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Patent Searching and Data


Title:
ELECTRONIC PARTS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028683
Kind Code:
A1
Abstract:
To provide a branching filter and a method for manufacturing the same. In the branching filter, the same mounting board can be shared between a normal arrangement of an electrode group formed in a main surface of a piezoelectric substrate and a mirror arrangement that is symmetric to the normal arrangement. The branching filter (1) has the piezoelectric substrate (20) having the main surface on which there are formed a transmission filter (26), which includes an input electrode (22) and an antenna electrode (23), and a reception filter (27), which includes an output electrodes (24, 25) and the antenna electrode (23). The branching filter (1) also has the mounting board (40) having, on a first main surface, a first electrode group that is connected to the transmission filter (26) and reception filter (27) and that is formed symmetrical with respect to a line when viewed from the above, and also having, on a second main surface locating on the opposite side to the first main surface, a second electrode group that is connected to the circuit wiring of an external circuit board and that is formed symmetrical with respect to a line when viewed from the above.

Inventors:
KOGA WATARU (JP)
YOKOTA YUUKO (JP)
ITOU MOTOKI (JP)
YAMAGATA YOSHIFUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065580
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
August 29, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KYOCERA CORP (JP)
KOGA WATARU (JP)
YOKOTA YUUKO (JP)
ITOU MOTOKI (JP)
YAMAGATA YOSHIFUMI (JP)
International Classes:
H03H9/72; H03H3/08; H03H9/145; H03H9/25; H03H9/70
Domestic Patent References:
WO2007083432A12007-07-26
WO2006038421A12006-04-13
Foreign References:
JPH0998046A1997-04-08
JP2005277522A2005-10-06
JP2006014296A2006-01-12
Attorney, Agent or Firm:
SATOH, Takahisa (Toranomon Denki Building 2F 8-1, Toranomon 2-chom, Minato-kuTokyo 01, JP)
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Claims:
 圧電基板と、前記圧電基板が実装される実装基体と、を備えた電子部品であって、
 前記圧電基板は、前記実装基体への実装面である主面上に、第1電極、第2電極、及び第3電極を含む圧電基板側電極群を有し、
 前記実装基体は、前記圧電基板の主面と向かい合う第1の主面に、前記第1電極、前記第2電極、及び前記第3電極に接続される複数の電極パッドと前記第1電極、前記第2電極、及び前記第3電極のいずれにも接続されないダミー電極パッドとを含む第1の実装基体側電極群を有するとともに、前記第1の主面の背面の第2の主面に、前記第1の実装基体側電極群と電気的に接続され、且つ外部回路基板の回路配線に接続される複数の端子電極を含む第2の実装基体側電極群を有し、
 前記第1の実装基体側電極群及び前記第2の実装基体側電極群は、それぞれ平面視したときに前記第1の主面上の仮想線に対して線対称に配置され、
 前記圧電基板側電極群は、前記仮想線に対して非対称に配置されている電子部品。
 前記圧電基板には、前記第1電極を含む送信用フィルタと前記第2電極を含む受信用フィルタとが形成されており、
 前記第1電極は前記送信用フィルタの入力用電極、前記第2電極は前記受信用フィルタの出力用電極、前記第3電極は前記送信用フィルタ及び前記受信用フィルタの共通のアンテナ用電極である
 請求項1に記載の電子部品。
 前記第3電極は、前記対称軸上に配置されている
 請求項2に記載の電子部品。
 前記第2の実装基体側電極群のうち、前記第3電極と電気的に接続された端子電極は、前記対称軸上に配置され、
 前記第2の実装基体側電極群のうち、前記第1電極に電気的に接続された端子電極と前記第2電極に電気的に接続された端子電極とが前記対称軸に対して線対称に配置されている
 請求項2に記載の電子部品。
 前記第2の実装基体側電極群は、前記外部回路基板の回路配線と電気的に独立したダミー端子電極を含む
 請求項1に記載の電子部品。
 前記実装基体は、内部に前記送信用フィルタと前記受信用フィルタのインピーダンスを整合する整合回路を有する
 請求項2に記載の電子部品。
 前記実装基体は、前記第1の主面と前記整合回路との間に前記整合回路を覆うグランド層を有する
 請求項6に記載の電子部品。
 前記送信用フィルタが不平衡信号入力型であり、前記受信用フィルタが平衡信号出力型である
 請求項2に記載の電子部品。
 前記受信用フィルタが縦結合多重モードフィルタである
 請求項8に記載の電子部品。
 前記圧電基板側電極群は、前記圧電基板の主面に前記送信用フィルタ及び前記受信用フィルタを取り囲むように形成された環状電極を含み、
 前記第1の実装基体側電極群は、前記環状電極に接続される環状電極パッドを含む
 請求項2に記載の電子部品。
 前記第2の実装基体側電極群は、基準電位用の端子電極を含み、前記環状導体が前記基準電位用の端子電極に電気的に接続されている
 請求項10に記載の電子部品。
 前記第1の実装基体側電極群のうち、前記第1電極に接続される電極パッドと前記第2電極に接続される電極パッドとが前記対称軸に対して線対称に配置されている
 請求項2に記載の電子部品。
 前記圧電基板側電極群は、基準電位用電極を含むとともに、前記第1の実装基体側電極群は前記基準電用電極と接続される電極パッドを含み、
 前記基準電位用電極に接続される前記第1の実装基体側電極群の電極パッドと前記ダミー電極パッドとが前記対称軸に対して線対称に配置されている
 請求項2に記載の電子部品。
 圧電基板と、前記圧電基板が実装される実装基体と、を備えた電子部品であって、
 前記圧電基板は、前記実装基体への実装面である主面上に、第1電極、第2電極及び第3電極を含む圧電基板側電極群を有し、
 前記実装基体は、前記圧電基板の主面と向かい合う第1の主面に、前記第1電極、前記第2電極、及び前記第3電極に接続される複数の電極パッドと前記第1電極、前記第2電極、及び前記第3電極のいずれにも接続されないダミー電極パッドとを含む第1の実装基体側電極群を有するとともに、前記第1の主面の背面の第2の主面に、前記第1の電極群と電気的に接続され、且つ外部回路基板の回路配線に接続される第2の実装基体側電極群を有し、
 前記第1の実装基体側電極群は、平面視したときに前記第1の主面上の対称中心に対して180°回転対称に配置され、
 前記第2の実装基体側電極群は、平面視したときに前記対称中心を通る仮想線に対して線対称に配置され、
 前記圧電基板側電極群は、平面視したときに前記対称中心に対して180°回転非対称に配置されている電子部品。
 前記圧電基板には、前記第1電極を含む送信用フィルタと前記第2電極を含む受信用フィルタとが形成されており、
 前記第1電極は前記送信用フィルタの入力用電極、前記第2電極は前記受信用フィルタの出力用電極、前記第3電極は前記送信用フィルタ及び前記受信用フィルタの共通のアンテナ用電極である
 請求項14に記載の電子部品。
 前記第3電極は、前記対称軸上に配置されている
 請求項15に記載の電子部品。
 前記第2の実装基体側電極群のうち、前記第3電極と電気的に接続された端子電極は、前記対称軸上に配置され、
 前記第2の実装基体側電極群のうち、前記第1電極に電気的に接続された端子電極と前記第2電極に電気的に接続された端子電極とが前記前記対称軸に対して線対称に配置されている
 請求項14に記載の電子部品。
 前記第2の実装基体側電極群は、前記外部回路基板の回路配線と電気的に独立したダミー端子電極を含む
 請求項14に記載の電子部品。
 前記実装基体は、内部に前記送信用フィルタと前記受信用フィルタのインピーダンスを整合する整合回路を有する
 請求項15に記載の電子部品。
 前記実装基体は、前記第1の主面と前記整合回路との間に前記整合回路を覆うグランド層を有する
 請求項19に記載の電子部品。
Description:
電子部品

