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Patent Searching and Data


Title:
FOCAL PLANE SHUTTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/063686
Kind Code:
A1
Abstract:
A focal plane shutter has a shutter substrate (10) having an opening (11), a lever (30a) for driving a rear blade group supported such that the rear blade group can open and close the opening (11), a drive spring (50a) for driving the drive lever (30a), and an adjustment mechanism for adjusting urging force of the drive spring (50a). The drive spring (50a) has one end (51a) engaged with the drive lever (30a). The adjustment mechanism includes a ratchet wheel (60a) with which the other end (52a) of the drive spring (50a) is engaged and that is rotatably supported so as to adjust the urging force of the drive spring (50a), and also includes a ratchet claw (70a) for stopping rotation of the ratchet wheel (60a) by coming into contact and engaging with it. The ratchet wheel (60a) has a recess (63a) for avoiding contact between the ratchet wheel and the ratchet claw (70a).

Inventors:
TAKAHASHI HIROSHI (JP)
NEMOTO CHIAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/066540
Publication Date:
May 22, 2009
Filing Date:
September 12, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SEIKO PRECISION KK (JP)
TAKAHASHI HIROSHI (JP)
NEMOTO CHIAKI (JP)
International Classes:
G03B9/36
Foreign References:
JP2003066508A2003-03-05
JP2007292101A2007-11-08
JP2007002891A2007-01-11
Attorney, Agent or Firm:
KATAYAMA, Shuhei (6-1 Kyobashi 1-chom, Chuo-ku Tokyo 31, JP)
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Claims:
 開口を有するシャッタ基板と、前記開口を開閉自在に支持された羽根と、揺動自在に支持され前記羽根を駆動する駆動部材と、前記駆動部材を駆動する駆動ばねと、前記駆動ばねの付勢力を調整する調整機構とを備え、
 前記駆動ばねは、一端が前記駆動部材に係止され、
 前記調整機構は、前記駆動ばねの他端が係止されていると共に前記駆動ばねの付勢力を調整すべく回転可能に支持された調整部材と、前記調整部材に接触して前記調整部材の回転を係止する係止部材とを含み、
 前記調整部材は、所定の回転位置にあるときに前記係止部材との接触を逃がす逃げ部を備えている、フォーカルプレーンシャッタ。
 前記駆動部材を前記シャッタ基板に設けた後、前記駆動部材に一端が係止するように前記駆動ばねを前記シャッタ基板に設け、次に、前記駆動ばねの他端と係止するように前記調整部材を前記シャッタ基板に設け、次に、前記係止部材を前記シャッタ基板に設けるものであり、
 前記調整部材には、前記係止部材を前記シャッタ基板に設けるときに前記係止部材と対向する位置に前記逃げ部が形成されている、請求項1のフォーカルプレーンシャッタ。
 前記調整部材は、外周面に第1の歯部と前記第1の歯部と半ピッチ分位相がずれた第2の歯部とが形成されている、請求項1又は2のフォーカルプレーンシャッタ。
 前記逃げ部は、前記係止部材との接触を逃がすと共に前記駆動ばねの他端が係止可能に切欠状に形成されている、請求項1乃至3の何れかのフォーカルプレーンシャッタ。
 前記調整部材は、外周面に歯部を有しており、
 前記係止部材は、前記歯部と係合する爪部を有しており、
 前記逃げ部は、前記爪部を逃がすように前記調整部材の外周面に形成されている、請求項1乃至3の何れかのフォーカルプレーンシャッタ。
Description:
フォーカルプレーンシャッタ

