鈴木 真理子 (())
SAKAI, Tadashi (())
酒井 忠司 (())
SAKUMA, Naoshi (())
株式会社 東芝 (〒01 東京都港区芝浦一丁目1番1号 Tokyo, 10580, JP)
SUZUKI, Mariko (())
鈴木 真理子 (())
SAKAI, Tadashi (())
酒井 忠司 (())
| 導電性基板と、 前記導電性基板上に形成された第1導電型の第1のダイヤモンド層と、 前記第1のダイヤモンド層上に形成された第1導電型の第2のダイヤモンド層と、 を具備することを特徴とする電子放出素子。 |
| 前記第1のダイヤモンド層には、燐がドープされていることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子。 |
| 前記第2のダイヤモンド層には、窒素がドープされていることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子。 |
| 第1と第2の主面を有する導電性基板と、 前記導電性基板の第1の主面上に形成された第1導電型の第1のダイヤモンド層と、 前記第1のダイヤモンド層上に選択的に形成された第1導電型の第2のダイヤモンド層と、 前記第2のダイヤモンド層が形成された領域とは別の前記第1のダイヤモンド層の領域上に形成された第1の電極と、 前記導電性基板の第2の主面に形成された第2の電極と、 を具備することを特徴とする電子放出素子。 |
| 前記第1のダイヤモンド層には、燐がドープされていることを特徴とする請求項4に記載の電子放出素子。 |
| 前記第2のダイヤモンド層には、窒素がドープされていることを特徴とする請求項4に記載の電子放出素子。 |
| 気密外囲器と、 前記気密外囲器内に備えられたカソード電極と、 前記カソード電極上に載置された導電性基板と、前記導電性基板上に形成された第1導電型の第1のダイヤモンド層と、前記第1のダイヤモンド層上に形成された第1導電型の第2のダイヤモンド層とを具備する電子放出素子と、 前記第2のダイヤモンド層と対峙するように、前記気密外囲器内に備えられたアノード電極と、 を具備することを特徴とする電子放出装置。 |
| 前記第1のダイヤモンド層には、燐がドープされていることを特徴とする請求項7に記載の電子放出装置。 |
| 前記第2のダイヤモンド層には、窒素がドープされていることを特徴とする請求項7に記載の電子放出装置。 |
| 前記気密容器内が真空に保たれていることを特徴とする請求項7に記載の電子放出装置。 |
| 気密外囲器と、 前記気密外囲器内に備えられたカソード電極と、 第1と第2の主面を有し、前記第2の主面が前記カソード電極に導通するように前記カソード電極上に載置された導電性基板と、前記導電性基板の第1の主面上に形成された第1導電型の第1のダイヤモンド層と、前記第1のダイヤモンド層上に選択的に形成された第1導電型の第2のダイヤモンド層と、前記第2のダイヤモンド層が形成された領域とは別の前記第1のダイヤモンド層の領域上に形成された通電電極とを具備する電子放出素子と、 前記第2のダイヤモンド層と対峙するように、前記気密外囲器内に備えられたアノード電極と、 を具備することを特徴とする電子放出装置。 |
| 前記第1のダイヤモンド層には、燐がドープされていることを特徴とする請求項11に記載の電子放出装置。 |
| 前記第2のダイヤモンド層には、窒素がドープされていることを特徴とする請求項11に記載の電子放出装置。 |
| 前記気密容器内が真空に保たれていることを特徴とする請求項11の電子放出装置。 |
本発明は、ダイヤモンドを用いた電子放 素子に関する。
ダイヤモンドはその機械的、化学的およ 熱的特性に加え、優れた潜在的な半導体特 や光学特性を持つことから、半導体発光材 として注目されている。特に、負性の電子 和力あるいは非常に小さな電子親和力を有 ることから、電子を表面から放出する電子 デバイスへの応用が期待されている。また 室温で約5.5eVのバンドギャップを持ち、紫 領域で発光する発光素子の可能性や、堅牢 結晶性から、ハイパワーデバイスへの応用 期待される。
