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Patent Searching and Data


Title:
FLEXIBLE WET-SHEET PACKAGE AND LABEL FOR THE FLEXIBLE PACKAGE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057766
Kind Code:
A1
Abstract:
A flexible wet-sheet package (1) which comprises wet sheets (2) impregnated with a liquid, a flexible film bag (3) in which the wet sheets (2) are packaged and which has a sheet takeout opening (31), and a label (5) with which the sheet takeout opening (31) is covered and which is separably adherent to a surface of the film bag (3). Upon peeling the label (5) off the film bag (3), the sheet takeout opening (31) becomes open and a pressure-sensitive adhesive layer (53) is exposed in an area which is in the surface of the film bag (3) and surrounds the sheet takeout opening (31). A substrate (54) is interposed between the pressure-sensitive adhesive layer (53) and the surface of the film bag (3). The substrate (54) is made of a film having higher compression strength than the film constituting the film bag (3).

Inventors:
KAKURA YOSHIKAZU
WATANABE AKIHISA
YAMAMOTO EIJI
BANDOH TAKESHI
Application Number:
PCT/JP2008/069925
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 31, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUJI SEAL INT INC (JP)
UNICHARM CORP (JP)
KAKURA YOSHIKAZU
WATANABE AKIHISA
YAMAMOTO EIJI
BANDOH TAKESHI
International Classes:
B65D83/08; A47K7/00; A47K10/20; A47K10/42
Foreign References:
JP3190273B22001-07-23
JPH09216672A1997-08-19
JPH09156676A1997-06-17
JP2000072160A2000-03-07
JP3190273B22001-07-23
Other References:
See also references of EP 2208691A4
Attorney, Agent or Firm:
MIYOSHI, Hidekazu et al. (2-8 Toranomon 1-chom, Minato-ku Tokyo 01, JP)
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Claims:
 液体が含浸された複数枚のウェットシートと、前記ウェットシートを包装し且つシート取出口が形成された柔軟なフィルム袋と、前記シート取出口を覆って前記フィルム袋の表面に剥離可能に貼付されたラベルとを有し、
 前記ラベルを前記フィルム袋から剥離することにより、前記シート取出口が開封されると共に、前記フィルム袋の表面であって前記シート取出口の周囲に粘着層が露出しうるウェットシート軟包体において、
 前記粘着層とフィルム袋の表面の間には、基材が介在されており、
 前記基材は、前記フィルム袋を構成するフィルムよりも圧縮強度が高いフィルムで構成されていることを特徴とするウェットシート軟包体。
 前記フィルム袋には、平面視環状の切込線が形成されており、
 前記ラベルを前記フィルム袋から剥離することにより、前記切込線で囲われた領域が前記ラベルと共に前記フィルム袋から外れ、前記シート取出口が開封される請求項1に記載のウェットシート軟包体。
 液体が含浸された複数枚のウェットシートを包装したフィルム袋に形成されたシート取出口を覆うラベルにおいて、
 第1基材と第1粘着層と第2基材と第2粘着層とがこの順で積層された積層体を有し、
 前記第2基材は、前記フィルム袋を構成するフィルムよりも圧縮強度が高いフィルムで構成され、
 前記第1粘着層、第2基材及び第2粘着層を厚み方向に切り込んだ平面視環状の切り目が形成されており、
 前記切り目は、前記シート取出口を囲繞可能な大きさの環状に形成され、
 前記環状の切り目よりも外側における第1基材が、第1粘着層に対して擬似接着されていることを特徴とするウェットシート軟包体用ラベル。
Description:
ウェットシート軟包体、及び該 包体用ラベル

 本発明は、薬剤、アルコールなどの液体 含浸されたウェットシートを包装袋で包装 たウェットシート軟包体及び該軟包体用ラ ルに関する。

 アルコールなどの液体が含浸されたウェ トシートを折り畳み、これを複数枚積層し ものを柔軟なフィルム袋で包装したウェッ シート軟包体が知られている。

 かかるフィルム袋には、包装したウェッ シートを個々に取り出すためのシート取出 が形成されている。さらに、前記シート取 口から液体の揮発を防ぐため、フィルム袋 表面に、前記シート取出口を密封状に覆う 着ラベルが貼付されている。

