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Patent Searching and Data


Title:
FILM FOR SEMICONDUCTOR WAFER PROCESSING
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044566
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a film (10) for semiconductor wafer processing, which is a processing film of a multilayer structure comprising a generally circular adhesive film (11) to be cut into chip-sized pieces together with a semiconductor wafer (W) by being adhered to the semiconductor wafer (W) and expanded in the adhered state, and a generally circular adhesive tape (12) bonded to the other side of the adhesive film (11) which is the side opposite to the one adhered to the semiconductor wafer (W). The ratio of the diameter of the adhesive film (11) relative to that of the adhesive tape (12) is within the range of 0.815-1.

Inventors:
OKAWARA YOSUKE (JP)
MARUYAMA HIROMITSU (JP)
MORISHIMA YASUMASA (JP)
ISHIWATA SHINICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/056115
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
March 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FURUKAWA ELECTRIC CO LTD (JP)
OKAWARA YOSUKE (JP)
MARUYAMA HIROMITSU (JP)
MORISHIMA YASUMASA (JP)
ISHIWATA SHINICHI (JP)
International Classes:
H01L21/301
Foreign References:
JP2007053325A2007-03-01
JP2007288170A2007-11-01
JP2005276971A2005-10-06
Attorney, Agent or Firm:
MATSUSHITA, Makoto (2-5-19 Shinyokohama,Kohoku-ku, Yokohama-shi, Kanagawa 33, JP)
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Claims:
 半導体ウエハに接着した状態でエキスパンドされることにより、半導体ウエハとともにチップサイズに分断される略円形の接着フィルムと、
 前記接着フィルムの半導体ウエハに接着される面とは反対の面に貼り合わされた略円形の粘着テープと
を有する積層構造の半導体ウエハ加工用フィルムであって、
 前記接着フィルムの前記粘着テープに対する直径比が、0.815~1の範囲であることを特徴とする半導体ウエハ加工用フィルム。
 前記半導体ウエハ加工用フィルムは、
 (a)半導体ウエハの分割予定部分に予めレーザー光を照射して、該ウエハの内部に多光子吸収による改質領域を形成する工程と、
 (b)前記半導体ウエハに前記半導体ウエハ加工用フィルムを貼り付ける工程と
を順序不同に含み、さらに、
 (c)前記半導体ウエハ加工用フィルムをエキスパンドし、前記半導体ウエハ及び接着フィルムを分割予定ラインに沿って分断することにより、複数の接着フィルム付き半導体チップを得る工程と
を含む半導体装置の製造方法に使用されることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハ加工用フィルム。
 前記粘着テープは、エキスパンド時に使用するリングフレームの内径と同じか又はそれ以上の直径を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体ウエハ加工用フィルム。
 前記粘着テープは、以下の条件下で引張試験を行ったときに、テープ伸び率10%での引張荷重が10N以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体ウエハ加工用フィルム。
 試験片の幅:25mm
 試験片の標線間距離:100mm
 つかみ具間距離:100mm
 引張速度:300mm/min
 前記接着フィルムは、以下の条件下で引張試験を行ったときに、破断荷重が10N以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体ウエハ加工用フィルム。
 試験片の幅:10mm
 試験片の標線間距離:40mm
 引張速度:300mm/min
Description:
半導体ウエハ加工用フィルム

 本発明は、半導体ウエハに接着した状態 エキスパンドされることにより、半導体ウ ハとともにチップサイズに分断される接着 ィルムと、接着フィルムの半導体ウエハに 着される面とは反対の面に貼り合わされた 着テープを有する積層構造の半導体ウエハ 工用フィルムに関する。

 近時、半導体ウエハを個々のチップに分 する際に半導体ウエハを固定するためのダ シングテープと、分断された半導体チップ リードフレームやパッケージ基板等に接着 るため、又は、スタックドパッケージにお ては、半導体チップ同士を積層、接着する めのダイボンディングフィルム(ダイアタッ チフィルムともいう)との2つの機能を併せ持 ダイシング・ダイボンディングフィルム(DDF )が開発されている。

 従来のダイシング・ダイボンディングフィ ムについて、図5及び図6を用いて説明する 図5は、ダイシング・ダイボンディングフィ ム50に半導体ウエハWを搭載した状態を示す 面図である。また、図6は、ダイシング・ダ イボンディングフィルム50に、半導体ウエハW とリングフレーム60が貼り合わされた状態を す断面図である。
 図示のように、ダイシング・ダイボンディ グフィルム50は、ダイボンディングフィル として機能する接着フィルム51と、ダイシン グテープとして機能する粘着テープ52とが積 された構造を有する。接着フィルム51は、 導体ウエハWの外径と同じか、又は、ウエハ 位置ズレを考慮して、半導体ウエハWの外径 よりやや大きい外径の円形形状である。粘着 テープ52は、基材フィルム52aとその上に設け れた粘着剤層52bとからなり、ダイシング用 ングフレーム60の内径よりも大きい外径の 形形状である。

