新居 隆 (〒89 東京都千代田区九段北四丁目1番28号日東紡績株式会社内 Tokyo, 1028489, JP)
KOYAMA, Nobumichi (1, Aza-higashi, Gonome, Fukushima-sh, Fukushima 61, 9608161, JP)
小山 暢道 (〒61 福島県福島市郷野目字東1番地日東紡績株式会社内 Fukushima, 9608161, JP)
宇部日東化成株式会社 (〒04 東京都中央区東日本橋1-1-7 Tokyo, 1030004, JP)
ARAI, Takashi (4-1-28, Kudankita, Chiyoda-k, Tokyo 89, 1028489, JP)
新居 隆 (〒89 東京都千代田区九段北四丁目1番28号日東紡績株式会社内 Tokyo, 1028489, JP)
KOYAMA, Nobumichi (1, Aza-higashi, Gonome, Fukushima-sh, Fukushima 61, 9608161, JP)
| 海部及び該海部内に配されている繊維状の複数の島部を有する海島型の複合有機繊維のモノフィラメントを複数含み該複数のモノフィラメントが間隔を空けて網状に配されているメッシュ体と、 該メッシュ体を内包するシート状の透明樹脂層と、 を備える、コンクリート構造物の補修・補強用繊維強化樹脂シート。 |
| 隣り合う前記モノフィラメント同士の隙間における前記透明樹脂層の全光線透過率が80%以上である、請求項1記載の繊維強化樹脂シート。 |
| 隣り合う前記モノフィラメント同士の隙間における前記透明樹脂層のヘーズが20%以下である、請求項1記載の繊維強化樹脂シート。 |
| 交差する前記モノフィラメント同士が前記海部の熱融着によって互いに結合している、請求項1に記載の繊維強化樹脂シート。 |
| 前記海部がポリエチレンから形成され、前記島部がポリプロピレン繊維である、請求項1に記載の繊維強化樹脂シート。 |
| 前記透明樹脂層がアクリル樹脂から形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂シート。 |
| 海部及び該海部内に配されている繊維状の複数の島部を有する海島型の複合有機繊維のモノフィラメントを複数含み該複数のモノフィラメントが間隔を空けて網状に配されているメッシュ体を、重合性モノマーを含む液状組成物とともに第1のキャリアフィルムと第2のキャリアフィルムとの間に挟み込んで、前記メッシュ体に前記液状組成物を含浸する工程と、 前記重合性モノマーの重合により、前記メッシュ体を内包するシート状の透明樹脂層を形成する工程と、 を備える、前記メッシュ体及び前記透明樹脂層を備える繊維強化樹脂シートの製造方法。 |
| 前記メッシュ体が親水化処理されている、請求項7記載の繊維強化樹脂シートの製造方法。 |
本発明は、コンクリート構造物の補修・ 強用繊維強化樹脂シート及びその製造方法 関する。
コンクリート構造物の補修・補強は、一 に、コンクリート表面に下塗り材を塗付し 補強用の繊維基材を貼り付け、更に樹脂を 塗りするという現場施工により行われてい 。
より少ない工数で施工可能な工法として、
修・補強用FRPシートをコンクリート表面に
り付ける工法が提案されている(特許文献1)
しかし、上記特許文献1のFRPシートのよう な従来の補修・補強用のシート基材は、施工 の作業性は良好であるものの、透明性を備え るという発想はなく、仮に透明性を具備する マトリックス樹脂を用いたとしても透明性が 十分でなく、施工後にコンクリート構造物の 表面を十分に視認できなくなるという問題が あった。補修・補強されたコンクリート構造 物におけるひび割れの発生状況の確認などの ために、コンクリートの表面状態が十分に視 認できることは非常に重要であることから、 補修・補強用のシート基材の透明性の改善が 強く望まれていた。
そこで、本発明の目的は、コンクリート 造物の表面に貼り付ける工法により良好な 業性でコンクリート構造物を補修・補強す ことが可能であり、コンクリート構造物の 面状態を十分に視認可能な繊維強化樹脂シ トを提供することにある。
