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Patent Searching and Data


Title:
EXPANDABLE ELECTRIC WIRE AND ITS MANUFACTURING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/078780
Kind Code:
A1
Abstract:
An expandable electric wire expandable without needing a strong force (energy loss), capable of carrying a large current for driving power, and having an expandability under a light load and a small electric resistance. The expandable electric wire is characterized in that it has a structure composed of at least a core part, a conductor part, and a cover part, the core part is an elastic cylindrical body made up of an elastic body and an intermediate layer covering the peripheral surface of the elastic body, the conductor part includes a conductor wire which is a strand wire composed of thin wires, the conductor wire is wound and/or braided around the peripheral surface of the elastic cylindrical body, and the cover part is an external covering layer made of an insulator and covering the peripheral surface of the conductor part.

Inventors:
TATSUMI, Shunji (1-2 Yurakucho 1-chome, Chiyoda-ku Tokyo, 40, 1008440, JP)
Application Number:
JP2007/074978
Publication Date:
July 03, 2008
Filing Date:
December 26, 2007
Export Citation:
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Assignee:
ASAHI KASEI FIBERS CORPORATION (2-6 Dojimahama 1-chome, Kita-ku Osaka-sh, Osaka 05, 5308205, JP)
旭化成せんい株式会社 (〒05 大阪府大阪市北区堂島浜一丁目2番6号 Osaka, 5308205, JP)
International Classes:
H01B7/06; H01B13/00
Attorney, Agent or Firm:
AOKI, Atsushi et al. (SEIWA PATENT & LAW, Toranomon 37 Mori Bldg.5-1, Toranomon 3-chom, Minato-ku Tokyo, 105-8423, JP)
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Claims:
 少なくとも、芯部、導体部及び被覆部からなる構造を有し、該芯部が弾性体とその外周を被覆する中間層とからなる弾性円筒体であり、該導体部が細線の集合線からなる導体線を含み、かつ該導体線が該弾性円筒体の外周に捲回および/または編組されており、該被覆部が該導体部の外周を被覆する絶縁体からなる外部被覆層であることを特徴とする伸縮電線。
 弾性体が伸度100%以上の弾性長繊維または伸度50%以上のコイルバネであることを特徴とする請求項1に記載の伸縮電線。
 中間層の厚さが0.1Ld(Ld:弾性長繊維の換算直径またはコイルバネの外径)または0.1mmのいずれか小さい方から10mmの範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の伸縮電線。
 弾性円筒体の50%伸長応力が1~500cN/mm 2 であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の伸縮電線。
 導体線が、比抵抗が10 -4 ω×cm以下の電気伝導体からなることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の伸縮電線。
 細線の直径(Lt)が1mm以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の伸縮電線。
 導体線が銅またはアルミニウムを80%以上含有することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の伸縮電線。
 導体線が細線毎に厚さ1mm以下の絶縁性被覆層を有するか、または、集合線全体として厚さ2mm以下の絶縁性被覆層を有することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の伸縮電線。
 導体線が、芯部に一体化するための一体化層を有し、該一体化層が伸度50%以上の弾性体からなることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の伸縮電線。
 30%伸張荷重が5000cN以下であることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の伸縮電線。
 導体部が複数の導体線からなることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の伸縮電線。
 1本の導体線の電気抵抗が弛緩時に10ω/m以下であることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の伸縮電線。
 少なくとも、芯部、導体部及び被覆部からなる構造を有し、該芯部が弾性体とその外周を被覆する中間層とからなる弾性円筒体であり、該導体部が細線の集合線からなる導体線を含み、かつ該導体線が該弾性円筒体の外周に捲回および/または編組されており、該被覆部が該導体部の外周を被覆する絶縁体からなる外部被覆層であることを特徴とする伸縮電線の製造方法であって、下記の各工程からなることを特徴とする伸縮電線の製造方法。
 1)該弾性体を伸張した状態で、その外周に絶縁繊維を編組および/または捲回することによって、該弾性円筒体を形成する工程、
 2)得られた該弾性円筒体を伸張した状態で、その外周に該導体線を捲回および/または編組することによって、該導体部を形成する工程、および
 3)得られた該弾性円筒体及び該導体部からなる構造体又は更に一体化処理がなされた該構造体を伸張した状態で、その外周に絶縁繊維を編組および/または絶縁樹脂を被覆することによって、該外部被覆層を形成する工程。
 請求項1~12のいずれか一項に記載の伸縮電線の複数本を伸張した状態で、まとめて1本の細幅弾性テープ形状としたことを特徴とする細幅弾性テープ形状の伸縮電線。
Description:
伸縮電線及びその製造方法

 本発明は、ロボット分野を初めとするあ ゆる工業分野で有用な伸縮電線に関し、特 ヒューマノイドロボットおよび工業用ロボ トに有用な伸縮電線に関する。

 電線は、一般的には銅線を芯にし、その外 が絶縁体で被覆された構造になっており、 縮性がない。伸縮性のあるものの代表例と ては、固定電話機などに用いられているカ ルコードが挙げられるが、一般的に太くて い。
 一方、伸縮電線に関する技術として、特公 64-3967号公報には、弾性長繊維を芯にし、そ の周りに金属線を捲回する方法が開示されて いる。この特公昭64-3967号公報には、弾性長 維の換算直径(Ld)と金属線の換算直径(Lm)の関 係はLd/Lm≧3を満足する必要があり(換算直径 定義および算出方法については後述する)、 の範囲を逸脱すると伸縮性が発現しないか 定なループの形成ができず、満足な伸縮線 得ることができないと記載されている。

 また特許第3585465号公報には、弾性長繊維 のまわりに金属線を編組し、その外周に絶縁 繊維を編組して被覆する技術が開示されてい る。その用途として、この伸縮コードを用い て、ヘッドホン等の電気信号の伝送が行える ことが記載されている。即ち、微弱電流の伝 送を行うものである。詳しく内容をみると、 直径0.8mm程度の弾性長繊維に、直径0.06mm程度 金属線を用いて編組することが例示されて る。何本の金属線を用いて編組したかは開 されていないが、この特許公報中の図を参 にして16本使用された場合で計算すると、 属線の換算直径は0.24mmとなり、弾性長繊維 換算直径と金属線の換算直径の関係(Ld/Lm)は Ld/Lm=0.8/0.24=3.3となり、3を超えていることが わかる。

 更に特開2004-134313号公報には、伸縮自在 芯材の外周に導電線を螺旋状に巻き付けた のを複数本纏めて紐状に被覆する技術が開 されている。この特許公報の開示例による 、840デニールのポリウレタン弾性長繊維に 径0.03mmのエナメル線を複数本撚ってなる導 線を螺旋状に巻き付けると記載されている 840デニールのポリウレタン弾性長繊維の換 直径は、ポリウレタンの比重を1.2とするとLd =0.03mmとなる。そして、直径0.03mmのエナメル が9本使用されたと仮定するとエナメル線の 算直径は0.09mmとなり、この特許公報でも弾 長繊維の換算直径Ldと金属線の換算直径Lmの 関係は、Ld/Lm=0.32/0.09=3.6となり、3を超えてい ことが分かる。また、この特許公報の発明 目的は様々な信号線に適用できる伸縮電線 記載されており、微弱電流を取り扱う伸縮 線であることが分かる。

 これらの特許公報で開示されている技術 いずれも、実質的に弾性長繊維に直接導体 が捲回されており、Ld/Lm≧3を満足しない限 、導体線の剛性に対して伸縮性を発現させ ことができないか、もしくは、弾性長繊維 捲回時張力に抗しきれずに、安定に捲回で なかったり、均質なループ形態を形成でき いという問題があった。弾性長繊維に絶縁 維を被覆する技術も開示されているが、こ 被覆は金属線の切断を防ぐための補強を目 としており、捲回径を大きくする目的でな れたものではない。

