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Patent Searching and Data


Title:
FUEL FILLING DEVICE FOR VEHICLE FUEL TANK
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/054305
Kind Code:
A1
Abstract:
A fuel filling device for a vehicle fuel tank has a fuel filling opening (15a) in an upper wall (3a) of a vehicle fuel tank (3) for containing ethanol fuel as engine fuel, and also has a fuel filling guide tube (15) extending from the fuel filling opening (15a) into the fuel tank (3). A flame arrester (21) constructed from a metal mesh and having a greater diameter than the fuel filling guide tube (15) is fixed to the fuel filling guide tube (15). The flame arrester (21) covers a lower opening of the fuel filling guide tube (15) and permits flow of fuel while preventing entry of fire. The flame arrester prevents entry of fire from the fuel filling opening into the fuel tank and, in addition, in fuel filling operation, allows smooth replacement between the fuel and air to promote the operation.

Inventors:
MUTO YUSUKE (JP)
YOKURA YASUFUMI (JP)
KOKUBU SHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068715
Publication Date:
April 30, 2009
Filing Date:
October 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HONDA MOTOR CO LTD (JP)
MUTO YUSUKE (JP)
YOKURA YASUFUMI (JP)
KOKUBU SHIRO (JP)
International Classes:
B60K15/04; B62J35/00
Foreign References:
JPS6398828U1988-06-27
JPH03128519U1991-12-25
JP2003301751A2003-10-24
JPS5886726U1983-06-13
JPS5435413U1979-03-08
JPS57142635U1982-09-07
JPS57178932A1982-11-04
JP2000220545A2000-08-08
Attorney, Agent or Firm:
OCHIAI, Takeshi et al. (6-3 Taito,2-chome, Taito-k, Tokyo 16, JP)
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Claims:
 エンジン用燃料としてエタノール燃料を貯留する車両用燃料タンク(3)の上壁(3a)に給油口(15a)と,この給油口(15a)から燃料タンク(3)内に延びる給油案内筒(15)とを設けた,車両用燃料タンクの給油口装置において,
 前記給油案内筒(15)に,その下方開口部を覆って前記燃料の流通を許容する一方,火の侵入を防ぐ,金網製で該給油案内筒(15)より大径のフレイムアレスタ(21)を取り付けたことを特徴とする,車両用燃料タンクの給油口装置。
 請求項1記載の車両用燃料タンクの給油口装置において,
 前記給油案内筒(15)の下端に,それより大径の環状の取り付け板(18)を連設し,この取り付け板(18)の外周端部に,上面開放の椀状をなす前記フレイムアレスタ(21)の外周端部を取り付けたことを特徴とする,車両用燃料タンクの給油口装置。
 請求項2記載の車両用燃料タンクの給油口装置において,
 前記フレイムアレスタ(21)を,その直径よりも深さが浅い椀状に形成したことを特徴とする,車両用燃料タンクの給油口装置。
 請求項2記載の車両用燃料タンクの給油口装置において,
 前記取り付け板(18)に,前記給油案内筒(15)に挿入される給油ガン(G)の前記フレイムアレスタ(21)への当接を阻止するガンストッパ(20)を設けたことを特徴とする,車両用燃料タンクの給油口装置。
Description:
車両用燃料タンクの給油口装置

 本発明は,エンジン用燃料としてエタノー ル燃料を貯留する車両用燃料タンクの上壁に 給油口と,この給油口から燃料タンク内に延 る給油案内筒とを設けた,車両用燃料タンク 給油口装置の改良に関する。

 最近,エタノールを燃料とする車両の研究 開発が盛んに行われている。ところで,エタ ール燃料を貯留する燃料タンク内では,エタ ール濃度が略100%の場合,常温での空燃比が 燃範囲にある場合が多いので,この燃料タン を搭載した車両では,万一何らかの原因で火 が燃料タンクの給油口に近接することがあっ ても,その火が燃料タンク内に入ることを抑 することが望まれている。

 自動車では,一般に,燃料タンクから上方 長く延びる給油案内筒に,通常閉鎖状態に保 され,給油ガンが給油案内筒に挿入されたと き開放されるシャッタ等の装置が設けられて いる(特許文献1参照)ので,火が燃料タンク内 入る虞はない。しかしながら,オートバイ等 自動二輪車では,燃料タンクのレイアウト上 ,燃料タンクに長い給油案内筒を取り付ける とは現実的でないため,自動車のようなシャ タ等を設けることは実際上,困難である。

