Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
FREEZING STORAGE DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/090793
Kind Code:
A1
Abstract:
A freezing storage device has a container body for storing a low-temperature liquefied gas, a cap for closing a mouth section of the container body and having insertion holes vertically penetrating through the cap, and ampoule receiving devices movably received in the insertion holes in the cap. The ampoule receiving devices each have a support pillar and ampoule receiving sections mounted vertically next to each other on the support pillar.

Inventors:
YOSHIMURA SHIGEHIRO (JP)
TAKEUCHI MASAHIRO (JP)
FUJITA MAMORU (JP)
OHTA HIDETOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070495
Publication Date:
July 23, 2009
Filing Date:
November 11, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
TAIYO NIPPON SANSO CORP (JP)
YOSHIMURA SHIGEHIRO (JP)
TAKEUCHI MASAHIRO (JP)
FUJITA MAMORU (JP)
OHTA HIDETOSHI (JP)
International Classes:
A61J3/00; B25J21/02; B65D77/04; B65D81/18; F25D3/10
Foreign References:
JP2005143873A2005-06-09
JP2007271279A2007-10-18
JPH06167431A1994-06-14
JP2002214227A2002-07-31
US20070267419A12007-11-22
JPH0549294U1993-06-29
JP2008285181A2008-11-27
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (MarunouchiChiyoda-ku, Tokyo, JP)
Download PDF:
Claims:
 低温液化ガスを貯える容器本体と、この容器本体の口部を閉じるとともに複数の挿入孔が上下方向に貫通して形成されたキャップと、このキャップの挿入孔に挿通可能に収容されたアンプル収納具を備え、
 前記アンプル収納具が、支持柱とこの支持柱の上下方向に並んで取り付けられた複数のアンプル収納部とから構成されている凍結保存容器。
 前記キャップの挿入孔に挿入された鞘管をさらに備え、
 前記アンプル収納具が前記鞘管に挿通可能に収容されており、
 前記鞘管には、複数のガス透過孔が形成されている請求項1に記載の凍結保存容器。
 請求項1に記載の凍結保存容器を収納した収納部と、
 前記収納部の上部に連通して設けられた入出庫作業空間部とから構成され、
 前記入出庫作業空間部が外部から透視可能となっているとともに、前記入出庫作業空間部が乾燥ガスで充満され陽圧とされており、
 前記入出庫作業空間部の内部では、前記収納部に収容された凍結保存容器のアンプル収納具の入出庫作業が行われるグローブボックス。
 前記入出庫作業空間部の壁面に逆流防止機構またはフィルタが取り付けられたガス排出口が設けられ、
 前記収納部の壁面にアンプル出入箱が設けられている請求項3に記載のグローブボックス。
 前記入出庫作業空間部内の露点を計測する露点計が設けられ、
 この露点計の指示値が所定値以上となった場合に、該入出庫空間部内に、該空間部の露点を下げる乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給部が設けられている請求項3に記載のグローブボックス。
 前記入出庫作業空間部の天井部分に、特定のアンプル収納具を前記凍結保存容器から引き上げ、ついで押し込む自動ハンドリングロボットが設けられている請求項3に記載のグローブボックス。
 前記自動ハンドリングロボットは、特定のアンプル収納具の位置およびこのアンプル収納具に収納されているアンプルの位置の指示に基づき、三軸制御により動作するものである請求項6に記載のグローブボックス。
 前記自動ハンドリングロボットは、把持ヘッドを備え、この把持ヘッドが三軸方向に走行して特定のアンプル収納具の位置に移動し、このアンプル収納具を特定のアンプルが前記凍結保存容器から露出するまで引き上げ、ついで押し込むものである請求項7に記載のグローブボックス。
 前記入出庫作業空間部にパスボックスが設けられ、
 このパスボックスは外部に開口する気密な操作口を有し、かつ前記自動ハンドリングロボットによって前記凍結保存容器から引き上げられたアンプル収納具が挿入される上部収容パイプを有し、
 この上部収容パイプには、挿入されたアンプル収納具からアンプルを取り出すための取出窓が形成されている請求項6に記載のグローブボックス。
 前記入出庫作業空間部にパスボックスが設けられ、
 このパスボックスは外部に開口する気密な操作口を有し、かつその背面には前記自動ハンドリングロボットによって前記凍結保存容器から引き上げられたアンプル収納具が添わされる縦溝部が形成され、
 この縦溝部には、挿入されたアンプル収納具からアンプルを取り出すための取出窓が形成されている請求項6に記載のグローブボックス。
 前記パスボックスは、透明材料によって作られ、その内部が乾燥ガスで充満されている請求項9または10に記載のグローブボックス。
 前記アンプルにはバーコードが付され、このバーコードの識別管理情報に基づいて、前記自動ハンドリングロボットが取り出したアンプル収納具のアンプルを識別する請求項9または10に記載のグローブボックス。
 前記凍結保存容器へ液化ガスを供給するための管路が設けられており、
 この管路は前記収納部および凍結保存容器を貫通して、その一端が凍結保存容器の底部にまで延び、他端が液化ガス供給手段に接続されている請求項3に記載のグローブボックス。
Description:
凍結保存装置

 本発明は、凍結保存容器を収納したグロー ボックス(すなわち、凍結保存装置)に関し 凍結保存容器内に収容されているアンプル 出し入れの際のアンプルへの着霜などを防 できるようにしたものである。
 本願は、2008年01月18日に日本に出願された 願2008-009393号、及び2008年10月17日に日本に出 された特願2008-268768号に基づき優先権を主 し、その内容をここに援用する。

 新薬の開発や医療の基礎研究に用いる実 動物の精子、受精卵、細胞などの生体試料 簡便に保存する方法として凍結保存方法が 般的に用いられている。特に、液化窒素を 用した凍結保存方法は最も長期間安定して 存できるとされ広く用いられている。

 この凍結保存方法では、生体試料はアン ルに収納され、アンプルはアンプル収納具 収納されてから、凍結保存容器内で凍結保 される。前記凍結保存容器からアンプルを 出庫する際、アンプルおよびアンプル収納 が大気に触れることになり、アンプルおよ アンプル収納具、凍結保存容器などに大気 の水分が霜として付着する。また、アンプ をアンプル収納具に収納するときや前記凍 保存容器へアンプル収納具を収納するとき 、アンプル収納具に付着して堆積した霜に り、収納作業が困難となる場合がある。

