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Title:
FRAME RATE CONVERTING DEVICE, IMAGE PROCESSING DEVICE, DISPLAY, FRAME RATE CONVERTING METHOD, ITS PROGRAM, AND RECORDING MEDIUM WHERE THE PROGRAM IS RECORDED
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2010/046989
Kind Code:
A1
Abstract:
A frame rate converting device of a display acquires a motion of each input frame (F) as an input video detection vector (V). The interpolation distance proportion is calculated by dividing the interval between the output synchronous timing of a predetermined output frame and the input synchronous timing of a predetermined input frame (F) by the interval between the output synchronous timings. An input vide use vector (J) is determined by multiplying the interpolation distance proportion and the input video detection vector (V), and a first interpolation frame (G) involving an amount of motion based on the input video use vector (J) is generated. A second interpolation frame (M) in which the color of the pixel in a position is determined by mixing the colors of the pixels in the corresponding positions in an input frame (Fa) and an input frame (F(a+1)) at a proportion corresponding to the reference plane weighted average weight and at a proportion corresponding to the object plane weighted average weight is generated. If the accuracy of acquisition of the input video detection vector (V) is high, the first interpolation frame (G) is outputted; and if low, the second interpolation frame (M) is outputted.

Inventors:
IKEDA YUTAKA (JP)
HAGINOYA NAOKI (JP)
MATSUNO ATSUSHI (JP)
YOSHIDA HIROYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/069270
Publication Date:
April 29, 2010
Filing Date:
October 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PIONEER CORP (JP)
IKEDA YUTAKA (JP)
HAGINOYA NAOKI (JP)
MATSUNO ATSUSHI (JP)
YOSHIDA HIROYUKI (JP)
International Classes:
H04N7/01
Domestic Patent References:
WO2003055211A12003-07-03
WO2008136116A12008-11-13
Foreign References:
JPH06217263A1994-08-05
JP2004343715A2004-12-02
JPS6126382A1986-02-05
JP2004023673A2004-01-22
JPH10501953A1998-02-17
Attorney, Agent or Firm:
KINOSHITA & ASSOCIATES (JP)
Bottom intellectual property office of patent business corporation Tatsuyuki (JP)
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Claims:
 所定の入力周波数の入力画像信号に基づく入力同期タイミングで入力されたと見なすことが可能な複数の入力フレームからなる入力映像を、所定の出力周波数の出力画像信号に基づく出力同期タイミングで出力される前記入力フレームおよび前記入力フレームの間に内挿される内挿フレームからなる出力映像にフレームレート変換するフレームレート変換装置であって、
 前記入力フレームごとに前記入力フレームにおける動きを動きベクトルとして取得するベクトル取得部と、
 前記内挿フレームが出力される前記出力同期タイミング、および、この内挿フレームの生成に利用される前記入力フレームの前記入力同期タイミングの間隔を内挿距離として検出する内挿距離検出部と、
 前記内挿フレームの生成に利用される前記入力フレームおよびこの入力フレームに隣接する前記入力フレームのそれぞれに対応する前記動きベクトルの連続性が所定レベルよりも高いか否かを判断するベクトル取得精度判定部と、
 前記内挿距離に基づいて前記内挿フレームの生成に利用される前記入力フレームの前記動きベクトルの大きさを調整して内挿フレームベクトルを設定し、この内挿フレームベクトルに基づく動きに対応する第1の前記内挿フレームを生成するベクトルフレームレート変換処理部と、
 前記入力同期タイミングが前記内挿距離が検出された前記出力同期タイミングの前後に対応する一対の入力フレームの線形補間処理を実行することで第2の前記内挿フレームを生成する加重平均フレームレート変換処理部と、
 前記動きベクトルの連続性が高いと判断された場合、前記第1の内挿フレームを内挿し、前記連続性が低いと判断された場合、前記第2の内挿フレームを内挿する内挿制御部と、
 を具備したことを特徴とするフレームレート変換装置。
 請求項1に記載のフレームレート変換装置であって、
 前記内挿距離検出部は、前記内挿フレームが出力される前記出力同期タイミングとの間隔が最も短くなる前記入力同期タイミングの前記入力フレームが前記内挿フレームの生成に利用されると認識し、この入力フレームの前記入力同期タイミングおよび前記出力同期タイミングの間隔を前記内挿距離として検出し、
 前記ベクトルフレームレート変換処理部は、前記内挿距離に基づいて、前記動きベクトルの向きを調整して前記内挿フレームベクトルを設定する
 ことを特徴としたフレームレート変換装置。
 請求項1または請求項2に記載のフレームレート変換装置において、
 前記動きベクトルの連続性に基づいて、所定範囲で増減可能なベクトル対応ゲインおよび所定範囲で増減可能な加重平均対応ゲインを増減させるゲイン制御部を具備し、
 このゲイン制御部は、
 前記動きベクトルの連続性が高いと判断され、かつ、前記加重平均対応ゲインが最低値の場合、前記ベクトル対応ゲインを増やし、
 前記動きベクトルの連続性が高いと判断され、かつ、前記加重平均対応ゲインが最低値でない場合、前記加重平均対応ゲインを減らし、
 前記動きベクトルの連続性が低いと判断され、かつ、前記ベクトル対応ゲインが最低値の場合、前記加重平均対応ゲインを増やし、
 前記動きベクトルの連続性が低いと判断され、かつ、前記ベクトル対応ゲインが最低値でない場合、前記ベクトル対応ゲインの値を減らし、
 前記ベクトルフレームレート変換処理部は、前記内挿距離および前記ベクトル対応ゲインに基づいて、前記動きベクトルの大きさを調整して内挿フレームベクトルを設定して前記第1の内挿フレームを生成し、
 前記加重平均フレームレート変換処理部は、前記一対の入力フレームの各画素の色を、前記入力同期タイミングおよび前記出力同期タイミングの間隔と前記加重平均対応ゲインとに対応する混合比で混合した色に設定することで前記第2の内挿フレームを生成し、
 前記内挿制御部は、前記ベクトル対応ゲインが最低値の場合、前記第2の内挿フレームを内挿し、前記加重平均対応ゲインが最低値の場合、前記第1の内挿フレームを内挿する
 ことを特徴とするフレームレート変換装置。
 請求項3に記載のフレームレート変換装置において、
 前記ゲイン制御部は、前記ベクトル対応ゲインおよび前記加重平均対応ゲインの両方が最低値となった場合、前記動きベクトルの連続性にかかわらず前記最低値となった状態を所定の出力同期タイミングだけ維持した後に、前記動きベクトルの連続性に基づいて前記ベクトル対応ゲインおよび前記加重平均対応ゲインを増減させる
 ことを特徴とするフレームレート変換装置。
 請求項1から請求項4のいずれかに記載のフレームレート変換装置であって、
 前記ベクトル取得部は、前記入力フレームごとに第1の数の画素からなる第1のブロックサイズを有する少なくとも1個のブロックにおける動きを第1の前記動きベクトルとして取得するとともに、前記第1の数より小さい第2の数の画素からなる第2のブロックサイズを有する複数のブロックにおける動きを第2の前記動きベクトルとして取得し、
 前記ベクトル取得精度判定部は、前記第1の動きベクトルおよび前記第2の動きベクトルの一致度が所定レベルよりも高い場合に前記連続性が所定レベルよりも高いと判断し、前記一致度が前記所定レベルよりも低い場合に前記連続性が所定レベルよりも低いと判断する
 ことを特徴としたフレームレート変換装置。
 請求項1から請求項4のいずれかに記載のフレームレート変換装置であって、
 前記ベクトル取得部は、前記入力フレームごとに第1の数の画素からなる第1のブロックサイズを有する少なくとも1個のブロックにおける動きを第1の前記動きベクトルとして取得するとともに、前記第1の数より小さい第2の数の画素からなる第2のブロックサイズを有する複数のブロックにおける動きを第2の前記動きベクトルとして取得し、
 前記ベクトル取得精度判定部は、前記第1の動きベクトルが取得され、かつ、前記第2の動きベクトルの分散が閾値よりも小さい場合に前記連続性が所定レベルよりも高いと判断し、前記第1の動きベクトルが取得され、かつ、前記分散が前記閾値よりも大きい場合に前記連続性が所定レベルよりも低いと判断する
 ことを特徴としたフレームレート変換装置。
 請求項1から請求項6のいずれかに記載のフレームレート変換装置と、
 このフレームレート変換装置により前記フレームレートが変換された前記出力映像を構成する前記入力フレーム、第1の内挿フレーム、および、前記第2の内挿フレームのうち、少なくとも一のフレームにおける周縁の少なくとも一部を除く領域を、前記出力同期タイミングで出力させる出力フレームとして抽出する適正映像抽出装置と、
 を具備したことを特徴とする画像処理装置。
 請求項7に記載の画像処理装置において、
 前記適正映像抽出装置は、所定の前記少なくとも一のフレームにおける前後のフレームの両方に対する動きがある場合、直前に抽出した前記出力フレームよりも前記除く領域を大きくした前記出力フレームを抽出し、前記前後のフレームのうち少なくとも一方に対する動きがない場合、直前に抽出した前記出力フレームよりも前記除く領域を小さくした前記出力フレームを抽出する
 ことを特徴とする画像処理装置。
 請求項1から請求項6のいずれかに記載のフレームレート変換装置と、
 このフレームレート変換装置により前記フレームレートが変換された前記出力映像を表示する表示部と、
 を具備したことを特徴とする表示装置。
 請求項7または請求項8に記載の画像処理装置と、
 この画像処理装置のフレームレート変換装置により前記フレームレートが変換され、かつ、前記適正映像抽出装置で抽出された前記出力フレームを含む前記出力映像を表示する表示部と、
 を具備したことを特徴とする表示装置。
 演算手段により、所定の入力周波数の入力画像信号に基づく入力同期タイミングで入力されたと見なすことが可能な複数の入力フレームからなる入力映像を、所定の出力周波数の出力画像信号に基づく出力同期タイミングで出力される前記入力フレームおよび前記入力フレームの間に内挿される内挿フレームからなる出力映像にフレームレート変換するフレームレート変換方法であって、
 前記演算手段は、
 前記入力フレームごとに前記入力フレームにおける動きを動きベクトルとして取得するベクトル取得工程と、
 前記内挿フレームが出力される前記出力同期タイミング、および、この内挿フレームの生成に利用される前記入力フレームの前記入力同期タイミングの間隔を内挿距離として検出する内挿距離検出工程と、
 前記内挿フレームの生成に利用される前記入力フレームおよびこの入力フレームに隣接する前記入力フレームのそれぞれに対応する前記動きベクトルの連続性が所定レベルよりも高いか否かを判断するベクトル取得精度判定工程と、
 前記内挿距離に基づいて前記内挿フレームの生成に利用される前記入力フレームの前記動きベクトルの大きさを調整して内挿フレームベクトルを設定し、この内挿フレームベクトルに基づく動きに対応する第1の前記内挿フレームを生成するベクトルフレームレート変換処理工程と、
 前記入力同期タイミングが前記内挿距離が検出された前記出力同期タイミングの前後に対応する一対の入力フレームの線形補間処理を実行することで第2の前記内挿フレームを生成する加重平均フレームレート変換処理工程と、
 前記動きベクトルの連続性が高いと判断された場合、前記第1の内挿フレームを内挿し、前記連続性が低いと判断された場合、前記第2の内挿フレームを内挿する内挿制御工程と、
 を実施することを特徴とするフレームレート変換方法。
 請求項11に記載のフレームレート変換方法を演算手段に実行させる
 ことを特徴とするフレームレート変換プログラム。
 演算手段を請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のフレームレート変換装置として機能させる
 ことを特徴とするフレームレート変換プログラム。
 請求項12または請求項13に記載のフレームレート変換プログラムが演算手段にて読取可能に記録された
 ことを特徴とするフレームレート変換プログラムを記録した記録媒体。
Description:
フレームレート変換装置、画像 理装置、表示装置、フレームレート変換方 、そのプログラム、および、そのプログラ を記録した記録媒体

 本発明は、フレームレート変換装置、画 処理装置、表示装置、フレームレート変換 法、そのプログラム、および、そのプログ ムを記録した記録媒体に関する。

 従来、複数のフレームからなる入力映像の レームレートを変換する構成として、以下 ようなベクトルフレームレート変換技術が られている。
 すなわち、入力信号のフレームレートおよ 出力信号のフレームレートが異なる場合に 入力フレーム間の動きベクトルを取得する そして、この動きベクトルに基づき入力フ ーム間に内挿する内挿フレームを生成して 動画の動きを滑らかにする技術が知られて る。