ダイヤモンドを電子源として利用する例 しては、ホウ素をドープしたダイヤモンド 用いた冷陰極が知られている(例えば、小野 富男他、電子情報通信学会技術研究報告.ED、 電子デバイスVol. 106, No. 200(20060727) pp. 41-46 (2006)参照)。また、リンをドープしたダイヤ モンドからの電界電子放出も報告されている (特開2007-42604号公報参照)。窒素ドープダイヤ モンドからの熱電子放出の例もある(R. J. Nem anich et al., Diamond and Related Materials 11, 774 (2002)参照)。pn接合を利用した電子源にも利 されており(特開2000-223006号公報)、特に窒素 ープしたn型ダイヤモンドは低温での熱電子 放出源として期待される。ハイパワー素子と して利用する例としてはダイヤモンドのショ ットキーダイオード(D. Twitchen, et al., E. Ele ctron Devices, 51, 826 (2004))、発光素子として 用する例としては、ダイヤモンドのpn接合に よるLED(S. Koizumi, et al., Science 292, 1899 (2001 ))等が知られている。
しかしながら、窒素をドープしたダイヤ ンドは、窒素の作るドナー準位が1.7eVと非 に深いため、特に低温では他の半導体に比 抵抗が高く、電荷を注入すること、電極と コンタクト、あるいは基板との間の通電が きな課題であった。特にダイヤモンド基板 比較的抵抗が高いため、抵抗のより低いSiや その他Mo等の金属を基板として用いた場合、 板材料とダイヤモンドの特性が大きく異な ため不連続性が生じ、電気抵抗を大きくす 原因となっていた。従って、電子源におい は電子放出量が低減し、電子デバイスにお ては電流密度の低減が、発光デバイスにお ては動作電圧の上昇や発光効率の低下が生 ていた。リンをドープしたダイヤモンドで 、リンの作るドナーの準位は0.6eVと窒素に べてかなり小さく、窒素ドープダイヤモン に比べて低温で電子が流れやすい。このた 、熱電子放出源として最も期待されてきた 、実際に低温で低電界での熱電子放出を観 した例は報告されておらず、また発明者ら 実験でも観測できなかった。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたも であり、低温(例えば、1000℃以下)、低電界( 例えば、0.01V/μm以下)であっても高電子放出 、高電流密度が得られる電子放出素子およ これを用いた電子放出装置を提供すること 目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の電 放出素子は、導電性基板と、前記導電性基 上に形成された第1導電型の第1のダイヤモ ド層と、前記第1のダイヤモンド層上に形成 れた第1導電型の第2のダイヤモンド層とを 備することを特徴とする。
本発明によれば、低温、低電界であって 高電子放出量、高電流密度の電子放出素子 よびこれを用いた電子放出装置を提供する とができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照し 説明する。なお、図面は模式的なものであ 、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの 率等は現実のものと異なる。従って、具体 な厚みや寸法は以下の説明を照らし合わせ 判断するべきものである。また、図面相互 においても、互いの寸法の関係や比率が異 る部分が含まれることに注意が必要である また、第1導電型をn型としている。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子
出素子の断面図である。図に示すように、
1の実施形態に関わる電子放出素子1は、基板
2上に、第1の第1のダイヤモンド層3が配置さ
ており、第1のダイヤモンド層3上に、電子放
出層として第2のダイヤモンド層4が配置され
いる。基板2は、導電性を有する材質である
ことが好ましく、例えば、Si基板で構成され
いる。第1のダイヤモンド層3は、燐(P)をド
プしたダイヤモンド結晶を主成分とする半
体層で、単結晶であっても多結晶であって
構わない。第2のダイヤモンド層4は、窒素(N)
をドープしたダイヤモンド結晶を主成分とす