本発明に係るコンクリート構造物の補修 補強用繊維強化樹脂シートは、海部及び該 部内に配されている繊維状の複数の島部を する海島型の複合有機繊維のモノフィラメ トを複数含み該複数のモノフィラメントが 隔を空けて網状に配されているメッシュ体 、該メッシュ体を内包するシート状の透明 脂層とを備える。
上記本発明に係る繊維強化樹脂シートに いては、補強用の繊維基材としてのメッシ 体を構成するモノフィラメントが間隔を空 て網状に配されていることから、モノフィ メント同士の隙間が透明樹脂層によって塞 れた状態となる。そして、海島型の複合有 繊維のモノフィラメントによって形成され メッシュ体を用いることにより、補修・補 に必要な強度を繊維強化樹脂シートに付与 つつ、モノフィラメント同士の間における 明樹脂層の透明性が高められる。本発明者 の知見によれば、複数のフィラメントが集 した繊維束によって形成されたメッシュ体 用いた場合、繊維束内に含まれていた空気 起因すると考えられる気泡が透明樹脂層内 発生することが避けられず、繊維束が間隔 空けて配されていたとしても、その隙間に ける十分な透明性が得られにくい。
コンクリートの表面状態をより正確に確 するために、隣り合うモノフィラメント同 の隙間における透明樹脂層の全光線透過率 80%以上であることが好ましい。同様の観点 ら、隣り合うモノフィラメント同士の隙間 おける透明樹脂層のヘーズは20%以下である とが好ましい。海島型の複合有機繊維のモ フィラメントによって形成されたメッシュ を用いることにより、このような特定の全 線透過率及びヘーズを有する透明樹脂層を える繊維強化樹脂シートが容易に得られる
交差するモノフィラメント同士は海部の 融着によって互いに結合していることが好 しい。これにより、繊維強化樹脂シートの 軟性を良好なレベルに維持しながら、その 度を更に高めることが可能になる。
海部がポリエチレンから形成され、島部 ポリプロピレン繊維であることが好ましい 係る組み合わせを採用することにより、メ シュ体の強度及び剛性が特に優れるものと り、低温雰囲気中でも適度の伸度が保たれ また、繊維強化樹脂シートの耐アルカリ性 び柔軟性もより良好なものとなる。
耐候性、透明性及び柔軟性を更に向上さ る観点から、透明樹脂層はアクリル樹脂か 形成されていることが好ましい。
別の側面において、本発明は上記のよう メッシュ体及び透明樹脂層を備える繊維強 樹脂シートの製造方法に関する。本発明に る製造方法は、海部及び該海部内に配され いる繊維状の複数の島部を有する海島型の 合有機繊維のモノフィラメントを複数含み 複数のモノフィラメントが網状に配されて るメッシュ体を、重合性モノマーを含む液 組成物とともに第1のキャリアフィルムと第 2のキャリアフィルムとの間に挟み込んで、 ッシュ体に液状組成物を含浸する工程と、 合性モノマーの重合により、メッシュ体を 包するシート状の透明樹脂層を形成する工 とを備える。
上記本発明に係る製造方法によれば、本 明に係る繊維強化樹脂シートを連続的に高 生産効率で製造することが可能である。ま 、海島型の複合有機繊維のモノフィラメン によって形成されたメッシュ体を用いるこ から、含浸不良が発生し難く、気泡に起因 る透明樹脂層の透明性の低下が十分に防止 れる。
メッシュ体は親水化処理されていること 好ましい。これにより、重合性モノマーの 合により形成される透明樹脂層とメッシュ との接着性が高められて、より良好な強度 有する繊維強化樹脂シートが得られる。
本発明によれば、コンクリート構造物の 面に貼り付ける工法により良好な作業性で ンクリート構造物を補修・補強することが 能であり、コンクリート構造物の表面状態 十分に視認可能な繊維強化樹脂シートが提 される。
1…モノフィラメント、1a…経糸(モノフィ ラメント)、1b…斜交糸(モノフィラメント)、1 c…逆斜交糸(モノフィラメント)、3…島部、5 海部、10…メッシュ体、20…透明樹脂層、21, 22…保護フィルム、100…繊維強化樹脂シート 200…積層シート。
以下、本発明の好適な実施形態について 細に説明する。ただし、本発明は以下の実 形態に限定されるものではない。
