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Patent Searching and Data


Title:
ENGAGING LEG AND CLAMP USING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/131013
Kind Code:
A1
Abstract:
An engaging leg (101) mounted to a belt clamp (1) and inserted and held in a mounting hole (6) in a body panel (5) of a vehicle. The distance L1, measured in the direction (P) of projection of a pair of engaging pieces (12), from an axis (9) to the outer peripheral surface of a pivoting support point section (15) located in a cross-section vertical to the axis and including pivoting support points (16) which are the center of pivoting of the pair (12) of engaging pieces is set smaller than the distance L2 from the axis (9) to the outer peripheral surface of an insertion section (11). By this, the pivoting support point section (15) has a shape recessed inward from the insertion section (11). As a result, the wall thickness of the lower half portion of the insertion section (11) is increased without changing the cross-sectional area of the pivoting support point section (15). This increases holding force without an increase in an insertion load of the engaging leg (101). Thus, holding force of the engaging leg is increased without an increase in an insertion load of the engaging leg into the mounting hole in the panel. Alternatively, the outer peripheral sections of the pair of engaging pieces (12) are formed in the same shape as conventional products, a pivoting support point section (24) is provided to the engaging leg, and the pivoting support point section (24) is provided with recesses (25) at those portions of a pair of escape holes (13 (22)) at which the pivoting points (16 (23)) of the engaging pieces (12) are formed. This provides the same result as that obtained by the construction above.

Inventors:
YOSHIOKA TAKAO (JP)
OGURA KUNIHITO (JP)
WAKAMATSU HIROYUKI (JP)
SUNOHARA MAKOTO (JP)
WADA HIROFUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/057243
Publication Date:
October 29, 2009
Filing Date:
April 09, 2009
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA AUTO BODY CO LTD (JP)
YOSHIOKA TAKAO (JP)
OGURA KUNIHITO (JP)
WAKAMATSU HIROYUKI (JP)
SUNOHARA MAKOTO (JP)
WADA HIROFUMI (JP)
International Classes:
F16B19/00; F16B2/08
Foreign References:
JP2006153049A2006-06-15
JPH0287109U1990-07-10
JPH0326633U1991-03-18
JP2006170311A2006-06-29
JP2006170310A2006-06-29
Attorney, Agent or Firm:
SUGAWARA, Masatsune (JP)
Masamichi Sugawara (JP)
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Claims:
 平板状の基板部と、その一方の面から延設される挿入部とを備え、前記挿入部がパネルに設けられた取付孔に挿入されて保持される係止脚であって、
 前記挿入部には、該挿入部に設けられた回動支点を中心にその軸線と交差する方向に往復回動可能で、先端部を前記挿入部の外周面よりも外側に突出させた一対の係止片と、前記一対の係止片が回動したときにそれらを退避させるための逃し穴とが設けられ、
 前記一対の係止片は、前記挿入部が前記パネルの取付孔に挿入されるときに互いに接近する方向に回動するとともに、前記挿入部が前記パネルの取付孔に挿入されたときに互いに離隔する方向に回動するように設けられ、
 前記各係止片の突出方向における前記軸線から前記挿入部の外周面までの長さを、同じく前記軸線から前記一対の係止片の回動支点を含む軸直角断面の外周面までの長さよりも長くしたことを特徴とする係止脚。
 平板状の基板部と、その一方の面から延設される挿入部とを備え、前記挿入部がパネルに設けられた取付孔に挿入されて保持される係止脚であって、
 前記挿入部には、該挿入部に設けられた回動支点を中心にその軸線と交差する方向に往復回動可能で、先端部を前記挿入部の外周面よりも外側に突出させた一対の係止片と、前記一対の係止片が回動したときにそれらを退避させるための逃し穴とが設けられ、
 前記一対の係止片は、前記挿入部が前記パネルの取付孔に挿入されるときに互いに接近する方向に回動するとともに、前記挿入部が前記パネルの取付孔に挿入されたときに互いに離隔する方向に回動するように設けられ、
 前記各係止片の突出方向における前記軸線から前記挿入部の逃し穴の内周面までの長さを、同じく前記軸線から前記一対の係止片の回動支点を含む軸直角断面の内周面までの長さよりも短くしたことを特徴とする係止脚。
 前記逃し穴において、前記一対の係止片の回動支点を含む軸直角断面の内周面に凹部を形成したことを特徴とする請求の範囲第2項に記載の係止脚。
 前記逃し穴は、前記軸線方向に貫通状態で設けられていることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の係止脚。
 前記逃し穴には、その軸直角方向の断面積を二等分するリブが設けられていることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の係止脚。
 前記挿入部における各係止片の回動支点を含む軸直角断面の面積と、前記軸直角断面におけるせん断応力との積によって求められる前記パネルの取付孔に対する係止脚の保持力が、設定値よりも大であることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の係止脚。
 請求の範囲第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の係止脚を有することを特徴とするクランプ。
Description:
係止脚及びそれを用いたクラン

