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Title:
FORMALDEHYDE RESIN-BASED ADHESIVE COMPOSITION FOR WOODEN BOARD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096164
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an adhesive composition containing an aqueous formaldehyde resin solution and a formaldehyde scavenger which is composed of a bisulfite salt coated with a higher fatty acid that is reactive with formaldehyde. The bisulfite salt is sodium bisulfite.

Inventors:
FUJII ICHIRO (JP)
IWASAKI MASAHARU (JP)
MURATA YUJI (JP)
UEDA SEIJI (JP)
NEGISHI SHIGEO (JP)
TSUCHIYA KATSUHISA (JP)
ITO KAZUYA (JP)
IIJIMA NOBUAKI (JP)
HASEGAWA HISASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000281
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 26, 2009
Export Citation:
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Assignee:
OSHIKA CORP (JP)
SHIRAISHI KOGYO KAISHA LTD (JP)
TAIYO KAGAKU KOGYO KAISHA LTD (JP)
FUJII ICHIRO (JP)
IWASAKI MASAHARU (JP)
MURATA YUJI (JP)
UEDA SEIJI (JP)
NEGISHI SHIGEO (JP)
TSUCHIYA KATSUHISA (JP)
ITO KAZUYA (JP)
IIJIMA NOBUAKI (JP)
HASEGAWA HISASHI (JP)
International Classes:
C09J161/00; A61L9/00; B27D1/04; B27K3/50; B27K5/00; B27N3/00; C09J11/06; C09K3/00
Domestic Patent References:
WO2007004507A12007-01-11
Foreign References:
JPH11286892A1999-10-19
JP2001038707A2001-02-13
JP2009035654A2009-02-19
Attorney, Agent or Firm:
SATO, Tatsuhiko et al. (24-1 Nishi-Shinjuku 6-chom, Shinjuku-ku Tokyo 23, JP)
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Claims:
 ホルムアルデヒド樹脂水溶液と、
 ホルムアルデヒドと反応する高級脂肪酸により被覆された亜硫酸水素塩からなるホルムアルデヒド捕捉剤とを含むことを特徴とするホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
 前記亜硫酸水素塩は、亜硫酸水素ナトリウムであることを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
 前記ホルムアルデヒド樹脂は、ホルムアルデヒドとアミノ化合物とが縮合した樹脂であることを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
 前記亜硫酸水素塩は、前記ホルムアルデヒド捕捉剤の全量に対して0.5~25重量%の範囲の前記高級脂肪酸により被覆されていることを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
 前記高級脂肪酸は、40~120℃の範囲の融点を備えることを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
 前記高級脂肪酸は、110~200℃の範囲の温度でホルムアルデヒドと反応することを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
 前記高級脂肪酸は、トリデシル酸、ラウリン酸、ペンタデシル酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸からなる群から選択される少なくとも1種の飽和脂肪酸であることを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
 前記高級脂肪酸は、ステアリン酸、ラウリン酸、ベヘン酸からなる群から選択される1種の飽和脂肪酸であることを特徴とする請求項7記載のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
 前記ホルムアルデヒド樹脂水溶液の固形分100重量部に対して、前記ホルムアルデヒド捕捉剤を2~35重量部の範囲で含むことを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
 前記ホルムアルデヒド樹脂水溶液の固形分100重量部に対して、前記ホルムアルデヒド捕捉剤を5~30重量部の範囲で含むことを特徴とする請求項1記載のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物。
Description:
ホルムアルデヒド樹脂系木質ボ ド用接着剤組成物

 本発明は、パーティクルボード、ファイ ーボード等の木質ボードの製造に用いられ ホルムアルデヒド樹脂系木質用接着剤組成 に関するものである。

 従来、合板、パーティクルボード、MDF等 木質材料に用いられる木質用接着剤として ホルムアルデヒド樹脂系木質用接着剤組成 が知られている。前記ホルムアルデヒド樹 系木質用接着剤組成物は、尿素、メラミン ベンゾグアナミン等のアミノ化合物または ェノール、レゾルシノール等のフェノール 合物から選択される1種以上の化合物と、ホ ルムアルデヒドとを縮合させて得られるホル ムアルデヒド樹脂水溶液である。前記ホルム アルデヒド樹脂系木質用接着剤組成物は、安 価であり、常態での接着強度において、酢酸 ビニル樹脂系エマルジョン形接着剤に比較し て優れた性能を有している。

 ところが、前記ホルムアルデヒド樹脂系 質用接着剤組成物を用いた木質材料からは ホルムアルデヒドが放出され、シックハウ 症候群や化学物質過敏症等の健康問題を引 起こす原因となるので、社会問題となって る。

 そこで、平成15年2月27日、合板の日本農 規格に、ホルムアルデヒド放散量(以下、F放 散量という)として、従来より厳しい、F放散 が平均0.3mg/L、最大値0.4mg/L以下の性能区分 設けられた。前記性能区分は、表示マークF ☆☆☆で表わされる。