図1は繊維強化樹脂シートを含む積層シー トの一実施形態を示す平面図であり、図2は 1のII-II線に沿う端面の一部を示す端面図で る。図1、2に示す繊維強化樹脂シート100は、 シート状の透明樹脂層20と、透明樹脂層20内 埋設されているメッシュ体10とから構成され る。繊維強化樹脂シート100は、透明樹脂層20 両面にそれぞれ貼り付けられた保護フィル 21,22とともに、積層シート200を構成してい 。
繊維強化樹脂シート100は、コンクリート 造物の表面に繊維強化樹脂シートを貼り付 てコンクリート構造物を補修・補強する方 のために好適に用いられる。繊維強化樹脂 ート100は、通常、保護フィルム21,22を引き がしてからコンクリート構造物の表面に貼 付けられる。より具体的には、例えば、積 シート200から保護フィルム21及び22を剥がし 露出した透明樹脂層20に接着剤を塗布して ンクリート表面に貼り付ける方法により、 ンクリート構造物が補修・補強される。
透明樹脂層20を構成する樹脂は、アクリ 樹脂又はビニルエステル樹脂が好ましい。 かでも、耐候性、透明性及び柔軟性の向上 観点からアクリル樹脂が好ましい。なお、 業者には理解されるように、アクリル樹脂 、アクリル基又はメタクリル基を有する重 性モノマーの重合により形成される重合体 主成分とする樹脂である。透明樹脂層20は粘 着性を有していてもよい。
繊維強化樹脂シート100をコンクリート構 物の表面に貼り付けたとき、隣り合うモノ ィラメント同士の隙間から透明樹脂層20を してコンクリート表面を視認することがで る。コンクリート表面の状態を正確且つ効 に確認するために、透明樹脂層20は高い透明 性を有することが求められる。具体的には、 隣り合うモノフィラメント同士の隙間におけ る透明樹脂層20の全光線透過率は80%以上であ ことが好ましく、85%以上であることがより ましく、90%以上であることが更に好ましい 全光線透過率は高いほど好ましいが、その 限は通常98%程度である。また、隣り合うモ フィラメント同士の隙間における透明樹脂 20のヘーズは20%以下であることが好ましく 10%以下であることがより好ましい。
透明樹脂層20の厚さは、モノフィラメント 士の隙間の部分において、最も厚さが薄い 所で100~500μmであることが好ましい。この厚 が100μm未満であると耐候性が低下する傾向 あり、500μmを超えると透明性や柔軟性が低 する傾向がある。同様の観点から、透明樹 層20の単位面積当りの質量は100~2000g/m 2 であることが好ましく、200~1000g/m 2 であることがさらに好ましい。
保護フィルム21,22としては、例えばポリ チレンテレフタレートフィルムが好適に用 られる。
メッシュ体10は、経方向に沿って引き揃 られた複数の経糸1aと、経糸1aと斜交する方 に沿って引き揃えられた複数の斜交糸1bと 経糸1a及び斜交糸1bに斜交する方向に沿って き揃えられた逆斜交糸1cとから構成されて る。経糸1a、斜交糸1b及び逆斜交糸1cはいず も、所定の間隔で配列されたモノフィラメ トである。また、経糸1a、斜交糸1b及び逆斜 糸1cは織物を形成することなく重ねられて る。言い換えると、メッシュ体10は3軸方向 それぞれ直線状に引き揃えられることによ 網状に配されたモノフィラメントから構成 れる連続繊維糸からなる不織布(以下、この 織布を「3軸」という。)である。
メッシュ体10の単位面積当たりの質量は、10 ~200g/m 2 であることが好ましい。また、メッシュ体10 ように、直線状に引き揃えられることによ モノフィラメントが複数方向に網状に配さ た連続繊維糸からなる不織布、又は織物で るメッシュ体の場合、メッシュ体10の主面 おける直径10cmの円形の範囲において、各方 に配されたモノフィラメントの本数(糸密度 本数)はそれぞれ3~15本であることが好ましい 例えば図1、2中のメッシュ体10の場合、経糸 1a、斜交糸1b及び逆斜交糸1cの糸密度本数はそ れぞれ3~15本であることが好ましい。これら 位面積当たりの質量及び糸密度本数が上記 範囲未満の場合は、強度不足の問題が発生 ることがあり、上記範囲を超過する場合は モノフィラメント同士の間隔が小さく、コ クリート表面の視認性向上の効果が小さく る傾向がある。
