安井 聡 (〒54 大阪府大阪市中央区南本町1丁目6番7号 帝人ファイバー株式会社内 Osaka, 54100, JP)
帝人ファイバー株式会社 (〒54 大阪府大阪市中央区南本町1丁目6番7号 Osaka, 54100, JP)
YASUI, Satoshi (6-7 Minamihommachi 1-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 54, 54100, JP)
| 吸湿時における捲縮率HC(%)と、乾燥時における捲縮率DC(%)との差(HC-DC)が0.5%以上である捲縮繊維Aを含むことを特徴とする布帛。 ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であり、一方、吸湿時とは、試料を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態である。 |
| 前記捲縮繊維Aが、吸湿率が互いに異なる2種成分とがサイドバイサイド型に接合された複合繊維である、請求項1に記載の布帛。 |
| 吸湿率が低い成分がポリエステル成分であり、一方、吸湿率が高い成分がポリアミド成分である、請求項2に記載の布帛。 |
| 前記ポリエステル成分が、ポリエステルを構成する繰り返し単位中60~99.5モル%をエチレンテレフタレート単位が占め、0.5~40モル%をエチレンイソフタレート単位が占める共重合ポリエステルからなり、かつ該ポリエステル成分にポリエーテルエステルアミドがポリエステル重量に対して5~55重量%含まれる、請求項3に記載の布帛。 |
| 布帛に、他の繊維として、非捲縮または吸湿時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維Bが含まれる、請求項1に記載の布帛。 |
| 前記繊維Bがポリエステル繊維である、請求項5に記載の布帛。 |
| 前記繊維Bが単糸繊度1dtex以下かつ単糸数30本以上のマルチフィラメントである、請求項5に記載の布帛。 |
| 布帛が織物または編物であり、かつ前記捲縮繊維Aと繊維Bとが引き揃えられて含まれる、請求項5に記載の布帛。 |
| 布帛が織物または編物であり、かつ前記捲縮繊維Aと繊維Bとが、布帛の構成糸条として両者が交互に配されてなる、請求項5に記載の布帛。 |
| 布帛が織物または編物であり、前記捲縮繊維Aが芯部に位置しかつ繊維Bが鞘部に位置する芯鞘型複合糸として布帛に含まれる、請求項5に記載の布帛。 |
| 布帛が2層以上の多層構造を有する多層構造布帛であって、少なくとも1層において該層を構成する総繊維重量のうち30重量%以上が前記捲縮繊維Aである、請求項1に記載の布帛。 |
| 布帛が、下記に定義するカバーファクターCF(乾燥時)が2000~4500の範囲内の織物である、請求項1に記載の布帛。 CF=(DWp/1.1) 1/2 ×MWp+(DWf/1.1) 1/2 ×MWf ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。 |
| 布帛が、40ウエール/2.54cm以上かつ50コース/2.54cm以上の編物である、請求項1に記載の布帛。 |
| 布帛に加熱加圧加工が施されている、請求項1に記載の布帛。 |
| 布帛に撥水加工が施されている、請求項1に記載の布帛。 |
| 乾燥時における布帛の通気性が50cc/cm 2 /s以下である、請求項1に記載の布帛。 |
| 下記式で定義する、吸湿時における布帛の通気性低下率が10%以上である、請求項1に記載の布帛。 通気性低下率(%)=(APD-APH)/APD×100 ただし、APDは乾燥時における布帛の通気性(cc/cm 2 /s)であり、APHは吸湿時における布帛の通気性(cc/cm 2 /s)である。 |
| 布帛の漏水性が2000cc以下である、請求項1に記載の布帛。 ただし、漏水性はJIS L 1092、6.3(雨試験A法)のブンデスマン雨試験装置を用いて、総水量7L/minに設定し10分間の漏水量を測定するものとする。 |
| 請求項1~18のいずれかに記載の布帛を用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用衣料、およびインナー用衣料からなる群より選択される繊維製品。 |
| 布帛の乾燥時における厚さ(TD)および吸湿時における厚さ(TW)から下記式により算出した厚さ変化率が5%以上である、請求項5に記載の布帛。 厚さ変化率(%)=((TW-TD)/TD)×100 ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時における厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の厚さである。 |
| 布帛が、前記捲縮繊維Aのみで構成される部分(Y部)と、前記繊維Bのみで構成される部分(Z部)とを有し、前記Y部が経方向および/または緯方向に連続的につながっている、請求項20に記載の布帛。 |
| 布帛が、前記繊維Bのみで構成される部分(Z部)と、前記捲縮繊維Aと前記繊維Bとで構成される部分(X部)とを有し、前記X部が経方向および/または緯方向に連続的につながっている、請求項20に記載の布帛。 |
| 布帛が、前記捲縮繊維Aと前記繊維Bとで構成される部分(X部)と、前記捲縮繊維Aのみで構成される部分(Y部)とを有し、該布帛において前記Y部が経方向および/または緯方向に連続的につながっている、請求項20に記載の布帛。 |
| 布帛が、前記捲縮繊維Aと前記繊維Bとで構成される部分(X部)と、前記捲縮繊維Aのみで構成される部分(Y部)と、前記繊維Bのみで構成される部分(Z部)とを有し、前記Y部が経方向および/または緯方向に連続的につながっている、請求項20に記載の布帛。 |
| 布帛が2層以上からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aと繊維Bとで構成される層と、前記繊維Bのみで構成される層を有し、かつ前者の層と後者の層とが部分的に結接している、請求項20に記載の布帛。 |
| 布帛が2層以上からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aと繊維Bとで構成される層と、前記捲縮繊維Aのみで構成される層を有し、かつ前者の層と後者の層とが部分的に結接している、請求項20に記載の布帛。 |
| 布帛が2層以上からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aのみで構成される層と、前記繊維Bのみで構成される層を有し、かつ前者の層と後者の層とが部分的に結接している、請求項20に記載の布帛。 |
| 請求項19~26のいずれかに記載の布帛を用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用衣料、およびインナー用衣料からなる群より選択される繊維製品。 |
| カットパイルおよび/またはループパイルからなる立毛部と、地組織部とで構成される立毛布帛であって、前記立毛部に前記捲縮繊維Aを含む、請求項1に記載の布帛。 |
| 前記地組織部がポリエステル繊維で構成される、請求項29に記載の布帛。 |
| 布帛に吸水加工が施されている、請求項29に記載の布帛。 |
| 布帛の乾燥時における厚さ(TD)および吸湿時における厚さ(TW)から下記式により算出した厚さ変化率が5%以上である、請求項29に記載の布帛。 厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100 ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時における厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の厚さである。 |
| 請求項29~32のいずれかに記載の布帛を用いてなる、カジュアル用衣料、フリース、セーター、アウター用衣料、スポーツ用衣料、インナー用衣料、おしめや介護用シーツ等の医療・衛生用品、寝装寝具、椅子やソファー等の表皮材、カーペット、カーシート地、インテリア用品からなる群より選択される繊維製品。 |
| 表裏の地組織部と、表裏の地組織部を連結する連結部とで構成される三層構造布帛であって、前記連結部に前記の捲縮繊維Aが含まれる、請求項1に記載の布帛。 |
| 前記地組織部がポリエステル繊維で構成される、請求項34に記載の布帛。 |
| 布帛に吸水加工が施されている、請求項34に記載の布帛。 |
| 布帛の乾燥時における厚さ(TD)および吸湿時における厚さ(TW)から下記式により算出した厚さ変化率が5%以上である、請求項34に記載の布帛。 厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100 ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時における厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の厚さである。 |
| 請求項34~37のいずれかに記載の布帛を用いてなる、カジュアル用衣料、フリース、セーター、アウター用衣料、スポーツ用衣料、インナー用衣料、おしめや介護用シーツ等の医療・衛生用品、寝装寝具、椅子やソファー等の表皮材、カーペット、カーシート地、インテリア用品からなる群より選択される繊維製品。 |
| 布帛の乾燥時における厚さ(TD)および吸湿時における厚さ(TW)から下記式により算出した厚さ変化率が5%以上である、請求項5に記載の布帛。 厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100 ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時における厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の厚さである。 |
| 前記の繊維Bが沸水収縮率20%以上のポリエステル系繊維を熱収縮させてなる繊維である、請求項39に記載の布帛。 |
| 布帛が、前記捲縮繊維Aを含む部分(Y部)と、前記繊維Bのみで構成される部分(Z部)とを有し、前記Y部が経方向および/または緯方向に連続的につながっている、請求項39に記載の布帛。 |
| 布帛が、前記捲縮繊維Aを含む部分(Y部)と、前記繊維Bのみで構成される部分(Z部)とを有し、前記Y部とZ部が布帛中でそれぞれ5mm以上の幅でダイヤ柄状またはストライプ状またはボーダー状に交互に配置されている、請求項39に記載の布帛。 |
| 布帛が2層からなる布帛であり、第1層が前記捲縮繊維Aを含み、かつ第2層が繊維Bのみで構成され、かつ第1層と第2層とが部分的に結接している、請求項39に記載の布帛。 |
| 請求項39~43のいずれかに記載の布帛を用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用衣料、およびインナー用衣料からなる群より選択される繊維製品。 |
| 布帛の乾燥時における面積(SD)および吸湿時における面積(SW)から下記式により算出した面積変化率が1%以上である、請求項5に記載の布帛。 面積変化率(%)=((SD-SW)/SD)×100 ただし、乾燥時における面積とは、布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の面積であり、一方、吸湿時における面積とは、布帛を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態での布帛の面積である。 |
| 前記の繊維Bがポリウレタン弾性繊維またはポリエーテルエステル弾性繊維である、請求項45に記載の布帛。 |
| 他の繊維として、非捲縮、または吸湿時に捲縮率が変化しない捲縮を有する非弾性繊維Cを含む、請求項46に記載の布帛。 |
| 前記の繊維Cがポリエステル繊維である、請求項47に記載の布帛。 |
| 布帛が、前記捲縮繊維Aと前記繊維Bで構成される部分(Y部)と、前記非弾性繊維Cと前記繊維Bで構成される部分(Z部)とを有し、前記Y部が経方向および/または緯方向に連続的につながっている、請求項47に記載の布帛。 |
| 布帛が、前記非弾性繊維Cと前記弾性繊維Bで構成される部分(Z部)と、前記捲縮繊維Aと前記非弾性繊維Cと前記弾性繊維Bで構成される部分(X部)とを有し、前記X部が経方向および/または緯方向に連続的につながっている、請求項47に記載の布帛。 |
| 布帛が、前記捲縮繊維Aと前記非弾性繊維Cと前記弾性繊維Bで構成される部分(X部)と、前記捲縮繊維Aと前記弾性繊維Bで構成される部分(Y部)とを有し、該布帛において前記Y部が経方向および/または緯方向に連続的につながっている、請求項47に記載の布帛。 |
| 布帛が、前記捲縮繊維Aと前記繊維Cと前記弾性繊維Bで構成される部分(X部)と、前記捲縮繊維Aと前記弾性繊維Bで構成される部分(Y部)と、前記非弾性繊維Cと前記弾性繊維Bで構成される部分(Z部)とを有し、前記Y部が経方向および/または緯方向に連続的につながっている、請求項47に記載の布帛。 |
| 布帛が2層構造布帛であり、1層が前記捲縮繊維Aのみからなり、他の1層が前記繊維Bのみからなる、請求項45に記載の布帛。 |
| 布帛が3層以上からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aと前記非弾性繊維Cとで構成される層と、前記非弾性繊維Cのみで構成される層と、繊維Bのみで構成される層とを有する、請求項47に記載の布帛。 |
| 布帛が3層以上からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aと前記非弾性繊維Cとで構成される層と、前記捲縮繊維Aのみで構成される層と、前記弾性繊維Bのみで構成される層とを有する、請求項47に記載の布帛。 |
| 布帛が3層以上からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aのみで構成される層と、前記非弾性繊維Cのみで構成される層と、前記弾性繊維Bのみで構成される層を有する、請求項47に記載の布帛。 |
| 請求項45~56のいずれかに記載の布帛を用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用衣料、およびインナー用衣料からなる群より選択される繊維製品。 |
本発明は、吸湿時に布帛の通気性が可逆 に低下する布帛、および該布帛を用いてな 繊維製品に関する。
吸湿時と乾燥時とで布帛の空隙率が可逆的
変化することにより通気性が可逆的に変化
る布帛は感湿布帛とも称され、近年種々提
されている。例えば、吸湿時に通気性が低
する布帛としては、ポリエステル成分とポ
アミド成分がサイドバイサイド型に接合さ
た複合繊維であって、吸湿時に捲縮率が低
する(みかけ長さが長くなる。)繊維を用い
布帛(例えば、特開2006-118062号公報参照)や、
水自己伸長糸を用いたもの(例えば、特開200
5-060918号公報参照)などが提案されている。
これらの吸湿時に通気性が低下する布帛に
れば、かかる布帛を用いた衣服を着用する
、雨や雪が衣服にかかった際に衣服の通気
が低下することにより保温性が向上したり
耐漏水性が向上するという効果が得られる
なお、本出願人は、特願2007-183224号におい
、吸湿時に捲縮率が向上する捲縮繊維を提
した。
ところで、従来、肌着やシャツ、水着など
ように肌に直接着用する衣料において、肌
下着が透けないことが望まれている。しか
ながら、白い色の服を着用した場合や、肌
汗をかいたり、降雨により服が濡れた場合
透け易くなるといった問題があった。
これに対して、近年種々の提案がなされて
る。例えば、特開2007-39846号公報では、扁平
断面繊維を用いることで、繊維間の空隙を下
げ、防透性を向上させる方法が提案されてい
る。また、特開2005-325481号公報では、シース
ア型のコンジュゲート繊維のコア部に多量
微粒子(酸化チタン)を練り込み、繊維をダ
化し、防透性を向上させる方法が提案され
いる。また、特開2007-63714号公報では、単糸
度1.1デシテックス以下のハイマルチ繊維に
り、繊維の比表面積を高め光の乱反射を増
させて、防透性を向上する方法が提案され
いる。これらは、防透性に対して、ある程
の効果はあるが、濡れた時などは空気の乱
射が低下し、極端に防透性が低下する問題
あり、更なる改善が望まれていた。
なお、特開2006-112009号公報には、本発明で
いた捲縮繊維とは逆の性能である、吸湿時
捲縮率が低下する(見かけ長さが長くなる)捲
縮繊維を用いた発明が記載されている。また
、本出願人は、特願2007-183224号において、吸
時に捲縮率が向上する捲縮繊維を提案した
さらに、従来、合成繊維や天然繊維などか
なる立毛布帛が巾広い用途で使用されてい
(例えば特開2004-137659号公報参照)。立毛布帛
は保温性に優れることから、衣料用としては
コートやジャケットのようなアウター衣料、
フリースやトレーナーといったミドラー衣料
、シャツや肌着といったインナー衣料などに
広く使用されている。また、毛布などの寝具
、椅子やソファーの表皮材、カーペット、カ
ーシートといった寝装寝具やインテリア用品
にも幅広く使用されている。さらには、立毛
布帛は吸水性にも優れることから、スウェッ
トやジャージといったスポーツ衣料やおしめ
や介護用シーツといった医療・衛生用途にも
広く使用されている。
しかしながら、これらの立毛布帛は、湿度
水分が変化しても立毛高さが常に一定で、
度や水分を感じて毛足長さが変化するとい
た動物の毛のような自己調節機能を有する
のではなかった。
他方、吸湿時と乾燥時とで布帛の空隙率が
逆的に変化することにより通気性が可逆的
変化する布帛は感湿布帛とも称され、近年
々提案されている。例えば、吸湿時に通気
が低下する布帛としては、ポリエステル成
とポリアミド成分がサイドバイサイド型に
合された複合繊維であって、吸湿時に捲縮
が低下する(みかけ長さが長くなる。)繊維
用いた布帛(例えば、特開2006-118062号公報参
)や、吸水自己伸長糸を用いたもの(例えば、
特開2005-060918号公報参照)などが提案されてい
る。これらの吸湿時に通気性が低下する布帛
によれば、かかる布帛を用いた衣服を着用す
ると、雨や雪が衣服にかかった際に衣服の通
気性が低下することにより保温性が向上した
り、耐漏水性が向上するという効果が得られ
る。
なお、本出願人は、特願2007-183224号におい
、吸湿時に捲縮率が向上する捲縮繊維を提
した。
また、従来、織編組織を有する表裏の地組
部を連結部により連結した、三層構造の布
が多数提案されている(例えば、特開2002-2352
64号公報、特開平10-1854号公報、特開平5-148746
公報参照)。かかる三層構造布帛は、クッシ
ョン性(弾力性)や保温性に優れるため、クッ
ョン材や保温衣料として広く使用されてい
。なかでも、表裏の地組織部を結接糸によ
結接した三層構造布帛では、連結部の繊維
度が低いため通気性が高く、汗をかきやす
アウトドアスポーツ用の靴材やカバン地(リ
ュックサック等)などにも広く使用されてい
。また近年では、ムレ感が少ないことから
子やソファーの表皮材、カーシート地とし
も使用されるようになった。
しかしながら、これらの三層構造布帛は、
度や水分が変化しても厚みが常に一定で、
ッション性や保温性が変化するものではな
った。
他方、吸湿時と乾燥時とで布帛の空隙率が
逆的に変化することにより通気性が可逆的
変化する布帛は感湿布帛とも称され、近年
々提案されている。例えば、吸湿時に通気
が低下する布帛としては、ポリエステル成
とポリアミド成分がサイドバイサイド型に
合された複合繊維であって、吸湿時に捲縮
が低下する(みかけ長さが長くなる。)繊維
用いた布帛(例えば、特開2006-118062号公報参
)や、吸水自己伸長糸を用いたもの(例えば、
特開2005-060918号公報参照)などが提案されてい
る。これらの吸湿時に通気性が低下する布帛
によれば、かかる布帛を用いた衣服を着用す
ると、雨や雪が衣服にかかった際に衣服の通
気性が低下することにより保温性が向上した
り、耐漏水性が向上するという効果が得られ
る。
なお、本出願人は、特願2007-183224号におい
、吸湿時に捲縮率が向上する捲縮繊維を提
した。
さらに、従来、合成繊維や天然繊維などか
なる布帛を、スポーツウエアーやインナー
エアーなどとして用いると、肌からの発汗
より暑熱感が発生するという問題があった
このような発汗によって生じる暑熱感を解
する方法として、発汗時に布帛の通気性が
上することにより衣服内に滞留する水分を
果的に放出させ、一方、発汗が停止すると
帛の通気性が低下することにより水分の過
な放散による寒気を抑制し、常に着心地を
適に保つことのできる通気性自己調節布帛
提案されている(例えば、特開2003-41462号公
、特開平10-77544号公報、特開2002-180323号公報
照。)。
これらは、何れも通気性の向上により発汗
の暑熱感を抑制しようとするものであるが
暑熱感の原因には、衣服内のムレ(湿度の上
昇)以外にも、体からの出る産熱による暑さ
あり、通気性を高くする以外にも保温性を
げる(布帛の厚みを薄くする)ことも有効な手
段となる。さらには、2枚以上の服を重ね着
るような場合は、通気性を高めることは困
なため、布帛の厚みを薄くすることがより
果的な手段となる。
しかしながら、このような厚みを自己調節
る布帛はこれまであまり提案されていない
なお、特開2006-112009号公報には、本発明で
いた捲縮繊維とは逆の性能である、吸湿時
捲縮率が低下する(見かけ長さが長くなる)捲
縮繊維を用いた発明が記載されている。また
、本出願人は、特願2007-183224号において、吸
時に捲縮率が向上する捲縮繊維を提案した
さらに、近年、人々の美容や健康への意識
高まりから、ジョギングやウォーキングや
力トレーニングなどの気軽に行えるスポー
や、水泳やエアロビクスやヨガに代表され
フィットネス系スポーツが人気を集めてい
。これらのスポーツを行う際のウェアとし
は、体にフィットして運動し易いこと、体
動きをサポートしてくれること、汗を良く
い速く乾くこと、などが求められている。
材としては吸汗速乾性に優れたポリエステ
やナイロンと、フィット感やサポート性を
たせるためにポリウレタンのような弾性糸
交編織した布帛が用いられている(例えば、
特開昭63-249747号公報、特開昭63-35861号公報、
開平1-104864号公報、特開平3-19946号公報参照
)。さらには、これらの布帛を特殊な縫製パ
ターンにより、より体へのフィット性や運動
サポート機能を高めたウェアも提案されてい
る(例えば、特開2005-290625号公報、特開2004-1319
03号公報、特開2004-339623号公報参照。)。
しかしながら、これらは何れもポリウレタ
繊維の伸縮性を利用して体にフィットさせ
ものであり、体へのフィット性を良くする
めに、ウェアは着用者の体のサイズより小
めに作られているため、ウェアの脱ぎ着が
難なものであった。
なお、特開2006-112009号公報には、本発明で
いた捲縮繊維とは逆の性能である、吸湿時
捲縮率が低下する(見かけ長さが長くなる)捲
縮繊維を用いた発明が記載されている。また
、本出願人は、特願2007-183224号において、吸
時に捲縮率が向上する捲縮繊維を提案した
本発明は上記の背景に鑑みなされたもので
り、第1の目的は、吸湿時に捲縮率が向上す
る(みかけ長さが短くなる。)繊維を用いてな
、吸湿時に通気性が低下する布帛および該
帛を用いてなる繊維製品を提供することに
る。
また、第2の目的は、吸湿時に布帛の厚さが
部分的に厚くなることにより防透性が向上す
る布帛、および該布帛を用いてなる繊維製品
を提供することにある。
さらに、第3の目的は、捲縮繊維を立毛部に
含む立毛布帛であって、吸湿時に前記捲縮繊
維の捲縮率が可逆的に増加することにより立
毛高さが小さくなり、その結果、布帛の厚み
が低下することにより、布帛の保温性が低下
し、発汗時に暑熱感を低減させることが可能
な立毛布帛および該立毛布帛を用いてなる繊
維製品を提供することにある。
また、第4の目的は、表裏の地組織部と、表
裏の地組織部を連結する連結部とで構成され
る三層構造布帛であって、該連結部に、吸湿
時に捲縮率が可逆的に増加する捲縮繊維を用
いることにより布帛の厚みが小さくなり、そ
の結果、布帛の保温性が低下し、発汗時に暑
熱感を低減させることが可能な三層構造布帛
および該布帛を用いてなる繊維製品を提供す
ることにある。
さらに、第5の目的は、吸湿時に捲縮率が向
上する捲縮繊維と、非捲縮、または吸湿時に
捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維を含む
布帛であり、吸湿時に厚さが減少する結果、
布帛の保温性が低下するため、発汗時の暑熱
感を低減させることが可能な布帛および該布
帛を用いてなる繊維製品を提供することにあ
る。
また、第6の目的は、吸湿により寸法が小さ
くなることにより発汗時にフィット性が向上
する布帛、および該布帛を用いてなる繊維製
品を提供することにある。
本発明者らは上記第1の目的を達成するため
鋭意検討した結果、ポリエステル成分とポリ
アミド成分がサイドバイサイド型に接合され
た複合繊維において、ポリエステル成分を特
定の共重合ポリエステルで形成することによ
り、吸湿時に捲縮率が向上する(みかけ長さ
短くなる。)繊維が得られること、また、か
る複合繊維を用いて布帛を織編成すると吸
時に通気性が低下する布帛が得られること
見出し、さらに鋭意検討を重ねることによ
本発明を完成するに至った。すなわち、本
明によると、上記第1の目的を達成するため
の手段として、下記1~19が提供される。
1.吸湿時における捲縮率HC(%)と、乾燥時にお
る捲縮率DC(%)との差(HC-DC)が0.5%以上である捲
繊維Aを含むことを特徴とする布帛。
ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、湿
65%RH環境下に24時間放置した後の状態であり
一方、吸湿時とは、試料を温度20℃、湿度90
%RH環境下に24時間放置した後の状態である。
2.前記捲縮繊維Aが、吸湿率が互いに異なる2
成分とがサイドバイサイド型に接合された
合繊維である、上記第1項に記載の布帛。
3.吸湿率が低い成分がポリエステル成分であ
、一方、吸湿率が高い成分がポリアミド成
である、上記第2項に記載の布帛。
4.前記ポリエステル成分が、ポリエステルを
成する繰り返し単位中60~99.5モル%をエチレ
テレフタレート単位が占め、0.5~40モル%をエ
レンイソフタレート単位が占める共重合ポ
エステルからなり、かつ該ポリエステル成
にポリエーテルエステルアミドがポリエス
ル重量に対して5~55重量%含まれる、上記第3
に記載の布帛。
5.布帛に、他の繊維として、非捲縮または吸
時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維B
が含まれる、上記第1項に記載の布帛。
6.前記繊維Bがポリエステル繊維である、上記
第5項に記載の布帛。
7.前記繊維Bが単糸繊度1dtex以下かつ単糸数30
以上のマルチフィラメントである、上記第5
に記載の布帛。
8.布帛が織物または編物であり、かつ前記捲
繊維Aと繊維Bとが引き揃えられて含まれる
上記第5項に記載の布帛。
9.布帛が織物または編物であり、かつ前記捲
繊維Aと繊維Bとが、布帛の構成糸条として
者が交互に配されてなる、上記第5項に記載
布帛。
10.布帛が織物または編物であり、前記捲縮繊
維Aが芯部に位置しかつ繊維Bが鞘部に位置す
芯鞘型複合糸として布帛に含まれる、上記
5項に記載の布帛。
11.布帛が2層以上の多層構造を有する多層構
布帛であって、少なくとも1層において該層
構成する総繊維重量のうち30重量%以上が前
捲縮繊維Aである、上記第1項に記載の布帛
12.布帛が、下記に定義するカバーファクター
CF(乾燥時)が2000~4500の範囲内の織物である、
記第1項に記載の布帛。
CF=(DWp/1.1) 1/2
×MWp+(DWf/1.1) 1/2
×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密
度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸
織密度(本/2.54cm)である。
13.布帛が、40ウエール/2.54cm以上かつ50コース/
2.54cm以上の編物である、上記第1項に記載の
帛。
14.布帛に加熱加圧加工が施されている、上記
第1項に記載の布帛。
15.布帛に撥水加工が施されている、上記第1
に記載の布帛。
16.乾燥時における布帛の通気性が50cc/cm 2
/s以下である、上記第1項に記載の布帛。
17.下記式で定義する、吸湿時における布帛の
通気性低下率が10%以上である、上記第1項に
載の布帛。
通気性低下率(%)=(APD-APH)/APD×100
ただし、APDは乾燥時における布帛の通気性(cc
/cm 2
/s)であり、APHは吸湿時における布帛の通気性
(cc/cm 2
/s)である。
18.布帛の漏水性が2000cc以下である、上記第1
に記載の布帛。
ただし、漏水性はJIS L 1092、6.3(雨試験A法)の
ブンデスマン雨試験装置を用いて、総水量7L/
minに設定し10分間の漏水量を測定するものと
る。
19.上記第1項~第18項のいずれかに記載の布帛
用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用
料、およびインナー用衣料からなる群より
択される繊維製品。
上記本発明によれば、吸湿時に捲縮率が向
する(みかけ長さが短くなる。)繊維を用い
なる、吸湿時に通気性が低下する布帛およ
該布帛を用いてなる繊維製品が得られる。
また、本発明者らは上記第2の目的を達成す
るため鋭意検討した結果、吸湿時に捲縮率が
向上する捲縮繊維と、非捲縮または吸湿時に
捲縮率が実質的に変化しない捲縮を有する繊
維とで布帛を構成すると、吸湿時に布帛の厚
さが部分的に厚くなることにより防透性が向
上することを見出し、さらに鋭意検討を重ね
ることにより本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明によると、上記第2の目的を
成するための手段として、下記20~28が提供さ
れる。
20.布帛の乾燥時における厚さ(TD)および吸湿
における厚さ(TW)から下記式により算出した
さ変化率が5%以上である、上記第5項に記載
布帛。
厚さ変化率(%)=((TW-TD)/TD)×100
ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を
度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後
状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時
おける厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH
環境下に24時間放置した後の状態での布帛の
さである。
21.布帛が、前記捲縮繊維Aのみで構成される
分(Y部)と、前記繊維Bのみで構成される部分(
Z部)とを有し、前記Y部が経方向および/また
緯方向に連続的につながっている、上記第20
項に記載の布帛。
22.布帛が、前記繊維Bのみで構成される部分(Z
部)と、前記捲縮繊維Aと前記繊維Bとで構成さ
れる部分(X部)とを有し、前記X部が経方向お
び/または緯方向に連続的につながっている
上記第20項に記載の布帛。
23.布帛が、前記捲縮繊維Aと前記繊維Bとで構
される部分(X部)と、前記捲縮繊維Aのみで構
成される部分(Y部)とを有し、該布帛において
前記Y部が経方向および/または緯方向に連続
につながっている、上記第20項に記載の布
。
24.布帛が、前記捲縮繊維Aと前記繊維Bとで構
される部分(X部)と、前記捲縮繊維Aのみで構
成される部分(Y部)と、前記繊維Bのみで構成
れる部分(Z部)とを有し、前記Y部が経方向お
び/または緯方向に連続的につながっている
、上記第20項に記載の布帛。
25.布帛が2層以上からなる多層布帛であり、
記捲縮繊維Aと繊維Bとで構成される層と、前
記繊維Bのみで構成される層を有し、かつ前
の層と後者の層とが部分的に結接している
上記第20項に記載の布帛。
26.布帛が2層以上からなる多層布帛であり、
記捲縮繊維Aと繊維Bとで構成される層と、前
記捲縮繊維Aのみで構成される層を有し、か
前者の層と後者の層とが部分的に結接して
る、上記第20項に記載の布帛。
27.布帛が2層以上からなる多層布帛であり、
記捲縮繊維Aのみで構成される層と、前記繊
Bのみで構成される層を有し、かつ前者の層
と後者の層とが部分的に結接している、上記
第20項に記載の布帛。
28.上記第19項~第26項のいずれかに記載の布帛
用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用
料、およびインナー用衣料からなる群より
択される繊維製品。
上記本発明によれば、吸湿時に布帛の厚さ
部分的に厚くなることにより防透性が向上
る布帛、および該布帛を用いてなる繊維製
が得られる。
さらに、本発明者らは上記第3の目的を達成
するため鋭意検討した結果、立毛部と地組織
部とで構成される立毛布帛において、吸湿に
より捲縮率が増加する捲縮繊維(みかけ長さ
短くなる。)を立毛部に配すことにより、所
の立毛布帛および繊維製品が得られること
見出し、さらに鋭意検討を重ねることによ
本発明を完成するに至った。すなわち、本
明によると、上記第3の目的を達成するため
の手段として、下記29~33が提供される。
29.カットパイルおよび/またはループパイル
らなる立毛部と、地組織部とで構成される
