NAKAYAMA KAORI (JP)
KURAMOCHI YASUYUKI (JP)
NAKAYAMA KAORI (JP)
WO2007122869A1 | 2007-11-01 |
JP2002530529A | 2002-09-17 | |||
JPS52124434A | 1977-10-19 | |||
JPS61501460A | 1986-07-17 | |||
JPH01195280A | 1989-08-07 |
過マンガン酸塩および過ヨウ素酸もしくはその塩を含有し、pHが2.0以下であることを特徴とするエッチング液。 |
過ヨウ素酸もしくはその塩の濃度が、0.01mol/L以上である請求項1記載のエッチング液。 |
過マンガン酸塩の濃度が、0.0005mol/L以上である請求項1または2記載のエッチング液。 |
プラスチックを、請求項1ないし3の何れかの項記載のエッチング液で処理し、エッチング処理されたプラスチックに、触媒付与処理液で処理して触媒を付与し、その後、前記触媒を付与されたプラスチックに金属めっきを施すことを特徴とするプラスチック表面の金属化方法。 |
エッチング液による処理を、0℃~100℃の液温で行う請求項4に記載のプラスチック表面の金属化方法。 |
本発明はエッチング液に関し、更に詳細 は優れたプラスチックへの改質効果を有し 浴の安定性が高いエッチング液およびこれ 用いたプラスチック表面の金属化方法に関 る。
従来、プラスチック表面にめっきにより 属化処理を施す場合は、プラスチック表面 めっき皮膜との密着性を高めるために、め き処理前にプラスチック表面をクロム酸と 酸の混合液により粗化するエッチング処理 行うことが知られている。
しかし、上記エッチング処理では、有害 6価クロムを用いて60℃以上の高温で作業す ために、作業環境が悪くなり、またその廃 処理にも注意が必要であるという問題があ た。
また、過マンガン酸を用いてプラスチック
表面をエッチングすることもできるが、使
条件によっては過マンガン酸が速やかに分
することがあり、工業的に使用するには問
がある場合があった。
従って、本発明は種々のプラスチックの い改質効果を有しながら、浴の安定性も高 、工業的にプラスチック表面の金属化に使 しうるエッチング液を提供することを課題 するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため 鋭意研究を行った結果、過マンガン酸塩と ヨウ素酸またはその塩とを含有させ、更に そのpHを調節したエッチング液が、プラス ックの強い改質効果を有し、かつ、浴の安 性が高いものとなることを見出し、本発明 完成させた。
すなわち、本発明は過マンガン酸塩およ 過ヨウ素酸もしくはその塩を含有し、pHが2. 0以下であることを特徴とするエッチング液 ある。
また、本発明はプラスチックを、上記エ チング液で処理し、エッチング処理された ラスチックに、触媒付与処理液で処理して 媒を付与し、その後、前記触媒を付与され プラスチックに金属めっきを施すことを特 とするプラスチック表面の金属化方法であ 。
本発明のエッチング液は、種々のプラス ックの強い改質効果を有しながら、浴の安 性も高いエッチング液である。
従って、本発明のエッチング液は、工業 にプラスチック表面を金属化するのに利用 きる。
本発明のエッチング液に含有される過マ ガン酸塩としては特に制限されないが、例 ば、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸 トリウム等の過マンガン酸の金属塩が挙げ れる。この過マンガン酸塩のエッチング液 の濃度は0.0005mol/L以上であり、好ましくは0. 005~0.5mol/Lであり、更に好ましくは0.07~0.5mol/L る。