 上記フィルム袋でウェットシートが包装 れたウェットシート軟包体の使用方法は、 記2つのタイプに大別される。

 第1の使用法は、上記粘着ラベルとしてフ ィルム袋に再貼付可能なラベルを用い、該粘 着ラベルをフィルム袋から剥離してシート取 出口を開封し、ここからウェットシートを取 り出した後、該粘着ラベルを元の箇所に再貼 付して保管する。この使用法は、コスト的に 安く、簡便であるが、粘着ラベルの剥離と再 貼付を繰り返すため、気密性が低下してウェ ットシートが乾燥し易く、又、フィルム袋は 柔軟であるため、ウェットシートを取り出し 難い。

 第2の使用法は、粘着ラベルを剥離し、フ ィルム袋の表面に、シート取出口を密閉可能 な開閉蓋を備える合成樹脂製の密封部材を貼 付し、この密封部材の開閉蓋を開けてウェッ トシートを取り出した後、開閉蓋を閉じて保 管する。この使用法は、使用頻度に応じて開 閉蓋の気密性が低下し難く、又、密封部材が 合成樹脂製であるため、ウェットシートを取 り出し易い。

 上記第2の使用法に用いられるウェットシ ート軟包体として、封入袋(本発明における ィルム袋に相当する)内にウェットティッシ の積層体を収納し且つウェットティッシュ 出口をシール材で密閉してなるウェットテ ッシュ包装体が知られている(特許文献1の[0 018]など)。

 該ウェットティッシュ包装体は、シール材 剥がしたときに、粘着剤が封入袋上面部側 残り、この粘着剤に、蓋板を具備するプラ チック製型材(本発明における密封部材に相 当する)を貼付することによって使用される( 許文献1の[0030]など)。

特許第3190273号公報 しかしながら、上記 公報記載のウェットティッシュ包装体は、貼 付した型材と粘着剤の面の層間において微細 な隙間が生じ、その隙間から液体が揮発する ことによって、ウェットティッシュが早期に 乾燥し易いという問題点がある。

 具体的には、柔軟な封入袋の上面に設け れた粘着剤は、封入袋に追従して変形し易 、一方、プラスチック製の型材は、曲がり く平面的である。このため、型材を封入袋 押さえ付けた際、封入袋及び粘着剤が波状 歪んだ状態(皺が生じた状態)で、前記型材 粘着剤に接着することが多く、粘着剤の面 型材の層間に微細な隙間が生じ易い。この うに隙間が生じると、該隙間から液体が揮 し、ウェットティッシュが早期に乾燥する で、その改善が求められている。

 本発明の目的は、使用時、開閉蓋を有す 密封部材がフィルム袋の粘着層に貼付され ウェットシート軟包体において、密封部材 粘着層を隙間なく密着させることができる うに改良することである。

 本発明は、液体が含浸された複数枚のウ ットシートと、前記ウェットシートを包装 且つシート取出口が形成された柔軟なフィ ム袋と、前記シート取出口を覆って前記フ ルム袋の表面に剥離可能に貼付されたラベ とを有し、前記ラベルを前記フィルム袋か 剥離することにより、前記シート取出口が 封されると共に、前記フィルム袋の表面で って前記シート取出口の周囲に粘着層が露 しうるウェットシート軟包体において、前 粘着層とフィルム袋の表面の間には、基材 介在されており、前記基材は、前記フィル 袋を構成するフィルムよりも圧縮強度が高 フィルムで構成されていることを特徴とす 。

 ここで、上記圧縮強度は、JIS P 8126に準 して測定される。

 上記ウェットシート軟包体は、使用時、 ベルを剥離することによってシート取出口 開封されると共に該シート取出口の周囲に 着層が露出する。該粘着層の表面から、開 蓋を有する密封部材を押さえ付けることに り、密封部材の裏面を粘着層に貼付できる

 上記ウェットシート軟包体は、粘着層と ィルム袋の表面の間に基材が介在されてお 、この基材が、フィルム袋を構成するフィ ムよりも圧縮強度が高いフィルムで構成さ ているので、前記基材は、フィルム袋に比 て剛性が高く、変形し難い。このため、上 密封部材を粘着層に押さえ付けた際、剛性 高い基材に支持された粘着層が波状に歪み く、密封部材の裏面を粘着層の表面に隙間 く貼付することができる。