 そこで,狭い給油案内筒内に金網製のフレイ ムアレスタを設けて,火が燃料タンク内に侵 することを抑止することが考えられるが,こ 場合,給油時,燃料がフレイムアレスタ全体 触れると,燃料の表面張力によりフレイムア スタの多くの網の目に油膜が張ってしまう め,フレイムアレスタにおいて,給油案内筒 ら燃料タンク側に流入する燃料と,燃料タン から給油案内筒側に排出する空気との交換 阻害され,給油性が悪くなることを考慮しな ければばらない。

日本特開2001-138755号公報

 本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも ので,フレイムアレスタを使用して,給油口か 燃料タンク内への火の侵入を抑止するのみ らず,給油時には,フレイムアレスタにおけ 燃料及び空気の交換をスムーズにさせて迅 な給油を可能にする,車両用燃料タンクの給 口装置を提供することを目的とする。

 上記目的を達成するために,本発明は,エ ジン用燃料としてエタノール燃料を貯留す 車両用燃料タンクの上壁に給油口と,この給 口から燃料タンク内に延びる給油案内筒と 設けた,車両用燃料タンクの給油口装置にお いて,前記給油案内筒に,その下方開口部を覆 て前記燃料の流通を許容する一方,火の侵入 を防ぐ,金網製で該給油案内筒より大径のフ イムアレスタを取り付けたことを第1の特徴 する。

 また本発明は,第1の特徴に加えて,前記給 案内筒の下端に,それより大径の環状の取り 付け板を連設し,この取り付け板の外周端部 ,上面開放の椀状をなす前記フレイムアレス の外周端部を取り付けたことを第2の特徴と する。

 さらに本発明は,第2の特徴に加えて,前記 レイムアレスタを,その直径よりも深さが浅 い椀状に形成したことを第3の特徴とする。

 さらにまた本発明は,第2の特徴に加えて, 記取り付け板に,前記給油案内筒に挿入され る給油ガンの前記フレイムアレスタへの当接 を阻止するガンストッパを設けたことを第4 特徴とする。

 本発明の第1の特徴によれば,タンクキャ プを外した状態にあるとき,万一,火花等の火 が給油案内筒内に入ったとしても,給油案内 を下方から覆うフレイムアレスタがその火 通過を阻止する効果が期待できることから, 較的短い給油案内筒の使用が可能となり,自 動二輪車に搭載されるような小型な燃料タン クへの本発明の適用が容易となる。しかも, レイムアレスタは給油案内筒よりも大径で るから,流体の流通面積が広く,給油時,フレ ムアレスタにおいて,燃料の油膜が張らない 目部分が多くなり,したがって給油案内筒か ら燃料タンク側に流入する燃料と,燃料タン から給油案内筒側に排出する空気との交換 スムーズに行われることになり,充分な給油 を確保することができる。

 本発明の第2の特徴によれば,給油案内筒 り大径のフレイムアレスタが上面開放の椀 になすことから,フレイムアレスタの流体の 通面積を効果的に広く得ることができる。 たがって広い流通面積のフレイムアレスタ 具備しながら小型な燃料タンクへの適用が 能となる。

 本発明の第3の特徴によれば,フレイムア スタを,その直径よりも深さが浅い椀状に形 したことで,フレイムアレスタの給油案内筒 下方への突出量を極力小さく抑えることがで きる。

 本発明の第4の特徴によれば,給油時,給油 内筒内に挿入される給油ガンがフレイムア スタに当接することをガンストッパにより 止することができ,フレイムアレスタの損傷 を防ぐことができる。しかも,ガンストッパ ,フレイムアレスタと同様に,給油案内筒に邪 魔されることなく,取り付け板への取り付け 容易に行うことができる。

