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Patent Searching and Data


Title:
EMULSION-TYPE EXTERNAL PREPARATION, AND METHOD FOR PRODUCTION THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028650
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are: an emulsion-type external preparation in which the precipitation of crystals of an alkali metal salt or an alkali earth metal salt of a carboxylic acid-type pharmaceutical active ingredient compound or a hydrate of the salt can be prevented effectively, which is mildly irritative, and in which the decrease in the content of the active ingredient can be prevented; and a method for producing the emulsion-type external preparation. Specifically disclosed are: an emulsion-type external preparation produced by mixing an emulsion and a treated acidic water-soluble polymer solution, wherein the emulsion is produced by emulsifying thefollowing components (a) and (b): (a) an aqueous phase comprising a pharmaceutical active ingredient compound having a carboxylate group and taking the form of an alkali metal salt or an alkali earth metal salt and an aqueous solvent; and (b) an oily phase comprising at least one oily component selected from the group consisting of a fatty acid ester, a hydrocarbon, an animal or plant oil, a hydrogenated oil thereof and a natural wax, and wherein the treated acidic water-soluble polymer solution is prepared by treating the whole or a part of an acidic water-soluble polymer with a basic substance in an aqueous solvent; and a method for producing the emulsion-type external preparation. Also specifically disclosed are: an emulsion-type external preparation produced by mixing an emulsified composition comprising a pharmaceutical active ingredient compound having a carboxylate group and taking the form of an alkali metal salt or an alkali earth metal salt with a solution comprising an acidic water-soluble polymer treated with a basic substance; and a method for producing the emulsion-type external preparation.

Inventors:
TANOUE, Yasuhisa (2596-1, OazaNoudomibun, Kashima-sh, Saga 93, 8491393, JP)
田之上 保久 (〒93 佐賀県鹿島市大字納富分2596番地1 祐徳薬品工業株式会社内 Saga, 8491393, JP)
DOI, Shigeo (2596-1, OazaNoudomibun, Kashima-sh, Saga 93, 8491393, JP)
Application Number:
JP2008/065501
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
August 29, 2008
Export Citation:
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Assignee:
Yutoku Pharmaceutical Industries Co., Ltd. (2596-1, OazaNoudomibun Kashima-sh, Saga 93, 8491393, JP)
祐徳薬品工業株式会社 (〒93 佐賀県鹿島市大字納富分2596番地1 Saga, 8491393, JP)
TANOUE, Yasuhisa (2596-1, OazaNoudomibun, Kashima-sh, Saga 93, 8491393, JP)
田之上 保久 (〒93 佐賀県鹿島市大字納富分2596番地1 祐徳薬品工業株式会社内 Saga, 8491393, JP)
International Classes:
A61K9/107; A61K31/192; A61K31/196; A61K47/06; A61K47/10; A61K47/14; A61K47/18; A61K47/32; A61K47/46; A61P29/00; A61K9/107; A61K31/185; A61K47/06; A61K47/10; A61K47/14; A61K47/16; A61K47/32; A61K47/46; A61P29/00
Attorney, Agent or Firm:
The Patent Corporate body of Ono & Co. (Mitobe Bldg. 4F, 1-13-1 Kandaizumi-cho, Chiyoda-ku Tokyo 24, 1010024, JP)
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Claims:
 次の成分(a)および(b)
 (a)カルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態であ   る医薬有効成分化合物および水性溶媒を含有する水相
 (b)脂肪酸エステル、炭化水素、動植物油およびその硬化油並びに天然由来のロ   ウよりなる群から選ばれる1種または2種以上の油性成分を含有する油相
を乳化して得られた乳化物と、
 酸性水溶性高分子の全部または一部を水性溶媒中で塩基性物質により処理して得られる処理酸性水溶性高分子溶液とを混合して得られる乳化型外用剤。
 成分(a)の水性溶媒が、水、グリコール類および多価アルコールよりなる群から選ばれた1種または2種以上である請求項1記載の乳化型外用剤。
 成分(a)のカルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物が、非ステロイド系消炎鎮痛剤のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩である請求項1または2記載の乳化型外用剤。
 非ステロイド系消炎鎮痛剤がアリール酢酸系またはプロピオン酸系の非ステロイド系消炎鎮痛剤である請求項3に記載の乳化型外用剤。
 アリール酢酸系の非ステロイド系消炎鎮痛剤がジクロフェナクである請求項4に記載の乳化型外用剤。
 プロピオン酸系の非ステロイド系消炎鎮痛剤がロキソプロフェンである請求項4記載の乳化型外用剤。
 成分(a)のカルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物が、ナトリウム塩である請求項1ないし6のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 成分(a)のカルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物の含有量が、0.01~10質量%である1ないし7のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 成分(a)のカルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物の含有量が、0.5~5質量%である請求項8記載の乳化型外用剤。
 酸性水溶性高分子が、カルボキシビニルポリマーである請求項1ないし9のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 酸性水溶性高分子を処理する塩基性物質が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびアルカノールアミンよりなる群から選ばれた化合物である請求項1ないし10のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 塩基性物質により処理された酸性水溶性高分子と未処理の酸性水溶性高分子の質量比率が、1:0.001~2.5である請求項1ないし11のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 塩基性物質により処理された酸性水溶性高分子と未処理の酸性水溶性高分子の質量比率が、1:0.001~1である請求項12に記載の乳化型外用剤。
 塩基性物質により処理された酸性水溶性高分子と未処理の酸性水溶性高分子の質量比率が、1:0.001~0.3である請求項13に記載の乳化型外用剤。
 塩基性物質により処理された酸性水溶性高分子溶液のpHが、6以上、かつ10以下である請求項1ないし14のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 得られる乳化型外用剤のpHが、6~9である請求項1ないし15のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 O/W型エマルションである請求項1ないし16のいずれかに記載の乳化型外用剤。
 クリーム剤またはローション剤である請求項1ないし17のいずれかに記載の乳化型外用剤。
 次の成分(a)および(b)
 (a)カルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態であ   る医薬有効成分化合物および水性溶媒を含有する水相
 (b)脂肪酸エステル、炭化水素、動植物油およびその硬化油並びに天然由来のロ   ウよりなる群から選ばれる1種または2種以上の油性成分を含有する油相
を乳化して乳化物を得、
 次いでこの乳化物と、酸性水溶性高分子の全部または一部を水性溶媒中で塩基性物質により処理して得られる処理酸性水溶性高分子溶液とを混合することを特徴とする乳化型外用剤の製造方法。
 水性溶媒が、水、グリコール類および多価アルコールよりなる群から選ばれた1種または2種以上である請求項19記載の乳化型外用剤の製造方法。
 成分(a)のカルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物が、非ステロイド系消炎鎮痛剤のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩である請求項19または20記載の乳化型外用剤の製造方法。
 非ステロイド系消炎鎮痛剤が、アリール酢酸系またはプロピオン酸系の非ステロイド系消炎鎮痛剤である請求項21に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 アリール酢酸系の非ステロイド系消炎鎮痛剤がジクロフェナクである請求項22に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 プロピオン酸系の非ステロイド系消炎鎮痛剤がロキソプロフェンである請求項22記載の乳化型外用剤の製造方法。
 成分(a)のカルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物が、ナトリウム塩である請求項19ないし24のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 成分(a)のカルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物の含有量が、0.01~10質量%である請求項19ないし25のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 成分(a)のカルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物の含有量が、0.5~5質量%である請求項26記載の乳化型外用剤の製造方法。
 酸性水溶性高分子がカルボキシビニルポリマーである請求項19ないし27のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 塩基性物質が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびアルカノールアミンよりなる群から選ばれた化合物である請求項19ないし28のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 塩基性物質により処理された酸性水溶性高分子と未処理の酸性水溶性高分子の質量比率が、1:0.001~2.5である請求項19ないし29のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 塩基性物質により処理された酸性水溶性高分子と未処理の酸性水溶性高分子の質量比率が、1:0.001~1である請求項30に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 塩基性物質により処理された酸性水溶性高分子と未処理の酸性水溶性高分子の質量比率が、1:0.001~0.3である請求項31に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 塩基性物質により処理された酸性水溶性高分子含有溶液のpHが、6以上、かつ10以下である請求項19ないし32のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 得られる乳化型外用剤のpHが、6~9である請求項19ないし33のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 乳化型外用剤がクリーム製剤である請求項19ないし34のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 カルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物を含む乳化組成物に、塩基性物質によって処理された酸性水溶性高分子を含有する溶液を混合してなる乳化型外用剤。
 さらに、塩基性物質によって処理されていない酸性水溶性高分子を含有する溶液を混合してなる請求項36記載の乳化型外用剤。
 アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が、ナトリウム塩またはカルシウム塩である請求項36記載の乳化型外用剤。
 さらにカルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物が、水和物の形態となったアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である請求項36または38記載の乳化型外用剤。
 カルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物が、以下の化合物群から選ばれる請求項36ないし39のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
  ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、バルプロ酸ナトリウム、アンフェナクナトリウム、インドメタシンナトリウム、ブロムフェナクナトリウム、クロモグリク酸ナトリウム、カンレノ酸ナトリウム、アトルバスタチンカルシウム、ピタバスタチンカルシウム、プラバスタチンナトリウム、フルバスタチンナトリウム、ロスバスタチンカルシウム、エポプロステノールナトリウム、ベラプロストナトリウム、フシジン酸ナトリウム、ホリナートカルシウム、ミチグリニドカルシウム、オザグレルナトリウム、ペメトレキセドナトリウム、タラボルフィンナトリウム、ポルフィマーナトリウム、ファロペネムナトリウム、カルモナムナトリウム、アンピシリンナトリウム、オキサシリンナトリウム水和物、クロキサシリンナトリウム水和物、ナフシリンナトリウム水和物、ピペラシリンナトリウム、セファゾリンナトリウム、セファロチンナトリウム、セフォジジムナトリウム、セフォタキシムナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフスロジンナトリウム、セフトリアキソンナトリウム、セフピラミドナトリウム、セフブペラゾンナトリウム、セフミノクスナトリウム、セフメタゾールナトリウム、ブロモキセフナトリウム、ラタモキセフナトリウム、ムピロシンカルシウム水和物、セフチゾキシムナトリウム
 酸性水溶性高分子が、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸およびアクリル酸マレイン酸共重合体からなる群より選ばれたものである請求項36ないし40のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 塩基性物質が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびアルカノールアミンからなる群より選ばれたものである請求項36ないし41のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 pHが6以上で、かつ10以下である酸性水溶性高分子を含有する溶液を配合する請求項36ないし42のいずれかの項に記載の乳化型外用剤。
 カルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物を含む乳化組成物に塩基性物質によって処理された酸性水溶性高分子含有溶液を混合する工程を含む、乳化型外用剤の製造方法。
 さらに、塩基性物質によって処理されていない酸性水溶性高分子を含有する溶液を混合してなる請求項44記載の乳化型外用剤の製造方法。
 カルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態である医薬有効成分化合物が、以下の化合物群から選ばれる請求項44または45記載に乳化型外用剤の製造方法。
  ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、バルプロ酸ナトリウム、アンフェナクナトリウム、インドメタシンナトリウム、ブロムフェナクナトリウム、クロモグリク酸ナトリウム、カンレノ酸ナトリウム、アトルバスタチンカルシウム、ピタバスタチンカルシウム、プラバスタチンナトリウム、フルバスタチンナトリウム、ロスバスタチンカルシウム、エポプロステノールナトリウム、ベラプロストナトリウム、フシジン酸ナトリウム、ホリナートカルシウム、ミチグリニドカルシウム、オザグレルナトリウム、ペメトレキセドナトリウム、タラボルフィンナトリウム、ポルフィマーナトリウム、ファロペネムナトリウム、カルモナムナトリウム、アンピシリンナトリウム、オキサシリンナトリウム水和物、クロキサシリンナトリウム水和物、ナフシリンナトリウム水和物、ピペラシリンナトリウム、セファゾリンナトリウム、セファロチンナトリウム、セフォジジムナトリウム、セフォタキシムナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフスロジンナトリウム、セフトリアキソンナトリウム、セフピラミドナトリウム、セフブペラゾンナトリウム、セフミノクスナトリウム、セフメタゾールナトリウム、ブロモキセフナトリウム、ラタモキセフナトリウム、ムピロシンカルシウム水和物、セフチゾキシムナトリウム
 酸性水溶性高分子が、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸およびアクリル酸マレイン酸共重合体からなる群より選ばれたものである請求項44ないし46のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 塩基性物質が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびアルカノールアミンからなる群より選ばれたものである請求項44ないし47のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 pHが6以上で、かつ10以下である酸性水溶性高分子を含有する溶液を混合する工程を含む、請求項44ないし48のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 乳化型外用剤がクリーム製剤である請求項44ないし49のいずれかの項に記載の乳化型外用剤の製造方法。
 