 このベクトルフレームレート変換技術では 例えば、図1に示すように、24Hzの入力垂直 期信号に基づき入力される入力フレームF(以 下、適宜、a番目の入力フレームを入力フレ ムFaと称す)からなる入力映像を、60Hzの出力 直同期信号に基づき出力される複数の出力 レームH(以下、適宜、b番目の出力フレーム 出力フレームHbと称す)からなる出力画像に レームレート変換する際に、入力垂直同期 号の周波数を出力垂直同期信号の周波数で した値を、周波数比として算出する。ここ 、図1に示すような場合、周波数比は、0.4(=2 4/60=2/5)となる。そして、この周波数比に基づ いて、2個の入力フレームFから5個の出力フレ ームHを生成すると認識する。
 出力フレームHを生成する際には、入力フレ ームFaおよび入力フレームF(a+1)における所定 オブジェクトZa,Z(a+1)の動きを検出できるか かを判断し、検出できた場合、この動きを( a+1)番目の入力映像検出ベクトルV(a+1)(以下、 宜、入力映像検出ベクトルVと称す)として 得する。
 また、所定の出力フレームHの出力同期タイ ミングとの間隔が最も短くなる入力同期タイ ミングの入力フレームFを認識するとともに これら出力同期タイミングおよび入力同期 イミングの間隔を内挿距離として認識する さらに、この内挿距離を出力同期タイミン の間隔で除した値を、内挿距離割合として 出する。ここで、内挿距離割合は、出力フ ームHの出力同期タイミングが前の入力フレ ムFの入力同期タイミングと近い場合に正の 値となり、後ろの入力フレームFの入力同期 イミングと近い場合に負の値となる。また 内挿距離割合は、出力フレームHの出力同期 イミングと入力同期タイミングが等しい入 フレームFが存在する場合、0となる。

 そして、内挿距離割合が0の場合、入力フレ ームFを、出力フレームHとして適用する。
 また、内挿距離割合が正の値であり、かつ 入力映像検出ベクトルV(a+1)を取得できた場 、入力映像検出ベクトルV(a+1)に、内挿距離 合を乗じてc番目の入力映像使用ベクトルJc 求める。そして、入力フレームFaに対して オブジェクトZaが入力映像使用ベクトルJcに 応する量だけ動いた内挿フレームGcを生成 、出力フレームHとして適用する。一方、内 距離割合が正の値であり、かつ、入力映像 出ベクトルV(a+1)を取得できない場合、入力 レームFaや入力フレームF(a+1)を、そのまま 力フレームHとして適用する。
 さらに、内挿距離割合が負の値であり、か 、入力映像検出ベクトルV(a+1)を取得できた 合、入力映像検出ベクトルV(a+1)に、内挿距 割合を乗じて入力映像使用ベクトルJcを求 る。そして、入力映像使用ベクトルJcに基づ きオブジェクトZ(a+1)が動いた内挿フレームGc 生成し、出力フレームHとして適用する。一 方、内挿距離割合が負の値であり、かつ、入 力映像検出ベクトルV(a+1)を取得できない場合 、入力フレームFaや入力フレームF(a+1)を、そ まま出力フレームHとして適用する。

 例えば、図1に示すように、入力映像検出ベ クトルV6,V7,V8,V9を全て取得できた第1の状態の 場合、入力フレームF5を、出力フレームH11と て適用する。また、入力映像検出ベクトルV 6に内挿距離割合である1を乗じて入力映像使 ベクトルJ10を求め、入力フレームF5に対し 、オブジェクトZ5が入力映像使用ベクトルJ10 に対応する量だけ動いた内挿フレームG10を、 出力フレームH12として適用する。さらに、入 力映像検出ベクトルV6に内挿距離割合である- 0.50を乗じて入力映像使用ベクトルJ11を求め 入力フレームF6に対して、オブジェクトZ6が 力映像使用ベクトルJ11に対応する量だけ動 た内挿フレームG11を、出力フレームH13とし 適用する。
 このような処理により、出力フレームHは、 オブジェクトZが入力映像検出ベクトルVに対 するベクトル対応線Tに沿って動くスムース 領域となるように、フレームレート変換され る。

 また、フレームレートを変換する他の構成 知られている(例えば、特許文献1および特 文献2参照)。
 特許文献1に記載のものは、前フレームと前 々フレームとの間の平滑後の動き量(以下、 去のフレーム間の動き量と称す)と、現フレ ムと前フレームとの暫定の動き量(以下、現 在のフレーム間の動き量と称す)と、に基づ て、現フレームと前フレームとの間の平滑 の動き量を算出し、この算出した現フレー と前フレームとの間の平滑後の動き量に基 いて、予想画像、つまり内挿フレームを生 し、この内挿フレームを出力画像として出 することによりフレームレートを変換する 成が採られている。
 特許文献2に記載のものは、スクロールする 文字領域については、動きベクトルを用いて 内挿フレームを生成し、文字領域以外につい ては、線形補間処理または近傍フレームによ る置換処理をする構成が採られている。

特開2006-304266号公報

特開2008-109628号公報

 しかしながら、上述したようなベクトルフ ームレート変換技術では、以下のようなこ が考えられる。
 すなわち、例えば、図2に示すように、入力 映像検出ベクトルV7を取得できず、かつ、入 映像検出ベクトルV6,V8,V9を取得できた第2の 態の場合、入力フレームF6が出力フレームH1 4として、入力フレームF7が出力フレームH15と して、それぞれ適用されてしまう。つまり、 出力フレームH14~H16は、非スムース領域とな 、出力フレームH11~H13、および、出力フレー H17以降は、スムース領域となるようにフレ ムレート変換されてしまう。
 このため、図2に示すような場合には、非ス ムース領域と、スムース領域との差が大きく 、不自然な出力映像となってしまうおそれが ある。
 また、例えば、図3に示すように、終点が入 力映像検出ベクトルV8の起点と一致しない異 な入力映像検出ベクトルV7を取得でき、か 、正常な入力映像検出ベクトルV6、V8,V9を取 できた第3の状態の場合、この異常な入力映 像検出ベクトルV7に内挿距離割合を乗じるこ により、入力映像使用ベクトルJ12,J13が求め られてしまう。そして、オブジェクトZ6,Z7が 入力映像使用ベクトルJ12,J13に対応する量だ け移動し、かつ、入力映像使用ベクトルJ12,J1 3に対応する量だけサイズが変更された内挿 レームG12,G13が生成され、出力フレームH14,H15 として適用されてしまう。
 このため、図3に示すような場合には、出力 フレームH14,H15は、実際の映像の動きとの誤 が大きい映像破綻領域となり、映像が破綻 てしまうおそれがある。

 また、特許文献1のような構成では、過去 のフレーム間の動き量と、現在のフレーム間 の動き量と、に基づいて、内挿フレームを生 成するため、過去のフレーム間の動き量およ び現在のフレーム間の動き量が一次独立であ るとき、すなわち平行でないベクトル関係の とき、内挿フレームでの動き量が歪んでしま い、出力映像の実際の動きと合わなくなるお それがある。

 また、特許文献2で検出するスクロールする 文字領域は、一般的な映像に比べて速い速度 で動く場合が多い。オブジェクトの動きが速 いほど、フレーム間の変化が大きくなり、動 きベクトルを推定することが困難になる。ス クロールする文字領域は動きが速くてもぼけ ないため、動きベクトルによるフレームレー ト変換が効果的に機能する一方、動きベクト ルの検出に失敗すると、内挿フレームの破綻 が目立ちやすい。すなわち、スクロールする 文字領域は、極めて特殊な領域であり、適応 する動きベクトルの精度を高くする必要があ る。このため、特許文献2のような構成では スクロールする文字領域の検出およびその きベクトルの検出に特化した検出方法が必 である。
 また、特許文献2のような構成では、動きベ クトルの精度を検出するという発想が文字領 域以外の部分の動きベクトルが正確に検出さ れ取得精度が高い場合であっても、当該部分 について線形補間処理をするため、ぼやけた 画像になってしまうおそれがある。

 本発明の目的は、内挿フレームを内挿す フレームレート変換処理を適切に実施可能 フレームレート変換装置、画像処理装置、 示装置、フレームレート変換方法、そのプ グラム、および、そのプログラムを記録し 記録媒体を提供することである。

 本発明のフレームレート変換装置は、所 の入力周波数の入力画像信号に基づく入力 期タイミングで入力されたと見なすことが 能な複数の入力フレームからなる入力映像 、所定の出力周波数の出力画像信号に基づ 出力同期タイミングで出力される前記入力 レームおよび前記入力フレームの間に内挿 れる内挿フレームからなる出力映像にフレ ムレート変換するフレームレート変換装置 あって、前記入力フレームごとに前記入力 レームにおける動きを動きベクトルとして 得するベクトル取得部と、前記内挿フレー が出力される前記出力同期タイミング、お び、この内挿フレームの生成に利用される 記入力フレームの前記入力同期タイミング 間隔を内挿距離として検出する内挿距離検 部と、前記内挿フレームの生成に利用され 前記入力フレームおよびこの入力フレーム 隣接する前記入力フレームのそれぞれに対 する前記動きベクトルの連続性が所定レベ よりも高いか否かを判断するベクトル取得 度判定部と、前記内挿距離に基づいて前記 挿フレームの生成に利用される前記入力フ ームの前記動きベクトルの大きさを調整し 内挿フレームベクトルを設定し、この内挿 レームベクトルに基づく動きに対応する第1 の前記内挿フレームを生成するベクトルフレ ームレート変換処理部と、前記入力同期タイ ミングが前記内挿距離が検出された前記出力 同期タイミングの前後に対応する一対の入力 フレームの線形補間処理を実行することで第 2の前記内挿フレームを生成する加重平均フ ームレート変換処理部と、前記動きベクト の連続性が高いと判断された場合、前記第1 内挿フレームを内挿し、前記連続性が低い 判断された場合、前記第2の内挿フレームを 内挿する内挿制御部と、を具備したことを特 徴とする。

 本発明の画像処理装置は、上述のフレー レート変換装置と、このフレームレート変 装置により前記フレームレートが変換され 前記出力映像を構成する前記入力フレーム 第1の内挿フレーム、および、前記第2の内 フレームのうち、少なくとも一のフレーム おける周縁の少なくとも一部を除く領域を 前記出力同期タイミングで出力させる出力 レームとして抽出する適正映像抽出装置と を具備したことを特徴とする。

 本発明の表示装置は、上述のフレームレ ト変換装置と、このフレームレート変換装 により前記フレームレートが変換された前 出力映像を表示する表示部と、を具備した とを特徴とする。

 本発明の表示装置は、上述の画像処理装 と、この画像処理装置のフレームレート変 装置により前記フレームレートが変換され かつ、前記適正映像抽出装置で抽出された 記出力フレームを含む前記出力映像を表示 る表示部と、を具備したことを特徴とする

 本発明のフレームレート変換方法は、演 手段により、所定の入力周波数の入力画像 号に基づく入力同期タイミングで入力され と見なすことが可能な複数の入力フレーム らなる入力映像を、所定の出力周波数の出 画像信号に基づく出力同期タイミングで出 される前記入力フレームおよび前記入力フ ームの間に内挿される内挿フレームからな 出力映像にフレームレート変換するフレー レート変換方法であって、前記演算手段は 前記入力フレームごとに前記入力フレーム おける動きを動きベクトルとして取得する クトル取得工程と、前記内挿フレームが出 される前記出力同期タイミング、および、 の内挿フレームの生成に利用される前記入 フレームの前記入力同期タイミングの間隔 内挿距離として検出する内挿距離検出工程 、前記内挿フレームの生成に利用される前 入力フレームおよびこの入力フレームに隣 する前記入力フレームのそれぞれに対応す 前記動きベクトルの連続性が所定レベルよ も高いか否かを判断するベクトル取得精度 定工程と、前記内挿距離に基づいて前記内 フレームの生成に利用される前記入力フレ ムの前記動きベクトルの大きさを調整して 挿フレームベクトルを設定し、この内挿フ ームベクトルに基づく動きに対応する第1の 前記内挿フレームを生成するベクトルフレー ムレート変換処理工程と、前記入力同期タイ ミングが前記内挿距離が検出された前記出力 同期タイミングの前後に対応する一対の入力 フレームの線形補間処理を実行することで第 2の前記内挿フレームを生成する加重平均フ ームレート変換処理工程と、前記動きベク ルの連続性が高いと判断された場合、前記 1の内挿フレームを内挿し、前記連続性が低 と判断された場合、前記第2の内挿フレーム を内挿する内挿制御工程と、を実施すること を特徴とする。

