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Title:
FAT COMPOSITION FOR CHOCOLATE COATINGS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057451
Kind Code:
A1
Abstract:
It is intended to provide a chocolate coating which has a good taste as a luxury food and a suitable solidification speed for coating, shows a favorable gloss after solidification and scarcely peels off coated matters in taking; and a fat composition for obtaining this chocolate. It is also intended to provide a chocolate coating having a minimized content of trans-type unsaturated fatty acids. It is further intended to provide a chocolate coating having an increased content of cocoa butter. Namely, a fat composition for chocolate coatings which contains, as the essential components, an ester exchanged fat A containing 20% by weight or more of a saturated fatty acid having not more than 12 carbon atoms and 2.5% by weight or more of a saturated fatty acid having 20 or more of carbon atoms, and a laurine-based fat B which is a non-ester-exchanged fat containing 35% by weight or more of a saturated fatty acid having 12 carbon atoms; and a chocolate coating in which the above fat composition is used.

Inventors:
ASAMA, Koji (Limited Hannan Factory, 1,Sumiyoshi-ch, Izumisano-shi Osaka 40, 5988540, JP)
朝間 孝治 (〒40 大阪府泉佐野市住吉町1番地 不二製油株式会社 阪南事業所内 Osaka, 5988540, JP)
FUJITA, Tomoko (Limited Hannan Factory, 1,Sumiyoshi-ch, Izumisano-shi Osaka 40, 5988540, JP)
Application Number:
JP2008/068701
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUJI OIL COMPANY, LIMITED (1-5 Nishishinsaibashi 2-chome, Chuo-ku Osaka-shi Osaka, 86, 5420086, JP)
不二製油株式会社 (〒86 大阪府大阪市中央区西心斎橋2丁目1番5号 Osaka, 5420086, JP)
ASAMA, Koji (Limited Hannan Factory, 1,Sumiyoshi-ch, Izumisano-shi Osaka 40, 5988540, JP)
朝間 孝治 (〒40 大阪府泉佐野市住吉町1番地 不二製油株式会社 阪南事業所内 Osaka, 5988540, JP)
International Classes:
A23G1/00; A21D13/00; A23G1/30
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Claims:
炭素数12以下の飽和脂肪酸を20重量%以上かつ炭素数20以上の飽和脂肪酸を2.5重量%以上含むエステル交換油脂A及び炭素数12の飽和脂肪酸を35重量%以上含む非エステル交換油脂であるラウリン系油脂Bを必須成分とする被覆チョコレート用油脂組成物。
油脂組成物中に油脂Aが15~70重量%である、請求項1記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
油脂組成物中に油脂Bが30~80重量%である、請求項1記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
油脂Aがランダムエステル交換油脂である、請求項1記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
トランス型不飽和脂肪酸が10%以下である、請求項1~請求項4何れか1項に記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
請求項1~請求項5何れか1項に記載の油脂組成物にアセチル化蔗糖脂肪酸エステルを配合してなる被覆チョコレート用油脂組成物。
請求項1~請求項6何れか1項に記載の油脂組成物を使用してなる、被覆チョコレート。
請求項1~請求項6何れか1項に記載の油脂組成物をチョコレート全体に対して25~70重量%使用してなる、被覆チョコレート。
請求項7又は請求項8に記載の被覆チョコレートを使用してなる、複合食品。
食品が、菓子又はベーカリー製品である、請求項9記載の複合食品。
Description:
被覆チョコレート用油脂組成物

 本発明は、被覆チョコレート用油脂組成 及び当該油脂組成物を使用してなるチョコ ート並びに当該チョコレートが被覆された 合食品に関する。

 油脂及び糖類を含む油脂組成物のひとつで るチョコレートは、様々な食品と組み合わ れ、いろいろな用途で利用され、市場に流 している。
 このような用途のひとつとして、ケーキ、 ュー、エクレア等の洋菓子、焼き菓子、和 子、パン、ドーナツ等のベーカリー製品、 菓、アイスクリーム等の表面に被覆する用 があげられる。
 一般的に被覆用途に用いられるチョコレー は、使用時の簡便性からテンパリングが不 であるものが好まれる場合が多い。さらに 覆後の搬送や包装の工程に速やかに移すた には室温で短時間に固化することが要求さ る。また、固化した後は視覚的に購買、喫 意欲を高めるために適度なつやを有するこ が望ましい。加えて当然のことながら食し 場合には被覆物からはがれにくく、良好な 溶け、風味の発現を有するものが好まれて る。

