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Patent Searching and Data


Title:
GAS-LIQUID SEPARATOR AND AIR CONDITIONER WITH THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/001701
Kind Code:
A1
Abstract:
A gas-liquid separator adapted for handling gas-liquid mixture flow, in which inlet piping and outlet piping are installed on a container in order to improve separation efficiency of the separator. An exit end of the inlet piping is closed or has a gap. The gas-liquid separator includes an expanded end section having a width greater than the diameter of that portion of the inlet piping which crosses the container of the gas-liquid separator. A lateral hole having a width greater than the diameter of the inlet piping is formed in a side face of the expanded end section. Refrigerant vapor and refrigerant liquid are efficiently separated from each other at the expanded end section, and this improves separation efficiency of the gas-liquid separator.

Inventors:
MURAKAMI HIROKI (JP)
NAGAI HIRONORI (JP)
SAITO TADASHI (JP)
MAKINO HIROAKI (JP)
HAYAMARU YASUHIDE (JP)
YAMAMOTO KAZUHIDE (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060978
Publication Date:
December 31, 2008
Filing Date:
June 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
MURAKAMI HIROKI (JP)
NAGAI HIRONORI (JP)
SAITO TADASHI (JP)
MAKINO HIROAKI (JP)
HAYAMARU YASUHIDE (JP)
YAMAMOTO KAZUHIDE (JP)
International Classes:
F25B43/00
Foreign References:
JPS5380855U1978-07-05
JPH1078275A1998-03-24
JPS6155676U1986-04-14
JP2003004343A2003-01-08
JPH1030863A1998-02-03
JPH0783544A1995-03-28
JPS6325467A1988-02-02
JPS6262175U1987-04-17
JP3593594B22004-11-24
Other References:
See also references of EP 2175214A4
Attorney, Agent or Firm:
SOGA, Michiharu et al. (8th Floor Kokusai Building, 1-1, Marunouchi 3-chome, Chiyoda-k, Tokyo 05, JP)
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Claims:
 容器に流入配管と流出配管を有した気液混合流体の気液分離器であって、上記流入配管の出口端部が閉止もしくは隙間をあけて形成され、気液分離器の容器と交わる部分の流入配管の直径よりも大きな幅を有する拡大端部を設け、上記拡大端部の側面に横穴を設けたことを特徴とする気液分離器。
 上記横穴の幅が上記流入配管の上記直径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 上記横穴よりも下流側となる上記拡大端部の側面に下穴を設けたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 上記横穴よりも上流側に小穴を設けたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 容器壁面から拡大端部にいたるまでの流入配管の差し込み長さが、容器壁面から流出配管の入口端部にいたるまでの差し込み長さに比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 上記拡大端部の幅を下流に進むに従い大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 上記拡大端部の端部を折り曲げたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 上記拡大端部の端部をクロージング加工することにより、拡大端部の端部を閉止もしくは下穴を設けたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 上記横穴から吹き出す流体の方向が、容器側壁に対して略垂直となるように拡大端部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 上記横穴から吹き出す流体の方向が、容器側壁に対して略接線方向となるように拡大端部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 上記横穴から吹き出す流体の流速が、1.6m/s以下となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 拡大端部の断面形状を扁平または楕円にしたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
  拡大端部の断面形状を円形にしたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 拡大端部の断面形状を多角形にしたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 上記拡大端部の内側に立ち上がり部ができるように横穴を設けたことを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
 請求項1に記載の気液分離器を搭載したことを特徴とする空気調和機。
Description:
気液分離器とそれを搭載した空 調和機

 この発明は、気液分離器とそれを搭載し 空気調和機に関するものである。

 冷凍サイクルにおいて、凝縮器で凝縮さ た冷媒液は、膨張弁によって減圧され、冷 蒸気と冷媒液が混在する気液二相状態とな て蒸発器に流入する。冷媒が気液二相状態 蒸発器に流入すると、冷媒が蒸発器を通過 る際の圧力損失が大きくなり、空気調和機 エネルギ効率が低下する。

 このため、冷媒が蒸発器に流入する前に 気液分離器を用いて冷媒蒸気と冷媒液に分 し、冷媒液のみを蒸発器に流すことにより 冷媒が蒸発器を通過する際の圧力損失を低 し、空気調和機のエネルギ効率を向上する とができる。