Description:
乳化型外用剤およびその製造方

 本発明は、乳化型外用剤およびその製造 法に関するものであり、さらに詳細には、 効成分の含量低下や結晶析出がなく安定性 優れ、かつ皮膚刺激が少なく安全性も高い 化型外用剤およびその製造方法に関する。

 医薬品は、有効成分の性状や患者の症状 年齢、投与量等にあわせて適切な効果が発 できるよう、その投与形態として、経口製 や非経口製剤等が開発されている。そして 非経口製剤のなかでも、有効成分による副 用の発現や投与直後の血中濃度の急上昇等 ましくない事象を抑制するために、経皮吸 型製剤が開発され、多用されている。

 経皮吸収型製剤のなかでも、外用塗布剤 しての油性の軟膏剤、ゲル剤に加えて、ク ームやローション等の乳化型外用剤は、前 経皮吸収型製剤の特長を保持しながら、患 への塗布時の伸びがよく、また、水で洗い としやすい等の使用感の面から、患者への ンプライアンスに優れているものとして、 種有効成分の乳化型外用剤の研究開発が進 られている。

 上記外用塗布剤としては、消炎鎮痛剤、 真菌剤、抗掻痒剤を始めそのほかの薬剤全 にわたって開発が進められているが、特に 炎鎮痛剤の分野では、その薬理効果が優れ いるアリール酢酸系のジクロフェナクナト ウムについて、ゲル化剤が上市されるに至 ている。また、同様に優れた鎮痛・抗炎症 用を有するプロピオン酸系のロキソプロフ ンナトリウムについても、検討が進められ いる。

 例えば、ジクロフェナクナトリウムを有 成分とし、溶媒として水、低級アルコール よびグリコール類を使用し、ゲル化剤とし カルボキシビニルポリマーを用いたゲル製 が開示されている(特許文献1)。また、脂肪 とカルボン酸ジアルキルエステルを併用す ことによりジクロフェナクナトリウムの油 成分への溶解性を高める技術が開示されて る(特許文献2)。しかしながら、上記のよう 、低級アルコール、脂肪酸およびカルボン ジアルキルエステルの使用は皮膚刺激が問 となる場合があった。