 本発明は、例えば車両のボディパネルに イヤハーネスを固定するためのクランプに けられる係止脚、及びそれを用いたクラン に関するものである。

 車両のボディパネルにワイヤハーネスや ューブを配索するために、ベルトクランプ 使用される場合がある(例えば、特許文献1 参照)。このベルトクランプは樹脂材より成 、ワイヤハーネスに巻き付けられるベルト と、ボディパネルの取付孔に挿入される係 脚とを備えている。

 図14A及び図14Bに示されるように、この係 脚100は、ボディパネル51の取付孔52よりも大 きな面積を有する平板状の基板部53と、基板 53の底面部から延設される挿入部54とを備え ている。挿入部54の外周面には、一対の係止 55が突設されている。一対の係止片55は、挿 入部54の外周面からその回動支点56を含む軸 角断面(回動支点部57)を除いて切り抜かれて て、軸線58と交差する方向に回動(弾性変形) 可能である。また、挿入部54には、弾性変形 せた一対の係止片55を退避させるための各 し穴59が設けられている。

 従来の係止脚100をボディパネル51の取付 52に挿入させるときの挿入荷重と、取付け状 態における保持力を計測したところ、挿入荷 重が20~40Nであり、保持力が150~200Nであった。 して、従来の係止脚100に対し、それをボデ パネル51から抜き取る方向に保持力を超え 荷重を作用させると、一対の係止片55に作用 する力が挿入部54の先端部に及び、図14Bに示 れるように、挿入部54の先端部に裂け目60を 生じさせる場合がある。

 近時、この種の係止脚100に対して保持力の ップ(例えば、300N以上)が要求されている。 のため、図14Aに二点鎖線で示すように、挿 部54の長さ54’を大きくすると回動支点部57 肉厚も厚くなってしまう。この結果、一対 係止片55が弾性変形しにくくなり、ボディ ネル51の取付孔52への挿入荷重が大きくなっ しまう。また、係止脚100における挿入部54 長さは、ボディパネル51内の部材との干渉を 避けるため、できるだけ短くすることが望ま しく、挿入部54の下半部を長くすることによ て挿入部54の剛性を高めることは好ましく い。

特開2006-153049号公報

 本発明は、上記した事情に鑑み、係止脚 おいて、パネルの取付孔への挿入荷重を大 くすることなく、保持力が大きくなるよう することを課題としている。

課題を解決するための手段及び発明の 効果

 上記した課題を解決するための本発明は、
 平板状の基板部と、その一方の面から延設 れる挿入部とを備え、前記挿入部がパネル 設けられた取付孔に挿入されて保持される 止脚であって、
 前記挿入部には、該挿入部に設けられた回 支点を中心にその軸線と交差する方向に往 回動可能で、先端部を前記挿入部の外周面 りも外側に突出させた一対の係止片と、前 一対の係止片が回動したときにそれらを退 させるための逃し穴とが設けられ、
 前記一対の係止片は、前記挿入部が前記パ ルの取付孔に挿入されるときに互いに接近 る方向に回動するとともに、前記挿入部が 記パネルの取付孔に挿入されたときに互い 離隔する方向に回動するように設けられ、
 前記各係止片の突出方向における前記軸線 ら前記挿入部の外周面までの長さを、同じ 前記軸線から前記一対の係止片の回動支点 含む軸直角断面の外周面までの長さよりも くしたことを特徴としている。

