| JP2008161778 | SOIL PURIFYING METHOD |
| JP3703290 | PROCESSING OF OIL-POLLUTED SOIL |
| JP2011104540 | METHOD FOR EFFECTIVELY UTILIZING SOIL CONTAINING FLUORINE |
正田 武則 (〒31 岐阜県美濃市2998-2 Gifu, 5013731, JP)
YAMAZAKI, Junji (Waseda University 4-1 Okubo 3-chom, Shinjuku-ku Tokyo 55, 1698555, JP)
株式会社AZMEC (〒27 岐阜県美濃市2207-7 Gifu, 5013727, JP)
WASEDA UNIVERSITY (104 Totsukamachi 1-chome, Shinjuku-ku Tokyo, 50, 1698050, JP)
学校法人 早稲田大学 (〒50 東京都新宿区戸塚町1丁目104番地 Tokyo, 1698050, JP)
MASADA, Takenori (2998-2 Mino-shi Gifu, 31, 5013731, JP)
| 硫化鉄鉱と、活性化剤とを含有することを特徴とする有害物質の不溶化剤。 |
| 前記硫化鉄鉱が、二硫化鉄、黄鉄鉱、白鉄鉱、又は磁硫鉄鉱であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の有害物質の不溶化剤。 |
| 前記活性化剤が硫酸、塩酸、硝酸、酢酸、カルボン酸、スルホン酸、硫酸化合物、塩化物、硝酸化合物、カルボン酸化合物、スルホン酸化合物、過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリウムのいずれかであることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の有害物質の不溶化剤。 |
| 軽焼マグネシア、セメント、生石灰又は消石灰、軽焼ドロマイト、炭酸マグネシウム、石灰石、ドロマイトのうち少なくも1種を含有することを特徴とする請求の範囲第1項~第3項のいずれか1項に記載の有害物質の不溶化剤。 |
| 珪酸アルカリ金属塩を含有することを特徴とする請求の範囲第1項~第4項のいずれか1項に記載の有害物質の不溶化剤。 |
| 前記珪酸アルカリ金属塩が水ガラス、カリウム水ガラス、シリカゾル、リチウム水ガラス、粉末珪酸ソーダ、粉末珪酸カリウムのいずれかであることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の有害物質の不溶化剤。 |
| アルカリ剤を含有し、焼却炉吹き込み用に用いることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の有害物質の不溶化剤。 |
| 前記アルカリ剤が消石灰、重曹、軽焼マグネシア、水酸化マグネシウム、軽焼ドロマイトのいずれか1種を含むことを特徴とする請求の範囲第7項に記載の有害物質の不溶化剤。 |
| 予め活性化剤を含有する汚染土壌、スラグ、焼却灰、ガス化炉から排出される灰に、少なくとも硫化鉄鉱を含有する不溶化剤を用いて不溶化することを特徴とする有害物質の不溶化方法。 |
| 請求の範囲第1項~第8項のいずれか1項に記載の有害物質の不溶化剤を用い、石炭灰、焼却灰、又はガス化炉から排出される灰を不溶化することを特徴とする有害物質の不溶化方法。 |
| 前記有害物質の不溶化剤の添加量が10質量%以下であることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の有害物質の不溶化方法。 |
本発明は、土壌、石炭灰、焼却灰等に含 れる有害物質の溶出抑制を行うための不溶 剤組成に関する。
