永井 研輔 (〒05 東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 旭硝子株式会社内 Tokyo, 1008405, JP)
旭硝子株式会社 (〒05 東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 Tokyo, 1008405, JP)
NAGAI, Kensuke (Limited 12-1, Yurakucho1-chome, Chiyoda-k, Tokyo 05, 1008405, JP)
| 酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成として、 SiO 2 55~75% Al 2 O 3 5~15% MgO 0~4% CaO 5.5%超12%以下 SrO 5~18% BaO 0~13% ZrO 2 0.5~6% Na 2 O 0~10% K 2 O 0~15% Na 2 O+K 2 O 6~20% MgO+CaO+SrO+BaO 17~25% CaO+SrO 15~25% からなり、 ガラス転移点が600℃以上であり、50~350℃における平均熱膨張係数が75×10 -7 ~90×10 -7 /℃であり、磨耗度が98以上であることを特徴とする基板用ガラス組成物。 |
| 酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成として、 SiO 2 55~65% Al 2 O 3 5~10% MgO 0~3.5% CaO 5.8~10% SrO 8~15% BaO 0~10% ZrO 2 1~5% Na 2 O 2~10% K 2 O 1~13% Na 2 O+K 2 O 7~17% MgO+CaO+SrO+BaO 18~25% CaO+SrO 15~23% からなることを特徴とする請求項1に記載の基板用ガラス組成物。 |
| 酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成として、 SiO 2 55~65% Al 2 O 3 8~10% MgO 0~3.5% CaO 5.8~10% SrO 8~15% BaO 0~10% ZrO 2 1~5% Na 2 O 2~8% K 2 O 1~10% Na 2 O+K 2 O 7~14% MgO+CaO+SrO+BaO 18~25% CaO+SrO 15~23% からなり、添加剤としてFe 2 O 3 0.06~0.15%を含有し、ガラス表面に銀ペーストを塗布し、焼成を行った後、該銀ペーストを除去した後のガラス表面の黄色着色b * が4以下である請求項1または2に記載の基板用ガラス組成物。 |
| 150℃での体積抵抗率が10 11 ω・cm以上である請求項1または2に記載の基板用ガラス組成物。 |
本発明は、フラットパネルディスプレイ( 以下、FPDと略す)用基板、特にプラズマディ プレイパネル(以下、PDPと略す)用基板として 有用で、研磨性に優れた基板用ガラス組成物 に関する。さらに、黄変を抑制する基板用ガ ラス組成物に関する。
従来、PDPは一般的に、基板ガラス上に金 電極、絶縁ペースト、リブペースト等を550~ 600℃程度の温度で焼成した後、対向板と周囲 をフリットシールすることによって製造され る。従来、PDP基板用ガラスとして建築用また は自動車用として広く用いられるソーダライ ムシリカガラスが一般的に用いられてきた。
しかし、ソーダライムシリカガラスのガ ス転移点は530~560℃であるため、上記の焼成 温度で熱処理を受けると、基板ガラスが変形 または収縮し、寸法が著しく変化するため、 対向板との電極位置あわせを精度よく実現し がたいという課題があった。
この基板ガラスの熱変形または熱収縮の 題を解決するため、熱膨張係数がソーダラ ムシリカガラスと近く、ガラス転移点及び 点が高い基板用ガラス組成物が知られてい (特許文献1参照)。
ところで、FPD用基板ガラスは破損防止等 目的として該ガラス端部の面取(研磨)を行 ことがある。また、フロート法により板ガ スを成形した後、ガラス表面の還元層除去 ために研磨を行うことがある。しかしなが 従来の基板用ガラスは研磨作業における作 性が悪く、生産性の低下、製造コストの増 といった問題を引き起こしやすい。
これに対して、単に研磨性に優れたガラ 組成としたのでは、PDP用の基板ガラスに要 される特性を満たすことが困難である。す わち、ガラス転移点、熱膨張係数、体積抵 率、高温粘度、比重等の特性をPDP用基板ガ スとして満たすべき範囲にすることが困難 ある。
上記した問題点を解決するため、本発明 PDP用基板としての特性及び品質を確保しつ 、研磨性に優れ、高い生産性で製造できる 板用ガラスの組成物を提供することを目的 する。さらに、本発明は黄変を抑制する基 用ガラス組成物を提供することを目的とす 。黄変とはプラズマを放電させるための銀 極をガラス基板表面に焼成形成することで ガラス基板表面が黄色に変色するという現 をいう。
上記目的を達成するため、本発明は、酸化
基準の質量%表示で、ガラス母組成として、
SiO 2
55~75%
Al 2
O 3
5~15%
MgO 0~4%
CaO 5.5%超12%以下