 半導体ウエハWを個々のチップに切断する 際には、ダイシングブレードを用いて半導体 ウエハWと接着フィルム51とを研削して個片化 し、その後、粘着テープ52に紫外線照射等の 化処理を施して個片化した半導体チップを ックアップする。このとき、粘着テープ52 、硬化処理によって粘着力が低下している で、接着フィルム51から容易に剥離し、半導 体チップは裏面に接着フィルム51が付着した 態でピックアップされる。半導体チップの 面に付着した接着フィルム51は、その後、 導体チップをリードフレームやパッケージ 板、あるいは他の半導体チップに接着する に、ダイボンディングフィルムとして機能 る。

 しかしながら、上記のようにダイシング レードを用いて半導体ウエハを切断する場 、ウエハにはブレードによる切削抵抗がか るため、半導体ウエハ及び半導体チップの けや割れ(以下、チッピングという)が発生 る場合がある。このような問題は、半導体 エハの薄膜化の傾向が進むに従って、一層 刻化すると推測される。

 上記のような問題を解決する方法として 例えば、特許文献1には、レーザー加工装置 を用いた半導体基板の切断方法が提案されて いる。特許文献1の半導体基板の切断方法は ダイボンド樹脂層(接着フィルム)を介在させ てシート(粘着テープ)が貼り付けられた半導 基板の内部に焦点光を合わせてレーザー光 照射することにより、半導体基板の内部に 光子吸収による改質領域を形成し、この改 領域で切断予定部を形成する工程と、シー を拡張(エキスパンド)させることにより、 断予定部に沿って半導体基板及びダイボン 樹脂層を切断する工程とを備えている。

 特許文献1の半導体基板の切断方法によれ ば、半導体内部に形成された切断予定部を起 点として、比較的小さな力で半導体基板の厚 さ方向に割れが発生するため、半導体基板に 貼り付けられたシート(粘着テープ)を拡張さ ると、切断予定部に沿って半導体基板を精 良く切断することができる。また、このと 、切断された半導体基板の対向する切断面 、シート(粘着テープ)のエキスパンドに伴 て離間していくため、半導体基板とシート( 着テープ)との間に存在するダイボンド樹脂 層(接着フィルム)も切断予定部に沿って切断 れる。

 このような切断方法では、レーザー光の照 とシートのエキスパンドによって、非接触 半導体ウエハとダイボンド樹脂層(接着シー ト)を切断することができるので、ダイシン ブレードを用いる場合のようなチッピング 発生させることなく半導体ウエハの切断が 能である。したがって、例えば50μm以下の極 薄半導体ウエハを切断する場合に特に有用で ある。

特開2003-338467号公報

 しかしながら、上記のようにエキスパン によって接着フィルムを分断する場合、接 フィルムを100%分断するためには、エキスパ ンドスピードやエキスパンド量などのエキス パンド条件の最適化が必要であり、多大な時 間や労力を要してしまう。

 そこで、本発明の目的は、エキスパンド 件の最適化のために多大な時間や労力を要 ることなく、エキスパンドによって良好に 断可能な半導体ウエハ加工用フィルムを提 することにある。

 本発明の半導体ウエハ加工用フィルムは、 導体ウエハに接着した状態でエキスパンド れることにより、半導体ウエハとともにチ プサイズに分断される略円形の接着フィル と、前記接着フィルムの半導体ウエハに接 される面とは反対の面に貼り合わされた略 形の粘着テープとを有する積層構造の半導 ウエハ加工用フィルムであって、
 前記接着フィルムの前記粘着テープに対す 直径比が、0.815~1の範囲であることを特徴と する。

 前記半導体ウエハ加工用フィルムは、
 (a)半導体ウエハの分割予定部分に予めレー ー光を照射して、該ウエハの内部に多光子 収による改質領域を形成する工程と、
 (b)前記半導体ウエハに前記半導体ウエハ加 用フィルムを貼り付ける工程と
を順序不同に含み、さらに、
 (c)前記半導体ウエハ加工用フィルムをエキ パンドし、前記半導体ウエハ及び接着フィ ムを分割予定ラインに沿って分断すること より、複数の接着フィルム付き半導体チッ を得る工程と
を含む半導体装置の製造方法に好適に使用さ れる。

 前記粘着テープは、エキスパンド時に使用 るリングフレームの内径と同じか又はそれ 上の直径を有することが好ましい。
 また、前記粘着テープは、以下の条件下で 張試験を行ったときに、テープ伸び率10%で 引張荷重が10N以上であることが好ましい。
 試験片の幅:25mm
 試験片の標線間距離:100mm
 つかみ具間距離:100mm
 引張速度:300mm/min
 さらに、前記接着フィルムは、以下の条件 で引張試験を行ったときに、破断荷重が10N 下であることが好ましい。
 試験片の幅:10mm
 試験片の標線間距離:40mm
 引張速度:300mm/min