 被覆チョコレート用油脂組成物に用いら る油脂として、従来、ラウリン系のヤシ油 パーム核油を主成分とした油脂や大豆油、 種油、コーン油等の硬化油並びに大豆油、 種油、コーン油等の液状油及び/又は液体油 を混合したものが使用され、その混合比率は 流通条件や使用条件などに対応した物性に調 整されており、多種多様な品種が生産されて いる。またラウリン系油脂を用いた被覆チョ コレートについてはこれまで種々検討がなさ れている。

 特許文献1では (1) (a) 35<N30<48の固体脂 肪含量(NMR stab )、(b) 1乃至10重量%のオレイ 酸含量、(c) 70乃至95重量%のC8乃至C14飽和脂 酸含量及び(d) 1.5重量%未満のエライジン酸 量の特性を示すラウリン脂肪及び (2)少なく とも50重量%の三飽和グリセリド(S3)(ただし、S はC16乃至C24)を含有する天然脂肪のフラクシ ンを含む非テンパーラウリン脂肪組成物及 チョコレート被覆物質が提案されている。 かしながらチョコレート被覆物質を食した に被覆物からのはがれ落ちが激しいものと っている。
 特許文献2ではパーム核油、パーム核ステア リン、及びそれぞれの水素添加油からなる混 和物がカカオ脂代替物として提案されている が、本来これらラウリン系油脂とココアバタ ーとの相容性が低いため、十分なチョコレー ト風味を付与することは困難である。
 特許文献3ではラウリン系油脂とS2U及びU3か なる、油の滲み出しを抑制するチョコレー 組成物が提案されている。これは特にパン の水分が15~30%と高い被覆物に対して効果が られるものである。

 被覆用チョコレートにおいてはテンパリン 不要であるものが好まれる関係で使用油脂 しては硬化油である場合が多く特許文献4の 段落番号〔0015〕の実施例1~3に示されている
 硬化油は一般的にはトランス型不飽和脂肪 を含む油脂であって、水素添加(硬化とも呼 ばれる)によって製造される。この水素添加 は不飽和脂肪酸の2重結合の部分に水素を付 して飽和脂肪酸を作製する工程である。一 に不飽和脂肪酸はその水素の付いている位 がシス型であるが、水素添加の工程でトラ ス型になる。天然では反芻動物の微生物の 用によりトランス型不飽和脂肪酸が作られ 為、乳脂や肉中に含まれる。
 近年、このトランス型不飽和脂肪酸は取り ぎると動脈硬化などの心臓病になるリスク 高めるとの研究結果が得られ、欧米諸国で 消費者に注意を喚起している。例えば、米 では製品ラベルにトランス型不飽和脂肪酸 含有量を表示する義務を2006年1月より実施 ているし、デンマークでは更にトランス型 飽和脂肪酸を2%以上含む加工油脂の販売を禁 止している。
 日本では従来よりトランス型不飽和脂肪酸 摂取量が欧米より低い為、現時点では特に 康上の問題となることは無いとの見方であ が、それでもよりトランス型不飽和脂肪酸 低い油脂が要望されている。
 チョコレートにおいてもトランス型不飽和 肪酸を出来る限り含まないものが要望され いる。

特開平5-207849号公報

特開平11-318339号公報

特開平10-108624号公報

特開2002-306076号公報

 本発明の目的は、嗜好品としてのおいしさ 、被覆用途に適した固化速度及び固化した のつや、食した際の被覆物からのはがれ落 にくさを有する被覆チョコレート及び当該 ョコレートを得るための油脂組成物を提供 ることにある。
 更にトランス型不飽和脂肪酸を出来る限り まない被覆チョコレートを提供することに る。更にココアバターの含有量を高めた被 チョコレートを提供することにある。