我が国においては、土壌汚染が判明した 地の件数が平成8年度から飛躍的に増加し、 現在、約32万箇所の土地で土壌汚染が発生し いると推定されている。また、海外におけ 土壌汚染の状況は、米国で50万箇所、ヨー ッパにおいてはフランスで70万箇所、ドイツ で30万箇所と推定されている。さらに、アジ 地域では近年の急速な工業化により、土壌 染を含む環境面での様々な問題が複合的に 生しているといわれている。
環境省発表の「平成16年度土壌汚染対策 の実施状況及び土壌汚染調査・対策事例等 する調査結果」によると、平成17年度末日ま でに都道府県等が把握した土壌汚染調査結果 では、超過事例が1,906件となり、我が国の深 な土壌汚染の現状が明らかになっている。 のような背景の中、我が国では平成15年に 壌汚染対策法が施行され、直接摂取による スク、地下水等の摂取によるリスクの回避 重点をおいた対策が示され、土壌汚染対策 の厳しい環境基準に対応できるような、抜 的な対策技術の確立が求められている。
調査により判明した土壌汚染原因の内訳 、重金属等超過事例が61%、揮発性有機化合 (VOC)超過事例が25%、複合汚染超過事例が14% なっている。重金属等の汚染原因物質の順 は、鉛、ヒ素、フッ素、六価クロム、水銀 シアン、セレン、カドミウム、ホウ素、ア キル水銀の順になっており、また、揮発性 機化合物(VOC)超過事例では、原因物質はトリ クロロエチレン、テトラクロロエチレン、シ ス-1,2-ジクロロエチレン等の順となっている
一般廃棄物、ごみ処理施設から排出され 焼却灰などの処理残渣を合わせた埋め立て 量は、平成13年度では990万トンとなってい 。ごみの選別・破砕などによる再資源化の 力により、この埋め立て総量は年々減少し いるが、一般廃棄物の最終処分場の残余年 は逼迫した状況にある。
したがって、まず第1に焼却灰の減容処理 を行い、処理量の低減を図ることが望まれる 。また、焼却灰等に含まれる有害物質を確実 に無害化し、建設分野等でリサイクル利用を 推進することが望まれる。
一方、火力発電により発生する大量の石 灰の安全で経済的な処理やリサイクル利用 促進も重要な課題となっている。近年の原 価格の高騰により、発電燃料は石油から石 へと急速にシフトが進んできている。平成1 4年度末に3,377万kWであった石炭火力発電設備 、平成19年度には3,922万kW、平成24年度には4, 315万kWとなる計画となっており、これにより 国内の石炭灰発生量は、平成14年度末の約92 0万トンが、平成19年度末には約1,000万トンに するものと予測されている。
現在の石炭灰の処理の状況をみると、排 量の55%が有効利用され、45%が主に海域で埋 立て処分されているが、この埋め立て処分 の確保が非常に困難になってきている。ま 、石炭灰の具体的な有効利用の用途として 、セメント原料及び土木・建築分野での利 が90%を占めている。
我が国で排出されている石炭灰は基本的 は重金属等の溶出は少ないが、一部には土 環境基準を超過するホウ素、フッ素、六価 ロム,ヒ素などの溶出量を生ずるものが存在 している。石炭灰は、路盤材、軽量裏込材な ど建設分野での応用範囲が広いため、安価で 確実な有害物質の不溶化技術が確立されれば 、さらに、そのリサイクル利用を推進するこ とができると考えられる。
重金属等の有害物質で汚染された土壌や の一般的な処理対策として、置き換え法、 壌洗浄、遮蔽、不溶化処理などが挙げられ 。置き換え法は汚染土を処理場に処分し、 質土と置き換える方法である。また、土壌 浄は、汚染土を洗浄により汚染物質と分離 た後に現地に戻す方法であり、土壌より有 成分を除去するため、安全で確実な方法で るが、比較的コストは高く、また、汚染土 処分するため廃棄物が発生することになる また、遮蔽は、シートパイル、地中壁を設 することで汚染された領域を隔離・遮蔽す 方法で、隣接への汚染物質の移動を防ぎ、 染の拡散を防ぐ方法であり、汚染土そのも の無害化処理に主眼をおいたものではない
