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Title:
EXHAUST GAS PURIFICATION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/099181
Kind Code:
A1
Abstract:
An exhaust gas purification device (1) provided with a main exhaust path (2) and a branch exhaust path (3) which are connected to an engine-side exhaust path (100), shutoff valves (4A, 4B) mounted to exhaust inlets (2a, 3a) of the main exhaust path (2) and the branch exhaust path (3) and capable of shutting off exhaust gas, a nitrogen oxide adsorbing material (5) provided in the main exhaust path (2), temporarily adsorbing nitrogen oxide in an excess air atmosphere, and releasing the adsorbed nitrogen oxide in a raised temperature atmosphere or a reducing atmosphere, an adsorbed-substance releasing means (6) located on the exhaust upstream of the nitrogen oxide adsorbing material (5), having an air nozzle (61), and setting air to be supplied from the air nozzle (61) to the raised temperature atmosphere or the reducing atmosphere, and a combustion device (7) located on the exhaust downstream of the nitrogen oxide adsorbing material (5) and constructed from an air nozzle (71), a fuel nozzle (72), and an igniting nozzle (73). Exhaust gas from the engine-side exhaust path (100) is discharged without any treatment from an exhaust outlet (3a) of the branch exhaust path (3).

Inventors:
ONO TAISUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052046
Publication Date:
August 13, 2009
Filing Date:
February 06, 2009
Export Citation:
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Assignee:
YANMAR CO LTD (JP)
ONO TAISUKE (JP)
International Classes:
F01N3/08; B01D53/50; B01D53/81; B01D53/94; F01N3/02; F01N3/20; F01N3/32; F01N3/36; F23J15/00
Foreign References:
JP2005207281A2005-08-04
JP2006502345A2006-01-19
JP2002097940A2002-04-05
JP2006274875A2006-10-12
JPH05272326A1993-10-19
Other References:
None
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (IMP Building3-7, Shiromi 1-chome,Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka 01, JP)
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Claims:
 内燃機関又は燃焼機器の機関側排気通路に接続される排気ガス浄化装置において、
 前記機関側排気通路に接続される主排気通路及び分岐排気通路と、
 前記主排気通路及び前記分岐排気通路の排気入口で、排気ガスを遮断可能な排気ガス遮断手段と、
 前記主排気通路内に設けられ、空気過剰雰囲気で窒素酸化物を一時的に吸着し、該吸着した窒素酸化物を昇温又は還元雰囲気で脱離する窒素酸化物吸着材と、
 前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着材より排気上流側に配置され、空気供給手段を有すると共に、該空気供給手段から供給される空気を昇温又は還元雰囲気にする吸着物質脱離手段と、
 前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着材より排気下流側に配置され、空気供給手段、燃料供給手段及び着火手段から構成される燃焼装置と、
 を備え、
 前記分岐排気通路は、前記機関側排気通路からの排気ガスが処理されずにそのまま排出されるように構成されている、
 ことを特徴とする排気ガス浄化装置。
 請求項1記載の排気ガス浄化装置において、
 前記主排気通路内で前記燃焼装置の排気下流側に配置され、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕獲可能なフィルター部材を、備えている、
 排気ガス浄化装置。
 請求項1又は2記載の排気ガス浄化装置において、
 前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着材の排気上流側かつ前記吸着物質脱離手段の排気下流側に配置され、空気過剰雰囲気で硫黄酸化物を一時的に吸着し、該吸着した硫黄酸化物を昇温又は還元雰囲気で脱離する硫黄酸化物吸着材を、備えている、
 排気ガス浄化装置。
 内燃機関又は燃焼機器の機関側排気通路に接続される排気ガス浄化装置において、
 前記排気通路に接続される主排気通路及び分岐排気通路と、
 前記主排気通路の排気出口及び前記分岐排気通路の排気入口で、それぞれ、排気ガスを遮断可能な排気ガス遮断手段と、
 前記主排気通路内に設けられ、空気過剰雰囲気で窒素酸化物を一時的に吸着し、該吸着した窒素酸化物を昇温又は還元雰囲気で脱離する窒素酸化物吸着材と、
 前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着材より排気下流側に配置され、空気供給手段を有すると共に、前記窒素酸化物吸着材に対応して、該空気供給手段から供給される空気を昇温又は還元雰囲気にする吸着物質脱離手段と、
 前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着材より排気上流側に配置され、硫黄酸化物を吸着可能な硫黄酸化物吸着材と、
 前記主排気通路内で前記硫黄酸化物吸着材より排気上流側に配置され、空気供給手段、燃料供給手段及び着火手段から構成される燃焼装置と、
 前記主排気通路内で前記燃焼装置より排気上流側に配置され、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕獲可能なフィルター部材と、
 通常運転と再生運転とを行う制御装置と、
 を備え、
 前記分岐排気通路が、前記機関側排気通路からの排気ガスが処理されずにそのまま排出されるように構成されており、
 前記制御装置が、前記通常運転において、前記排気ガス遮断手段により前記主排気通路の排気出口を開放かつ前記分岐排気通路の排気入口を閉鎖して、排気ガスを主排気通路に沿って流すようにし、
 前記制御装置が、前記再生運転において、前記排気ガス遮断手段により前記主排気通路の排気出口を閉鎖かつ前記分岐排気通路の排気入口を開放し、前記吸着物質脱離手段及び前記燃焼装置を作動させて、前記排気ガス遮断手段及び前記燃焼装置の空気供給手段が発生させた空気流を、前記主排気通路内での排気ガスの流れ方向とは逆方向に流すようにする、
 ことを特徴とする排気ガス浄化装置。
Description:
排気ガス浄化装置

 本発明は、ディーゼル機関、ガス機関、 ソリン機関あるいはガスタービン機関等の 燃機関、又は、焼却炉やボイラ等の燃焼機 、の排気ガスを浄化する装置に関し、特に 気過剰状態で通常運転を行う内燃機関等の 気通路に接続されて窒素酸化物を除去する 気ガス浄化装置に関する。

