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Title:
ENCODER FOR DETECTING BATTERYLESS ABSOLUTE POSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119371
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an encoder for detecting a batteryless absolute position capable of judging the accuracy of absolute position information outputted from the encoder for detecting the batteryless absolute position at power-on and outputting an alarm signal when there is a problem. The encoder is provided with an absolute position calculation unit (6), an absolute position storage unit (7) and a judgment unit (8). The absolute position calculation unit (6) calculates an absolute position including the number of rotations of a rotating shaft to be detected on the basis of detection signals outputted from four reluctance resolvers (RS0-RS3). The absolute position storage unit (7) is provided with a nonvolatile memory for storing an absolute position at power-down which is outputted from the absolute position calculation unit (6) at power-down. The judgment unit (8) compares the absolute position which is outputted from the absolute position calculation unit (6) at power-on and the absolute position at power-down stored in the nonvolatile memory, and outputs the alarm signal when the difference therebetween is larger than a predetermined value.

Inventors:
MAKIUCHI KAZUHIRO
YAMAZAKI TOMOHITO
MIYAJIMA TOORU
KATOU SHIGEHARU
AYUZAWA TOSHIAKI
Application Number:
PCT/JP2009/055068
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 16, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SANYO ELECTRIC CO (JP)
MAKIUCHI KAZUHIRO
YAMAZAKI TOMOHITO
MIYAJIMA TOORU
KATOU SHIGEHARU
AYUZAWA TOSHIAKI
International Classes:
G01B7/30; G01B21/22; G01D5/244; G01D5/249
Foreign References:
JP11500828T
JPH08178693A1996-07-12
JP2000081910A2000-03-21
JPS63235821A1988-09-30
Other References:
See also references of EP 2259016A4
Attorney, Agent or Firm:
NISHIURA, Tsuguharu (JP)
Tsugiharu Nishiura (JP)
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Claims:
 回転軸を有する複数の回転型絶対位置検出器が歯車機構を介して連結されて構成され、被検出回転軸の絶対位置を検出するバッテリレス絶対位置検出用エンコーダであって、
 前記複数の回転型絶対位置検出器から出力される複数の検出信号に基づいて、前記被検出回転軸の回転回数を含む絶対位置を演算する絶対位置演算部と、
 電源遮断時において前記絶対位置演算部から出力される電源遮断時の絶対位置を記憶する不揮発性メモリを備えた絶対位置記憶部と、
 電源投入時において前記絶対位置演算部から出力される前記絶対位置と、前記不揮発性メモリに記憶された前記電源遮断時の絶対位置とを比較し、両者の差が予め定めた値より大きいときにアラーム信号を出力する判定部とを備え、
 前記絶対位置記憶部は、前記歯車機構に含まれる歯車の歯数の組合せから算出可能な前記絶対位置の検出領域の上限を越えた回数を保存するカウンタ部を備え、
 前記絶対位置演算部は、前記カウンタ部に記憶された前記歯車機構に含まれる歯車の歯数の組合せから算出可能な前記絶対位置の検出領域の上限を越えた回数と前記複数の検出信号に基づいて演算した前記絶対位置とに基づいて、現在の絶対位置を演算し、
 前記歯車機構を構成する複数の歯車は同一平面内に配置されており、
 前記複数の回転型絶対位置検出器のうち、前記被検出回転軸に接続される回転軸を有する1台の前記回転型絶対位置検出器が前記歯車機構の一方側に配置され、
 前記1台の回転型絶対位置検出器の前記回転軸に前記歯車機構に含まれる1枚の前記歯車が固定され、
 残りの前記回転型絶対位置検出器が前記歯車機構の他方側に配置され、
 前記残りの回転型絶対位置検出器のそれぞれの前記回転軸に固定された前記歯車が、前記1枚の歯車の周囲に配置されていることを特徴とするバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ。
 回転軸を有する複数の回転型絶対位置検出器が歯車機構を介して連結されて構成され、被検出回転軸の絶対位置を検出するバッテリレス絶対位置検出用エンコーダであって、
 前記複数の回転型絶対位置検出器から出力される複数の検出信号に基づいて、前記被検出回転軸の回転回数を含む絶対位置を演算する絶対位置演算部と、
 電源遮断時において前記絶対位置演算部から出力される電源遮断時の絶対位置を記憶する不揮発性メモリを備えた絶対位置記憶部と、
 電源投入時において前記絶対位置演算部から出力される前記絶対位置と、前記不揮発性メモリに記憶された前記電源遮断時の絶対位置とを比較し、両者の差が予め定めた値より大きいときにアラーム信号を出力する判定部とを備えていることを特徴とするバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ。
 前記回転型絶対位置検出器が、リラクタンスレゾルバである請求項1または2に記載のバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ。
 前記回転型絶対位置検出器が、光学式絶対位置検出器である請求項1または2に記載のバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ。
 前記アラーム信号により前記絶対位置演算部からの前記絶対位置の出力を停止することを特徴とする請求項1または2に記載のバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ。
 前記絶対位置記憶部は、前記歯車機構に含まれる歯車の歯数の組合せから算出可能な前記絶対位置の検出領域の上限を越えた回数を保存するカウンタ部を備え、
 前記絶対位置演算部は、前記カウンタ部に記憶された前記歯車機構に含まれる歯車の歯数の組合せから算出可能な前記絶対位置の検出領域の上限を越えた回数と前記複数の検出信号に基づいて演算した前記絶対位置とに基づいて、現在の絶対位置を演算することを特徴とする請求項2に記載のバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ。
 前記歯車機構を構成する複数の歯車は同一平面内に配置されている請求項2に記載のバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ。
 前記複数の回転型絶対位置検出器のうち、前記被検出回転軸に接続される回転軸を有する1台の前記回転型絶対位置検出器が前記歯車機構の一方側に配置され、
 前記1台の回転型絶対位置検出器の前記回転軸に前記歯車機構に含まれる1枚の前記歯車が固定され、
 残りの前記回転型絶対位置検出器が前記歯車機構の他方側に配置され、
 前記残りの回転型絶対位置検出器のそれぞれの前記回転軸に固定された前記歯車が、前記1枚の歯車の周囲に配置されている請求項7に記載のバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ。
 回転軸を有する複数の回転型絶対位置検出器が歯車機構を介して連結されて構成され、被検出回転軸の絶対位置を検出するバッテリレス絶対位置検出用エンコーダであって、
 前記複数の回転型絶対位置検出器から出力される複数の検出信号に基づいて、前記被検出回転軸の回転回数を含む絶対位置を演算する絶対位置演算部と、
 前記歯車機構に含まれる歯車の歯数の組合せから算出可能な前記絶対位置の検出領域の上限を越えた回数を記憶する不揮発性メモリを含むカウンタ部とを備え、
 前記絶対位置演算部は、前記カウンタ部の前記不揮発性メモリに記憶された前記回数と前記複数の検出信号に基づいて演算した前記絶対位置とに基づいて、現在の絶対位置を演算することを特徴とするバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ。
Description:
バッテリレス絶対位置検出用エ コーダ