 本発明によれば、接着フィルムの粘着テ プに対する直径比を0.815~1と大きくする、す なわち、接着フィルムの直径を粘着テープの 直径と同じか又は同直径に近づけることで、 エキスパンドによって半導体ウエハ加工用フ ィルムが受ける張力を接着フィルムにも均一 に印加させることが可能となる。これにより 、接着フィルムを均一に伸張させることがで き、接着フィルムの分断性を向上させること ができる。また、接着フィルムの分断性の向 上により、エキスパンド条件の最適化に要す る時間や労力を軽減することができるという 効果が得られる。

本発明の実施形態に係る半導体ウエハ 工用フィルムの平面図である。 本発明の実施形態に係る半導体ウエハ 工用フィルムに、半導体ウエハとエキスパ ド用リングフレームが貼り合わされた状態 示す断面図である。 レーザー加工により半導体ウエハに改 領域が形成された様子を示す断面図である 半導体ウエハが貼り合わされた半導体 ウエハ加工用フィルムが、エキスパンド装置 に搭載された状態を示す断面図である。 エキスパンド後の半導体ウエハ加工用 フィルムと半導体ウエハを示す断面図である 。 従来の半導体ウエハ加工用フィルムの 面図である。 従来の半導体ウエハ加工用フィルムに 半導体ウエハとダイシング用リングフレー が貼り合わされた状態を示す断面図である

符号の説明

10:半導体ウエハ加工用フィルム
11:接着フィルム
12:粘着テープ
20:エキスパンド用リングフレーム
21:ステージ
22:突き上げ部材

 以下に本発明の実施の形態を図面に基づい 詳細に説明する。
 図1は、本発明の実施形態に係る半導体ウエ ハ加工用フィルム10に、半導体ウエハWが貼り 合わされた状態を示す平面図である。図2は 半導体ウエハ加工用フィルム10に、半導体ウ エハWとエキスパンド用リングフレーム20が貼 り合わされた状態を示す断面図である。
 本実施形態の半導体ウエハ加工用フィルム1 0は、接着フィルム11と、粘着テープ12とが積 された構造を有する。粘着テープ12は、基 フィルム12aと、その上に設けられた粘着剤 12bとからなる。

 接着フィルム11及び粘着テープ12は、それ ぞれ半導体ウエハの形状に対する略円形形状 を有しており、接着フィルム11の粘着テープ1 2に対する直径比は、0.815~1の範囲に設定され 。粘着テープ12は、後述するエキスパンド のリングフレームの内径と同じか又はそれ 上の直径を有する。

 本実施形態の半導体ウエハ加工用フィルム1 0を使用して、接着フィルム付き半導体チッ を製造する方法について説明する。
 まず、図3に示すように、半導体ウエハWの 割予定部分にレーザー光を照射して、ウエ 内部に多光子吸収による改質領域を30形成す る。次いで、図4Aに示すように、半導体ウエ Wと半導体ウエハ下降用フィルム10の接着フ ルム11とを貼り合わせ、粘着テープ12の外周 部にリングフレーム20を貼り付けて、粘着テ プ12の基材フィルム12bの下面を、エキスパ ド装置のステージ21上に載置する。図中、符 号22は、エキスパンド装置の中空円柱形状の き上げ部材である。
 なお、半導体ウエハWにレーザー光を照射す る工程に先立って、半導体ウエハ加工用フィ ルム10との貼合せ工程を実施してもよい。

 次に、図4Bに示すように、リングフレーム20 を固定した状態で、エキスパンド装置の突き 上げ部材22を上昇させ、半導体ウエハ加工用 ィルム10をエキスパンドする。このエキス ンドにより、接着フィルム及び粘着テープ12 が引き伸ばされ、半導体ウエハWが、改質領 を起点としてチップ単位で分断されるとと に、接着フィルム11も分断される。
 その後、粘着テープ12に放射線硬化処理又 熱硬化処理等を施し、半導体チップをピッ アップすることで、接着シート付き半導体 ップを得ることができる。
 なお、エキスパンド工程に先立って、粘着 ープ12の硬化処理を実施してもよい。

 上記のような接着フィルム付き半導体チ プの製造方法において、接着フィルム11の 着テープ12に対する直径比が0.815よりも小さ 場合には、エキスパンド装置の突き上げ部 22の上昇によって、粘着テープの外周部分 引き伸ばされ、この粘着テープの伸びによ て接着フィルムが引き伸ばされて切断され が、この場合、エキスパンドによってフィ ム10が受ける張力の一部が、粘着テープの伸 びによって吸収されてしまうので、内側の接 着フィルムを均一に引き伸ばすことができず 、接着フィルムを100%分断することが困難と る。