 従来の気液分離器では、流入配管と流出 管を容器上部に設けて、流入配管の径を下 に行くに従って小さくし、流入配管の側面 流出穴を設けることにより、流入配管を容 側面に取り付ける方法に比べて加工時間を 約している(例えば特許文献1)。

特許第3593594号

 このような気液分離器にあっては、流入 管の径を下端に行くに従って小さくするた 、冷媒液が流入配管の壁面を流れ、冷媒蒸 が流入配管の中央を流れるような気液二相 環状流のような状況では、冷媒液の液膜厚 が増加し、流入配管の側面に設けた流出穴 ら大量の冷媒液が吹き出すため、分離効率 低下するという問題があった。さらに、流 配管の下端部分に大量の冷媒液をためてお ことができず、冷媒液が前記流出穴からあ れ出すため、大幅に分離効率が低下すると う問題があった。

 従ってこの発明の目的は、高い分離効率 有する気液分離器を提供することであり、 たそのような気液分離器を搭載した空気調 機を提供することである。

 この発明に係る気液分離器は、容器に流 配管と流出配管を有した気液混合流体の気 分離器において、流入配管の出口端部が閉 もしくは隙間をあけて形成され、気液分離 の容器と交わる部分の流入配管の直径より 大きな幅を有する拡大端部を設け、拡大端 の側面に流入配管の直径よりも大きな幅を する横穴を設けたことを特徴とする。

 この発明によれば、気液分離器の容器と わる部分の流入配管の直径よりも大きな幅 有する拡大端部を容器内に設けることによ 、拡大端部の側面に直径の大きな横穴を設 ることができるようになり、横穴の数を少 くして加工費を削減することができる。

本発明の気液分離器を示す正面図であ 。(実施の形態1) 図1の気液分離器の流入配管だけを示す 図1の矢印Aの方向に見た側面図である。(実施 の形態1) 図2の流入配管の矢印Bの方向に見た底 図である。(実施の形態1) 図2の流入配管の線C-Cに沿った断面図で ある。(実施の形態1) 本発明の気液分離器の変形例を示す正 図である。(実施の形態1) 本発明の気液分離器の別の変形例を示 正面図である。(実施の形態1) 本発明の気液分離器の流入配管の変形 を示す底面図である。(実施の形態1) 本発明の気液分離器の流入配管の別の 形例を示す底面図である。(実施の形態1) 本発明の気液分離器の流入配管の変形 を示す側面図である。(実施の形態1) 本発明の気液分離器の流入配管の変形 例を示す底面図である。(実施の形態1) 本発明の気液分離器の流入配管の更に 別の変形例を示す底面図である。(実施の形 1) 本発明の気液分離器の流入配管を示す 側面図である。(実施の形態2) 図12の流入配管の図12の線D-Dに沿った 面図である。(実施の形態2) 本発明の気液分離器の流入配管の変形 例を示す側面図である。(実施の形態2) 本発明の気液分離器の流入配管を示す 側面図である。(実施の形態3) 図15の流入配管の図15の線E-Eに沿った 面図である。(実施の形態3) 本発明の気液分離器の流入配管の変形 例を示す側面図である。(実施の形態3) 本発明の実施の形態4による気液分離 の流入配管を示す側面図である。(実施の形 4) 本発明の気液分離器の流入配管の変形 例を示す側面図である。(実施の形態4) 本発明の気液分離器の流入配管の別の 変形例を示す側面図である。(実施の形態4) 本発明の実施の形態5による気液分離 を示す正面図である。(実施の形態5) 本発明の気液分離器の変形例を示す正 面図である。(実施の形態5) 本発明の気液分離器の別の変形例を示 す正面図である。(実施の形態5) 本発明の気液分離器の変形例を示す図 12の線D-Dに沿った断面図である。(実施の形態 5) 本発明の実施の形態1による気液分離 を冷凍サイクルに搭載したときの冷凍サイ ル図である。(実施の形態1) 本発明の実施の形態1による気液分離 を冷凍サイクルに搭載したときの冷凍サイ ルの圧力とエンタルピの変化を示す図であ 。(実施の形態1) 本発明の実施の形態2による気液分離 の気液分離効率を示す図である。(実施の形 2)

 次に本発明の実施の形態を説明する。

実施の形態1

 図1は、本発明の実施の形態1による気液 離器を示す正面図である。気液分離器は、 状の側壁1a、頂壁1bおよび底壁1cを持つ容器1 、頂壁1bを貫通して取り付けられた流入配 2と、流入配管2に並置されて頂壁1bに取り付 られた上部流出配管3と、容器1の底壁1cに取 り付けられた下部流出配管4とを備えている 容器1は内部で気液混合流体の気液分離を行 ものである。

