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Title:
GAS COMPRESSION DEVICE AND METHOD OF CONTROLLING GAS COMPRESSION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/011241
Kind Code:
A1
Abstract:
A gas compression device for compressing gas by multiple compression means arranged in series relative to the direction of flow of the gas. The flow rate of the gas sucked into a gas compression section is controlled according to the amount of demand of the gas from a user. When the flow rate of each compression means is less than a set value set based on a surge limit, at least a part of gas discharged from the gas compression section is circulated and supplied to a diffuser of the compression means. In the construction above, a load on drive means is sufficiently reduced while occurrence of surge in the compression means is suppressed and, as a result, the amount of energy consumption is reduced.

Inventors:
KOMATSU YUJI (JP)
KANAYA RYUGO (JP)
HASEGAWA KAZUMITSU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062268
Publication Date:
January 22, 2009
Filing Date:
July 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
IHI CORP (JP)
KOMATSU YUJI (JP)
KANAYA RYUGO (JP)
HASEGAWA KAZUMITSU (JP)
International Classes:
F04D27/02; F04D17/12
Foreign References:
JPH02259298A1990-10-22
JPH0254400U1990-04-19
JPH08284892A1996-10-29
JPH10252696A1998-09-22
JP2005016464A2005-01-20
JPH0261640B21990-12-20
JPH0259317B21990-12-12
JPS5999196U1984-07-04
JPH10252696A1998-09-22
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (Marunouchi Chiyoda-k, Tokyo 20, JP)
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Claims:
 ガスに対して速度エネルギを与えるインペラと、前記速度エネルギを圧力エネルギに変換するディフューザとを備える圧縮手段をガスの流れ方向に対して直列に複数配列し、複数の前記圧縮手段を介して圧縮されたガスを所定の需要先に供給するガス圧縮装置であって、
 前記インペラに動力を供給する駆動手段と、
 前記ガスの流れ方向に対して最上流に位置する圧縮手段に吸入されるガスの流量を調整する流量調整手段と、
 前記ガスの流れ方向に対して最下流に位置する圧縮手段から排出されたガスの少なくとも一部を、各圧縮手段の前記ディフューザあるいは前記ディフューザと前記インペラとの間に循環供給可能な循環供給手段と、
 少なくとも前記駆動手段、前記流量調整手段及び前記循環供給手段を制御する制御手段とを備え、
 前記制御手段は、
 前記需要先の前記ガスの需要量に応じて前記流量調整手段を制御し、
 各圧縮手段において、吸入される前記ガスの流量が前記圧縮手段におけるサージング限界に基づいて設定される設定値を下回る場合に、前記循環供給手段を制御して前記圧縮手段に前記ガスの一部を循環供給するガス圧縮装置。
 最下流に位置する圧縮手段から排出されたガスの圧力を検出する圧力検出手段と、最下流に位置する圧縮手段から排出されたガスの流量を検出する流量検出手段とを備え、
 前記制御手段は、前記圧力検出手段及び前記流量検出手段のうち、少なくとも前記圧力検出手段の検出結果を前記需要先の前記ガスの需要量として前記流量調整手段の制御を行う請求項1に記載のガス圧縮装置。
 前記制御手段は、最下流に位置する圧縮手段から上流の圧縮手段に向けて段階的に前記循環供給手段による前記ガスの循環供給を開始する請求項1に記載のガス圧縮装置。
 前記設定値は、前記圧縮手段におけるサージング限界の流量と所定のマージンを合わせた値である請求項1に記載のガス圧縮装置。
 前記制御手段は、前記需要先の前記ガスの需要量がゼロである場合に、前記ガスの流れ方向に対して最上流に位置する圧縮手段における前記ガスの吸入を維持すると共に、前記ガスの流れ方向に対して最下流に位置する圧縮手段から排出されたガスの一部を前記需要先へ供給することなく排気する請求項1に記載のガス圧縮装置。
 ガスに対して速度エネルギを与えるインペラと、前記速度エネルギを圧力エネルギに変換するディフューザとを備える圧縮手段をガスの流れ方向に対して直列に複数配列し、複数の前記圧縮手段を介して圧縮されたガスを所定の需要先に供給するガス圧縮装置の制御方法であって、
 前記需要先の前記ガスの需要量に応じて、前記ガスの流れ方向に対して最上流に位置する圧縮手段に吸入されるガスの流量を調整し、
 各圧縮手段において、吸入される前記ガスの流量が前記圧縮手段におけるサージング限界に基づいて設定される設定値を下回る場合に、前記ガスの流れ方向に対して最下流に位置する圧縮手段から排出されたガスの少なくとも一部を、各圧縮手段のディフューザあるいは該前記ディフューザと前記インペラとの間に循環供給するガス圧縮装置の制御方法。
 最下流に位置する圧縮手段から排出されたガスの圧力及び流量を検出し、この検出結果のうち、少なくとも前記圧力を前記需要先の前記ガスの需要量として、最上流に位置する圧縮手段に吸入されるガスの流量を制御する請求項6に記載のガス圧縮装置の制御方法。
 最下流に位置する圧縮手段から上流の圧縮手段に向けて段階的に前記ガスの循環供給を開始する請求項6に記載のガス圧縮装置の制御方法。
 前記設定値は、前記圧縮手段におけるサージング限界の流量と所定のマージンを合わせた値である請求項6に記載のガス圧縮装置の制御方法。
 前記需要先の前記ガスの需要量がゼロである場合に、前記ガスの流れ方向に対して最上流に位置する圧縮手段における前記ガスの吸入を維持すると共に、前記ガスの流れ方向に対して最下流に位置する圧縮手段から排出されたガスの一部を前記需要先へ供給することなく排気する請求項6に記載のガス圧縮装置の制御方法。
Description:
ガス圧縮装置及びガス圧縮装置 制御方法

 本発明は、単一の駆動手段によって駆動さ る複数の圧縮手段を備えるガス圧縮装置及 ガス圧縮装置の制御方法に関するものであ 。
 本願は、2007年07月19日に、日本に出願され 特願2007-188093号に基づき優先権を主張し、そ の内容をここに援用する。