また、本発明のエッチング液に含有され 過ヨウ素酸またはその塩としては特に制限 れないが、例えば、過ヨウ素酸二水和物、 ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸ナトリウム が挙げられる。この過ヨウ素酸またはその のエッチング液中の濃度は0.01mol/L以上、好 しくは0.05~1.0mol/Lである。
本発明のエッチング液は、上記した過マ ガン酸塩と過ヨウ素酸またはその塩とを水 の溶媒に溶解し、その後エッチング液のpH 2.0以下、好ましくはpH1.0以下とすることによ り調製される。pHの調製は、無機酸または有 酸の添加あるいは過ヨウ素酸またはその塩 含有量を調製することにより行うことがで る。このpHの調製に用いられる無機酸とし は、例えば、リン酸、硫酸、硝酸等が挙げ れ、有機酸としては、例えば、酢酸、有機 ルホン酸等が挙げられる。
斯くして得られる本発明のエッチング液 、プラスチック表面の強い改質効果を有し 浴の安定性も高いものであるので、これを 来から知られているプラスチック表面の金 化に好適に利用することができる。本発明 エッチング液を利用したプラスチック表面 金属化方法は、例えば、プラスチックを、 発明のエッチング液で処理し、エッチング 理されたプラスチックに、更に、触媒付与 理液にて触媒を付与し、その後、前記触媒 付与されたプラスチックに金属めっきを施 ことにより行われる。
本発明のエッチング液で処理することの きるプラスチックとしては、特に制限され いが、例えば、アクリロニトリル・ブタジ ン・スチレン(ABS)、ポリカーボネート/アク ロニトリル・ブタジエン・スチレン(PC/ABS) アクリロニトリル・スチレン・アクリレー (ASA)、シリコン系複合ゴム-アクリロニトリ -スチレン(SAS)、ノリル、ポリプロピレン、 リカーボネート(PC)、アクリロニトリル・ス レン、ポリアセテート、ポリスチレン、ポ アミド、芳香族ポリアミド、ポリエチレン ポリエーテルケトン、ポリエチレンテフタ ート、ポリブチレンテフタレート、ポリス ホン、ポリエーテルエーテルスルホン、ポ エーテルイミド、変性ポリフェニレンエー ル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミ 、ポリイミド、エポキシ樹脂、液晶ポリマ 等や上記各ポリマーのコポリマー等が挙げ れる。これらプラスチックの中でも、特にA BSおよびPC/ABSが好ましい。
上記したプラスチックを本発明のエッチ グ液にて処理するには、液温を0~100℃、好 しくは35~55℃とし、それにプラスチックを1~3 0分間、好ましくは5~15分間浸漬すればよい。
なお、上記エッチング処理の後には、中 ・還元処理液による中和・還元処理を行っ もよい。この中和・還元処理液は、一般に っき工程の中和・還元処理に用いられるも であれば特に限定されないが、還元剤を含 ものが好ましい。これら中和・還元処理液 てプラスチック表面を処理するには、中和 還元処理液の液温を10~80℃、好ましくは30~60 ℃とし、それにプラスチックを1~20分間、好 しくは2~5分間浸漬させ処理すればよい。