 図2は、図1のA-A線に沿ってみたときの流 配管2だけを示す側面図である。流入配管2は 、一端で外部回路に接続され、他端が容器1 頂壁1bを気密に貫通した円形断面の接続配管 2aと、接続配管2aの他端に連結され、断面が 4に示すような扁平形状の拡大端部9とを備え ている。拡大端部9の扁平断面の長辺を含む 面に接続配管2aの直径d1よりも大きな幅(直径 )の横穴5を2箇所設けてある。たとえば、拡大 端部9は、流入配管2を扁平に拡管することで 成することができる。ここで、拡大端部9の 幅d2は、気液分離器の容器1と交わる部分の流 入配管2の直径d1よりも大きい。また、横穴5 ら吹き出す冷媒の方向(矢印6)が、容器1の側 1aに対して略垂直となるように、拡大端部9 設けられている。また、横穴5よりも上側の 流入配管2の側面、この例では接続配管2aに小 穴14が設けてある。

 ここで、接続配管2aの直径d1は流入配管2 容器1と交わる部分の流入配管2の直径である 。拡大端部9の幅d2は少なくとも横穴5が設け れる部分において接続配管2aの直径d1よりも きくされている。また、横穴5の幅は接続配 管2aの直径d1以上の大きさとするのが望まし 。図示の例では、横穴5の幅(直径)は接続配 2aの直径d1よりも僅かに大きく、この大きな 穴5を形成するための平坦部分を持つ拡大端 部9の幅d2は接続配管2aの直径d1よりも約2倍大 くされている。

 図3は、拡大端部9を図2のB-B線で見たとき 形状を示す底面図である。拡大端部9の下面 には、数mmの隙間を持つ長い下穴10が設けて る。下穴10は、例えば拡大端部9の下端をプ スすることにより形成することができる。

 図4は、拡大端部9内を流れる冷媒の様子 示す図2のC-C線に沿った断面図である。

 以下、実施の形態1の動作について説明す る。冷房運転時において、冷媒は、冷媒蒸気 と冷媒液の気液二相の状態で流入配管2に流 し、容器1内に入って拡大端部9へ進む。この とき、拡大端部9の断面が扁平形状であるた 、図4に示すように、扁平断面の短辺を含む の冷媒液7aの液膜が厚くなり、長辺を含む の冷媒液7bの液膜が薄くなる。このため、拡 大端部9の側面に設けた横穴5から冷媒蒸気8が 吹き出すときにも、少量の冷媒液7bしか吹き さない。

 横穴5から吹き出した冷媒液7bは、容器1の 側壁1aに衝突してそこに付着して冷媒液7dと り、冷媒蒸気8と分離して、容器1の側壁1aに って重力により落下して容器1の底部に冷媒 液7eとして溜まる。また、冷媒蒸気8は、上部 流出配管3を通って容器1から流出する。

 一方、横穴5から吹き出さずに拡大端部9 下側に進んだ冷媒液7aは、拡大端部9の底面 溜まり、下穴10から冷媒液7cとなって下向き 流出し、冷媒液7cと冷媒液7dは、容器1の底 溜まった冷媒液7eと合流し、下部流出配管4 通って、容器1から流出する。

 このように、気液分離器は、気液混合流 の気液分離を行う容器1と、この容器1内に 通して延びた接続配管2aおよびこの接続配管 2aの内端に接続されて、気液混合流体の流れ 方向を曲げる拡大端部9を持つ流入配管2と 容器1から貫通して延びた流出配管3とを備え 、拡大端部9の幅寸法は、接続配管2aの直径よ りも大きく、拡大端部9の側面に横穴5が設け れている。

 また、暖房運転時は、冷媒配管内を冷媒 逆方向に流れ、凝縮器で凝縮された過冷却 態の冷媒液が、液単相の状態で下部流出配 4から容器1内に流入し、流入配管2から流出 る。このとき上部流出配管3につながる冷媒 回路は電磁弁等により閉止されている。容器 1内には、余剰の冷媒液がたまり、冷凍機油 冷媒に対して非相溶の場合は、冷媒液の上 冷凍機油が溜まるため、小穴14をとおって冷 凍機油が容器1から冷媒回路へ流出し、圧縮 に戻る。