る半導体層で、単結晶であっても多結晶であ
っても構わない。
本発明者等は、電子放出素子の効率を上 るために、窒素をドープしたダイヤモンド 導体層(電子放出層)4と導電性基板2の間に燐 をドープしたダイヤモンド層2を設けること 試みた。これにより、導電性基板2とダイヤ ンド結晶層3、4の間の電気的な連続性を向 させ、導電性基板2に垂直な方向の抵抗を低 することができ、且つ燐(P)ドープダイヤモ ドを電子放出層としたときには得られない 低温・低電界での熱電子放出が得られるこ を見出した。
基板と材料の異なる半導体層を有する電 放出素子では、基板との間に不連続領域を 生しやすく、特にバンドギャップの大きな 導体層を接合する場合には大きな電気的な ャップが生じ、電流の妨げとなる。特に、 ナーの準位が深い場合、フェルミ準位も伝 帯底から深い位置に存在し、接合付近での 導帯間に大きなギャップを生じることによ 、電子が基板から半導体層に注入されにく なる。
図2Aは、Si基板(左側)上に窒素(N)ドープダ ヤモンド(N-doped diamond)(中央)を形成した場 のエネルギーレベルを模式的に比較したも で、右側が真空(Vacuum)であり、矢印で示すよ うに、真空の方向に電子が放出される。また 、Si基板とNドープダイヤモンドのフェルミレ ベル(Ef)は一致している状態で比較している Ec(Si),Ec(N)は、夫々Siの伝導帯底、Nドープ添 ダイヤモンドの伝導帯底を表わす。Nドープ イヤモンドのドナー準位は、前述のように1 .7eVと深いため、他の半導体に比べ抵抗が高 。
図2Bは、Si基板(左側)上にPドープダイヤモ ンド(P-doped diamond)層を介してNドープダイヤ ンド(N-doped diamond)層を形成した場合のエネ ギーバンドを模式的に比較したもので、右 が真空(Vacuum)であり、矢印で示すように、真 空の方向に電子が放出される。また、Si基板 Pドープダイヤモンド層、Nドープダイヤモ ド層のフェルミレベル(Ef)は一致している状 (接合状態)で比較している。Ec(P)はPの伝導 底を表わす。Pドープダイヤモンドのドナー 位は、前述のように0.6eVとNに比べてかなり さく、電流も流れやすい。
このように、基板とNドープダイヤモンド 層の間に、よりドナー準位の浅いPドープダ ヤモンド層を介することにより、伝導帯は 階的な接合となり、電子が注入されやすく る。したがって、低抵抗で、低温・低電界 高効率のダイヤモンド電子放出素子を得る とができる。
次に、第1の実施形態に係る電子放出素子の 製造方法を、図3A,図3Bを用いて説明する。最 に、図3Aに示すように、n型Si基板2上に、プ ズマCVD法により、炭素原料としてのメタン ス(CH 4 )、キャリアガスとしての水素ガス(H 2 )、さらにドーパントである燐の原料、例え ホスフィン等を流し、第1のダイヤモンド半 体層3を厚さ150nmに形成する。このとき、基 温度は900℃、メタンガスの流量は2sccm、水 ガスの流量は1slm、プラズマ出力は1000W,反応 圧力は30Torrとする。燐の濃度は1×10 20 /cm 3 であることが望ましいが、1×10 18 /cm 3 以上であって、残留不純物として存在する窒 素の濃度より高い濃度であることが肝要であ る。
次に、図3Bに示すように、第1のダイヤモン 半導体層2上にメタンガスと水素ガス、窒素 の原料である、例えば窒素ガスを流し、電子 放出層として窒素をドープしたダイヤモンド からなる第2の半導体層4を、厚さ100nmに形成 る。このとき、基板温度は900℃、窒素ガス 流量は20sccm、水素ガスの流量は1slm、プラズ 出力は1000W,反応管圧力は30Torrとする。窒素 濃度は1×10 20 /cm 3 であることが望ましいが、1×10 19 /cm 3 以上であればよい。
上記のように作成した電子放出素子1を、 図4に示すように、対向するカソード電極5と ノード電極6を有する気密容器7の中に導入 、カソード電極5の上に設置する。気密容器7 の内部を真空にし、加熱手段8により電子放 素子1を300℃に加熱し、カソード電極5とアノ ード電極6の間に電圧を印加する。上記装置 、実際の電子放出装置の構成、及び動作を したものである。