 前記性能区分F☆☆☆☆を満足させるため に、前記ホルムアルデヒド樹脂系木質用接着 剤組成物を用いた木質材料からのF放散量を 減する方法として、パラフィンワックスな のワックス類で被覆された亜硫酸水素ナト ウム等からなるアルデヒド捕捉剤を含むホ ムアルデヒド樹脂系木質用接着剤組成物が 案されている(例えば、特許文献1参照)。

 しかしながら、前記アルデヒド捕捉剤を含 前記ホルムアルデヒド樹脂系木質用接着剤 成物では、該接着剤組成物を用いた木質材 からのホルムアルデヒド放散量を十分に低 することができないことがあるという不都 がある。

特開2007-38661号公報

 本発明は、係る不都合を解消して、それ 用いた木質材料からのホルムアルデヒド放 量を十分に低減することができるホルムア デヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物を 供することを目的とする。

 かかる目的を達成するために、本発明の ルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤 成物は、ホルムアルデヒド樹脂水溶液と、 ルムアルデヒドと反応する高級脂肪酸によ 被覆された亜硫酸水素塩からなるホルムア デヒド捕捉剤とを含むことを特徴とする。

 本発明のホルムアルデヒド樹脂系木質ボ ド用接着剤組成物では、前記亜硫酸水素塩 、該亜硫酸水素塩を被覆する前記高級脂肪 との両方が、相乗的にホルムアルデヒド捕 剤として作用するので、単に前記亜硫酸水 塩と前記高級脂肪酸とを混合したものより 、さらに優れたホルムアルデヒド捕捉効果 得ることができる。従って、本発明のホル アルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成 によれば、該接着剤組成物を用いた木質材 からのF放散量を十分に低減することができ る。

 本発明のホルムアルデヒド樹脂系木質ボ ド用接着剤組成物は、パーティクルボード ファイバーボード等の木質ボードの製造に 特に有利に用いることができる。

 また、前記ホルムアルデヒド樹脂として 、例えば、ホルムアルデヒドと、アミノ化 物とが縮合した樹脂を挙げることができる

 また、本発明のホルムアルデヒド樹脂系 質ボード用接着剤組成物において、前記亜 酸水素塩は、前記ホルムアルデヒド捕捉剤 全量に対して0.5~25重量%の範囲の前記高級脂 肪酸により被覆されていることが好ましい。 前記高級脂肪酸が0.5重量%未満であると、前 亜硫酸水素塩を十分に被覆することができ いことがある。また、前記高級脂肪酸が25重 量%を超えても、それ以上の効果は望めない

 また、本発明のホルムアルデヒド樹脂系 質ボード用接着剤組成物において、前記高 脂肪酸は、40~120℃の範囲の融点を備えるこ が好ましい。前記高級脂肪酸の融点が40℃ 満であると、熱を加えることなく、室温で 融するおそれがある。また、前記高級脂肪 の融点が120℃を超えると、前記亜硫酸水素 に被覆することが困難になることがある。

 本発明のホルムアルデヒド樹脂系木質ボ ド用接着剤組成物において、前記高級脂肪 は、例えば、110~200℃の範囲の温度でホルム アルデヒドと反応するものを用いることがで きる。前記高級脂肪酸としては、例えば、ス テアリン酸、ラウリン酸、ベヘン酸を挙げる ことができる。

 本発明のホルムアルデヒド樹脂系木質ボ ド用接着剤組成物は、前記ホルムアルデヒ 樹脂水溶液の固形分100重量部に対して、前 ホルムアルデヒド捕捉剤を、2~35重量部の範 囲で含むことが好ましい。前記ホルムアルデ ヒド捕捉剤が2重量部未満であると、十分な ルムアルデヒド捕捉効果が得られないこと ある。また、前記ホルムアルデヒド捕捉剤 35重量部を超えると、前記ホルムアルデヒド 樹脂系木質ボード用接着剤組成物において十 分な接着強度が得られないことがあり、さら にコストも増加する。

 次に、本実施形態のホルムアルデヒド樹 系木質ボード用接着剤組成物について、詳 に説明する。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物は、ホルムアルデヒ 樹脂水溶液と、ホルムアルデヒドと反応す 高級脂肪酸により被覆された亜硫酸水素塩 らなるホルムアルデヒド捕捉剤とを含むホ ムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組 物である。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物において、前記ホル アルデヒド樹脂は、ホルムアルデヒドと、 ミノ化合物とが縮合した樹脂を用いること できる。前記アミノ化合物としては、例え 、尿素、エチレン尿素、メラミン、グアニ ン等から選択される1種以上の化合物を挙げ ることができる。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物において、前記ホル アルデヒド樹脂は、前記アミノ化合物の代 りに、フェノール化合物、例えばフェノー 、レゾルシノール等から選択される1種以上 の化合物を用いてもよい。また、前記アミノ 化合物の代わりに、該アミノ化合物と前記フ ェノール化合物との両方を用いた樹脂であっ てもよい。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物において、ホルムア デヒド樹脂を形成するホルムアルデヒドと アミノ化合物またはフェノール化合物のモ 比は、特に制限されず、該ホルムアルデヒ を基準として、0.5~2.5の範囲とすることがで きる。