 本発明は、フォーカルプレーンシャッタ 関する。

 従来からフォーカルプレーンシャッタに 、先羽根群と後羽根群と、それらに連結さ た駆動アーム、この駆動アームに連結され いる駆動部材とが設けられている。(特許文 献1参照)駆動部材は、所定の位置を中心に揺 可能に支持されており、駆動部材の揺動に って、駆動アームが作動して、先羽根群、 は後羽根群が作動する。この駆動部材(駆動 レバー)は、駆動ばねからの付勢力によって 動する。この駆動ばねの一端が、駆動部材 係止されている。また、フォーカルプレー シャッタには、駆動ばねの付勢力を調整す ための調整機構が設けられている。この調 機構は、駆動ばねの他端が係止されたラチ ット車と、ラチェット車と接触することに りラチェット車の回転方向や停止位置を決 るラチェット爪とを有している。ラチェッ 車と駆動ばねとは、所定の軸を中心に同心 に配置されている。ラチェット車を回転さ ることにより、駆動ばねの付勢力を調整で 、ラチェット爪でラチェット車を任意の停 位置で係止する。これによって、シャッタ ピードを調整することができる。

特開2002-296641号公報

 上述した、調整機構の組み立て行程は、 板上に立設された軸に対して、同心状に駆 ばねを配置し、その駆動ばねの上にラチェ ト車を配置する。その次に上方から、ラチ ット爪が取り付けられたプリント基板が、 の上端部に取り付けられる。この際に、ラ ェット爪は、ラチェット車の軸方向上方か 組みつけられるので、この組み付けの際に ラチェット爪とラチェット車の外周とが接 することになる。この接触により、ラチェ ト爪によってラチェット車の外周面が削ら て、ゴミが発生する恐れがある。このよう ゴミが、先羽根群及び後羽根群を駆動する めの機構周辺部に付着すると、シャッタの 動に影響を与える恐れがある。また、この うに発生したゴミが、シャッタの内部に付 し、シャッタがカメラボディに取り付けら た後に、シャッタ内部から排出されて、レ ズ表面や撮像素子に付着すると、画質が劣 する恐れがある。

 そこで、本発明は、組み立て時でのゴミ 発生が抑制されたフォーカルプレーンシャ タを提供することを目的とする。

 上記目的は、開口を有するシャッタ基板 、前記開口を開閉自在に支持された羽根と 揺動自在に支持され前記羽根を駆動する駆 部材と、前記駆動部材を駆動する駆動ばね 、前記駆動ばねの付勢力を調整する調整機 とを備え、前記駆動ばねは、一端が前記駆 部材に係止され、前記調整機構は、前記駆 ばねの他端が係止されていると共に前記駆 ばねの付勢力を調整すべく回転可能に支持 れた調整部材と、前記調整部材に接触して 記調整部材の回転を係止する係止部材とを み、前記調整部材は、前記係止部材との接 を逃がす逃げ部を備えている、ことを特徴 するフォーカルプレーンシャッタによって 成できる。

 また、上記構成において、前記駆動部材 前記シャッタ基板に設けた後、前記駆動部 に一端が係止するように前記駆動ばねを前 シャッタ基板に設け、次に、前記駆動ばね 他端と係止するように前記調整部材を前記 ャッタ基板に設け、次に、前記係止部材を 記シャッタ基板に設けるものであり、前記 整部材には、前記係止部材を前記シャッタ 板に設けるときに前記係止部材と対向する 置に前記逃げ部が形成されている、構成を 用できる。

 調整部材には、係止部材との接触を逃がす げ部が形成されているので、係止部材及び 整部材を組み付ける際に、係止部材と調整 材との接触によって、調整部材が削れるこ を防止することができる。これにより、組 付ける際のゴミの発生を防止できる。
 また、調整部材の外周面に第1の歯部とこの 第1の歯部と半ピッチ分位相がずれた第2の歯 とが形成されている歯部が2段あるタイプの 調整部材は、より係止部材を取り付けるとき に接触によって削れる可能性が高いが、逃げ 部を形成することにより調整部材が削れるこ とを防止することができる。

 また、上記構成において、前記逃げ部は 前記係止部材との接触を逃がすと共に前記 動ばねの他端が係止可能に切欠状に形成さ ている、構成を採用できる。このような構 により、単純な構造で、係止部材との係合 逃がすと共に駆動ばねの他端を係止するこ ができる。