SrO 5~18%
BaO 0~13%
ZrO 2
0.5~6%
Na 2
O 0~10%
K 2
O 0~15%
Na 2
O+K 2
O 6~20%
MgO+CaO+SrO+BaO 17~25%
CaO+SrO 15~25%
からなり、
ガラス転移点が600℃以上であり、50~350℃に
ける平均熱膨張係数が75×10 -7
~90×10 -7
/℃であり、磨耗度が98以上であることを特徴
とする基板用ガラス組成物を提供する。
本発明の基板用ガラス組成物は、FPD用基板
特にPDP用基板としての特性を確保しつつ、
磨性に優れ、生産性が高く、低コストで製
することができる基板用ガラスを得ること
できる。さらに、黄変が生じにくい基板用
ラスを得ることができる。
また本発明の基板用ガラス組成物は、転移
が高く熱的安定性に優れ、研磨等の加工が
易であるため、太陽電池基板用ガラスとし
も有効に使用できる。
10 基板ガラス
12 面取部
T 基板ガラスの厚さ
以下、本発明の基板用ガラス組成物につい
さらに説明する。
本発明の基板用ガラス組成物は、酸化物基
の質量%表示で、ガラス母組成として、
SiO 2
55~75%
Al 2
O 3
5~15%
MgO 0~4%
CaO 5.5%超12%以下
SrO 5~18%
BaO 0~13%
ZrO 2
0.5~6%
Na 2
O 0~10%
K 2
O 0~15%
Na 2
O+K 2
O 6~20%
MgO+CaO+SrO+BaO 17~25%
CaO+SrO 15~25%
からなる。
本発明の基板用ガラス組成物において、上
組成に限定する理由は以下の通りである。
以下において、特に断りのない限り質量%を
単に%で表す。
SiO 2
:ガラスの骨格を形成する成分で、55%未満で
ガラス耐熱性が悪くなる。75%超では熱膨張
数が低下し、ガラスの高温粘性が増加して
解性が悪化するおそれがある。
SiO 2
の含有量は、55~65%であることが好ましい。よ
り好ましくは55~60%、さらに好ましくは55~57%で
ある。
Al 2
O 3
:ガラス転移点を上げ、耐熱性を向上させる
果があるが、5%未満ではこの効果が少ない。
他方、15%超ではガラスの高温粘性が増加し、
溶解性が低下する。
Al 2
O 3
の含有量は、5~10%であることが好ましい。よ
好ましくは5~8%、さらに好ましくは5~7%であ
。また、黄変を抑制することを考慮すると8~
10%であることがより好ましい。
MgO:0~4%であるとガラス溶解時の粘性を下げ
溶解を促進する作用がある。この含有率が4%
よりも高いと、得られる基板用ガラスの研磨
性が低下するおそれがある。
MgOの含有量は、0~3.5%であることが好ましい
より好ましくは0~3%である。
CaO:5.5超12%以下であると基板用ガラスの研磨
性を向上させる効果がある。また、ガラスの
転移点の向上と熱膨張係数の増大、およびガ
ラスの高温粘性を下げ、比重を軽くする効果
がある。その含有量が5.5%以下ではガラスの
膨張係数が小さくなりすぎる。また、研磨
の向上が期待できない。他方、12%超では熱
張係数が大きくなりすぎ、かつ失透温度が
くなりすぎる。
CaOの含有量は、6~10%であることが好ましい
より好ましくは6~8%、さらに好ましくは6~7.5%
ある。黄変を抑制することを考慮すると5.8~
10%であることが好ましい。より好ましくは5.8
~8%、さらに好ましくは5.8~7.5%である。
SrO:CaOと同様に、5~18%であると基板用ガラス
研磨性の向上、ガラスの転移点の向上と熱
張係数の増大、電気抵抗を増加させる効果
ある。その含有量が5%未満ではガラス転移
が低くなりすぎる。また、研磨性の向上が
待できない。他方、18%超ではガラスの熱膨
係数が大きくなりすぎ、比重が大きくなり
ぎる。
SrOの含有量は、8~15%であることが好ましい
より好ましくは8~13%、さらに好ましくは9~12%
ある。
BaO:CaO、SrOと同様に、13%以下であると基板用
ガラスの研磨性の向上、ガラスの転移点の向
上と熱膨張係数の増大、およびガラスの高温
粘性を下げる効果があるため、含有させるこ
とができる。しかしその含有量が13%超ではガ
ラスの熱膨張係数が大きくなりすぎ、比重が
重くなりすぎるため13%以下である。
BaOの含有量は、10%以下であることが好まし
。より好ましくは9%以下であり、さらに好
しくは8%以下である。
また、環境負荷を考慮すると、BaOは実質的
含有しないことが特に好ましい。
MgO+CaO+SrO+BaO:これらが合量で17%未満ではガラ
スの高温粘性が上昇しすぎ、ガラス転移点が
低くなりすぎる。他方、これらが合量で25%超
では比重が大きくなりすぎる。
これらは合量で18~25%であることが好ましく
19~25%であることがより好ましい。
CaO+SrO:CaO+SrO+BaOが合量で15%未満では基板用ガ
ラスの研磨性の向上が図れない。また、ガラ
スの高温粘性が上昇しすぎ、ガラス転移点が
低くなりすぎる。他方、これらが合量で25%超
では比重が大きくなりすぎる。
この中でも、基板用ガラスの研磨性がより
上するので、CaO+SrOは15~25%である。15~23%であ
ることが好ましく、15~20%であることがより好
