 は、耐水性が低く、高温高湿条件下で分散 が吸湿してしまい、カーボンナノチューブ 電パス間接点抵抗値が上昇し、導電性が低 するといった問題がある。

 一方、膜強度や耐水性をあげるためにカ ボンナノチューブ組成物中に分散剤の他に インダーとして樹脂成分を含有させる方法 ある。しかしカーボンナノチューブ組成物 にバインダーを混合すると、カーボンナノ ューブ導電パス間の接点抵抗が上昇したり カーボンナノチューブの分散性が低下し、 られる導電層の導電性が著しく低下すると った問題がある。

 同様にして、膜強度および耐水性向上目的 、カーボンナノチューブ導電層上に樹脂層 積層させる技術も知られている(特許文献2) しかしながら、樹脂層を、導電層の上から に積層させただけでは、一時的に膜強度お び耐水性は向上するが、長時間高温高湿下 さらすと、やはり接点抵抗値が上昇し導電 が低下してしまう問題がある。

特開2006-269311号公報

特開2004-526838号公報

 本発明は、上記のような事情に鑑みなさ たものであり、耐湿熱性が高く、高導電性 有する導電性複合体およびその製造方法を 供することを課題とする。

 本発明者らは、鋭意検討を行った結果、 一の工程として、分子内に水酸基をもつ分 剤(A)を用いて導電性材料を分散させ、得ら た組成物(B)を基材へ塗布した後、第二の工 として金属アルコキシドを形成しうる化合 (C)および/または化合物(C)の加水分解物を含 む液を塗布することで、導電性に優れ、耐湿 熱性が高い導電性複合体を得ることができる ことを見出し、本発明に到ったものである。 耐湿熱性向上のメカニズムは、分散剤(A)の水 酸基と化合物(C)および/または化合物(C)の加 分解物とが縮合したためと考えている。

 すなわち本発明は、分子内に水酸基をもつ 散剤(A)および導電材料を含有する組成物(B) 基材へ塗布する第一の工程と、その後に該 成物(B)を塗布した面に下記式(1)で表される 合物(C)および/または化合物(C)の加水分解物 を含む液を塗布する第二の工程とを含む導電 性複合体の製造方法である;
(R 1 ) m MX n-m   (1)
式中、R 1 は水素原子、アルキル基、アシル基、ビニル 基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル 基、エポキシ基、(メタ)アクリルオキシ基、 レイド基、アミド基、フルオロアセトアミ 基、イソシアネート基およびその置換誘導 から選択される1種または2種以上の基であ 、mが2以上である場合、同一でも異なっても よい;Mは、金属アルコキシドを形成しうる価 nの金属原子から選択される1種または2種以 の金属原子である;Xはハロゲン原子またはOR 2 で表され、n-mが2以上である場合には同一で 、異なってもよい。R 2 は水素原子、アルキル基、アシル基、ビニル 基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル 基、エポキシ基、(メタ)アクリルオキシ基、 レイド基、アミド基、フルオロアセトアミ 基、イソシアネート基およびその置換誘導 から選択される1種、または2種以上の基で る;mは0~(n-2)、nは2以上である。

 また、本発明は、分子内に水酸基をもつ 散剤(A)およびカーボンナノチューブを含有 る組成物であって、含有されるカーボンナ チューブ100本中50本以上が2層カーボンナノ ューブであり、かつ、該組成物が酸性であ カーボンナノチューブを含有する組成物を む。

 また、本発明は、基材上に導電層が形成 れた導電性複合体であって、導電層中に分 内に水酸基をもつ分散剤(A)および/またはそ の誘導体とカーボンナノチューブを含有し、 含有されるカーボンナノチューブ100本中50本 上が2層カーボンナノチューブであり、導電 層が化合物(C)および/または化合物(C)の加水 解物の重縮合物による被覆層で被覆されて る導電性複合体を含む。

 また、本発明は、上記の導電性複合体を いたタッチパネルを含む。

 本発明によれば、耐湿熱性が高く、導電 に優れた導電性複合体が得られる。

図1は参考例1で使用した流動床装置の 略図である。

符号の説明

100  反応器
101  石英焼結板
102  密閉型触媒供給機
103  触媒投入ライン
104  原料ガス供給ライン
105  廃ガスライン
106  加熱器
107  点検口
108  触媒

 本発明は、導電材料および分子内に水酸 をもつ分散剤(A)を含有する導電層上で、金 アルコキシドを形成しうる化合物(C)および/ または化合物(C)の加水分解物を重縮合させる ことで、該導電層の耐水性を向上させる技術 である。

 本発明においては、水酸基を分子内にも 分散剤(A)を分散剤として、導電材料を溶媒 に高分散させた組成物を得、該組成物を基 へ塗布することにより導電層を形成させる 水酸基は親水性基であるので、分散剤(A)は 導電材料を溶媒中で高分散させることがで 、そのため導電性および透明性の高い導電 を得ることができる。しかし、分散剤(A)の 水性ゆえに、導電層の耐水性が悪くなって まうという問題も生じる。そのため、本発 においては、その後の工程として、金属ア コキシドを形成しうる化合物(C)および/また は化合物(C)の加水分解物を含む液を導電層上 に塗布する。これにより、分散剤(A)の水酸基 と、化合物(C)および/または化合物(C)の加水 解物を反応させることにより、耐水性を向 させるものである。すなわち、化合物(C)は 水分解し、その加水分解物同士が水素結合 より近接し、乾燥または加熱工程において 水重縮合する。その際に、化合物(C)は分散 (A)とも脱水縮合する。また、化合物(C)の加 分解物を塗布した場合も同様である。この うにして、導電層全体に三次元網目状に結 を形成させることができる。こうして得ら た導電性複合体は、高い耐水性、耐湿熱性 よび強度を有する。また、基材上に導電層 設けてからその上に化合物(C)および/または 合物(C)の加水分解物からなる重縮合物を設 るので、導電材料による導電パスの接点抵 値を上昇させることがなく、導電性にすぐ た導電性複合体を得ることができる。

 本発明における導電材料としては、無機 導電材料や有機系導電材料があげられる。 機系導電材料としては、金属、金属酸化物 炭素系材料などがあげられる。これらを、 み合わせて用いることもできる。

 金属材料としては、1~100nm程度の金属微粒 子、特に銀ナノ粒子が好ましい。銀ナノ粒子 は粉末、分散液等、種々の形態として製造、 市販されている。例えば、粉末としては粒子 サイズ<100nmのものや70nmのものなどが市販 れている。また、分散液としては、水、エ レングリコール等に分散したものが入手可 である。分散液には分散安定化剤が添加さ ている場合もある。

 有機系導電材料としては、導電性ポリマ などがあげられる。中でも、炭素系材料が 境やコストの面から好ましく用いられる。 素系材料としては、グラファイト、カーボ 、カーボンブラック、炭素繊維、カーボン ノチューブなどがあげられる。上述の中で 導電性および透明性に優れることから、カ ボンナノチューブが好ましく用いられる。

 カーボンナノチューブは、グラファイト 1枚面を巻いて筒状にした形状を有している 。1層に巻いたものを単層カーボンナノチュ ブ、2層に巻いたものを2層カーボンナノチュ ーブ、多層に巻いたものを多層カーボンナノ チューブという。

 本発明の導電性複合体に求められる用途 性に応じて、単層、2層および多層のいずれ のカーボンナノチューブも用いることができ る。単層~5層と層数の少ないカーボンナノチ ーブを用いれば導電性がより高く、光透過 も高い導電性複合体を得ることができる。2 層以上のカーボンナノチューブを用いれば光 学特性において、光波長依存性の少ない導電 性複合体を得ることができる。光透過性の高 い導電性複合体を得るには、好ましくは、層 数が単層から5層であるカーボンナノチュー が100本中50本以上含まれることが好ましい。 6層以上の多層カーボンナノチューブは一般 結晶化度が低く導電性が低いうえ、直径が く、導電層中のカーボンナノチューブ単位 あたりの接点数が小さくなり透明導電性が くなる。すなわち、単層から5層であるカー ンナノチューブは導電性が高く、かつ、透 性に優れるので好ましい。好ましくは、単 から5層のカーボンナノチューブが100本中70 以上、さらに好ましくは100本中80本以上で る。さらに好ましくは、2層から5層のカーボ ンナノチューブが100本中50本以上であれば分 性および導電性が好ましい。さらに好まし は2層から5層のカーボンナノチューブが100 中70本以上である。特に2層カーボンナノチ ーブがカーボンナノチューブ100本中50本以上 であると導電性ならびに分散性が極めて高く 好ましい。

 カーボンナノチューブの層数は、例えば 述のように測定できる。カーボンナノチュ ブが液などの媒体中に分散した組成物であ 場合、溶媒が水系の場合は、組成物を観察 やすい濃度に水で適宜希釈し、コロジオン 上に数μL滴下し、風乾させた後、直接透過 電子顕微鏡でコロジオン膜上のカーボンナ チューブを観察する。溶媒が非水系の場合 、一度乾燥により溶媒を除去した後、再度 中で分散させてから適宜希釈してコロジオ 膜上に数μL滴下し、風乾させた後、透過型 子顕微鏡で観察する。導電性複合体からカ ボンナノチューブを採取する際は、エポキ 樹脂で包埋した後、カミソリなどを用いて0 .1μm以下に薄く切断した切片を観察すること よって、導電性複合体を透過型電子顕微鏡 調べることができる。また、溶媒でカーボ ナノチューブを抽出し、組成物の場合と同 にして高分解能透過型電子顕微鏡で観察す ことによって調べることもできる。コロジ ン膜上に滴下する液中のカーボンナノチュ ブ濃度は、カーボンナノチューブを一本一 観察できる濃度であればよいが、例えば0.00 1重量%である。

 上記カーボンナノチューブの層数の測定 、次のようにして行う。透過型電子顕微鏡 用いて40万倍で観察し、75nm四方の視野の中 視野面積の10%以上がカーボンナノチューブ ある視野中から任意に抽出した100本のカー ンナノチューブについて層数を測定する。 つの視野中で100本の測定ができない場合は 100本になるまで複数の視野から測定する。 のとき、カーボンナノチューブ1本とは視野 中で一部カーボンナノチューブが見えていれ ば1本と計上し、必ずしも両端が見えている 要はない。また視野外でつながって1本とな ていても、視野中で2本と認識される場合は 2本と計上する。

 カーボンナノチューブの直径は、特に限 はないが、上記好ましい範囲の層数のカー ンナノチューブの直径は一般的に1nm~10nmで る。

 カーボンナノチューブは表面や末端が官 基やアルキル基で修飾されていてもよい。 えば酸中で加熱することにより、カルボキ ル基または水酸基で官能基化させてもよい またアルカリ金属やハロゲンでドーピング れていてもよい。ドーピングすることによ カーボンナノチューブの導電性が向上し好 しい。

 カーボンナノチューブの長さは、特に限 はないが、短すぎると効率的に導電性パス 形成できないため0.1μm以上であることが好 しく、より好ましくは0.5μmである。長さの 限は、長すぎると分散性が低下する傾向に るため5μm以下であることが好ましい。

 また、透明導電性に優れた導電性複合体 得るには、結晶化度の高い高品質のカーボ ナノチューブを用いることが好ましい。結 化度の高いカーボンナノチューブは、それ 体電気伝導性に優れる。しかし、このよう 高品質のカーボンナノチューブは、結晶化 の低いカーボンナノチューブと比べ、より 固にバンドルや凝集体を形成しているため 一本一本を解し、安定に高分散させるのは 常に困難である。そのため、結晶化度の高 カーボンナノチューブを用いて、導電性の い導電性複合体を得るには、カーボンナノ ューブの分散技術が非常に重要である。

 分子内に水酸基を有する分散剤(A)は、カ ボンナノチューブを含有する組成物(B)を得 際のカーボンナノチューブ分散剤として作 する。分散剤(A)中の水酸基は、カーボンナ チューブを水性溶媒中に分散させるために 適であり、結晶化度の高いカーボンナノチ ーブを分散できる。

 分子内に水酸基をもつ分散剤(A)は、不揮 性有機化合物であることが好ましい。不揮 性有機化合物とは、常温常圧下で容易に大 中に揮発しないものである。不揮発性有機 合物を用いることで基材へ組成物(B)を塗布 ている間の蒸発が抑止できる。それにより 電材料の分散性を塗工中良好なまま維持で 、安定的に塗布が可能となる。また、塗工 の揮発がないことから、組成物の成分量が 化することなく、安定な膜厚および基材へ 濡れが可能であり、最終的に均一な特性を し、耐水性、耐湿熱性および耐久性に優れ 導電層を得ることができる。