 内燃機関等から排出される排気ガスには 有害成分として、窒素酸化物、一酸化炭素 び炭化水素など、が含まれている。これら 物質を排気ガスより除去して、排気ガスを 化する装置は、従来各種開発されている。

 本件出願人は、排気ガス浄化装置を開発 、既に出願している(特許文献1)。図5には、 特許文献1の図1に記載の排気ガス浄化装置が されている。図5に示されるように、本件出 願人による従前の排気ガス浄化装置には、内 燃機関等に接続される複数の分岐排気通路202 a、202bのそれぞれに、窒素酸化物吸着材204と 吸着物質脱離手段203と、燃焼装置205と、が けられている。内燃機関等からの排気ガス 、一部の分岐排気通路202a(又は202b)にのみ供 給され、他の分岐排気通路202b(又は202a)には 給されない。そして、排気ガスの供給され 分岐排気通路202aでは、窒素酸化物が窒素酸 物吸着材204に吸着されて除去されると共に 窒素酸化物吸着材204の有する酸化触媒によ 、一酸化炭素及び炭化水素が、二酸化炭素 水に酸化される。一方、排気ガスの供給が 断された分岐排気通路202bでは、吸着物質脱 離手段203により窒素酸化物吸着材204から窒素 酸化物から脱離され、脱離された窒素酸化物 が燃焼装置205により窒素に還元される。つま り、一部の分岐排気通路202aでは、窒素酸化 を窒素酸化物吸着材204に吸着させる通常運 が行われ、同時に、他の分岐排気通路202bで 、窒素酸化物を吸着材204から脱離させる再 運転が行われ、窒素酸化物吸着材204の吸着 力の維持が図られている。

 図5に示される排気ガス浄化装置は、三元触 媒や、アンモニアや尿素などを用いることの ない浄化装置である。三元触媒は、窒素酸化 物、一酸化炭素及び炭化水素を同時に分解で きる触媒であるが、空気過剰条件下では有効 に作用しない。アンモニア等を用いた浄化装 置は、装置自体が非常に複雑で高価であり、 還元剤としてのアンモニア等の維持費やアン モニア等の供給体制の整備も必要で、問題点 が多い。図5に示される排気ガス浄化装置は 上記問題点を解決している。図5に示される 気ガス浄化装置は、空気過剰条件下で運転 れる内燃機関等から排出される排気ガスよ 、有害成分(窒素酸化物、一酸化炭素、炭化 水素)を除去して浄化し、しかも、その浄化 力を低下させることなく維持できる。

特開2006-272115号公報

 窒素酸化物吸着材の吸着能力を維持する め、図5に示される排気ガス浄化装置では、 複数の分岐排気通路のそれぞれに、有害成分 の除去に関わる手段(吸着剤、脱離手段、燃 装置)が配置されている。このため、排気ガ 浄化装置の製造コストが高くなる不具合が った。

 本発明は、製造コストの低い排気ガス浄 装置を提供することを目的とする。

 本願の第1発明は、内燃機関又は燃焼機器の 機関側排気通路に接続される排気ガス浄化装 置において、
 前記機関側排気通路に接続される主排気通 及び分岐排気通路と、
 前記主排気通路及び前記分岐排気通路の排 入口で、排気ガスを遮断可能な排気ガス遮 手段と、
 前記主排気通路内に設けられ、空気過剰雰 気で窒素酸化物を一時的に吸着し、該吸着 た窒素酸化物を昇温又は還元雰囲気で脱離 る窒素酸化物吸着材と、
 前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着材 り排気上流側に配置され、空気供給手段を すると共に、該空気供給手段から供給され 空気を昇温又は還元雰囲気にする吸着物質 離手段と、
 前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着材 り排気下流側に配置され、空気供給手段、 料供給手段及び着火手段から構成される燃 装置と、
 を備え、
 前記分岐排気通路は、前記機関側排気通路 らの排気ガスが処理されずにそのまま排出 れるように構成されている、
 ことを特徴とする。

 前記第1発明は、次の構成(a)、(b)を採用す ることが好ましい。

(a)前記主排気通路内で前記燃焼装置の排気 下流側に配置され、排気ガスに含まれる粒子 状物質を捕獲可能なフィルター部材を、備え ている。

(b)前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着 材の排気上流側かつ前記吸着物質脱離手段の 排気下流側に配置され、空気過剰雰囲気で硫 黄酸化物を一時的に吸着し、該吸着した硫黄 酸化物を昇温又は還元雰囲気で脱離する硫黄 酸化物吸着材を、備えている。

 本願の第2発明は、内燃機関又は燃焼機器の 機関側排気通路に接続される排気ガス浄化装 置において、
 前記排気通路に接続される主排気通路及び 岐排気通路と、
 前記主排気通路の排気出口及び前記分岐排 通路の排気入口で、それぞれ、排気ガスを 断可能な排気ガス遮断手段と、
 前記主排気通路内に設けられ、空気過剰雰 気で窒素酸化物を一時的に吸着し、該吸着 た窒素酸化物を昇温又は還元雰囲気で脱離 る窒素酸化物吸着材と、
 前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着材 り排気下流側に配置され、空気供給手段を すると共に、前記窒素酸化物吸着材に対応 て、該空気供給手段から供給される空気を 温又は還元雰囲気にする吸着物質脱離手段 、
 前記主排気通路内で前記窒素酸化物吸着材 り排気上流側に配置され、硫黄酸化物を吸 可能な硫黄酸化物吸着材と、
 前記主排気通路内で前記硫黄酸化物吸着材 り排気上流側に配置され、空気供給手段、 料供給手段及び着火手段から構成される燃 装置と、
 前記主排気通路内で前記燃焼装置より排気 流側に配置され、排気ガスに含まれる粒子 物質を捕獲可能なフィルター部材と、
 通常運転と再生運転とを行う制御装置と、
 を備え、
 前記分岐排気通路が、前記機関側排気通路 らの排気ガスが処理されずにそのまま排出 れるように構成されており、
 前記制御装置が、前記通常運転において、 記排気ガス遮断手段により前記主排気通路 排気出口を開放かつ前記分岐排気通路の排 入口を閉鎖して、排気ガスを主排気通路に って流すようにし、
 前記制御装置が、前記再生運転において、 記排気ガス遮断手段により前記主排気通路 排気出口を閉鎖かつ前記分岐排気通路の排 入口を開放し、前記吸着物質脱離手段及び 記燃焼装置を作動させて、前記排気ガス遮 手段及び前記燃焼装置の空気供給手段が発 させた空気流を、前記主排気通路内での排 ガスの流れ方向とは逆方向に流すようにす 、
 ことを特徴とする。