また、本発明においては、上記したエッ ング液による処理により、プラスチックの 面に官能基、具体的にはヒドロキシル基、 ルボキシル基等の親水性の官能基が露出す ため、上記中和・還元処理後、下記触媒付 処理液にて触媒を付与する前に、プラスチ ク表面に露出した官能基に選択吸着性のあ 化合物(以下、これを「選択吸着性化合物」 という)を含有する触媒付与増強液にて処理 ることが好ましい。この触媒付与増強液で 理することにより、後の触媒付与処理によ 選択的に触媒がプラスチック表面に付与さ るため、治具にめっきが析出しなくなる。 の触媒付与増強液に含有される選択吸着性 合物としては、上記したような官能基に選 吸着性を有する化合物であれば特に制限さ ないが、例えば、窒素原子を含有する化合 、窒素原子を3個以上含有する化合物または 子量が100以上の化合物、好ましくは窒素原 を3個以上含有し、分子量が100以上の化合物 が挙げられる。この選択吸着性化合物の具体 的な例としては、エチレントリアミン、トリ エチレンテトラミン等のエチレンジアミン系 化合物(但し、エチレンジアミンを除く);エポ ミンSP-003、エポミンSP-012、エポミンSP-200(何 も日本触媒株式会社製)等のエチレンイミン 高分子化合物;PAA-03、PAA-D41-HCl(何れも日東紡 績株式会社製)等のアリルアミン系高分子化 物;PAS-92、PAS-M-1、PAS-880(何れも日東紡績株式 社製)等のジアリルアミン系高分子化合物;PV AM-0570-B(三菱化学株式会社製)等のビニルアミ 系高分子化合物が挙げられる。これら選択 着性化合物の中でも特にエチレンイミン系 分子化合物、アリルアミン系高分子化合物 よびジアリルアミン系高分子化合物が好ま い。これら選択吸着性化合物の触媒付与増 液中の濃度は、10mg/L以上、好ましくは100~100 0mg/Lである。また、この触媒付与増強液は、 のpHを例えば水酸化ナトリウム、硫酸等に り5~12、好ましくは8~10に調整することが好ま しい。この触媒付与増強液にて上記プラスチ ック表面を処理するには、液温を0~70℃、好 しくは25~35℃とし、それにプラスチックを1~2 0分間、好ましくは2~3分間浸漬させ処理すれ よい。
上記のようにエッチング処理されたプラ チックは、更に、触媒付与処理液で処理し 触媒を付与する。この触媒付与処理液は、 般にめっき工程の触媒付与に用いられるも であれば特に制限されないが、貴金属を含 ものが好ましく、パラジウムを含むものが り好ましく、特にパラジウム/すず混合コロ イド触媒溶液が好ましい。これら触媒をプラ スチック表面に付与するには、触媒付与処理 液の液温を10~60℃、好ましくは20~50℃とし、 れにプラスチックを1~20分間、好ましくは2~5 間浸漬させ処理すればよい。
上記のように触媒が付与されたプラスチ ク表面は、その後、無電解金属めっきや電 金属めっき(ダイレクトプレーティング)等 金属めっきにより、プラスチック表面の金 化を行う。
プラスチック表面の金属化に無電解金属 っきを用いる場合には、触媒付与処理液に 触媒を付与した後に、更に、塩酸または硫 を含有する活性化処理液で処理を行っても い。この活性化処理液中の塩酸または硫酸 濃度は、0.5mol/L以上、好ましくは1~4mol/Lであ る。これら活性化処理液にてプラスチック表 面を処理するには、活性化処理液の液温を0~6 0℃、好ましくは30~45℃とし、それにプラスチ ックを1~20分間、好ましくは2~5分間浸漬させ 理すればよい。
上記のようにして触媒の付与、活性化処 等されたプラスチックは、次に、無電解金 めっき処理を行う。無電解金属めっき処理 、公知の無電解ニッケルめっき液、無電解 めっき液、無電解コバルトめっき液等の無 解金属めっきを用いて常法に従って行うこ ができる。具体的に、無電解ニッケルめっ 液でプラスチック表面にめっき処理を行う 合には、pH8~10で30~50℃の液温の無電解ニッ ルめっき液にプラスチックを5~15分間浸漬さ 処理すればよい。