図1は本発明の第1実施例に係る給油口 置を備える燃料タンクを搭載した自動二輪 の側面図である。(第1実施例) 図2は図1の燃料タンクの給油口装置部 縦断側面図である。(第1実施例) 図3は図2の要部拡大図である。(第1実施 例) 図4は図3の4-4線断面図である。(第1実施 例) 図5は本発明の第2実施例を示す,図3との 対応図である。(第2実施例) 図6は図5の6-6線断面図である。(第2実施 例) 図7は本発明の第3実施例を示す,図3との 対応図である。(第3実施例) 図8は図7の8-8線断面図である。(第3実施 例) 図9は本発明の第4実施例を示す,図3との 対応図である。(第4実施例) 図10は図9の10-10線断面図である。(第4 施例) 図11は本発明の第5実施例を示す,図3と 対応図である。(第5実施例) 図12は図11の12-12線断面図である。(第5 施例) 図13は本発明の第6実施例を示す,図3と 対応図である。(第6実施例) 図14は図13の14-14線断面図である。(第6 施例) 図15は本発明の第7実施例を示す,図3と 対応図である。(第7実施例) 図16は図15の16-16線断面図である。(第7 施例) 図17は本発明の第8実施例を示す,図15と の対応図である。(第8実施例) 図18は図17の18-18線断面図である。(第8 施例) 図19は本発明の第9実施例を示す,図3と 対応図である。(第9実施例) 図20は図19の20-20線断面図である。(第9 施例) 図21は本発明の第10実施例を示す,図11 の対応図である。(第10実施例)

符号の説明

3・・・・・・エタノール燃料を貯留する燃 タンク
3a・・・・・上壁
15・・・・・給油案内筒
15a・・・・給油口
18・・・・・取り付け板
20・・・・・ガンストッパ
21・・・・・フレイムアレスタ

  以下,本発明の実施の形態を,添付図面に 示した好適な実施例に基づいて説明する。

 先ず,図1~図4に示す本発明の第1実施例の 明より始める。

 図1において,自動二輪車Mの車体フレーム1 は,フロントフォーク2を操向可能に支持する ッドパイプ1hと,このヘッドパイプ1hから後 へ略水平に延出してから下方に屈曲するメ ンフレーム1mと,このメインフレーム1mの水平 部後端から後方に略水平に延出するシートレ ール1sと,ヘッドパイプ1hから斜め下方に延出 るダウンチューブ1dとよりなっており,メイ フレーム1m上に燃料タンク3が,その後方に連 ねて配置されるシート4がシートレール1s上に それぞれ取り付けられ,燃料タンク3に直下に 置されるエンジン5を含むパワーユニット6 ダウンチューブ1dと,メインフレーム1mの下方 屈曲部との間に搭載される。前輪7は,フロン フォーク2の下端に軸支され,パワーユニッ 6からチェーン9を介して駆動される後輪8は, インフレーム1mの下端部に上下揺動可能に 持されるリアフォーク10の後端に軸支され, のリアフォーク10及びシートレール1s間にリ クッション11が介装される。

 図2及び図3に示すように,前記燃料タンク3 は,エンジン用燃料としてエタノール燃料を 留するものであって,その上壁3aには,それを 通するようにして給油案内筒15が液密に溶 される。この給油案内筒15の,燃料タンク3上 より突出した上端部は,その全周に亙り給油 案内筒15内に180°折り曲げられて給油口15aを 成する。この給油口15aは,通常,タンクキャッ プ16により閉鎖されるが,給油時,そのタンク ャップ16を外せば,図3に示すように,給油ガン Gの給油案内筒15への挿入を許容するようにな っている。

 給油案内筒15の大部分は燃料タンク3内に 入しており,その下端部周縁には,フレイム レスタ組立体17が取り付けられる。

 このフレイムアレスタ組立体17は,該組立 17の製作後,給油案内筒15の下端部周縁に溶 部19を介して取り付けられる環状の取り付け 板18と,この取り付け板18の下面に溶接されて 油案内筒15の下方開口部を横断するように 置されるガンストッパ20と,このガンストッ 20より半径方向外方で取り付け板18の下面に 合されてガンストッパ20を収容しながら給 案内筒15の下端開口部を覆うフレイムアレス タ21と,このフレイムアレスタ21を収容して,そ れより下方へ延び円筒状のスカート27とで構 される。