 これに対し、本発明の半導体加工用フィ ム10は、接着フィルム11の粘着テープ12に対 る直径比が0.815~1に設定されているので、接 着フィルム11の直径が粘着テープ12の直径と じか又は同直径に近く、エキスパンドによ 張力を接着フィルム11にも均一に印加させる ことが可能となる。したがって、接着フィル ム11を均一に伸張させることができ、接着フ ルムの分断性を向上させることができる。 た、接着フィルムの分断性の向上により、 キスパンド条件の最適化に要する時間や労 を縮減することができる。

 本発明の半導体加工用フィルム10は、接着 ィルムと粘着テープとが積層されたもので り、ウエハ1枚分毎に切断された形態と、こ が複数形成された長尺のシートをロール状 巻き取った形態とを含む。
 ロール状に巻き取った形態では、接着フィ ムの粘着テープに対する直径比を0.815~1と大 きくすることで、接着フィルムのウエハ貼付 け部分に、各層の段差に起因する巻きシワ( 写痕、又は、巻き跡ともいう)が形成される とを軽減させる効果が得られ、接着フィル とウエハとの接着不良の抑制が期待できる

 次に、本実施形態のウエハ加工用フィル 10の各構成要素について詳細に説明する。

(接着フィルム)
 接着フィルム11は、半導体ウエハが貼り合 され切断された後、チップをピックアップ る際に、切断された接着フィルム11が粘着テ ープ12から剥離してチップに付着しており、 ップをパッケージ基板やリードフレームに 定する際のボンディングフィルムとして機 するものである。

 接着フィルム11は、以下の条件下で引張試 を行ったときに、破断荷重が10N以下である とが望ましい。
 試験片の幅:10mm
 試験片の標線間距離:40mm
 引張速度:300mm/min
 標線間距離及びつかみ具間距離は、JIS K 71 13による規定に基づく。
 破断荷重が10Nを超えると、切断されたチッ とともに切断され難くなってしまう。すな ち、エキスパンド時の分断性を向上させる めには、接着フィルム11は、破断荷重が10N 下であることが好ましい。
 また、破断荷重が10Nを超えると、より高速 エキスパンドしなければ接着フィルム11が 断できなくなる。より高速でエキスパンド るためにはエキスパンド装置の強化(装置改 )が必要となり、やはりエキスパンド条件の 最適化に要する時間や労力が増してしまう。

 接着フィルム11としては、特に限定され ものではないが、上記物性値を満たす、ダ ボンディングフィルムとして一般的に使用 れるフィルム状接着剤を好適に使用するこ ができ、ポリイミド系接着剤、アクリル系 接着剤、エポキシ樹脂/フェノール樹脂/アク リル樹脂/無機フィラーのブレンド系粘接着 等が好ましい。その厚さは適宜設定してよ が、5~100μm程度が好ましい。

 本発明の半導体ウエハ加工用フィルムは 予め円形形状にカットされた接着フィルム 、粘着テープ上に直接にラミネートするこ によって形成することができる。ラミネー 時の温度は10~100℃の範囲で、0.01~10N/mの線圧 をかけることが好ましい。

(粘着テープ)
 粘着テープ12は、半導体ウエハのダイシン 工程で、切断されたチップが飛び散らない うにウエハを固定するものであり、ウエハ 強力に固定する高い粘着力が求められる一 で、チップのピックアップ時には、チップ ら容易に剥がれることが求められる。

 粘着テープ12は、以下の条件下で引張試験 行ったときに、テープ伸び率10%での引張荷 が10N以上であることが好ましい。引張荷重 10Nより小さいと、エキスパンド時のスピー や力がウエハ中央部まで伝わらなかったり その前にテープが破断したりしてしまう。
 試験片の幅:25mm
 試験片の標線間距離:100mm
 つかみ具間距離:100mm
 引張速度:300mm/min
 標線間距離及びつかみ具間距離は、JIS K 71 13による規定に基づく。

 基材フィルム12aは、複層でもよいし単層 構成されていてもよい。基材フィルム12aの 成材料としては、特に限定されるものでは く、従来公知の各種プラスチック、ゴムな を使用できるが、その中でも、上記物性値 満たすものが好ましい。

 後述する粘着剤層12bとして、放射線照射 より硬化して粘接着力の制御を行うタイプ ものを使用する場合には、基材フィルム12a 放射線透過性であることが好ましく、粘着 が硬化する波長での放射線透過性の良いも を選択することが好ましい。このような基 としては、例えばポリエチレン、ポリプロ レン、エチレン-プロピレン共重合体、ポリ ブテン-1、ポリ-4-メチルペンテン-1、エチレ -酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸 エチル共重合体、エチレン-アクリル酸メチ 共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、 イオノマーなどのα-オレフィンの単独重合 または共重合体あるいはこれらの混合物、 リウレタン、スチレン-エチレン-ブテンも くはペンテン系共重合体、ポリアミド-ポリ ール共重合体等の熱可塑性エラストマー、 よびこれらの混合物を挙げることができる また、これらを複層にしたものを使用して 良い。