 また、上記構成において、前記調整部材 、外周面に歯部を有しており、前記係止部 は、前記歯部と係合する爪部を有しており 前記逃げ部は、前記爪部を逃がすように前 調整部材の外周面に形成されている、構成 採用できる。

 本発明によれば、組み立て時でのゴミの 生が抑制されたフォーカルプレーンシャッ を提供できる。

図1は本実施例に係るフォーカルプレー ンシャッタの正面図である。 図2は本実施例に係るフォーカルプレー ンシャッタの分解斜視図である。 図3は図1のレバー周辺の拡大図である 図4はラチェット車周辺の縦断面図であ る。 図5(A)、図5(B)は、本実施例に係るフォ カルプレーンシャッタと従来のフロカール レーンシャッタとにおける、ラチェット車 ラチェット爪とを拡大して比較した図であ 、図5(A)は、本実施例に係るラチェット車と チェット爪とを示した図、図5(B)は、従来の ラチェット車とラチェット爪とを示した図で ある。 図6(A)、図6(B)は、本実施例に係るフォ カルプレーンシャッタと従来のフォーカル レーンシャッタとにおける、ラチェット車 ラチェット爪とを比較した側面図であり、 6(A)は、本実施例に係るラチェット車とラチ ット爪との側面図であり、図6(B)は、従来の フォーカルプレーンシャッタにおける、ラチ ェット車とラチェット爪との側面図である。 図7は変形例に係るフォーカルプレーン シャッタでの、ラチェット車と、ラチェット 爪との拡大図である。

 以下、図面を参照して本発明に係る実施例 説明する。
 図1は、本実施例に係るフォーカルプレーン シャッタの正面図である。図2は、本実施例 係るフォーカルプレーンシャッタの分解斜 図である。

 フォーカルプレーンシャッタは、シャッ 基板10、駆動機構110などから構成される。 実施例では、図1の正面側を被写体側、裏面 を結像面側となるようにフォーカルプレー シャッタがカメラボディに設けられている シャッタ基板10には、その中央部に矩形状 開口部11が形成されている。駆動機構110は、 開口部11の左側の、被写体側のシャッタ基板1 0上に設けられている。駆動機構110は、図2に すように、駆動部材である駆動レバー30a、3 0b、セットレバー40、駆動ばね50a、50b、調整 材であるラチェット車60a、60b、係止部材で るラチェット爪70a、70b、電磁石ユニット90、 プリント基板100などから構成される。駆動レ バー30aは、開口部11を開閉する後羽根群(不図 示)と連結した駆動アーム(不図示)と連結され ている。30bは、開口部11を開閉する先羽根群( 不図示)と連結した駆動アーム(不図示)と連結 されている。また、駆動レバー30a、30bは、そ れぞれシャッタ基板10上に立設された軸16a、1 6bに対して摺動可能に係合しており、それぞ 軸16a、16bを中心に揺動可能に構成されてい 。また、駆動レバー30a、30bには、それぞれ 鉄片31a、31bが設けられている。鉄片31a、31b 、詳しくは後述するが、電磁石80a、80bの作 によって、吸着されて、これにより、駆動 バー30a、30bは、初期位置で保持される。尚 先羽根群及び後羽根群は、それぞれ複数枚 羽根から構成され、重畳状態となって開口 11を開放し、また展開状態となって開口部11 を閉鎖可能に構成されている。

 また、セットレバー40は、シャッタ基板10 上に形成された軸17を中心として揺動自在に 持されており、駆動レバー30a、30bを初期位 にセットするためのものである。具体的に 、図示していないカメラ本体側の部材が、 ットレバー40を時計方向に揺動するように 動することにより、セットレバー40は、駆動 レバー30a、30bを反時計方向へ揺動させる。図 1の状態は、セットされていない状態を示し いる。電磁石80a、80bは、それぞれ通電され ことにより、鉄片31a、31bを吸着して駆動レ ー30a、30bを初期位置で保持することができ 。また、電磁石80a、80bへの通電が停止され と、駆動レバー30a、30bは、それぞれ駆動ば 50a、50bの付勢力によって駆動終了位置へと 動する。