 詳しくは,図3及び図4に示すように,フレイ ムアレスタ21は2枚の帯板部材22,22よりなるも で,これら帯板部材22,22は,給油案内筒15の下 開口部を横断する主要部22aが板面を給油案 筒15の軸方向に沿って配置されると共に,互 に重ねて溶接される。そして一方の帯板部 22の一端と,他方の帯板部材22の他端とに,取 付け板18の下面に重ねられる支持片22b,22bが 成され,これら支持片22b,22bが取り付け板18の 下面にそれぞれ溶接される。両帯板部材22,22 ,給油案内筒15の軸線上に位置する部分には, 互いに外方に突出して内側を凹部23,23とする 起24,24が屈曲形成され,これら突起24,24は,そ らの内側の両凹部23,23が互いに対向して1本 通路25を形成するように配置される。こう ることで,両帯板部材22,22は相互に互換性を することになり,同一部品で構成することが きる。尚,上記各突起24は,図示例では半円状 に形成したが,V形,コ字形等,他の形状に形成 ることができる。

 フレイムアレスタ21は,燃料の通過を許容 るが,火の通過は阻止するもので,図示例で ,亜鉛メッキされた金網製であり,その素線の 直径は0.28mm,網目の数は1平方インチ当たり16 である。このフレイムアレスタ21は,上記ガ ストッパ20を収容する中空部21aを画成すべく 上面開放の椀状をなしており,このフレイム レスタ21の上端に,半径方向外向きのフラン 26が形成される。図示例の場合,このフレイ アレスタ21の椀状は球面の一部で構成される 。またスカート27は,フレイムアレスタ21を収 して,それより下方に延びる円筒状をなして おり,その上端にもフランジ28が形成され,ま スカート27の下端には,下方に向かって拡径 るファンネル部27aが形成される。

 而して,前記フランジ26及びフランジ28を, 互に重ねると共に取り付け板18の下面に重 た後,この取り付け板18と,この取り付け板18 外周部を下方及び半径方向内方に屈曲させ なるカシメ部18aとで両フランジ26,28を挟持す ることにより,前記フレイムアレスタ組立体17 が構成される。このフレイムアレスタ組立体 17の構成後に,取り付け板18は給油案内筒15の 端部に溶接される。

 図3に示すように,給油案内筒15の周壁上部 には,その内外を連通する第1通気孔29が設け れ,またスカート27の周壁上部にも,その内外 連通する第2通気孔30が設けられる。その際, 第2通気孔30は,その直径を第1通気孔29より大 くするか,個数を第1通気孔29より多くして形 される。

 次に,この第1実施例の作用について説明 る。

 タンクキャップ16を外した状態にあると ,万一,火花等の火が給油案内筒15内に入った しても,フレイムアレスタ21がその火の通過 阻止する効果が期待できる。

 しかも,給油案内筒15の下端には,フレイム アレスタ21を全周に亙り囲繞しながら,その下 方に延出するスカート27を連設したので,給油 案内筒15内と燃料タンク3内上部との間でフレ イムアレスタ21を介しての生じる空気の対流 スカート27により防ぐことができる。

 而して,スカート27による上記対流の防止 ,より効果的に図るために,スカート27の下端 部に下方に向かって拡径するファンネル部27a を設けたり,スカート27の軸方向長さをフレイ ムアレスタ21の軸方向長さの略2倍以上とする ことは有効である。

 一方,燃料タンク3への給油に際して,給油 ンGを給油口15aから給油案内筒15内に無造作 挿入しても,給油ガンGの先端が,フレイムア スタ21の上方に配置されるガンストッパ20に 当接することで,給油ガンGとフレイムアレス 21との接触を防ぐことができる。このよう ,給油ガンGの給油案内筒15への挿入深さをガ ストッパ20により一定に規制するようにし ので,比較的短い給油案内筒15の使用が可能 しながら,フレイムアレスタ21の保護を図る とができる。

 またフレイムアレスタ21は,給油案内筒15 り大径の椀状をなしているから,流体の流通 積を広く確保でき,給油時,フレイムアレス 21において,給油案内筒15から燃料タンク3側 流入する燃料と,燃料タンク3から給油案内筒 15側に排出する空気との交換がスムーズに行 れることになり,給油の迅速化を図ることが できる。

 しかも,上面開放の椀状をなすフレイムア レスタ21は,給油案内筒15の下端から下方へ延 る中空部21aを持ち,その中空部21aにガンスト ッパ20が配置されることで,スペース効率が上 がり,ガンストッパ20及びフレイムアレスタ21 給油案内筒15の下端部にコンパクトに取り けることができる。その上,中空部21a内のガ ストッパ20は,給油案内筒15の下方位置を占 ることになるから,ガンストッパ20による給 案内筒15の流路面積の減少を抑え,総合的に 料の流通抵抗を少なくすることができ,給油 迅速化を図ることができる。