毛布帛であって、前記立毛部に前記捲縮繊
Aを含む、上記第1項に記載の布帛。
30.前記地組織部がポリエステル繊維で構成さ
れる、上記第29項に記載の布帛。
31.布帛に吸水加工が施されている、上記第29
に記載の布帛。
32.布帛の乾燥時における厚さ(TD)および吸湿
における厚さ(TW)から下記式により算出した
さ変化率が5%以上である、上記第29項に記載
の布帛。
厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100
ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を
度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後
状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時
おける厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH
環境下に24時間放置した後の状態での布帛の
さである。
33.上記第29項~第32項のいずれかに記載の布帛
用いてなる、カジュアル用衣料、フリース
セーター、アウター用衣料、スポーツ用衣
、インナー用衣料、おしめや介護用シーツ
の医療・衛生用品、寝装寝具、椅子やソフ
ー等の表皮材、カーペット、カーシート地
インテリア用品からなる群より選択される
維製品。
上記本発明によれば、吸湿時に前記捲縮繊
の捲縮率が可逆的に増加することにより立
高さが小さくなり、その結果、布帛の厚み
低下することにより、布帛の保温性が低下
、発汗時に暑熱感を低減させることが可能
立毛布帛および該立毛布帛を用いてなる繊
製品が得られる。
また、本発明者らは上記第4の目的を達成す
るため鋭意検討した結果、表裏の地組織部と
、表裏の地組織部を連結する連結部とで構成
される三層構造布帛において、吸湿により捲
縮率が増加する捲縮繊維(みかけ長さが短く
る。)を連結部に配すことにより、所望の三
構造布帛および繊維製品が得られることを
出し、さらに鋭意検討を重ねることにより
発明を完成するに至った。すなわち、本発
によると、上記第4の目的を達成するための
手段として、下記34~38が提供される。
34.表裏の地組織部と、表裏の地組織部を連結
する連結部とで構成される三層構造布帛であ
って、前記連結部に前記の捲縮繊維Aが含ま
る、上記第1項に記載の布帛。
35.前記地組織部がポリエステル繊維で構成さ
れる、上記第34項に記載の布帛。
36.布帛に吸水加工が施されている、上記第34
に記載の布帛。
37.布帛の乾燥時における厚さ(TD)および吸湿
における厚さ(TW)から下記式により算出した
さ変化率が5%以上である、上記第34項に記載
の布帛。
厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100
ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を
度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後
状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時
おける厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH
環境下に24時間放置した後の状態での布帛の
さである。
38.上記第34項~第37項のいずれかに記載の布帛
用いてなる、カジュアル用衣料、フリース
セーター、アウター用衣料、スポーツ用衣
、インナー用衣料、おしめや介護用シーツ
の医療・衛生用品、寝装寝具、椅子やソフ
ー等の表皮材、カーペット、カーシート地
インテリア用品からなる群より選択される
維製品。
上記本発明によれば、表裏の地組織部と、
裏の地組織部を連結する連結部とで構成さ
る三層構造布帛であって、該連結部に、吸
時に捲縮率が可逆的に増加する捲縮繊維を
いることにより生地の厚みが小さくなり、
の結果、布帛の保温性が低下し、発汗時に
熱感を低減させることが可能な三層構造布
および該布帛を用いてなる繊維製品が得ら
る。
さらに、本発明者らは上記第5の目的を達成
するため鋭意検討した結果、吸湿時に捲縮率
が向上する捲縮繊維と、非捲縮、または吸湿
時に捲縮率が実質的に変化しない捲縮を有す
る繊維とを布帛内に適宜配することにより、
吸湿により厚さが減少する布帛が得られるこ
とを見出し、さらに鋭意検討を重ねることに
より本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明によると、上記第5の目的を達成する
めの手段として、下記39~44が提供される。
39.布帛の乾燥時における厚さ(TD)および吸湿
における厚さ(TW)から下記式により算出した
さ変化率が5%以上である、上記第5項に記載
布帛。
厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100
ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を
度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後
状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時
おける厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH
環境下に24時間放置した後の状態での布帛の
さである。
40.前記の繊維Bが沸水収縮率20%以上のポリエ
テル系繊維を熱収縮させてなる繊維である
上記第39項に記載の布帛。
41.布帛が、前記捲縮繊維Aを含む部分(Y部)と
前記繊維Bのみで構成される部分(Z部)とを有
、前記Y部が経方向および/または緯方向に
続的につながっている、上記第39項に記載の
布帛。
42.布帛が、前記捲縮繊維Aを含む部分(Y部)と
前記繊維Bのみで構成される部分(Z部)とを有
、前記Y部とZ部が布帛中でそれぞれ5mm以上
幅でダイヤ柄状またはストライプ状または
ーダー状に交互に配置されている、上記第39
項に記載の布帛。
43.布帛が2層からなる布帛であり、第1層が前
捲縮繊維Aを含み、かつ第2層が繊維Bのみで
成され、かつ第1層と第2層とが部分的に結
している、上記第39項に記載の布帛。
44.上記第39項~第43項のいずれかに記載の布帛
用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用
料、およびインナー用衣料からなる群より
択される繊維製品。
上記本発明によれば、吸湿時に捲縮率が向
する捲縮繊維と、非捲縮、または吸湿時に
縮率が変化しない捲縮を有する繊維を含む
帛であり、吸湿時に厚さが減少する結果、
帛の保温性が低下するため、発汗時の暑熱
を低減させることが可能な布帛および該布
を用いてなる繊維製品が得られる。
また、本発明者らは上記第6の目的を達成す
るため鋭意検討した結果、吸湿時に捲縮率が
向上する捲縮繊維と、非捲縮、または吸湿時
に捲縮率が実質的に変化しない捲縮を有する
弾性繊維とで布帛を構成すると、吸湿により
布帛の寸法が小さくなることを見出し、さら
に鋭意検討を重ねることにより本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明によると、
上記第6の目的を達成するための手段として
下記45~57が提供される。
45.布帛の乾燥時における面積(SD)および吸湿
における面積(SW)から下記式により算出した
積変化率が1%以上である、上記第5項に記載
布帛。
面積変化率(%)=((SD-SW)/SD)×100
ただし、乾燥時における面積とは、布帛を
度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後
状態での布帛の面積であり、一方、吸湿時
おける面積とは、布帛を温度20℃、湿度90%RH
環境下に24時間放置した後の状態での布帛の
積である。
46.前記の繊維Bがポリウレタン弾性繊維また
ポリエーテルエステル弾性繊維である、上
第45項に記載の布帛。
47.他の繊維として、非捲縮、または吸湿時に
捲縮率が変化しない捲縮を有する非弾性繊維
Cを含む、上記第46項に記載の布帛。
48.前記の繊維Cがポリエステル繊維である、
記第47項に記載の布帛。
49.布帛が、前記捲縮繊維Aと前記繊維Bで構成
れる部分(Y部)と、前記非弾性繊維Cと前記繊
維Bで構成される部分(Z部)とを有し、前記Y部
経方向および/または緯方向に連続的につな
がっている、上記第47項に記載の布帛。
50.布帛が、前記非弾性繊維Cと前記弾性繊維B
構成される部分(Z部)と、前記捲縮繊維Aと前
記非弾性繊維Cと前記弾性繊維Bで構成される
分(X部)とを有し、前記X部が経方向および/
たは緯方向に連続的につながっている、上
第47項に記載の布帛。
51.布帛が、前記捲縮繊維Aと前記非弾性繊維C
前記弾性繊維Bで構成される部分(X部)と、前
記捲縮繊維Aと前記弾性繊維Bで構成される部
(Y部)とを有し、該布帛において前記Y部が経
方向および/または緯方向に連続的につなが
ている、上記第47項に記載の布帛。
52.布帛が、前記捲縮繊維Aと前記繊維Cと前記
性繊維Bで構成される部分(X部)と、前記捲縮
繊維Aと前記弾性繊維Bで構成される部分(Y部)
、前記非弾性繊維Cと前記弾性繊維Bで構成
れる部分(Z部)とを有し、前記Y部が経方向お
び/または緯方向に連続的につながっている
、上記第47項に記載の布帛。
53.布帛が2層構造布帛であり、1層が前記捲縮
維Aのみからなり、他の1層が前記繊維Bのみ
らなる、上記第45項に記載の布帛。
54.布帛が3層以上からなる多層布帛であり、
記捲縮繊維Aと前記非弾性繊維Cとで構成され
る層と、前記非弾性繊維Cのみで構成される
と、繊維Bのみで構成される層とを有する、
記第47項に記載の布帛。
55.布帛が3層以上からなる多層布帛であり、
記捲縮繊維Aと前記非弾性繊維Cとで構成され
る層と、前記捲縮繊維Aのみで構成される層
、前記弾性繊維Bのみで構成される層とを有
る、上記第47項に記載の布帛。
56.布帛が3層以上からなる多層布帛であり、
記捲縮繊維Aのみで構成される層と、前記非
性繊維Cのみで構成される層と、前記弾性繊
維Bのみで構成される層を有する、上記第47項
に記載の布帛。
57.上記第45項~第56項のいずれかに記載の布帛
用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用
料、およびインナー用衣料からなる群より
択される繊維製品。
上記本発明によれば、吸湿により寸法が小
くなることにより発汗時にフィット性が向
する布帛、および該布帛を用いてなる繊維
品が得られる。かかる繊維製品は、脱ぎ着
容易でかつ運動時のフィット性、運動サポ
ト性に優れるという効果を奏する。
21 Z層
22 結接部
23 Y層
24 Z層と結接している部分
25 Z層と結接していない部分
26 Z部
27 X部
28 Z部
29 X部
51 Z層
52 結接部
53 Y層
54 Z層と結接している部分
55 Z層と結接していない部分
56 Y部
57 Z部
58 Z部
59 Y部
61 Z部
62 Y部
1~24 給糸順序
C シリンダー側
D ダイアル側
○ ダイアル側 ニット
× シリンダー側 ニット
¥ シリンダー側 タック
a 複合繊維
b ポリエステルマルチフィラメント
A 複合繊維(繊維A)56dtex/24fil
B ポリエチレンテレフタレートマルチフ
ラメント仮撚り加工糸(繊維B)
33dtex/36fil
C ポリウレタン弾性糸(繊維C)22dtex/1fil
以下、上記1~19に係る本発明の実施の形態に
ついて詳細に説明する。
本発明の布帛は、吸湿時における捲縮率HC(%
)と、乾燥時における捲縮率DC(%)との差(HC-DC)
0.5%以上である捲縮繊維Aが含まれることによ
り、吸湿時に捲縮繊維Aの捲縮率が向上する
とにより、捲縮繊維Aのみかけ長さが短くな
。その結果、吸湿時に布帛全体の面積が小
くなるため、布帛の空隙率が低下し布帛の
気性が低下する。一方、乾燥時には、捲縮
維Aの捲縮率が低下することにより、捲縮繊
維Aのみかけ長さが長くなる。その結果、乾
時に布帛全体の面積が大きくなるため、布
の空隙率が増大し布帛の通気性が向上する
ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、湿
65%RH環境下に24時間放置した後の状態であり
一方、吸湿時とは、試料を温度20℃、湿度90
%RH環境下に24時間放置した後の状態である。
ここで、吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮 率HCと、乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DC の差(HC-DC)が0.5%未満では、吸湿時に布帛の 気性があまり低下せず好ましくない。なお 乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCとして 50~80%の範囲内であることが好ましい。一方 吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCとして 60~90%の範囲内であることが好ましい。
前記捲縮繊維Aとしては、吸湿率が互いに 異なる2種成分とがサイドバイサイド型に接 された複合繊維であることが好ましい。さ に、吸湿率が低い成分がポリエステル成分 あり、一方、吸湿率が高い成分がポリアミ 成分であることが好ましい。具体的には、 下のようなポリエステル成分とポリアミド 分とがサイドバイサイド型に接合された複 繊維であって、潜在捲縮性能が発現してな 捲縮構造を有する捲縮繊維であることが好 しい。
すなわち、前記ポリアミド成分としては 主鎖中にアミド結合を有するポリマーであ 、例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン12 、ナイロン46、ナイロン66等が挙げられる。 にコスト面、汎用性、製糸性等の観点から イロン6、ナイロン66が好ましい。なお、こ らのポリアミド成分をベースに公知の成分 共重合せしめても良く、又はこれらのポリ ミド成分に酸化チタンやカーボンブラック の顔料、公知の抗酸化剤、帯電防止剤、耐 剤等を含有させても良い。
一方、前記ポリエステル成分は、そのポ エステルを構成する繰り返し単位中60~99.5モ ル%をエチレンテレフタレート単位が占め、0. 5~40モル%をエチレンイソフタレート単位が占 る共重合ポリエステルから構成されること 好ましい。通常、ポリエステルの熱収縮率 ポリアミドよりもかなり低いが、ポリエス ルとしてこのような共重合ポリエステルを 用することによりポリエステルの熱収縮率 ポリアミドに近づけることが可能となる。 の結果、乾燥時の捲縮曲がり構造において 吸湿時の捲縮曲がり構造において、膨潤し ポリアミド成分が外側に位置し、ポリエス ル成分が内側に位置する構造になりやすく り捲縮率が向上しやすい。ここで、エチレ テレフタレート単位が60モル%未満であると 得られる複合繊維の強伸度等の基本物性が 分に保持できないため好ましくない。エチ ンテレフタレート単位が99.5モル%を超えた 、エチレンイソフタレートが0.5モル%未満で ると、複合繊維が吸湿したときに捲縮率が まり向上せず(捲縮糸の見かけ長さが短くな らず)、布帛にしたときに十分な通気性の低 が得られないおそれがある。エチレンイソ タレートが40モル%を越えると、複合繊維の 伸度等の基本物性が保持できず、また熱安 性にも劣り、製糸工程において分解性異物 より紡糸口金部の濾過圧(パック圧)上昇が著 しくなるおそれがある。
かかるポリエステルは任意の方法で製造 れたものでよく、例えばポリエチレンテレ タレートについて説明すれば、テレフタル とエチレングリコールとを直接エステル化 応させる、テレフタル酸ジメチルの如きテ フタル酸の低級アルキルエステルとエチレ グリコールとを直接エステル化反応させる 又はテレフタル酸とエチレンオキサイドと 反応させるなどして、テレフタル酸のグリ ールエステル及び/又はその低重合体を生成 させる。次いでこの生成物を減圧下加熱して 所望の重合度になるまで重縮合反応させるこ とによって製造される。
なお、このポリエステルは、ポリエステ を構成するエチレンテレフタレート成分及 エチレンイソフタレート成分以外に、第三 分が共重合されていてもよく、第三成分は ジカルボン酸成分又はグリコール成分のい れでもよい。かかるジカルボン酸としては 例えば、フタル酸、ジブロモテレフタル酸 ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸 β-ヒドロキシエトキシ安息香酸の如き二官 性芳香族ジカルボン酸、セバシン酸、アジ ン酸、シュウ酸の如き二官能性脂肪族ジカ ボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等 を挙げることができる。また上記グリコール 成分の一部を他のグリコール成分で置き換え てもよく、かかるグリコール成分としては例 えばシクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ネオ ンチルグリコール,ビスフェノールA,ビスフ ノールS、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシ ェニル)プロパン、ビス(4-β-ヒドロキシエト シフェニル)スルホン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ -4-(2-ハイドロキシエトキシ)フェニル)プロパ の如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール 挙げられる。更に、上述のポリエステルに 要に応じて他のポリマーを少量ブレンド溶 したもの、ペンタエリスリトール、トリメ ロールプロパン、トリメリット酸等の鎖分 剤を少量使用したものであってもよい。こ ほか本発明のポリエステルは通常のポリエ テルと同様に二酸化チタン、カーボンブラ ク等の顔料他、従来公知の抗酸化剤、着色 止剤が添加されていても勿論良い。
該ポリエステル成分にはポリエーテルエ テルアミドが含まれることが好ましい。ポ エステル成分にポリエーテルエステルアミ が含まれていると、ポリエステル成分が柔 かくなり、吸湿時において、ポリアミド成 が膨潤する際にポリエステル成分が追従し すくなり、吸湿時に捲縮率が向上しやすく るため好ましい。該ポリエーテルエステル ミドのポリエステル成分への添加量はポリ ステル成分重量に対して5~55重量%であるこ が好ましい。5重量%未満では、複合繊維が吸 湿したときに、捲縮率があまり向上せず(捲 繊維の見かけ長さが短くなりにくく)、布帛 したときに十分な通気性の低下が得られな おそれがある。また、55重量%を超えると、 定的に紡糸ができなくなるおそれがある。
該ポリエーテルエステルアミドは、好ま くは、両末端にカルボキシル基を有する数 均分子量500~5,000のポリアミド(a)と数平均分 量1,600~3,000のビスフェノール類のエチレン キシド付加物(b)から誘導される。「誘導」 は両成分を反応させて得られるの意味であ 、共重合して得られるとも捉えることがで る。
両末端にカルボキシル基を有するポリア ド(a)は、ポリアミド部分と分子量調節剤か なる事が好ましい。そのポリアミド部分は( 1)ラクタム開環重合体、(2)アミノカルボン酸 重縮合体、若しくは(3)ジカルボン酸とジア ンの重縮合体の少なくともいずれか1つから なる。このうち、(1)のラクタムとしては、ブ チロラクタム、バレロラクタム、カプロラク タム、エナントラクタム、ラウロラクタム、 ウンデカノラクタムなどが挙げられる。(2)の アミノカルボン酸としては、ω-アミノカプロ ン酸、ω-アミノエナント酸、ω-アミノペルゴ ン酸、ω-アミノカプリン酸,11-アミノウンデ ン酸、12-アミノドデカン酸などが挙げられ 。(3)のジカルボン酸としては、アジピン酸 アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ 、ドデカンジ酸,イソフタル酸などが挙げら る。また(3)のジアミンとしては、テトラメ レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、 キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジ ミン、オクタメチレンジアミン、デカメチ ンジアミンなどが挙げられる。以上これら ラクタム、アミノカルボン酸、ジカルボン 、ジアミンを総称してポリアミド部分形成 モノマーと称する。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)のポリアミド部分形成性モノマ として例示したものは、2種以上を併用して もよい。これらのうち好ましいものは、カプ ロラクタム,12-アミノドデカン酸及びアジピ 酸-ヘキサメチレンジアミンであり、特に好 しいものは、カプロラクタムである。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)は、更に炭素数4~20のジカルボン 酸成分を分子量調整剤として使用し、これの 存在下に上記ポリアミド部分形成性モノマー を常法により開環重合あるいは重縮合させる ことによって得られる。炭素数4~20のジカル ン酸としては、コハク酸、グルタル酸、ア ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ ン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、若し はドデカンジ酸などの脂肪酸ジカルボン酸; レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、若 くはナフタレンジカルボン酸などの芳香族 カルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン 、若しくはジシクロヘキシル-4,4-ジカルボン 酸などの脂肪族ジカルボン酸;又は5-スルホイ ソフタル酸ナトリウム、若しくは5-スルホイ フタル酸カリウムなどの5-スルホイソフタ 酸アルカリ金属塩などが挙げられる。これ のうち、好ましいものは、脂肪族ジカルボ 酸、芳香族ジカルボン酸及び5-スルホイソフ タル酸アルカリ金属塩である。より好ましい ものはアジピン酸、テレフタル酸、5-スルホ ソフタル酸ナトリウムである。
ポリアミド部分形成性モノマーを常法に り開環重合あるいは重縮合させる際には、 の平均重合度は2~10である場合が好ましく、 より好ましくは平均重合度が3~8である。その 結果このポリアミド部分の数平均分子量は100 ~1,000、より好ましくは300~700である。
更に上記両末端にカルボキシル基を有す ポリアミド(a)は、分子量調整剤である炭素 4~20のジカルボン酸成分の両末端にポリアミ ド部分が付与されている成分、片末端にポリ アミド部分が付与されている成分、又は両末 端にポリアミド部分が付与されている成分及 び片末端にポリアミド部分が付与されている 成分の混合物であっても良い。混合物である 場合には、片末端にポリアミド部分が付与さ れている成分が1モルに対して、両末端にポ アミド部分が付与されている成分が1~10モル なるモル比が好ましい。より好ましくは片 端に付与されている成分1モルに対して、両 末端に付与されている成分3~8モルである。そ して両末端にカルボキシル基を有するように 上述のポリアミド部分形成性モノマーのカル ボキシル基を有する成分の量を適宜調整する 。ポリアミド部分形成性モノマーとしてラク タム及び/又はアミノカルボン酸のみ使用す ならば分子量調節剤がジカルボン酸成分な で、容易に両末端がカルボキシル基を有す ポリアミド(a)を製造することができる。ポ アミド部分形成性モノマーとしてジカルボ 酸とジアミンの重縮合体を用いる場合には 例えば重合体の最後にジカルボン酸を改め 反応させる等の方法を用いる事で両末端が ルボキシル基を有するポリアミド(a)を製造 ることができる。
上記両末端にカルボキシル基を有するポ アミド(a)の数平均分子量は、通常、500~5,000 好ましくは500~3,000である。数平均分子量が5 00未満ではポリエーテルエステルアミド自体 耐熱性が低下し、一方、5,000を超えると反 性が低下するためポリエーテルエステルア ド製造時に多大な時間を要する。数平均分 量をこの範囲とするためには、分子量調節 となる炭素数4~20のジカルボン酸成分の選択 ポリアミド部分の重合の際における反応条 を適宜設定することによって可能となる。
また、ビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)において、ビスフェノール類と ては、ビスフェノールA(4,4’-ジヒドロキシ フェニル-2,2-プロパン)、ビスフェノールF(4, 4’-ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフ ェノールS(4,4’-ジヒドロキシジフェニルスル ホン)及び4,4’-ジヒドロキシジフェニル-2,2- タンなどが挙げられ、これらのうちビスフ ノールAが好ましい。
上記のビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)は、これらのビスフェノール類 エチレンオキシドを常法により付加させる とにより得られる。また、エチレンオキシ と共に他のアルキレンオキシド(プロピレン オキシド、1,2-ブチレンオキシド、1,4-ブチレ オキシドなど)を併用することもできるが、 他のアルキレンオキシドの用いる量は用いる 全エチレンオキシドの重量に基づいて、通常 、10重量%以下である。
また上記付加物(b)はビスフェノール類の2 つのヒドロキシル基に対して、平均で20~70モ のエチレンオキシド、他のアルキレンオキ ド(以下、エチレンオキシド等という)が重 されている場合が好ましい。より好ましく 32~60モルのエチレンオキシド等が重合されて いる場合である。すなわちビスフェノールの 1つのヒドロキシル基に対して10~35モル、より 好ましくは16~30モル、更に好ましくは16~20モ のエチレンオキシド等が重合(付加)されてい る付加物であることである。
上記付加物(b)の数平均分子量は、通常、1 ,600~3,000であり、特にエチレンオキシド付加 ル数が32~60のものを使用することが好ましい 。数平均分子量が1,600未満では、帯電防止性 不十分となり、一方、3,000を超えると反応 が低下するためポリエーテルエステルアミ 製造時に多大な時間を要する。数平均分子 は、好ましくは1,800~2,400、エチレンオキシド 等の付加モル数は、さらに好ましくは32~40で る。数平均分子量をこの範囲にするには、 スフェノール類の分子量を考慮したうえで エチレンオキシド等の付加モル数をその調 することにより達成する事ができる。
以上の付加物(b)は、ポリエーテルエステ アミド中の上記(a)と(b)の合計重量に基づい 20~80重量%の範囲で用いられる。付加物(b)の が20重量%未満ではポリエーテルエステルア ドの帯電防止性が劣り、一方、80重量%を超 るとポリエーテルエステルアミドの耐熱性 低下するために好ましくない。より好まし は、付加物(b)は上記(a)と(b)の合計重量に基 いて40~70重量%の範囲で用いられる。
本発明に用いられるポリエーテルエステ アミドの相対粘度は、1.5~3.5(0.5重量%、m-ク ゾール溶液、25℃)、好ましくは、2.0~3.0であ 。1.5未満では、混練するベースポリマー成 (ポリアミド成分及びポリエステル成分)と 溶融粘度差が大きくなるために導管内や紡 パック内で滞留しやすくなり、長時間にわ る紡糸を実施すると吐出異常が起こりやす 、得られる複合繊維の品質が安定しない。 方、3.5を超える範囲では、製糸の際の断糸 原因となる。
該ポリエーテルエステルアミドのポリア ド成分への添加量は0重量%が最適である。 量でも添加すると、ポリアミド成分の吸湿 長性が低下し、本発明の目的である吸湿時 捲縮が発現してみかけ糸長が縮むという機 が損なわれる。
前記のサイドバイサイド型複合繊維にお ては、任意の繊度、断面形状、複合形態を ることができるが、単糸繊度としては、1.5~ 5.0dtex程度が適当である。さらに、本発明の 合繊維を中空複合繊維とすると湿度に対す 感度も大きく、かつ嵩高性も大きくなる。 た、ポリアミド成分とポリエステル成分の 合繊維の横断面における面積比は、ポリア ド成分/ポリエステル成分=30/70~70/30の範囲が ましく、より好ましくは40/60~60/40の範囲で る。
前記の複合繊維を単糸数本のマルチフィ メントとした場合の、そのマルチフィラメ トの総繊度は特に限定されないが、通常の 料用素材として用いられる40~200dtexの範囲で 用いることができる。なお、必要に応じて交 絡処理が施されていてもよい。
前記の複合繊維は潜在捲縮性能を有して り、後記のように、染色加工等で熱処理を けると潜在捲縮性能が発現する。そして吸 時に、ポリアミド成分が膨潤、伸張し、ポ エステル成分はほとんど長さ変化を起こさ いため、捲縮率が向上する(捲縮繊維Aの見 けの長さが短くなる。)。一方、乾燥時には リアミド成分が収縮し、ポリエステル成分 ほとんど長さ変化を起こさないため、捲縮 が低下する(捲縮繊維Aの見かけの長さが長 なる。)。
前記の捲縮繊維Aは、吸湿時に、容易に捲 縮率が向上する上で、無撚糸、または300T/m以 下の撚りが施された甘撚り糸であることが好 ましい。特に、無撚糸であることが好ましい 。強撚糸のように、強い撚りが付与されてい ると、吸湿時に捲縮率が向上しにくく好まし くない。なお、交絡数が20~60ケ/m程度となる うにインターレース空気加工および/または 常の仮撚捲縮加工が施されていてもさしつ えない。
本発明の布帛において、前記の捲縮繊維A が布帛重量に対して10重量%以上含まれている ことが好ましい。布帛が前記の捲縮繊維Aの で構成されていてもよいし、前記の捲縮繊 A以外に、他の繊維として非捲縮または吸湿 に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維Bが 含まれていてもよい。かかる繊維Bは1種類で よいし、2種類以上であってもよい。ここで 、「吸湿時に捲縮率が変化しない」とは、吸 湿時における捲縮率HCと乾燥時における捲縮 DCとの差(HC-DC)が0.5%未満のものをいう。
かかる繊維Bとしては、ポリエチレンタレ フタレート、ポリトリメチレンテレフタレー ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ ステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミ ド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ オレフィン、アクリル、パラ型もしくはメタ 型アラミド、およびそれらの変性合成繊維、 天然繊維、再生繊維、半合成繊維、ポリウレ タン系弾性糸、非吸水性ポリエーテルエステ ル系弾性糸、吸水性ポリエーテルエステル系 弾性糸など衣料に適した繊維であれば自由に 選択できる。なかでも、吸湿時の寸法安定性 や、前記捲縮繊維Aとの相性(混繊性、交編・ 織性、染色性)の点で、ポリエチレンテレフ タレート、ポリプロピレンテレフタレート、 ポリブチレンタレフタレートや、これらに前 記共重合成分が共重合された変性ポリエステ ルからなるポリエステル繊維が好適である。 また、繊維Bが、ポリウレタン系弾性糸、非 水性ポリエーテルエステル系弾性糸、吸水 ポリエーテルエステル系弾性糸などの破断 度300%以上の弾性繊維であると、弾性繊維の 性回復性能を利用して布帛の密度を上げ、 燥時の通気性を下げることができ好ましい 例えば、弾性繊維を伸長させた状態で布帛 製編織すると、弾性繊維の弾性回復作用に り収縮するため布帛の密度が向上する。ま 、かかる繊維Bの単糸繊度、単糸数(フィラ ント数)としては特に限定されないが、布帛 吸水性を高め、吸湿時に通気性を性能よく げる上で、単糸繊度0.1~5dtex(より好ましくは 1dtex以下、さらに好ましくは0.1~1dtex)、単糸数 1~200本(より好ましくは30本以上、さらに好ま くは30~100本)の範囲内であることが好ましい 。特に、単糸繊度1dtex以下かつ単糸数30本以 のマルチフィラメントが好ましい。また、 絡数が20~60ケ/m程度となるようにインターレ ス空気加工および/または、捲縮率が5~40%と るよう通常の仮撚捲縮加工が施されていて さしつかえない。
本発明の布帛において、布帛の構造とし は、その織編組織、層数は特に限定される のではない。例えば、平織、綾織、サテン どの織組織や、天竺、スムース、フライス 鹿の子、そえ糸編、デンビー、ハーフなど 編組織が好適に例示されるが、これらに限 されるものではない。層数も単層でもよい 、2層以上の多層であってもよい。
本発明の布帛において、前記の吸湿時に 縮率が向上する捲縮繊維Aと、非捲縮または 吸湿時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊 維Bとが含まれる場合の、前記捲縮繊維Aと繊 Bの配置の好ましい実施態様について下記に 説明する。
まず、実施態様(1)において、前記捲縮繊 Aと繊維Bとが引き揃えられて、織物の経糸 よび/または緯糸、または編物に配されてい 。かかる構造では、吸湿時に捲縮繊維Aのみ かけ長さが短くなるため、布帛の密度が向上 し(空隙率が低下し)通気性が低下する。