 このように、拡大端部9を通過する冷媒に おいて、扁平断面の長辺を含む面の冷媒液7b 液膜が薄くなることで、横穴5から吹き出す 冷媒液7bの量が減少して、下穴10から吹き出 冷媒液7cが増加するため、拡大端部9におい 、冷媒蒸気8と冷媒液7cをより効率よく分離 ることができ、気液分離器の分離効率を向 させることができる。

 また、拡大端部9の幅d2は、気液分離器の 器1と交わる部分の流入配管2の直径d1よりも 大きく、拡大端部9の下側に大量の冷媒液7aを 溜めておくことができるため、流入配管2へ れ込む冷媒液の量が増加した場合でも、冷 液7aが横穴5からあふれ出す量を少なくする とができ、さらに分離効率を向上させるこ ができる。

 また、流入配管2の下端に扁平な断面を有 する拡大端部9を設けることで、扁平な断面 長辺となる面に穴径の大きな横穴5を設ける とができるため、冷媒が横穴5から吹き出す ときの圧力損失や冷媒音を低減することがで きる。

 また、横穴5の数を少なくすることができ るため、加工費を削減することができる。さ らに、流入配管を短くして容器の小型化や材 料費の削減を実現することができる。

 また、横穴5から吹き出す冷媒の方向(矢 6)が容器1の内壁に略垂直となるように拡大 部9を設けたため、吹き出した冷媒液7bが、 ぐに容器1の側壁1aに衝突して冷媒液7dとなり 、冷媒蒸気8と冷媒液7bをより効率よく分離で き、分離効率をさらに向上させることができ る。

 なお、本実施の形態1では、流入配管2を 管して拡大端部9を形成するようにしたが、 入配管2に別体の拡大端部9をロウ付けして よい。

 また、拡大端部9の断面を扁平形状とする ケースを示したが、拡大端部9の幅d2が、気液 分離器の容器と交わる部分の流入配管の直径 d1よりも大きければよく、楕円であってもよ 。

 また、横穴5を2個設けた例を示したが、1 以上設けていればよく、穴の直径も任意で る。なお、横穴を2個以上設ける場合、穴径 を同一にすることより、穴加工に用いる工具 が1種類ですむため、加工費を削減すること できる。

 また、図5に示すように、拡大端部9の扁 断面の長辺を含む面の両面に横穴5を設けて 良い。この場合、容器1の側壁1aから遠い側 横穴5から吹き出た冷媒液7bが、容器1の側壁 1aに付着するまでの距離が長くなるため分離 率は若干低下するが、横穴5から吹き出す冷 媒の速度を小さくできるため、圧力損失や冷 媒音をさらに低減することができ、また、容 器の小型化、材料費の削減も可能となる。

 また、図6に示すように、冷媒の吹き出し 方向(矢印6)が容器1の側壁に対して略接線方 となるように横穴5を設けても良い。この場 、横穴から吹き出した冷媒蒸気8が旋回し、 遠心力により冷媒液7bを分離することができ ため、分離効率をさらに向上することがで る。

 さらに、図6に示すように、流出配管3の し込み長さL1よりも、拡大端部9までの流入 管2の差し込み長さL2を大きくすることによ 、流出配管3と拡大端部9の干渉を防ぐことが でき、拡大端部9の幅d2をさらに大きくするこ とができる。これにより、横穴5の径をさら 大きくして、さらなる、圧力損失や冷媒音 低減、容器の小型化、材料費の削減、分離 率の向上をはかることができる。

 また、流入配管2に小穴14を設けたため、 房運転時に容器1内に溜まる冷凍機油を圧縮 機にもどすことができるため、圧縮機の潤滑 性を高めることができる。さらに、小穴14と 穴5を流入配管2の同じ側の面に設けること より、穴加工時にワークの向きを変える必 がないため、加工費をさらに削減すること できる。

 また、流入配管の下側に数mmの隙間をも 下穴10をプレス加工により設けたため、穴加 工をおこなう必要がなく、加工費を削減する ことができる。なお、下穴10は、冷媒蒸気8が 下穴10から吹き出さない程度に下穴10の開口 積が小さく、横穴5よりも下流側に下穴10が けてあればよい。

 たとえば、図7に示すように、拡大端部9 出口端部の中央を圧着して、下穴10を拡大端 部9の下端の両側に設けてもよく、さらに、 8に示すように、拡大端部9の出口端部の中央 から片端までを圧着して、下穴10を拡大端部9 の下端の片端に設けるようにしてもよい。こ れにより、拡大端部9の出口端部に下穴10を設 けるための穴加工が必要なくなるため、加工 費を削減することができる。