経糸1a、斜交糸1b又は逆斜交糸1cとしての ノフィラメントは、海部5と、海部5内に配 れている繊維状の島部3とを有する海島型の 合有機繊維である。海部5及び島部3は、そ ぞれポリオレフィン等の熱可塑性樹脂から 成されている。通常、海部5の融点は島部3の 融点よりも低く、その差は好ましくは20℃以 である。
各モノフィラメントは楕円状の断面を有 ている。各モノフィラメントが楕円状の断 を有していることから、表面平滑性に優れ 繊維強化樹脂シート100が得られ易い。複数 フィラメントが集束している繊維束から構 されるメッシュ体10を用いた場合、経糸1a、 斜交糸1b及び逆斜交糸1cが交差している部分 おいて繊維強化樹脂シートの表面平滑性が なわれ易いが、楕円状の断面を有するモノ ィラメントを用いることにより、そのよう 交差する部分においても十分な平滑性を維 し易い。
図3は、経糸1a、斜交糸1b及び逆斜交糸1cが 交差する部分(図1におけるPの領域)を拡大し 斜視図である。経糸1aは斜交糸1bと接面Hにお いて接着されており、逆斜交糸1cは接面Hと反 対の面で斜交糸1bと接着されている。各モノ ィラメント同士は、海部5の熱融着によって 互いに結合している。
島部3はモノフィラメントの長手方向に沿 って延在する有機繊維である。島部3は実質 にポリプロピレンからなるポリプロピレン 維であることが好ましい。ポリプロピレン 維を用いることにより、メッシュ体10による 大きな補強効果とともに、コンクリートのひ び割れへの優れた追従性も得られる。
島部3としての有機繊維の繊度は、1~70dtex あることが好ましく、2~50dtexであることが り好ましい。特に高い柔軟性を求められる きは30dtex以下が好ましい。繊度が1dtex未満で あると、島部3が細くなりすぎるため、その 態を維持することが困難となり、熱接着後 物性が低下しやすい。一方、繊度が70dtexを えると、島部3自体が太くなりすぎるため、 軟性や屈曲性が損なわれ易くなる傾向があ 。
島部3は、1本のモノフィラメント中に10~50 0本程度含まれることが好ましい。複数の島 3が存在することにより、メッシュ体10の柔 性を著しく損なうことなしに高い強度が得 れる。同様の観点から、島部3の本数はより ましくは100~300本である。
海部5は実質的にポリエチレンからなるこ とが好ましい。ポリエチレンは比較的低い融 点を有するため、熱融着により効率よくモノ フィラメント同士を結合することが可能にな る。海部5に用いられるポリエチレンは低密 ポリエチレンであることが好ましい。また 120℃以下の融点を有するポリエチレン(典型 には低密度ポリエチレン)が好ましい。
島部3を構成するポリプロピレン繊維と、 海部5を構成するポリエチレンとの組み合わ を採用することにより、隣り合うモノフィ メント同士の間隔を狭くしたり、メッシュ 10を構成するモノフィラメントの密度を大き くしたりしてメッシュ体10の強度を高めた場 であっても、メッシュ体10は特異的に柔軟 に優れ、折れ曲がりやすいものとなる。ま 、このような海島型の複合有機繊維を用い 繊維強化樹脂シートは、例えばガラス繊維 炭素繊維又はアラミド繊維を用いた繊維基 の場合と比較して、柔軟性やひび割れへの 従性の点で大きな優位性を有する。更に、 ニロン繊維の繊維基材と比較して、例えば-3 0℃のような低温での追従性も優れる。
各モノフィラメントにおいて、島部3と海 部5との質量比は20:80~80:20であることが好まし い。島部3及び海部5の合計質量に対する島部3 の質量比が20質量%未満であると、メッシュ体 10による補強効果が小さくなる傾向があり、8 0質量%を超えると熱接着強度が低下する傾向 ある。同様の観点から、島部3と海部5との 量比は40:60~70:30であることがより好ましい。
各モノフィラメントの繊度は100~5000dtexが ましい。100dtex未満であると、目的とする物 性が得られ難くなる傾向があり、5000dtexを超 ると柔軟性や追随性が損なわれ易くなる傾 がある。500~3000dtexの繊度がより好ましい。