 本発明者らは鋭意研究を行った結果、特定 脂肪酸種に由来する油脂の選択とエステル 換による油脂加工法から得られる油脂と、 エステル交換油であるラウリン系油脂とを 用することが上記課題に対して有効である いう知見に基づいて、本発明を完成するに った。
 本発明の第1は、炭素数12以下の飽和脂肪酸 20重量%以上かつ炭素数20以上の飽和脂肪酸 2.5重量%以上含むエステル交換油脂A及び炭素 数12の飽和脂肪酸を35重量%以上含む非エステ 交換油脂であるラウリン系油脂Bを必須成分 とする被覆チョコレート用油脂組成物である 。第2は、油脂組成物中に油脂Aが15~70重量%で る、第1記載の被覆チョコレート用油脂組成 物である。第3は、油脂組成物中に油脂Bが30~8 0重量%である、第1記載の被覆チョコレート用 油脂組成物である。第4は、油脂Aがランダム ステル交換油脂である、第1記載の被覆チョ コレート用油脂組成物である。第5は、トラ ス型不飽和脂肪酸が10%以下である、第1~第4 れか1に記載の被覆チョコレート用油脂組成 である。第6は、第1~第5何れか1に記載の油 組成物にアセチル化蔗糖脂肪酸エステルを 合してなる被覆チョコレート用油脂組成物 ある。第7は、第1~第6何れか1に記載の油脂組 成物を使用してなる、被覆チョコレートであ る。第8は、第1~第6何れか1に記載の油脂組成 をチョコレート全体に対して25~70重量%使用 てなる、被覆チョコレートである。第9は、 第7又は第8に記載の被覆チョコレートを使用 てなる、複合食品である。第10は、食品が 菓子又はベーカリー製品である、第9記載の 合食品である。

 嗜好品としてのおいしさと、被覆用途に適 た固化速度及び固化した後のつや、食した の被覆物からのはがれ落ちにくさを有する 覆チョコレート及び当該チョコレートを得 ための油脂組成物を提供することが可能と った。
 更に被覆チョコレート中にトランス型不飽 脂肪酸の存在を抑制でき健康に留意したチ コレートを提供することが可能となった。

 本発明の被覆チョコレート用油脂組成物は 素数12以下の飽和脂肪酸を20重量%以上かつ 素数20以上の飽和脂肪酸を2.5重量%以上含む ステル交換油脂Aと、炭素数12の飽和脂肪酸 35重量%以上含む、非ラウリン系油脂Bを混合 て得ることができる。
 エステル交換油脂Aに用いる炭素数12以下の 肪酸源としては、ヤシ油、パーム核油及び れらの分別油、硬化油等を単独又は組み合 せて使用することができる。
 エステル交換油脂Aに用いる炭素数20以上の 肪酸源としては、高エルシン酸の菜種油、 らし油、クランベ油、魚油などの油脂を極 硬化(通常ヨウ素価を1以下にまで水素添加 た油)したものが挙げられるが、入手が容易 高エルシン酸の菜種油が好ましい。
 エステル交換油脂Aに用いる他の油脂として パーム油、なたね油、大豆油、ヒマワリ種子 油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、 サフラワー油、オリーブ油、カポック油、胡 麻油、月見草油、シア脂、サル脂、カカオ脂 等の植物性油脂、または魚油、牛脂、豚脂等 の動物性油脂並びにそれらの硬化、分別、エ ステル交換等を施した加工油脂が例示できる 。植物性油脂は動物性油脂に比べて風味的に 優れているので植物性油脂が好ましい。

 エステル交換としては、トリグリセリド 1位と3位に結合する脂肪酸のみを酵素(リパ ゼ)を用いて特異的に交換する方法(1,3位特 的エステル交換法)と、酵素もしくは金属触 (例えばナトリウムメチラート)を用いて結 位置に関係なく不特定に交換する方法(ラン ムエステル交換)に分けられる。本発明にお けるエステル交換とは、後者のランダムエス テル交換が好ましい。これはより多くのトリ グリセリド種が得られることにより、テンパ リングをしないチョコレートにおいて長期に わたる品質の安定化に優れるため好ましい。

 このエステル交換油脂A中のC12以下の鎖長を 持つ飽和脂肪酸の合計含量は20重量%以上、好 ましくは25重量%以上、最も好ましくは30重量% 以上含まれることが望ましい。この割合が少 なくなるとココアバターと油脂組成物との相 容性が低くなり、つやの低下や保存中にブル ームを生じやすくなるとともに、良好な口溶 け、風味発現が得られにくくなる。
 エステル交換油脂A中のC20以上の長鎖を持つ 飽和脂肪酸の合計含量は2.5重量%以上、好ま くは3.5重量%以上、最も好ましくは5重量%以 含まれることが望ましい。この割合が少な なると被覆時の固化速度が遅くなると共に 固化後の良好なつやが得られにくくなる。
 エステル交換油脂A中の飽和脂肪酸としては 、C12以下の鎖長を持つ飽和脂肪酸の合計含量 が20~55重量%であり、C16、C18の鎖長を持つ飽和 脂肪酸の合計含量が25~35重量%であり、C20以上 の長鎖を持つ飽和脂肪酸の合計含量が3~8重量 %の油脂が好ましい。
 エステル交換油脂Aの使用量は油脂組成物中 において15~70重量%、好ましくは20~60重量%、更 に好ましくは25~45重量%である。エステル交換 油脂Aの使用量が少ない場合はココアバター の相容性や口溶けに劣り、はがれ易くなり 多い場合は十分な固化速度が得難くなる。 