次に、実施態様(2)において、前記捲縮繊 Aと繊維Bとが布帛の構成糸条として、両者 交互に配されている。その際、捲縮繊維Aと 維Bとが1本交互、複数本交互、1本:複数本交 互、複数本:1本交互、これらの組合せなどい れの配置であってもよい。かかる構造では 吸湿時に捲縮繊維Aのみかけ長さが短くなる ため、布帛の密度が向上し(空隙率が低下し) 気性が低下する。
次に、実施態様(3)において、前記捲縮繊 Aと繊維Bとが、捲縮繊維Aが芯部に位置しか 繊維Bが鞘部に位置する芯鞘型複合糸として 布帛に含まれる。かかる構造では、吸湿時に 捲縮繊維Aのみかけ長さが短くなるため、布 の密度が向上し(空隙率が低下し)通気性が低 下する。
次に、実施態様(4)において、布帛が2層以 上の多層構造を有する多層構造布帛であって 、少なくとも1層において該層を構成する総 維重量のうち30重量%以上が前記捲縮繊維Aで る。かかる構造では、吸湿時に捲縮繊維Aの みかけ長さが短くなるため、布帛の密度が向 上し(空隙率が低下し)通気性が低下する。
本発明の布帛は、例えば下記の製造方法 よって容易に得ることができる。
まず、すなわち、前記のポリアミド成分 ポリエステル成分とをサイドバイサイド型 複合紡糸する。その際、例えば、特開2000-14 4518号公報に記載されているような、高粘度 分側と低粘度成分側の吐出孔を分離し、か 高粘度側の吐出線速度を小さくした(吐出断 積を大きくした)紡糸口金を用い、高粘度側 吐出孔に溶融ポリエステルを通過させ低粘度 側吐出孔側に溶融ポリアミドを通過させて接 合させ、冷却固化させる方法によって紡糸糸 条を得ることができる。なお本発明において は、この際に紡糸口金を適切に設計する事に より、サイドバイサイド型の中空複合繊維と しても良い。紡糸して得られた糸条は、一旦 巻き取った後これを延伸して更に必要に応じ て熱処理を行う、いわゆる別延方式のほか、 未延伸糸を一旦巻き取らないで延伸して更に 必要に応じて熱処理を行う、いわゆる直延方 式のどちらの方法も採用することができる。 上記紡糸における紡糸速度としては、例えば 通常採用されている1000~3500m/分程度の紡糸速 のものを採用することができる。また、延 、熱処理は、延伸後の切断伸度が10~60%、通 は20~45%程度になるように条件を設定するの 、捲縮の発現、製織編性などから好ましい
次いで、前記複合繊維単独で用いるか、 たは前記複合繊維と、非捲縮または吸湿時 捲縮率が変化しない繊維Bとを同時に用いて 布帛を織編成した後、染色加工を施し、染色 加工の際の熱により前記複合繊維の潜在捲縮 を発現させる(捲縮繊維Aとする)。
ここで、布帛を織編成する際、織編組織 特に限定されず、前述のものを適宜選定す ことができる。
前記染色加工の温度としては100~140℃(よ 好ましくは110~135℃)、時間としてはトップ温 度のキープ時間が5~40分の範囲内であること 好ましい。かかる条件で、布帛に染色加工 施すことにより、前記複合繊維は、ポリエ テル成分とポリアミド成分との熱収縮差に り捲縮を発現する。
染色加工が施された布帛には、通常、乾 ファイナルセットが施される。その際、乾 ファイナルセットの温度としては120~200℃( り好ましくは140~180℃)、時間としては1~3分の 範囲内であることが好ましい。かかる、乾熱 ファイナルセットの温度が120℃よりも低いと 、染色加工時に発生したシワが残り易く、ま た、仕上がり製品の寸法安定性が悪くなるお それがある。逆に、該乾熱ファイナルセット の温度が200℃よりも高いと、染色加工の際に 発現した複合繊維の捲縮が低下したり、繊維 が硬化し生地の風合いが硬くなるおそれがあ る。
かくして得られた布帛において、乾燥時の
気性を小さくして防風性や耐漏水性を高め
上で布帛が下記に定義するカバーファクタ
CF(乾燥時)が2000~4500の範囲内の織物であるか
、40ウエール/2.54cm以上(より好ましくは、50ウ
エール/2.54cm以上)かつ50コース/2.54cm以上(より
好ましくは、60コース/2.54cm以上)の編物であ
ことが好ましい。
CF=(DWp/1.1) 1/2
×MWp+(DWf/1.1) 1/2
×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密
度(本/2.54cm)、DWf
は緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)
である。
また、布帛にさらに加熱加圧加工(カレン ダー加工)や撥水加工を施すと、乾燥時の通 性が小さくなり防風性や耐漏水性が高まり ましい。さらに、常法のアルカリ減量加工 吸水加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるいは 菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射 、マイナスイオン発生剤等の機能を付与す 各種加工を付加適用してもよい。
かくして得られた布帛において、布帛中 吸湿時に捲縮率が向上する(みかけ長さが短 くなる。)繊維が含まれているので、吸湿時 布帛の密度が向上し(空隙率が低下し)通気性 が低下する。一方、乾燥時には布帛の密度が 低下し(空隙率が向上し)通気性が向上する。
その際、乾燥時における布帛の通気性が50cc
/cm 2
/s以下(好ましくは40cc/cm 2
/s以下)であることが好ましい。また、下記式
で定義する、吸湿時における布帛の通気性低
下率が10%以上(好ましくは30%以上、より好ま
くは35%以上)であることが好ましい。
通気性低下率(%)=(APD-APH)/APD×100
ただし、APDは乾燥時における布帛の通気性(cc
/cm 2
/s)であり、APHは吸湿時における布帛の通気性
(cc/cm 2
/s)である。
また、本発明の布帛は、吸湿時に織編密度
向上するため優れた耐漏水性を有する。そ
際、布帛の漏水性が2000cc以下であることが
ましい。
ただし、漏水性はJIS L 1092、6.3(雨試験A法)の
ブンデスマン雨試験装置を用いて、総水量7L/
minに設定し10分間の漏水量を測定するものと
る。
また、本発明によれば、前記の布帛を用 てなる、アウター用衣料、スポーツ用衣料 およびインナー用衣料からなる群より選択 れる繊維製品が提供される。かかる繊維製 には前記の布帛が含まれ、吸湿時に通気性 低下するので、かかる繊維製品を着用する 、雨や雪が繊維製品にかかった際に繊維製 の保温性が向上したり、耐漏水性が向上す という効果が得られる。
以下、上記20~28に係る本発明の実施の形 について詳細に説明する。
本発明の布帛は、湿潤時に捲縮率が向上 る捲縮繊維A(以下、単に「捲縮繊維A」また 「繊維A」ということもある。)と、非捲縮 たは湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有 る繊維B(以下、単に「繊維B」ということも る。)とで構成される必要がある。布帛が発 や降雨により吸湿すると、布帛に含まれる 縮繊維Aだけが捲縮量が向上することにより 見かけ長さが短くなる。その結果、吸湿時に 布帛の厚さが部分的に厚くなる(すなわち凹 が発現する。)ので、布帛と肌との間に空隙 でき防透性が向上する。
その際、該布帛の乾燥時における厚さ(TD)お
よび湿潤時における厚さ(TW)から下記式によ
厚さ変化率を算出したとき、該厚さ変化率
5%以上(好ましくは10~100%)であることが肝要で
ある。かかる厚さ変化率の差が5%未満である
、吸湿時に防透性を十分に発現させること
できず好ましくない。
厚さ変化率(%)=((TW-TD)/TD)×100
ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を
度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後
状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時
おける厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH
環境下に24時間放置した後の状態での布帛の
さである。また、厚さは図4に示すように布
帛の最高部と最低部との距離Hを測定するも
とする。なお、厚さは、例えば超高精密レ
ザー変位計(キーエンス社製、モデルLC-2400)
用いて測定することができる。
また、本発明において「吸湿時に捲縮率 向上する」とは湿潤時における捲縮率HCと 燥時における捲縮率DCとの差(HC-DC)が0.5%以上 あることである。ただし、乾燥時とは、試 を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置し 後の状態であり、一方、吸湿時とは、試料 温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した の状態である。
本発明において、捲縮繊維Aは吸湿時に捲 縮率が向上する繊維であれば特に限定されな いが、ポリエステル成分とポリアミド成分と がサイドバイサイド型に接合された複合繊維 であって、潜在捲縮性能が発現してなる捲縮 構造を有する捲縮繊維であることが好ましい 。
ここで、前記ポリアミド成分としては、 鎖中にアミド結合を有するポリマーであり 例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン12、 ナイロン46、ナイロン66等が挙げられる。特 コスト面、汎用性、製糸性等の観点からナ ロン6、ナイロン66が好ましい。なお、これ のポリアミド成分をベースに公知の成分を 重合せしめても良く、又はこれらのポリア ド成分に酸化チタンやカーボンブラック等 顔料、公知の抗酸化剤、帯電防止剤、耐光 等を含有させても良い。
一方、前記ポリエステル成分は、そのポ エステルを構成する繰り返し単位中60~99.5モ ル%をエチレンテレフタレート単位が占め、0. 5~40モル%をエチレンイソフタレート単位が占 る共重合ポリエステルから構成されること 好ましい。通常、ポリエステルの熱収縮率 ポリアミドよりもかなり低いが、ポリエス ルとしてこのような共重合ポリエステルを 用することによりポリエステルの熱収縮率 ポリアミドに近づけることが可能となる。 の結果、吸湿時の捲縮曲がり構造において 膨潤したポリアミド成分が外側に位置し、 リエステル成分が内側に位置する構造にな やすくなり捲縮率が増大しやすい。ここで エチレンテレフタレート単位が60モル%未満 あると、得られる複合繊維の強伸度等の基 物性が十分に保持できないため好ましくな 。エチレンテレフタレート単位が99.5モル% 超えたり、エチレンイソフタレートが0.5モ %未満であると、複合繊維が吸湿したときに 縮率があまり増大せず(捲縮糸の見かけ長さ が短くならず)、布帛にしたときに十分な防 性が発現しないおそれがある。エチレンイ フタレートが40モル%を越えると、複合繊維 強伸度等の基本物性が保持できず、また熱 定性にも劣り、製糸工程において分解性異 により紡糸口金部の濾過圧(パック圧)上昇が 著しくなるおそれがある。
かかるポリエステルは任意の方法で製造 れたものでよく、例えばポリエチレンテレ タレートについて説明すれば、テレフタル とエチレングリコールとを直接エステル化 応させる、テレフタル酸ジメチルの如きテ フタル酸の低級アルキルエステルとエチレ グリコールとを直接エステル化反応させる 又はテレフタル酸とエチレンオキサイドと 反応させるなどして、テレフタル酸のグリ ールエステル及び/又はその低重合体を生成 させる。次いでこの生成物を減圧下加熱して 所望の重合度になるまで重縮合反応させるこ とによって製造される。
なお、このポリエステルは、ポリエステ を構成するエチレンテレフタレート成分及 エチレンイソフタレート成分以外に、第三 分が共重合されていてもよく、第三成分は ジカルボン酸成分又はグリコール成分のい れでもよい。かかるジカルボン酸としては 例えば、フタル酸、ジブロモテレフタル酸 ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸 β-ヒドロキシエトキシ安息香酸の如き二官 性芳香族ジカルボン酸、セバシン酸、アジ ン酸、シュウ酸の如き二官能性脂肪族ジカ ボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等 を挙げることができる。また上記グリコール 成分の一部を他のグリコール成分で置き換え てもよく、かかるグリコール成分としては例 えばシクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ネオ ンチルグリコール,ビスフェノールA,ビスフ ノールS、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシ ェニル)プロパン、ビス(4-β-ヒドロキシエト シフェニル)スルホン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ -4-(2-ハイドロキシエトキシ)フェニル)プロパ の如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール 挙げられる。更に、上述のポリエステルに 要に応じて他のポリマーを少量ブレンド溶 したもの、ペンタエリスリトール、トリメ ロールプロパン、トリメリット酸等の鎖分 剤を少量使用したものであってもよい。こ ほか本発明のポリエステルは通常のポリエ テルと同様に二酸化チタン、カーボンブラ ク等の顔料他、従来公知の抗酸化剤、着色 止剤が添加されていても勿論良い。
該ポリエステル成分にはポリエーテルエ テルアミドが含まれることが好ましい。ポ エステル成分にポリエーテルエステルアミ が含まれていると、ポリエステル成分が柔 かくなり、吸湿時において、ポリアミド成 が膨潤する際にポリエステル成分が追従し すくなり、吸湿時に捲縮率が増大しやすく るため好ましい。該ポリエーテルエステル ミドのポリエステル成分への添加量はポリ ステル成分重量に対して5~55重量%であるこ が好ましい。5重量%未満では、複合繊維が吸 湿したときに、捲縮率があまり増大せず(捲 繊維の見かけ長さが短くなりにくく)、布帛 したときに十分な防透性が得られないおそ がある。また、55重量%を超えると、安定的 紡糸ができなくなるおそれがある。
該ポリエーテルエステルアミドは、好ま くは、両末端にカルボキシル基を有する数 均分子量500~5,000のポリアミド(a)と数平均分 量1,600~3,000のビスフェノール類のエチレン キシド付加物(b)から誘導される。「誘導」 は両成分を反応させて得られるの意味であ 、共重合して得られるとも捉えることがで る。
両末端にカルボキシル基を有するポリア ド(a)は、ポリアミド部分と分子量調節剤か なる事が好ましい。そのポリアミド部分は( 1)ラクタム開環重合体、(2)アミノカルボン酸 重縮合体、若しくは(3)ジカルボン酸とジア ンの重縮合体の少なくともいずれか1つから なる。このうち、(1)のラクタムとしては、ブ チロラクタム、バレロラクタム、カプロラク タム、エナントラクタム、ラウロラクタム、 ウンデカノラクタムなどが挙げられる。(2)の アミノカルボン酸としては、ω-アミノカプロ ン酸、ω-アミノエナント酸、ω-アミノペルゴ ン酸、ω-アミノカプリン酸,11-アミノウンデ ン酸、12-アミノドデカン酸などが挙げられ 。(3)のジカルボン酸としては、アジピン酸 アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ 、ドデカンジ酸,イソフタル酸などが挙げら る。また(3)のジアミンとしては、テトラメ レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、 キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジ ミン、オクタメチレンジアミン、デカメチ ンジアミンなどが挙げられる。以上これら ラクタム、アミノカルボン酸、ジカルボン 、ジアミンを総称してポリアミド部分形成 モノマーと称する。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)のポリアミド部分形成性モノマ として例示したものは、2種以上を併用して もよい。これらのうち好ましいものは、カプ ロラクタム,12-アミノドデカン酸及びアジピ 酸-ヘキサメチレンジアミンであり、特に好 しいものは、カプロラクタムである。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)は、更に炭素数4~20のジカルボン 酸成分を分子量調整剤として使用し、これの 存在下に上記ポリアミド部分形成性モノマー を常法により開環重合あるいは重縮合させる ことによって得られる。炭素数4~20のジカル ン酸としては、コハク酸、グルタル酸、ア ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ ン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、若し はドデカンジ酸などの脂肪酸ジカルボン酸; レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、若 くはナフタレンジカルボン酸などの芳香族 カルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン 、若しくはジシクロヘキシル-4,4-ジカルボン 酸などの脂肪族ジカルボン酸;又は5-スルホイ ソフタル酸ナトリウム、若しくは5-スルホイ フタル酸カリウムなどの5-スルホイソフタ 酸アルカリ金属塩などが挙げられる。これ のうち、好ましいものは、脂肪族ジカルボ 酸、芳香族ジカルボン酸及び5-スルホイソフ タル酸アルカリ金属塩である。より好ましい ものはアジピン酸、テレフタル酸、5-スルホ ソフタル酸ナトリウムである。
ポリアミド部分形成性モノマーを常法に り開環重合あるいは重縮合させる際には、 の平均重合度は2~10である場合が好ましく、 より好ましくは平均重合度が3~8である。その 結果このポリアミド部分の数平均分子量は100 ~1,000、より好ましくは300~700である。
更に上記両末端にカルボキシル基を有す ポリアミド(a)は、分子量調整剤である炭素 4~20のジカルボン酸成分の両末端にポリアミ ド部分が付与されている成分、片末端にポリ アミド部分が付与されている成分、又は両末 端にポリアミド部分が付与されている成分及 び片末端にポリアミド部分が付与されている 成分の混合物であっても良い。混合物である 場合には、片末端にポリアミド部分が付与さ れている成分が1モルに対して、両末端にポ アミド部分が付与されている成分が1~10モル なるモル比が好ましい。より好ましくは片 端に付与されている成分1モルに対して、両 末端に付与されている成分3~8モルである。そ して両末端にカルボキシル基を有するように 上述のポリアミド部分形成性モノマーのカル ボキシル基を有する成分の量を適宜調整する 。ポリアミド部分形成性モノマーとしてラク タム及び/又はアミノカルボン酸のみ使用す ならば分子量調節剤がジカルボン酸成分な で、容易に両末端がカルボキシル基を有す ポリアミド(a)を製造することができる。ポ アミド部分形成性モノマーとしてジカルボ 酸とジアミンの重縮合体を用いる場合には 例えば重合体の最後にジカルボン酸を改め 反応させる等の方法を用いる事で両末端が ルボキシル基を有するポリアミド(a)を製造 ることができる。
上記両末端にカルボキシル基を有するポ アミド(a)の数平均分子量は、通常、500~5,000 好ましくは500~3,000である。数平均分子量が5 00未満ではポリエーテルエステルアミド自体 耐熱性が低下し、一方、5,000を超えると反 性が低下するためポリエーテルエステルア ド製造時に多大な時間を要する。数平均分 量をこの範囲とするためには、分子量調節 となる炭素数4~20のジカルボン酸成分の選択 ポリアミド部分の重合の際における反応条 を適宜設定することによって可能となる。
また、ビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)において、ビスフェノール類と ては、ビスフェノールA(4,4’-ジヒドロキシ フェニル-2,2-プロパン)、ビスフェノールF(4, 4’-ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフ ェノールS(4,4’-ジヒドロキシジフェニルスル ホン)及び4,4’-ジヒドロキシジフェニル-2,2- タンなどが挙げられ、これらのうちビスフ ノールAが好ましい。
上記のビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)は、これらのビスフェノール類 エチレンオキシドを常法により付加させる とにより得られる。また、エチレンオキシ と共に他のアルキレンオキシド(プロピレン オキシド、1,2-ブチレンオキシド、1,4-ブチレ オキシドなど)を併用することもできるが、 他のアルキレンオキシドの用いる量は用いる 全エチレンオキシドの重量に基づいて、通常 、10重量%以下である。
また上記付加物(b)はビスフェノール類の2 つのヒドロキシル基に対して、平均で20~70モ のエチレンオキシド、他のアルキレンオキ ド(以下、エチレンオキシド等という)が重 されている場合が好ましい。より好ましく 32~60モルのエチレンオキシド等が重合されて いる場合である。すなわちビスフェノールの 1つのヒドロキシル基に対して10~35モル、より 好ましくは16~30モル、更に好ましくは16~20モ のエチレンオキシド等が重合(付加)されてい る付加物であることである。
上記付加物(b)の数平均分子量は、通常、1 ,600~3,000であり、特にエチレンオキシド付加 ル数が32~60のものを使用することが好ましい 。数平均分子量が1,600未満では、帯電防止性 不十分となり、一方、3,000を超えると反応 が低下するためポリエーテルエステルアミ 製造時に多大な時間を要する。数平均分子 は、好ましくは1,800~2,400、エチレンオキシド 等の付加モル数は、さらに好ましくは32~40で る。数平均分子量をこの範囲にするには、 スフェノール類の分子量を考慮したうえで エチレンオキシド等の付加モル数をその調 することにより達成する事ができる。
以上の付加物(b)は、ポリエーテルエステ アミド中の上記(a)と(b)の合計重量に基づい 20~80重量%の範囲で用いられる。付加物(b)の が20重量%未満ではポリエーテルエステルア ドの帯電防止性が劣り、一方、80重量%を超 るとポリエーテルエステルアミドの耐熱性 低下するために好ましくない。より好まし は、付加物(b)は上記(a)と(b)の合計重量に基 いて40~70重量%の範囲で用いられる。
本発明に用いられるポリエーテルエステ アミドの相対粘度は、1.5~3.5(0.5重量%、m-ク ゾール溶液、25℃)、好ましくは、2.0~3.0であ 。1.5未満では、混練するベースポリマー成 (ポリアミド成分及びポリエステル成分)と 溶融粘度差が大きくなるために導管内や紡 パック内で滞留しやすくなり、長時間にわ る紡糸を実施すると吐出異常が起こりやす 、得られる複合繊維の品質が安定しない。 方、3.5を超える範囲では、製糸の際の断糸 原因となる。
該ポリエーテルエステルアミドのポリア ド成分への添加量は0重量%が最適である。 量でも添加すると、ポリアミド成分の吸湿 長性が低下し、本発明の目的である吸湿時 捲縮が発現してみかけ糸長が縮むという機 が損なわれる。
前記のサイドバイサイド型複合繊維にお ては、任意の繊度、断面形状、複合形態を ることができるが、単糸繊度としては、1.5~ 5.0dtex程度が適当である。さらに、本発明の 合繊維を中空複合繊維とすると湿度に対す 感度も大きく、かつ嵩高性も大きくなる。 た、ポリアミド成分とポリエステル成分の 合繊維の横断面における面積比は、ポリア ド成分/ポリエステル成分=30/70~70/30の範囲が ましく、より好ましくは40/60~60/40の範囲で る。
前記の複合繊維を単糸数本のマルチフィ メントとした場合の、そのマルチフィラメ トの総繊度は特に限定されないが、通常の 料用素材として用いられる40~200dtexの範囲で 用いることができる。なお、必要に応じて交 絡処理が施されていてもよい。
前記の複合繊維は潜在捲縮性能を有して り、後記のように、染色加工等で熱処理を けると潜在捲縮性能が発現する。そして吸 時に、ポリアミド成分が膨潤、伸張し、ポ エステル成分はほとんど長さ変化を起こさ いため、捲縮率が向上する(捲縮繊維Aの見 けの長さが短くなる。)。一方、乾燥時には リアミド成分が収縮し、ポリエステル成分 ほとんど長さ変化を起こさないため、捲縮 が低下する(捲縮繊維Aの見かけの長さが長 なる。)。
前記の捲縮繊維Aは、吸湿時に、容易に捲 縮率が向上する上で、無撚糸、または300T/m以 下の撚りが施された甘撚り糸であることが好 ましい。特に、無撚糸であることが好ましい 。強撚糸のように、強い撚りが付与されてい ると、吸湿時に捲縮率が向上しにくく好まし くない。なお、交絡数が20~60ケ/m程度となる うにインターレース空気加工および/または 常の仮撚捲縮加工が施されていてもさしつ えない。
一方、非捲縮または吸湿時に捲縮率が変 しない捲縮を有する繊維Bとしては、非捲縮 繊維または吸湿時に捲縮率が変化しない捲縮 を有する繊維であれば特に限定されない。こ こで、「吸湿時に捲縮率が変化しない」とは 、吸湿時における捲縮率HCと乾燥時における 縮率DCとの差(HC-DC)が0.5%未満のものをいう。
かかる繊維Bとしては、ポリエチレンタレ フタレート、ポリトリメチレンテレフタレー ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ ステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミ ド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ オレフィン、アクリル、パラ型もしくはメタ 型アラミド、およびそれらの変性合成繊維、 天然繊維、再生繊維、半合成繊維、ポリウレ タン系弾性糸、ポリエーテルエステル系弾性 糸など衣料に適した繊維であれば自由に選択 できる。なかでも、吸湿時の寸法安定性や、 前記捲縮繊維Aとの相性(混繊性、交編・交織 、染色性)の点で、ポリエチレンテレフタレ ート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ ブチレンタレフタレートや、これらに前記共 重合成分が共重合された変性ポリエステルか らなるポリエステル繊維が好適である。また 、かかる繊維Bの単糸繊度、単糸数(フィラメ ト数)としては特に限定されないが、布帛の 吸水性を高め、湿潤時に凹凸を性能よく発現 させる上で、単糸繊度0.1~5dtex(より好ましく 0.5~2dtex)、単糸数20~200本(より好ましくは30~100 本)の範囲内であることが好ましい。なお、 絡数が20~60ケ/m程度となるようにインターレ ス空気加工および/または通常の仮撚捲縮加 工が施されていてもさしつかえない。
本発明の布帛には、前記の吸湿時に捲縮 が向上する捲縮繊維Aと、非捲縮または吸湿 時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維B が含まれる。
布帛の構造としては、その織編組織、層 は特に限定されるものではない。例えば、 織、綾織、サテンなどの織組織や、天竺、 ムース、フライス、鹿の子、そえ糸編、デ ビー、ハーフなどの編組織が好適に例示さ るが、これらに限定されるものではない。 数も単層でもよいし、2層以上の多層であっ てもよい。
ここで、吸湿により布帛に凹凸が発現す 理由は、布帛が、吸湿により寸法変化(収縮 )する部分と吸湿しても寸法変化しないか寸 変化量が小さい部分とからなり、前者が吸 により寸法変化するのに対し、後者が寸法 化しないか寸法変化量が小さく、吸湿時に 者が凸部として凹凸が発現するためであり 吸湿により凹凸を効果的に発現させるため は、前記捲縮繊維Aと繊維Bとを適切に配置さ せることが重要である。
本発明の布帛中に含まれる前記捲縮繊維A と繊維Bの配置の好ましい実施態様について 記に説明する。
まず実施態様(1)において、布帛が、前記 縮繊維Aのみで構成される部分(Y部)と、前記 繊維Bのみで構成される部分(Z部)とを有し、 記Y部が経方向および/または緯方向に連続的 につながっている。
かかる構造では、吸湿時において、Y部が Z部に比べ寸法変化(収縮)しやすく、かつ布帛 中においてY部が経方向および/または緯方向 連続的につながっているため、Z部が凸部と なって凹凸が発現する。
その際、Y部が経方向および/または緯方 に連続的につながるパターンとしては、特 限定されないが、例えば、ボーダーパター 、ストライプパターン、格子パターン、図5 模式的に示すダイヤ柄パターン、市松格子 パターンなどが例示される。
前記Z部とY部との面積比は特に限定され いが、布帛の寸法安定性の点で(Z部:Y部)で10: 90~90:10(より好ましくは、20:80~80:20)の範囲内で あることが好ましい。
前記Y部同士は布帛中において、Z部により 絶している。その際、Y部1ヶ所の面積は特に 限定されないが、0.01~4.0cm 2 (より好ましくは、0.1~1.0cm 2 )の範囲内であることが、発汗時に衣服と肌 のベトツキを防ぐ上で好ましい。一方Z部の 巾としては、0.5~100mmの範囲内であることが ましい。
次に実施態様(2)において、布帛が、前記 維Bのみで構成される部分(Z部)と、前記捲縮 繊維Aと前記繊維Bとで構成される部分(X部)と 有し、前記X部が経方向および/または緯方 に連続的につながっている。
かかる構造では、X部がZ部に比べ湿潤時 寸法変化しやすく、かつ布帛中においてX部 経方向および/または緯方向に連続的につな がっているため、Z部が凸部となって凹凸が 現する。その際、X部がつながるパターンや 両者の面積比は実施態様(1)と同程度でよい
次に実施態様(3)において、布帛が、前記 縮繊維Aと前記繊維Bとで構成される部分(X部 )と、前記捲縮繊維Aのみで構成される部分(Y )とを有し、該布帛において前記Y部が経方向 および/または緯方向に連続的につながって る。
かかる構造では、Y部がX部に比べ湿潤時 寸法変化しやすく、かつ布帛中においてY部 経方向および/または緯方向に連続的につな がっているため、X部が凸部となって凹凸が 現する。その際、Y部がつながるパターンや 両者の面積比は実施態様(1)と同程度でよい
次に実施態様(4)において、布帛が、前記 縮繊維Aと前記繊維Bとで構成される部分(X部 )と、前記捲縮繊維Aのみで構成される部分(Y )と、前記繊維Bのみで構成される部分(Z部)と を有し、前記Y部が経方向および/または緯方 に連続的につながっている。
かかる構造では、Y部が他の部(X部またはZ 部)に比べ湿潤時に寸法変化しやすく、かつ 帛中においてY部が経方向および/または緯方 向に連続的につながっているため、他の部(X またはY部)が凸部となって凹凸が発現する その際、Y部がつながるパターンや、Y部と他 の部との面積比は実施態様(1)と同程度でよい 。
次に実施態様(5)において、布帛が2層以上 からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aと 維Bとで構成される層と、前記繊維Bのみで構 成される層を有し、かつ前者の層と後者の層 とが部分的に結接している。
かかる構造では、捲縮繊維Aと繊維Bとで 成される層は、繊維Bのみで構成される層に べ吸湿による寸法変化が大きく、繊維Bのみ で構成される層の中で捲縮繊維Aと繊維Bとで 成される層と結接されていない部分が凸部 なり凹凸が発現する。
次に実施態様(6)において、布帛が2層以上 からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aと 維Bとで構成される層と、前記捲縮繊維Aのみ で構成される層を有し、かつ前者の層と後者 の層とが部分的に結接している。
かかる構造では、前記捲縮繊維Aのみで構 成される層は、前記捲縮繊維Aと繊維Bとで構 される層に比べ吸湿による寸法変化が大き 、前記捲縮繊維Aと繊維Bとで構成される層 中で前記捲縮繊維Aのみで構成される層と結 されていない部分が凸部となり凹凸が発現 る。
次に実施態様(7)において、布帛が2層以上 からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aの で構成される層と、前記繊維Bのみで構成さ る層を有し、かつ前者の層と後者の層とが 分的に結接している。
かかる構造では、前記捲縮繊維Aのみで構 成される層は、前記繊維Bのみで構成される に比べ吸湿による寸法変化が大きく、前記 維Bのみで構成される層の中で前記捲縮繊維A のみで構成される層と結接されていない部分 が凸部となり凹凸が発現する。
本発明の布帛は、例えば下記の製造方法 よって容易に得ることができる。
まず、すなわち、前記のポリアミド成分 ポリエステル成分とをサイドバイサイド型 複合紡糸する。その際、例えば、特開2000-14 4518号公報に記載されているような、高粘度 分側と低粘度成分側の吐出孔を分離し、か 高粘度側の吐出線速度を小さくした(吐出断 積を大きくした)紡糸口金を用い、高粘度側 吐出孔に溶融ポリエステルを通過させ低粘度 側吐出孔側に溶融ポリアミドを通過させて接 合させ、冷却固化させる方法によって紡糸糸 条を得ることができる。なお本発明において は、この際に紡糸口金を適切に設計する事に より、サイドバイサイド型の中空複合繊維と しても良い。紡糸して得られた糸条は、一旦 巻き取った後これを延伸して更に必要に応じ て熱処理を行う、いわゆる別延方式のほか、 未延伸糸を一旦巻き取らないで延伸して更に 必要に応じて熱処理を行う、いわゆる直延方 式のどちらの方法も採用することができる。 上記紡糸における紡糸速度としては、例えば 通常採用されている1000~3500m/分程度の紡糸速 のものを採用することができる。また、延 、熱処理は、延伸後の切断伸度が10~60%、通 は20~45%程度になるように条件を設定するの 、捲縮の発現、製織編性などから好ましい