不溶化処理は有害物質溶出抑制効果をも 薬剤を汚染土、灰に混合処理し、再び現地 戻す方法であり、経済的で廃棄物が発生し い利点がある。不溶化処理法は、置き換え において、汚染土壌を処分場に処理するた 、含有する有害物質の溶出量低減を行うた に用いられる。これらの技術の中で、不溶 処理は経済性に優れるため、大量に発生す 灰などの廃棄物の処理に適する。例えば、 在、焼却飛灰のほとんどは、不溶化処理を った後、処理場に処分されている。
鉛は代表的な両性金属物質であり、酸性 域では陽イオンとして、また、高アルカリ 域では水酸化物として溶液中に熔解しやす 性質を有している。このため、例えば、高 ルカリの特性をもつ、セメントや石灰を用 て不溶化処理を行っても、鉛の溶出を止め ことは困難である。
土壌や灰に含まれる鉛を不溶化する方法 しては、例えば軽焼マグネシアなどを主と る組成物を用いて不溶化処理を施し、土壌 灰のpHを中性~10程度の範囲に制御し、鉛を 酸化物として固定する方法がある。この方 は簡易で、極めて優れた方法であるが、例 ば消石灰を吹き込んだ高アルカリの焼却飛 等に対しては、適用することは困難である
また、鉛を不溶化する別の方法として、 化剤を添加し難溶性の硫化鉛を生成する処 法が挙げられる。この方法は水処理の分野 は硫化物法として古くから知られており、 溶化処理においても、硫化鉛はpH4程度~高ア ルカリの幅広い条件で溶解度が低く、このた め、環境中に晒しても極めて安定した状態を 保つことができる利点がある。また、同様の 原理で、カドミウム、水銀などを硫化物法に より溶出抑制を行うことができる。
硫化物を形成するために用いられる一般 な硫化剤として、硫化ナトリウム、水硫化 トリウム、キレート硫化剤などが挙げられ 。硫化ナトリウム、水硫化ナトリウムの無 硫化剤の使用には、有毒な硫化水素ガス発 のリスクが伴うため、取り扱いが困難な問 点があった。
このため、例えば焼却飛灰のように、鉛 高含有する廃棄物の処理には、現在はキレ ト硫化剤が一般的に用いられている。しか ながら、キレート剤を用いた処理は比較的 価であり、また環境中では、紫外線劣化等 よる長期的安定性も懸念される問題点があ た。
なお、鉛を含む汚染土壌、灰等の不溶化 術として、特許文献1では三酸化二鉄、三水 酸化鉄などの鉄化合物を添加して混合した後 、加熱処理する方法が開示されている。また 、文献2には鉛を固定するキレート剤技術に いての発明が示されている。
六価クロムを含む汚染土壌、灰等の不溶化
理として鉄粉、硫酸第1鉄などの還元剤を添
加する方法が従来より行われている。例えば
特許文献3では硫酸第1鉄などの硫酸イオン含
化合物と生石灰やセメントと組み合わせた
溶化方法が開示されている。また、特許文
4では、高炉スラグ粉末、粉末硫黄、石炭微
粉末、硫酸第1鉄などの還元性を有する溶出
減剤と、セメントなどの水硬性材料を組み
わせて行う不溶化方法が示されている。
前述のように鉛、六価クロム等の有害物 溶出抑制には様々な方法があるが、高濃度 汚染に対応することは難しい。また、複合 染においては、汚染の原因物質に応じて処 方法を変更する必要があることから、すべ の原因物質について厳しい環境基準に対応 るように処理することは難しく、処理が煩 、高コストになるという問題があった。
また、キレート剤を用いる方法では、キ ート剤が一般的に高価であることによるコ ト上の問題があるほか、キレート剤が有機 料であることにより、環境中で劣化しやす という問題があった。