また、プラスチック表面の金属化に直接 気金属めっき(ダイレクトプレーティング) 用いる場合には、触媒付与処理液にて触媒 付与した後に、更に、銅イオンを含有するpH 7以上、好ましくはpH12以上の活性化処理液で 理を行ってもよい。この活性化処理液に含 される銅イオンの由来は特に制限されず、 えば、硫酸銅などが挙げられる。活性化処 液にてプラスチック表面を処理するには、 性化処理液の液温を0~60℃、好ましくは30~50 とし、それにプラスチックを1~20分間、好ま しくは2~5分間浸漬させ処理すればよい。
上記のように触媒の付与、活性化処理され プラスチックは、次に、硫酸銅浴等の汎用 電気銅めっき浴に浸漬し、通常の条件、例 ば、1~5A/dm 2 で2~10分間処理すればよい。
また、上記のようにしてプラスチック表 に無電解めっきや電気金属めっき等の金属 っきを施し、金属化したプラスチック表面 は、更に、目的に応じて各種電気銅めっき 電気ニッケルめっきを施すことも可能であ 。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説 するが、本発明は何らこれらの実施例に制 されない。
実 施 例 1
エッチング液の調製(1):
以下の表1に記載の量となるように各成分を
水中で混合してエッチング液を調製した。こ
れらのエッチング液をそれぞれ加温して70℃
した後、浴が分解するまでの時間を測定し
。なお、浴の分解は目視により色調(紫色か
ら茶色への変色)で判断した。その結果も併
て表1に示した。
実 施 例 2
無電解めっき皮膜の作製:
試料として50×100×3mmのABS樹脂(UMGABS株式会社
製)を用い、これを上記実施例1で調製した各
ッチング液(実施品1~7および比較品1~7)を35℃
に加温したものに10分間浸漬した。次に、こ
を35℃の中和・還元処理溶液DS-350(荏原ユー
ライト株式会社製)に3分間浸漬し、表面を
和・還元した。
中和・還元された試料を、200mg/LのPAA-03( リアリルアミン:日東紡績株式会社製)を水酸 化ナトリウムにてpHを10に調整した30℃の触媒 付与増強液に2分間浸漬し、更に、これを1.2mo l/Lの塩酸に室温で1分間浸漬した。この試料 、10ml/LのCT-580(荏原ユージライト株式会社製) および2.5mol/Lの塩酸を含有する35℃のパラジ ム/すず混合コロイド触媒溶液に4分間浸漬し 、ABS樹脂上に触媒を付与した。
触媒が付与された試料を1.2mol/Lの塩酸か なる35℃の活性化処理液に4分間浸漬し、触 を活性化させ、次いで、pH8.8、35℃の無電解 ッケルめっき液ENILEX NI-5(荏原ユージライト 株式会社製)に10分間浸漬し、ABS樹脂上に膜厚 が0.5μmとなるように無電解ニッケルめっきを 施した。
その後、150g/LのV-345(荏原ユージライト株式 社製)を含有する酸活性溶液に室温で1分間 漬し、次いで0.75mol/Lの硫酸ニッケル、0.4mol/L の塩化ニッケルおよび0.55mol/Lのホウ酸を含む 45℃のワット浴に2V/dm 2 で3分間浸漬した。更に、これを10ml/LのPDC(荏 ユージライト株式会社製)および0.5mol/Lの硫 を含有する室温の銅置換溶液に1分間浸漬し 、銅置換をした。
最後に、これを0.9mol/Lの硫酸銅、0.55mol/Lの 酸および0.0017mol/Lの塩素を含有する25℃の硫 銅めっき液EP-30(荏原ユージライト株式会社 )中で、3A/dm 2 で40分間、膜厚が20μmとなるように電気銅め きを施した。その後、これを70℃で1時間ア ールをした。
試 験 例 1
密着強度測定:
実施例2で得られた無電解めっき皮膜の密着
強度を、JIS H8630付属書6に従い、引っ張り強
試験機AGS-H500N(株式会社島津製作所製)を用
て測定した。その結果を表2に示した。
エッチング液に過ヨウ素酸を添加しても 最終的に得られる無電解めっき皮膜の密着 度は、添加しない場合と同等であった。