 駆動ばね50a、50bは、それぞれ、コイル状 形成されており、それぞれ軸16a、16bの周囲 とり巻くように、軸16a、16bと同心状に配置 れて設けられている。駆動ばね50a、50bは、 れぞれ、駆動レバー30a、30bを、時計方向へ 勢する。詳しくは後述するが、駆動ばね50a 50bの一端51aは、それぞれ、駆動レバー30a、3 0bに係止され、他端52aは、ラチェット車60a、6 0bに係止される。また、駆動ばね50a、50bは、 れぞれ軸16a、16bが突出した側に向けて、反 計方に巻かれている。

 ラチェット車60a、60bは、それぞれ軸16a、1 6bと同心状に配置されて設けられ、また軸16a 16bへの組み付けの際には、駆動ばね50a、50b 配置されてから、その上方から組み付けら る。このとき、ラチェット車60a、60bの係止 64aに駆動ばね50a、50bの他端52aが入り込むよ にラチェット車60a、60bを所定の回転位置に て組み付け、ラチェット車60a、60bと駆動ば 50a、50bとが係止されるようにする。ラチェ ト車60a、60bは、それぞれ軸16a、16bに回転可 に支持されて設けられている。ラチェット 60a、60bは、それぞれ、駆動ばね50a、50bの付 力を調整するための調整部材としての機能 有する。また、ラチェット車60aの外周側面 は、上段歯61a、下段歯62aが形成されている 上段歯61a、下段歯62aは、それぞれの歯数の 数は略同一であるが、半ピッチ分位相がず るように形成されている。ラチェット車60b も同様に、上段歯61b、下段歯62bが形成され いる。

 ラチェット爪70a、70bは、それぞれラチェ ト車60a、60bと接触することにより、ラチェ ト車60a、60bの回転を係止して停止させる係 部材としての機能を有する。ラチェット爪7 0a、70bは所定の弾性力を有し、薄板状に形成 れている。ラチェット爪70a、70bは、詳しく 後述するが、先端が二股状に形成されてい 。尚、ラチェット爪70a、70b、電磁石80a、80b 、保持板91に取り付けられており、これら 図2に示すように電磁石ユニット90として一 化されている。電磁石ユニット90は、シャッ タ基板10上に、駆動レバー30a、30b、セットレ ー40、駆動ばね50a、50b、ラチェット車60a、60 bが組み付けられた後に、シャッタ基板10に対 して組み付けられる。電磁石ユニット90には シャッタ基板10上に立設された軸15a、15bと 合する嵌合孔が形成されている。電磁石ユ ット90よりも被写体側の面には、プリント基 板100が実装される。電磁石ユニット90がシャ タ基板10に対して組み付けられた後に、保 板91の被写体側からプリント基板100が実装さ れる。

 次に、駆動レバー30a周辺の詳細な構成に いて説明する。図3は、図1の駆動レバー30a 辺の拡大図である。駆動レバー30aの、揺動 心から離れた端部には、駆動レバー30aの裏 から結像面側に向けて突出した駆動ピン32a 形成されている。この駆動ピン32aは、駆動 バー30aの揺動に伴って、円弧状の軌跡を描 て移動する。シャッタ基板10には、この駆動 ピン32aの移動を逃がすための逃げ孔13aが形成 されている。逃げ孔13aは、半円弧状に形成さ れている。逃げ孔13aは、後羽根群と連結され た駆動アームと連結されている。駆動ピン32a が揺動することにより、後羽根群が、開口部 11を閉鎖する展開状態と、開口部11を開放す 重畳状態との間を移行する。また、駆動レ ー30aには、セットレバー40によって押される 被動ローラ33aが設けられている。セットレバ ー40が、図1に示した状態から、時計方向に揺 動すると、セットレバー40の一部分が被動ロ ラ33aを押して、駆動レバー30aは反時計方向 揺動する。これにより、駆動レバー30aは初 位置に移動する。また、駆動レバー30aは、 磁石80aの作用により鉄片31aが吸着されてい ため、初期位置で保持される。