 本発明は、分波器などの電子部品に関す ものである。より詳しくは、外部回路基板 端子配置が左右逆であっても、同じ部材を いることのできる電子部品に関するもので る。

 近年、携帯通信端末では、弾性表面波共 子や薄膜バルク波共振子を利用した弾性波 ィルタを用いた電子部品として分波器が用 られている。分波器とは、携帯通信端末の ンテナと送受信回路との間に接続され、ア テナで受信された受信信号を受信回路に、 信回路からの送信信号をアンテナに、受信 号と送信信号が混ざらないように分離して 達するための素子である。

 従って、一般的な分波器は、アンテナと 続されるアンテナ端子、受信回路に接続さ る受信端子、及び、送信回路に接続される 信端子を有している。

 具体的には、圧電基板または圧電薄膜を 膜した基板上に送信用フィルタ及び受信用 ィルタを作製し、この基板(以下、フィルタ 基板ともいう)を実装基体に実装し封止し、 波器となる。実装基体におけるフィルタ基 の実装面とは反対側の面(以下、端子面とも う)に、携帯通信端末のマザーボードに実装 するための端子が設けられる。この端子には 、アンテナ端子、受信端子、送信端子の他に 、接地端子等が含まれる。

 分波器は携帯通信端末のマザーボードに 装され使用されるが、携帯通信端末の設計 よって、アンテナ端子に対して送信端子が 側に、受信端子が右側になった配置(以下、 この位置関係をノーマル配置ともいう)のも が使用される場合と、その逆にアンテナ端 に対して送信端子が右側に、受信端子が左 になった配置(以下、この位置関係をミラー 置ともいう)のものが使用される場合とがあ る。特許文献1では、ミラー配置の分波器が 示されている。特許文献2では、実装基体内 に整合回路を設けた分波器が開示されてい 。

 ミラー配置の分波器と同じ電気特性で、端 配置がノーマル配置のものを製造しようと ると、フィルタ基板と実装基体の両方が平 視で反転したものを用意すれば良い。しか この方法では、通常、実装基体はセラミッ スや樹脂が積層されたものからなるが、ノ マル配置及びミラー配置のそれぞれに対し 、実装基体の製造のための非常に高価な金 が必要となってしまう。特に、実装基体内 に整合回路を設ける場合、積層数が増加す ため、より多くの金型が必要となってしま 。

特開2007-60412号公報

特開2003-249842号公報

 本発明は、上記問題点を解決すべく完成 れたものであり、その目的は、ノーマル配 とミラー配置とで同じ部材を共用できる電 部品を提供することにある。

 本発明の実施形態にかかる電子部品は、圧 基板と、前記圧電基板が実装される実装基 と、を備えた電子部品であって、前記圧電 板は、前記実装基体への実装面である主面 に、第1電極、第2電極、及び第3電極を含む 電基板側電極群を有し、前記実装基体は、 記圧電基板の主面と向かい合う第1の主面に 、前記第1電極、前記第2電極、及び前記第3電 極に接続される複数の電極パッドと前記第1 極、前記第2電極、及び前記第3電極のいずれ にも接続されないダミー電極パッドとを含む 第1の実装基体側電極群を有するとともに、 記第1の主面の背面の第2の主面に、前記第1 実装基体側電極群と電気的に接続され、且 外部回路基板の回路配線に接続される複数 端子電極を含む第2の実装基体側電極群を有 、前記第1の実装基体側電極群及び前記第2 実装基体側電極群は、それぞれ平面視した きに前記第1の主面上の対称軸に対して線対 に配置され、
 前記圧電基板側電極群は、前記対称軸に対 て非対称に配置されている。

 また、本発明の実施形態にかかる電子部 は、圧電基板と、前記圧電基板が実装され 実装基体と、を備えた電子部品であって、 記圧電基板は、前記実装基体への実装面で る主面上に、第1電極、第2電極及び第3電極 含む圧電基板側電極群を有し、前記実装基 は、前記圧電基板の主面と向かい合う第1の 主面に、前記第1電極、前記第2電極、及び前 第3電極に接続される複数の電極パッドと前 記第1電極、前記第2電極、及び前記第3電極の いずれにも接続されないダミー電極パッドと を含む第1の実装基体側電極群を有するとと に、前記第1の主面の背面の第2の主面に、前 記第1の電極群と電気的に接続され、且つ外 回路基板の回路配線に接続される第2の実装 体側電極群を有し、前記第1の実装基体側電 極群は、平面視したときに前記第1の主面上 対称中心に対して180°回転対称に配置され、 前記第2の実装基体側電極群は、平面視した きに前記対称中心を通る対称軸に対して線 称に配置され、前記圧電基板側電極群は、 面視したときに前記対称中心に対して180°回 転非対称に配置されている。

 上記の電子部品によれば、ノーマル配置 けの圧電基板とミラー配置向けの圧電基板 いずれも実装可能な実装基体を用いるため 2種類の分波器を1つの実装基体で構成する とができる。

(a),(b)は、本発明の一実施形態である分 波器における実装基体の第2の主面に形成さ た第2の実装基体側電極群を示す平面図であ 。 本発明の電子部品(分波器)について実 の形態の例1を示す断面図である。 (a)は図2の分波器における圧電基板の平 面図、(b)は(a)の第1の実装基体側電極群をミ ー配置にした圧電基板の平面図である。 図2の分波器における実装基体の第1の 面の平面図である。 図2の分波器における実装基体の第2の 面の平面図である。 図2の分波器における実装基体の各内層 電極とビアの配置を示す平面図である。 (a)は本発明の電子部品(分波器)につい 実施の形態の例2を示す圧電基板の平面図、( b)は(a)の電極群をミラー配置にした圧電基板 平面図である。 図7(a)の分波器における実装基体の平面 図である。 図7(a)の分波器における実装基体の各内 層電極とビアの配置を示す平面図である。 本発明の一実施形態である分波器のブ ロック回路図である。 本発明の電子部品(分波器)について実 の形態の例3を示す圧電基板の平面図である 。 図11の分波器における実装基体の各内 電極とビアの配置を示す平面図である。 本発明の電子部品(分波器)について実 の形態の例4を示す圧電基板の平面図である 。 図13の分波器における実装基体の各内 電極とビアの配置を示す平面図である。 本発明の電子部品(分波器)について実 の形態の例5を示す実装基体の各内層電極と ビアの配置を示す平面図である。 本発明の電子分品(分波器)について実 の形態の例6を示す実装基体の各内層電極と ビアの配置を示す平面図である。