 本発明に係る係止脚は、上記したように 成されているため、一対の係止片を回動さ る回動支点を含む軸直角断面(回動支点部) 長さをそのままにして、挿入部の下半部を 方に張り出させることにより、その肉厚を くしている。この結果、一対の係止片を回 させてパネルの取付孔に挿入するときの挿 荷重を大きくすることなく、前記取付孔に り付けられた状態における係止脚の保持力 大きくすることができる。

 上記した係止脚は、挿入部の下半部を外 に張り出させることによって、その肉厚を くする形態であるが、挿入部の下半部を内 に張り出させることによって、その肉厚を くしてもよい。例えば、係止脚の逃し穴に いて、一対の係止片の回動支点を含む軸直 断面の内周面に凹部を形成することにより 各係止片の突出方向における軸線から挿入 の逃し穴の内周面までの長さを、同じく軸 から一対の係止片の回動支点を含む軸直角 面の内周面までの長さよりも短くすること できる。

 この場合、一対の係止片を退避させるた の逃し穴が、基板部と挿入部の全体に亘っ 貫通状態で設けられていると、係止脚の製 工程において、成形型(特に、逃し穴を形成 するための成形型)を離型させることが容易 なる。

 この逃し穴に、その軸直角方向の断面積 二等分するリブを設けることができる。こ により、係止脚の支柱部分の剛性が高めら 、パネルの取付孔に取り付けられた状態で 止脚が回転しにくくなる。

 そして、係止脚の挿入部における各係止 の回動支点を含む軸直角断面の面積と、軸 角断面におけるせん断応力との積によって められる前記パネルの取付孔に対する係止 の保持力を、設定値(例えば、300N)よりも大 することができる。これにより、従来の係 脚よりも遥かに大きな力に対抗することが きる。

 上記した係止脚を、クランプ(例えば、ベ ルトクランプ)の係止脚として用いることが きる。これにより、ワイヤハーネスやチュ ブ類をベルトクランプを介して、例えば車 のボディパネルに強固に固定することがで る。

本発明に係るベルトクランプ1の正面 である。 同じく右側面図である。 使用状態のベルトクランプ1の側面図で ある。 第1実施例の係止脚101の上方からの斜 図である。 同じく下方からの斜視図である。 係止脚101の正面図である。 同じく側面図である。 同じく底面図である。 係止脚101の正面断面図である。 係止脚101をボディパネル5の取付孔6に 入させる途中の状態の作用説明図である。 係止脚101をボディパネル5の取付孔6に 入させた状態の作用説明図である。 第2実施例の係止脚102の上方からの斜 図である。 同じく下方からの斜視図である。 係止脚102の平面図である。 同じく正面図である。 同じく側面図である。 同じく底面図である。 係止脚102の正面断面図である。 係止脚102の製造方法を示す概略図で る。 図10Aの次工程を示す概略図である。 第3実施例の係止脚103の上方からの斜 図である。 同じく下方からの斜視図である。 係止脚103の正面図である。 同じく側面図である。 同じく底面図である。 係止脚103の正面断面図である。 従来の係止脚100の正面断面図である 挿入部54に裂け目60が入った係止脚100 側面図である。

 本発明の実施例について説明する。図1A 本発明に係るベルトクランプ1の正面図、図1 Bは同じく右側面図、図2は使用状態のベルト ランプ1の側面図、図3Aは第1実施例の係止脚 101の上方からの斜視図であり、図3Bは同じく 方からの斜視図、図4Aは係止脚101の正面図 図4Bは同じく側面図、図4Cは同じく底面図、 5は係止脚101の正面断面図である。本明細書 においては、クランプの一例であるベルトク ランプに設けられた係止脚について説明する 。

 図1A及び図1Bに示されるように、ベルトク ランプ1は樹脂材(例えば、ポリプロピレン)、 より成り、係止脚(第1実施例の係止脚101)と、 多数の歯部2aが刻設された長尺状のベルト部2 と、ベルト部2を挿通させて、その歯部2aと係 合する爪部3aが突出された係合部3とを備えて いる。このベルトクランプ1を使用するとき 、図2に示されるように、ベルト部2によって ワイヤハーネス4を巻き付ける。この状態で 止脚101を、車両のボディパネル5の取付孔6に 挿入させる。本実施例の係止脚101は、幅が7mm 、長さが12mmで、両端部が半円形状に形成さ た7×12の取付孔6に取り付けられる。