 本発明は、被検出回転軸の絶対位置を検 するバッテリレス絶対位置検出用エンコー に関するものである。

 従来、主回転軸に対して歯車機構を介し 連結された複数の従回転軸に連結されて従 転軸の回転角度を検出する複数の絶対位置 出器を備え、主回転軸の絶対位置を検出す バッテリレス絶対位置検出用エンコーダが られている。例えば、特開昭61-4918号公報( 許文献1)には、歯車機構で連結された3つの ゾルバを用いて、回転体の多回転にわたる 対位置を検出するバッテリレス絶対位置検 用エンコーダが開示されている。

 また特許第3704462号公報(特許文献2)には、歯 車機構で連結された4つのリラクタンスレゾ バの位置関係からマルチターンを含めた絶 位置を検出するバッテリレス絶対位置検出 エンコーダが開示されている。この従来の ンコーダでは、外部に出力する必要な領域 囲をカバーできるように歯車の組合せで、 出可能な範囲を広くしている。隣り合う歯 の歯数が素数の関係になるように構成する とで、回転回数が効率よく算出可能になる そして1台のレゾルバを1回転内の領域判別と 回転回数判別の両方の用途に使用している。 また歯車の噛み合わせは2つの平面内に複数 歯車を配置した噛み合わせであるが、偏平 構成するために大径のレゾルバの内周面に 車を配置している。