 凍結保存容器内に収容されているアンプ には、ひとつひとつに管理コードが割り当 られて管理されている。アンプルに霜が付 すると、アンプル表面に記載された管理コ ドの読み取りが困難となり、読み取りセン ー誤動作の原因となる。

 さらには、アンプルに霜が付着すると、大 中の塵埃も同時に付着し、アンプルが汚染 れる原因となる。従来、アンプルやアンプ 収納具に付着した霜を取り除くためには、 出庫の度に拭き取る必要があった。
 また、アンプルやアンプル収納具に付着し 霜が入出庫の度に凍結保存容器内に霜や氷 として蓄積されるため、これらを取り除く 合は、定期的に凍結保存容器内のアンプル ど保存試料を移設した後、該容器内の液体 素を除去し、容器内を乾燥させる、所謂メ テナンスを行う必要があった。

 また、アンプル収納具、アンプルの識別 操作者の視認によって行う場合には、霜の 着などにより、アンプルの取り違え、紛失 どの問題もあった。

 グローブボックスに関する先行技術として 、例えば、以下に示すようなものある。

特開平8-192363号公報

特許第2801809号公報

特許第3135034号公報

実開平5-49294号公報

特開平1-200157号公報

特開2002-282712号公報

 従って、本発明における課題は、アンプ 、アンプル収納具を凍結保存容器から入出 する際に、これらに凍結保存容器に霜が付 することを抑制することができ、アンプル 取り違え、紛失などが生じないグローブボ クスを提供することである。また、本発明 おける他の課題は、このようなグローブボ クスに好適な凍結保存容器を提供すること ある。

 かかる課題を解決するため、
 本発明の第1の態様は、低温液化ガスを貯え る容器本体と、この容器本体の口部を閉じる とともに複数の挿入孔が上下方向(vertical dire ction)に貫通して形成されたキャップと、この キャップの挿入孔に挿通可能に収容されたア ンプル収納具を備え、前記アンプル収納具が 、支持柱とこの支持柱の上下方向に並んで取 り付けられた複数のアンプル収納部とから構 成されている凍結保存容器である。

 本発明の第1の態様においては、前記キャッ プの挿入孔に挿入された鞘管をさらに備え、 前記アンプル収納具が前記鞘管に挿通可能に 収容されており、前記鞘管には、複数のガス 透過孔が形成されていることが好ましい。
 言い換えると、本発明の第1の態様は、低温 液化ガスを貯える容器本体と、この容器本体 の口部を閉じるとともに複数の挿入孔が上下 方向に貫通して形成されたキャップと、この キャップの挿入孔に挿入された鞘管と、この 鞘管に挿通可能に収容されたアンプル収納具 を備え、前記鞘管には、複数のガス透過孔が 形成されており、前記アンプル収納具が、支 持柱とこの支持柱の上下方向に並んで取り付 けられた複数のアンプル収納部とから構成さ れていることが好ましい。

 本発明の第2の態様は、上記凍結保存容器 を収納した収納部と、前記収納部の上部に連 通して設けられた入出庫作業空間部とから構 成され、前記入出庫作業空間部が外部から透 視可能となっているとともに、前記入出庫作 業空間部が乾燥ガスで充満され陽圧とされて おり、前記入出庫作業空間部の内部では、前 記収納部に収容された凍結保存容器の、アン プル収納具の入出庫作業が行われるグローブ ボックスである。

 本発明の第2の態様においては、前記入出 庫作業空間部の壁面に逆流防止機構またはフ ィルタが取り付けられたガス排出口が設けら れ、前記収納部の壁面にアンプル出入箱が設 けられていることが好ましい。

 また、本発明の第2の態様においては、前 記入出庫作業空間部内の露点を計測する露点 計が設けられ、この露点計の指示値が所定値 以上となった場合に、該入出庫空間部内に、 該空間部の露点を下げる乾燥ガスを供給する 乾燥ガス供給部が設けられていることが好ま しい。

 また、本発明の第2の態様においては、前 記入出庫作業空間部の天井部分に、特定のア ンプル収納具を前記凍結保存容器から引き上 げ、ついで押し込む自動ハンドリングロボッ トが設けられていることが好ましい。

 また、本発明の第2の態様においては、前 記自動ハンドリングロボットが、特定のアン プル収納具の位置およびこのアンプル収納具 に収納されているアンプルの位置の指示に基 づき、三軸制御により動作するものであるこ とが好ましい。

 また、本発明の第2の態様においては、前 記自動ハンドリングロボットは、把持ヘッド を備え、この把持ヘッドが三軸方向に走行し て特定のアンプル収納具の位置に移動し、こ のアンプル収納具を特定のアンプルが前記凍 結保存容器から露出するまで引き上げ、つい で押し込むものであることが好ましい。

 また、本発明の第2の態様においては、前 記入出庫作業空間部にパスボックスが設けら れ、このパスボックスは外部に開口する気密 な操作口を有し、かつ前記自動ハンドリング ロボットによって前記凍結保存容器から引き 上げられたアンプル収納具が挿入される上部 収容パイプを有し、この上部収容パイプには 、挿入されたアンプル収納具からアンプルを 取り出すための取出窓が形成されていること が好ましい。

 また、本発明の第2の態様においては、前 記入出庫作業空間部にパスボックスが設けら れ、このパスボックスは外部に開口する気密 な操作口を有し、かつその背面には前記自動 ハンドリングロボットによって前記凍結保存 容器から引き上げられたアンプル収納具が添 わされる縦溝部が形成され、この縦溝部には 、挿入されたアンプル収納具からアンプルを 取り出すための取出窓が形成されていること が好ましい。

 また、本発明の第2の態様においては、前記 パスボックスは、透明材料によって作られ、 その内部が乾燥ガスで充満されていることが 好ましい。
 また、本発明の第2の態様においては、前記 アンプルにはバーコードが付され、このバー コードの識別管理情報に基づいて、前記自動 ハンドリングロボットが取り出したアンプル 収納具のアンプルを識別することが好ましい 。

 また、本発明の第2の態様においては、前 記凍結保存容器へ液化ガスを供給するための 管路が設けられており、この管路は前記収納 部および凍結保存容器を貫通して、その一端 が凍結保存容器の底部にまで延び、他端が液 化ガス供給手段に接続されていることが好ま しい。

