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Patent Searching and Data


Title:
FAN DRIVE CONTROLLING DEVICE AND CONSTRUCTION MACHINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119407
Kind Code:
A1
Abstract:
A fan drive controlling device is provided with a hydraulic motor for driving a cooling fan by hydraulic oil supplied from a hydraulic pump driven by an engine, a flow rate adjusting means for adjusting the flow rate of the hydraulic oil flowing into the hydraulic motor, a temperature sensor for detecting the temperature of fluid cooled by the cooling fan, an accelerator opening degree sensor for detecting, based on the value detected by the temperature sensor, the degree of opening of an accelerator for operating the output of the engine, a target flow rate setting means for setting a target flow rate of the hydraulic oil flowing into the hydraulic motor, a target flow rate correcting means for correcting the target flow rate based on the value detected by the accelerator opening degree sensor, and a control command generating means for generating a control command for the flow rate adjusting means based on the target flow rate corrected by the target flow rate correcting means.

Inventors:
TANAKA SATOSHI (JP)
HAGIWARA KIZUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055283
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 18, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KOMATSU MFG CO LTD (JP)
TANAKA SATOSHI (JP)
HAGIWARA KIZUKI (JP)
International Classes:
F01P7/04; E02F9/00; F04D27/00; F15B21/04
Foreign References:
JP2005146878A2005-06-09
JP2006161606A2006-06-22
JPH10196364A1998-07-28
JP2000110779A2000-04-18
Attorney, Agent or Firm:
KINOSHITA & ASSOCIATES (JP)
Bottom intellectual property office of patent business corporation Tatsuyuki (JP)
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Claims:
 建設機械の冷却ファンの駆動を制御するファン駆動制御装置であって、
 エンジンで駆動される油圧ポンプから供給される作動油により前記冷却ファンを駆動する油圧モータと、
 前記油圧モータに流入する作動油の流量を調節する流量調節手段と、
 前記冷却ファンにより冷却される被冷却流体の温度を検出する温度センサと、
 前記エンジンの出力を操作するためのアクセル開度を検出するアクセル開度センサと、
 前記温度センサの検出値に基づいて、前記油圧モータに流入する作動油の目標流量を設定する目標流量設定手段と、
 前記アクセル開度センサの検出値に基づいて、前記目標流量を補正する目標流量補正手段と、
 前記目標流量補正手段により補正された目標流量に応じて、前記流量調節手段への制御指令を生成する制御指令生成手段とを備えた
 ことを特徴とするファン駆動制御装置。
 請求項1に記載のファン駆動制御装置において、
 前記目標流量補正手段は、前記アクセル開度が所定値より大きい場合は前記目標流量を小さくし、前記アクセル開度が所定値より小さい場合は前記目標流量を大きくする
 ことを特徴とするファン駆動制御装置。
 請求項1に記載のファン駆動制御装置において、
 エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサと、
 前記温度ごとに一定であり、かつ前記エンジン回転数に対する前記目標流量の比率である目標流量勾配が、複数の温度に対応して複数記憶された記憶手段とを備え、
 前記目標流量設定手段は、前記温度センサの検出値と前記記憶手段の記憶値とに基づいて前記目標流量勾配を設定するとともに、前記目標流量勾配と前記エンジン回転数センサの検出値とに基づいて前記目標流量を設定し、
 前記目標流量補正手段は、前記目標流量勾配の補正により前記目標流量を補正する
 ことを特徴とするファン駆動制御装置。
 請求項1に記載のファン駆動制御装置において、
 エンジン回転数にかかわらず一定の目標流量が、複数の温度に対応して複数記憶された記憶手段を備え、
 前記目標流量設定手段は、前記温度センサの検出値と前記記憶手段の記憶値とに基づいて前記目標流量を設定し、
 前記目標流量補正手段は、前記温度ごとに一定の前記目標流量を補正する
 ことを特徴とするファン駆動制御装置。
 請求項1に記載のファン駆動制御装置において、
 前記建設機械の車速を検出する車速センサと、
 前記車速が所定値以下の場合に前記目標流量の補正を禁止する補正禁止手段とを備えた
 ことを特徴とするファン駆動制御装置。
 請求項1ないし請求項5の何れかに記載のファン駆動制御装置において、
 前記油圧ポンプは可変容量型のポンプであり、
 前記流量調節手段は、前記油圧ポンプの容量を変化させて、前記油圧ポンプから吐出される作動油の流量を調節する
 ことを特徴とするファン駆動制御装置。
 請求項1ないし請求項5の何れかに記載のファン駆動制御装置において、
 前記油圧ポンプは固定容量型のポンプであり、
 前記流量調節手段は、前記油圧モータの吸込側と排出側とをバイパスするフローコントロールバルブを備え、前記油圧モータをバイパスする作動油の流量を調節する
 ことを特徴とするファン駆動制御装置。
 建設機械であって、
 冷却ファンと、
 請求項1ないし請求項5の何れかに記載のファン駆動制御装置とを備えている
 ことを特徴とする建設機械。
 建設機械であって、
 冷却ファンと、
 請求項6に記載のファン駆動制御装置とを備えている
 ことを特徴とする建設機械。
 建設機械であって、
 冷却ファンと、
 請求項7に記載のファン駆動制御装置とを備えている
 ことを特徴とする建設機械。
Description:
ファン駆動制御装置および建設 械