実 施 例 3
エッチング液の調製:
以下の表3に記載の量となるように各成分を
水中で混合してエッチング液を調製した。こ
れらのエッチング液をそれぞれ加温して70℃
した後、実施例1と同様にして浴が分解する
までの時間を測定した。その結果を表3に示
た。
いずれも過ヨウ素酸を添加すると、添加 ない場合と比べて高い浴安定性が得られた
実 施 例 4
無電解めっき皮膜の作製:
試料として50×100×3mmのABS樹脂(UMGABS株式会社
製)を用いた。この試料を、0.06mol/Lの過マン
ン酸カリウム、0.2mol/Lの過ヨウ素酸および5mo
l/Lの硫酸を含有し、pH1.0以下の35℃のエッチ
グ液に10分間浸漬し、次いで35℃の中和・還
処理溶液DS-350(荏原ユージライト株式会社製
)に3分間浸漬し、表面を中和・還元した。
この中和・還元した試料を50℃のイオン 触媒付与処理液PC-65H(荏原ユージライト株式 社製)に4分間浸漬し、ABS樹脂上にパラジウ 触媒を付与した後、更に35℃の活性化処理液 PC-66Hに4分間浸漬し、触媒を活性化させた。
次いで、この試料を、pH8.8、35℃の無電解 ニッケルめっき液ENILEX NI-5(荏原ユージライ 株式会社製)に10分間浸漬し、ABS樹脂上に膜 が0.5μmとなるように無電解ニッケルめっき 施した。
その後、150g/LのV-345(荏原ユージライト株式 社製)を含有する酸活性溶液に室温で1分間 漬し、次いでこれを0.75mol/Lの硫酸ニッケル 0.4mol/Lの塩化ニッケルおよび0.55mol/Lのホウ酸 を含む45℃のワット浴に2V/dm 2 で3分間浸漬した。
更にこれを、10ml/LのPDC(荏原ユージライト株 式会社製)および0.5mol/Lの硫酸を含有する室温 の銅置換溶液に1分間浸漬し、銅置換をした 、0.9mol/Lの硫酸銅、0.55mol/Lの硫酸および0.0017 mol/Lの塩素を含有する25℃の硫酸銅めっき液EP -30(荏原ユージライト株式会社製)で、3A/dm 2 で40分間、膜厚が20μmとなるように電気銅め きを施した。その後、これを70℃で1時間ア ールをした。
上記で得られた無電解めっき皮膜の密着 度を試験例1と同様にして測定した結果、密 着強度は1.4kgf/cmであった。
比 較 例 1
無電解めっき皮膜の作製:
試料として50×100×3mmのABS樹脂(UMGABS株式会社
製)を用い、これを3.5mol/Lの無水クロム酸およ
び3.6mol/Lの硫酸からなる68℃のエッチング液
10分間浸漬した。次に、これを35℃の中和・
元処理溶液DS-350(荏原ユージライト株式会社
製)に3分間浸漬し、表面を中和・還元した。
中和・還元された試料を、1.2mol/Lの塩酸 室温で1分間浸漬した。この試料を、10ml/LのC T-580(荏原ユージライト株式会社製)および2.5mo l/Lの塩酸を含有する35℃のパラジウム/すず混 合コロイド触媒溶液に4分間浸漬し、ABS樹脂 に触媒を付与した。
触媒が付与された試料を1.2mol/Lの塩酸か なる35℃の活性化処理液に4分間浸漬し、触 を活性化させ、次いで、pH8.8、35℃の無電解 ッケルめっき液ENILEX NI-5(荏原ユージライト 株式会社製)に10分間浸漬し、ABS樹脂上に膜厚 が0.5μmとなるように無電解ニッケルめっきを 施した。
その後、150g/LのV-345(荏原ユージライト株式 社製)を含有する酸活性溶液に室温で1分間 漬し、次いで0.75mol/Lの硫酸ニッケル、0.4mol/L の塩化ニッケルおよび0.55mol/Lのホウ酸を含む 45℃のワット浴に2V/dm 2 で3分間浸漬した。更に、これを10ml/LのPDC(荏 ユージライト株式会社製)および0.5mol/Lの硫 を含有する室温の銅置換溶液に1分間浸漬し 、銅置換をした。