 さらに、ロキソプロフェンナトリウムと ルボキシビニルポリマーを混合して非解離 の油状ロキソプロフェンとすることによっ 、経皮吸収性を向上させることを目的とし ゲル製剤が開示されている(特許文献3)。こ で、用いられている増粘剤としてのカルボ シビニルポリマーは、活性成分のロキソプ フェンナトリウムのナトリウムを分子中に り込んでゲル化しているものである。しか ながら、この技術であってしても、最終的 ゲル剤を調製する場合に低級アルコールま は高級アルコールを配合するため、上記し ように、低級アルコールによる皮膚刺激の 題や、高級アルコール配合の場合にはロキ プロフェンとの間でエステルが形成され、 効成分であるロキソプロフェン含有量が低 するという問題があった。

 また、ジクロフェナクナトリウムについ も、経皮吸収向上を目的として高級アルコ ルを配合する場合、後述する試験例にて本 明者らが明らかにしたように、ロキソプロ ェンナトリウム同様に無視できぬ量のエス ル体が生成することから、乳化型外用剤を 製するに当たり、高級アルコールを使用す ことは不都合であった。

 上述したように、従来、外用消炎鎮痛塗 剤の製剤化にあたっては、皮膚刺激性や有 成分の含量低下をもたらす溶媒や可溶化剤 が用いられていた結果、所期の効果を十分 は発揮できていないという問題があった。

 一方、本発明者らは、消炎鎮痛剤を始め する各種医薬品の乳化型外用剤を開発すべ 、鋭意検討を続けてきたところ、有効成分 化学的性質の違いにより、容易には所望の 化組成物が得られないという知見に至った すなわち、消炎鎮痛剤を始めとする各種医 品の有効成分化合物には、カルボン酸基を する化合物が多く存在し、この基をアルカ 金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)または ルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシ ム塩)に変換することによって、そのような 医薬上許容され得る塩として利用されている 。たとえば、消炎鎮痛剤では、上述したよう に、アリール酢酸系のジクロフェナクや、プ ロピオン酸系のロキソプロフェンは、そのナ トリウム塩とすることにより、その鎮痛・抗 炎症作用を効果的に奏することが可能となり 、臨床上で広く利用されている。

 しかしながら、このようなアルカリ金属 たはアルカリ土類金属の塩には、一般的に 和物を形成し結晶化しやすいという問題が る。たとえば、ロキソプロフェンナトリウ は製造の際に水和物として結晶化してしま ことが知られている。また、水性媒体中に 和すると、結晶性水和物を形成しやすい性 を有しているという問題もある。たとえば ジクロフェナクナトリウムは、水性媒体中 2水和物または4水和物を生成することが知 れている。さらに、これらの非ステロイド 消炎鎮痛剤を始めとするカルボン酸基を有 、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩 なっている薬物は、イオン性の性質を持つ 、必ずしも水への溶解度が高いわけではな 、薬物自体長期間の室温保存時や低温にお る保存時に結晶が析出しやすいという特性 有している。

 上記したように、カルボン酸基を含有し、 ルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の 態である医薬有効成分化合物を主成分とす 乳化型外用剤を調製しようとした場合、従 はその化学的特性に着目することなく、溶 剤、増粘剤等と混合していたに過ぎない。 の結果、溶解剤自体による皮膚刺激の発現 有効成分化合物と高級アルコールとのエス ル化物の生成による有効成分含量の低下等 問題が生じていた。

特開昭59-76013号公報

特開昭64-13020号公報

特開2001-199883号公報

 したがって、非ステロイド系消炎鎮痛剤 始めとする、カルボン酸基を含有し、アル リ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態 取る医薬有効成分化合物を、その水和物(水 性媒体中にて水和物を形成する塩も含む)の 態で含有すると想定される乳化型外用剤を 製するに際し、結晶の析出を有効に抑制す ことができ、低刺激性であって、かつ有効 分の含有量の低下を抑制することができる 段が求められていた。本発明はそのような 用剤の製造方法およびそれによって得られ 乳化型外用剤を提供することを課題とする

 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭 研究を行った結果、カルボン酸系医薬品有 成分化合物のアルカリ金属またはアルカリ 類金属の塩の、水和物として結晶化したり 水性媒体中にて水和物を形成するという化 的性質を有するものについても、これを溶 させるための特長ある処方および製造方法 選択することによって、通常の溶解剤を用 ることなく、長期的に結晶が析出せず、温 の影響もなく、その上、皮膚刺激性が低く 有効成分含量の低下もないという優れた乳 型外用剤が得られることを見出した。

 上記の特長ある処方および製造方法は、 該有効成分を含有する水相と油相とを乳化 た乳化物に、あらかじめ塩基性物質により 理した酸性水溶性高分子を添加する処方な し製造方法であり、これにより、低級アル ールなどの刺激性を有する溶媒またはエス ル化を惹起する高級アルコール等を使用し くとも、有効成分の結晶析出を抑制し得る とを見出し、本発明を完成するに至った。

 すなわち本発明は、次の成分(a)および(b)
 (a)カルボン酸基を含有し、アルカリ金属塩 たはアルカリ土類金属塩の形態であ   る 薬有効成分化合物および水性溶媒を含有す 水相
 (b)脂肪酸エステル、炭化水素、動植物油お びその硬化油並びに天然由来のロ   ウよ なる群から選ばれる1種または2種以上の油 成分を含有する油相
を乳化して得られた乳化物と、
 酸性水溶性高分子の全部または一部を水性 媒中で塩基性物質により処理して得られる 理酸性水溶性高分子溶液とを混合して得ら る乳化型外用剤である。

 また、本発明は、前記成分(a)および(b)を 化して乳化物を得、次いでこの乳化物と、 性水溶性高分子の全部または一部を水性溶 中で塩基性物質により処理して得られる処 酸性水溶性高分子溶液とを混合することを 徴とする乳化型外用剤の製造方法である。

 更に、本発明は、カルボン酸基を含有し アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩 形態である医薬有効成分化合物を含む乳化 に、塩基性物質によって処理された酸性水 性高分子を含有する溶液を混合してなる乳 型外用剤である。

 更にまた、本発明は、カルボン酸基を含 し、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金 塩の形態である医薬有効成分化合物を含む 化物に塩基性物質によって処理された酸性 溶性高分子含有溶液を混合する工程を含む 乳化型外用剤の製造方法である。

 本発明の乳化型外用剤は、皮膚に対し低 激性であるため安全性が高く、かつ長期間 存しても有効成分の含有量の低下や結晶析 が生じない安定性の高いものである。特に クリーム剤とした場合、これら特性に加え 剤の伸びがよく、べたつきが少なく、使用 にすぐれた製剤として有用である。

 本発明の乳化型外用剤の有効成分は、非 テロイド系消炎鎮痛剤を始めとするカルボ 酸基を含有する医薬品有効成分化合物(以下 、「カルボン酸系医薬」という)のアルカリ 属またはアルカリ土類金属の塩である。こ らの化合物は、皮膚または粘膜から吸収さ ることにより、その固有の薬理的作用を奏 る化合物であるが、その化学的特性として 一般的な基剤中では、水和物として結晶化 たり、水性媒体中にて水和物を形成し結晶 する傾向があるものである。