 また、本実施形態において、前記ホルム ルデヒド樹脂は、ポリビニルアルコール等 アルコール類で変性されたものであっても い。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物において、前記ホル アルデヒド樹脂水溶液に含まれる固形分は 特に制限されず、例えば、該水溶液量の全 に対して30~80重量%の範囲とすることができ 。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物において、前記亜硫 水素塩としては、例えば亜硫酸水素ナトリ ムを挙げることができる。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物において、前記高級 肪酸は、常温で固体であり、加熱すると低 度の液体になると共に、ホルムアルデヒド 反応する高級脂肪酸である。前記高級脂肪 の融点は、特に制限されないが、40~120℃で ることが好ましい。また、前記高級脂肪酸 、例えば、ホルムアルデヒドと、110~200℃の 範囲の温度で反応するものを用いることがで きる。このような高級脂肪酸として、例えば 、トリデシル酸、ラウリン酸、ペンタデシル 酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリ ン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン 酸、セロチン酸、モンタン酸またはメリシン 酸等の飽和脂肪酸を挙げることができるが、 ステアリン酸、ラウリン酸、ベヘン酸からな る群から選択される1種の飽和脂肪酸である とが好ましい。また、前記高級脂肪酸は、 記飽和脂肪酸の2種以上を適宜混合して用い もよい。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物においては、前記高 脂肪酸の使用量は特に限定されないが、前 ホルムアルデヒド捕捉剤の全量に対して、0 .5~25重量%の範囲であることが好ましい。

 前記亜硫酸水素塩を前記高級脂肪酸によ 被覆する方法は、特に限定されないが、例 ば、該亜硫酸水素塩の粒子を、攪拌混合機 例えば、スーパーミキサー、ハイスピード キサー、プラネターリーミキサー、リボン レンダー等で攪拌しつつ、予め溶融した該 級脂肪酸を添加する方法を挙げることがで る。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物は、前記ホルムアル ヒド樹脂水溶液に含まれる固形分100重量部 対して、前記ホルムアルデヒド捕捉剤を2~35 重量部の範囲で含むことが好ましく、5~30重 部の範囲で含むことがより好ましい。

 また、本実施形態のホルムアルデヒド樹 系木質ボード用接着剤組成物は、必要に応 、増量剤または充填剤を配合してもよい。

 前記増量剤は、従来から木質ボード用接 剤に配合されているものを用いることがで 、このような増量剤として、例えば、小麦 、澱粉類粉、大豆粉、血粉等を挙げること できる。前記増量剤は、単独で用いてもよ 、2種以上を併用してもよい。

 前記充填剤としては、例えば、木粉、ク ミ粉、椰子粉等の有機質充填剤、クレー、 オリンクレー、焼成クレー、酸性白土、活 白土、水酸化アルミニウム、酸化アルミニ ム、珪藻土、セピオライト、パーライト、 オライト、石膏、焼石膏、シリカ等の無機 充填剤を挙げることができる。前記充填剤 、単独で用いてもよく、2種以上を併用して もよい。

 また、本実施形態のホルムアルデヒド樹 系木質ボード用接着剤組成物は、更に、必 に応じて、水性ラテックス形樹脂またはエ ルジョン形樹脂を配合してもよい。前記水 ラテックス形樹脂またはエマルジョン形樹 と、本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系 質ボード用接着剤組成物とを配合すること より、該接着剤組成物の散布性を向上させ ことができると共に、前記充填剤及び増量 との混合安定性を向上させることができる

 前記水性ラテックス形樹脂またはエマル ョン形樹脂としては、例えば、スチレン、 チレン誘導体、ブタジエン、クロロプレン イソプレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ ル、エチレン、アクリロニトリル、アクリ 酸エステル、メタクリル酸エステル、塩化 ニル、塩化ビニリデン、エチルビニルエー ル、アクリルアミド、イソブテン等からな 群から選択される1種の不飽和単量体の重合 体、または、2種以上の不飽和単量体からな 共重合体を挙げることができる。

 前記重合体または共重合体は、前記不飽 単量体と、ヒドロキシル基、カルボキシル またはアミド基を有する不飽和単量体の1種 以上との共重合体からなる共重合水性ラテッ クス形樹脂または共重合エマルジョン形樹脂 であってもよい。前記ヒドロキシル基を有す る不飽和単量体としては、アリルアルコール 、2-ヒドロキシルエチルメタアクリレート、2 -ヒドロキシルエチルアクリレート、2-ヒドロ キシプロピルメタアクリレート、2-ヒドロキ プロピルアクリレート、多価アルコール類 モノアリルエーテル等を挙げることができ 。

 前記カルボキシル基を有する不飽和単量 としては、マレイン酸、マレイン酸モノエ テル、マレイン酸ジエステル、イタコン酸 イタコン酸モノエステル、フマル酸、フマ 酸モノエステル、シトラコン酸、シトラコ 酸モノエステル、メタコン酸、メタコン酸 ノエステル等のエチレン性不飽和ジカルボ 酸またはそのエステル、クロトン酸、アク ル酸、メタアクリル酸のモノカルボン酸等 挙げることができる。