 前述したように、駆動レバー30aには、駆 ばね50aの一端51aが係止されているので、駆 レバー30aが反時計方向に揺動することによ 、駆動ばね50aの他端52aが固定された状態で 一端51aが反時計方向に捻じられる。従って 駆動レバー30aは、駆動ばね50aの付勢力に抗 て初期位置に位置付けられることになる。 動レバー30aが初期位置で保持された状態で 電磁石80aへの通電が停止されると、電磁石8 0aは鉄片31aに対する吸着力を失い、駆動レバ 30aは駆動ばね50aの付勢力により駆動終了位 へと駆動する。逃げ孔13aの端部には、駆動 了位置に駆動される駆動レバー30aのバウン を防止するゴム部材14aが設けられている。

 尚、駆動レバー30b等についても同様に構 されており、図1に示すように、シャッタ基 板10には、駆動レバー30bに設けられた駆動ピ を逃がす逃げ孔13b、及び駆動レバー30bのバ ンドを防止するゴム部材14bが設けられてい 。また、駆動レバー30bについても、鉄片31b 取り付けられている。また図3においては、 ラチェット爪70aの先端は、ラチェット車60aと 接触していないが、通常は、ラチェット車60a の外周面にラチェット爪70aが接触することに より、ラチェット車60aが駆動ばね50aの付勢力 によって回転することを防止している。詳し くは後述する。

 次に、駆動ばね50aの付勢力の調整方法に いて説明する。製造中のシャッタは、ばね の部品精度により個々で駆動部材の駆動速 にバラツキが出てしまう。この個々のバラ キを無くすために付勢力を調整する必要が る。図3に示した状態から、ラチェット車60a を時計方向に回転させると、他端52aが係止部 64aに係止されているため、駆動ばね50aの他端 52aは時計方向に捻じられることなる。ラチェ ット車60aが図3に示した状態から時計方向に 転することにより、駆動ばね50aからラチェ ト車60aに対して反時計方向への付勢力がか るが、ラチェット爪70aの先端部が上段歯61a は下段歯62aの何れかと係合することにより チェット車60aを係止し、ラチェット車60aの 時計方向に回転せずに停止状態に維持され 。このように、ラチェット車60aを時計方向 回転することにより,駆動ばね50aの付勢力を めることができる。尚、一度強めた駆動ば 50aの付勢力を弱めるためには、治具などを いて、ラチェット爪70aと、上段歯61a又は下 歯62aとの係合を離脱させる。これにより、 動ばね50aの付勢力によって、ラチェット車6 0aが反時計方向に回転して取り付け初期の状 へと戻る。以上のように、ラチェット車60a ラチェット爪70aは、駆動ばね50aの付勢力を 整する調整機構として機能する。尚、駆動 ね50b、ラチェット車60b、ラチェット爪70bな も同様に構成されている。

 次に、図3、図4を参照して、ラチェット 60aについて更に詳細に説明する。図4は、ラ ェット車60a周辺の縦断面図である。また、 3、図4は、シャッタ基板10に、駆動ばね50a、 ラチェット車60aを組み付けて、更に電磁石ユ ニット90、プリント基板100を組み付けた後の 態を示している。図4に示すように、ラチェ ット爪70aは、上段爪71a、下段爪72aを有し、上 段爪71a、下段爪72aは、それぞれ上段歯61a、下 段歯62aと接触可能に形成されている。また、 前述したように、上段歯61aと、下段歯62aとは 、半ピッチ分位相がずれているので、上段爪 71aと上段歯61aとが接触し、又は下段爪72aと下 段歯62aとが接触する何れかの状態によって、 ラチェット車60aを係止し、回転が停止されて いる。