符号の説明

20:圧電基板
22:入力用電極
24,25:出力用電極
23:アンテナ用電極
26:送信用フィルタ
27:受信用フィルタ
40:実装基体

 以下、本発明の電子部品である分波器の 施の形態の例について、図面を参照しつつ 細に説明する。なお、以下に説明する図面 おいて同様の箇所には同じ符号を付すもの する。また、各電極指間の距離や電極指の さ、電極指の本数、あるいは電極指の交差 等については、説明のために模式的に図示 たものであるので、これらに限定されるも ではない。

 <実施の形態の例1>
 本発明の実施の形態の例1における分波器の 断面図を図2に示す。

 図2に示すように、分波器1は実装基体40上 に圧電基板20がフリップチップ実装されてい 。図3(a),(b)に圧電基板20の主面21の平面図を す。図4に実装基体40の圧電基板実装面12の 面図を、また、図5に端子面11の平面図を示 。また、図10に実施例で実現される分波器の ブロック回路図を示す。

 本例の分波器1は、図2に示すように圧電 板20と、圧電基板20を実装する実装基体40と ら主に構成されている。

 圧電基板20の主面21上には、第1電極であ 入力用電極22を有する送信用フィルタ26と、 2電極である出力用電極24,25を有する受信用 ィルタ27とが形成されている。また本例に いては、送信用フィルタ26と受信用フィルタ 27との共通のアンテナ用電極23(第3電極)が設 られている。

 実装基体40の圧電基板実装面12(第1の主面) には、図4に示すように、入力用電極22、出力 用電極24,25、アンテナ用電極23、及び基準電 用電極30、33に接続される複数の電極パッド4 1~48から構成される第1の実装基体側電極群が 面視で線対称に形成されている。また圧電 板実装面12の背面の端子面11(第2の主面)には 、図5に示すように、前記第1の実装基体側電 群と電気的に接続され、且つ外部回路基板 回路配線に接続される複数の端子電極51~56 ら構成される第2の実装基体側電極群が平面 で線対称に形成されている。

 送信用フィルタ26及び受信用フィルタ27は 入力用電極22、アンテナ用電極23、出力用電 24,25の他に、共振子、共振子間や共振子と入 出力電極との間を接続する配線電極29を含む

 共振子は、例えば、櫛歯状電極が互いに み合ったIDT(Inter Digital Transducer)を含む弾性 表面波共振子や、圧電薄膜を電極で上下に挟 んだ薄膜バルク共振子、所謂FBAR(Film Bulk Acou stic Resonator)を用いることができる。

 IDT電極は、AlもしくはAl合金(Al-Cu系、Al-Ti )からなり、蒸着法、スパッタリング法、ま たはCVD法等の薄膜形成法により形成する。IDT 電極の電極厚みは0.1~0.5μm程度とすることが 性表面波フィルタとしての所期の特性を得 上で好適である。耐電力性を向上させるた に、AlもしくはAl合金とその他のTiなどの金 との積層構造としたり、CuやAuなどのストレ マイグレーション耐性の高い金属を用いて 良い。

 圧電基板20としては、弾性表面波共振子を いる場合、例えば、タンタル酸リチウム(LiTa O 3 )単結晶から成る基板、ニオブ酸リチウム(LiNb O 3 )単結晶から成る基板、ホウ酸リチウム(LiBO 4 )単結晶から成る基板等を用いることができ 。具体的には、圧電基板20としては、36°±3° YカットX伝搬タンタル酸リチウム単結晶、42° ±3°YカットX伝搬タンタル酸リチウム単結晶 64°±3°YカットX伝搬ニオブ酸リチウム単結晶 、41°±3°YカットX伝搬ニオブ酸リチウム単結 、45°±3°XカットZ伝搬四ホウ酸リチウム単 晶から成るものが、電気機械結合係数が大 く、かつ、周波数温度係数が小さいため、 ましい。また、これらの焦電性圧電単結晶 うち、酸素欠陥やFe等の固溶により焦電性を 著しく減少させた圧電基板20であれば、弾性 面波装置の信頼性上良好である。

 また、圧電性を有しない基板の上に酸化 鉛(ZnO)や窒化アルミニウム(AlN)等の圧電薄膜 を設けたものを用いても良い。また、FBARを いる場合、圧電性を有しない基板の上に酸 亜鉛(ZnO)や窒化アルミニウム(AlN)等の圧電薄 を設けたものを用いることができる。

 圧電基板20の厚みは0.1~0.5mm程度がよく、0.1mm 未満では圧電基板20が脆くなり、0.5mm超では 料コストと部品寸法が大きくなり使用に適 ない。ただし、圧電基板をセラミックスやSi 、Al 2 O 3 などの強度の高い材料からなる基板と貼り合 わせて用いる場合には、圧電基板の厚みが0.1 mm未満となっても良い。

 本例では、弾性表面波共振子を用いて、 ダー型の送信用フィルタと、縦結合多重モ ド(以下、DMS(Double-Mode SAW)ともいう)の受信 フィルタを形成した例を説明する。

 図3(a)に示すように、左側の破線で囲んだ 部分が送信用フィルタ26、右側の破線で囲ん 部分が受信用フィルタ27である。アンテナ 電極23は圧電基板20を2等分する仮想線50上に 置し、両フィルタに共有されている。また 信用フィルタ26の入力用電極22と受信用フィ ルタ27の一方の出力用電極24は仮想線50に対し て対称な位置に配置されている。一方、受信 用フィルタ27の他方の出力用電極25について 仮想線50に対し対称な位置には他の電極が存 在しない。同様に送信用フィルタ26の基準電 用電極30について、仮想線50に対し対称な位 置には他の電極が存在しない。すなわち圧電 基板21に形成された入力用電極22、出力用電 24,25、アンテナ用電極23からなる圧電基板側 極群は仮想線50に対し、一部の電極同士は 称に配置されているものの、その他の電極 士は対称には配置されていない。換言すれ 、圧電基板側電極群は仮想線50に対し非対称 に配置された状態になっている。

