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Title:
EXHAUST DEVICE FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/107375
Kind Code:
A1
Abstract:
Three exhaust pipe units (20, 40, 60) are arranged in a row in a back pressure regulator (15) of an exhaust device. In each of the exhaust pipe units (20, 40, 60), the base end of inner exhaust pipe (22, ...) is inserted into an outer exhaust pipe (21, ...) and tubular gaps (23, 43, 63) are formed therebetween. Furthermore, openings (24, 44, 64) as through holes are formed in the outer exhaust pipes (21, ...). Each of the circular pipe portions (31, 51, 71) of spacer members (30, 50, 70) has an inside diameter equal to the outside diameter of the inner exhaust pipe (22, ...), and an outside diameter equal to the inside diameter of the outer exhaust pipe (21, ...). When the circular pipe portions (31, ...) are inserted between the outer exhaust pipes (21, ...) and the inner exhaust pipes (22, ...), central axes of the outer exhaust pipes (21, ...) and the inner exhaust pipes (22, ...) are aligned and the thickness of each of the tubular gaps (23, 43, 63) becomes uniform over the entire circumference of the outer exhaust pipe (21, ...).

Inventors:
SHIRAI AKIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000832
Publication Date:
September 03, 2009
Filing Date:
February 25, 2009
Export Citation:
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Assignee:
PAPOFF PLANNING CORP (JP)
SHIRAI AKIHIRO (JP)
International Classes:
F01N1/08; F01N13/08
Foreign References:
DE546538C1932-03-15
JP2001182523A2001-07-06
US5892186A1999-04-06
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (JP)
Hiroshi Maeda (JP)
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Claims:
 円管状に形成されて基端側から内燃機関の排気ガスが流入する外側排気管(21,41,61)と、
 外径が上記外側排気管の内径よりも小さい円管状に形成されて上記外側排気管(21,41,61)の先端へ挿入される内側排気管(22,42,62)と、
 上記外側排気管(21,41,61)の内周面と上記内側排気管(22,42,62)の外周面の間隔を全周に亘って一定とするために上記外側排気管(21,41,61)と上記内側排気管(22,42,62)の間に設けられる間隔保持用部材(30,50,70)と、
 上記外側排気管(21,41,61)の内周面と上記内側排気管(22,42,62)の外周面の間に形成された筒状隙間(23,43,63)を上記外側排気管(21,41,61)の外部と連通させるための連通用開口(24,44,64)とを備えている
ことを特徴とする排気装置。
 請求項1において、
 上記間隔保持用部材(30,50,70)は、上記筒状隙間(23,43,63)へ挿入されて上記外側排気管(21,41,61)の内周面と上記内側排気管(22,42,62)の外周面の両方と接している
ことを特徴とする排気装置。
 請求項2において、
 上記間隔保持用部材(30,50,70)は、上記外側排気管(21,41,61)の先端側から上記筒状隙間(23,43,63)へ挿入されている
ことを特徴とする排気装置。
 請求項3において、
 上記間隔保持用部材(30,50,70)は、外径が上記外側排気管(21,41,61)の内径と等しくて内径が上記内側排気管(22,42,62)の外径と等しい円管状に形成されて上記筒状隙間(23,43,63)へ挿入される円管部(31,51,71)を備える一方、
 上記外側排気管(21,41,61)では、該外側排気管(21,41,61)へ挿入された上記内側排気管(22,42,62)と重なる部分に上記筒状隙間(23,43,63)と連通する貫通孔が形成されており、
 上記貫通孔が上記連通用開口(24,44,64)を構成している
ことを特徴とする排気装置。
 請求項4において、
 上記間隔保持用部材(30,50,70)では、外径が上記外側排気管(21,41,61)の内径よりも大きい円環状に形成された環状突起部(32,52,72)が、上記円管部(31,51,71)の先端部に連続して形成されており、
 上記環状突起部(32,52,72)が上記外側排気管(21,41,61)の先端面に当接している
ことを特徴とする排気装置。
 請求項3において、
 上記間隔保持用部材(30,50,70)は、外径が上記外側排気管(21,41,61)の内径と等しくて内径が上記内側排気管(22,42,62)の外径と等しい円管状に形成される一方、
 上記間隔保持用部材(30,50,70)には、該間隔保持用部材(30,50,70)の基端から該間隔保持用部材(30,50,70)の軸方向へ延びる切り欠き(33,53,73)が形成されており、
 上記間隔保持用部材(30,50,70)は、上記切り欠き(33,53,73)の一部分だけが上記外側排気管(21,41,61)に覆われるように、該間隔保持用部材(30,50,70)の基端側から上記筒状隙間(23,43,63)へ挿入されており、
 上記切り欠き(33,53,73)のうち上記外側排気管(21,41,61)に覆われていない部分が上記連通用開口(24,44,64)を構成している
ことを特徴とする排気装置。
 請求項1,2,3,4,5又は6において、
 管状に形成されて内側面が上記外側排気管(21,41,61)の外周面と間隔をおいて対面する管状部材(18)を備えている
ことを特徴とする排気装置。
 請求項7において、
 上記外側排気管(21,41)のうち上記連通用開口(24,44)よりも該外側排気管(21,41)の基端寄りの部分と上記管状部材(18)との間を塞ぐ閉塞用部材(218)を備えている
ことを特徴とする排気装置。
 請求項1,2,3,4,5又は6において、
 それぞれが一つずつの上記外側排気管(21,41,61)と上記内側排気管(22,42,62)と上記間隔保持用部材(30,50,70)とで構成され、且つそれぞれが上記連通用開口(24,44,64)を有する複数の排気管ユニット(20,40,60)を備え、
 複数の上記排気管ユニット(20,40,60)は、それぞれの外側排気管(21,41,61)及び内側排気管(22,42,62)が同軸上に位置するように一列に配置される一方、
 隣り合った二つの上記排気管ユニット(20,40)では、
  下流側の排気管ユニット(40)を構成する内側排気管(42)の内径が、上流側の排気管ユニット(20)の内側排気管(22)の内径よりも小さくなり、
  下流側の排気管ユニット(40)を構成する外側排気管(41)の内径が、上流側の排気管ユニット(20)の内側排気管(22)の外径と等しくなり、
  上流側の排気管ユニット(20)を構成する内側排気管(22)の先端が、下流側の排気管ユニット(40)を構成する外側排気管(41)の基端へ挿入され、
  下流側の排気管ユニット(40)の内側排気管(42)の基端と上流側の排気管ユニット(20)の内側排気管(22)の先端との間に隙間が形成されている
ことを特徴とする排気装置。
 請求項4又は6において、
 それぞれが一つずつの上記外側排気管(21,41,61)と上記内側排気管(22,42,62)と上記間隔保持用部材(30,50,70)とで構成され、且つそれぞれが上記連通用開口(24,44,64)を有する複数の排気管ユニット(20,40,60)を備え、
 複数の上記排気管ユニット(20,40,60)は、それぞれの外側排気管(21,41,61)及び内側排気管(22,42,62)が同軸上に位置するように一列に配置される一方、
 隣り合った二つの上記排気管ユニット(20,40)では、
  下流側の排気管ユニット(40)を構成する内側排気管(42)の内径が、上流側の排気管ユニット(20)を構成する内側排気管(22)の内径よりも小さくなり、
  下流側の排気管ユニット(40)を構成する外側排気管(41)の内径が、上流側の排気管ユニット(20)の外側排気管(21)の内径よりも小さく且つ上流側の排気管ユニット(20)の内側排気管(22)の内径よりも大きくなり、
  上流側の排気管ユニット(20)を構成する内側排気管(22)の先端が、下流側の排気管ユニット(40)を構成する外側排気管(41)の基端へ挿入され、
  下流側の排気管ユニット(40)を構成する外側排気管(41)と内側排気管(42)の間に形成された筒状隙間(43)が、上流側の排気管ユニット(20)を構成する内側排気管(22)の内側の空間と連通しており、
  下流側の排気管ユニット(40)の外側排気管(41)と上流側の排気管ユニット(20)の間隔保持用部材(30)とが一体に形成されている
ことを特徴とする排気装置。
 請求項1,2,3,4,5又は6において、
 それぞれが一つずつの上記外側排気管(21,41,61)と上記内側排気管(22,42,62)と上記間隔保持用部材(30,50,70)とで構成され、且つそれぞれが上記連通用開口(24,44,64)を有する複数の排気管ユニット(20,40,60)を備え、
 複数の上記排気管ユニット(20,40,60)は、それぞれの外側排気管(21,41,61)及び内側排気管(22,42,62)が同軸上に位置するように一列に配置される一方、
 管状に形成されて内側面が全ての上記外側排気管(21,41,61)の外周面と間隔をおいて対面する管状部材(18)を備えている
ことを特徴とする排気装置。
Description:
内燃機関の排気装置

 本発明は、内燃機関の排気ガスを大気中 排出するための排気装置に関するものであ 。

 従来より、内燃機関に接続された排気管 設けられるマフラ等の排気装置が知られて る。この種の排気装置には、そこを流れる 気ガスの流通抵抗を変更可能に構成された のがある。

 例えば、特許文献1には、いわゆるバタフ ライ弁からなる制御弁を備えた排気マフラが 開示されている。この排気マフラでは、マフ ラ本体から排気ガスを大気中へ排出するため のテールパイプに制御弁が設けられている。 そして、この排気マフラは、テールパイプに おける排気ガスの流通抵抗が排気ガスの流量 に応じた適切な値となるように、制御弁を動 作させることによってテールパイプの流路断 面積を変化させている。

 また、特許文献2には、バタフライ弁等の 機械的な弁を用いずに排気ガスの流通抵抗を 変更できる排気装置が開示されている。この 排気装置は、両端が閉塞された円筒状の外筒 を備えている。この外筒には、一本の排気ガ ス導入管が外筒の一端側から挿入され、二本 の排気ガス導出管が外筒の他端側から挿入さ れている。排気ガス導入管と第1の排気ガス 出管とは、同軸上に配置されている。また 第1の排気ガス導出管は、排気ガス導入管よ も細径となっており、その基端が排気ガス 入管の先端へ挿入されている。排気ガス導 管の内周面と第1の排気ガス導出管の外周面 との間には、隙間が形成されている。一方、 第2の排気ガス導出管は、第1の排気ガス導出 と概ね平行に設けられ、外筒の内外を連通 せている。

 特許文献2に開示された排気装置の動作を 説明する。

 先ず、内燃機関の回転数が低くて排気ガ の流量が少ない場合、排気ガス導入管へ流 込んだ排気ガスは、その殆ど全てが第1の排 気ガス導出管へ流入し、第1の排気ガス導出 を通って大気中へ排出されてゆく。つまり この場合において、排気装置から排気ガス 大気中へ排出される際に通る通路の断面積 、第1の排気ガス導出管の断面積と実質的に しくなる。

 次に、内燃機関の回転数が高くて排気ガ の流量が多い場合、排気ガス導入管へ流れ んだ排気ガスは、その一部だけが第1の排気 ガス導出管へ流入し、残りは排気ガス導入管 と第1の排気ガス導出管の間の隙間を通って 筒の内部空間へ流入する。第1の排気ガス導 管へ流入した排気ガスは、そのまま第1の排 気ガス導出管を通って大気中へ排出されてゆ く。一方、外筒の内部空間へ流入した排気ガ スは、第2の排気ガス導出管を通って大気中 排出されてゆく。つまり、この場合におい 、排気装置から排気ガスが大気中へ排出さ る際に通る通路の断面積は、第1の排気ガス 出管の断面積と第2の排気ガス導出管の断面 積の合計と実質的に等しくなる。

 このように、特許文献2に開示された排気装 置では、排気装置から排気ガスが大気中へ排 出される際に通る通路の断面積が、排気ガス の流量に応じて自動的に変化する。

特開平10-252443号公報

特開2003-232212号公報

 上述したように、特許文献2の排気装置で は、排気ガス導入管と第1の排気ガス導出管 間の隙間を排気ガスが通るか否かによって 排気装置から排気ガスが大気中へ排出され 際に通る通路の断面積が変化する。従って この排気装置では、製品毎の性能差を小さ するために、排気ガス導入管と第1の排気ガ 導出管の間隔を正確に管理する必要がある

 ところが、特許文献2に開示された排気装 置において、排気ガス導入管は外筒の一端部 に固定される一方、第1の排気ガス導出管は 筒の他端部に固定されている。このため、 の排気装置では、外筒の一端部に接合され 排気ガス導入管の先端と、外筒の他端部に 合された第1の排気ガス導出管の基端との位 関係を正確に設定するのが困難であり、製 毎の性能のバラツキを低く抑えるのが困難 あるという問題があった。

 本発明は、かかる点に鑑みてなされたも であり、その目的は、弁などの機械的な手 を用いずに排気ガスの流通抵抗を調節可能 排気装置について、製品毎の性能差を小さ してその信頼性を向上させることにある。

 第1の発明は、内燃機関の排気装置に関す るものである。そして、円管状に形成されて 基端側から内燃機関の排気ガスが流入する外 側排気管(21,41,61)と、外径が上記外側排気管 内径よりも小さい円管状に形成されて上記 側排気管(21,41,61)の先端へ挿入される内側排 管(22,42,62)と、上記外側排気管(21,41,61)の内 面と上記内側排気管(22,42,62)の外周面の間隔 全周に亘って一定とするために上記外側排 管(21,41,61)と上記内側排気管(22,42,62)の間に けられる間隔保持用部材(30,50,70)と、上記外 排気管(21,41,61)の内周面と上記内側排気管(22 ,42,62)の外周面の間に形成された筒状隙間(23,4 3,63)を上記外側排気管(21,41,61)の外部と連通さ せるための連通用開口(24,44,64)とを備えるも である。

 第1の発明では、外側排気管(21,41,61)の先 に内側排気管(22,42,62)の基端が挿入され、外 排気管(21,41,61)の内周面と内側排気管(22,42,62 )の外周面との間に筒状隙間(23,43,63)が形成さ る。この筒状隙間(23,43,63)は、連通用開口(24 ,44,64)を介して外側排気管(21,41,61)の外側の空 と連通している。外側排気管(21,41,61)と内側 排気管(22,42,62)の間には間隔保持用部材(30,50,7 0)が設けられており、外側排気管(21,41,61)と内 側排気管(22,42,62)の間隔が間隔保持用部材(30,5 0,70)によって一定に保たれる。このため、筒 隙間(23,43,63)の幅(即ち、その径方向におけ 厚み)は、外側排気管(21,41,61)及び内側排気管 (22,42,62)の全周に亘って実質的に一定となる