 さらに、図9に示すように、拡大端部9の 口端部を完全に閉止して、横穴5よりも下流 位置する拡大端部9の側面に下穴10を穴加工 より設けてもよい。この場合、拡大端部9の 出口端部の閉じ加工が容易となるとともに、 下穴10を穴加工するため、穴の寸法を精度良 加工でき、分離効率を向上することができ 。

 また、下穴10と横穴5を拡大端部9の同一面 に設けることにより、穴加工時にワークの向 きを変える必要がないため、加工費をさらに 削減することができる。さらに、小穴14と下 10と横穴5を流入配管の同一面に設けること より、大幅に加工費を削減できる。さらに 下穴と小穴を同一径とすることにより、穴 工に用いる工具を共通化できるため、加工 を削減することができる。

 もちろん、下穴10を拡大端部9の出口端部 側面の両方に設けてもよい。

 さらに、拡大端部9の出口端部を完全に閉 止して、下穴10を設けなくてもよく、この場 、一番下流側に設けた横穴5より冷媒液7aが ふれ出し、分離効果は低下するが、下穴10 加工を省略できるため、加工費を削減する とができる。

 さらに、図10に示すように、拡大端部9の 側を曲げてもよく、この場合、拡大端部9の 幅d2の最大値が小さくなるため、容器1の上部 の入口が小さい場合に、流入配管2の差し込 が容易になるとともに、拡大端部9と容器1の 内壁との干渉を防ぐことができる。

 また、図11に示すように、下穴10の開いた 底板11を、拡大端部9の底面にロウ付けしても よく、この場合、下穴10を精度良く加工でき 分離効率を向上することができる。なお、 板11に下穴を設けずに閉止してもよく、底 11をロウ付けすることにより、拡大端部9の 様な断面形状に対して、拡大端部9の下流端 を閉止もしくは下穴を設けることができる

 また、本実施の形態1に示した気液分離器 を冷凍サイクルに搭載することにより、気液 二相状態で流れる冷媒蒸気と冷媒液を分離し 、冷媒液のみを蒸発器に流すことができるた め、冷媒が蒸発器を通過する際の圧力損失を 低減して、空気調和機のエネルギ効率を向上 することができる。

 ここで、図25に示す冷凍サイクル図と、 26に示す冷凍サイクルの圧力とエンタルピの 関係を用いて、本実施の形態1に示す気液分 器を冷凍サイクルに搭載したときの動作と 果について説明する。図25中のAからFの点は 図26中の冷凍サイクルにおける点AからFにそ れぞれ対応する。

 気液分離を行わない通常の冷房運転では 電磁弁22を閉じ、バイパス回路25に冷媒が流 れないようにする。圧縮機26により高圧にな た冷媒(A点)は、室外熱交換器27で凝縮され (B点)。その後、膨張弁21で減圧された後(C’ )、室内熱交換器18で蒸発し(D’点)、四方弁1 9を通って、圧縮機26に戻る。

 一方、本実施の形態1に示す気液分離器を 冷凍サイクルに搭載した場合、電磁弁22を開 して、バイパス回路25上を冷媒蒸気が流れ ようにする。圧縮機26により高圧になった冷 媒(A点)は、室外熱交換器27で凝縮されて(B点) 膨張弁21で減圧された後(C’点)、気液分離 20で冷媒蒸気と冷媒液に分離される。冷媒液 (C点)は、室内熱交換器18で蒸発し、冷媒蒸気( F点)は、電磁弁22、逆止弁24、毛細管23からな バイパス回路25上を通り、D点で両者が合流 る。合流した冷媒は、四方弁19を通って圧 機26へ戻る。

 図26から分かるように、本実施の形態1の 液分離器を冷凍サイクルに搭載した場合、 媒が蒸発器を通過する際の圧力損失(C点か D点の圧力差)を、気液分離器を搭載しない場 合の圧力差(C’点からD’点の圧力差)よりも さくすることができる。これにより、圧縮 26の吸入圧力が、D’点からD点に上昇し、圧 機が吸入圧力から吐出圧力(A点)まで圧縮す のに必要な仕事が減少するため、空気調和 のエネルギ効率が向上する。