 送信用フィルタ26はラダー型フィルタで り、弾性表面波共振子28が直列腕及び並列腕 に配置されており、また送信用フィルタ26の 準電位用電極30が設けられている。受信用 ィルタ27はDMSフィルタであり、この例の場合 、5個のIDT電極51が弾性表面波の伝搬方向に沿 って配置されている。また、DMSフィルタに直 列に共振子32がアンテナ用電極23側に設けら ている。本例ではDMSフィルタの基準電位用 極として環状電極33を用いている。なお、「 基準電位用」とは一般的にはゼロ電位を示す 「接地用」という意味であるがゼロ電位から 若干ずれた電位を示すものであってもよい。

 実装基体40は図4に示すように、圧電基板 装面12に、圧電基板上に形成された送信用 ィルタ26及び受信用フィルタ27に接続される 1の実装基体側電極群を有している。具体的 に第1の実装基体側電極群は、圧電基板20上の 送信用フィルタ26の入力用電極22に接続され 電極パッド41と、受信用フィルタ27の出力用 極24,25に接続される電極パッド42,43と、アン テナ用電極23に接続される電極パッド44と、 信用フィルタ26の基準電位用電極30と接続さ る電極パッド45と、受信用フィルタ27の基準 電位用電極である環状電極33と接続される環 電極パッド48とからなる。

 図4に示すように、環状電極パッド48の下 には、環状電極パッド48と実装基体40の内層 に設けられた環状導体(図6の上から2番目の平 面図に示す環状導体)とを電気的に接続する 通導体48aが接続されている。

 また、送信用フィルタ26にも受信用フィ タ27にも接続されないダミー電極パッド46,47 形成されている。ダミー電極パッド46は、 装基体40を2等分する仮想線50に対して電極パ ッド43と対称な位置に位置している。また、 ミー電極パッド47は仮想線50に対して電極パ ッド45と対称な位置に位置している。即ち、 1の実装基体側電極群にはダミー電極パッド 46,47も含まれる。

 また、実装基体40は端子面11に、外部回路 基板(図示せず)に接続される第2の実装基体側 電極群を有している。第2の実装基体側電極 は、外部回路基板の送信回路に接続される 子電極51と、外部回路基板の受信回路に接続 される端子電極52,53と、アンテナに接続され 端子電極54と、外部回路基板の接地電極に 続される端子電極55と、を含む。本例では、 受信用フィルタに平衡信号出力型のDMSフィル タを用いた例について説明する。このため、 受信回路に接続される端子電極52,53は振幅が ぼ同じで位相が約180°異なる2つの信号を受 回路に出力する2つの電極からなっている。 また、外部回路基板には接続されるが、外部 回路基板内の回路には接続されないダミー端 子電極として機能する端子電極56を含んでい 。即ち、第2の実装基体側電極群にはダミー 端子電極56も含まれる。なお、第2の実装基体 側電極群を構成する端子電極には、外部回路 基板に分波器1を実装する際に向きの識別を 易にするための切り欠き等があってもかま ない。

 また、実装基体40は内部に整合回路やそ 他の付加回路を含んでいる。実装基体40は、 図2に示したように誘電体多層基板からなり 端子面11と圧電基板実装面12との間に内層電 を有している。各内層電極はビア(貫通導体 )57で接続されており、これらを介して圧電基 板20上の電極と端子電極とが接続される。

 さて、図3(a)の圧電基板20は、図4に示すよ うに圧電基板20上の電極に対応する位置に電 を有する実装基体40の圧電基板実装面12に、 フリップチップ実装することができる。その 際、前述したように、端子面11の端子電極51 送信回路に、端子電極54はアンテナに、端子 電極52,53は受信回路に、端子電極55は接地電 にそれぞれ接続され、端子電極56は外部回路 基板には接続されるが、外部回路基板内の回 路には接続されない。

 図3(b)は、図3(a)に示した圧電基板21と同じ 回路構成からなる送信用フィルタ26及び受信 フィルタ27を有するが、電極のレイアウト 異なる別の圧電基板21である。具体的に図3(b )に示す圧電基板21は、図3(a)のレイアウトを 想線50を中心に線対称に反転したものである 。図3(b)に示す圧電基板21も図4の実装基体40の 圧電基板実装面12に、フリップチップ実装す ことができる。

 この場合、端子面11に形成された端子電 53は送信回路に、端子電極54はアンテナに、 子電極51,56は受信回路に、端子電極55は接地 電極にそれぞれ接続され、端子電極52は外部 路基板には接続されるが、外部回路基板内 回路には接続されないこととすると、図1(a) に対してミラー配置となる図1(b)の分波器が 現できる。つまり、同じ実装基体40を用いて ノーマル配置とミラー配置の両方を実現する ことができる。ノーマル配置でもミラー配置 でも、図10に示したブロック回路図の回路構 となっている。

 図1(a),(b)において、本例では、送信端子2 図5の端子電極51または端子電極53に相当す 。アンテナ端子3は図5の端子電極54に相当す 。受信端子4は図5の端子電極53または端子電 極51に相当する。前述した従来例の説明では5 ,6,7,8,9を接地端子としたが、本例では図1(a),(b )の5を図5の端子電極56または端子電極52とし 用い、8を図5の端子電極52または端子電極56 して用いる。接地電極6,7,9は図5の端子電極55 に相当する。

 また、図10のブロック回路図は、本例の 波器1の構成を示したものである。図10の154 図5の端子電極54に相当する。151は図5の端子 極51または端子電極53に相当する。153は図5 端子電極53または端子電極51に相当する。156 図5の端子電極56または端子電極52に相当す 。155,158および159は図5の端子電極55に相当す 。126は図3(a)の送信用フィルタ26に相当する 127は図3(a)の受信用フィルタ27に相当する。1 81は送信用フィルタと受信用フィルタとのイ ピーダンス整合をとるための整合回路であ 、本例では次に説明する図6の内層電極80お び81によって構成される。

 図6は実装基体40の誘電体多層膜の各層の 層電極とビアを示した図である。内層電極6 0,61は、ノーマル配置またはミラー配置の時 送信用フィルタの接地電極30,34に接続される インダクタンス成分を有する線路パターンで ある。ラダー型フィルタにおいてはこのイン ダクタンス成分を調整することにより、通過 帯域外の減衰量を調整することができる。こ の内層電極60と内層電極61とを仮想線50に対し 対称配置させることにより、ノーマル配置、 ミラー配置のいずれにおいてもラダー型フィ ルタのインダクタンス成分を調整することが 可能となる。

 一方、受信用フィルタにはDMSフィルタを いているが、DMSフィルタは接地電極の電位 安定していないと、減衰量が劣化し、平衡 が悪くなる傾向がある。従って、圧電基板2 0上になるべく安定した接地電位を実現する が望ましいが、本例では環状電極33を複数の ビアを用いて接地電極と接続しているため、 真の接地電位に近い安定した接地電位を実現 することができる。また、仮想線50に対して 面視で線対称な配置としても安定した接地 位を確保し、且つ、ダミー電極パッドの数 極力少なくすることにより小型な形状を保 ためには、環状電極33を接地電極として用 ることは非常に有利である。