 前記アミド基を有する不飽和単量体とし は、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロ ールメタアクリルアミド等を挙げることがで きる。

 本実施形態のホルムアルデヒド樹脂系木 ボード用接着剤組成物は、パーティクルボ ド製造用接着剤及びファイバーボード製造 接着剤として好適に用いることができる。

 次に、本発明の実施例及び比較例を示す

 本実施例では、まず亜硫酸水素ナトリウ (大東化学株式会社製、商品名:無水重亜硫 ソーダ)1980gを20リットルのスーパーミキサー に投入し、1000r.p.m.の回転数で攪拌しつつ、80 ℃まで昇温した後、予め溶融させた20gのステ アリン酸(花王株式会社製、商品名:ゴム用ル ックS-50、融点58~65℃)を1分間かけて滴下し 。ステアリン酸を全量滴下後、更に80℃で10 間、1000r.p.m.の回転数で攪拌を行い、亜硫酸 水素ナトリウム表面をステアリン酸で均一に 被覆した。

 ステアリン酸による被覆が終了した後、6 00r.p.m.の回転数で攪拌しつつ、ステアリン酸 被覆された亜硫酸水素ナトリウムが相互に 着しないように注意しながら室温まで冷却 ることにより、全量に対して1重量%のステ リン酸で被覆された亜硫酸水素ナトリウム らなるホルムアルデヒド捕捉剤を調製した

 次に、前記1重量%のステアリン酸で被覆 れた亜硫酸水素ナトリウムからなるホルム ルデヒド捕捉剤3.82g(亜硫酸水素ナトリウム3. 78gを含む)を、5メッシュ全通の篩にて調整し ラワン木材チップ441.8gと均一に混合した。 記ラワン木材チップは、含水率5%以下に乾 されている。

 次に、尿素・メラミン・ホルムアルデヒ 系樹脂(株式会社オーシカ製、大鹿レヂンTX- 202、不揮発分64重量%、23℃における粘度0.20Pa s)100gと尿素・ホルムアルデヒド系樹脂(株式 会社オーシカ製、大鹿レヂン283S、不揮発分46 重量%、23℃における粘度0.32Pa・s)100gと、硬化 剤として塩化アンモニウム2.7gとを混合し、 ルムアルデヒド樹脂水溶液を調製した。

 次に、前記ホルムアルデヒド樹脂水溶液1 08.3gを、前記ホルムアルデヒド捕捉剤と均一 混合したラワン木材チップ445.6gに、スプレ で均一に吹き付けた。この結果、前記ラワ 木材チップの表面に、前記ホルムアルデヒ 樹脂水溶液と前記ホルムアルデヒド捕捉剤 を含む本実施例のホルムアルデヒド樹脂系 質ボード用接着剤組成物が形成された。本 施例のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード 接着剤組成物は、前記ホルムアルデヒド樹 水溶液に含まれる不揮発分(固形分)100重量 に対して、前記ホルムアルデヒド捕捉剤を6. 34重量部含んでいる。

 次に、前記ホルムアルデヒド樹脂水溶液 びホルムアルデヒド捕捉剤を散布、混合し ラワン木材チップを523.9g秤取り、離型シー (ポリテトラフルオロエチレン)を載置した さ5mmのジュラルミン板上に均一に拡げて、 の上に厚さ5mmのスペーサを載置し、さらに 記離型シート、前記ジュラルミン板の順に 置した後、熱板に挿入した。次に、170℃、 期圧力3500Paで35秒、二次圧力150Paで15秒(総熱 時間50秒)の条件で、厚さ5mmを目標にして350 350mmの寸法のパーティクルボードを製造した 。

 次に、該パーティクルボードを試験板と て、曲げ強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホル アルデヒド放散量を測定した。曲げ強さは JIS(日本工業規格) A 5908に規定するパーテ クルボードの曲げ強さ試験に基づいて、前 試験板から長さ170mm、幅50mmの寸法を有する 験片を調製し、試験片の表面から平均変形 度10mm/分となるように荷重を加え、その最大 荷重を測定し、次式(1)によって算出した。結 果を表1に示す。

 曲げ強さ(N/mm 2 )=3PL/2bt 2   ・・・(1)
 式(1)において、P:最大荷重(N)、L:スパン(mm) b:試験片の幅(mm)、t:試験片の厚さ(mm)である

 次に、JIS A 5908に規定する吸水厚さ膨潤 試験に基づいて、前記試験板から所定の寸 を有する試験片を調製した。次に、JIS A 59 08による吸水厚さ膨潤率試験に基づいて前記 験片の吸水厚さ膨潤率(%)を測定した。結果 表1に示す。

 次に、JIS A 5908に規定するホルムアルデ ド放散量試験に基づいて、前記試験板から 定の寸法を有する試験片を調製した。次に JIS A 5908によるホルムアルデヒド放散量試 に基づいて、前記試験片のホルムアルデヒ 放散量(mg/L)を測定した。結果を表1に示す。

