Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
EXTRUSION APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/144887
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an apparatus which can manufacture foam-molded products having bubbles uniformly dispersed throughout the entire product. The extrusion apparatus (1) provides a molding material (25a) which is produced by heating, mixing, and melting to plasticize a raw mixture (25) including at least a foaming agent, and is comprised of an extruder (2) which extrudes the molding material (25a) from the tip of a screw (5), an extrusion die (10) which is installed on the tip of the screw (5), and a molding die (15) installed on the output port (11b) of the extrusion die (10). A breaker plate (12) is provided in the output port (11b) of the extrusion die (10) to apply a restraining force which resists the extrusion force on the molding material (25a) extruded from the tip of the screw (5) and to provide back pressure in the direction of the screw (5). A core (20) is provided in the input port (15a) of the molding die (15) to apply a restraining force to resist the extrusion force on the molding material (25a) extruded from the extrusion die (10) and provide back pressure in the direction of the extrusion die (10).

Inventors:
KIKUCHI TAKEYASU (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/002198
Publication Date:
December 03, 2009
Filing Date:
May 19, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
WPC CORP (JP)
KIKUCHI TAKEYASU (JP)
International Classes:
B29C48/06; B29C48/30; B29C48/345; B29C48/50; B29C48/025; B29C48/07; B29C48/12; B29C48/693; B29K105/04; B29K105/16
Foreign References:
JP2001019787A2001-01-23
JPS5483969A1979-07-04
JPH08118452A1996-05-14
JP2002273778A2002-09-25
JPH08118452A1996-05-14
JP2002273778A2002-09-25
Other References:
See also references of EP 2298532A4
Attorney, Agent or Firm:
OGURA, MASAAKI (JP)
Masaaki Ogura (JP)
Download PDF:
Claims:
 少なくとも発泡剤を含む混合原料を加熱混練して溶融可塑化した成形生地とし,該成形生地をスクリューの先端から押し出す押出機と,前記スクリューの先端側に装着される押出ダイと,該押出ダイの出口に装着される成形ダイとを備えた押出成形装置であって,
 前記押出ダイの出口部に,前記スクリューの先端から押し出された成形生地に対して押出し力に抗する抑制力を加え,前記スクリュー方向に背圧を付与するブレーカープレートを設けると共に,前記成形ダイの入口部に,前記押出ダイから押し出された成形生地に対して押出し力に抗する抑制力を加え,前記押出ダイの出口部との空間に背圧を付与する中子を設けたことを特徴とする押出成形装置。
 前記ブレーカープレートは,前記スクリュー方向から前記成形ダイ方向に徐々に容積が減少する複数のスリットないし孔からなる減容部を有し,該減容部の複数のスリットないし孔により,前記スクリュー方向に背圧が付与されることを特徴とする請求項1に記載の押出成形装置。
 前記中子は,前記押出ダイ方向から前記成形ダイ方向に徐々に容積が減少する複数のスリットないし孔からなる制限部を有し,該制限部の複数のスリットないし孔により,前記押出ダイ方向の出口部間の成形生地に背圧が付与されることを特徴とする請求項1又は2に記載の押出成形装置。
 前記中子は,前記成形ダイの入口部の断面形状に合致した断面形状の本体部を有し,該本体部の全体に亘って前記制限部の複数のスリットないし孔が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の押出成形装置。
 前記中子の本体部には,前記押出ダイから押し出された成形生地を導入する導入部が設けられ,該導入部に前記制限部の複数の孔又は複数のスリットが連通していることを特徴とする請求項4に記載の押出成形装置。
 前記混合原料は,木質合成粉の原料である木粉,熱可塑性樹脂,顔料及び強化剤を溶融混練,冷却,整粒して成る原料ペレットに,発泡剤を混合して成ることを特徴とする請求項1~5いずれか1項記載の押出成形装置。
Description:
押出成形装置

 本発明は,押出成形装置に関し,特に,建築 ,自動車の内外装材等に用いられる各種の発 泡成形品,特に,発泡木質合成板である成形品 成形に有効な押出成形装置に関する。

 この種の発泡成形品を成形する押出成形 置の一例として,図11に示すように,円筒状の バレル43と,該バレル43の内部に回転可能に設 られるスクリュー45と,該スクリュー45を回 駆動させる駆動源(図示せず)と,前記スクリ ー45の先端側に取り付けられるダイ50とを備 た押出成形装置41が知られている。

 このような構成の押出成形装置41を用い 発泡成形品を成形するには,例えば,木粉,熱 塑性樹脂,顔料,強化剤,及び発泡剤26bを所定 配合比で配合したものを混合原料とし,この 合原料をバレル43内に供給し,駆動源の作動 よってスクリュー45を回転駆動させて,混合 料を加熱混練しながらスクリュー45の先端 向に押出し力を加えて,圧送し,溶融可塑化し た成形生地25aとしてスクリュー45の先端から イ50の成形室50a内に押し出すことにより,成 室50aの断面形状に合致した断面形状の発泡 形品に成形することが行われている(例えば ,特許文献1参照。)