 一方、電力用配線に求められる必須要件は 抵抗が小さく、大きな電流を流しても発熱 少ないことである。抵抗値は、素材が決ま と断面積に反比例する関係にあり、電力用 伸縮電線をつくるためには大きな断面積の 体線を用いることが必要となる。
 上記特公昭64-3967号公報に開示の技術に従っ て作製することで、所望の電流を流すことが 可能な伸縮電線を作ることができる。しかし ながら、大きな電流を流すためには、換算直 径の大きな導体線を用いる必要があり、最も 汎用的な導体線である銅線を用いた場合でも 、Ld/Lm≧3を満足させる必要があり、換算直径 の大きな弾性長繊維を用いることが必須であ った。
 換算直径の大きな弾性長繊維は、その断面 が大きく強い弾性を発現するために、この うな弾性長繊維からは強い力で引っ張らな と伸びることができない伸縮電線しか得ら なかった。

 一方、近年、ロボットの発展が著しく、多 な動きをするロボットが登場しつつある。 れらのロボットの配線は、大きく余裕を持 せて配線する必要があり、このことが装置 計上及び実用上障害となるケースが多い。
 また、最先端のヒューマノイドロボットに いては、多自由度関節を経由して末端のモ タを動かすためのパワー電流の配線を行っ おり、多自由度関節における配線の自由度 高めたいというニーズがある。
 さらに、工業用ロボットにおいても、ロボ トハンドなどの開発が盛んで、小さな電流 もとより、末端のモータを動かすための大 な電流を流すことができ、工場での高温環 下でも長期に使用できる耐熱性の伸縮電線 求められている。
 伸縮性の電線やコードは、上記の特許公報 外に、例えば特開2002-313145号公報および特 昭61-290603号公報にも開示されている。さら は、電気伝導性弾性複合糸として特表2006-524 758号公報には弾性繊維と金属線の複合技術が 開示されている。これらはいずれも、ポリウ レタン弾性繊維に代表される有機弾性繊維を 用いた技術であり、室温環境下で微弱電流を 流す用途に適したものであった。

 他方、工業用ロボットケーブルに関して 、屈曲性を高めることを目的として、巻き に関する実公昭63-30096号公報、銅線の組成 よび屈曲性と強度に関する特公平3-25494号公 、ポリエーテルまたはポリカーボネート系 リウレタンエラストマー被覆に関する特開 5-47237号公報、およびポリアミド/ポリウレ ンからなる多芯撚り線に関する特許第3296750 公報などの技術があるが、伸縮性は無く、 彩な動きをするロボットの関節部の配線に しては満足できるものではなかった。

特公昭64-3967号公報

特許第3585465号公報

特開2004-134313号公報

特開2002-313145号公報

特開昭61-290603号公報

特表2006-524758号公報

実公昭63-30096号公報

特公平3-25494号公報

特開平5-47237号公報

特許第3296750号公報

 本発明の目的は、伸縮に大きな力(エネル ギーロス)を要さず、駆動電力用の大きな電 を流すことができる、小荷重での伸縮性と さな電気抵抗を有する伸縮電線を提供する とである。

 本発明者は、小荷重での伸縮性と小さな 気抵抗を有する伸縮電線を得るために鋭意 討した結果、少なくとも、芯部、導体部及 被覆部からなる構造を有し、該芯部が弾性 とその外周を被覆する中間層とからなる弾 円筒体であり、該導体部が細線の集合線か なる導体線を含み、かつ該導体線が該弾性 筒体の外周に捲回および/または編組されて おり、該被覆部が該導体部の外周を被覆する 絶縁体からなる外部被覆層であることを特徴 とする伸縮電線が、伸縮に大きな力(エネル ーロス)を要さず、駆動電力用の大きな電流 流すことができることを見出し、本発明を 成した。

 すなわち本発明は以下のとおりである。
 (1)少なくとも、芯部、導体部及び被覆部か なる構造を有し、該芯部が弾性体とその外 を被覆する中間層とからなる弾性円筒体で り、該導体部が細線の集合線からなる導体 を含み、かつ該導体線が該弾性円筒体の外 に捲回および/または編組されており、該被 覆部が該導体部の外周を被覆する絶縁体から なる外部被覆層であることを特徴とする伸縮 電線。
 (2)弾性体が伸度100%以上の弾性長繊維または 伸度50%以上のコイルバネであることを特徴と する上記1項に記載の伸縮電線。
 (3)中間層の厚さが0.1Ld(Ld:弾性長繊維の換算 径またはコイルバネの外径)または0.1mmのい れか小さい方から10mmの範囲であることを特 徴とする上記1または2項に記載の伸縮電線。
 (4)弾性円筒体の50%伸長応力が1~500cN/mm 2 であることを特徴とする上記1~3項のいずれか 一項に記載の伸縮電線。
 (5)導体線が、比抵抗が10 -4 ω×cm以下の電気伝導体からなることを特徴と する上記1~4項のいずれか一項に記載の伸縮電 線。
 (6)細線の直径(Lt)が1mm以下であることを特徴 とする上記1~5項のいずれか一項に記載の伸縮 電線。
 (7)導体線が銅またはアルミニウムを80%以上 有することを特徴とする上記1~6項のいずれ 一項に記載の伸縮電線。
 (8)導体線が細線毎に厚さ1mm以下の絶縁性被 層を有するか、または、集合線全体として さ2mm以下の絶縁性被覆層を有することを特 とする上記1~7項のいずれか一項に記載の伸 電線。
 (9)導体線が、芯部に一体化するための一体 層を有し、該一体化層が伸度50%以上の弾性 からなることを特徴とする上記1~8項のいず か一項に記載の伸縮電線。
 (10)30%伸張荷重が5000cN以下であることを特徴 とする上記1~9項のいずれか一項に記載の伸縮 電線。
 (11)導体部が複数の導体線からなることを特 徴とする上記1~10項のいずれか一項に記載の 縮電線。
 (12)1本の導体線の電気抵抗が弛緩時に10ω/m 下であることを特徴とする上記1~11項のいず か一項に記載の伸縮電線。
 (13)少なくとも、芯部、導体部及び被覆部か らなる構造を有し、該芯部が弾性体とその外 周を被覆する中間層とからなる弾性円筒体で あり、該導体部が細線の集合線からなる導体 線を含み、かつ該導体線が該弾性円筒体の外 周に捲回および/または編組されており、該 覆部が該導体部の外周を被覆する絶縁体か なる外部被覆層であることを特徴とする伸 電線の製造方法であって、下記の各工程か なることを特徴とする伸縮電線の製造方法
 1)該弾性体を伸張した状態で、その外周に 縁繊維を編組および/または捲回することに って、該弾性円筒体を形成する工程、
 2)得られた該弾性円筒体を伸張した状態で その外周に該導体線を捲回および/または編 することによって、該導体部を形成する工 、および
 3)得られた該弾性円筒体及び該導体部から る構造体又は更に一体化処理がなされた該 造体を伸張した状態で、その外周に絶縁繊 を編組および/または絶縁樹脂を被覆するこ によって、該外部被覆層を形成する工程。
 (14)上記1~12項のいずれか一項に記載の伸縮 線の複数本を伸張した状態で、まとめて1本 細幅弾性テープ形状としたことを特徴とす 細幅弾性テープ形状の伸縮電線。

 本発明の伸縮電線は、30%伸張時の荷重が5 000cN以下であり、電気抵抗が10ω/m以下である ら、伸縮に大きな力(エネルギーロス)を要 ず、駆動電力用の大電流を流すことができ 実用に適した伸縮電線である。従って、本 明の伸縮電線は特にロボット分野での使用 最適である。

弾性体に弾性長繊維を用いた場合の本 明の伸縮電線を説明する図である。 弾性体に弾性長繊維を用いた場合の本 明の伸縮電線の横断面の模式図である。 弾性体にコイルバネを用いた場合の本 明の伸縮電線を説明する図である。 弾性体にコイルバネを用いた場合の本 明の伸縮電線の横断面の模式図である。 捲回角度を説明するための図である。 繰り返し伸張性測定装置の模式図であ 。