 従来から、単一のモータ(駆動手段)によっ 回転駆動されるシャフトに連結される複数 遠心圧縮機(圧縮手段)を備えるターボ圧縮装 置(ガス圧縮装置)が用いられている。
 このようなターボ圧縮装置においては、各 心圧縮機がガスの流れ方向に対して直列に 列されており、各遠心圧縮機においてガス 徐々に圧縮される。

 ところで、一般工場ではターボ圧縮装置か 圧縮されたガス(以下、圧縮ガスと称する) 供給される装置(需要先)においては、必要と なる圧縮ガスの量(需要量)が時間と共に変化 る。すなわち、ターボ圧縮装置から需要先 装置に供給される圧縮ガスの量が時間とと に変化する。
 そして、圧縮ガスの需要量の減少に対して 、ターボ圧縮装置へのガスの吸入量を減少 せることによって圧縮ガスの量を減少させ 方法や、一定量のガスを常に圧縮して必要 分だけ需要先の装置に供給すると共に残り 排気する方法にて対応することが考えられ が、ターボ圧縮装置におけるエネルギ消費 を低減可能(すなわちモータへの負荷を低減 可能)な、圧縮ガスの量を減少させる方法に 対応することが好ましい。

 圧縮ガスの量を減少させるためには、ター 圧縮装置において流れるガスの流量を減少 せる必要がある。しかしながら、遠心圧縮 においては流れるガスの流量をある限界以 に減少させるとサージングが発生する。よ 詳細には、遠心圧縮機のインペラによって 速されたガスがディフューザにおいて減速 れる際にこのガスの流れが失速し、これが ージングの発生の引金となる。
 そこで、従来のターボ圧縮装置においては 例えば、特許文献1~4に開示されるような遠 圧縮機におけるサージングを回避する方法 用いることによって、遠心圧縮機における ージングを抑制しながらモータへの負荷を 減させている。

特公平2-61640号公報

特公平2-59317号公報

実開昭59-99196号公報

特開平10-252696号公報

 しかしながら、従来の遠心圧縮機におい は、特許文献1~4に開示された技術を用いて 、遠心圧縮機に吸入されるガスの流量が少 い環境において十分にサージングを抑止す ことが難しく、遠心圧縮機に吸入されるガ の流量を、60~70%以下に減少させることがで なかった。このため、モータへの負荷も60~7 0%以下に低減させることができなかった。

 本発明は、上述する問題点に鑑みてなさ たもので、ガスの流れ方向に対して直列に 数配列された圧縮手段によってガスを圧縮 るガス圧縮装置において、圧縮手段におけ サージングの発生を抑制しつつ駆動手段の 荷を十分に低減させることにより、エネル の消費量を低減させることを目的とする。

 上記目的を達成するために、本発明の第1 の実施態様であるガス圧縮装置は、ガスに対 して速度エネルギを与えるインペラと、前記 速度エネルギを圧力エネルギに変換するディ フューザとを備える圧縮手段をガスの流れ方 向に対して直列に複数配列し、複数の前記圧 縮手段を介して圧縮されたガスを所定の需要 先に供給するガス圧縮装置であって、前記イ ンペラに動力を供給する駆動手段と、前記ガ スの流れ方向に対して最上流に位置する圧縮 手段に吸入されるガスの流量を調整する流量 調整手段と、前記ガスの流れ方向に対して最 下流に位置する圧縮手段から排出されたガス の少なくとも一部を、各圧縮手段の前記ディ フューザあるいは前記ディフューザと前記イ ンペラとの間に循環供給可能な循環供給手段 と、少なくとも前記駆動手段、前記流量調整 手段及び前記循環供給手段を制御する制御手 段とを備え、前記制御手段が、前記需要先の 前記ガスの需要量に応じて前記流量調整手段 を制御し、各圧縮手段において、吸入される 前記ガスの流量が前記圧縮手段におけるサー ジング限界に基づいて設定される設定値を下 回る場合に、前記循環供給手段を制御して前 記圧縮手段に前記ガスの一部を循環供給する 。

 このガス圧縮装置によれば、需要先のガス 需要量に応じて流量調整手段が制御される すなわち、需要先のガスの需要量が減少し 場合には、この減少量に応じてガス圧縮装 に吸入されるガスの流量が低減される。
 そして、各圧縮手段において、吸入される スの流量が前記圧縮手段におけるサージン 限界に基づいて設定される設定値を下回る 合に、前記圧縮手段にガスの一部が、各圧 手段の前記ディフューザあるいは前記ディ ューザと前記インペラとの間に循環供給さ る。

 また、このガス圧縮装置は、最下流に位 する圧縮手段から排出されたガスの圧力を 出する圧力検出手段と、最下流に位置する 縮手段から排出されたガスの流量を検出す 流量検出手段とを備え、前記制御手段は、 記圧力検出手段及び前記流量検出手段のう 、少なくとも前記圧力検出手段の検出結果 前記需要先の前記ガスの需要量として前記 量調整手段の制御を行ってもよい。

 前記制御手段は、最下流に位置する圧縮 段から上流の圧縮手段に向けて段階的に前 循環供給手段による前記ガスの循環供給を 始してもよい。

 前記設定値は、前記圧縮手段におけるサ ジング限界の流量と所定のマージンを合わ た値であってもよい。

 前記制御手段は、前記需要先の前記ガス 需要量がゼロである場合に、前記ガスの流 方向に対して最上流に位置する圧縮手段に ける前記ガスの吸入を維持すると共に、前 ガスの流れ方向に対して最下流に位置する 縮手段から排出されたガスの一部を上記需 先へ供給することなく排気してもよい。