 本発明に用いられるカルボン酸系医薬の 例としては、非ステロイド系消炎鎮痛剤を げることができる。この非ステロイド系消 鎮痛剤として、具体的には、フェニル酢酸 またはプロピオン酢酸系の消炎鎮痛剤が例 でき、フェニル酢酸系の消炎鎮痛剤として 、例えばアンフェナク、フェルビナク、ジ ロフェナクが挙げられ、このうち特にジク フェナクが好ましい。一方、プロピオン酢 系の消炎鎮痛剤としては、ナプロキセン、 ラノプロフェン、フルルビプロフェン、ロ ソプロフェンが挙げられ、このうち特にロ ソプロフェンが好ましい。

 また上記カルボン酸系医薬のアルカリ金 またはアルカリ土類金属の塩としては、特 限定はされるものではないが、例えばナト ウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ 等の塩が挙げられ、これらの中でも、ナト ウム、カリウムの塩が好ましい。

 本発明に用いられるカルボン酸系医薬の ルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩と て、すぐれた消炎鎮痛作用を示すジクロフ ナクナトリウムおよびロキソプロフェンナ リウム水和物が特に好ましい。

 また、本発明が適用され得る非ステロイド 消炎鎮痛剤以外のカルボン酸系医薬のアル リ金属塩またはアルカリ土類金属塩として 、バルプロ酸ナトリウム(抗てんかん剤)、 ンフェナクナトリウム(消炎鎮痛剤)、インド メタシンナトリウム(消炎鎮痛剤等)、ブロム ェナクナトリウム(消炎鎮痛剤)、クロモグ ク酸ナトリウム(アレルギー性疾患治療剤)、 カンレノ酸ナトリウム(利尿剤)、アトルバス チンカルシウム(高脂血症用剤)、ピタバス チンカルシウム(高脂血症用剤)、プラバスタ チンナトリウム(高脂血症用剤)、フルバスタ ンナトリウム(高脂血症用剤)、ロスバスタ ンカルシウム(高脂血症用剤)、エポプロステ ノールナトリウム(プロスタグランジンI 2 製剤)、ベラプロストナトリウム(プロスタサ クリン(PGI 2 )誘導体)、フシジン酸ナトリウム(化膿性疾患 用剤)、ホリナートカルシウム(解毒剤)、ミチ グリニドカルシウム(糖尿病用剤)、オザグレ ナトリウム(トロンボキサン合成酵素阻害剤 )、ペメトレキセドナトリウム(代謝拮抗剤)、 タラボルフィンナトリウム(抗腫瘍剤)、ポル ィマーナトリウム(抗腫瘍剤)、ファロペネ ナトリウム(抗菌剤)、カルモナムナトリウム (抗菌剤)、アンピシリンナトリウム(抗菌剤) オキサシリンナトリウム水和物(抗菌剤)、ク ロキサシリンナトリウム水和物(抗菌剤)、ナ シリンナトリウム水和物(抗菌剤)、ピペラ リンナトリウム(抗菌剤)、セファゾリンナト リウム(抗菌剤)、セファロチンナトリウム(抗 菌剤)、セフォジジムナトリウム(抗菌剤)、セ フォタキシムナトリウム(抗菌剤)、セフォペ ゾンナトリウム(抗菌剤)、セフスロジンナ リウム(抗菌剤)、セフトリアキソンナトリウ ム(抗菌剤)、セフピラミドナトリウム(抗菌剤 )、セフブペラゾンナトリウム(抗菌剤)、セフ ミノクスナトリウム(抗菌剤)、セフメタゾー ナトリウム(抗菌剤)、ブロモキセフナトリ ム(抗菌剤)、ラタモキセフナトリウム(抗菌 )、ムピロシンカルシウム水和物(抗菌剤)、 フチゾキシムナトリウム(抗菌剤)等が挙げら れる。上記各化合物において、水和物として は、ヘミ水和物、1水和物、1.5水和物、2水和 、3水和物、4水和物、5水和物等が挙げられ 。

 上記カルボン酸系医薬のアルカリ金属ま はアルカリ土類金属の塩あるいはその水和 の乳化型外用剤中の含有量は、0.01~10質量%( 下単に「%」という)の範囲が好ましく、さ に0.5~5%が好ましい。0.01よりも低いと、臨床 期待される効果が望めない場合があり、10% りも高いと、製剤化が困難になること、皮 刺激性が発現しやすくなる等の問題となる 合がある。

 また、本発明において用いられる水性溶 としては、例えば、水、プロピレングリコ ル、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレン グリコール等のグリコール類、グリセリン等 の多価アルコール等が挙げられ、これらの1 または2種以上を用いることができる。水と ては、精製水、注射用水等が用いられる。 れらの中でも、非凍結性の点からプロピレ グリコール、グリセリン等と水との混合溶 が好ましく用いられる。なお、本発明に用 る水性溶媒には、炭素数1~3の1価の低級アル コールは皮膚刺激性を有するため含まない。

 水性溶媒の乳化型外用剤中の含有量は、4 0~90%が好ましく、50~80%がさらに好ましい。こ 水性溶媒は、上記本発明に適用可能なカル ン酸系医薬のアルカリ金属またはアルカリ 類金属の塩あるいはその水和物(水性媒体中 にて水和物を形成する塩を含む;以下同じ)を 解ないし分散させて水相とするために用い れ、また後述する酸性水溶性高分子を溶解 いし分散させて塩基性物質と処理するため も用いられる。更に、酸性水溶性高分子の ち一部のみを処理させる場合には、処理し い残りの酸性水溶性高分子を溶解ないし分 させて、水相および油相とともに乳化させ 乳化物とするために用いられる。

 一方、本発明において油相を形成する油 成分としては、エステル油、炭化水素油、 植物油およびその硬化油並びに天然由来の ウよりなる群から選ばれるものが例示され 。

 上記エステル油としては、例えばラウリ 酸ヘキシル、ラウリン酸デシル、ラウリン イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピ 、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸デシ 、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチ 酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリ チン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステ リル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パ ミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オク ル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸イ セチル、パルミチン酸イソステアリル、ス アリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、ス アリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチ 、ステアリン酸ステアリル、イソステアリ 酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシ 、イソステアリン酸イソセチル、ステアリ 酸コレステリル、イソステアリン酸イソス アリル、イソステアリン酸オクチルデシル ネオペンタン酸イソアラキル、ネオペンタ 酸オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸 チル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、2-エ ルヘキサン酸セトステアリル、イソノナン オクチル、カプリル酸セチル、オクタン酸 ソステアリル、ジメチルオクタン酸ヘキシ デシル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネ デカン酸オクチルドデシル、アジピン酸ジ ソプロピル、セバシン酸ジエチル、オレイ 酸エチル、オレイン酸デシル、オレイン酸 ソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、 ノール酸エチル、リノール酸イソプロピル リノール酸オクチルドデシル、エルカ酸オ チルドデシル、リシノレイン酸セチル、ジ クタン酸エチレングリコール、ジカプリル プロピレングリコール、ジオクタン酸ネオ ンチルグリコール、ジカプリン酸プロピレ グリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグ コール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピ ングリコール、ジオレイン酸エチレングリ ール、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロー ルプロパン、トリ(カプリル・カプリン酸)グ セリル、トリカプリル酸グリセリル、トリ ンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチ 酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリ リル、トリイソステアリン酸トリメチロー プロパン、テトラ2-エチルヘキサン酸ペン エリスリトール、乳酸セチル、乳酸ミリス ル、ラノリン脂肪酸イソプロピル等が挙げ れる。