 本発明のフレームレート変換プログラム 、上述のフレームレート変換方法を演算手 に実行させることを特徴とする。

 本発明のフレームレート変換プログラム 、演算手段を上述のフレームレート変換装 として機能させることを特徴とする。

 本発明のフレームレート変換プログラム 記録した記録媒体は、上述のフレームレー 変換プログラムが演算手段にて読取可能に 録されたことを特徴とする。

従来のフレームレート変換技術におけ 入力映像検出ベクトルの取得状態が第1の状 態のときのフレームレートの変換状態を示す 模式図である。 前記従来のフレームレート変換技術に ける入力映像検出ベクトルの取得状態が第2 の状態のときのフレームレートの変換状態を 示す模式図である。 前記従来のフレームレート変換技術に ける入力映像検出ベクトルの取得状態が第3 の状態のときのフレームレートの変換状態を 示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る表示装置の 概略構成を示すブロック図である。 前記第1実施形態における入力映像検出 ベクトルの取得状態が第2の状態のときの第1, 第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第1実施形態における入力映像検出 ベクトルの取得状態が第3の状態のときの第1, 第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第1実施形態における入力映像検出 ベクトルの取得状態が第2の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第1実施形態における入力映像検出 ベクトルの取得状態が第3の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第1実施形態における内挿フレーム の生成状態を示す模式図である。 前記第1実施形態における出力フレー の抽出状態を示す模式図である。 前記第1実施形態における出力フレー の他の抽出状態を示す模式図である。 前記第1実施形態における出力フレー の表示状態を示す模式図である。 前記第1実施形態における出力フレー の表示状態を示す模式図である。 前記第1実施形態における出力フレー の表示状態を示す模式図である。 前記第1実施形態における出力フレー の表示状態を示す模式図である。 前記第1実施形態における出力フレー の表示状態を示す模式図である。 前記第1実施形態における出力フレー の表示状態を示す模式図である。 前記第1実施形態における表示装置の 作を示すフローチャートである。 本発明の第2,第3実施形態に係る表示装 置の概略構成を示すブロック図である。 前記第2実施形態におけるベクトル対 ゲインおよび加重平均対応ゲインの設定制 を示す模式図である。 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第4の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第4の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第5の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第5の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第6の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第6の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第4の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第4の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第5の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第5の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第6の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第2実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第6の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第2実施形態における表示装置の 作を示すフローチャートである。 前記第3実施形態におけるベクトル対 ゲインおよび加重平均対応ゲインの設定制 を示す模式図である。 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第4の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第4の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第5の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第5の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第6の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第6の状態のときの第1 ,第2の内挿フレームの生成状態を示す模式図 ある。 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第4の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第4の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第5の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第5の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第6の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 前記第3実施形態における入力映像検 ベクトルの取得状態が第6の状態のときのフ ームレートの変換状態を示す模式図である 本発明の変形例に係る出力フレームの 抽出状態を示す模式図である。 前記変形例における出力フレームの抽 出処理を示すフローチャートである。

符号の説明

 100,200,300…表示装置
 110…表示部
 120,220,320…画像処理装置
 130,230,330…演算手段としてのフレームレー 変換装置
 133…ベクトル取得部
 134…ベクトル取得精度判定部
 135…内挿距離検出部としての内挿距離割合 識部
 136,236…ベクトルフレームレート変換処理部
 137,237…加重平均フレームレート変換処理部
 138,238…内挿制御部
 140…適正映像抽出装置
 234,334…ベクトル取得精度判定部としても機 能するゲイン制御部

[第1実施形態]
 以下、本発明に係る第1実施形態を図面に基 づいて説明する。
 この第1実施形態および後述する第2,第3実施 形態では、本発明のフレームレート変換装置 を備えた表示装置であって、外部から入力さ れる複数の入力フレームからなる入力映像の フレームレートを変換した出力映像を表示す る構成を例示して説明する。
 なお、上述した従来技術と同様の構成につ ては、同一の名称および符号を付し説明を 略または簡略にする。
 図4は、表示装置の概略構成を示すブロック 図である。図5は、入力映像検出ベクトルの 得状態が第2の状態のときの第1,第2の内挿フ ームの生成状態を示す模式図である。図6は 、入力映像検出ベクトルの取得状態が第3の 態のときの第1,第2の内挿フレームの生成状 を示す模式図である。図7は、入力映像検出 クトルの取得状態が第2の状態のときのフレ ームレートの変換状態を示す模式図である。 図8は、入力映像検出ベクトルの取得状態が 3の状態のときのフレームレートの変換状態 示す模式図である。図9は、内挿フレームの 生成状態を示す模式図である。図10は、出力 レームの抽出状態を示す模式図である。図1 1は、出力フレームの他の抽出状態を示す模 図である。図12~図17は、出力フレームの表示 状態を示す模式図である。

 〔表示装置の構成〕
 図4に示すように、表示装置100は、表示部110 と、画像処理装置120と、を備えている。

 表示部110は、画像処理装置120に接続され いる。この表示部110は、画像処理装置120の 御により、フレームレートが変換された出 映像を表示させる。この表示部110としては 例えばPDP(Plasma Display Panel)、液晶パネル、 機EL(Electro Luminescence)パネル、CRT(Cathode-Ray T ube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディス プレイパネルなどが例示できる。

 画像処理装置120は、演算手段としてのフレ ムレート変換装置130と、適正映像抽出装置1 40と、を備えている。
 フレームレート変換装置130は、各種プログ ムから構成された、フレームメモリ131と、 クトル取得部133と、ベクトル取得精度判定 134と、内挿距離検出部としての内挿距離割 認識部135と、ベクトルフレームレート変換 理部136と、加重平均フレームレート変換処 部137と、内挿制御部138と、を備えている。

 フレームメモリ131は、画像信号出力部10 らの画像信号を取得して、この画像信号に づく入力フレームF(例えば、図5参照)を一時 に蓄積し、ベクトル取得部133、ベクトルフ ームレート変換処理部136、および、加重平 フレームレート変換処理部137へ適宜出力す 。

 ベクトル取得部133は、画像信号出力部10 らの画像信号に基づく入力フレームF(a+1)と フレームメモリ131で一時的に蓄積された入 フレームFaと、を取得する。そして、この入 力フレームF(a+1),Faの動きを、第1の動きベク ルとしての入力映像検出ベクトルV(a+1)、お び、第2の動きベクトルとしての図示しない ーカルエリアベクトルとして取得する。

 具体的には、ベクトル取得部133は、入力映 検出ベクトルV(a+1)を取得する場合、入力フ ームF(a+1)の図示しない外縁から所定距離だ 内側の部分以外の部分で構成される1個の動 き検出ブロックを設定する。この動き検出ブ ロックは、複数に分割された複数のローカル エリアから構成されている。つまり、動き検 出ブロックは、第1の数の図示しない画素か なる第1のブロックサイズを有している。
 そして、ベクトル取得部133は、入力フレー F(a+1)ごとに、動き検出ブロックにおける動 、つまり入力フレームF(a+1)のほぼ全体にお る動きを1個の入力映像検出ベクトルV(a+1)と して取得して、ベクトル取得精度判定部134お よびベクトルフレームレート変換処理部136へ 出力する。

 ここで、入力映像検出ベクトルV(a+1)の取得 法としては、例えば特公昭62-62109号公報に 載のような方法(以下、パターンマッチング と称す)や特開昭62-206980号公報に記載のよう な方法(以下、反復勾配法と称す)などが例示 きる。
 すなわち、パターンマッチング法を利用す 場合、入力フレームFaに対して、入力フレ ムF(a+1)の動き検出ブロックと同数の画素を し互いに異なる方向に位置がずれた複数の ロック(以下、過去ブロックと称す)を設定す る。そして、この複数の過去ブロックから動 き検出ブロックと最も相関が高いものを検出 し、この検出した過去ブロックおよび動き検 出ブロックに基づいて、入力映像検出ベクト ルV(a+1)を取得する。
 また、反復勾配法を利用する場合、動き量 検出する際の初期値として、動き検出ブロ クに該当するブロックを含む周辺の複数の 去ブロックにおいてすでに検出されている きベクトルの候補の中から、入力映像検出 クトルV(a+1)の検出用として最適なものを初 変位ベクトルとして選択する。そして、動 検出ブロックの真の入力映像検出ベクトルV (a+1)に近い値から演算を開始することにより 勾配法演算の演算回数を少なくして、真の 力映像検出ベクトルV(a+1)を検出する。

 また、ベクトル取得部133は、各ローカルエ アにおける動きをローカルエリアベクトル して取得して、ベクトル取得精度判定部134 出力する。つまり、第1の数よりも小さい第 2の数の画素からなるローカルエリアにおけ 動きを検出する。
 ここで、ローカルエリアベクトルを取得す 際には、入力映像検出ベクトルV(a+1)の取得 と同様の処理を実施する。なお、ローカル リアベクトルの取得処理として、入力映像 出ベクトルV(a+1)の取得時とは異なる処理を 用してもよい。

 ベクトル取得精度判定部134は、ベクトル取 部133で取得した入力映像検出ベクトルVの取 得精度を判定する。具体的には、ベクトル取 得精度判定部134は、ベクトル取得部133で入力 映像検出ベクトルVを取得できない場合、入 映像検出ベクトルVの連続性がない、すなわ 所定レベルよりも低いと判断する。また、 力映像検出ベクトルVを取得でき、かつ、こ の入力映像検出ベクトルVと一致するローカ エリアベクトルの数が閾値以上の場合、入 映像検出ベクトルVの連続性がある、すなわ 所定レベルよりも高いと判断する。また、 力映像検出ベクトルVと一致するローカルエ リアベクトルの数が閾値未満の場合、入力映 像検出ベクトルVの連続性がないと判断する
 そして、ベクトル取得精度判定部134は、入 映像検出ベクトルVの取得精度が所定レベル よりも高い場合、ベクトルフレームレート変 換処理部136で生成された内挿フレームGcを出 する旨の出力選択信号を内挿制御部138へ出 し、所定レベルよりも低い場合、加重平均 レームレート変換処理部137で生成された第2 の内挿フレームM(以下、適宜、c番目の第2の 挿フレームを第2の内挿フレームMcと称す)を 力する旨の出力選択信号を内挿制御部138へ 力する。

 なお、ベクトル取得精度判定部134にて、以 のようにして、入力映像検出ベクトルVの取 得精度を判断してもよい。
 すなわち、ベクトル取得部133で入力映像検 ベクトルVを取得できない場合、入力映像検 出ベクトルVの連続性がなく取得精度が低い 判断する。また、入力映像検出ベクトルVを 得できた場合、ローカルエリアベクトルの 散を算出する。そして、この分散が閾値以 の場合、入力映像検出ベクトルVの連続性が あり取得精度が高いと判断し、閾値よりも大 きい場合、入力映像検出ベクトルVの連続性 なく取得精度が低いと判断してもよい。

 内挿距離割合認識部135は、同期信号出力 20から入力フレームFの入力垂直同期信号お び出力フレームHの出力垂直同期信号を取得 して、上述した従来のベクトルフレームレー ト変換技術と同様の処理を実施して、内挿距 離に基づく内挿距離割合を算出して認識する 。すなわち、内挿距離割合認識部135は、所定 の出力フレームHの出力同期タイミングとの 隔が最も短くなる入力同期タイミングの入 フレームFを認識し、これらの間隔である内 距離を出力同期タイミングの間隔で除した を、内挿距離割合として算出する。例えば 図5、図7に示すように、入力フレームF5と、 出力フレームH12との間の内挿距離割合を1と 出し、出力フレームH13と、入力フレームF6と の間の内挿距離割合を-0.50と算出する。そし 、内挿距離割合認識部135は、内挿距離割合 ベクトルフレームレート変換処理部136およ 加重平均フレームレート変換処理部137へ出 する。

 ベクトルフレームレート変換処理部136は、 述した従来のベクトルフレームレート変換 術と同様に、図1に示すような処理を実施し て、内挿フレームGc(第1実施形態では、第1の 挿フレームGcと称す)を生成して内挿制御部1 38へ出力する。
 すなわち、内挿距離割合が0の場合、入力フ レームFを、第1の内挿フレームGcとして適用 る。
 また、内挿距離割合が正の値であり、かつ 入力映像検出ベクトルV(a+1)を取得できた場 、入力映像検出ベクトルV(a+1)に、内挿距離 合を乗じて入力映像使用ベクトルJcを求め 。そして、入力フレームFaに対して、オブジ ェクトZが入力映像使用ベクトルJcに対応する 量だけ動いた第1の内挿フレームGcを生成する 。
 さらに、内挿距離割合が負の値であり、か 、入力映像検出ベクトルV(a+1)を取得できた 合、入力フレームF(a+1)に対して、入力映像 用ベクトルJcに基づきオブジェクトZが動い 第1の内挿フレームGcを生成する。

 加重平均フレームレート変換処理部137は、 挿距離割合に基づいて、線形補間処理を実 することで第2の内挿フレームMcを生成する
 具体的には、加重平均フレームレート変換 理部137は、以下の式(1),(2)に内挿距離割合を 代入することで、基準面加重平均重みおよび 対象面加重平均重みを算出する。