 分子内に水酸基をもつ分散剤(A)は、導電 料の分散能があればポリマー(モノマー単位 数100以上)であっても、モノマーやオリゴマ (モノマー単位数100未満)であってもよいが、 ポリマーなどの高分子化合物を用いると、導 電層の耐久性が向上するので好ましい。

 分子内に水酸基をもつ分散剤(A)の分子量 、100以上が好ましい。100以上であれば導電 料と相互作用でき、導電材料の分散がより 好となる。分子量は、導電材料の長さにも るが、大きいほど導電材料と相互作用し、 散性が向上する。例えば、分散剤(A)がポリ ーの場合であれば、ポリマー鎖が長くなる ポリマーが導電材料にからみつき、非常に 定に分散することができる。しかし、分子 が大きすぎると逆に分散性が低下するので 好ましい分子量は100~1000万であり、さらに ましくは、1万~100万である。

 ポリマーの種類としては、導電材料が分 できれば限定はなく、合成高分子、天然高 子などから選択できる。合成高分子として 、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエ テルジオール、ポリカーボネートジオール ポリビニルアルコール、部分けん化ポリビ ルアルコール、アセトアセチル基変性ポリ ニルアルコール、アセタール基変性ポリビ ルアルコール、ブチラール基変性ポリビニ アルコール、シラノール基変性ポリビニル ルコール、エチレン-ビニルアルコール共重 合体、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニ 共重合樹脂、ジメチルアミノエチルアクリ ート、ジメチルアミノエチルメタクリレー 、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、変性エ キシ系樹脂、フェノキシ樹脂、変性フェノ シ系樹脂、フェノキシエーテル樹脂、フェ キシエステル樹脂、フッ素系樹脂、メラミ 樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、 リアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリ チレンスルホン酸、ポリエチレングリコー およびポリビニルピロリドンが挙げられる 天然高分子は、例えば、多糖類であるデン ン、プルラン、デキストラン、デキストリ 、グアーガム、キサンタンガム、アミロー 、アミロペクチン、アルギン酸、アラビア ム、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、 アルロン酸、カードラン、キチン、キトサ 、セルロースおよびその誘導体から選択で る。ここで、誘導体とはエステルやエーテ などの従来公知の化合物を意味する。これ は、1種または2種以上を混合して用いるこ ができる。中でも、導電材料分散性に優れ ことから、多糖類ならびにその誘導体が好 しい。多糖類ならびにその誘導体は分散が 難であるカーボンナノチューブも高度に分 することができる。さらにセルロースなら にその誘導体が、膜形成能が高く好ましい 中でもエステルやエーテル誘導体が好まし 。具体的には、カルボキシメチルセルロー やその塩などが好適である。

 モノマーやオリゴマーとしては、例えば 陽イオン性界面活性剤、両イオン性界面活 剤、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界 活性剤;グルコース、リボース、デオキシリ ボースなどの単糖;スクロース、マルトース ラクトース、セロビオース、トレハロース どの二糖;シクロデキストリンなどのオリゴ ;胆汁酸やコレステロール、コール酸などの ステロイド誘導体などがあげられる。導電材 料分散性および耐湿熱性から非イオン性界面 活性剤およびステロイド誘導体が好ましく用 いられる。

 非イオン性界面活性剤としては、例えば ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ レンソルビタン脂肪酸エステルなどの糖エ テル系界面活性剤;ポリオキシエチレン樹脂 酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエ チルなどの脂肪酸エステル系界面活性剤;ポ オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ オキシエチレン・ポリプロピレングリコー などのエーテル系界面活性剤;ポリオキシア キレンオクチルフェニルエーテル、ポリオ シアルキレンノニルフェニルエーテル、ポ オキシアルキルジブチルフェニルエーテル ポリオキシアルキルスチリルフェニルエー ル、ポリオキシアルキルベンジルフェニル ーテル、ポリオキシアルキルビスフェニル ーテル、ポリオキシアルキルクミルフェニ エーテル等の芳香族系非イオン性界面活性 があげられる。中でも、分散能、分散安定 および高濃度化に優れることから、芳香族 非イオン性界面活性剤が好ましい。

 これらのポリマー、モノマーおよびオリ マーは、その分子内に水酸基を有している 合は、そのまま分子内に水酸基をもつ分散 (A)として用いることができるが、分子内に 酸基を有していない場合は、修飾あるいは 性などの処理を行って水酸基を付与して分 内に水酸基をもつ分散剤(A)として使用する 水酸基を付与する方法としては、例えば樹 であれば、水酸基をもつモノマーやオリゴ ーを反応させることができる。

 分子内中の水酸基量は、JISK0070(1992年度改 訂)準処の方法により水酸基価として求める とができる。水酸基価は溶媒中で分散剤(A) 導電材料が相互作用し、分散できれば制限 無いが、好ましくは50~1000であり、さらに好 しくは50~600である。

 本発明において、組成物(B)は、分子内に 酸基をもつ分散剤(A)および導電材料を溶媒 に分散させたものである。

 導電材料を含有する組成物(B)は、固体(ゲ ル状含む)でも液体でも良いが、分散液を構 していることが好ましい。分散液とは、得 れた組成物が目視において沈降物や凝集物 なく、少なくとも24時間静置後においても目 視において沈降物や凝集物がない状態の液を いう。

 組成物(B)の好ましい粘度は、例えばE型粘 度計を用いて測定しCassonの式により求めた絶 対粘度が0.5~100であり、さらに好ましくは0.5~5 0である。

 また、本発明の組成物(B)の好ましいpHは 性領域(pH7未満)である。分散剤の種類にもよ るが、より好ましくはpH3~6である。pHが低す ると分散剤の溶解性が低下したり、導電材 同士の斥力が小さくなり、導電材料が凝集 やすくなる。しかしながらpHが中性またはア ルカリ性であると、基材への濡れ性が低下し 、塗布しにくくなる傾向にある。pHが酸性領 であると、導電材料の分散安定性が高く、 材への濡れ性も高いため、高導電性であり 久性の高い導電性複合体を形成することが きる。

 溶媒は、分子内に水酸基をもつ分散剤(A) 溶解し、かつ、導電材料が分散するもので れば限定はなく、水系溶媒でも良いし非水 溶媒でも良い。非水系溶媒としては、炭化 素類(トルエン、キシレン等)、塩素含有炭 水素類(メチレンクロリド、クロロホルム、 ロロベンゼン等)、エーテル類(ジオキサン テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ等) エーテルアルコール(エトキシエタノール、 メトキシエトキシエタノール等)、エステル (酢酸メチル、酢酸エチル等)、ケトン類(シ ロヘキサノン、メチルエチルケトン等)、ア コール類(エタノール、イソプロパノール、 フェノール等)、低級カルボン酸(酢酸等)、ア ミン類(トリエチルアミン、トリメタノール ミン等)、窒素含有極性溶媒(N,N-ジメチルホ ムアミド、ニトロメタン、N-メチルピロリド ン、アセトニトリル等)、硫黄化合物類(ジメ ルスルホキシド等)などを用いることができ る。

 これらのなかでも、水、アルコール、エ テルおよびそれらを組み合わせた溶媒から ばれた水性溶媒を用いることがカーボンナ チューブの分散性から好ましい。

 組成物(B)は、分子内に水酸基をもつ分散 (A)および導電材料以外に、例えば後述する れ剤等のその他の添加剤を含んでいてもか わない。

 組成物(B)中の導電材料の含有量は、0.01~20 重量%であることが好ましく、0.05~10重量%であ ることがより好ましい。分子内に水酸基をも つ分散剤(A)の組成物(B)中の含有量は、好まし くは、0.01~60重量%、より好ましくは、0.02~30重 量%である。分子内に水酸基をもつ分散剤(A) 外に添加剤を含有する場合は、分子内に水 基をもつ分散剤(A)と該添加剤の合計重量が ましくは0.01~60重量%、より好ましくは、0.02~3 0重量%となるようにすることが好ましい。残 は、溶媒等の分散媒である。

 なお、組成物(B)は、分子内に水酸基をも 分散剤(A)を用いることにより、導電材料の 散性に優れるため、所望の導電材料含量よ も高濃度の組成物を作製し、溶媒で薄めて 望の濃度として使用することも可能である

 このような組成物(B)を調製後、基材上に 布することで導電層を形成し、導電性複合 を得ることができる。導電性複合体の基材 しては、組成物(B)が塗布でき、得られる導 層が固定できれば、形状、サイズおよび材 は特に限定されず、目的とする用途によっ 選択できる。例えばフィルム、シート、板 紙、繊維および粒子のいずれであってもよ 。材質は、例えば、有機材料であれば、ポ カーボネート、ポリエステル、ポリアミド アクリル、ポリウレタン、ポリメチルメタ リレート、セルロース、トリアセチルセル ース、非晶質ポリオレフィンなどの樹脂等 ら選択できる。無機材料であればステンレ 、アルミ、鉄、金、銀などの金属、ガラス よび炭素材料等から選択できる。基材に樹 フィルムを用いた場合は、接着性、延伸追 性および柔軟性に優れた導電性フィルムを ることができ好ましい。基材の厚みは、約0 .5nm~約1000μmが好ましく、約0.005~約1000μmがよ 好ましく、約0.05~約500μmがより好ましく、約 1.0~約200μmがさらに好ましい。

 基材は必要に応じ表面処理を施してあっ もよい。表面処理の例としては、グロー放 、コロナ放電処理、オゾン処理等の物理的 理が挙げられる。

 また、基材の表面に下地樹脂層を設けて っても良い。この場合、基材と導電層の間 下地樹脂層が形成されることになる。下地 脂層の樹脂は、特に限定されず、例えば、 リエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン 脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂 シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹 、フェノール樹脂、メラミン樹脂およびこ ら樹脂を2種類以上組み合わせたものなどを 用いることができる。中でも、熱硬化性樹脂 が好ましい。下地樹脂層として熱硬化樹脂膜 を設けることにより、導電層の基材への密着 性を向上させることができる。熱硬化樹脂膜 中の樹脂が、熱硬化によって架橋することに より、基材表面および導電層の接触部分への 密着性を確保するとともに、耐溶剤性、耐湿 性、耐擦過性、耐熱性などの耐久性を付与す ることができる。

 熱硬化樹脂膜は、メラミン樹脂を少なく も50重量%以上含むことが好ましい。メラミ 樹脂は、水酸基やイミノ基などの極性基を く含むことから、水や水系混合溶媒および れらを分散媒とする組成物(B)に対する濡れ が向上する。このため、メラミン樹脂を含 熱硬化樹脂膜の上に組成物(B)を塗布する際 、濡れやすくなり、均一な導電層を形成す ことができる。すなわち、濡れ性を上げる とで組成物(B)の最下層が熱硬化樹脂膜表面 束縛され、組成物(B)の乾燥時の不均一な移 が抑制されるため、ムラのない、均一な導 層が得られる。これにより表面抵抗の面内 一性に優れた導電膜が得られる。優れた面 均一性により、例えば導電膜の端に電極を けた場合に電極間の抵抗の直線性(リニアリ ティ)に優れた導電膜が得られる。熱硬化樹 膜に含まれるメラミン樹脂が50重量%よりも ない場合には、組成物(B)の濡れ性が悪く、 電層得られる導電層のリニアリティが低く る。メラミン樹脂の含有量は熱硬化樹脂膜 70~90重量%が好ましい。この範囲にあること 、濡れ性と、密着性のバランスに優れた熱 化樹脂膜を得ることができる。

 なお、メラミン樹脂とは、メラミンとホ ムアルデヒドの縮合によって得られる樹脂 ある。例えば、メラミンとホルムアルデヒ をアルカリ条件下で縮合させてメチロール ラミンを得、これを基材上に塗布した後、 熱して重縮合させることにより、メラミン 脂の硬化膜を得ることができる。本発明に いては、例えば、溶剤に可溶な数平均分子 400~100000に調整したメラミン樹脂を塗布して 用いることが好ましい。メラミンに反応させ るホルムアルデヒドのモル比は、メラミン1 対して2~4が好ましい。メラミン中には3個の ミノ基があるのでホルムアルデヒドは最大6 個反応できるが、そのうちの約半分の3個が 応したメチロールメラミンが、熱硬化性樹 として扱いやすいので好ましく用いること できる。また、メチロールメラミン樹脂の 酸基の一部をアルコールと反応させて一部 アルキルエーテル化したメチルエーテル化 ラミン樹脂、ブチルエーテル化メラミン樹 なども用いることができる。特に、親水性 有機溶媒への親和性のバランスから、メチ エーテル化メラミン樹脂が好ましく用いら る。