 次に、本発明の第2の実施態様であるガス 圧縮装置の制御方法は、ガスに対して速度エ ネルギを与えるインペラと、前記速度エネル ギを圧力エネルギに変換するディフューザと を備える圧縮手段をガスの流れ方向に対して 直列に複数配列し、複数の前記圧縮手段を介 して圧縮されたガスを所定の需要先に供給す るガス圧縮装置の制御方法であって、前記需 要先の前記ガスの需要量に応じて、前記ガス の流れ方向に対して最上流に位置する圧縮手 段に吸入されるガスの流量を調整し、各圧縮 手段において、吸入される前記ガスの流量が 前記圧縮手段におけるサージング限界に基づ いて設定される設定値を下回る場合に、前記 ガスの流れ方向に対して最下流に位置する圧 縮手段から排出されたガスの少なくとも一部 を、各圧縮手段の前記ディフューザあるいは 前記ディフューザと前記インペラとの間に循 環供給する。

 このガス圧縮装置の制御方法によれば、需 先のガスの需要量に応じて、ガス圧縮装置 吸入されるガスの流量が制御される。すな ち、需要先のガスの需要量が減少した場合 は、この減少量に応じてガス圧縮装置に吸 されるガスの流量が低減される。
 そして、各圧縮手段において、吸入される スの流量が前記圧縮手段におけるサージン 限界に基づいて設定される設定値を下回る 合に、前記圧縮手段に最下流に位置する圧 手段から排出されたガスの一部が、各圧縮 段の前記ディフューザあるいは前記ディフ ーザと前記インペラとの間に循環供給され 。

 最下流に位置する圧縮手段から排出され ガスの圧力及び流量を検出し、前記検出結 のうち、少なくとも前記圧力を前記需要先 前記ガスの需要量として、最上流に位置す 圧縮手段に吸入されるガスの流量を制御し もよい。

 最下流に位置する圧縮手段から上流の圧 手段に向けて段階的に前記ガスの循環供給 開始してもよい。

 前記設定値は、前記圧縮手段におけるサ ジング限界の流量と所定のマージンを合わ た値であってもよい。

 前記需要先の前記ガスの需要量がゼロで る場合に、前記ガスの流れ方向に対して最 流に位置する圧縮手段における前記ガスの 入を維持すると共に、前記ガスの流れ方向 対して最下流に位置する圧縮手段から排出 れたガスの一部を前記需要先へ供給するこ なく排気してもよい。

 本発明のガス圧縮装置及びガス圧縮装置の 御方法によれば、需要先のガスの需要量に じて、ガス圧縮装置に吸入されるガスの流 が制御される。すなわち、需要先のガスの 要量が減少した場合には、この減少量に応 てガス圧縮装置に吸入されるガスの流量が 減される。
 そして、各圧縮手段において、吸入される スの流量が前記圧縮手段におけるサージン 限界に基づいて設定される設定値を下回る 合に、前記圧縮手段に最下流に位置する圧 手段から排出されたガスの一部が、各圧縮 段の前記ディフューザあるいは前記ディフ ーザと前記インペラとの間に循環供給され 。
 ここで、循環供給されるガスは、インペラ 供給されることなくディフューザに流れ込 。このため、インペラへの負荷を増加させ ことなく、ディフューザに十分な流量のガ を供給することができ、駆動手段への負荷 増加させることなくストールの発生及びサ ジングの発生を抑制することができる。つ り、各圧縮手段に吸入されるガスの流量が れだけ少ない場合であっても、圧縮手段の ィフューザにサージングを抑制可能な流量 ガスを流れ込ませることが可能となる。
 したがって、本発明によれば、ガスの流れ 向に対して直列に複数配列された圧縮手段 よってガスを圧縮するガス圧縮装置におい 、圧縮手段におけるサージングの発生を抑 しつつ駆動手段の負荷を十分に低減させる とにより、エネルギの消費量を低減させる とが可能となる。

本発明の一実施形態であるターボ圧縮 置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態であるターボ圧縮 置が備える遠心圧縮機の断面図である。 本発明の一実施形態であるターボ圧縮 置における、ガスの流量分布を示す表であ 。 本発明の一実施形態であるターボ圧縮 置が備えるモータの負荷変化を示すグラフ ある。 本発明の一実施形態であるターボ圧縮 置の変形例を示す模式図である。 本発明の一実施形態であるターボ圧縮 置の変形例を示す模式図である。 本発明の一実施形態であるターボ圧縮 置の変形例を示す模式図である。

符号の説明

 1……インレットガイドベーン(流量調整 段)、2……ガス圧縮部、21……第1遠心圧縮機 (圧縮手段)、22……第2遠心圧縮機(圧縮手段) 23……モータ(駆動手段)、3……第1循環供給 御バルブ(循環供給手段)、4……第2循環供給 御バルブ(循環供給手段)、5……排出バルブ 6……流量検出器(流量検出手段)、7……圧力 検出器(圧力検出手段)、8……制御装置(制御 段)、21a,22a……インペラ、21h,22h……ディフ ーザ、S……ターボ圧縮装置(ガス圧縮装置)

 以下、図面を参照して、本発明に係るガ 圧縮装置及びガス圧縮装置の制御方法の一 施形態について説明する。以下の図面にお て、各部材を認識可能な大きさとするため 、各部材の縮尺を適宜変更している。

 図1は、本実施形態のターボ圧縮装置S(ガス 縮装置)の概略構成を示すブロック図である 。
 この図に示すように、本実施形態のターボ 縮装置Sは、インレットガイドベーン1(流量 整手段)、ガス圧縮部2、第1循環供給制御バ ブ3(循環供給手段)、第2循環供給制御バルブ 4(循環供給手段)、排気制御バルブ5、流量検 器6(流量検出手段)、圧力検出器7(圧力検出手 段)及び制御装置8(制御手段)を備えている。

 インレットガイドベーン1は、ガス圧縮部2 吸入されるガスの流量を調整するためのも であり、制御装置8によって制御される。後 詳説するが、ガス圧縮部2は、2つ(複数)の遠 心圧縮機21,22(圧縮手段)をガスの流れ方向に 列に配列した構成を有している。そして、 ンレットガイドベーン1を介してガス圧縮部2 に吸入されるガスは、まずガスの流れ方向に 対して上流側(最上流)に位置する遠心圧縮機2 1に吸入される。つまり、インレットガイド ーン1は、ガスの流れ方向に対して最上流に 置する遠心圧縮機21に吸入されるガスの流 を調整する。
 このインレットガイドベーン1は、遠心圧縮 機21が備えるインペラ21a(図2参照)の回転方向 同じ方向に、ガスに対してひねりを与える これによって、遠心圧縮機21のインペラの 事量が減少される。
 インレットガイドベーン1の代用として、バ タフライバルブを使用することもできる。こ の場合はガスにひねりを与えることなくガス に抵抗を与えることで吸入されるガスの流量 を調整する。