特開昭61-4918号公報

特許第3704462号公報

 バッテリレス絶対位置検出用エンコーダ 、電源が遮断された場合でも、歯車機構を 成する複数の歯車の位置関係が、被検出回 軸の絶対位置に関する絶対位置情報を保持 ている。そのため本来的には、絶対位置情 を保持するためのバッテリを必要としない バッテリレス絶対位置検出用エンコーダを いると、電源を遮断した後に、何らかの理 で外力が被検出回転軸に加わって被検出回 軸が動いた場合には、歯車機構も動くこと なる。その後、電源が投入されると、外力 よって動いた後の絶対位置情報を出力する このとき仮に絶対位置検出器(例えばレゾル バ)に、断線・誤動作・機械的損傷等が発生 、正しい検出信号が得られなかった場合に 、誤った絶対位置が算出され、エンコーダ 装着された装置が、予想外の動きをしてし う問題が発生することになる。しかしなが 、従来はこのような問題の発生を自己判定 ることができなかった。

 また、たとえ算出された絶対位置が正し 場合でも、例えばメンテナンス作業等で外 によって被検出回転軸があらかじめ定めた 囲外に動かされた場合を検知することがで なかったため、装置の動作時に予想外の動 の発生につながる恐れがあった。

 さらに歯車の組合せで検出可能な絶対位 範囲を大きくとるためには、歯車の歯数を きくとる必要があり、それに従い使用する 対位置検出器(例えばレゾルバ)の誤差許容 も小さくなる。そのため、従来の構成では 絶対位置検出器(例えばレゾルバ)の精度を確 保するために、製造コストが高くなる問題が あった。特に、前述の特許文献2に示された 成では、最初の第1段目の絶対位置検出器(レ ゾルバ)RS1は1回転内の領域判別と回転回数の 別の両方の用途に使用されるため、特に精 が要求されていた。

 また特許文献2に記載の構成のように、大 径のレゾルバの中に歯車を入れ込む構成はエ ンコーダサイズが小さくなると、製造するこ とが難しくなる。また歯車機構を小径のエン コーダに適用すると、レゾルバ検出部と歯車 機構を縦方向に積むことになり、軸線方向の 小型化が困難であった。

 本発明の目的は、電源投入時にバッテリ ス絶対位置検出用エンコーダから出力され 絶対位置情報の確からしさを判定し、確か しさに問題があった場合には、アラーム信 を出力することができるバッテリレス絶対 置検出用エンコーダを提供することにある

 本発明は、回転軸を有する複数の回転型 対位置検出器が歯車機構を介して連結され 構成され、被検出回転軸の絶対位置を検出 るバッテリレス絶対位置検出用エンコーダ 改良の対象とする。本発明で使用する回転 絶対位置検出器としては、リラクタンスレ ルバや、光学式絶対位置検出器を用いるこ ができる。本発明のバッテリレス絶対位置 出用エンコーダは、絶対位置演算部と、絶 位置記憶部と判定部とを備えている。絶対 置演算部は、複数の回転型絶対位置検出器 ら出力される複数の検出信号に基づいて、 検出回転軸の回転回数を含む絶対位置を演 する。そして絶対位置記憶部は、電源遮断 において絶対位置演算部から出力される電 遮断時の絶対位置を記憶する不揮発性メモ を備えている。なお不揮発性メモリへの書 込みは電源遮断時に基板回路上のコンデン に蓄えられた電荷のみで行うため、不揮発 メモリは、できるだけ書き込み時間が早い のが望まれる。書き込み時間が早い不揮発 メモリを用いることで、書き込みに必要な 荷を確保するための大容量のコンデンサは 要にできる。そして判定部は、電源投入時 おいて絶対位置演算部から出力される絶対 置と、不揮発性メモリに記憶された電源遮 時の絶対位置とを比較し、両者の差が予め めた値より大きいときにアラーム信号を出 する。すなわち判定部は、電源投入時にバ テリレス絶対位置検出用エンコーダから出 される絶対位置情報の確からしさを判定し 確からしさが低い場合にアラーム信号を出 する。出力されたアラーム信号により行う 処理は任意である。例えば、後処理として 、警報器から警報を発生すること、アラー 信号により絶対位置演算部からの絶対位置 出力を停止すること、エンコーダが装着さ ている装置の起動をアラーム信号で停止さ ることが考えられる。