 (数1)
  Ik1=((Y1/Y2)-Y3)/(Y1/Y2) … (1)
  Im1=Y3/(Y1/Y2) … (2)
   Ik1:基準面加重平均重み
   Im1:対象面加重平均重み
   Y1:出力垂直同期信号の周波数
   Y2:入力垂直同期信号の周波数
   Y3:内挿距離割合の絶対値

 そして、加重平均フレームレート変換処理 137は、基準面加重平均重みと対象面加重平 重みとに基づいて、入力フレームFaと入力 レームF(a+1)との間に内挿する第2の内挿フレ ムMcを生成する。具体的には、第2の内挿フ ームMcに対応する内挿距離割合が正の値の 合、この第2の内挿フレームMcに対応する基 面フレームが過去の入力フレームFaであると 認識する。
 ここで、図5などにおいて、基準面フレーム が「P」とは、基準面フレームが過去の入力 レームFaに設定されている旨を表し、「U」 は、未来の入力フレームF(a+1)に設定されて る旨を表す。
 そして、加重平均フレームレート変換処理 137は、第2の内挿フレームMcにおける所定の 素の色として、入力フレームFaおよび入力 レームF(a+1)における対応する位置にあるそ ぞれの画素の色を、基準面加重平均重みお び対象面加重平均重みにそれぞれ対応する 合で混ぜた色を適用する。
 また、第2の内挿フレームMcに対応する内挿 離割合が負の値の場合、この第2の内挿フレ ームMcに対応する基準面フレームが未来の入 フレームF(a+1)であると認識して、第2の内挿 フレームMcにおける所定の画素の色として、 力フレームF(a+1)および入力フレームFaにお る対応する位置にあるそれぞれの画素の色 、基準面加重平均重みおよび対象面加重平 重みにそれぞれ対応する割合で混ぜた色を 用する。

 例えば、加重平均フレームレート変換処理 137は、図5および図6に示すように、入力フ ームF6と入力フレームF7との間における入力 レームF6に近い位置に挿入する第2の内挿フ ームM12を生成するときには、入力フレームF 6を第2の内挿フレームM12の基準面フレームと て認識して、第2の内挿フレームM12上のオブ ジェクトZ6の対応位置の色として、オブジェ トZ6の色と、入力フレームF7上の当該対応位 置の色との混合比を0.8:0.2で混ぜた色を適用 る。また、第2の内挿フレームM12におけるオ ジェクトZ7に対応する位置の色として、入 フレームF6上の当該対応位置の色と、オブジ ェクトZ7の色との混合比を0.8:0.2で混ぜた色を 適用する。
 また、入力フレームF7に近い位置に挿入す 第2の内挿フレームM13を生成するときには、 力フレームF7を第2の内挿フレームM13の基準 フレームとして認識して、オブジェクトZ6 対応位置の色として、入力フレームF7上の当 該対応位置の色と、オブジェクトZ6の色と、 混合比を0.6:0.4で混ぜた色を適用し、オブジ ェクトZ7に対応する位置の色として、オブジ クトZ7の色と、入力フレームF6上の当該対応 位置の色との混合比を0.6:0.4で混ぜた色を適 する。
 以上の処理により、図5および図6に示す場 における第2の内挿フレームM12上のオブジェ トZ6の色は、第2の内挿フレームM13よりも濃 なり、第2の内挿フレームM12におけるオブジ ェクトZ7の色は、第2の内挿フレームM13よりも 薄くなる。

 なお、ベクトルフレームレート変換処理 136および加重平均フレームレート変換処理 137は、入力フレームFを新たに取得するごと に、直前に取得した入力フレームFを利用し 第1の内挿フレームGcおよび第2の内挿フレー Mcを生成する。つまり、ベクトルフレーム ート変換処理部136は、第2の内挿フレームM12, M13に対応するタイミングの図示しない第1の 挿フレームGcを生成して出力し、加重平均フ レームレート変換処理部137は、第1の内挿フ ームG10,G11,G14~G17に対応するタイミングの図 しない第2の内挿フレームMcを生成して出力 る。

 内挿制御部138は、ベクトル取得精度判定部1 34からの出力選択信号と、ベクトルフレーム ート変換処理部136からの第1の内挿フレーム Gcと、加重平均フレームレート変換処理部137 らの第2の内挿フレームMcと、を取得する。 して、出力選択信号に基づいて、第1の内挿 フレームGcとおよび第2の内挿フレームMcのう 一方を適正映像抽出装置140へ出力する。
 例えば、図5および図6に示すような場合、 力フレームF5,F7,F9の内挿距離割合が0のため この入力フレームF5,F7,F9を表示部110で表示さ せる出力フレームHとして、適正映像抽出装 140へ出力する。
 また、入力映像検出ベクトルV6,V8,V9の取得 度が高いため、入力フレームF5と入力フレー ムF6との間のタイミング、入力フレームF7と 力フレームF9との間のタイミングに表示させ る出力フレームHとして、第1の内挿フレームG 10,G11,G14~G17を適正映像抽出装置140へ出力する
 さらに、図5および図6に示すような場合、 力映像検出ベクトルV7の取得精度が低い、あ るいは、入力映像検出ベクトルV7を取得でき いないため、入力フレームF6と入力フレー F7との間のタイミングに表示させる出力フレ ームHとして、第2の内挿フレームM12,M13を適正 映像抽出装置140へ出力する。
 そして、この内挿制御部138から出力された 力フレームF5、第1の内挿フレームG10,G11、第 2の内挿フレームM12,M13、入力フレームF7、第1 内挿フレームG14~G17、入力フレームF9は、適 映像抽出装置140で適宜処理されて、図7およ び図8に示すように、出力フレームH11~H21とし 表示部110で表示される。ここで、図7は、図 5に示す入力フレームFが入力された場合の出 フレームHを図示し、図8は、図6に示す入力 レームFが入力された場合の出力フレームH 表している。
 なお、実際には、出力フレームHとして表示 させる第1の内挿フレームGcは、後述するよう に適正映像抽出装置140において一部が必要に 応じて削除されて表示部110で表示されるが、 図7および図8、後述する図27~図32、図41~図46で は、一部が削除されていない状態を図示して いる。

 適正映像抽出装置140は、出力フレームHと して表示させる第1の内挿フレームGcの周縁の 一部を必要に応じて削除して、適正な画像を 表示部110で表示させる。なお、ここでは、24H zで入力される入力フレームF105,F106に基づい 、入力フレームF105に対する内挿距離割合が1 の第1の内挿フレームG110を適正にする場合を 示して説明する。

 ここで、内挿制御部138からは、図9に示す ように、入力フレームF105,F106に基づく第1の 挿フレームG110が生成されて出力される。こ 第1の内挿フレームG110の画像には、入力フ ームF105,F106に基づく入力映像検出ベクトルV1 06を1とした場合、入力フレームF105のオブジ クトZ105A,Z105Bを入力映像検出ベクトルV106に って0.4だけ移動させた位置にオブジェクトZ1 10A,Z110Bが存在している。この第1の内挿フレ ムG110の生成において、第1の内挿フレームG11 0における左端部分および下端部分以外の部 には、入力フレームF105の画像をそのまま用 ることができる。これに対して、左端部分 よび下端部分には、入力フレームF105の画像 を用いることができない。このため、ハッチ ングで図示する左端部分および下端部分は、 入力フレームFを利用せずに生成した代入画 が表示される代入画像表示領域W110となる。 こで、代入画像としては、図9に示すように 、入力フレームF105の左端および下端の色を のまま右側および上側に連続的にコピーす ことで得られる画像や、ここでは図示しな が単に黒色や白色の画像などが例示できる

 そして、適正映像抽出装置140は、図10に すように、第1の内挿フレームG110における代 入画像表示領域W110の全てを除く1点鎖線で囲 れた領域を、つまり第1の内挿フレームG110 おける左端部分および下端部分を除く領域 、出力フレームH112として抽出して表示部110 出力する。なお、図11に示すように、第1の 挿フレームG110における上端、下端、右端、 左端から所定距離だけ内側に入った部分を除 き、かつ、代入画像表示領域W110の一部を含 領域を、出力フレームH112として抽出して表 部110へ出力してもよい。

 適正映像抽出装置140で図10に示すような処 がされると、表示部110では、図12に示すよう に入力フレームF105が出力フレームH111として 示される。また、この次に、図13に示すよ に出力フレームH112が表示される。そして、 要に応じて一部が削除された図示しない3個 の出力フレームHが表示された後に、図14に示 すように、入力フレームF107が出力フレームH1 16として表示される。つまり、出力フレームH 111,H116よりも小さい出力フレームH112は、その 右上端が出力フレームH111,H116の右上端と一致 するように表示される。
 また、適正映像抽出装置140で図11に示すよ な処理がされると、表示部110では、図15、図 16、図17に示すように出力フレームH111,H112,H116 が表示される。つまり、出力フレームH111,H116 よりも小さくかつ代入画像表示領域W110の一 を含む出力フレームH112は、その中心が出力 レームH111,H116の中心と一致するように表示 れる。

 上述したように内挿距離割合認識部135は 所定の出力フレームHの出力同期タイミング との間隔が最も短くなる入力同期タイミング の入力フレームFを認識し、内挿距離割合と て算出している。図9の例では第1の内挿フレ ームG110は過去の入力フレームF105に近いため 入力フレームF105のオブジェクトZ105A,Z105Bに して動き補償処理を実行するため、ハッチ グで図示する左端部分および下端部分は、 力フレームF105の画像を用いることができな い。一方、第1の内挿フレームG110が未来の入 フレームF106に近い場合は、入力フレームF10 6のオブジェクトZ106A,Z106Bに対して動き補償処 理を実行することになる。この場合、入力フ レームF106の画像を用いることができない領 は、図9で考えると、ハッチングで図示する 端部分および下端部分に対向する右端部分 よび上端部分となる。

 このように動きベクトルを用いた動き補 処理により第1の内挿フレームGを作成する 、入力フレームFの画像を用いることができ い領域がフレームの周縁に発生する。この 域の大きさは、検出される動きベクトルの きさにより決まる。しかし、動きベクトル 大きさが大きくなると、つまりオブジェク の速さが速くなると、動きベクトルの検出 難しくなる一方、人間の目も追随すること できなくなる。したがって、人間の目が追 できる範囲まで動きベクトルを検出できる うにすれば充分である。そこで、以下のよ に人間の目が画面の動きに対してどこまで 随できるかを評価した。

 (評価方法)
 50型(対角50インチ)のアスペクト比16:9のPDPに おいて、視聴距離は、NHK(日本放送協会)の推 する視聴距離である画面の縦の長さの3倍に する。画面の大きさが異なっても、16:9のア ペクト比のテレビの画面の縦の長さの3倍に 聴距離を設定すれば、画面上を物体が動い ときの視認角度としては同じになるため、 価結果は画面サイズに左右されることはな 。
 APDC(次世代PDP開発センター)の調査によると 画面の端から端まで平均的速さは5秒である 。これは「ドラマのパンニングが、画面内を 人が歩くスピードなど、テレビ放送の中で移 動する物体の平均的な速度を検討して割り出 している。そこで画面左端から右端まで5秒 移動する速さを基準とし(主観評価5)、この さを速くすることにより人間の目がどこま 追随できるかを10人の被験者により主観評価 してみた。

 用いた映像は、左から右に移動する自然画 上から下に移動する自然画である。また、 体が1画面の横方向または縦方向に移動する 時間が5秒のときの画面を基準画面とした。
 そして、物体の動きに充分追随できる状態 評価5とした。
 また、集中しないと物体の動きに追随でき いこともあるが、集中すれば画面端部の物 の動きにも追随できる状態を評価4とした。
 さらに、集中しても画面端部の動きには追 できないが、画面中央部の物体の動きには 随できる状態を評価3とした。ここで、画面 端部とは、画面の横の長さまたは縦の長さの 5%の上下左右の周縁部を言う。
 また、画面中央部の物体の動きにも追随で ない状態を評価2とした。
 つまり、被験者10人全員が画面中央部の物 の動きにも追随できない状態では、評価の 均値は2になる。10人のうち1人でも物体の動 に追随できる状態では、評価の平均値は、2 より大きくなる。
 そして、物体が左から右に移動する画面に ける10人の被験者の評価結果の平均値を、 1および表2に示した。また、物体が上から下 に移動する画面における10人の被験者の評価 果の平均値を、表3および表4に示した。