 ガス圧縮部2は、ガスの流れ方向に配列さ れる2つの遠心圧縮機21,22(圧縮手段)と、遠心 縮機21,22が備えるインペラ21a,22aに回転動力 供給するモータ23(駆動手段)と、ガスの流れ 方向に対して上流側に位置する遠心圧縮機21( 以下、第1遠心圧縮機21と称する)から排出さ るガスを冷却するインタクーラ24と、ガスの 流れ方向に対して下流側に位置する遠心圧縮 機22(以下、第2遠心圧縮機22と称する)から排 されるガスを冷却するアフタクーラ25とを備 えている。

 第1遠心圧縮機21及び第2遠心圧縮機22は、 入するガスを圧縮して排出するものである 図2は、第1遠心圧縮機21及び第2遠心圧縮機22 の概略構成を説明するための断面図である。 第1遠心圧縮機21と第2遠心圧縮機22とは、同一 の構成を有しているため、図2においては、 一の遠心圧縮機を示している。また図2にお て、括弧なしの符号が第1遠心圧縮機21に対 し、括弧つきの符号が第2遠心圧縮機22に対 している。

 図2に示すように、遠心圧縮機21(22)は、一 側が開口しかつ内方周縁近傍部分に周方向に 延びるスクロール流路21b(22b)を有するケーシ グ本体21c(22c)と、スクロール流路21b(22b)に連 なるようにケーシング本体21c(22c)の所定箇所 設けたガス吐出管21d(22d)と、ケーシング本 21c(22c)の他側壁部中央に設けたシール部材21e (22e)を回転可能に貫通するロータ軸21f(22f)と ケーシング本体21c(22c)の内部中央に位置しか つロータ軸21f(22f)に連結されたインペラ21a(22a )と、このインペラ21a(22a)を覆うようにケーシ ング本体21c(22c)の開口部分に嵌合しかつ外部 らインペラ21a(22a)の先端へ向かうガス流入 21g(22g)及びインペラ21a(22a)の周縁部からスク ール流路21b(22b)へ連なるディフューザ21h(22h) を形成する環状のケーシング蓋21i(22i)と、デ フューザ21h(22h)に周方向に等間隔に配置さ る多数のディフューザベーン21j(22j)とを備え ている。

 そして、第1遠心圧縮機21のロータ軸21fと、 2遠心圧縮機22のロータ軸22fとは、各々が歯 増速機構を介してモータ23と接続されてい 。そして、インペラ21a(22a)は、モータ23の出 に応じた回転速度にて回転する。
 また、ディフューザベーン21j(22j)は、ケー ング本体21c(22c)の内部にインペラ21a(22a)を囲 ように設けた凹陥部21k(22k)に設置された環 のベーン支持座21l(22l)に対して一体的に形成 されている。
 また、スクロール流路21b(22b)の流路断面形 は、ガス吐出管21d(22d)に近接するほど大きく なるように形成されている。

 さらに遠心圧縮機21(22)においては、ケー ング蓋21i(22i)には、インペラ21a(22a)とディフ ューザベーン21j(22j)との間に位置するバイパ 流路孔21m(22m)が複数形成されている。この イパス流路孔21m(22m)は、遠心圧縮機21(22)の外 部からディフューザ21h(22h)のディフューザベ ン21j(22j)の前縁側へ向かってガスを流すた の流路である。バイパス流路孔21m(22m)は、イ ンペラ21a(22a)の回転方向に複数形成されてい 。すなわち、ディフューザ21h(22h)と外部と 複数のバイパス流路21m(22m)によって接続され ている。

 このような遠心圧縮機21(22)においては、 ス流入口21g(22g)から流入したガスに対して 回転駆動されるインペラ21a(22a)によって速度 エネルギが付与される。そして、ガスに付与 された速度エネルギは、ガスがディフューザ ベーン21j(22j)によって圧力エネルギに変換さ る。これによってガスが圧縮され、圧縮さ たガスは、スクロール流路21b(22b)を介して 心圧縮機21(22)の外部に排出される。そして バイパス流路孔21m(22m)を介して流入するガス は、インペラ21a(22a)に供給されることなく、 ンペラ21a(22a)によって速度エネルギが付与 れたガスと共にディフューザベーン21j(22j)に 供給される。

 図1においては、便宜上、ディフューザベ ーン21j(22j)及びスクロール流路21b(22b)をイン ラ21a(22a)の片方側にしか図示していないが、 実際には、全周に亘って存在している。そし て、バイパス流路孔21m(22m)は、インペラ21a(22a )と全周に亘って存在するディフューザベー 21j(22j)との間に等間隔で形成されており、各 バイパス流路孔21m(22m)に対してガスが均等に 給される構成となっている。

 図1に戻り、モータ23は、インペラ21a及び ンペラ22aと接続されており、インペラ21aと ンペラ22aとは一定の回転数にて回転駆動さ る。このようなモータ23としては、例えば 導モータを用いることができる。

 第1循環供給制御バルブ3は、ガス圧縮部2か 排出されたガスの一部あるいは全部を第1遠 心圧縮機21のバイパス流路孔21m(すなわち、イ ンペラ21aとディフューザベーン21jとの間)に 環供給可能とするためのものである。
 この第1循環供給制御バルブ3の開度は、制 装置8によって制御可能とされている。そし 、第1循環供給制御バルブ3の開度が調整さ ることによって、バイパス流路孔21mに供給 れるガスの流量が調整される。