 本発明は、ファン駆動制御装置および建 機械に関する。

 ダンプトラック、ホイールローダ、ブル ーザ等の建設機械では、エンジンの冷却水 トルクコンバータの作動油等をそれぞれラ エータまたはオイルクーラを通して循環し 冷却ファンでラジエータ等に外気を送風す ことにより、エンジン等の冷却を行ってい 。建設機械の場合、冷却ファンを油圧モー で駆動することが一般的であり、近年では 冷却水の温度、トルクコンバータやブレー 等に用いられる作動油の温度、およびエン ン回転数に応じて、ファンの回転数を連続 に可変制御するものが知られている(例えば 、特許文献1参照)。

 具体的には、被冷却流体である冷却水や 動油の温度に基づいて、ファンの目標回転 やファンを駆動する油圧モータへの目標流 を設定し、設定した目標状態となるように 油圧モータへ作動油を供給する油圧ポンプ 吐出量を調節する。このように、被冷却流 の温度が適切となるようにファンの回転数 連続に変化させることで、被冷却流体が適 な温度となるようにし、エンジン等のオー ーヒートを防止している。

特開2000-110779号公報

 しかし、特許文献1のファンの制御では、 被冷却流体の温度に応じた回転数制御を基本 的な制御としており、エンジンの負荷を考慮 した制御を行っていない。ここで、特許文献 1では、作業機を動作させるための操作レバ の操作量を考慮することにより、ファンの 転数を強制的かつ短時間のみ低下させる制 を行うが、あくまで作業機での作業効率の 下を防止するためのものである。このため 走行に対するオペレータの意図や走行時の 面の状態とは関係なく、被冷却流体の温度 よっては、油圧モータを高回転で駆動する ととなり、その分エンジンの出力が消費さ てしまう。従って、例えば、地盤の軟弱な 所での走行時のように、エンジンの駆動力 出来る限り多く路面に伝達する必要がある 合でも、エンジン出力がファン駆動に消費 れてしまうため、その分走行性能が低下す という問題がある。

 一方、坂道を下っている場合のようにア セルペダルがオフとなっている状況下では そもそも加速は要求されておらず、場合に っては減速が要求されているので、加速性 低下してもオペレータの意図には反しない そこで、ファンの回転数を上げて、積極的 冷却を行うことが考えられる、しながら、 許文献1では、被冷却流体の温度に応じてフ ァンの回転を制御しているため、このような 場合であっても積極的にファンの回転数を上 げることができない。従って、効率的な冷却 を行うことができないという問題がある。

 ここで、例えば、軟弱地や坂道などの走 中の路面状況を判定し、特定の路面を走行 にファンの駆動を停止させることも考えら るが、路面状況を高精度に判定することは しく、誤判定によりかえって走行性能を低 させてしまうおそれがある。また、ファン 駆動を停止してしまうと、冷却性能が低下 、効率的な冷却を行うことができなくなっ しまう。

 本発明の目的は、ファンの駆動に伴う走 性能の低下を防止でき、かつ効率的な冷却 行うことができるファン駆動制御装置、お びこのファン駆動制御装置を備えた建設機 を提供することである。

 本発明のファン駆動制御装置は、建設機 の冷却ファンの駆動を制御するファン駆動 御装置であって、エンジンで駆動される油 ポンプから供給される作動油により前記冷 ファンを駆動する油圧モータと、前記油圧 ータに流入する作動油の流量を調節する流 調節手段と、前記冷却ファンにより冷却さ る被冷却流体の温度を検出する温度センサ 、前記エンジンの出力を操作するためのア セル開度を検出するアクセル開度センサと 前記温度センサの検出値に基づいて、前記 圧モータに流入する作動油の目標流量を設 する目標流量設定手段と、前記アクセル開 センサの検出値に基づいて、前記目標流量 補正する目標流量補正手段と、前記目標流 補正手段により補正された目標流量に応じ 、前記流量調節手段への制御指令を生成す 制御指令生成手段とを備えたことを特徴と る。

 このような本発明によれば、ファン駆動 御装置は、アクセル開度センサの検出値に づいて、冷却ファンを駆動する油圧モータ の作動油の目標流量を補正する目標流量補 手段を備えている。このような構成によれ 、アクセル開度センサの検出値に基づいて 油圧モータの目標流量が補正されるため、 クセル開度に応じて冷却ファンの回転数が 化する。ここで、エンジンの駆動力を出来 限り多く路面に伝達する必要がある状況下 は、オペレータによってアクセル開度が大 くされる。つまり、アクセル開度を考慮す ことで、加速が要求され大きな駆動力を路 に伝達すべき状況にあるのか、または加速 要求されていない状況にあるのかを的確に 定することができる。このため、アクセル 度を検出し、アクセル開度に応じて油圧モ タの目標流量を変化させることにより、フ ン駆動によるエンジン出力の消費量を低減 たり、逆に目標流量を上げることで積極的 冷却を行ったりすることができる。従って ファンの駆動に伴う走行性能の低下を防止 つつ、ファンによる効率的な冷却を行うこ ができる。