 かかる密封部材が貼付されたウェットシ ト軟包体は、開閉蓋を開けることによって シート取出口からウェットシートを取り出 ことができる。一方、密封部材が貼付され ウェットシート軟包体は、開閉蓋を閉じる とによって保管されるが、上記のように密 部材の裏面が粘着層の表面に隙間無く貼付 れているので、液体の揮発を抑制でき、長 間に亘ってウェットシートの湿潤状態を保 ことができる。

 本発明の好ましいウェットシート軟包体 、前記フィルム袋に、平面視環状の切込線 形成されており、前記ラベルを前記フィル 袋から剥離することにより、前記切込線で われた領域が前記ラベルと共に前記フィル 袋から外れ、前記シート取出口が開封され 。

 上記好ましいウェットシート軟包体は、 ベルを剥離することにより、平面視環状の 込線で囲われた領域が取り外されるので、 ィルム袋に比較的大きな開口からなるシー 取出口を形成できる。このため、ウェット ートの取出を容易に行える。

 また、本発明のウェットシート軟包体用 ベルは、液体が含浸された複数枚のウェッ シートを包装したフィルム袋に形成された ート取出口を覆うラベルにおいて、第1基材 と第1粘着層と第2基材と第2粘着層とがこの順 で積層された積層体を有し、前記第2基材は 前記フィルム袋を構成するフィルムよりも 縮強度が高いフィルムで構成され、前記第1 着層、第2基材及び第2粘着層を厚み方向に り込んだ平面視環状の切り目が形成されて り、前記切り目は、前記シート取出口を囲 可能な大きさの環状に形成され、前記環状 切り目よりも外側における第1基材が第1粘着 層に対して擬似接着されていることを特徴と する。

 上記ウェットシート軟包体用ラベルは、 状の切り目がフィルム袋のシート取出口を 繞するように位置合わせして、第2粘着層を 介して、フィルム袋の表面に貼り付けられる 。

 上記ラベルを構成する積層体は、環状の り目によって第1粘着層、第2基材及び第2粘 層が厚み方向に切り込まれ、且つ該切り目 りも外側に於ける第1基材が第1粘着層に対 て擬似接着されている。このため、ラベル フィルム袋から引き剥がすと、積層体は、 り目及び該切り目の外側に於ける第1基材と 1粘着層の層間を境に分離される。このため 、フィルム袋の表面側に、シート取出口を囲 繞するように、第1粘着層、第2基材及び第2粘 着層(上から順)が残り、フィルム袋の表面側 第1粘着層が露出する。この露出した第1粘 層の表面に、密封部材の裏面が貼付される

 第2基材は、フィルム袋よりも圧縮強度が 高いフィルムで構成されているので、上記露 出した第1粘着層の表面に密封部材を押さえ けた際、第1粘着層が波状に歪み難く、密封 材の裏面を第1粘着層の表面に隙間無く貼付 することができる。

 さらに、上記ウェットシート軟包体用ラ ルは、第1粘着層にまで切り込まれているの で、上記のように積層体を分離する際に、第 1粘着層の粘着剤が糸を引くように延びるこ を防止できる。

図1は、本発明のウェットシート軟包体 の一実施形態を示し、該軟包体を平面側から 見た斜視図である。 図2は、図1のI-I線断面図(横方向断面図) である。 図3は、ラベルの平面図である。 図4は、図3のII-II線断面図である。 図5は、図3のIII-III線断面図である。 図6は、ウェットシート軟包体のラベル を引き剥がしている途中の状態を示す一部省 略横方向断面図である。 図7は、ウェットシート軟包体からラベ ルを引き剥がした状態を示す斜視図である。 なお、ラベル引き剥がし後に貼付される密封 部材を併せて示している。 図8は、図7のIV-IV線断面図である。 図9は、密封部材が粘着層に貼付された ウェットシート軟包体を示す横方向断面図で ある。 図10は、ウェットシート軟包体の他の 用例を示す横方向断面図である。 図11は、他の実施形態に係るラベルを す断面図である。

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照しながら説明する。

 図1及び図2に於いて、1は、液体が含浸さ た複数枚のウェットシート2と、前記ウェッ トシート2を包装し且つシート取出口31が形成 された柔軟なフィルム袋3と、前記シート取 口31を覆って前記フィルム袋3の表面に剥離 能に貼付されたラベル5とを有するウェット ート軟包体を示す。

 このウェットシート軟包体1は、ラベル5 剥離することにより、図7に示すように、フ ルム袋3の表面に平面視環状の粘着層53(ラベ ル5の第1粘着層53)が露出する。該ウェットシ ト軟包体1は、図9に示すように、前記露出 た粘着層53の表面に、開封蓋91を有する密封 材9の裏面を貼付して使用される。