 また、炭化水素油としては、例えばスク ラン、流動パラフィン、α-オレフィンオリ マー、イソパラフィン、ポリエチレン末、 レシン、パラフィン、流動イソパラフィン ポリブテン、マイクロクリスタリンワック 、ワセリン、白色ワセリン等が挙げられる

 更に動植物油とその硬化油としては、例 ば牛脂、硬化牛脂、豚脂、硬化豚脂、馬油 硬化馬油、ミンク油、オレンジラフィー油 魚油、硬化魚油、卵黄油等の動物油および れらの硬化油、アボカド油、アルモンド油 オリブ油、カカオ脂、杏仁油、ククイナッ 油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、コ ヌカ油、サフラワー油、シアバター、大豆 、月見草油、シソ油、茶実油、ツバキ油、 ウモロコシ油、ナタネ油、硬化ナタネ油、 ーム核油、硬化パーム核油、パーム油、硬 パーム油、ピーナッツ油、硬化ピーナッツ 、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、 ドウ種子油、ホホバ油、硬化ホホバ油、マ デミアナッツ油、メドウホーム油、綿実油 硬化綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油等の植物 およびそれらの硬化油等が挙げられる。

 更にまた、天然由来のロウとしては、ミ ロウ、高酸価ミツロウ、ラノリン、還元ラ リン、硬化ラノリン、液状ラノリン、カル バロウ、モンタンロウ、サラシミツロウ(白 ロウ)等が挙げられる。

 これらの油性成分の中でも、白色ワセリ 、スクワランが低刺激性であるため好まし 用いられる。なお、本発明に用いる油性成 には、皮膚刺激性を有する脂肪酸や、有効 分とエステルを形成し、その含有量を低下 せる炭素数6以上の1価の高級アルコールは まない。

 上記油性成分は、その1種または2種以上 使用することができ、その乳化型外用剤中 含有量は、10~40%が好ましく、15~35%がさらに ましい。

 他方、本発明に用いられる酸性水溶性高 子としては、カルボキシビニルポリマー、 リアクリル酸、アクリル酸マレイン酸共重 体等が挙げられ、これらの中でもカルボキ ビニルポリマーが好ましく用いられる。

 これら酸性水溶性高分子のうち、カルボ シビニルポリマーの市販品としては、例え ハイビスワコー(登録商標:和光純薬工業社 )、SYNTHALEN(登録商標:3V社製)、CARBOPOL (登録商 標:グッドリッチケミカル社製)等が挙げられ また、ポリアクリル酸の市販品としてはジ ンロン(登録商標:日本純薬社製)等が挙げら 、更に、アクリル酸マレイン酸共重合体の 販品としては、VEMA(登録商標:ダイセル化学 業社製)等が挙げられる。

 酸性水溶性高分子の乳化型外用剤中の含 量は、0.01~10%の範囲が好ましい。0.01%よりも 低いと、十分な粘度が得られない場合があり 、10%よりも高いと使用時のべたつきが強い場 合がある。

 本発明において上記酸性水溶性高分子は これを塩基性物質で処理し、その酸性基の 部または全部を中和して使用される。この 基性物質としては、例えば、水酸化ナトリ ム、水酸化カリウム、アルカノールアミン( たとえば、ジエタノールアミン、ジイソプロ パノールアミン、トリエタノールアミン)等 挙げられ、この中でも水酸化ナトリウムが ましく用いられる。

 具体的には、酸性水溶性高分子のうち、 とえば、カルボキシビニルポリマーは、そ 1%水溶液のpHは2~2.5と強酸性であるが、本発 ではこれを前記塩基性物質によって処理す ことにより、水性溶液として、例えば、pH 6以上、かつ10以下に調整し、用いられる。

 本発明の乳化型外用剤の製造にあたって 、有効成分であるカルボン酸系医薬のアル リ金属またはアルカリ土類金属の塩あるい その水和物を含有する乳化物と、塩基性物 により処理された酸性水溶性高分子の溶液 をそれぞれ調製してからこれらを混合する 要がある。

 より具体的には、上記乳化物は、カルボ 酸系医薬のアルカリ金属またはアルカリ土 金属の塩あるいはその水和物および水性溶 を含有する水相(成分(a))と、脂肪酸エステ 、炭化水素、動植物油およびその硬化油並 に天然由来のロウよりなる群から選ばれる1 または2種以上の油性成分を含有する油相( 分(b))とを乳化することにより得られる。

 水相である成分(a)は、有効成分であるカ ボン酸系医薬のアルカリ金属またはアルカ 土類金属の塩あるいはその水和物と水性溶 とを、必要に応じて55~85℃程度に加熱しな ら常法に従って混合することにより調製す ことができる。

 また、油相である成分(b)は、上記油性成 の他、後述する任意成分のうち界面活性剤 防腐剤等を配合する場合にはこれらの成分 含まれ、必要に応じ55~85℃程度に加熱しな ら常法に従って混合することにより調製さ る。

 上記のようにして得られた水相および油 は、転相乳化法等の通常の乳化手段を用い 乳化することにより乳化物を調製する。よ 具体的には、水相に、油相を撹拌しながら 々に添加して予備乳化し、真空乳化機で乳 することにより調製することができる。

 一方、酸性水溶性高分子は、その全部ま は一部を前記したような水性溶媒中で塩基 物質により処理されることにより処理酸性 溶性高分子溶液とされ、その後上記乳化物 混合される。この水性溶媒中で塩基性物質 より処理される酸性水溶性高分子は、乳化 外用剤に配合される酸性水溶性高分子の全 であっても、また一部であってもよいが、 部である方が製造工程の単純化という点か 好ましい。また、一部である場合には、処 された酸性水溶性高分子と未処理の酸性水 性高分子の質量比率が、1:0.001~2.5が好まし 、1:0.001~1がさらに好ましく、1:0.001~0.3が特に 好ましい。

 水性溶媒中に、酸性水溶性高分子および 基性物質を溶解させることにより、酸性水 性高分子を処理し、処理酸性水溶性高分子 含む溶液とされるが、この溶液のpHが6以上 、10以下となるように塩基性物質を使用す ことが好ましい。

 なお、配合する酸性水溶性高分子の一部 みを処理する場合には、未処理の酸性水溶 高分子は別途水性溶媒に溶解し、この溶液 、上記した水相および油相とともに混合・ 化させて乳化物中に分散させることができ 。

 以上のようにして、成分(a)と成分(b)を乳 して得られた乳化物と、処理酸性水溶性高 子溶液とを混合することにより、本発明の 化型外用剤を得ることができる。この混合 常法に従って行うことができるが、乳化物 55℃以下に冷却した後に混合することが好 しい。また、得られる乳化型外用剤は、O/W 乳化のものである。

 このようにして得られた乳化型外用剤のp Hは6~9の範囲であることが好ましく、さらに7~ 9の範囲が好ましい。このpH範囲は、酸性水溶 性高分子の種類や含有量等により、適宜調整 することができる。

 なお、本明細書において、pHの測定は、 料を水30mLに加えて溶解して、その液を通常 pH測定器(たとえば、メトラートレド社製のS even Multi S40)を使用して行った。

 以上のようにして製造される本発明の乳 型外用剤は、さらに必要に応じ、界面活性 、酸化防止剤、防腐剤、安定化剤、可溶化 、緩衝剤、着香料、保湿剤等の任意成分を 合することができる。