 本発明のファン駆動制御装置において、 記目標流量補正手段は、前記アクセル開度 所定値より大きい場合は前記目標流量を小 くし、前記アクセル開度が所定値より小さ 場合は前記目標流量を大きくすることが望 しい。

 このような本発明によれば、ファン駆動 御装置は、アクセル開度が所定値より大き 場合は油圧モータの目標流量を小さくし、 クセル開度が所定値より小さい場合は目標 量を大きくする。このため、アクセル開度 応じて油圧モータの目標流量を小さくまた 大きくするだけの簡単な方法で、ファン駆 によるエンジン出力の消費量を低下させる とができる。従って、ファン駆動制御装置 体のコスト上昇を抑制することができる。

 本発明のファン駆動制御装置において、 ンジン回転数を検出するエンジン回転数セ サと、前記温度ごとに一定であり、かつ前 エンジン回転数に対する前記目標流量の比 である目標流量勾配が、複数の温度に対応 て複数記憶された記憶手段とを備え、前記 標流量設定手段は、前記温度センサの検出 と前記記憶手段の記憶値とに基づいて前記 標流量勾配を設定するとともに、前記目標 量勾配と前記エンジン回転数センサの検出 とに基づいて前記目標流量を設定し、前記 標流量補正手段は、前記目標流量勾配の補 により前記目標流量を補正することが望ま い。

 このような本発明によれば、ファン駆動 御装置は、前記温度ごとに一定であり、か エンジン回転数に対する油圧モータの目標 量の比率である目標流量勾配を、複数の温 に対応して複数記憶しており、ファン駆動 御装置は、この目標流量勾配の補正により 圧モータの目標流量を補正する。ここで、 圧モータの回転数は、油圧モータに流入す 作動油の流量により定まることから、エン ン回転数に対する目標流量の比率を一定に ることで、油圧モータがエンジン回転数に して一定の減速比を有するようになる。補 後の目標流量勾配は、温度が一定であれば ンジン回転数にかかわらず固定されるため エンジン回転数が変化しても、油圧モータ の作動油の流入量を変化させる必要がない 従って、油圧モータに流入する作動油の流 を調節する流量調節手段を頻繁に動作させ 必要がないので、流量調節手段の耐久性を 上させることができる。

 本発明のファン駆動制御装置においては エンジン回転数にかかわらず一定の目標流 が、複数の温度に対応して複数記憶された 憶手段を備え、前記目標流量設定手段は、 記温度センサの検出値と前記記憶手段の記 値とに基づいて前記目標流量を設定し、前 目標流量補正手段は、前記温度ごとに一定 前記目標流量を補正することが望ましい。

 このような本発明によれば、ファン駆動 御装置は、エンジン回転数にかかわらず一 の目標流量を、複数の温度に対応して複数 憶しており、ファン駆動制御装置は、この 度ごとに一定の目標流量を補正する。これ よれば、予め油圧モータの目標流量勾配を 憶させたり、目標流量勾配を目標流量に変 したりする必要がないため、簡易な構成で 圧モータに流入する作動油の流量を調節す ことができる。従って、ファン駆動制御装 全体のコスト上昇を効果的に抑制すること できる。

 本発明のファン駆動制御装置においては 前記建設機械の車速を検出する車速センサ 、前記車速が所定値以下の場合に前記目標 量の補正を禁止する補正禁止手段とを備え いることが望ましい。

 このような本発明によれば、ファン駆動 御装置は、車速が所定値以下の場合に目標 量の補正を禁止する。これによれば、低速 行中や停車中の目標流量が補正されなくな ので、冷却ファンの回転数が高くなること 防ぐことができる。従って、アイドリング のファン駆動に伴うエンジン出力の消費量 増加を防止できるので、エンジンの燃料消 率を良好な状態に維持することができる。

 本発明のファン駆動制御装置において、 記油圧ポンプは可変容量型のポンプであり 前記流量調節手段は、前記油圧ポンプの容 を変化させて、前記油圧ポンプから吐出さ る作動油の流量を調節することが望ましい

 このような本発明によれば、ファン駆動 御装置は、可変容量型の油圧ポンプの容量 変化させて、油圧ポンプから吐出される作 油の流量を調節する。このため、可変容量 の油圧ポンプが用いられている場合は、油 ポンプの容量を変化させるだけで、油圧モ タに流入する作動油の流量を調節すること できる。従って、油圧機器を別途追加する 要がないため、ファン駆動に伴う走行性能 低下の防止と効率的な冷却とを、簡易な構 により実現することができる。

 本発明のファン駆動制御装置において、 記油圧ポンプは固定容量型のポンプであり 前記流量調節手段は、前記油圧モータの吸 側と排出側とをバイパスするフローコント ールバルブを備え、前記油圧モータをバイ スする作動油の流量を調節することが望ま い。