 熱硬化樹脂膜は、メラミン樹脂以外の1種 類以上の熱硬化性樹脂を含んでもよい。メラ ミン樹脂以外の熱硬化性樹脂を含むことによ って、硬化温度、濡れ性、耐久性などを所望 の範囲に調整することができる。メラミン樹 脂以外の樹脂としては、フェノール樹脂、ア ルキッド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹 脂、ビニルアルコール共重合樹脂、イソシア ネート樹脂、ウレタン樹脂などを挙げること ができるが、これらに限定されず、目的に応 じて選択することができる。水酸基やカルボ キシル基を有する樹脂は、メラミン樹脂と架 橋して、より耐久性に優れた熱硬化樹脂膜を 形成することができるため好ましい。また、 エポキシ樹脂は、熱硬化温度を様々に調整す ることができるため好ましい。例えば、80~120 ℃でエポキシ樹脂のみを硬化させ、その後に 150~200℃に昇温してエポキシ樹脂とメラミン 脂を架橋させるなど、硬化状態を様々に調 することが可能になることから、本発明に ましく用いることができる。

 熱硬化樹脂膜には必要に応じて他の成分 含有してもよい。例えば、カルボン酸やス ホン酸などの酸を有する化合物、アミンな の塩基を有する化合物、エポキシ、オキセ ン、ヒドロキシ、イソシアネートなどの反 性の官能基を有する化合物が挙げられる。 れらの化合物は、一分子内に2個以上の酸、 塩基、または反応性の官能基を有する多官能 化合物であることが好ましい。これらは樹脂 であっても低分子化合物でもよい。中でも、 メラミン樹脂の硬化剤として使える化合物が 好ましく用いられる。

 また、他の成分として、エポキシ樹脂を いた場合には、重合開始剤を加えて硬化反 を調整することができる。また、光硬化系 水分硬化系樹脂等を含有させることにより メラミン樹脂を熱架橋させる前の熱硬化性 脂組成物膜の架橋の程度を調整することが きる。

 本発明の導電性複合体は、150℃30分の加 処理後の抵抗値変化が20%以内であることが ましい。導電層の下層に熱硬化樹脂膜を設 ない場合には抵抗値が20%より大きく変化す のに対し、メラミン樹脂を含む熱硬化樹脂 を設けることによってこれを20%以内にする とができる。導電層の抵抗値が加熱処理に って上昇する理由、および、熱硬化樹脂膜 設けることで抵抗値変化を抑制できる理由 定かではないが、分散剤(A)が、組成物(B)塗 時に微量に溶出するメラミン樹脂と作用す ためと思われる。なお、ここで行う加熱処 とは、たとえば導電膜付き基材の周縁部に 部回路を接続するために導電ペーストを塗 し、加熱硬化処理を行うなどの、後工程に る熱履歴を想定している。したがって後工 の種類によって加熱処理条件も異なってく が、概ね100℃以上、30分以上の加熱処理であ れば、いずれの条件下でも、150℃、30分の加 処理を行った場合と同等の抵抗値の変化を すことがわかっているので、該条件でおお その評価をすることができる。

 導電性複合体中の熱硬化樹脂膜は、表面 水の接触角が60度以下であることが好まし 。水の接触角を60度以下にするためには、熱 硬化樹脂膜中のメラミン樹脂含有量を50重量% 以上にすればよい。導電性複合体中の熱硬化 樹脂膜表面の水の接触角は、後述する組成物 (B)塗布前の熱硬化性樹脂組成物膜表面の水の 接触角と関係する。組成物(B)塗布後の加熱処 理により、熱硬化性樹脂組成物膜中に含まれ る水酸基などの極性基が架橋反応により消費 されるため、水の接触角は大きくなる。した がって、組成物(B)塗布前の熱硬化性樹脂組成 物膜表面の水の接触角を40度以下とすること 好ましく、これにより、導電性複合体中の 硬化樹脂膜表面の水の接触角は通常60度以 となる。

 水の接触角は市販の接触角測定装置を用 て測定することができる。接触角の測定は JIS R3257(1999)に準じ、室温25℃、湿度50%の雰 気下で、膜表面に1~4μLの水をシリンジで滴 し、液滴を水平断面から観察し、液滴端部 接線と膜平面とのなす角を求める。

 ここで、導電性複合体中の熱硬化樹脂膜 面の水の接触角を測定する方法としては、 材端部などの透明導電膜を塗布しなかった 分の表面を測定する方法、または、透明導 膜層を研磨またはエッチングして熱硬化樹 膜表面を露出させて測定する方法があり、 れでも構わない。

 熱硬化樹脂膜の厚みは、濡れ性の向上お び強度の点から10nm以上が好ましく、膜厚の 均一性や塗工プロセスの安定性から10μm以下 好ましい。より好ましくは100nm~500nmであり この範囲の厚みにすることで熱硬化性樹脂 よる着色の影響を押さえ、膜厚の均一性、 度および濡れ性に優れた熱硬化樹脂膜を得 ことができる。

 下地樹脂層は、フィルムを基材とした場 には、樹脂成分をオフラインコーティング るいはインラインコーティングすることに り形成することができる。また、易接着層 有するポリエステルフィルムの“ルミラー( 登録商標)”(東レ(株)社製)等の市販されてい ものを使用してもよい。下地樹脂層が存在 ることの確認方法は、積層されていること 確認できる方法であれば限定されないが、 えば透過型電子顕微鏡を用いてフィルムの 面写真を撮ることで確認できる。必要であ ばフィルムを染色してもよい。下地樹脂層 基材との界面が明確でなくグラデーション かかっている場合においても、グラデーシ ン部分の片側(基材とは反対側)に樹脂層が められれば、下地樹脂層があることとする

 基材は組成物(B)を塗布する反対面に耐摩 性、高表面硬度、耐溶剤性、耐汚染性、耐 紋性等を付与したハードコート処理が施さ ているものも好ましく用いることができる また、基材は透明性があってもなくてもど らでもよい。透明性がある基材を用いるこ により透明性および導電性に優れた導電性 合体を得ることができ好ましい。透明性が る基材とは、550nmの光線透過率が50%以上で るものを指す。

 本発明における化合物(C)は下記式(1)で表さ る。
(R 1 ) m MX n-m   (1)
式中、R 1 は水素原子、アルキル基、アシル基、ビニル 基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル 基、エポキシ基、(メタ)アクリルオキシ基、 レイド基、アミド基、フルオロアセトアミ 基、イソシアネート基およびその置換誘導 から選択された1種または2種以上の基であ 、mが2以上である場合、同一でも異なっても よい。Mは、金属アルコキシドを形成しうる 数nの金属原子から選択される、1種または2 以上の金属原子である。Xはハロゲン原子ま はOR 2 で表され、n-mが2以上である場合には同一で 、異なってもよい。R 2 は、水素原子、アルキル基、アシル基、ビニ ル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニ ル基、エポキシ基、(メタ)アクリルオキシ基 ウレイド基、アミド基、フルオロアセトア ド基、イソシアネート基およびその置換誘 体から選択された1種、または2種以上の基 ある。mは0~(n-2)である。nは2以上である。

 上記式(1)のR 1 において、アルキル基としては、炭素数1~10 ものが好ましく、具体的にはメチル基、エ ル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチ 基、i-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、 n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、 n-オクチル基、2-エチルヘキシル基等あるい これらの置換誘導体が挙げられる。また、 シル基としては、炭素数1~6のものが好まし 、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル 、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基 トリオイル基、カプロイル基等あるいはこ らの置換誘導体が挙げられる。エポキシ基 しては、グリシジル基、グリシジルエーテ 基等あるいはこれらの置換誘導体が挙げら る。置換基は、例えば、アルキル基やハロ ン原子やニトロ基などである。

 上記式(1)のR 2 において、アルキル基としては炭素数1~10の のが好ましく、具体的には、メチル基、エ ル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチ 基、i-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、 n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、 n-オクチル基、2-エチルヘキシル基等あるい その置換体が挙げられる。アシル基として 、炭素数1~6のものが好ましく、具体的には ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基 ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基、 リオイル基、カプロイル基等あるいはその 換体が挙げられる。エポキシ基としてはグ シジル基、グリシジルエーテル基等あるい その置換体あるいはその置換誘導体などが げられる。置換誘導体の置換基は、メルカ ト基、置換もしくは非置換のアミノ基など 挙げられる。

 上記式(1)のXにおいて、ハロゲン原子として は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が好ま しく挙げられる。これらは、1種または2種以 から選択することができる。R 1 ならびにR 2 の炭素数は、溶媒溶解性および塗布性から、 置換基を含め10個以下が好ましく、さらに好 しくは5個以下である。

 式(1)中、Mは金属アルコキシドを形成しう る価数nの金属であればよく、例えば周期表 3族、4族、5族、14族または15族のいずれかの 属元素からなる金属アルコキシドを形成し る金属である。好ましくは、珪素、チタン アルミニウム、ジルコニウムなどがあげら 、1種でも2種以上の組合せでもよい。中で 、Mが珪素であるオルガノシランまたは該オ ガノシランの加水分解物が、耐水性、製膜 および塗膜密着性の点から好ましく用いる とができる。

 式(1)中nは金属原子の価数であり、mは0~(n- 2)である。この範囲であれば、導電層中の分 内に水酸基をもつ分散剤(A)と金属アルコキ ドを形成しうる化合物(C)の加水分解物が重 合反応をし、耐水性を向上できると同時に 導電層上に金属酸化物による被膜層をネッ ワーク上に架橋形成することができる。好 しくはmが0、nが4、あるいはmが1、nが4であ 。さらに好ましくはmが0、nが4であり、この な化合物は、後に生じる重縮合物の耐水性 耐湿熱性および膜強度が高いので好ましい Mとm、nの組合せで最も好ましくは、Mが珪素 であり、mが0、nが4である。

 上記式(1)において、Mが珪素、mが0、nが4 ある化合物(C)の具体例としては、例えばテ ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン テトラ-n-プロポキシシラン、テトラ-i-プロ キシシラン、テトラ-n-ブトキシシランなど テトラアルコキシシラン類である。

 上記式(1)のMが珪素、mが1、nが4である化 物としては、例えば、メチルトリメトキシ ラン、メチルトリエトキシシラン、エチル リメトキシシラン、エチルトリエトキシシ ン、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロ ルトリエトキシシラン、i-プロピルトリメ キシシラン、i-プロピルトリエトキシシラン 、n-ブチルトリメトキシシラン、n-ブチルト エトキシシラン、n-ペンチルトリメトキシシ ラン、n-ペンチルトリエトキシシラン、n-ヘ シルトリメトキシシラン、n-ヘプチルトリメ トキシシラン、n-オクチルトリメトキシシラ 、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ トキシシラン、シクロヘキシルトリメトキ シラン、シクロヘキシルトリエトキシシラ 、フェニルトリメトキシシラン、フェニル リエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-ア ノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミ エチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラ 、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3- クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3-ト リフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3- トリフロロプロピルトリエトキシシラン、3- ミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミ プロピルトリエトキシシラン、2-ヒドロキシ エチルトリメトキシシラン、2-ヒドロキシエ ルトリエトキシシラン、2-ヒドロキシプロ ルトリメトキシシラン、2-ヒドロキシプロピ ルトリエトキシシラン、3-ヒドロキシプロピ トリメトキシシラン、3-ヒドロキシプロピ トリエトキシシラン、3-メルカプトプロピル トリメトキシシラン、3-メルカプトプロピル リエトキシシラン、3-イソシアネートプロ ルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプ ロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシ ロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキ プロピルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキ シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン 、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリ トキシシラン、3-(メタ)アクリルオキシプロ ピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリル キシプロピルトリエトキシシラン、3-ウレイ ドプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイド ロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメ キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、 リルトリメトキシシラン、ビニルトリアセ キシシラン等のトリアルコキシシラン類;メ チルトリアセチルオキシシラン、メチルトリ フェノキシシランなどが挙げられる。