 本実施例では、亜硫酸水素ナトリウム1900 g、ステアリン酸100gを用い、亜硫酸水素ナト ウムにステアリン酸を2分間かけて滴下した 以外は、実施例1と全く同一にして、全量に して5重量%のステアリン酸で被覆された亜硫 酸水素ナトリウムからなるホルムアルデヒド 捕捉剤を調製した。前記ホルムアルデヒド捕 捉剤3.98g(亜硫酸水素ナトリウム3.78gを含む)を 用いた以外は、実施例1と全く同一にしてパ ティクルボードを製造した。本実施例のホ ムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組 物は、前記ホルムアルデヒド樹脂水溶液に まれる不揮発分100重量部に対して、前記ホ ムアルデヒド捕捉剤を6.61重量部含んでいる

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして、曲 げ強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデ ヒド放散量を測定した。結果を表1に示す。

 本実施例では、亜硫酸水素ナトリウム1800 g、ステアリン酸200gを用い、亜硫酸水素ナト ウムにステアリン酸を3分間かけて滴下した 以外は、実施例1と全く同一にして、全量に して10重量%のステアリン酸で被覆された亜 酸水素ナトリウムからなるホルムアルデヒ 捕捉剤を調製した。前記ホルムアルデヒド 捉剤4.2g(亜硫酸水素ナトリウム3.78gを含む)を 用いた以外は、実施例1と全く同一にしてパ ティクルボードを製造した。本実施例のホ ムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組 物は、前記ホルムアルデヒド樹脂水溶液に まれる不揮発分100重量部に対して、前記ホ ムアルデヒド捕捉剤を6.98重量部含んでいる

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表1に示す。

 本実施例では、亜硫酸水素ナトリウム1640 g、ステアリン酸360gを用い、亜硫酸水素ナト ウムにステアリン酸を5分間かけて滴下した 以外は、実施例1と全く同一にして、全量に して18重量%のステアリン酸で被覆された亜 酸水素ナトリウムからなるホルムアルデヒ 捕捉剤を調製した。前記ホルムアルデヒド 捉剤4.61g(亜硫酸水素ナトリウム3.78gを含む) 用いた以外は、実施例1と全く同一にしてパ ティクルボードを製造した。本実施例のホ ムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着剤組 物は、前記ホルムアルデヒド樹脂水溶液に まれる不揮発分100重量部に対して、前記ホ ムアルデヒド捕捉剤を7.66重量部含んでいる 。

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表1に示す。

 本実施例では、実施例3と全く同一にして 全量に対して10重量%のステアリン酸で被覆さ れた亜硫酸水素ナトリウムからなるホルムア ルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホルムアル デヒド捕捉剤8.4g(亜硫酸水素ナトリウム7.56g 含む)を用いた以外は、実施例1と全く同一に してパーティクルボードを製造した。本実施 例のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接 着剤組成物は、前記ホルムアルデヒド樹脂水 溶液に含まれる不揮発分100重量部に対して、 前記ホルムアルデヒド捕捉剤を13.95重量部含 でいる。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして曲げ強 さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒド 放散量を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
 本比較例では、ホルムアルデヒド捕捉剤を く使用しなかった以外は、実施例1と全く同 一にしてパーティクルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして曲げ強 さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒド 放散量を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
 本比較例では、ステアリン酸による被覆を く行っていない亜硫酸水素ナトリウム3.78g 用いた以外は、実施例1と全く同一にしてパ ティクルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして曲げ強 さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒド 放散量を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
 本比較例では、ステアリン酸による被覆を く行っていない亜硫酸水素ナトリウム3.78g 、40メッシュ全通のステアリン酸0.42gとを用 た以外は、実施例1と全く同一にしてパーテ ィクルボード試験板を製造した。本比較例に おいて、亜硫酸水素ナトリウムとステアリン 酸とは、単に混合されているに過ぎない。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして曲げ強 さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒド 放散量を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例4〕
 本比較例では、亜硫酸水素ナトリウムの代 りに亜硫酸ナトリウム3.78gを用い、該亜硫 ナトリウムをステアリン酸0.42gにより被覆し た以外は、実施例1と全く同一にしてホルム ルデヒド捕捉剤を調製した。

 次に、本比較例で得られたホルムアルデ ド捕捉剤4.2gを用いた以外は、実施例1と全 同一にしてパーティクルボードを製造した

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表1に示す。

 表1から、全量に対して1~18重量%のステアリ 酸で被覆されている亜硫酸水素ナトリウム らなるホルムアルデヒド捕捉剤を、ホルム ルデヒド樹脂水溶液に含まれる固形分100重 部に対して、6.34~7.66重量部含む実施例1~4の 質ボード用接着剤組成物によれば、ホルム ルデヒド捕捉剤を含まない比較例1の木質ボ ード用接着剤組成物に比較して、ホルムアル デヒド放散量を低減する上で優れた効果を得 ることができることが明らかであり、曲げ強 さ及び吸水厚さ膨潤率も略同等であることが 明らかである。また、実施例3の2倍のホルム ルデヒド捕捉剤を含む実施例5の木質ボード 用接着剤組成物によれば、実施例3の木質ボ ド用接着剤組成物に比較して、さらにホル アルデヒド放散量を低減できることが明ら である。