 本願の第1発明によれば、排気ガスをその まま流すための分岐排気通路が設けられてい るので、主排気通路への排気ガスの流入を遮 断して、主排気通路内で窒素酸化物吸着材か ら窒素酸化物を脱離させることができる。こ のため、排気ガス浄化装置は、窒素酸化物の 吸着、脱離及び還元に係る、窒素酸化物吸着 材5、吸着物質脱離手段及び燃焼装置を、1つ 排気通路(主排気通路)にのみ配置しながら 窒素酸化物の吸着能力を維持できる。した って、製造コストの低い排気ガス浄化装置 提供される。

 更に、構成(a)によれば、排気ガス浄化装 は、フィルター部材を備えることより、粒 状物質を排気ガスより除去できる。また、 着物質脱離手段の作動により、フィルター 材の捕獲能力を維持できる。

 更に、構成(b)によれば、排気ガス浄化装 は、窒素酸化物吸着材の排気上流側に、硫 酸化物吸着材を備えることより、窒素酸化 吸着材への硫黄酸化物の流入を防止できる また、吸着物質脱離手段の作動により、硫 酸化物吸着材の硫黄酸化物の吸着能力を維 できる。しかも、硫黄酸化物が脱離したと は、窒素酸化物吸着材も昇温又は還元雰囲 に置かれるため、窒素酸化物吸着材に硫黄 化物が付着しない。つまり、窒素酸化物吸 材の硫黄酸化物の被毒による性能劣化が防 される。

 本願の第2発明によれば、排気ガスをその まま流すための分岐排気通路が設けられてい るので、主排気通路への排気ガスの流入を遮 断して、主排気通路内で窒素酸化物吸着材か ら窒素酸化物を脱離させることができる。こ のため、排気ガス浄化装置は、窒素酸化物の 吸着、脱離及び還元に係る、窒素酸化物吸着 材5、吸着物質脱離手段及び燃焼装置を、1つ 排気通路(主排気通路)にのみ配置しながら 窒素酸化物の吸着能力を維持できる。した って、製造コストの低い排気ガス浄化装置 提供される。

 更に、排気ガス浄化装置は、フィルター 材を備えることより、粒子状物質を排気ガ より除去できる。また、吸着物質脱離手段 作動により、フィルター部材の捕獲能力を 持できる。

 更に、排気ガス浄化装置は、窒素酸化物 着材の排気上流側に、硫黄酸化物吸着材を えることより、窒素酸化物吸着材への硫黄 化物の流入を防止できる。また、吸着物質 離手段の作動により、硫黄酸化物吸着材の 黄酸化物の吸着能力を維持できる。特に、 着物質脱離手段が作動するときに、排気上 側へ向けて空気流が形成され、窒素酸化物 着材に硫黄酸化物が流入しない。つまり、 素酸化物吸着材の硫黄酸化物の被毒による 能劣化が防止される。

排気ガス浄化装置の概略図である(第1 施形態)。 排気ガス浄化装置の概略図である(第2 施形態)。 排気ガス浄化装置の概略図である(第3 施形態)。 排気ガス浄化装置の概略図である(第4 施形態)。 従来の排気ガス浄化装置の概略図であ 。

符号の説明

 1 排気ガス浄化装置
 2 主排気通路
 2a 排気入口
 2b 排気出口
 3 分岐排気通路
 3a 排気入口
 3b 排気出口
 4A、4B 遮断弁
 5 窒素酸化物吸着材
 6 吸着物質脱離手段
 7 燃焼装置
 8 フィルター部材
 9 硫黄酸化物吸着材
 10 制御装置
 61、71 空気ノズル(空気供給手段の一部)
 62、72 燃料ノズル(燃料供給手段の一部)
 63、73 点火プラグ(着火装置)
 100 機関側排気通路
 100b 排気出口

[第1実施形態]
 図1を用いて、第1実施形態の排気ガス浄化 置1が説明される。排気ガス浄化装置1は、内 燃機関又は燃焼機器の機関側排気通路100に接 続される装置である。

 内燃機関又は燃焼機器は、空気及び燃料 混合気体を燃焼させて、排気ガスを生成す 。排気ガスには、窒素酸化物(N0x)や、未燃 としての一酸化炭素(C0)や炭化水素(HC)、など が含まれている。機関側排気通路100は、内燃 機関又は燃焼機器が備える排気通路である。 内燃機関又は燃焼機器で生成された排気ガス は、機関側排気通路100より排出される。

 図1には、排気ガスの通路として、機関側 排気通路100と、主排気通路2及び分岐排気通 3と、合流排気通路110と、が示されている。 排気通路2及び分岐排気通路3は、排気ガス 化装置1が備える排気通路である。機関側排 通路100の排気出口100bは、主排気通路2の排 入口2a及び分岐排気通路3の排気入口3aに接続 されている。主排気通路2の排気出口2b及び分 岐排気通路3の排気出口3bは、合流排気通路110 aに接続されている。これらの排気通路100、2 3及び110は、外気から遮断された通路であり 、例えば、パイプで構成される。なお、合流 排気通路110は、排気ガス浄化装置1が備える 気通路であっても、内燃機関又は燃焼機器 排気通路であってもよい。