 非エステル交換油脂であるラウリン系油脂B としては、ヤシ油、パーム核油及びそれらの 分別油、硬化油等を単独又は組み合わせて使 用することができる。
 この非エステル交換ラウリン系油脂B中のラ ウリン酸即ちC12含量は35重量%以上、好ましく は40重量%以上、最も好ましくは45重量%以上で ある。非エステル交換ラウリン系油脂B中の ウリン酸即ちC12含量が少ない場合は十分な 化速度が得難くなり、多い場合は被覆物か はがれ易くなり、食感も硬いものとなる。

 非エステル交換油脂であるラウリン系油 Bの使用量は油脂組成物中において30~80重量% 、好ましくは35~70重量%、最も好ましくは40~55 量%である。ラウリン系油脂Bの使用量が少 い場合は十分な固化速度が得難くなり、多 場合は被覆物からはがれ易くなり、食感も いものとなる。

 エステル交換油脂A及び非エステル交換油脂 であるラウリン系油脂Bに調合する他の油脂 してパーム油、なたね油、大豆油、ヒマワ 種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コー 油、サフラワー油、オリーブ油、カポック 、胡麻油、月見草油、シア脂、サル脂、カ オ脂等の植物性油脂、または魚油、牛脂、 脂等の動物性油脂並びにそれらの硬化、分 、エステル交換等を施した加工油脂が例示 きる。植物性油脂は動物性油脂に比べて風 的に優れているので植物性油脂が好ましい
 このようにして得られた油脂組成物は、ト ンス型不飽和脂肪酸を容易に10%以下に出来 し、好ましくは5%以下、更に2%以下に出来る 。

 上記で得られた油脂組成物を被覆チョコレ トに使用するのであるが、一般的にチョコ ートとは、例えば原料としてカカオマス、 コアパウダー、砂糖などの糖類、ココアバ ー等の油脂、乳化剤、香料等を使用して作 れるダークチョコレート、例えば原料とし カカオマス、ココアパウダー、砂糖などの 類、ココアバター等の油脂、全粉乳等の乳 品類、乳化剤、香料等を使用して作られる ルクチョコレート、例えば砂糖などの糖類 ココアバター等の油脂、全粉乳等の乳製品 、乳化剤、香料等を使用して作られるホワ トチョコレートに区別されたり、またカカ 分の含量によりチョコレート(カカオ分35%以 上)や準チョコレート(カカオ分15%以上)に区別 されるが、本発明の被覆チョコレートはこれ らに限定されるものではなく、何れにおいて も使用することが出来る。
 本発明の被覆チョコレート中の油分は28~72 量%であり、被覆チョコレートとして風味、 性の点から好ましくは30~70重量%、さらに好 しくは30~60重量%である。被覆用途において ョコレート中の油分はその品質を大きく左 する。即ち油分が低すぎると流動性が得ら ず被覆に適さず、油分が高すぎるとチョコ ート中の固形物の含有量および被覆量が少 くなりチョコレートの風味を被覆物に付与 ることが難しくなる。

 従来のテンパリングを必要としない被覆 ョコレートとしては、主に2種類が例示でき る。ひとつはラウリン系油脂を主体としたも のであり、主にパン、ケーキやエクレアとい った洋生菓子に用いられるものである。これ は固化速度が速く口溶けや風味の発現が良好 であるが、ココアバターとの相容性が非常に 低く、油脂中ココアバター含量が30重量%を超 えるような場合には十分な固化速度が得られ なかったり、固化してもつやが悪い、あるい はブルームを生じるといった問題があった。 常温で数ヶ月流通されるような場合には油脂 中ココアバター含量は5重量%以下で使用する とが一般的である。これを超えて使用する 合、固化しづらくなったり、ブルームを生 たりする原因となる。もうひとつの被覆チ コレートのタイプは硬化系油脂を主体とし ものであり、これはココアバター相容性は1 5~25重量%とすることが可能であり、クッキー の焼き菓子に被覆し常温で数ヶ月流通する とが可能であるが、被覆直後に5℃前後で急 冷固化を行わないとブルームを生じる場合が ある。また、このタイプの油脂はトランス型 不飽和脂肪酸を多く含むため、市場からの摂 取量低減化という要望にはそぐわない。