 また、ホルムアルデヒド捕捉剤として、 テアリン酸で全く被覆されていない亜硫酸 素ナトリウムのみを含む比較例2の木質ボー ド用接着剤組成物、ホルムアルデヒド捕捉剤 としてステアリン酸と亜硫酸水素ナトリウム との混合物を含む比較例3の木質ボード用接 剤組成物によれば、比較例1の木質ボード用 着剤組成物に比較して、ホルムアルデヒド 散量を低減することはできるが、実施例1~5 木質ボード用接着剤組成物には及ばないこ が明らかである。

 また、亜硫酸水素ナトリウムに代えて亜 酸ナトリウムを用いる比較例4の木質ボード 用接着剤組成物によれば、ホルムアルデヒド 放散量は比較例1の木質ボード用接着剤組成 と略同等であり、ホルムアルデヒド放散量 低減する効果が得られないことが明らかで る。

 本実施例では、ステアリン酸に代えてラ リン酸(和光純薬工業株式会社製、試薬1級 融点42~46℃)を用いた以外は、実施例3と全く 一にして、全量に対して10重量%のラウリン で被覆された亜硫酸水素ナトリウムからな ホルムアルデヒド捕捉剤を調製した。前記 ルムアルデヒド捕捉剤4.2g(亜硫酸水素ナト ウム3.78gを含む)を用いた以外は、実施例1と く同一にしてパーティクルボードを製造し 。本実施例のホルムアルデヒド樹脂系木質 ード用接着剤組成物は、前記ホルムアルデ ド樹脂水溶液に含まれる不揮発分100重量部 対して、前記ホルムアルデヒド捕捉剤を6.98 重量部含んでいる。

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表2に示す。

 本実施例では、ステアリン酸に代えてベ ン酸(和光純薬工業株式会社製、試薬1級、 点80℃)を用い、100℃で10分間、1000r.p.m.の回 数で攪拌を行った以外は、実施例3と全く同 にして、全量に対して10重量%のベヘン酸で 覆された亜硫酸水素ナトリウムからなるホ ムアルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホル アルデヒド捕捉剤4.2g(全亜硫酸水素ナトリ ム3.78gを含む)を用いた以外は、実施例1と全 同一にしてパーティクルボードを製造した 本実施例のホルムアルデヒド樹脂系木質ボ ド用接着剤組成物は、前記ホルムアルデヒ 樹脂水溶液に含まれる不揮発分100重量部に して、前記ホルムアルデヒド捕捉剤を6.98重 量部含んでいる。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして曲げ強 さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒド 放散量を測定した。結果を表2に示す。
〔比較例5〕
 本比較例では、ステアリン酸に代えてパラ ィンワックス(日本精鑞株式会社製、商品名 :HNP-5、融点62℃)を用いた以外は、実施例3と く同一にして、全量に対して10重量%のパラ ィンワックスで被覆された亜硫酸水素ナト ウムからなるホルムアルデヒド捕捉剤を調 した。前記ホルムアルデヒド捕捉剤4.2g(亜硫 酸水素ナトリウム3.78gを含む)を用いた以外は 、実施例1と全く同一にしてパーティクルボ ドを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表2に示す。

 表2から、ステアリン酸に代えてラウリン酸 またはベヘン酸で被覆されている亜硫酸水素 ナトリウムからなるホルムアルデヒド捕捉剤 を含む実施例6または実施例7の木質ボード用 着剤組成物によれば、ホルムアルデヒド放 量を低減する上で、表2に再掲する実施例3 木質ボード用接着剤組成物と略同等の効果 得ることができることが明らかである。

 また、ステアリン酸に代えてパラフィン ックスを用いる比較例5の木質ボード用接着 剤組成物によれば、ホルムアルデヒド捕捉剤 を用いない比較例1の木質ボード用接着剤組 物(表1参照)に比較して、ホルムアルデヒド 散量を低減することはできるが、実施例3、 施例6及び実施例7の木質ボード用接着剤組 物には及ばないことが明らかである。

 本実施例では、実施例3と全く同一にして 全量に対して10重量%のステアリン酸で被覆さ れた亜硫酸水素ナトリウムからなるホルムア ルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホルムアル デヒド捕捉剤6.6g(亜硫酸水素ナトリウム5.94g 含む)を5メッシュの篩にて調整したスギ木材 チップ347.1gと均一に混合した。前記スギ木材 チップは、含水率5重量%以下に乾燥されてい 。