 なお、基材フィルム12aは、エキスパンド 、接着フィルム付半導体チップをピックア プする際に、チップ間隙を大きくするため 、ネッキング(基材フィルムを放射状延伸し たときに起こる力の伝播性不良による部分的 な伸びの発生)の極力少ないものが好ましい このような基材フィルムとしては、例えば リウレタンのほか、スチレン-エチレン-ブテ ンもしくはペンテン系共重合体等を例示する ことができるが、特にモノマー成分としてス チレンを有する共重合体を使用する場合には 、分子量やスチレン含有量を適宜選択するこ とが好ましい。ダイシング時の伸びあるいは たわみを防止するには架橋した基材フィルム を選択することが好ましい。

 さらには基材フィルム12aの粘接着剤層12bが けられる側の表面には、粘接着剤層12bとの 着性を向上させるためにコロナ処理、ある はプライマー層を設ける等の処理を適宜施 てもよい。
 基材フィルム12aの厚みは、強伸度特性、放 線透過性の観点から通常50~200μmが適当であ 。

 粘着剤層12bは、基材フィルム12a上に粘着 を塗工して製造することができる。粘着剤 12bとしては特に制限はなく、エキスパンド 際に接着剤層11及び半導体ウエハが剥離し りしない程度の保持性や、ピックアップ時 は接着剤層11と剥離が容易とする特性を有す るものであればよい。ピックアップ性を向上 させるために、粘着剤層12bは放射線硬化性の ものが好ましく、接着剤層11との剥離が容易 材料であることが好ましい。

 例えば、本発明では、主鎖に対して、少 くとも放射線硬化性炭素-炭素二重結合含有 基、水酸基及びカルボキシル基を含有する基 をそれぞれ有するアクリル系共重合体を主成 分とし、かつゲル分率が60%以上であることが 好ましい。さらには、分子中にヨウ素価0.5~20 の放射線硬化性炭素-炭素二重結合を有する 合物(A)と、ポリイソシアネート類、メラミ ・ホルムアルデヒド樹脂、およびエポキシ 脂から選ばれた少なくとも1種の化合物(B)を 加反応させてなるポリマーを含有している とが好ましい。

 粘着剤層の主成分の1つである化合物(A)に ついて説明する。化合物(A)の放射線硬化性炭 素-炭素二重結合の好ましい導入量はヨウ素 で0.5~20、より好ましくは0.8~10である。ヨウ 価が0.5以上であると、放射線照射後の粘着 の低減効果を得ることができ、ヨウ素価が20 以下であれば、放射線照射後の粘着剤の流動 性が十分で、延伸後の素子間隙を十分得るこ とができるため、ピックアップ時に各素子の 画像認識が困難になるという問題が抑制でき る。さらに、化合物(A)そのものに安定性があ り、製造が容易となる。

 上記化合物(A)は、ガラス転移点が-70℃~0 であることが好ましく、-66℃~-28℃であるこ がより好ましい。ガラス転移点(以下、Tgと う。)が-70℃以上であれば、放射線照射に伴 う熱に対する耐熱性が十分であり、0℃以下 あれば、表面状態が粗いウエハにおけるダ シング後の素子の飛散防止効果が十分得ら る。

 上記化合物(A)はどのようにして製造され ものでもよいが、例えば、アクリル系共重 体またはメタクリル系共重合体などの放射 硬化性炭素-炭素二重結合を有し、かつ、官 能基をもつ化合物((1))と、その官能基と反応 得る官能基をもつ化合物((2))とを反応させ 得たものが用いられる。

 このうち、前記の放射線硬化性炭素-炭素 二重結合および官能基を有する化合物((1))は アクリル酸アルキルエステルまたはメタク ル酸アルキルエステルなどの放射線硬化性 素-炭素二重結合を有する単量体((1)-1)と、 能基を有する単量体((1)-2)とを共重合させて ることができる。粘着剤二重結合量につい は加熱乾燥された粘着剤約10gに含まれる炭 -炭素二重結合量を真空中暗所における臭素 付加反応による重量増加法により定量測定で きる。

 単量体((1)-1)としては、炭素数6~12のヘキ ルアクリレート、n-オクチルアクリレート、 イソオクチルアクリレート、2-エチルヘキシ アクリレート、ドデシルアクリレート、デ ルアクリレート、または炭素数5以下の単量 体である、ペンチルアクリレート、n-ブチル クリレート、イソブチルアクリレート、エ ルアクリレート、メチルアクリレート、ま はこれらと同様のメタクリレートなどを列 することができる。