 これに対して、本発明の被覆チョコレート 上記油脂組成物を使用するものであるが、 許請求の範囲の請求項1~請求項6何れか1項に 記載の油脂組成物をチョコレート全体に対し て25~70重量%使用するのが好ましく、より好ま しくは30~60重量%であり、更に好ましくは35~45 量%である。油脂組成物が少ない場合は被覆 チョコレートの品質を長期にわたり維持し難 くなる(ブルームやグレーニングなどのチョ レートの品質劣化)。逆に多い場合には本発 の油脂組成物以外の成分の比率が下がりす て風味の良いチョコレートが作製し難くな 。
 本発明の油脂組成物を使用した被覆チョコ ートはラウリン酸を主体とする油脂組成物 あるにも関わらず、口溶けの良さを維持し つかつココアバターとの相容性が良好であ ためカカオマス、ココア、ココアバターを く配合でき、チョコレート本来の豊な風味 被覆チョコレートが作ることが可能となっ 。更にココアバター含有量を高めて、チョ レート全油脂中20重量%を超えて多く配合す 場合は油脂組成物にアセチル化蔗糖脂肪酸 ステルを使用するのが好ましい。

 その際に使用するアセチル化蔗糖脂肪酸 ステルは、蔗糖脂肪酸エステル中の残存水 基をアセチル基にて置換したタイプの蔗糖 肪酸エステルで、脂肪酸としてはステアリ 酸やパルミチン酸などの炭素数16以上の長 飽和酸が好ましく、またエステル化度は3以 のものが好ましい。アセチル化蔗糖脂肪酸 ステルの配合量は油脂組成物中0.4~7.5重量% 範囲で実施されるが、これはチョコレート に換算した場合のアセチル化蔗糖脂肪酸エ テルの配合量が0.4~2.0重量%に相当する量が望 ましい。チョコレート中のアセチル化蔗糖脂 肪酸エステルの含有量が少ない場合は、経時 的に品質劣化(粗大化)を起こす危険があり、 すぎると、コスト的に高くなる割には効果 増大が少ないので、2.0重量%以下が好ましい 。

 本発明におけるチョコレートを被覆して る複合食品としては、菓子、ベーカリー製 であれば、特に限定されるものではないが 菓子としては、まんじゅう、蒸しようかん カステラ、どら焼き、今川焼き、たい焼き きんつば、ワッフル、栗まんじゅう、月餅 ボーロ、八つ橋、せんべい、かりんとう、 ポンジケーキ、ロールケーキ、エンゼルケ キ、パウンドケーキ、バウムクーヘン、フ ーツケーキ、マドレーヌ、シュークリーム エクレア、ミルフィユ、アップルパイ、タ ト、ビスケット、クッキー、クラッカー、 しパン、プレッツェル、ウエハース、スナ ク菓子、ピザパイ、クレープ、スフレー、 ニェなどや、バナナ、りんご、イチゴなど 果物にチョコレートを被覆した菓子が挙げ れ、ベーカリー製品としては、食パン、コ ペパン、フルーツブレッド、コーンブレッ 、バターロール、ハンバーガーバンズ、ド ナツ、フランスパン、ロールパン、菓子パ 、スイートドウ、乾パン、マフィン、ベー ル、クロワッサン、デニッシュペーストリ 、ナンなどが挙げられる。

 以下に本発明の実施例を示し本発明をより 細に説明するが、本発明の精神は以下の実 例に限定されるものではない。なお、例中 %及び部は、いずれも重量基準を意味する。
(評価方法)
・油脂の融点は日本油化学協会基準油脂分析 試験法(1996年版)2.2.4.2(上昇融点)に規定の方法 に準じて測定した。
・油脂の脂肪酸組成は日本油化学協会基準油 脂分析試験法(1996年版)2.4.1.2メチルエステル 法(三フッ化ホウ素メタノール法)に規定の方 法に準じて測定した。
・油脂のトランス型不飽和脂肪酸(トランス )含量は基準油脂分析法2.4.2.2.に示された方 により分析した。
・被覆チョコレートの固化速度は、チョコレ ートを完全融解の後50℃に調整し、市販され いるドーナツに被覆し、室温25℃で固化す までの時間を計測することで評価した。こ 時間を乾き時間という。
・つやはチョコレートを市販されているドー ナツに被覆し、20℃2日保存後の状態を目視に より評価した。
・風味・口溶けはチョコレートを市販されて いるドーナツに被覆し、20℃1日保存後のもの を食し、官能により評価した。
・汗かきはチョコレートを市販されているド ーナツに被覆し、20℃1日保存後の状態を目視 により評価した。
・はがれはチョコレートを市販されているド ーナツに被覆し、20℃1日保存後のものを食し た際のドーナツからチョコレートがはがれ落 ちにくさを評価した。