 第1の発明の排気装置(10)では、内側排気 (22,42,62)の先端と連通用開口(24,44,64)の一方か ら排気ガスが流出する状態と、内側排気管(22 ,42,62)の先端と連通用開口(24,44,64)の両方から 気ガスが流出する状態とが、外側排気管(21, 41,61)の基端へ流れ込む排気ガスの流量に応じ て切り換わる。つまり、この排気装置(10)に いて、排気ガスの流量が比較的少ない場合 、内側排気管(22,42,62)の先端と連通用開口(24, 44,64)の一方から排気ガスが流出する一方、排 気ガスの流量が比較的多い場合は、内側排気 管(22,42,62)の先端と連通用開口(24,44,64)の両方 ら排気ガスが流出する。

 第2の発明は、上記第1の発明において、 記間隔保持用部材(30,50,70)は、上記筒状隙間( 23,43,63)へ挿入されて上記外側排気管(21,41,61) 内周面と上記内側排気管(22,42,62)の外周面の 方と接するものである。

 第2の発明では、外側排気管(21,41,61)と内 排気管(22,42,62)の間へ挿入された間隔保持用 材(30,50,70)が、外側排気管(21,41,61)の内周面 内側排気管(22,42,62)の外周面の両方と接して る。つまり、この発明の排気装置(10)におい て、外側排気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62) 間隔は、両者の間へ挿入された間隔保持用 材(30,50,70)の厚さと実質的に等しくなる。

 第3の発明は、上記第2の発明において、 記間隔保持用部材(30,50,70)は、上記外側排気 (21,41,61)の先端側から上記筒状隙間(23,43,63) 挿入されるものである。

 第3の発明において、間隔保持用部材(30,50 ,70)は、外側排気管(21,41,61)に対してその先端 から差し込まれ、外側排気管(21,41,61)と内側 排気管(22,42,62)の両方に接する。つまり、外 排気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間に形 成された筒状隙間(23,43,63)へは、外側排気管(2 1,41,61)の先端側から間隔保持用部材(30,50,70)が 挿入される。

 第4の発明は、上記第3の発明において、 記間隔保持用部材(30,50,70)は、外径が上記外 排気管(21,41,61)の内径と等しくて内径が上記 内側排気管(22,42,62)の外径と等しい円管状に 成されて上記筒状隙間(23,43,63)へ挿入される 管部(31,51,71)を備える一方、上記外側排気管 (21,41,61)では、該外側排気管(21,41,61)へ挿入さ た上記内側排気管(22,42,62)と重なる部分に上 記筒状隙間(23,43,63)と連通する貫通孔が形成 れており、上記貫通孔が上記連通用開口(24,4 4,64)を構成しているものである。

 第4の発明では、間隔保持用部材(30,50,70) 円管部(31,51,71)が設けられる。この円管部(31, 51,71)は、外側排気管(21,41,61)と内側排気管(22,4 2,62)の間へ外側排気管(21,41,61)の先端側から挿 入される。円管部(31,51,71)は、その外周面が 側排気管(21,41,61)の内周面と接し、その内周 が内側排気管(22,42,62)の外周面と接する。こ のため、外側排気管(21,41,61)と内側排気管(22,4 2,62)の間に形成された筒状隙間(23,43,63)は、外 側排気管(21,41,61)の先端付近の部分が円管部(3 1,51,71)によって塞がれる。

 第4の発明の外側排気管では、その外側排 気管(21,41,61)へ挿入された内側排気管(22,42,62) 重なり合った部分に、貫通孔が形成されて る。円管部によって塞がれた筒状隙間(23,43, 63)は、この貫通孔を介して外側排気管(21,41,61 )の外側と連通する。つまり、この発明の排 装置(10)では、外側排気管(21,41,61)に形成され た貫通孔が連通用開口(24,44,64)となっている

 第5の発明は、上記第4の発明において、 記間隔保持用部材(30,50,70)では、外径が上記 側排気管(21,41,61)の内径よりも大きい円環状 に形成された環状突起部(32,52,72)が、上記円 部(31,51,71)の先端部に連続して形成されてお 、上記環状突起部(32,52,72)が上記外側排気管 (21,41,61)の先端面に当接するものである。

 第5の発明では、間隔保持用部材(30,50,70) 円管部(31,51,71)と環状突起部(32,52,72)とが設け られる。環状突起部(32,52,72)は、円管部(31,51,7 1)の先端部に連続して形成されると共に、そ 外径が外側排気管(21,41,61)の内径よりも大き くなっている。間隔保持用部材(30,50,70)の円 部(31,51,71)を外側排気管(21,41,61)と内側排気管 (22,42,62)の間へ挿入した状態において、間隔 持用部材(30,50,70)の環状突起部(32,52,72)は、外 側排気管(21,41,61)の外部に露出し、外側排気 (21,41,61)の先端面に当接する。

 第6の発明は、上記第3の発明において、 記間隔保持用部材(30,50,70)は、外径が上記外 排気管(21,41,61)の内径と等しくて内径が上記 内側排気管(22,42,62)の外径と等しい円管状に 成される一方、上記間隔保持用部材(30,50,70) は、該間隔保持用部材(30,50,70)の基端から該 間隔保持用部材(30,50,70)の軸方向へ延びる切 欠き(33,53,73)が形成されており、上記間隔保 用部材(30,50,70)は、上記切り欠き(33,53,73)の 部分だけが上記外側排気管(21,41,61)に覆われ ように、該間隔保持用部材(30,50,70)の基端側 から上記筒状隙間(23,43,63)へ挿入されており 上記切り欠き(33,53,73)のうち上記外側排気管( 21,41,61)に覆われていない部分が上記連通用開 口(24,44,64)を構成するものである。

 第6の発明では、円管状に形成された間隔 保持用部材(30,50,70)に切り欠き(33,53,73)が形成 れる。この間隔保持用部材(30,50,70)には、切 り欠き(33,53,73)が形成されている。この切り き(33,53,73)は、間隔保持用部材(30,50,70)の周方 向の一部分を、間隔保持用部材(30,50,70)の基 からその軸方向へ所定の長さに亘って切除 ることによって形成されている。間隔保持 部材(30,50,70)は、その外径が外側排気管(21,41, 61)の内径と等しく、その内径が内側排気管(22 ,42,62)の外径と等しい。このため、間隔保持 部材(30,50,70)の基端側の部分のうち切除され に残っている非切除部分(35,55,75)は、その外 側面の曲率半径が外側排気管(21,41,61)の内径 半分と等しく、その内側面の曲率半径が内 排気管(22,42,62)の外径の半分と等しい。外側 気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間には 間隔保持用部材(30,50,70)の非切除部分(35,55,75) が外側排気管(21,41,61)の先端側から挿入され 。間隔保持用部材(30,50,70)は、非切除部分(35, 55,75)の外側面が外側排気管(21,41,61)の内周面 接し、非切除部分(35,55,75)の内側面が内側排 管(22,42,62)の外周面と接する。

 第6の発明において、間隔保持用部材(30,50 ,70)に形成された切り欠き(33,53,73)は、その一 分が外側排気管(21,41,61)に覆われ、残りの部 分が外側排気管(21,41,61)の外部に露出してい 。このため、外側排気管(21,41,61)と内側排気 (22,42,62)の間に形成された筒状隙間(23,43,63) 、間隔保持用部材(30,50,70)に形成された切り き(33,53,73)を介して、外側排気管(21,41,61)の 部に連通する。つまり、この発明の排気装 (10)では、間隔保持用部材(30,50,70)に形成され た切り欠き(33,53,73)のうち外側排気管(21,41,61) 覆われていない部分が、連通用開口(24,44,64) となっている。

 第7の発明は、上記第1から第6までの何れ 一つの発明において、管状に形成されて内 面が上記外側排気管(21,41,61)の外周面と間隔 をおいて対面する管状部材(18)を備えるもの ある。

 第7の発明では、排気装置(10)に管状部材(1 8)が設けられる。管状部材(18)の内側面は、外 側排気管(21,41,61)の外周面と向かい合ってい 。また、管状部材(18)の内側面と外側排気管( 21,41,61)の外周面とは互いに離れており、両者 の間には空間が形成される。つまり、この発 明の排気装置(10)では、外側排気管(21,41,61)の 囲が管状部材(18)によって囲われている。そ して、外側排気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,6 2)の間に形成された筒状隙間(23,43,63)へ流入し た排気ガスは、管状部材(18)の内側の空間へ 連通用開口(24,44,64)を通って流出する。

 第8の発明は、上記第7の発明において、 記外側排気管(21,41)のうち上記連通用開口(24, 44)よりも該外側排気管(21,41)の基端寄りの部 と上記管状部材(18)との間を塞ぐ閉塞用部材( 218)を備えるものである。

 第8の発明では、管状部材(18)と共に閉塞 部材(218)が排気装置(10)に設けられる。閉塞 部材(218)は、外側排気管(21,41)のうち連通用 口(24,44)よりも外側排気管(21,41)の基端寄りの 部分と管状部材(18)との間を塞いでいる。つ り、管状部材(18)の内側の空間は、連通用開 (24,44)よりも外側排気管(21,41)の基端寄りの 置で閉塞用部材(218)によって塞がれている。 管状部材(18)の閉塞用部材(218)とは反対側の端 部は、開口端となっている。

 第9の発明は、上記第1から第6までの何れ 一つの発明において、それぞれが一つずつ 上記外側排気管(21,41,61)と上記内側排気管(22 ,42,62)と上記間隔保持用部材(30,50,70)とで構成 れ、且つそれぞれが上記連通用開口(24,44,64) を有する複数の排気管ユニット(20,40,60)を備 、複数の上記排気管ユニット(20,40,60)は、そ ぞれの外側排気管(21,41,61)及び内側排気管(22 ,42,62)が同軸上に位置するように一列に配置 れるものである。

 第9の発明において、隣り合った二つの上 記排気管ユニット(20,40)では、下流側の排気 ユニット(40)を構成する内側排気管(42)の内径 が、上流側の排気管ユニット(20)の内側排気 (22)の内径よりも小さくなり、下流側の排気 ユニット(40)を構成する外側排気管(41)の内 が、上流側の排気管ユニット(20)の内側排気 (22)の外径と等しくなり、上流側の排気管ユ ニット(20)を構成する内側排気管(22)の先端が 下流側の排気管ユニット(40)を構成する外側 排気管(41)の基端へ挿入され、下流側の排気 ユニット(40)の内側排気管(42)の基端と上流側 の排気管ユニット(20)の内側排気管(22)の先端 の間に隙間が形成される。

 第10の発明は、上記第4又は第6の発明にお いて、それぞれが一つずつの上記外側排気管 (21,41,61)と上記内側排気管(22,42,62)と上記間隔 持用部材(30,50,70)とで構成され、且つそれぞ れが上記連通用開口(24,44,64)を有する複数の 気管ユニット(20,40,60)を備え、複数の上記排 管ユニット(20,40,60)は、それぞれの外側排気 管(21,41,61)及び内側排気管(22,42,62)が同軸上に 置するように一列に配置されるものである

 第10の発明において、隣り合った二つの 記排気管ユニット(20,40)では、下流側の排気 ユニット(40)を構成する内側排気管(42)の内 が、上流側の排気管ユニット(20)を構成する 側排気管(22)の内径よりも小さくなり、下流 側の排気管ユニット(40)を構成する外側排気 (41)の内径が、上流側の排気管ユニット(20)の 外側排気管(21)の内径よりも小さく且つ上流 の排気管ユニット(20)の内側排気管(22)の内径 よりも大きくなり、上流側の排気管ユニット (20)を構成する内側排気管(22)の先端が、下流 の排気管ユニット(40)を構成する外側排気管 (41)の基端へ挿入され、下流側の排気管ユニ ト(40)を構成する外側排気管(41)と内側排気管 (42)の間に形成された筒状隙間(43)が、上流側 排気管ユニット(20)を構成する内側排気管(22 )の内側の空間と連通している。

 また、第10の発明において、隣り合った つの上記排気管ユニット(20,40)では、下流側 排気管ユニット(40)の外側排気管(41)と上流 の排気管ユニット(20)の間隔保持用部材(30)と が一体に形成される。

 第9,第10の各発明では、排気装置(10)に複 の排気管ユニット(20,40,60)が設けられる。各 気管ユニット(20,40,60)は、一つずつの外側排 気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)と間隔保持 部材(30,50,70)とによって構成されている。ま た、各排気管ユニット(20,40,60)には、連通用 口(24,44,64)が設けられている。複数の排気管 ニット(20,40,60)は、それぞれの外側排気管(21 ,41,61)及び内側排気管(22,42,62)が同軸上に位置 るように一列に並べられる。

 第9の発明において、隣り合った二つの排 気管ユニット(20,40)では、下流側の排気管ユ ット(40)を構成する外側排気管(41)の内径が、 上流側の排気管ユニット(20)を構成する内側 気管(22)の外径と等しくなっている。上流側 排気管ユニット(20)では、内側排気管(22)の 径が外側排気管(21)の内径よりも小さくなっ いる。従って、下流側の排気管ユニット(40) を構成する外側排気管(41)の内径は、上流側 排気管ユニット(20)を構成する外側排気管(21) の内径よりも小さくなっている。つまり、こ の発明では、排気ガスの流れの下流側に配置 された排気管ユニット(40,60)ほど、外側排気 (41,61)及び内側排気管(42,62)の内径が小さくな っている。

 また、第9の発明において、下流側の排気 管ユニット(40)を構成する外側排気管(41)の基 には、上流側の排気管ユニット(20)を構成す る内側排気管(22)の先端が挿入される。下流 の排気管ユニット(40)を構成する外側排気管( 41)の内側では、上流側の排気管ユニット(20) 構成する内側排気管(22)の先端と、下流側の 気管ユニット(40)を構成する内側排気管(42) 基端とが向かい合い、両者の間に隙間が形 される。

 第10の発明では、排気ガスの流れの下流 に配置された排気管ユニット(40,60)ほど、外 排気管(41,61)及び内側排気管(42,62)の内径が さくなっている。この発明において、隣り った二つの排気管ユニット(20,40)では、下流 の排気管ユニット(40)を構成する外側排気管 (41)の内径が、上流側の排気管ユニット(20)の 側排気管(21)の内径よりも小さく、しかも上 流側の排気管ユニット(20)の内側排気管(22)の 径よりも大きくなっている。

 また、第10の発明において、隣り合った つの排気管ユニット(20,40)では、下流側の排 管ユニット(40)を構成する外側排気管(41)の 端に、上流側の排気管ユニット(20)を構成す 内側排気管(22)の先端が挿入される。下流側 の排気管ユニット(40)では、外側排気管(41)と 側排気管(42)の間に筒状隙間(43)が形成され 。この下流側の排気管ユニット(40)に形成さ た筒状隙間(43)は、上流側の排気管ユニット (20)を構成する内側排気管(22)の内側の空間と 通する。このため、上流側の排気管ユニッ (20)の内側排気管(22)を通過した排気ガスは 下流側の排気管ユニット(40)に形成された筒 隙間(43)へ流入し得る。