 上記式(1)において、Mがチタン、mが0、nが 4である化合物(C)の具体例としては、例えば タニウムテトライソプロポキシド、テトラ-n -プロピルオルトチタネート、チタニウムテ ラ-n-プトキシド、テトラキス(2-エチルヘキ ルオキシ)チタネート等が例示される。

 上記式(1)において、Mがジルコニウム、m 0、nが4である化合物(C)としては、例えばジ コニウムテトライソプロポキシド、ジルコ ウムテトラ-n-ブトキシド等が例示される。 れらは1種単独で用いても、2種以上を混合し て用いてもよい。

 上記化合物のうち、テトラアルコキシシ ン類が好ましく、テトラエトキシシラン、 トラ-n-プロポキシシランおよびテトラ-n-ブ キシシランがより好ましく用いられる。

 本発明の化合物(C)は、上記の化合物をその ま使用してもよいが、加水分解物を使用す こともできる。加水分解は空気中の水分に っても自然に起こりうるし、化合物(C)を溶 に溶解し、必要に応じて水および触媒とな 酸あるいは塩基(D)あるいは有機スズ化合物 添加して加水分解することにより製造する とも可能である。加水分解物は、化合物(C) 含まれるOR 2 基のうちの少なくとも1個が加水分解されて るものであればよいが、重縮合反応を促進 るためには、多く加水分解されていること 好ましい。

 化合物(C)の加水分解物は、化合物(C)を予 加水分解させて製造することができる。例 ば、化合物(C)を溶媒へ溶解し、均一な溶液 する。その後、必要に応じて水および触媒 添加し、数分~12時間以上撹拌することによ 化合物(C)を加水分解する。加水分解反応が 十分であるとその後の重縮合反応が十分行 れないため30分以上が好ましい。なお、水 添加する場合は、独立して添加してもよい 、後述する水または有機溶媒に含有される を使用してもよい。独立して添加する場合 水の量は、化合物(C)1モルに対して、好まし は0.5~5モル、より好ましくは0.7~3モル、特に 好ましくは0.7~2モルが望ましい。

 また、本発明において加水分解物とは化 物(C)を加水分解する方法により得られたも に限定されず、相当する構造のものを別の 法で製造したものであってよい。本発明に ける化合物(C)は、市販されている金属アル キシドを用いてもよい。市販されている金 アルコキシドとしては、東レ・ダウコーニ グ社製のシラン化合物、コルコート社製の リケートなどがある。これらはモノマーで っても、オリゴマーであってもよいが、モ マーを用いることにより、分子内に水酸基 もつ分散剤(A)の水酸基との縮合による導電 の耐水性が向上でき好ましい。化合物(C)に けるオリゴマーとは、同種の分子の数が2個 から99個からなる化合物のこととする。これ の市販されている金属アルコキシドは、そ まま用いてもよく、さらに加水分解させて 用してもよい。このような化合物(C)および/ または化合物(C)の加水分解物は、1種単独で いても、2種以上を混合して用いてもよい。

 本発明に用いられる化合物(C)および/また は化合物(C)の加水分解物を含む液は、溶媒を 含むことが好ましい。該液中で、化合物(C)お よび/または化合物(C)の含有率は、固形分量 して0.1重量%以上であることが望ましい。化 物(C)および/または化合物(C)の加水分解物の 含有率が0.1重量%未満であると、形成された ーティング膜が脆くなることがある。上限 限定されないが、塗布性より30重量%以下が ましい。

 溶媒は、化合物(C)および/または化合物(C)の 加水分解物が溶解するものを選択すればよく 、例えば水、炭化水素類(トルエン、キシレ 等)、塩素含有炭化水素類(メチレンクロリド 、クロロホルム、クロロベンゼン等)、エー ル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン、メ ルセロソルブ等)、エーテルアルコール(エ キシエタノール、メトキシエトキシエタノ ル等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル 等)、ケトン類(シクロヘキサノン、メチルエ ルケトン等)、アルコール類(メタノール、 タノール、イソプロパノール、フェノール )、低級カルボン酸(酢酸等)、アミン類(トリ チルアミン、トリメタノールアミン等)、窒 素含有極性溶媒(N、N-ジメチルホルムアミド ニトロメタン、N-メチルピロリドン、アセト ニトリル等)、硫黄化合物類(ジメチルスルホ シド等)
などを用いることができる。

 溶媒には、化合物(C)および/または化合物 (C)の一部加水分解物をさらに加水分解して反 応性を高める観点から水を含有することが好 ましい。水の含有量は、化合物(C)の溶解性お よび加水分解速度を考慮し含有する。

 また、化合物(C)および/または化合物(C)の 加水分解物の重縮合反応を促進させる触媒と して、酸あるいは塩基(D)を併用することが好 ましい。

 上記、酸あるいは塩基(D)は、組成物(B)中 あらかじめ含有させておき、第二の工程の 、化合物(C)および/または化合物(C)の加水分 解物を含む液を塗布して反応させてもよい。 また、酸あるいは塩基(D)を、化合物(C)および /または化合物(C)の加水分解物とともに溶媒 溶解させ、第二の工程中に導電層上で反応 せてもよい。また第一の工程後、および/ま は第二の工程後に、第三の工程として、酸 るいは塩基(D)を塗布してもよい。中でも、 あるいは塩基(D)を、化合物(C)および/または 化合物(C)の加水分解物とともに溶媒に溶解さ せ、第二の工程中に導電層上で反応させるこ とが、重縮合がより進行するので好ましい。

 酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸 ほう酸の無機酸、ナフテン酸、オクチル酸 亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸、酢酸 クエン酸の有機酸、その金属塩、アルキル タン酸、リン酸、メタンスルホン酸、p-ト エンスルホン酸、フタル酸などの酸性成分 ら選ばれるいずれか1種、またはいずれか2種 以上の組み合わせを好ましく用いることがで きる。塩基としては、水酸化ナトリウム、エ チレンジアミン、ヘキサンジアミン、ジエチ レントリアミン、トリエチレンテトラミン、 テトラエチレンペンタミン、ピペリジン、ピ ペラジン、メタフェニレンジアミン、エタノ ールアミン、トリエチルアミンなどのアミン 系化合物、アンモニアから選ばれるいずれか 1種、または2種以上の組合せをあげることが きる。酸あるいは塩基(D)は化合物(C)および/ または化合物(C)の一部加水分解物の加水分解 性により適宜選択する。

 また、化合物(C)および/または化合物(C)の一 部加水分解物の加水分解を促進させ重縮合を 促進させる化合物として、(C 4 H 9 ) 2 Sn(OCOC 11 H 23 ) 2 、(C 4 H 9 ) 2 Sn(OCOCH=CHCOOCH 3 ) 2 などのカルボン酸型有機スズ;(C 4 H 9 ) 2 SnO、(C 8 H 17 ) 2 SnO、(C 4 H 9 ) 2 SnO、(C 8 H 17 ) 2 SnOなどの有機スズオキサイドとエチルシリケ ート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエ チル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化 合物との反応生成物;などの有機スズ化合物 どを併用することも好ましい。有機スズ化 物の添加方法については、酸あるいは塩基(D )と同様である。

 酸あるいは塩基(D)や有機スズ化合物の、 合物(C)および/または化合物(C)の加水分解物 を含有する液中における含有率は、それぞれ について化合物(C)および/または化合物(C)の 水分解物の固形分100重量部に対して、好ま くは0.01~50重量部、より好ましくは0.1~50重量 、さらに好ましくは0.5~30重量部である。

 本発明で用いる導電材料がカーボンナノチ ーブの場合、直線性があり結晶化度が高い ーボンナノチューブであることが、導電性 高いので好ましい。直線性のよいカーボン ノチューブとは、欠陥が少なくカーボンナ チューブ結晶化度が高いカーボンナノチュ ブである。カーボンナノチューブの結晶化 は、ラマン分光分析法により評価が可能で る。ラマン分光分析法で使用するレーザー 長は種々あるが、ここでは633nmを利用する ラマンスペクトルにおいて1590cm -1 付近に見られるラマンシフトは、グラファイ ト由来のGバンドと呼ばれ、1350cm -1 付近に見られるラマンシフトはアモルファス カーボンやグラファイトの欠陥に由来のDバ ドと呼ばれる。すなわち、GバンドとDバンド のピーク高さの比であるG/D比が高いカーボン ナノチューブほど、直線性、かつ結晶化度が 高く、高品質である。

 G/D比は高いほど良いが、30以上であれば 品質カーボンナノチューブと言うことがで る。好ましくは40以上、さらに好ましくは50 上である。上限は特にないが、通常200以下 ある。またカーボンナノチューブのような 体のラマン分光分析法はサンプリングによ てばらつくことがある。そこで少なくとも3 カ所、別の場所をラマン分光分析し、その相 加平均をとるものとする。

 カーボンナノチューブは、例えば以下の うに製造される。マグネシアに鉄を担持し 粉末状の触媒を、縦型反応器中、反応器の 平断面方向全面に存在させ、該反応器内に タンを鉛直方向に流通させ、メタンと上記 媒を500~1200℃で接触させ、カーボンナノチ ーブを製造した後、カーボンナノチューブ 酸化処理する。カーボンナノチューブは、 造した後、酸化処理を施すことにより単層 ら5層の割合を、特に2層から5層の割合を増 させることができる。酸化処理は、例えば 焼成処理する方法により行われる。焼成処 の温度は、特に限定されないが、通常、300~1 000℃の範囲で選択されることが好ましい。酸 化温度は雰囲気ガスに影響されるため、酸素 濃度が高い場合には比較的低温で、酸素濃度 が低い場合には比較的高温で焼成処理するこ とが好ましい。カーボンナノチューブの焼成 処理としては、例えば大気下、カーボンナノ チューブの燃焼ピーク温度±50℃の範囲内で 成処理をする方法が挙げられるが、酸素濃 が大気よりも高い場合はこれよりも低目の 度範囲、低い場合には高めの温度範囲が選 されるのが好ましい。特に大気下で焼成処 を行う場合は、カーボンナノチューブの燃 ピーク温度±15℃の範囲で行うことが好まし 。

 カーボンナノチューブの燃焼ピーク温度 熱分析することで測定が可能である。大気 、熱分析するとは、約10mgの試料を示差熱分 析装置(例えば島津製作所製 DTG-60)に設置し 空気中、10℃/分の昇温速度にて室温から900 まで昇温する。その時、試料の燃焼時の発 ピーク温度を求めることが可能である。求 た燃焼ピーク温度±50℃の範囲で焼成処理す ことにより、製造したカーボンナノチュー 中の不純物や耐久性の低い単層カーボンナ チューブを除去することが可能である。こ とき燃焼ピークよりあまりにも低い温度、- 50℃未満で焼成処理を行っても、不純物や純 の低い単層カーボンナノチューブは焼成さ ないために、除去されず単層から5層カーボ ンナノチューブの純度は向上しない。また燃 焼ピーク温度よりあまりにも高い温度、50℃ で焼成処理を行っても、今度は生成カーボ ナノチューブ全てが焼成されて消失してし う。よってカーボンナノチューブの燃焼ピ ク温度付近で焼成するのが好ましい。この き燃焼ピーク温度±50℃の範囲で焼成処理す ることが好ましい。カーボンナノチューブは 一般的に層数が多いほど燃焼温度が高いため 、±50℃の範囲で焼成することで純度の高い 層から5層を、-15℃~+50℃の範囲で焼成するこ とで2層~5層のカーボンナノチューブの純度を 向上することができ好ましい。さらに、±15 の範囲であれば、2層~5層のカーボンナノチ ーブのなかでも2層カーボンナノチューブの 合を増加でき100本中50本以上を2層カーボン ノチューブとすることができる。

 また、酸素または酸素を含む混合気体を 欠的に接触させて焼成処理を行なう方法に っても行なうことができる。酸素または酸 を含む混合気体を間欠的に接触させて焼成 理する場合は、酸素濃度が高くても、比較 高温、例えば500~1000℃で処理が可能である これは間欠的に酸素または酸素を含む混合 体を流すために、酸化が起きても、酸素を 費した時点ですぐに反応が停止するからで る。このようにすることで酸化反応を制御 ることが可能となる。

 焼成温度が低いときは焼成処理時間を長 、焼成温度が高いときは焼成時間を短くす などして、反応条件を調整することができ 。通常は5分から24時間、好ましくは10分か 12時間、さらに好ましくは30分から5時間であ る。焼成は大気下で行うことが好ましいが、 酸素濃度を調節した酸素/不活性ガス下で行 ても良い。このときの酸素濃度は特に限定 れない。酸素0.1%~100%の範囲で適宜設定して い。また不活性ガスはヘリウム、窒素、ア ゴン等が用いられる。