 本発明によれば、電源遮断後に外力によ て被検出回転軸があらかじめ定めた範囲外 動かされた場合や、絶対位置検出器で故障 発生することにより、電源投入時に出力さ る絶対位置が電源遮断前の絶対位置と異な てしまう事態が発生した場合、判定部から ラーム信号が出力される。その結果、アラ ム信号に基づいて、警報を発したり、エン ーダを装着した装置を起動させないように れば、装置が想定外の動きをすることを阻 することができる。

 また絶対位置記憶部には、歯車機構に含 れる歯車の歯数の組合せから算出可能な絶 位置の検出領域の上限を越えた回数を保存 るカウンタ部を設けることができる。なお のカウンタ部は前述の回数の情報を保存す 不揮発性メモリを含んでいるのが好ましい このようなカウンタ部を絶対位置記憶部に けたときには、絶対位置の検出領域の上限 越えた回数と複数の検出信号に基づいて演 した絶対位置とに基づいて、現在の絶対位 を演算するように、絶対位置演算部を構成 ればよい。このようにすると絶対位置の検 領域の上限を無くすことができる。また歯 機構により定める検出範囲を小さいものと ても、絶対位置の検出領域を無限のものと ることができる。

 また歯車機構を構成する複数の歯車を同 平面内に配置すると、歯車機構の小型化と ンコーダのサイズの小型化が容易になる。 たエンコーダの寸法のうち、被検出回転軸 軸線方向の寸法を小さいものとすることが きる。

 複数台の回転型絶対位置検出器のうち、 検出回転軸に接続される回転軸を有する1台 の回転型絶対位置検出器を歯車機構の一方側 に配置する。そしてこの1台の回転型絶対位 検出器の回転軸に歯車機構に含まれる1枚の 車を固定する。更に、残りの回転型絶対位 検出器を歯車機構の他方側に配置する。そ て残りの回転型絶対位置検出器のそれぞれ 回転軸に固定された歯車を、前記1枚の歯車 の周囲に配置する。このようにするとエンコ ーダを小型化することができる。

 特に、検出範囲を無限のものとしたバッ リレス絶対位置検出用エンコーダは、少な とも絶対位置演算部とカウンタ部を含む絶 位置記憶部とを備えていればよい。

本発明のバッテリレス絶対位置検出用 ンコーダの一実施の形態の構成を概略的に す図である。 本実施の形態のバッテリレス絶対位置 出用エンコーダの一部を断面にして示した 分断面図である。

 以下図面を参照して、本発明のバッテリ ス絶対位置検出用エンコーダの実施の形態 詳細に説明する。図1は、本発明のバッテリ レス絶対位置検出用エンコーダの一実施の形 態の構成を概略的に示す図ために、歯車機構 GMの構成を示す図と、演算を実行するために 要な要素を示すブロック図とを合わせて示 ている。また図2は、本実施の形態のバッテ リレス絶対位置検出用エンコーダの一部を断 面にして示した部分断面図である。

 図1に示すように、本実施の形態のバッテ リレス絶対位置検出用エンコーダは、それぞ れ回転軸S0乃至S3を有する4つの回転型絶対位 検出器として用いられるリラクタンスレゾ バRS0乃至RS3が歯車機構GMを介して連結され 構成されている。回転軸S0は、図示しない例 えばモータの出力軸(被検出回転軸)に接続さ る。図2には、二つのリラクタンスレゾルバ RS0及びRS3だけを図示してある。そして図1に 、4つのリラクタンスレゾルバRS0乃至RS3はブ ック図で示してある。4本の回転軸S0乃至S3 連結する歯車機構GMは、4本の回転軸S0乃至S3 それぞれ連結された平歯車G0乃至G3が、同じ 平面内で噛み合って回転するように構成され ている。本実施の形態では、歯車G0の歯数と 車G1の歯数を等しくし、リラクタンスレゾ バRS1を1回転内の領域判別用として用いる。 転回数を判別するための歯車は、リラクタ スレゾルバRS2の歯車G2とリラクタンスレゾ バRS3の歯車G3の2つとした。具体的には、歯 G0及びG1の歯数を28歯、歯車G2の歯数を27歯、 車G3の歯数を29歯としている。