ましい。
Na 2
O+K 2
O:所定の熱膨張係数とするために、少なくと
一種は必須である。これらの合量が6%未満
は熱膨張係数が小さくなりすぎる。他方合
が20%超ではガラスの耐熱性が低下する。
これらの合量が7~17%であることが好ましく
より好ましくは7~15%である。黄変を抑制する
ことを考慮すると7~14%であることが好ましく
さらに好ましくは7~13%である。
この中でNa 2
Oは0~10%であり、K 2
Oは0~15%である。Na 2
Oが2~10%であり、K 2
Oが1~13%であると基板用ガラスの研磨性がより
向上するので好ましい。黄変を抑制すること
を考慮するとNa 2
Oが2~8%であり、K 2
Oが1~10%であると好ましく、Na 2
Oが3~8%であり、K 2
Oが1.5~10%であるとより好ましい。
一方、Li 2 Oは、ガラスの耐熱性を下げるため、不可避 純物以外実質的に含有しない。
ZrO 2
:ガラスの耐熱性及び化学耐久性の向上のた
に使用するが、0.5%未満ではその効果が少な
。他方、その含有量が6%超ではガラスの失
温度が高くなりすぎ、熱膨張係数が低くな
すぎる。
ZrO 2
の含有量は、1~5%であることが好ましい。よ
好ましくは1~4%、さらに好ましくは1~3.5%であ
。
以上から、本発明の基板用ガラス組成物は
酸化物基準の質量%表示で、ガラス母組成と
して、
SiO 2
55~65%
Al 2
O 3
5~10%
MgO 0~3.5%
CaO 5.8~10%
SrO 8~15%
BaO 0~10%
ZrO 2
1~5%
Na 2
O 2~10%
K 2
O 1~13%
Na 2
O+K 2
O 7~17%
MgO+CaO+SrO+BaO 18~25%
CaO+SrO 15~23%
からなることが好ましい。
黄変を抑制することを考慮すると、基板用
ラス組成物はガラス母組成として、
SiO 2
55~65%
Al 2
O 3
8~10%
MgO 0~3.5%
CaO 5.8~10%
SrO 8~15%
BaO 0~10%
ZrO 2
1~5%
Na 2
O 2~8%
K 2
O 1~10%
Na 2
O+K 2
O 7~14%
MgO+CaO+SrO+BaO 18~25%
CaO+SrO 15~23%
からなり、添加剤としてFe 2
O 3
0.06~0.15%を含有することが好ましい。
さらに、溶解性を向上するため、B 2 O 3 を含有してもよい。ただし、過度に含有する と、基板ガラスの熱膨張係数が低くなり過ぎ るので1.5%未満とすることが好ましい。また 本発明の基板用ガラス組成物には、B 2 O 3 を実質的に含有しないことがより好ましい。
また、本発明の基板用ガラス組成物の製造
、清澄剤としてSO 3
を添加することが好ましい。SO 3
源として、硫酸カリウム(K 2
SO 4
)、硫酸ナトリウム(Na 2
SO 4
)、硫酸カルシウム(CaSO 4
)等の硫酸塩をガラス原料に投入することが
ましいが、製造後の基板用ガラス組成物に
、清澄剤として添加したSO 3
の一部が残存する場合がある。製造後の基板
用ガラス組成物における残存量が0.6%超とな
ような量をガラス原料に投入した場合、製
時にガラスが再沸するなどしてガラス中に
泡が残存する傾向がある。
なお、SO 3
を清澄剤として使用する際、その添加量が、
SO 3
として前記ガラス母組成原料100質量部に対し
て10質量部超であると、溶解中にガラス融液
ら分離してしまい、溶け残ってしまう。ま
、0.5質量部未満であると清澄効果が乏しい
このため、0.5~10質量部添加するのが好まし
。0.5~8質量部がより好ましく、さらに好ま
くは0.5~4質量部、特に好ましくは0.7~2質量部
ある(以下、「質量部」と記した場合、ガラ
ス母組成原料100質量部に対する添加量を意味
するものとする。)。
この場合、基板用ガラス組成物へのSO 3
換算の残存量(含有量)は質量%表示で0.001~0.6%
好ましく、0.002~0.5%がより好ましく、0.005~0.4%
がさらに好ましく、0.01~0.4%が特に好ましい。
本発明の基板用ガラス組成物は、上記成分
外にガラスの溶解性、清澄性、成形性を改
するため、ガラス母組成原料に対して、SnO 2
、As 2
O 3
、Sb 2
O 3
、P 2
O 5
、F、Clが合量で好ましくは2質量部以下、よ
好ましくは1.5質量部以下となるようにする
また、基板用ガラス組成物の耐久性向上の
め、ガラス母組成原料に対して、La 2
O 3
、TiO 2
、SnO 2
、ZnOが合量で5質量部以下となるように添加
を添加してもよい。
さらに、基板用ガラス組成物の色調を調整
るため、Fe 2
O 3
、CoO、NiO、Nd 2
O 3
等の着色剤を添加してもよい。このような着
色剤は、ガラス母組成原料に対して、合量で
3質量部以下となるように添加してもよく、1
量部以下となるように添加することが好ま
い。
また、溶解性向上の観点から添加剤としてF
e 2
O 3
が0.06%以上含有されていると好ましい。また
ガラス黄変を抑制するためFe 2
O 3
が0.15%以下含有されていると好ましい。Fe 2
O 3
は好ましくは0.06~0.14%、よりこの好ましくは0.