符号の説明

 1  弾性長繊維
 2  中間層
 3  導体線
 4  外部被覆層
 6  弾性円筒体
 10  コイルバネ
 20  試料
 21  チャック部
 22  チャック部
 23  ステンレス棒

 本発明について、以下具体的に説明する。
 本発明の伸縮電線は、図1および図2に示す うに、弾性長繊維の外層に配置された伸縮 の中間層を有する弾性円筒体に、細線の集 線からなる導体線を捲回および/または編組 てなるか、または、図3および図4に示すよ にコイルバネの外層に配置された伸縮性の 間層を有する弾性円筒体に、細線の集合線 らなる導体線を捲回および/または編組して ることを基本構造としている。なお、これ の図において、1は弾性長繊維であり、2は 間層であり、3は導体線であり、4は外部被覆 層であり、6は弾性円筒体であり、10はコイル バネである。また、図1および3では最外周の 縁繊維を被覆してなる外部被覆層は図示し いない。

 本発明で用いる名称と記号を次のように定 る。
 (1)Ld(mm):弾性長繊維の換算直径またはコイル バネの外径
 (2)Lc(mm):中間層の厚み
 (3)Lm(mm):導体線の換算直径
 (4)Lt(mm):細線(導体単線)の直径
 なお、換算直径の定義と算出方法は後述す 。

 本発明の伸縮電線は、少なくとも芯部、導 部および被覆部を有している。
 芯部は、弾性体とその外周を被覆する中間 からなる弾性円筒体であることが重要であ 。
 弾性体には、100%以上の伸度を持つ弾性長繊 維または50%以上の伸度を持つコイルバネを用 いることができる。

 弾性体として用いる弾性長繊維は、100%以 上の伸度を有することが好ましい。伸度が100 %未満の場合は、伸縮性能が乏しく、低い応 で伸び縮みする伸縮電線を作ることが困難 なる。300%以上の伸度の弾性長繊維を用いる とがさらに好ましい。

 本発明で用いる弾性長繊維は、伸度100%以上 で伸縮性に富むものであればよく、ポリマー の種類は特に限定されない。例えば、ポリウ レタン系弾性長繊維、ポリオレフィンン系弾 性長繊維、ポリエステル系弾性長繊維、ポリ アミド系弾性長繊維、天然ゴム系弾性長繊維 、合成ゴム系弾性長繊維および天然ゴムと合 成ゴムの複合ゴム系弾性長繊維等をあげるこ とができる。
 ポリウレタン系弾性長繊維は、伸びが大き 、耐久性にもすぐれるため本発明の弾性長 維として最適である。
 天然ゴム系長繊維は、断面積あたりの応力 他の弾性長繊維に対比して小さく、中間層 薄くすることができ、目標の弾性円筒体を やすいという利点がある。しかし、劣化し すいため、長期にわたり伸縮性を保持する とが難しい。従って、短期の使用を目的と る用途に好適である。
 合成ゴム系弾性長繊維は、耐久性にはすぐ るが、伸びの大きな物が得にくい。従って あまり大きな伸びを要求しない用途に好適 ある。
 弾性長繊維は、モノフィラメントでもマル フィラメントでも良い。

 弾性長繊維の換算直径(Ld)は0.01~10mmの範囲が 好ましい。より好ましくは0.02~5mmである。さ に好ましくは0.03~3mmである。Ldが0.01mm以下の 場合、伸縮性が得られず、Ldが10mmを超えると 、伸張させるのに大きな力が必要となる。
 弾性長繊維をあらかじめ、双糸もしくは多 撚りとしたもの、または、弾性長繊維を芯 してその回りに別の弾性長繊維を捲回した のとすることで、厚みの大きい中間層と弾 長繊維との一体化(弾性長繊維と中間層が別 々に動かないようにすること)を容易にする とができる。

 本発明において弾性体として用いるコイル ネは、金属からなることが好ましい。金属 コイルバネは高温下でも劣化せず、高温環 下で使用される用途に適する。金属以外の イルバネを用いることもできるが、金属の イルバネに比較して、繰り返し変形や耐熱 の点で劣る。コイル形状のバネは、コイリ グマシーンの選定と選定したコイリングマ ーンの条件設定で任意に設計できる。
 コイル直径Dと伸線(コイルを形成する線材 こと)直径dが24>D/d>4であることが好まし 。D/dが24以上の場合は、安定な形態のバネ 得られず、変形しやすく好ましくない。好 しくはD/dが、16以下である。一方D/dが4以下 は、コイルを形成することが困難となると 時に、伸縮性が発現しにくい。好ましくは6 上である。

 伸線の直径dは3mm以下であることが好ましい 。3mm以上となると、バネが重くなり、伸縮応 力もコイル直径も大きくなるため好ましくな い。一方、伸線の直径が0.01mm以下となると、 形成できるバネが弱すぎて、横から力が加わ ると変形しやすく、実用的ではない。
 コイルのピッチ間隔は1/2D以下であることが 望ましい。これ以上の間隔であってもコイル 状のバネを形成することはできるが、コイル 外周への中間層の形成が困難となる。さらに 、伸縮性が低下するとともに、外力により変 形しやすくなるので好ましくない。好ましく は1/10D以下である。
 ピッチ間隔をほぼゼロとしたものは、伸縮 を最も高くすることができ、バネそのもの からまりにくく、巻き取ったバネを引き出 やすいという特徴があり、外力による変形 も強いという利点があり、好ましい。

 コイルバネの外径(Ld)は0.02~30mmの範囲が好ま しい。より好ましくは0.05~20mmであり、さらに 好ましくは0.1~10mmである。外径が0.02mm以下の イルバネは製造が困難であり、30mmを越える と、伸縮電線の外径が大きくなりすぎ、好ま しくない。
 コイルバネの材料は、公知の伸線から任意 選ぶことができる。線材の材料は、ピアノ 、硬鋼線、ステンレス鋼線、オイルテンパ 線、燐青銅線、ベリウム銅線および洋白線 どがある。耐食性および耐熱性に優れ、か 入手しやすい点から、ステンレス鋼線が望 しい。

 連続したコイル形状のバネは、伸線をコイ ングマシーンにてコイリングを行い、必要 応じて焼き入れ及び冷却を行うことによっ 得ることができる。
 巻き取ったコイルバネを次の工程で使用す ときに、コイルが重なりあうことがあり、 出しづらい場合がある。このような場合は コイルバネに細幅テープを重ねて巻き取る とにより容易に対応できる。

 弾性体として弾性長繊維またはコイルバネ いずれを用いた場合も、弾性体の周囲に絶 繊維からなる中間層と呼ぶ層を有すること 必要である。
 中間層を形成することで、導体線の捲回直 を大きくすることができ、太い導体線を捲 できるようにすることができる。また、弾 体としてコイルバネを用いる場合は、コイ の隙間に導体線が挟まることを防ぐことが き、導体線を捲回することが可能となる。
 いずれの場合も、中間層を形成した状態で 弾性円筒体として、50%伸張応力が1~500cN/mm 2 であることが好ましく、より好ましくは1~200c N/mm 2 である。さらに好ましくは5~100cN/mm 2 であり、特に好ましくは10~50cN/mm 2 である。50%伸張応力が、この範囲にあると、 小応力での伸縮性が良好であり、1cN/mm 2 以下の場合は、伸縮性が発現しにくく、500cN/ mm 2 を超えると、伸張させるために、大きな力が 必要となり実用上好ましくない。