 この発明の先行技術文献情報としては次 ものがある。

特開平8-118452号公報

特開2002-273778号公報

 しかし,このような構成の押出成形装置41 よって発泡成形品を成形した場合,バレル43 で成形生地25aに含まれる発泡剤が発泡し,気 泡が形成された状態の成形生地25aがダイ50の 形室50a内に押し出されるため,成形室50a内で 圧力が開放された際に,成形室50aの中心部に 泡が集中してしまうと共に,成形室50a内で冷 されることによって発泡成形品の幅方向中 部(芯部)に更に気泡が集中してしまい,所謂 巣」以上の大きな内部空隙Gによる内部欠陥 を生ずることとなるため,成形板の幅方向中 が長手方向にわたり,厚み方向両方向に中央 が膨出し,断面方形を維持することができず ,製品にはならないものであり,さらに強度に いても当然これが低下することとなり,未発 泡と同等の高い品質を有する発泡成形品を製 造することは,商業ベースでは不可能もしく 実験レベルでも非常に困難であった(図13)。 ,図13において,成形板の同図下辺は,強度維 のため,長手方向にわたり,鋸歯状の溝条が形 成されている。

 一方,上記のような問題に対処するために ,図12に示すように,ダイ50の入口部に複数のメ ッシュから成るスクリーンを成すブレーカー プレート52を配置し,ブレーカープレート52の ッシュを介して成形生地25aをダイ50方向に し出すことにより,ブレーカープレート52の 方のバレル43方向に背圧(成形生地を押出方 の後方に押し戻そうとする力)を付与し,この 背圧によってバレル43の内圧を高めて,バレル 43の内部で成形生地25aに含まれる発泡剤が発 するのを抑制することが行われている。

 しかし,このような構成の押出成形装置41 よって発泡成形品を成形した場合,成形生地 25aがブレーカープレート52のメッシュから成 スクリーンを介してダイ50方向に押し出さ た際に,圧力が開放されることによって成形 地25aに含まれる発泡剤が発泡し,この状態で 成形室50a内に押し出されて冷却されるため, 掲図11に示す,既知の手段と同様,成形室50a内 成形される発泡成形品の中心部(芯部)に気 が集中してしまい,図13に示す内部空隙Gの発 が不可避であり,高強度の発泡成形品を得る ことが困難になる。

 本発明は,上記のような従来の問題に鑑み なされたものであって,全体に亘って微小気 が均一に分散された未発泡体と同等の強度 有する良品質の発泡成形品を成形すること できる押出成形装置を提供することを目的 する。

 以下に,課題を解決するための手段を,発 を実施するための形態・実施例における符 により記載する。この符号は,特許請求の範 の記載と発明を実施するための形態・実施 の記載との対応を明らかにするためのもの あり,言うまでもなく,本願発明の特許請求 範囲の技術的範囲の解釈に制限的に用いら るものではない。

 上記のような課題を解決するために,本発 明は,以下のような手段を採用している。

 すなわち,本発明は,少なくとも発泡剤26b 含む混合原料25を加熱混練して溶融可塑化し た成形生地25aとし,該成形生地に押出し力を えてスクリュー5の先端から押し出す押出機2 と,前記スクリューの先端側に装着される押 ダイ10と,該押出ダイの出口11bに装着される 形ダイ15とを備えた押出成形装置1であって, 記押出ダイ10の出口部11bに,前記スクリュー5 の先端から押し出された成形生地25aに対して 押出し力に抗する抑制力を加え,前記スクリ ー5方向に背圧を付与するブレーカープレー 12を設けると共に,前記成形ダイ15の入口部15 aに,前記押出ダイ10から押し出された成形生 25aに対して押出し力に抗する抑制力を加え, 記押出ダイ10の出口部11bとの間の成形生地25 aに背圧を付与する中子20を設けたことを特徴 とする(請求項1)。

 本発明による押出成形装置1によれば,ス リュー5の先端から押し出された少なくとも 泡剤26bを含む成形生地25aが押出ダイ10を介 て成形ダイ15方向に押し出される際に,押出 イ10の出口部11bのブレーカープレート12によ 成形生地25aに対して押出し力に抗する抑制 が加えられて,これによりスクリュー5方向 背圧が付与され,この背圧によってバレル3の 内圧が上昇し,バレル3内の成形生地25aに含ま る発泡剤26bからの発泡が抑制される。言い えれば,発泡剤26bのガス化を抑止できる。

 また,押出ダイ10からブレーカープレート1 2を介して成形ダイ15の内部に成形生地25aが押 し出される際に,成形ダイ15の入口部15aの中子 20により成形生地25aに対して押出し力に抗す 抑制力が加えられ,これにより中子20の押出 向後方(ブレーカープレート12側)に背圧が付 与され,この背圧によって前記中子20と前記ブ レーカープレート12間の内圧が上昇し,その部 分に位置する成形生地25aに含まれる発泡剤26b による成形生地内部での発泡を制御して気泡 が集中することを抑止する。

 さらに,中子20によって成形室15cへ押し出 れる成形生地25aに対して押出し力に抗する 制力が加えられることにより,成形室15cへ押 し出される成形生地25aの圧力が高められ,成 室15cへの成形生地25aの押し出し速度が高め れると共に,成形室15c内の全体に成形生地25a 均一に充填される。そして,成形室15c内に送 られて,成形室内においても加圧状態にはあ が,圧力が相対的に開放され,成形される発泡 成形品の全体に気泡を略均一に分散させるこ ととなる。

 本発明による押出成形装置1によれば,ス リュー5の先端から押し出された少なくとも 泡剤26bを含む成形生地25aが押出ダイ10を介 て成形ダイ15方向に押し出される際に,押出 イ10の出口部のブレーカープレート12により 形生地25aに対して押出し力に抗する抑制力 加えられ,これによりスクリュー5方向に背 が付与され,この背圧によってバレル3の内圧 が高められ,バレル3内の成形生地25aに含まれ 発泡剤26bが発泡するのが抑制される。