 以下、具体的に各構成要素毎に分説して 本発明のウェットシート軟包体1を説明する 。

 上記ウェットシート2の液体は、特に限定 されず、用途に応じて適宜選択される。例え ば、水、アルコール、界面活性剤、除菌剤、 抗菌剤、防腐剤、香料などの液体が挙げられ る。これらは1種単独で、又2種以上混合して いることができる。本発明のウェットシー 軟包体1は、密封部材との密着性に優れてい るので、極めて揮発し易い液体(例えば、ア コール濃度30%以上(好ましくはアルコール濃 50%以上)のアルコール水溶液など)を用いて 、ウェットシート2の早期乾燥を防止できる

 上記ウェットシート2は、吸液性(吸水性 び/又は吸油性)を有していれば特に限定され ず、例えば、吸液性を有する材料を含む不織 布、織布、紙、多孔質フィルムなどを用いる ことができる。前記吸液性を有する材料とし ては、綿などの天然繊維、パルプ、アクリル 系、オレフィン系、セルロース系、PVA系など の合成繊維(又は合成樹脂フィルム)などを例 できる。

 上記ウェットシート2は、適宜の形状に折 り畳まれ、その複数枚が重ね合わされた態様 で(シート集合体で)、フィルム袋3内に収納さ れている。

 フィルム袋3は、柔軟性及び耐液性を有す るフィルムから構成されている。なお、本発 明において、フィルムとは、一般にシートと 呼ばれている枚葉体が含まれる。

 フィルム袋3を構成するフィルムの材質は 、特に限定されず、従来公知のものを用いる ことができる。代表的には、金属薄膜が積層 されたベースフィルムにシーラント層が積層 されている積層フィルムなどが挙げられる。 前記ベースフィルムとしては、例えば、アル ミニウムを蒸着した合成樹脂フィルム(例え アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフ ルム)などが挙げられる。前記シーラント層 しては、ポリエチレン層などが挙げられる

 フィルム袋3のフィルム厚は、通常、30μm~ 100μm程度である。

 上記フィルムにてシート集合体を包み、 フィルムの端部を接着(熱シールなど)する とにより、上記フィルム袋3が形成されてい 。該フィルム袋3の形態は、通常、ピロー包 装であるが、他の包装形態でも構わない。

 かかるフィルム袋3の一面には、前記シー ト集合体の各ウェットシート2を取り出すた のシート取出口31が形成されている。

 シート取出口31は、フィルム袋3に形成さ た平面視環状の切込線32から形成されてい 。該切込線32で囲われた領域を取り除くこと によって、シート取出口31が開封される。

 上記平面視環状の切込線32は、実質的に 部のない無端状の切込線であり、図示した うな平面視楕円形状のほか、平面視円形状 平面視矩形状、平面視三角形状、その他任 の形状に形成できる。

 なお、シート取出口31は、上記平面視環 の切込線32から形成されている場合に限らず 、例えば、フィルム袋3に形成された有端状 切込線(例えば、平面視直線状、平面視ジグ グ状などの切込線)から構成されていてもよ いし、或いは、フィルム袋3に形成された穿 孔から構成されていてもよい。

 シート取出口31は、収納されたウェット ート2を取り出すことができる大きさの開口 いは切込目などで構成されていれば特に限 されるものではない。

 上記切込線32としては、ハーフカット線( ィルム袋3の厚み方向に断面略V字状に切り んだ非貫通の切込線)が好ましい。もっとも 切込線32は、例えば、ミシン目線(ミシン針 縫い目跡のように、フィルム袋3の厚み方向 に貫通する短い貫通線が断続的に形成された 切込線)でもよいし、貫通線などでもよい。

 なお、切込線32がミシン目線や貫通線の 合であっても、フィルム袋3の表面には、そ シート取出口31を覆うようにラベル5が貼り けられているので、フィルム袋3によってウ ェットシート2が密封包装されている。

 上記シート取出口31を覆うように、上記 ィルム袋3の表面には、ウェットシート軟包 用のラベル5が剥離可能に貼付されている。

 このラベル5は、図3~図5に示すように、平 面視略楕円状の多層構造体である。

 ラベル5の平面視形状は、上記の形状に限 定されず、例えば、平面視円形状、平面視略 矩形状などの任意である。また、ラベル5の 縁部は延出されている。この該延出部分は 摘み部5aとして利用される部分である。