 第2循環供給制御バルブ4は、ガス圧縮部2か 排出されたガスの一部あるいは全部を第2遠 心圧縮機22のバイパス流路孔22m(すなわち、イ ンペラ22aとディフューザベーン22jとの間)に 環供給可能とするためのものである。
 この第2循環供給制御バルブ4は、制御装置8 よって開度が制御可能とされている。そし 、第2循環供給制御バルブ4の開度が調整さ ることによって、バイパス流路孔22mに供給 れるガスの流量が調整される。

 排気制御バルブ5は、ガス圧縮部2から排 されたガスの一部あるいは全部をターボ圧 装置Sの外部に排気するためのものであり、 御装置8によって開閉が制御可能である。

 流量検出器6は、ガス圧縮部2から排出され ガスの流量を計測する計測器と、前記計測 の計測結果を、ガス圧縮部2から排出された スの流量(すなわち、第2遠心圧縮機22から排 出されたガスの流量)を示す信号として出力 る発信器とを有する。
 圧力検出器7は、ガス圧縮部2から排出され ガスの圧力(すなわち、第2遠心圧縮機22から 出されたガスの圧力)を計測する計測器と、 前記計測器の計測結果を、ガス圧縮部2から 出されたガスの圧力を示す信号として出力 る発信器とを有する。

 制御装置8は、インレットガイドベーン1( るいはバタフライバルブ)、ガス圧縮部2の ータ23、第1循環供給制御バルブ3、第2循環供 給制御バルブ4、排気制御バルブ5、流量検出 6及び圧力検出器7と電気的に接続されてい 。

 このような本実施形態のターボ圧縮装置S においては、外部からフィルタf等を介して 入されたガスがガス圧縮部2によって圧縮さ て排出される。そして、ガス圧縮部2から排 出されたガスのうち、第1循環供給制御バル 3を介して第1遠心圧縮機21に供給されるガス 、第2循環供給制御バルブ4を介して第2遠心 縮機22に供給されるガスと、排気制御バル 5を介して外部に排気されるガスとを除いた スが、需要先の装置に供給される。

 そして、制御装置8は、まず圧力検出器7の 出結果と予め定められた設定値とを比較し 、インレットガイドベーン1を制御する。
 より詳細に説明すると、ガス圧縮部2より後 のガスの圧力が予め設定された所望の圧力設 定値である場合には、ターボ圧縮装置Sから 要先の装置に供給するガスの流量と、需要 の装置が必要とするガスの流量とが等しい とを示す。そして、需要先の装置が必要と るガスの流量が変化した場合には、ターボ 縮装置Sから需要先の装置に供給するガスの 量と、需要先の装置が必要とするガスの流 とのバランスが崩れ、ガス圧縮部2から排出 されたガスの圧力が変化する。
 このため、制御装置8は、圧力検出器7の検 結果と予め定められた設定値とを比較して 上述した所望の圧力となるようにインレッ ガイドベーン1を制御する。この結果、ター 圧縮装置Sから需要先の装置に供給するガス の流量を、需要先の装置が必要とするガスの 流量に合わせることができる。
 このようにガス圧縮部2より後のガスの圧力 (最下流に位置する圧縮手段から排出された スの圧力)は、ターボ圧縮装置Sから需要先の 装置に供給するガスの流量に関連する。つま り、圧力検出器7の検出結果に基づいてイン ットガイドベーン1を制御するということは ターボ圧縮装置Sから需要先の装置に供給す るガスの流量に基づいてインレットガイドベ ーン1を制御することである。

 続いて、制御装置8は、圧力検出器7の検 結果が所望の圧力となった場合において、 量検出器6の検出結果から、ガス圧縮部2から 排出されるガスの流量を確認する。圧力検出 器7の検出結果に加え、流量検出器6の検出結 も用いてインレットガイドベーン1の制御を 行っても良い。

 インレットガイドベーン1の素早い制御を 必要としない場合には、需要先の装置に供給 されるガスの流量を直接計測し、この計測結 果を圧力検出器7の検出結果に換えることも 能である。

 そして、制御装置8は、インレットガイドベ ーン1の制御の結果、各遠心圧縮機21,22に吸入 されるガスの流量が、予め記憶する遠心圧縮 機21,22におけるサージング限界に基づいて設 される設定値を下回る場合に、第1循環供給 制御バルブ3あるいは/及び第2循環供給制御バ ルブ4を制御することによって、第1遠心圧縮 21あるいは/及び第2遠心圧縮機22に、ガス圧 部2から排出されたガスの一部を循環供給す る。
 制御装置8は、まず、第2遠心圧縮機22におい て、第1遠心圧縮機21を介して吸入されるガス の流量が、サージング限界に基づいて設定さ れる設定値を下回る場合に、第2循環供給制 バルブ4を制御して、ガス圧縮部2から排出さ れたガスの一部を、第2遠心圧縮機22のインペ ラ22aとディフューザベーン22jとの間(すなわ ディフューザ21h(22h))に循環供給する。そし 、制御装置8は、さらに、第1遠心圧縮機21に いて、インレットガイドベーン1を介して吸 入されるガスの流量が、サージング限界に基 づいて設定される設定値を下回る場合に、第 1循環供給制御バルブ3を制御して、ガス圧縮 2から排出されたガスの一部を、第1遠心圧 機21のインペラ21aとディフューザベーン21jと の間(すなわちディフューザ21h(22h))に循環供 する。
 本実施形態のターボ圧縮装置Sにおいて、サ ージング限界に基づいて設定される設定値と は、サージング限界の流量と所定のマージン とを合わせた値である。また、サージング限 界の流量とは、各遠心圧縮機Sにおいて、サ ジングが発生しない最小限界のガスの流量 示す。

 第1遠心圧縮機21に吸入されるガスの流量 、インレットガイドベーン1の開度に対応す る。また、第2遠心圧縮機22に吸入されるガス の流量は、インレットガイドベーン1の開度 び第1循環供給制御バルブ3の開度に応じる。 そして第1循環供給制御バルブ3の開度は、イ レットガイドベーン1の開度に基づいて制御 される。このため、遠心圧縮機21,22に吸入さ るガスの流量は、インレットガイドベーン1 の開度に応じて一義的に決定される。