 カーボンナノチューブの酸化処理として 過酸化水素や混酸、硝酸で処理することも げられる。

 カーボンナノチューブを過酸化水素で処 するとは、上記カーボンナノチューブを、 えば市販の34.5%過酸化水素水中に0.01重量%~10 重量%になるように混合し、0~100℃の温度にて 0.5~48時間反応させることが例示される。

 またカーボンナノチューブを混酸で処理 るとは、上記カーボンナノチューブを例え 濃硫酸/濃硝酸(3/1)混合溶液中に0.01重量%~10 量%になるように混合し、0~100℃の温度にて0. 5~48時間反応させることが例示される。混酸 混合比としては生成したカーボンナノチュ ブ中の単層カーボンナノチューブの量に応 て濃硫酸/濃硝酸の比を1/10~10/1とすることも 能である。

 カーボンナノチューブを硝酸で処理する は、上記カーボンナノチューブを、例えば 販の硝酸40~80重量%中に0.01重量%~10重量%にな ように混合し、60~150℃の温度にて0.5~48時間 応させることが例示される。また上記、酸 理した後、有機アミンで処理しても良い。 機アミンで処理することで、残存混酸を減 させることができ、さらにアモルファスカ ボンなどの不純物に生成したと考えられる ルボキシル基などの酸性基を塩化すること より、よりカーボンナノチューブとの分離 良くなると考えられる。つまり混酸処理さ た不純物の水溶性が増し、ろ過することで ーボンナノチューブと不純物が容易に分離 ることが可能となる。有機アミンの中でも チルアミン、エチルアミン、プロピルアミ 、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプ ピルアミン等の低級アミンが好ましく、さ に好ましくはエチルアミン、プロピルアミ である。

 これら酸化処理を単独で行っても良いし 幾つか組み合わせて行っても良い。このよ な酸化処理を行うことで、生成物中のアモ ファスカーボンなどの不純物および耐熱性 低い単層CNTを選択的に除去することが可能 なり、単層から5層、特に2層~5層カーボンナ ノチューブの純度を向上することができる。 なかでも、硝酸で酸化処理を行うことによっ て、2層カーボンナノチューブの純度をあげ ことができ好ましい。

 これら酸化処理は、カーボンナノチュー 合成直後に行っても良いし、別の精製処理 に行っても良い。例えば触媒として鉄/マグ ネシアを用いる場合、焼成処理後、塩酸等の 酸により、さらに触媒除去のための精製処理 を行っても良いし、先に塩酸等の酸により触 媒除去のための精製処理を行った後に酸化処 理してもよい。

 次に、上記のようにして得られたカーボ ナノチューブと分子内に水酸基をもつ分散 (A)を用いて組成物(B)とする。組成物(B)の調 方法には特に制限はない。

 例えば上記のようにして得たカーボンナ チューブ等の導電材料と分子内に水酸基を つ分散剤(A)、および溶媒を、塗剤の製造に 用の混合分散機、例えばボールミル、ビー ミル、サンドミル、ロールミル、ホモジナ ザー、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジ イザー、超音波装置、アトライター、デゾ バー、ペイントシェーカー等、を用いて混 し、組成物(B)を製造することができる。中 も、超音波を用いて分散することが、得ら る組成物(B)の導電材料の分散性が向上する で好ましい。分散させる導電材料は乾燥状 であっても、溶媒を含んだ状態でもよいが 精製後乾燥させずに溶媒を含んだ状態で分 させることが、分散性が向上するので好ま い。好ましい溶媒としては、分子内に水酸 をもつ分散剤(A)が溶解する溶媒を好ましく いることができ、中でも水またはアルコー が好ましい。

 上記組成物(B)は、塗布前に遠心分離、フ ルター濾過、ゲル濾過によって分画するこ が好ましい。例えば、組成物(B)を遠心分離 ることによって、未分散の導電材料や、過 量の分散剤、導電材料合成時に混入する可 性のある金属触媒などは沈殿する。遠心上 を回収すれば、未分散の導電材料および、 純物などは沈殿物として除去することがで 、それによって、導電材料の再凝集を防止 き、組成物の安定性を向上することができ 。さらに、強力な遠心力においては、導電 料の太さや長さなどのサイズによって分離 ることができ、塗膜の光線透過率を向上さ ることができる。遠心分離する際の遠心力 、100G以上の遠心力であればよく、好ましく は、1000G以上、より好ましくは10,000G以上であ る。上限としては特に制限はないが、汎用超 遠心機の性能より2,000,000G以下であることが ましい。

 また、フィルター濾過に用いるフィルタ は、0.05μmから0.2μmの間で適宜選択すること ができる。それにより、未分散の導電材料や 、導電材料合成時に混入する可能性のある不 純物等のうち比較的サイズの大きいものを除 去することができる。

 このように分画する場合においては、こ 分画される量を見越して、サイズ分画前の 合割合を決定する。サイズ分画前の配合割 の決定は、遠心分離後の沈殿物やフィルタ 上に残った分画物を乾燥させた後、400℃で1 時間焼成した後秤量し、濃度を算出する方法 により行われる。このようなサイズ分画の結 果、導電材料の長さや、層数、バンドル構造 の有無などで導電材料を分離することができ る。

 この組成物(B)には、上記分子内に水酸基 有する分散剤(A)の他、必要に応じその他の 面活性剤、各種高分子材料等の添加剤を、 発明の効果を阻害しない範囲で含有させる とができる。

 上記界面活性剤やある種の高分子材料は 導電材料の分散能や分散安定化能等をさら 向上させるのに役立つ。界面活性剤として 、イオン性界面活性剤と非イオン性界面活 剤に分けられるが、本発明では非イオン性 面活性剤をもちいることが耐湿熱性が良く ましい。例えば以下のような非イオン性界 活性剤があげられる。かかる界面活性剤は 独で、もしくは2種以上を混合して用いるこ とができる。

 非イオン性界面活性剤の例としては、ソ ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ ソルビタン脂肪酸エステルなどの糖エステ 系界面活性剤;ポリオキシエチレン樹脂酸エ ステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエチル などの脂肪酸エステル系界面活性剤;ポリオ シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ シエチレン・ポリプロピレングリコールな のエーテル系界面活性剤;ポリオキシアルキ ンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシ ルキレンノニルフェニルエーテル、ポリオ シアルキルジブチルフェニルエーテル、ポ オキシアルキルスチリルフェニルエーテル ポリオキシアルキルベンジルフェニルエー ル、ポリオキシアルキルビスフェニルエー ル、ポリオキシアルキルクミルフェニルエ テル等の芳香族系非イオン性界面活性剤が げられる。中でも、分散能、分散安定能お び高濃度化に優れることから、芳香族系非 オン性界面活性剤が好ましい。

 界面活性剤以外にも導電性もしくは非導 性高分子など各種高分子材料も導電材料の に添加ができる添加剤として用いることが きる。

 組成物(B)を塗布する第一の工程の前に、 材に下地樹脂層を設ける方法について、下 樹脂層が熱硬化樹脂膜である場合を例にと て説明する。熱硬化性樹脂は、溶媒に溶解 て、溶液として塗布することができる。溶 としては、水、メタノール、エタノール、 ロパノール、イソプロパノール、ブタノー 、トルエン、キシレン、o-クロロフェノー 、アセトン、メチルエチルケトン、メチル ソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジオ サン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、テト ヒドロフラン、炭酸プロピレン、エチレン リコール、メチルセロソルブ、エチルセロ ルブ、メチルセロソルブアセテート、プロ レングリコール、プロピレングリコールア テート、プロピレングリコールアセテート ノメチルエーテル、クロロホルム、トリク ロエタン、トリクロロエチレン、クロロベ ゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベン ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル キシド、N-メチルピロリドン、γ-ブチロラク トンなどが挙げられるが、これらに限定され ず必要に応じて選ぶことができる。また、こ れらを2種以上用いてもよい。

 熱硬化性樹脂溶液を基材に塗布する方法 しては、キャスト法、スピンコート法、デ ップ法、バーコーター法、スプレー法、ブ ードコート法、スリットダイコート法、グ ビアコート法、リバースコート法、スクリ ン印刷法、鋳型塗布法、印刷転写法、浸漬 き上げ法、インクジェット法などを挙げる とができる。塗膜厚みや配向の調整など、 ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選 すればよい。

 この工程において形成される下地樹脂層 、表面の25℃における水の接触角が40度以下 であることが好ましい。水の接触角を40度以 とすることによって、下地樹脂層表面に組 物(B)を均一に塗布することができ、乾燥中 ムラが発生することなく、均一性と密着性 優れた導電層を形成することができる。

 次に、第一の工程である組成物(B)を塗布 る方法について説明する。塗布方法として 、公知の塗布方法、例えばスプレーコーテ ング、ディップコーティング、ロールコー ィング、スピンコーティング、ドクターナ フコーティング、キスコーティング、スリ トコーティング、ダイコーティング、スリ トダイコーティング、グラビアコーティン 、マイクログラビアコーティング、ブレー コーティング、ワイヤーバーコーティング 押出コーティングや、スクリーン印刷、グ ビア印刷、インクジェット印刷、パット印 、他の種類の印刷などが利用できる。また 布は、何回行ってもよく、異なる2種類の塗 布方法を組み合わせても良い。最も好ましい 塗布方法は、マイクログラビアコーティング またはワイヤーバーコーティングである。

 塗布厚み(ウエット厚)は塗布液の濃度に 依存するため、望む導電性が得られれば特 規定する必要はない。しかしその中でも0.01 m~50μmであることが好ましい。さらに好まし は0.1μm~20μmである。塗布厚み(Dry厚)は導電 複合体断面を観察することで測定でき、例 ば、透過型顕微鏡において観察でき、必要 あれば染色してもよい。好ましいDry厚は望 導電性が得られれば規定はないが、好まし は、0.001μm~5μmである。さらに好ましくは、0 .001~1μmである。

 組成物(B)が水系分散液であるとき、基材 に塗布する時、組成物中に濡れ剤を添加し も良い。非親水性の基材に塗布する際には 特に界面活性剤やアルコール等の濡れ剤を 加することで、基材に組成物(B)がはじかれ ことなく塗布することができる。中でもア コールが好ましく、メタノール、エタノー 、プロパノール、またはイソプロパノール より好ましい。メタノール、エタノール、 ソプロパノールなどの低級アルコールは揮 性が高いために、塗布後の基材乾燥時に容 に除去可能である。場合によってはアルコ ルと水の混合液を用いても良い。

 このようにして組成物(B)を基材に塗布し 後、風乾、加熱、減圧などの方法により不 な溶媒を除去し、形成される導電層を乾燥 せることが好ましい。それにより導電材料 、3次元編目構造を形成し基材に固定化され る。中でも加熱による乾燥が好ましい。乾燥 温度は溶媒が除去可能であり、かつ、基材の 耐熱温度以下であればよい。樹脂製基材の場 合は、好ましくは0℃~250℃であり、さらに好 しくは、15℃~150℃である。

 乾燥後、導電層中の非導電性成分を適当 溶媒を用いて除去することもできる。また 加熱により非導電性成分を熱分解すること できる。この操作により、電荷の分散が容 になり導電性複合体の導電性が向上する。

 上記の成分を除去するための溶媒として 、除去したい透明導電性を低下させる成分 例えば添加剤や余剰量の分子内に水酸基を つ分散剤(A)を溶解し、かつ導電材料を除去 ないものであれば特に制限はなく、水性溶 でも非水性溶媒でもよい。具体的には水性 媒であれば、水やアルコール類、アセトニ リルが挙げられ、非水性溶媒であれば、ク ロホルム、トルエンなどがあげられる。上 の成分を除去する方法としては導電層を乾 後、溶媒中へ浸漬させる、あるいは溶媒を 電層へ噴霧させる方法がある。

 化合物(C)の加水分解物(一部分解物をさら に加水分解したものも含む)は高濃度で調製 て、使用前に溶媒で希釈することが好まし 。その際の高濃度の溶液において、化合物(C )および/または化合物(C)の一部加水分解物の 有量は、溶媒100重量部に対して150~300重量部 が好ましく、酸あるいは塩基(D)や有機スズ化 合物は溶媒100重量部に対してそれぞれ30重量 ~70重量部が好ましい。