本発明の目的は、高濃度の鉛、カドミウ 、水銀等を含有する土壌、灰などの、経済 かつ効果的な不溶化技術を提供することに る。さらには、鉛、カドミウム、水銀に加 て、六価クロム、セレン等の陰イオン型の 害物質、及びこれらによる複合汚染を生じ いる土壌、灰の効果的な溶出抑制技術を提 することにある。このような陰イオン型の 数の有害物質を含む材料の典型的な例とし は、例えば石炭灰などがある。また、本発 はこれらの溶出抑制技術を提供することに り、処理した土壌や灰のリサイクル利用の 進を図ることを目的とする。さらには、焼 施設において、焼却飛灰を安全に確実に不 化処理することができる吹込剤としても使 することができる有害物質の不溶化剤を提 することを目的とする。
本発明の有害物質の不溶化剤は、硫化鉄 と、活性化剤とを含有することを特徴とす 。
本発明の有害物質の不溶化剤は、前記硫 鉄鉱が、二硫化鉄、黄鉄鉱、白鉄鉱、又は 硫鉄鉱であることを特徴とする。
本発明の有害物質の不溶化剤は、前記活 化剤が硫酸、塩酸、硝酸、酢酸、カルボン 、スルホン酸、硫酸化合物、塩化物、硝酸 合物、カルボン酸化合物、スルホン酸化合 、過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリウムの ずれかであることを特徴とする。
本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 焼マグネシア、セメント、生石灰又は消石 、軽焼ドロマイトのうち少なくも1種を含有 することを特徴とする。
本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 酸アルカリ金属塩を含有することを特徴と る。
本発明の有害物質の不溶化剤は、前記珪 アルカリ金属塩が水ガラス、カリウム水ガ ス、シリカゾル、リチウム水ガラス、粉末 酸ソーダ、粉末珪酸カリウムのいずれかで ることを特徴とする。
本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに ルカリ剤を含有し、焼却炉吹き込み用に用 ることを特徴とする。
本発明の有害物質の不溶化剤は、前記ア カリ剤が消石灰、重曹、軽焼マグネシア、 酸化マグネシウムのいずれか1種を含むこと を特徴とする。
本発明の有害物質の不溶化方法は、予め 性化剤を含有する汚染土壌、スラグ、焼却 、ガス化炉から排出される灰に、少なくと 硫化鉄鉱を含有する不溶化剤を用いて不溶 することを特徴とする。
本発明の有害物質の不溶化方法は、本発 の有害物質の不溶化剤を用い、石炭灰、焼 灰、又はガス化炉から排出される灰を不溶 することを特徴とする。
本発明の有害物質の不溶化方法は、前記 害物質の不溶化剤の添加量が10質量%以下で ることを特徴とする。
本発明の有害物質の不溶化剤によれば、 壌や灰等に含まれる鉛、カドミウム、水銀 六価クロム、セレン、ヒ素、等の溶出抑制 トリクロロエチレン、ダイオキシン、PCB類 の有機塩素化合物の分解による無害化を確 に、経済的に行うことができる。
水銀の不溶化処理ついては環境基準値が しいため、従来技術による処理は困難であ といわれているが、本発明によれば簡易に 率的な処理が可能である。
さらに、本発明の有害物質の不溶化剤は 濃度の鉛、六価クロム等を含有する焼却灰 不溶化処理剤、吹き込み剤として好適に用 ることができる。本発明の有害物質の不溶 剤を用いて無害化された土壌や焼却灰など 堅固に硬化するため、安全にリサイクル利 することができる。
以下、本発明の有害物質の不溶化剤につ て詳細に説明する。
本発明の有害物質の不溶化剤は、硫化鉄 と、活性化剤とを含有するものであり、地 に豊富に存在する天然鉱物である硫化鉄鉱 活用し、鉛、六価クロムなどを含有する土 、焼却灰などの溶出抑制を行うものである