 単量体((1)-1)として、炭素数の大きな単量 体を使用するほどガラス転移点は低くなるの で、所望のガラス転移点のものを作製するこ とができる。また、ガラス転移点の他、相溶 性と各種性能を上げる目的で酢酸ビニル、ス チレン、アクリロニトリルなどの炭素-炭素 重結合をもつ低分子化合物を配合すること 単量体((1)-1)の総質量の5質量%以下の範囲内 可能である。

 単量体((1)-2)が有する官能基としては、カ ルボキシル基、水酸基、アミノ基、環状酸無 水基、エポキシ基、イソシアネート基などを 挙げることができ、単量体((1)-2)の具体例と ては、アクリル酸、メタクリル酸、ケイ皮 、イタコン酸、フマル酸、フタル酸、2-ヒド ロキシアルキルアクリレート類、2-ヒドロキ アルキルメタクリレート類、グリコールモ アクリレート類、グリコールモノメタクリ ート類、N-メチロールアクリルアミド、N-メ チロールメタクリルアミド、アリルアルコー ル、N-アルキルアミノエチルアクリレート類 N-アルキルアミノエチルメタクリレート類 アクリルアミド類、メタクリルアミド類、 水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマ 酸、無水フタル酸、グリシジルアクリレー 、グリシジルメタクリレート、アリルグリ ジルエーテル、ポリイソシアネート化合物 イソシアネート基の一部を水酸基またはカ ボキシル基および放射線硬化性炭素-炭素二 結合を有する単量体でウレタン化したもの どを列挙することができる。

 化合物(2)において、用いられる官能基とし は、化合物(1)、つまり単量体((1)-2)の有する 官能基が、カルボキシル基または環状酸無水 基である場合には、水酸基、エポキシ基、イ ソシアネート基などを挙げることができ、水 酸基である場合には、環状酸無水基、イソシ アネート基などを挙げることができ、アミノ 基である場合には、エポキシ基、イソシアネ ート基などを挙げることができ、エポキシ基 である場合には、カルボキシル基、環状酸無 水基、アミノ基などを挙げることができ、具 体例としては、単量体((1)-2)の具体例で列挙 たものと同様のものを列挙することができ 。
 化合物(1)と化合物(2)の反応において、未反 の官能基を残すことにより、酸価または水 基価などの特性に関して、本発明で規定す ものを製造することができる。

 上記の化合物(A)の合成において、反応を 液重合で行う場合の有機溶剤としては、ケ ン系、エステル系、アルコール系、芳香族 のものを使用することができるが、中でも ルエン、酢酸エチル、イソプロピルアルコ ル、ベンゼンメチルセロソルブ、エチルセ ソルブ、アセトン、メチルエチルケトンな の、一般にアクリル系ポリマーの良溶媒で 沸点60~120℃の溶剤が好ましく、重合開始剤 しては、α,α’-アゾビスイソブチルニトリ などのアゾビス系、ベンゾイルペルオキシ などの有機過酸化物系などのラジカル発生 を通常用いる。この際、必要に応じて触媒 重合禁止剤を併用することができ、重合温 および重合時間を調節することにより、所 の分子量の化合物(A)を得ることができる。 た、分子量を調節することに関しては、メ カプタン、四塩化炭素系の溶剤を用いるこ が好ましい。なお、この反応は溶液重合に 定されるものではなく、塊状重合、懸濁重 など別の方法でもさしつかえない。

 以上のようにして、化合物(A)を得ることが きるが、本発明において、化合物(A)の分子 は、30万~100万程度が好ましい。30万未満で 、放射線照射による凝集力が小さくなって ウエハをダイシングする時に、素子のずれ 生じやすくなり、画像認識が困難となるこ がある。この素子のずれを、極力防止する めには、分子量が、40万以上である方が好ま しい。また、分子量が100万を越えると、合成 時および塗工時にゲル化する可能性がある。
 なお、本発明における分子量とは、ポリス レン換算の質量平均分子量である。

 なお、化合物(A)が、水酸基価5~100となるOH基 を有すると、放射線照射後の粘着力を減少す ることによりピックアップミスの危険性をさ らに低減することができるので好ましい。ま た、化合物(A)が、酸価0.5~30となるCOOH基を有 ることが好ましい。
 ここで、化合物(A)の水酸基価が低すぎると 放射線照射後の粘着力の低減効果が十分で く、高すぎると、放射線照射後の粘着剤の 動性を損なう傾向がある。また酸価が低す ると、テープ復元性の改善効果が十分でな 、高すぎると粘着剤の流動性を損なう傾向 ある。