 更に、第10の発明では、上流側の排気管 ニット(20)の間隔保持用部材(30)が、下流側の 排気管ユニット(40)の外側排気管(41)と一体に 成されている。つまり、隣り合った二つの 気管ユニット(20,40)において、上流側の排気 管ユニット(20)の間隔保持用部材(30)と、下流 の排気管ユニット(40)の外側排気管(41)とは 互いに一体不可分な一つの部材によって構 されている。

 第11の発明は、上記第1から第6までの何れ か一つの発明において、それぞれが一つずつ の上記外側排気管(21,41,61)と上記内側排気管(2 2,42,62)と上記間隔保持用部材(30,50,70)とで構成 され、且つそれぞれが上記連通用開口(24,44,64 )を有する複数の排気管ユニット(20,40,60)を備 、複数の上記排気管ユニット(20,40,60)は、そ れぞれの外側排気管(21,41,61)及び内側排気管(2 2,42,62)が同軸上に位置するように一列に配置 れる一方、管状に形成されて内側面が全て 上記外側排気管(21,41,61)の外周面と間隔をお いて対面する管状部材(18)を備えるものであ 。

 第11の発明では、排気装置(10)に複数の排 管ユニット(20,40,60)が設けられる。各排気管 ユニット(20,40,60)は、一つずつの外側排気管(2 1,41,61)と内側排気管(22,42,62)と間隔保持用部材 (30,50,70)とによって構成されている。また、 排気管ユニットには、連通用開口(24,44,64)が けられている。複数の排気管ユニット(20,40, 60)は、それぞれの外側排気管(21,41,61)及び内 排気管(22,42,62)が同軸上に位置するように一 に並べられる。

 第11の発明では、排気装置(10)に管状部材( 18)が設けられる。管状部材(18)の内側面は、 ての外側排気管(21,41,61)の外周面と向かい合 ている。また、管状部材(18)の内側面と各外 側排気管(21,41,61)の外周面とは互いに離れて り、両者の間には空間が形成される。つま 、この発明の排気装置(10)では、全ての排気 ユニット(20,40,60)の周囲が管状部材(18)によ て囲われている。そして、排気管ユニット(2 0,40,60)において、外側排気管(21,41,61)と内側排 気管(22,42,62)の間に形成された筒状隙間(23,43,6 3)へ流入した排気ガスは、連通用開口(24,44,64) を通って管状部材(18)の内側の空間へ流出す 。

 本発明の排気装置(10)では、内側排気管(22 ,42,62)の先端と連通用開口(24,44,64)の一方から 気ガスが流出する状態と、内側排気管(22,42, 62)の先端と連通用開口(24,44,64)の両方から排 ガスが流出する状態とが、外側排気管(21,41,6 1)の基端へ流れ込む排気ガスの流量に応じて り換わる。このため、本発明によれば、弁 どの機械的な手段を用いずに、排気ガスが 気装置(10)から流出する際に通る通路の断面 積を調節することができる。その結果、排気 装置(10)における排気ガスの流通抵抗を排気 スの流量に応じた適正な値に設定すること 可能となり、排気ガスの排出に伴う内燃機 の損失を削減することができる。

 更に、本発明の排気装置(10)では、外側排 気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間に設け れた間隔保持用部材(30,50,70)によって、外側 排気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間隔が 周に亘って一定に保たれている。このため 本発明によれば、外側排気管(21,41,61)と内側 排気管(22,42,62)の間隔を容易に且つ確実に一 に保つことができ、製品毎の性能差を小さ して排気装置(10)の信頼性を向上させること できる。

 上記第2の発明では、間隔保持用部材(30,50 ,70)が外側排気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62) の間へ挿入されており、外側排気管(21,41,61) 内側排気管(22,42,62)の間隔が間隔保持用部材( 30,50,70)の厚さと実質的に等しくなる。このた め、この発明の排気装置(10)では、その厚さ 一定となるように間隔保持用部材(30,50,70)の 法精度を管理することによって、外側排気 (21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間に形成さ る筒状隙間(23,43,63)の厚みを管理することが きる。従って、この発明によれば、製品毎 おける筒状隙間(23,43,63)の厚みの差を容易に 且つ確実に抑えることができ、製品毎の性能 差を容易に且つ確実に小さくすることができ る。

 上記第3の発明において、間隔保持用部材 (30,50,70)は、外側排気管(21,41,61)に対してその 端側から挿入される。つまり、外側排気管( 21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間に形成され 筒状隙間(23,43,63)へは、外側排気管(21,41,61)の 先端側から間隔保持用部材(30,50,70)が挿入さ る。従って、この発明では、外側排気管(21,4 1,61)の基端側から筒状隙間(23,43,63)へ流入する 排気ガスの流れを阻害することなく、間隔保 持用部材(30,50,70)によって外側排気管(21,41,61) 内側排気管(22,42,62)の間隔を保持できる。

 上記第4の発明では、間隔保持用部材(30,50 ,70)の円管部(31,51,71)が、外側排気管(21,41,61)と 内側排気管(22,42,62)の間へ挿入されている。 して、円管部(31,51,71)は円管状に形成されて るため、円管部(31,51,71)の外周面が全周に亘 って外側排気管(21,41,61)の内周面と接し、円 部(31,51,71)の内周面が全周に亘って内側排気 (22,42,62)の外周面と接する。従って、この発 明によれば、外側排気管(21,41,61)と内側排気 (22,42,62)の間隔を円管部(31,51,71)によって確実 に一定に保つことができ、筒状隙間(23,43,63) 厚みを容易に且つ確実に一定に保つことが きる。

 上記第5の発明では、間隔保持用部材(30,50 ,70)に円管部(31,51,71)と環状突起部(32,52,72)とが 設けられる。そして、円管部(31,51,71)が外側 気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間へ挿入 された状態では、環状突起部(32,52,72)が外側 気管(21,41,61)の先端面に当接する。つまり、 の発明の排気装置(10)を組み立てる場合には 、環状突起部(32,52,72)が外側排気管(21,41,61)の 端面に当たるまで円管部(31,51,71)を筒状隙間 (23,43,63)へ差し込めば、外側排気管(21,41,61)と 隔保持用部材(30,50,70)の相対的な位置関係が 一義的に定まることになる。従って、この発 明によれば、外側排気管(21,41,61)に対する間 保持用部材(30,50,70)の位置決めを容易に且つ 実に行うことが可能となり、排気装置(10)の 組み立てに要する労力や時間を削減できる。

 上記第6の発明では、切り欠き(33,53,73)の 成された間隔保持用部材(30,50,70)が、切り欠 (33,53,73)の一部が外側排気管(21,41,61)から露 するように、その基端側から外側排気管(21,4 1,61)と内側排気管(22,42,62)の間へ挿入されてい る。そのため、外側排気管(21,41,61)と内側排 管(22,42,62)の間に形成された筒状隙間(23,43,63) は、間隔保持用部材(30,50,70)に形成された切 欠き(33,53,73)を介して外側排気管(21,41,61)の外 部と連通する。このように、この発明によれ ば、間隔保持用部材(30,50,70)のうち切り欠き(3 3,53,73)が形成された部分を外側排気管(21,41,61) へ挿入することによって、筒状隙間(23,43,63) 外側排気管(21,41,61)の外部と連通させること できる。

 ところで、本発明の排気装置(10)において 、外側排気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の に形成された筒状隙間(23,43,63)へ流れ込んだ 排気ガスは、連通用開口(24,44,64)から吹き出 れる。このため、連通用開口(24,44,64)の付近 空気の流れが存在すると、連通用開口(24,44, 64)から吹き出す排気ガスの流れが空気の流れ によって阻害され、排気装置(10)の性能に悪 響が及ぶ可能性がある。特に、本発明の排 装置(10)が内燃機関と共に自動車に搭載され いる場合は、自動車の走行に伴って連通用 口(24,44,64)の付近に空気の流れが生じるため 、それに起因する排気装置(10)の性能低下を く可能性が高い。

 それに対し、上記第7,第8,及び第11の各発 の排気装置(10)では、外側排気管(21,41,61)の 囲が管状部材(18)によって囲われており、連 用開口(24,44,64)の付近に空気の流れが生じに くくなっている。従って、これらの発明によ れば、連通用開口(24,44,64)を通過する排気ガ の流れが連通用開口(24,44,64)の付近に存在す 空気の流れから受ける影響を削減でき、連 用開口(24,44,64)付近での空気の流れに起因す る排気装置(10)の性能低下を抑えることがで る。

 特に、上記第8の発明において、管状部材 (18)は、その基端側の端部が閉塞用部材(218)に よって塞がれ、その先端側の端部だけが開口 端となっている。従って、この発明によれば 、連通用開口(24,44,64)の付近における空気の れを確実に抑えることができ、連通用開口(2 4,44,64)付近での空気の流れに起因する排気装 (10)の性能低下を一層小さく抑えることがで きる。

 上記第9,第10,及び第11の発明の排気装置(10 )では、複数の排気管ユニット(20,40,60)が一列 接続されている。従って、これらの発明に れば、排気ガスが排気装置(10)から大気中へ 排出される際に通過する通路の断面積を、多 段階に変化させることができる。

 この点について、排気装置(10)に3つの排 管ユニット(20,40,60)が設けられている場合を に説明する。この場合、排気装置(10)におい て排気ガスが流出可能な箇所は、最上流に設 けられた排気管ユニット(20)の連通用開口(24) 、中間に設けられた排気管ユニット(40)の連 通用開口(44)と、最下流に設けられた排気管 ニット(60)の連通用開口(64)と、最下流に設け られた排気管ユニット(60)の内側排気管(62)の 端の四箇所である。そして、この場合の排 装置(10)では、排気ガスの流量が少ない時は 上記四箇所のうちの一箇所だけから排気ガス が流出し、排気ガスの流量が増えるにつれて 排気ガスの流出する箇所が増えてゆき、最終 的には上記四箇所の全てから排気ガスが流出 する状態となる。つまり、この場合の排気装 置(10)では、排気ガスが排気装置(10)から大気 へ排出される際に通過する通路の断面積が 四段階に変化する。

 このように、上記第9,第10,及び第11の各発 明によれば、排気ガスが排気装置(10)から大 中へ排出される際に通過する通路の断面積 、排気管ユニット(20,40,60)の数に「1」を足し た段階だけ変化させることができる。従って 、これらの発明によれば、排気ガスが排気装 置(10)から排出される際の流通抵抗を、排気 スの流量に応じてきめ細かく調節すること できる。

 また、上記第10の発明では、上流側の排 管ユニット(20)の間隔保持用部材(30)が、下流 側の排気管ユニット(40)の外側排気管(41)と一 に形成されている。このため、排気装置(10) を構成する部品の数を削減することができ、 排気装置(10)の構造を簡素化することができ 。

図1は、実施形態1の排気装置の縦断面 示す一部断面図である。 図2は、実施形態1の背圧調節器の縦断 を示す一部断面図である。 図3は、実施形態1の背圧調節器の縦断 図である。 図4は、実施形態1の背圧調節器の縦断 とガスの流れを示すを示す断面図である。 図5は、実施形態1の背圧調節器の縦断 とガスの流れを示すを示す断面図である。 図6は、実施形態1の背圧調節器の縦断 とガスの流れを示すを示す断面図である。 図7は、実施形態1の背圧調節器の縦断 とガスの流れを示すを示す断面図である。 図8は、実施形態2の排気装置の縦断面 示す一部断面図である。 図9は、実施形態2の背圧調節器の縦断 を示す一部断面図である。 図10は、実施形態2の背圧調節器の縦断 面図である。 図11は、実施形態2の変形例の背圧調節 器の縦断面図である。 図12は、実施形態3の排気装置の縦断面 を示す一部断面図である。 図13は、実施形態3の背圧調節器の縦断 面を示す一部断面図である。 図14は、実施形態3の背圧調節器の縦断 面図である。 図15は、その他の実施形態の第1変形例 の背圧調節器の縦断面図である。

符号の説明

 10  排気装置
 15  背圧調節器
 16  拡張室
 17  副排気管(連通管)
 18  遮風管(管状部材)
 19  容器状部材(閉塞用部材)
 20,40,60,80,100,120  排気管ユニット
 21,41,61,81,101,121  外側排気管
 22,42,62,82,102,122  内側排気管
 23,43,63,83,103,123  筒状隙間
 24,44,64,84,104,124  連通用開口
 30,50,70,90,110,130  スペーサー部材(間隔保持 部材)
 31,51,71,91,111,131  円管部
 32,52,72  環状突起部
 33,53,73  切り欠き
 218  出口側閉塞部材(閉塞用部材)

 以下、本発明の実施形態を図面に基づい 詳細に説明する。なお、以下で説明する実 形態は、本質的に好ましい例示であって、 発明、その適用物、あるいはその用途の範 を制限することを意図するものではない。

 《発明の実施形態1》
 本発明の実施形態1について説明する。本実 施形態の排気装置(10)は、乗用車用のもので る。また、この排気装置(10)は、排気量が2000 cc程度のレシプロエンジン(内燃機関)を対象 したものである。

 図1に示すように、本実施形態の排気装置 (10)は、消音器(211)と、背圧調節器(15)とを備 ている。この排気装置(10)は、エンジンから びる排気管の終端に接続されている。

   〈消音器の構造〉
 消音器(211)について、図1を参照しながら説 する。消音器(211)は、両端が閉塞された筒 の外筒(215)と、外筒(215)の内部空間に収容さ た内管(220)とを備えている。外筒(215)の材質 と内管(220)の材質は、何れもステンレス鋼で る。

 外筒(215)は、本体筒(216)と、入口側閉塞部 材(217)と、出口側閉塞部材(218)とによって構 されている。本体筒(216)は、両端が開口した 円筒状の部材である。この外筒(215)は、その 径が180mm程度となっており、その長さが400mm 程度となっている。入口側閉塞部材(217)は、 坦な円板状に形成されており、その外径が 体筒(216)の外径と等しくなっている。出口 閉塞部材(218)は、本体筒(216)の前端側から後 側(図1における左端側から右端側)へ向かっ 直径が拡大する円錐状に形成されている。 体筒(216)には、その前端(図1における左端) 塞ぐように入口側閉塞部材(217)が溶接され、 その後端(同図における右端)を塞ぐように出 側閉塞部材(218)が溶接される。入口側閉塞 材(217)と出口側閉塞部材(218)は、それぞれの 心が本体筒(216)の軸心と実質的に一致して る。