次いで、前記複合繊維と、非捲縮または 湿時に捲縮率が変化しない繊維Bとを同時に 用いて布帛を織編成した後、染色加工を施し 、染色加工の際の熱により前記複合繊維の潜 在捲縮を発現させる(捲縮繊維Aとする)。
ここで、布帛を織編成する際、織編組織 特に限定されず、前述のものを適宜選定す ことができる。
前記染色加工の温度としては100~140℃(よ 好ましくは110~135℃)、時間としてはトップ温 度のキープ時間が5~40分の範囲内であること 好ましい。かかる条件で、布帛に染色加工 施すことにより、前記複合繊維は、ポリエ テル成分とポリアミド成分との熱収縮差に り捲縮を発現する。
染色加工が施された布帛には、通常、乾 ファイナルセットが施される。その際、乾 ファイナルセットの温度としては120~200℃( り好ましくは140~180℃)、時間としては1~3分の 範囲内であることが好ましい。かかる、乾熱 ファイナルセットの温度が120℃よりも低いと 、染色加工時に発生したシワが残り易く、ま た、仕上がり製品の寸法安定性が悪くなるお それがある。逆に、該乾熱ファイナルセット の温度が200℃よりも高いと、染色加工の際に 発現した複合繊維の捲縮が低下したり、繊維 が硬化し生地の風合いが硬くなるおそれがあ る。
かくして得られた布帛において、布帛が 汗や降雨により吸湿すると、捲縮繊維Aは自 身の捲縮量が増大することにより見かけ長さ が短くなる。一方、繊維Bは吸湿してもほと ど寸法変化しない。その結果、吸湿により 維Bが凸部となり凹凸が発現する。そして、 かる凹凸の発現により、布帛と、人体や物 との間に隙間ができ防透性が向上する。
また、かくして得られた布帛において、布
に含まれる捲縮繊維Aが下記(1)~(3)の要件を
時に満足すると、吸湿時に優れた防透性が
られ好ましい。なお、かかる特性を有する
縮繊維Aは前記の製造方法により製造するこ
ができる。
(1)乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCが50~80%
の範囲内である。
(2)吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCが60~90%
の範囲内である。
(3)前記捲縮率HCと捲縮率DCとの差(HC-DC)が0.5%以
上である。
ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、 度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であ 、一方、吸湿時とは、試料を温度20℃、湿 90%RH環境下に24時間放置した後の状態である
なお、本発明の布帛には、常法の吸水加 、撥水加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるい 抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反 剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与 る各種加工を付加適用してもよい。
以下、上記29~33に係る本発明の実施の形 について詳細に説明する。
本発明の立毛布帛は、織組織または編組 を有する地組織部と、該地組織部に織り込 れ、または編み込まれてなる、カットパイ および/またはループパイルからなるパイル 部とで構成される。パイル部は地組織部の表 裏両面に形成されていてもよいが、どちらか 一面にのみ形成されていることが好ましい。
また、前記立毛部に、吸湿時に捲縮率が増
する捲縮繊維Aがカットパイルおよび/また
ループパイルとして含まれることが肝要で
る。立毛部に該捲縮繊維Aがカットパイルお
び/またはループパイルとして含まれること
により、図6および図7に模式的に示すように
吸湿時に該捲縮繊維Aの捲縮率が可逆的に増
加することにより立毛高さが小さくなる。か
かる捲縮繊維Aとしては、下記(1)と(2)の要件
同時に満足する捲縮繊維が好ましい。
(1)捲縮繊維Aが、ポリエステル成分とポリア
ド成分とがサイドバイサイド型に接合され
複合繊維である。
(2)吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCと、乾
燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCとの差(HC-DC
)が0.5%以上(好ましくは5%以上)である。
ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、 度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であ 、一方、吸湿時とは、試料を温度20℃、湿 90%RH環境下に24時間放置した後の状態である
ここで、吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮 率HCと、乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DC の差(HC-DC)が0.5%未満では、吸湿時に布帛の 気性があまり低下せず好ましくない。なお 乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCとして 50~80%の範囲内であることが好ましい。一方 吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCとして 60~90%の範囲内であることが好ましい。
かかる捲縮繊維Aとしては、以下のような ポリエステル成分とポリアミド成分とがサイ ドバイサイド型に接合された複合繊維であっ て、潜在捲縮性能が発現してなる捲縮構造を 有する捲縮繊維であることが好ましい。
すなわち、前記ポリアミド成分としては 主鎖中にアミド結合を有するポリマーであ 、例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン12 、ナイロン46、ナイロン66等が挙げられる。 にコスト面、汎用性、製糸性等の観点から イロン6、ナイロン66が好ましい。なお、こ らのポリアミド成分をベースに公知の成分 共重合せしめても良く、又はこれらのポリ ミド成分に酸化チタンやカーボンブラック の顔料、公知の抗酸化剤、帯電防止剤、耐 剤等を含有させても良い。
一方、前記ポリエステル成分は、そのポ エステルを構成する繰り返し単位中60~99.5モ ル%をエチレンテレフタレート単位が占め、0. 5~40モル%をエチレンイソフタレート単位が占 る共重合ポリエステルから構成されること 好ましい。通常、ポリエステルの熱収縮率 ポリアミドよりもかなり低いが、ポリエス ルとしてこのような共重合ポリエステルを 用することによりポリエステルの熱収縮率 ポリアミドに近づけることが可能となる。 の結果、乾燥時の捲縮曲がり構造において 吸湿時の捲縮曲がり構造において、膨潤し ポリアミド成分が外側に位置し、ポリエス ル成分が内側に位置する構造になりやすく り捲縮率が向上しやすい。ここで、エチレ テレフタレート単位が60モル%未満であると 得られる複合繊維の強伸度等の基本物性が 分に保持できないため好ましくない。エチ ンテレフタレート単位が99.5モル%を超えた 、エチレンイソフタレートが0.5モル%未満で ると、複合繊維が吸湿したときに捲縮率が まり向上せず(捲縮糸の見かけ長さが短くな らず)、布帛にしたときに十分な厚さの低下 得られないおそれがある。エチレンイソフ レートが40モル%を越えると、複合繊維の強 度等の基本物性が保持できず、また熱安定 にも劣り、製糸工程において分解性異物に り紡糸口金部の濾過圧(パック圧)上昇が著し くなるおそれがある。
かかるポリエステルは任意の方法で製造 れたものでよく、例えばポリエチレンテレ タレートについて説明すれば、テレフタル とエチレングリコールとを直接エステル化 応させる、テレフタル酸ジメチルの如きテ フタル酸の低級アルキルエステルとエチレ グリコールとを直接エステル化反応させる 又はテレフタル酸とエチレンオキサイドと 反応させるなどして、テレフタル酸のグリ ールエステル及び/又はその低重合体を生成 させる。次いでこの生成物を減圧下加熱して 所望の重合度になるまで重縮合反応させるこ とによって製造される。
なお、このポリエステルは、ポリエステ を構成するエチレンテレフタレート成分及 エチレンイソフタレート成分以外に、第三 分が共重合されていてもよく、第三成分は ジカルボン酸成分又はグリコール成分のい れでもよい。かかるジカルボン酸としては 例えば、フタル酸、ジブロモテレフタル酸 ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸 β-ヒドロキシエトキシ安息香酸の如き二官 性芳香族ジカルボン酸、セバシン酸、アジ ン酸、シュウ酸の如き二官能性脂肪族ジカ ボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等 を挙げることができる。また上記グリコール 成分の一部を他のグリコール成分で置き換え てもよく、かかるグリコール成分としては例 えばシクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ネオ ンチルグリコール,ビスフェノールA,ビスフ ノールS、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシ ェニル)プロパン、ビス(4-β-ヒドロキシエト シフェニル)スルホン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ -4-(2-ハイドロキシエトキシ)フェニル)プロパ の如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール 挙げられる。更に、上述のポリエステルに 要に応じて他のポリマーを少量ブレンド溶 したもの、ペンタエリスリトール、トリメ ロールプロパン、トリメリット酸等の鎖分 剤を少量使用したものであってもよい。こ ほか本発明のポリエステルは通常のポリエ テルと同様に二酸化チタン、カーボンブラ ク等の顔料他、従来公知の抗酸化剤、着色 止剤が添加されていても勿論良い。
該ポリエステル成分にはポリエーテルエ テルアミドが含まれることが好ましい。ポ エステル成分にポリエーテルエステルアミ が含まれていると、ポリエステル成分が柔 かくなり、吸湿時において、ポリアミド成 が膨潤する際にポリエステル成分が追従し すくなり、吸湿時に捲縮率が向上しやすく るため好ましい。該ポリエーテルエステル ミドのポリエステル成分への添加量はポリ ステル成分重量に対して5~55重量%であるこ が好ましい。5重量%未満では、複合繊維が吸 湿したときに、捲縮率があまり向上せず(捲 繊維の見かけ長さが短くなりにくく)、布帛 したときに十分な厚みの低下が得られない それがある。また、55重量%を超えると、安 的に紡糸ができなくなるおそれがある。
該ポリエーテルエステルアミドは、好ま くは、両末端にカルボキシル基を有する数 均分子量500~5,000のポリアミド(a)と数平均分 量1,600~3,000のビスフェノール類のエチレン キシド付加物(b)から誘導される。「誘導」 は両成分を反応させて得られるの意味であ 、共重合して得られるとも捉えることがで る。
両末端にカルボキシル基を有するポリア ド(a)は、ポリアミド部分と分子量調節剤か なる事が好ましい。そのポリアミド部分は( 1)ラクタム開環重合体、(2)アミノカルボン酸 重縮合体、若しくは(3)ジカルボン酸とジア ンの重縮合体の少なくともいずれか1つから なる。このうち、(1)のラクタムとしては、ブ チロラクタム、バレロラクタム、カプロラク タム、エナントラクタム、ラウロラクタム、 ウンデカノラクタムなどが挙げられる。(2)の アミノカルボン酸としては、ω-アミノカプロ ン酸、ω-アミノエナント酸、ω-アミノペルゴ ン酸、ω-アミノカプリン酸,11-アミノウンデ ン酸、12-アミノドデカン酸などが挙げられ 。(3)のジカルボン酸としては、アジピン酸 アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ 、ドデカンジ酸,イソフタル酸などが挙げら る。また(3)のジアミンとしては、テトラメ レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、 キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジ ミン、オクタメチレンジアミン、デカメチ ンジアミンなどが挙げられる。以上これら ラクタム、アミノカルボン酸、ジカルボン 、ジアミンを総称してポリアミド部分形成 モノマーと称する。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)のポリアミド部分形成性モノマ として例示したものは、2種以上を併用して もよい。これらのうち好ましいものは、カプ ロラクタム,12-アミノドデカン酸及びアジピ 酸-ヘキサメチレンジアミンであり、特に好 しいものは、カプロラクタムである。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)は、更に炭素数4~20のジカルボン 酸成分を分子量調整剤として使用し、これの 存在下に上記ポリアミド部分形成性モノマー を常法により開環重合あるいは重縮合させる ことによって得られる。炭素数4~20のジカル ン酸としては、コハク酸、グルタル酸、ア ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ ン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、若し はドデカンジ酸などの脂肪酸ジカルボン酸; レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、若 くはナフタレンジカルボン酸などの芳香族 カルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン 、若しくはジシクロヘキシル-4,4-ジカルボン 酸などの脂肪族ジカルボン酸;又は5-スルホイ ソフタル酸ナトリウム、若しくは5-スルホイ フタル酸カリウムなどの5-スルホイソフタ 酸アルカリ金属塩などが挙げられる。これ のうち、好ましいものは、脂肪族ジカルボ 酸、芳香族ジカルボン酸及び5-スルホイソフ タル酸アルカリ金属塩である。より好ましい ものはアジピン酸、テレフタル酸、5-スルホ ソフタル酸ナトリウムである。
ポリアミド部分形成性モノマーを常法に り開環重合あるいは重縮合させる際には、 の平均重合度は2~10である場合が好ましく、 より好ましくは平均重合度が3~8である。その 結果このポリアミド部分の数平均分子量は100 ~1,000、より好ましくは300~700である。
更に上記両末端にカルボキシル基を有す ポリアミド(a)は、分子量調整剤である炭素 4~20のジカルボン酸成分の両末端にポリアミ ド部分が付与されている成分、片末端にポリ アミド部分が付与されている成分、又は両末 端にポリアミド部分が付与されている成分及 び片末端にポリアミド部分が付与されている 成分の混合物であっても良い。混合物である 場合には、片末端にポリアミド部分が付与さ れている成分が1モルに対して、両末端にポ アミド部分が付与されている成分が1~10モル なるモル比が好ましい。より好ましくは片 端に付与されている成分1モルに対して、両 末端に付与されている成分3~8モルである。そ して両末端にカルボキシル基を有するように 上述のポリアミド部分形成性モノマーのカル ボキシル基を有する成分の量を適宜調整する 。ポリアミド部分形成性モノマーとしてラク タム及び/又はアミノカルボン酸のみ使用す ならば分子量調節剤がジカルボン酸成分な で、容易に両末端がカルボキシル基を有す ポリアミド(a)を製造することができる。ポ アミド部分形成性モノマーとしてジカルボ 酸とジアミンの重縮合体を用いる場合には 例えば重合体の最後にジカルボン酸を改め 反応させる等の方法を用いる事で両末端が ルボキシル基を有するポリアミド(a)を製造 ることができる。
上記両末端にカルボキシル基を有するポ アミド(a)の数平均分子量は、通常、500~5,000 好ましくは500~3,000である。数平均分子量が5 00未満ではポリエーテルエステルアミド自体 耐熱性が低下し、一方、5,000を超えると反 性が低下するためポリエーテルエステルア ド製造時に多大な時間を要する。数平均分 量をこの範囲とするためには、分子量調節 となる炭素数4~20のジカルボン酸成分の選択 ポリアミド部分の重合の際における反応条 を適宜設定することによって可能となる。
また、ビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)において、ビスフェノール類と ては、ビスフェノールA(4,4’-ジヒドロキシ フェニル-2,2-プロパン)、ビスフェノールF(4, 4’-ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフ ェノールS(4,4’-ジヒドロキシジフェニルスル ホン)及び4,4’-ジヒドロキシジフェニル-2,2- タンなどが挙げられ、これらのうちビスフ ノールAが好ましい。
上記のビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)は、これらのビスフェノール類 エチレンオキシドを常法により付加させる とにより得られる。また、エチレンオキシ と共に他のアルキレンオキシド(プロピレン オキシド、1,2-ブチレンオキシド、1,4-ブチレ オキシドなど)を併用することもできるが、 他のアルキレンオキシドの用いる量は用いる 全エチレンオキシドの重量に基づいて、通常 、10重量%以下である。
また上記付加物(b)はビスフェノール類の2 つのヒドロキシル基に対して、平均で20~70モ のエチレンオキシド、他のアルキレンオキ ド(以下、エチレンオキシド等という)が重 されている場合が好ましい。より好ましく 32~60モルのエチレンオキシド等が重合されて いる場合である。すなわちビスフェノールの 1つのヒドロキシル基に対して10~35モル、より 好ましくは16~30モル、更に好ましくは16~20モ のエチレンオキシド等が重合(付加)されてい る付加物であることである。
上記付加物(b)の数平均分子量は、通常、1 ,600~3,000であり、特にエチレンオキシド付加 ル数が32~60のものを使用することが好ましい 。数平均分子量が1,600未満では、帯電防止性 不十分となり、一方、3,000を超えると反応 が低下するためポリエーテルエステルアミ 製造時に多大な時間を要する。数平均分子 は、好ましくは1,800~2,400、エチレンオキシド 等の付加モル数は、さらに好ましくは32~40で る。数平均分子量をこの範囲にするには、 スフェノール類の分子量を考慮したうえで エチレンオキシド等の付加モル数をその調 することにより達成する事ができる。
以上の付加物(b)は、ポリエーテルエステ アミド中の上記(a)と(b)の合計重量に基づい 20~80重量%の範囲で用いられる。付加物(b)の が20重量%未満ではポリエーテルエステルア ドの帯電防止性が劣り、一方、80重量%を超 るとポリエーテルエステルアミドの耐熱性 低下するために好ましくない。より好まし は、付加物(b)は上記(a)と(b)の合計重量に基 いて40~70重量%の範囲で用いられる。
本発明に用いられるポリエーテルエステ アミドの相対粘度は、1.5~3.5(0.5重量%、m-ク ゾール溶液、25℃)、好ましくは、2.0~3.0であ 。1.5未満では、混練するベースポリマー成 (ポリアミド成分及びポリエステル成分)と 溶融粘度差が大きくなるために導管内や紡 パック内で滞留しやすくなり、長時間にわ る紡糸を実施すると吐出異常が起こりやす 、得られる複合繊維の品質が安定しない。 方、3.5を超える範囲では、製糸の際の断糸 原因となる。
該ポリエーテルエステルアミドのポリア ド成分への添加量は0重量%が最適である。 量でも添加すると、ポリアミド成分の吸湿 長性が低下し、本発明の目的である吸湿時 捲縮が発現してみかけ糸長が縮むという機 が損なわれる。
前記のサイドバイサイド型複合繊維にお ては、任意の繊度、断面形状、複合形態を ることができるが、単糸繊度としては、1.5~ 5.0dtex程度が適当である。また、ポリアミド 分とポリエステル成分の複合繊維の横断面 おける面積比は、ポリアミド成分/ポリエス ル成分=30/70~70/30の範囲が好ましく、より好 しくは40/60~60/40の範囲である。
本発明の立毛布帛において、地組織部を 成する繊維としてはポリエステル繊維が好 しい。ポリエステル繊維を形成するポリエ テルとしては、テレフタル酸を主たる酸成 とし、炭素数2~6のアルキレングリコール、 なわちエチレングリコール、トリメチレン リコール、テトラメチレングリコール、ペ タメチレングリコール、ヘキサメチレング コールからなる群より選ばれた少なくとも1 種のグリコール、特に好ましくはエチレング リコールを主たるグリコール成分とするポリ エステルが例示される。また、国際公開WO2004 /063435号パンフレットに開示されているよう 、チタン化合物とリン化合物を含む触媒を いて得られたポリエステル、ケミカルまた マテリアルリサイクルされたポリエステル もよい。さらには、ポリ乳酸やステレオコ プレックスポリ乳酸などの脂肪族ポリエス ルでもよい。
前記ポリエステルポリマーには、必要に じて少量(通常30モル%以下)の共重合成分を していてもよい。その際、使用されるテレ タル酸以外の二官能性カルボン酸としては 例えばイソフタル酸、ナフタリンジカルボ 酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキ エタンジカルボン酸、β-ヒドロキシエトキ 安息香酸、P-オキシ安息香酸、5-ナトリウム ルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン 、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸のごとき 芳香族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン 酸をあげることができる。また、上記グリコ ール以外のジオール化合物としては、例えば シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ネオペン ルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェ ノールSのごとき脂肪族、脂環族、芳香族の オール化合物およびポリオキシアルキレン リコール等をあげることができる。
本発明の立毛布帛は例えば以下の製造方 により製造することができる。まず、パイ 用糸条として、前記のポリアミド成分とポ エステル成分とをサイドバイサイド型に複 紡糸する。その際、例えば、特開2000-144518 公報に記載されているような、高粘度成分 と低粘度成分側の吐出孔を分離し、かつ高 度側の吐出線速度を小さくした(吐出断面積 大きくした)紡糸口金を用い、高粘度側吐出 孔に溶融ポリエステルを通過させ低粘度側吐 出孔側に溶融ポリアミドを通過させて接合さ せ、冷却固化させる方法によって紡糸糸条を 得ることができる。なお本発明においては、 この際に紡糸口金を適切に設計する事により 、サイドバイサイド型の中空複合繊維として も良い。紡糸して得られた糸条は、一旦巻き 取った後これを延伸して更に必要に応じて熱 処理を行う、いわゆる別延方式のほか、未延 伸糸を一旦巻き取らないで延伸して更に必要 に応じて熱処理を行う、いわゆる直延方式の どちらの方法も採用することができる。上記 紡糸における紡糸速度としては、例えば通常 採用されている1000~3500m/分程度の紡糸速度の のを採用することができる。また、延伸、 処理は、延伸後の切断伸度が10~60%、通常は2 0~45%程度になるように条件を設定するのが、 縮の発現、製織編性などから好ましい。
かかるパイル用糸条としては、単糸繊度1 .5~5.0dtex、総繊度40~200dtex、フィラメント数30~1 50本の範囲であることが好ましい。
かかるパイル用糸条(複合繊維)は潜在捲 性能を有しており、後記のように、染色加 等で熱処理を受けると潜在捲縮性能が発現 る。そして吸湿時に、ポリアミド成分が膨 、伸張し、ポリエステル成分はほとんど長 変化を起こさないため、捲縮率が向上する( 縮繊維Aの見かけの長さが短くなる。)。一 、乾燥時にはポリアミド成分が収縮し、ポ エステル成分はほとんど長さ変化を起こさ いため、捲縮率が低下する(捲縮繊維Aの見か けの長さが長くなる。)。
前記のパイル用糸条は、吸湿時に、容易 捲縮率が向上する上で、無撚糸、または300T /m以下の撚りが施された甘撚り糸であること 好ましい。特に、無撚糸であることが好ま い。強撚糸のように、強い撚りが付与され いると、吸湿時に捲縮率が向上しにくく好 しくない。なお、交絡数が20~60ケ/m程度とな るようにインターレース空気加工および/ま は通常の仮撚捲縮加工が施されていてもさ つかえない。
一方、地組織部用糸条として、例えば、 記のようなポリエステルを、通常の紡糸口 から溶融紡糸し、2000~4300m/分の速度で未延 糸(中間配向糸)として一旦巻き取り、延伸し てもよいし、巻き取る前に延伸してもよい。 また、中間配向糸を、180~200℃に加熱された ーターを用いて、弛緩状態(オーバーフィー 1.5~10%)で熱処理することにより、加熱下で 己伸長性を有する未延伸糸(中間配向糸)とし てもよい。
かかる地組織部用糸条において、繊維形 としては、特に限定されず、長繊維でも短 維でもよい。なかでも、無撚または甘撚り れた長繊維(マルチフィラメント)が好まし 例示される。該地組織部用糸条は、仮撚捲 加工や、タスラン加工やインターレース加 などの空気加工が施されたものでもよい。 糸条の総繊度、単糸繊度、フィラメント数 ついては、特に限定されないが、風合いの で、総繊度30~400dtex(より好ましくは50~200dtex) 単糸繊度0.5~5dtex(より好ましくは1~4dtex)、フ ラメント数20~100本の範囲が適当である。
次いで、前記パイル用糸条と地組織部用 条とを用いて、織組織または編組織を有す 地組織部とループパイル部とで構成される ープパイル布帛を製編織する。その際、編 組織に制限はなく、例えば、経パイル織物 緯パイル織物、シンカーパイル編物、ラッ ル編物、トリコットパイル編物などが例示 れる。カットパイルを形成する場合はかか ループパイルの先端部をシャーリング機等 よりカットするとよい。
次いで、かかる立毛布帛に染色加工を施 と、染色加工の際の熱により、立毛部に含 れる複合繊維が潜在捲縮を発現し捲縮繊維 なる。
ここで、前記染色加工の温度としては100~ 140℃(より好ましくは110~135℃)、時間としては トップ温度のキープ時間が5~40分の範囲内で ることが好ましい。かかる条件で、布帛に 色加工を施すことにより、前記複合繊維は ポリエステル成分とポリアミド成分との熱 縮差により捲縮を発現する。
染色加工が施された立毛布帛には、通常 乾熱ファイナルセットが施される。その際 乾熱ファイナルセットの温度としては120~200 ℃(より好ましくは140~180℃)、時間としては1~3 分の範囲内であることが好ましい。かかる、 乾熱ファイナルセットの温度が120℃よりも低 いと、染色加工時に発生したシワが残り易く 、また、仕上がり製品の寸法安定性が悪くな るおそれがある。逆に、該乾熱ファイナルセ ットの温度が200℃よりも高いと、染色加工の 際に発現した複合繊維の捲縮が低下したり、 繊維が硬化し生地の風合いが硬くなるおそれ がある。
かかる立毛布帛に吸水加工が施されてい と、吸湿時に前記捲縮繊維の捲縮率が増加 やすく好ましい。さらには、本発明の主目 が損われない範囲内であれば、加熱加圧加 (カレンダー加工)、撥水加工、常法のアル リ減量加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるい 抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反 剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与 る各種加工を付加適用してもよい。
また、本発明によれば、前記の立毛布帛 用いてなる、カジュアル用衣料、フリース セーター、アウター用衣料、スポーツ用衣 、インナー用衣料、おしめや介護用シーツ の医療・衛生用品、寝装寝具、椅子やソフ ー等の表皮材、カーペット、カーシート地 インテリア用品からなる群より選択される 維製品が提供される。かかる繊維製品には 記の立毛布帛が含まれるので、吸湿時に前 捲縮繊維の捲縮率が可逆的に増加すること より立毛高さが小さくなり、その結果、布 の厚みが低下することにより、布帛の保温 が低下し、発汗時に暑熱感を低減させると う効果を奏する。
以下、上記34~38に係る本発明の実施の形 について詳細に説明する。
本発明の三層構造布帛は、表裏の地組織 と、表裏の地組織部を連結する連結部とで 成される三層構造布帛であって、前記連結 に、吸湿時に捲縮率が増加する捲縮繊維Aが 含まれる。前記連結部に該捲縮繊維Aが含ま ることにより、図8に模式的に示すように、 湿時に該捲縮繊維Aの捲縮率が可逆的に増加 することにより連結部の見掛け長さが短くな り、布帛の厚みが小さくなる。そしてその結 果、発汗時に暑熱感を低減させることが可能 となる。
かかる捲縮繊維Aとしては、下記(1)と(2)の要
件を同時に満足する捲縮繊維が好ましい。
(1)捲縮繊維Aが、ポリエステル成分とポリア
ド成分とがサイドバイサイド型に接合され
複合繊維である。
(2)吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCと、乾
燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCとの差(HC-DC
)が0.5%以上(好ましくは5%以上)である。
ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、 度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であ 、一方、吸湿時とは、試料を温度20℃、湿 90%RH環境下に24時間放置した後の状態である
ここで、吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮 率HCと、乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DC の差(HC-DC)が0.5%未満では、吸湿時に布帛の 気性があまり低下せず好ましくない。なお 乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCとして 50~80%の範囲内であることが好ましい。一方 吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCとして 60~90%の範囲内であることが好ましい。
かかる捲縮繊維Aとしては、以下のような ポリエステル成分とポリアミド成分とがサイ ドバイサイド型に接合された複合繊維であっ て、潜在捲縮性能が発現してなる捲縮構造を 有する捲縮繊維であることが好ましい。
すなわち、前記ポリアミド成分としては 主鎖中にアミド結合を有するポリマーであ 、例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン12 、ナイロン46、ナイロン66等が挙げられる。 にコスト面、汎用性、製糸性等の観点から イロン6、ナイロン66が好ましい。なお、こ らのポリアミド成分をベースに公知の成分 共重合せしめても良く、又はこれらのポリ ミド成分に酸化チタンやカーボンブラック の顔料、公知の抗酸化剤、帯電防止剤、耐 剤等を含有させても良い。
一方、前記ポリエステル成分は、そのポ エステルを構成する繰り返し単位中60~99.5モ ル%をエチレンテレフタレート単位が占め、0. 5~40モル%をエチレンイソフタレート単位が占 る共重合ポリエステルから構成されること 好ましい。通常、ポリエステルの熱収縮率 ポリアミドよりもかなり低いが、ポリエス ルとしてこのような共重合ポリエステルを 用することによりポリエステルの熱収縮率 ポリアミドに近づけることが可能となる。 の結果、乾燥時の捲縮曲がり構造において 吸湿時の捲縮曲がり構造において、膨潤し ポリアミド成分が外側に位置し、ポリエス ル成分が内側に位置する構造になりやすく り捲縮率が向上しやすい。ここで、エチレ テレフタレート単位が60モル%未満であると 得られる複合繊維の強伸度等の基本物性が 分に保持できないため好ましくない。エチ ンテレフタレート単位が99.5モル%を超えた 、エチレンイソフタレートが0.5モル%未満で ると、複合繊維が吸湿したときに捲縮率が まり向上せず(捲縮糸の見かけ長さが短くな らず)、布帛にしたときに十分な厚さの低下 得られないおそれがある。エチレンイソフ レートが40モル%を越えると、複合繊維の強 度等の基本物性が保持できず、また熱安定 にも劣り、製糸工程において分解性異物に り紡糸口金部の濾過圧(パック圧)上昇が著し くなるおそれがある。