 本発明によれば、前記入出庫作業空間部 乾燥ガスで充満されることにより、入出庫 業空間部内は乾燥した状態を保つことがで る。また、アンプル、アンプル収納具を凍 保存容器から入出庫する際に、これらや凍 保存容器に霜が付着することを抑制するこ ができる。よって、アンプル表面に記載さ た試料管理コードの読み取りが容易に行え また、凍結保存容器のメンテナンス頻度を 減することができる。

 さらに、前記入出庫作業空間部が乾燥ガ で充満され陽圧とされていることで大気の 入を防ぎ、入出庫作業空間部内に塵埃、バ テリア、ウイルスなどを伴う大気、作業員 呼気の混入が抑制される。また、乾燥した 態かつ清浄な状態に保つことができ、アン ルの汚染防止が可能となる。

 また、入出庫作業空間部内の湿度を露点 により監視して露点が上昇した場合に、乾 ガスを導入することで、入出庫作業空間部 が常時乾燥状態に保たれ、着霜を確実に防 できることができる。

 入出庫作業空間部の天井部に自動ハンド ングロボットを設置するものでは、特定の ンプル収納具を前記凍結保存容器から引き げ、さらにそのアンプル収納具に収納され いるアンプルを凍結保存容器から露出する とが自動的に行うことができる。また、凍 保存容器からの特定のアンプルの取り出し よび収納を効率よく実施することができる

 また、入出庫作業空間部にパスボックス 設け、このパスボックス内にアンプル収納 を持ち込むようにしたものでは、アンプル 取出、収納作業等をグローブを装着せずに うことができるため、作業効率が向上する

 さらに、個々のアンプルにバーコードを 与し、このバーコードの識別管理情報に基 いて自動ハンドリングロボットの動作を制 することにより、自動ハンドリングロボッ が目的のアンプル収納具を凍結保存容器か 取り出し、パスボックスの取出窓に目的の ンプルを位置させることができる。また、 のアンプルのバーコードをバーコードリー ーで読み取りアンプルの識別を行うことが きるので、アンプルを取り違えることがな なり、アンプル1本ごとの確実な入出庫が可 能となる。

 凍結保存容器として、容器本体と、この 器本体の口部を閉じるとともに複数の挿入 が形成されたキャップと、このキャップに 通可能に収容されたアンプル収納具を備え 前記アンプル収納具が、複数のアンプル収 部を有するものを用いることで、入出庫作 時に目的以外のアンプルが凍結保存容器外 取り出される回数が大きく減少する。また アンプルなどへの着霜の頻度がこれによっ もさらに低下する。

本発明のグローブボックスの一例を示 概略全体構成図である。 本発明のグローブボックスにおけるア プル出入箱の一例を示す概略断面図である 本発明のグローブボックスにおける乾 ガス供給設備の一例を示す概略構成図であ 。 本発明のグローブボックスにおける凍 保存容器の一例を示す一部切開した概略斜 図である。 本発明のグローブボックスにおける凍 保存容器への低温液化ガス供給設備の一例 示す概略構成図である。 本発明のグローブボックスにおけるキ ップと鞘管の一例を示す概略断面図である 本発明のグローブボックスにおけるア プル収容具の一例を示す概略説明図である 本発明のロボットを備えたグローブボ クスの一例を示す概略平面図である。 本発明のロボットを備えたグローブボ クスの一例を示す概略側面図である。 本発明でのロボットの構造の一例を示 す概略構成図である。 本発明のロボットを備えたグローブボ ックスの他の例を示す概略側面図である。 本発明でのパスボックスの一例を示す 概略構成図である。 本発明のロボットを備えたグローブボ ックスの他の例を示す概略平面図である。 本発明でのパスボックスの他の例を示 す概略構成図である。

符号の説明

 1…グローブボックス、1a…収納部、1b… 出庫作業空間部、2…凍結保存容器、7…排気 口、8…容器本体、9…キャップ、10…アンプ 収納具、11…鞘管、20…支持柱、23…アンプ 収容部、27…露点計、31…液化ガス供給管、3 2…アンプル出入箱、41…液化ガス供給源、58 把持ヘッド、71…パスボックス、72…操作口 、76…上部収容パイプ、77…取出窓、79…バー コードリーダー、82…クランプ。

 以下、本発明の一実施態様を図1ないし図7 用いて説明する。
(グローブボックス)
 図1は、本発明のグローブボックス1の一例 示す概略構成図である。この例のグローブ ックス1は、その外形寸法がおよそ、高さ2000 mm、幅1000mm、奥行1000mmの直方体状のボックス ある。

 このグローブボックス1は、仕切り板1cに って上下方向に二分されており、上部の入 庫作業空間部(以下、作業空間部と言う。)1b と下部の収納部1aとから構成されている。収 部1aと作業空間部1bの大きさと形状は、それ ぞれ1辺がおよそ1000mmの立方体状となってい 。

 収納部1aには、凍結保存容器2が収められ ようになっており、前記仕切り板1cには、 の中心に円形の貫通孔が形成され、作業空 部1bからこの貫通孔を介して収納部1a内の凍 保存容器2の開口部が望めるように構成され ている。

 収納部1aの一方の側面に形成された扉3を 閉することで、収納部1aから凍結保存容器2 出し入れすることができる。収納部1aに内 された凍結保存容器2の開口部は、該開口部 作業空間部1bに面してこれに通じており、 開口部からアンプル収納具を出し入れする とができる。

 収納部1aの外壁面にはアンプル出入箱32が形 成されている。
 このアンプル出入箱32は、凍結保存容器2か 取り出したアンプルまたは凍結保存容器2に 収容するアンプルを一時的に収容するための もので、このアンプル出入箱32は、前記仕切 板1cに形成された開口1dと連通されている( 2参照)。

 図2は、前記アンプル出入箱32の一例を示す のである。アンプル出入箱32は、仕切り板1c の直下であって、仕切り板1cの四隅に相当す 位置に設けられて凍結保存容器2の円形の容 器本体8を避けるようにその位置が定められ いる。
 このアンプル出入箱32は、通常の蓋32a付き 引き出しであって、この蓋32aには、アンプ 25を落とし込むための開口32bが形成されてい る。この開口32bは、アンプル出入箱32を押し んだ際に、仕切り板1cに形成されている開 1dと連通するようになっている。