 実験例1(油脂A-1の調製)
 ヤシ油(ヨウ素価8)50部、パーム分別ステア ン(ヨウ素価31)40部、高エルシン酸菜種極度 化油(ヨウ素価1以下)10部を混合した油脂に、 金属触媒(ナトリウムメトキシド)0.3部を加え 真空下80℃で60分ランダムエステル交換させ 、次いで定法に従い精製を行いエステル交換 油脂A-1とした。C12以下の合計31.0%、C20以上の 計5.5%、上昇融点は35℃であった。

 実験例2(油脂A-2の調製)
 パーム核油(ヨウ素価17)95部とパーム油(ヨウ 素価52)5部を混合し極度硬化した。この極度 化油(ヨウ素価1以下)90部、高エルシン酸菜種 極度硬化油(ヨウ素価1以下)10部を混合し、金 触媒(ナトリウムメトキシド)0.3部を加え、 空下80℃で60分ランダムエステル交換させ、 いで定法に従い精製を行いエステル交換油 A-2とした。C12以下の合計49.0%、C20以上の合 5.7%、上昇融点は36℃であった。

 実験例3(油脂B-1の調製)
 パーム核油(ヨウ素価17)95部とパーム油(ヨウ 素価52)5部を混合し極度硬化し、次いで定法 従い精製を行い非エステル交換ラウリン系 脂B-1とした。C12含量46.7%、ヨウ素価1以下、 昇融点43.4℃であった。

 実験例4(油脂B-2の調製)
 パーム核硬化油を定法に従い精製を行い非 ステル交換ラウリン系油脂B-2とした。
C12含量46.9%、ヨウ素価4、上昇融点36.0℃であ た。

 実験例5(油脂B-3の調製)
 パーム核中融点画分(ヨウ素価13)を極度硬化 し、次いで定法に従い精製を行い非エステル 交換ラウリン系油脂B-3とした。C12含量52.8%、 ウ素価1以下、上昇融点38.0℃であった。

 実験例6(油脂B-4の調製)
 パーム核高融点画分を極度硬化し、次いで 法に従い精製を行い非エステル交換ラウリ 系油脂B-4とした。C12含量55.5%、ヨウ素価1以 、上昇融点35.0℃であった。

 実験例7(油脂B-5の調製)
 ヤシ油を極度硬化し、次いで定法に従い精 を行い非エステル交換ラウリン系油脂B-5と た。C12含量47.4%、ヨウ素価1以下、上昇融点3 2.5℃であった。

 油脂A-1、油脂A-2、油脂B-1、油脂B-2、油脂B-3 油脂B-4、油脂B-5の脂肪酸組成を表1にまとめ た。

 実施例1 
 エステル交換油脂A-1を15部、非エステル交 ラウリン系油脂B-1を12部及びB-2を8部、パー オレイン(ヨウ素価58、上昇融点21℃)5部を融 し、この一部をカカオマス5部、ココア20部 砂糖35部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に 熱しながらミキサーで混合し、これをロー リファイナーにて粉砕した後、残りの油脂 よびレシチン0.4部を加えながらコンチング 行いダークチョコレートを得た。このチョ レートを用いてドーナツに被覆し、評価方 に従い評価を行ったところいずれも良好で った。これらの結果を表2にまとめた。

 実施例2 
 エステル交換油脂A-1を31部、非エステル交 ラウリン系油脂B-1を7部及びB-3を7部融解し、 この一部を砂糖40部、脱脂粉乳15部、バニラ 料0.03部に加え、50℃に加熱しながらミキサ で混合し、これをロールリファイナーにて 砕した後、残りの油脂およびレシチン0.4部 加えながらコンチングを行いホワイトチョ レートを得た。このチョコレートを用いて ーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行 たところいずれも良好であった。これらの 果を表2にまとめた。