 内管(220)は、真っ直ぐな円管である。内 (220)では、その内側の空間が内管(220)の一端 ら他端に亘って連続する一つの通路となっ おり、この通路内を排気ガスが流れる。本 施形態の内管(220)は、その内径が約40mmとな ている。内管(220)の内径は、内管(220)の全長 に亘って一定である。

 内管(220)は、その軸心が外筒(215)の軸心と 実質的に一致する姿勢で外筒(215)内に設けら ている。内管(220)の入口端は、外筒(215)の入 口側閉塞部材(217)を貫通して外筒(215)の外部 延出している。一方、内管(220)の出口端は、 出口側閉塞部材(218)の中央部に形成された貫 孔に嵌り込み、出口側閉塞部材(218)に接合 ている。この内管(220)は、第1排気管ユニッ (20)の第1外側排気管(21)と一体に形成されて る。この第1外側排気管(21)は、内管(220)の出 端に連続するように形成されている。なお 排気管ユニット(20,40,60)の詳細については、 後述する。

 内管(220)の側面には、多数の側面貫通孔(2 31~234)が開口している。具体的に、内管(220)で は、第1穿孔領域(221)と、第2穿孔領域(222)と、 第3穿孔領域(223)と、第4穿孔領域(224)とが、内 管(220)の入口端(図1における左端)から出口端( 同図における右端)へ向かって順に一列に並 で形成されている。各穿孔領域(221~224)の長 は、互いに同じ値になっている。

 各穿孔領域(221~224)では、内管(220)の側面( ち、外周面)に多数の側面貫通孔(231~234)が規 則的に開口している。具体的に、各穿孔領域 (221~224)では、複数の側面貫通孔(231~234)が、内 管(220)の周方向と軸方向へ規則的に形成され いる。各穿孔領域(221~224)における側面貫通 (231~234)の配置は、隣接する二つの側面貫通 (231~234)の中心間距離が一定となる千鳥配列 なっている。

 内管(220)では、各穿孔領域(221~224)に開口 る側面貫通孔(231~234)の直径が互いに相違し いる。この内管(220)では、その出口端に近い 穿孔領域(221~224)ほど、そこに開口する側面貫 通孔(231~234)の直径が小さくなっている。また 、この内管(220)では、その出口端に近い穿孔 域(221~224)ほど、隣接する二つの側面貫通孔( 231~234)の中心間距離(即ち、側面貫通孔(231~234) のピッチ)が狭くなっている。

 内管(220)において、第1穿孔領域(221)より 内管(220)の入口端寄り(図1の左端寄り)の領域 は、複数の連通孔(235)が規則的に形成された 通用領域(225)となっている。この連通孔(235) は、内管(220)を貫通する円形の孔である。

 内管(220)の入口端には、継手部材(246)が挿 入されている。この継手部材(246)は、比較的 い真っ直ぐな円管であって、その外径が内 (220)の内径と実質的に等しくなっている。 た、継手部材(246)の一端(図1における左端部) は、他の部分に比べて外径と内径が拡大した 拡径部(247)となっている。図示しないが、こ 拡径部(247)には、エンジンから延びる排気 が接続される。

 内管(220)には、三つの円錐板(241~243)が取 付けられている。各円錐板(241~243)の形状は 外筒(215)の出口側閉塞部材(218)の形状と実質 に同じである。具体的に、各円錐板(241~243) 、内管(220)の入口端側から出口端側(図1にお ける左端側から右端側)へ向かって直径が拡 する円錐状に形成されており、内管(220)と同 軸に配置されている。各円錐板(241~243)では、 小径側の端部(同図における左端部)の内径が 管(220)の外径と実質的に等しくなっており この小径側の端部が内管(220)に溶接されてい る。また、各円錐板(241~243)では、大径側の端 部(同図における右端部)の外径が外筒(215)の 体筒(216)の内径と実質的に等しくなっており 、この大径側の端部が本体筒(216)の内周面と している。

 三つの円錐板(241~243)は、内管(220)の軸方 に互いに等間隔で配置されている。第1円錐 (241)の小径側の端部は、第1穿孔領域(221)と 通用領域(225)の境界付近に接合されている。 第2円錐板(242)の小径側の端部は、第2穿孔領 (222)の途中の部分に接合されている。第3円 板(243)の小径側の端部は、第3穿孔領域(223)の 途中の部分に接合されている。

 消音器(211)では、外筒(215)の内部空間のう ち内管(220)の外側の空間(212)は、内部に何も 填されていない空虚な空間(即ち、空洞)とな っている。つまり、この消音器(211)では、外 (215)と内管(220)の間に形成された空間(212)に ラスウール等の吸音材は充填されていない また、消音器(211)では、外筒(215)内の空間(21 2)が三つの円錐板(241~243)によって仕切られて る。

   〈背圧調節器の構造〉
 背圧調節器(15)について、図2,図3を参照しな がら説明する。背圧調節器(15)は、三つの排 管ユニット(20,40,60)を備えている。また、背 調節器(15)には、管状部材である遮風管(18) 設けられている。

 三つの排気管ユニット(20,40,60)は、一直線 上に配置されている。具体的に、背圧調節器 (15)では、排気ガスの流れの上流側から下流 へ向かって順に、第1排気管ユニット(20)と、 第2排気管ユニット(40)と、第3排気管ユニット (60)とが設けられている。各排気管ユニット(2 0,40,60)は、外側排気管(21,41,61)と、内側排気管 (22,42,62)と、間隔保持用部材であるスペーサ 部材(30,50,70)とによって構成されている。外 排気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)は、そ ぞれが真っ直ぐな円管状に形成されている 一方、スペーサー部材(30,50,70)は、リング状 るいは短い円管状に形成されている。外側 気管(21,41,61)、内側排気管(22,42,62)、及びス ーサー部材(30,50,70)の材質は、何れもステン ス鋼である。

 各排気管ユニット(20,40,60)を構成する外側 排気管(21,41,61)、内側排気管(22,42,62)、及びス ーサー部材(30,50,70)は、それら全てが同軸上 に配置されている。また、後述するように、 各排気管ユニット(20,40,60)に設けられた外側 気管(21,41,61)及び内側排気管(22,42,62)の内径は 、排気ガスの流れの下流側に配置されたもの ほど小さくなっている。

 各スペーサー部材(30,50,70)は、円管部(31,51 ,71)と環状突起部(32,52,72)とを備えている。円 部(31,51,71)は、比較的短い円管状に形成され ている。環状突起部(32,52,72)は、円管部(31,51,7 1)の先端部(図3における右端部)に連続して形 されている。この環状突起部(32,52,72)は、円 管部(31,51,71)の全周に亘って形成されており 円管部(31,51,71)の先端部の側面から外側へ突 している。つまり、環状突起部(32,52,72)の外 径は、円管部(31,51,71)の外径よりも大きくな ている。

 第1排気管ユニット(20)は、第1外側排気管( 21)と、第1内側排気管(22)と、第1スペーサー部 材(30)とを一つずつ備えている。

 第1外側排気管(21)は、その内径が消音器(2 11)の内管(220)の内径よりも小さくなり、その 径が内管(220)の外径よりも小さくなってい 。第1外側排気管(21)は、消音器(211)の内管(220 )と同軸上に配置されている。また、第1外側 気管(21)の基端(図3における左端)は、内管(22 0)の出口端(同図における右端)に連続してい 。

 第1内側排気管(22)は、その内径が第1外側 気管(21)の内径よりも小さくなり、その外径 が第1外側排気管(21)の外径よりも小さくなっ いる。第1内側排気管(22)は、第1外側排気管( 21)と同軸上に配置されている。また、第1内 排気管(22)の基端(図3における左端)は、第1外 側排気管(21)の内側へ、第1外側排気管(21)の先 端側から挿入されている。第1内側排気管(22) 、その基端が第1外側排気管(21)の軸方向の 央付近に位置し、その先端(同図における右 )が第1外側排気管(21)の先端から突出してい 。

 第1内側排気管(22)のうち第1外側排気管(21) へ挿入された部分の外周面と第1外側排気管(2 1)の内周面との間には、円筒状の第1筒状隙間 (23)が形成されている。第1筒状隙間(23)の幅( ち、第1内側排気管(22)の外周面と第1外側排 管(21)の内周面の距離)は、その全長に亘って 一定となると共に、第1内側排気管(22)及び第1 外側排気管(21)の全周に亘って一定となって る。

 第1スペーサー部材(30)の円管部(31)は、そ 内径が第1内側排気管(22)の外径と等しくな 、その外径が第1外側排気管(21)の内径と等し くなっている。また、第1スペーサー部材(30) 環状突起部(32)は、その外径が第1外側排気 (21)の内径よりも大きくなっている。第1スペ ーサー部材(30)は、その円管部(31)が第1筒状隙 間(23)へ第1外側排気管(21)の先端側から挿入さ れている。この状態において、第1スペーサ 部材(30)の円管部(31)は、その内周面が全周に 亘って第1内側排気管(22)の外周面と接し、そ 外周面が全周に亘って第1外側排気管(21)の 周面と接する。従って、第1筒状隙間(23)は、 その先端側(図3における右端側)の部分が円管 部(31)によって閉塞される。また、この状態 おいて、第1スペーサー部材(30)の環状突起部 (32)は、第1外側排気管(21)の先端から露出して おり、その端面が第1外側排気管(21)の先端面 当接している。

 第1外側排気管(21)には、第1連通用開口(24) が形成されている。第1連通用開口(24)は、第1 外側排気管(21)の先端寄りの部分に形成され 円形の貫通孔である。この第1外側排気管(21) では、複数の第1連通用開口(24)が、第1外側排 気管(21)の周方向に一列に並んで形成されて る。複数の第1連通用開口(24)は、第1外側排 管(21)の周方向へ等間隔に配置されている。 1外側排気管(21)において、第1連通用開口(24) は、第1スペーサー部材(30)の円管部(31)の基端 (図3における左端)よりも僅かに第1外側排気 (21)の基端寄りに設けられている。つまり、 1連通用開口(24)は、第1外側排気管(21)のうち 第1内側排気管(22)と重なり合う部分に形成さ 、第1筒状隙間(23)の先端(同図における右端) 付近に連通している。

 第2排気管ユニット(40)は、第2外側排気管( 41)と、第2内側排気管(42)と、第2スペーサー部 材(50)とを一つずつ備えている。

 第2外側排気管(41)は、その内径が第1内側 気管(22)の外径と等しくなり、その外径が第 1外側排気管(21)の外径よりも小さくなってい 。第2外側排気管(41)は、第1外側排気管(21)及 び第1内側排気管(22)と同軸上に配置されてい 。この第2外側排気管(41)には、その基端側( 3における左端側)から第1内側排気管(22)の先 端部が挿入されている。第2外側排気管(41)の 端は、第1スペーサー部材(30)の先端面に当 している。

 第2内側排気管(42)は、その内径が第1内側 気管(22)の内径よりも小さくなり、その外径 が第2外側排気管(41)の内径よりも小さくなっ いる。また、第2内側排気管(42)の外径は、 1内側排気管(22)の内径と等しくなっている。 第2内側排気管(42)は、第2外側排気管(41)と同 上に配置されている。第2内側排気管(42)の基 端(図3における左端)は、第2外側排気管(41)の 側へ、第2外側排気管(41)の先端側から挿入 れている。第2内側排気管(42)の基端は、第2 側排気管(41)の軸方向の中央よりもやや基端( 同図における左端)寄りに位置している。第2 側排気管(42)の基端面は、第1内側排気管(22) 先端面から所定の距離だけ離れている。第2 内側排気管(42)の先端(同図における右端)は、 第2外側排気管(41)の先端から突出している。

 第2内側排気管(42)のうち第2外側排気管(41) へ挿入された部分の外周面と第2外側排気管(4 1)の内周面との間には、円筒状の第2筒状隙間 (43)が形成されている。第2筒状隙間(43)の幅( ち、第2内側排気管(42)の外周面と第2外側排 管(41)の内周面の距離)は、その全長に亘って 一定となると共に、第2内側排気管(42)及び第2 外側排気管(41)の全周に亘って一定となって る。上述したように、第1内側排気管(22)の先 端面(図3における右端面)と第2内側排気管(42) 基端面(同図における左端面)との間には、 間が設けられている。このため、第2筒状隙 (43)は、第1内側排気管(22)の内側の空間に連 している。

 第2スペーサー部材(50)の円管部(51)は、そ 内径が第2内側排気管(42)の外径と等しくな 、その外径が第2外側排気管(41)の内径と等し くなっている。また、第2スペーサー部材(50) 環状突起部(52)は、その外径が第2外側排気 (41)の内径よりも大きくなっている。第2スペ ーサー部材(50)は、その円管部(51)が第2筒状隙 間(43)へ第2外側排気管(41)の先端側から挿入さ れている。この状態において、第2スペーサ 部材(50)の円管部(51)は、その内周面が全周に 亘って第2内側排気管(42)の外周面と接し、そ 外周面が全周に亘って第2外側排気管(41)の 周面と接する。従って、第2筒状隙間(43)は、 その先端側(図3における右端側)の部分が円管 部(51)によって閉塞される。また、この状態 おいて、第2スペーサー部材(50)の環状突起部 (52)は、第2外側排気管(41)の先端から露出して おり、その端面が第2外側排気管(41)の先端面 当接している。

 第2外側排気管(41)には、第2連通用開口(44) が形成されている。第2連通用開口(44)は、第2 外側排気管(41)の先端寄りの部分に形成され 円形の貫通孔である。この第2外側排気管(41) では、複数の第2連通用開口(44)が、第2外側排 気管(41)の周方向に一列に並んで形成されて る。複数の第2連通用開口(44)は、第2外側排 管(41)の周方向へ等間隔に配置されている。 2外側排気管(41)において、第2連通用開口(44) は、第2スペーサー部材(50)の円管部(51)の基端 (図3における左端)よりも僅かに第2外側排気 (41)の基端寄りに設けられている。つまり、 2連通用開口(44)は、第2外側排気管(41)のうち 第2内側排気管(42)と重なり合う部分に形成さ 、第2筒状隙間(43)の先端(同図における右端) 付近に連通している。

 第3排気管ユニット(60)は、第3外側排気管( 61)と、第3内側排気管(62)と、第3スペーサー部 材(70)とを一つずつ備えている。

 第3外側排気管(61)は、その内径が第2内側 気管(42)の外径と等しくなり、その外径が第 2外側排気管(41)の外径よりも小さくなってい 。第3外側排気管(61)は、第2外側排気管(41)及 び第2内側排気管(42)と同軸上に配置されてい 。具体的に、第3外側排気管(61)は、第2内側 気管(42)のうち第2外側排気管(41)の先端から 出した部分に取り付けられている。つまり 第3外側排気管(61)には、その基端側(図3にお ける左端側)から第2内側排気管(42)の先端部が 挿入されている。また、第3外側排気管(61)は その基端面が第2スペーサー部材(50)の先端 に当接している。