 送信用フィルタ26の入力用電極22と受信用 フィルタ27の出力用電極24,25との間の距離は なるべく離れているのが好ましい。これら 近接していると、送信用フィルタ26を通過す るハイパワーの信号が受信用フィルタ27に漏 し、アイソレーション特性が悪くなるため ある。

 受信用フィルタ27に平衡出力型フィルタ 用いる場合、受信用フィルタ27の出力用電極 24,25は2個必要になる。また、平衡度を良好に 保つためには、アンテナ端子から2個の出力 電極24,25までの電気的な距離がほぼ等しいこ とが好ましい。以上の構成と、仮想線50に対 て対称な位置に電極が形成された圧電基板 電極と実装基体40の各電極とをそれぞれ正 く接続する都合から、アンテナ用電極23は圧 電基板20の中心に位置し、且つ、送信用フィ タ26の入力用電極22と受信用フィルタ27の出 用電極24,25は、長方形の圧電基板20の主面の 対角位置にあることが好ましい。

 実装基体40を構成する誘電体としては、LT CC(Low Temperature Co-fired Ceramic)やFR-4(Flame Retard ant Type 4:ガラスエポキシ樹脂)等を用いるこ ができる。内層電極としては、銀,銅,金,タ グステン等を主成分とした金属を用いるこ ができる。

 以上の実施の形態の例によれば、上述の うに、ノーマル配置向けの圧電基板20(図3(a) )とミラー配置向けの圧電基板20(図3(b))のいず れも実装可能な実装基体40を用いるため、2種 類の分波器を1つの実装基体40で構成すること ができる。従って、ノーマル配置用とミラー 配置用の実装基体、及び実装基体を製造する ための金型等を、それぞれ準備する必要がな い。その結果、分波器を製造するための製造 コストを大幅に削減することができる。また 、実装基体の在庫管理もより容易となる。圧 電基板上の送信用フィルタや受信用フィルタ の電気特性を、実装基体に実装する前に検査 する場合、ノーマル配置向けの圧電基板とミ ラー配置向けの圧電基板で検査器の接続等の レイアウトを変更しなくても良い。その結果 、工程タクトを改善することができる。

 実装基体40の圧電基板実装面12に、送信用 フィルタ26及び受信用フィルタ27と電気的に 立したダミー電極パッド46、47が形成されて ることにより、圧電基板20上の電極のレイ ウトに自由度を持たせることができる。従 て、フィルタの設計が容易になる。特に、 ーマル配置とミラー配置とで、ほぼ同じ電 特性を発現させる上で有利である。

 実装基体40の端子面11に、外部回路基板の 回路配線と電気的に独立したダミー端子電極 56が形成されていることにより、外部回路基 と分波器1との接続の信頼性を確保できる。 また、ノーマル配置とミラー配置とで、ほぼ 同じ電気特性を発現させる上で有利である。

 実装基体40は、内部に送信用フィルタ26と 受信用フィルタ27のインピーダンスを整合す 整合回路181を有することから、外部回路基 に別途調整用の回路素子を設けずに分波器1 の特性を発現することができる。

 送信用フィルタ26が不平衡信号入力型で り、受信用フィルタ27が平衡信号出力型であ ることから、受信した信号をバラン等の平衡 化回路を介することなく平衡信号に変換でき る。

 圧電基板20の主面21には、送信用フィルタ 26及び受信用フィルタ27を取り囲む環状電極33 が形成されており、実装基体40の第1の主面に は、環状電極33に接続される環状電極パッド4 8が形成されている。従って、送信用フィル 26及び受信用フィルタ27を気密封止すること できる。ひいては、信頼性に優れた分波器1 を実現することができる。

 環状電極パッド48が外部回路基板に形成 れた接地電極に接続されていることにより DMSフィルタの接地電極として環状電極33を利 用することができる。環状電極33は、接続さ る環状電極パッド48の広い面積にたくさん 貫通導体48aを設け端子面11の電極55(接地端子 )と接続することにより、圧電基板20上に安定 した接地電位を設けることができるため、DMS フィルタの特性を安定して発現させる上で有 利である。また、環状電極33は、内部のフィ タ構成にかかわらず、ノーマル配置の場合 もミラー配置の場合でも、圧電基板20の外 部に存在するため、別途接地電極を設けな ても接地電位を確保することができる。そ 結果、送信用フィルタ26と受信用フィルタ27 必要な基準電位用電極の数が異なっても、 ーマル配置とミラー配置で実装基体を共有 るために必要なダミー電極の数を減らすこ ができる。その結果、分波器1をより小型化 することができる。

 また本実施形態の例による分波器は、次 ようにして製造される。まず主面上に、入 用電極22を有する送信用フィルタ26と出力用 電極24,25を有する受信用フィルタ27とが形成 れ、入力用電極22、出力用電極24,25、アンテ 用電極23を含む圧電基板側電極群が前記主 上の第1の対称軸に対して非対称に配置され 圧電基板20を準備する。同時に第1の主面に 力用電極22、出力用電極24,25、及びアンテナ 用電極23に接続される第1の実装基体側電極群 が平面視で第2の対称軸に対して線対称に形 されるとともに、第1の主面の背面の第2の主 面に前記第1の実装基体側電極群と電気的に 続され、且つ外部回路基板の回路配線に接 される第2の実装基体側電極群が平面視で前 第2の対称軸に対して線対称に形成された実 装基体40を準備する。

 最後に実装基体の第1の主面に圧電基板20 主面を前記第1の対称軸が前記第2の対称軸 一致するように対向させて実装する。

 <実施の形態の例2>
 図7(a)に、本例の分波器の実施の形態の例2 おける、圧電基板20の主面21の平面図を示す また、図8に実装基体40の圧電基板実装面12 平面図を示す。また、図9に実装基体40の誘 体多層膜の各層の内層電極とビアを示す。

 本例では、回路構成は実施の形態の例1と 同様であるが、送信用フィルタの入力用電極 22の位置を変更し、且つ、実装用基体40の圧 基板実装面12の第1の実装基体側電極群及び 層電極を変更し、同じ圧電基板20を主面の面 内で180°回転させたものをそのまま実装基体4 0に実装することができるようにしたもので る。

 本実施形態の例の分波器1は、実施の形態 の例1で示した分波器と同様に、主に圧電基 20と、圧電基板20を実装する実装基体40とか 構成されている。圧電基板20はその主面21を 装基体40の第1の主面である圧電基板実装面1 2に対向させた状態で実装される。

 圧電基板20の主面上には、入力用電極22及 び送信アンテナ用電極を有する送信用フィル タ26と出力用電極24,25及び受信アンテナ用電 を有する受信用フィルタ27とが形成されてい る。なお、本例では送信アンテナ用電極と受 信アンテナ用電極とが同一のアンテナ用電極 23により形成されている。すなわち、送信用 ィルタ26と受信用フィルタ27とでアンテナ用 電極23を共有している。