経糸1a、斜交糸1b又は逆斜交糸1cとして用 られるモノフィラメントは、例えば、芯鞘 造を有する複数の樹脂単繊維から得ること できる。図4は、モノフィラメントを製造す る方法の一実施形態を示す斜視図である。図 4の実施形態は、単一の芯部(島部)3及びこれ 外周面を覆う鞘部5aから構成される芯鞘構造 を有する樹脂単繊維11を複数本集束して樹脂 繊維束15を準備する工程(図4の(a))と、樹脂 繊維束15を延伸しつつ鞘部5aを溶融し、鞘部5 a同士を融合して複数の島部3を内包する海部5 を形成させる工程(図4の(b))とを備える。なお 、この工程は、後述するメッシュ体10の製造 程に先立って行ってもよく、メッシュ体10 製造工程における加熱処理によって行って よい。
モノフィラメント1を経糸1a、斜交糸1b又 逆斜交糸1cとして用いてメッシュ体10(3軸)が られる。図5は、メッシュ体10(3軸)の製造方 の一実施形態を示す模式図である。図5にお いて、(a)はメッシュ体10を製造するための製 装置を示す平面図であり、(b)はその正面図 ある。
図5に示す製造装置30は、円形のドラム31 、トラバーサ34と、緯糸送り出し機構35とを えている。ドラム31は、y方向に平行な回転 32を中心として図中の反時計回りに回転す 。トラバーサ34は、ドラム31の外周面に沿っ y方向に往復し、ドラム31に供給されている 糸群T1上に斜交糸群T3を形成する。緯糸送り 出し機構35は、斜交糸群T3を形成するための 糸群T2をトラバーサ34へ送り出している。
製造装置30を用いてメッシュ体10を製造す る場合、まず、経方向(図中のX方向)に経糸1a 複数並列した経糸群T1が、円柱形をなすド ム31の外周面に沿って、円周方向に巻き付く ように供給される。ドラム31は、軸32を中心 して回転可能に基台(図示せず)に支持され、 基台に対して一定の速度で回転している。ド ラム31の外周面の一方の縁部には糸掛具33aが もう一方の縁部には糸掛具33bがそれぞれ外 面から垂直に突出するように設けられ、等 隔に配置されている。トラバーサ34は、ド ム31の外周面に沿って円弧状に設けられ、ド ラム31の外周面に沿ってY方向に往復動可能に 支持されている。トラバーサ34には、緯糸送 出し機構35から送り出される緯糸群T2の各々 を貫通させる貫通孔36が形成されている。緯 群T2は、緯糸送り出し機構35から貫通孔36を してドラム31に送られ、糸掛具33aと糸掛具33 bとの間を交互に引っ掛けられながらドラム31 の両縁部を往復し、ドラム31の外周面上に送 れる経糸群T1の上に、斜交糸1b及び逆斜交糸 1cが複数並列した斜交糸群T3として張られて く。
このようにして、経糸群T1上に斜交して られた斜交糸群T3によってメッシュ体10が形 される。トラバーサ34の往復動ピッチはド ム31回転ピッチに対して所定の比になるよう に制御されている。トラバーサ34の往復動ピ チとドラム31の回転ピッチとの比は機械的 連動させて直接制御されてもよく、サーボ ータで間接的に制御されてもよい。メッシ 体10に対しては更に加熱処理が施されて、海 部を構成する熱可塑性樹脂の熱融着によりモ ノフィラメント同士が結合される。この際の 加熱温度は、海部の融点より高く、島部の融 点よりは低い温度に設定される。
モノフィラメントからメッシュ体10を形 した後、さらに加熱加圧してメッシュ体10全 体を薄肉化してもよい。これによりメッシュ 体10の柔軟性や可撓性を更に向上させること できる。その際の加熱温度は、海部を構成 る熱可塑性樹脂の融点近傍がよい。加圧は ーラ押圧などの方法で行うことができる。
図6は、キャリアフイルムとともに積層シ ートを構成する繊維強化樹脂シートの製造方 法の一実施形態を示す模式図である。図6の 施形態に係る製造方法は、メッシュ体10を重 合性モノマーを含む液状組成物20とともに第1 のキャリアフィルム41と第2のキャリアフィル ム42との間に挟み込んで、メッシュ体10に液 組成物20を含浸する工程と、重合性モノマー の重合により、メッシュ体10を内包するシー 状の透明樹脂層20を形成する工程とを備え 。