 第3内側排気管(62)は、その内径が第2内側 気管(42)の内径よりも小さくなり、その外径 が第3外側排気管(61)の内径よりも小さくなっ いる。また、第3内側排気管(62)の外径は、 2内側排気管(42)の内径と等しくなっている。 第3内側排気管(62)は、第3外側排気管(61)と同 上に配置されている。第3内側排気管(62)の基 端(図3における左端)は、第3外側排気管(61)の 側へ、第3外側排気管(61)の先端側から挿入 れている。第3内側排気管(62)の基端は、第3 側排気管(61)の軸方向の中央よりもやや基端( 同図における左端)寄りに位置している。第3 側排気管(62)の基端面は、第2内側排気管(42) 先端面から所定の距離だけ離れている。第3 内側排気管(62)の基端面と第2内側排気管(42)の 先端面の間隔は、第2内側排気管(42)の基端面 第1内側排気管(22)の先端面の間隔と等しく っている。第3内側排気管(62)の先端(同図に ける右端)は、第2外側排気管(41)の先端から 出している。

 第3内側排気管(62)のうち第3外側排気管(61) へ挿入された部分の外周面と第3外側排気管(6 1)の内周面との間には、円筒状の第3筒状隙間 (63)が形成されている。第3筒状隙間(63)の幅( ち、第3内側排気管(62)の外周面と第3外側排 管(61)の内周面の距離)は、その全長に亘って 一定となると共に、第3内側排気管(62)及び第3 外側排気管(61)の全周に亘って一定となって る。上述したように、第2内側排気管(42)の先 端面(図3における右端面)と第3内側排気管(62) 基端面(同図における左端面)との間には、 間が設けられている。このため、第3筒状隙 (63)は、第2内側排気管(42)の内側の空間に連 している。

 第3スペーサー部材(70)の円管部(71)は、そ 内径が第3内側排気管(62)の外径と等しくな 、その外径が第3外側排気管(61)の内径と等し くなっている。また、第3スペーサー部材(70) 環状突起部(72)は、その外径が第3外側排気 (61)の内径よりも大きくなっている。第3スペ ーサー部材(70)は、その円管部(71)が第3筒状隙 間(63)へ第3外側排気管(61)の先端側から挿入さ れている。この状態において、第3スペーサ 部材(70)の円管部(71)は、その内周面が全周に 亘って第3内側排気管(62)の外周面と接し、そ 外周面が全周に亘って第3外側排気管(61)の 周面と接する。従って、第3筒状隙間(63)は、 その先端側(図3における右端側)の部分が円管 部(71)によって閉塞される。また、この状態 おいて、第3スペーサー部材(70)の環状突起部 (72)は、第3外側排気管(61)の先端から露出して おり、その端面が第3外側排気管(61)の先端面 当接している。

 第3外側排気管(61)には、第3連通用開口(64) が形成されている。第3連通用開口(64)は、第3 外側排気管(61)の先端寄りの部分に形成され 円形の貫通孔である。この第3外側排気管(61) では、複数の第3連通用開口(64)が、第3外側排 気管(61)の周方向に一列に並んで形成されて る。複数の第3連通用開口(64)は、第3外側排 管(61)の周方向へ等間隔に配置されている。 3外側排気管(61)において、第3連通用開口(64) は、第3スペーサー部材(70)の円管部(71)の基端 (図3における左端)よりも僅かに第3外側排気 (61)の基端寄りに設けられている。つまり、 3連通用開口(64)は、第3外側排気管(61)のうち 第3内側排気管(62)と重なり合う部分に形成さ 、第3筒状隙間(63)の先端(同図における右端) 付近に連通している。

 遮風管(18)は、ステンレス鋼製の真っ直ぐ な円管である。遮風管(18)は、全ての排気管 ニット(20,40,60)の周囲を囲むように設けられ いる。具体的に、遮風管(18)の軸心は、各排 気管ユニット(20,40,60)を構成する外側排気管(2 1,41,61)及び内側排気管(22,42,62)の軸心と概ね一 致している。また、この遮風管(18)は、その 端(図3における左端)が出口側閉塞部材(218)に 接合されている。

 遮風管(18)の内径は、第1外側排気管(21)の 径よりも大きくなっている。第1外側排気管 (21)は、三つの外側排気管(21,41,61)のうちで最 大径である。従って、遮風管(18)の内周面( ち、その内側面)は、全ての外側排気管(21,41, 61)の外周面と、所定の間隔をおいて対面して いる。つまり、遮風管(18)の内周面は、全て 外側排気管(21,41,61)に形成された連通用開口( 24,44,64)と向かい合っている。

 更に、遮風管(18)の内径は、遮風管(18)の 周面と各外側排気管(21,41,61)の外周面との距 が充分に確保されるように、第1外側排気管 (21)の外径よりもある程度大きな値に設定さ ている。遮風管(18)の内径をこのような値に 定するのは、各連通用開口(24,44,64)から流出 する排気ガスの流れが遮風管(18)によって阻 されるのを防ぐ必要があるからである。

 遮風管(18)の長さは、全ての排気管ユニッ ト(20,40,60)の全体が遮風管(18)によって覆われ ような値に設定されている。このため、図3 において、遮風管(18)の右端(先端)は、第3内 排気管(62)の右端(先端)よりも更に右側に位 している。

 遮風管(18)は、その先端(同図における右 )だけが開口端となっており、その基端は出 側閉塞部材(218)によって塞がれている。つ り、本実施形態では、消音器(211)の外筒(215) 構成する出口側閉塞部材(218)が、遮風管(18) 基端を塞ぐための閉塞用部材を兼ねている

  -消音器の騒音低減作用-
 消音器(211)の騒音低減作用について、図1を 照しながら説明する。

 エンジンから排出された排気ガスは、排 管(80)を通って消音器(211)へ流入する。排気 (80)から消音器(211)へ流入した排気ガスは、 管(220)の内側の空間へ流入する。内管(220)内 へ流入した排気ガスは、連通用領域(225)と、 1穿孔領域(221)と、第2穿孔領域(222)と、第3穿 孔領域(223)と、第4穿孔領域(224)とを順に通過 、その間に消音される。

 連通用領域(225)や各穿孔領域(221~224)では そこを流れる排気ガスの圧力変動が連通孔(2 35)や側面貫通孔(231~234)を通って内管(220)の外 へ伝わる。排気ガスの一部は連通孔(235)や 面貫通孔(231~234)を通って内管(220)の外側の空 間(212)へ流入する際に膨張するため、それに って排気ガスの圧力変動が減衰する。

 上述したように、内管(220)に形成された 穿孔領域(221~224)では、排気ガスの流れの下 側に位置するものほど、そこに形成された 面貫通孔(231~234)の直径が小さくなっている 一方、側面貫通孔(231~234)を通過できる音波 周波数は、側面貫通孔(231~234)が大きくなる ど低くなる。このため、排気ガスが内管(220) 内を通過する過程において、排気ガスの圧力 変動は、そのうち周波数の低い成分から順に 減衰させられてゆく。

 更に、本実施形態の消音器(211)では、外 (215)と内管(220)の間の空間(212)に円錐板(241~243 )が設けられている。そして、円錐板(241~243) 作用によって、外筒(215)と内管(220)の間の空 (212)へ伝わった排気ガスの圧力変動の減衰 促進される。

 つまり、側面貫通孔(231~234)を通過して内 (220)の外側へ出た音波は、円錐板(241~243)の 周面に当たって反射され、その進行方向が 更される。このため、内管(220)の外側へ出た 音波は、側面貫通孔(231~234)を通って再び内管 (220)の内側へ戻りにくくなる。更に、内管(220 )の外側の空間(212)では、音波が円錐板(241~243) に当たって反射するため、様々な方向へ進む 音波が存在することになる。このため、内管 (220)の外側の空間(212)では、互いに進行方向 異なる音波同士が干渉して打ち消し合うこ によっても音波が減衰される。

  -背圧調節器の背圧調節作用-
 背圧調節器(15)の背圧調節作用について、図 4~図7を参照しながら説明する。

 図4は、エンジンがアイドリング状態(エ ジンの回転数が毎分600回転前後の状態)の場 における背圧調節器(15)での排気ガスの流れ を示したものである。つまり、同図に示す排 気ガスの流れは、エンジンから排出される排 気ガスの流量が最も低い状態におけるもので ある。

 図4に示すように、排気ガスの流量が実質 的に最も少ない状態では、第1排気管ユニッ (20)に形成された第1連通用開口(24)だけから 気ガスが流出する。つまり、消音器(211)の内 管(220)から第1外側排気管(21)へ流入した排気 スは、第1筒状隙間(23)へ流れ込み、第1連通 開口(24)を通って大気中へ放出される。

 また、この状態では、各内側排気管(22,42, 62)の内側の空間と、第2筒状隙間(43)及び第3筒 状隙間(63)とが、負圧状態(即ち、大気圧より 圧力が低い状態)となる。このため、背圧調 節器(15)では、第3内側排気管(62)の先端、第3 通用開口(64)、及び第2連通用開口(44)へ空気 吸い込まれる。

 第3内側排気管(62)の先端へ吸い込まれた 気は、第3内側排気管(62)の先端から基端側へ 向かって流れ、第2内側排気管(42)へ流入する 第3連通用開口(64)へ吸い込まれた空気は、 3筒状隙間(63)を通って第2内側排気管(42)へ流 する。第2内側排気管(42)へ流入した空気は 第2内側排気管(42)の先端から基端側へ向かっ て流れ、第1内側排気管(22)へ流入する。第2連 通用開口(44)へ吸い込まれた空気は、第2筒状 間(43)を通って第1内側排気管(22)へ流入する 第1内側排気管(22)へ流入した空気は、第1内 排気管(22)の先端から基端側へ向かって流れ 、その後に排気ガスと合流して第1筒状隙間(2 3)へ流入し、第1連通用開口(24)を通って第1外 排気管(21)の外部へ流出してゆく。

 図4に示す状態では、エンジンの回転数が 上昇して排気ガスの流量が次第に増えてゆく のにつれて、第1連通用開口(24)から流出する 気ガスの流量が次第に増えると同時に、第2 連通用開口(44)へ吸い込まれる空気の流量が 第に減少してゆく。そして、排気ガスの流 がある程度以上に達すると、図5に示すよう 、第1連通用開口(24)と第2連通用開口(44)の両 方から排気ガスが流出する状態となる。

 図5に示す状態において、消音器(211)の内 (220)から第1外側排気管(21)へ流入した排気ガ スは、その一部が第1筒状隙間(23)を通って第1 連通用開口(24)から大気中へ放出され、残り 第1内側排気管(22)を通過後に第2筒状隙間(43) 通って第2連通用開口(44)から大気中へ放出 れる。

 この状態においても、第2内側排気管(42) び第3内側排気管(62)の内側の空間と、第3筒 隙間(63)とは、依然として負圧状態となる。 のため、背圧調節器(15)では、第3内側排気 (62)の先端及び第3連通用開口(64)へ空気が吸 込まれる。

 第3内側排気管(62)の先端へ吸い込まれた 気と、第3連通用開口(64)へ吸い込まれた空気 とは、それぞれ図4に示す状態と同様に流れ 第2内側排気管(42)へ流入する。第2内側排気 (42)へ流入した空気は、第2内側排気管(42)の 端から基端側へ向かって流れ、第1内側排気 (22)を通過した排気ガスと合流して第2筒状 間(43)へ流入し、第2連通用開口(44)を通って 2外側排気管(41)の外部へ流出してゆく。

 図5に示す状態では、エンジンの回転数が 上昇して排気ガスの流量が次第に増えてゆく のにつれて、第1連通用開口(24)及び第2連通用 開口(44)から流出する排気ガスの流量が次第 増えると同時に、第3連通用開口(64)へ吸い込 まれる空気の流量が次第に減少してゆく。そ して、排気ガスの流量がある程度以上に達す ると、図6に示すように、第1連通用開口(24)と 第2連通用開口(44)だけでなく第3連通用開口(64 )からも排気ガスが流出する状態となる。

 この図6に示す状態において、消音器(211) 内管(220)から第1外側排気管(21)へ流入した排 気ガスは、その一部が第1筒状隙間(23)を通っ 第1連通用開口(24)から大気中へ放出され、 りが第1内側排気管(22)へ流れ込む。第1内側 気管(22)を通過した排気ガスは、その一部が 2筒状隙間(43)を通って第2連通用開口(44)から 大気中へ放出され、残りが第2内側排気管(42) 通過後に第3筒状隙間(63)を通って第3連通用 口(64)から大気中へ放出される。

 この状態においても、第3内側排気管(62) 内側の空間は、依然として負圧状態となる このため、背圧調節器(15)では、第3内側排気 管(62)の先端へ空気が吸い込まれる。

 第3内側排気管(62)の先端へ吸い込まれた 気は、第3内側排気管(62)の先端から基端側へ 向かって流れ、第2内側排気管(42)を通過した 気ガスと合流して第3筒状隙間(63)へ流入し 第3連通用開口(64)を通って第2外側排気管(41) 外部へ流出してゆく。

 図6に示す状態では、エンジンの回転数が 上昇して排気ガスの流量が次第に増えてゆく のにつれて、第1連通用開口(24)、第2連通用開 口(44)、及び第3連通用開口(64)から流出する排 気ガスの流量が次第に増えると同時に、第3 側排気管(62)の先端へ吸い込まれる空気の流 が次第に減少してゆく。そして、排気ガス 流量がある程度以上に達すると、図7に示す ように、第1連通用開口(24)、第2連通用開口(44 )、第3連通用開口(64)、及び第3内側排気管(62) 先端から排気ガスが流出する状態となる。

 この図7に示す状態において、消音器(211) 内管(220)から第1外側排気管(21)へ流入した排 気ガスは、その一部が第1筒状隙間(23)を通っ 第1連通用開口(24)から大気中へ放出され、 りが第1内側排気管(22)へ流入する。第1内側 気管(22)を通過した排気ガスは、その一部が 2筒状隙間(43)を通って第2連通用開口(44)から 大気中へ放出され、残りが第2内側排気管(42) 流れ込む。第2内側排気管(42)へ流入した排 ガスは、その一部が第3筒状隙間(63)を通って 第3連通用開口(64)から大気中へ放出され、残 が第3内側排気管(62)を通過して第3内側排気 (62)の先端から大気中へ放出される。

 このように、本実施形態の背圧調節器(15) において、排気ガスが大気中へ放出され得る 箇所は、第1連通用開口(24)、第2連通用開口(44 )、第3連通用開口(64)、及び第3内側排気管(62) 先端の四箇所である。そして、この背圧調 器(15)では、消音器(211)から第1外側排気管(21 )へ送り込まれる排気ガスの流量が増えるに って、排気ガスが大気中へ放出される箇所 増えてゆく。つまり、この背圧調節器(15)で 、背圧調節器(15)へ流入する排気ガスの流量 が多くなるほど、背圧調節器(15)から排気ガ が大気中へ放出される際に通過する通路の 面積が大きくなる。