 このような本発明によれば、ファン駆動 御装置は、固定容量型の油圧ポンプを備え 流量調節手段は、油圧モータの吸込側と排 側とをバイパスするフローコントロールバ ブを備え、油圧モータをバイパスする作動 の流量を調節する。このため、固定容量型 油圧ポンプが用いられている場合でも、油 モータをバイパスするフローコントロール ルブを設けるだけで、油圧モータに流入す 作動油の流量を調節することができる。従 て、油圧ポンプを可変容量型のポンプに交 する必要がないため、ファン駆動制御装置 体のコストを抑制しつつ、ファン駆動に伴 走行性能の低下を防止することができる。

 本発明建設機械は、冷却ファンと、前述 た本発明のファン駆動制御装置とを備えて ることを特徴とする。

 このような本発明によれば、上述した効 を奏し得る建設機械を得ることができる。

本発明の第1実施形態に係る建設機械の 構成を示す模式図。 前記第1実施形態に係るファン駆動制御 装置を構成するコントローラの制御ブロック 図。 前記第1実施形態に係るコントローラの 作用を説明するためのグラフ。 前記第1実施形態に係るコントローラの 制御フローを示すフローチャート。 前記第1実施形態に係るコントローラの 作用を説明するためのグラフ。 前記第1実施形態に係るコントローラの 作用を説明するためのグラフ。 本発明の第2実施形態に係る建設機械の 構成を示す模式図。 本発明の第3実施形態に係るコントロー ラの作用を説明するためのグラフ。 前記第3実施形態に係るコントローラの 制御ブロック図。

符号の説明

 1…ダンプトラック(建設機械)、6…冷却水 温センサ(温度センサ)、7…ステアリング作動 油温センサ(温度センサ)、8…トルクコンバー タ作動油温センサ(温度センサ)、9…ブレーキ 作動油温センサ(温度センサ)、10…エンジン 転数センサ、11…車速センサ、12…アクセル 度センサ、42…ファンポンプ(油圧ポンプ)、 43…ファンモータ(油圧モータ)、46…フローコ ントロールバルブ(流量調節手段)、51…記憶 段、54…目標流量設定手段、55…補正禁止手 、56…目標流量補正手段、421…容量可変部( 量調節手段)、422…レギュレータ部(流量調 手段)。

 以下に本発明の各実施形態を、図面に基 いて説明する。なお、後述する第2実施形態 以降において、次説する第1実施形態と同一 構成部分には同じ符合を付すとともに、そ 説明を省略する。

〔第1実施形態〕
〔1-1〕ダンプトラック1の全体構成
 本発明の第1実施形態に係るダンプトラック (建設機械)1を模式的に示す図1において、ダ プトラック1は、エンジン2により駆動される 図示しない走行手段によって自走可能に構成 され、作業機駆動部3、ファン駆動部4、およ コントローラ5を備えている。

 作業機駆動部3は、土砂の荷降ろし等の作 業用に構成され、作業機31、作業機ポンプ32 およびホイストバルブ33を備え、作業機31は ボディ(ホイストまたはベッセルと称するこ ともある)311およびホイストシリンダ312を備 ている。ボディ311は、土砂等を積み込むた の荷台であり、ダンプトラック1の図示しな 車体フレームに対して起伏自在に支承軸Pに 支承されている。ボディ311および車体フレー ム間はホイストシリンダ312で連結され、ホイ ストシリンダ312の両端部分がボディ311および 車体フレームにそれぞれ回動自在に支持され ている。ホイストシリンダ312は、作業機ポン プ32から供給される作動油で駆動され、ホイ トバルブ33の弁位置の切り換えに応じて、 イストシリンダ312が伸縮する。このホイス シリンダ312の伸縮に伴って、ボディ311は車 フレームに対して起伏動作を行う。

 ファン駆動部4は、冷却ファン(以下、単に ァンと称する)41を駆動する部分であり、フ ンポンプ(油圧ポンプ)42、ファンモータ(油圧 モータ)43、およびファン逆転制御弁44を備え いる。
 ファンポンプ42は、エンジン2を動力源とし 駆動される可変容量型の油圧ポンプであり ファンモータ43に作動油を供給する。この ァンポンプ42は、ポンプ容量を変化させる斜 板等の容量可変部421と、容量可変部421を駆動 する電磁弁等のレギュレータ部422とを備えて いる。レギュレータ部422は、コントローラ5 らの制御指令により容量可変部421を駆動し 容量可変部421がポンプ容量を変えることで ァンポンプ42の吐出量が変化する。これら容 量可変部421およびレギュレータ部422により、 本実施形態における流量調節手段が構成され る。

 ファンモータ43は、正逆両方向に回転可 な油圧モータであり、ファンポンプ42の吐出 量に応じてファンモータ43へ流入する作動油 流量が変化し、これによりファンモータ43 回転数が変化する。ファンモータ43の出力軸 にはファン41が設けられ、ファンモータ43の 動によりファン41が回転駆動される。

 ファン逆転制御弁44は、ファンモータ43と ファンポンプ42との間に設けられ、ファン逆 ソレノイド441および方向切換弁442を備えて る。ファン逆転制御弁44において、ファン 転ソレノイド441がコントローラ5からの制御 令に従って駆動すると、方向切換弁442の弁 置が切り換わり、ファンモータ43の回転方 が切り換わる。