本実施形態の場合、まず、ロール51を介 て繰り出される第1のキャリアフィルム41上 、樹脂タンク60から液状組成物20が供給され 。続いてメッシュ体10が導入され、メッシ 体10及び液状組成物20が第1のキャリアフィル ム41と第2のキャリアフィルム42の間に挟まれ ように第2のキャリアフィルム42が供給され 。その後、対向配置された1対の含浸ロール 52a,52bを用いて加圧することにより、メッシ 体10に液状組成物20を含浸させる。
続いて、スクイズロール53a,53bの間を経て 、加熱炉70内で全体を加熱する。この加熱に り液状組成物20において重合性モノマーの 合が進行する。透明樹脂層20が形成された繊 維強化樹脂シート100は、加熱炉70から出てき 後、ロール54a,54bの間を通過してから巻き取 られる。
第1のキャリアフィルム41及び第2のキャリ アフィルム42としては、例えばポリエチレン レフタレートを用いることができる。これ のキャリアフィルムを保護フィルム21及び22 としてそのまま用いてもよい。
透明樹脂層20がアクリル樹脂からなる場 、アクリル基又はメタクリル基を有する重 性モノマーを含有する液状組成物が用いら る。重合性モノマーとしては、例えば、ウ タン(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル エステルがある。液状組成物は、所望の透 性が得られる範囲内で、紫外線吸収剤、酸 防止剤などを更に含有していてもよい。液 組成物の粘度は100~50000cPであることが好ま く、800~1000cPであることがより好ましい。液 組成物の粘度が低いと液垂れが発生し易く る傾向があり、液状組成物の粘度が高いと 浸不良となって、形成される透明樹脂層内 気泡が発生し易くなる傾向がある。
メッシュ体10は、予め親水化処理されて ることが好ましい。特に、メッシュ体10を構 成するモノフィラメントの海部3がポリオレ ィンからなる場合、表面活性が低いために ノフィラメントと透明樹脂層20との接着性が 低下して、繊維強化樹脂シート100による補強 効果が小さくなる傾向や、保護フィルム21若 くは22を剥がした際に透明樹脂層20の一部が 保護フィルム側に剥離してしまい易くなる傾 向があることから、親水化処理されたメッシ ュ体10を用いることが効果的である。親水化 理としては、コロナ放電処理、プラズマ処 などが挙げられる。
本発明は以上説明したような実施形態に 定されるものではなく、本発明の趣旨を逸 しない限り適宜変形が可能である。例えば メッシュ体は3軸に限られるものではなく、 経糸方向、緯糸方向の2方向に直線状に引き えられたモノフィラメントからなる連続繊 不織布(2軸)、縦糸方向及び緯糸方向とこれ に斜交する斜交糸方向及び逆斜交する逆斜 糸方向の4方向に直線状に引き揃えられたモ フィラメントからなる連続繊維不織布(4軸) ど、任意の多軸方向にそれぞれ引き揃えら たモノフィラメントから構成される連続繊 不織布であってもよい。また、メッシュ体 、絡み織りなどにより形成される織物や、 物であってもよい。モノフィラメントは等 隔で配列していることは必ずしも必要でな 、適宜間隔を変えながら配列していてもよ 。
また、コンクリート表面の観察を更に容 にしたり、耐候性を向上させたりするなど 目的で、メッシュ体10を構成するモノフィ メントに着色剤を添加したり、モノフィラ ントや透明樹脂層20を構成する樹脂に紫外線 吸収剤、防カビ剤、抗菌剤、難燃剤などを添 加することもできる。
以下、実施例を挙げて本発明についてよ 具体的に説明する。ただし、本発明は以下 実施例に限定されるものではない。
繊維強化樹脂シートの作製
ウレタンアクリレートとメタクリル酸エス
ルとの混合液100重量部(粘度1000cP、25℃)に有
機過酸化物を2重量部添加して、透明樹脂層
形成するための液状組成物を調製した。こ
液状組成物を、第1のキャリアフィルムとし
のポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
さ25μm)上に塗付し、これをメッシュ体ととも