 次に、尿素・メラミン・ホルムアルデヒ 系樹脂(株式会社オーシカ製、大鹿レヂンTB- 68、不揮発分63.5重量%、23℃における粘度2.3Pa s)200gに、硬化剤を混合し、ホルムアルデヒ 樹脂水溶液を調製した。前記硬化剤は、水1 2gに塩化アンモニウム3gを溶解したものであ 。

 次に、前記ホルムアルデヒド樹脂水溶液8 3.6gを、本実施例で調製した前記ホルムアル ヒド捕捉剤を均一に混合したスギ木材チッ 353.7gに、スプレーで均一に吹き付けた。こ 結果、前記スギ木材チップの表面に、前記 ルムアルデヒド樹脂水溶液と前記ホルムア デヒド捕捉剤とを含む本実施例のホルムア デヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物が 成された。本実施例のホルムアルデヒド樹 系木質ボード用接着剤組成物は、前記ホル アルデヒド樹脂水溶液に含まれる不揮発分10 0重量部に対して、前記ホルムアルデヒド捕 剤を10.32重量部含んでいる。

 次に、前記ホルムアルデヒド樹脂水溶液 びホルムアルデヒド捕捉剤を散布、混合し スギ木材チップを391.5g秤取り、離型シート( ポリテトラフルオロエチレン)を載置した5mm のジュラルミン板上に均一に拡げて、その に厚さ4mmのスペーサを載置し、さらに前記 型シート、前記ジュラルミン板の順に載置 た後、熱板に挿入した。次に、140℃、初期 力3500Paで35秒、二次圧力150Paで13秒(総熱圧時 48秒)の条件で、厚さ4mmを目標にして350×350mm の寸法のパーティクルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして、曲 げ強さ及び、ホルムアルデヒド放散量を測定 した。結果を表3に示す。

 本実施例では、実施例3と全く同一にして 、全量に対して10重量%のステアリン酸で被覆 された亜硫酸水素ナトリウムからなるホルム アルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホルムア ルデヒド捕捉剤13.2g(亜硫酸水素ナトリウム11. 88gを含む)を用いた以外は、実施例8と全く同 にしてパーティクルボードを製造した。本 施例のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード 接着剤組成物は、前記ホルムアルデヒド樹 水溶液に含まれる不揮発分100重量部に対し 、前記ホルムアルデヒド捕捉剤を11.32重量 含んでいる。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして、曲げ 強さ及び、ホルムアルデヒド放散量を測定し た。結果を表3に示す。
〔比較例6〕
 本比較例では、ホルムアルデヒド捕捉剤を く使用しなかった以外は、実施例8と全く同 一にしてパーティクルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして、曲 げ強さ及び、ホルムアルデヒド放散量を測定 した。結果を表3に示す。

 スギは、それ自体ホルムアルデヒドを放散 ることが知られている。そこで、表3から、 ホルムアルデヒド捕捉剤を全く含まないホル ムアルデヒド樹脂水溶液のみからなる比較例 6の木質ボード用接着剤組成物によれば、ス 木材チップを接着してパーティクルボード 製造したときに、ホルムアルデヒド放散量 著しく高くなることが明らかである。

 これに対して、全量に対して10重量%のス アリン酸で被覆された亜硫酸水素ナトリウ からなるホルムアルデヒド捕捉剤を含む実 例8,9のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード 接着剤組成物によれば、それ自体ホルムア デヒドを放散するスギ木材チップを接着し パーティクルボードを製造したときにも、 ルムアルデヒド放散量を低減する上で、優 た効果を得ることができることが明らかで る。また、実施例8,9のホルムアルデヒド樹 系木質ボード用接着剤組成物によれば、比 例6の木質ボード用接着剤組成物と略同等の 曲げ強さを得ることができることが明らかで ある。

 本実施例では、実施例3と全く同一にして 、全量に対して10重量%のステアリン酸で被覆 された亜硫酸水素ナトリウムからなるホルム アルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホルムア ルデヒド捕捉剤4.2g(亜硫酸水素ナトリウム3.78 gを含む)を用い、熱圧成型温度115℃、総熱圧 間60秒(初期圧力3500Paで45秒、二次圧力150Paで 15秒)とした以外は、実施例1と全く同一にし パーティクルボードを製造した。本実施例 ホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用接着 組成物は、前記ホルムアルデヒド樹脂水溶 に含まれる不揮発分100重量部に対して、前 ホルムアルデヒド捕捉剤を6.98重量部含んで る。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして、曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表4に示す。
〔比較例7〕
 本比較例では、比較例5と全く同一にして、 全量に対して10重量%のパラフィンワックスで 被覆された亜硫酸水素ナトリウムからなるホ ルムアルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホル ムアルデヒド捕捉剤4.2g(亜硫酸水素ナトリウ 3.78gを含む)を用い、熱圧成型温度115℃、総 圧時間60秒(初期圧力3500Paで45秒、二次圧力15 0Paで15秒)とした以外は、実施例1と全く同一 してパーティクルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして、曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表4に示す。
〔比較例8〕
 本比較例では、ホルムアルデヒド捕捉剤を く使用しないで、熱圧成型温度115℃、総熱 時間60秒(初期圧力3500Paで45秒、二次圧力150Pa で15秒)とした以外は、実施例1と全く同一に てパーティクルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして、曲 げ強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデ ヒド放散量を測定した。結果を表4に示す。