 アンプル出入箱32を奥に押し込むと、収 部1aの外壁に形成された開口部がアンプル出 入箱32の表板32cによって、気密に閉じられる うになっている。また、これを手前に引き すと、仕切り板1cに形成されている開口1dが 蓋32aによって、気密に閉じられるようになっ ている。このような構造により、アンプルの 出し入れに伴って、外気が作業空間部1b内に 入しないようになっている。

 作業空間部1bは、ガラスやアクリル樹脂 どからなる透明板で周囲を覆うことで形成 れ、前記作業空間部1b内での作業が外部から 視認できるように構成されており、例えば、 作業空間部1bの正面と両側面をアクリル樹脂 で覆うなどする。また、作業空間部1bの周 を覆うアクリル樹脂板を2重として、断熱性 持たせて、アクリル樹脂板の外面での結露 着霜を防止することもできる。

 作業空間部1bを覆う透明板の正面と一方の 板とその反対側の側板の3面には、丸型のグ ーブ取付け用開口部4…が1面につき2箇所に 成されている。開口部4…にはゴム製のグロ ーブ取付け枠5…が取付けられ、このグロー 取付け枠5…にはゴム製のグローブ6…が取り 付けられている。
 開口部4…は、操作者が立位の作業状態で、 グローブ6…を装着して入出庫作業が円滑に きるように、床から1300~1400mmの位置に設置さ れている。なお、図1では、一方の側板の面 形成された開口部4にのみグローブ6を取り付 けた状態を描いている。

 作業空間部1bの上記3面にグローブ6が設け られることで、作業空間部1b内へ3方向から作 業可能であるため、アンプル収納具10が凍結 存容器2の開口部全体に配置されていても、 3面のうちいずれかに形成されているグロー 6を使って、容易に入出庫作業を行うことが きる。

 作業空間部1bの天井壁には、排気口7が形 されているとともに、図示しない逆流防止 構またはフィルタが取り付けられ、大気中 塵埃の進入を防止するようになっている。

 また、図3に示すように、前記作業空間部 1b内には、露点センサー26が取り付けられて る。この露点センサー26は、作業空間部1b内 雰囲気ガス中の水分量を計測するもので、 点センサー26からの信号が露点計27に送られ 、この露点計27において、計測された水分量 基づいて作業空間部1b内の露点が算出され ようになっている。

 露点計27には、予め作業空間部1b内の露点が 、例えば-50℃などに設定されており、露点計 27で算出された露点がこの設定露点以上にな と、乾燥ガス供給管28から作業空間部1b内に 乾燥ガスが供給されるように構成されている 。
 乾燥ガス供給管28の一端は、作業空間部1b内 に開口しており、その他端は、流量調整弁29 気化器30を介して後述する液化ガス供給管31 に接続されている。

 流量調整弁29は、露点計27からの制御信号に よって、乾燥ガスの流量を制御する。
 液化ガス供給管31から分流した低温液化ガ は、気化器30で気化して乾燥ガスとなり、流 量調整弁29にて流量制御されて作業空間部1b 導入される。

(凍結保存容器)
 凍結保存容器2は、図4に示すように、容器 体8とキャップ9とアンプル収納具10…と鞘管1 1…とから概略構成されている。凍結保存容 2は、ステンレス鋼などからなる内槽12と外 13から形成される二重構造であり、内槽12と 槽13との間の空隙が真空である真空二重断 容器である。

 この容器本体8の内槽12の底部付近には目 14が取り付けられており、この目皿14付近ま で液化窒素などの低温液化ガスが満たされる ようになっている。また、内槽12の口部の開 径は、内槽12の胴部の内径よりもわずかに さくなっており、内槽12は、いわゆる寸胴鍋 状の形状となっている。

 また、図5に示すように、この凍結保存容 器2には、その容器本体8内に低温液化ガスを 給または補充するための液化ガス供給管31 設けられている。この液化ガス供給管31の一 端は、グローブボックス1の収納部1aの側壁部 および容器本体8の側壁部を貫通して内槽12の 底部付近まで延びており、他端は流量調整弁 31aを介して液化ガス供給源41に接続されてい 。

 さらに、凍結保存容器2の容器本体8内に 、低温液化ガスの貯留液面位を検知する液 センサー42と、容器本体8内の気相の温度を 知する温度センサー43が設けられており、こ れらセンサー42、43からの検出信号が液化ガ 供給源41に送られて、容器本体8内に供給す 低温液化ガスの供給時点、供給量を制御す ようになっている。

 容器本体8の内槽12の口部は、キャップ9で 開閉可能に閉じられるようになっている。キ ャップ9は、図4に示すように、その外径が内 12の口部の開口径とほぼ同径の円柱状のも であって、図6に示すように、円板状の上板1 5および下板16とこれらの間の発泡ウレタン樹 脂などの断熱材からなる断熱体17とから構成 れた厚さ200~300mm程度のもので、断熱性能の いものである。

 キャップ9には、これをその厚さ方向(上 方向)に貫通する多数の、例えば300~500個の挿 入孔18…が形成されている。この挿入孔18の 径は、15~25mm程度となっている。

 これら挿入孔18…のすべてには、鞘管11…が 挿入されるように構成されている。この鞘管 11は、図4に示すように、外径15~25mm、内径13~23 mm、長さ500~700mm程度の直管状のもので、その 部が目皿14に届き、その口部がキャップ9の 側の表面に露出して開口した状態となって る。
 鞘管11…の上部の前記キャップ9に接する部 は、樹脂パイプから構成され、これより下 の部分はステンレス鋼、アルミニウム合金 どから構成されている。

 また、鞘管11…の周壁には、多数の小径の ス透過孔19…が形成されている。
 鞘管11の頂部には、この鞘管11をキャップ9 固定するための固定爪(図示略)が一体に取り 付けられており、キャップ9の挿入孔18の上縁 部(上板15)に形成された係合凹部(図示略)に前 記固定爪を係合することで、鞘管11がキャッ 9に固定され、アンプル収容具10の引き上げ 伴って鞘管11が同時に引き上げられないよ になっている。

(アンプル収納具)
 前記鞘管11…内には、アンプル収納具10…が 上下方向に移動可能に挿通されている。この アンプル収納具10は、図7に示すように、ステ ンレス鋼、アルミニウム合金などからなる支 持柱20と、この支持柱20の上部に設けられた 棒状の断熱部21と、この断熱部21の上部に取 付けられた取っ手部22と、支持柱20の上下方 向に間隔を配して複数個、例えば8個並んで けられたアンプル収納部23…とから構成され ている。