かかるポリエステルは任意の方法で製造 れたものでよく、例えばポリエチレンテレ タレートについて説明すれば、テレフタル とエチレングリコールとを直接エステル化 応させる、テレフタル酸ジメチルの如きテ フタル酸の低級アルキルエステルとエチレ グリコールとを直接エステル化反応させる 又はテレフタル酸とエチレンオキサイドと 反応させるなどして、テレフタル酸のグリ ールエステル及び/又はその低重合体を生成 させる。次いでこの生成物を減圧下加熱して 所望の重合度になるまで重縮合反応させるこ とによって製造される。
なお、このポリエステルは、ポリエステ を構成するエチレンテレフタレート成分及 エチレンイソフタレート成分以外に、第三 分が共重合されていてもよく、第三成分は ジカルボン酸成分又はグリコール成分のい れでもよい。かかるジカルボン酸としては 例えば、フタル酸、ジブロモテレフタル酸 ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸 β-ヒドロキシエトキシ安息香酸の如き二官 性芳香族ジカルボン酸、セバシン酸、アジ ン酸、シュウ酸の如き二官能性脂肪族ジカ ボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等 を挙げることができる。また上記グリコール 成分の一部を他のグリコール成分で置き換え てもよく、かかるグリコール成分としては例 えばシクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ネオ ンチルグリコール,ビスフェノールA,ビスフ ノールS、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシ ェニル)プロパン、ビス(4-β-ヒドロキシエト シフェニル)スルホン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ -4-(2-ハイドロキシエトキシ)フェニル)プロパ の如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール 挙げられる。更に、上述のポリエステルに 要に応じて他のポリマーを少量ブレンド溶 したもの、ペンタエリスリトール、トリメ ロールプロパン、トリメリット酸等の鎖分 剤を少量使用したものであってもよい。こ ほか本発明のポリエステルは通常のポリエ テルと同様に二酸化チタン、カーボンブラ ク等の顔料他、従来公知の抗酸化剤、着色 止剤が添加されていても勿論良い。
該ポリエステル成分にはポリエーテルエ テルアミドが含まれることが好ましい。ポ エステル成分にポリエーテルエステルアミ が含まれていると、ポリエステル成分が柔 かくなり、吸湿時において、ポリアミド成 が膨潤する際にポリエステル成分が追従し すくなり、吸湿時に捲縮率が向上しやすく るため好ましい。該ポリエーテルエステル ミドのポリエステル成分への添加量はポリ ステル成分重量に対して5~55重量%であるこ が好ましい。5重量%未満では、複合繊維が吸 湿したときに、捲縮率があまり向上せず(捲 繊維の見かけ長さが短くなりにくく)、布帛 したときに十分な厚みの低下が得られない それがある。また、55重量%を超えると、安 的に紡糸ができなくなるおそれがある。
該ポリエーテルエステルアミドは、好ま くは、両末端にカルボキシル基を有する数 均分子量500~5,000のポリアミド(a)と数平均分 量1,600~3,000のビスフェノール類のエチレン キシド付加物(b)から誘導される。「誘導」 は両成分を反応させて得られるの意味であ 、共重合して得られるとも捉えることがで る。
両末端にカルボキシル基を有するポリア ド(a)は、ポリアミド部分と分子量調節剤か なる事が好ましい。そのポリアミド部分は( 1)ラクタム開環重合体、(2)アミノカルボン酸 重縮合体、若しくは(3)ジカルボン酸とジア ンの重縮合体の少なくともいずれか1つから なる。このうち、(1)のラクタムとしては、ブ チロラクタム、バレロラクタム、カプロラク タム、エナントラクタム、ラウロラクタム、 ウンデカノラクタムなどが挙げられる。(2)の アミノカルボン酸としては、ω-アミノカプロ ン酸、ω-アミノエナント酸、ω-アミノペルゴ ン酸、ω-アミノカプリン酸,11-アミノウンデ ン酸、12-アミノドデカン酸などが挙げられ 。(3)のジカルボン酸としては、アジピン酸 アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ 、ドデカンジ酸,イソフタル酸などが挙げら る。また(3)のジアミンとしては、テトラメ レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、 キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジ ミン、オクタメチレンジアミン、デカメチ ンジアミンなどが挙げられる。以上これら ラクタム、アミノカルボン酸、ジカルボン 、ジアミンを総称してポリアミド部分形成 モノマーと称する。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)のポリアミド部分形成性モノマ として例示したものは、2種以上を併用して もよい。これらのうち好ましいものは、カプ ロラクタム,12-アミノドデカン酸及びアジピ 酸-ヘキサメチレンジアミンであり、特に好 しいものは、カプロラクタムである。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)は、更に炭素数4~20のジカルボン 酸成分を分子量調整剤として使用し、これの 存在下に上記ポリアミド部分形成性モノマー を常法により開環重合あるいは重縮合させる ことによって得られる。炭素数4~20のジカル ン酸としては、コハク酸、グルタル酸、ア ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ ン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、若し はドデカンジ酸などの脂肪酸ジカルボン酸; レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、若 くはナフタレンジカルボン酸などの芳香族 カルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン 、若しくはジシクロヘキシル-4,4-ジカルボン 酸などの脂肪族ジカルボン酸;又は5-スルホイ ソフタル酸ナトリウム、若しくは5-スルホイ フタル酸カリウムなどの5-スルホイソフタ 酸アルカリ金属塩などが挙げられる。これ のうち、好ましいものは、脂肪族ジカルボ 酸、芳香族ジカルボン酸及び5-スルホイソフ タル酸アルカリ金属塩である。より好ましい ものはアジピン酸、テレフタル酸、5-スルホ ソフタル酸ナトリウムである。
ポリアミド部分形成性モノマーを常法に り開環重合あるいは重縮合させる際には、 の平均重合度は2~10である場合が好ましく、 より好ましくは平均重合度が3~8である。その 結果このポリアミド部分の数平均分子量は100 ~1,000、より好ましくは300~700である。
更に上記両末端にカルボキシル基を有す ポリアミド(a)は、分子量調整剤である炭素 4~20のジカルボン酸成分の両末端にポリアミ ド部分が付与されている成分、片末端にポリ アミド部分が付与されている成分、又は両末 端にポリアミド部分が付与されている成分及 び片末端にポリアミド部分が付与されている 成分の混合物であっても良い。混合物である 場合には、片末端にポリアミド部分が付与さ れている成分が1モルに対して、両末端にポ アミド部分が付与されている成分が1~10モル なるモル比が好ましい。より好ましくは片 端に付与されている成分1モルに対して、両 末端に付与されている成分3~8モルである。そ して両末端にカルボキシル基を有するように 上述のポリアミド部分形成性モノマーのカル ボキシル基を有する成分の量を適宜調整する 。ポリアミド部分形成性モノマーとしてラク タム及び/又はアミノカルボン酸のみ使用す ならば分子量調節剤がジカルボン酸成分な で、容易に両末端がカルボキシル基を有す ポリアミド(a)を製造することができる。ポ アミド部分形成性モノマーとしてジカルボ 酸とジアミンの重縮合体を用いる場合には 例えば重合体の最後にジカルボン酸を改め 反応させる等の方法を用いる事で両末端が ルボキシル基を有するポリアミド(a)を製造 ることができる。
上記両末端にカルボキシル基を有するポ アミド(a)の数平均分子量は、通常、500~5,000 好ましくは500~3,000である。数平均分子量が5 00未満ではポリエーテルエステルアミド自体 耐熱性が低下し、一方、5,000を超えると反 性が低下するためポリエーテルエステルア ド製造時に多大な時間を要する。数平均分 量をこの範囲とするためには、分子量調節 となる炭素数4~20のジカルボン酸成分の選択 ポリアミド部分の重合の際における反応条 を適宜設定することによって可能となる。
また、ビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)において、ビスフェノール類と ては、ビスフェノールA(4,4’-ジヒドロキシ フェニル-2,2-プロパン)、ビスフェノールF(4, 4’-ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフ ェノールS(4,4’-ジヒドロキシジフェニルスル ホン)及び4,4’-ジヒドロキシジフェニル-2,2- タンなどが挙げられ、これらのうちビスフ ノールAが好ましい。
上記のビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)は、これらのビスフェノール類 エチレンオキシドを常法により付加させる とにより得られる。また、エチレンオキシ と共に他のアルキレンオキシド(プロピレン オキシド、1,2-ブチレンオキシド、1,4-ブチレ オキシドなど)を併用することもできるが、 他のアルキレンオキシドの用いる量は用いる 全エチレンオキシドの重量に基づいて、通常 、10重量%以下である。
また上記付加物(b)はビスフェノール類の2 つのヒドロキシル基に対して、平均で20~70モ のエチレンオキシド、他のアルキレンオキ ド(以下、エチレンオキシド等という)が重 されている場合が好ましい。より好ましく 32~60モルのエチレンオキシド等が重合されて いる場合である。すなわちビスフェノールの 1つのヒドロキシル基に対して10~35モル、より 好ましくは16~30モル、更に好ましくは16~20モ のエチレンオキシド等が重合(付加)されてい る付加物であることである。
上記付加物(b)の数平均分子量は、通常、1 ,600~3,000であり、特にエチレンオキシド付加 ル数が32~60のものを使用することが好ましい 。数平均分子量が1,600未満では、帯電防止性 不十分となり、一方、3,000を超えると反応 が低下するためポリエーテルエステルアミ 製造時に多大な時間を要する。数平均分子 は、好ましくは1,800~2,400、エチレンオキシド 等の付加モル数は、さらに好ましくは32~40で る。数平均分子量をこの範囲にするには、 スフェノール類の分子量を考慮したうえで エチレンオキシド等の付加モル数をその調 することにより達成する事ができる。
以上の付加物(b)は、ポリエーテルエステ アミド中の上記(a)と(b)の合計重量に基づい 20~80重量%の範囲で用いられる。付加物(b)の が20重量%未満ではポリエーテルエステルア ドの帯電防止性が劣り、一方、80重量%を超 るとポリエーテルエステルアミドの耐熱性 低下するために好ましくない。より好まし は、付加物(b)は上記(a)と(b)の合計重量に基 いて40~70重量%の範囲で用いられる。
本発明に用いられるポリエーテルエステ アミドの相対粘度は、1.5~3.5(0.5重量%、m-ク ゾール溶液、25℃)、好ましくは、2.0~3.0であ 。1.5未満では、混練するベースポリマー成 (ポリアミド成分及びポリエステル成分)と 溶融粘度差が大きくなるために導管内や紡 パック内で滞留しやすくなり、長時間にわ る紡糸を実施すると吐出異常が起こりやす 、得られる複合繊維の品質が安定しない。 方、3.5を超える範囲では、製糸の際の断糸 原因となる。
該ポリエーテルエステルアミドのポリア ド成分への添加量は0重量%が最適である。 量でも添加すると、ポリアミド成分の吸湿 長性が低下し、本発明の目的である吸湿時 捲縮が発現してみかけ糸長が縮むという機 が損なわれる。
前記のサイドバイサイド型複合繊維にお ては、任意の繊度、断面形状、複合形態を ることができるが、単糸繊度としては、1.5~ 5.0dtex程度が適当である。また、ポリアミド 分とポリエステル成分の複合繊維の横断面 おける面積比は、ポリアミド成分/ポリエス ル成分=30/70~70/30の範囲が好ましく、より好 しくは40/60~60/40の範囲である。
本発明の立毛布帛において、地組織部を 成する繊維としてはポリエステル繊維が好 しい。ポリエステル繊維を形成するポリエ テルとしては、テレフタル酸を主たる酸成 とし、炭素数2~6のアルキレングリコール、 なわちエチレングリコール、トリメチレン リコール、テトラメチレングリコール、ペ タメチレングリコール、ヘキサメチレング コールからなる群より選ばれた少なくとも1 種のグリコール、特に好ましくはエチレング リコールを主たるグリコール成分とするポリ エステルが例示される。また、国際公開WO2004 /063435号パンフレットに開示されているよう 、チタン化合物とリン化合物を含む触媒を いて得られたポリエステル、ケミカルまた マテリアルリサイクルされたポリエステル もよい。さらには、ポリ乳酸やステレオコ プレックスポリ乳酸などの脂肪族ポリエス ルでもよい。
前記ポリエステルポリマーには、必要に じて少量(通常30モル%以下)の共重合成分を していてもよい。その際、使用されるテレ タル酸以外の二官能性カルボン酸としては 例えばイソフタル酸、ナフタリンジカルボ 酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキ エタンジカルボン酸、β-ヒドロキシエトキ 安息香酸、P-オキシ安息香酸、5-ナトリウム ルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン 、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸のごとき 芳香族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン 酸をあげることができる。また、上記グリコ ール以外のジオール化合物としては、例えば シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ネオペン ルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェ ノールSのごとき脂肪族、脂環族、芳香族の オール化合物およびポリオキシアルキレン リコール等をあげることができる。
本発明の三層構造布帛は例えば以下の製 方法により製造することができる。まず、 結部用糸条として、前記のポリアミド成分 ポリエステル成分とをサイドバイサイド型 複合紡糸する。その際、例えば、特開2000-14 4518号公報に記載されているような、高粘度 分側と低粘度成分側の吐出孔を分離し、か 高粘度側の吐出線速度を小さくした(吐出断 積を大きくした)紡糸口金を用い、高粘度側 吐出孔に溶融ポリエステルを通過させ低粘度 側吐出孔側に溶融ポリアミドを通過させて接 合させ、冷却固化させる方法によって紡糸糸 条を得ることができる。なお本発明において は、この際に紡糸口金を適切に設計する事に より、サイドバイサイド型の中空複合繊維と しても良い。紡糸して得られた糸条は、一旦 巻き取った後これを延伸して更に必要に応じ て熱処理を行う、いわゆる別延方式のほか、 未延伸糸を一旦巻き取らないで延伸して更に 必要に応じて熱処理を行う、いわゆる直延方 式のどちらの方法も採用することができる。 上記紡糸における紡糸速度としては、例えば 通常採用されている1000~3500m/分程度の紡糸速 のものを採用することができる。また、延 、熱処理は、延伸後の切断伸度が10~60%、通 は20~45%程度になるように条件を設定するの 、捲縮の発現、製織編性などから好ましい
かかる連結部用糸条としては、単糸繊度1 .5~5.0dtex、総繊度40~200dtex、フィラメント数30~1 50本の範囲であることが好ましい。
かかる連結部用糸条(複合繊維)は潜在捲 性能を有しており、後記のように、染色加 等で熱処理を受けると潜在捲縮性能が発現 る。そして吸湿時に、ポリアミド成分が膨 、伸張し、ポリエステル成分はほとんど長 変化を起こさないため、捲縮率が向上する( 縮繊維Aの見かけの長さが短くなる。)。一 、乾燥時にはポリアミド成分が収縮し、ポ エステル成分はほとんど長さ変化を起こさ いため、捲縮率が低下する(捲縮繊維Aの見か けの長さが長くなる。)。
前記の連結部用糸条は、吸湿時に、容易 捲縮率が向上する上で、無撚糸、または300T /m以下の撚りが施された甘撚り糸であること 好ましい。特に、無撚糸であることが好ま い。強撚糸のように、強い撚りが付与され いると、吸湿時に捲縮率が向上しにくく好 しくない。なお、交絡数が20~60ケ/m程度とな るようにインターレース空気加工および/ま は通常の仮撚捲縮加工が施されていてもさ つかえない。
一方、地組織部用糸条として、例えば、 記のようなポリエステルを、通常の紡糸口 から溶融紡糸し、2000~4300m/分の速度で未延 糸(中間配向糸)として一旦巻き取り、延伸し てもよいし、巻き取る前に延伸してもよい。 また、中間配向糸を、180~200℃に加熱された ーターを用いて、弛緩状態(オーバーフィー 1.5~10%)で熱処理することにより、加熱下で 己伸長性を有する未延伸糸(中間配向糸)とし てもよい。
かかる地組織部用糸条において、繊維形 としては、特に限定されず、長繊維でも短 維でもよい。なかでも、無撚または甘撚り れた長繊維(マルチフィラメント)が好まし 例示される。該地組織部用糸条は、仮撚捲 加工や、タスラン加工やインターレース加 などの空気加工が施されたものでもよい。 糸条の総繊度、単糸繊度、フィラメント数 ついては、特に限定されないが、風合いの で、総繊度30~400dtex(より好ましくは50~200dtex) 単糸繊度0.5~5dtex(より好ましくは1~4dtex)、フ ラメント数20~100本の範囲が適当である。
次いで、前記連結部用糸条と地組織部用 条とを用いて、三層構造布帛を製編織する その際、編織組織に制限はなく、例えば、 ンボールニットと称される、特開2002-235264 公報の図2に記載された表面層と裏面層とを 接糸(連結部用糸条)でタックしてなる三層 造編地や特開2004-183128号公報の図1に記載さ たようなダンボール状立体織物などが好ま い。
次いで、かかる三層構造布帛に染色加工 施すと、染色加工の際の熱により、連結部 含まれる複合繊維が潜在捲縮を発現し捲縮 維となる。
ここで、前記染色加工の温度としては100~ 140℃(より好ましくは110~135℃)、時間としては トップ温度のキープ時間が5~40分の範囲内で ることが好ましい。かかる条件で、布帛に 色加工を施すことにより、前記複合繊維は ポリエステル成分とポリアミド成分との熱 縮差により捲縮を発現する。
染色加工が施された三層構造布帛には、 常、乾熱ファイナルセットが施される。そ 際、乾熱ファイナルセットの温度としては1 20~200℃(より好ましくは140~180℃)、時間として は1~3分の範囲内であることが好ましい。かか る、乾熱ファイナルセットの温度が120℃より も低いと、染色加工時に発生したシワが残り 易く、また、仕上がり製品の寸法安定性が悪 くなるおそれがある。逆に、該乾熱ファイナ ルセットの温度が200℃よりも高いと、染色加 工の際に発現した複合繊維の捲縮が低下した り、繊維が硬化し生地の風合いが硬くなるお それがある。
かかる三層構造布帛に吸水加工が施され いると、吸湿時に前記捲縮繊維の捲縮率が 加しやすく好ましい。さらには、本発明の 目的が損われない範囲内であれば、加熱加 加工(カレンダー加工)、撥水加工、常法の ルカリ減量加工、起毛加工、紫外線遮蔽あ いは抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再 反射剤、マイナスイオン発生剤等の機能を 与する各種加工を付加適用してもよい。
また、本発明によれば、前記の三層構造 帛を用いてなる、カジュアル用衣料、フリ ス、セーター、アウター用衣料、スポーツ 衣料、インナー用衣料、おしめや介護用シ ツ等の医療・衛生用品、寝装寝具、椅子や ファー等の表皮材、カーペット、カーシー 地、インテリア用品からなる群より選択さ る繊維製品が提供される。かかる繊維製品 は前記の三層構造布帛が含まれるので、吸 時に前記捲縮繊維の捲縮率が可逆的に増加 ることにより連結部の見掛け長さが小さく り、その結果、布帛の厚みが低下すること より、布帛の保温性が低下し、発汗時に暑 感を低減させるという効果を奏する。
以下、上記39~44に係る本発明の実施の形 について詳細に説明する。
本発明の布帛は、湿潤時に捲縮率が向上 る捲縮繊維A(以下、単に「捲縮繊維A」また 「繊維A」ということもある。)と、非捲縮 または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を する繊維B(以下、単に「繊維B」ということ ある。)とで構成される必要がある。布帛が 汗や降雨により吸湿すると、布帛に含まれ 捲縮繊維Aだけが捲縮量が向上することによ り見かけ長さが短くなる。その結果、布帛の 厚さが減少する。
その際、該布帛の乾燥時における厚さ(TD)お
よび湿潤時における厚さ(TW)から下記式によ
厚さ変化率を算出したとき、該厚さ変化率
5%以上(好ましくは10~100%)であることが肝要で
ある。かかる厚さ変化率の差が5%未満である
、吸湿時に布帛の厚さを十分に減少させる
とができず好ましくない。
厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100
ただし、乾燥時における厚さとは、布帛を
度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後
状態での布帛の厚さであり、一方、吸湿時
おける厚さとは、布帛を温度20℃、湿度90%RH
環境下に24時間放置した後の状態での布帛の
さである。また、厚さは図12に示すように
帛の最高部と最低部との距離Hを測定するも
とする。なお、厚さは、例えば超高精密レ
ザー変位計(キーエンス社製、モデルLC-2400)
用いて測定することができる。
また、本発明において「吸湿時に捲縮率 向上する」とは湿潤時における捲縮率HCと 燥時における捲縮率DCとの差(HC-DC)が0.5%以上 あることである。ただし、乾燥時とは、試 を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置し 後の状態であり、一方、吸湿時とは、試料 温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した の状態である。
本発明において、捲縮繊維Aは吸湿時に捲 縮率が向上する繊維であれば特に限定されな いが、ポリエステル成分とポリアミド成分と がサイドバイサイド型に接合された複合繊維 であって、潜在捲縮性能が発現してなる捲縮 構造を有する捲縮繊維であることが好ましい 。
ここで、前記ポリアミド成分としては、 鎖中にアミド結合を有するポリマーであり 例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン12、 ナイロン46、ナイロン66等が挙げられる。特 コスト面、汎用性、製糸性等の観点からナ ロン6、ナイロン66が好ましい。なお、これ のポリアミド成分をベースに公知の成分を 重合せしめても良く、又はこれらのポリア ド成分に酸化チタンやカーボンブラック等 顔料、公知の抗酸化剤、帯電防止剤、耐光 等を含有させても良い。
一方、前記ポリエステル成分は、そのポ エステルを構成する繰り返し単位中60~99.5モ ル%をエチレンテレフタレート単位が占め、0. 5~40モル%をエチレンイソフタレート単位が占 る共重合ポリエステルから構成されること 好ましい。通常、ポリエステルの熱収縮率 ポリアミドよりもかなり低いが、ポリエス ルとしてこのような共重合ポリエステルを 用することによりポリエステルの熱収縮率 ポリアミドに近づけることが可能となる。 の結果、吸湿時の捲縮曲がり構造において 膨潤したポリアミド成分が外側に位置し、 リエステル成分が内側に位置する構造にな やすくなり捲縮率が増大しやすい。ここで エチレンテレフタレート単位が60モル%未満 あると、得られる複合繊維の強伸度等の基 物性が十分に保持できないため好ましくな 。エチレンテレフタレート単位が99.5モル% 超えたり、エチレンイソフタレートが0.5モ %未満であると、複合繊維が吸湿したときに 縮率があまり増大せず(捲縮糸の見かけ長さ が短くならず)、吸湿時に布帛の厚さが十分 減少しないおそれがある。エチレンイソフ レートが40モル%を越えると、複合繊維の強 度等の基本物性が保持できず、また熱安定 にも劣り、製糸工程において分解性異物に り紡糸口金部の濾過圧(パック圧)上昇が著し くなるおそれがある。
かかるポリエステルは任意の方法で製造 れたものでよく、例えばポリエチレンテレ タレートについて説明すれば、テレフタル とエチレングリコールとを直接エステル化 応させる、テレフタル酸ジメチルの如きテ フタル酸の低級アルキルエステルとエチレ グリコールとを直接エステル化反応させる 又はテレフタル酸とエチレンオキサイドと 反応させるなどして、テレフタル酸のグリ ールエステル及び/又はその低重合体を生成 させる。次いでこの生成物を減圧下加熱して 所望の重合度になるまで重縮合反応させるこ とによって製造される。
なお、このポリエステルは、ポリエステ を構成するエチレンテレフタレート成分及 エチレンイソフタレート成分以外に、第三 分が共重合されていてもよく、第三成分は ジカルボン酸成分又はグリコール成分のい れでもよい。かかるジカルボン酸としては 例えば、フタル酸、ジブロモテレフタル酸 ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸 β-ヒドロキシエトキシ安息香酸の如き二官 性芳香族ジカルボン酸、セバシン酸、アジ ン酸、シュウ酸の如き二官能性脂肪族ジカ ボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等 を挙げることができる。また上記グリコール 成分の一部を他のグリコール成分で置き換え てもよく、かかるグリコール成分としては例 えばシクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ネオ ンチルグリコール,ビスフェノールA,ビスフ ノールS、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシ ェニル)プロパン、ビス(4-β-ヒドロキシエト シフェニル)スルホン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ -4-(2-ハイドロキシエトキシ)フェニル)プロパ の如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール 挙げられる。更に、上述のポリエステルに 要に応じて他のポリマーを少量ブレンド溶 したもの、ペンタエリスリトール、トリメ ロールプロパン、トリメリット酸等の鎖分 剤を少量使用したものであってもよい。こ ほか本発明のポリエステルは通常のポリエ テルと同様に二酸化チタン、カーボンブラ ク等の顔料他、従来公知の抗酸化剤、着色 止剤が添加されていても勿論良い。
該ポリエステル成分にはポリエーテルエ テルアミドが含まれることが好ましい。ポ エステル成分にポリエーテルエステルアミ が含まれていると、ポリエステル成分が柔 かくなり、吸湿時において、ポリアミド成 が膨潤する際にポリエステル成分が追従し すくなり、吸湿時に捲縮率が増大しやすく るため好ましい。該ポリエーテルエステル ミドのポリエステル成分への添加量はポリ ステル成分重量に対して5~55重量%であるこ が好ましい。5重量%未満では、複合繊維が吸 湿したときに、捲縮率があまり増大せず(捲 繊維の見かけ長さが短くなりにくく)、吸湿 に布帛の厚さが十分に減少しないおそれが る。また、55重量%を超えると、安定的に紡 ができなくなるおそれがある。
該ポリエーテルエステルアミドは、好ま くは、両末端にカルボキシル基を有する数 均分子量500~5,000のポリアミド(a)と数平均分 量1,600~3,000のビスフェノール類のエチレン キシド付加物(b)から誘導される。「誘導」 は両成分を反応させて得られるの意味であ 、共重合して得られるとも捉えることがで る。
両末端にカルボキシル基を有するポリア ド(a)は、ポリアミド部分と分子量調節剤か なる事が好ましい。そのポリアミド部分は( 1)ラクタム開環重合体、(2)アミノカルボン酸 重縮合体、若しくは(3)ジカルボン酸とジア ンの重縮合体の少なくともいずれか1つから なる。このうち、(1)のラクタムとしては、ブ チロラクタム、バレロラクタム、カプロラク タム、エナントラクタム、ラウロラクタム、 ウンデカノラクタムなどが挙げられる。(2)の アミノカルボン酸としては、ω-アミノカプロ ン酸、ω-アミノエナント酸、ω-アミノペルゴ ン酸、ω-アミノカプリン酸,11-アミノウンデ ン酸、12-アミノドデカン酸などが挙げられ 。(3)のジカルボン酸としては、アジピン酸 アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ 、ドデカンジ酸,イソフタル酸などが挙げら る。また(3)のジアミンとしては、テトラメ レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、 キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジ ミン、オクタメチレンジアミン、デカメチ ンジアミンなどが挙げられる。以上これら ラクタム、アミノカルボン酸、ジカルボン 、ジアミンを総称してポリアミド部分形成 モノマーと称する。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)のポリアミド部分形成性モノマ として例示したものは、2種以上を併用して もよい。これらのうち好ましいものは、カプ ロラクタム,12-アミノドデカン酸及びアジピ 酸-ヘキサメチレンジアミンであり、特に好 しいものは、カプロラクタムである。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)は、更に炭素数4~20のジカルボン 酸成分を分子量調整剤として使用し、これの 存在下に上記ポリアミド部分形成性モノマー を常法により開環重合あるいは重縮合させる ことによって得られる。炭素数4~20のジカル ン酸としては、コハク酸、グルタル酸、ア ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ ン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、若し はドデカンジ酸などの脂肪酸ジカルボン酸; レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、若 くはナフタレンジカルボン酸などの芳香族 カルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン 、若しくはジシクロヘキシル-4,4-ジカルボン 酸などの脂肪族ジカルボン酸;又は5-スルホイ ソフタル酸ナトリウム、若しくは5-スルホイ フタル酸カリウムなどの5-スルホイソフタ 酸アルカリ金属塩などが挙げられる。これ のうち、好ましいものは、脂肪族ジカルボ 酸、芳香族ジカルボン酸及び5-スルホイソフ タル酸アルカリ金属塩である。より好ましい ものはアジピン酸、テレフタル酸、5-スルホ ソフタル酸ナトリウムである。
ポリアミド部分形成性モノマーを常法に り開環重合あるいは重縮合させる際には、 の平均重合度は2~10である場合が好ましく、 より好ましくは平均重合度が3~8である。その 結果このポリアミド部分の数平均分子量は100 ~1,000、より好ましくは300~700である。
更に上記両末端にカルボキシル基を有す ポリアミド(a)は、分子量調整剤である炭素 4~20のジカルボン酸成分の両末端にポリアミ ド部分が付与されている成分、片末端にポリ アミド部分が付与されている成分、又は両末 端にポリアミド部分が付与されている成分及 び片末端にポリアミド部分が付与されている 成分の混合物であっても良い。混合物である 場合には、片末端にポリアミド部分が付与さ れている成分が1モルに対して、両末端にポ アミド部分が付与されている成分が1~10モル なるモル比が好ましい。より好ましくは片 端に付与されている成分1モルに対して、両 末端に付与されている成分3~8モルである。そ して両末端にカルボキシル基を有するように 上述のポリアミド部分形成性モノマーのカル ボキシル基を有する成分の量を適宜調整する 。ポリアミド部分形成性モノマーとしてラク タム及び/又はアミノカルボン酸のみ使用す ならば分子量調節剤がジカルボン酸成分な で、容易に両末端がカルボキシル基を有す ポリアミド(a)を製造することができる。ポ アミド部分形成性モノマーとしてジカルボ 酸とジアミンの重縮合体を用いる場合には 例えば重合体の最後にジカルボン酸を改め 反応させる等の方法を用いる事で両末端が ルボキシル基を有するポリアミド(a)を製造 ることができる。