 希釈する際の溶媒は、調製溶媒と同じで っても異なってもよい。常温での沸点が120 以下である溶媒が塗布性の点から好ましい 例えば、水、炭化水素類(トルエン、キシレ ン等)、塩素含有炭化水素類(メチレンクロリ 、クロロホルム、クロロベンゼン等)、エー テル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン、 チルセロソルブ等)、エーテルアルコール(エ トキシエタノール、メトキシエトキシエタノ ール等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチ 等)、ケトン類(シクロヘキサノン、メチル チルケトン等)、アルコール類(メタノール、 エタノール、イソプロパノール、ブタノール 、フェノール等)、低級カルボン酸(酢酸等)、 アミン類(トリエチルアミン、トリメタノー アミン等)、窒素含有極性溶媒(N、N-ジメチル ホルムアミド、ニトロメタン、N-メチルピロ ドン、アセトニトリル等)、硫黄化合物類( メチルスルホキシド等)などを好ましく用い ことができる。なかでも、アルコール系溶 、トルエンが好適である。これらのものは 独あるいは二種以上の混合溶剤として用い ことがでる。

 化合物(C)および/または化合物(C)の加水分 解物を含む液を塗布する第二の工程後、重縮 合反応を促進するために、乾燥および/また 加熱させることが好ましい。その際の温度 、高ければ高いほど重縮合反応が進み強固 膜を形成するが、基材が樹脂フィルムの場 は、耐熱性の観点から通常10~300℃、好まし は、80~200℃である。

 化合物(C)および/または化合物(C)の加水分 解物を含む液の塗布方法は、限定されず、組 成物(B)と同様の塗布方法を用いることができ る。

 化合物(C)および/または化合物(C)の加水分解 物を含む液の塗布量は、導電層の導電性を阻 害せず、十分な耐水性、強度、耐湿熱性およ び製膜性が得られるために、0.001~1g/m 2 が好ましい。

 酸あるいは塩基(D)を第一の工程後、ある は第二の工程後に塗布してもよい。塗布方 は限定されず組成物(B)と同様の塗布方法を いることができる。

 酸あるいは塩基(D)の塗布量は、加水分解 応が十分進行しその後の重縮合が進行する であればよいが、好ましくは化合物(C)およ /または化合物(C)の加水分解物の固形分100重 量部に対して0.05重量部~50重量部、好ましく 0.5~30重量部である。

 塗布後は、乾燥および/または加熱させる ことが重縮合反応を促進させるために好まし く、その際の温度は、高ければ高いほど重縮 合反応が進み強固な膜を形成するが、基材が 樹脂フィルムの場合は、耐熱性の観点から通 常10~300℃、好ましくは、80~200℃である。

 本発明の導電性複合体は、基材上に導電 が形成され、該導電層が、化合物(C)および/ または化合物(C)の加水分解物の重縮合物によ る被覆層により被覆されている。導電層は、 導電材料および分子内に水酸基を有する分散 剤(A)およびまたはその誘導体を含む。ここで 、分子内に水酸基を有する分散剤(A)の誘導体 とは、分子内に水酸基を有する分散剤(A)と化 合物(C)および/または化合物(C)の加水分解物 の縮合物である。

 本発明の導電性複合体は、導電層上に設 られた化合物(C)および/または化合物(C)の加 水分解物からなる重縮合物の被覆層の反射防 止効果によって、該被覆層の塗布前と比べて 透過率を向上することが可能である。さらに 、該被覆層によって導電性複合体の表面が平 坦になるので、ヘイズを減少させることも可 能である。さらに、該被覆層は、電荷の分散 や、移動に効果的で、導電性複合体の導電性 を向上させることもできる。

 化合物(C)および/または化合物(C)の加水分 解物の重縮合物は、化合物(C)および/または 合物(C)の加水分解物中の水酸基や分子内に 酸基をもつ分散剤(A)の水酸基と重縮合して-M -O-M-結合または-M-O-(分散剤(A)残基)結合を形成 したものである。化合物(C)ならびにその加水 分解物と分子内に水酸基をもつ分散剤(A)の化 学状態は、例えば、X線光電子分光法(XPS)で分 析することができる。

 上記のとおり、本発明の導電性複合体は 優れた透明性および低ヘイズを示す。550nm 光線透過率/基材の550nmの光線透過率は50%で ることが好ましく、より好ましくは60%以上 より好ましくは70%以上、より好ましくは80% 上、さらに好ましくは90%以上である。可視 のヘイズ値は約2.0%以下であることが好まし 、より好ましくは1.0%未満、さらに好ましく は0.5%未満である。

 化合物(C)および/または化合物(C)の加水分 解物の重縮合物による被覆層および導電層の 合計の厚さは、上記透明性を達成するには、 0.005~1μmが好ましく、さらに好ましくは0.005~0. 5μmである。導電層の厚みは、透過型電子顕 鏡で観察できる。具体的には上記の方法で られた導電性複合体の断面を透過型電子顕 鏡を用いて2万倍で観察し、1μm四方の視野の 中で任意に抽出した10カ所の厚みを測定し、 加平均で評価する。

 被覆層と導電層は界面が明確でなく濃度 配があってもよい。中でも、被覆層および 電層中で、化合物(C)および/または化合物(C) の加水分解物の重縮合物が表層から基材側に かけて濃度勾配があり、表層の方が基材側よ りも高濃度である方が導電層の耐水性、耐湿 熱性および強度の観点から好ましい。導電層 の下層(基材側)は重縮合物が低濃度になって ることが、導電性を向上させながら耐水性 向上できるので好ましい。上層に重縮合物 多くするには化合物(C)をあらかじめ加水分 しておき、導電層上に塗工後に速やかに乾 させることが好ましい。化合物(C)の導電層 の割合は、例えば、導電性複合体の断面を 過型顕微鏡で観察し、元素マッピングする とにより観察できる。また、化学状態は例 ば、X線光電子分光法(XPS)で分析することが きる。

 導電性複合体の耐湿熱性試験は、恒温恒 機を用いて導電性複合体を温度・湿度一定 件下に一定時間静置することで行われる。 熱処理前後の表面抵抗値を測定し導電性複 体の耐湿熱性を表面抵抗値変化率で評価す 。表面抵抗値変化率とは、湿熱後の表面抵 値を湿熱前表面抵抗値で除した値とする。 面抵抗値変化率は低い方が好ましく、一定 ある方が好ましい。表面抵抗変化率は多層 ーボンナノチューブよりも単層および2層か ら5層のカーボンナノチューブの方が低く、 層カーボンナノチューブより2層から5層のカ ーボンナノチューブの方が低く好ましく、さ らには2層カーボンナノチューブが好ましい

 本発明の導電性複合体は、後述の測定法 測定した60℃、90%RHの条件下、250時間の耐湿 熱性試験後の表面抵抗値変化率が0.5~1.5の範 であることが好ましく、表面抵抗値変化率 0.5~1.2であることがさらに好ましい。

 本発明の導電性複合体において、導電材料 カーボンナノチューブの場合、カーボンナ チューブ塗布量により、導電性複合体の550n mの光線透過率および表面抵抗値を容易に調 可能である。ただし、光線透過率と表面抵 値は、塗布量を減らすと、光線透過率は高 なるが、表面抵抗値が上昇し、塗布量を増 すと、表面抵抗値は下がるが、光線透過率 減少するといった相反する値であるため、 望の表面抵抗値および、光線透過率により 布量を調整する。塗布量が1mg/m 2 から40mg/m 2 であれば導電性複合体の550nmの光線透過率/基 材の550nmの光線透過率を50%以上とすることが きる。また、導電性複合体の表面抵抗値は1 0 1 から10 4 ω/□とすることができる。

 導電性複合体の550nmの光線透過率/基材の550n mの光線透過率は、塗布量を40mg/m 2 以下とすれば50%以上とすることができる。さ らに、塗布量を30mg/m 2 以下とすれば60%以上、塗布量を20mg/m 2 以下とすれば70%以上、塗布量を10mg/m 2 以下であれば80%以上とすることでき好ましい 。

 また、導電性複合体の表面抵抗値は、分子 に水酸基をもつ分散剤(A)や各種添加剤の含 量にもよるが、カーボンナノチューブの塗 量を1mg/m 2 以上とすれば、10 4 ω/□以下とすることできる。塗布量を10mg/m 2 以上とすれば、10 3 ω/□以下、塗布量を20mg/m 2 以上とすれば、10 2 ω/□以下、塗布量を30mg/m 2 以上とすれば、10 1 ω/□以下とすることできる。

 本発明の導電性複合体は耐湿熱性、耐水 、高導電性であり、制電靴や、制電板など クリーンルーム用部材や、電磁波遮蔽、近 外カット、透明電極、タッチパネル、電波 収などのディスプレー用、自動車用部材と て使える。中でもタッチパネル用途に特に れた性能を発揮する。

 タッチパネルには、抵抗膜方式タッチパ ル、静電容量式タッチパネルなどがある。 抗膜式タッチパネルは、2枚の透明導電膜を 対向させて電圧をかけ、指などで押さえると 、押さえた位置に応じた電圧が発生するので 、その電圧を検出することにより操作位置を 判別するタッチパネルである。抵抗膜式タッ チパネルは、下側の支持基材上に、上側の支 持基材が、両面接着テープによって貼り合わ された構成であり、上下の支持基材には対向 するように電極が形成されている。また、ド ットスペーサーによって、上下の支持基材の 間隙を保持している。上側の支持基材の上面 は手指またはペン先が接触する面であり、傷 つきを防止するためにハードコート層が設け られることが好ましい。以上の構成からなる タッチパネルは、例えば、リード線と駆動ユ ニットを取り付け、液晶ディスプレーの前面 に組み込んで用いられる。

 以下、実施例をあげて本発明をさらに具 的に説明する。ただし、本発明は以下の実 例に限定されるものではない。

 実施例中、各種測定は以下のように行っ 。

 ・光線透過率
 導電性複合体を分光光度計(日立製作所 U-21 00)に装填し、波長550nmでの光線透過率を測定 た。

 ・表面抵抗値
 JISK7194(1994年度制定)準処の4探針法を用い、 レスタEP MCP-T360((株)ダイアインスツルメン 社製)を用いて測定した。

 ・ヘイズ
 スガ試験機(株)製、全自動直読ヘイズコン ューターメーター HGM-2DP型を用いて測定し 。

 ・カーボンナノチューブのG/D比
 共鳴ラマン分光計(ホリバ ジョバンイボン  INF-300)に粉末試料を設置し、633nmのレーザ 波長を用いてラマン分光分析を行った。測 に際しては3ヶ所、別の場所にて分析を行い 、Gバンド、Dバンドの高さを測定し、それぞ の高さの比でG/D比を求め、その相加平均を った。

 ・導電性複合体の耐湿熱性試験
 恒温恒湿機(エスペック製LKL-112)を用いて、 電性複合体を、温度60℃、湿度90%RHの条件下 、250時間静置した。湿熱処理前後の表面抵抗 値を測定し、表面抵抗値変化率で導電性複合 体の耐湿熱性を評価した。表面抵抗値変化率 とは、湿熱処理後の表面抵抗値を湿熱処理前 の表面抵抗値で除した値である。なお、湿熱 処理後、恒温恒湿機より取り出して1時間室 静置後の表面抵抗値を測定するものとする

 ・水の接触角
 室温25℃、湿度50%の雰囲気下で、膜表面に1~ 4μLの水をシリンジで滴下した。接触角計(協 界面化学社製、接触角計CA-D型)を用いて、 滴を水平断面から観察し、液滴端部の接線 膜平面とのなす角を求めた。

 ・密着性
 膜表面には切り目を入れない以外はJIS K5600 -5-6(1999年、クロスカット法)に準拠したテー 剥離試験を行った。すなわち、導電膜表面 ニチバン社の粘着テープ:“セロテープ(登録 商標)”(CT405A-18)を貼り付け、指でこすって完 全に密着させ、1分放置した後、該粘着テー の一端を持って、フィルム表面に対して60° 角度を保ちながら1秒程度で引き剥がした。 テープ剥離前後での表面抵抗の変化を評価し た。同一サンプルで3箇所の異なるポイント 測定した値の平均をとった。

 ・抵抗の直線性(リニアリティ)
 導電膜付き基材から切り出した5cm×20cmサン ルの20cm方向に電圧を5V印加した状態で、一 の電極からの距離と電圧の関係を、2cm間隔 測定した。測定した各点における理想電圧 E0と測定電圧E1のずれδE(=|E1-E0|)のうち最も きい値をδEmaxとし、その点における(δEmax/E0) ×100を、リニアリティ(%)とした。