最後に、これを0.9mol/Lの硫酸銅、0.55mol/Lの 酸および0.0017mol/Lの塩素を含有する25℃の硫 銅めっき液EP-30(荏原ユージライト株式会社 )中で、3A/dm 2 で40分間、膜厚が20μmとなるように電気銅め きを施した。その後、これを70℃で1時間ア ールをした。
上記で得られた無電解めっき皮膜の密着 度を試験例1と同様にして測定した結果、密 着強度は1.2kgf/cmであった。
実 施 例 5
無電解めっき皮膜の作製:
エッチング液で処理するプラスチックをABS
ら以下の表4に記載のものに変える以外は、
実施例2と同様にして無電解めっき皮膜を作
した。得られた無電解めっき皮膜のめっき
出性を目視で評価した。また、得られた無
解めっき皮膜の密着強度を試験例1と同様に
て測定した。これらの結果も併せて表4に示
した。
従来法では、めっきの析出しづらかった 材にも治具析出することなくめっきするこ ができ、密着強度も同等以上の値がえられ 。
比 較 例 2
無電解めっき皮膜の作製:
エッチング液で処理するプラスチックをABS
ら以下の表5に記載のものに変える以外は、
比較例1と同様にして無電解めっき皮膜を作
した。得られた無電解めっき皮膜のめっき
出性を目視で評価した。また、得られた無
解めっき皮膜の密着強度を試験例1と同様に
て測定した。これらの結果も併せて表5に示
した。
実 施 例 6
ABS樹脂上へのダイレクトプレーティング
:
試料として50×100×3mmのABS樹脂(UMGABS株式会社
製)を用いた。この試料を、0.06mol/Lの過マン
ン酸カリウム、0.2mol/Lの過ヨウ素酸および5mo
l/Lの硫酸を含有する35℃のエッチング液に10
間浸漬し、次いで35℃の中和・還元処理溶液
DS-350(荏原ユージライト株式会社製)に3分間浸
漬し、表面を中和した。
この中和・還元した試料を、200mg/LのPAA-03 (ポリアリルアミン:日東紡績株式会社製)を水 酸化ナトリウムにてpHを10に調整した30℃の触 媒付与増強液に2分間浸漬し、更に1.2mol/Lの塩 酸に室温で1分間浸漬した。
次にこれを、25ml/LのD-POPACT(荏原ユージラ ト株式会社製)、1.2mol/Lの塩酸および1.7mol/L 塩化ナトリウムを含有する35℃のアクチベー ターに4分間浸漬し、更に、100ml/LのD-POPMEA(荏 ユージライト株式会社製)および100ml/LのD-POP MEB(荏原ユージライト株式会社製)を含有する4 5℃のメタライザーに3分間浸漬した。
最後にこれを、硫酸銅0.9mol/L、0.55mol/Lの硫 および0.017mol/Lの塩酸を含有する25℃のEP-30( 酸銅めっき液:荏原ユージライト株式会社製) を用い、通電初期をソフトスタート(最初の30 秒を0.5V、次の30秒を1.0Vで行った)とし、最終 に3A/dm 2 とするダイレクトプレーティングを10分間施 た。
ABS樹脂上にダイレクトプレーティングを った結果、通電5分間で、治具被覆にめっき が析出することもなく、試料全体にめっきが 付回ることができた。また、試験例1と同様 して測定されためっき皮膜の密着強度は1.0kg f/cmであった。
比 較 例 3
ABS樹脂上へのダイレクトプレーティング
:
試料として50×100×3mmのABS樹脂(UMGABS株式会社
製)を用いた。この試料を、3.5mol/Lの無水クロ
ム酸および3.6mol/Lの硫酸からなる68℃のエッ
ング液に10分間浸漬し、次いで35℃の中和・
元処理溶液DS-350(荏原ユージライト株式会社
製)に3分間浸漬し、表面を中和した。