 第1実施例の係止脚101について説明する。 図3A及び図3Bに示されるように、係止脚101は 長方形平板状の基板部7と、基板部7の長尺方 向の両側面部から斜め下方に向かって突出す る弾性変形可能な一対のスタビライザ8と、 板部7の底面部から、軸線9を同一にして下方 に延設された挿入部11とを備えている。挿入 11の下半部(最初にパネル5の取付孔6に挿入 れる部分)は、取付孔6への挿入を容易にすべ く斜めに切除されているとともに、挿入部11 軸直角断面は、パネル5の取付孔6よりも僅 に小さな相似形状となっている。挿入部11に おける短尺方向の側面部には、一対の係止片 12が設けられている。一対の係止片12は、基 部7の長尺方向に沿って突出されている。以 、基板部7の長尺方向を、「一対の係止片12 突出方向P」と記載する。また、挿入部11の 面部から基板部7の底面部にかけて一対の逃 し穴13が、軸線9の方向に設けられている。係 止片12と逃し穴13については、後述する。な 、図3A以降においては、ベルト部2及び係合 3の図示を省略している。

 図4A、図4B、図4C及び図5を参照しながら、 一対の係止片12について説明する。一対の係 片12は軸線9を挟んで対称に設けられている め、ここでは一方(右側)の係止片12について のみ説明する。挿入部11の短尺方向の側面部 おける高さ方向のほぼ中央部の部分が、略 U字状の切れ目14によって切り抜かれること より、係止片12が形成されている。係止片12 は、その下端部(回動支点部15)において挿入 11と連結されている。この回動支点部15は、 止片12を回動させる回動支点16を含む挿入部 11の軸直角断面を意味している。そして、回 支点部15は、一対の係止片12の突出方向Pに ける挿入部11の外周面よりも内側(軸線9の側) に、円弧状にえぐられて設けられている。換 言すれば、挿入部11の外周面は、回動支点部1 5よりも外方に張り出して設けられている。 のため、係止脚101の軸線9から、一対の係止 12の突出方向Pにおける回動支点部15の外周 までの長さL1は、軸線9から同じく挿入部11の 外周面までの長さL2よりも少し短くなってい 。

 係止片12の回動支点部15から斜め上方に向 かって傾斜面17が形成されていて、その上部 挿入部11の外周面よりも外方に突出する断 略三角形状の爪部18が設けられている。また 、爪部18の上端縁から軸線9の方向に沿って、 平面視において円弧形状のストッパ部19が、 線9方向に延設されている。係止脚101の軸線 9から突出方向Pにおけるストッパ部19までの さL3は、軸線9から同じく挿入部11の外周面ま での長さL2よりも少し長い。

 そして、挿入部11には、その高さ方向に2 の逃し穴13が設けられていて、それらの間 リブ21が設けられている。このリブ21により 挿入部11の剛性がより高められている。係 片12は、一方の逃し穴13と逆U字状の切れ目14 により、回動支点部15を除く部分が挿入部11 の外周面から切り抜かれていて、回動支点部 15内の回動支点16を中心として、軸直角方向 回動(弾性変形)可能である。係止片12が軸線9 の側に向かって回動されたとき、係止片12は 応する逃し穴13に退避される。係止片12が、 軸線9の側に向かって最大に回動されたとき 爪部17の外周縁は、挿入部11の外周面よりも かに内側に配置される(図6A参照)。

 第1実施例の係止脚101を、ボディパネル5 取付孔6に挿入するときの作用について説明 る。図6Aに示されるように、挿入部11が、ボ ディパネル5の取付孔6に挿入される。挿入部1 1の下半部が斜めに切除されているため、挿 部11を挿入する作業が容易である。また、挿 入部11の軸直角断面形状は、取付孔6の断面形 状よりも僅かに小さい相似形状となっている ため、挿入部11が挿入中にがたつくことはな 。