硫化鉄鉱としては二硫化鉄、黄鉄鉱、白 鉱、磁硫鉄鉱を用いることができ、これら 反応活性を高めるため、1.0mm以下、好まし は0.5mm以下に粉砕して使用することが好まし い。
硫化鉄鉱は硫黄成分を40%程度も含有する 化化合物でありながら、常温では安定な物 であり、悪臭も伴わず、また有毒な硫化水 ガスの発生も生じないため、取り扱いが容 である。また、これらは地表に多く存在し 日本国内にもアジア諸国にも多く分布する 然鉱物であるため、原料の確保の面で経済 に優れる利点ももっている。
本発明の有害物質不溶化剤は、硫化鉄鉱 体と活性化剤を併せて含有することを特徴 する。活性化剤は、硫化鉄鉱表面に作用し 酸化分解を促進する機能をもっている。土 や灰に硫化鉄鉱のみを添加した場合には、 期間に不溶化効果を得ることは困難である 、本発明の有害物質の不溶化剤は、活性化 を併せて含有しているため、数日から1週間 程度以内の短時間に優れた不溶化効果が得ら れる。また、塩素イオン、硫酸イオン、硝酸 イオン等を含有する汚染土壌、焼却灰等は活 性化剤を添加しなくても同様の効果を得るこ とができる。すなわち、汚染土壌に活性化剤 の成分が含まれる場合には、この活性化剤の 成分を利用し、硫化鉄鉱を添加するだけで同 様の効果を得ることができる。したがって、 予め活性化剤を含有する汚染土壌、スラグ、 焼却灰、ガス化炉から排出される灰に、少な くとも硫化鉄鉱を含有する不溶化剤を添加す ることで、有害物質を不溶化することができ る。
活性化剤としては硫酸、塩酸、硝酸、カ ボン酸、スルホン酸、硫酸化合物、塩化物 硝酸化合物、カルボン酸化合物、スルホン 化合物、過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリ ム等を用いることができる。活性化剤とし 用いる硫酸化合物としては硫酸アルミニウ 、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸 トリウム、硫酸鉄(II、III)、石膏、明礬、明 礬石、鉄明礬石、重晶石等がある。また、塩 化物としては塩化アルミニウム、塩化カリウ ム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩 化鉄(II、III)、塩化カルシウム等、硝酸化合 としては硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、 酸カルシウム、硝酸鉄(II、III)等がある。さ にカルボン酸化合物としては、酢酸、ギ酸 、スルホン酸化合物としてはメタンスルホ 酸、ベンゼンスルホン酸等が挙げられる。
本発明の活性剤は硫酸イオン、塩素イオ 、硝酸イオン、カルボキシル基、スルホ基 を付与する物質であればその他の無機物質 化合物、有機物質でも利用が可能であるが 経済性を考慮すると無機材料の使用が好ま い。また、地下水などの汚染の影響の少な 硫酸、塩酸、硫酸化合物、塩素化合物の使 が好ましいと思われる。
本発明の組成物である硫化鉄鉱は、水と 素と接触することで酸化分解を生じ、さら 活性化剤と組み合わせて使用することで、 期間に酸化分解を生じる(化1、化2)。
この現象を利用して、例えば化3に示すよ うに硫化鉄鉱の表面に析出させ、陽イオン型 有害物質を固定するものと考えられる。本発 明の不溶化剤ではこの機構により鉛、カドミ ウム、水銀などの不溶化処理が可能である。
硫化鉄鉱は最終的には3価の鉄化合物まで 酸化されるため、強い還元機能を有し、六価 クロム、セレンなどの不溶化剤としても好適 に用いることができる。化4にはセレンの還 を示している。
また、この外、硫化鉄鉱のS部分はヒ酸等 と交換する性質があり、また、酸化分解によ り水酸化鉄を生成するため、本不溶化剤はヒ 素の固定機能をもっている。