 実施例3
 エステル交換油脂A-1を10部、非エステル交 ラウリン系油脂B-4を35部を融解し、この一部 を砂糖40部、脱脂粉乳15部、バニラ香料0.03部 加え、50℃に加熱しながらミキサーで混合 、これをロールリファイナーにて粉砕した 、残りの油脂およびレシチン0.4部を加えな らコンチングを行いホワイトチョコレート 得た。このチョコレートを用いてドーナツ 被覆し、評価方法に従い評価を行ったとこ いずれも良好であった。これらの結果を表2 まとめた。

 実施例4
 エステル交換油脂A-2を10.5部、非エステル交 換ラウリン系油脂B-5を13.5部、パームオレイ (ヨウ素価68、上昇融点10℃以下)3部を融解し この一部をカカオマス3部、ココア12.3部、 糖50部、脱脂粉乳10.7部、バニラ香料0.03部に え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し これをロールリファイナーにて粉砕した後 残りの油脂およびレシチン0.4部、ポリグリ リン縮合リシノレート0.3部を加えながらコ チングを行いミルクチョコレートを得た。 のチョコレートを用いてドーナツに被覆し 評価方法に従い評価を行ったところいずれ 良好であった。これらの結果を表2にまとめ 。

 実施例5
 エステル交換油脂A-2を24.5部、非エステル交 換ラウリン系油脂B-5を31.5部、パームオレイ のランダムエステル交換油(ヨウ素価68、上 融点34℃)7部を融解し、この一部をカカオマ 9.7部、ココア15部、砂糖12.3部、バニラ香料0 .03部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで 合し、これをロールリファイナーにて粉砕 た後、残りの油脂およびレシチン0.3部を加 ながらコンチングを行いダークチョコレー を得た。このチョコレートを用いてドーナ に被覆し、評価方法に従い評価を行ったと ろいずれも良好であった。これらの結果を 2にまとめた。

 実施例6
 エステル交換油脂A-1を15部、非エステル交 ラウリン系油脂B-1を10部及びB-2を6.5部、アセ チル化蔗糖脂肪酸エステル(DKエステルFA10E/第 一工業製薬株式会社製:エステル化度4.9)を0.1 を融解し、この一部をカカオマス24.5部、砂 糖35部、脱脂粉乳9部、バニラ香料0.03部に加 、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、こ れをロールリファイナーにて粉砕した後、残 りの油脂およびレシチン0.4部を加えながらコ ンチングを行いミルクチョコレートを得た。 このチョコレートを用いてドーナツに被覆し 、評価方法に従い評価を行ったところいずれ も良好であった。これらの結果を表2にまと た。 

 実施例1~実施例6について被覆チョコレート 合、被覆チョコレート中の油脂組成、被覆 ョコレートの評価結果を表2にまとめた。

 比較実験例1(油脂Cの調製)
 パーム油(ヨウ素価52)50部、パーム分別ステ リン(ヨウ素価31)10部、パーム核分別オレイ (ヨウ素価26)40部を混合した油脂に、金属触 (ナトリウムメトキシド)0.3部を加え、真空 80℃で60分ランダムエステル交換させ、次い 定法に従い精製を行いエステル交換油脂Cと した。C12以下の合計19.7%、C20以上の合計0.1%、 上昇融点は33℃であった。これらの結果は先 表1にまとめた。

 比較実験例2(油脂Dの調製)
 パーム分別ステアリン(ヨウ素価31)42部、パ ム分別オレイン(ヨウ素価58)23部、大豆油(ヨ ウ素価131)32部、高エルシン酸菜種極度硬化油 (ヨウ素価1以下)3部を混合した油脂に、金属 媒(ナトリウムメトキシド)0.3部を加え、真空 下80℃で60分ランダムエステル交換させ、次 で定法に従い精製を行いエステル交換油脂D した。C12以下の合計0.1%、C20以上の合計2.0% 上昇融点は40℃であった。これらの結果は先 の表1にまとめた。

 比較例1
 エステル交換油脂A-1を34部、非エステル交 ラウリン系油脂B-1を11部融解し、この一部を 砂糖40部、脱脂粉乳15部、バニラ香料0.03部に え、50℃に加熱しながらミキサーで混合し これをロールリファイナーにて粉砕した後 残りの油脂およびレシチン0.4部を加えなが コンチングを行いホワイトチョコレートを た。このチョコレートを用いてドーナツに 覆し、評価方法に従い評価を行ったところ き時間が長く好ましくないものであった。 れらの結果を表3にまとめた。