 このため、本実施形態の背圧調節器(15)で は、排気ガスの流量が変化しても、そこを排 気ガスが通過する際の流通抵抗はそれ程変化 しない。従って、この背圧調節器(15)を排気 に接続すれば、エンジンの回転数に拘わら (即ち、排気ガスの流量に拘わらず)エンジン の背圧が概ね一定に保たれる。

  -実施形態1の効果-
 上述したように、本実施形態の排気装置(10) には背圧調節器(15)が設けられており、背圧 節器(15)には三つの排気管ユニット(20,40,60)が 設けられている。そして、この背圧調節器(15 )では、第1連通用開口(24)だけから排気ガスが 流出する状態(図4に示す状態)と、第1連通用 口(24)と第2連通用開口(44)の二箇所から排気 スが流出する状態(図5に示す状態)と、第1連 用開口(24)と第2連通用開口(44)と第3連通用開 口(64)の三箇所から排気ガスが流出する状態( 6に示す状態)と、第1連通用開口(24)と第2連 用開口(44)と第3連通用開口(64)と第3内側排気 (62)の先端の四箇所から排気ガスが流出する 状態(図7に示す状態)とが、背圧調節器(15)へ 入する排気ガスの流量に応じて自動的に切 換わる。

 このように、本実施形態の背圧調節器(15) によれば、排気ガスが背圧調節器(15)から大 中へ放出される際に通る通路の断面積を、 などの機械的な手段を用いることなく、排 ガスの流量に応じて増減させることができ 。このため、本実施形態の背圧調節器(15)に れば、背圧調節器(15)における排気ガスの流 通抵抗を排気ガスの流量に応じた適正な値に 設定することが可能となる。その結果、エン ジンの回転数が変化して排気ガスの流量が変 化しても、エンジンの背圧を概ね一定に保つ ことができ、排気ガスの排出に伴うエンジン の損失を削減することができる。

 また、本実施形態の背圧調節器(15)に設け られた各排気管ユニット(20,40,60)では、スペ サー部材(30,50,70)の円管部(31,51,71)を外側排気 管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間へ挿入す ことによって、外側排気管(21,41,61)と内側排 気管(22,42,62)の相対的な位置決めが行われる そして、各排気管ユニット(20,40,60)では、外 排気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間隔 、スペーサー部材(30,50,70)の円管部(31,51,71)の 厚さと実質的に等しくなる。

 このため、本実施形態の背圧調節器(15)で は、スペーサー部材(30,50,70)の円管部(31,51,71) 寸法精度を管理することによって、外側排 管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間に形成 れる筒状隙間(23,43,63)の厚みを管理すること できる。従って、本実施形態によれば、製 毎における筒状隙間(23,43,63)の厚みのバラツ キを容易に且つ確実に抑えることができ、製 品毎の性能差を確実に低減することができる 。

 また、本実施形態の各排気管ユニット(20, 40,60)において、外側排気管(21,41,61)と内側排 管(22,42,62)の間へ挿入されるスペーサー部材( 30,50,70)の円管部(31,51,71)は、円管状に形成さ ており、その軸方向へある程度の長さを有 ている。つまり、各排気管ユニット(20,40,60) は、軸方向へある程度の長さを有する円管 (31,51,71)が、外側排気管(21,41,61)と内側排気 (22,42,62)の間へ差し込まれている。従って、 実施形態によれば、外側排気管(21,41,61)の軸 心と内側排気管(22,42,62)の軸心との“ずれ” 容易に且つ確実に低減することができる。

 また、本実施形態の各排気管ユニット(20, 40,60)において、スペーサー部材(30,50,70)は、 状隙間(23,43,63)に対して、外側排気管(21,41,61) の先端側から挿入されている。従って、本実 施形態によれば、外側排気管(21,41,61)の基端 から筒状隙間(23,43,63)へ流入する排気ガスの れを阻害することなく、スペーサー部材(30, 50,70)によって外側排気管(21,41,61)と内側排気 (22,42,62)の間隔を保持できる。

 また、本実施形態の各排気管ユニット(20, 40,60)では、スペーサー部材(30,50,70)に環状突 部(32,52,72)が形成されており、この環状突起 (32,52,72)が外側排気管(21,41,61)の先端面に当 する。つまり、本実施形態の背圧調節器(15) 組み立てる場合には、環状突起部(32,52,72)が 外側排気管(21,41,61)の先端面に当たるまで円 部(31,51,71)を筒状隙間(23,43,63)へ差し込めば、 外側排気管(21,41,61)とスペーサー部材(30,50,70) 相対的な位置関係が一義的に定まることに る。従って、本実施形態によれば、外側排 管(21,41,61)に対するスペーサー部材(30,50,70) 位置決めを容易に且つ確実に行うことが可 となり、背圧調節器(15)の組み立てに要する 力や時間を削減できる。

 ところで、本実施形態の背圧調節器(15)に おいて、外側排気管(21,41,61)と内側排気管(22,4 2,62)の間の筒状隙間(23,43,63)へ流れ込んだ排気 ガスは、連通用開口(24,44,64)から外側排気管(2 1,41,61)及び内側排気管(22,42,62)の側方へ向かっ て吹き出される。このため、連通用開口(24,44 ,64)の付近に空気の流れが存在すると、連通 開口(24,44,64)から吹き出す排気ガスの流れが 気の流れによって阻害され、背圧調節器(15) の性能に悪影響が及ぶ可能性がある。特に、 本実施形態の排気装置(10)は自動車に搭載さ るものであり、自動車の走行に伴って連通 開口(24,44,64)の付近に空気の流れが生じるた 、それに起因する背圧調節器(15)の性能低下 を招く可能性が高い。

 それに対し、本実施形態の背圧調節器(15) では、全ての排気管ユニット(40,60)の周囲が 風管(18)によって囲われており、連通用開口( 24,44,64)の付近に空気の流れが生じにくくなっ ている。更に、本実施形態の背圧調節器(15) は、遮風管(18)の基端が消音器(211)の出口側 塞部材(218)によって塞がれている。つまり、 本実施形態の背圧調節器(15)では、遮風管(18) 先端だけが開口端となっている。従って、 実施形態によれば、連通用開口(24,44,64)の付 近における空気の流れを遮風管(18)によって 実に抑えることができ、連通用開口(24,44,64) 近での空気の流れに起因する背圧調節器(15) の性能低下を確実に抑えることができる。

 《発明の実施形態2》
 本発明の実施形態2について説明する。

 図8に示すように、本実施形態の排気装置 (10)は、上記実施形態1の背圧調節器(15)の構造 を変更したものである。本実施形態の背圧調 節器(15)は、各排気管ユニット(20,40,60)の構造 上記実施形態1と異なっている。ここでは、 本実施形態の背圧調節器(15)について、上記 施形態1の背圧調節器(15)と異なる点を説明す る。

 図9,図10に示すように、本実施形態の各排 気管ユニット(20,40,60)では、排気ガスの流れ 下流側に配置された排気管ユニット(40,60)の 側排気管(41,61)が、その上流側に配置された 排気管ユニット(20,40)のスペーサー部材(30,50) 兼ねている。つまり、本実施形態の各排気 ユニット(20,40,60)では、排気ガスの流れの上 流側に配置された排気管ユニット(20,40)のス ーサー部材(30,50)が、その下流側に配置され 排気管ユニット(40,60)の外側排気管(41,61)と 体に形成されている。

 第2排気管ユニット(40)の第2外側排気管(41) は、実施形態1のものに比べて、その基端側( 10における左側)へ延長されている。この第2 外側排気管(41)は、その基端寄りの部分が、 1排気管ユニット(20)の第1スペーサー部材(30) 構成している。

 第2外側排気管(41)には、複数の切り欠き(3 3)が形成されている。この切り欠き(33)は、第 2外側排気管(41)の一部分を、第2外側排気管(41 )の基端からその先端へ向かって所定の長さ 亘って切除することによって形成されてい 。各切り欠き(33)は、それぞれの長さが互い 等しく、それぞれの幅も互いに等しくなっ いる。

 第2外側排気管(41)において、複数の切り き(33)は、第2外側排気管(41)の周方向におい 等間隔に形成されている。つまり、第2外側 気管(41)の基端寄りの部分では、第2外側排 管(41)の周方向において、切り欠き(33)と、切 除されずに残った突起部(35)とが交互に配置 れている。また、第2外側排気管(41)の基端寄 りの部分では、突起部(35)の根元から第2外側 気管(41)の軸方向へ所定幅に亘る部分が、第 1スペーサー部材(30)の基部(34)を構成している 。

 このように、第2外側排気管(41)と一体に 成された第1スペーサー部材(30)は、比較的短 い円管状に形成された一つの基部(34)と、基 (34)の基端(図10における左端)から突出した細 長い複数の突起部(35)とによって構成されて る。第1スペーサー部材(30)の各突起部(35)は その内側面の曲率半径が第2外側排気管(41)の 内周面の曲率半径(即ち、内径の半分)と等し なり、その外側面の曲率半径が第2外側排気 管(41)の外周面の曲率半径(即ち、外径の半分) と等しくなっている。

 第2外側排気管(41)の基端寄りの部分で構 された第1スペーサー部材(30)は、第1外側排 管(21)と第1内側排気管(22)の間へ、第1外側排 管(21)の先端側から挿入されている。具体的 に、第1外側排気管(21)と第1内側排気管(22)の に形成された第1筒状隙間(23)には、第1スペ サー部材(30)の突起部(35)が、その突端側から 差し込まれる。その際、第1スペーサー部材(3 0)の突起部(35)は、その長さ方向の中央よりも やや根元寄りの部分までが第1筒状隙間(23)へ 入される。つまり、この突起部(35)は、その 一部分だけが第1筒状隙間(23)へ挿入される。 のため、第1スペーサー部材(30)の切り欠き(3 3)は、その長さ方向の一部分だけが第1外側排 気管(21)によって覆われ、残りの部分は第1外 排気管(21)の先端から露出した状態となる。

 このように、本実施形態の第1排気管ユニ ット(20)では、第1スペーサー部材(30)の切り欠 き(33)の一部が第1外側排気管(21)の先端から露 出している。このため、第1筒状隙間(23)は、 り欠き(33)のうち第1外側排気管(21)から露出 た部分を介して、第1外側排気管(21)の外部 連通している。つまり、この第1排気管ユニ ト(20)では、第1スペーサー部材(30)の切り欠 (33)のうち第1外側排気管(21)から露出した部 が、第1連通用開口(24)となっている。

 第3排気管ユニット(60)の第3外側排気管(61) は、実施形態1のものに比べて、その基端側( 10における左側)へ延長されている。この第3 外側排気管(61)は、その基端寄りの部分が、 2排気管ユニット(40)の第2スペーサー部材(50) 構成している。

 第3外側排気管(61)には、複数の切り欠き(5 3)が形成されている。この切り欠き(53)は、第 3外側排気管(61)の一部分を、第3外側排気管(61 )の基端からその先端へ向かって所定の長さ 亘って切除することによって形成されてい 。各切り欠き(53)は、それぞれの長さが互い 等しく、それぞれの幅も互いに等しくなっ いる。

 第3外側排気管(61)において、複数の切り き(53)は、第3外側排気管(61)の周方向におい 等間隔に形成されている。つまり、第3外側 気管(61)の基端寄りの部分では、第3外側排 管(61)の周方向において、切り欠き(53)と、切 除されずに残った突起部(55)とが交互に配置 れている。また、第3外側排気管(61)の基端寄 りの部分では、突起部(55)の根元から第3外側 気管(61)の軸方向へ所定幅に亘る部分が、第 2スペーサー部材(50)の基部(54)を構成している 。

 このように、第3外側排気管(61)と一体に 成された第2スペーサー部材(50)は、比較的短 い円管状に形成された一つの基部(54)と、基 (54)の基端(図10における左端)から突出した細 長い複数の突起部(55)とによって構成されて る。第2スペーサー部材(50)の各突起部(55)は その内側面の曲率半径が第3外側排気管(61)の 内周面の曲率半径(即ち、内径の半分)と等し なり、その外側面の曲率半径が第3外側排気 管(61)の外周面の曲率半径(即ち、外径の半分) と等しくなっている。

 第3外側排気管(61)の基端寄りの部分で構 された第2スペーサー部材(50)は、第2外側排 管(41)と第2内側排気管(42)の間へ、第2外側排 管(41)の先端側から挿入されている。具体的 に、第2外側排気管(41)と第2内側排気管(42)の に形成された第2筒状隙間(43)には、第2スペ サー部材(50)の突起部(55)が、その突端側から 差し込まれる。その際、第2スペーサー部材(5 0)の突起部(55)は、その長さ方向の中央よりも やや根元寄りの部分までが第2筒状隙間(43)へ 入される。つまり、この突起部(55)は、その 一部分だけが第2筒状隙間(43)へ挿入される。 のため、第2スペーサー部材(50)の切り欠き(5 3)は、その長さ方向の一部分だけが第2外側排 気管(41)によって覆われ、残りの部分は第2外 排気管(41)の先端から露出した状態となる。

 このように、本実施形態の第2排気管ユニ ット(40)では、第2スペーサー部材(50)の切り欠 き(53)の一部が第2外側排気管(41)の先端から露 出している。このため、第2筒状隙間(43)は、 り欠き(53)のうち第2外側排気管(41)から露出 た部分を介して、第2外側排気管(41)の外部 連通している。つまり、この第2排気管ユニ ト(40)では、第2スペーサー部材(50)の切り欠 (53)のうち第2外側排気管(41)から露出した部 が、第2連通用開口(44)となっている。

 第3排気管ユニット(60)の第3スペーサー部 (70)は、円管状に形成されている。この第3 ペーサー部材(70)は、その内径が第3内側排気 管(62)の外径と等しく、その外径が第3外側排 管(61)の内径と等しくなっている。

 第3スペーサー部材(70)には、複数の切り き(73)が形成されている。この切り欠き(73)は 、第3スペーサー部材(70)の一部分を、第3スペ ーサー部材(70)の基端からその先端へ向かっ 所定の長さに亘って切除することによって 成されている。各切り欠き(73)は、それぞれ 長さが互いに等しく、それぞれの幅も互い 等しくなっている。

 第3スペーサー部材(70)において、複数の り欠き(73)は、第3スペーサー部材(70)の周方 において等間隔に形成されている。つまり 第3スペーサー部材(70)では、第3スペーサー 材(70)の周方向において、切り欠き(73)と、切 除されずに残った突起部(75)とが交互に配置 れている。また、第3スペーサー部材(70)では 、その先端部(図10における右端部)が基部(74) なっている。