 前記支持柱20は、水平方向の断面形状が円 状に湾曲した帯状のものであって、その下 部にはガイドパイプ24が設けられている。こ のガイドパイプ24は、アンプル収納具10をそ 最下端のアンプル収納部23まで引き上げても キャップ9から外れないようにするためのも である。なお、このガイドパイプ24は、必ず しも必要とされるものではない。
 前記断熱部21は、その外径が前記鞘管11の内 径とほぼ同径とされており、その上下方向の 長さは前記キャップ9の上下方向の厚さとほ 同じとなっている。

 この断熱部21は、またその内部がガラス繊 強化エポキシ樹脂などの合成樹脂からなり 周辺部が発泡ウレタン樹脂などの発泡樹脂 ら形成されており、断熱性能が高いものと っている。
 図7に示すように、前記支持柱20は前記断熱 の中心軸上には位置しておらず、支持柱20 断熱部21の側部に連設された状態となってい る。

 前記アンプル収納部23は、凍結保存すべ 試料を封入した1個のアンプル25を保持、収 する有底円筒のコップ状のもので、支持柱20 の側部にこれと一体的に設けられている。ア ンプル収納部23の上下方向の間隔に関しては これにアンプル25を収納したときに、アン ル25の頂部とこれの上方のアンプル収納部23 底部との間に5~10mm程度の間隙が生じるよう それらの間隔が決められている。

 また、このアンプル収納部23は、その外 が前記断熱部21の外径よりもわずかに小さく なっており、その中心軸と前記断熱部21の中 軸とがほぼ一致するように前記支持柱20に り付けられている。

 また、凍結保存容器2の容器本体8の上端 には、図4に示すように、スポンジ、ゴムな 緩衝材からなるリング状のパッキング33が 定されており、凍結保存容器2が収納部1aの 位置に収められた際に、このパッキング33が 前記仕切り板1cの下面に押しつけられるよう なっている。

 凍結保存容器2を収納部1aに収める際には 収納部1aの扉を開いて収納部1a内に格納され ているトレー(図示略)を引き出し、このトレ に凍結保存容器2を乗せて、凍結保存容器2 その内部に押し込むことになる。凍結保存 器2が定位置に到ると、凍結保存容器2がわず かに上方に持ち上げられた状態で固定される ようになっており、これにより前記パッキン グ33が仕切り板1cの下面に密着することにな 。

 凍結保存容器2のキャップ9の周縁部には 図4に示すように、ガス抜きパイプ34がこれ 貫通して設けられ、このガス抜きパイプ34の 上部には、ガス抜き弁35が取り付けられ、こ により容器本体8内で気化した低温液化ガス を容器本体8内から抜き出すことができ、容 本体8内が陰圧とならないように保つことが きるようになっている。

 容器本体8の内槽12内には、上述のように、 温液化ガスの一部が気化した低温ガスが充 しており、この低温ガスが鞘管11のガス透 孔19…を通過してアンプル収納具10に至り、 ンプル収納具10に保持されているアンプル25 を冷却し、凍結状態とする。
 これにより、多数のアンプル25…を凍結状 で保存し、凍結保存することができる。
 なお、凍結保存容器2に収容するアンプル25 、予備凍結した状態のアンプルが一般的で るが、その他の状態のアンプルであっても い。

 このような構造の凍結保存容器2では、従 来のものに比較して1個の凍結保存容器2内に 数のアンプル25を収容できる。また、アン ル収納具10の1本当たりのアンプル収容数が なくなるので、入出庫作業時にアンプル25… が凍結保存容器2外に取り出される回数が大 く減少し、アンプルへの着霜の頻度が低下 る利点がある。

(グローブボックスの使用方法)
 次に、このような構造のグローブボックス1 の使用方法について説明する。
 はじめに、容器本体8の内槽12内に液化窒素 どの低温液化ガスを目皿14付近まで満たし おく。
 次に、凍結保存容器2の開口部をキャップ9 閉じ、キャップ9のすべての挿入孔18…に鞘 11…を挿入する。

 ついで、作業空間部1b内に窒素ガスなど 乾燥ガスを乾燥ガス供給管28から導入して、 作業空間部1b内部の圧力を外気圧よりも0.1~10% 程度高い陽圧として、外気のグローブボック ス1への侵入を防止する。

 作業空間部1b内へ乾燥ガスを供給する手 としては、上述のように乾燥ガス供給管28を 介して行う方法と、凍結保存容器2のキャッ 9に設けられたガス抜きパイプ34を介して凍 保存容器2から気化した低温液化ガスを作業 間部1b内へ供給する方法がある。

 作業空間1b内にある乾燥ガスは、必要に応 て排気口7から排気される。排気口7にはフィ ルタおよび逆流防止機構が設けられているた め、作業空間部1b内から作業空間部1b外へは れるが、作業空間部1b外から該作業空間部1b へは流れることはない。
これにより、作業空間部1b内は乾燥ガスで常 充満された状態となる。

 アンプル25を凍結保存容器2に収容する場 、凍結保存すべき試料を封入したアンプル2 5をアンプル出入箱32へ入れ、作業空間部1bに ち込む。ついで、作業者がグローブボック 1のグローブ6、6に手を差し込んだ状態で、 結保存容器2から所定のアンプル収納具10を き上げる。その後、前記アンプル出入箱32 のアンプル25を取り出して、所定のアンプル 収納具10のアンプル収納部23へ収めたのち、 ンプル収納具10を凍結保存容器2内に押し込 。

 凍結保存容器2から、アンプル25を取り出 作業は、上述のアンプル25を収容する作業 作業手順が逆になる。

 ここで、例えば各アンプル収納具10のキャ プ9の表面に露出している取っ手部22…ある はそのアンプル収納具10が挿入されている鞘 管11…にそれぞれ第1識別符号(例えば、1、2、 3…n)を付しておき、1本のアンプル収納具10に 収容されるアンプル25の本数を8本と定め、上 から順にA、B、C…Hとする第2識別符号を付す ことにすると、1本のアンプル25を例えば「2 -B」の識別管理番号により識別管理すること できる。
 また、凍結保存容器2の外部から目的とする アンプル25が納められているアンプル収納具1 0を知ることができる。