なお、図4の構成を基本構成として、表示 装置、照明装置、記録装置等の電子放出装置 を形成することができる。
上記の状態で、基板2、第1のダイヤモンド 3を介して電子放出層である第2のダイヤモン ド層4に電流を流したところ、数V程度の比較 低い電圧から、熱電子放出電流が観測され 。また、600℃に加熱したところ、100Vで4×10 -4 A/cm 2 の電流が得られた。
図5は、本実施形態の電子放出素子、Nド プダイヤモンド層、Pドープダイヤモンド層 ついて、600℃近辺に加熱した場合の、電界 度、アノード電圧と放出電流密度の関係を す。図5に示すように、本実施形態の素子(1) は第1のダイヤモンド半導体層(Pドープダイヤ モンド層)を設けずに第2のダイヤモンド半導 層(Nドープダイヤモンド層)のみを電子放出 とした場合(2)に比べ、同じ温度において約3 倍高い値であった。なお、(3)は、Pドープ層 イヤモンド半導体層を電子放出面とした場 を、比較例として示す。なお、(1)、(2)、(3) データ取得時の加熱温度は夫々600℃、668℃ 670℃である。
Nドープダイヤモンド層表面がPドープ層 イヤモンド表面より高い電子放出特性を有 る理由については、詳細は究明されていな が、表面の水素終端が関係しているのでは いかと推測される。図6Aは、窒素ドープダイ ヤモンド層の表面状態を摸式的示したもので 、水素終端が安定で、この状態は高温まで失 われない、即ち負性電子親和力が安定な状態 を保つ。図6Bは、Pドープダイヤモンド層の表 面を摸式的に示したもので、水素終端が低温 でも失われる、即ち負性電子親和力が不安定 な状態を示している。
以上、第1の実施形態によれば、導電性基 板上に、Pドープダイヤモンド層を介してNド プダイヤモンド層を形成しているので、伝 帯は段階的な接合となり、高電子放出量、 電流密度の電子放出素子および電子放出装 を提供することができる。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係るヒー
内蔵型電子放出素子の模式的断面図である
第2の実施形態が第1の実施形態と異なるとこ
ろは、第2のダイヤモンド層4を選択的に除去
、除去した部分に上部(第1)電極9を設け、n
Si基板2の下面に下部(第2)電極10を設けたこと
である。他の要素は第1の実施形態と同じで
るので、同一番号を付して重複する説明を
略する。
本実施形態における電極9,10は、例えばTi/ Pt/Auの積層電極を用いることができる。ダイ モンド層上にTiを500nm形成し、その上にPtを5 00nm、さらにAuを2000nm形成し、700℃10分程度の ニールを実施し、Tiとダイヤモンドの間に 金層を形成する。
図7に示す電子放出素子において、電極9~1 0間に電圧を印加すると、第1のダイヤモンド 3、シリコン基板2を通じて電流が流れ、こ らの自己発熱により、第2のダイヤモンド層( 電子放出層)4を加熱することができる。この き第2のダイヤモンド層(電子放出層)4の温度 が600℃以上になるように、第1のダイヤモン 層3とSi基板1の不純物濃度、及び電極間の印 電圧を適宜調節すればよい。
上記の素子を図4の構成を有する電子放出 装置に応用することができる。即ち、図4の 子放出素子1を図7の電子放出素子に置き換え 、電極10をカソード電極5と同体化する。この ように構成すれば、加熱手段8を電子放出素 の中に内蔵することができるので、素子を 熱するための構造が簡略化された電子放出 子を提供することができる。
以上、本発明を実施形態を通じ説明した 、本発明は上記実施形態そのままに限定さ るものではなく、実施段階ではその要旨を 脱しない範囲で構成要素を変形して具体化 きる。また、上記実施形態に開示されてい 複数の構成要素の適宜な組み合わせにより 種々の発明を形成できる。例えば、実施形 に示される全構成要素から幾つかの構成要 を削除してもよい。さらに、異なる実施形 にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよ 。
本発明に係る電子放出素子は、主として 一般的に広く用いられている平面型表示装 、照明装置、記録装置に適用することがで ると共に、X線管にも適用できる。
Next Patent: WO/2009/119194