 また、制御装置8は、需要先の装置のガスの 需要量がゼロである場合には、インレットガ イドベーン1を介してのガス圧縮部2における スの吸入を維持しつつ排気制御バルブ5を開 放することによって、ガスを外部に排気する 。
 すなわち、制御装置8は、需要先の装置のガ スの需要量がゼロである場合であっても、イ ンレットガイドベーン1を完全に閉塞させる となく、ターボ圧縮装置Sの動作を最低限の ネルギ消費にて維持する。

 このように構成された本実施形態のターボ 縮装置Sにおいては、外部から吸入されるガ スは、インレットガイドベーン1を介してタ ボ圧縮装置Sに吸入し、ガス圧縮部2に吸入さ れる。ガス圧縮部2において、ガスは、第1遠 圧縮機21において圧縮され、その後インタ ーラ24によって冷却され、さらに第2遠心圧 機22において圧縮され、その後アフタクーラ 25によって冷却されて排出される。
 ガス圧縮部2から排出されたガスは、第1循 供給制御バルブ3、第2循環供給制御バルブ4 び排気制御バルブ5の開度に応じて分配され 残りが需要先の装置に供給される。
 そして、第1循環供給制御バルブ3によって 配されたガスは、必要に応じて第1遠心圧縮 21のインペラ21aとディフューザベーン21jと 間に供給される。また、第2循環供給制御バ ブ4によって分配されたガスは、第2遠心圧 機22のインペラ22aとディフューザベーン22jと の間に供給される。また、排気制御バルブ5 よって分配されたガスは、外部に排気され 。

 次に、このように構成された本実施形態の ーボ圧縮装置Sの具体的な動作(制御方法)に いて、図3及び図4を参照して説明する。以 の説明において、(流量%)とは、ガスの重量 量%を示し、インレットガイドベーン1の開度 を最大とした場合における各場所での流量を 100流量%とする。
 また、図3は、需要先の装置に供給するガス の(流量%)に対応付けて、各位置A~Iにおける( 量%)を示す表である。図4は、需要先の装置 の需要流量とモータ負荷との関係を示した ラフである。図1に示すように、図3における Aがインレットガイドベーン1の上流側位置で り、Bがインレットガイドベーン1と第1遠心 縮機21との間の位置であり、Cが第1遠心圧縮 機21と第2遠心圧縮機22との間の位置であり、D が第2遠心圧縮機22の下流側位置であり、Eが 2遠心圧縮機22の下流側位置であって排気制 バルブ5を介して排気されるガスが除かれた の位置であり、Fが第2遠心圧縮機22の下流側 位置であって第1循環供給制御バルブ3及び第2 循環供給制御バルブ4側に分離された位置で り、Gが排気制御バルブの下流側位置であり Hが第1循環供給制御バルブ3と第1遠心圧縮機 21との間の位置であり、Iが第2循環供給制御 ルブ4と第2遠心圧縮機22との間の位置であり Jが需要先の直前の位置である。
 また、本実施形態において、第1遠心圧縮機 21のサージング限界に基づく設定値を60流量% し、第2遠心圧縮機22のサージング限界に基 く設定値を70流量%とする。

 まず、需要先の装置の需要流量が100流量%で ある場合(すなわち、Jにおける流量が100流量% である場合)には、インレットガイドベーン1 開度は最大とされ、これによってA~Dにおけ 流量は100流量%となる。そして、制御装置8 、需要先の装置の需要流量が100流量%である 合には、モータ23の出力を100%とすると共に 第1循環供給制御バルブ3、第2循環供給制御 ルブ4及び排気制御バルブ5を閉塞した状態 制御する。この結果、Eにおける流量が100流 %、F~Iにおける流量が0流量%となる。すなわ 、需要先の装置の需要流量が100流量%である 場合には、全てのガスが需要先の装置に供給 され、第1遠心圧縮機21、第2遠心圧縮機22に循 環供給されることはない。
 そして、需要先の装置の需要流量が100流量% である場合には、第1遠心圧縮機21に吸入され るガスの流量及び第2遠心圧縮機22に供給され るガスの流量が100流量%となるため、モータ23 の負荷も図4に示すように100%となる。

 需要先の装置の需要流量が70流量%である場 (すなわち、Jにおける流量が70流量%である 合)には、制御装置8は、インレットガイドベ ーン1の開度を絞り、Aにおける流量を70流量% する。この場合には、B~Dにおける流量も70 量%となる。そして、制御装置8は、需要先の 装置の需要流量が70流量%である場合には、第 1循環供給制御バルブ3、第2循環供給制御バル ブ4及び排気制御バルブ5を閉塞した状態に制 する。この結果、Eにおける流量が70流量%、 F~Iにおける流量が0流量%となる。すなわち、 要先の装置の需要流量が70流量%である場合 は、全てのガスが需要先の装置に供給され 第1遠心圧縮機21、第2遠心圧縮機22に循環供 されることはない。
 そして、需要先の装置の需要流量が70流量% ある場合には、第1遠心圧縮機21に吸入され ガスの流量及び第2遠心圧縮機22に吸入され ガスの流量が70流量%となるため、モータ23 負荷も図4に示すように約70%となる。

 需要先の装置の需要流量が60流量%である場 (すなわち、Jにおける流量が60流量%である 合)には、制御装置8は、インレットガイドベ ーン1の開度を絞り、Aにおける流量を60流量% する。この場合には、第2循環供給制御バル ブ4が閉められたままであると、第2遠心圧縮 22へ吸入されるガスの流量が設定値である70 流量%を下回るため、制御装置8は、ガス圧縮 2から排出されたガスのうち10流量%分が第2 心圧縮機22に循環供給されるように第2循環 給制御バルブ4を開放する。第1循環供給制御 バルブ3と排気制御バルブ5は閉塞したままで る。この結果、B,Cにおける流量が60流量%、D ,Eにおける流量が70流量%、F,Iにおける流量が1 0流量%、G,Hにおける流量が0流量%となる。
 そして、第2遠心圧縮機22においては、ディ ューザ22hにおける流量は70流量%となるため 第2遠心圧縮機22におけるサージングの発生 抑制することができる。
 一方、インペラ22aにおける流量及び第1遠心 圧縮機21のインペラ21aの流量は60流量%である め、モータ23の負荷を図4に示すように約60% まで低減させることができる。