 そして、例えば識別管理番号「2-B」のアン ル25を凍結保存容器から取り出す場合には 凍結保存容器2の外側から第1識別符号「2」 付されたアンプル収納具10を視認してから、 これを鞘管11から引き上げ、これの上から2番 目のアンプル25(第2識別符号「B」)を取り出す ことになる。この時のアンプル収納具10の引 上げ位置は、当然上から2番目のアンプル25 取り出せる位置まででよく、3番目から下に あるアンプル25は外気に触れることがない。
 また、アンプル収納具10の空いたアンプル 容部23に新たに別のアンプル25を収納する場 でも同様である。

 万一、アンプル収納具10のアンプル収容部23 からアンプル25が脱落しても、鞘管11内に留 ることになり、この場合には鞘管11からアン プル25を回収することができ、貴重な試料を 駄にすることもない。
 また、アンプル収納具10の引き上げ、挿入 際して、キャップ9を凍結保存容器2から取り 外す必要がないので、低温液化ガスの消費量 を低減できる。

 以上説明した実施形態では、鞘管11を使用 た形態を示しているが、本発明では鞘管11を 使用しない形態でもよい。この場合には、ア ンプル収納具10のアンプル収容部23から脱落 たアンプル25を回収することが困難になる以 外は、上述の実施形態と同様の作用効果を得 ることができる。
 さらに、目皿14が取り付けられていない凍 保存容器2であってもなんら支障がないこと 言うまでもない。

 また、アンプル収納具10のアンプル収納 23の形状は、上述の形状に限られず、例えば 支持柱20の両側から2つの係止爪片を延出した 構造とし、2つの係止爪片でアンプル25を抱き かかえるようにして保持してもよい。

 以下、本発明の他の実施形態を図8ないし図 14を用いて説明する。
(自動ハンドリングロボットが装備されたグ ーブボックスの一実施形態)
 前記アンプルの入出庫作業は、グローブ6を 使用したマニュアル操作以外に自動ハンドリ ングロボットを用いた半自動操作によっても 行うことができる。
 図8ないし図10は、自動ハンドリングロボッ を備えたクローブボックスの一例を示すも である。ここでの自動ハンドリングロボッ (以下、ロボットと言う。)は、作業空間部1b の上部空間に設けられている。

 作業空間部1bの上部には、図8に示すように 一対の平行なX軸レール51、51が取り付けら ている。このX軸レール51は、例えば滑らか 丸棒状のもので、天井壁の一方の端縁部と れに対峙する他方の端縁部にそれぞれ配置 れている。
 X軸レール51、51には、それぞれこのX軸レー 51を往復移動する一対のX軸架台52、52が装着 されている。このX軸架台52は、中空の円筒状 の部材であって、その内部の中空部に前記X レール51が挿通されて摺動し、X軸方向に往 移動するように構成されている。

 この一対のX軸架台52、52には、これらを ぐようにして2本の互いに平行な例えば丸棒 のY軸レール53、53が掛け渡されている。こ 一対のY軸レール53、53には、この一対のY軸 ール53、53を往復移動する1個のY軸架台54が取 り付けられている。

 Y軸架台54は、一対の摺動体55、55とこの一対 の摺動体55、55を繋ぐ連結体56とから構成され ている。
 摺動体55は、中空円筒体からなり、その内 の中空部に前記Y軸レール53が挿通されて摺 し、Y軸方向に往復移動するように構成され おり、これによりY軸架台54もY軸方向に往復 移動することになる。

 Y軸架台54には、図9に示すように、1本のZ軸 ール57が垂下して取り付けられている。こ Z軸レール57は、その先端部が前記仕切り板1c 付近まで延びているものである。Z軸レール57 には、把持ヘッド58が上下動可能に取り付け れている。
 この把持ヘッド58の下面には、図10に示すよ うに、前記アンプル収納具10の取っ手部22を 持する一対の把持片59、59が設けられている
 この一対の把持片59、59は、互いに接近もし くは離間するようになっており、これにより 前記取っ手部22を把持もしくは開放できるよ になっている。
 この例では、前記取っ手部22の形状を角柱 とすることが好ましく、これにより把持片59 、59で取っ手部22を把持した際に、アンプル 納具10のアンプル収容部23の向きが定まり、 の向きを操作者側とすることができる。ま 、バーコードの読み取り、アンプルの取り し、収容操作が容易となる。

 以上の構成により、把持ヘッド58は、作業 間部内をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の 軸方向に自在に移動することができ、これ より、凍結保存容器2に収容されている任意 アンプル収納具10を任意の位置まで引き上 ることができる。
 このような把持ヘッド58の動作は、グロー ボックス1外に設置されている制御装置60に って制御されるようになっている。

 このロボットによるアンプルの取り出しお び取り付け操作は、次のようにして行われ 。
 初めに、収納部1a内での凍結保存容器2の位 が、凍結保存容器2の出し入れによって僅か にずれることがあるので、その都度把持ヘッ ド58の基準点(原点)を定める必要がある。

 この基準点の設定は、凍結保存容器2から特 定のアンプル収納具10を所定の位置まで引き げ、この位置に把持ヘッド58の把持片59、59 移動させ、把持片59、59でその取っ手部22を 持する。この状態で露出しているアンプル2 5またはアンプル収容部23についての前記識別 管理番号を制御装置60に入力してティーチン する操作を2~3個のアンプル収納具10につい 実施することで行われる。前記識別管理番 は、グラフィックパネルなどの入力装置61を 用いて制御装置60に入力される。
 また、XY軸方向については、予めキャップ9 上面に任意の基準点(2点)を設け、各アンプ 収納具10の位置と基準点の位置は予めそれ の位置関係を制御装置60に記憶させておき、 凍結保存容器2がずれた場合は、微調整の駆 によりロボット(レーザ光により視認可能)を 基準点に戻し、再記憶させる設定方法もある が、これらに限定されるものではない。
 なお、Z軸については、取っ手部22の首下部 長めに取ることにより多少のずれに対して 対応可能であるが、凍結保存容器2の高さを 容器2の足元に取り付けたレベルアジャスタ により調整し、把持片59、59の開閉位置と取 手部22の位置を合わせることができる。

 アンプル25の取り出しにあっては、入力 置61に取り出すべきアンプルの識別管理番号 を入力する。これにより、把持ヘッド58が目 の位置に移動し、把持片59、59が目的のアン プル収納具10の取っ手部22を把持し、アンプ 収納具10を目的のアンプル25が外部に露出す まで引き上げて停止する。