に第1のキャリアフィルム及び第2のキャリア
ィルム(ポリエチレンテレフタレートフィル
ム)の間に挟みこみ、加圧ローラを用いて加
して、メッシュ体に液状組成物を含浸させ
。その後、加熱炉内にて70℃で10分間加熱し
次いで110℃で10分間加熱によりモノマーを
合させて、実施例及び比較例の繊維強化樹
シートを得た。
メッシュ体としては、表1、表2に示した のをそれぞれ用いた。実施例1~5、7のメッシ 体は、海島型の複合有機繊維のモノフィラ ント同士を、織物を形成することなく海部 ポリエチレンの熱融着により結合した3軸の 不織布であり、3軸を形成した後、硬質ゴム ーラとスチールローラを使用して温度90℃、 圧力100kg/cmで押圧して加熱加圧処理されたも である。実施例6のメッシュ体はモノフィラ メントを絡み織り組織に製織した織物である 。比較例1、2では、繊維束数750本からなる2000 dtexのビニロン繊維の繊維束を3軸の形態とし その状態でアクリル樹脂エマルジョンを塗 し、加熱加圧して各糸を接着させて得た3軸 の不織布をメッシュ体として用いた。
また、比較例2及び実施例7においては、そ ぞれ比較例1及び実施例2のメッシュ体の両面 にポリエステル繊維製の不織布(20g/m 2 )を積層し、メッシュ体及びポリエステル繊 製の不織布に液状組成物を含浸させて繊維 化樹脂シートを作製した。
実施例1~3、5~7において用いたメッシュ体 、コロナ放電処理装置(春日電機社製、機種 名:発振器AG1-023、電極アルミニウム製6山)に ってコロナ放電処理を施したものであり、 の濡れ性は45mN/mであった。また、実施例4に いて用いたメッシュ体はコロナ放電処理は れておらず、その濡れ性は30mN/mであった。
繊維強化樹脂シートの評価
得られた繊維強化樹脂シートについて、表
状態、透明樹脂層(モノフィラメント同士の
間の部分)の全光線透過率、ヘーズ、剛軟性(
軟性・追従性)、強力及び伸び率を以下の方
法で評価した。評価結果を表1、2にまとめて
す。
・全光線透過率、ヘーズ
全光線透過率と拡散透過率をJIS K 7105に規
される方法に従って測定し、ヘーズを拡散
過率/全光線透過率×100(%)により算出した。
・剛軟性
測定寸法が幅5cm×長さ25cmである試料を用い
、JIS L 1096に規定される、8.19.1のA法(45°カ
チレバー法)に準じて測定した。
・強力、伸び率
測定寸法が幅50mm×長さ250mmの試料を用い、
かみ間隔を約150mmとして、JIS R 3420 7.2の引
強さの測定法に準じて引張り試験を行い、
断時の荷重及び伸び率を測定した。破断時
荷重から強力を算出した。引張り試験は、
方
向(経糸方向)と横方向(経糸方向と直交する方
向)の2方向について行った。なお、縦方向の
張り試験は、経方向のモノフィラメントが6
本含まれる試料を用いて行った。
海島型の複合有機繊維のモノフィラメン から構成されるメッシュ体を用いた実施例1 ~6の繊維強化樹脂シートでは、透明樹脂層の 泡発生は認められず、良好な透明性が達成 れ、コンクリート構造物の表面状態を十分 視認可能であった。これに対して、比較例1 の繊維強化樹脂シートにおいては気泡が発生 して、コンクリート構造物の表面状態の視認 性の点で十分なものではなかった。また、実 施例1~6の繊維強化樹脂シートは、優れた強力 及び伸び率を具備しており、コンクリート補 強・補修材として優れた性能を有していた。
また、実施例7では、ポリエステル繊維製 不織布を用いていない実施例5と比較して強 及び伸び率が更に向上した。これは、ポリ ステル繊維不織布により応力が分散したた と考えられる。実施例7ではポリエステル繊 製不織布に起因した曇りはあったものの、 施例7と同様にポリエステル繊維製不織布を 積層した比較例2と比較すると、透明樹脂層 十分な透明性を維持していることから高い 光線透過率を維持しており、視認性は比較 2よりも良好なものであった。
本発明によれば、コンクリート構造物の 面に貼り付ける工法により良好な作業性で ンクリート構造物を補修・補強することが 能であり、コンクリート構造物の表面状態 十分に視認可能な繊維強化樹脂シートが提 される。