 機関側排気通路100からの排気ガスは、主 気通路2内では、排気入口2aから排気出口2b と流れ、分岐排気通路3内では、排気入口3a ら排気出口3bへと流れる。したがって、以下 では、主排気通路2について、排気入口2aから 排気出口2bへと向かう方向が、排気方向F2で る。同じく、分岐排気通路3について、排気 口3aから排気出口3bへと向かう方向が、排気 方向F3である。

 排気ガス浄化装置1は、制御装置(電子コ トロールユニット)10を備えている。制御装 10は、排気ガス浄化装置1に備える各装置(後 )を制御する。

 排気ガス浄化装置1は、主排気通路2及び 岐排気通路3の排気入口2a、3aに、排気ガスを 遮断可能な排気ガス遮断手段を備えている。

 排気ガス遮断手段として、具体的には、 気入口2a、3aのそれぞれに、ガスの遮断弁4A 4Bが設けられている。遮断弁4Aは、機関側排 気通路100から主排気通路2への排気ガスの流 を、遮断又は許容する。同じく、遮断弁4Bは 、機関側排気通路100から分岐排気通路3への 気ガスの流入を、遮断又は許容する。遮断 4A、4Bにおける遮断及び許容の切替えは、制 装置10の制御により行われる。なお、排気 ス遮断手段は、機関側排気通路100に連通す 排気ガスの流路を、主排気通路2及び分岐排 通路3の間で択一的に切替える単一の切替弁 でもよい。この切替弁は、主排気通路2及び 岐排気通路3の排気入口2a、3aに配置される。

 排気ガス浄化装置1は、主排気通路2内に 窒素酸化物吸着材5と、吸着物質脱離手段6と 、燃焼装置7と、を備えている。排気方向F2の 上流側から下流側に向けて、吸着物質脱離手 段6、窒素酸化物吸着材5、燃焼装置7が、順に 配置されている。

 窒素酸化物吸着材5は、空気過剰雰囲気で 窒素酸化物を一時的に吸着し、該吸着した窒 素酸化物を昇温又は還元雰囲気で脱離する材 料である。

 ここで、空気過剰とは、空気(酸素)及び 料の混合気体において、空気過剰率(供給さ た混合気体の空燃比を理想空燃比で割った )が、1より大きい状態を指す。また、空気 剰率が1より小さい状態は、燃料過剰の状態 ある。還元雰囲気とは、燃焼(酸化及び還元 反応)が発生した際に、還元剤が過剰で酸素 不足する状態にあるガスを指す。

 また、窒素酸化物吸着材5から窒素酸化物 が脱離する場合には、次の3つの場合がある 脱離の第1の場合は、窒素酸化物吸着材5が、 昇温雰囲気に置かれた場合である。脱離の第 2の場合は、窒素酸化物吸着材5が、還元雰囲 に置かれた場合である。脱離の第3の場合は 、窒素酸化物吸着材5が、昇温雰囲気かつ還 雰囲気に置かれた場合、である。

 窒素酸化物吸着材5は、酸化作用を有する 触媒成分も有している。

 吸着物質脱離手段6は、空気供給手段を有 すると共に、該空気供給手段から供給される 空気を昇温又は還元雰囲気にする脱離手段で ある。

 吸着物質脱離手段6は、本実施形態では、 燃焼装置である。燃焼装置は、空気供給手段 と、燃料供給手段と、着火手段と、で構成さ れる。そして、吸着物質脱離手段6は、燃料 剰条件下で燃焼反応を発生させることで、 元剤としての未燃物(一酸化炭素及び炭化水 )を発生させると共に、燃焼反応の熱により 昇温を実現する。

 吸着物質脱離手段6の空気供給手段は、空 気供給装置11と、空気調量装置12と、空気ノ ル61と、を備えている。空気供給装置11は、 気を取り込んで、空気調量装置12に供給す 。空気調量装置12は、供給された空気(外気) 、空気量を調整した後、空気ノズル61に供 する。空気ノズル61は、主排気通路2内の領 A6に開口したノズルである。空気ノズル61に 給された空気は、主排気通路2内に噴射され る。ここで、制御装置10が、空気調量装置12 制御して、空気ノズル61に供給される空気量 を調整する。

 吸着物質脱離手段6の燃料供給手段は、制 御装置10と、燃料タンク13と、燃料調量装置14 と、燃料ノズル62と、を備えている。燃料タ ク13には、燃料が蓄えられている。燃料調 装置14は、燃料タンク13から供給される燃料 、燃料の量を調整した後、燃料ノズル62に 給する。燃料ノズル62は、主排気通路2内の 域A6に開口したノズルである。領域A6は、窒 酸化物吸着材5の排気上流側に位置している 。燃料ノズル62に供給された燃料は、主排気 路2内に噴射される。また、制御装置10は、 料調量装置14を制御して、燃料ノズル62に供 給される燃料の量を調整する。

 吸着物質脱離手段6の着火手段は、点火プ ラグ63である。点火プラグ63は、主排気通路2 で、着火を行う装置である。ここで、空気 ズル61から噴射された空気と、燃料ノズル62 から噴射された燃料とにより、主排気通路2 の領域A6に、混合ガスが生成されている。点 火プラグ63は、この混合ガスを着火して、燃 させる。

 吸着物質脱離手段6は、燃焼装置であるの で、吸着物質脱離手段6の排気下流側に、昇 及び還元雰囲気を発生させる。昇温雰囲気 、混合ガスの燃焼の熱により発生する。還 雰囲気は、混合ガスの燃焼により未燃物(一 化炭素、炭化水素)が生成されることにより 、発生する。したがって、吸着物質脱離手段 6は、空気供給手段を有すると共に、該空気 給手段から供給される空気を昇温又は還元 囲気にする手段である。