さらに、本不溶化剤の強い還元機能を利 してトリクロロエチレン、テトラクロロエ レンなど揮発性有機化合物(VOC)、ダイオキ ン、PCB類等の有機塩素化合物の分解、脱塩 による無害化処理、前記の重金属等の有害 質と揮発性有機化合物との複合汚染の処理 も用いることができる。下記には有機塩素 合物(RCl)がエチレン類(RH)に還元処理場合さ る化学式を示す。
また、本発明の不溶化剤は、さらに水硬 材料を添加することで、土壌や灰を堅固に 化することができ、これにより被処理物の 砕や飛散を防ぎ、また透水性を低下させる 果が生まれ、不溶化処理の効果をさらに高 ることができる。また、硫化鉄鉱と活性化 の添加により酸性側となった土壌や灰を中 処理する効果も合わせ持つ。
本発明では、水硬性材料として、軽焼マ ネシア、セメントや石灰原料、軽焼ドロマ ト、炭酸マグネシウム、石灰石、ドロマイ を用いて灰や、土壌の固化処理を行いなが 、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、セ ンなどの不溶化処理を同時に行うことがで る。本発明に用いられる軽焼マグネシア(酸 化マグネシウム)は、天然鉱物であるマグネ イト(炭酸マグネシウム)を700~800℃で焼成し もの、ブルーサイト(水酸化マグネシウム)を 300~800℃で焼成したものが好適である。また 本発明にはドロマイトを700~1300℃、好ましく は700~1000℃で焼成した軽焼ドロマイトをマグ シウム及びカルシウムを含む原料として用 ることができる。本発明に用いる軽焼マグ シア、生石灰、消石灰などの石灰原料、軽 ドロマイト、炭酸マグネシウム、石灰石、 ロマイトは反応性を高めるため、0.5mm以下 好ましくは0.1mm以下に粉砕した粉末として使 用することが好ましい。
これらの水硬性材料を添加することによ 、土壌、灰を堅固に固化、減容することが き、リサイクル材料、地盤材料として好適 用いることができる。さらに、本発明の不 化剤は無機剤で構成されているため、長期 わたって安定である。
本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 酸アルカリ金属塩を含有してもよい。珪酸 ルカリ金属塩を含有することで、本発明の 溶化剤によって固化された処理材の強度発 を高めることができ、これにより不溶化効 が向上し、また、好適にリサイクル利用を 進することができる。
すなわち、珪酸アルカリ金属塩溶液は、Ca Mg、Al、Baなどの多価金属イオンと反応して 不溶性の珪酸金属塩水和物や珪酸を同時に 成してゲル化する。例えば、珪酸アルカリ 属塩として珪酸ソーダ、多価金属イオンと てCaを用いた場合、化6の反応によりゲル化 る。なお、この反応においてSiO 2 も同時に生成する。この機構により、不溶化 処理剤の強度特性は向上し、また処理剤に撥 水性を付与することができる。
ここで、珪酸アルカリ金属塩としては、 定のものに限定されるものではないが、例 ば、水ガラス、カリウム水ガラス、シリカ ル、リチウム水ガラス、粉末珪酸ソーダ、 末珪酸カリウムを用いることができる。特 、水ガラス、カリウム水ガラス、リチウム ガラスを用いた場合は、その分散効果に基 く減水作用により、より効果的に有害物質 不溶化し、被処理物の強度特性を向上させ ことができる。
ところで、一般ゴミ焼却施設では、燃焼 ス内に塩化水素ガスが大量に発生するので 焼却施設の腐食を防ぐため、現在、大量の ルカリ剤を吹き込む方法を採っている。こ 煙道内のガス温度は通常150~200℃となってい る。
本発明の有害物質の不溶化剤の組成物で る硫化鉄鉱は、前述のように塩酸を活性化 として用いることができ、これにより鉛や 価クロムの強い不溶化効果が生まれる。こ メカニズムを用いて、本発明の不溶化剤を き込み剤として使用することができる。前 の通り、焼却ガスの中には、本発明の活性 剤である塩化水素ガスが高濃度で含まれて るからである。