 需要先の装置の需要流量が50流量%である場 (すなわち、Jにおける流量が50流量%である 合)には、制御装置8は、インレットガイドベ ーン1の開度を絞り、Aにおける流量を50流量% する。この場合には、第1循環供給制御バル ブ3及び第2循環供給制御バルブ4が閉められた ままであると、第1遠心圧縮機21及び第2遠心 縮機22へ吸入されるガスの流量が各々の設定 値である、60流量%及び70流量%を下回るため、 制御装置8は、ガス圧縮部2から排出されたガ のうち、10流量%が第1遠心圧縮機21に、10流 %分が第2遠心圧縮機22に循環供給されるよう 第1循環供給制御バルブ3及び第2循環供給制 バルブ4を開放する。排気制御バルブ5は閉 したままである。この結果、Bにおける流量 50流量%、Cにおける流量が60流量%、D,Eにおけ る流量が70流量%、Fにおける流量が20流量%、G おける流量が0流量%、H,Iにおける流量が10流 量%となる。
 そして、第1遠心圧縮機21においては、ディ ューザ21hにおける流量が60流量%となり、第2 遠心圧縮機22においては、ディフューザ22hに ける流量は70流量%となるため、第1遠心圧縮 機21及び第2遠心圧縮機22におけるサージング 発生を抑制することができる。
 一方、インペラ21aにおける流量は50流量%と り、インペラ22aにおける流量は60流量%とな ため、モータ23への負荷は、図4に示すよう 需要先の装置の需要流量が60流量%である場 と比較してさらに低減される。

 需要先の装置の需要流量が10流量%である場 (すなわち、Jにおける流量が10流量%である 合)には、制御装置8は、インレットガイドベ ーン1の開度を絞り、Aにおける流量を10流量% する。この場合には、第1循環供給制御バル ブ3及び第2循環供給制御バルブ4が閉められた ままであると、第1遠心圧縮機21及び第2遠心 縮機22へ吸入されるガスの流量が各々の設定 値である、60流量%及び70流量%を下回るため、 制御装置8は、ガス圧縮部2から排出されたガ のうち、50流量%が第1遠心圧縮機21に、10流 %分が第2遠心圧縮機22に循環供給されるよう 第1循環供給制御バルブ3及び第2循環供給制 バルブ4を開放する。排気制御バルブ5は閉 したままである。この結果、Bにおける流量 10流量%、Cにおける流量が60流量%、D,Eにおけ る流量が70流量%、Fにおける流量が60流量%、G おける流量が0流量%、Hにおける流量が50流 %、Iにおける流量が10流量%となる。
 そして、第1遠心圧縮機21においては、ディ ューザ21hにおける流量が60流量%となり、第2 遠心圧縮機22においては、ディフューザ22hに ける流量は70流量%となるため、第1遠心圧縮 機21及び第2遠心圧縮機22におけるサージング 発生を抑制することができる。
 一方、インペラ21aにおける流量は10流量%と り、インペラ22aにおける流量は60流量%であ ため、モータ23への負荷は、図4に示すよう 需要先の装置の需要流量が50流量%である場 と比較してさらに低減される。

 需要先の装置の需要流量が0流量%である 合(すなわち、Jにおける流量が0流量%である 合)には、制御装置8は、需要先の装置の需 流量が10流量%である場合と同様に、ガス圧 部2から排出されたガスのうち、50流量%が第1 遠心圧縮機21に、10流量%分が第2遠心圧縮機22 循環供給されるように第1循環供給制御バル ブ3及び第2循環供給制御バルブ4を開放する。 そして、排気制御バルブ5を介して開放し、 ータ23の出力を10%に維持する。この結果、B おける流量が10流量%、C,Eにおける流量が60流 量%、Dにおける流量が70流量%、Fにおける流量 が60流量%、Gにおける流量が10流量%、Hにおけ 流量が50流量%、Iにおける流量が10流量%とな る。

 このように本実施形態のターボ圧縮装置S においては、最下流に位置する第2遠心圧縮 22から上流の第1遠心圧縮機21に向けて段階的 にガスの循環供給を開始して行く。

 このような本実施形態のターボ圧縮装置及 ターボ圧縮装置の制御方法によれば、需要 の装置のガスの需要流量(需要量)に比例し 、ターボ圧縮装置Sが吸入するガスの流量が 御される。すなわち、需要先の装置のガス 需要流量が減少した場合には、この減少量 応じてターボ圧縮装置Sが吸入するガスの流 量が低減される。
 そして、各遠心圧縮機21,22において、吸入 れるガスの流量が当該遠心圧縮機21,22におけ るサージング限界に基づいて設定される設定 値を下回る場合に、当該遠心圧縮機21,22にガ 圧縮部2から排出されたガスの一部が各遠心 圧縮機21,22のディフューザ21h,22hに、サージン グが抑制されるように循環供給される。
 ここで、循環供給されるガスは、インペラ2 1a,22aに供給されることなくディフューザ21h,22 hに流れ込む。このため、インペラ21a,22aへの 荷を増加させることなく、ディフューザ21h, 22hに十分な流量のガスを供給することができ 、モータへの負荷を増加させることなくサー ジングの発生を抑制することができる。つま り、第1遠心圧縮機21に吸入されるガスの流量 がどれだけ少ない場合であっても、各遠心圧 縮機21,22のディフューザ21h,22hにサージングを 抑制可能な流量のガスを流れ込ませることが 可能となる。
 したがって、本実施形態によれば、ガスの れ方向に対して直列に複数配列された遠心 縮機21,22によってガスを圧縮するターボ圧 装置において、遠心圧縮機21,22におけるサー ジングの発生を抑制しつつモータの負荷を十 分に低減させることにより、エネルギの消費 量を低減させることが可能となる。