 実装基体40の第1の主面には、図8に示すよ うに、入力用電極22、出力用電極24,25、アン ナ用電極23に接続される複数の電極パッド41~ 49を含む第1の実装基体側電極群が平面視で180 °回転対称に形成される。また実装基体40の 電基板実装面12の背面の第2の主面である端 面11には、前記第1の実装基体側電極群と電 的に接続され、且つ外部回路基板の回路配 に接続される第2の実装基体側電極群が平面 で線対称に形成されている。

 この場合、ダミー電極の数を極力減らし 圧電基板20を小型にするためには、アンテ 用電極23は圧電基板20の中心にあることが好 しい。

 圧電基板20の主面21の平面図を図7(a)に示 。左側の破線で囲んだ部分が送信用フィル 26、右側の破線で囲んだ部分が受信用フィル タ27である。アンテナ用電極23は圧電基板20の 中心を示す仮想点70上に位置し、両フィルタ 共有されている。

 送信用フィルタ26はラダー型フィルタで り、弾性表面波共振子28が直列腕及び並列腕 に配置されており、送信用フィルタ26の基準 位用電極30が設けられている。受信用フィ タ27はDMSフィルタであり、この例の場合、5 のIDT電極51が弾性表面波の伝搬方向に沿って 配置されている。また、DMSフィルタに直列に 共振子32がアンテナ用電極23側に設けられて る。本例ではDMSフィルタの基準電位用電極 して環状電極33を用いている。

 実装基体40は圧電基板実装面12に、圧電基 板20上に形成された送信用フィルタ26及び受 用フィルタ27に接続される第1の実装基体側 極群を有している。第1の実装基体側電極群 圧電基板20上の送信用フィルタ26の入力用電 極22に接続される電極パッド41と、受信用フ ルタ27の出力用電極24,25に接続される電極パ ド42,43と、アンテナ用電極23に接続される電 極パッド44と、送信用フィルタ26の基準電位 電極30と接続される電極パッド45と、受信用 ィルタ27の基準電位用電極である環状電極33 と接続される環状電極パッド48と、を含む。

 本例では、送信用フィルタ26にも受信用 ィルタ27にも接続されないダミー電極パッド 46,59,47,49が形成されている。電極パッド46は 装基体40の中心を示す仮想点70に対して、電 パッド42と平面視で180°回転対称な位置に位 置している。また、電極パッド59は仮想点70 対して電極パッド43と平面視で180°回転対称 位置に位置している。また、電極パッド47 仮想点70に対して電極パッド45と平面視で180 回転対称な位置に位置している。また、電 パッド49は仮想点70に対して電極パッド41と 面視で180°回転対称な位置に位置している。 即ち、第1の実装基体側電極群にはダミー電 パッド46,59,47,49も含まれる。

 また、図5に示すように、実装基体40は端 面11に、外部回路基板(図示せず)に接続され る第2の実装基体側電極群を有している。第2 実装基体側電極群は、外部回路基板の送信 路に接続される端子電極51と、外部回路基 の受信回路に接続される端子電極52,53と、ア ンテナに接続される端子電極54と、外部回路 板の接地電極に接続される端子電極55と、 含む。

 本例では、受信用フィルタ27に平衡信号 力型のDMSフィルタを用いる例を説明する。 の場合、受信回路に接続される電極は振幅 ほぼ同じで位相が約180°異なる2つの信号を 信回路に出力する2つの電極からなっている また、外部回路基板には接続されるが、外 回路基板内の回路には接続されないダミー 子電極56を含んでいる。

 また、実装基体40は内部に整合回路やそ 他の付加回路を含んでいる。実装基体40は図 2に示したように誘電体多層基板からなり、 子面11と圧電基板実装面12との間に内層電極 有している。各内層電極はビア57で接続さ ており、これらを介して圧電基板20上の電極 と端子電極とが接続される。

 さて、図7(a)の圧電基板20は、圧電基板20 の電極に対応する位置に電極を有する図8の 装基体40の圧電基板実装面12に、フリップチ ップ実装することができる。その際、前述し たように、端子面11に形成された端子電極51 送信回路に、端子電極54はアンテナに、端子 電極52、53は受信回路に、端子電極55は接地電 極にそれぞれ接続され、ダミー端子電極56は 部回路基板には接続されるが、外部回路基 内の回路には接続されない。

 一方、図7(b)に示す、図7(a)のレイアウト 仮想点70を中心に平面視で180°回転対称に反 した圧電基板20も、圧電基板20上の電極に対 応する位置に電極を有する図8の実装基体40の 圧電基板実装面12に、フリップチップ実装す ことができる。

 この場合、端子面11に形成された端子電 53は送信回路に、端子電極54はアンテナに、 子電極51,56は受信回路に、端子電極55は接地 電極にそれぞれ接続され、端子電極52は外部 路基板には接続されるが、外部回路基板内 回路には接続されないこととすると、図1(a) に対してミラー配置となる図1(b)の分波器が 現できる。つまり、同じ実装基体40を用いて ノーマル配置とミラー配置の両方を実現する ことができる。ノーマル配置でもミラー配置 でも、図10に示したブロック回路図の回路構 となっている。

 図9は実装基体40の誘電体多層膜の各層の 層電極とビアを示した平面図である。内層 極60,61はノーマル配置またはミラー配置の に送信用フィルタの接地電極30,34に接続され るインダクタンス成分を有する線路パターン である。ラダー型フィルタにおいてはこのイ ンダクタンス成分を調整することにより、通 過帯域外の減衰量を調整することができる。

 これにより、同じ圧電基板20と同じ実装 体40を用いて、ノーマル配置とミラー配置の 両方を実現ことができるため、製造コストを 大幅に削減することができる。

 また、環状電極33を用いていることによ 利点は、上記実施の形態の例1で述べた利点 同様である。

 本例の分波器は次のようにして作製され 。まず、主面上に、入力用電極22を有する 信用フィルタ26と出力用電極24,25を有する受 用フィルタ27とが形成され、入力用電極22、 出力用電極24,25、及び前記アンテナ用電極23 含む圧電基板側電極群が前記主面上の第1の 称中心に対して非対称に配置された圧電基 20を準備する。

 同時に第1の主面に入力用電極22、出力用 極24,25、及びアンテナ用電極23に接続される 複数の電極パッドを含む第1の実装基体側電 群が平面視で第2の対称中心に対して180°回 対称に形成されるとともに、第1の主面の背 の第2の主面に前記第1の実装基体側電極群 電気的に接続され、且つ外部回路基板の回 配線に接続される第2の実装基体側電極群が 面視で前記第2の対称中心を通る対称軸に対 して線対称に形成された実装基体40を準備す 。

 最後に、実装基体40の第1の主面に圧電基 20の主面を前記第1の対称中心が前記第2の対 称中心に一致するように対向させて、実装す ることよって分波器が作製される。