実施の形態2

 また、図12に示すように、流入配管2の下 を円筒状に拡管して拡大端部12を設け、拡 端部12の側面に横穴5を設けてもよい。この では、拡大端部12の下側に下穴10の開いた底 11をろう付けしている。たとえば、接続配 2aの直径d1はおよそ6mm、拡大端部12の直径は よそ13mmであり、拡大端部9の幅d2は接続配管2 aの直径d1よりも約2倍大きくされている。ま 、横穴5の直径はおよそ6mm、下穴10の直径は よそ2mmである。

 この構成によれば、拡大端部12の幅(直径) d3が、気液分離器の容器と交わる部分の流入 管の直径d1よりも大きいため、図13に示すよ うに、拡大端部12内を流れる冷媒液7a、7bの液 膜の厚さが円周全体で薄くなり、横穴5から 媒蒸気8とともに吹き出す冷媒液7bの量が減 し、下穴10から吹き出る冷媒液7cが増加する め、拡大端部12において、冷媒蒸気8と冷媒 7cをより効率よく分離することができ、気 分離器の分離効率が向上する。

 また、円管を拡管する加工が容易である め、加工費を削減することができる。

 なお、本実施の形態2では、拡大端部12の 側に下穴10の開いた底板11をろう付けする構 成を示したが、図14のように、拡大端部12の 側をプレスして、下穴10を設けてもよい。ま た、流入配管2に別体の拡大端部12をロウ付け してもよい。

 さらに、図24に示すD-D断面のように、拡 端部12の内側に立ち上り部17ができるように ーリング加工などにより横穴5を形成しても よい。このとき、立ち上がり部17により、流 配管2の壁面に沿って流れる冷媒液7aが、冷 蒸気8といっしょに、横穴5から流出しにく なるため、分離効率をさらに向上すること できる。

 さらに、図27に、本実施の形態2に示す気液 離器を用いて、気液分離器に流入する冷媒 量W[kg/h]と横穴5の開口面積の合計A[m 2 ]を変化させたときの試験結果を示す。図27の 横軸は、拡大端部9の側面に設けた横穴5から き出す冷媒蒸気8の流速V[m/s]を示し、縦軸は 気液分離効率E[%]を示す。

 なお、冷媒蒸気8の速度V[m/s]は、式(1)により 計算される。
   V=W/3600×X/ρg/A              (1)

 ここで、Xは気液分離器に流入する冷媒の乾 き度[-]、ρgは気液分離器に流入する冷媒蒸気 の密度[kg/m 3 ]であり、乾き度Xは、式(2)を用いて計算され 。
   X=(hin-hl)/(hg-hl)           (2)

 ここで、hinは気液分離器に流入する冷媒 エンタルピ[J/kg]、hgは冷媒の飽和蒸気エン ルピ[J/kg]、hlは冷媒の飽和液エンタルピ[J/kg] を示す。なお、上記の各エンタルピおよび密 度、流量は、気液分離器が搭載される冷凍サ イクルの温度および圧力、能力を測定するこ とにより求めることができる。

 また、気液分離効率E[%]は、式(3)により計算 される。
   E=Wg1/Wg×100=Wg1/(W×X)×100   (3)

 ここで、Wg1は気液分離器の上部流出配管3 から冷媒蒸気のみが流出するときの最大流量 [kg/h]、Wgは気液分離器に流入する冷媒蒸気8の 流量[kg/h]である。

 図27より、横穴5から吹き出す冷媒蒸気8の 流速Vがおよそ1.8m/sから1.6m/sへ減少するに従 、気液分離効率Eが上昇することがわかる。 た、横穴5から吹き出す冷媒蒸気の流速Vが 1.6m/s以下になったとき、気液分離効率Eは高 気液分離効率を維持したままでほぼ一定と ることがわかる。これは、横穴5から冷媒蒸 気8とともに吹き出した冷媒液7bが、容器1の 壁1aに衝突して付着し、冷媒液7dとなるが、 穴5から吹き出す冷媒蒸気8の流速Vが1.6m/sよ も大きい場合、容器1の側壁1aに付着した冷 液7dが、冷媒蒸気8の高い流速を受けて再飛 し、冷媒蒸気8とともに上部流出配管3から 出することにより、気液分離効率Eが低下す ためである。

 これより、横穴5から吹き出す冷媒蒸気8 流速Vが1.6m/s以下となるように、気液分離器 流入する冷媒の流量W、密度ρg、乾き度Xを 整するとともに、横穴5の開口面積の合計Aを 設定することにより、容器1の側壁1aに付着し た冷媒液7dの再飛散を抑えることができるた 、高い気液分離効率を維持することができ 。