 また,押出ダイ10からブレーカープレート1 2を介して成形ダイ15の内部に成形生地25aが押 し出される際に,成形ダイ15の入口部の中子20 より,さらに成形生地25aに対して押出し力に 抗する抑制力が加えられ,これにより中子20の 成形生地押出方向後方(ブレーカープレート12 側)に背圧が付与され,この背圧によってその 分の内圧が高められ,その部分に位置する成 形生地25aに含まれる発泡剤26bの発泡が抑制さ れる。

 さらに,中子20によって成形室15cへ押し出 れる成形生地25aに対して押出し力に抗する 制力が加えられることにより,成形室15cへ押 し出される成形生地25aの圧力が高められ,成 室15cへの成形生地25aの押し出し速度が高め れると共に,成形室15c内の全体に成形生地25a 均一に充填されるようにして圧力が相対的 開放され,成形室15c内に成形される発泡成形 品の全体に気泡を略均一に分散させることと なる。

 前記ブレーカープレート12は,前記スクリ ー5方向から前記成形ダイ15方向に徐々に容 が減少する断面形状の複数のスリットない 孔からなる減容部13を有し,該減容部13の複 のスリットないし孔により,前記スクリュー5 方向に背圧が付与される構成とすることがで きる(請求項2)。

 本発明による押出成形装置1によれば,ブ ーカープレート12の複数のスリットないし孔 からなる減容部13により,スクリュー5から成 ダイ15に押し出される成形生地25aに対して押 出し力に抗する抑制力が加えられ,これによ スクリュー5方向に背圧が付与され,この背圧 によってバレル3の内圧が高められ,バレル3内 の成形生地25aに含まれる発泡剤26bの発泡が抑 制される。

 また,前記中子20は,前記押出ダイ10方向か 前記成形ダイ15方向に徐々に容積が減少す 複数の孔ないしスリットからなる制限部22を 有し,該制限部の複数の孔ないしスリットに り,前記押出ダイ10方向に背圧が付与される 成とすることができる(請求項3)。

 本発明による押出成形装置1によれば,中 20の複数のスリットないし孔21bからなる制限 部22により,中子20を介して成形ダイ15へ押し される成形生地25aに対して押出し力に抗す 抑制力が加えられ,中子20の成形生地25aの押 方向後方(押出ダイ10)に背圧が付与され,この 背圧によってその部分の圧力が高められ,そ 部分に位置する成形生地25aに含まれる発泡 26bが発泡するのが抑制され気泡の集中が抑 される。

 また,中子20の複数の孔21b又はスリットか なる制限部22により,中子20を介して成形ダ 15へ押し出される成形生地25aに対して押出し 力に抗する抑制力が加えられることにより, 形室15cへ押し出される成形生地25aの圧力が められ,成形室15cへの成形生地25aの押し出し 度が高められると共に,成形室15c内の全体に 成形生地25aを均一に充填されるようにして圧 力が相対的に開放され,成形室15c内に成形さ る発泡成形品の全体に気泡を略均一に分散 れる。

 さらに,前記中子20は,前記成形ダイ15の入 部15aの断面形状に合致した断面形状の本体 21を有し,該本体部21の全体に亘って前記制 部22の複数の孔21b又はスリットが設けられて いることを特徴とする(請求項4)。

 本発明による押出成形装置1によれば,中 20の本体部21の全体に亘って設けられている 数の孔21b又はスリットからなる制限部22に り,中子20を介して成形ダイ15に押し出される 成形生地25aに対して押出し力に抗する抑制力 が加えられ,中子20の本体部21の押出方向後方( 押出ダイ10方向)に背圧が付与され,この背圧 よってその部分の圧力が高められ,その部分 位置する成形生地25aに含まれる発泡剤26bが 泡するのが抑制される。

 また,中子20の本体部21の複数の孔21b又は リットからなる制限部22によって成形生地25a に対して押出し力に抗する抑制力が加えられ ることにより,中子20を介して成形ダイ15に押 出される成形生地25aの圧力が高められ,成形 ダイ15への成形生地25aの押し出し速度が高め れると共に,成形室15c内の全体に成形生地25a が均一に充填されながら圧力が相対的に開放 され,成形室15c内に成形される発泡成形品の 体に気泡を略均一に分散される。

 さらに,前記中子20の本体部21に,前記押出 イ10から押し出された成形生地25aの導入部23 を設けた場合は,該導入部23に前記制限部22の 数の孔21b又は複数のスリットが連通する構 とすることができる(請求項5)。

 本発明による押出成形装置1によれば,押 ダイ10からブレーカープレート12を介して成 ダイ15に押し出された成形生地25aは,成形ダ 15の入口部15aの中子20の本体部21の導入部23 ら,複数の孔21b又はスリットからなる制限部2 2を介して成形ダイ15の成形室15c内に押し出さ れることになる。

 また,混合原料25は,木質合成粉の原料であ る木粉,樹脂,顔料,強化剤を溶融混練,冷却,破 ,整粒して成る原料ペレット26a及び発泡剤26b ,並びに必要に応じて他の添加剤を所定の配 比で配合したものとして,発泡木質合成成形 を製造することができる(請求項6)。