 (評価結果)
 人間の目は左右の移動の方が追随しやすい 、表1~表4のように、左から右に移動する自 画と上から下に移動する自然画の評価結果 ほぼ同じであった。
 現在の日本におけるテレビ放送は、NTSC(Natio nal Television Standards Committee)方式で1秒間に60 ィールドの画面が送信されるので、これか 信号処理により60フレームを再現できる。 たがって、5秒間では300フレームとなり、1フ レームでは物体は画面の横の長さの100/300=0.33 %移動することになる。
 人間の目が追随できる限界として2つの指標 を考えた。第1の指標は、被験者10人の評価が 評価2、すなわち被験者10人全員が画面中央部 の物体の動きにも追随できなくなる状態であ る(物体の動きに追随できる人が10人に1人は る状態から、誰も追随できなくなる境界の 態)。第2の指標は、被験者10人の評価の平均 評価3、すなわち平均的に画面中央部の物体 の動きに追随できる状態である。
 表1~表4の結果から、第1の指標の状態は、フ レーム間の移動量が1フレームの横の長さま は縦の長さの10%、第2の指標の状態は、フレ ム間の移動量が1フレームの横の長さまたは 縦の長さの5%となった。すなわち、第1の指標 に基づいて考えると、フレーム間の移動量の 最大値は1フレームの横の長さまたは縦の長 の10%、第2の指標に基づいて考えると、フレ ム間の移動量の最大値は1フレームの横の長 さまたは縦の長さの5%となった。移動量がこ を超える場合は視聴者が物体の動きに追随 きないので、そのような範囲まで考慮する 要はないという意味である。

 上述したように内挿距離割合認識部135は、 定の出力フレームHの出力同期タイミングと の間隔が最も短くなる入力同期タイミングの 入力フレームFのオブジェクトに対して動き 償処理を実行するため、入力フレームFの画 を用いることができない領域は、上述の最 値のさらに1/2となる。
 すなわち、前記第1の指標を用いると、10人 1人は物体の動きに追随できる限界の状態に おいて、1フレームの横の長さまたは縦の長 に対する1フレームの移動範囲の最大値を対 させると、入力フレームFの画像を用いるこ とができない領域は各フレームの上下左右の 周縁領域であり、それぞれの幅は1フレーム 横の長さまたは縦の長さの5%となる。
 同様に、前記第2の指標を用いると、10人の 均が画面中央の物体の動きに追随できる限 において、1フレームの横の長さまたは縦の 長さに対する1フレームの移動範囲の最大値 対応させると、入力フレームFの画像を用い ことができない領域は各フレームの上下左 の周縁領域であり、それぞれの幅は1フレー ムの横の長さまたは縦の長さの2.5%となる。 の値は2つの入力フレームFから内挿距離が等 しい位置に第1の内挿フレームGを作成した場 である。垂直周波数60Hzの入力フレームFか 垂直周波数120Hzのフレームにフレーム変換す るときはこれに該当する。
 適正映像抽出装置140は、前記入力フレームF の画像を用いることができない領域、すなわ ちフレームの上下左右の周縁領域であり、そ れぞれ1フレームの横の長さ、縦の長さの最 5%または最大2.5%の領域を除く領域を出力フ ームHとして抽出して表示部110へ出力する。

 図5~図8のように垂直周波数24Hzの入力フレー ムFから垂直周波数60Hzの出力フレームHにフレ ーム変換するときは、隣接する入力フレーム F間の距離に対して2:3または3:2の位置に第1の 挿フレームGは作成されるため、入力フレー ムFの画像を用いることができない領域は上 の第1の指標では1フレームの横の長さまたは 縦の長さに対する1フレームの移動範囲の最 値10%の0.4倍の4%、第2の指標では1フレームの の長さまたは縦の長さに対する1フレームの 移動範囲の最大値5%の0.4倍の2%となる。
 適正映像抽出装置140は、前記入力フレームF の画像を用いることができない領域、すなわ ちフレームの上下左右の周縁領域であり、そ れぞれ1フレームの横の長さ、縦の長さの最 4%または最大2%の領域を除く領域を出力フレ ムHとして抽出して表示部110へ出力する。

 このように本願の画像処理装置は、入力映 信号のフレーム間に動き補償処理を施した 像信号を内挿することにより、前記画像信 のフレーム数を変換するフレームレート変 装置と、このフレームレート変換装置によ 前記フレーム数が変換された出力映像信号 フレームにおける周縁の少なくとも一部の 域を除いたフレームの前記映像出力信号を 出する適正映像抽出装置と、を具備したこ を特徴とする。このように処理することに り、スクロール時などにおいて動き補償処 により新規に作成された映像信号の適切で い領域を削除することができるので、違和 のないフレーム変換された映像を作成する とができる。
 前記画像処理装置において、前記適正映像 出装置は、前記動き補償処理により検出さ る動きの大きさが所定レベルより大きい場 、前記除く領域の大きさを、前記動き補償 理により検出される動きの大きさが所定レ ル以下の場合の前記除く領域の大きさ以上 設定した前記出力映像信号を抽出すること できる。

 さらに、入力映像信号の隣接する2つのフレ ームを過去のフレーム、未来のフレームとし て、この2つのフレームによって得られる動 ベクトルと前記過去のフレームを用いてこ 2つのフレーム間に動き補償処理を施した内 フレームを作成するとき、前記動き補償処 により検出される動きが右の動き成分を有 るとき、フレームの左側の周縁領域を除き かつ前記除く領域の幅は前記右の動き成分 大きさが所定値より大きいとき、前記右の き成分の大きさが所定レベル以下の場合の 記除く領域の幅以上に設定することが好ま い。
 また、この2つのフレームによって得られる 動きベクトルと前記未来のフレームを用いて この2つのフレーム間に動き補償処理を施し 内挿フレームを作成するとき、前記動き補 処理により検出される動きが右の動き成分 有するとき、フレームの右側の周縁領域を き、かつ前記除く領域の幅は前記右の動き 分の大きさが所定値より大きいとき、前記 の動き成分の大きさが所定レベル以下の場 の前記除く領域の幅以上に設定することが ましい。
 同様に、入力映像信号の隣接する2つのフレ ームを過去のフレーム、未来のフレームとし て、この2つのフレームによって得られる動 ベクトルと前記過去のフレームを用いてこ 2つのフレーム間に動き補償処理を施した内 フレームを作成するとき、前記動き補償処 により検出される動きが上の動き成分を有 るとき、フレームの下側の周縁領域を除き かつ前記除く領域の幅は前記上の動き成分 大きさが所定値より大きいとき、前記上の き成分の大きさが所定レベル以下の場合の 記除く領域の幅以上に設定することが好ま い。
 また、この2つのフレームによって得られる 動きベクトルと前記未来のフレームを用いて この2つのフレーム間に動き補償処理を施し 内挿フレームを作成するとき、前記動き補 処理により検出される動きが上の動き成分 有するとき、フレームの上側の周縁領域を き、かつ前記除く領域の幅は前記上の動き 分の大きさが所定値より大きいとき、前記 の動き成分の大きさが所定レベル以下の場 の前記除く領域の幅以上に設定することが ましい。

 しかし、上述したように、前記動き補償処 により検出される動きの大きさは、人間の が追随できる範囲を最大とし、それより大 な動きには追随する必要はない。すなわち 画面中央部の物体の移動に少なくとも10人 1人が追随できる範囲の動きを考慮すると、 記画像処理装置は、前記除く領域は前記出 映像信号のフレームにおける横に並列され 画素数の数の最大5%以下、かつ前記フレー の左または右の周縁であることが好ましい
 また、前記除く領域は前記出力映像信号の レームにおける縦に並列される画素数の数 最大5%以下、かつ前記フレームの上または の周縁であることが好ましい。
 また、画面中央部の物体の移動に平均的に 随できる範囲の動きを考慮すると、前記画 処理装置は、前記除く領域は前記出力映像 号のフレームにおける横に並列される画素 の数の最大2.5%以下、かつ前記フレームの左 または右の周縁であることが好ましい。
 また、前記除く領域は前記出力映像信号の レームにおける縦に並列される画素数の数 最大2.5%以下、かつ前記フレームの上または 下の周縁であることが好ましい。
 なお、上述のように適正映像抽出装置によ 、出力映像信号のフレームにおける周縁の なくとも一部の領域を除く前記映像出力信 を抽出する替わりに、フレームの周縁領域 は線形補間処理を用いることもできる。し し、1画面の中に動きベクトルによる動き補 償処理と線形補間処理が混在すると、少なく とも互いに隣接する領域の一方の領域で動き 補償処理、他方の領域で線形補間処理が施さ れると、その隣接する領域の映像信号の連続 性が悪化するという問題が生じる。そこで、 動き補償処理と線形補間処理によって作成さ れた映像信号をαブレンドし、そのブレンド 合を1フレームの中で徐々に変えることによ りフレームの周縁領域では線形補間処理、フ レームの中央領域では動き補償処理、周縁領 域と中央領域の間では動き補償処理と線形補 間処理によって作成された映像信号のαブレ ドとし、さらにαブレンドのブレンド割合 空間的に徐々に変化させることにより隣接 る領域の映像信号の連続性を確保すること できる。

 〔表示装置の動作〕
 次に、表示装置100の動作を説明する。
 図18は、表示装置の動作を示すフローチャ トである。

 表示装置100のフレームレート変換装置130は 画像信号出力部10からの画像信号と、同期 号出力部20からの入力垂直同期信号および出 力垂直同期信号と、を取得すると、図18に示 ように、入力映像検出ベクトルVおよびロー カルエリアベクトルを取得する(ステップS1) この後、入力垂直同期信号および出力垂直 期信号などに基づいて、内挿距離割合を認 する(ステップS2)。そして、入力映像検出ベ トルVの取得精度を判定する(ステップS3)。
 この後、フレームレート変換装置130は、ベ トルフレームレート変換処理により第1の内 挿フレームGcを生成し(ステップS4)、加重平均 フレームレート変換処理により第2の内挿フ ームMcを生成する(ステップS5)。そして、フ ームレート変換装置130は、入力映像検出ベ トルVの取得精度が所定レベルよりも高いか かを判断する(ステップS6)。このステップS6 おいて、高いと判断した場合、第1の内挿フ レームGcを適正映像抽出装置140へ出力し(ステ ップS7)、低いと判断した場合、第2の内挿フ ームMcを出力する(ステップS8)。
 上述の処理により、図2、図3に示すような 力映像検出ベクトルVの取得状態が第2,第3の 態の場合における出力映像は、図7、図8に すようになる。

 すなわち、図7および図8に示すように、 力フレームH14として、入力フレームF6,F7のオ ブジェクトZ6,Z7が位置を変えずに存在し、か 、オブジェクトZ6の色がオブジェクトZ7より も濃い第2の内挿フレームM12を適用した出力 像となる。また、出力フレームH15として、 力フレームF6,F7のオブジェクトZ6,Z7が位置を えずに存在し、かつ、オブジェクトZ7の色 オブジェクトZ6よりも濃い第2の内挿フレー M13を適用した出力映像となる。つまり、図7 よび図8に示すように、ベクトルフレームレ ート変換により生成された出力フレームH11~H1 3、および、出力フレームH16~H21の間に、加重 均フレームレート変換により生成された出 フレームH14,H15が表示される。この出力フレ ームH14,H15は、オブジェクトZ6,Z7の位置がベク トル対応線Tに沿わないが、オブジェクトZ6の 色が徐々に薄くなりオブジェクトZ6が消える ともに、オブジェクトZ7の色が徐々に濃く ってオブジェクトZ7が現れる映像となり、図 2および図3の場合と比べて、スムースな映像 なる。

 この後、表示装置100の適正映像抽出装置1 40は、フレームレート変換装置130から第1の内 挿フレームGcや第2の内挿フレームMcを取得す と、第1の内挿フレームGcから出力フレームH を必要に応じて抽出する、つまり適正映像を 抽出する(ステップS9)。そして、表示装置100 表示部110は、出力フレームHに基づく映像を 示させる(ステップS10)。

 〔第1実施形態の作用効果〕
 上述したように、上記第1実施形態では、以 下のような作用効果を奏することができる。

 (1)表示装置100のフレームレート変換装置130 、入力フレームFごとに動きを検出して、入 力映像検出ベクトルVとして取得する。さら 、所定の出力フレームHの出力同期タイミン および所定の入力フレームFの入力同期タイ ミングの間隔である内挿距離を、出力同期タ イミングの間隔で除して内挿距離割合を算出 する。そして、この内挿距離割合と、入力映 像検出ベクトルVと、を乗じることにより入 映像使用ベクトルJを設定し、この入力映像 用ベクトルJに基づく動き量の第1の内挿フ ームGを生成する。また、上述の式(1)、(2)に づいて基準面加重平均重みおよび対象面加 平均重みを算出し、入力フレームFaおよび 力フレームF(a+1)における対応する位置にあ それぞれの画素の色を、基準面加重平均重 および対象面加重平均重みにそれぞれ対応 る割合で混ぜた色に設定した第2の内挿フレ ムMを生成する。そして、入力映像検出ベク トルVの取得精度が高い場合に、第1の内挿フ ームGを出力し、低い場合に、第2の内挿フ ームMを出力する。
 このため、図7に示すように、図2における ブジェクトZ6またはオブジェクトZ7のみが表 された非スムース領域に、入力フレームF6,F 7のオブジェクトZ6,Z7の両方が位置を変えずに 存在し、かつ、オブジェクトZ6の色がオブジ クトZ7よりも濃い第2の内挿フレームM12と、 ブジェクトZ7の色がオブジェクトZ6よりも濃 い第2の内挿フレームM13とを表示させること できる。また、図8に示すように、図3におけ る映像破綻領域に、上述の第2の内挿フレー M12,M13を表示させることができる。したがっ 、図2および図3に示すような従来の構成と べて、オブジェクトZの動きを滑らかにする とができ、自然な出力映像を表示させるこ ができる。また、入力映像検出ベクトルVの 取得精度が高い場合には、第1の内挿フレー Gを出力するので、入力映像検出ベクトルVの 取得精度にかかわらず第2の内挿フレームMを 力する従来の構成と比べて、オブジェクトZ の動きを滑らかにすることができる。