 つぎに、粘着剤層のもう1つの主成分であ る化合物(B)について説明する。化合物(B)は、 ポリイソシアネート類、メラミン・ホルムア ルデヒド樹脂、およびエポキシ樹脂から選ば れる化合物であり、単独で又は2種類以上を み合わせて使用することができる。この化 物(B)は架橋剤として働き、化合物(A)または 材フィルムと反応した結果できる架橋構造 より、化合物(A)および(B)を主成分とした粘 剤の凝集力を、粘着剤塗布後に向上するこ ができる。

 ポリイソシアネート類としては、特に制 がなく、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジ イソシアネート、トリレンジイソシアネート 、キシリレンジイソシアネート、4,4’-ジフ ニルエーテルジイソシアネート、4,4’-〔2,2- ビス(4-フェノキシフェニル)プロパン〕ジイ シアネート等の芳香族イソシアネート、ヘ サメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメ ル-ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ ォロンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘ キシルメタンジイソシアネート、2,4’-ジシ ロヘキシルメタンジイソシアネート、リジ ジイソシアネート、リジントリイソシアネ ト等が挙げられる。を挙げることができ、 体的には、コロネートL(日本ポリウレタン株 式会社製、商品名)等を用いることができる

 また、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂と ては、具体的には、ニカラックMX-45(三和ケ カル株式会社製、商品名)、メラン(日立化 工業株式会社製、商品名)等を用いることが きる。
 さらに、エポキシ樹脂としては、TETRAD-X(三 化学株式会社製、商品名)等を用いることが できる。
 本発明においては、特にポリイソシアネー 類を用いることが好ましい。

 (B)の添加量としては、化合物(A)100質量部 対して0.1~10質量部、好ましくは0.4~3質量部 割合となるよう、選択することが必要であ 。この範囲内で選択することにより、適切 凝集力とすることができ、急激に架橋反応 進行することないので、粘着剤の配合や塗 等の作業性が良好となる。

 また、本発明において、粘着剤層12bには 光重合開始剤(C)が含まれていることが好ま い。粘着剤層12bの含まれる光重合開始剤(C) 特に制限はなく、従来知られているものを いることができる。例えば、ベンゾフェノ 、4,4’-ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4 ’-ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’-ジ ロロベンゾフェノン等のベンゾフェノン類 アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノ 等のアセトフェノン類、2-エチルアントラ ノン、t-ブチルアントラキノン等のアントラ キノン類、2-クロロチオキサントン、ベンゾ ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ エーテル、ベンジル、2,4,5-トリアリ-ルイミ ダゾール二量体(ロフィン二量体)、アクリジ 系化合物等を挙げることができ、これらは 独で又は2種以上を組み合わせて用いること ができる。

 (C)の添加量としては、化合物(A)100質量部 対して0.1~10質量部とすることが好ましく、0 .5~5質量部とすることがより好ましい。

 さらに本発明に用いられる放射線硬化性の 着剤には必要に応じて粘着付与剤、粘着調 剤、界面活性剤など、あるいはその他の改 剤等を配合することができる。また、無機 合物フィラーを適宜加えてもよい。
 粘着剤層の厚さは少なくとも5μm、より好ま しくは10μm以上であることが好ましい。また 粘着剤層は複数の層が積層された構成であ てもよい。

 次に、本発明の実施例について説明するが 本発明はこれら実施例に限定されるもので ない。
(1)粘着テープの作製
(粘着テープA)
 有機溶剤に溶解したアクリル系放射線硬化 粘着剤組成物を、ポリオレフィンフィルムA に乾燥膜厚が10μmとなるように塗布し、110℃ 3分間乾燥し、粘着テープAを調製した。

(粘着テープB)
 同様のアクリル系放射線硬化性粘着剤組成 を、ポリオレフィンフィルムBに乾燥膜厚が 10μmとなるように塗布し、110℃で3分間乾燥し 、粘着テープBを調製した。

(粘着テープC)
 同様のアクリル系放射線硬化性粘着剤組成 を、ポリオレフィンフィルムCに乾燥膜厚が 10μmとなるように塗布し、110℃で3分間乾燥し 、粘着テープCを調製した。

(2)接着フィルムの作製
(接着フィルムa)
 有機溶剤に溶解したエポキシ-アクリル系接 着剤を離型処理したポリエチレンテレフタレ ートフィルム上に塗布し、110℃で1分間加熱 燥して、膜厚が40μmのBステージ状態の接着 ィルムaを調製した。

(接着フィルムb)
 有機溶剤に溶解したエポキシ-アクリル系接 着剤(接着フィルムaとはエポキシ樹脂とアク ル樹脂の配合比が異なる)を離型処理したポ リエチレンテレフタレートフィルム上に塗布 し、110℃で1分間加熱乾燥して、膜厚が40μmの Bステージ状態の接着フィルムbを調製した。

(接着フィルムc)
 有機溶剤に溶解したエポキシ-アクリル系接 着剤(接着フィルムa、bとはエポキシ樹脂とア クリル樹脂の配合比が異なる)を離型処理し ポリエチレンテレフタレートフィルム上に 布し、110℃で1分間加熱乾燥して、膜厚が40μ mのBステージ状態の接着フィルムcを調製した 。