 図6Aに示されるように、係止脚101の一対 係止片12の傾斜面17と、ボディパネル5の取付 孔6の周縁部とが当接する。更に係止脚101を し込むと、一対の係止片12が取付孔6の内周 に押圧され、回動支点16を中心に弾性変形し て、軸直角方向の内側に向かって互いに接近 する方向に回動される。図6Aにおいて、その 態のボディパネル5と係止片12とを二点鎖線 示す。回動された一対の係止片12は、対応 る逃し穴13に退避される。

 そして、図6Bに示されるように、ボディ ネル5の取付孔6が一対の係止片12の爪部18を えると、取付孔6による一対の係止片12の押 状態が解除される。各係止片12は弾性復元し て、軸直角方向の外側に向かって、互いに離 隔する方向に回動される。そして、各係止片 12の弾性復元力により、ストッパ部19がボデ パネル5の取付孔6の内周面を押圧する。軸線 9から一対の係止片12の突出方向Pにおけるス ッパ部19までの長さL3は、軸線から同じく挿 部11の外周面までの長さL2よりも少し長い。 このため、一対の係止片12の爪部18が弾性復 力を有したまま(換言すれば、一対の係止片1 2が完全に戻りきらずに)、取付孔6の内周面を 押圧する。また、ボディパネル5により上方 向かって押圧された一対のスタビライザ8が その弾性復元力でもってボディパネル5を下 方に押圧する(図2参照)。即ち、ボディパネル 5の取付孔6に挿入された係止脚101は、一対の 止片12がボディパネル5をそれらの突出方向P (水平方向)に押圧するとともに、一対のスタ ライザ8がボディパネル5を軸線9方向に押圧 る(図2参照)。これにより、係止脚101がボデ パネル5に安定状態で取り付けられる。

 ボディパネル5に取り付けられた係止脚101 の軸線9の方向に何らかの力が加わり、係止 101がボディパネル5から引き抜かれた場合を える。従来の係止脚101の場合、図14Aに示さ るように、ボディパネル51の取付孔52への挿 入を容易にして、案内性を確保するために、 挿入部54の幅54’を小さくしていた。すると 図14Bに示されるように、係止脚101を引き抜 力が挿入部54の下半部に及び、挿入部54に裂 目60を生じさせてしまう。これに対して、 実施例の係止脚101の場合、図5に示されるよ に、挿入部11と一対の係止片12とを段付き形 状で形成することにより、両者の接続部(各 止片12の回動支点16が含まれる軸直角断面、 動支点部15)の面積をそのままにして、挿入 11の下半部の肉厚を厚くしている。これに り、一対の係止片12の回動(弾性変形)の容易 を阻害することなく、挿入部11の下半部の 厚を厚くして、挿入部11の下半部の剛性が高 くなる。即ち、回動支点部15の面積及び挿入 11の高さをそのままにして、係止脚101の保 力を大きくすることができる。

 第1実施例の係止脚101の保持力を算出する 。第1実施例の係止脚101は、ポリプロピレン り成り、ボディパネル5に設けられた所定の きさ(例えば、7×12)の取付孔6に挿入される そして、挿入部11において最も肉厚の薄い部 分である回動支点部15の軸直角断面積と、ポ プロピレンのせん断応力との積から、一対 係止片12の最大せん断力(係止脚101の保持力) を求めると、約350Nであった。

 ここで、係止脚101の保持力の設定値を300N とすると、第1実施例の係止脚101では、最も 厚の薄い部分である回動支点部15の最大せん 断力が300Nを超えている。これは、第1実施例 係止脚101が、少なくとも300Nの引き抜き力に 耐えられることを意味している。