 以上,説明したように,本発明の請求項1に 載の押出成形装置によれば,押出ダイ10の出 部のブレーカープレート12による成形生地25 aに対する押出し力に抗する抑制力が加えら ,スクリュー5方向に生じた背圧によってバレ ル3の内圧を高め,バレル3内の成形生地25aに含 まれる発泡剤26bの発泡を抑制すると共に,成 ダイ15の入口部15aの中子20によって成形生地 対して押出し力に抗する抑制力が加えられ, この抑制力が加えられることによって中子20 ,該中子20の成形生地25aの押出方向後方に位 するブレーカープレート12との間に背圧を 与することができ,この背圧により中子20と, 記ブレーカープレート12との間の内圧を高 ,該部分の成形生地25aに含まれる発泡剤26bの 泡を抑制することができる。

 さらに,中子20によって成形室15cへ押し出 れる成形生地25aに対して押出し力に抗する 制力が加えられ,成形生地25aの圧力を高めて 密度を上昇させ,かつ,押し出し速度を低下せ に,発泡成形品の成形時間を長くすることな く,かつ,成形室15c内の全体に成形生地25aを均 に充填されながら圧力が相対的に開放され ので,発泡成形品の全体に微小気泡を略均一 に分散させて,所望の未発泡体と同等の強度 有する発泡成形品を成形することができる

 さらに,本発明の請求項2に記載の押出成 装置によれば,ブレーカープレート12の減容 13により,成形生地25aに対して押出し力に抗 る抑制力が加えられ,スクリュー5方向に生じ た背圧によってバレル3の内圧を高め,バレル3 内の成形生地25aに含まれる発泡剤26bの発泡を 抑制することができる。

 さらに,本発明の請求項3に記載の押出成 装置によれば,中子20の減容部13により,中子20 を介して成形ダイ15へ押し出される成形生地2 5aに対して押出し力に抗する抑制力を加える とができ,この抑制力により中子20の押出方 後方(押出ダイ10側)方向に背圧を付与でき, の背圧によって前記中子20と,該中子20の成形 生地25aの押出方向後方に位置するブレーカー プレート12との間の圧力を高めることができ, 該部の成形生地25aに含まれる発泡剤26bの発泡 を抑制することができる。

 また,中子20の複数のスリットないし孔か なる制限部22により,中子20を介して成形ダ 15へ押し出される成形生地25aに対して押出し 力に抗する抑制力が加えられることにより, 形室15cへ押し出される成形生地25aの圧力を めて成形生地の密度を上昇することができ, ,成形室15cへの成形生地25aの押し出し速度を 高めることができるので,発泡成形品の成形 度を高めることができると共に,成形室15c内 全体に成形生地25aを均一に充填されながら 力が相対的に開放され,成形室15c内に成形さ れる発泡成形品の全体に気泡を略均一に分散 させることができ,所望の未発泡体と同等の 度を有する発泡成形品を成形することがで る。

 さらに,本発明の請求項4に記載の押出成 装置によれば,中子20の本体部21の全体に亘っ て設けられている複数のスリットないし孔か らなる制限部22により,中子20を介して成形ダ 15に押し出される成形生地25aに対して押出 力に抗する抑制力が加えられ,この抑制力に って中子20の本体部21の押出方向後方(押出 イ10側)に背圧を付与することができ,この背 によってその部分の圧力を高めることがで ,その部分に位置する成形生地25aに含まれる 発泡剤26bが発泡するのを抑制することができ る。

 さらに,中子20の本体部21の複数のスリッ ないし孔からなる制限部22によって成形生地 25aに対して押出し力に抗する抑制力が加えら れることにより,中子を介して成形ダイ15に押 し出される成形生地25aの圧力を高めることが できるので,成形ダイ15への成形生地の押し出 し速度を高めることができ,発泡成形品の成 速度を高めることができると共に,成形室15c の全体に成形生地25aが均一に充填されなが 圧力が相対的に開放され,成形室15c内に成形 される発泡成形品の全体に気泡を略均一に分 散させることができ,所望の未発泡体と同等 強度を有する発泡成形品を成形することが きる。

 さらに,本発明の請求項5に記載の押出成 装置によれば,押出ダイ10からブレーカープ ート12を介して成形ダイ15に押し出された成 生地25aは,成形ダイ15の入口部の中子20の本 部21に形成された導入部23から,複数のスリッ トないし孔からなる制限部22を介して成形ダ 15の成形室15c内に押し出されることになる で,成形生地25aが導入部23においても,気泡が 中することなく,成形生地に含まれる発泡剤 26bの一部が発泡し,その状態の成形生地が中 20の本体部21の複数のスリットないし孔から る制限部22によって流れが抑制限されて圧 が高められ,この状態で成形室15cに押し出さ ることになり,成形室15c内で成形される発泡 成形品の全体に気泡を略均一に分散させるこ とができ,所望の未発泡体と同等の強度を有 る発泡成形品を成形することができる。

 なお,前記導入部23を中子20に形成せず,直 ブレーカープレート12から中子20の制限部22 成形生地25aを圧送するようにしてもよい。 の場合にも,気泡が集中することなく,内部 隙(巣)Gの発生も生じない後述表1のような原 構成を実験により得た。原料樹脂の溶融張 び溶融粘度が高いため,単独気泡のセルが強 く,気泡が集中するにいたらないためと考え れる。