 またガンストッパ20は,板面が前記給油案 筒15の軸方向に沿うように配置される帯板 材22で構成されるので,ガンストッパ20周りで の燃料の流れを阻害せずに,ガンストッパ20に ,給油ガンGの当接衝撃力に対する大なる強度 付与することができる。

 その際,特に,ガンストッパ20は,板面を平 させる2枚の前記帯板部材22,22で構成され,各 板部材22には,互いに反対方向に突出して内 を凹部23とする突起24を屈曲形成されるので ,ガンストッパ20の強度を高めると共に,ガン トッパ20の給油ガンGとの広い当接領域を確 することができ,ガンストッパ20の機能を高 ることができる。

 さらに,ガンストッパ20を構成する上記2枚 の帯板部材22,22は,それらの板面同士を接合す ると共に,凹部23,23同士を対向させるように配 置されるので,2枚の帯板部材22,22の接合によ ,ガンストッパ20の強度を効果的に高めるこ ができ,また相対向する凹部23,23が燃料の流 を形成することになり,燃料の通過を促進す ことができる。2枚の帯板部材22,22の接合に り,ガンストッパ20を取り付け板18に取り付 る一対の支持片22b,22bは,両帯板部材22,22の互 に反対側の一端部に一個宛形成するだけで り,ガンストッパ20の取り付け構造の簡素化 図ることができる。

 給油案内筒15の周壁上部に第1通気孔29が, たスカート27の周壁上部に第2通気孔30がそ ぞれ設けられており,第2通気孔30は,その直径 を第1通気孔29より大きくするか,個数を第1通 孔29より多くして形成されるので,燃料タン 3への給油に伴ない,燃料タンク3内の燃料油 がスカート27の下端面のレベル以上に上昇 たときは,燃料タンク3内上部の空気が第1及 第2通気孔29,30をスムーズに通過して外部に 出することで,燃料タンク3への給油速度の低 下を防ぐことができる。また燃料タンク3内 燃料油面が第2通気孔30のレベル以上に上昇 ると,燃料タンク3内上部の空気の外部への流 出は第1通気孔29により絞られることになるた め,給油に伴ない,給油案内筒15内での燃料油 が急速に上昇し,その状態を見て給油作業者 燃料が燃料タンク3に満杯になったことを知 り,給油作業を終了する。その後,燃料タンク3 内の上部の空気は,第1通気孔29を通して外部 徐々に流出していくので,給油案内筒15内の 料油面は,ゆっくり低下していき,燃料タンク 3内の燃料油面と同レベルとなる。こうして 料タンク3への過給油を防ぐことができる。

 かゝる車両用燃料タンクの給油口装置に いて,取り付け板18に,ガンストッパ20を溶接 ると共に,フレイムアレスタ21及びスカート2 7をかしめ結合して,フレイムアレスタ組立体1 7を構成し,その取り付け板18を給油案内筒15の 下端部に溶接により結合するようにしたので ,フレイムアレスタ組立体17の製作を,給油案 筒15に干渉されることなく容易に行うことが でき,生産性の向上に寄与し得る。

 次に,図5及び図6に示す本発明の第2実施例 について説明する。

 この第2実施例は,ガンストッパ20を構成す る2枚の帯板部材22,22の各両端に一対の支持片 22b,22bが形成し,また各帯板部材22,22の突起24,24 を給油案内筒15の軸線上から互いに反対方向 オフセットさせ,これら2枚の帯板部材22,22を 互いに離して,それぞれの一対の支持片22b,22b 取り付け板18の下面に溶接したもので,その の構成は前実施例と同様であるので,図5及 図6中,前実施例と対応する部分には同一の参 照符号を付して,重複する説明を省略する。

 この第2実施例によれば,前実施例よりも, ンストッパ20を構成する帯板部材22,22の支持 片22bの個数が増加するが,ガンストッパ20の給 油ガンGに対する当接領域を広く得ることが きる。