 コントローラ5は、CPU(Central Processing Unit) 等を備え、ファン41の駆動を制御する手段と て構成されている。コントローラ5の入力側 には、冷却水温センサ6、ステアリング作動 温センサ7、トルクコンバータ作動油温セン 8、ブレーキ作動油温センサ9、エンジン回 数センサ10、車速センサ11、およびアクセル 度センサ12が電気的に接続されている。ま 、コントローラ5の出力側には、ファン逆転 レノイド441、ファンポンプ42のレギュレー 部422が電気的に接続されている。コントロ ラ5は、各温度センサ6~9からの温度信号、エ ジン回転数センサ10からのエンジン回転数 号、車速センサ11からの車速信号、およびア クセル開度センサ12からのアクセル開度信号 基づいて、ファンポンプ42、ファン逆転ソ ノイド441に対する制御指令の生成および出 を行う。

 以上のような構成のダンプトラック1にお いて、本実施形態のファン駆動制御装置100は 、コントローラ5、各温度センサ6~9、エンジ 回転数センサ10、車速センサ11、アクセル開 センサ12、ファンポンプ42、およびファンモ ータ43を備えて構成される。コントローラ5は 、被冷却流体である冷却水や作動油の温度、 エンジン回転数、ダンプトラック1の車速、 よびアクセル開度に基づいて制御指令を生 し、ファンポンプ42は、コントローラ5から 制御指令に従って吐出量を変化させる。フ ンモータ43の回転数は、ファンポンプ42から 吐出量に応じて変化するため、コントロー 5がファンポンプ42に対する制御指令を変更 ることで、ファン41の回転数を制御するこ ができる。

〔1-2〕ファン駆動制御装置100におけるコント ローラ5の制御構造
 次に、図2を参照して、ファン駆動制御装置 100におけるコントローラ5の制御構造につい 説明する。
 コントローラ5は、図2に示すように、記憶 段51、基準温度選択手段52、補正値設定手段5 3、目標流量設定手段54、補正禁止手段55、目 流量補正手段56、上限流量設定手段57、およ び制御指令生成手段58を備えている。

 記憶手段51は、目標流量勾配マップ、上 流量データテーブル、温度変換データテー ル、および補正値データテーブルを記憶し いる。目標流量勾配マップは、図3に示すよ に、エンジン回転数に対するファンモータ4 3への流量の比率である目標流量勾配と、被 却流体の温度とが関連付けられたマップで る。本実施形態では、被冷却流体の温度ご に一定の勾配を有する低温側の目標流量勾 KLおよび高温側の目標流量勾配KHが目標流量 配マップとして記憶されている。そして、 れら目標流量勾配KL,KHに基づいて目標流量 設定することで、被冷却流体の温度ごとに ァンモータ43がエンジン回転数に対して一定 の減速比を有するようになっている。すなわ ち、目標流量勾配マップは、エンジン回転数 に対するファンモータ43の減速比を被冷却流 の温度に関連付けて記憶したマップに相当 る。

 上限流量データテーブルは、ファンモータ4 3の目標流量に対する上限流量とアクセル開 とが関連付けられたデータテーブルであり 目標流量の上限の基準となる基準上限流量N 含む複数の上限流量が記憶されている。
 また、温度変換データテーブルは、各作動 温に対応する水温が関連付けられた変換テ ブルである。

 補正値データテーブルは、目標流量勾配 対する複数の補正値がアクセル開度ごとに 連付けて記憶されたものである。本実施形 では、アクセル開度が所定値より大きい場 に用いられて目標流量勾配を小さくなるよ に補正する補正比率R1と、アクセル開度が 定値より小さい場合に用いられて目標流量 配を大きくなるように補正する補正比率R2と が、それぞれアクセル開度ごとに複数設けら れ、補正値データテーブルとして記憶されて いる。

 図2に戻り、基準温度選択手段52は、各油温 ンサ7~9により得られる作動油温を、記憶手 51に記憶されている温度変換データテーブ に従ってそれぞれ水温に換算し、冷却水温 ンサ6により得られる冷却水温と合わせた温 のうち、最も高い温度を基準温度として選 する。
 補正値設定手段53は、アクセル開度信号に づいて、目標流量の補正値を設定する。本 施形態において、補正値設定手段53は、記憶 手段51に記憶されている補正値データテーブ とアクセル開度とから、目標流量勾配に対 る補正比率Rを補正値として設定する。

 目標流量設定手段54は、目標流量勾配設 部541および目標流量設定部542を備えている このうち、目標流量勾配設定部541は、基準 度選択手段52で選択された基準温度で低温側 および高温側の各目標流量勾配KL,KH間を補間 て、基準温度での目標流量勾配K(図5参照)を 設定する。これにより、エンジン回転数に対 するファンモータ43の減速比が設定されるこ になる。また、目標流量設定部542は、算出 れた目標流量勾配Kとエンジン回転数とに基 づいて、補正前の目標流量を設定する。すな わち、目標流量設定部542は、目標流量勾配K エンジン回転数とを乗算し、その結果を補 前の目標流量とする。