 なお、主排気通路2における吸着物質脱離 手段6の位置は、正確には、空気ノズル61、燃 焼ノズル62及び点火プラグ63の位置を指して る。空気ノズル61、燃焼ノズル62及び点火プ グ63が、吸着物質脱離手段6において、主排 通路2に直接係りのある要素である。

 なお、吸着物質脱離手段6は、上述したよ うな燃焼装置に限定されない。吸着物質脱離 手段6は、空気供給手段を備え、昇温又は還 雰囲気のいずれか一方を提供できれば良い 空気供給手段は、排気入口2aが閉鎖された際 に主排気通路2内で送風するために必要であ 。

 燃焼装置7は、空気供給手段と、燃料供給 手段と、点火プラグ63と、で構成される。燃 装置7は、空気過剰条件で運転され、未反応 のまま窒素酸化物吸着材5を通過した還元剤( 燃物)を酸化して除去する。なお、燃焼装置 7が発生させる燃焼火炎内には局所的に燃料 剰の燃焼領域が存在するので、この燃料過 の燃焼領域で窒素酸化物が還元されて除去 れる。特に、燃焼装置7が発生させる燃焼領 が、燃焼過剰燃焼領域と空気過剰燃焼領域 に明確に分離された所謂2段燃焼形態である 場合、窒素酸化物及び未燃物の除去作用が効 果的に実現される。更に、窒素酸化物吸着材 5に含まれる酸化触媒成分が、Pt、Rh、Pdなど 貴金属である場合、窒素酸化物吸着材5は、 元雰囲気で窒素酸化物を還元する還元触媒 分をも有することになる。この場合、窒素 化物は、窒素酸化物吸着材5から脱離すると 大部分が還元されて除去されるため、窒素酸 化物の除去作用がより一層効果的に実現され る。

 燃焼装置7の空気供給手段も、吸着物質脱 離手段6の空気供給手段と同様である。燃焼 置7の空気供給手段は、空気供給装置11と、 気調量装置12と、空気ノズル71と、を備えて る。つまり、吸着物質脱離手段6の空気供給 手段の空気ノズル61が、燃焼装置7の空気供給 手段では、空気ノズル71に置換されている。 お、空気ノズル61は、主排気通路2内の領域A 7に開口している。領域A7は、窒素酸化物吸着 材5の排気下流側に位置している。

 燃焼装置7の燃料供給手段も、吸着物質脱 離手段6の燃料供給手段と同様である。燃焼 置7の燃料供給手段は、燃料タンク13と、燃 調量装置14と、燃料ノズル72と、を備えてい 。つまり、吸着物質脱離手段6の空気供給手 段の燃料ノズル62が、燃焼装置7の燃料供給手 段では、燃料ノズル72に置換されている。な 、燃料ノズル62は、主排気通路2内の領域A7 開口している。

 燃焼装置7の着火手段も、吸着物質脱離手 段6の着火手段と同様である。燃焼装置7の着 手段は、点火プラグ73であり、主排気通路2 の領域A7で着火を行う装置である。

 一方、排気ガス浄化装置1は、分岐排気通 路3内には、排気ガスの処理に係る装置を、 えていない。このため、機関側排気通路100 ら分岐排気通路3に供給された排気ガスは、 岐排気通路3の排気出口3bから、そのまま排 される。

[第1実施形態の作動]
 次に、排気ガス浄化装置1の作動が説明され る。ここで、制御装置10が、排気ガス浄化装 1を作動させる。制御装置10が排気ガス浄化 置1を作動させる運転には、通常運転と、再 生運転と、がある。

 通常運転は、内燃機関等の機関側排気通 100から排出される排気ガスを主排気通路2に 通し、該排気ガスに含まれる窒素酸化物を窒 素酸化物吸着材5に吸着させる運転を意味す 。通常運転では、制御装置10は、遮断弁4Aを 放すると共に、遮断弁4Bを閉鎖する。この き、制御装置10は、吸着物質脱離手段6及び 焼装置7を作動させない。

 再生運転は、通常運転により窒素酸化物 着材5に吸着した窒素酸化物を、窒素酸化物 吸着材5から脱離させた後、窒素に還元して 害化する運転を意味する。再生運転では、 御装置10は、遮断弁4Aを閉鎖すると共に、遮 弁4Bを開放する。また、制御装置10は、吸着 物質脱離手段6及び燃焼装置7を作動させる。

 排気ガス浄化装置1に接続される内燃機関 等の作動が開始されると、それに応じて、制 御装置10は、排気ガス浄化装置1の作動を開始 させる。このとき、制御装置10は、通常運転 開始する。遮断弁4Aが開放されることによ 、排気ガスは、主排気通路2に供給され、排 方向F2に沿って主排気通路2内を流れる。一 、遮断弁4Bが閉鎖されることにより、排気 スは、分岐排気通路3内には流入しない。

 通常運転において、排気ガスに含まれる 素酸化物は、窒素酸化物吸着材5に吸着され る。そして、排気ガスより窒素酸化物が除去 される。また、窒素酸化物吸着材5が酸化触 成分を有していることにより、排気ガスに まれる一酸化炭素及び炭化水素が酸化され 。一酸化炭素及び炭化水素は、二酸化炭素 び水に酸化されて、無害化される。そして 排気ガスより、一酸化炭素及び炭化水素が 去される。

 窒素酸化物吸着材5に窒素酸化物が吸着さ れるにつれて、窒素酸化物吸着材5の吸着能 が低下する。窒素酸化物吸着材5の吸着能力 維持するには、窒素酸化物吸着材5より窒素 酸化物を脱離させる必要がある。

 制御装置10は、窒素酸化物吸着材5への窒 酸化物の吸着量が所定量に達するまで、も くは、所定の一定時間の間、通常運転を行 。通常運転の実行される時間を、通常運転 間とする。

 制御装置10は、通常運転の開始時から通 運転時間が経過すると、通常運転を中断し 、再生運転を開始する。遮断弁4Aが閉鎖され ることにより、排気ガスは、主排気通路2内 は流入しない。一方、遮断弁4Bが開放される ことにより、排気ガスは、分岐排気通路3に 給され、排出方向F3に沿って分岐排気通路3 を流れる。