 次に,図7及び図8に示す本発明の第3実施例 は,前記第1実施例のガンストッパ20を構成す 2枚の帯板部材22,22の一対の支持片22b,22bを給 案内筒15の内周面に沿うように形成して,こ らを給油案内筒15の下部内周面に溶接によ 固着したものである。その他の構成は第1実 例と同様であるので,図7及び図8中,第1実施 と対応する部分には同一の参照符号を付し ,重複する説明を省略する。

 この第3実施例の場合,フレイムアレスタ 立体17は,取り付け板18,フレイムアレスタ21及 びスカート27の三者で構成される。

 次に,図9及び図10に示す本発明の第4実施 について説明する。

 この第4実施例では,ガンストッパ20を構成 する2枚の帯板部材22,22には,上方に凸とする V字状横断面の主要部22aと,この主要部22aの両 端から下向きに屈曲する平板状の一対の支持 片22b,22bとがそれぞれ設けられ,これら2枚の帯 板部材22,22は,主要部22a同士が,給油案内筒15の 上方から見て十字状に交差状態に配置される と共に,支持片22b,22bが給油案内筒15の下部内 面に溶接して取り付けられる。このガンス ッパ20を除く他の構成は第1実施例と同様で るので,図9及び図10中,第1実施例と対応する 分には同一の参照符号を付して,重複する説 を省略する。

 この第4実施例によれば,ガンストッパ20を 構成する2枚の帯板部材22,22は,給油案内筒15内 で上方から見て十字状に交差状態に配置され るので,ガンストッパ20の給油ガンGに対する 接領域を広く得ることができる。しかも,各 板部材22,22の給油案内筒15内を横断する主要 部22aには,上方に凸とする逆V字状の横断面形 が付与されるので,各帯板部材22,22の曲げ強 を高めると共に,給油案内筒15内に流入する 料を各帯板部材22,22の両外側斜面に沿わせ スムーズに流下させ,燃料の流通抵抗を少な することができ,給油の迅速化を図ることが できる。

 次に,図11及び図12に示す本発明の第5実施 について説明する。

 この第5実施例では,ガンストッパ20を構成 する2枚の帯板部材22,22には,上方に凸とする V字状横断面の主要部22aと,この主要部22aの両 端から上向きに屈曲する平板状の一対の支持 片22b,22bとがそれぞれ設けられ,これら2枚の帯 板部材22,22は,主要部22a同士が一定間隔を置い て平行に並びながら椀状をなすフレイムアレ スタ21の中空部21aに配置されると共に,支持片 22b,22bが給油案内筒15の下部内周面に溶接して 取り付けられる。このガンストッパ20を除く の構成は第1実施例と同様であるので,図9及 図10中,第1実施例と対応する部分には同一の 参照符号を付して,重複する説明を省略する

 この第5実施例によれば,前記第4実施例と 様の作用効果を達成し得る他,各帯板部材22, 22の主要部22aが,給油案内筒15より大径のフレ ムアレスタ21の中空部21aに配置されること ,ガンストッパ20による給油案内筒15の流路面 積の減少を抑え,総合的に燃料の流通抵抗を なくすることができる。

 次に,図13及び図14に示す本発明の第6実施 について説明する。

 この第6実施例は,ガンストッパ20を2本の 棒部材32,32で構成したもので,これら丸棒部 32,32は,互いに一定間隔を置いて平行に並び がら給油案内筒15内の下部を横断するように 配置され,これらの各両端部の下方もしくは 方に屈曲した支持片32a,32a;32a,32aが給油案内 15の下部内周面に溶接して取り付けられる。 このガンストッパ20を除く他の構成は第1実施 例と同様であるので,図13及び図14中,第1実施 と対応する部分には同一の参照符号を付し ,重複する説明を省略する。

 この第6実施例によれば,各丸棒部材32,32は ,断面形状が円形であるので,曲げ強度が高い ,給油案内筒15内に流入する燃料を各丸棒部 32,32の滑らかな円筒面に沿って流下させ,燃 の流通抵抗を少なくすることができ,給油の 迅速化を図ることができる。

 次に,図15及び図16に示す本発明の第7実施 について説明する。

 この第7実施例では,フレイムアレスタ組 体17の取り付け板18に,円板部34と,この円板部 34の外周縁から下方に屈曲した環状壁部35と りなるガンストッパ20が取り付け板18に一体 連設され,その円板部34には,給油案内筒15内 流入する燃料の通過を許容する多数の通孔3 6,36…が穿設されている。環状壁部35は,給油 内筒15の下端部内周面に嵌合される。このガ ンストッパ20を除く他の構成は第1実施例と同 様であるので,図15及び図16中,第1実施例と対 する部分には同一の参照符号を付して,重複 る説明を省略する。