 図1及び図2において、符号1を付した部材 、歯車機構GMとリラクタンスレゾルバRS0の ータ部10及びステータ部20が収納されるギヤ ックスである。また図2に示すように、ギヤ ボックス1の上には、3つのリラクタンスレゾ バRS1乃至RS3の回転軸S1乃至S3を回転可能に支 持するためのベアリングBと、3つのリラクタ スレゾルバRS1乃至RS3のロータ部13及びステ タ部23が収納されるケース本体2が固定され いる。そしてケース本体2内には、ギヤボッ ス1とは反対側の空間内に回路基板3が収納 れている。回路基板3上には、図1に示した演 算回路が実装されている。ケース本体2の端 4からは、回路基板3から延びる複数の端子5 外側に延び出ている。

 図2に示すように、本実施の形態では、4 のリラクタンスレゾルバRS0乃至RS3のうち、 検出回転軸に接続される回転軸S0を有するリ ラクタンスレゾルバRS0を歯車機構GMの一方側 配置している。そして残りの3台のリラクタ ンスレゾルバRS1乃至RS3を歯車機構GMの他方側 配置している。そして中心の歯車G0の周囲 、他の歯車G1乃至G3を配置しているので、エ コーダの全体形状を小型にすることができ 。

 回路基板3上に実装された演算回路は、図 1に示すように、絶対位置演算部6と、絶対位 記憶部7と、判定部8と、電源監視部9とを備 ている。絶対位置演算部6は、4つのリラク ンスレゾルバRS0乃至RS3からそれぞれ出力さ る複数の検出信号に基づいて、被検出回転 としての回転軸S0の回転回数を含む絶対位置 を演算する。なお絶対位置の演算に関しては 、特許文献2に基本的な考え方が詳しく記載 れているので、ここでは説明を省略する。

 絶対位置記憶部7は、電源遮断時において 絶対位置演算部6から出力される電源遮断時 絶対位置を記憶する不揮発性メモリ7Aを記憶 素子として内部に備えている。なお不揮発性 メモリ7Aへの書き込みは電源遮断時に回路基 3上に設けたコンデンサに蓄えられた電荷の みで行うため、不揮発性メモリ7Aは、できる け書き込み時間が早いものが望まれる。書 込み時間が早い不揮発性メモリ7Aを用いる とで、書き込みに必要な電荷を確保するた の大容量のコンデンサは不要にできる。そ で具体的な不揮発性メモリ7Aとしては、例え ばラムトロンから販売されているような、1 の書き込みアクセス時間が30ns以内の高速で 作し、かつ書き換え回数に制限が無い不揮 性メモリを用いることができる。以下、不 発性メモリ7Aへの書き込みの具体的な構成 ついて述べる。回路基板3上の回路への供給 源電圧は5Vであり、不揮発性メモリ7Aへの書 き込みは3.3Vで行われる。電源監視部9は5Vの 源電圧の遮断を検出する電源監視素子を備 ている。本実施の形態の構成では、電源監 部9は、4.2Vまで電源電圧が低下すると、電源 が遮断されたと認識し、絶対位置記憶部7に まれる図示しない書き込み回路は不揮発性 モリ7Aへの書き込み動作に入る。本実施の形 態では、電源ラインの安定化のために回路基 板3上に備えているタンタルコンデンサとセ ミックコンデンサに蓄えられている電荷の で不揮発性メモリ7Aへの書き込みを行う。本 実施の形態の場合、電源電圧が4.2Vから3.3Vに 下するまでの時間は3ms以上あることが実験 に確認できている。そして不揮発性メモリ7 Aに8ワード分の情報を書き込む必要があると た場合でも、全データの書き込みにかかる 間は40μs以内である。したがって書き込み ために、十分なマージンを確保できている このように高速で書き込みを行うことがで る不揮発性メモリを使用することで、容量 大きいアルミ電解コンデンサ等を装備する となく、安定した不揮発性メモリへの書き みを実現することができる。