 本実施例では、実施例3と全く同一にして 、全量に対して10重量%のステアリン酸で被覆 された亜硫酸水素ナトリウムからなるホルム アルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホルムア ルデヒド捕捉剤4.2g(亜硫酸水素ナトリウム3.78 gを含む)を用い、熱圧成型温度140℃とした以 は、実施例1と全く同一にしてパーティクル ボードを製造した。本実施例のホルムアルデ ヒド樹脂系木質ボード用接着剤組成物は、前 記ホルムアルデヒド樹脂水溶液に含まれる不 揮発分100重量部に対して、前記ホルムアルデ ヒド捕捉剤を6.98重量部含んでいる。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして、曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表4に示す。
〔比較例9〕
 本比較例では、比較例5と全く同一にして、 全量に対して10重量%のパラフィンワックスで 被覆された亜硫酸水素ナトリウムからなるホ ルムアルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホル ムアルデヒド捕捉剤4.2g(亜硫酸水素ナトリウ 3.78gを含む)を用い、熱圧成型温度140℃とし 以外は、実施例1と全く同一にしてパーティ クルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして、曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表4に示す。
〔比較例10〕
 本比較例では、ホルムアルデヒド捕捉剤を く使用しないで、熱圧成型温度140℃とした 外は、実施例1と全く同一にしてパーティク ルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして、曲 げ強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデ ヒド放散量を測定した。結果を表4に示す。

 本実施例では、実施例3と全く同一にして 、全量に対して10重量%のステアリン酸で被覆 された亜硫酸水素ナトリウムからなるホルム アルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホルムア ルデヒド捕捉剤4.2g(亜硫酸水素ナトリウム3.78 gを含む)を用い熱圧成型温度200℃とした以外 、実施例1と全く同一にしてパーティクルボ ードを製造した。本実施例のホルムアルデヒ ド樹脂系木質ボード用接着剤組成物は、前記 ホルムアルデヒド樹脂水溶液に含まれる不揮 発分100重量部に対して、前記ホルムアルデヒ ド捕捉剤を6.98重量部含んでいる。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして、曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表4に示す。
〔比較例11〕
 本比較例では、比較例5と全く同一にして、 全量に対して10重量%のパラフィンワックスで 被覆された亜硫酸水素ナトリウムからなるホ ルムアルデヒド捕捉剤を調製した。前記ホル ムアルデヒド捕捉剤4.2g(亜硫酸水素ナトリウ 3.78gを含む)を用い、熱圧成型温度200℃とし 以外は、実施例1と全く同一にしてパーティ クルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板と た以外は、実施例1と全く同一にして、曲げ 強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデヒ ド放散量を測定した。結果を表4に示す。
〔比較例12〕
 本比較例では、ホルムアルデヒド捕捉剤を く使用しないで、熱圧成型温度200℃とした 外は、実施例1と全く同一にしてパーティク ルボードを製造した。

 次に、前記パーティクルボードを試験板 した以外は、実施例1と全く同一にして、曲 げ強さ、吸水厚さ膨潤率及び、ホルムアルデ ヒド放散量を測定した。結果を表4に示す。

 表4から、全量に対して10重量%のステアリン 酸で被覆されている亜硫酸水素ナトリウムか らなるホルムアルデヒド捕捉剤を含む実施例 10~12のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用 着剤組成物によれば、熱圧成型温度が115℃ 140℃、200℃のいずれにおいても、比較例7,9, 11のパラフィンワックスで被覆されている亜 酸水素ナトリウムからなるホルムアルデヒ 捕捉剤を含む木質ボード用接着剤組成物、 較例8,10,12のホルムアルデヒド捕捉剤を全く 含まない木質ボード用接着剤組成物に対して 、ホルムアルデヒド放散量が低く、ホルムア ルデヒド放散量を低減する上で、優れた効果 を得ることができることが明らかである。

 従って、全量に対して10重量%のステアリ 酸で被覆されている亜硫酸水素ナトリウム らなるホルムアルデヒド捕捉剤を含む実施 10~12のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード 接着剤組成物によれば、ステアリン酸が115~2 00℃の範囲の温度でホルムアルデヒドと反応 ていることが明らかである。

 また、全量に対して10重量%のステアリン で被覆されている亜硫酸水素ナトリウムか なるホルムアルデヒド捕捉剤を含む実施例1 0~12のホルムアルデヒド樹脂系木質ボード用 着剤組成物によれば、比較例7,9,11のパラフ ンワックスで被覆されている亜硫酸水素ナ リウムからなるホルムアルデヒド捕捉剤を む木質ボード用接着剤組成物、比較例8,10,12 ホルムアルデヒド捕捉剤を全く含まない木 ボード用接着剤組成物と略同等の曲げ強さ び吸水厚さ膨潤率を得ることができること 明らかである。