 この第7実施例によれば,フレイムアレス 組立体17の取り付け板18とガンストッパ20と 一体化により,ガンストッパ20の取り付け板18 への特別な取り付け工程が必然的になくなる 。しかも,ガンストッパ20の環状壁部35は,給油 案内筒15の下端部内周面に嵌合することによ ,給油案内筒15及びフレイムアレスタ組立体1 7相互の同軸精度を容易に高めることができ 。さらに,該環状壁部35は,ガンストッパ20の 性強化にも貢献し,給油ガンGの当接衝撃によ る変形を防ぐのみならず,その変形による給 案内筒15及び取り付け板18間の溶接部19の歪 発生を防ぎ,該溶接部19の耐久性の向上に寄 し得る。

 次に,図17及び図18に示す本発明の第8実施 は,上記第7実施例において,ガンストッパ20 ,多数の通孔36,36…の周縁から下向きに突出 る多数の環状リブ37,37…を形成したものであ り,図17及び図18中,第7実施例と対応する部分 は同一の参照符号を付して,重複する説明を 略する。

 この第8実施例によれば,各通孔36,36…周縁 の環状リブ37,37…が円板状のガンストッパ20 剛性を更に高めると共に,通孔36,36…を通過 る燃料の流れをスムーズに下方へ誘導する とになる。

 次に,図19及び図20に示す本発明の第9実施 について説明する。

 この第9実施例は,上記各実施例のフレイ アレスタ組立体17を構成するに当たり,カシ 結合に代えて,取り付け板18,フレイムアレス 21のフランジ26及びスカート27のフランジ28 三者を複数のウェルディングナット40及びボ ルト41により結合したものである。この場合, ガンストッパ20は,例えば図3の第1実施例のよ に取り付け板18の下面に取り付けられる。 の他の構成も第1実施例と同様であるので,図 19及び図20中,第1実施例と対応する部分には同 一の参照符号を付して,重複する説明を省略 る。

 最後に,図21に示す本発明の第10実施例に いて説明する。

 この第10実施例では,給油案内筒15の下端 ,その下方に向かって拡径するテーパ部43又 給油案内筒15より大径の大径円筒部43″が連 される。ガンストッパ20を構成する2枚の帯 部材22,22には,図11及び図12の第5実施例と同 に,上方に凸とする逆V字状横断面の主要部22a と,この主要部22aの両端から上向きに屈曲す 平板状の一対の支持片22b,22bとがそれぞれ設 られ,これら2枚の帯板部材22,22は,主要部22a 士が一定間隔を置いて平行に並びながら前 テーパ部43又は大径円筒部43″内に配置され と共に,支持片22b,22bが給油案内筒15の下部内 周面に溶接される。

 テーパ部43又は大径円筒部43″の下端には ,取り付けフランジ44と,その外周端に連なる シメ部45とを一体に連設され,取り付けフラ ジ44の下面に,金網製で平板状のフレイムア スタ21と,スカート27上端のフランジ28を順次 ねて,カシメ部45をカシメることにより,フレ イムアレスタ21及びスカート27がテーパ部43又 は大径円筒部43″に結合される。

 この第10実施例によれば,給油案内筒15の 端にテーパ部43又は大径円筒部43″が連設さ ることで,給油案内筒15より大径の平板状の レイムアレスタ21の使用が可能となり,フレ ムアレスタ21の燃料に対する流通抵抗の軽 を図ることができる。しかも,ガンストッパ2 0の各帯板部材22,22の主要部22aが給油案内筒15 より広いテーパ部43又は大径円筒部43″内に 配置されることで,ガンストッパ20による給油 案内筒15の流路面積の減少を抑え,総合的に燃 料の流通抵抗を少なくすることができる。

 以上,本発明の実施例を説明したが,本発 は上記実施例に限定されるものではなく,本 明の要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変 を行うことができる。例えば,ガンストッパ 20を構成する帯板部材22や丸棒部材32の数は2 に限らず,給油案内筒15の太さに応じて適宜 定されるものである。