<特性評価>
 各粘着テープの伸び率10%での引張荷重、及 各接着フィルムの破断荷重の測定を、以下 条件にて行った。結果を表1に示す。

(粘着テープの伸び率10%での引張荷重)
 測定温度及び湿度:25℃、60%
 試験片の幅:25mm
 試験片の標線間距離:100mm
 つかみ具間距離:100mm
 引張速度:300mm/min
 測定装置:ストログラフ(東洋精機)

(接着フィルムの破断荷重)
 測定温度及び湿度:25℃、60%
 試験片の幅:10mm
 試験片の標線間距離:40mm
 引張速度:300mm/min
 測定装置:ストログラフ(東洋精機)

(実施例1)
 粘着テープA及び接着フィルムaを、それぞ 直径370mm、335mmの円形にカットし、粘着テー Aの粘着剤層と接着フィルムaとを貼り合わ 、表1に示す直径比を有する実施例1のウエハ 加工用フィルムを作製した。

(実施例2)
 実施例1の粘着テープAを、粘着テープBに代 た以外は、実施例1と同様にして実施例2の エハ加工用フィルムを作製した。

(実施例3)
 実施例1の粘着テープAを、粘着テープCに代 た以外は、実施例1と同様にして実施例3の エハ加工用フィルムを作製した。

(実施例4)
 実施例1の接着フィルムaを、接着フィルムb 代えた以外は、実施例1と同様にして実施例 4のウエハ加工用フィルムを作製した。

(実施例5)
 実施例1の接着フィルムaを、接着フィルムc 代えた以外は、実施例1と同様にして実施例 5のウエハ加工用フィルムを作製した。

(実施例6)
 実施例1の接着フィルムaの直径を、粘着テ プAの直径と同じ370mmに代えた以外は、実施 1と同様にして実施例6のウエハ加工用フィル ムを作製した。

(比較例1)
 実施例1の接着フィルムaの直径を、300mmに代 えた以外は、実施例1と同様にして比較例1の エハ加工用フィルムを作製した。

<接着フィルムの分断性試験>
 まず、半導体ウエハ(厚さ50μm、径300mm)に、 ーザー光を照射し、ウエハ内部に改質領域 形成した。レーザー照射後の半導体ウエハ びステンレス製のリングフレームに、実施 1~6及び比較例1のウエハ加工用フィルムをラ ミネートした。次に、ウエハ加工用フィルム の外周部に、内径330mmの樹脂製のエキスパン リングを貼り付け、エキスパンド装置によ リングを固定し、半導体ウエハ加工用フィ ムを以下のエキスパンド条件にてエキスパ ドした。
 エキスパンド速度:100mm/sec
 エキスパンド量:15mm
 その後、半導体ウエハ加工用フィルムに紫 線を照射し、粘着テープの粘着剤層を硬化 せ、粘着力を低下させた。

<接着フィルムの分断性の評価方法>
 エキスパンド後に、半導体ウエハとともに 着フィルムが分断されたか否かを光学顕微 で観察した。結果を表1に示す。表1に示す 断性は、総チップ数に対する、良好に分断 れた接着フィルムの数をパーセンテージで したものである。なお、レーザー加工後の チップ数は、約400個であり、チップサイズ 10mm×10mmである。

<チップ端面からの接着フィルムはみ出し 価>
 分断されたチップをピックアップし、チッ と接着フィルムの端面を観察し、接着フィ ムのはみ出しの有無を調べた。結果を表1に 示す。

 表1の結果より、接着フィルムの粘着テー プに対する直径比が本発明の範囲を満たす実 施例1~6のウエハ加工用フィルムは、比較例1 ウエハ加工用フィルムと比較して、接着フ ルムの分断性に優れることが確認された。 に、粘着テープの伸び率10%での引張荷重が10 N以上であり、且つ、接着フィルムの破断伸 荷重が10以下である実施例1,2,4,6のウエハ加 用フィルムについては、接着フィルムの分 性100%が達成された。これに対し、これらの 性のいずれかを満たさない実施例3,5のウエ 加工用フィルムについては、若干、接着フ ルムの分断性に劣るとともに、チップ端面 らの接着フィルムのはみ出しが観察された これらのことから、粘着テープ及び接着フ ルムの特性が本発明の好ましい範囲を満た 場合に、より効果的に接着フィルムの分断 を向上できるとともに、接着フィルムのは 出しの抑制にも効果的であることがわかる なお、実施例2のウエハ加工用フィルムにつ いては、接着フィルムの分断性100%を達成し いるものの、粘着テープの引張荷重が本発 の好ましい範囲の下限値(10N)を示すことから 、チップ端面からの接着フィルムのはみ出し が若干観察された。