 再生運転において、制御装置10は、燃料 剰条件で吸着物質脱離手段6を作動させる。 着物質脱離手段6の作動により、領域A6で、 料、空気の混合ガスが生成された後、この 合ガスが燃焼される。混合ガスが燃焼され 生成される燃焼後ガスには、未燃物として 一酸化炭素及び炭化水素が含まれている。 酸化炭素及び炭化水素は、窒素酸化物の還 剤として働く。また、燃焼後ガスは、燃焼 熱のため、昇温されている。この燃焼後ガ は、空気ノズル61で空気が噴射されること より、排気下流側へと送られる。そして、 の燃焼後ガスにより、窒素酸化物吸着材5の 囲に、還元雰囲気及び昇温雰囲気が発生す 。

 窒素酸化物吸着材5が還元雰囲気及び昇温 雰囲気に置かれるので、窒素酸化物吸着材5 吸着した窒素酸化物が、窒素酸化物吸着材5 り脱離する。ここで、窒素酸化物吸着材5の 材料が貴金属であるPt等の場合、脱離した窒 酸化物は、直ちに、窒素に還元される。

 制御装置10は、吸着物質脱離手段6の作動 同時もしくは作動後に、燃料過剰条件で燃 装置7を作動させる。燃焼装置7の作動によ 、領域A7で、燃料、空気の混合ガスが生成さ れた後、この混合ガスが燃焼される。

 ここで、窒素酸化物等の含まれた燃焼後 スが、領域A7を通過する。窒素酸化物等の まれた燃焼後ガスも、領域A7で燃焼される。 領域A7の燃料過剰燃焼領域で、燃焼後ガスに まれる窒素酸化物等が、燃料及び未燃物(一 酸化炭素及び炭化水素)を還元剤として還元 れ、窒素に変化する。また、領域A7の空気過 剰燃焼領域で、未燃物は、燃焼反応により酸 化されて、二酸化炭素及び水に変化する。

 主排気通路2の排気出口2bからは、2度の燃 焼を経たガスが排出されるが、このガス中か らは、窒素酸化物が除去されていると共に、 未燃物である一酸化炭素及び炭化水素も除去 されている。つまり、有害物質の除去された ガスが、主排気通路2より排出される。

 制御装置10は、窒素酸化物吸着材5への窒 酸化物の吸着量が0(もしくは微小な一定値) なるまで、もしくは、所定の一定時間の間 再生運転を行う。再生運転の実行される時 を、再生運転時間とする。再生運転の間は 制御装置10は、吸着物質脱離手段6及び燃焼 置7の作動を継続する。この再生運転により 、窒素酸化物吸着材5より窒素酸化物が除去 れて、窒素酸化物吸着材5の吸着性能が再生 れる。制御装置10は、通常運転の開始時か 再生運転時間が経過すると、再生運転を中 して、再び、通常運転を開始する。以後、 御装置10は、通常運転と、再生運転とを、交 互に繰り返す。

 ここで、再生運転の間は、排気ガスは、 岐排気通路3を通じて排出される。再生運転 の間は、排気ガスに含まれる窒素酸化物が除 去されない状態で、排気ガスが、排気ガス浄 化装置1より排出される。

 そこで、通常運転時間に対する再生運転 間の比が、小さくなるように設定されてい 。通常運転時間は、窒素酸化物吸着材5が一 定以上の吸着性能を発揮できる時間として設 定されている。このため、排気ガス浄化装置 1の作動条件を変更しても、通常運転時間の める割合(通常運転時間/(通常運転時間+再生 転時間))を短縮することはできない。一方 再生運転時間は、窒素酸化物吸着材5が再生 れるのに要する時間として設定されている 窒素酸化物吸着材5の再生の速度は、吸着物 質脱離手段6及び燃焼装置7の作動条件(単位時 間当たりの燃料及び空気の噴射量の設定など )の変更によって、短縮させることが可能で る。そして、通常運転時間に対する再生運 時間の比を小さくすることで、排気ガスに まれる窒素酸化物の低減率が、高く維持さ る。

[第1実施形態の効果]
 第1実施形態の排気ガス浄化装置1は、次の うな効果を発揮する。

 排気ガスをそのまま流すための分岐排気 路3が設けられているので、主排気通路2へ 排気ガスの流入を遮断して、主排気通路2内 窒素酸化物吸着材5から窒素酸化物を脱離さ せることができる。このため、排気ガス浄化 装置1は、窒素酸化物の吸着、脱離及び還元 係る、窒素酸化物吸着材5、吸着物質脱離手 6及び燃焼装置7を、1つの排気通路(主排気通 路2)にのみ配置しながら、窒素酸化物の吸着 力を維持できる。したがって、製造コスト 低い排気ガス浄化装置が提供される。

[第2実施形態]
 図2を用いて、第2実施形態の排気ガス浄化 置1が説明される。第2実施形態の排気ガス浄 化装置1には、第1実施形態の排気ガス浄化装 1に、更に、フィルター部材8が備えられて る。

 フィルター部材8は、主排気通路2内で、 焼装置7の排気下流側に配置されている。

 フィルター部材8は、排気ガスに含まれる 粒子状物質を捕獲可能な部材である。粒子状 物質は、燃料の不完全燃焼によって発生する 、炭素、炭化水素、硝酸塩類の微粒子などで ある。

[第2実施形態の作動]
 次に、排気ガス浄化装置1の作動において、 フィルター部材8に係る点が説明される。

 第2実施形態では、制御装置10が排気ガス 化装置1を作動させる運転に、通常運転及び 再生運転に加えて、フィルター再生運転及び フィルター通常運転がある。

 フィルター再生運転は、フィルター部材8 に捕獲された粒子状物質を酸化して除去する 運転を意味する。フィルター再生運転では、 制御装置10は、燃焼装置7を作動させる。燃焼 装置7が作動すると、領域A7及び領域A7の排気 流側で燃焼反応が発生する。この燃焼反応 より、フィルター部材8に捕獲された粒子状 物質(炭素)が、酸化されて、除去される。粒 状物質を酸化させるため、フィルター再生 転においても、燃焼装置7は、空気過剰の混 合ガスを生成して、燃焼させる。