 この状態で、作業空間部1bのグローブ6・・ 操作者が手を挿入して、アンプル収納具10 ら人力により取り出し、アンプル出入箱32に 収め、グローブボックス1外に取り出す。
 ついで、入力装置61の「取出投入完了ボタ 」を押すと、把持ヘッド58は、そのアンプル 収納具10を前記凍結保存容器2内に押し込み、 把持片59、59を開放してから、待機位置に戻 。

 アンプルの収容にあっては、取り出しと同 にして、目的のアンプル収納具10を前記凍 保存容器2から引き上げ、目的とする空のア プル収容部23を露出させる。
 この状態で、操作者が人手によりアンプル 空のアンプル収容部23に収容する。
 ついで、入力装置61の「取出投入完了ボタ 」を押すと、把持ヘッド58は、そのアンプル 収納具10を前記凍結保存容器内に押し込み、 持片59、59を開放してから、待機位置に戻る 。

 このようなロボットを使用することで、目 とするアンプル収納具10を前記凍結保存容 2から引き上げる際にアンプル収納具10の第1 別符号を目視で確認する作業が不要となっ 、作業効率が向上する。
 凍結保存容器2には、300~500本程度のアンプ 収納具10が挿入されているので、目視確認作 業に手間取り、誤認する可能性があるが、こ のロボットを用いることでそのような不都合 を解消できる。

(自動ハンドリングロボットが装備されたグ ーブボックスの他の実施形態)
 図11ないし図13は、ロボットが装備されたグ ローブボックスの他の実施形態を示すもので ある。
 この実施形態では、入出庫作業空間部1b内 仕切り板1c付近にパスボックス71が設けられ いる。このパスボックス71は、ガラス、ア リル樹脂、カーボネイト樹脂などの透明材 からなる略直方体状の内部が空洞の箱体で る。

 パスボックス71の一つの側面は、作業空間 1bをなす壁の一部を切り欠いて形成された開 口部から外部に臨むようにして露出しており 、この側面は操作口72とされる。
 操作口72は、常時気密になっている必要が り、通常は図12に示すように、透明の板材か らなる外扉73により閉じられ、必要時にはこ 外扉73が上方または側方に移動して内扉74が 表れるように構成されている。

 内扉74は、ゴム、軟質発泡プラスチック どの可撓性に富む材料からなる複数枚の可 ベルト75、75・・を隙間なく上下方向に並べ 構成されたものであって、可撓ベルト75、75 の間に操作者が手を差し入れてパスボックス 71内で作業ができるようになっている。なお 内扉74を気密構造にすることによって、外 73を省略することもできる。また、図12では 可撓ベルト75、75・・の長手方向は水平方向 となっているが、水平方向以外であってもよ い。例えば可撓ベルト75、75・・の長手方向 上下方向であってもよく、この場合には、 撓ベルト75、75・・を隙間なく水平方向に並 る。

 また、パスボックス71には、その上面から 面にかけて貫通する上部収容パイプ76が設け られている。この上部収容パイプ76は、前記 ボットによって凍結保存容器2から引き抜か れたアンプル収納具10が挿入されるものであ 。
 この上部収容パイプ76には、図12に示すよう に、取出窓77が形成されている。この取出窓7 7は、アンプル収納具10を上部収容パイプ76に 入したときに、アンプル収納具10から目的 アンプル25を操作者が手でつかんで取り出す ためのもので、アンプル25の大きさよりも少 大きめの開口部である。

 さらに、パスボックス71には、図13に示すよ うに、その内部を少なくとも操作時に乾燥ガ スで満たし、陽圧とするための乾燥ガスを放 出する放出口78が設けられており、この放出 78は前述の乾燥ガス供給管28(図3参照)に接続 されている。
 パスボックス71内には、その両側方にそれ れ1基ずつの固定式のバーコードリーダー79 79が設けられている。このバーコードリーダ ー79は、アンプル25に付されたバーコードラ ルのバーコードを読み取り、アンプル25の識 別管理を行うためのもので、バーコードリー ダー79、79からのバーコード情報は前記制御 置60に入力されるようになっている。
 なお、バーコードリーダー79は、2基に限ら 、1基であってもよい。

 図11に示すように、凍結保存容器2には、下 収容パイプ80が設けられている。この下部 容パイプ80は、ロボットによって引き抜かれ たアンプル収納具10が前記上部収容パイプ76 挿入された時に、アンプル収納具10の下方部 分を収容するためのものであるが、アンプル 収納具10の挿入深さによっては、下方部分が 容されないこともある。
 下部収容パイプ80は、凍結保存容器2のキャ プ9を貫通して設けられ、内槽12内にまで届 ようになっている。

 下部収容パイプ80の平面的な位置は、前 上部収容パイプ76の直下とされ、これにより 1本のアンプル収納具10が前記上部収容パイプ 76と下部収容パイプ80とを挿通して収容され ことになる。

 Z軸レール57には、下方に延びる棒状の脚部8 1が取り付けられている。この脚部81は、Z軸 ール57に沿って上下動することが可能である 。把持ヘッド58には脚部81のための貫通孔が 成されており、把持ヘッド58がZ軸レール57及 び脚部81に沿って上下動することが可能であ 。脚部81の下端部にはアンプル収納具10の下 端部を把持するクランプ82が設けられている このクランプ82と前記一対の把持片59、59と よって、凍結保存容器2から引き抜かれたア ンプル収納具10の上部と下部とがそれぞれ把 される。これにより、アンプル収納具10の 動時の揺動が防止され、アンプル収納具10を 前記上部収容パイプ76に挿入することが容易 なる。なお、把持ヘッド58がアンプル収納 10を引き抜くためにキャップ9上に接近した 合には、脚部81がZ軸レール57の下端まで下が るとともにクランプ82が開くことにより、把 ヘッド58の把持片59、59の動作を妨害しない うにする。
 脚部81は、上記の例に限らず、把持ヘッド58 に直接取り付けてもよい。この場合、脚部81 形状を伸縮可能な形状にする。これにより 把持ヘッド58がアンプル収納具10を引き抜く ためにキャップ9上に接近した場合には、脚 81がキャップ9上で縮むとともにクランプ82が 開くこととなり、把持ヘッド58の把持片59、59 の動作が妨害されない。
 また、クランプ82は、Z軸レール57に直接取 付けてもよい。この場合、クランプ82はZ軸 ール57に沿って上下動可能とする。これによ り、把持ヘッド58がアンプル収納具10を引き くためにキャップ9上に接近した場合には、 ランプ82がZ軸レール57の下端まで下がると もに開くこととなり、把持ヘッド58の把持片 59、59の動作が妨害されない。