上記両末端にカルボキシル基を有するポ アミド(a)の数平均分子量は、通常、500~5,000 好ましくは500~3,000である。数平均分子量が5 00未満ではポリエーテルエステルアミド自体 耐熱性が低下し、一方、5,000を超えると反 性が低下するためポリエーテルエステルア ド製造時に多大な時間を要する。数平均分 量をこの範囲とするためには、分子量調節 となる炭素数4~20のジカルボン酸成分の選択 ポリアミド部分の重合の際における反応条 を適宜設定することによって可能となる。
また、ビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)において、ビスフェノール類と ては、ビスフェノールA(4,4’-ジヒドロキシ フェニル-2,2-プロパン)、ビスフェノールF(4, 4’-ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフ ェノールS(4,4’-ジヒドロキシジフェニルスル ホン)及び4,4’-ジヒドロキシジフェニル-2,2- タンなどが挙げられ、これらのうちビスフ ノールAが好ましい。
上記のビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)は、これらのビスフェノール類 エチレンオキシドを常法により付加させる とにより得られる。また、エチレンオキシ と共に他のアルキレンオキシド(プロピレン オキシド、1,2-ブチレンオキシド、1,4-ブチレ オキシドなど)を併用することもできるが、 他のアルキレンオキシドの用いる量は用いる 全エチレンオキシドの重量に基づいて、通常 、10重量%以下である。
また上記付加物(b)はビスフェノール類の2 つのヒドロキシル基に対して、平均で20~70モ のエチレンオキシド、他のアルキレンオキ ド(以下、エチレンオキシド等という)が重 されている場合が好ましい。より好ましく 32~60モルのエチレンオキシド等が重合されて いる場合である。すなわちビスフェノールの 1つのヒドロキシル基に対して10~35モル、より 好ましくは16~30モル、更に好ましくは16~20モ のエチレンオキシド等が重合(付加)されてい る付加物であることである。
上記付加物(b)の数平均分子量は、通常、1 ,600~3,000であり、特にエチレンオキシド付加 ル数が32~60のものを使用することが好ましい 。数平均分子量が1,600未満では、帯電防止性 不十分となり、一方、3,000を超えると反応 が低下するためポリエーテルエステルアミ 製造時に多大な時間を要する。数平均分子 は、好ましくは1,800~2,400、エチレンオキシド 等の付加モル数は、さらに好ましくは32~40で る。数平均分子量をこの範囲にするには、 スフェノール類の分子量を考慮したうえで エチレンオキシド等の付加モル数をその調 することにより達成する事ができる。
以上の付加物(b)は、ポリエーテルエステ アミド中の上記(a)と(b)の合計重量に基づい 20~80重量%の範囲で用いられる。付加物(b)の が20重量%未満ではポリエーテルエステルア ドの帯電防止性が劣り、一方、80重量%を超 るとポリエーテルエステルアミドの耐熱性 低下するために好ましくない。より好まし は、付加物(b)は上記(a)と(b)の合計重量に基 いて40~70重量%の範囲で用いられる。
本発明に用いられるポリエーテルエステ アミドの相対粘度は、1.5~3.5(0.5重量%、m-ク ゾール溶液、25℃)、好ましくは、2.0~3.0であ 。1.5未満では、混練するベースポリマー成 (ポリアミド成分及びポリエステル成分)と 溶融粘度差が大きくなるために導管内や紡 パック内で滞留しやすくなり、長時間にわ る紡糸を実施すると吐出異常が起こりやす 、得られる複合繊維の品質が安定しない。 方、3.5を超える範囲では、製糸の際の断糸 原因となる。
該ポリエーテルエステルアミドのポリア ド成分への添加量は0重量%が最適である。 量でも添加すると、ポリアミド成分の吸湿 長性が低下し、本発明の目的である吸湿時 捲縮が発現してみかけ糸長が縮むという機 が損なわれる。
前記のサイドバイサイド型複合繊維にお ては、任意の繊度、断面形状、複合形態を ることができるが、単糸繊度としては、1.5~ 5.0dtex程度が適当である。さらに、本発明の 合繊維を中空複合繊維とすると湿度に対す 感度も大きく、かつ嵩高性も大きくなる。 た、ポリアミド成分とポリエステル成分の 合繊維の横断面における面積比は、ポリア ド成分/ポリエステル成分=30/70~70/30の範囲が ましく、より好ましくは40/60~60/40の範囲で る。
前記の複合繊維を単糸数本のマルチフィ メントとした場合の、そのマルチフィラメ トの総繊度は特に限定されないが、通常の 料用素材として用いられる40~200dtexの範囲で 用いることができる。なお、必要に応じて交 絡処理が施されていてもよい。
前記の複合繊維は潜在捲縮性能を有して り、後記のように、染色加工等で熱処理を けると潜在捲縮性能が発現する。そして吸 時に、ポリアミド成分が膨潤、伸張し、ポ エステル成分はほとんど長さ変化を起こさ いため、捲縮率が向上する(捲縮繊維Aの見 けの長さが短くなる。)。一方、乾燥時には リアミド成分が収縮し、ポリエステル成分 ほとんど長さ変化を起こさないため、捲縮 が低下する(捲縮繊維Aの見かけの長さが長 なる。)。
前記の捲縮繊維Aは、吸湿時に、容易に捲 縮率が向上する上で、無撚糸、または300T/m以 下の撚りが施された甘撚り糸であることが好 ましい。特に、無撚糸であることが好ましい 。強撚糸のように、強い撚りが付与されてい ると、吸湿時に捲縮率が向上しにくく好まし くない。なお、交絡数が20~60ケ/m程度となる うにインターレース空気加工および/または 常の仮撚捲縮加工が施されていてもさしつ えない。
一方、非捲縮、または吸湿時に捲縮率が 化しない捲縮を有する繊維Bとしては、非捲 縮繊維、または吸湿時に捲縮率が変化しない 捲縮を有する繊維であれば特に限定されない 。ここで、「吸湿時に捲縮率が変化しない」 とは、吸湿時における捲縮率HCと乾燥時にお る捲縮率DCとの差(HC-DC)が0.5%未満のものをい う。
かかる繊維Bとしては、ポリエチレンタレ フタレート、ポリトリメチレンテレフタレー ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ ステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミ ド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ オレフィン、アクリル、パラ型もしくはメタ 型アラミド、およびそれらの変性合成繊維、 天然繊維、再生繊維、半合成繊維、ポリウレ タン系弾性糸、ポリエーテルエステル系弾性 糸など衣料に適した繊維であれば自由に選択 できる。なかでも、吸湿時の寸法安定性や、 前記捲縮繊維Aとの相性(混繊性、交編・交織 、染色性)の点で、ポリエチレンテレフタレ ート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ ブチレンタレフタレートや、これらに前記共 重合成分が共重合された変性ポリエステルか らなるポリエステル繊維が好適である。また 、かかる繊維Bの単糸繊度、単糸数(フィラメ ト数)としては特に限定されないが、布帛の 吸水性を高め、湿潤時に凹凸を性能よく発現 させる上で、単糸繊度0.1~5dtex(より好ましく 0.5~2dtex)、単糸数20~200本(より好ましくは30~100 本)の範囲内であることが好ましい。なお、 絡数が20~60ケ/m程度となるようにインターレ ス空気加工および/または通常の仮撚捲縮加 工が施されていてもさしつかえない。
本発明の布帛には、前記の吸湿時に捲縮 が向上する捲縮繊維Aと、非捲縮、または吸 湿時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維 Bとが含まれる。
布帛の構造としては、その織編組織、層 は特に限定されるものではない。例えば、 織、綾織、サテンなどの織組織や、天竺、 ムース、フライス、鹿の子、そえ糸編、デ ビー、ハーフなどの編組織が好適に例示さ るが、これらに限定されるものではない。 数も単層でもよいし、2層以上の多層であっ てもよい。
ここで、好ましい実施態様(1)では、図12 よび図13に示すように、布帛が、前記捲縮繊 維Aを含む部分(Y部)と、前記繊維Bのみで構成 れる部分(Z部)とを有し、前記Y部が経方向お よび/または緯方向に連続的につながってい 。その際、Y部が経方向および/または緯方向 に連続的につながるパターンとしては、特に 限定されないが、例えば、ボーダーパターン 、ストライプパターン、格子パターン、図13 模式的に示すダイヤ柄パターン、市松格子 パターンなどが例示される。
前記Z部とY部との面積比は特に限定され いが、布帛の寸法安定性の点で(Z部:Y部)で10: 90~90:10(より好ましくは、20:80~80:20)の範囲内で あることが好ましい。
前記Y部同士は布帛中において、Z部により 絶している。その際、Y部1ヶ所の面積は特に 限定されないが、0.01~4.0cm 2 (より好ましくは、0.1~1.0cm 2 )の範囲内であること好ましい。一方Z部の線 としては、0.5~100mmの範囲内であることが好 しい。
かかる構造では、図12に示すように、乾 時において捲縮繊維Aを含む部分(Y部)が凸部 なっており、吸湿時には、捲縮繊維Aのみか け長さが短くなることにより、該凸部が解消 されフラットになる。
次に、好ましい実施態様(2)では、図10お び図11に示すように、布帛が2層からなる布 であり、第1層が前記捲縮繊維Aを含み、かつ 第2層が繊維Bのみで構成され、かつ第1層と第 2層とが部分的に結接している。
かかる構造では、厚み方向の断面は図10 示すように、一層(Z層)は繊維Bだけで構成さ 、他の層(Y層)は捲縮繊維Aだけで構成され、 Z層とY層とは部分的に結接されている。Y層側 からみた布帛表面は、図11に示すようにY層と Z層とが格子状に結接されており、乾燥時は の格子以外の結接されていないY層の四角部 凸の状態となっている。この四角部が吸湿 より縮む結果、凸部が無くなり、布帛全体 フラットになり厚さが減少する。
本発明の布帛は、例えば下記の製造方法 よって容易に得ることができる。
まず、すなわち、前記のポリアミド成分 ポリエステル成分とをサイドバイサイド型 複合紡糸する。その際、例えば、特開2000-14 4518号公報に記載されているような、高粘度 分側と低粘度成分側の吐出孔を分離し、か 高粘度側の吐出線速度を小さくした(吐出断 積を大きくした)紡糸口金を用い、高粘度側 吐出孔に溶融ポリエステルを通過させ低粘度 側吐出孔側に溶融ポリアミドを通過させて接 合させ、冷却固化させる方法によって紡糸糸 条を得ることができる。なお本発明において は、この際に紡糸口金を適切に設計する事に より、サイドバイサイド型の中空複合繊維と しても良い。紡糸して得られた糸条は、一旦 巻き取った後これを延伸して更に必要に応じ て熱処理を行う、いわゆる別延方式のほか、 未延伸糸を一旦巻き取らないで延伸して更に 必要に応じて熱処理を行う、いわゆる直延方 式のどちらの方法も採用することができる。 上記紡糸における紡糸速度としては、例えば 通常採用されている1000~3500m/分程度の紡糸速 のものを採用することができる。また、延 、熱処理は、延伸後の切断伸度が10~60%、通 は20~45%程度になるように条件を設定するの 、捲縮の発現、製織編性などから好ましい
次いで、前記複合繊維と、非捲縮、また 吸湿時に捲縮率が変化しない繊維Bとを同時 に用いて布帛を織編成した後、染色加工を施 し、染色加工の際の熱により前記複合繊維の 潜在捲縮を発現させる(捲縮繊維Aとする)。
ここで、前記の繊維Bとして、沸水収縮率 20%以上(好ましくは25~80%)のポリエステル系繊 を用いることが好ましい。繊維Bとしてこの ような高熱収縮繊維を用いることにより、染 色加工の際の熱により該繊維Bが前記複合繊 (捲縮繊維A)よりも大きく収縮するため、乾 時において、図10や図12に示すように、捲縮 維Aを含む部分が凸部となる。このような高 熱収縮繊維としては、例えば、通常のジカル ボン酸成分及びアルキレングリコール成分に 加えて、第3成分としてイソフタル酸、ナフ レンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン などのジカルボン酸類、ジエチレングリコ ル、ポリエチレングリコールなどのグリコ ル類、ビスフェノールA及びビスフェノール ルフォンなどからなる群から選ばれた1種以 上を共重合させた共重合ポリエステル樹脂を 、通常の紡糸工程に供し、得られた未延伸フ ィラメント糸条を、これに延伸を施すことな く、直接3500m/分程度の巻取り速度で巻取り、 この未延伸フィラメント糸条を60~80℃の温度 おいて、1.3~1.5倍の延伸倍率でわずかに延伸 するとよい。なかでも、酸成分がモル比(テ フタル酸/イソフタル酸)95/5~75/25のテレフタ 酸およびイソフタル酸からなり、ジオール 分がエチレングリコールあるいはテトラメ レングリコールからなる共重合ポリエステ (すなわち、イソフタル酸を共重合したポリ チレンテレフタレート、またはイソフタル を共重合したポリブチレンテレフタレート) を紡糸・延伸した繊維であることが好ましい 。
また、布帛を織編成する際、織編組織は に限定されず、前述のものを適宜選定する とができる。
前記染色加工の温度としては100~140℃(よ 好ましくは110~135℃)、時間としてはトップ温 度のキープ時間が5~40分の範囲内であること 好ましい。かかる条件で、布帛に染色加工 施すことにより、前記複合繊維は、ポリエ テル成分とポリアミド成分との熱収縮差に り捲縮を発現する。
染色加工が施された布帛には、通常、乾 ファイナルセットが施される。その際、乾 ファイナルセットの温度としては120~200℃( り好ましくは140~180℃)、時間としては1~3分の 範囲内であることが好ましい。かかる、乾熱 ファイナルセットの温度が120℃よりも低いと 、染色加工時に発生したシワが残り易く、ま た、仕上がり製品の寸法安定性が悪くなるお それがある。逆に、該乾熱ファイナルセット の温度が200℃よりも高いと、染色加工の際に 発現した複合繊維の捲縮が低下したり、繊維 が硬化し生地の風合いが硬くなるおそれがあ る。
かくして得られた布帛において、布帛が 汗や降雨により吸湿すると、捲縮繊維Aは自 身の捲縮量が増大することにより見かけ長さ が短くなり、布帛の厚さが減少する。
また、かくして得られた布帛において、布
に含まれる捲縮繊維Aが下記(1)~(3)の要件を
時に満足すると、吸湿時に布帛の厚さが減
しやすく好ましい。なお、かかる特性を有
る捲縮繊維Aは前記の製造方法により製造す
ことができる。
(1)乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCが50~80%
の範囲内である。
(2)吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCが60~90%
の範囲内である。
(3)前記捲縮率HCと捲縮率DCとの差(HC-DC)が0.5%以
上である。
ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、 度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であ 、一方、吸湿時とは、試料を温度20℃、湿 90%RH環境下に24時間放置した後の状態である
なお、本発明の布帛には、常法の吸水加 、撥水加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるい 抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反 剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与 る各種加工を付加適用してもよい。
次に、本発明の繊維製品は、前記の布帛 用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用 料、およびインナー用衣料からなる群より 択される繊維製品である。かかる繊維製品 前記の布帛を用いているので、吸湿時に厚 が減少するため、発汗時の暑熱感を抑制す ことができる。
以下、上記45~57に係る本発明の実施の形 について詳細に説明する。
本発明の布帛は、湿潤時に捲縮率が向上す
捲縮繊維A(以下、単に「捲縮繊維A」または
繊維A」ということもある。)と、非捲縮、
たは湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有
る繊維B(以下、単に「繊維B」ということも
る。)とで構成される必要がある。かかる構
により、該布帛が発汗により吸湿あるいは
潤した際、前記複合繊維の捲縮量が増加す
(繊維の見かけ長さが低下する。)ことによ
布帛の寸法(面積)が小さくなり、その結果、
該布帛からなるウェアは着用者の体へのフィ
ット性が向上する。その際、該布帛の乾燥時
における面積(SD)および吸湿時における面積(S
W)から下記式により算出した面積変化率が1%
上(好ましくは3%以上、さらに好ましくは3~15%
)であることが肝要である。
面積変化率(%)=((SD-SW)/SD)×100
ただし、乾燥時における面積とは、布帛を
度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後
状態での布帛の面積であり、一方、吸湿時
おける面積とは、布帛を温度20℃、湿度90%RH
環境下に24時間放置した後の状態での布帛の
積である。
前記の面積変化率が1%未満では、発汗時 フィット性が向上しないおそれがあり、好 しくない。
また、本発明において「吸湿時に捲縮率 向上する」とは湿潤時における捲縮率HCと 燥時における捲縮率DCとの差(HC-DC)が0.5%以上 あることである。ただし、乾燥時とは、試 を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置し 後の状態であり、一方、吸湿時とは、試料 温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した の状態である。
本発明において、捲縮繊維Aは吸湿時に捲 縮率が向上する繊維であれば特に限定されな いが、ポリエステル成分とポリアミド成分と がサイドバイサイド型に接合された複合繊維 であって、潜在捲縮性能が発現してなる捲縮 構造を有する捲縮繊維であることが好ましい 。
ここで、前記ポリアミド成分としては、 鎖中にアミド結合を有するポリマーであり 例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン12、 ナイロン46、ナイロン66等が挙げられる。特 コスト面、汎用性、製糸性等の観点からナ ロン6、ナイロン66が好ましい。なお、これ のポリアミド成分をベースに公知の成分を 重合せしめても良く、又はこれらのポリア ド成分に酸化チタンやカーボンブラック等 顔料、公知の抗酸化剤、帯電防止剤、耐光 等を含有させても良い。
一方、前記ポリエステル成分は、そのポ エステルを構成する繰り返し単位中60~99.5モ ル%をエチレンテレフタレート単位が占め、0. 5~40モル%をエチレンイソフタレート単位が占 る共重合ポリエステルから構成されること 好ましい。通常、ポリエステルの熱収縮率 ポリアミドよりもかなり低いが、ポリエス ルとしてこのような共重合ポリエステルを 用することによりポリエステルの熱収縮率 ポリアミドに近づけることが可能となる。 の結果、吸湿時の捲縮曲がり構造において 膨潤したポリアミド成分が外側に位置し、 リエステル成分が内側に位置する構造にな やすくなり捲縮率が増大しやすい。ここで エチレンテレフタレート単位が60モル%未満 あると、得られる複合繊維の強伸度等の基 物性が十分に保持できないため好ましくな 。エチレンテレフタレート単位が99.5モル% 超えたり、エチレンイソフタレートが0.5モ %未満であると、複合繊維が吸湿したときに 縮率があまり増大せず(捲縮糸の見かけ長さ が短くならず)、布帛にしたときに十分な寸 変化が発現しないおそれがある。エチレン ソフタレートが40モル%を越えると、複合繊 の強伸度等の基本物性が保持できず、また 安定性にも劣り、製糸工程において分解性 物により紡糸口金部の濾過圧(パック圧)上昇 が著しくなるおそれがある。
かかるポリエステルは任意の方法で製造 れたものでよく、例えばポリエチレンテレ タレートについて説明すれば、テレフタル とエチレングリコールとを直接エステル化 応させる、テレフタル酸ジメチルの如きテ フタル酸の低級アルキルエステルとエチレ グリコールとを直接エステル化反応させる 又はテレフタル酸とエチレンオキサイドと 反応させるなどして、テレフタル酸のグリ ールエステル及び/又はその低重合体を生成 させる。次いでこの生成物を減圧下加熱して 所望の重合度になるまで重縮合反応させるこ とによって製造される。
なお、このポリエステルは、ポリエステ を構成するエチレンテレフタレート成分及 エチレンイソフタレート成分以外に、第三 分が共重合されていてもよく、第三成分は ジカルボン酸成分又はグリコール成分のい れでもよい。かかるジカルボン酸としては 例えば、フタル酸、ジブロモテレフタル酸 ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸 β-ヒドロキシエトキシ安息香酸の如き二官 性芳香族ジカルボン酸、セバシン酸、アジ ン酸、シュウ酸の如き二官能性脂肪族ジカ ボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等 を挙げることができる。また上記グリコール 成分の一部を他のグリコール成分で置き換え てもよく、かかるグリコール成分としては例 えばシクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ネオ ンチルグリコール,ビスフェノールA,ビスフ ノールS、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシ ェニル)プロパン、ビス(4-β-ヒドロキシエト シフェニル)スルホン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ -4-(2-ハイドロキシエトキシ)フェニル)プロパ の如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール 挙げられる。更に、上述のポリエステルに 要に応じて他のポリマーを少量ブレンド溶 したもの、ペンタエリスリトール、トリメ ロールプロパン、トリメリット酸等の鎖分 剤を少量使用したものであってもよい。こ ほか本発明のポリエステルは通常のポリエ テルと同様に二酸化チタン、カーボンブラ ク等の顔料他、従来公知の抗酸化剤、着色 止剤が添加されていても勿論良い。
該ポリエステル成分にはポリエーテルエ テルアミドが含まれることが好ましい。ポ エステル成分にポリエーテルエステルアミ が含まれていると、ポリエステル成分が柔 かくなり、吸湿時において、ポリアミド成 が膨潤する際にポリエステル成分が追従し すくなり、吸湿時に捲縮率が増大しやすく るため好ましい。該ポリエーテルエステル ミドのポリエステル成分への添加量はポリ ステル成分重量に対して5~55重量%であるこ が好ましい。5重量%未満では、複合繊維が吸 湿したときに、捲縮率があまり増大せず(捲 繊維の見かけ長さが短くなりにくく)、布帛 したときに十分な寸法変化が得られないお れがある。また、55重量%を超えると、安定 に紡糸ができなくなるおそれがある。
該ポリエーテルエステルアミドは、好ま くは、両末端にカルボキシル基を有する数 均分子量500~5,000のポリアミド(a)と数平均分 量1,600~3,000のビスフェノール類のエチレン キシド付加物(b)から誘導される。「誘導」 は両成分を反応させて得られるの意味であ 、共重合して得られるとも捉えることがで る。
両末端にカルボキシル基を有するポリア ド(a)は、ポリアミド部分と分子量調節剤か なる事が好ましい。そのポリアミド部分は( 1)ラクタム開環重合体、(2)アミノカルボン酸 重縮合体、若しくは(3)ジカルボン酸とジア ンの重縮合体の少なくともいずれか1つから なる。このうち、(1)のラクタムとしては、ブ チロラクタム、バレロラクタム、カプロラク タム、エナントラクタム、ラウロラクタム、 ウンデカノラクタムなどが挙げられる。(2)の アミノカルボン酸としては、ω-アミノカプロ ン酸、ω-アミノエナント酸、ω-アミノペルゴ ン酸、ω-アミノカプリン酸,11-アミノウンデ ン酸、12-アミノドデカン酸などが挙げられ 。(3)のジカルボン酸としては、アジピン酸 アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ 、ドデカンジ酸,イソフタル酸などが挙げら る。また(3)のジアミンとしては、テトラメ レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、 キサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジ ミン、オクタメチレンジアミン、デカメチ ンジアミンなどが挙げられる。以上これら ラクタム、アミノカルボン酸、ジカルボン 、ジアミンを総称してポリアミド部分形成 モノマーと称する。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)のポリアミド部分形成性モノマ として例示したものは、2種以上を併用して もよい。これらのうち好ましいものは、カプ ロラクタム,12-アミノドデカン酸及びアジピ 酸-ヘキサメチレンジアミンであり、特に好 しいものは、カプロラクタムである。
上記の両末端にカルボキシル基を有する リアミド(a)は、更に炭素数4~20のジカルボン 酸成分を分子量調整剤として使用し、これの 存在下に上記ポリアミド部分形成性モノマー を常法により開環重合あるいは重縮合させる ことによって得られる。炭素数4~20のジカル ン酸としては、コハク酸、グルタル酸、ア ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ ン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、若し はドデカンジ酸などの脂肪酸ジカルボン酸; レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、若 くはナフタレンジカルボン酸などの芳香族 カルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン 、若しくはジシクロヘキシル-4,4-ジカルボン 酸などの脂肪族ジカルボン酸;又は5-スルホイ ソフタル酸ナトリウム、若しくは5-スルホイ フタル酸カリウムなどの5-スルホイソフタ 酸アルカリ金属塩などが挙げられる。これ のうち、好ましいものは、脂肪族ジカルボ 酸、芳香族ジカルボン酸及び5-スルホイソフ タル酸アルカリ金属塩である。より好ましい ものはアジピン酸、テレフタル酸、5-スルホ ソフタル酸ナトリウムである。
ポリアミド部分形成性モノマーを常法に り開環重合あるいは重縮合させる際には、 の平均重合度は2~10である場合が好ましく、 より好ましくは平均重合度が3~8である。その 結果このポリアミド部分の数平均分子量は100 ~1,000、より好ましくは300~700である。
更に上記両末端にカルボキシル基を有する
リアミド(a)は、分子量調整剤である炭素数4
~20のジカルボン酸成分の両末端にポリアミド
部分が付与されている成分、片末端にポリア
ミド部分が付与されている成分、又は両末端
にポリアミド部分が付与されている成分及び
片末端にポリアミド部分が付与されている成
分の混合物であっても良い。混合物である場
合には、片末端にポリアミド部分が付与され
ている成分が1モルに対して、両末端にポリ
ミド部分が付与されている成分が1~10モルと
るモル比が好ましい。より好ましくは片末
に付与されている成分1モルに対して、両末
端に付与されている成分3~8モルである。そし
て両末端にカルボキシル基を有するように上
述のポリアミド部分形成性モノマーのカルボ
キシル基を有する成分の量を適宜調整する。
ポリアミド部分形成性モノマーとしてラクタ
ム及び/又はアミノカルボン酸のみ使用する
らば分子量調節剤がジカルボン酸成分なの
、容易に両末端がカルボキシル基を有する
リアミド(a)を
製造することができる。ポリアミド部分形成
性モノマーとしてジカルボン酸とジアミンの
重縮合体を用いる場合には、例えば重合体の
最後にジカルボン酸を改めて反応させる等の
方法を用いる事で両末端がカルボキシル基を
有するポリアミド(a)を製造することができる
。
上記両末端にカルボキシル基を有するポ アミド(a)の数平均分子量は、通常、500~5,000 好ましくは500~3,000である。数平均分子量が5 00未満ではポリエーテルエステルアミド自体 耐熱性が低下し、一方、5,000を超えると反 性が低下するためポリエーテルエステルア ド製造時に多大な時間を要する。数平均分 量をこの範囲とするためには、分子量調節 となる炭素数4~20のジカルボン酸成分の選択 ポリアミド部分の重合の際における反応条 を適宜設定することによって可能となる。
また、ビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)において、ビスフェノール類と ては、ビスフェノールA(4,4’-ジヒドロキシ フェニル-2,2-プロパン)、ビスフェノールF(4, 4’-ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフ ェノールS(4,4’-ジヒドロキシジフェニルスル ホン)及び4,4’-ジヒドロキシジフェニル-2,2- タンなどが挙げられ、これらのうちビスフ ノールAが好ましい。
上記のビスフェノール類のエチレンオキ ド付加物(b)は、これらのビスフェノール類 エチレンオキシドを常法により付加させる とにより得られる。また、エチレンオキシ と共に他のアルキレンオキシド(プロピレン オキシド、1,2-ブチレンオキシド、1,4-ブチレ オキシドなど)を併用することもできるが、 他のアルキレンオキシドの用いる量は用いる 全エチレンオキシドの重量に基づいて、通常 、10重量%以下である。
また上記付加物(b)はビスフェノール類の2 つのヒドロキシル基に対して、平均で20~70モ のエチレンオキシド、他のアルキレンオキ ド(以下、エチレンオキシド等という)が重 されている場合が好ましい。より好ましく 32~60モルのエチレンオキシド等が重合されて いる場合である。すなわちビスフェノールの 1つのヒドロキシル基に対して10~35モル、より 好ましくは16~30モル、更に好ましくは16~20モ のエチレンオキシド等が重合(付加)されてい る付加物であることである。
上記付加物(b)の数平均分子量は、通常、1 ,600~3,000であり、特にエチレンオキシド付加 ル数が32~60のものを使用することが好ましい 。数平均分子量が1,600未満では、帯電防止性 不十分となり、一方、3,000を超えると反応 が低下するためポリエーテルエステルアミ 製造時に多大な時間を要する。数平均分子 は、好ましくは1,800~2,400、エチレンオキシド 等の付加モル数は、さらに好ましくは32~40で る。数平均分子量をこの範囲にするには、 スフェノール類の分子量を考慮したうえで エチレンオキシド等の付加モル数をその調 することにより達成する事ができる。
以上の付加物(b)は、ポリエーテルエステ アミド中の上記(a)と(b)の合計重量に基づい 20~80重量%の範囲で用いられる。付加物(b)の が20重量%未満ではポリエーテルエステルア ドの帯電防止性が劣り、一方、80重量%を超 るとポリエーテルエステルアミドの耐熱性 低下するために好ましくない。より好まし は、付加物(b)は上記(a)と(b)の合計重量に基 いて40~70重量%の範囲で用いられる。
本発明に用いられるポリエーテルエステ アミドの相対粘度は、1.5~3.5(0.5重量%、m-ク ゾール溶液、25℃)、好ましくは、2.0~3.0であ 。1.5未満では、混練するベースポリマー成 (ポリアミド成分及びポリエステル成分)と 溶融粘度差が大きくなるために導管内や紡 パック内で滞留しやすくなり、長時間にわ る紡糸を実施すると吐出異常が起こりやす 、得られる複合繊維の品質が安定しない。 方、3.5を超える範囲では、製糸の際の断糸 原因となる。
該ポリエーテルエステルアミドのポリア ド成分への添加量は0重量%が最適である。 量でも添加すると、ポリアミド成分の吸湿 長性が低下し、本発明の目的である吸湿時 捲縮が発現してみかけ糸長が縮むという機 が損なわれる。
前記のサイドバイサイド型複合繊維にお ては、任意の繊度、断面形状、複合形態を ることができるが、単糸繊度としては、1.5~ 5.0dtex程度が適当である。さらに、本発明の 合繊維を中空複合繊維とすると湿度に対す 感度も大きく、かつ嵩高性も大きくなる。 た、ポリアミド成分とポリエステル成分の 合繊維の横断面における面積比は、ポリア ド成分/ポリエステル成分=30/70~70/30の範囲が ましく、より好ましくは40/60~60/40の範囲で る。
前記の複合繊維を単糸数本のマルチフィ メントとした場合の、そのマルチフィラメ トの総繊度は特に限定されないが、通常の 料用素材として用いられる40~200dtexの範囲で 用いることができる。なお、必要に応じて交 絡処理が施されていてもよい。