 フィルター通常運転は、フィルター再生 転の実行されないときの運転を指している つまり、フィルター通常運転では、制御装 10は、燃焼装置7を作動させない。

 制御装置10は、フィルター部材8による粒 状物質の捕獲量が所定量に達するまで、も くは、所定の一定時間の間、フィルター通 運転を行う。フィルター通常運転の実行さ る時間を、フィルター通常運転時間とする

 捕獲量の検出は、フィルター部材8の捕獲 量の検出手段を設けることで可能である。例 えば、フィルター部材8の排気上流側及び排 下流側に、主排気通路2内の圧力を検出する 力センサが、捕獲量の検出手段として設け れる。捕獲量に応じて、フィルター部材8の 目詰まりの程度が変化し、フィルター部材8 排気上流側と排気下流側との間の圧力差の きさが変化する。このため、この圧力差の きさより、捕獲量を特定することが可能で る。

 フィルター再生運転及びフィルター通常 転は、通常運転及び再生運転とは、異なる イミングに実施される。なお、フィルター 生運転及び再生運転は共に空気過剰条件で 運転であるので、通常運転及び再生運転が 一のタイミングで実施されても良い。

[第2実施形態の効果]
 第2実施形態の排気ガス浄化装置1は、更に 次のような効果を発揮する。

 排気ガス浄化装置1は、フィルター部材8を えることより、粒子状物質を排気ガスより 去できる。また、吸着物質脱離手段6の作動 より、フィルター部材8の捕獲能力を維持で きる。
[第3実施形態]
 図3を用いて、第3実施形態の排気ガス浄化 置1が説明される。第3実施形態の排気ガス浄 化装置1には、第2実施形態の排気ガス浄化装 1に、更に、硫黄酸化物吸着材9が備えられ いる。

 燃料に硫黄が含まれている場合、排気ガ に硫黄酸化物が含まれる。硫黄酸化物吸着 9は、排気ガスに含まれる硫黄酸化物の除去 に係る。

 硫黄酸化物吸着材9は、主排気通路2内で 窒素酸化物吸着材5の排気上流側かつ吸着物 脱離手段6の排気下流側に配置されている。

 硫黄酸化物吸着材9は、空気過剰雰囲気で 硫黄酸化物を一時的に吸着し、該吸着した硫 黄酸化物を昇温又は還元雰囲気で脱離する材 料である。硫黄酸化物吸着材9における吸着 び脱離の作用は、窒素酸化物吸着材5におけ 吸着及び脱離の作用と同様である。

[第3実施形態の作動]
 次に、排気ガス浄化装置1の作動において、 硫黄酸化物吸着材9に係る点が説明される。

 通常運転において、排気ガスに含まれる 素酸化物は、窒素酸化物吸着材5に吸着され る。また、排気ガスに含まれる硫黄酸化物は 、硫黄酸化物吸着材9に吸着される。そして 排気ガスより硫黄酸化物が除去される。

 再生運転において、制御装置10は、吸着 質脱離手段6を作動させる。吸着物質脱離手 6の作動により、燃焼後ガスが、領域A6の排 下流側へと送られる。この燃焼後ガスによ 、窒素酸化物吸着材5の周囲に、還元雰囲気 及び昇温雰囲気が発生すると共に、硫黄酸化 物吸着材9の周囲に、還元雰囲気及び昇温雰 気が発生する。

 硫黄酸化物吸着材9が還元雰囲気又は昇温 雰囲気に置かれると、硫黄酸化物吸着材9に 着した硫黄酸化物が、硫黄酸化物吸着材9よ 脱離する。このため、窒素酸化物吸着材5の 再生運転において、硫黄酸化物吸着材9の吸 能力も、再生される。ここで、窒素酸化物 着材5も昇温又は還元雰囲気に置かれている め、窒素酸化物吸着材5への硫黄酸化物の吸 着が防止されている。

[第3実施形態の効果]
 第3実施形態の排気ガス浄化装置1は、更に 次のような効果を発揮する。

 排気ガス浄化装置1は、窒素酸化物吸着材 5の排気上流側に、硫黄酸化物吸着材9を備え ことより、窒素酸化物吸着材5への硫黄酸化 物の流入を防止できる。また、吸着物質脱離 手段5の作動により、硫黄酸化物吸着材9の硫 酸化物の吸着能力を維持できる。しかも、 黄酸化物が脱離したときは、窒素酸化物吸 材5も昇温又は還元雰囲気に置かれるため、 窒素酸化物吸着材5に硫黄酸化物が付着しな 。つまり、窒素酸化物吸着材5の硫黄酸化物 被毒による性能劣化が防止される。

[第4実施形態]
 図4を用いて、第4実施形態の排気ガス浄化 置1が説明される。第4実施形態の排気ガス浄 化装置1は、第3実施形態の排気ガス浄化装置1 と比べて、装置構成の点では同一であるが、 配置構成の点で相違している。第1の相違点 、排気ガス遮断手段の配置構成である。第2 相違点は、主排気通路2内における、窒素酸 化物吸着材5、吸着物質脱離手段6、燃焼装置7 、フィルター部材8及び硫黄酸化物吸着材9の 置構成である。また、配置構成の変更によ 、制御装置10の制御内容が変更される。し がって、第3の相違点は、制御装置10の制御 容である。

 第4実施形態では、排気ガス遮断手段であ る遮断弁4A、4Bが、主排気通路2の排気出口2b 分岐排気通路3の排気入口3aのそれぞれに、 けられている。

 第4実施形態では、主排気通路2内に、排 方向F2に沿って(排気上流側から下流側に向 て)、フィルター部材8、燃焼装置7、硫黄酸 物吸着材9、窒素酸化物吸着材5、吸着物質脱 離手段6及び遮断弁4Aが、順に配置されている 。