 このように、第3スペーサー部材(70)は、 較的短い円管状に形成された一つの基部(74) 、基部(74)の基端(図10における左端)から突 した細長い複数の突起部(75)とによって構成 れている。第3スペーサー部材(70)の各突起 (75)は、その内側面の曲率半径が第3内側排気 管(62)の外周面の曲率半径(即ち、外径の半分) と等しくなり、その外側面の曲率半径が第2 側排気管(41)の内周面の曲率半径(即ち、内径 の半分)と等しくなっている。

 第3内側排気管(62)は、第3外側排気管(61)と 第3内側排気管(62)の間へ、第3外側排気管(61) 先端側から挿入されている。具体的に、第3 側排気管(61)と第3内側排気管(62)の間に形成 れた第3筒状隙間(63)には、第3スペーサー部 (70)の突起部(75)が、その突端側から差し込 れる。その際、第3スペーサー部材(70)の突起 部(75)は、その長さ方向の中央よりもやや根 寄りの部分までが第3筒状隙間(63)へ挿入され る。つまり、この突起部(75)は、その一部分 けが第3筒状隙間(63)へ挿入される。このため 、第3スペーサー部材(70)の切り欠き(73)は、そ の長さ方向の一部分だけが第3外側排気管(61) よって覆われ、残りの部分は第3外側排気管 (61)の先端から露出した状態となる。

 このように、本実施形態の第3排気管ユニ ット(60)では、第3スペーサー部材(70)の切り欠 き(73)の一部が第3外側排気管(61)の先端から露 出している。このため、第3筒状隙間(63)は、 り欠き(73)のうち第3外側排気管(61)から露出 た部分を介して、第3外側排気管(61)の外部 連通している。つまり、この第3排気管ユニ ト(60)では、第3スペーサー部材(70)の切り欠 (73)のうち第3外側排気管(61)から露出した部 が、第3連通用開口(64)となっている。

 本実施形態の背圧調節器(15)の背圧調節作 用は、上記実施形態1のものと同様である。 まり、本実施形態の背圧調節器(15)では、第1 連通用開口(24)だけから排気ガスが流出する 態(図4に示す状態と同様の状態)と、第1連通 開口(24)と第2連通用開口(44)の二箇所から排 ガスが流出する状態(図5に示す状態と同様 状態)と、第1連通用開口(24)と第2連通用開口( 44)と第3連通用開口(64)の三箇所から排気ガス 流出する状態(図6に示す状態と同様の状態) 、第1連通用開口(24)と第2連通用開口(44)と第 3連通用開口(64)と第3内側排気管(62)の先端の 箇所から排気ガスが流出する状態(図7に示す 状態と同様の状態)とが、背圧調節器(15)へ流 する排気ガスの流量に応じて自動的に切り わる。

  -実施形態2の効果-
 本実施形態の背圧調節器(15)では、切り欠き (33,53,73)の形成されたスペーサー部材(30,50,70) 、切り欠き(33,53,73)の一部が外側排気管(21,41 ,61)から露出するように、その突起部(35,55,75) 突端側から外側排気管(21,41,61)と内側排気管 (22,42,62)の間へ挿入されている。そのため、 側排気管(21,41,61)と内側排気管(22,42,62)の間に 形成された筒状隙間(23,43,63)は、スペーサー 材(30,50,70)に形成された切り欠き(33,53,73)を介 して外側排気管(21,41,61)の外部と連通する。 まり、本実施形態によれば、スペーサー部 (30,50,70)を筒状隙間(23,43,63)へ挿入することに よって、筒状隙間(23,43,63)を外側排気管(21,41,6 1)の外部と連通させることができる。

 また、本実施形態の背圧調節器(15)では、 第2排気管ユニット(40)の第2外側排気管(41)が 1排気管ユニット(20)の第1スペーサー部材(30) 兼ねており、第3排気管ユニット(60)の第3外 排気管(61)が第2排気管ユニット(40)の第2スペ ーサー部材(50)を兼ねている。従って、本実 形態によれば、背圧調節器(15)を構成する部 の数を削減することができ、排気装置(10)の 構造を簡素化することができる。

  -実施形態2の変形例-
 本実施形態の背圧調節器(15)では、図11に示 ように、第1スペーサー部材(30)が第2外側排 管(41)と別体に形成されていてもよい。また 、本実施形態の背圧調節器(15)では、同図に すように、第2スペーサー部材(50)が第3外側 気管(61)と別体に形成されていてもよい。

 《発明の実施形態3》
 本発明の実施形態3について説明する。

 図12に示すように、本実施形態の排気装 (10)は、上記実施形態1の背圧調節器(15)の構 を変更したものである。本実施形態の背圧 節器(15)は、排気管ユニット(20,40,60,80,100,120) 数と、各排気管ユニット(20,40,60,80,100,120)の 造の点で、上記実施形態1と異なっている。 ここでは、本実施形態の背圧調節器(15)につ て、上記実施形態1の背圧調節器(15)と異なる 点を説明する。

 図13,図14に示すように、本実施形態の背 調節器(15)には、六つの排気管ユニット(20,40, 60,80,100,120)と、一つの接続用排気管(140)とが けられている。また、各排気管ユニット(20,4 0,60,80,100,120)では、排気ガスの流れの下流側 配置された排気管ユニット(40,60,80,100,120)の 側排気管(41,61,81,101,121)が、その上流側に配 された排気管ユニット(20,40,60,80,100)のスペー サー部材(30,50,70,90,110)を兼ねている。つまり 本実施形態の各排気管ユニット(20,40,60,80,100 ,120)では、排気ガスの流れの上流側に配置さ た排気管ユニット(20,40,60,80,100)のスペーサ 部材(30,50,70,90,110)が、その下流側に配置され た排気管ユニット(40,60,80,100,120)の外側排気管 (41,61,81,101,121)と一体に形成されている。上記 実施形態1と同様に、各排気管ユニット(20,40,6 0,80,100,120)のスペーサー部材(30,50,70,90,110,130) 、間隔保持用部材を構成している。

 本実施形態の背圧調節器(15)では、接続用 排気管(140)が消音器(211)の内管(220)に接続され ている。この接続用排気管(140)は、その内径 消音器(211)の内管(220)の内径よりも小さく、 その外径が内管(220)の外径よりも小さくなっ いる。接続用排気管(140)の軸心は、内管(220) の軸心と実質的に一致している。また、接続 用排気管(140)の基端(図14における左端)は、内 管(220)の出口端(同図における右端)に連続し いる。

 上記実施形態1と同様に、第1排気管ユニ ト(20)は、第1外側排気管(21)と、第1内側排気 (22)と、第1スペーサー部材(30)とを一つずつ えている。ただし、本実施形態の背圧調節 (15)において、第1スペーサー部材(30)は、後 する第2外側排気管(41)と一体に形成されて る。

 第1外側排気管(21)は、その内径が接続用 気管(140)の外径と等しくなっている。第1外 排気管(21)は、接続用排気管(140)と同軸に設 られている。第1外側排気管(21)の基端部(図14 における左端部)には、接続用排気管(140)の先 端部(同図における右端部)が挿入されている

 第1内側排気管(22)は、その外径が第1外側 気管(21)の内径よりも小さくなり、その内径 が接続用排気管(140)の内径よりも小さくなっ いる。また、第1内側排気管(22)の外径は、 続用排気管(140)の内径と等しくなっている。 第1内側排気管(22)の長さは、第1外側排気管(21 )の長さよりも短くなっている。

 第1内側排気管(22)は、第1外側排気管(21)と 同軸に設けられている。第1外側排気管(21)の 方向において、第1内側排気管(22)の先端(図1 4における右端)の位置は、第1外側排気管(21) 先端(同図における右端)の位置と一致してい る。また、第1内側排気管(22)の基端(同図にお ける左端)と、接続用排気管(140)の先端(同図 おける右端)とは、所定の距離だけ離れてい 。

 第1内側排気管(22)の外周面と第1外側排気 (21)の内周面との間には、円筒状の第1筒状 間(23)が形成されている。第1筒状隙間(23)の (即ち、第1内側排気管(22)の外周面と第1外側 気管(21)の内周面の距離)は、その全長に亘 て一定となると共に、第1内側排気管(22)及び 第1外側排気管(21)の全周に亘って一定となっ いる。

 第1筒状隙間(23)には、第1外側排気管(21)の 先端側(図14における右端側)から、後述する 2外側排気管(41)の基端部(同図における左端 )が挿入されている。本実施形態の背圧調節 (15)では、第2外側排気管(41)のうち第1筒状隙 間(23)へ挿入された部分が、第1スペーサー部 (30)を構成している。第1スペーサー部材(30) 、その内径が第1内側排気管(22)の外径と等 くなり、その外径が第1外側排気管(21)の内径 と等しくなっている。つまり、この第1スペ サー部材(30)は、その全体が円管部(31)となっ ている。

 上記実施形態1と同様に、第1外側排気管(2 1)の先端寄りの部分には、円形の貫通孔であ 第1連通用開口(24)が複数形成されている。 数の第1連通用開口(24)は、第1外側排気管(21) 周方向へ等間隔で一列に配置されている。 して、第1連通用開口(24)は、第1外側排気管( 21)のうち第1内側排気管(22)と重なり合う部分 開口し、第1筒状隙間(23)を第1外側排気管(21) の外部と連通させる。

 上記実施形態1と同様に、第2排気管ユニ ト(40)は、第2外側排気管(41)と、第2内側排気 (42)と、第2スペーサー部材(50)とを一つずつ えている。ただし、本実施形態の背圧調節 (15)において、第2スペーサー部材(50)は、後 する第3外側排気管(61)と一体に形成されて る。

 第2外側排気管(41)は、その内径が第1内側 気管(22)の外径と等しく、その外径が第1外 排気管(21)の内径と等しくなっている。第2外 側排気管(41)は、第1内側排気管(22)と同軸に設 けられている。第2外側排気管(41)の基端部(図 14における左端部)には、第1内側排気管(22)の 端部(同図における右端部)が挿入されてい 。上述したように、第2外側排気管(41)の基端 部は、第1筒状隙間(23)へ挿入される第1スペー サー部材(30)を構成している。

 第2内側排気管(42)は、その外径が第2外側 気管(41)の内径よりも小さくなり、その内径 が第1内側排気管(22)の内径よりも小さくなっ いる。また、第2内側排気管(42)の外径は、 1内側排気管(22)の内径と等しくなっている。 第2内側排気管(42)の長さは、第2外側排気管(41 )の長さよりも短くなっている。

 第2内側排気管(42)は、第2外側排気管(41)と 同軸に設けられている。第2外側排気管(41)の 方向において、第2内側排気管(42)の先端(図1 4における右端)の位置は、第2外側排気管(41) 先端(同図における右端)の位置と一致してい る。また、第2内側排気管(42)の基端(同図にお ける左端)と、第1内側排気管(22)の先端(同図 おける右端)とは、所定の距離だけ離れてい 。

 第2内側排気管(42)の外周面と第2外側排気 (41)の内周面との間には、円筒状の第2筒状 間(43)が形成されている。第2筒状隙間(43)の (即ち、第2内側排気管(42)の外周面と第2外側 気管(41)の内周面の距離)は、その全長に亘 て一定となると共に、第2内側排気管(42)及び 第2外側排気管(41)の全周に亘って一定となっ いる。

 第2筒状隙間(43)には、第2外側排気管(41)の 先端側(図14における右端側)から、後述する 3外側排気管(61)の基端部(同図における左端 )が挿入されている。本実施形態の背圧調節 (15)では、第3外側排気管(61)のうち第2筒状隙 間(43)へ挿入された部分が、第2スペーサー部 (50)を構成している。第2スペーサー部材(50) 、その内径が第2内側排気管(42)の外径と等 くなり、その外径が第2外側排気管(41)の内径 と等しくなっている。つまり、この第2スペ サー部材(50)は、その全体が円管部(51)となっ ている。

 上記実施形態1と同様に、第2外側排気管(4 1)の先端寄りの部分には、円形の貫通孔であ 第2連通用開口(44)が複数形成されている。 数の第2連通用開口(44)は、第2外側排気管(41) 周方向へ等間隔で一列に配置されている。 して、第2連通用開口(44)は、第2外側排気管( 41)のうち第2内側排気管(42)と重なり合う部分 開口し、第2筒状隙間(43)を第2外側排気管(41) の外部と連通させる。

 上記実施形態1と同様に、第3排気管ユニ ト(60)は、第3外側排気管(61)と、第3内側排気 (62)と、第3スペーサー部材(70)とを一つずつ えている。ただし、本実施形態の背圧調節 (15)において、第3スペーサー部材(70)は、後 する第4外側排気管(81)と一体に形成されて る。

 第3外側排気管(61)は、その内径が第2内側 気管(42)の外径と等しく、その外径が第2外 排気管(41)の内径と等しくなっている。第3外 側排気管(61)は、第2内側排気管(42)と同軸に設 けられている。第3外側排気管(61)の基端部(図 14における左端部)には、第2内側排気管(42)の 端部(同図における右端部)が挿入されてい 。上述したように、第3外側排気管(61)の基端 部は、第2筒状隙間(43)へ挿入される第2スペー サー部材(50)を構成している。

 第3内側排気管(62)は、その外径が第3外側 気管(61)の内径よりも小さくなり、その内径 が第2内側排気管(42)の内径よりも小さくなっ いる。また、第3内側排気管(62)の外径は、 2内側排気管(42)の内径と等しくなっている。 第3内側排気管(62)の長さは、第3外側排気管(61 )の長さよりも短くなっている。

 第3内側排気管(62)は、第3外側排気管(61)と 同軸に設けられている。第3外側排気管(61)の 方向において、第3内側排気管(62)の先端(図1 4における右端)の位置は、第3外側排気管(61) 先端(同図における右端)の位置と一致してい る。また、第3内側排気管(62)の基端(同図にお ける左端)と、第2内側排気管(42)の先端(同図 おける右端)とは、所定の距離だけ離れてい 。

 第3内側排気管(62)の外周面と第3外側排気 (61)の内周面との間には、円筒状の第3筒状 間(63)が形成されている。第3筒状隙間(63)の (即ち、第3内側排気管(62)の外周面と第3外側 気管(61)の内周面の距離)は、その全長に亘 て一定となると共に、第3内側排気管(62)及び 第3外側排気管(61)の全周に亘って一定となっ いる。