 <実施の形態の例3>
 図11は、実施の形態の例3の圧電基板20の平 図を示している。なお、以下では、例3の、 1及び例2との相違点を中心に説明し、例1及 例2と同様の構成については説明を省略する ことがある。

 例3の圧電基板20は、2枚の圧電基板、具体 的には、送信側圧電基板20a及び受信側圧電基 板20bにより構成されている。なお、送信用圧 電基板20a及び受信側圧電基板20bは、例えば、 互いに同一の形状及び大きさに形成されてい る。換言すれば、送信用圧電基板20a及び受信 側圧電基板20bは、例1及び例2における、一枚 圧電基板20を仮想線50において2分割したも と同等の形状及び大きさに形成されている

 例3において、アンテナ用電極は、送信用 フィルタ26及び受信用フィルタ27に共用され いない。すなわち、送信用フィルタ26は、送 信アンテナ用電極23Aを有し、受信用フィルタ 27は、受信アンテナ用電極23Bを有している。 信アンテナ用電極23A及び受信アンテナ用電 23Bは、仮想線50に対して線対称の位置に配 されている。

 また例3の圧電基板20は、環状電極33を有 ていない。ただし、例1及び例2と同様に、圧 電基板20の外周を囲む環状電極33が設けられ もよいし、送信側圧電基板20a及び受信側圧 基板20bそれぞれにおいて、各基板の外周を む環状電極が設けられてもよい。

 送信側圧電基板20a及び受信側圧電基板20b 、それぞれ、基準電位用電極(30A~30C)を有し いる。なお、基準電位用電極30の数は適宜 設定されてよい。図11では、送信側圧電基板 20aに2つの基準電位用電極30A及び30B、受信側 電基板20bに1つの基準電位用電極30Cが設けら た場合を例示している。

 入力用電極22及び出力用電極24、25により 成される圧電基板側電極群は、例1及び例2 同様に、仮想線50に対して非対称に配置され ている。

 図12は、例3の実装基体40の各内層電極と アの配置を示す平面図である。

 実装基体40は、圧電基板20の送信フィルタ 26及び受信フィルタ27に接続される第1の実装 体側電極群を圧電基板実装面12に有してい 。第1の実装基体側電極群は、例1及び例2と 様に、仮想線50に対して線対称に配置されて いる。図12の右側に配置された電極パッドが 信フィルタ26に接続される電極パッドであ 、図12の左側に配置された電極パッドが受信 フィルタ27に接続される電極パッドである。

 第1の実装基体側電極群は、送信用フィル タ26の入力用電極22に接続される電極パッド41 と、受信用フィルタ27の出力用電極24,25に接 される電極パッド42,43と、送信アンテナ用電 極23Aに接続される電極パッド44Aと、受信アン テナ用電極23Bに接続される電極パッド44Bと、 送信用フィルタ26及び受信用フィルタ27の基 電位用電極30A~30Cに接続される電極パッド45A~ 45Cと、を含む。

 また、第1の実装基体側電極群は、送信用 フィルタ26にも受信用フィルタ27にも接続さ ないダミー電極パッド46,47を含んでいる。ダ ミー電極パッド46は、仮想線50に対して電極 ッド43と対称な位置に配置されている。また ダミー電極パッド47は仮想線50に対して電極 ッド45A~45Cと対称な位置に配置されている。

 例3の圧電基体40の端子面11は、例1の端子 11において、接地電極に接続される端子電 55を互いに連結した構成となっている。ただ し、例3の端子面11は、例1と同様であっても い。

 圧電基板実装面12の、送信アンテナ用電 23A及び受信アンテナ用電極23Bに接続される 極パッド44A及び44Bは、圧電基板実装面12の次 の層において互いに接続されている。そして 、アンテナに接続される端子面11の端子電極5 4に接続されている。

 実装基体40は、環状電極パッド48を有して おらず、また、内層電極により構成された整 合回路を有していない。整合回路は、例えば 、外付け部品として設けられる。ただし、例 1及び例2と同様に、環状導体48や内層電極に り構成された整合回路が設けられてもよい

 以上の実施形態の例3によれば、例1と同 の効果が得られる。すなわち、例3の実装基 40は、図11に示すノーマル配置の圧電基板20 けでなく、ミラー配置の圧電基板も実装可 であり、一の実装基体40でノーマル配置及 ミラー配置の双方が実現される。

 なお、送信アンテナ用電極23A及び受信ア テナ用電極23Bは、仮想線50に対して非対称 位置に配置されてもよい。この場合であっ も、送信アンテナ用電極23A及び受信アンテ 用電極23Bに対応するダミー電極パッドを実 基体40の圧電基板実装面12に設ければ、一の 装基体40でミラー配置及びノーマル配置の 方が実現される。

 <実施の形態の例4>
 図13は、実施の形態の例4の圧電基板20の平 図を示している。なお、以下では、例4の、 1~例3との相違点を中心に説明し、例1~例3と 様の構成については説明を省略することが る。

 例4の圧電基板20は、例3の圧電基板20と概 同様の構成である。ただし、送信アンテナ 電極23A及び受信アンテナ用電極23Bは、圧電 板20の縁部側に配置されている。具体的に 、仮想線50の延びる方向の縁部側に配置され ている。その結果、例3に比較して、送信ア テナ用電極23A及び受信アンテナ用電極23Bは 送信側圧電基板20a及び受信側圧電基板20bの 央付近に配置された入力用電極22及び出力用 電極24、25との距離が大きくなっている。ま 、基準電位用電極30Aは、基準電極用電極30B 仮想線50から離れる縁部側に配置されている 。

 図14は、例4の実装基体40の各内層電極と アの配置を示す平面図である。

 例4の実装基体40の圧電基板実装面12は、 3の実装基体40と比較すると、圧電基板20の送 信アンテナ用電極23A及び受信アンテナ用電極 23B及び基準電位用電極30Aの位置の変更に伴っ て、これらに接続される電極パッド44及び45A 並びに、複数のダミー電極パッド47のうち 極パッド45Aと線対称なダミー電極パッド47の 位置が変更されている。

 また、例4では、一の電極パッド44が、送 アンテナ用電極23A及び受信アンテナ用電極2 3Bの双方に当接する。電極パッド44は、仮想 50に対して線対称の形状となっている。

 例4の実装基体40は、内層電極80により構 された整合回路181を有している。整合回路18 1は、例えば、ミアンダ型の整合回路である

 以上の実施形態の例3によれば、例1と同 の効果が得られる。すなわち、例4の実装基 40は、図13に示すノーマル配置の圧電基板20 けでなく、ミラー配置の圧電基板も実装可 であり、一の実装基体40でノーマル配置及 ミラー配置の双方が実現される。さらに、 信アンテナ用電極23A及び受信アンテナ用電 23Bと、入力用電極22及び出力用電極24、25と 距離が大きくなることから、アイソレーシ ン改善が期待される。