 図3、図4に示すように、上段爪71a、下段 72aの先端と対向するラチェット車60aの外周 面には、ラチェット車60aの軸方向に凹部状 伸びた逃げ部63aが形成されている。また、 チェット車60aの中心を挟んだ逃げ部63aの反 側には、係止部64aが形成されている。係止 64aには、駆動ばね50aの他端52aが係止されて る。係止部64aは、駆動ばね50aを収納したラ ェット車60aの内部と、外部とを連通するよ に、ラチェット車60aの軸方向に伸びて切欠 に形成されている。また、図4に示すように 軸16aの先端側に小径部161aが、シャッタ基板 10側に大径部162aが形成されている。ラチェッ ト車60aは、小径部161aに嵌合した保持板91と大 径部162aとで軸方向の位置決めがなされてい 。ラチェット車60aの孔66aと、小径部161aとは 動可能に係合する。また、ラチェット車60a 、大径部162aの先端面によって回転可能に支 持されている。

 次に、逃げ部63aについて詳細に説明する 図5(A)、図5(B)は、本実施例に係るフォーカ プレーンシャッタと従来のフォーカルプレ ンシャッタとにおける、ラチェット車とラ ェット爪とを拡大して比較した図である。 5(A)には、本実施例に係るラチェット車とラ ェット爪とを示しており、図5(B)には、従来 のラチェット車とラチェット爪とを示してい る。尚、図5(A)は、図3での逃げ部63a周辺の拡 図であり、図5(B)は、図5(A)に対応した位置 図である。図6(A)、図6(B)は、本実施例に係る フォーカルプレーンシャッタと従来のフォー カルプレーンシャッタとにおける、ラチェッ ト車とラチェット爪とを比較した側面図であ る。図6(A)は、本実施例に係るラチェット車 ラチェット爪との側面図であり、図6(B)は、 来のフォーカルプレーンシャッタにおける ラチェット車とラチェット爪との側面図で る。尚、図5(A)、図5(B)、図6(A)、図6(B)のいず れの図も、組み立て後にラチェット車による 駆動ばねの付勢力の調整が行われていない状 態を示している。尚、従来のフォーカルプレ ーンシャッタの構成については、本実施例に 係るフォーカルプレーンシャッタの構成と類 似に符号を付することにより、その説明を省 略する。

 前述したように、フォーカルプレーンシ ッタの組み立ては、駆動レバー30a、30bをシ ッタ基板10に設けた後、駆動レバー30a、30b 一端を係止して駆動ばね50a、50bをシャッタ 板10に設け、次に、駆動ばね50a、50bの他端と 係止するようにラチェット車60a、60bを所定の 回転位置にしてシャッタ基板10に設け、次に ラチェット爪70a、70bをシャッタ基板10に設 るようにする。このとき、ラチェット車60a 軸16aに配置した後に、ラチェット爪70aが、 チェット車60aの軸方向被写体側から結像面 に移動するようにして、上段爪71a、下段爪72 aの先端が、それぞれ上段歯61a、下段歯62aと 向する位置に組み付けられる。図6(A)、図6(B) においては、紙面上方から下方へとラチェッ ト爪70a、70axが移動することになる。

 図5(B)、図6(B)に示すように、従来のラチ ット車60axの外周面には、逃げ部63aのような 状の部位は形成されていない。また、ラチ ット爪70axは、上段歯61ax又は下段歯62axの何 かと接触することにより、ラチェット車60ax を係止し、回転を停止させるので、通常、ラ チェット爪70axは、ラチェット車60axと接触す 位置に組み付けられる。この組み付け時に いて、ラチェット爪70axは前述したように、 ラチェット車60axの軸方向の上方から下方へ 押し込まれるように所定の位置にまで移動 て組みつけられるので、上段爪71ax、下段爪7 2axの先端が、ラチェット車60axの外周側面と 触して、ラチェット車60axの外周側面が削ら る恐れがある。特に本実施例のように上下 2段に歯部があるものは、どちらかの歯部に ラチェット爪がまともにぶつかり、大きく削 ってしまう恐れがある。ラチェット車60axの 周側面が削られると、削られた樹脂粉がゴ となって、シャッタ機構内に付着する恐れ ある。シャッタ機構内にゴミが付着すると シャッタの作動に影響を与える恐れがある また、このシャッタを、組み立て完成後に メラボディなどに組み付けた後、シャッタ 部からこのゴミが排出され撮像素子やレン 表面に付着する恐れもある。このような場 には、画質が劣化する。