 補正禁止手段55は、車速センサ11により得ら れる車速が所定速度以下であるか否かを判定 し、車速が所定速度以下であると判定した場 合は、目標流量の補正を禁止する。
 目標流量補正手段56は、目標流量設定手段54 で設定された補正前の目標流量を、補正値設 定手段53で設定された補正値で補正する。つ り、目標流量補正手段56は、アクセル開度 応じて目標流量を補正比率Rで乗算し、目標 量を補正する。
 上限流量設定手段57は、アクセル開度と上 流量データテーブルとに基づいて、目標流 の上限値を設定する。

 制御指令生成手段58は、目標流量、上限 量、エンジン回転数、および補正禁止手段55 の判定結果に基づいて、ファンポンプ42に対 る制御指令の生成および出力を行う。具体 に、制御指令生成手段58は、補正禁止手段55 が補正を禁止する判定を行った場合は、補正 前の目標流量および基準上限流量Nのうちの さい方の値を選択し、選択された流量に対 する制御指令を生成してファンポンプ42へ出 力する。そうでない場合、制御指令生成手段 58は、補正後の目標流量と、アクセル開度お び上限流量データテーブルに基づいて設定 れた上限流量とのうちの小さい方の値を選 し、選択された流量に対応する制御指令を 成してファンポンプ42へ出力する。

〔1-3〕コントローラ5の作用
 次に、図4に示されるフローチャートに基づ き、コントローラ5の作用について説明する
 先ず、コントローラ5は、各センサ6~12から 信号を読み込んだ後、基準温度選択手段52が 、温度変換データテーブルに従って各作動油 温をそれぞれ水温に換算し、冷却水の温度と 合わせた温度のうち、最も高い温度を基準温 度として選択する(ステップS1)。

 次に、補正値設定手段53は、アクセル開度 号に基づいて、目標流量の補正比率Rを設定 る(ステップS2)。
 目標流量設定手段54は、基準温度の温度値 低温側およびおよび高温側の目標流量勾配KL ,KH間を補間して、基準温度での、エンジン回 転数に対するファンモータ43の目標流量勾配K を設定する(ステップS3)。また、目標流量設 手段54は、目標流量勾配Kとエンジン回転数 を乗算し、その結果を補正前の目標流量と る(ステップS4)。

 その後、補正禁止手段55は、車速が所定 度以下であるか否かを判定する(ステップS5) 補正禁止手段55により車速が所定速度以下 はないと判定された場合、目標流量補正手 56は、アクセル開度に応じて目標流量を補正 比率Rで乗算して、目標流量を補正する(ステ プS6)。すなわち、目標流量補正手段56は、 クセル開度が所定値より大きい場合は、目 流量を補正比率R1で補正して目標流量を小さ くし、そうでない場合は、目標流量を補正比 率R2で補正して目標流量を大きくする。なお このような目標流量の補正は、ファンモー 43の目標流量勾配Kを各補正比率R1,R2で補正 ることと同じであり、目標流量補正手段56は 、目標流量勾配Kを補正することにより目標 量を補正することになる。

 また、上限流量設定手段57は、上限流量 ータテーブルに記憶されている複数の上限 量をアクセル開度で補間して、最終的な上 流量を設定する(ステップS7)。これにより、 限流量設定手段57は、図6に示すように、ア セル開度が所定値より大きい場合は、上限 量を基準上限流量Nに対して小さくし、そう でない場合は、基準上限流量Nに対して大き する。

 一方、ステップS5で車速が所定速度以下 あると判定された場合、目標流量補正手段56 による補正は禁止され、補正前の目標流量が そのまま用いられる。また、上限流量設定手 段57は、アクセル開度に応じた上限流量の設 を行わず、基準上限流量Nを上限流量として 設定する(ステップS8)。

 そして、制御指令生成手段58は、図3に示 ように、目標流量を上限流量で制限して最 的な目標流量として設定し、この目標流量 対応する制御指令を生成してファンポンプ4 2へ出力する(ステップS9)。

 以上のような構成のダンプトラック1にお いて、ファン駆動制御装置100は、アクセル開 度を考慮して、ファン41のを駆動するファン ータ43の目標流量を補正している。これに り、ファン駆動制御装置100は、ファンモー 43の回転数をアクセル開度に応じて減少また は増加させるので、ファン41の回転に伴う走 性能の低下を防止しつつ、積極的な冷却を うことができるのである。

〔第2実施形態〕
 次に、図7に基づき、本発明の第2実施形態 ついて説明する。
 前述した第1実施形態では、可変容量型のフ ァンポンプ42が用いられ、ファンポンプ42の 出量を変化させてファンモータ43に流入する 作動油の流量を調節することで、ファン41の 転数を制御していた。
 これに対し、第2実施形態では、図7に示す うに、固定容量型のファンポンプ45が用いら れ、流量可変式のフローコントロールバルブ 46でファンモータ43への流入量を調節してフ ン41の回転数を制御する点が相違する。