 中間層を構成する絶縁繊維(以後、絶縁繊 維Iと言う)は、マルチフィラメントでも紡績 でもよい。弾性長繊維の伸縮性を阻害しに く、絶縁性があれば、伸縮電線の用途や使 条件に応じて公知のものから任意に選ぶこ ができる。軽くバルキー性があるという観 からは、バルキー性マルチフィラメント(例 えばウーリーナイロンやエステルウーリー) 各種バルキー加工糸(例えば仮撚り加工糸や クリルバルキーヤーン)および各種紡績糸( えばエステル紡績糸)が挙げられる。軽さを 求する場合には、ポリエチレン繊維または リプロピレン繊維を用いることもできる。 燃性を重視する場合は、サラン繊維、フッ 繊維、耐炎化アクリル繊維、ポリスルホン 維、または難燃加工された難燃ポリエステ 繊維、難燃ナイロン繊維または難燃アクリ 繊維などを用いることもできる。価格を優 する場合は、汎用のポリエステル繊維、ナ ロン繊維またはアクリル繊維などを用いる ともできる。

 弾性体としてコイルバネを用いる場合は、 縁繊維Iは、コイルバネと導体線の間にある ので、磨耗性に優れた素材が好ましい。耐熱 性が高く、磨耗性にも優れている点から、フ ッ素繊維を用いることが好ましい。しかし、 これに限定されるものではなく、実用上は、 用途に応じて、実用性能及び価格を考慮し、 上記の絶縁繊維から任意に選ぶことができる 。
 例えば、耐熱性に優れるものとして、アラ ド繊維およびポリフェニレンサルファイド 維が挙げられる。汎用性を重視する場合は ナイロン繊維とポリエステル繊維が挙げら る。耐火性を求める場合は、ガラス繊維、 機繊維、フッ素繊維、耐炎化アクリルおよ サラン繊維を挙げることができる。

 また、弾性体としてコイルバネを用いる場 は、上記絶縁繊維Iからなる芯部編組被覆は バルキー性があることが好ましい。編組被覆 の内側と外側の双方が、硬い材質(金属)で構 されるため、緩衝材としての役目を果たす また、バルキー性を持つ編組被覆は、その に捲回する導体線をずれにくくする効果も ることができる。
 バルキー性を持つ編組被覆は、バルキー性 あるマルチフィラメント又は紡績糸を用い 締付けすぎることのないように編組するこ により得られる。あまり粗い編み組では、 覆が不十分となり好ましくない。
 バルキー性のあるマルチフィラメント又は 績糸は、公知の方法により得ることができ 。例えば、マルチフィラメントを1種類以上 引きそろえ、仮撚り加工するか、コンジュゲ ート糸のマルチフィラメントを用いることも できる。また、紡績糸においては、1種類以 の短繊維を混合して紡績することで、バル ー性が得られる。特に、熱収縮率の異なる 繊維を混合し、紡績し、熱処理することに り、バルキー性の高い紡績糸を得ることが きる。
 汎用性があり、耐磨耗性およびバルキー性 良好な絶縁繊維としては、ウーリーナイロ やエステルウーリー糸があげられる。また 耐磨耗性に優れる絶縁繊維とバルキー性の る絶縁繊維を組み合わせる(混合紡績するか 、合糸するか、多重に被覆する)こともでき 。

 中間層は、その厚みLcが、10mm>Lc≧0.1Ld たは0.1mmのいずれか小さい方の範囲であるこ とが必要である。好ましくは10mm>Lc≧0.3Ldま たは0.1mmのいずれか小さい方の範囲である。 縮性を阻害せずにこの範囲の厚みを確保で れば、中間層の製造方法は特に限定される のではない。中間層の厚みは10mm未満が望ま しく、これ以上の厚みを持たせると、最終的 に出来上がった伸縮電線の外径が大きくなり 、太い電線となり実用上好ましくない。また 、中間層の厚みが0.1Ldまたは0.1mmのいずれか さい方より小さくなると、導体線の捲回径 大きくする効果が乏しく、換算直径の大き 導体線を捲回することが困難となる。

 中間層は、弾性長繊維またはコイルバネを 張した状態で、好ましくは50%以上伸張した 態で、これを芯にして組み紐状の絶縁繊維 1回以上被覆して中間層を形成するか、絶縁 繊維のフィラメントまたは紡績糸を2回以上 回して中間層を形成するか、又は、絶縁繊 のフィラメントまたは紡績糸を1回以上捲回 た後、さらに組み紐状の絶縁繊維で1回以上 被覆して中間層を形成することにより、得る ことができる。
 この時、弾性体にあらかじめ中間層を形成 て弾性円筒体を得た後、当該弾性円筒体を めて伸張して導体線を捲回および/または編 組することが望ましい。従来の技術では、い わゆるダブルカバー糸として、先に絶縁繊維 を捲回し、引き続いてすぐに金属線を捲回す る例が開示されているが、この場合は、金属 線の捲回張力に対して十分な抗力が得られず 、安定に捲回できなかったり、均質なループ 形態を形成できないという問題がある。

 本発明は、一旦中間層を形成し、弾性円 体とした後、当該弾性円筒体を伸張して、 体線を捲回することで、導体線の捲回直径 大きくでき、かつ、導体線の捲回張力に対 、中間層も抗力を発現することができ、従 技術では不可能とされてきた、Ld/Lm<3の領 域においても、安定した捲回を実現すること ができることを見出したものである。

 中間層として大きな厚みを得るためには一 に絶縁繊維として太い糸を用いることが考 られるが、単純に太い糸を用いるだけでは 伸縮性が発現しにくいか、または、弾性体 中間層の動きが連動しにくくなる現象が起 りやすい。これを防止するためには、あら じめ絶縁繊維によってカバーリングされた 性長繊維を用いる方法や、複数回編組を行 って被覆する方法がある。さらに好ましく 、弾性長繊維そのものをあらかじめ双糸や 3子撚りまたは4子撚りなどの多子撚りをし ものを用いることが有効である。これは、 りにより弾性長繊維が膨らみ、紐状の被覆 行なった場合に伸縮による紐状の内部空間 体積変化を吸収する効果があり、安定した 縮形態を確保しやすくなるからである。
 また、弾性長繊維に別の弾性長繊維を予め 回することも有効である。弾性長繊維に別 弾性長繊維を捲回したものは、一体化した 性体として動き、上記と同様な効果が得ら る。
 中間層は、上記に限定されるものではなく 他の方法でも作ることができるが、実質上 筒状であることが好ましい。いずれの場合 弾性円筒体として50%伸張応力が1~500cN/mm 2 であることが好ましい。

 中間層が形成された弾性円筒体の伸度は、5 0%以上が好ましく、100%以上であるとさらに好 ましい。伸度が50%未満と低い場合は、導体線 及び外部被覆層での被覆により伸びが低下し 伸縮性の低い伸縮電線になる。伸度は大きい ほうが好ましいが、中間層を形成することで 300%以下に留まることが多い。
 弾性円筒体の50%伸張応力は1~500cN/mm 2 となるように設計することが重要である。1~2 00cN/mm 2 となるように設計することがさらに好ましい 。さらに好ましくは5~100cN/mm 2 であり、特に好ましくは10~50cN/mm 2 である。伸張応力がこのような範囲にあると 、低応力で伸縮ができ、小抵抗の伸縮電線を 得ることができる。

 導体線は、少なくとも2本以上の細線の集合 線であることが必要である。細線の集合線と することで、導体線の柔軟性が高まり、伸縮 性を阻害しにくくなる。また、実用時に断線 しにくくなる。
 細線を集合させるには様々な方法が知られ おり、本発明においても公知のどのような 法で集合させてもよい。しかし、ストレー にひきそろえるだけでは捲回しづらいため 撚り線とすることが好ましい。また、可撓 を発揮するために、集合線を絶縁繊維で捲 したものを用いることもできる。

 導体線を構成する細線の単線直径Ltは1mm 下であることが好ましく、さらに好ましく 0.1mm以下であり、特に好ましくは0.08mm以下で あり、最も好ましくは0.05mm以下である。単線 直径が1mmを超えると、伸縮性を阻害し、かつ 、伸縮により断線しやすくなる。あまり細す ぎると加工時に断線し易いため、0.01mm以上が 好ましい。