 また、制御装置60には、以下の操作を実行 るプログラムが内蔵されている。
 すなわち、前記入力装置61にアンプルの識 管理番号を入力すると、把持ヘッド58が目的 のアンプル収納具10を引き抜き、その下部を ランプ82で保持し、この状態のアンプル収 具10を前記上部収容パイプ76の直上にまで移 させ、さらにアンプル収納具10を上部収容 イプ76あるいは上部収容パイプ76と下部収容 イプ80とに挿入し、目的のアンプル25が前記 取出窓77の位置に来た時に停止するようにす 一連の動作を実行するものである。

 この実施形態では、すべてのアンプル25 胴部にその識別管理番号等の情報を記録し バーコードラベルが貼付されている(図示略) 。また、この実施形態では、グローブ6、6・ とアンプル出入箱32、32は不要となる。

 以下、この実施形態における動作について 明する。
 前記入力装置61に取り出すべきアンプルの 別管理番号を入力すると、制御装置60が前記 プログラムを実行し、ロボットの把持ヘッド 58が目的のアンプル収納具10を凍結保存容器 ら引き抜き、クランプ82でアンプル収納具10 下部を保持し、この状態でアンプル収納具1 0をパスボックス71の上部収容パイプ76の直上 位置まで移動させる。

 ついで、アンプル収納具10を前記上部収容 イプ76に挿入し、アンプル収納具10に収めら ている複数のアンプルのうち、目的のアン ルが上部収容パイプ76の取出窓77の位置まで 降下した時にアンプル収納具10の挿入を停止 る。この際、アンプル収容具10に収容され アンプル25が取出窓77に面するようになって る。
 この時、2個のバーコードリーダー79、79が 出窓77に露出しているアンプルのバーコード を読み取り、その識別管理番号を制御装置60 送る。

 制御装置60では、バーコードリーダー79、79 らの識別管理番号と入力装置61からの識別 理番号を比較し、両者が一致した場合に目 のアンプルであることを確認し、表示灯、 示ブザーなどで表示する。
 操作者は、この表示を確認した後、パスボ クス71の外扉73を開き、内扉74から操作口72 経て手を内部に差し込み、アンプルを取り す。

 ついで、入力装置61の「取出投入完了ボタ 」を押すと、把持ヘッド58は、そのアンプル 収納具10を前記上部収容パイプ76から引き抜 、凍結保存容器2の元の位置に挿入して、出 作業が終了する。
 なお、アンプル収納具10を凍結保存容器2の の位置に挿入、あるいは前記上部収容パイ 76に挿入する際、アンプル収納具10の断熱部 21の下部とガイドパイプ24の下部の形状をそ ぞれの胴部より細くなるようにテーパ状と ること(図示略)によって、よりスムースに挿 入することができる。

 アンプルのアンプル収納具10への収納にあ ては、取り出しと同様にして、目的のアン ル収納具10を前記凍結保存容器2から引き上 、前記上部収容パイプ76に挿入し、目的とす る空のアンプル収容部23を取出窓77に露出さ る。
 この状態で、操作者が人手によりパスボッ ス71の操作口72を介してアンプルを空のアン プル収容部23に収容する。

 この時、アンプルに付されたバーコード バーコードリーダー79、79が読み取り、識別 管理番号を制御装置60に送って、入力装置61 入力された識別管理号と比較し、目的のア プルが目的のアンプル収容部23に収容された かを確認する。操作者がこの確認が取れたこ とを前述のように表示により知ると、入力装 置61の「取出投入完了ボタン」を押す。

 すると、ロボットの把持ヘッド58は、そ アンプル収納具10を前記上部収容パイプ76か 引き抜き、前記凍結保存容器2の元の位置に 挿入して、入庫作業が終了し、待機位置に戻 る。

 この実施形態にあっては、パスボックス71 の雰囲気を乾燥状態とすることができ、取 窓77に露出したアンプルには霜が付着するこ とがなくなる。このため、アンプルに付され たバーコードは確実に誤りなくバーコードリ ーダー79、79により読み取られる。このため アンプル収納具10から取り出されたあるいは アンプル収納具10に収められたアンプルが目 のものであることが正確に確認でき、アン ルの取り違えを防止することができる。
 また、アンプルの入出庫作業のかなりの部 、特にアンプルの特定のための作業が自動 に行われ、操作者の負担が大幅に軽減され 。

 さらに、目的とするアンプルがアンプル 納具10の上部のアンプル収納部23に収められ ている場合、アンプル収納具10の大部分が凍 保存容器2の下部収容パイプ80内に位置する で、この部分に存在するアンプルは冷却状 に保持される。このため、アンプルに無用 熱が加わる頻度が低減する。

(自動ハンドリングロボットが装備されたグ ーブボックスの変形例)
 図14は、前記実施形態の変形例の要部を示 ものである。
 この変形例では、パスボックス71には上部 容パイプ76がなく、これにかわってパスボッ クス71の背面に縦溝部83が設けられている。 の縦溝部83は、断面形状が半円状のもので、 パスボックス71の背面に上下方向に沿う形で 成されているものであって、その中間部に 、これを切り欠いて取出窓77が形成されて る。この取出窓77は、先の例のものと同様に アンプルを取り出すためのものである。

 この変形例では、凍結保存容器2から引き 抜かれたアンプル収納具10が縦溝部83に沿う うに降下するようになっており、目的のア プルを取出窓77から取り出しあるいは収容さ れることになる。

 上述の実施形態では、パスボックス71を 作性の点から入出庫空間部1bの1つの側面の 央部に配置しているが、これに限らずパス ックス71の隅部に配置しても良い。しかし、 このようなグローブボックス1では下部収容 イプ80を凍結保存容器2の内部に設けること できない場合が生じたり、下部収容パイプ80 を設けなくても良い場合が生じる。このため 、パスボックス71の上部収容パイプ76に挿入 たアンプル収納具10の下部が常温に曝される ことになってしまう。

 本発明により、バイオ分野や医療分野、 薬分野、畜産分野における各研究機関や医 機関において、様々な生体試料を長期的に 定的に保存することを可能とする。