 次に、図7A、図7B、図8A、図8B、図8C、図8D び図9を参照しながら、第2実施例の係止脚10 2について、第1実施例の係止脚101と異なる部 についてのみ説明する。上記した第1実施例 の係止脚101は、挿入部11の下半部を、各係止 12の回動支点部15よりも段付き状態で外方に 突出させることにより、回動支点部15の断面 を従来のものと同一にしながら、挿入部11 肉厚を厚くした場合である。これに対して 第2実施例の係止脚102は、一対の係止片12の 周部分の形状は従来のものと同様にして、 対の逃し穴22において各係止片12の回動支点2 3が設けられている部分(回動支点部24)に凹部2 5を形成した場合である。そして、一対の逃 穴22の内周面に凹部25を形成するために、各 し穴22は、軸線9の方向に貫通状態で設けら ている。この結果、図9に示されるように、 一対の係止片12の突出方向Pにおける軸線9か 逃し穴22の内周面までの長さL4よりも、同じ 軸線9から凹部25までの長さL5の方が長くな ている。これにより、回動支点部24の面積を 、従来のものと同一とし、一対の係止片12の 動(弾性変形)を容易にさせたまま、挿入部26 の下半部の肉厚を従来のものよりも厚くする ことができる。この結果、係止脚102の挿入荷 重を大きくさせることなく、保持力を大きく することができる。

 第2実施例の係止脚102の製造方法について 、図10A及び図10Bを参照しながら簡単に説明す る。図10Aに示されるように、各成形型(内型27 、外型28及び上型29)によって囲まれて形成さ たキャビティ31に溶融樹脂32が流入される。 この溶融樹脂32が固化した後、図10Bに示され ように、外型28と上型29とが離型される。続 いて、一対の係止片12がそれらの回動支点23 中心に外方に回動(弾性変形)される。これに より、内型27の凹部形成突起27aと各係止片12 内周面との干渉が回避され、内型27を上方に 引き抜くことが可能となる。なお、図10A及び 図10Bにおいては、各係止片12の切れ目14を形 するための成形型(スライドコア)の図示を省 略している。

 第2実施例の係止脚102の場合、挿入部26の 周面に凹部25を形成することにより、一対 係止片12の回動支点部24の面積をそのままに て、挿入部26の下半部の肉厚を厚くしてい 。この結果、一対の係止片12を容易に回動( 性変形)させることを阻害することなく、挿 部26の下半部の肉厚を厚くして、挿入部26の 下半部の剛性が高くなる。即ち、回動支点部 24の面積及び挿入部26の高さをそのままにし 、係止脚102の保持力を大きくすることがで る。しかも、第1実施例の係止脚101のように 回動支点部24の外周面にくびれ(段付き状態) が生ずることがないため、その外観が良好な ものとなる。

 上記した第2実施例の係止脚102では、内型 27を上方に引き抜くため、一対の逃し穴22が 通形状で設けられている。しかし、図11A、 11B、図12A、図12B、図12C及び図13に示される第 3実施例の係止脚103のように、一対の逃し穴33 が非貫通状態で設けられていてもよい。第3 施例の係止脚103の場合、内型27(図10A参照)を 方に抜かざるをえないため、各逃し穴33に ける係止片12に近い側の内周面に、内型27の き溝34が軸線9方向に沿って形成されている この抜き溝34は、一対の逃し穴33の内周面に 設けられ凹部25と連続して設けられている。 た、各係止片12の回動支点部24には、回動支 点部24の内幅を抜き溝34の内幅と同一にして 一対の係止片12を回動(弾性変形)させ易くす ために、一対の係止片12の突出方向Pと直交 る方向に切り込まれていて、当該部分に各 込み部35が形成されている。各切込み部35か ら、凹部25を形成するためのスライドコア(図 示せず)を離型させることができる。この結 、第3実施例の係止脚103は、第2実施例の係止 脚102と同様な作用効果が奏されることに加え て、一対の逃し穴33が非貫通状態で形成され いるため、第2実施例の係止脚102と比較して 全体の剛性が高くなるという利点がある。

 上記した各実施例の係止脚101~103の基板部 7には、一対のスタビライザ8が突出されてい 。しかし、スタビライザ8は、これ以外の形 状のもの(例えば、基板部7の全周から突出さ た皿形状のもの)であってもよい。

 また、本明細書では、ベルトクランプ1に 設けられた係止脚101~103について説明した。 かし、これらの係止脚101~103が設けられるの 、ベルトクランプ1以外のものであってもよ い。

 本明細書では、ボディパネル5に設けられ た7×12の取付孔6に挿入される係止脚101~103に いて説明した。しかし、これ以外の大きさ 係止脚であってもよいのはもちろんである