 導体線の捲回または編組角度(以後、捲回角 度で代表する)は、30度以上80度以下の範囲が 適である。捲回角度が30度未満の場合は伸 性が発現しにくい。35度以上であればさらに 好ましく、40度以上であれば特に好ましい。5 0度以上であれば最も好ましい。80度を超える と、単位長さあたりに捲回する導体線の長さ が長くなり好ましくない。75度以下であれば らに好ましく、70度以下であれば特に好ま い。
 本発明において捲回角度とは、図5に示した ように、弾性円筒体の長さ方向に対する捲回 または編組された導体線の角度θをいう。通 、弛緩状態での角度をいう。捲回角度は、 緩状態で試料長20cmを切りとり、捲回されて いる導体線をほどいて、その長さを測定し、 逆三角関数を用いて求める。なお、導体線捲 回時(弾性円筒体は所定の伸張状態にある)の 回角度を本明細書では捲回時捲回角度とい 。

 導体線は、比抵抗が10 -4 ω×cm以下であることが必要で、これを超える 場合は、電気抵抗値を低くするために、大き な断面積の導体線を用いる必要が生じ、実用 に適さない。好ましくは10 -5 ω×cm以下である。
 導体線は80wt%以上が銅からなる銅線、また 80%以上がアルミニウムからなるアルミニウ 線であることが望ましい。銅線は、比較的 価で電気抵抗が低いので、最も好ましい。 ルミニウム線は軽量であるから、銅線に続 て好ましい。銅線は軟銅線または錫銅合金 が一般的であるが、導電性をあまり低下さ ずに、強力を高めた強力銅合金(例えば、無 素銅に鉄、燐およびインジウム等を添加し もの)、錫、金、銀または白金などでメッキ して酸化を防止したもの、電気信号の伝送特 性を向上させるために金その他の元素で表面 処理したものなどを用いることもできる。

 導体線を構成する各々の細線は絶縁体で被 されているものを用いることもできる。本 明の伸縮電線は導体線を外気から完全に遮 した構造にはなっておらず、細線に裸線を いると、導体線表面が酸化され、劣化しや い。従って、細線そのものが、あらかじめ 縁性の樹脂で被覆されていることが好まし 。
 細線の集合線をまとめて絶縁樹脂で被覆し ものを用いることもできる。
 絶縁被覆された集合線が、柔軟であり、か 外径が小さいことが重要である。そのため 、樹脂被覆は、各細線に被覆する場合は厚 1mm以下であることが好ましく、さらに好ま くは0.1mm以下である。集合線としてまとめ 絶縁被覆をする場合は厚み2mm以下であるこ が好ましく、さらに好ましくは1mm以下であ 。樹脂被覆の種類は、公知の絶縁樹脂被覆 ら、上記の趣旨に沿ったものを任意に選ぶ とができる。
 各細線にあらかじめ樹脂被覆を行う場合は 例えば一般のマグネットワイヤーで用いら るいわゆるエナメル被覆として、ポリウレ ン被覆、ポリウレタン-ナイロン被覆、ポリ エステル被覆、ポリエステルーナイロン被覆 、ポリエステルーイミド被覆およびポリエス テルイミド・ポリアミドイミド被覆等が挙げ られる。
 また、集合線としてから樹脂被覆を行う場 は、塩ビ樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ 樹脂、ウレタン樹脂およびエステル樹脂な を用いることもできる。

 導体線を捲回するにあたり、1回で捲回する 導体線の換算直径は5mm以下とすることが好ま しい。より好ましくは3mm以下、さらに好まし くは2mm以下である。細線の集合線であっても 、5mmより太いものは可撓性が乏しく、安定し て捲回することができない。また、導体線の 換算直径は、捲回または編組の作業性から、 0.01mm以上必要である。好ましくは0.03mm以上、 より好ましくは0.05mm以上である。特に好まし くは0.1mm以上である。
 電力線として使用するために大きな換算直 を必要とする場合は、換算直径3mm以下の集 線に分割して捲回することが好ましい。逆 、換算直径を小さくし過ぎると分割数が増 、作業性が悪くなるので、10分割以下が好 しい。
 導体線を複数本捲回する場合、S撚りZ撚り 互に捲回することも、1方向のみに捲回する ともできる。捲回された後の導体線間の摩 が断線の原因となるため、1方向のみに捲回 することが好ましい。捲回は、1回に1本づつ 回にわけて行うことも1回に数本づつ捲回す ることもできる。複数本を同じ方向に捲回す る場合平行性を確保することが難しいため、 あらかじめ1つのボビンに複数本をひきそろ て準備し、これを1回で捲回することが好ま い。
 また、識別のため、各導体線をあらかじめ 分けしておくこともできる。複数本捲回し ものを、まとめて1本の電線として取り扱う ことも、それぞれの導体線を別個の電線とし て取り扱うこともできる。
 弾性体として長繊維を用いる場合、Ld/Lmは0. 1以上3未満が好ましい。特に好ましくは0.5以 2.5以下である。0.1未満の場合、伸縮性が発 しなくなる。3以上の場合は伸縮に大きな力 を要する電線となるか、微弱電流しか流せな い電線となり実用性に乏しい。
 また、弾性体としてコイルバネを用いる場 、Ld/Lmは0.1~30の範囲が好ましい。0.5~20の範 が特に好ましい。0.1未満の場合、伸縮性が 現しにくく、30を超えると、導体線に対する コイルバネの外径が大きくなりすぎ、結果的 に太い伸縮電線となり好ましくない。

 導体線は弾性円筒体の外周に編組すること できる。複数の導体線を編組することも、 縁繊維との組み合わせで編組することもで る。導体線の編組の方向は1方向でも双方向 でもよい。伸縮により導体線同志が磨耗する ことを防ぐために、導体線を1方向に編組し 反対方向に絶縁繊維を編組することが好ま い。さらに、1方向に編組する複数の導体線 間に絶縁繊維を配し、反対方向にも絶縁繊 を配することもできる。この方法は伸縮に り導体線同志が重なり、短絡することを低 でき、特に好ましい。
 また、複数の導体線を有する伸縮電線にお ては、信号線を2本と電力線を2本とする場 が多い。この場合、信号線間の間隔が不均 であると、信号線間の特性インピーダンス 不均一となり、伝送ロスが大きくなる(特に 周波において)という問題がある。複数の導 体線を1方向とし、反対方向に絶縁繊維を編 した構造、または、複数の導体線間に絶縁 維を同一方向で配置し、反対方向に絶縁繊 を配置して編組したものは、伝送ロスが少 く特に好ましい。

 導体線にあらかじめ絶縁繊維(以後、絶縁繊 維IIと言う)を被覆したものを用いることもで きる。このとき用いる絶縁繊維は、フッ素繊 維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリ プロピレン繊維、塩化ビニル繊維、サラン繊 維、ガラス繊維およびポリウレタン繊維等の 公知の絶縁繊維を用いることができる。導体 線に絶縁繊維IIを捲回および/または編組する ことによって、導体線を被覆することができ る。この絶縁繊維による被覆を厚くすること で、弾性円筒体に捲回する時の捲回径を実質 的に大きくすることもできる。
 あらかじめ絶縁繊維で被覆した導体線は、 工時に細線表層の絶縁性樹脂層が破壊され くく、好ましい。

 弾性円筒体を伸張した状態で、導体線を1 本または複数本捲回または編組することが必 要である。伸縮性を発現させやすくするため に、弾性円筒体を30%以上伸張することが好ま しく、さらに好ましくは50%以上、特に好まし くは100%以上である。

 導体線を弾性円筒体に捲回または編組し 後被覆部を設ける前に、必要に応じて、弾 体による一体化層を設けることもできる。 の一体化層は、導体線と弾性円筒体とのず 防止を主な目的としていることから、その 的を達成できる範囲であれば、必ずしも連 的な層である必要はない。