 なお、第1基材52の一縁部のみを、第2基材 54の縁部よりも外側に延出させることにより 該第1基材52の一縁部を摘み部として利用す こともできる。

 ラベル5の層構成は、上方から下方に、意 匠印刷層51、第1基材52、第1粘着層53、第2基材 54、及び第2粘着層55がこの順で積層された積 体を有する。

 この積層体には、平面視環状の切り目57 形成されている。該切り目57は、前記積層体 のうち、第1粘着層53、第2基材54及び第2粘着 55を厚み方向に切り込むことによって形成さ れている。

 該平面視環状の切り目57は、シート取出 31を囲繞可能な大きさに形成されている。

 さらに、前記切り目57を基準にして、そ 切り目57の外側(ラベル5の中心から離れる側) において、剥離層56が積層されている。この 離層56は、前記切り目57の外側における第1 材52と第1粘着層53の層間に形成されている。

 上記第1基材52は、特に限定されず、例え 、ポリエステルフィルムなどの合成樹脂フ ルム、紙、合成紙などのフィルム、及び2枚 以上のフィルムが積層された積層フィルム、 及び金属蒸着層が積層された積層フィルムな どを用いることができる。

 意匠印刷層51は、好ましくは前記第1基材5 2の表面に設けられている。もっとも、意匠 刷層51は、第1基材52の裏面に設けてもよい。 意匠印刷層51は、従来公知の印刷法によって 所望のデザインが印刷された層である。

 第2基材54は、フィルム袋3を構成するフィ ルムよりも圧縮強度が高いフィルムで構成さ れている。この条件を満たしていれば、第2 材54を構成するフィルムの材質は、特に限定 されず、従来公知のフィルムを用いることが できる。第2基材54を構成するフィルムは、フ ィルム袋3を構成するフィルムとの関係にお て相対的に選択されるが、例えば、二軸延 ポリエチレンテレフタレートなどの二軸延 ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリプロ レンフィルム、発泡ポリエステルフィルム 発泡ポリプロピレンフィルム、合成紙など 挙げられる。

 第2基材54を構成するフィルムの圧縮強度 具体的な値は、例えば、10N~80Nであり、好ま しくは20N~70Nである。一方、フィルム袋3を構 するフィルムの圧縮強度は、例えば、0.2N~30 Nである。

 ただし、上記圧縮強度は、JIS P 8126に準 して測定される数値である。該JIS P 8126で 、円形の細長い溝に、試験片を差し込んで 状にし、この試験片に垂直方向の荷重を掛 て、試験片が圧壊するまでの荷重を測定す 。

 さらに、第2基材54を構成するフィルムは 耐溶剤性に優れていることが好ましい。第2 粘着層55として溶剤型粘着剤を用いた場合に 該粘着剤によって第2基材54が浸食されるこ を防止できるからである。

 第2基材54の厚みは、フィルムの材質によ て異なるものの、通常、30μm~200μm程度であ 。

 上記第1粘着層53は、第2基材54の表面にベ 状に設けられている。該第1粘着層53の裏面 、第2基材54の表面に十分な接着力で接着さ ている。

 第1粘着層53の表面のうち切り目57で囲繞 れた領域は、第1基材52に密着している。従 て、第1基材52と第2基材54は、切り目57で囲繞 された領域において、第1粘着層53を介して一 体的に接着されている。

 なお、第1粘着層53の表面と第1基材52の裏 との接着強度は、第2粘着層55の裏面とフィ ム袋3の表面との接着強度よりも大きい。

 他方、切り目57の外側における第1基材52 裏面には、剥離層56が設けられている。従っ て、切り目57の外側において、第1基材52に設 られた剥離層56の裏面は、これに対面する 1粘着層53の表面に、剥離可能に密着してい 。なお、摘み部5aにおいても、第1基材52と第 1粘着層53の間に剥離層56が介在している。

 かかる剥離層56は、第1粘着層53に対して 似接着しうる層である。

 ここで、擬似接着とは、僅かな剥離力で 間剥離できる程度に弱く付着している状態 いう。

 剥離層56は、第1基材52の裏面のうち、第1 材52の周縁から切り目57までの範囲に、剥離 剤を塗工することによって形成される。

 前記剥離剤としては、例えば、シリコー や超微粒子などを含む溶剤型又はエマルジ ン型の樹脂溶液、電離放射線硬化型樹脂溶 、紫外線硬化型インキなどの印刷インキな を例示できる。