 しかしながら、本実施例に係るフォーカ プレーンシャッタにおいては、図5(A)、図6(A )に示すように、ラチェット車60aの外周側面 あって、上段爪71a、下段爪72aの先端と対向 る位置に、逃げ部63aが形成されている。こ により、ラチェット車60aの外周面と、上段 71a、下段爪72aの先端とが接触することを回 することができる。従って、従来のように 組み立て時にゴミが発生することを抑制で る。

 次に、ラチェット車60aに対する逃げ部63a 形成されるべき位置について説明する。ラ ェット車60aには、前述したように、他端52a 係止される係止部64aが形成されている。組 時に、駆動ばね50aが自然な状態(無付勢の状 態)でかつ駆動レバー30aに一端51aを係止した 態でシャッタ基板10に組み付けられている。 駆動ばねの形状は同じなため、この組立時に は他端52aは決まった所定の位置にくることに なる。このため、他端52aを係止部64aに係止す ると、ラチェット車60aもシャッタ基板10に所 の回転方向の位置(回転位置)で設けられる これにより、ラチェット車60aの外周面に対 て、上段爪71a、下段爪72aの先端部が対向す 位置が決まるので、この位置に逃げ部63aの 成位置を設定する。これにより、ラチェッ 爪70aを組み付ける際に、上段爪71a、下段爪72 aの先端部と、ラチェット車60aとの接触を回 することができる。

 次に、変形例に係るフォーカルプレーン ャッタについて説明する。変形例に係るフ ーカルプレーンシャッタと同一の構成の部 には、同一の符号を付することにより、そ 説明を省略する。図7は、変形例に係るフォ ーカルプレーンシャッタでの、ラチェット車 とラチェット爪との拡大図である。尚、図7 、図5(A)と対応している。

 図7に示すように、逃げ部65aと他端52aを係 止する係止部64aとがラチェット車60aの同じ外 周位置に設けられている。このような構成に すると、他端52aを係止するために形成された 係止部64aを兼ねた逃げ部65aとすることができ る。つまり、逃げ部65aは、ラチェット爪70aの 先端部との接触を逃がすと共に、他端52aが係 止可能に形成されている。本実施例では、ラ チェット車60aの強度を保つため、内部と外部 とを連通する係止部64aは、ラチェット車60aの 軸方向下方から2/3程度までとしている。詳細 には、逃げ部65aは、ラチェット車60aの上方1/3 は、ラチェット爪70aの先端部との接触を逃す 逃げ部で、残りの2/3が係止部64aと逃げ部とが 兼ねられている構成となっている。強度に問 題が無ければ、逃げ部65aは、ラチェット車60a の軸方向に伸び、ラチェット車60aの内部と外 部とを連通するように切欠状に形成してもよ い。このような構成により、単純な構造で、 上述したようにゴミの発生を抑制できると共 に駆動ばね50aの他端52aを係止することができ る。

 尚、逃げ部65aが形成されたラチェット車6 0aを採用するには、駆動ばね50aが自然な状態 駆動レバー30a及びシャッタ基板10に組み付 られており、この状態で他端52aが、上段爪71 a、下段爪72aの先端部を向くように設計され いる必要がある。

 以上本発明の好ましい実施形態について 述したが、本発明は係る特定の実施形態に 定されるものではなく、特許請求の範囲に 載された本発明の要旨の範囲内において、 形・変更が可能である。例えば、本実施例 は、フォーカルプレーンシャッタは、ラチ ット車がある側が被写体側になっているが 逆にしてラチェット車がある側が結像面側 配置してもよい。