 (参考例1)
 以下のようにカーボンナノチューブを得た
(触媒調製)
 クエン酸アンモニウム鉄(緑色)(和光純薬工 社製)2.459gをメタノール(関東化学社製)500mL 溶解した。この溶液に、軽質マグネシア(岩 社製、かさ密度は0.125g/mL)を100g加え、室温 60分間攪拌し、40℃から60℃で攪拌しながら 圧乾燥してメタノールを除去し、軽質マグ シア粉末に金属塩が担持された触媒を得た

 (カーボンナノチューブ組成物製造)
 図1に示した流動床縦型反応装置でカーボン ナノチューブを合成した。図1は上記流動床 型反応装置の概略図である。反応器100は内 32mm、長さは1200mmの円筒形石英管である。中 部に石英焼結板101を具備し、石英管下方部 は、不活性ガスおよび原料ガス供給ライン1 04、上部には廃ガスライン105および、触媒投 ライン103を具備する。さらに、反応器を任 温度に保持できるように、反応器の円周を り囲む加熱器106を具備する。加熱器106には 置内の流動状態が確認できるよう点検口107 設けられている。

 触媒12gを取り、密閉型触媒供給機102から 媒投入ライン103を通して、石英焼結板101上 前記のように調整した触媒108をセットした 次いで、原料ガス供給ライン104からアルゴ ガスを1000mL/分で供給開始した。反応器内を アルゴンガス雰囲気下とした後、30分かけて 度を850℃に加熱した。

 850℃に到達した後、温度を保持し、原料 ス供給ライン104のアルゴン流量を2000mL/分に 上げ、石英焼結板上の固体触媒の流動化を開 始させた。加熱炉点検口107から流動化を確認 した後、さらにメタンを95mL/分(メタン濃度4.5 vol%)で反応器に供給開始した。該混合ガスを9 0分供給した後、アルゴンガスのみの流通に り替え、合成を終了させた。

 加熱を停止させ室温まで放置し、室温に ってから反応器から触媒とカーボンナノチ ーブを含有するカーボンナノチューブ組成 を取り出した。この触媒付きカーボンナノ ューブ組成物の示差熱分析による燃焼ピー 温度は456℃であった。

 上記で示した触媒付きカーボンナノチュ ブ組成物23.4gを磁性皿(150φ)に取り、予め446 まで加熱しておいたマッフル炉(ヤマト科学 社製、FP41)にて大気下、446℃で2時間焼成処理 した後、マッフル炉から取り出した。次に、 触媒を除去するため、カーボンナノチューブ 組成物を6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時 間攪拌した。濾過して得られた回収物を、さ らに6Nの塩酸水溶液に添加し、室温で1時間攪 拌した。これを濾過し、数回水洗した後、濾 過物を120℃のオーブンで一晩乾燥することで マグネシアおよび金属が除去されたカーボン ナノチューブ組成物を57.1mg得ることができた 。上記操作を繰り返すことによりマグネシア および金属が除去されたカーボンナノチュー ブ組成物を500mg用意した。

 この様にして得られたカーボンナノチュ ブ組成物を高分解能透過型電子顕微鏡で観 したところ、カーボンナノチューブはきれ なグラファイト層で構成されており、層数 2層のカーボンナノチューブが観測された。 また観察されたカーボンナノチューブ総本数 (100本)のうち84本を2層カーボンナノチューブ 占めていた。また、この時のカーボンナノ ューブ組成物の波長633nmによるラマン分光 析の結果、G/D比は75であった。

 カーボンナノチューブ組成物80mgを濃硝酸 (和光純薬工業社製 1級 Assay60~61%)27mLに添加 、130℃のオイルバスで5時間攪拌しながら加 した。加熱攪拌終了後、カーボンナノチュ ブを含む硝酸溶液をろ過し、蒸留水で水洗 、水を含んだウエット状態のままカーボン ノチューブ組成物を保存した。このとき水 含んだウエット状態のカーボンナノチュー 組成物全体の重量は1266.4mgで、一部377.1mgを り出し120℃で1晩乾燥させたところ、乾燥状 態のカーボンナノチューブ17.0mgが得られた。 したがって硝酸処理後の水を含んだウエット 状態のカーボンナノチューブ組成物全体のカ ーボンナノチューブ濃度は4.5wt%で、硝酸処理 の収率は71%であった。この様にして得られた カーボンナノチューブ組成物を高分解能透過 型電子顕微鏡で観察したところ、カーボンナ ノチューブはきれいなグラファイト層で構成 されており、層数が2層のカーボンナノチュ ブが観測された。また観察されたカーボン ノチューブ総本数(100本)のうち88本を2層カー ボンナノチューブが占めていた。

 (参考例2)
(化合物(C)の加水分解物の調製)
 100mLポリ容器中に、エタノール20gを入れ、 トラ-n-ブトキシシラン40gを添加し、30分間撹 拌した。その後、0.1N塩酸水溶液を10g添加し 後2時間撹拌を行い、テトラ-n-ブトキシシラ の加水分解物を含む液を得た。得られた液 4℃で保管し、翌日使用した。

 (実施例1)
(カーボンナノチューブとカルボキシメチル ルロースを含む分散液調製)
 50mLの容器に参考例1で得られたカーボンナ チューブ10mg(乾燥時換算)、カルボキシメチ セルロースナトリウム(シグマ社製90kDa,50-200c ps)10mgを量りとり、蒸留水を加え10gにし、超 波ホモジナイザー出力20W、20分間で氷冷下分 散処理し、カーボンナノチューブ分散液を調 製した。得られた液を高速遠心分離機にて100 00G、15分遠心し、上清9mLを得た。この時の残 液1mLを孔径1μmのフィルターを用いてろ過、 洗浄して得られたろ過物を120℃乾燥機にて乾 燥した。重量を測ったところ、1.4mgであった よって8.6mg(0.86mg/mL)のカーボンナノチューブ が上清中に分散していることがわかった。

 (カーボンナノチューブとカルボキシメチル セルロースを含む導電性複合体)
 上記で得た遠心後上清のカーボンナノチュ ブ分散液950μLに、エタノールをぬれ剤とし 50μL添加後、ポリエステル樹脂表面樹脂層(D ry厚み80nm)を持つポリエチレンテレフタレー (PET)フィルム(東レ(株)社製188μm、光線透過率 91.2%、15cm×10cm)上に、バーコーター(No.5、塗布 厚み7.5μm、カーボンナノチューブ塗布量6.1mg/ m 2 )を用いて塗布し、風乾した後、120℃乾燥機 で2分間乾燥させカーボンナノチューブを固 化した。得られた塗布フィルムの表面抵抗 は6.5×10 2 ω/□、光線透過率は81.1%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 89%)であり、高い導電性および、透明性を示 た。

 (化合物(C)の加水分解物を塗布した導電性複 合体)
 上記で得た透明導電性フィルムのカーボン ノチューブ塗布面の上に、参考例2で得た溶 液をトルエンとイソプロピルアルコールの混 合液で1.0wt%に希釈したものを塗布した。バー コーター(No.8、塗布厚み12μm)を用いて塗布後 140℃で5分乾燥、加熱させた。得られた塗布 フィルムの表面抵抗値は7.5×10 2 ω/□、光線透過率は83.4%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 91%)であり、塗布前よりも透過率が向上した 透明導電性フィルムの断面を透過型電子顕 鏡で観察したところ、導電層および被覆層 合計厚みは120nmであった。耐湿熱性試験前後 で表面抵抗値を測定したところ、表面抵抗値 の変化率は1.0であった。

 (実施例2)
(カーボンナノチューブとコール酸を含む分 液調製)
 50mLの容器に参考例1で得られたカーボンナ チューブ10mg(乾燥時換算)、コール酸ナトリ ム(東京化成工業(株)社製)10mgを量りとり、蒸 留水を加え10gにし、超音波ホモジナイザー出 力20W、20分間で氷冷下分散処理し、カーボン ノチューブ分散液を調製した。得られた液 高速遠心分離機にて10000G、15分遠心し、上 9mLを得た。この時の残存液1mLを孔径1μmのフ ルターを用いてろ過、洗浄して得られたろ 物を120℃乾燥機にて乾燥した。重量を測っ ところ、1.2mgであった。よって8.8mg(0.88mg/mL) カーボンナノチューブが上清中に分散して ることがわかった。

 (カーボンナノチューブとコール酸を含む導 電性複合体)
 上記で得た遠心後上清のカーボンナノチュ ブ分散液を、ポリエステル樹脂表面樹脂層( Dry厚み80nm)を持つポリエチレンテレフタレー (PET)フィルム(東レ(株)社製188μm、光線透過 91.2%、15cm×10cm)上にバーコーター(No.8、塗布 み12μm、カーボンナノチューブ塗布量10mg/m 2 )を用いて塗布し、風乾した後、120℃乾燥機 で2分間乾燥させカーボンナノチューブを固 化した。得られた塗布フィルムの表面抵抗 は7.5×10 2 ω/□、光線透過率は79.2%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 87%)であり、高い導電性および、透明性を示 た。

 (化合物(C)の加水分解物を塗布した導電性複 合体)
 上記で得た透明導電性フィルムのカーボン ノチューブ塗布面の上に、参考例2で得た溶 液をトルエンとイソプロピルアルコールの混 合液で1.0wt%に希釈したものを塗布した。バー コーター(No.8、塗布厚み12μm)を用いて塗布後 140℃で5分乾燥、加熱させた。得られた塗布 フィルムの表面抵抗値は8.5×10 2 ω/□、光線透過率は81.0%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 89%)であり、塗布前よりも透過率が向上した 耐湿熱性試験前後で表面抵抗値を測定した ころ、表面抵抗値の変化率は1.4であった。

 (実施例3)
(カーボンナノチューブとヒアルロン酸を含 分散液調製)
 50mLの容器に参考例1で得られたカーボンナ チューブ10mg(乾燥時換算)、ヒアルロン酸ナ リウム(シグマ社製)10mgを量りとり、蒸留水 加え10gにし、超音波ホモジナイザー出力20W 20分間で氷冷下分散処理し、カーボンナノチ ューブ分散液を調製した。得られた液を高速 遠心分離機にて10000G、15分遠心し、上清9mLを た。この時の残存液1mLを孔径1μmのフィルタ ーを用いてろ過、洗浄して得られたろ過物を 120℃乾燥機にて乾燥した。重量を測ったとこ ろ、1.2mgであった。よって8.8mg(0.88mg/mL)のカー ボンナノチューブが上清中に分散しているこ とがわかった。

 (カーボンナノチューブとヒアルロン酸を含 む導電性複合体)
 上記で得た遠心後上清のカーボンナノチュ ブ分散液600μLに、エタノールをぬれ剤とし 400μL添加後、ポリエステル樹脂表面樹脂層( Dry厚み80nm)を持つポリエチレンテレフタレー (PET)フィルム(東レ(株)社製188μm、光線透過 91.2%、15cm×10cm)上にバーコーター(No.8、塗布 み12μm、カーボンナノチューブ塗布量10mg/m 2 )を用いて塗布し、風乾した後、120℃乾燥機 で2分間乾燥させカーボンナノチューブを固 化した。得られた塗布フィルムの表面抵抗 は2.5×10 3 ω/□、光線透過率は85.1%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 93%)であり、高い導電性および、透明性を示 た。

 (化合物(C)の加水分解物を塗布した導電性複 合体)
 上記で得た透明導電性フィルムのカーボン ノチューブ塗布面の上に、参考例2で得た溶 液をトルエンとイソプロピルアルコールの混 合液で1.0wt%に希釈したものを塗布した。バー コーター(No.8、塗布厚み12μm)を用いて塗布後 140℃で5分乾燥させた。得られた塗布フィル ムの表面抵抗値は2.7×10 3 ω/□、光線透過率は85.2%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 93%)であった。耐湿熱性試験前後で表面抵抗 を測定したところ、表面抵抗値の変化率は1. 4であった。

 (比較例1)
 実施例1~3で得られた化合物(C)の加水分解物 塗布しない透明導電性フィルムの耐湿熱性 験を行ったところ、表面抵抗値の変化率は それぞれ2.0、1.7、3.7であった。