 剥離層56の厚みは、通常、0.5~5μm程度であ る。

 第2粘着層55は、第2基材54の裏面にベタ状 設けられている。該第2粘着層55の表面は、 2基材54の裏面に十分な接着力で接着されて る。

 上記第1粘着層53及び第2粘着層55は、各種 粘着剤を塗工することによって形成されて る。

 第1粘着層53及び第2粘着層55を構成する粘 剤は、特に限定されず、感圧型粘着剤など 用いることができる。なお、感圧型粘着剤 は、弱い圧力下で瞬間的に接着力を生じる のをいう。該感圧型粘着剤の材質としては 例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤 どを用いることができる。

 また、上記感圧型粘着剤は、塗工前の性 による分類で、ホットメルト型粘着剤、溶 型粘着剤、エマルジョン型粘着剤などを用 ることができる。

 ホットメルト型粘着剤は、加熱溶融する とにより塗工可能となる粘着剤である。ホ トメルト型粘着剤は、通常、ベースポリマ 及び粘着付与剤を含有し、必要に応じて、 ックス、安定剤などの添加剤を含有する。 ットメルト型粘着剤のベースポリマーとし は、例えば、エチレン-酢酸ビニル系樹脂な どのオレフィン系樹脂、エチレン-(メタ)アク リル酸エステル系樹脂、エチレン-(メタ)アク リル酸系樹脂などのアクリル系樹脂;スチレ -ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS) スチレン-イソプレン-スチレンブロック共 合体(SIS)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチ レン-ブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチ ン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(S EPS)などの熱可塑性エラストマー;合成ゴム;ポ リエステルなどが挙げられる。また、粘着付 与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、テル ペン系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。

 溶剤型粘着剤は、グラビアコーティング どの印刷や各種コーターによって塗工可能 粘着剤であり、塗工後乾燥して使用される 溶剤型粘着剤は、ベースポリマー及び粘着 与剤(必要に応じて添加剤が含まれる)を、 ルエンや酢酸エチルなどの有機溶剤に溶解 せたものである。溶剤型粘着剤のベースポ マーとしては、エチレン-酢酸ビニル共重合 、アクリル系樹脂、熱可塑性エラストマー 合成ゴムなどが挙げられる。粘着付与剤は 上記例示の通りである。

 好ましくは、第1粘着層53は、ホットメル 型粘着剤が用いられる。ホットメルト型粘 剤は、塗工後も比較的軟らかいため、ウェ トシート軟包体1の使用時に、第1粘着層53の 表面に貼り付けられる密封部材が、該第1粘 層53の表面に良好に密着しやすくなるからで ある。

 このホットメルト型粘着剤を用いた第1粘 着層53の表面は、ショアA硬度20~70程度が好ま い。ただし、ショアA硬度は、JIS K 7215に準 拠して測定される値をいう。

 また、密封部材の裏面に対する第1粘着層 53の粘着力は、2~8N/25mm程度が好ましい。前記 着力が余りに小さいと、密封部材が不用意 剥がれる虞があり、粘着力が余りに大きい 、密封部材を取り外して再利用することが 難となるからである。

 また、第1粘着層53は、ベースポリマーと てスチレン-イソプレン-スチレンブロック 重合体(SIS)またはアクリル系樹脂を含むホッ トメルト型粘着剤を用いることが好ましい。 SISまたはアクリル系樹脂を含むホットメルト 型粘着剤は、耐アルコール性が高く、アルコ ールを含むウェットシート2が包装されたフ ルム袋3に使用しても、粘着力が低下し難い らである。また、SISまたはアクリル系樹脂 含むホットメルト型粘着剤は、ポリプロピ ン成形品に対する接着性が高いので、ポリ ロピレン製の密封部材を第1粘着層53の表面 良好に密着させることができる。

 一方、第2粘着層55は、好ましくは溶剤型 着剤が用いられる。塗工後の溶剤型粘着剤 、ホットメルト型粘着剤に比して硬いため 露出した第1粘着層53の表面に密封部材を貼 する際、比較的硬い第2粘着層55と剛性の高 第2基材54とが相乗して、それらの上に積層 れた第1粘着層53が波状に歪むことを防止で るからである。