[第4実施形態の作動]
 次に、第4実施形態の排気ガス浄化装置1の 動が説明される。ここで、第4実施形態の排 ガス浄化装置1は、窒素酸化物吸着材5、硫 酸化物吸着材9及びフィルター部材8を備えて いる。このため、第4実施形態の制御装置10は 、通常運転及び再生運転を繰り返し行うと共 に、フィルター通常運転及びフィルター再生 運転を繰り返し行う。

 特に、第4実施形態では、通常運転と再生 運転とで、主排気通路2内において、窒素酸 物吸着材5及び硫黄酸化物吸着材9を通過する 空気流の方向が、逆方向に変化する。これに 対して、第1~第3実施形態では、窒素酸化物吸 着材5及び硫黄酸化物吸着材9を通過する空気 の方向は、常に同じである。

 第4実施形態の通常運転では、ガスの流れ る経路は、第1~第3実施形態と同様である。通 常運転では、制御装置10は、遮断弁4Aを開放 ると共に、遮断弁4Bを閉鎖する。遮断弁4Aが 放されることにより、機関側排気通路100か の排気ガスは、主排気通路2内を排出方向F2 沿って流れた後、合流排気通路110へと排出 れる。一方、遮断弁4Bが閉鎖されることに り、排気ガスは、分岐排気通路3内には流入 ない。

 通常運転において、排気ガスは、主排気 路2内で、フィルター部材8、硫黄酸化物吸 材9及び窒素酸化物吸着材5を、順に通過する 。このため、排気ガス中の硫黄酸化物が硫黄 酸化物吸着材9により除去される。排気ガス の粒子状物質がフィルター部材8により除去 れる。排気ガス中の窒素酸化物が窒素酸化 吸着材5により除去される。

 第4実施形態の再生運転では、ガスの流れ る経路が、第1~第3実施形態とは相違する。再 生運転では、制御装置10は、遮断弁4Aを閉鎖 ると共に、遮断弁4Bを開放する。このとき、 遮断弁4Bが開放されることにより、機関側排 通路100からの排気ガスは、主排気通路2内を 排出方向F3に沿って流れた後、合流排気通路1 10へと排出される。一方、遮断弁4Aが遮断さ ているが、遮断弁4Bは主排気通路2の排気出 2bを開閉するものである。主排気通路2の排 入口2aは開放されている。したがって、吸着 物質脱離手段6又は燃焼装置7が作動すると、 着物質脱離手段6及び燃焼装置7は空気供給 段を備えているため、主排気通路2内に、排 方向F2(排気ガスの流れ方向)とは逆方向FRの 気流が発生する。そして、吸着物質脱離手 6及び燃焼装置7で生成されたガスが、主排 通路2内を逆方向FRに沿って流され、排気出 100bで排気ガスと合流し、分岐排気通路3内を 排気方向F3に沿って流された後、合流排気通 110へと排出される。

 再生運転において、吸着物質脱離手段6に より領域A6で生成された燃焼後ガスは、主排 通路2内で、逆方向FRに沿って、窒素酸化物 着材5、硫黄酸化物吸着材9、燃焼装置7及び ィルター部材8を、順に通過する。このため 、窒素酸化物は、窒素酸化物吸着材5から脱 した後、燃焼装置7により窒素に還元されて 無害化される。硫黄酸化物は、硫黄酸化物 着材9から脱離する。このようにして、窒素 酸化物吸着材5及び硫黄酸化物吸着材9が、再 される。

 フィルター再生運転において、燃焼装置7 により領域A7で生成された空気過剰の燃焼後 スは、主排気通路2内で、逆方向FRに沿って されて、フィルター部材8を通過する。そし て、フィルター部材8に捕獲された粒子状物 が、燃焼されて、無害化される。このよう して、フィルター部材8が、再生される。

 第4実施形態においても、第1~第3実施形態 と同様に、通常運転時間に対する再生運転時 間の比は、小さくなるように設定されている 。

[第4実施形態の効果]
 第4実施形態の排気ガス浄化装置1は、次の うな効果を発揮する。

 排気ガスをそのまま流すための分岐排気 路3が設けられているので、主排気通路2へ 排気ガスの流入を遮断して、主排気通路2内 窒素酸化物吸着材5から窒素酸化物を脱離さ せることができる。このため、排気ガス浄化 装置1は、窒素酸化物の吸着、脱離及び還元 係る、窒素酸化物吸着材5、吸着物質脱離手 6及び燃焼装置7を、1つの排気通路(主排気通 路2)にのみ配置しながら、窒素酸化物の吸着 力を維持できる。したがって、製造コスト 低い排気ガス浄化装置が提供される。

 更に、排気ガス浄化装置1は、フィルター 部材8を備えることより、粒子状物質を排気 スより除去できる。また、燃焼装置7の作動 より、フィルター部材8の捕獲能力を維持で きる。

 更に、排気ガス浄化装置1は、窒素酸化物 吸着材5の排気上流側に、硫黄酸化物吸着材9 備えることより、窒素酸化物吸着材5への硫 黄酸化物の流入を防止できる。また、吸着物 質脱離手段6の作動により、硫黄酸化物吸着 9の硫黄酸化物の吸着能力を維持できる。特 、吸着物質脱離手段6が作動するときに、排 気上流側へ向けて空気流(逆方向FRへの燃焼後 ガスの流れ)が形成され、窒素酸化物吸着材5 硫黄酸化物が流入しない。つまり、窒素酸 物吸着材5の硫黄酸化物の被毒による性能劣 化が防止される。

 本発明は、ディーゼル機関、ガス機関、 ソリン機関あるいはガスタービン機関等の 燃機関、又は、焼却炉やボイラ等の燃焼機 、の排気ガスを浄化する装置に、適用でき 。