前記の複合繊維は潜在捲縮性能を有して り、後記のように、染色加工等で熱処理を けると潜在捲縮性能が発現する。そして吸 時に、ポリアミド成分が膨潤、伸張し、ポ エステル成分はほとんど長さ変化を起こさ いため、捲縮率が向上する(捲縮繊維Aの見 けの長さが短くなる。)。一方、乾燥時には リアミド成分が収縮し、ポリエステル成分 ほとんど長さ変化を起こさないため、捲縮 が低下する(捲縮繊維Aの見かけの長さが長 なる。)。
前記の捲縮繊維Aは、吸湿時に、容易に捲 縮率が向上する上で、無撚糸、または300T/m以 下の撚りが施された甘撚り糸であることが好 ましい。特に、無撚糸であることが好ましい 。強撚糸のように、強い撚りが付与されてい ると、吸湿時に捲縮率が向上しにくく好まし くない。なお、交絡数が20~60ケ/m程度となる うにインターレース空気加工および/または 常の仮撚捲縮加工が施されていてもさしつ えない。
一方、非捲縮、または吸湿時に捲縮率が 化しない捲縮を有する弾性繊維Bとしては、 非捲縮繊維、または吸湿時に捲縮率が変化し ない捲縮を有する弾性繊維であれば特に限定 されない。この弾性繊維の存在により発汗し ていない状態でのフィット感を補い、かつ発 汗後のフィット性の向上効果をより高めるこ とが可能となる。ここで、本発明でいう「吸 湿時に捲縮率が変化しない」とは、吸湿時に おける捲縮率HCと乾燥時における捲縮率DCと 差(HC-DC)が0.5%未満のものをいう。
かかる繊維Bとしては、伸度300%以上の弾 繊維が好ましい。具体的には、ポリウレタ 弾性繊維やポリエステル・エーテル弾性繊 などが例示される。
本発明の布帛には、非捲縮、または吸湿 に捲縮率が変化しない捲縮を有する非弾性 維Cが含まれていてもよい。該非弾性繊維C しては、前記捲縮繊維Aおよび弾性繊維Bには 無い特性を持つ繊維であることが好ましい。 例えば、ソフトな風合いを実現するために、 単糸繊度1デシテックス以下のマルチフィラ ント繊維や仮撚り加工糸、発色性の良好な ルチフィラメント繊維や加工糸、などが挙 られる。具体的には、ポリエチレンタレフ レート、ポリトリメチレンテレフタレート ポリブチレンテレフタレート等のポリエス ル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ フィン、アクリル、パラ型もしくはメタ型 ラミド、およびそれらの変性合成繊維、天 繊維、再生繊維、半合成繊維、ポリウレタ 系弾性糸、ポリエーテルエステル系弾性糸 ど衣料に適した繊維であれば自由に選択で る。なかでも、吸湿時の寸法安定性や、前 捲縮繊維Aとの相性(混繊性、交編・交織性、 染色性)の点で、ポリエチレンテレフタレー 、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブ レンタレフタレートや、これらに前記共重 成分が共重合された変性ポリエステルから るポリエステル繊維が好適である。また、 かる繊維Bの単糸繊度、単糸数(フィラメント 数)としては特に限定されないが、布帛の吸 性を高め、吸湿時に寸法変化を性能よく発 させる上で、単糸繊度0.1~5dtex(より好ましく 0.5~2dtex)、単糸数20~200本(より好ましくは30~10 0本)の範囲内であることが好ましい。なお、 絡数が20~60ケ/m程度となるようにインターレ ース空気加工および/または通常の仮撚捲縮 工が施されていてもさしつかえない。
本発明の布帛には、前記の吸湿時に捲縮 が向上する捲縮繊維Aと、非捲縮、または吸 湿時に捲縮率が変化しない捲縮を有する弾性 繊維Bとが含まれる。
布帛の構造としては、その織編組織、層 は特に限定されるものではない。例えば、 織、綾織、サテンなどの織組織や、天竺、 ムース、フライス、鹿の子、そえ糸編、デ ビー、ハーフなどの編組織が好適に例示さ るが、これらに限定されるものではない。 数も単層でもよいし、2層以上の多層であっ てもよい。その際、該布帛の少なくとも一層 に、該層を構成する総繊維重量のうち前記捲 縮繊維Aが30重量%以上含まれることが好まし 。また、多層構造布帛の場合、何れか一層 前記捲縮繊維Aが30重量%以上含まれていない 、前記捲縮繊維Aの吸湿による捲縮増加が布 帛の拘束力に負けて、本発明の目的であるフ ィット性の向上が十分に得られず好ましくな い。
本発明の布帛として、前記の捲縮繊維Aと 前記の弾性繊維Bと必要に応じて前記の繊維C が、引き揃えられて織組織の経糸および/ま たは緯糸に配されてなる織物や、前記の捲縮 繊維Aと弾性繊維Bと必要に応じて前記の繊維C とが、引き揃えられて編み組織を形成するい わゆるベア編物等が挙げられる。
また、本発明の布帛において、前記の捲 繊維Aと弾性繊維Bとが、前記の捲縮繊維Aが 部に位置し、弾性繊維Bが芯部に位置する芯 鞘型複合糸として布帛中に存在しても良い。
本発明の布帛中に含まれる前記捲縮繊維A と繊維Bの配置の好ましい実施態様について 記に説明する。
まず実施態様(1)において、布帛が、前記 縮繊維Aと前記弾性繊維Bで構成される部分(Y 部)と、前記非弾性繊維Cと前記弾性繊維Bで構 成される部分(Z部)とを有し、前記Y部が経方 および/または緯方向に連続的につながって る。かかる構造では、吸湿時において、Y部 がZ部に比べ寸法変化(収縮)しやすく、かつ布 帛中においてY部が経方向および/または緯方 に連続的につながっているため、吸湿時に 帛の寸法が小さくなる。
その際、Y部が経方向および/または緯方 に連続的につながるパターンとしては、特 限定されないが、例えば、ボーダーパター 、ストライプパターン、格子パターン、図16 に模式的に示すダイヤ柄パターン、市松格子 柄パターンなどが例示される。
前記Z部とY部との面積比は特に限定され いが、布帛の寸法安定性の点で(Z部:Y部)で10: 90~90:10(より好ましくは、20:80~80:20)の範囲内で あることが好ましい。
前記Y部同士は布帛中において、Z部により 絶している。その際、Y部1ヶ所の面積は特に 限定されないが、0.01~4.0cm 2 (より好ましくは、0.1~1.0cm 2 )の範囲内であることが、発汗時に衣服と肌 のベトツキを防ぐ上で好ましい。一方Z部の 巾としては、0.5~100mmの範囲内であることが ましい。
次に実施態様(2)において、布帛が、前記 弾性繊維Cと前記弾性繊維Bで構成される部 (Z部)と、前記捲縮繊維Aと前記非弾性繊維Cと 前記弾性繊維Bで構成される部分(X部)とを有 、前記X部が経方向および/または緯方向に連 続的につながっている。かかる構造では、X がZ部に比べ吸湿時に寸法変化しやすく、か 布帛中においてX部が経方向および/または 方向に連続的につながっているため、吸湿 に布帛の寸法が小さくなる。その際、X部が ながるパターンや、両者の面積比は実施態 (1)と同程度でよい。
次に実施態様(3)において、布帛が、前記 縮繊維Aと前記非弾性繊維Cと前記弾性繊維B 構成される部分(X部)と、前記捲縮繊維Aと前 記弾性繊維Bで構成される部分(Y部)とを有し 該布帛において前記Y部が経方向および/また は緯方向に連続的につながっている。かかる 構造では、Y部がX部に比べ吸湿時に寸法変化 やすく、かつ布帛中においてY部が経方向お よび/または緯方向に連続的につながってい ため、吸湿時に布帛の寸法が小さくなる。 の際、Y部がつながるパターンや、両者の面 比は実施態様(1)と同程度でよい。
次に実施態様(4)において、布帛が、前記 縮繊維Aと前記繊維Cと前記弾性繊維Bで構成 れる部分(X部)と、前記捲縮繊維Aと前記弾性 繊維Bで構成される部分(Y部)と、前記非弾性 維Cと前記弾性繊維Bで構成される部分(Z部)と を有し、前記Y部が経方向および/または緯方 に連続的につながっている。かかる構造で 、Y部が他の部(X部またはZ部)に比べ吸湿時 寸法変化しやすく、かつ布帛中においてY部 経方向および/または緯方向に連続的につな がっているため、吸湿時に布帛の寸法が小さ くなる。その際、Y部がつながるパターンや Y部と他の部との面積比は実施態様(1)と同程 でよい。
次に実施態様(5)において、布帛が2層構造 布帛であり、1層が前記捲縮繊維Aのみからな 、他の1層が前記弾性繊維Bのみからなる。 かる構造では、吸湿時に捲縮繊維Aの長さが くなるため、布帛の寸法が小さくなる。
次に実施態様(6)において、布帛が3層以上 からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aと 記非弾性繊維Cとで構成される層と、前記非 性繊維Cのみで構成される層と、弾性繊維B みで構成される層とを有する。かかる構造 は、吸湿時に捲縮繊維Aの長さが短くなるた 、布帛の寸法が小さくなる。
次に実施態様(7)において、布帛が3層以上 からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aと 記非弾性繊維Cとで構成される層と、前記捲 繊維Aのみで構成される層と、前記弾性繊維 Bのみで構成される層とを有する。かかる構 では、吸湿時に捲縮繊維Aの長さが短くなる め、布帛の寸法が小さくなる。
次に実施態様(8)において、布帛が3層以上 からなる多層布帛であり、前記捲縮繊維Aの で構成される層と、前記非弾性繊維Cのみで 成される層と、前記弾性繊維Bのみで構成さ れる層を有する。かかる構造では、吸湿時に 捲縮繊維Aの長さが短くなるため、布帛の寸 が小さくなる。
本発明の布帛は、例えば下記の製造方法 よって容易に得ることができる。
まず、すなわち、前記のポリアミド成分 ポリエステル成分とをサイドバイサイド型 複合紡糸する。その際、例えば、特開2000-14 4518号公報に記載されているような、高粘度 分側と低粘度成分側の吐出孔を分離し、か 高粘度側の吐出線速度を小さくした(吐出断 積を大きくした)紡糸口金を用い、高粘度側 吐出孔に溶融ポリエステルを通過させ低粘度 側吐出孔側に溶融ポリアミドを通過させて接 合させ、冷却固化させる方法によって紡糸糸 条を得ることができる。なお本発明において は、この際に紡糸口金を適切に設計する事に より、サイドバイサイド型の中空複合繊維と しても良い。紡糸して得られた糸条は、一旦 巻き取った後これを延伸して更に必要に応じ て熱処理を行う、いわゆる別延方式のほか、 未延伸糸を一旦巻き取らないで延伸して更に 必要に応じて熱処理を行う、いわゆる直延方 式のどちらの方法も採用することができる。 上記紡糸における紡糸速度としては、例えば 通常採用されている1000~3500m/分程度の紡糸速 のものを採用することができる。また、延 、熱処理は、延伸後の切断伸度が10~60%、通 は20~45%程度になるように条件を設定するの 、捲縮の発現、製織編性などから好ましい
次いで、前記複合繊維と、非捲縮、また 吸湿時に捲縮率が変化しない弾性繊維Bとを 同時に用いて布帛を織編成した後、染色加工 を施し、染色加工の際の熱により前記複合繊 維の潜在捲縮を発現させる(捲縮繊維Aとする) 。また、布帛を織編成する際、前記の弾性繊 維Bを1.2倍以上(好ましくは1.5~3倍)でドラフト ることが好ましい。このように弾性繊維Bを ドラフトしながら織編成することにより、フ ィット性に優れた布帛が得られる。ここで、 布帛を織編成する際、織編組織は特に限定さ れず、前述のものを適宜選定することができ る。
前記染色加工の温度としては100~140℃(よ 好ましくは110~135℃)、時間としてはトップ温 度のキープ時間が5~40分の範囲内であること 好ましい。かかる条件で、布帛に染色加工 施すことにより、前記複合繊維は、ポリエ テル成分とポリアミド成分との熱収縮差に り捲縮を発現する。
染色加工が施された布帛には、通常、乾 ファイナルセットが施される。その際、乾 ファイナルセットの温度としては120~200℃( り好ましくは140~180℃)、時間としては1~3分の 範囲内であることが好ましい。かかる、乾熱 ファイナルセットの温度が120℃よりも低いと 、染色加工時に発生したシワが残り易く、ま た、仕上がり製品の寸法安定性が悪くなるお それがある。逆に、該乾熱ファイナルセット の温度が200℃よりも高いと、染色加工の際に 発現した複合繊維の捲縮が低下したり、繊維 が硬化し生地の風合いが硬くなるおそれがあ る。
かくして得られた布帛において、布帛が 汗や降雨により吸湿すると、捲縮繊維Aは自 身の捲縮量が増大することにより見かけ長さ が短くなる。その結果、吸湿により寸法が小 さくなり、また、布帛に含まれる弾性繊維B の相乗作用により発汗時にフィット性が向 する。
また、かくして得られた布帛において、布
に含まれる捲縮繊維Aが下記(1)~(3)の要件を
時に満足すると、吸湿時に優れた寸法変化
得られ好ましい。なお、かかる特性を有す
捲縮繊維Aは前記の製造方法により製造する
とができる。
(1)乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCが50~80%
の範囲内である。
(2)吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCが60~90%
の範囲内である。
(3)前記捲縮率HCと捲縮率DCとの差(HC-DC)が0.5%以
上である。
ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、 度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であ 、一方、吸湿時とは、試料を温度20℃、湿 90%RH環境下に24時間放置した後の状態である
なお、本発明の布帛には、常法の吸水加 、撥水加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるい 抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反 剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与 る各種加工を付加適用してもよい。特に発 時により素早くフィット性を向上させるた には、吸汗加工が有効な手段となる。
次に、本発明の繊維製品は、前記の布帛 用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用 料、およびインナー用衣料からなる群より 択される繊維製品である。かかる繊維製品 前記の布帛を用いているので、吸湿により 法が小さくなることにより発汗時にフィッ 性が向上する。
以下、実施例をあげて上記1~19に係る本発明
を詳細に説明するが、本発明はこれらによっ
て何ら限定されるものではない。なお、実施
例中の各物性は下記の方法により測定したも
のである。
<固有粘度(IV)>
ポリエチレンテレフタレートについては、
ンプルを一定量計量し、o-クロロフェノー
を溶媒に用いて、常法に従って35℃にて求め
た。ナイロン6については、同様にフェノー
/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒を用
て、30℃にて測定を行った。
<数平均分子量>
両末端にカルボキシル基を有する数平均分
量500~5,000のポリアミド(a)部分及びビスフェ
ール類のエチレンオキサイド付加物(b)部分
数平均分子量は測定サンプルを重トリフル
ロ酢酸/重クロロホルムの等質量の混合溶媒
に溶解してNMRを測定した。その測定結果から
、それぞれ部分の繰り返し単位を特定し、そ
の結果から数平均分子量を求めた。
<ポリエーテルエステルアミドの重量比率&g
t;
複合繊維製造時にギヤポンプによる条件を
整することによって制御する事ができるが
複合繊維を形成するポリアミド部分、ポリ
ステル部分を(7)に記載の方法に準じてNMR測
を行うことによっても、その結果を解析す
ことによりポリアミド成分中又はポリエス
ル成分中のポリエーテルエステルアミドの
量比率を算出する事ができる。
<布帛中の糸の捲縮率>
布帛を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時
放置した後、該布帛から、30cm×30cmの小片を
裁断する(n数=5)。続いて、各々の小片から、
湿により捲縮量が変化する糸(変性ポリエス
テルとポリアミドのサイドバイサイド型複合
繊維)を取り出し、49/50mN×9×トータルテック
(100mg/de)の荷重をかけて糸長L0を測定し、除
1分後49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/d
e)の荷重をかけて糸長L1を測定する。更にこ
糸を温度20℃、湿度90%RHの雰囲気中に24時間
置した後、49/50mN×9×トータルテックス(100mg/d
e)の荷重をかけて糸長L0’を測定し、除重1分
49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の
重をかけて糸長L1’を測定する。
以上の測定数値から下記の計算式にて、乾燥
時の捲縮率(DC)、吸湿時の捲縮率(HC)および吸
時と乾燥時との捲縮率差を算出する。
乾燥時の捲縮率DC(%)={(L0-L1)/L0}×100
吸湿時の捲縮率HC(%)={(L0’-L1’)/L0’}×100
吸湿時と乾燥時との捲縮率差(%)=HC-DC
<通気性>
JIS L 1096-1998、6.27.1、A法(フラジール形通気
性試験機法)により温度20℃、湿度65%RHに24時
放置し調湿した編地と、温度20℃、湿度90%RH
24時間放置し調湿した編地について、それ
れ通気性を測定(n数=5)し、次式により通気性
低下率を算出した。
通気性低下率(%)=(APD-APH)/APD×100
ただし、APDは温度20℃、湿度65%RHにおける通
性であり、APHは温度20℃、湿度90%RHにおける
気性である。
<漏水性>
JIS L 1092、6.3(雨試験A法)のブンデスマン雨
験装置を用いて、総水量7L/minに設定し10分
の漏水量を測定する。
<仮撚捲縮加工糸の捲縮率>
供試フィラメント糸条を、周長が1.125mの検
機のまわりに巻きつけて、乾繊度が3333dtex
かせを調製した。
前記かせを、スケール板の吊り釘に懸垂し
、その下部分に5.9cN(6gr)の初荷重を付加し、
さらに588cN(600gr)の荷重を付加したときのかせ
の長さL0を測定する。その後、直ちに、前記
せから荷重を除き、スケール板の吊り釘か
外し、このかせを沸騰水中に30分間浸漬し
、捲縮を発現させる。沸騰水処理後のかせ
沸騰水から取り出し、かせに含まれる水分
ろ紙により吸収除去し、室温において24時間
風乾する。この風乾されたかせを、スケール
板の吊り釘に懸垂し、その下部分に、588cN(600
gr)の荷重をかけ、1分後にかせの長さL1aを測
し、その後かせから荷重を外し、1分後にか
の長さL2aを測定する。供試フィラメント糸
の捲縮率(CP)を、下記式により算出する。
CP(%)=((L1a-L2a)/L0)×100
[実施例1]
固有粘度(IV)が1.1のナイロン6(Ny6)と、ポリエ
ーテルエステルアミド(ポリアミド(a)部分の
平均分子量1500、エチレンオキサイド付加物(
b)部分の数平均分子量2000、相対粘度2.2)を40重
量%添加したイソフタル酸共重合ポリエチレ
テレフタレートチップ(イソフタル酸共重合
率0.5モル%、IV=0.65)とを常法により、紡糸温
290℃、紡糸速度1000m/minで紡糸し、ついで巻
取ることなく延伸温度60℃、延伸倍率2.5倍
延伸し、さらに130℃で熱セットして糸状を
た。ナイロン6とポリエーテルエステルアミ
をブレンドしたポリエチレンテレフタレー
との重量比が50:50でサイドバイサイド型に
合された、56dtex/24filの複合繊維を得た。
次に、36ゲージのトリコット編機を用いて フロント筬に上記複合繊維(沸水処理されて らず、捲縮は発現していない。無撚糸)をフ ルセットし、バック筬に33dtex/36filのポリエチ レンテレフタレート仮撚捲縮加工糸(捲縮率20 %)をフルセットし、フロント10-23、バック12-10 のハーフ組織で、機上コース数96コース/2.54cm の編条件にてトリコット編地を編成した。得 られた編地を130℃、キープ時間15分で染色加 し、複合繊維の潜在捲縮性能を顕在化させ 後、100℃の温度で乾燥させ、次いで160℃、 間1分で乾熱ファイナルセットを行った。得 られた編地の評価結果は表1に示す通りで、 燥時の通気性39cc/cm 2 /s、吸湿時の通気性22cc/cm 2 /s、通気性の低下率44%と吸湿時に通気性が低 し、耐漏水性も1190ccで撥水加工無しの編地 しては耐漏水性が高い編地が得られた。該 地において密度は70ウエール/2.54cm、79コー /2.54cmであった。また、編地から抜き取った 合繊維において、乾燥時の捲縮率DCが64%、 湿時の捲縮率HCが77%、乾燥時と湿潤時の捲縮 率差(HC-DC)が13%であった。
次いで、該編物を用いてTシャツ(スポー 用衣料)を得て着用したところ、雨があたっ 時に通気性が低下し、快適であった。
[実施例2]
実施例1において、編地を染色加工した後、
フッ素樹脂系撥水加工処理液を用いてパデイ
ング処理し、100℃の温度で乾燥させた後、温
度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを
した後、ロールカレンダー(由利ロール(株)
)機にてローラー温度160℃、ニップ圧588N/cm(60
kgf/cm)にて加熱加圧加工して得られた編地の
価結果を表1に示す。乾燥時の通気性8cc/cm 2
/s、吸湿時の通気性5cc/cm 2
/s、通気性の低下率38%と吸湿時に通気性が低
し、耐漏水性も27cc耐漏水性が非常に高い編
地が得られた。また、編地から抜き取った複
合繊維において、乾燥時の捲縮率DCが62%、吸
時の捲縮率HCが73%、乾燥時と湿潤時の捲縮
差(HC-DC)が11%であった。
[実施例3]
36ゲージのトリコット編機を用いて、フロ
ト筬に実施例1で用いた33dtex/36filのポリエチ
ンテレフタレート仮撚捲縮加工糸(捲縮率20%
)をフルセットし、バック筬に実施例1で用い
複合繊維56dtex/24filをフルセットし、フロン
10-23、バック12-10のハーフ組織で、機上コー
ス数106コース/2.54cmの編条件にてトリコット
地を編成した。得られた編地を130℃、キー
時間15分で染色加工し、複合繊維の潜在捲縮
性能を顕在化させた後、100℃の温度で乾燥さ
せ、次いで160℃、時間1分で乾熱ファイナル
ットを行った。得られた編地の評価結果は
1に示す通りで、乾燥時の通気性17cc/cm 2
/s、吸湿時の通気性12cc/cm 2
/s、通気性の低下率29%と吸湿時に通気性が低
し、耐漏水性も1475ccで撥水加工無しの編地
しては耐漏水性が高い編地が得られた。ま
、編地から抜き取った複合繊維において、
燥時の捲縮率DCが65%、吸湿時の捲縮率HCが79%
、乾燥時と湿潤時の捲縮率差(HC-DC)が14%であ
た。
[実施例4]
実施例3において、編地を染色加工した後、
フッ素樹脂系撥水加工処理液を用いてパデイ
ング処理し、100℃の温度で乾燥させた後、温
度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを
した後、ロールカレンダー(由利ロール(株)
)機にてローラー温度160℃、ニップ圧588N/cm(60
kgf/cm)にて加熱加圧加工して得られた編地の
価結果を表1に示す。乾燥時の通気性3cc/cm 2
/s、吸湿時の通気性2cc/cm 2
/s、通気性の低下率33%と吸湿時に通気性が低
し、耐漏水性も5cc耐漏水性が非常に高い編
が得られた。また、編地から抜き取った複
繊維において、乾燥時の捲縮率DCが61%、吸
時の捲縮率HCが70%、乾燥時と湿潤時の捲縮率
差(HC-DC)が9%であった。
[比較例1]
36ゲージのトリコット編機を用いて、フロ
ト筬に収縮率の異なる2種のポリエステルが5
0:50でサイドバイサイド型に接合された56dtex/2
4filの捲縮複合繊維をフルセットし、バック
に実施例1で用いた33dtex/36filのポリエチレン
レフタレート仮撚捲縮加工糸(捲縮率20%)を
ルセットし、フロント10-23、バック12-10のハ
フ組織で、機上コース数96コース/2.54cmの編
件にてトリコット編地を編成した。得られ
編地を130℃、キープ時間15分で染色加工し
複合繊維の潜在捲縮性能を顕在化させた後
100℃の温度で乾燥させ、次いで160℃、時間1
で乾熱ファイナルセットを行った。得られ
編地の評価結果は表1に示す通りで、乾燥時
の通気性42cc/cm 2
/s、吸湿時の通気性41cc/cm 2
/s、通気性の変化率2%と吸湿時に通気性はほ
んど変化せず、耐漏水性も3240ccと撥水加工
しの編地として通常レベルの耐漏水性の編
が得られた。また、編地から抜き取った複
繊維において、乾燥時の捲縮率DCが58%、吸湿
時の捲縮率HCが58%、乾燥時と湿潤時の捲縮率
(HC-DC)が0%であった。
[比較例2]
比較例1において、編地を染色加工した後、
フッ素樹脂系撥水加工処理液を用いてパデイ
ング処理し、100℃の温度で乾燥させた後、温
度160℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを
した後、ロールカレンダー(由利ロール(株)
)機にてローラー温度160℃、ニップ圧60kgf/cm
て加熱加圧加工して得られた編地の評価結
を表1に示す。乾燥時の通気性14cc/cm 2
/s、吸湿時の通気性14cc/cm 2
/s、通気性の低下率0%と吸湿時に通気性は変
せず、耐漏水性も120ccと撥水加工品としては
通常レベルの耐漏水性の編地が得られた。ま
た、編地から抜き取った複合繊維において、
乾燥時の捲縮率DCが56%、吸湿時の捲縮率HCが56
%、乾燥時と湿潤時の捲縮率差(HC-DC)が0%であ
た。
以下、実施例をあげて上記20~28に係る本発
を詳細に説明するが、本発明はこれらによ
て何ら限定されるものではない。なお、実
例中の各物性は下記の方法により測定した
のである。
<固有粘度(IV)>
ポリエチレンテレフタレートについては、
ンプルを一定量計量し、o-クロロフェノー
を溶媒に用いて、常法に従って35℃にて求め
た。ナイロン6については、同様にフェノー
/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒を用
て、30℃にて測定を行った。
<数平均分子量>
両末端にカルボキシル基を有する数平均分
量500~5,000のポリアミド(a)部分及びビスフェ
ール類のエチレンオキサイド付加物(b)部分
数平均分子量は測定サンプルを重トリフル
ロ酢酸/重クロロホルムの等質量の混合溶媒
に溶解してNMRを測定した。その測定結果から
、それぞれ部分の繰り返し単位を特定し、そ
の結果から数平均分子量を求めた。
<ポリエーテルエステルアミドの重量比率&g
t;
複合繊維製造時にギヤポンプによる条件を
整することによって制御する事ができるが
複合繊維を形成するポリアミド部分、ポリ
ステル部分を(7)に記載の方法に準じてNMR測
を行うことによっても、その結果を解析す
ことによりポリアミド成分中又はポリエス
ル成分中のポリエーテルエステルアミドの
量比率を算出する事ができる。
<布帛中の糸の捲縮率>
布帛を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時
放置した後、該布帛から、30cm×30cmの小片を
裁断する(n数=5)。続いて、各々の小片から、
湿により捲縮量が変化する糸(変性ポリエス
テルとポリアミドのサイドバイサイド型複合
繊維)を取り出し、49/50mN×9×トータルテック
(100mg/de)の荷重をかけて糸長L0を測定し、除
1分後49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/d
e)の荷重をかけて糸長L1を測定する。更にこ
糸を温度20℃、湿度90%RHの雰囲気中に24時間
置した後、49/50mN×9×トータルテックス(100mg/d
e)の荷重をかけて糸長L0’を測定し、除重1分
49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の
重をかけて糸長L1’を測定する。
以上の測定数値から下記の計算式にて、乾燥
時の捲縮率(DC)、吸湿時の捲縮率(HC)および吸
時と乾燥時との捲縮率差を算出する。
乾燥時の捲縮率DC(%)={(L0-L1)/L0}×100
吸湿時の捲縮率HC(%)={(L0’-L1’)/L0’}×100
吸湿時と乾燥時との捲縮率差(%)=HC-DC
<厚さ変化率>
布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放
した後、該布帛から、30cm×30cmの小片を裁断
する(n数=5)。そして、温度20℃、湿度65%RH環境
下に24時間放置後、超高精密レーザー変位計(
キーエンス社製、モデルLC-2400)を用いて、布
の乾燥時における厚さ(TD)を測定した。次い
で、該布帛を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時
間放置後、超高精密レーザー変位計(キーエ
ス社製、モデルLC-2400)を用いて厚さを測定し
、吸湿時における厚さ(TW)とした。そして、
記式から厚さ変化率を算出した。なお、n数
5としその平均値を求めた。
厚さ変化率(%)=((TW-TD)/TD)×100
<防透性>
布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放
した後、該布帛から、30cm×30cmの小片を裁断
する(n数=5)。そして、黒で文字を印字した白
紙の上に該布帛を載せ、文字の読み取り易
を下記3段階で評価し、乾燥時の防透性とす
る。
3級・・・文字の存在が分からない
2級・・・文字の存在は分かるが、文字は読
めない
1級・・・文字が読める
一方、該布帛に霧吹きを用いて、該布帛の
分率が布帛重量に対して100重量%になるまで
均一に噴霧し、上記と同様な方法で評価し湿
潤時の防透性とする。
[実施例5]
固有粘度(IV)が1.1のナイロン6(Ny6)と、ポリエ
ーテルエステルアミド(ポリアミド(a)部分の
平均分子量1500、エチレンオキサイド付加物(
b)部分の数平均分子量2000、相対粘度2.2)を40重
量%添加したイソフタル酸共重合ポリエチレ
テレフタレートチップ(イソフタル酸共重合
率0.5モル%、IV=0.65)とを常法により、紡糸温
290℃、紡糸速度1000m/minで紡糸し、ついで巻
取ることなく延伸温度60℃、延伸倍率2.5倍
延伸し、さらに130℃で熱セットして糸状を
た。ナイロン6とポリエーテルエステルアミ
をブレンドしたポリエチレンテレフタレー
との重量比が50:50でサイドバイサイド型に
合された、56dtex/24filの捲縮複合繊維を得た
次いで、前記の複合繊維(沸水処理されて おらず、捲縮は発現していない。無撚糸)を いて、28ゲージのダブル丸編機を使用して、 前記の複合繊維と、通常のポリエチレンテレ フタレートマルチフィラメント仮撚り加工糸 (繊維B)56dtex/72filとを図1に示す編組織で編物 編成した。
そして、温度130℃、キープ時間15分で染 加工し(防透性が特に問題となる蛍光白色に 色した)、複合繊維の潜在捲縮性能を顕在化 させ、捲縮繊維Aとした。その際、吸水加工 (ポリエチレンテレフタレート-ポリエチレン グリコール共重合体)を染液に対して2ml/lの割 合にて、染色加工時に同浴処理を行うことに より、編物に吸水加工剤を付与した。次いで 、該丸編物に、温度160℃、時間1分で乾熱フ イナルセットを施した。
該編物において、厚み方向の断面は図2に 示すように、一層(Z層)は繊維Bだけで構成さ 、他の層(Y層)は捲縮繊維Aだけで構成され、Z 層とY層とは部分的に結接されていた。
Y層側からみた編地表面は、図3に示すよ にY層とZ層とが格子状に結接されており、吸 湿時はこの格子以外の結接されていないY層 四角部が縮む結果、前記Y層の四角部の上に 置するZ層の四角部が凸部となり凹凸が発現 すると共に、厚さが増した。
かかる編物において、乾燥時と吸湿時の さ変化率が87%、濡れた時の透け感も少なく( 3級)満足なものであった。評価結果を表2に示 す。
次いで、該編物を用いてTシャツ(スポー 用衣料)を得て着用したところ、発汗時に透 感が少なく良好であった。
[実施例6]
28ゲージのトリコット編機を使用して、バ
ク筬に実施例5で用いた通常のポリエチレン
レフタレートマルチフィラメント仮撚り加
糸(繊維B)56dtex/72filをフルセットし、ミドル
に実施例5で用いた複合繊維(繊維A)を8in8out
セットし、フロント筬にも同じ複合繊維(繊
A)を8out8inにてセットし、バック10-12、ミド
10-12-23-34-45-56-67-78-89-87-76-65-54-43-32-21、フロン
ト89-87-76-65-54-43-32-21-10-12-23-34-45-56-67-78の編組
、機上コース数60コース/2.54cmの編条件にて
リコット編物を編成した。次いで、この編
を実施例5と同様に染色仕上げした。
該編物において、厚み方向の断面は、図4 に示すように、捲縮繊維Bのみから構成され 部分(Z部)と、捲縮繊維Aと繊維Bとで構成され る部分(X部)から構成されていた。編物表面は 、図5に示すように、X部はダイヤ柄状に編物 体に連続的につながっており、湿潤時は、 のダイヤ柄の中部分(Z部)が凸部になり凹凸 発現し、厚みが増加した。かかる編物にお て、乾燥時と吸湿時の厚さ変化率が113%、濡 れた時の透け感も少なく満足なものであった 。評価結果を表2に示す。
[比較例3]
実施例5で用いた複合繊維(繊維A)の代わりに
、実施例5で用いたポリエチレンテレフタレ
トマルチフィラメント仮撚り加工糸(繊維B)