 上記ラベル5は、図2に示すように、切り 57でフィルム袋3の切込線32(シート取出口31) 囲繞するように、切り目57で囲われた領域を シート取出口31に対応させ、第2粘着層55を介 てフィルム袋3の表面に貼り付けられている 。

 上記ウェットシート軟包体1は、使用時、 先ずラベル5を剥離する。

 具体的には、ラベル5の摘み部5aのうち、 1基材52を指で摘む。なお、摘み部5aにおい は、第1基材52と第1粘着層53の間に剥離層56が 介在しているので、摘み部5aに指を掛けると 第1基材52のみが捲れ上がり、摘み部5aにお る第1基材52を容易に摘むことができる。

 図6に示すように、該摘み部5aを起点とし ラベル5を引き剥がす。

 上記ラベル5を構成する積層体は、環状の 切り目57によって第1粘着層53、第2基材54及び 2粘着層55が切り込まれ、且つ該切り目57よ も外側に於ける第1基材52と第1粘着層53の層 に剥離層56が設けられている。このため、前 記切り目57で囲われた領域58(第1粘着層53、第2 基材54及び第2粘着層55のうち切り目57で囲わ た領域58)は切り目57を境に積層体から分離さ れ、該領域58が第1基材52と一体となってフィ ム袋3から剥離されると共に、切り目57より 外側における第1基材52が積層体から剥離さ る。

 上記ラベル5を構成する積層体は、第1粘 層53にまで切り込まれているので、切り目57 境に上記領域58を分離する際に、第1粘着層5 3の粘着剤が糸を引くように延びることを防 できる。

 なお、前記切り目57で囲われた領域58に於 ける第2粘着層55の裏面は、フィルム袋3の切 線32で囲われた領域33に接着しているので、 えばハーフカット線からなる切込線32が完 に切断され、該切込線32で囲われた領域33は 同時に捲り取られる。

 切込線32で囲われた領域33が取り除かれた 後には、シート取出口31が開封される。

 上記のようにしてラベル5を剥離した後に は、図7及び図8に示すように、フィルム袋3の 表面には、開封されたシート取出口31を取り むように、平面視環状の第1粘着層53、第2基 材54及び第2粘着層55の積層物が残存する。

 従って、フィルム袋3の表面側であってシ ート取出口31の周囲に、環状の第1粘着層53が 出する。

 この露出した第1粘着層53の表面に、下記 封部材9の裏面を貼付する。

 密封部材9は、裏面が平坦状の平板部材の 中央部に開口が形成され、該開口を開閉する 開閉蓋91が設けられている。該開口は、ウェ トシートを取り出すことができる十分な大 さの開口である。開閉蓋91は、密封部材9に ンジ部などを介して取り付けられ、開閉蓋9 1を閉状態にすることによって、密封部材9の 口を気密状に閉塞できる。

 密封部材9の材質は、特に限定されず、合 成樹脂、金属などを例示できる。一般に、密 封部材9は、ポリプロピレンなどの合成樹脂 形品からなる。

 上記密封部材9の裏面を第1粘着層53の表面 に押さえ付けることにより、密封部材9の裏 に第1粘着層53の表面が接着する。

 この第1粘着層53の下方には、フィルム袋3 を構成するフィルムよりも圧縮強度の高いフ ィルムからなる第2基材54が存在するので、上 記密封部材9を第1粘着層53に押さえ付けた際 剛性の高い第2基材54に支持された第1粘着層5 3が波状に歪み難く、従って、密封部材9の裏 を第1粘着層53の表面に隙間無く貼付するこ ができる(図9参照)。

 かかる密封部材9が貼付されたウェットシ ート軟包体1は、開閉蓋91を開けることによっ て、シート取出口31からウェットシート2を取 り出すことができる。一方、開閉蓋91を閉じ ことによって保管される。上記のように密 部材9の裏面は、シート取出口31を囲繞する 面視環状の第1粘着層53の表面に隙間無く貼 されているので、密封部材9とフィルム3の から液体が揮発することもなく、長期間に ってウェットシート2の湿潤状態を保つこと できる。