この場合、煙道を保護するために同時に ルカリ剤を吹き込む必要があり、このアル リ剤として、消石灰、重曹、軽焼マグネシ 、水酸化マグネシウム(ブルーサイト)が挙 られる。
また、この吹き込み剤には活性炭を添加 、ダイオキシンの吸着を行うこともできる 本発明の組成物を吹き込み剤として使用す ことで、事後の不溶化剤添加による混練処 を行う必要がなくなる。
本発明の有害物質の不溶化剤は、さらに 延剤を含有してもよい。この遅延剤は、混 処理に必要な時間、混練後の運搬、埋め立 などの処理に必要な時間を確保するために 固化反応を遅延させる目的で用いられる。 延剤の添加量は、不溶化剤成分合計質量の1 0質量部以下が好ましい。
ここで、遅延剤としては、特定のものに 定されるものではなく、例えば、オキシカ ボン酸塩、スルホン酸ソーダ、澱粉分解生 物、多糖類、有機酸、コンクリート混和剤 アルカリリン酸化合物、炭酸ナトリウム、 酸水素ナトリウムを用いることができる。
なお、本発明の有害物質の不溶化剤を用 て、有害物質を確実に不溶化するためには 不溶化剤と被処理物を十分に混練すること 望ましい。本不溶化剤は微細な無機粒子で 成されるため容易に攪拌・混練を行うこと できるため、特殊な混練方法は必要としな 。実際の処理には、ミキサーを用いた混練 、重機による攪拌混合処理などにより混練 行う方法が用いられる。例えばスタビライ ー、ブルドーザ、バックホウ、自走式土壌 良機、高圧噴射法を用いた混練処理を行う とができ、さらに、ベルトコンベヤーと重 式混合装置の組み合わせや、回転打撃によ 撹拌方法など公知の混練方法を使用しても い。
本発明の有害物質の不溶化剤は、重金属 を含有する石炭灰や焼却灰等と混合して、 全に埋め立て処理を行うことができ、さら 、例えば、粒状物に加工して道路路盤材料 裏込め材として安全にリサイクル利用を行 ことができる。そして、本発明の有害物質 不溶化剤は、固化強度が従来の技術よりも きいため、地盤強度を容易に確保すること でき、また、長期の不溶化効果が期待でき 。
なお、本発明は上記の実施例に限定され ものでなく、本発明の要旨の範囲内におい 種々の変形実施が可能である。
以下、具体例に基づき、さらに詳細に説 する。
土壌に重クロム酸カリウムを添加し、土 中の六価クロム含有量を200mg/kgに調整した 染土を模擬的に作成し、これを湿潤に保っ まま1週間、養生した。
この汚染土壌に表1に示す不溶化剤と水を 添加し、モルタルミキサーにより3分混練後 20℃の恒温で1週間養生を行った。各サンプ を用いて、平成3年環境省告示第46号に示す 法に従って溶出試験を実施した。この結果 表2に示す。
不溶化剤を添加しない土壌の六価クロム 出量は17mg/Lと非常に大きい値を示した。こ に二硫化鉄粉を1.5質量%添加した比較例2で かなり六価クロム溶出量が低下したが、第1 土壌環境基準を満足することはできなかっ 。これに活性化剤である明礬石、焼石膏を 加すると六価クロム溶出量はさらに低下し 、基準以下となった。
ここで、二硫化鉄粉(黄鉄鉱粉)は中国製粉 品(Fe:43%、S:47%、粒度-100μm通過47%)、明礬石と しては東海工業株式会社製(SiO 2 :57.4%、Al 2 O 3 :12.1%、Fe 2 O 3 :0.4%、SO 3 :11.1%、K 2 O:1.6%、Na 2 O:0.8%、CaO:0.3%、粉末度3000ブレーン)、焼石膏 吉野石膏製の半水石膏(含有量91.5%以上、SO 3 :50.5%以上、CaO:35.3%、H 2 O:2.5%以上)を用いた。