 フローコントロールバルブ46は、ファン ータ43の吸込側と排出側とをバイパスする位 置に設けられている。フローコントロールバ ルブ46を切り換えるためのパイロットライン は比例電磁弁461が設けられており、比例電 弁461がコントローラ5からの制御指令に従っ てリニア駆動することで、フローコントロー ルバルブ46の流量が変化する。このフローコ トロールバルブ46および比例電磁弁461によ 、本実施形態における流量調節手段が構成 れる。

 コントローラ5には、図7に示すように、 ァンポンプ42の容量可変部421を駆動するレギ ュレータ部422のかわりに、出力側に比例電磁 弁461が電気的に接続されている。そして、制 御指令生成手段58は、補正禁止手段55の判定 果に応じ、目標流量を上限流量で制限し、 の流量に対応する制御指令を生成して比例 磁弁461へ出力する。コントローラ5のその他 構成は、基本的に第1実施形態と同様である 。

 以上のような構成のダンプトラック1にお いて、ファン駆動制御装置100は、コントロー ラ5、各温度センサ6~9、エンジン回転数セン 10、車速センサ11、アクセル開度センサ12、 ァンモータ43、ファンポンプ45、およびフロ コントロールバルブ46を備えて構成される 本実施形態のファン駆動制御装置100におい も、コントローラ5が比例電磁弁461に対する 御指令を変更することで、フローコントロ ルバルブ46の流量が調節される。これによ 、ファンモータ43への作動油の流入量が変化 させることができるので、ファンモータ43の 転数を制御することができる。従って、本 施形態のファン駆動制御装置100によっても 前述した第1実施形態と同様の効果が得られ る。

〔第3実施形態〕
 次に、図8および図9に基づき、本発明の第3 施形態について説明する。
 前述した第1実施形態および第2実施形態で 、被冷却流体の温度ごとに一定の目標流量 配を有する目標流量勾配マップを用いて目 流量を設定し、この目標流量を補正比率Rで 正していた。
 これに対し、第3実施形態では、図8に示す うに、被冷却流体の温度ごとに一定の目標 量を有する目標流量マップを用いて目標流 を設定し、この目標流量を補正比率Rで補正 る点が相違する。

 これに伴い、第1実施形態および第2実施 態で設けられていた目標流量勾配設定部541 不要となる。また、上限流量設定手段57が必 ずしも必要でなくなることから、本実施形態 のコントローラ5は、上限流量設定手段57も備 えていない。従って、コントローラ5は、図9 示すように、記憶手段51、基準温度選択手 52、補正値設定手段53、目標流量設定手段54 補正禁止手段55、目標流量補正手段56、およ 制御指令生成手段58を備えて構成されてい 。

 本実施形態において、記憶手段51は、第1 施形態および第2実施形態と同様に、温度変 換データテーブルおよび補正値データテーブ ルを記憶している。また、記憶手段51は、目 流量勾配マップのかわりに目標流量マップ 記憶している。目標流量マップは、図8に示 すように、エンジン回転数にかかわらず一定 の目標流量が被冷却流体の温度ごとに記憶さ れたマップであり、本実施形態では、被冷却 流体が低温時の目標流量NL、高温時の目標流 NH、およびこれらの間の温度における中温 の目標流量NMが、目標流量マップとして記憶 されている。

 目標流量設定手段54は、基準温度で各目標 量NL,NM,NH間を補間して、目標流量を設定する 。
 また、制御指令生成手段58は、目標流量を 限流量で制限することは行わないが、補正 止手段55の判定結果に応じて設定された最終 的な目標流量とエンジン回転数とから、この 目標流量に対応する制御指令を生成して、流 量調節手段へ出力する点は、第1実施形態お び第2実施形態と同様である。
 なお、本実施形態では、第1実施形態および 第2実施形態とは異なり上限流量データテー ルは記憶されていないが、例えば、上限流 データテーブルの上限流量のうち基準上限 量Nのみ記憶させておき、補正後の目標流量 制限するようにしてもよい。

 以上のように、本実施形態のファン駆動 御装置100では、第1実施形態および第2実施 態の構成と比べ、目標流量勾配マップ、目 流量勾配設定部、および上限流量設定手段 省略することができる。このため、コント ーラ5の演算負荷を低減できるとともに、コ トローラ5の構成を簡略化できる。従って、 第1実施形態および第2実施形態と同様の効果 加え、ファン駆動制御装置100全体のコスト 抑制できる。なお、本実施形態は、一般的 作業中のエンジン回転数の変動が小さく、 もそもファン回転数の変動も小さい油圧シ ベルやブルドーザに適している。

 なお、本発明は前述の実施形態に限定され ものではなく、本発明の目的を達成できる 囲での変形、改良等は本発明に含まれるも である。
 例えば、前記各実施形態では、温度センサ6 ~9の検出値に基づいてファン回転用のファン ータ43に流入する作動油の目標流量を設定 、アクセル開度センサ12の検出値に基づいて 目標流量を補正して、流量調節手段への制御 指令を生成する実施形態にて説明したがこれ に限られず、ファンモータ43に流入する作動 の目標流量のかわりにファン41の目標回転 を用いて制御しても良い。すなわち、温度 ンサ6~9の検出値に基づいてファン41の目標回 転数を設定し、アクセル開度センサ12の検出 に基づいて目標回転数を補正して、流量調 手段への制御指令を生成しても良い。ファ 41の目標回転数は、ファンモータ43への目標 流量の置き換えの1つの方法であるため、こ ような場合でも、前記各実施形態と同様の 果を奏することができる。