本発明による押出成形装置の一実施の 態を示した概略図である。 ブレーカープレートの押出方向前方か 見た正面図である。 (A)図2のA-A線断面図,(B)図2A-A線方向の押 ダイの整流部の断面図,(C)ブレーカープレー ト及び押出ダイ整流部を組み合わせた状態を 示す図2断面図である。 図2のIV-IV線断面図である。 ブレーカープレートの押出方向後方か 見た背面図である。 中子の平面図である。 中子の押出方向前方から見た正面図で る。 中子の押出方向後方から見た図6の背面 図である。 図6のIX-IX線断面図である。 本発明による押出装置を用いた製造ラ インの一例を示した説明図である。 従来の押出成形装置の一例を示した概 略図である。 従来の押出成形装置の他例を示した概 略図である。 従来の押出成形装置における成形品の 内部空隙(巣)の発生状態を示す要部断面図。

 以下,図面を参照しながら本発明の実施の 形態について説明する。

 押出成形装置
 図1~図9に,本発明による押出成形装置の一実 施の形態を示す。

 本実施の形態の押出成形装置1は,図1に示 ように,スクリュー型押出機2と,該スクリュ 型押出機2に着脱可能に取り付けられる押出 ダイ10及び成形ダイ15を備え,前記押出機2の押 出方向前方に装着される押出ダイ10と,該押出 ダイ10に着脱可能に設けられるブレーカープ ート12と,前記成形ダイ15に着脱可能に設け れる中子20とを備える。

 押出機
 前記スクリュー型押出機2は,混合原料25,例 ば,木質合成粉の原料である木粉,樹脂,顔料, 化剤の混合物を溶融し,ゲル化混練した後, 却,破砕,整粒して成る原料ペレット26a及び発 泡剤26b,並びに必要に応じて他の添加剤を所 の配合比で配合したものを加熱混練して溶 可塑化し,この溶融可塑化した成形生地25aを し出すスクリュー5を備える押出機である。  

 なお,本実施の形態においては,本発明に る押出成形装置1を単軸型のスクリュー型押 機2に適用した場合について説明しているが ,二軸型,多軸型,それらを組み合わせたスクリ ュー型押出機等の各種のスクリュー型押出機 に本発明を適用してもよい。

 単軸型のスクリュー型押出機2(以下,「押 機2」という。)は,バレル3と,該バレル3内に 転可能に設けられるスクリュー5と,該スク ュー5を回転駆動させる減速機,モータ等から なる駆動源(図示せず)とを備え,バレル3の先 側(押出方向前方,図1中左方)に後述する押出 イ10及び成形ダイ15が着脱可能に取り付けら れている。

 バレル3は,押出方向先端が開放され,後端( 押出方向後方,図1中右方)が閉塞された円筒状 をなすものであって,後端の上部にバレル3の 外を貫通するホッパ4が設けられ,このホッ 4を介してバレル3の内部に木質合成粉から成 る原料ペレット26aと発泡剤26bの混合物である 混合原料25が供給される。

 バレル3の外周部には,バンドヒータ等の 熱手段(図示せず)がバレル3の全長に亘って レル3を巻回ないしは,外環するように設けら れ,この加熱手段によってバレル3の内部に供 された混合原料25が加熱される。バレル3は, 全長が複数のゾーン(例えば,供給ゾーン,圧縮 ゾーン,計量ゾーン)に分けられ,加熱手段によ り,各ゾーン毎に個別に温度制御可能に構成 れている。

 スクリュー5は,バレル3の中心に回転可能 設けられる丸棒状の回転軸5aと,該回転軸5a 周囲に螺旋状に一体に設けられるスクリュ 部5bとから構成されている。回転軸5aは,後端 (図1中右方)がバレル3の後端から後方に突出 ,その突出している部分が駆動源に連結され, 駆動源の作動により,回転軸5aとスクリュー部 5bとが一体に回転駆動するように構成されて る。

 スクリュー5のバレル3内に位置する部分 ,図1中右方に配置される混合原料25を供給す 供給部6と,該供給部6の図1中左方に配置され る供給部6から供給される混合原料25を加熱混 練して圧縮する圧縮部7と,該圧縮部7の図1中 方に配置される圧縮部7から供給される混合 料25を計量する計量部8とから構成されてい 。

 駆動源の作動によってスクリュー5を回転 駆動させることにより,スクリュー5の供給部6 と圧縮部7と計量部8との協働により,ホッパ4 らバレル3内に供給された混合原料25が加熱 練されながらスクリュー5のスクリュー部5b の溝5cに沿ってスクリュー5の先端方向に圧 され,溶融可塑化状態の成形生地25aとなって, 成形生地に対して加えられる押出力により, クリュー5の先端からバレル3外に押し出され る。

 押出ダイ
 押出ダイ10は,スクリュー5の先端から押し出 された成形生地25aを整流すると共に,成形生 25aに所望の断面形状を付与するものであっ ,バレル3の先端側にボルト等によって着脱可 能に取り付けられている。

 押出ダイ10の内部には,後述ブレーカープ ート12に成形生地25aを整流して送る整流部10 aが嵌合装着されている。整流部10aは,後述,ブ レーカープレート12の凹部12cにそれぞれ圧密 に嵌装される対応する外周形状の小径部10c 大径部10bと一体に形成されており,成形生地 25aの押出方向後方の押出ダイ10の入口部11aか 押出方向前方の整流部出口10dに容積を徐々 減少する断面形状に構成され,この整流部10a の幅方向の寸法は,後述,ブレーカープレート1 2の凹部12cの底面に開口する複数のスリット12 d(121d~121d)全長の導入口12eの幅方向長さと略同 様で,整流部出口10dの高さ方向は,前記導入口1 2eの高さと同一に形成されている(図3(B),図3(C) )。