 (2)所定の出力フレームHの出力同期タイミン グとの間隔が最も短くなる入力同期タイミン グの入力フレームFを認識し、これらの間隔 ある内挿距離に基づいて、内挿距離割合を 出する。つまり、例えば、図5に示すように 出力フレームH18に対応する第1の内挿フレー ムG15を生成する際に、入力フレームF7ではな 入力フレームF8に基づいて内挿距離割合を 出する。
 このため、例えば第1の内挿フレームG15を生 成する際に、入力フレームF7に対応する内挿 離割合に基づく入力映像使用ベクトルJ15を 用する場合と比べて、入力映像使用ベクト J15のサイズを小さくできる。つまり、入力 レームF8に対するオブジェクトZ15の動き量 小さくすることができる。したがって、第1 内挿フレームG15生成時の処理負荷を低減で る。

 (3)入力フレームFのほぼ全体における動きを 1個の入力映像検出ベクトルVとして取得する ともに、入力フレームFを複数に分割して得 られるローカルエリアごとの動きをローカル エリアベクトルとして取得する。そして、入 力映像検出ベクトルVに一致するローカルエ アベクトルの数が閾値以上の場合に、入力 像検出ベクトルVの連続性があると判断する
 このため、入力映像検出ベクトルVに一致す るローカルエリアベクトルの数を認識するだ けの単純な演算により、入力映像検出ベクト ルVの連続性を判断でき、第1の内挿フレームG 生成時の処理負荷をさらに低減できる。

 (4)適正映像抽出装置140は、第1の内挿フレー ムGにおける周縁の少なくとも一部を除く領 を出力フレームHとして抽出し、この出力フ ームHを表示部110で表示させている。
 このため、第1の内挿フレームGに設けられ しまう代入画像表示領域Wの表示を無くした 、表示量を最小限に抑えることができ、自 な出力映像を表示させることができる。

[第2実施形態]
 次に、本発明に係る第2実施形態を図面に基 づいて説明する。
 なお、第1実施形態と同一の構成については 、同一の名称および符号を付し説明を省略ま たは簡略にする。
 図19は、表示装置の概略構成を示すブロッ 図である。図20は、ベクトル対応ゲインおよ び加重平均対応ゲインの設定制御を示す模式 図である。図21および図22は、入力映像検出 クトルの取得状態が第4の状態のときの第1, 2の内挿フレームの生成状態を示す模式図で る。図23および図24は、入力映像検出ベクト ルの取得状態が第5の状態のときの第1,第2の 挿フレームの生成状態を示す模式図である 図25および図26は、入力映像検出ベクトルの 得状態が第6の状態のときの第1,第2の内挿フ レームの生成状態を示す模式図である。図27 よび図28は、入力映像検出ベクトルの取得 態が第4の状態のときのフレームレートの変 状態を示す模式図である。図29および図30は 、入力映像検出ベクトルの取得状態が第5の 態のときのフレームレートの変換状態を示 模式図である。図31および図32は、入力映像 出ベクトルの取得状態が第6の状態のときの フレームレートの変換状態を示す模式図であ る。

 〔表示装置の構成〕
 図19に示すように、表示装置200は、表示部11 0と、画像処理装置220と、を備えている。ま 、画像処理装置220は、演算手段としてのフ ームレート変換装置230と、適正映像抽出装 140と、を備えている。さらに、フレームレ ト変換装置230は、各種プログラムから構成 れた、フレームメモリ131と、ベクトル取得 133と、ベクトル取得精度判定部としても機 するゲイン制御部234と、内挿距離割合認識 135と、ベクトルフレームレート変換処理部23 6と、加重平均フレームレート変換処理部237 、内挿制御部238と、を備えている。

 ゲイン制御部234は、ベクトル取得部133で取 した入力映像検出ベクトルVの連続性に基づ いて、図20に示すように、あらかじめ0に設定 されたベクトル対応ゲインと、1に設定され 加重平均対応ゲインとを、0以上、1以下の範 囲で0.25ずつ増減させる。また、この増減の 、ベクトル対応ゲインと、加重平均対応ゲ ンとのうち少なくとも一方は、必ず0になる うに増減させる。
 なお、ベクトル対応ゲインおよび加重平均 応ゲインの初期設定値としては、1に限らず 0あるいは0.5などとしてもよい。また、ベク ル対応ゲインや加重平均対応ゲインの増減 としては、0.25に限らず0.1や0.5などとしても い。そして、増やす量と、減らす量と、が なる状態で増減させてもよい。さらに、ベ トル対応ゲインと加重平均対応ゲインとで 増減量を異ならせてもよい。

 具体的には、ゲイン制御部234は、第1実施形 態のベクトル取得精度判定部134と同様の処理 により、入力映像検出ベクトルVの取得精度 判定する。そして、取得精度が高い場合、 重平均対応ゲインを減らせるか否かを判断 る。そして、加重平均対応ゲインが0よりも きいため減らせると判断した場合、加重平 対応ゲインを0.25だけ減らす。一方、加重平 均対応ゲインが0であるため減らせないと判 した場合、1個の出力フレームH分だけベクト ル対応ゲインおよび加重平均対応ゲインが0 なる状態を維持した後に、ベクトル対応ゲ ンを0.25だけ増やす。
 また、ゲイン制御部234は、取得精度が低い 合、ベクトル対応ゲインを減らせるか否か 判断し、ベクトル対応ゲインが0よりも大き いため減らせると判断した場合、ベクトル対 応ゲインを0.25だけ減らし、0であるため減ら ないと判断した場合、1個の出力フレームH だけベクトル対応ゲインおよび加重平均対 ゲインが0となる状態を維持した後に、加重 均対応ゲインを0.25だけ増やす。
 なお、ベクトル対応ゲインまたは加重平均 応ゲインが1のときに、これらを増やすと判 断した場合、1の状態を維持する。
 そして、ゲイン制御部234は、ベクトル対応 インをベクトルフレームレート変換処理部2 36へ出力し、加重平均対応ゲインを加重平均 レームレート変換処理部237へ出力する。

 また、ゲイン制御部234は、入力映像検出 クトルVの取得精度が所定レベルよりも低い 状態から高い状態へ移行することで、加重平 均対応ゲインが0になったとき、ベクトルフ ームレート変換処理部236で生成された第1の 挿フレームL(以下、適宜、c番目の第1の内挿 フレームを第1の内挿フレームLcと称す)を出 する旨の出力選択信号を内挿制御部238へ出 する。一方、取得精度が所定レベルよりも い状態から低い状態へ移行することで、加 平均対応ゲインが0よりも大きくなったとき 加重平均フレームレート変換処理部237で生 された第2の内挿フレームMcを出力する旨の 力選択信号を内挿制御部238へ出力する。

 ベクトルフレームレート変換処理部236は、 挿距離割合とベクトル対応ゲインとを乗じ 、第1のゲインを求める。そして、入力映像 検出ベクトルV(a+1)に、第1のゲインを乗じて 力映像使用ベクトルKc(cは自然数)を設定する 。例えば、図21に示すように、出力フレームH 19(図27参照)に対応する第1のゲインが0.25の場 、この0.25と、入力映像検出ベクトルV9と、 乗じて、入力映像使用ベクトルK19を設定す 。
 ここで、第1実施形態では、内挿距離割合の 0.5に入力映像検出ベクトルV9を乗じることに り、入力映像使用ベクトルK19よりも大きい 力映像使用ベクトルJ19を設定していた。
 つまり、第1実施形態では、内挿距離割合に 基づいて、入力映像検出ベクトルV(a+1)の大き さを調整した入力映像使用ベクトルJcを設定 ていたのに対し、この第2実施形態および後 述する第3実施形態では、内挿距離割合およ ベクトル対応ゲインに基づいて、入力映像 出ベクトルV(a+1)の大きさを調整した入力映 使用ベクトルKcを設定する。

 そして、ベクトルフレームレート変換処理 236は、入力映像使用ベクトルKcに基づきオ ジェクトZが動いた第1の内挿フレームLcを生 する。例えば、図21に示すように、入力映 使用ベクトルK19に基づき入力フレームF8のオ ブジェクトZ8が動いた第1の内挿フレームL19を 生成する。
 ここで、第1実施形態では、入力映像使用ベ クトルK19よりも大きい入力映像使用ベクトル J19に対応してオブジェクトZ8が動いた第1の内 挿フレームG19を生成していた。これにより、 第1の内挿フレームL19におけるオブジェクトZ1 9の位置は、第1の内挿フレームG19での位置よ も入力フレームF8での位置に近くなる。
 そして、ベクトルフレームレート変換処理 236は、この生成した第1の内挿フレームLcを 挿制御部238へ出力する。
 また、入力映像使用ベクトルKcの大きさが0 場合、出力フレームHの出力同期タイミング と入力同期タイミングが最も近い入力フレー ムFを、第1の内挿フレームLcとして内挿制御 238へ出力する。

 加重平均フレームレート変換処理部237は、 重平均対応ゲインに基づいて、第2の内挿フ レームMcを生成する。
 具体的には、加重平均フレームレート変換 理部237は、内挿距離割合の絶対値と加重平 対応ゲインとを乗じることで第2のゲインを 算出する。そして、この第2のゲインを以下 式(3),(4)に代入することで、基準面加重平均 みおよび対象面加重平均重みを算出する。

 (数2)
  Ik2=((Y1/Y2)-Y4)/(Y1/Y2) … (3)
  Im2=Y4/(Y1/Y2) … (4)
   Ik2:基準面加重平均重み
   Im2:対象面加重平均重み
   Y1:出力垂直同期信号の周波数
   Y2:入力垂直同期信号の周波数
   Y4:第2のゲイン

 そして、加重平均フレームレート変換処理 237は、第1実施形態の加重平均フレームレー ト変換処理部237と同様の処理を実施して、第 2の内挿フレームMcを生成する。すなわち、内 挿距離割合が正の値の場合、基準面加重平均 重みと対象面加重平均重みとに基づく混合比 で入力フレームFaおよび入力フレームF(a+1)に ける画素の色を混ぜた画像を、第2の内挿フ レームMcとして生成し、負の値の場合、基準 加重平均重みと対象面加重平均重みとに基 く混合比で入力フレームF(a+1)および入力フ ームFaにおける画素の色を混ぜた画像を、 2の内挿フレームMcとして生成する。
 例えば、図21に示すように、出力フレームH1 4(図27参照)に対応する第2のゲインが0.375の場 、この値を式(3)、(4)に代入すると、基準面 重平均重みが0.85で、対象面加重平均重みが 0.15となる。
 ここで、第1実施形態では、内挿距離割合の 0.5のみを各加重平均重みの算出に利用してお り、図5に示すように、基準面加重平均重み 0.80で、対象面加重平均重みが0.20となる。こ れにより、図21に示す第2の内挿フレームM16上 のオブジェクトZ6の色は、図5に示す第2の内 フレームM12上のオブジェクトZ6の色よりも、 入力フレームF6上のオブジェクトZ6の色に近 なる。

 なお、ベクトルフレームレート変換処理 236および加重平均フレームレート変換処理 237は、入力フレームFを新たに取得するごと に、直前に取得した入力フレームFを利用し 第1の内挿フレームLcおよび第2の内挿フレー Mcを生成する。

 内挿制御部238は、ゲイン制御部234からの出 選択信号に基づいて、ベクトルフレームレ ト変換処理部236からの第1の内挿フレームLc 、加重平均フレームレート変換処理部237か の第2の内挿フレームMcとのうち一方を適正 像抽出装置140へ出力する。
 例えば、図21、図22に示すような入力映像検 出ベクトルVの取得状態が第4の状態のとき、 23、図24に示すような第5の状態のとき、図25 、図26に示すような第6の状態のとき、入力フ レームF5,F7,F9,F11,F13の内挿距離割合が0のため この入力フレームF5,F7,F9,F11,F13を適正映像抽 出装置140へ出力する。さらに、ベクトル対応 ゲインおよび加重平均対応ゲインの両方が0 場合、内挿距離割合が小さい入力フレームF 適正映像抽出装置140へ出力する。