 前記各実施形態では、アクセル開度が所定 より大きい場合は目標流量を小さくし、そ でない場合は目標流量を大きくしていたが れに限られず、例えば、必要に応じて何れ 一方のみを実施するようにしてもよい。
 また、前記各実施形態では、目標流量勾配 たは目標流量に対する補正比率を記憶して たがこれに限られず、例えば、目標流量勾 または目標流量に対する補正量を記憶して き、アクセル開度に応じて、補正量を目標 量勾配または目標流量に加減するようにし もよい。

 前記第1実施形態および第2実施形態では 記憶手段51に低温側および高温側の各目標流 量勾配KL,KHが記憶され、各目標流量勾配KL,KH を補間してファンモータ43の目標流量勾配K 算出していたがこれに限られない。例えば 低温、中温、高温の目標流量勾配を記憶さ て各目標流量勾配間で補間するようにした 、さらに多くの目標流量勾配を記憶させて 目標流量勾配間で補間するようにしたりし もよい。

 同様に、前記第3実施形態では、低温時、 中温時、および高温時の各目標流量NL,NM,NHが 標流量マップとして記憶され、各目標流量N L,NM,NH間を補間してファンモータ43の目標流量 を算出していたがこれに限られず、さらに多 くの目標流量を記憶させて各目標流量間で補 間するようにしてもよい。

 前記第1実施形態および第2実施形態では 基準上限流量Nを含む複数の上限流量とアク ル開度とが関連付けられた上限流量データ ーブルを記憶しておき、上限流量データテ ブルに記憶されている上限流量をアクセル 度に基づいて補間して上限流量を設定して たがこれに限られず、例えば、基準上限流 Nに対する補正比率をアクセル開度ごとに記 憶しておき、この補正比率を基準上限流量N 乗算して上限流量を設定するようにしても い。

 前記第1実施形態および第2実施形態では 目標流量勾配Kをアクセル開度に応じて補正 るとともに、上限流量をアクセル開度に応 て設定していたがこれに限られずない。例 ば、アクセル開度に応じて上限流量を設定 ることは行わずに、基準上限流量Nを上限流 量として設定して基準上限流量Nで目標流量 制限するようにしてもよい。

 前記第3実施形態では、被冷却流体の温度 ごとに一定の目標流量を有する目標流量マッ プを用いて目標流量を設定していたことから 、上限流量設定手段57を備えていなかったが 上限流量設定手段57を設けてもよい。すな ち、上限流量データテーブルを記憶してお 、目標流量の上限値を上限流量で制限する うにしてもよい。

 前記第1実施形態および第2実施形態では 基準温度を選択した上で、基準温度に対応 る目標流量勾配Kを設定し補正前の目標流量 設定していたがこれに限られない。例えば 各油温センサ7~9により得られる作動油温や 却水温センサ6により得られる冷却水温ごと に目標流量勾配Kおよび目標流量を設定した で、これらのうちの1つを選択して補正前の 標流量とするようにしてもよい。この場合 コントローラ5は、基準温度選択手段52を備 ている必要はなく、目標流量設定手段54に 、エンジン回転数センサ10で検出されるエン ジン回転数の他に、各温度センサ6~9で検出さ れた温度値が入力されることになる。また、 記憶手段51は、温度変換データテーブルを記 しておく必要はないが、目標流量勾配マッ として低温側および高温側の各目標流量勾 KL,KHに作動油の所定の温度と冷却水の所定 温度とがそれぞれ独立して関連付けられた のを記憶しておく必要がある。

 このような構成のコントローラ5において 、先ず目標流量設定手段54は、作動油および 却水のそれぞれの温度で低温側および高温 の目標流量勾配KL,KH間を補間して、作動油 および冷却水温ごとに目標流量勾配Kを設定 る。次に、目標流量設定手段54は、各目標 量勾配Kとエンジン回転数とを乗算して作動 温および冷却水温ごとに目標流量を算出し このうちの最も高い回転数を補正前の目標 量として設定する。その後は、第1実施形態 における図4のステップS5以降と同様の処理が 行われる。このような構成のファン駆動制御 装置100においても、第1実施形態および第2実 形態と同様の効果を得ることができる。

 前記各実施形態では、補正禁止手段55は 車速センサ11により得られる車速が所定速度 以下であるか否かを判定して目標流量の補正 を禁止していたがこれに限られず、例えば、 オペレータにより操作可能なスイッチを設け 、このスイッチの開閉状態を判定して目標流 量の補正を禁止するようにしてもよい。

 前記各実施形態では、ダンプトラック1に 対して本発明が適用されていたがこれに限ら れず、例えば、ホイールローダ、ブルドーザ 、油圧ショベル等の他の建設機械であっても よい。

 本発明は、建設機械に利用できる他、エ ジンを動力源として油圧モータで駆動され 冷却ファンを備えたあらゆる走行車両に利 することができる。