 (比較例2)
 実施例1、2で得られた化合物(C)の加水分解 を塗布しない透明導電性フィルムにポリメ クリル酸メチル樹脂バインダー(綜研化学(株 )社製フォレットGS-1000)の濃度が1.5wt%となるよ うにメチルイソブチルケトンで希釈し、バー コーター(No.8、塗布厚み12μm)を用いて塗布後1 20℃で5分乾燥させた。得られた塗布フィルム の表面抵抗値はそれぞれ、7.2×10 3 ω/□、光線透過率は84.5%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 93%)、8.2×10 2 ω/□、光線透過率は82.4%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 90%)であり、塗布前よりも透過率が向上した

 得られたフィルムの耐湿熱性試験を行っ ところ、表面抵抗値の変化率はそれぞれ、1 .8、2.1であった。

 (比較例3)
(カーボンナノチューブとポリスチレンスル ン酸を含む分散液調製)
 50mLの容器に参考例1で得られたカーボンナ チューブ10mg(乾燥時換算)、ポリスチレンス ホン酸ナトリウム水溶液(アルドリッチ社製 30重量%、重量平均分子量20万)33mgを量りとり 、蒸留水を加え10gにし、超音波ホモジナイザ ー出力20W、20分間で氷冷下分散処理し、カー ンナノチューブ分散液を調製した。得られ 液を高速遠心分離機にて10000G、15分遠心し 上清9mLを得た。この時の残存液1mLを孔径1μm フィルターを用いてろ過、洗浄して得られ ろ過物を120℃乾燥機にて乾燥した。重量を ったところ、1.1mgであった。よって9.9mg(0.99m g/mL)のカーボンナノチューブが上清中に分散 ていることがわかった。

 (カーボンナノチューブとポリスチレンスル ホン酸を含む導電性複合体)
 上記で得た遠心後上清のカーボンナノチュ ブ分散液600μLに、メタノールをぬれ剤とし 400μL添加後、ポリエステル樹脂表面樹脂層( Dry厚み80nm)を持つポリエチレンテレフタレー (PET)フィルム(東レ(株)社製188μm、光線透過 91.2%、15cm×10cm)上にバーコーター(No.8、塗布 み12μm、カーボンナノチューブ塗布量10mg/m 2 )を用いて塗布し、風乾した後、120℃乾燥機 で2分間乾燥させカーボンナノチューブを固 化した。得られた塗布フィルムの表面抵抗 は得られた塗布フィルムの表面抵抗値は6.0 10 2 ω/□、光線透過率は78.5%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 87%)であり、高い導電性および、透明性を示 た。

 (化合物(C)の加水分解物を塗布した導電性複 合体)
 上記で得た透明導電性フィルムのカーボン ノチューブ塗布面の上に、参考例2で得た溶 液をトルエンとイソプロピルアルコールの混 合液で1.0wt%に希釈したものを塗布した。バー コーター(No.8、塗布厚み12μm)を用いて塗布後 140℃で5分乾燥させた。得られた塗布フィル ムの表面抵抗値は7.2×10 2 ω/□、光線透過率は80.5%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 88%)であり、塗布前よりも透過率が向上した 耐湿熱性試験前後で表面抵抗値を測定した ころ、表面抵抗値の変化率は2.3であった。

 (実施例4)
(ハードコート剤コーティング)
 実施例1で作成した化合物(C)を塗布した導電 性複合体の導電層と反対面に次の組成のハー ドコート層形成塗液を塗布後、紫外線を15秒 照射し、硬化させハードコート層を設けた
(ハードコート層形成塗液)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー ト   70重量部
・ジペンタエリスリトールテトラメタアクリ レート 10重量部
・エチルアクリレート                5重量部
・N-ビニルピロリドン             15重 量部
・1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト    4重量部
 上部電極として上記で得られたフィルムに 線を施した。これを、下部電極として配線 施し、樹脂スペーサーを有するITOガラス基 と対向させ、両面テープで貼り合わせ、フ キシブルプリント回路を接続し、抵抗膜式 ッチパネル用透明導電電極を作成した。ペ でタッチ操作したところ、上部電極と下部 極が接触し、タッチ操作した箇所の座標情 が出力できた。

 (実施例5)
(銀ナノ粒子とカルボキシメチルセルロース 含む分散液調製)
 50mLの容器に銀ナノ粒子(シグマ社製、粒子 イズ<100nm)10mg、カルボキシメチルセルロー スナトリウム(シグマ社製90kDa,50-200cps)30mgを量 りとり、蒸留水を加え10gにし、超音波ホモジ ナイザー出力20W、20分間で氷冷下分散処理し 銀ナノ粒子分散液を調製した。

 (銀ナノ粒子とカルボキシメチルセルロース を含む導電性複合体)
 上記で得た銀ナノ粒子分散液1mLに、エタノ ルをぬれ剤として1mL添加後、ポリエステル 脂表面樹脂層(Dry厚み80nm)を持つポリエチレ テレフタレート(PET)フィルム(東レ(株)社製18 8μm、光線透過率91.2%、15cm×10cm)上にバーコー ー(No.5、塗布厚み7.5μm)を用いて塗布し、風 した後、120℃乾燥機内で2分間乾燥させ、銀 ナノ粒子を固定化した。得られた塗布フィル ムの表面抵抗値は2.3×10 5 ω/□、光線透過率は86.5%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率 100=89%)であった。

 (化合物(C)の加水分解物を塗布した導電性複 合体)
 上記で得た透明導電性フィルムの銀ナノ粒 塗布面の上に、参考例2で得た溶液をトルエ ンとイソプロピルアルコールの混合液で1.0wt% に希釈したものを塗布した。バーコーター(No .8、塗布厚み12μm)を用いて塗布後、140℃で5分 乾燥させた。得られた塗布フィルムの表面抵 抗値は4.5×10 5 ω/□、光線透過率は88.1%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率 100=88%)であり、塗布前よりも透過率が向上し た。耐湿熱性試験前後で表面抵抗値を測定し たところ、表面抵抗値の変化率は1.4であった 。

 (実施例6)
 はじめに熱硬化性樹脂組成物の溶液を調製 た。フラスコに0.83gのポリ[メラミン-co-ホル ムアルデヒド]溶液(アルドリッチ製、固形分 度84重量%、1-ブタノール溶液)、0.3gの固形エ ポキシ樹脂157S70(ジャパンエポキシレジン社 )、および、98.9gの2-ブタノンを入れ、室温で 30分撹拌し、均一な樹脂溶液を調製した。こ とは別に0.1gの熱重合開始剤キュアゾール2MZ (四国化成社製)を9.9gの1-プロパノールに溶解 せ、熱開始剤溶液を調製した。前述の樹脂 液100mlと熱開始剤溶液1mlを混合して、熱硬 性樹脂組成物の溶液(固形分濃度約1重量%、 ラミン樹脂:固形エポキシ樹脂=70重量部:30重 部)を得た。該溶液0.5mlを、A4サイズにカッ した厚み188μmのPETフィルム上に滴下し、No.4 バーコーターを用いて塗布した後、130℃の 風オーブンに30秒間入れて、熱硬化性樹脂 成物膜を得た。該熱硬化性樹脂組成物膜を 温25℃、相対湿度50%の部屋に1時間静置した 、水の接触角を測定したところ36°であった

 ついで、カーボンナノチューブ分散液を 製した。スクリュー管に、10mgの単層カーボ ンナノチューブ(サイエンスラボラトリーズ 製、純度95%、精製せずにそのまま使用)、お び、ポリスチレンスルホン酸18重量%水溶液( アルドリッチ製)を超純水で濃度0.1重量%に希 した水溶液10mlを入れ、超音波ホモジナイザ ー(東京理化器械(株)製VCX-502、出力250W、直接 射)を用いて超音波照射し、カーボンナノチ ューブ濃度0.1重量%のカーボンナノチューブ 散液を得た。得られたカーボンナノチュー 分散液0.5mlを、上述の熱硬化性樹脂組成物膜 の形成されたPETフィルム上に滴下し、No.4の ーコーターを用いて塗布したところ、カー ンナノチューブ分散液は、はじかれること く全面均一に塗布することができた。その 、150℃の熱風オーブンに30秒間入れて、乾燥 するとともに、熱硬化性樹脂組成物を完全に 硬化させ、透明導電性フィルムを得た。

 透明導電性フィルムの波長550nmにおける の透過率は82%であった。また、カーボンナ チューブ分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜 表面の水の接触角は58°であった。透明導電 フィルムの導電膜側の表面抵抗は1000ω/□で った。また、テープ剥離試験後の膜表面に 外観上は全く変化がなく、剥がした箇所の 面抵抗を測定したところ、1010ω/□であった 。

 透明導電性フィルムの断面を切り出し、 過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍に 観察を行った結果、20nmあるカーボンナノチ ーブの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜 に埋め込まれていることがわかった。

 (化合物(C)の加水分解物を塗布した導電性複 合体)
 上記で得た透明導電性フィルムのカーボン ノチューブ塗布面の上に、参考例2で得た溶 液をトルエンとイソプロピルアルコールの混 合液で1.0wt%に希釈したものを塗布した。バー コーター(No.8、塗布厚み12μm)を用いて塗布後 140℃で5分乾燥させた。得られた塗布フィル ムの表面抵抗値は1200ω/□、光線透過率は85% あり、塗布前よりも透過率が向上した。耐 熱性試験前後で表面抵抗値を測定したとこ 、表面抵抗値の変化率は0.9であった。

 (実施例7)
 はじめに熱硬化性樹脂組成物の溶液を調製 た。フラスコに0.83gのポリ[メラミン-co-ホル ムアルデヒド]溶液(アルドリッチ製、固形分 度84重量%、1-ブタノール溶液)、0.3gの固形エ ポキシ樹脂157S70(ジャパンエポキシレジン社 )、および、98.9gの2-ブタノンを入れ、室温で 30分撹拌し、均一な樹脂溶液を調製した。こ とは別に0.1gの熱重合開始剤キュアゾール2MZ (四国化成社製)を9.9gの1-プロパノールに溶解 せ、熱開始剤溶液を調製した。前述の樹脂 液100mlと熱開始剤溶液1mlを混合して、熱硬 性樹脂組成物の溶液(固形分濃度約1重量%、 ラミン樹脂:固形エポキシ樹脂=70重量部:30重 部)を得た。該溶液0.5mlを、A4サイズにカッ した厚み188μmのPETフィルム上に滴下し、No.4 バーコーターを用いて塗布した後、130℃の 風オーブンに30秒間入れて、熱硬化性樹脂 成物膜を得た。該熱硬化性樹脂組成物膜を 温25℃、相対湿度50%の部屋に1時間静置した 、水の接触角を測定したところ36°であった
(カーボンナノチューブとカルボキシメチル ルロースを含む導電性複合体)
 ついで、実施例1で調整した遠心後上清のカ ーボンナノチューブ分散液950μLに、エタノー ルをぬれ剤として50μL添加後、上記熱硬化性 脂膜を形成したポリエチレンテレフタレー (PET)フィルム(15cm×10cm)上にバーコーター(No.5 、塗布厚み7.5μm、カーボンナノチューブ塗布 量6.1mg/m 2 )を用いて塗布し、風乾した後、120℃乾燥機 で2分間乾燥させカーボンナノチューブを固 化した。得られた塗布フィルムの表面抵抗 は1.42×10 3 ω/□、光線透過率は83.4%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 92%)であり、高い導電性および、透明性を示 た。

 (化合物(C)の加水分解物を塗布した導電性複 合体)
 上記で得た透明導電性フィルムのカーボン ノチューブ塗布面の上に、参考例2で得た溶 液をトルエンとイソプロピルアルコールの混 合液で1.0wt%に希釈したものを塗布した。バー コーター(No.8、塗布厚み12μm)を用いて塗布後 140℃で5分乾燥、加熱させた。得られた塗布 フィルムの表面抵抗値は1.20×10 3 ω/□、光線透過率は86.2%(透明導電性フィルム の550nmの光線透過率/基材の550nmの光線透過率= 95%)であり、塗布前よりも透過率が向上した

 透明導電性フィルムの断面を透過型電子 微鏡で観察したところ、導電層と被覆層の 計の厚みは120nmであった。耐湿熱性試験前 で表面抵抗値を測定したところ、表面抵抗 の変化率は1.1であった。

 本発明の導電性複合体は耐湿熱性、耐水 、高導電性であり、制電靴や、制電板など クリーンルーム用部材や、電磁波遮蔽、近 外カット、透明電極、タッチパネル、電波 収などのディスプレー用、自動車用部材と て使える。中でもタッチパネル用途に特に れた性能を発揮する。




 
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