用いること以外は実施例5と同様にして得ら
た編地は、乾燥時と吸湿時の厚さ変化率が0
%で濡れた時に透け感が増加し満足なものが
られなかった。評価結果を表2に示す。
以下、実施例をあげて上記29~33に係る本発
を詳細に説明するが、本発明はこれらによ
て何ら限定されるものではない。なお、実
例中の各物性は下記の方法により測定した
のである。
<固有粘度(IV)>
ポリエチレンテレフタレートについては、
ンプルを一定量計量し、o-クロロフェノー
を溶媒に用いて、常法に従って35℃にて求め
た。ナイロン6については、同様にフェノー
/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒を用
て、30℃にて測定を行った。
<数平均分子量>
両末端にカルボキシル基を有する数平均分
量500~5,000のポリアミド(a)部分及びビスフェ
ール類のエチレンオキサイド付加物(b)部分
数平均分子量は測定サンプルを重トリフル
ロ酢酸/重クロロホルムの等質量の混合溶媒
に溶解してNMRを測定した。その測定結果から
、それぞれ部分の繰り返し単位を特定し、そ
の結果から数平均分子量を求めた。
<ポリエーテルエステルアミドの重量比率&g
t;
複合繊維製造時にギヤポンプによる条件を
整することによって制御する事ができるが
複合繊維を形成するポリアミド部分、ポリ
ステル部分を(7)に記載の方法に準じてNMR測
を行うことによっても、その結果を解析す
ことによりポリアミド成分中又はポリエス
ル成分中のポリエーテルエステルアミドの
量比率を算出する事ができる。
<捲縮繊維の捲縮率>
立毛布帛を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に
24時間放置した後、該立毛布帛から捲縮繊維A
を取り出し、49/50mN×9×トータルテックス(100mg
/de)の荷重をかけて糸長L0を測定し、除重1分
49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の
重をかけて糸長L1を測定する。更にこの糸を
温度20℃、湿度90%RHの雰囲気中に24時間放置し
た後、49/50mN×9×トータルテックス(100mg/de)の
重をかけて糸長L0’を測定し、除重1分後49/50
mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の荷重
かけて糸長L1’を測定する。
以上の測定数値から下記の計算式にて、乾燥
時の捲縮率(DC)、吸湿時の捲縮率(HC)および吸
時と乾燥時との捲縮率差を算出する。
乾燥時の捲縮率DC(%)={(L0-L1)/L0}×100
吸湿時の捲縮率HC(%)={(L0’-L1’)/L0’}×100
吸湿時と乾燥時との捲縮率差(%)=HC-DC
<厚さ変化率>
布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放
した後、該布帛から、30cm×30cmの小片を裁断
する(n数=5)。そして、温度20℃、湿度65%RH環境
下に24時間放置後、超高精密レーザー変位計(
キーエンス社製、モデルLC-2400)を用いて、布
の乾燥時における厚さ(TD)を測定した。次い
で、該布帛を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時
間放置後、超高精密レーザー変位計(キーエ
ス社製、モデルLC-2400)を用いて厚さを測定し
、吸湿時における厚さ(TW)とした。そして、
記式から厚さ変化率を算出した。なお、n数
5としその平均値を求めた。
厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100
<仮撚捲縮加工糸の捲縮率>
供試フィラメント糸条を、周長が1.125mの検
機のまわりに巻きつけて、乾繊度が3333dtex
かせを調製した。
前記かせを、スケール板の吊り釘に懸垂し
、その下部分に5.9cN(6gr)の初荷重を付加し、
さらに588cN(600gr)の荷重を付加したときのかせ
の長さL0を測定する。その後、直ちに、前記
せから荷重を除き、スケール板の吊り釘か
外し、このかせを沸騰水中に30分間浸漬し
、捲縮を発現させる。沸騰水処理後のかせ
沸騰水から取り出し、かせに含まれる水分
ろ紙により吸収除去し、室温において24時間
風乾する。この風乾されたかせを、スケール
板の吊り釘に懸垂し、その下部分に、588cN(600
gr)の荷重をかけ、1分後にかせの長さL1aを測
し、その後かせから荷重を外し、1分後にか
の長さL2aを測定する。供試フィラメント糸
の捲縮率(CP)を、下記式により算出する。
CP(%)=((L1a-L2a)/L0)×100
[実施例7]
固有粘度(IV)が1.1のナイロン6(Ny6)と、ポリエ
ーテルエステルアミド(ポリアミド(a)部分の
平均分子量1500、エチレンオキサイド付加物(
b)部分の数平均分子量2000、相対粘度2.2)を40重
量%添加したイソフタル酸共重合ポリエチレ
テレフタレートチップ(イソフタル酸共重合
率0.5モル%、IV=0.65)とを常法により、紡糸温
290℃、紡糸速度1000m/minで紡糸し、ついで巻
取ることなく延伸温度60℃、延伸倍率2.5倍
延伸し、さらに130℃で熱セットして糸状を
た。ナイロン6とポリエーテルエステルアミ
をブレンドしたポリエチレンテレフタレー
との重量比が50:50でサイドバイサイド型に
合された、84dtex/24filの複合繊維を得た。
次いで、前記の複合繊維(沸水処理されて おらず、捲縮は発現していない。無撚糸)を イル用糸条として用い、一方、通常のポリ チレンテレフタレートマルチフィラメント 撚り加工糸110dtex/48fil(捲縮率20%)を地組織部 糸条として用いて、24ゲージのシンカーパイ ル丸編機を使用して、ループパイル編物を編 成した。
そして、温度130℃、キープ時間15分で染 加工し、前記複合繊維の潜在捲縮性能を顕 化させ、捲縮繊維Aとした。その際、吸水加 剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチ ングリコール共重合体)を染液に対して2ml/l 割合にて、染色加工時に同浴処理を行うこ により、編物に吸水加工剤を付与した。次 で、該ループパイル編物に、温度160℃、時 1分で乾熱ファイナルセットを施した。得ら たループパイル編物(立毛布帛)の密度はタ 34コース/2.54cm、ヨコ36ウェール/2.54cmであっ 。
該ループパイル編物において、厚み方向 断面は図6に示すように、パイル部は捲縮繊 維Aだけで構成され、地組織部は捲縮繊維Aと 維Bで構成されており、乾燥時に比べ吸湿時 は該捲縮繊維Aの捲縮が増加した。この編物 評価結果は表3に示すように、吸湿により厚 が減少し、発汗時の暑熱感抑制効果が期待 きるものであった。
次いで、該ループパイル編物を用いてス ーツ用衣料を得て着用したところ、発汗時 編物の厚さが小さくなり暑熱感を低減させ ことが可能であった。
[実施例8]
実施例7で用いた編物を染色加工後に起毛加
工を行うことによりカットパイル編物を得て
、その後、実施例7と同様に乾熱ファイナル
ットを施した。得られた編物の密度はタテ32
コース/2.54cm、ヨコ37ウェール/2.54cmであった
該編物において、厚み方向の断面は図7に 示すように、起毛部は捲縮繊維Aだけで構成 れ、グランド部は捲縮繊維Aと繊維Bで構成さ れており、乾燥時に比べ吸湿時は該捲縮繊維 Aの捲縮が増加した。この編物の評価結果は 3に示すように、吸湿により厚みが減少し、 汗時の暑熱感抑制効果が期待できるもので った。
[比較例4]
実施例7で用いた複合繊維の代わりに、沸水
収縮率が30%の高収縮タイプのポリエチレンテ
レフタレートマルチフィラメント糸84デシテ
クス/24フィラメント(繊維B)を用いること以
は実施例7と同様にして得られた編物の評価
結果は表3に示すように、乾燥時と吸湿時で
みが変化せず、発汗時の暑熱感抑制効果が
待できないものであった。
以下、実施例をあげて上記34~38に係る本発
を詳細に説明するが、本発明はこれらによ
て何ら限定されるものではない。なお、実
例中の各物性は下記の方法により測定した
のである。
<固有粘度(IV)>
ポリエチレンテレフタレートについては、
ンプルを一定量計量し、o-クロロフェノー
を溶媒に用いて、常法に従って35℃にて求め
た。ナイロン6については、同様にフェノー
/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒を用
て、30℃にて測定を行った。
<数平均分子量>
両末端にカルボキシル基を有する数平均分
量500~5,000のポリアミド(a)部分及びビスフェ
ール類のエチレンオキサイド付加物(b)部分
数平均分子量は測定サンプルを重トリフル
ロ酢酸/重クロロホルムの等質量の混合溶媒
に溶解してNMRを測定した。その測定結果から
、それぞれ部分の繰り返し単位を特定し、そ
の結果から数平均分子量を求めた。
<ポリエーテルエステルアミドの重量比率&g
t;
複合繊維製造時にギヤポンプによる条件を
整することによって制御する事ができるが
複合繊維を形成するポリアミド部分、ポリ
ステル部分を(7)に記載の方法に準じてNMR測
を行うことによっても、その結果を解析す
ことによりポリアミド成分中又はポリエス
ル成分中のポリエーテルエステルアミドの
量比率を算出する事ができる。
<捲縮繊維の捲縮率>
立毛布帛を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に
24時間放置した後、該立毛布帛から捲縮繊維A
を取り出し、49/50mN×9×トータルテックス(100mg
/de)の荷重をかけて糸長L0を測定し、除重1分
49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の
重をかけて糸長L1を測定する。更にこの糸を
温度20℃、湿度90%RHの雰囲気中に24時間放置し
た後、49/50mN×9×トータルテックス(100mg/de)の
重をかけて糸長L0’を測定し、除重1分後49/50
mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の荷重
かけて糸長L1’を測定する。
以上の測定数値から下記の計算式にて、乾燥
時の捲縮率(DC)、吸湿時の捲縮率(HC)および吸
時と乾燥時との捲縮率差を算出する。
乾燥時の捲縮率DC(%)={(L0-L1)/L0}×100
吸湿時の捲縮率HC(%)={(L0’-L1’)/L0’}×100
吸湿時と乾燥時との捲縮率差(%)=HC-DC
<厚さ変化率>
布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放
した後、該布帛から、30cm×30cmの小片を裁断
する(n数=5)。そして、温度20℃、湿度65%RH環境
下に24時間放置後、超高精密レーザー変位計(
キーエンス社製、モデルLC-2400)を用いて、布
の乾燥時における厚さ(TD)を測定した。次い
で、該布帛を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時
間放置後、超高精密レーザー変位計(キーエ
ス社製、モデルLC-2400)を用いて厚さを測定し
、吸湿時における厚さ(TW)とした。そして、
記式から厚さ変化率を算出した。なお、n数
5としその平均値を求めた。
厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100
<仮撚捲縮加工糸の捲縮率>
供試フィラメント糸条を、周長が1.125mの検
機のまわりに巻きつけて、乾繊度が3333dtex
かせを調製した。
前記かせを、スケール板の吊り釘に懸垂し
、その下部分に5.9cN(6gr)の初荷重を付加し、
さらに588cN(600gr)の荷重を付加したときのかせ
の長さL0を測定する。その後、直ちに、前記
せから荷重を除き、スケール板の吊り釘か
外し、このかせを沸騰水中に30分間浸漬し
、捲縮を発現させる。沸騰水処理後のかせ
沸騰水から取り出し、かせに含まれる水分
ろ紙により吸収除去し、室温において24時間
風乾する。この風乾されたかせを、スケール
板の吊り釘に懸垂し、その下部分に、588cN(600
gr)の荷重をかけ、1分後にかせの長さL1aを測
し、その後かせから荷重を外し、1分後にか
の長さL2aを測定する。供試フィラメント糸
の捲縮率(CP)を、下記式により算出する。
CP(%)=((L1a-L2a)/L0)×100
[実施例9]
固有粘度(IV)が1.1のナイロン6(Ny6)と、ポリエ
ーテルエステルアミド(ポリアミド(a)部分の
平均分子量1500、エチレンオキサイド付加物(
b)部分の数平均分子量2000、相対粘度2.2)を40重
量%添加したイソフタル酸共重合ポリエチレ
テレフタレートチップ(イソフタル酸共重合
率0.5モル%、IV=0.65)とを常法により、紡糸温
290℃、紡糸速度1000m/minで紡糸し、ついで巻
取ることなく延伸温度60℃、延伸倍率2.5倍
延伸し、さらに130℃で熱セットして糸状を
た。ナイロン6とポリエーテルエステルアミ
をブレンドしたポリエチレンテレフタレー
との重量比が50:50でサイドバイサイド型に
合された、84dtex/24filの複合繊維を得た。
次いで、前記の複合繊維(沸水処理されて おらず、捲縮は発現していない。無撚糸)を 結部用糸条として用い、一方、通常のポリ チレンテレフタレートマルチフィラメント 撚り加工糸110dtex/48fil(捲縮率24%)を地組織部 糸条として用いて、特開2002-235264号公報の図 2に記載された編組織図に従い、三層構造布 を編成した。
そして、温度130℃、キープ時間15分で染 加工し、前記複合繊維の潜在捲縮性能を顕 化させ、捲縮繊維Aとした。その際、吸水加 剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチ ングリコール共重合体)を染液に対して2ml/l 割合にて、染色加工時に同浴処理を行うこ により、編物に吸水加工剤を付与した。次 で、該ループパイル編物に、温度160℃、時 1分で乾熱ファイナルセットを施した。得ら たル三層構造布帛の密度はタテ38コース/2.54 cm、ヨコ48ウェール/2.54cmであった。
この編物の評価結果は表4に示すように、 吸湿により厚みが減少し満足なものであった 。次いで、該三層構造編物を用いてスポーツ 用衣料を得て着用したところ、発汗時に編物 の厚さが小さくなり暑熱感を低減させること が可能であった。
[比較例5]
実施例9で用いた複合繊維の代わりに、通常
のポリエチレンテレフタレートマルチフィラ
メント仮撚り加工糸84dtex/36fil(捲縮率15%)を用
ること以外は実施例9と同様にした。得られ
た編物の評価結果は表4に示すように、乾燥
と吸湿時で厚みが変化せず、発汗時の暑熱
抑制効果が期待できないものであった。
以下、実施例をあげて上記39~44に係る本発
を詳細に説明するが、本発明はこれらによ
て何ら限定されるものではない。なお、実
例中の各物性は下記の方法により測定した
のである。
<固有粘度(IV)>
ポリエチレンテレフタレートについては、
ンプルを一定量計量し、o-クロロフェノー
を溶媒に用いて、常法に従って35℃にて求め
た。ナイロン6については、同様にフェノー
/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒を用
て、30℃にて測定を行った。
<数平均分子量>
両末端にカルボキシル基を有する数平均分
量500~5,000のポリアミド(a)部分及びビスフェ
ール類のエチレンオキサイド付加物(b)部分
数平均分子量は測定サンプルを重トリフル
ロ酢酸/重クロロホルムの等質量の混合溶媒
に溶解してNMRを測定した。その測定結果から
、それぞれ部分の繰り返し単位を特定し、そ
の結果から数平均分子量を求めた。
<ポリエーテルエステルアミドの重量比率&g
t;
複合繊維製造時にギヤポンプによる条件を
整することによって制御する事ができるが
複合繊維を形成するポリアミド部分、ポリ
ステル部分を(7)に記載の方法に準じてNMR測
を行うことによっても、その結果を解析す
ことによりポリアミド成分中又はポリエス
ル成分中のポリエーテルエステルアミドの
量比率を算出する事ができる。
<布帛中の糸の捲縮率>
布帛を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時
放置した後、該布帛から、30cm×30cmの小片を
裁断する(n数=5)。続いて、各々の小片から、
湿により捲縮量が変化する糸(変性ポリエス
テルとポリアミドのサイドバイサイド型複合
繊維)を取り出し、49/50mN×9×トータルテック
(100mg/de)の荷重をかけて糸長L0を測定し、除
1分後49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/d
e)の荷重をかけて糸長L1を測定する。更にこ
糸を温度20℃、湿度90%RHの雰囲気中に24時間
置した後、49/50mN×9×トータルテックス(100mg/d
e)の荷重をかけて糸長L0’を測定し、除重1分
49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の
重をかけて糸長L1’を測定する。
以上の測定数値から下記の計算式にて、 燥時の捲縮率(DC)、吸湿時の捲縮率(HC)およ 吸湿時と乾燥時との捲縮率差を算出する。
乾燥時の捲縮率DC(%)={(L0-L1)/L0}×100
吸湿時の捲縮率HC(%)={(L0’-L1’)/L0’}×100
吸湿時と乾燥時との捲縮率差(%)=HC-DC
<厚さ変化率>
布帛を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放
した後、該布帛から、30cm×30cmの小片を裁断
する(n数=5)。そして、温度20℃、湿度65%RH環境
下に24時間放置後、超高精密レーザー変位計(
キーエンス社製、モデルLC-2400)を用いて、布
の乾燥時における厚さ(TD)を測定した。次い
で、該布帛を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時
間放置後、超高精密レーザー変位計(キーエ
ス社製、モデルLC-2400)を用いて厚さを測定し
、吸湿時における厚さ(TW)とした。そして、
記式から厚さ変化率を算出した。なお、n数
5としその平均値を求めた。
厚さ変化率(%)=((TD-TW)/TD)×100
[実施例10]
固有粘度(IV)が1.1のナイロン6(Ny6)と、ポリエ
ーテルエステルアミド(ポリアミド(a)部分の
平均分子量1500、エチレンオキサイド付加物(
b)部分の数平均分子量2000、相対粘度2.2)を40重
量%添加したイソフタル酸共重合ポリエチレ
テレフタレートチップ(イソフタル酸共重合
率0.5モル%、IV=0.65)とを常法により、紡糸温
290℃、紡糸速度1000m/minで紡糸し、ついで巻
取ることなく延伸温度60℃、延伸倍率2.5倍
延伸し、さらに130℃で熱セットして糸状を
た。ナイロン6とポリエーテルエステルアミ
をブレンドしたポリエチレンテレフタレー
との重量比が50:50でサイドバイサイド型に
合された、56dtex/24filの捲縮複合繊維を得た
一方、繊維Bとして、酸成分がモル比93/7 テレフタル酸及びイソフタル酸からなり、 リコール成分がエチレングリコールからな 、相対粘度1.45を有する共重合ポリエステル 調製した後、この共重合ポリエステル樹脂 、溶融紡糸し、3500m/分の巻取り速度で巻き って、部分配向未延伸共重合ポリエステル ルチフィラメントを製造した。この未延伸 ルチフィラメント糸条を延伸装置の温度65 の第1ローラーと、温度75℃の第2ローラーの で、熱セットを施すことなく、延伸倍率:1.4 倍で延伸し、非捲縮の共重合ポリエステルフ ィラメント糸条84dtex/24fil(沸水収縮率30%)を得 。
次いで、28ゲージのダブル丸編機を使用 て、前記の複合繊維(沸水処理されておらず 捲縮は発現していない。無撚糸)と繊維Bと 用いて、図9に示す編組織で編物を編成した
この編物に、温度130℃、キープ時間15分 染色加工し、複合繊維の潜在捲縮性能を顕 化させ、捲縮繊維Aとした。その際、吸水加 剤(ポリエチレンテレフタレート-ポリエチ ングリコール共重合体)を染液に対して2ml/l 割合にて、染色加工時に同浴処理を行うこ により、編物に吸水加工剤を付与した。次 で、該編物に、温度160℃、時間1分で乾熱フ イナルセットを施した。
該編物において、厚み方向の断面は図10 示すように、一層(Z層)は繊維Bだけで構成さ 、他の層(Y層)は捲縮繊維Aだけで構成され、 Z層とY層とは部分的に結接されていた。
Y層側からみた編地表面は、図11に示すよ にY層とZ層とが格子状に結接されており、 燥時はこの格子以外の結接されていないY層 四角部が凸の状態となっている。この四角 が吸湿により縮む結果、凸部が無くなり、 物全体がフラットになると共に厚さが減少 た。
かかる編物において、乾燥時と吸湿時の さ変化率が33%であった。該編物を用いてTシ ャツ(スポーツ用衣料)を作成し着用したとこ 、発汗時の暑熱感が少なく満足なものであ た。評価結果を表5に示す。
[実施例11]
28ゲージのトリコット編機を使用して、実
例10で用いたBをバック筬にフルセットし、
施例10で用いた複合繊維をミドル筬に8in8out
セットし、フロント筬にも同じ複合繊維(繊
A)を8out8inにてセットし、バック10-12、ミド
10-12-23-34-45-56-67-78-89-87-76-65-54-43-32-21、フロン
ト89-87-76-65-54-43-32-21-10-12-23-34-45-56-67-78の編組
、機上コース数60コース/2.54cmの編条件にて
リコット編物を編成した。次いで、この編
を実施例10と同様に染色仕上げした。
該編物において、厚み方向の断面は、図1 2に示すように、ポリエチレンテレフタレー マルチフィラメント繊維84dtex/24fil(繊維B)の から構成される部分(Z部)と、捲縮繊維Aと繊 Bとで構成される部分(Y部)から構成されてい た。編物表面は、図13に示すように、Y部はダ イヤ柄状に編物全体に連続的につながってお り、乾燥時は、このダイヤ柄部(Y部)が凸部に なり凹凸が発現しているが、吸湿後はY部が む結果、編物全体がフラットになり、厚み 減少した。かかる編物において、乾燥時と 湿時の厚さ変化率が36%であった。該編物を いてTシャツ(スポーツ用衣料)を作成し着用 たところ、発汗時の暑熱感が少なく満足な のであった。評価結果を表5に示す。
[比較例6]
捲縮繊維Aの代わりに56dtex24filのポリエステ
捲縮加工糸(沸水収縮率10%、捲縮率15%)を使
する以外は実施例10と同じ方法にて得られた
編地の評価結果は、表5に示す通りで乾燥時
吸湿時の厚さ変化率は0%で変化しなかった。
以下、実施例をあげて上記45~57に係る本発
を詳細に説明するが、本発明はこれらによ
て何ら限定されるものではない。なお、実
例中の各物性は下記の方法により測定した
のである。
<固有粘度(IV)>
ポリエチレンテレフタレートについては、
ンプルを一定量計量し、o-クロロフェノー
を溶媒に用いて、常法に従って35℃にて求め
た。ナイロン6については、同様にフェノー
/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒を用
て、30℃にて測定を行った。
<数平均分子量>
両末端にカルボキシル基を有する数平均分
量500~5,000のポリアミド(a)部分及びビスフェ
ール類のエチレンオキサイド付加物(b)部分
数平均分子量は測定サンプルを重トリフル
ロ酢酸/重クロロホルムの等質量の混合溶媒
に溶解してNMRを測定した。その測定結果から
、それぞれ部分の繰り返し単位を特定し、そ
の結果から数平均分子量を求めた。
<ポリエーテルエステルアミドの重量比率&g
t;
複合繊維製造時にギヤポンプによる条件を
整することによって制御する事ができるが
複合繊維を形成するポリアミド部分、ポリ
ステル部分を(7)に記載の方法に準じてNMR測
を行うことによっても、その結果を解析す
ことによりポリアミド成分中又はポリエス
ル成分中のポリエーテルエステルアミドの
量比率を算出する事ができる。
<布帛中の糸の捲縮率>
布帛を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時
放置した後、該布帛から、30cm×30cmの小片を
裁断する(n数=5)。続いて、各々の小片から、
湿により捲縮量が変化する糸(変性ポリエス
テルとポリアミドのサイドバイサイド型複合
繊維)を取り出し、49/50mN×9×トータルテック
(100mg/de)の荷重をかけて糸長L0を測定し、除
1分後49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/d
e)の荷重をかけて糸長L1を測定する。更にこ
糸を温度20℃、湿度90%RHの雰囲気中に24時間
置した後、49/50mN×9×トータルテックス(100mg/d
e)の荷重をかけて糸長L0’を測定し、除重1分
49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の
重をかけて糸長L1’を測定する。
以上の測定数値から下記の計算式にて、 燥時の捲縮率(DC)、吸湿時の捲縮率(HC)およ 吸湿時と乾燥時との捲縮率差を算出する。
乾燥時の捲縮率DC(%)={(L0-L1)/L0}×100
吸湿時の捲縮率HC(%)={(L0’-L1’)/L0’}×100
吸湿時と乾燥時との捲縮率差(%)=HC-DC
<面積変化率>
タテ30cm、ヨコ30cmにカットした布帛サンプ
を5枚準備し、温度20℃、湿度65%RHにて24時間
上放置して調湿した後、タテ20cm、ヨコ20cm
それぞれ印を付ける。その後、前記サンプ
を温度20℃、湿度90%RHにて同様に24時間以上
置して調湿した後、タテヨコそれぞれの印
の長さを測定し(n数=5)、下記式により面積変
化率を算出した。
面積変化率(%)=((SD-SW)/SD)×100
ただし、SD:温度20℃、湿度65%RHにおけるタテ
×ヨコの印内面積(400cm 2
)であり、SW:温度20℃、湿度90%RHにおけるタテ
ヨコの印内面積である。
[実施例12]
固有粘度(IV)が1.1のナイロン6(Ny6)と、ポリエ
ーテルエステルアミド(ポリアミド(a)部分の
平均分子量1500、エチレンオキサイド付加物(
b)部分の数平均分子量2000、相対粘度2.2)を40重
量%添加したイソフタル酸共重合ポリエチレ
テレフタレートチップ(イソフタル酸共重合
率0.5モル%、IV=0.65)とを常法により、紡糸温
290℃、紡糸速度1000m/minで紡糸し、ついで巻
取ることなく延伸温度60℃、延伸倍率2.5倍
延伸し、さらに130℃で熱セットして糸状を
た。ナイロン6とポリエーテルエステルアミ
をブレンドしたポリエチレンテレフタレー
との重量比が50:50でサイドバイサイド型に
合された、56dtex/24filの複合繊維を得た。
次いで、前記の複合繊維(沸水処理されて おらず、捲縮は発現していない。無撚糸)を いて、28ゲージのシングル丸編機を使用して 、前記の複合繊維と、通常のポリウレタン弾 性糸(繊維C)22dtex/1filを編機上で引き揃えて(ベ ア挿入)、図14に示す編組織図に従って、天竺 組布帛を編成した。その際、前記ポリウレタ ン弾性糸はドラフト率2.0倍でドラフトしなが ら編成した。
この編物に、リラックス(温度60℃、時間1 分)およびプレセット(温度180℃、時間1分)を った後、温度130℃、キープ時間15分で染色加 工し、複合繊維の潜在捲縮性能を顕在化させ 、捲縮繊維Aとした。その際、吸水加工剤(ポ エチレンテレフタレート-ポリエチレングリ コール共重合体)を染液に対して2ml/lの割合に て、染色加工時に同浴処理を行うことにより 、編物に吸水加工剤を付与した。次いで、該 編物に、温度160℃、時間1分で乾熱ファイナ セットを施した。
得られた編物の評価結果は、表6に示す通 りで、吸湿時に面積が小さくなる編物であっ た。該編物を用いてTシャツ(スポーツ用衣料) を作成し着用したところ、着用時はサイズに ゆとりがあり着易いが、発汗時にはシャツの サイズが小さくなり、シャツが体にフィット して運動性の向上が感じられた。
[実施例13]
28ゲージのシングル丸編機を使用して、実
例12で用いた複合繊維と、通常のポリエチレ
ンテレフタレートマルチフィラメント仮撚り
加工糸(繊維B)33dtex/36filおよび通常のポリウレ
タン弾性糸(繊維C)22dtex/1filを図15に示す編組
で編物を編成した。その際、前記ポリウレ
ン弾性糸はドラフト率2.0倍でドラフトしな
ら編成した。
次いで、この編物を実施例12と同様に染 仕上げ加工を行った。
得られた編物の評価結果は、表6に示す通 りで、吸湿時に面積が小さくなる編物であっ た。該編物を用いてTシャツ(スポーツ用衣料) を作成し着用したところ、着用時はサイズに ゆとりがあり着易いが、発汗時にはシャツの サイズが小さくなり、シャツが体にフィット して運動性の向上が感じられた。
[実施例14]
28ゲージのトリコット編機を用いて、フロ
ト筬に実施例13で用いた繊維B(33dtex/36fil)をフ
ルセットし、ミドル1筬に実施例12で用いた複
合繊維A(56dtex/24fil)を9イン19アウトでセットし
、ミドル2筬に前記複合繊維Aを14アウト9イン5
アウトでセットし、バック筬に実施例12で用
た弾性繊維C(22dtex/1fil)をフルセットし、フ
ント:10-23、ミドル1:10-12-23-34-45-56-67-78-89-910-10
11-1112-1213-1314-1415-1514-1413-1312-1211-1110-109-98-87-76
-65-54-43-32-21、ミドル2:1514-1413-1312-1211-1110-109-98
-87-76-65-54-43-32-21-10-23-34-45-56-67-78-89-910-1011-1112-
1213-1314-1415、バック12-10の編組織でトリコッ
編物を編成した。その際、前記ポリウレタ
弾性糸はドラフト率2.0倍でドラフトしなが
編成した。次いで、この編物を実施例12と同
様に染色仕上げ加工を行った。
得られた編物の評価結果は、表6に示す通 りで、吸湿時に面積が小さくなる編物であっ た。該編物を用いてTシャツ(スポーツ用衣料) を作成し着用したところ、着用時はサイズに ゆとりがあり着易いが、発汗時にはシャツの サイズが小さくなり、シャツが体にフィット して運動性の向上が感じられた。
[比較例7]
28ゲージのシングル丸編機を用いて、複合
維Aを編機上で引き揃えて実施例12と同様に
竺組布帛を編成した。次いで、この編物を
施例12と同様に染色仕上げ加工を行った。
得られた編物の評価結果は、表6に示す通 りで、吸湿時に面積が小さくなる編物であっ た。しかしながら、該編物を用いてTシャツ( ポーツ用衣料)を作成し着用したところ、着 用時はサイズにゆとりがあり着易く、発汗時 にはシャツのサイズが小さくなったが、編物 には弾性繊維が含まれていないため、体への フィット性が不十分なため、満足な運動性の 向上は得られなかった。
[比較例8]
実施例12において、複合繊維Aの代わりに、
常のポリエチレンテレフタレートマルチフ
ラメント仮撚り加工糸56dtex/24filを用いる以
は、実施例12と同様にして丸編物を編成し
。次いで、この編物を実施例12と同様に染色
仕上げ加工を行った。
得られた編物の評価結果は、表6に示す通 りで、吸湿しても面積が変化しない編物であ った。該編物を用いてTシャツ(スポーツ用衣 )を作成し着用したところ、発汗前後でシャ ツのサイズは変化せず、体へのフィット性が 変化せず、運動性の向上は得られなかった。
本発明によれば、吸湿時に捲縮率が向上 る(みかけ長さが短くなる。)繊維を用いて る、吸湿時に通気性が低下する布帛および 布帛を用いてなる繊維製品が提供される。 かる繊維製品を着用すると、降雨時や降雪 に通気性が低下することにより保温性が向 し、また、衣服内への水の浸入が抑制でき といった効果が得られる。
また、本発明によれば、吸湿により防透 が向上する布帛が得られる。かかる布帛を ウターウエアー、インナーウエアー、スポ ツウエアー等として使用すると、汗をかい 時や降雨時のように衣服が濡れた時にも、 や下着が透けることを抑制できる効果が得 れる。
さらに、本発明によれば、捲縮繊維を立 部に含む立毛布帛であって、吸湿時に前記 縮繊維の捲縮率が可逆的に増加することに り立毛高さが小さくなり、その結果、布帛 厚みが低下することにより、布帛の保温性 低下し、発汗時に暑熱感を低減させること 可能な立毛布帛および該立毛布帛を用いて る繊維製品が提供され、その工業的価値は めて大である。
また、本発明によれば、表裏の地組織部 、表裏の地組織部を連結する連結部とで構 される三層構造布帛であって、該連結部に 吸湿時に捲縮率が可逆的に増加する捲縮繊 を用いることにより布帛の厚みが小さくな 、その結果、布帛の保温性が低下し、発汗 に暑熱感を低減させることが可能な三層構 布帛および該布帛を用いてなる繊維製品が 供され、その工業的価値は極めて大である
さらに、本発明によれば、吸湿により厚 が減少する布帛が得られる。かかる布帛を ウターウエアー、インナーウエアー、スポ ツウエアー等として使用すると、発汗時の 熱感が少なくその工業的利用価値は極めて い。
また、本発明によれば、発汗時にフィッ 性が向上する布帛が得られる。かかる布帛 スポーツウエアーやインナーウエアーに使 すると、ウェアは脱ぎ着が容易でかつ運動 のフィット性、運動サポート性に優れた機 を持つといった効果が得られ、その工業的 用価値は極めて高い。