 全てのウェットシート2を使い切った後、 上記密封部材9は、ウェットシート軟包体1か 剥離されて、新たなウェットシート軟包体1 に再利用される。

 なお、上記密封部材9は、平板部材からな るが、例えば、図10に示すように、開閉蓋91 有する密封部材9が、容器92の蓋となるよう 形成されていてもよい。該密封部材9は、裏 が平坦状に形成され且つ容器92の開口を閉 可能な大きさの平板の周縁に、容器92のフラ ンジ部93に嵌合する嵌合部94が形成されてい 。容器92は、ウェットシート軟包体1全体を 容可能な十分な容積を有する凹状に形成さ 、開口周縁部にフランジ部93が形成されてい る。

 かかる容器態様の密封部材9についても、 上記実施形態と同様にして、第1粘着部53の裏 面に密封部材9の裏面を貼付した後、該密封 材9を容器92に嵌めて使用される。

 また、上記実施形態では、本発明のウェ トシート軟包体用のラベル5は、第1基材52、 第1粘着層53、第2基材54、及び第2粘着層55がこ の順で積層された積層体を有し、この積層体 のうち、第1粘着層53、第2基材54及び第2粘着 55が切り目57によって厚み方向に切り込まれ いるが、(第1粘着層53まで切り込まずに)第2 材54及び第2粘着層55のみが切り目57によって 厚み方向に切り込まれていてもよい。

 さらに、他の実施形態として、本発明の ェットシート軟包体用のラベル5は、第1基 52、第1粘着層53、第2基材54、及び第2粘着層55 がこの順で積層された積層体を有し、この積 層体のうち、第1基材52の一部、第1粘着層53、 第2基材54及び第2粘着層55が切り目57によって み方向に切り込まれていてもよい。

 具体的には、図11に示すように、ラベル5 構成する積層体は、第1基材52、第1粘着層53 第2基材54、及び第2粘着層55を有するが、第1 基材52が、上フィルム521と下フィルム522の少 くとも2層を有する積層フィルムからなる。 なお、上フィルム521と下フィルム522の層間に は、接着層523が設けられ、該接着層523を介し て、上下フィルム521,522が一体化されている また、意匠印刷層(図示せず)は、下フィルム 522の表面に設けてもよいし、上フィルム521の 裏面又は表面に設けてもよい。

 切り目57は、第1基材52の下フィルム522、 1粘着層53、第2基材54及び第2粘着層55を厚み 向に切り込むことによって形成されている

 かかるラベル5は、第1粘着層53を越えて第 1基材52の一部にまで切り目57が形成されてい ので、該切り目57によって第1粘着層53を厚 方向に確実に分断できる。このため、切り 57を境に上記領域58を分離する際に、第1粘着 層53の粘着剤が糸を引くように延びることを り確実に防止できる。

 上記他の実施形態に係るラベル5は、例え ば、下記の方法に従って製造できる。

第2基材54の裏面に粘着剤を塗工して第2粘 層55を設け、且つ第2基材54の表面に粘着剤を 塗工して第1粘着層53を設ける。他方、第1基 52の一部である下フィルム522の裏面の所定範 囲に剥離剤を塗工して環状の剥離層56を設け おく。前記第2基材54の表面に設けられた第1 粘着層53上に、前記剥離層56が設けられた下 ィルム522の裏面を載せ、両者を接着させて 層物を得る。次に、この積層物の下フィル 552の表面(又は第2粘着層55の裏面)から、カッ ターなどを用いて、剥離層56の内側の縁にほ 沿うように、平面視環状の切り目57を形成 る。この切り目57を形成することによって、 前記積層物全体が厚み方向に切り込まれる。 最後に、接着層523を介して、下フィルム522の 表面に上フィルム521を積層接着することによ り、図11に示すような層構成のラベル5を製造 できる。

 かかる製法によれば、切り目57の形成を 易に行えるので好ましい。

 なお、日本国特許出願第2007-285738号(2007年 11月2日出願)の全内容が、参照により、本願 細書に組み込まれている。

 以上のように、本発明に係るウェットシ ト軟包体は、フィルム袋の表面に露出する 着層がフィルム袋よりも変形し難い基材に って支持されている。このため、フィルム の表面に露出した粘着層と密封部材の間に 間が生じ難く、密封部材と粘着層の間から 体が揮発することを防止できる。

 従って、本発明のウェットシート軟包体 、ラベルを剥離し、密封部材を貼付した後 長期間に亘ってウェットシートの湿潤状態 保つことができる。

 また、本発明のウェットシート軟包体用 ベルは、上記ウェットシート軟包体に用い ことにより、長期間に亘ってウェットシー の湿潤状態を保つことができるウェットシ ト軟包体を構成できる。




 
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