実施の形態3

 図15に示す例においては、流入配管2の下 を直方体に拡管して矩形あるいは正方形断 の拡大端部13を設け、拡大端部13の側面に横 穴5を設けてもよい。この例では、拡大端部13 の下側の側面に下穴10の開いた底板11をろう けしている。

 この構成によれば、拡大端部13の幅d4が、 気液分離器の容器1と交わる部分の流入配管 直径d1よりも大きく、また、角を有している ため、図16に示すように、拡大端部13の正方 断面において、角付近を流れる冷媒液7aの液 膜が厚く、辺の中央を流れる冷媒液7bの液膜 薄くなる。このため、横穴5から冷媒蒸気8 ともに吹き出す冷媒液7bの量が減少し、下穴 10から吹き出る冷媒液7cが増加するため、拡 端部13において、冷媒蒸気8と冷媒液7cをより 効率よく分離することができ、気液分離器の 分離効率が向上する。ここで、辺の中央を流 れる冷媒液7bの液膜が薄くなるため、横穴5を 辺の中央に設けた方がよい。

 なお、本実施の形態2では、拡大端部13の 側に下穴10の開いた底板11をろう付けする構 成を示したが、拡大端部13の下側をプレスし 、下穴10を設けてもよい。また、流入配管2 別体の拡大端部13をろう付けしてもよい。

 また、拡大端部13の断面積が正方形とな ケースを示したが、拡大端部13の幅(最大幅)d 4が、気液分離器の容器と交わる部分の流入 管の直径d1よりも大きければよく、長方形や ひし形、平行四辺形、台形、多角形などであ ってもよい。

 また、横穴5を2個設けた例を示したが、1 以上設けていればよく、穴の直径は任意で る。

 また、図17に示すように、横穴5を縦長に けてもよく、この場合、加工費を削減でき 。

 また、流入配管の下側に下穴10を設ける とを示したが、冷媒蒸気8が下穴10から吹き さない程度に下穴10の開口面積が小さく、横 穴5よりも下流側に下穴10が設けてあればよい 。

 さらに、拡大端部9の下面を完全に閉止し て、下穴10を設けなくてもよく、この場合、 番下に設けた横穴5より冷媒液7aがあふれ出 、分離効果は低下するが、下穴加工を省略 きるため、加工費を削減することができる

 また、流出配管3の差し込み長さL1よりも 側に拡大端部13を設けることにより、流出 管3と拡大端部13は干渉しないため、拡大端 13の幅d4をより大きくすることができ、分離 率をより向上することができる。

実施の形態4

 また、図18のように、拡大端部12の下側を クロージング加工16により絞って閉止した後 下穴10を穴加工してもよい。クロージング 工16では、底板11をろう付けする必要がない め、加工費を大幅に低減することができる

 さらに、図19のように、拡大端部12の下側 をクロージング加工16し、下穴10を拡大端部12 の側面に、横穴5と同面上となるように穴加 することで、穴加工時にワークの向きを変 る必要がないため、加工費をさらに削減す ことができる。

 また、小穴14も、拡大端部12の側面に、横 穴5と同面上となるように穴加工し、さらに 小穴14と下穴10の穴径を共通化することによ 、加工費を大幅に削減することができる。

 また、拡大端部12の上流端部から、もっ も上流側に位置する横穴までの距離L3の長さ を大きくすることにより、流入配管2の径がd1 からd3へ拡大することによる冷媒の乱れをよ 安定させることができるため、横穴5から吹 き出す冷媒液がより安定し、分離効率を向上 させることができる。さらに、距離L3を大き することにより、素管の直径がd3の場合に d3からd1に絞り加工しなければならない長さL 5が小さくなるため、絞り加工に要する加工 ストを削減することができる。

 また、もっとも下流側に位置する横穴5か ら拡大端部12の下流端部までの距離L4を大き することにより、拡大端部12の下側に大量の 冷媒液7aを溜めておくことができるため、流 配管2へ流れ込む冷媒液の量が増加した場合 でも、冷媒液7aが横穴5からあふれ出す量を少 なくすることができ、分離効率を向上するこ とができる。