 上記任意成分のうち界面活性剤としては 例えばプロピレングリコール脂肪酸エステ 、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセ ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス ル、ポリオキシエチレン(以下「POE」という )ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット 肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステ 、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、水素添加大 リン脂質等が挙げられる。ここで、脂肪酸 しては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル チン酸、ステアリン酸、リノール酸、オレ ン酸等が挙げられる。エステル体としては モノエステル体、ジエステル体、トリエス ル体、セスキエステル体等が含まれる。ま 、アルキルとしては、ラウリル、ミリスチ 、パルミチル、ステアリル等が挙げられる

 また酸化防止剤としては、亜硫酸水素ナ リウム、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナ リウム、パラヒドロキシアニソール、ブチ ヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキ トルエン、ステアリン酸アスコルビル、パ ミチン酸アスコルビル、没食子酸オクチル 没食子酸プロピル、トコフェロール等が挙 られる。

 更に防腐剤としては、パラオキシ安息香 メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パ オキシ安息香酸ブチル等が挙げられる。

 更にまた、緩衝剤としては、クエン酸ナ リウム、グリシン及びアラニンが、着香料 しては、l-メントール及びdl-カンフルが、 湿剤としては、ヒアルロン酸ナトリウムが れぞれ例示される。

 斯くして得られる本発明の乳化型外用剤 、例えばクリーム剤、ローション剤等の剤 とすることができ、医薬外用剤や医薬部外 等として利用することができる。

 以下に実施例を挙げて本発明をより詳細 説明するが、本発明はこれらになんら制約 れるものではない。

実 施 例 1
  クリーム剤の調製(1):
 下記組成および製法によりクリーム剤を調 した。

 ( 製 法 )
 白色ワセリン、パルミチン酸セチル、ミリ チン酸イソプロピル、スクワラン、ステア ン酸ポリオキシル、ポリオキシエチレン(60) 硬化ヒマシ油、l-メントールおよびパラオキ 安息香酸ブチルを55~85℃に加熱して溶解さ 、油相とした。また、プロピレングリコー 3重量部および精製水を混合し、55~85℃に加 して、これにジクロフェナクナトリウムを え水相とした。水相と油相を55~85℃に加熱し 、真空乳化機で乳化させ乳化物とした。

 一方、カルボキシビニルポリマー全量を 度が0.5~10%となるようあらかじめ精製水に溶 解し、これにパラオキシ安息香酸メチルを残 りのプロピレングリコールに溶かしてから加 え、カルボキシビニルポリマー水溶液とした 。この水溶液に、製造後のクリーム剤のpHが6 、7、8、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.8、9になる量 の水酸化ナトリウムを添加してカルボキシビ ニルポリマーを処理し、カルボキシビニルポ リマー含有水溶液を得た。この水溶液のpHは6 ~9であった。このカルボキシビニルポリマー 有水溶液と55℃以下に冷却した乳化物を混 した後冷却し、O/W型のクリーム剤を得た。

実 施 例 2
  クリーム剤の調製(2):
 実施例1の組成および下記製法によりクリー ム剤を調製した。

 ( 製 法 )
 白色ワセリン、パルミチン酸セチル、ミリ チン酸イソプロピル、スクワラン、ステア ン酸ポリオキシル、ポリオキシエチレン(60) 硬化ヒマシ油、l-メントールおよびパラオキ 安息香酸ブチルを55~85℃に加熱して溶解さ 、油相とした。また、プロピレングリコー 3重量部および精製水を混合し、55~85℃に加 して、これにジクロフェナクナトリウムを え水相とした。配合量の75%の量のカルボキ ビニルポリマーを濃度が0.5~10%となる量の精 水に溶解して水溶液とした。この水溶液と 相成分および油相成分とを55~85℃に加熱し 実施例1と同様に乳化させ乳化物とした。

 残りのカルボキシビニルポリマーを0.5~10% の濃度となる量の精製水で溶解し、これにパ ラオキシ安息香酸メチルを残りのプロピレン グリコールに溶かしてから加え、カルボキシ ビニルポリマー水溶液とした。この水溶液に 製造後のクリーム剤のpHが6、7、8、8.3、8.4、8 .5、8.6、8.8および9になる量の水酸化ナトリウ ムを添加して、カルボキシビニルポリマーを 処理し、カルボキシビニルポリマー含有水溶 液を得た。この水溶液のpHは6~9であった。こ カルボキシビニルポリマー含有水溶液と55 以下に冷却した乳化物を混合した後冷却し O/W型のクリーム剤を得た。

実 施 例 3
  クリーム剤の調製(3):
 実施例1の組成を用い、配合量の50%の量のカ ルボキシビニルポリマーを濃度が0.5~10%とな 量の精製水に溶解して水溶液とし、これと 相成分および油相成分を混合し、乳化させ 化物とする以外は、実施例2の製法によりO/W のクリーム剤を調製した。

実 施 例 4
  クリーム剤の調製(4):
 実施例1の組成で、配合量の25%の量のカルボ キシビニルポリマーを濃度が0.5~10%となる量 精製水に溶解して水溶液とし、これと水相 分および油相成分を混合し、乳化させ乳化 とする以外は、実施例2の製法によりO/W型の リーム剤を調製した。

実 施 例 5
  クリーム剤の調製(5):
 下記組成および製法によりクリーム剤を調 した。

 ( 製 法 )
 白色ワセリン、パルミチン酸セチル、ミリ チン酸ミリスチル、流動パラフィン、ステ リン酸ステアリル、硬化ヒマシ油およびパ オキシ安息香酸プロピルを55~85℃に加熱し 溶解させ、油相とした。また、グリセリン3 量部および精製水を混合し、55~85℃に加熱 て、これにジクロフェナクナトリウムを加 水相とした。水相と油相を実施例1と同様に5 5~85℃で乳化させ乳化物とした。

 一方、カルボキシビニルポリマーを濃度 0.5~10%となる量の精製水にあらかじめ溶解し 、これにパラオキシ安息香酸メチルを残りの グリセリンに溶かしてから加え、カルボキシ ビニルポリマー水溶液とした。この水溶液に 製造後のクリーム剤のpHが6、7、8、8.3、8.4、8 .5、8.6、8.8および9になる量の水酸化カリウム を添加してカルボキシビニルポリマーを処理 し、カルボキシビニルポリマー含有水溶液を 得た。この水溶液のpHは6~9であった。このカ ボキシビニルポリマー含有水溶液と55℃以 に冷却した乳化物を混合した後冷却し、O/W のクリーム剤を得た。

実 施 例 6
  クリーム剤の調製(6):
 下記組成および製法によりクリーム剤を調 した。

 ( 製 法 )
 固形パラフィン、ミツロウ、オレイン酸オ チルドデシル、流動パラフィン、モノステ リン酸グリセリル、ショ糖ステアリン酸エ テルおよびパラオキシ安息香酸ブチルを55~8 5℃に加熱して溶解させ、油相とした。また 1,3-ブチレングリコール2重量部および精製水 を混合し、55~85℃に加熱して、これにジクロ ェナクナトリウムを加え水相とした。配合 の25%の量のカルボキシビニルポリマーを濃 が0.5~10%となる量の精製水に溶解して水溶液 とし、これと水相および油相とを実施例1と 様に55~85℃で乳化させ乳化物とした。

 残りのカルボキシビニルポリマーを濃度 0.5~10%となる量の精製水に溶解し、これにパ ラオキシ安息香酸メチルを残りの1,3-ブチレ グリコールに溶かしてから加え、カルボキ ビニルポリマー水溶液とした。この水溶液 製造後のクリーム剤のpHが6、7、8、8.3、8.4、 8.5、8.6、8.8および9になる量のジイソプロパ ールアミンを添加してカルボキシビニルポ マーを処理し、カルボキシビニルポリマー 有水溶液を得た。この水溶液のpHは6~9であっ た。カルボキシビニルポリマー含有水溶液と 55℃以下に冷却した乳化物を混合した後冷却 、O/W型のクリーム剤を得た。