 第3筒状隙間(63)には、第3外側排気管(61)の 先端側(図14における右端側)から、後述する 4外側排気管(81)の基端部(同図における左端 )が挿入されている。本実施形態の背圧調節 (15)では、第4外側排気管(81)のうち第3筒状隙 間(63)へ挿入された部分が、第3スペーサー部 (70)を構成している。第3スペーサー部材(70) 、その内径が第3内側排気管(62)の外径と等 くなり、その外径が第3外側排気管(61)の内径 と等しくなっている。つまり、この第3スペ サー部材(70)は、その全体が円管部(71)となっ ている。

 上記実施形態1と同様に、第3外側排気管(6 1)の先端寄りの部分には、円形の貫通孔であ 第3連通用開口(64)が複数形成されている。 数の第3連通用開口(64)は、第3外側排気管(61) 周方向へ等間隔で一列に配置されている。 して、第3連通用開口(64)は、第3外側排気管( 61)のうち第3内側排気管(62)と重なり合う部分 開口し、第3筒状隙間(63)を第3外側排気管(61) の外部と連通させる。

 第4排気管ユニット(80)は、第4外側排気管( 81)と、第4内側排気管(82)と、第4スペーサー部 材(90)とを一つずつ備えている。本実施形態 背圧調節器(15)において、第4スペーサー部材 (90)は、後述する第5外側排気管(101)と一体に 成されている。

 第4外側排気管(81)は、その内径が第3内側 気管(62)の外径と等しく、その外径が第3外 排気管(61)の内径と等しくなっている。第4外 側排気管(81)は、第3内側排気管(62)と同軸に設 けられている。第4外側排気管(81)の基端部(図 14における左端部)には、第3内側排気管(62)の 端部(同図における右端部)が挿入されてい 。上述したように、第4外側排気管(81)の基端 部は、第3筒状隙間(63)へ挿入される第3スペー サー部材(70)を構成している。

 第4内側排気管(82)は、その外径が第4外側 気管(81)の内径よりも小さくなり、その内径 が第3内側排気管(62)の内径よりも小さくなっ いる。また、第4内側排気管(82)の外径は、 3内側排気管(62)の内径と等しくなっている。 第4内側排気管(82)の長さは、第4外側排気管(81 )の長さよりも短くなっている。

 第4内側排気管(82)は、第4外側排気管(81)と 同軸に設けられている。第4外側排気管(81)の 方向において、第4内側排気管(82)の先端(図1 4における右端)の位置は、第4外側排気管(81) 先端(同図における右端)の位置と一致してい る。また、第4内側排気管(82)の基端(同図にお ける左端)と、第3内側排気管(62)の先端(同図 おける右端)とは、所定の距離だけ離れてい 。

 第4内側排気管(82)の外周面と第4外側排気 (81)の内周面との間には、円筒状の第4筒状 間(83)が形成されている。第4筒状隙間(83)の (即ち、第4内側排気管(82)の外周面と第4外側 気管(81)の内周面の距離)は、その全長に亘 て一定となると共に、第4内側排気管(82)及び 第4外側排気管(81)の全周に亘って一定となっ いる。

 第4筒状隙間(83)には、第4外側排気管(81)の 先端側(図14における右端側)から、後述する 5外側排気管(101)の基端部(同図における左端 )が挿入されている。本実施形態の背圧調節 器(15)では、第5外側排気管(101)のうち第4筒状 間(83)へ挿入された部分が、第4スペーサー 材(90)を構成している。第4スペーサー部材(90 )は、その内径が第4内側排気管(82)の外径と等 しくなり、その外径が第4外側排気管(81)の内 と等しくなっている。つまり、この第4スペ ーサー部材(90)は、その全体が円管部(91)とな ている。

 第4外側排気管(81)の先端寄りの部分には 円形の貫通孔である第4連通用開口(84)が複数 形成されている。複数の第4連通用開口(84)は 第4外側排気管(81)の周方向へ等間隔で一列 配置されている。そして、第4連通用開口(84) は、第4外側排気管(81)のうち第4内側排気管(82 )と重なり合う部分に開口し、第4筒状隙間(83) を第4外側排気管(81)の外部と連通させる。

 第5排気管ユニット(100)は、第5外側排気管 (101)と、第5内側排気管(102)と、第5スペーサー 部材(110)とを一つずつ備えている。本実施形 の背圧調節器(15)において、第5スペーサー 材(110)は、後述する第6外側排気管(121)と一体 に形成されている。

 第5外側排気管(101)は、その内径が第4内側 排気管(82)の外径と等しく、その外径が第4外 排気管(81)の内径と等しくなっている。第5 側排気管(101)は、第4内側排気管(82)と同軸に けられている。第5外側排気管(101)の基端部( 図14における左端部)には、第4内側排気管(82) 先端部(同図における右端部)が挿入されて る。上述したように、第5外側排気管(101)の 端部は、第4筒状隙間(83)へ挿入される第4ス ーサー部材(90)を構成している。

 第5内側排気管(102)は、その外径が第5外側 排気管(101)の内径よりも小さくなり、その内 が第4内側排気管(82)の内径よりも小さくな ている。また、第5内側排気管(102)の外径は 第4内側排気管(82)の内径と等しくなっている 。第5内側排気管(102)の長さは、第5外側排気 (101)の長さよりも短くなっている。

 第5内側排気管(102)は、第5外側排気管(101) 同軸に設けられている。第5外側排気管(101) 軸方向において、第5内側排気管(102)の先端( 図14における右端)の位置は、第5外側排気管(1 01)の先端(同図における右端)の位置と一致し いる。また、第5内側排気管(102)の基端(同図 における左端)と、第4内側排気管(82)の先端( 図における右端)とは、所定の距離だけ離れ いる。

 第5内側排気管(102)の外周面と第5外側排気 管(101)の内周面との間には、円筒状の第5筒状 隙間(103)が形成されている。第5筒状隙間(103) 幅(即ち、第5内側排気管(102)の外周面と第5 側排気管(101)の内周面の距離)は、その全長 亘って一定となると共に、第5内側排気管(102 )及び第5外側排気管(101)の全周に亘って一定 なっている。

 第5筒状隙間(103)には、第5外側排気管(101) 先端側(図14における右端側)から、後述する 第6外側排気管(121)の基端部(同図における左 部)が挿入されている。本実施形態の背圧調 器(15)では、第6外側排気管(121)のうち第5筒 隙間(103)へ挿入された部分が、第5スペーサ 部材(110)を構成している。第5スペーサー部 (110)は、その内径が第5内側排気管(102)の外径 と等しくなり、その外径が第5外側排気管(101) の内径と等しくなっている。つまり、この第 5スペーサー部材(110)は、その全体が円管部(11 1)となっている。

 第5外側排気管(101)の先端寄りの部分には 円形の貫通孔である第5連通用開口(104)が複 形成されている。複数の第5連通用開口(104) 、第5外側排気管(101)の周方向へ等間隔で一 に配置されている。そして、第5連通用開口 (104)は、第5外側排気管(101)のうち第5内側排気 管(102)と重なり合う部分に開口し、第5筒状隙 間(103)を第5外側排気管(101)の外部と連通させ 。

 第6排気管ユニット(120)は、第6外側排気管 (121)と、第6内側排気管(122)と、第6スペーサー 部材(130)とを一つずつ備えている。

 第6外側排気管(121)は、その内径が第5内側 排気管(102)の外径と等しく、その外径が第5外 側排気管(101)の内径と等しくなっている。第6 外側排気管(121)は、第5内側排気管(102)と同軸 設けられている。第6外側排気管(121)の基端 (図14における左端部)には、第5内側排気管(1 02)の先端部(同図における右端部)が挿入され いる。上述したように、第6外側排気管(121) 基端部は、第5筒状隙間(103)へ挿入される第5 スペーサー部材(110)を構成している。

 第6内側排気管(122)は、その外径が第6外側 排気管(121)の内径よりも小さくなり、その内 が第5内側排気管(102)の内径よりも小さくな ている。また、第6内側排気管(122)の外径は 第5内側排気管(102)の内径と等しくなってい 。第6内側排気管(122)の長さは、第6外側排気 管(121)の長さよりも短くなっている。

 第6内側排気管(122)は、第6外側排気管(121) 同軸に設けられている。第6外側排気管(121) 軸方向において、第6内側排気管(122)の先端( 図14における右端)の位置は、第6外側排気管(1 21)の先端(同図における右端)の位置と一致し いる。また、第6内側排気管(122)の基端(同図 における左端)と、第5内側排気管(102)の先端( 図における右端)とは、所定の距離だけ離れ ている。

 第6内側排気管(122)の外周面と第6外側排気 管(121)の内周面との間には、円筒状の第6筒状 隙間(123)が形成されている。第6筒状隙間(123) 幅(即ち、第6内側排気管(122)の外周面と第6 側排気管(121)の内周面の距離)は、その全長 亘って一定となると共に、第6内側排気管(122 )及び第6外側排気管(121)の全周に亘って一定 なっている。

 第6筒状隙間(123)には、第6外側排気管(121) 先端側(図14における右端側)から、第6スペ サー部材(130)が挿入されている。第6スペー ー部材(130)は、比較的短い円管状の部材であ って、その内径が第6内側排気管(122)の外径と 等しく、その外径が第6外側排気管(121)の内径 と等しくなっている。つまり、この第6スペ サー部材(130)は、その全体が円管部(131)とな ている。

 第6外側排気管(121)の先端寄りの部分には 円形の貫通孔である第6連通用開口(124)が複 形成されている。複数の第6連通用開口(124) 、第6外側排気管(121)の周方向へ等間隔で一 に配置されている。そして、第6連通用開口 (124)は、第6外側排気管(121)のうち第6内側排気 管(122)と重なり合う部分に開口し、第6筒状隙 間(123)を第6外側排気管(121)の外部と連通させ 。

  -背圧調節器の背圧調節作用-
 本実施形態の背圧調節器(15)の背圧調節作用 は、上記実施形態1のものと同様である。た し、この背圧調節器(15)には、六つの排気管 ニット(20,40,60,80,100,120)が設けられている。 って、この背圧調節器(15)では、排気ガスが 流出する部分の面積が、排気ガスの流量に応 じて七段階に変化する。

 具体的に、本実施形態の背圧調節器(15)に おいて、排気ガスの流量が最も少ない状態で は、第1連通用開口(24)だけから排気ガスが放 される。その状態では、第2~第6の各連通用 口(44,64,84,104,124)と第6内側排気管(122)の先端 、空気が吸い込まれる。

 この状態から排気ガスの流量が増えてゆ と、第1連通用開口(24)だけでなく第2連通用 口(44)からも排気ガスが放出され始める。そ の状態では、第3~第6の各連通用開口(64,84,104,1 24)と第6内側排気管(122)の先端へ、空気が吸い 込まれる。

 この状態から排気ガスの流量が更に増え と、第1連通用開口(24)及び第2連通用開口(44) だけでなく第3連通用開口(64)からも排気ガス 放出され始める。その状態では、第4~第6の 連通用開口(84,104,124)と第6内側排気管(122)の 端へ、空気が吸い込まれる。

 この状態から排気ガスの流量が更に増え と、第1~第3の各連通用開口(24,44,64)だけでな く第4連通用開口(84)からも排気ガスが放出さ 始める。その状態では、第5~第6の各連通用 口(104,124)と第6内側排気管(122)の先端へ、空 が吸い込まれる。

 この状態から排気ガスの流量が更に増え と、第1~第4の各連通用開口(24,44,64,84)だけで なく第5連通用開口(104)からも排気ガスが放出 され始める。その状態では、第6連通用開口(1 24)と第6内側排気管(122)の先端へ、空気が吸い 込まれる。

 この状態から排気ガスの流量が更に増え と、第1~第5の各連通用開口(24,44,64,84,104)だ でなく第6連通用開口(124)からも排気ガスが 出され始める。その状態では、第6内側排気 (122)の先端へ、空気が吸い込まれる。

 そして、この状態から排気ガスの流量が に増えると、第1~第6の各連通用開口(24,44,64, 84,104,124)だけでなく第6内側排気管(122)の先端 らも排気ガスが放出され始める。つまり、 の状態では、第1~第6の各連通用開口(24,44,64, 84,104,124)と第6内側排気管(122)の先端の七箇所 てから排気ガスが放出される。

  -実施形態3の効果-
 本実施形態の背圧調節器(15)では、排気ガス の流れの上流側に配置された排気管ユニット (20,40,60,80,100)のスペーサー部材(30,50,70,90,110) 、その下流側に配置された排気管ユニット(4 0,60,80,100,120)の外側排気管(41,61,81,101,121)と一 になっている。つまり、この背圧調節器(15) は、排気ガスの流れの下流側に配置された 気管ユニット(40,60,80,100,120)の外側排気管(41, 61,81,101,121)が、その上流側に配置された排気 ユニット(20,40,60,80,100)のスペーサー部材(30,5 0,70,90,110)を兼ねている。従って、本実施形態 によれば、背圧調節器(15)を構成する部品の を削減することができ、その結果、排気装 (10)の構造を簡素化することができると共に 排気装置(10)の組み立てに要する工数を削減 することができる。

 《その他の実施形態》
  -第1変形例-
 上記実施形態1,2の排気装置(10)では、背圧調 節器(15)に三つの排気管ユニット(20,40,60)を設 ている。また、上記実施形態3の排気装置(10 )では、背圧調節器(15)に六つの排気管ユニッ (20,40,60,80,100,120)を設けている。これら実施 態の背圧調節器(15)における排気管ユニット (20,40,…)の数は、単なる一例である。背圧調 器(15)に設けられる排気管ユニット(20,40,60) 数は、エンジンの用途等に応じて適宜定め れるものである。

 例えば、図15に示すように、背圧調節器(1 5)に排気管ユニット(20)を一つだけ設けてもよ い。この場合は、排気ガスが背圧調節器(15) ら大気中へ放出される際に通過する通路の 面積が、排気ガスの流量に応じて二段階に 化する。背圧調節器(15)が接続されるエンジ が、運転中における回転数の変動幅が小さ ものである場合は、排気管ユニット(20)を一 つだけ備える背圧調節器(15)によっても、充 な効果が得られる。

 図15は、上記実施形態2の排気装置(10)にお いて、背圧調節器(15)に排気管ユニット(20)を つだけ設けたものを示している。この背圧 節器(15)において、排気ガスの流量が少ない 状態では、連通用開口(24)だけから排気ガス 放出され、内側排気管(22)の先端へ空気が吸 込まれる。この状態から排気ガスの流量が えると、連通用開口(24)だけでなく内側排気 管(22)の先端からも排気ガスが放出され始め 。

  -第2変形例-
 上記の各実施形態では、消音器(211)と背圧 節器(15)によって排気装置(10)を構成している が、背圧調節器(15)単独で排気装置(10)を構成 てもよい。

 以上説明したように、本発明は、弁など 機械的な手段を用いずに排気ガスの流通抵 を調節可能な排気装置について有用である