 また、拡大端部12の径は任意であり、拡 端部12の幅d3が、気液分離器の容器1と交わる 部分の流入配管の直径d1よりも大きければよ 、楕円であってもよい。

 また、図20に示すように、拡大端部12の径 が、下流に進むほど大きくなってもかまわな い。このとき、拡大端部12の下側に大量の冷 液7aを溜めておくことができるため、流入 管2へ流れ込む冷媒液の量が増加した場合で 、冷媒液7aが横穴5からあふれ出す量を少な することができ、分離効率を向上すること できる。

 また、横穴5を2個設けた例を示したが、1 以上設けていればよく、穴の直径は任意で る。

 また、冷媒蒸気8が下穴10から吹き出さな 程度に下穴10の開口面積が小さく、横穴5よ も下流側に下穴10が設けてあればよい。

 さらに、拡大端部9の下面を完全に閉止し て、下穴10を設けなくてもよく、この場合、 番下に設けた横穴5より冷媒液7aがあふれ出 、分離効果は低下するが、下穴加工を省略 きるため、加工費を削減することができる

 また、拡大端部12は、流出配管3の差し込 長さL1(図6に示す)よりも下側に拡大端部12を 設けることにより、流出配管3と拡大端部12が 干渉しなくなり、拡大端部12の幅d3を大きく ることができる。

実施の形態5

 アキュムレータなどに使用する場合、図2 1に示すように、上部流出配管3を設けず、下 流出配管4のみとしてもよい。このとき、容 器1の底面近くに位置する下部流出配管4の側 に小穴15を設けることにより、冷媒液に溶 込んだ冷凍機油を冷媒液とともに少しずつ 縮機に送り返すことができるため、圧縮機 潤滑性を高めることができる。なお、冷凍 油が冷媒に対して非相溶の場合、冷媒液の に冷凍機油が溜まるため、冷凍機油が溜ま 位置にあわせて小穴15の取り付け位置を決定 することにより、効率よく冷凍機油を圧縮機 に戻すことができる。

 また、図22に示すように、流入配管2を容 1の下部に設けてもよい。この場合、重力の 影響をうけるため、流入配管2の拡大端部9に まる冷媒液7aの量は減少するが、冷媒液の 性力により気液分離は可能である。このと 、流入配管2と流出配管4の取り付けが容器1 片面のみとなるため、加工費を削減できる さらに、冷凍サイクルを構成する要素の配 上、容器1の下側からのみ配管を取り付ける とができない場合に対しても、設計の尤度 広げることができる。また、下穴10が流入 管2の上側になるため、下穴10で小穴14の役割 を補うことができ、加工費を削減することが できる。

 さらに、図23に示すように、下部流出配 4を設けず、流入配管2と上部流出配管3を容 1の上部のみに設けてもよい。このとき、上 流出配管3を容器内でU字状に曲げ、容器1の 面近くに位置する上部流出配管3の側面に小 穴15を設けることにより、冷媒液に溶け込ん 油を冷媒液とともに少しずつ圧縮機に送り すことができるため、圧縮機の潤滑性を高 ることができる。

 以上説明した通り、この発明の気液分離 は、気液混合流体の気液分離を行う容器と この容器内に貫通して延びた接続配管およ この接続配管の内端に接続されて気液混合 体の流れの方向を曲げる拡大端部を持つ流 配管と、容器に貫通して延びた流出配管と 備え、拡大端部は、接続配管の直径よりも きな拡大端部幅寸法を有し、拡大端部9の側 面に横穴5を有するものである。

 また、上に説明した実施の形態に示した 液分離器を、エジェクタを用いた冷凍サイ ルに搭載した場合、空気調和機をコンパク にできるとともに、エネルギ効率を向上す ことができる。

 また、上に説明した実施の形態に示した 液分離器を、圧縮機の下流側に配置して、 縮機から冷凍サイクルに流出した冷凍機油 冷媒蒸気を分離し、冷凍機油を圧縮機に戻 ための油分離器として使用してもよい。こ により、圧縮機の潤滑性を高めることがで るとともに、冷媒に混じって冷凍サイクル 流出する冷凍機油の量を低減できるため、 発器や凝縮機の伝熱性能が向上し、空調機 エネルギ効率を高めることができる。

 また、上に説明した実施の形態に示した 液分離器を、圧縮機の吸込み側に配置して 蒸発器で蒸発しきれなかった冷媒液と冷媒 気を分離し、冷媒蒸気のみを圧縮機にもど アキュムレータとして使用してもよい。こ により、圧縮機での液圧縮を防ぎ、圧縮機 損傷を防止することができる。