実 施 例 7
  クリーム剤の調製(7):
 下記組成および製法によりクリーム剤を調 した。

 ( 製 法 )
 セレシン、セラック、パルミチン酸イソプ ピル、スクワラン、ポリオキシエチレン(20) ステアリルエーテル、モノラウリン酸ポリオ キシエチレン(15)ソルビタンおよびジブチル ドロキシトルエンを55~85℃に加熱して溶解さ せ、油相とした。また、ポリエチレングリコ ール300 1重量部および精製水を混合し、55~85 に加熱して、これにロキソプロフェンナト ウムを加え水相とする。配合する25%のカル キシビニルポリマーを濃度が0.5~10%となる量 の精製水に溶解して水溶液とし、これと水相 および油相とを、実施例1と同様に55~85℃で乳 化させ乳化物とした。

 残りのカルボキシビニルポリマーを濃度 0.5~10%となる量の精製水に溶解し、これにパ ラオキシ安息香酸メチルを残りのポリエチレ ングリコール300に溶かしてから加え、カルボ キシビニルポリマー水溶液とした。この水溶 液に製造後のクリーム剤のpHが6、7、8、8.3、8 .4、8.5、8.6、8.8および9になる量の水酸化ナト リウムを添加してカルボキシビニルポリマー を処理し、カルボキシビニルポリマー含有水 溶液を得た。この水溶液のpHは6~9であった。 のカルボキシビニルポリマー水溶液と55℃ 下に冷却した乳化物を混合した後冷却し、O/ W型のクリーム剤を得た。

実 施 例 8
  クリーム剤の調製(8):
 下記組成および製法によりクリーム剤を調 した。

 ( 製 法 )
 白色ワセリン、ラノリン、ミリスチン酸オ チルドデシル、スクワラン、ステアリン酸 リオキシル、ジブチルヒドロキシアニソー 、ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油およ びパラオキシ安息香酸プロピルを55~85℃に加 して溶解させ、油相とした。また、プロピ ングリコール3重量部および精製水を混合し 、55~85℃に加熱して、これにロキソプロフェ ナトリウムを加え水相とした。水相と油相 実施例1と同様に55~85℃で乳化させ乳化物と た。

 一方、ポリアクリル酸をあらかじめ濃度 0.5~10%となる量の精製水に溶解し、これにパ ラオキシ安息香酸メチルを残りのプロピレン グリコールに溶かしてから加え、ポリアクリ ル酸水溶液とした。この水溶液に、製造後の クリーム剤のpHが6、7、8、8.3、8.4、8.5、8.6、8 .8および9になる量の水酸化カリウムを添加し てポリアクリル酸を処理し、ポリアクリル酸 含有水溶液を得た。この水溶液のpHは6~9であ た。このポリアクリル酸含有水溶液と55℃ 下に冷却した乳化物を混合した後冷却し、O/ W型のクリーム剤を得た。

実 施 例 9
  クリーム剤の調製(9):
 下記組成および製法によりクリーム剤を調 した。

 ( 製 法 )
 白色ワセリン、パルミチン酸セチル、ミリ チン酸イソプロピル、流動パラフィン、ス アリン酸ポリオキシエチレングリセリン、 リオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油およびパ ラオキシ安息香酸プロピルを55~85℃に加熱し 溶解させ、油相成分とした。また、プロピ ングリコール3重量部および精製水を混合し 、55~85℃に加熱して、これにロキソプロフェ ナトリウムを加え水相とした。水相と油相 実施例1と同様に55~85℃で乳化させ乳化物と た。

 一方、メトキシエチレン無水マレイン酸 重合体をあらかじめ濃度が0.5~10%となる量の 精製水に溶解し、これにパラオキシ安息香酸 メチルおよびピロ亜硫酸ナトリウムを残りの プロピレングリコールに溶かしてから加え、 メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体水 溶液とした。この水溶液に、製造後のクリー ム剤のpHが6、7、8、8.3、8.4、8.5、8.6、8.8およ 9となる量の水酸化カリウムを添加し、メト キシエチレン無水マレイン酸共重合体処理し 、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体 含有水溶液を得た。この水溶液のpHは6~9であ た。このメトキシエチレン無水マレイン酸 重合体含有水溶液と55℃以下に冷却した乳 物を混合した後冷却し、O/W型のクリーム剤 得た。

実 施 例 10 ないし 実 施 例 18
   ローション剤の調製(1)~(9):
 実施例1から実施例9に示すクリーム剤の処 において、各組成中の酸性水溶性高分子(カ ボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、 トキシエチレン無水マレイン酸共重合体)の 量を半分にする以外は、各実施例の製法でロ ーション剤を得た。

 実 施 例 19
  クリーム剤の調製(10):
 下記組成および製法によりクリーム剤を調 した。

 ( 製 法 )
 白色ワセリン、パルミチン酸セチル、ミリ チン酸オクチルドデシル、流動パラフィン ステアリン酸ポリオキシエチレングリセリ 、ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油およ びパラオキシ安息香酸プロピルを55~85℃に加 して溶解させ、油相成分とした。また、1,3- ブチレングリコール3重量部および精製水を 合し、55~85℃に加熱して、これにクロモグリ ク酸ナトリウムを加え水相とした。水相と油 相を実施例1と同様に55~85℃で乳化させ乳化物 とした。あらかじめカルボキシビニルポリマ ーを濃度が0.5~10%となる量の精製水に溶解し これにパラオキシ安息香酸メチルおよびピ 亜硫酸ナトリウムを残りの1,3-ブチレングリ ールに溶かしてから加え、カルボキシビニ ポリマー水溶液とした。この水溶液に、製 後のクリーム剤のpHが6、7、8、8.3、8.4、8.5 8.6、8.8および9となる量のトリエタノールア ンを添加し、カルボキシビニルポリマーを 理し、カルボキシビニルポリマー含有水溶 を得た。この水溶液のpHは6~9であった。こ カルボキシビニルポリマー含有水溶液と55℃ 以下に冷却した乳化物を混合した後冷却しク リーム剤を得た。

実 施 例 20
  クリーム剤の調製(11):
 下記組成および製法によりクリーム剤を調 した。

 ( 製 法 )
 ミツロウ、硬化ヒマシ油、ミリスチン酸オ チルドデシル、パーム油、ステアリン酸ポ オキシエチレングリセリン、セスキオレイ 酸ソルビタンおよびパラオキシ安息香酸ブ ルを55~85℃に加熱して溶解させ、油相成分 した。また、1,3-ブチレングリコール3重量部 および精製水を混合し、55~85℃に加熱して、 れにプラバスタチンナトリウムを加え水相 した。水相と油相を実施例1と同様に55~85℃ 乳化させ乳化物とした。あらかじめカルボ シビニルポリマーを濃度が0.5~10%となる量の 精製水に溶解し、これにパラオキシ安息香酸 メチルおよびピロ亜硫酸ナトリウムを残りの 1,3-ブチレングリコールに溶かしてから加え カルボキシビニルポリマー水溶液とした。 の水溶液に、製造後のクリーム剤のpHが6、7 8、8.3、8.4、8.5、8.6、8.8および9となる量の イソプロパノールアミンを添加し、カルボ シビニルポリマーを処理し、カルボキシビ ルポリマー含有水溶液を得た。この水溶液 pHは6~9であった。このカルボキシビニルポリ マー含有水溶液と55℃以下に冷却した乳化物 混合した後冷却しクリーム剤を得た。