 判定部8は、電源監視部9がエンコーダへ 電源投入を検出したときに、絶対位置演算 6から出力される絶対位置と、絶対位置記憶 7内の不揮発性メモリ7Aに記憶された電源遮 時の絶対位置とを比較して、両者の差が予 定めた値より大きいときにアラーム信号を 力する。これは電源遮断中に、外部からの で回転軸が回転させられた場合には、電源 断時に不揮発性メモリ7Aに保存された絶対 置と現在位置との間に差が生じるからであ 。電源監視部9が電源の投入を検出したとき 、歯車機構GMで結合された4台のレゾルバRS0 びRS3が出力する検出信号の関係から算出す 現在の絶対位置と不揮発性メモリ7Aに保存 れた過去の絶対位置の差が一定の許容値内 あれば、4台のレゾルバRS0乃至RS3の検出信号 ら算出された絶対位置を採用する。そして 対位置の差があらかじめ設定した許容回転 数差を超えている場合には、電源遮断中に 力により通常ではありえない領域までモー が回転しているか、または4台のレゾルバRS0 及びRS3のいずれかに故障が発生したと判定部 8が判定をして、アラームを発生させる。こ でアラームを発生させる許容回転回数差の め方は、エンコーダを実装した装置毎に異 るため、エンコーダを使用する装置毎に許 回転回数差を適宜に設定すればよい。

 なおエンコーダから出力されたアラーム 号により行う後処理は任意である。例えば 後処理としては、警報器から警報を発生す こと、アラーム信号により絶対位置演算部6 からの絶対位置の出力を停止すること、エン コーダが装着されている装置の起動をアラー ム信号で停止させることが考えられる。

 本実施の形態によれば、電源遮断時に外 によって被検出回転軸が動いたり、リラク ンスレゾルバで故障が発生することにより 電源投入時に出力される絶対位置が電源遮 前の絶対位置と異なってしまう事態が発生 ると、判定部8からアラーム信号が出力され るので、アラーム信号に基づいて、適正な対 処をすることにより、エンコーダを実装した 装置が想定外の動きをすることを阻止するこ とができる。

 また本実施の形態では、絶対位置記憶部7 が、歯車機構GMに含まれる歯車の歯数の組合 から算出可能な絶対位置の検出領域の上限 越えた回数を保存するカウンタ部7Bを備え いる。なおこのカウンタ部7Bは前述の回数の 情報を保存する不揮発性メモリを含んで構成 されている。なおカウンタ部7Bで使用する不 発性メモリとして、本実施の形態では、前 の不揮発性メモリ7Aを利用している。本実 の形態の絶対位置演算部6は、演算した絶対 置が絶対位置の検出領域の上限を越えた回 と4台のレゾルバRS0乃至RS3からの検出信号に 基づいて演算した絶対位置とに基づいて、現 在の絶対位置を演算するように構成されてい る。このようにすると、絶対位置の検出領域 の上限を無くすことができる。また歯車機構 GMにより定める検出範囲を小さいものとして 、絶対位置の検出領域を無限のものとする とができる。

 本実施の形態では、歯車機構GMを構成す 4枚の歯車を同一平面内に配置しているが、 発明を適用するにあたって、歯車機構の構 及び使用するレゾルバの台数は任意である また複数台のレゾルバの配置構造も本実施 形態に限定されるものではなく、他の配置 造を採用してもよいのは勿論である。

 また本実施の形態では、歯車機構GMに含 れる歯車の歯数の組合せから算出可能な絶 位置の検出領域の上限を越えた回数を保存 るカウンタ部7Bを絶対位置記憶部7に設けて るが、検出する絶対位置を有限のものとす 場合には、カウンタ部7Bは必要ない。

 さらに上記実施の形態では、回転型絶対 置検出器として、リラクタンスレゾルバを いたが、光学式絶対位置検出器を用いても いのは勿論である。

 本発明によれば、電源遮断後に外力によ て被検出回転軸があらかじめ定めた範囲外 動かされた場合や、絶対位置検出器で故障 発生することにより、電源投入時に出力さ る絶対位置が電源遮断前の絶対位置と異な てしまう事態が発生すると、判定部からア ーム信号が出力されるので、電源投入時に ッテリレス絶対位置検出用エンコーダから 力される絶対位置情報の確からしさを判定 ることができる。そしてアラーム信号に基 いて、警報を発したり、エンコーダを装着 た装置を起動させないようにすれば、装置 想定外の動きをすることを阻止することが きる効果が得られる。