 比較例2
 エステル交換油脂A-2を3部、非エステル交換 ラウリン系油脂B-2を42部融解し、この一部を 糖40部、脱脂粉乳15部、バニラ香料0.03部に え、50℃に加熱しながらミキサーで混合し、 これをロールリファイナーにて粉砕した後、 残りの油脂およびレシチン0.4部を加えながら コンチングを行いホワイトチョコレートを得 た。このチョコレートを用いてドーナツに被 覆し、評価方法に従い評価を行ったところつ や、汗かき、はがれにおいて好ましくないも のであった。これらの結果を表3にまとめた

 比較例3
 エステル交換油脂Cを15部、非エステル交換 ウリン系油脂B-1を12部及びB-2を8部、パーム レイン(ヨウ素価68、上昇融点10℃以下)5部を 融解し、この一部をカカオマス5部、ココア20 部、砂糖35部、バニラ香料0.03部に加え、60℃ 加熱しながらミキサーで混合し、これをロ ルリファイナーにて粉砕した後、残りの油 およびレシチン0.4部を加えながらコンチン を行いダークチョコレートを得た。このチ コレートを用いてドーナツに被覆し、評価 法に従い評価を行ったところつや、風味・ 溶け、汗かきにおいて不良であった。これ の結果を表3にまとめた。

 比較例4
 エステル交換油脂Dを15部、非エステル交換 ウリン系油脂B-1を12部及びB-2を8部、パーム レイン(ヨウ素価68、上昇融点10℃以下)5部を 融解し、この一部をカカオマス5部、ココア20 部、砂糖35部、バニラ香料0.03部に加え、60℃ 加熱しながらミキサーで混合し、これをロ ルリファイナーにて粉砕した後、残りの油 およびレシチン0.4部を加えながらコンチン を行いダークチョコレートを得た。このチ コレートを用いてドーナツに被覆し、評価 法に従い評価を行ったところ乾き時間及び やにおいて不良であった。これらの結果を 3にまとめた。

 比較例5
 非エステル交換ラウリン系油脂B-1を7部及び B-2を20部、パームオレイン(ヨウ素価68、融点1 0℃以下)3部、菜種硬化油(ヨウ素価71、上昇融 点35℃、トランス酸42.4%)10部を融解し、この 部をカカオマス5部、ココア20部、砂糖35部、 バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱しながら ミキサーで混合し、これをロールリファイナ ーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチ ン0.4部を加えながらコンチングを行いダーク チョコレートを得た。このチョコレートを用 いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価 を行ったところいずれも良好であったが、ト ランス酸含量はチョコレート中5.1%と高いも であった。これらの結果を表3にまとめた。

 比較例6
 エステル交換油脂A-1を8.7部、非エステル交 ラウリン系油脂B-1を6.9部及びB-2を4.6部、パ ムオレイン(ヨウ素価68、上昇融点10℃以下)2 .9部を融解し、この一部をココア26部、砂糖50 .9部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加熱し がらミキサーで混合し、これをロールリフ イナーにて粉砕した後、残りの油脂および シチン0.5部、ポリグリセリン縮合リシノレ ト0.5部を加えながらコンチングを行いダー チョコレートを得た。このチョコレートを いてドーナツに被覆しようとしたが流動性 乏しく被覆には不適であった。これらの結 を表3にまとめた。

 比較例7
 エステル交換油脂A-1を25.1部、非エステル交 換ラウリン系油脂B-1を20部及びB-2を13.4部、パ ームオレイン(ヨウ素価68、上昇融点10℃以下) 8.3部を融解し、この一部をカカオマス15部、 糖18.2部、バニラ香料0.03部に加え、60℃に加 熱しながらミキサーで混合し、これをロール リファイナーにて粉砕した後、残りの油脂お よびレシチン0.4部を加えながらコンチングを 行いダークチョコレートを得た。このチョコ レートを用いてドーナツに被覆し、評価方法 に従い評価を行ったところ、油性感が強く風 味が不良であった。これらの結果を表3にま めた。

 比較例1~比較例7について被覆チョコレート 合、被覆チョコレート中の油脂組成、被覆 ョコレートの評価結果を表3にまとめた。

 本発明は、被覆チョコレート用油脂組成 及び当該油脂組成物を使用してなるチョコ ート並びに当該チョコレートが被覆された 合食品に関する。