この中和・還元した試料を、1.2mol/Lの塩 に室温で1分間浸漬した。次にこれを、25ml/L D-POPACT(荏原ユージライト株式会社製)、1.2mol /Lの塩酸および1.7mol/Lの塩化ナトリウムを含 する35℃のアクチベーターに4分間浸漬し、 に、100ml/LのD-POPMEA(荏原ユージライト株式会 製)および100ml/LのD-POPMEB(荏原ユージライト 式会社製)を含有する45℃のメタライザーに3 間浸漬した。
最後にこれを、硫酸銅0.9mol/L、0.55mol/Lの硫 および0.017mol/Lの塩酸を含有する25℃のEP-30( 酸銅めっき液:荏原ユージライト株式会社製) を用い、通電初期をソフトスタート(最初の30 秒を0.5V、次の30秒を1.0Vで行った)とし、最終 に3A/dm 2 とするダイレクトプレーティングを10分間施 た。
上記で得られためっき皮膜の密着強度を 験例1と同様にして測定した結果、密着強度 は1.0kgf/cmであった。
実 施 例 7
無電解めっき皮膜の作製:
0.3mol/Lの過マンガン酸カリウムおよび0.2mol/L
の過ヨウ素酸からなるエッチング液のpHを硫
および水酸化ナトリウムを用いて以下の表6
に記載のpHに変えた。これらのエッチング液
用いる以外は、実施例2と同様にして無電解
めっき皮膜を作製した。得られた無電解めっ
き皮膜の析出性を目視で評価した。その結果
を表6に合わせて示した。
エッチング液のpHは2.0以下である場合に 良好なめっき析出性が得られた。
実 施 例 8
無電解めっき皮膜の作製:
試料として50×100×3mmのABS樹脂(UMGABS株式会社
製)を用いた。この試料を、0.06mol/Lの過マン
ン酸カリウム、0.2mol/Lの過ヨウ素酸および5mo
l/Lの硫酸を含有し、pH1.0以下の55℃のエッチ
グ液に10分間浸漬し、次いで35℃の中和・還
処理溶液DS-350(荏原ユージライト株式会社製
)に3分間浸漬し、表面を中和・還元した。
中和・還元された試料を、1.2mol/Lの塩酸 室温で1分間浸漬した。この試料を、100ml/Lの CT-580(荏原ユージライト株式会社製)および2.5m ol/Lの塩酸を含有する45℃のパラジウム/すず 合コロイド触媒溶液に4分間浸漬し、ABS樹脂 に触媒を付与した。
触媒が付与された試料を1.2mol/Lの塩酸か なる35℃の活性化処理液に2分間浸漬し、触 を活性化させ、次いで、pH8.8、35℃の無電解 ッケルめっき液ENILEX NI-5(荏原ユージライト 株式会社製)に10分間浸漬し、ABS樹脂上に膜厚 が0.5μmとなるように無電解ニッケルめっきを 施した。
その後、150g/LのV-345(荏原ユージライト株式 社製)を含有する酸活性溶液に室温で1分間 漬し、次いで0.75mol/Lの硫酸ニッケル、0.4mol/L の塩化ニッケルおよび0.55mol/Lのホウ酸を含む 45℃のワット浴に2V/dm 2 で3分間浸漬した。更に、これを10ml/LのPDC(荏 ユージライト株式会社製)および0.5mol/Lの硫 を含有する室温の銅置換溶液に1分間浸漬し 、銅置換をした。
最後に、これを0.9mol/Lの硫酸銅、0.55mol/Lの 酸および0.0017mol/Lの塩素を含有する25℃の硫 銅めっき液EP-30(荏原ユージライト株式会社 )中で、3A/dm 2 で40分間、膜厚が20μmとなるように電気銅め きを施した。その後、これを70℃で1時間ア ールをした。
上記で得られためっき皮膜の密着強度を 験例1と同様にして測定した結果、密着強度 は1.0kgf/cmであった。
本発明のエッチング液は、種々のプラス ックの強い改質効果を有しながら、浴の安 性も高いので、工業的にプラスチック表面 金属化に使用しうる。