 そして,前記押出ダイ10の入口部11aがバレ 3の先端の開口部に連通し,出口部11bが後述 る成形ダイ15の入口部15aに連通する押出孔11 設けられ,この押出孔11を介してスクリュー5 の先端から押し出された成形生地25aが後述す る成形ダイ15に押し出される。

 押出ダイ10の押出孔11は,バレル3から成形 イ15方向に徐々に絞られた断面形状(本実施 形態では断面台形状)に容積が減少するよう 形成され,この押出ダイ10の押出孔11の出口部1 1bにブレーカープレート12が装着されている

 ブレーカープレート
 ブレーカープレート12は,図2~図5に示すよう ,周面が小径部12aと大径部12bの2段に形成さ る円板状をなすものであって,押出方向後方( 図2の紙面裏面側)がスクリュー5方向に配置さ れ,押出方向前方(同図紙面表面側)が後述する 成形ダイ15方向に配置されるように,バレル3 先端側に取り付けられている。

 ブレーカープレート12の押出方向後方(図3 (A)紙面右方)の中央部には,図3~図5に示すよう ,所定の深さの円形状の凹部12cが設けられ, の凹部12cの中心部に凹部12cの底面とブレー ープレート12の表面(図3(A)中紙面左方)に至る 押出方向に貫通する複数のメッシュ,孔ない はスリット12d(本実施の形態では8つのスリッ ト12d(,121d)が設けられ,この複数のスリット12d 介してスクリュー5から押し出された成形生 地25aが成形ダイ15に押し出される。この場合, スクリュー5から押し出された成形生地25aは, レーカープレート12の凹部12c内に押出ダイ10 の前記整流部10aで整流され,各スリット12dに かれ,各スリット12dを介して成形ダイ15に押 出される。

 各スリット12dは,押出ダイ10の整流部出口1 0dに連通するブレーカープレート12の凹部12c 底面に開口する導入口12eから押出方向前方 押出口11の出口部11bに向かって徐々に容積が 減少する断面形状に形成され,これらのスリ ト12dは,ブレーカープレート12の前記成形生 押出方向後方のスクリュー5方向に背圧を付 し,バレル3内で溶融可塑化された成形生地25 aに含まれる発泡剤26bが発泡してガス化する を抑制する減容部13として機能している。

 この場合,8つのスリット12dのうちの両端 2つのスリット121d,121dを除く6つのスリット12d は,図3(A)中上下面が傾斜面,図5中両側面が垂 面,すなわち,断面矩形で平面台形状に形成さ れ,両端の2つのスリット121d,121dは,それぞれ, 3(A)中の上下面が傾斜面,図5中左側面又は右 面がアール面の断面略矩形の平面台形状に 成されている。

 ブレーカープレート12の周縁部には,前記 形生地押出方向前後方向を貫通する挿孔12f 複数箇所に設けられ,この複数の挿孔12fを利 用してボルト等によりブレーカープレート12 押出ダイ10の押出孔11の出口部11bに着脱可能 に取り付けられている。

 なお,図2及び図3(A)中,符号14は,ピンで,ブ ーカープレート12の押出ダイ10端壁に設けた ン孔に挿着してこれに対する相対的な取付 置を位置決めするための部材である。12gは, ブレーカープレート12に設けたピン孔で,整流 部10aのピン10eを挿着して位置決めする(図3(B)) 。

 なお,本実施の形態では,ブレーカープレ ト12に,前述のように,8つのスリット12d(12d,121d )を設けているが,8つ以下のスリット又は9つ 上のスリットを設けてもよい。また,各スリ トを断面台形状に形成しているが,断面台形 状に限らず,押出方向後方から押出方向前方 徐々に容積が減少する形状であればよい。 らに,スリットに限らず,前記方向に徐々に容 積が減少する円形,楕円形状等の孔としても い。

 成形ダイ
 成形ダイ15は,押出ダイ10の押出孔11の出口部 11bのブレーカープレート12を介して押し出さ た成形生地25aを更に整流すると共に,所望の 断面形状を付与するものであって,図1に示す うに,押出ダイ10の押出孔11の出口部11bにボ ト等によって着脱自在に取り付けられてい 。

 この場合,成形ダイ15は,入口部15aが押出ダ イ10の押出孔11の出口部11bに連通するように, 出ダイ10の押出孔11の出口部11bに取り付けら れている。成形ダイ15の内部には,同一矩形の 断面が連続する成形室15cが設けられ,押出ダ 10からブレーカープレート12を介して押し出 れた成形生地25aをこの成形室15c内に導くこ により,成形生地25aに所望の断面形状,本実 形態では,成形室15cと同様,同一矩形の断面が 連続する平板形状に成形される。

 成形ダイ15の入口部15aは,押出ダイ10の押 孔11の出口部11bに設けられているブレーカー プレート12の前記押出方向前方に連通する矩 断面形状に形成され,この入口部15aに連続し て成形ダイ15の内部に,縦寸法が入口部15aと略 同一,横寸法が入口部15aよりも大きい矩形断 形状の成形室15cが形成され,この成形室15cの 口部15bに対峙して後述する引取機35が設け れている。

 成形ダイ15の入口部15aの周囲には,入口部1 5aを囲むようにヒータ等からなる加熱手段16 設けられ,この加熱手段16によって押出ダイ10 から成形ダイ15の入口部15aに供給された成形 地25aが加熱され,成形生地25aが所望の溶融可 塑化状態に保たれる。