 一体化層は、弾性円筒体に導体線を捲回ま は編組したのち、得られた構造物を弾性体 液状物中に浸漬するか、または、少なくと 捲回または編組された導体線上に弾性体の 状物を付与し、その後、必要に応じて脱液 行なった後、加熱による反応促進または乾 を行うか、冷却による固化を行うことによ て、形成することができる。
 柔軟性に優れた薄い一体化層を形成するた には、弾性体の液状物の粘度が2000ポイズ以 下であることが望ましい。これ以上の場合は 、薄い膜形成が難しく、また、導体線と弾性 円筒体の隙間に弾性体の液状物が浸透しにく くなる。
 薄い膜形成のために、弾性体の液状物とし 、2液混合反応型のポリウレタン系弾性体、 溶剤中に溶解したポリウレタン系弾性体、ラ テックス状の天然ゴム系弾性体およびラテッ クス状の合成ゴム系弾性体を用いることがで きる。

 弾性体による一体化層を設けることにより 導体線と弾性円筒体とが伸縮によりずれる とを防ぐことができ、実用での耐久性を向 させることができる。
 弾性円筒体へ導体線を捲回または編組した 、そのまま、または、上述の弾性円筒体と 一体化を行った後、被覆部を形成する。

 被覆部は、伸縮性を阻害せずに内部の導 線を保護することが求められる。このため 絶縁繊維(以後、絶縁繊維IIIと言う)の編み みおよび/または伸度50%以上の絶縁樹脂の弾 チューブ状物により形成されることが望ま い。

 絶縁繊維IIIとしては、マルチフィラメント たは紡績糸を用いることができる。モノフ ラメントは、被覆性が悪いため好ましくな 。
 絶縁繊維IIIは、伸縮電線の用途や想定され 使用条件に合わせて、公知の絶縁性繊維か 任意に選ぶことができる。絶縁繊維IIIは生 のままでも良いが、意匠性や劣化防止の観 から原着糸や先染め糸を用いることもでき 。仕上げ加工により、柔軟性や摩擦性の向 を図ることもできる。さらに、難燃加工、 水加工、撥油加工、防汚加工、抗菌加工、 菌加工および消臭加工など、公知の繊維の 工を施すことにより、実用時の取り扱い性 向上させることもできる。
 耐熱性と耐磨耗性を両立させる絶縁繊維III しては、アラミド繊維、ポリスルホン繊維 よびフッ素繊維が挙げられる。耐火性の観 からは、ガラス繊維、耐炎化アクリル繊維 フッ素繊維およびサラン繊維が挙げられる 耐磨耗性や強度の観点からは、高強力ポリ チレン繊維およびポリケトン繊維が付加さ る。コストと耐熱性の観点からは、ポリエ テル繊維、ナイロン繊維およびアクリル繊 がある。これらに、難燃性を付与した難燃 リエステル繊維、難燃ナイロン繊維および 燃アクリル繊維(モダクリル繊維)なども好 である。摩擦熱による局部的な劣化に対し は、非溶融繊維を用いることが好ましい。 の例としては、アラミド繊維、ポリスルホ 繊維、コットン、レーヨン、キュプラ、ウ ル、絹およびアクリル繊維を挙げることが きる。強度を重視する場合は、高強力ポリ チレン繊維、アラミド繊維およびポリフェ レンサルファイド繊維が挙げられる。摩擦 を重視する場合は、フッ素繊維、ナイロン 維およびポリエステル繊維が挙げられる。
 意匠性を重視する場合は、発色の良いアク ル繊維を用いることもできる。
 さらに、人との接触による触感を重視する 合は、キュプラ、アセテート、コットンお びレーヨンなどのセルロース系繊維や、絹 たは繊度の細い合成繊維を用いることがで る。

 最外層を絶縁繊維IIIで被覆するにあたって 、内部を保護する目的から、編組加工され ものが望ましい。最終形体は丸紐状でも細 テープ状でも良い。
 導体線を捲回および/または編組した弾性円 筒体を複数本まとめて、周囲を絶縁繊維IIIで 被覆することも、予め絶縁繊維IIIで被覆した ものを複数本まとめて、さらにその周囲を絶 縁繊維IIIで被覆することもできる。導体線を 複数本同時に捲回して、その周囲を絶縁繊維 IIIで被覆したものが、最もコンパクトにでき る。

 被覆部は絶縁樹脂の弾性チューブ状物によ 形成することもできる。
 絶縁樹脂は、さまざまな弾性の絶縁樹脂か 任意に選ぶことができ、伸縮電線の用途及 同時に使用する他の絶縁繊維IおよびIIとの 性を考慮しながら、選定することができる
 考慮すべき性能は耐磨耗性、耐熱性および 薬品性などが挙げられ、これらの性能に優 るものとしては合成ゴム系弾性体が挙げら 、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム、エチ ン・プロピレン系ゴム、クロロプレン系ゴ およびブチル系ゴムが好ましい。
 絶縁樹脂の弾性チューブ状物は、液体から 被覆性を高めたい場合に、好適に用いるこ ができる。
 絶縁体からなる外部被覆層は、絶縁繊維III より編組されたものと弾性チューブ状物と 組み合わせることもできる。伸縮電線は、 さい力で伸縮させることを望むケースが多 が、弾性チューブ状物のみでの被覆の場合 、チューブの厚みが厚くなる傾向があり、 縮させる力が大きくなりやすい。このよう 場合は、厚みの薄いチューブと、絶縁繊維I IIによる編組を組み合わせることで、被覆性 伸縮性を両立させることができる。

 このようにして得られた伸縮電線は、抵抗 弛緩状態で10ω/m以下であることが好ましい これ以上の場合は、微弱電流を流すことが きても、駆動電流を流すには適さない。さ に好ましくは1ω/m以下である。
 また、本発明の伸縮電線は30%伸張荷重が5000 cN以下であることが望ましく、より好ましく 1000cN以下である。実用で求められるものは 伸張に大きな荷重(力)を要さないものであ 、30%伸張荷重が5000cNを超えると、実用上支 をきたすことがある。

 複数本の伸縮電線を組み込んだ、細幅弾性 ープ形状にしたものも作る事ができる。
 細幅弾性テープ形状とするためには、あら じめ絶縁被覆された伸縮電線を2~100本用い ことが好ましい。汎用的なものは3~5本用い ものであるが、電源から末端まで多数のモ タやセンサーを1本のテープで配線したいと う場合もあり、多数の伸縮電線をテープ状 することもできる。伸縮電線を100本以上用 て一つのテープとすることもできるが、一 の配線に異常があっても100本まとまりにな たテープを取り替える必要が生じ、好まし ない。取り扱い性から、テープの幅は20cm以 下、好ましくは10cm以下であることが望まし 。

 以下に、本発明を実施例および比較例に基 いて説明するが、本発明はこれらの実施例 みに限定されるものではない。
 本発明で用いた評価方法は以下の通りであ 。
 (1)弾性長繊維の換算直径Ldおよび導体線の 算直径Lmの求め方
 換算直径とは、該当する繊維または導体線 1つの円柱に見たてた場合の直径をいう。
 尚、本発明で取り扱う直径や厚みは、全て 力を取り除いた状態での数値とした。
 弾性長繊維の換算直径Ld(mm):
  Ld=2×10(mm/cm)×√(D/(d×π×1000000(cm)))
    =2×(√(D/d×π))/100
      D:弾性長繊維の繊度(dtex)
      d:弾性長繊維の比重(g/cm 3 )
 なお、コイルバネの外径Ldはノギスにより 定する。
 導体線の換算直径Lm(mm):
 Lm=2×√((π×(Lt/2)×(Lt/2)×n)/π)=Lt×√n
      Lt:導体線を構成する細線の直径
      n:導体線を構成する細線の集合本数

 (2)中間層の厚みLcの求め方
 弾性円筒体(弾性体+中間層)の外径をノギス 5箇所測定し、その平均値をLaとする。中間 の厚みLcは下記式で求める。
  Lc=(La-Ld)/2

 (3)加工性
 導体線を捲回する場合に、片岡カバーリン マシーンにて、送り速度3m/minで所定の条件 捲回し、10分間の加工性を以下の基準で判 した。
   ○:10分間、異常なく、連続運転ができる 。
   △:10分間の間にバルーニングが不安定と なり、変動する。
   ×:10分間、連続運転ができない。