実 施 例 21
  クリーム剤の調製(12):
 下記組成および製法によりクリーム剤を調 した。

 ( 製 法 )
 固形パラフィン、ミツロウ、パルミチン酸 ソプロピル、軽質流動パラフィン、モノス アリン酸グリセリル、ショ糖ステアリン酸 ステルおよびパラオキシ安息香酸ブチルを5 5~85℃に加熱して溶解させ、油相とした。ま 、1,3-ブチレングリコール2重量部および精製 水を混合し、55~85℃に加熱して、これにムピ シンカルシウム水和物を加え水相とした。 合量の25%の量のカルボキシビニルポリマー 、濃度が0.5~10%となる量の精製水に溶解して 水溶液とし、これと水相および油相とを実施 例1と同様に55~85℃で乳化させ乳化物とした。 残りのカルボキシビニルポリマーを濃度が0.5 ~10%となる量の精製水に溶解し、これにパラ キシ安息香酸メチルを残りの1,3-ブチレング コールに溶かしてから加え、カルボキシビ ルポリマー水溶液とした。この水溶液に製 後のクリーム剤のpHが6、7、8、8.3、8.4、8.5 8.6、8.8および9になる量のジイソプロパノー アミンを添加してカルボキシビニルポリマ を処理し、カルボキシビニルポリマー含有 溶液を得た。この水溶液のpHは6~9であった このカルボキシビニルポリマー含有水溶液 55℃以下に冷却した乳化物を混合した後冷却 しクリーム剤を得た。

比 較 例 1
  下記組成および製法によりクリーム剤を 製した。

 ( 製 法 )
 白色ワセリン、パルミチン酸セチル、ミリ チン酸イソプロピル、スクワラン、ステア ン酸ポリオキシル、ポリオキシエチレン(60) 硬化ヒマシ油、l-メントールおよびパラオキ 安息香酸ブチルを55~85℃に加熱して溶解さ 、油相とした。また、ジクロフェナクナト ウム、パラオキシ安息香酸メチル、プロピ ングリコールおよび精製水を55~85℃に加熱し て溶解させ、水相とした。水相と油相を実施 例1と同様に55~85℃で乳化させ乳化物とした。

 一方、カルボキシビニルポリマーをあら じめ濃度が0.5~10%となる量の精製水に溶解し た水溶液を乳化物と混合し、これに製造後の クリーム剤のpHが8、8.3、8.4、8.5、8.6、8.8およ び9になる量の水酸化ナトリウムを添加し、 合した後、冷却し、O/W型のクリーム剤を得 。

比 較 例 2
  下記組成および製法によりクリーム剤を 製した。

 ( 製 法 )
 白色ワセリン、ステアリルアルコール、ミ スチン酸イソプロピル、スクワラン、ステ リン酸ポリオキシル、ポリオキシエチレン( 60)硬化ヒマシ油およびパラオキシ安息香酸ブ チルを55~85℃に加熱して溶解させ、油相とし 。また、ジクロフェナクナトリウム、パラ キシ安息香酸メチル、プロピレングリコー および精製水を55~85℃に加熱して溶解させ 水相とした。水相と油相を実施例1と同様に5 5~85℃で乳化させ乳化物とした。

 一方、カルボキシビニルポリマーをあら じめ濃度が0.5~10%となる量の精製水に溶解し た水溶液を得られた乳化物と混合し、これに 製造後のクリーム剤のpHが6、7、8、8.3、8.4、8 .5、8.6、8.8および9になる量の水酸化ナトリウ ムを添加し、混合した後冷却し、O/W型のクリ ーム剤を得た。

試 験 例 1
  安定性試験(1):
 実施例1~4および比較例1で得られたクリーム 剤のうち、表1中のpHのものについて、-2℃に3 ヶ月間保存し、開始時、1週、2週、4週、1ヵ および3ヵ月目に、結晶析出の有無について 察した。結果を表1に示す。なお、pHの測定 、得られたクリーム剤1gを水30mLに加えて溶 し、その液のpHをSeven Multi S40(メトラート ド社製)を用いて測定した。

試 験 例 2
  安定性試験(2):
 実施例1~4および比較例1で得られたクリーム 剤のうち、表2中のpHのものについて、4℃で12 ヶ月保存し、開始時、2週、4週、1ヵ月、3ヵ 、6ヵ月および12ヵ月目に結晶析出の有無を 察した。結果を表2に示す。

 

試 験 例 3
  安定性試験(3):
 実施例1~4および比較例1~2で得られたクリー 剤のうち、表3中のpHのものについて40℃に3 月保存し、保存開始前と保存後のクリーム 中のジクロフェナクナトリウム含量をHPLCに より下記条件で測定した。試験開始前のクリ ーム剤中のジクロフェナクナトリウム含量に 対する保存後のジクロフェナクナトリウム含 量の割合(%)を、ジクロフェナクナトリウム残 存率とした。また、HPLCにより下記条件でジ ロフェナクとステアリルアルコールのエス ルの有無を調べた。結果を表3に示す。

 

 (ジクロフェナクナトリウム含量の測定)
  HPLC条件:
   カラム:Mightysil RP-18 (関東化学) 
   移動相:0.12%酢酸/メタノール(1:2) 
   流量:1.0ml/min. 
   検出波長:282nm 

 (ジクロフェナクとステアリルアルコールと のエステルの測定)
  HPLC条件:
   カラム:Symmetry Shield RP-18(日本ウォータ ズ) 
   移動相A:0.1%酢酸 
   移動相B:0.1%酢酸のメタノール溶液  
   流量:1.0ml/min. 
   検出波長:282nm 
  <グラジェント条件> 
   時間      移動相A    移動相B 
  0 ~11分  40→28%  60→72%
  11~35分  28→10%  72→90%

 表1、2の結果から明らかなように、カル キシビニルポリマーを塩基性物質により処 してから添加することにより得られたクリ ム剤(実施例1ないし4)は、カルボキシビニル リマーを処理せずに添加することにより得 れる比較例1のクリーム剤と比較して、ジク ロフェナクナトリウムの結晶が析出しないこ とが確認された。また、表3の結果から明ら なように実施例1ないし4のクリーム剤は、比 較例のクリーム剤と比較して、保存後のジク ロフェナクナトリウムの残存率が高かった。 なお、高級アルコールを含む比較例2では、 クロフェナクナトリウムと高級アルコール エステルが検出された。

 本発明の乳化型外用剤は、酸性の水溶性 分子をあらかじめ塩基性物質にて処理し、 えば、pH6以上、かつ10以下の水溶液として いることによって非ステロイド系消炎鎮痛 等のカルボン酸系医薬品化合物のアルカリ 属またはアルカリ土類金属の塩の結晶析出 抑制し、また保存中にその含有量の低下も じない安定性にも優れるものである。さら 、低級アルコールや脂肪酸などを含有せず 膚刺激性の低い安全性の高いものであり、 た、高級アルコールをも含有しないことか 、これに由来する有効成分のエステル体の 成もなく、有効成分の含量低下もない。

 従って、本発明は、非ステロイド系消炎 痛剤等、カルボン酸系医薬のアルカリ金属 たはアルカリ土類金属の塩を有効成分とす 乳化型外用剤およびその製造方法として医 分野において有利に利用できるものである