土壌に硝酸鉛を添加し、土壌中の鉛含有 を3000mg/kgに調整した汚染土を模擬的に作成 、これを湿潤に保ったまま1週間、養生した 。この汚染土壌に表3に示す不溶化剤と水を 加し、モルタルミキサーにより3分混練後、 メント協会基準JCAS L-01:2003に基づきφ50mm、H 100mmの圧縮強度試験供試体を作成した。この 試体を20℃の恒温で1週間養生を行い、圧縮 度試験を行った。さらに、圧縮強度試験を った試験片を粉砕し、環境省告示第46号に す方法に従い溶出試験を実施した。この結 を表4に示す。
ここで、二硫化鉄粉(黄鉄鉱粉)は中国製粉 品(Fe:43%、S:47%、粒度-100μm通過47%)を、生石灰 は上田石灰製造株式会社製(CaO:97.1%、SiO 2 :0.03%、Al 2 O 3 :0.01%、Fe 2 O 3 :0.01%、MgO:0.5%、ig.loss:1.6%、-0.5mmふるい通過97%) 、硫酸アルミウムは東信化学工業株式会社製 (Al 2 O 3 :16%、Fe:0.06%)、塩化アルミニウムは関東化学 式会社製試薬を用いた。
二硫化鉄粉のみを添加した比較例3では鉛の 溶出量が大きかったが、これに活性化機能を もつ硫酸化合物、塩素化合物を加えることで 鉛の溶出量は低下した。実施例7では石灰を み合わせることで環境基準以下の溶出量と るように処理することができ、この材令7日 の圧縮強度は2.0N/mm 2 示し十分な強度を示した。
本実施例では、アルカリ焼却灰の不溶化 行った。
表5の組成、表6の有害物質含有量の特性 もつ焼却飛灰の溶出抑制について検討した この灰は、一般的なアルカリ焼却灰の組成 有しており、鉛、フッ素を比較的多く含有 ていた。
この灰の環境省令46号に規定する方法に る溶出試験結果を表7に示す。焼却灰の鉛溶 量は処理場への受け入れ基準である第2溶出 量基準を超過していた。また、焼却灰中にカ ルシウムを大量に含んでいるため、フッ素の 溶出量はさほどではなく、第2溶出量基準以 であった。その他の有害物質については全 基準以下の結果となっており、アルカリ焼 飛灰の処理においては、鉛の効率的処理が も重量であることが分かった。
この焼却灰に本発明の不溶化剤を水と一 に加えて、モルタルミキサーにより3分混練 後、20℃の恒温で1週間養生を行った。各サン プルを用いて、平成3年環境省告示第46号に示 す方法に従って溶出試験を実施した。この結 果を表8に示す。
黄鉄鉱粉末のみを添加した比較例におい も、鉛の溶出は低減されるが、本発明の組 である活性化剤成分である硫酸アルミニウ 、硫酸、塩酸とを組み合わせることで、実 例8のようにさらに効果が大きくなり、養生 期間1週間で実施例9、10のように、検出限界 下まで溶出抑制を行うことができた。
ここで濃硫酸:濃度96%、関東化学製試薬、 塩酸:濃度35%、関東化学製試薬、その他の薬 は前述の実施例と同様のものを用いた。
次に鉛、セレン、水銀を含有する焼却飛灰
不溶化処理例について示す。
この未処理の焼却飛灰はpH12.6、有害物質の溶
出量は鉛0.32mg/L、ヒ素0.30mg/L、水銀0.085mg/Lで
った。この焼却飛灰に(塩化マグネシウム50
量%、二硫化鉄50重量%)の組成をもつ不溶化剤
を焼却飛灰の8重量%添加し、3日間密閉容器内
で湿潤養生し、環境省令第13号による溶出試
を実施した。この結果、前記の3有害成分と
も、検出限界以下の溶出量まで低下した。
次に土壌中の有機塩素化合物の還元分解 理例について示す。トリクロロエチレンの 有量が80mg/kgの汚染土壌を模擬的に作成した 。この汚染土壌と組成(塩化マグネシウム50重 量%、二硫化鉄50重量%)の不溶化剤5重量%と水 密閉容器に詰め、手でよく振とうし室温に 12時間養生を行った。その後この土壌を環境 省令46号により溶出試験を行ったところトリ ロロエチレンは検出されなかった。