 (4)ループ形態性
 捲回後のループ形態を10倍ルーペで拡大し 100ループを観察し、100ループ中に他のルー と比べて大きさや形の違うものが含まれる 数に基づいて、下記の基準で判断した。
   ×:10個以上
   △:3個~9個
   ○:2個以下

 (5)30%および50%伸張荷重
 標準状態(温度20℃、相対湿度65%)に試料を2 間以上静置したのち、標準状態下でテンシ ン万能試験機((株)エーアンドディ社製)を用 、長さ100mmの試料を引張り速度500mm/minで引 り、30%および50%伸張時の荷重を求めた。

 (6)50%伸長応力
 標準状態(温度20℃、相対湿度65%)に試料を2 間以上静置したのち、標準状態下でテンシ ン測定器を用い、長さ100mmの試料を引張り速 度500mm/minで引張り、50%伸張時の荷重(XcN)を求 、当該試料の弾性円筒体の断面積(Ymm 2 )で除して、50%伸長応力(X/Y=ZcN/mm 2 )を求めた。

 (7)50%伸張回復性
 長さ100mmの試料をテンシロン測定機にて引 り速度500mm/minで引張り、50%伸張後リターン 、応力がゼロになる距離(Amm)を求め次式によ り回復率を求めた。
  回復率(%)=((100-A)/100)×100
 回復性は以下の基準で判断する。
   ○:回復率80%以上
   △:回復率50%以上
   ×:回復率50%未満

 (8)電気抵抗
 弛緩状態において、長さ1mの試料を切り取 、その両端をミリオームハイテスター3540(日 置電機(株))により測定した。

 (9)発熱電流
 室温下で、弛緩状態で長さ1mの試料の両端 、所定の電流を流し伸縮電線の外装を放射 度計(日置電機 3445)、で、30分間温度計測を 、上昇温度δTにより、下記の基準で区別し △となった電流を発熱電流とした。
   ○:δT≦5℃
   △:5℃<δT≦20℃
   ×:δT>20℃

 (10)繰り返し伸張性
 デマッチャー試験機((株)大栄科学精機製作 製)を用い、図6に示したように、チャック (21)およびチャック部(22)を試料(20)の長さ20cm セットし、その中間に直径1.27cmのステンレ 棒(23)を配置する。チャック部(22)の可動位 を試料の伸張時である26cmに設定し、室温で 初期伸張11%および引っ張り時伸張40%で60回/m inで所定回伸縮を繰り返した後、テスト前後 電気抵抗(40%伸張時)を測定して判断した。
   ○:10万回繰り返し伸張後、抵抗値に変化 が無いもの
   △:1万回繰り返し伸張後、抵抗値に変化 無く、10万回繰り返し伸張後、抵抗値が大 くなったもの
   ×:1万回繰り返し伸張で抵抗値が大きく ったもの

 (11)耐熱性
 試料に弛緩状態で100mmの印をつけたのち、 間を25mm引き伸ばし25%伸張状態として金枠に 定した。この伸張状態のまま、120℃に設定 た乾燥機中で、16時間熱処理を行った。熱 理後、室温で15分放冷した後金枠から取り外 した。この試料を室温で15分間弛緩し、印間 距離を測定した。
 劣化の判定は、熱処理テスト後の長さから 次式を用いて回復率を求め、回復率から以 の基準で行なった。
     回復率T(%)=100×(25-(熱処理後長さ-100)/25 )
   ○:T≧80
   △:80>T≧50
   ×:T<50

 (12)水中絶縁性
 弛緩状態で有効試料長2mの試料を準備し、 ほどの1mを10リットルの容器(SUSジョッキ)に った10リットルの1%NaCl水溶液(25℃±2℃)中に 漬し、両端は水面の上にまっすぐに伸ばし 固定した。20分間浸漬した後、テスター(KAISE I SK-6500)の測定端子の1方を水中へ浸漬し、他 方を試料の一端に接続し、電気抵抗(R)を計測 した。この時、テスターの両端を塩水中に浸 漬した場合の電気抵抗は60~70Kω/5cmであった。
 以下の基準で判断する。
   ○:R>20Mω
   △:20Mω≧R≧10Mω
   ×:R<10Mω
 なお、試料は、上記(10)に記載の繰り返し伸 縮を、試料中央部の20cmをチャック部21および 22で把持して所定の回数行なった後、上記テ トに供した。

 (13)短絡性
 複数の導体線を有する伸縮電線を弛緩状態 1m準備し、上記(10)に記載の繰り返し伸縮を 伸縮電線の中央部20cmをチャック部21および2 2で把持して所定の回数行なった後、導体線 1本と他の1本の端をテスター(KAISEI SK-6500)の 端に接続し、伸縮電線を50%伸縮させて、電 抵抗を測定した。その値によって、下記基 で判断する。
   ○:R>20Mω
   △:20Mω≧R≧10Mω
   ×:R<10Mω

 (14)総合判定
 ○:30%伸縮荷重が1000cN以下で、電気抵抗が1ω /m以下のもの
 ◎:上記に加え、特に優れた性能を持つもの
 ×:加工性が悪く、伸縮電線が得られないも 、
   導電線のループ形態が悪いもの、
   電気抵抗が10ω/m以上のもの、または
   30%伸縮荷重が5000cN以上のもの
 △:上記以外のもの

 [実施例1~4]
 3740dt(288f)のポリウレタン弾性長繊維(旭化成 せんい(株)製、商品名:ロイカ)を芯にして、 張倍率を4.2倍下で、220dt(72f)のウーリーナイ ン(黒染め糸)(東レ(株)製)を500T/Mの下撚りお び332T/Mの上撚りで捲回し、ダブルカバー糸 得た。得られたダブルカバー糸を芯にして 3.2倍の伸張下で、8本打ちまたは16本打ちの 紐機((株)国分社製)によって、上記ウーリー ナイロンを2本引き揃えた組糸を用いて編組 工を行い、伸縮性のある中間層を持った弾 円筒体を得た。
 得られた弾性円筒体を芯にして、片岡カバ リングマシーンを用いて、2.6倍の伸張下で 3m/minの送り速度で、所定の銅細線集合線(導 体線)をZ方向に捲回し、伸縮電線中間体を得 。
 次いで、得られた伸縮電線中間体を芯にし 、1.8倍の伸張下で、上記のウーリーナイロ を2本引き揃えた組糸を用い、16本打ちの製 機によって編組加工を行い、本発明の伸縮 線を得た。得られた伸縮電線の構成と製造 件および各種の評価結果を表1に示した。
 なお、用いたポリウレタン弾性長繊維の破 伸度は後述の実施例も含めていずれも750%で あった。また、銅細線の比抵抗は後述の実施 例も含めていずれも0.2×10 -5 ω×cmであった。
 [比較例1]
 3740dt(288f)のポリウレタン弾性長繊維(旭化成 せんい(株)製、商品名:ロイカ)を芯にして、 間層を設けずに、実施例3と同様に銅細線集 線(導体線)を捲回した。しかし、捲回はバ ーニングが不安定で、連続運転できなかっ 。結果を表1に併せて示した。

 [実施例5および比較例2]
 40番の丸ゴム糸(3224dt、Ld=0.67mm)を芯にして、 4倍の伸張下で、167dt(48f)のエステルウーリー( 黒染糸)を、8本打ち製紐機によって編組加工 て中間層を形成し、伸縮性のある中間層を する弾性円筒体を得た。
 得られた弾性円筒体を芯にして、実施例3と 同様に銅細線集合線(導体線)を捲回し、伸縮 線中間体を得た。
 次いで、得られた伸縮電線中間体を芯にし 、1.8倍の伸張下で、330dt(72f)のエステルウー リー(黒染糸)を2本引き揃えた組糸を用い、8 打ちの製紐機によって編組加工を行い、本 明の伸縮電線を得た。得られた伸縮電線の 成と製造条件および各種の評価結果を表1に せて示した。
 また、比較のために、中間層を形成しなか たことを除いて上記と同様に伸縮電線を作 した。しかし、銅細線集合線(導体線)の捲 において、バルーニングが不安定で、連続 転できなかった。この結果も併せて表1に示 た。
 なお、用いた丸ゴム糸の破断伸度は800%であ った。