 成形ダイ15の成形室15cの周囲には,成形室1 5cを囲むように冷却媒体を流通させる冷却管 からなる冷却手段17が設けられ,この冷却手 17により成形室15c内に押し出された成形生 25aが冷却され,成形室15cの断面形状に合致し 発泡成形品に成形される。

 中子
 成形ダイ15の入口部15aには中子20が設けられ ている。

 中子20は,成形ダイ15の入口部15aの断面形 に合致した断面形状の平板状の本体部21と, 本体部21に設けられる制限部22及び図示の実 形態では,導入部23と,該本体部21に一体に設 られて本体部21を成形ダイ15の入口部15aに固 定する固定部24とを備えている(図9)。

 本体部21の押出方向後方には,所定の深さ 断面長方形状の凹部21aが設けられ,前記凹部 21aの底面には,凹部21aの底面と本体部21の押出 方向前方,同図左側面間を貫通する複数の孔21 bが設けられ,前記凹部21aにより押出ダイ10か の成形生地25aを導入する導入部23が構成され ,前記複数の孔21bにより前記導入部23から供給 される成形生地25aに再度圧力を付与し,押出 イ10方向に背圧を付与する制限部22が構成さ ている。

 制限部22の複数の孔21bは,本体部21の厚さ 向に3段の列状に並設され,各列にそれぞれ水 平方向に等間隔ごとに複数の孔21b(21c,21c,21d) 設けられている。この場合,中段の各孔21dは, 同一鉛直線上に設けられ,紙面表裏面方向に 置する上段の各孔21c及び下段の各孔21cは,そ ぞれ,各孔21c,21cを対峙して,隣接する中段の 21d間に配置されるよう,それぞれ,中段が18個 ,上下段が17個に穿設形成されている(図7)。

 なお,本実施の形態においては,本体部21に 複数の孔21bを3段に設けているが,2段以下又は 4段以上に並設してもよい。また,孔の代わり スリットを設け,複数のスリットにより制限 部22を構成してもよい。

 固定部24は,円柱状をなすものであって,本 体部21の上下側面の中央部及びその両側に間 をおいて一体に設けられると共に,上面の固 定部24に対応するように,本体部21の下面の右 部の中央部及びその両側に一体に設けられ, これらの固定部24を成形ダイ15の入口部15aに 設した固定用孔(図示せず)内に嵌合させるこ とで,本体部21が成形ダイ15の入口部15aに固定 れる。

 なお,本実施の形態においては,本体部21を 平板状に形成しているが,本体部21は,成形ダ 15の入口部15aの断面形状に応じて,円形状,楕 形状,半円形状等の各種の形状に形成するこ とができる。

 本実施形態において,上記のような構成の 押出成形装置1は,原料ペレット26aである木質 成粉製造ライン40に連続して,前記原料ペレ ト26aと発泡剤の配合物を処理する発泡木質 成成形品製造ライン60として,図10に示すラ ンに組み込まれて使用される。

 混合原料
 原料ペレット
 この木質合成粉製造ライン40は,溶融ミキサ 30と,冷却ミキサー31と,整粒機32と,バッファ ンク33とから成り,発泡木質合成成形品製造 イン60は,ブレンダー34と,本実施の形態によ 押出成形装置1と,引取機35とをそれらの順に 配置したものである。

 このような構成の製造ライン60により所 の発泡成形品を成形するには,本実施形態に ける木質合成粉製造ライン40において,原料 レット26aを製造する。

 すなわち,溶融ミキサー30に木質合成粉の 料である木粉,樹脂,顔料,及び強化剤等を所 の配合比で投入して溶融混合し,溶融ミキサ ー30で溶融混合した原料25を冷却ミキサー31で 冷却し,冷却ミキサー31で冷却した混合物を整 粒機32で粉砕して所定の粒度に整粒し,整粒機 32で所定の粒度に整粒した木質合成粉を成す, 原料ペレット26aをバッファタンク33にストッ する。

 ついで,バッファタンク33から発泡木質合 成形品製造ライン60のブレンダー34(傾胴ミ サー等)に原料ペレット26aを投入し,ブレンダ ー34に別系統から発泡剤26bを投入し,原料ペレ ット26aと発泡剤26bとを所定の配合比でドライ ブレンドし,混合原料25として準備し,これを 実施の形態の押出成形装置1に供給する。

 ここで,表1に示すように,木質合成粉の原 として,木粉(50~200μm);51~53%,樹脂(熱可塑性樹 )(ランダムポリプロピレン;18~20%,HDPE;25%),顔 (酸化鉄系);3%,強化剤(マレイン酸変性ポリプ ピレン);0.5%,及び発泡剤(無機系発泡剤マス ーパッチ);0.5%の配合比のものを用いている

 なお,樹脂として,ホモポリプロピレン,ブ ックポリプロピレン,容リ法ポリプロピレン を用いても良いし,強化剤として,樹脂の溶融 度および溶融張力を上げる添加剤であるメ ブレン(商品名,三菱レイヨン株式会社)を用 ても良いし,発泡剤として,MB3064(三協化成株 会社製),ポリスレンEE405F(永和化成工業株式 社製)を用いても良い。

 押出成形工程
 そして,図1に示すように,押出成形装置1の押 出機2のバレル3内にホッパ4を介して混合原料 25を供給し,駆動源の作動によってスクリュー 5を回転駆動させ,ホッパ4からバレル3内に混 原料25を供給し,加熱手段の作動とスクリュ 5との協働により,混合原料25を加熱混練しな らスクリュー5のスクリュー部5bの溝5cに沿 てスクリュー5の先端方向に押出力を加えて 送し,溶融可塑化した成形生地25aに形成する 。