 また、図21、図22に示すような場合、入力フ レームF5と入力フレームF7との間のタイミン では、ベクトル対応ゲインが0であるため、 のタイミングで表示させる出力フレームHと して、第2の内挿フレームM14~M17を適正映像抽 装置140へ出力する。さらに、入力フレームF 7と入力フレームF13との間のタイミングでは 加重平均対応ゲインが0であるため、第1の内 挿フレームL18~L28を適正映像抽出装置140へ出 する。
 また、図23、図24に示すような場合、入力フ レームF5と入力フレームF7との間のタイミン では、加重平均対応ゲインが0であるため、 1の内挿フレームL14~L17を適正映像抽出装置14 0へ出力する。さらに、入力フレームF7と入力 フレームF13との間のタイミングでは、ベクト ル対応ゲインが0であるため、第2の内挿フレ ムM18~M28を適正映像抽出装置140へ出力する。
 さらに、図25、図26に示すような場合、入力 フレームF5と入力フレームF6との間のタイミ グでは、加重平均対応ゲインが0であるため 第1の内挿フレームL14,L15を適正映像抽出装 140へ出力する。また、入力フレームF6と入力 フレームF7との間のタイミングでは、加重平 対応ゲインが0であるが、入力映像検出ベク トルV7を取得できていない。このため、第1の 内挿フレームLを生成することができず、入 フレームF6,F7を適正映像抽出装置140へ出力す る。さらに、入力フレームF7と入力フレームF 13との間のタイミングでは、ベクトル対応ゲ ンが0であるため、第2の内挿フレームM18~M28 適正映像抽出装置140へ出力する。

 そして、この内挿制御部238から出力され 入力フレームF、第1の内挿フレームLc、第2 内挿フレームMcは、適正映像抽出装置140で適 宜処理されて、図27~図32に示すように、出力 レームH11~H31として表示部110で表示される。 ここで、図27~図32は、図21~図26にそれぞれ対 しており、図27および図28は、入力映像検出 クトルVの取得状態が第4の状態のとき、図29 および図30は、第5の状態のとき、図31および 32は、第6の状態のときにおける出力フレー を図示している。

 適正映像抽出装置140は、第1の内挿フレー ムLcの周縁の一部を必要に応じて削除して、 正な画像を表示部110で表示させる。

 〔表示装置の動作〕
 次に、表示装置200の動作を説明する。
 図33は、表示装置の動作を示すフローチャ トである。

 表示装置200のフレームレート変換装置230は 図33に示すように、ステップS1,S2の処理をす ると、ベクトル対応ゲインおよび加重平均対 応ゲインの設定処理を実施する(ステップS21) そして、フレームレート変換装置230は、ベ トル対応ゲインの設定に基づく第1の内挿フ レームLcを生成し(ステップS22)、加重平均対 ゲインの設定に基づく加重平均フレームレ ト変換処理により第2の内挿フレームMcを生 する(ステップS23)。
 そして、フレームレート変換装置230は、ベ トル対応ゲインおよび加重平均対応ゲイン 設定に応じて、入力フレームF、第1の内挿 レームLc、第2の内挿フレームMcのうちのいず れかを出力する(ステップS24)。この後、表示 置200は、ステップS9,S10の処理をする。

 そして、上述の処理により、入力映像検出 クトルVの取得状態が第3の状態の場合にお る図3や図8に示すような出力映像は、図29に すように改善される。
 すなわち、図29に示すように、出力フレー H14,H15として、入力フレームF6,F7に対するオ ジェクトZ16,Z17の動き量が、図3に示すような 第1の内挿フレームG12,G13や図8に示すような第 2の内挿フレームM12,M13よりも小さい第1の内挿 フレームL16,L17を適用した出力映像となる。 まり、出力フレームH11~H13および出力フレー H18~H21の間に、出力フレームH14,H15を含み、 ブジェクトZ16,Z17の位置がベクトル対応線Tに 沿わないがベクトル対応線Tからのずれが図3 図8の場合よりも小さい改善領域が設けられ た出力映像となる。

 また、図27に示すように、出力フレームH1 4~H20として、第2の内挿フレームM16,M17、入力 レームF7,F7、第1の内挿フレームL18~L20が表示 れ、図31に示すように、出力フレームH14~H20 して、入力フレームF6,F7,F7,F7、第2の内挿フ ームM18~M20が表示され、従来の第1の内挿フ ームGcなどを表示させる構成と比べて、スム ースな出力映像となる。

 〔第2実施形態の作用効果〕
 上述したように、上記第2実施形態では、第 1実施形態の(1)~(4)と同様の作用効果に加え、 下のような作用効果を奏することができる

 (5)表示装置200のフレームレート変換装置230 、入力映像検出ベクトルVの連続性がありか つ加重平均対応ゲインが0の場合にベクトル 応ゲインを増やし、連続性がありかつ加重 均対応ゲインが0でない場合に加重平均対応 インを減らし、連続性がなくかつベクトル 応ゲインが0の場合に加重平均対応ゲインを 増やし、連続性がなくかつベクトル対応ゲイ ンが0でない場合にベクトル対応ゲインを減 す処理をする。そして、内挿距離割合と、 力映像検出ベクトルVと、ベクトル対応ゲイ と、を乗じることにより入力映像使用ベク ルKを設定し、この入力映像使用ベクトルK 基づく動き量の第1の内挿フレームLを生成す る。さらに、フレームレート変換装置230は、 加重平均対応ゲインを反映させた基準面加重 平均重みおよび対象面加重平均重みを算出し 、この基準面加重平均重みおよび対象面加重 平均重みに基づく第2の内挿フレームMを生成 る。そして、ベクトル対応ゲインが0の場合 に第2の内挿フレームMを表示させ、加重平均 応ゲインが0の場合に第1の内挿フレームLを 示させる。
 このため、図29に示すように、オブジェク Z16,Z17の位置がベクトル対応線Tに沿わないが ベクトル対応線Tからのずれが図3や図8に示す 場合よりも小さい第1の内挿フレームL16,L17を 示させることができる。
 したがって、図3や図8に示すような従来の 成と比べて、実際の映像の動きの誤差を小 くすることができ、映像の破綻が抑制され 出力映像を表示させることができる。

 (6)フレームレート変換装置230は、ベクトル 応ゲインおよび加重平均対応ゲインの両方 0となった場合、この0となった状態を1個の 力フレームH分だけ維持した後に、ベクトル 対応ゲインまたは加重平均対応ゲインを増加 させる。
 このため、図27~図32に示すように、加重平 フレームレート変換からベクトルフレーム ート変換に切り替わる際に、あるいは、こ 逆のパターンで切り替わる際に、入力フレ ムFを出力フレームHとして表示させることで 、切り替わり時の出力映像の動きの差を小さ くでき、自然な出力映像に近づけることがで きる。

[第3実施形態]
 次に、本発明に係る第3実施形態を図面に基 づいて説明する。
 なお、第1,第2実施形態と同一の構成につい は、同一の名称および符号を付し説明を省 または簡略にする。また、表示装置の動作 ついては、第2実施形態と同様なので説明を 省略する。
 図34は、ベクトル対応ゲインおよび加重平 対応ゲインの設定制御を示す模式図である 図35および図36は、入力映像検出ベクトルの 得状態が第4の状態のときの第1,第2の内挿フ レームの生成状態を示す模式図である。図37 よび図38は、入力映像検出ベクトルの取得 態が第5の状態のときの第1,第2の内挿フレー の生成状態を示す模式図である。図39およ 図40は、入力映像検出ベクトルの取得状態が 第6の状態のときの第1,第2の内挿フレームの 成状態を示す模式図である。図41および図42 、入力映像検出ベクトルの取得状態が第4の 状態のときのフレームレートの変換状態を示 す模式図である。図43および図44は、入力映 検出ベクトルの取得状態が第5の状態のとき フレームレートの変換状態を示す模式図で る。図45および図46は、入力映像検出ベクト ルの取得状態が第6の状態のときのフレーム ートの変換状態を示す模式図である。

 〔表示装置の構成〕
 図19に示すように、表示装置300は、表示部11 0と、画像処理装置320と、を備えている。ま 、画像処理装置320は、演算手段としてのフ ームレート変換装置330と、適正映像抽出装 140と、を備えている。さらに、フレームレ ト変換装置330は、フレームレート変換装置23 0の構成において、ゲイン制御部234の代わり ベクトル取得精度判定部としても機能する イン制御部334を設けた構成を有している。

 ゲイン制御部334は、図34に示すような制御 より、あらかじめ0に設定されたベクトル対 ゲインと、1に設定された加重平均対応ゲイ ンとを、0以上、1以下の範囲で0.25ずつ増減さ せる。
 具体的には、ゲイン制御部334は、取得精度 高く、かつ、加重平均対応ゲインが0よりも 大きいため減らせると判断した場合、加重平 均対応ゲインを0.25だけ減らし、0であるため らせないと判断した場合、5個の出力フレー ムH分だけベクトル対応ゲインおよび加重平 対応ゲインが0となる状態を維持した後に、 クトル対応ゲインを0.25だけ増やす。
 また、ゲイン制御部334は、取得精度が低く かつ、ベクトル対応ゲインが0よりも大きい ため減らせると判断した場合、ベクトル対応 ゲインを0.25だけ減らし、0であるため減らせ いと判断した場合、5個の出力フレームH分 けベクトル対応ゲインおよび加重平均対応 インが0となる状態を維持した後に、加重平 対応ゲインを0.25だけ増やす。

 内挿制御部238は、例えば、図35~図40に示 ような場合、入力フレームF5,F7,F9,F11,F13の内 距離割合が0のため、この入力フレームF5,F7, F9,F11,F13を適正映像抽出装置140へ出力する。 らに、ベクトル対応ゲインおよび加重平均 応ゲインの両方が0となる入力フレームF7と 力フレームF9との間のタイミングでは、内挿 距離割合が小さい入力フレームFを適正映像 出装置140へ出力する。

 また、図35、図36に示すような場合、入力フ レームF5と入力フレームF7との間のタイミン では、ベクトル対応ゲインが0であるため、 2の内挿フレームM14~M17を適正映像抽出装置14 0へ出力する。さらに、入力フレームF9と入力 フレームF13との間のタイミングでは、加重平 均対応ゲインが0であるため、第1の内挿フレ ムL21~L28を適正映像抽出装置140へ出力する。
 また、図37、図38に示すような場合、入力フ レームF5と入力フレームF7との間のタイミン では、加重平均対応ゲインが0であるため、 1の内挿フレームL14~L17を適正映像抽出装置14 0へ出力する。さらに、入力フレームF9と入力 フレームF13との間のタイミングでは、ベクト ル対応ゲインが0であるため、第2の内挿フレ ムM21~M28を適正映像抽出装置140へ出力する。
 さらに、図39、図40に示すような場合、入力 フレームF5と入力フレームF6との間のタイミ グでは、加重平均対応ゲインが0であるため 第1の内挿フレームL14,L15を適正映像抽出装 140へ出力する。また、入力フレームF6と入力 フレームF7との間のタイミングでは、加重平 対応ゲインが0であるが、入力映像検出ベク トルV7を取得できていないため、入力フレー F6,F7を適正映像抽出装置140へ出力する。さ に、入力フレームF9と入力フレームF13との間 のタイミングでは、ベクトル対応ゲインが0 あるため、第2の内挿フレームM21~M28を適正映 像抽出装置140へ出力する。
 そして、この内挿制御部238から出力された 力フレームF、第2の内挿フレームMc、第1の 挿フレームLcは、適正映像抽出装置140で適宜 処理されて、図41~図46に示すように、出力フ ームH11~H31として表示部110で表示される。こ こで、図41~図46は、図35~図40にそれぞれ示す 力フレームFが入力された場合の出力フレー Hを図示している。

 そして、上述の処理により、図27~図32に示 ような出力映像は、図41~図46に示すように改 善される。
 すなわち、図41および図42に示すように、出 力フレームH14~H24として、第2の内挿フレームM 16,M17、入力フレームF7,F7,F8,F8,F9,F9、第1の内挿 フレームL21~L23が表示され、第2実施形態の図2 7および図28と比べてスムースな出力映像とな る。また、図43および図44に示すように、出 フレームH14~H24として、第1の内挿フレームL16 ,L17、入力フレームF7,F7,F8,F8,F9,F9、第2の内挿 レームM21,M22が表示され、第2実施形態の図29 よび図30と比べてスムースな出力映像とな 。さらに、図45および図46に示すように、出 フレームH14~H24として、入力フレームF6,F7,F7, F7,F8,F8,F9,F9、第2の内挿フレームM21,M22が表示 れ、第2実施形態の図31および図32と比べてス ムースな出力映像となる。