 <実施の形態の例5>
 図15は、実施の形態の例5の実装基体40の各 層電極とビアの配置を示す平面図である。

 例5の実装基体40は、図6に示す例1の実装 体40において、圧電基板実装面12と、整合回 181を構成する内層電極80との間に、整合回 181を覆うグランド層79が設けられた構成であ る。グランド層79は、例えば、実装基体40の 圧電基板実装面12に平行な断面全体に亘って 広がるとともに、入力用電極信号を伝達する ためのビア57の周囲においてのみ孔部が形成 れた形状となっている。グランド層79は、 極55に接続されたビア57を介して基準電位に 続される。

 実装基体40は、ノーマル配置の圧電基板 実装したときとミラー配置の圧電基板を実 したときとでは、仮想線50に対して各種の信 号の位置が反転する。その結果、信号と整合 回路181との干渉の仕方が変化し、分波器の特 性が変化するおそれがある。しかし、例5の 装基体40では、グランド層79によって圧電基 実装面12と整合回路181との間における電気 な干渉が緩和され、分波器の特性が安定す 。

 <実施の形態の例6>
 図16は、実施の形態の例6の実装基体40の各 層電極とビアの配置を示す平面図である。

 例6の実装基体40では、圧電基板実装面12 おいて、基準電位用電極が、複数の信号用 電極間に配置されている。さらには、基準 位用電極は、複数の信号用電極のそれぞれ 完全に囲むように形成されている。従って 複数の信号用の電極は、基準電位用電極に って互いに隔離されている。

 内層電極81の層においても同様に、信号 伝達するためのビアや電極間には、基準電 用電極が配置されている。また、複数の信 用の電極の一部は、基準電位用電極によっ 完全に囲まれている。

 以上の例6の実装基体40によれば、信号間 干渉が抑制される。その結果、信号のSN比 向上させるだけでなく、ノーマル配置のと とミラー配置のときとで特性が変化するこ も抑制される。

 図7(a)、図9及び図7(b)に示すノーマル配置 びミラー配置の分波器を具体的に作製した 施例について説明する。

 まず、圧電基板20としてタンタル酸リチウ (LiTaO 3 )を用い、その主面上に厚みが6nmのTi薄膜を形 成し、その上に厚みが157nmのAl-Cu合金の薄膜 形成した。

 次に、レジスト塗布装置によりフォトレ ストを約0.5μmの厚みに塗布した。そして、 小投影露光装置(ステッパー)により、図7(a) 示す共振子、配線、入出力用電極等となる ォトレジストパターンを形成した。さらに 現像装置によって不要部分のフォトレジス 層をアルカリ現像液で溶解させた。

 次に、RIE(Reactive Ion Etching)装置により図7(a) に示す電極パターンを形成した。そして、電 極パターンの所定領域上に保護膜を形成した 。すなわち、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置に り、電極パターン及び圧電基板20の主面上 SiO 2 膜を約15nmの厚みに形成した。そして、フォ リソグラフィによってフォトレジストのパ ーニングを行い、RIE装置等でフリップチッ 用電極部(入出力用電極22,24,25,アンテナ用電 23,基準電位用電極及び環状電極33)のSiO 2 膜のエッチングを行った。

 次に、スパッタリング装置を使用し、SiO 2 膜を除去した部分にCr層,Ni層,Au層を積層して る積層電極を成膜した。このときの電極膜 はそれぞれ0.01μm、1μm、0.2μmとした。

 さらに、フォトレジスト及び不要箇所の 層電極をリフトオフ法により同時に除去し 積層電極が形成された部分を、フリップチ プ用バンプを接続するためのフリップチッ 用電極部とした。

 次に、ここまでの工程に対してあらかじ 定めた選別規格に適合しているかどうかを べるために、電気特性検査を行った。電気 性検査には所定の位置にプローブを設けた ローブカードを用いて、ネットワークアナ イザで測定した。

 次に、圧電基板20にダイシング線に沿っ ダイシング加工を施し、1組の送信用フィル 26と受信用フィルタ27が形成された個片に分 割した。

 次に、セラミックからなる積層構造の実装 体40上の銀からなる電極群に、導電接続材 印刷した。導電接続材としては半田を使用 た。そして、各個片の圧電基板20をフリップ チップ実装装置によって、電極形成面を下面 にして実装基体40上に仮接着した。このとき ノーマル配置の分波器は、圧電基板20を図7( a)の向きに、実装基体40は図8の向きとし、ミ ー配置の分波器は、圧電基板20を図7(b)の向 に、実装基体40は図8の向きとした。仮接着 N 2 ガス雰囲気中で行った。

 さらに、N 2 ガス雰囲気中でベークを行い、半田を溶融す ることにより、複数の個片状
の圧電基板20と実装基体40とを接着した。イ ピーダンス整合のためのインダクタは、実 基体40の内層に設けられた線路により形成さ れる。

 次に、複数の個片状の圧電基板20が接着さ た実装基体40に樹脂を塗布し、N 2 ガス雰囲気中でベークを行い、圧電基板20を 脂封止した。

 次に、実装基体40にダイシング線に沿っ ダイシング加工を施し、個片に分割し、本 明の分波器を作製した。なお、個片に分割 れた分波器は、縦、横、厚みが、2.5mm×2.0mm× 0.8mmの大きさを有する。

 以上により、検査の際にプローブカード 交換したり、配線をつなぎ直したりといっ 作業の必要無しに、しかも、同一の圧電基 及び実装基体を用いて、ノーマル配置及び ラー配置の両方の分波器を作製することが きた。

 なお、本発明は、上記実施の形態及び実 例に限定されるものではなく、本発明の要 を逸脱しない範囲内で種々の変更を加えて 差し支えない。

 例えば、上記実施の形態及び実施例では 信用フィルタにDMSフィルタを用いた例を説 したが、ラダー型フィルタやラティス型フ ルタを用いてもかまわない。また、整合回 は必ずしも内蔵しなくても良い。その場合 整合回路と圧電基板上の配線との電磁気的 干渉が小さくなるため、ノーマル配置とミ ー配置とでほぼ同じ電気特性を実現するの 容易となる。

 また上述した実施の形態では、電子部品 して分波器の例を示したが、分波器以外の 子部品にも本発明は適用可能である。分波 以外の電子部品としては、例えば、2つの通 信システムを有するマルチバンド対応の携帯 電話機に搭載されるフィルタがある。このよ うなフィルタは異なる2つの通過帯域周波数 有している。具体的には、中心周波数の異 る2つの弾性表面波フィルタが形成された圧 基板20が1つの実装基体40に搭載されたもの ある。このようなフィルタにおいても、本 明を適用することにより、ノーマル配置向 の圧電基板20とミラー配置向けの圧電基板20 いずれも実装可能な実装基体40を実現でき フィルタの低コスト化などを図ることがで る。