 そして,この溶融可塑化した成形生地25aを スクリュー5の先端から押出ダイ10の押出孔11 に押し出し,押出孔11の出口部11bのブレーカ プレート12の複数のスリット12dを介して成 ダイ15に押し出し,成形ダイ15の入口部15aの中 子20の複数の孔21bを介して成形ダイ15の成形 15c内に導き,成形室15cの出口部15bから成形ダ 15の外部に押し出し,押出機2に隣接して設け られている引取機35に移送し,引取機35により 定の引き取り速度として,成形室15c内での成 形品の密度を調整して所望の発泡成形品を成 形する。

 この場合,スクリュー5の先端から押出ダ 10の押出孔11内に押し出された成形生地25aは, 押出孔11を介して出口部11bのブレーカープレ ト12に導かれ,ブレーカープレート12の押出 向後方の凹部12c内から,減容部13の複数のス ット12dに導かれ,複数のスリット12dを介して 形ダイ15の入口部15aに押し出され,この際に, 減容部13の複数のスリット12dによってバレル3 の内部に背圧が付与され,バレル3の内部の圧 が高められる。従って,バレル3内部及び押 ダイ10の押出孔11の内部で成形生地25aに含ま る発泡剤26bが発泡するのが抑制され,安定し た性状の成形生地25aを押出ダイ10から成形ダ 15に供給することができる。

 また,ブレーカープレート12の複数のスリ ト12dを介して成形ダイ15の入口部15aに押し された成形生地25aは,成形ダイ15の入口部15a 設けられている中子20の本体部21に導かれ,本 体部21の凹部21aから成る導入部23から制限部22 の複数の孔21bに導かれ,複数の孔21bを介して 形ダイ15の成形室15cの内部に押し出され,こ 際に,制限部22の複数の孔21bによって押出ダ 10方向のブレーカープレート12の複数のスリ ト12dから押し出された成形生地25aに背圧が 与され,その部分に位置する成形生地25aの圧 力が高められる。従って,その部分に位置す 成形生地25aに含まれる発泡剤が発泡するの 抑制される。

 さらに,中子20の本体部21とブレーカープ ート12との間で発泡剤26bの発泡が抑制された 成形生地25aは,中子20の本体部21の制限部22の 数の孔21bを介して成形ダイ15の成形室15c内に 押し出されることにより,中子20と,該中子20の 成形生地25aの押出方向後方に位置するブレー カープレート12との間で,押出生地の押出力が 制限されて圧力が再び高められ,この圧力が められた状態の成形生地25aが成形室15c内に し出され,成形室15c内で圧力が相対的に開放 れて成形室15cの全体に成形生地25aが均一に 散される。

 この場合,本体部21に均一に配置された複 の孔21bを介して成形生地25aが成形室15c内に し出されることになるので,成形室15c内で成 形生地25aの圧力が相対的に開放されて発泡剤 が発泡する際に,成形室15c内に成形される発 成形品の全体に気泡が略均一に分散される とになる。

 従って,成形室15c内に成形される発泡成形 品の芯部(中心部)に気泡が集中して,内部空隙 Gを発生することなく,全体に亘って均一に気 が分散された所望の未発泡体と同等の強度 有する発泡成形品が得られることになる。

 また,成形室15c内に押し出される成形生地 25aは,圧力が高められた状態で成形室15c内に し出されることになるので,成形室15cへの成 生地25aの押し出し速度を高めることができ, 発泡成形品の成形速度を高めることができ, 産効率を大幅に高めることができる。

 なお,前記の説明においては,混合原料25と して,木粉と熱可塑性樹脂と顔料と強化剤と 泡剤とを混合したものを用いたが,これに限 ず,他の各種の発泡剤を含む材料の押出成形 に本発明を適用してもよい。

 1 押出成形装置
 2 スクリュー型押出機
 3 バレル
 4 ホッパ
 5 スクリュー
  5a 回転軸
  5b スクリュー部
  5c 溝
 6 供給部
 7 圧縮部
 8 計量部
 10 押出ダイ
  10a 整流部
  10b 大径部
  10c 小径部
  10d 整流部出口
  10e ピン
 11 押出孔
  11a 入口部
  11b 出口部
 12 ブレーカープレート
  12a 小径部
  12b 大径部
  12c 凹部
  12d,121d  スリット
  12e 導入口
  12f 挿孔
  12g ピン孔
 13 減容部
 14 位置決め用のピン
 15 成形ダイ
  15a 入口部
  15b 出口部
  15c 成形室
 16 加熱手段
 17 冷却手段
 20 中子
 21 本体部
 21a 凹部
  21b,21c,21d 孔
 22 制限部
 23 導入部
 24 固定部
 25 混合原料
  25a 成形生地
 26a 原料ペレット
 26b 発泡剤
 30 溶融ミキサー
 31 冷却ミキサー
 32 整粒機
 33 バッファタンク
 34 ブレンダー
 35 引取機
 40 木質合成粉製造ライン
 41 押出成形装置
 42 スクリュー型押出機
 43 バレル
 44 ホッパ
 45 スクリュー
 50 ダイ
  50a 成形室
 52 ブレーカープレート
 60 発泡(木質合成)成形品製造ライン
 G (内部)空隙