 また、本実施形態のターボ圧縮装置及び ーボ圧縮装置の制御方法によれば、需要先 装置のガスの需要流量がゼロである場合に ガス圧縮部2におけるガスの吸入を維持する と共に、ガス圧縮部2から排出されたガスの 部(ガス圧縮部2から排出されたガスのうち循 環供給されないガス)を需要先の装置へ供給 ることなく排気する。このため、需要先の 置のガスの需要量がゼロである場合であっ も、インレットガイドベーン1を完全に閉塞 せることなく、ターボ圧縮装置Sの動作を最 低限のエネルギ消費にて維持することができ る。よって、再度需要先の装置へのガスの供 給が必要となった場合にすばやく供給を再開 することができる。

 また、本実施形態のターボ圧縮装置及びタ ボ圧縮装置の制御方法によれば、予め制御 置8に記憶される、第1遠心圧縮機21及び第2 心圧縮機22に関する設定値を遠心圧縮機21,22 おけるサージング限界の流量と所定のマー ンを合わせた値とした。このため、サージ グ限界の流量に対して余裕を持った上で、 遠心圧縮機21,22に対してガスが循環供給さ るため、確実にサージングの発生を抑制さ ることができる。
 また、一般的にガス圧縮部2においては、ガ スの流れ方向に対して下流側に位置される遠 心圧縮機の方が流量係数が小さいため、先に 下流側に位置する遠心圧縮機にガスを循環供 給する。しかしながら、例えば、第1遠心圧 機21に関する設定値におけるマージンを、第 2遠心圧縮機22に関する設定値におけるマージ ンよりも大きく設定することによって、各遠 心圧縮機21,22に対するガスの循環供給を同時 開始することが可能となり、制御を簡素化 ることが可能となる。

 以上、図面を参照しながら本発明に係る ス圧縮装置及びガス圧縮装置の制御方法の 適な実施形態について説明したが、本発明 上記実施形態に限定されないことは言うま もない。上述した実施形態において示した 構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例で って、本発明の主旨から逸脱しない範囲に いて設計要求等に基づき種々変更可能であ 。

 例えば、上記実施形態においては、ターボ 縮装置が備える遠心圧縮機が2つの場合につ いて説明した。
 しかしながら、本発明はこれに限定される のではなく、遠心圧縮機が3つ以上の場合で あっても良い。このような場合には、例えば 、各遠心圧縮機に関する上記設定値における マージンを適切に設定することによって、い くつかの遠心圧縮機に対して同時にガスを循 環供給させる構成を採用しても良い。
 遠心圧縮機を3つ備える場合には、具体的に は、図5の模式図に示すように、最下流の遠 圧縮機X3、中流の遠心圧縮機X2、最上流の遠 圧縮機X1の順に段階的にガスの循環供給を 始しても良いし、図6の模式図に示すように 最下流の遠心圧縮機X3及び中流の遠心圧縮 X2に対して同時に循環供給を開始し、その後 最上流の遠心圧縮機X1に対して循環供給を開 しても良いし、図7の模式図に示すように、 最下流の遠心圧縮機X3に対して循環供給を開 した後、中流の遠心圧縮機X2及び最上流の 心圧縮機X1に対して同時に循環供給を開始し ても良い。
 最終下流の圧縮段は流量係数が小さくて先 サージに入るため、いずれの場合であって 、先に下流側に位置する遠心圧縮機への循 供給が開始され、その後上流側に位置する 心圧縮機への循環供給が開始される。

 また、上記実施形態においては、流量検出 6によってガス圧縮部2から排出されたガス 流量を直接計測し、この計測結果に基づい 制御装置8が需要先の装置のガスの需要量を 得する構成について説明した。
 しかしながら、本発明はこれに限定される のではなく、流量検出器6に換えてモータ23 消費電流あるいは消費電力を計測し、これ よって間接的にガス圧縮部2から排出された ガスの流量を計測しても良い。このような構 成によっても、計測結果に基づいて需要先の 装置のガスの需要量を取得することができる 。

 また、上記実施形態においては、本発明の 縮手段として遠心圧縮機21,22を備える構成 ついて説明した。
 しかしながら、本発明はこれに限定される のではなく、本発明の圧縮手段として軸流 縮機を用いることもできる。

 また、上記実施形態においては、本発明の 動手段としてモータを備える構成について 明した。
 しかしながら、本発明はこれに限定される のではなく、本発明の駆動手段として、デ ーゼルエンジン等のエンジンや、スチーム ービン等のタービンを用いることもできる このような場合には、流量検出器6に換えて エンジンやタービンのトルクを検出すること によって需要先の装置のガスの需要量を取得 することができる。

 また、上記実施形態においては、モータ2 3の回転数が一定である構成について説明し 。しかしながら、本発明はこれに限定され ものではなく、例えばモータ23の回転数をガ ス圧縮部2のガスの吸入量に応じて変化させ ようにしても良い。このような場合には、 ータ23としてインバータモータが用いられる ことが多い。

 また、上記実施形態においては、インペラ2 1a,22aの直後にディフューザ21h,22hが配置し、 スをディフューザ21h,22hに循環供給する構成 ついて説明した。
 しかしながら、本発明はこれに限定される のではなく、例えば、インペラ21a,22aとディ フューザ21h,22hとの間に絞り流路等が存在す 場合には、ディフューザ21h,22hあるいは前記 ィフューザ21h,22hとインペラ21a,22aとの間(す わち絞り流路)に循環供給させることができ る。

 また、本発明は、複数の遠心圧縮機が一 に多段に配置された一軸多段の多段圧縮機 及び、複数の軸の各軸に歯車増速機構を介 て遠心圧縮機が配置された複数軸多段の多 圧縮機に適用することもできる。

 また、本発明のガスとしては、例えば空 、窒素、酸素あるいは炭酸ガスを用いるこ ができる。

 本発明のガス圧縮装置およびガス圧縮装 の制御方法によれば、遠心圧縮機における ージングの発生を抑制しつつ、モータの負 を十分に低減させることができ、エネルギ 消費量を低減させることが可能となる。