 〔第3実施形態の作用効果〕
 上述したように、上記第3実施形態では、第 1,第2実施形態の(1)~(6)と同様の作用効果に加 、以下のような作用効果を奏することがで る。

 (7)フレームレート変換装置330は、ベクトル 応ゲインおよび加重平均対応ゲインの両方 0となった場合、この0となった状態を5個の 力フレームH分だけ維持した後に、ベクトル 対応ゲインまたは加重平均対応ゲインを増加 させる。
 このため、図41~図46に示すように、加重平 フレームレート変換からベクトルフレーム ート変換に切り替わる際に、あるいは、こ 逆のパターンで切り替わる際に、出力フレ ムHとして表示させる入力フレームFを第2実 形態の場合と比べて増やすことで、切り替 り時の出力映像の動きの差を小さくでき、 然な出力映像に近づけることができる。

[実施形態の変形]
 なお、本発明は、上述した第1~第3実施形態 限定されるものではなく、本発明の目的を 成できる範囲で以下に示される変形をも含 ものである。

 すなわち、例えば図5に示すように、出力 フレームH18に対応する第1の内挿フレームG15 生成する際に、同期タイミングが最も短く る入力フレームF8ではなく、入力フレームF7 基づいて内挿距離割合を算出してもよい。

 また、入力映像検出ベクトルVの連続性を判 断する際に、入力フレームF全体の入力映像 出ベクトルVと、各ローカルエリアベクトル の外積に基づいて判断してもよい。入力映 検出ベクトルVとローカルエリアベクトルの 方向が一致すれば外積はゼロになり、方向が 異なるほど外積は大きくなるからである。
 そして、入力フレームFのほぼ全体における 動きを1個の入力映像検出ベクトルVとして取 したが、入力フレームFを2個や4個の領域に 割して、それらの領域のそれぞれの入力映 検出ベクトルVを取得して、連続性を判断し てもよい。
 また、図18,33において、ステップS5,S23の処 をステップS4,S22の前に実施してもよいし、 テップS4,S22と同時に実施してもよい。
 そして、内挿制御部138,238において、ベクト ルの取得精度に基づいて、第1の内挿フレー G,Lと、第2の内挿フレームMとのうち一方を内 挿する構成を例示したが、ベクトルの取得精 度に基づいて第1の内挿フレームG,Lと、第2の 挿フレームMとの加重平均を取ったフレーム を内挿してもよい。すなわち、ベクトルの取 得精度が所定値より高いときは第1の内挿フ ームGの加重平均を、ベクトルの取得精度が 定値以下のときの加重平均より大きくする とにより、変化のショックは小さくするこ ができる。しかし、ベクトルの取得精度に づいて、第1の内挿フレームG,Lと、第2の内 フレームMとのうち一方を内挿する構成の方 映像のぼけは少なくなり、全体の画質は向 する。

 さらに、以下のような構成としてもよい。
 すなわち、動き検出ブロックよりも小さく かつ、ローカルエリアよりも大きい中間動 検出ブロックにおける動きベクトルを取得 る。また、この動きベクトルに基づいて、 えば撮影状態がパンやチルト、ズーム、回 である旨を検出し、この検出した撮影状態 対応する動きベクトルを各ローカルエリア 展開する。そして、この動きベクトルと、 力映像検出ベクトルVあるいはローカルエリ アベクトルと、の一致度や外積値などに基づ いて、内挿距離適応ゲインを増減させてもよ い。

 また、適正映像抽出装置140にて、図47に すような処理をしてもよい。なお、ここで 、60Hzで入力される入力フレームF205~F208に基 いて、120Hzで出力フレームH211~H217を出力さ る場合を例示して説明する。すなわち、各 力フレームF205~F208に対する内挿距離割合が0. 5の第1の内挿フレームG210~G212を生成して、入 フレームF205~F208および第1の内挿フレームG21 0~G212を適正にする場合を例示して説明する。

 まず、内挿制御部138からは、入力フレームF 205,F206に基づく第1の内挿フレームG210、入力 レームF206,F207に基づく第1の内挿フレームG211 、入力フレームF207,F208に基づく第1の内挿フ ームG212が、それぞれ生成されて出力される 第1の内挿フレームG210,G211の画像には、入力 映像検出ベクトルV206,V207を1とした場合、入 フレームF205,F206のオブジェクトZ205,Z206を入 映像検出ベクトルV206,V207に沿って0.5だけ移 させた位置にオブジェクトZ210,Z211が存在し いる。そして、第1の内挿フレームG210,G211の 端部分および下端部分は、ハッチングで図 する代入画像表示領域W210,W211となる。
 一方、入力フレームF207,F208では、オブジェ トZ207,Z208の位置が変化していない。このた 、第1の内挿フレームG212の画像には、オブ ェクトZ207,Z208と同じ位置にオブジェクトZ212 存在している。つまり、第1の内挿フレーム G212は、入力フレームF207,F208と同じものとな 。なお、入力フレームF208の後に入力される 示しない入力フレームは、入力フレームF208 と同じものであるとする。
 ここで、代表画像表示領域W210,W211における 端部分の幅寸法をDhと、下端部分の高さ寸 をDtと称す。

 そして、適正映像抽出装置140は、図48に基 く処理をして抽出した出力フレームH211~H217 表示部110へ出力する。
 すなわち、適正映像抽出装置140は、変数Eを 0に設定して(ステップS51)、出力フレームHの 出に利用する入力フレームFまたは第1の内挿 フレームG(抽出用フレームと称す)が、直前の 入力フレームFまたは第1の内挿フレームG(直 フレームと称す)、および、直後の入力フレ ムFまたは第1の内挿フレームG(直後フレーム と称す)の両方に対して動いているか否かを 断する(ステップS52)。例えば、出力フレーム H212の抽出に利用する第1の内挿フレームG210の オブジェクトZ210が、直前の入力フレームF205 オブジェクトZ205との間および直後の入力フ レームF206のオブジェクトZ206との間の両方で きがあるか否かを判断する。
 そして、ステップS52において、動いている 判断した場合、変数Eが1か否かを判断する( テップS53)。このステップS53において、1で ると判断した場合、左端が抽出用フレーム 左端よりも幅寸法DhをE倍した長さだけ内側 入り、下端が抽出用フレームの下端よりも さ寸法DtをE倍した長さだけ内側に入った領 の画像を出力フレームHとして抽出する(ステ ップS54)。また、ステップS53において、1でな と判断した場合、変数Eに0.5を加えて(ステ プS55)、ステップS54の処理をする。
 さらに、ステップS54の処理の後、適正映像 出装置140は、次の出力フレームHを生成する か否かを判断し(ステップS56)、生成すると判 した場合、ステップS52に戻り、生成しない 判断した場合、処理を終了する。

 一方、ステップS52において、抽出用フレ ムが直前フレームおよび直後フレームのう 少なくとも一方に対して動いていないと判 した場合、変数Eが0か否かを判断して(ステ プS57)、0であると判断した場合、ステップS5 4の処理をする。また、ステップS57において 0でないと判断した場合、変数Eから0.5を減じ て(ステップS58)、ステップS54の処理をする。

 そして、抽出用フレームである入力フレー F205に対して、ステップS51,S52,S57,S54の処理が 実施され、左端が入力フレームF205の左端よ も幅寸法Dhを0倍した長さだけ内側に入り、 端が入力フレームF205の下端よりも高さ寸法D tを0倍した長さだけ内側に入った領域の画像 出力フレームH211として抽出される。つまり 入力フレームF205が、そのまま出力フレームH2 11として抽出される。
 抽出用フレームである第1の内挿フレームG21 0に対して、ステップS52,S53,S55,S54の処理が実 され、左端が第1の内挿フレームG210の左端よ りも幅寸法Dhを0.5倍した長さだけ内側に入り 下端が第1の内挿フレームG210の下端よりも さ寸法Dtを0.5倍した長さだけ内側に入った領 域の画像が出力フレームH212として抽出され 。
 抽出用フレームである入力フレームF206に対 して、ステップS52,S53,S55,S54の処理が実施され 、左端が入力フレームF206の左端よりも幅寸 Dhを1倍した長さだけ内側に入り、下端が入 フレームF206の下端よりも高さ寸法Dtを1倍し 長さだけ内側に入った領域の画像が出力フ ームH213として抽出される。
 抽出用フレームである第1の内挿フレームG21 1に対して、ステップS52,S53,S54の処理が実施さ れ、左端が第1の内挿フレームG211の左端より 幅寸法Dhを1倍した長さ(領域の境界を理解し やすくするためにDhより若干大きく図示して る)だけ内側に入り、下端が第1の内挿フレ ムG211の下端よりも高さ寸法Dtを1倍した長さ( 領域の境界を理解しやすくするためにDtより 干大きく図示している)だけ内側に入った領 域の画像が出力フレームH214として抽出され 。

 抽出用フレームである入力フレームF207に対 して、ステップS52,S57,S58,S54の処理が実施され 、左端が入力フレームF207の左端よりも幅寸 Dhを0.5倍した長さだけ内側に入り、下端が入 力フレームF207の下端よりも高さ寸法Dtを0.5倍 した長さだけ内側に入った領域の画像が出力 フレームH215として抽出される。
 抽出用フレームである第1の内挿フレームG21 2に対して、ステップS52,S57,S58,S54の処理が実 され、第1の内挿フレームG212がそのまま出力 フレームH216として抽出される。
 抽出用フレームである入力フレームF208に対 して、ステップS52,S57,S54の処理が実施され、 力フレームF208がそのまま出力フレームH217 して抽出される。

 このような構成にすれば、出力フレームHの 大きさを段階的に変化させることで、出力フ レームHの変化を気付かせにくくすることが きる。
 また、適正映像抽出装置140で一部が削除さ て抽出された出力フレームHを、一部が削除 されていない出力フレームと同じ大きさ、あ るいは、ほぼ同じ大きさに拡大して表示させ てもよい。

 そして、本発明のフレームレート変換装置 、表示装置に適用した構成について例示し が、入力映像のフレームレートを変換して 示させるいかなる構成に適用してもよい。 えば、再生装置や記録再生装置に適用して よい。
 さらに、入力垂直同期信号の周波数を出力 直同期信号の周波数としては、上述した値 限らず、他の値の映像に対しても本発明を 用してもよい。

 また、上述した各機能をプログラムとし 構築したが、例えば回路基板などのハード ェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの 子にて構成するなどしてもよく、いずれの 態としても利用できる。なお、プログラム 別途記録媒体から読み取らせる構成とする とにより、取扱が容易で、利用の拡大が容 に図れる。

 その他、本発明の実施の際の具体的な構 および手順は、本発明の目的を達成できる 囲で他の構造などに適宜変更できる。

[実施形態の効果]
 上述したように、上記実施形態では、表示 置100のフレームレート変換装置130は、内挿 離割合と、入力映像検出ベクトルVと、を乗 じることにより入力映像使用ベクトルJを設 し、この入力映像使用ベクトルJに基づく動 量の第1の内挿フレームGを生成する。また 入力フレームFaおよび入力フレームF(a+1)にお ける対応する位置にあるそれぞれの画素の色 を、基準面加重平均重みおよび対象面加重平 均重みにそれぞれ対応する割合で混ぜた色に 設定した第2の内挿フレームMを生成する。そ て、入力映像検出ベクトルVの取得精度が高 い場合に、第1の内挿フレームGを出力し、低 場合に、第2の内挿フレームMを出力する。
 このため、図7に示すように、図2における ブジェクトZ6またはオブジェクトZ7のみが表 された非スムース領域に、入力フレームF6,F 7のオブジェクトZ6,Z7の両方が位置を変えずに 存在し、かつ、オブジェクトZ6の色がオブジ クトZ7よりも濃い第2の内挿フレームM12と、 ブジェクトZ7の色がオブジェクトZ6よりも濃 い第2の内挿フレームM13とを表示させること できる。また、図8に示すように、図3におけ る映像破綻領域に、上述の第2の内挿フレー M12,M13を表示させることができる。したがっ 、図2および図3に示すような従来の構成と べて、オブジェクトZの動きを滑らかにする とができ、自然な出力映像を表示させるこ ができる。また、入力映像検出ベクトルVの 取得精度が高い場合には、第1の内挿フレー Gを出力するので、入力映像検出ベクトルVの 取得精度にかかわらず第2の内挿フレームMを 力する従来の構成と比べて、オブジェクトZ の動きを滑らかにすることができる。

 本発明は、フレームレート変換装置、画 処理装置、表示装置、フレームレート変換 法、そのプログラム、および、そのプログ ムを記録した記録媒体として利用できる。