 [実施例6]
 所定の伸線をコイリングマシーンSH-7(オリ メック(株))を用いてコイリングを行い、テ パーにて270℃×20分の熱処理を行い、冷却し 、所定のコイルバネを得た。このコイルバ を芯にして、2.4倍伸張下で、製紐機にて440d t(50f)のフッ素繊維(東洋ポリマー(株)製)を編 加工し、伸縮性の弾性円筒体を得た。
 得られた弾性円筒体を芯にして、片岡カバ リングマシーンを用いて、2.2倍の伸張下で 3m/minの送り速度で、所定の銅細線集合線(導 体線)をZ方向に捲回し、伸縮電線中間体を得 。
 次いで、得られた伸縮電線中間体を芯にし 、2倍の伸張下で、330dt(72f)のエステルウー ーを2本引き揃えた組糸を用い、16本打ちの 紐機によって編組加工を行い、本発明の伸 電線を得た。得られた伸縮電線の構成と製 条件および各種の評価結果を表1に併せて示 た。
 なお、コイルバネは、150%伸張後の回復性を 調べた所、後述の実施例も含めていずれも完 全に回復し、伸度が150%以上であった。

 表1において、比較例1および2はLd/Lmが2.1 よび2.2(<3)であるため、公知文献通り、加 性が悪く、ループ形態も悪く、伸縮性の電 を得ることができないことが分かる。とこ が、同じ弾性長繊維を用いているにもかか らず、弾性長繊維の周囲に中間層を形成し 弾性円筒体とすることで、安定した加工性 得られ、伸縮性が良好な伸縮電線を得るこ ができることが分かる。このことは、従来 術では達成し得なかった、小応力で伸縮す ことができ、大きな電流を流すことができ 伸縮電線を得ることができることを示すも である。

 [実施例7~9および比較例3~4]
 銅細線集合線(導体線)を変更したことを除 て、実施例4と同様に伸縮電線を作製した。 お、比較例4は導体線を安定して捲回するこ とができなかった。得られた伸縮電線の構成 と製造条件および各種の評価結果を実施例4 結果と共に表2に示した。
 [実施例10および11]
 弾性長繊維、銅細線集合線(導体線)および 覆部に用いる絶縁繊維を変更したことを除 て、実施例4と同様に伸縮電線を作製した。 られた伸縮電線の構成と製造条件および各 の評価結果を表2に併せて示した。

 表2の比較例3を見ると、導体細線を単線 して捲回することはできるが、電気抵抗が しく大きく、実用性に乏しいことがわかる 実施例7と比較例4の比較により、導体線を細 線の集合線とすることで、弾性円筒体に実質 的に、太い導体線を捲回できることがわかる 。実施例11においては、小荷重で伸張が可能 あり、電気抵抗が小さく、大電流を流せる とがわかる。即ち、中間層を持つ弾性円筒 を芯部とし、導体細線の集合線を捲回する とで、低応力で伸縮が可能で、大電流を流 ことができることがわかる。

 [実施例12および13]
 銅細線集合線(導体線)を変更したことを除 て、実施例6と同様に伸縮電線を作製した。 られた伸縮電線の構成と製造条件および各 の評価結果を表3に示した。
 [実施例14]
 コイルバネ、中間層を構成する絶縁繊維、 細線集合線(導体線)とその本数および被覆 に用いる絶縁繊維を変更したことを除いて 実施例6と同様に伸縮電線を作製した。得ら た伸縮電線の構成と製造条件および各種の 価結果を表3に併せて示した。
 なお、抵抗および発熱電流値の測定は、導 線を1つにまとめて結線して行なった。

 発熱電流値から本発明の伸縮電線は、低 力で伸縮が可能で数アンペア~数十アンペア の大電流を流すことができることが分かる。

 実施例12と実施例7で得た伸縮電線を用いて 耐熱性評価を行った結果を表4に示した。実 施例12は、特に過酷な条件でも使用できる伸 電線であることがわかる。

 [実施例15および16]
 導体線を複数本捲回させたことを除いて、 施例4と同様に伸縮電線を作製した。なお、 複数本の導体線を捲回させるに当たり、所定 の本数を1つのボビンに前巻きした後、カバ リングマシーンにて捲回した。得られた伸 電線の構成と製造条件および各種の評価結 を実施例4の結果と併せて表5に示した。
 [実施例17]
 導体線を複数本捲回させたことを除いて、 施例7と同様に伸縮電線を作製した。なお、 複数本の導体線を捲回させるに当たり、所定 の本数を1つのボビンに前巻きした後、カバ リングマシーンにて捲回した。得られた伸 電線の構成と製造条件および各種の評価結 を実施例7の結果と併せて表5に示した。表5 ら、導体線を複数にしても、良好な伸縮電 が得られることが分かる。

 [実施例18]
 実施例1と同様にして作成した弾性円筒体を 、2.2倍伸長し、16本打ち製紐機で、Z方向に導 体線(2USTC 30μ*90本 竜野電線製)4本とウーリ ナイロン(220dt(72f)*3本引き揃え)4本を交互に 置して打ち込み、S方向にエステルウーリー( 155dt(36f))を4本打ち込んで編組加工を行なって 、伸縮電線中間体を得た。得られた伸縮電線 中間体を1.8倍伸長下で、16本打ち製紐機にて 実施例1と同様にして外部被覆を行い、4本 導体線を有する伸縮電線を得た。
 当該伸縮電線を弛緩状態で1m採取し、内部 含まれる4本の導体線の内隣り合う2本の伝送 ロスを、ネットワークアナライザー(ヒュー ットパッカード 8703A)を用いて調べた。250Mhz 下での伝送ロスは-6dbであり、高速伝送に使 できることがわかる。実施例16で得られた伸 縮電線を同様にして測定した結果、-12dbであ た。
 また、短絡性評価を行った結果、実施例16 得られた伸縮電線は10万回繰り返し伸縮で短 絡したが、本実施例で得られた伸縮電線では 、100万回伸長繰り返しでも短絡しなかった。
 このように1方向に導体線を複数本配置し、 反対方向に絶縁繊維を配置し編組した構造の 伸縮電線は伝送特性にすぐれ、繰り返し伸縮 で短絡しにくい優れた電線であることが分か る。

 [実施例19]
 実施例15と同様にして伸縮電線中間体を得 。得られた伸縮電線中間体を低硬度ウレタ ゲル(ユニマック(株)製のランドソーバUE04#052 601(主剤)とランドソーバUE04#052602(硬化剤)とを 100:35の割合で混合したもの)中に浸漬し、テ ションバーによる脱液を行なった後、80℃60 間の熱処理を行ない、弾性円筒体と導体線 一体化処理を行なった。得られた一体化処 品を用いて、実施例15と同様に外部被覆を い本発明の伸縮電線を得た。得られた伸縮 線の構成と製造条件および各種の評価結果 実施例15の結果と併せて表6に示した。

 一体化処理によって、複数の導体線を有 る構造でのショートの危険性を低減できる とが分かる。また、水中絶縁性を向上させ こともできることがわかる。

 本発明の伸縮電線は、ロボット分野をはじ として、曲げ伸ばしなどの屈曲部を有する 分への配線に最適ある。適正な弾性体を用 、適正な絶縁繊維により中間層を形成し、 望の換算直径の導体線を持ち、必要に応じ 一体化処理を行い、適正な絶縁繊維で被覆 行なうことで、身体装着機器配線、衣服装 機器配線、多関節ロボット(家庭用途から工 業用まで)配線など、形体変形追随性を求め れる用途に最適の伸縮電線である。
 また、高温下での使用条件においても使用 る伸縮電線である。