07~0.13%、さらに好ましくは0.08~0.12%含有される
。
本発明のガラス組成物のガラス基板は、ガ
ス基板表面に銀電極が形成される際に、銀
極が形成される側のガラス基板表面から深
10μmまでの表層におけるFe 2+
の平均含有量がFe 2
O 3
換算で0.0725%以下であることが好ましい。
本発明の基板用ガラス組成物は、高温粘度
従来のPDP基板用ガラスに比べて低くなって
ることが好ましい。具体的には、10 2
dPa・sの粘度に相当するガラス融液の温度T 2
が1570℃以下であることが好ましい。
粘度10 2
dPa・sは、ガラス融液の粘度が十分低くなっ
いることを示す基準粘度である。したがっ
、ガラス融液の粘度が10 2
dPa・sとなる温度T 2
は、ガラス融液の基準温度である。
本発明の基板用ガラス組成物は、その溶解
程を低温で実施することができる。この結
、ガラスの安定した生産が可能となる。ま
、溶解工程時の溶解槽の温度が低くなるの
溶解槽の寿命が延長する。溶解工程の際に
入する燃料の量が少なくなるため、ガラス
造コストが下がる。
T 2
は、1560℃以下であることが好ましく、より
ましくは1550℃以下、さらには1540℃以下であ
り、1500℃以下であることが特に好ましい。
本発明の基板用ガラス組成物は、10 4
dPa・sの粘度に相当するガラス融液の温度T 4
が1200℃以下であることが好ましい。
粘度が10 4
dPa・sは、ガラスをフロート成形する際の基
粘度である。したがって、ガラス融液の粘
が10 4
dPa・sとなる温度T 4
は、フロート成形工程におけるガラス融液の
基準温度でもある。
本発明の基板用ガラス組成物は、フロート
形工程を従来よりも低温で実施することが
きる。この結果、ガラスの安定した成形が
能となる。また、フロートバスの寿命が延
する。また、フロート槽を加熱するのに要
る燃料が少なくなるため、基板ガラスの製
コストが下がる。また、フロート槽から引
出されるガラスリボンの温度が低くなるの
、フロート成形につづいて実施される徐冷
程に要するエネルギーが削減される。
本発明の基板用ガラス組成物は、50~350℃に
ける平均熱膨張係数が75×10 -7
~90×10 -7
/℃の範囲にある。本発明の基板用ガラス組
物をPDP基板に使用する場合、PDPを製造する
に使用するフリット材料やペースト材料と
て、ガラスの熱膨張係数に対応したものを
用しなければならない。PDPを製造する際に
施される焼成工程の温度領域(50~350℃)におい
て、熱膨張係数が上記の範囲から逸脱してい
るものを選定することは非常に困難である。
本発明の基板用ガラス組成物は、熱膨張係
が80×10 -7
~90×10 -7
/℃の範囲にあることがより好ましい。
本発明の基板用ガラス組成物は、比重が2.9
下であることが好ましい。比重が2.9超であ
と基板用ガラス組成物が重くなるため、取
い上、特に輸送上好ましくない。基板用ガ
ス組成物の比重が2.9以下であることは、大
の基板において特に重要な特性である。
本発明の基板用ガラス組成物は、比重が2.8
下であることが好ましく、2.75以下であるこ
とがより好ましい。
本発明の基板用ガラス組成物は、ガラス転
点Tgが600℃以上である。ガラス転移点が600
未満であると、呼称40インチのような大型PDP
を製造する場合に熱処理によるガラスの収縮
量が十分小さくならない。
本発明の基板用ガラス組成物は、Tgが615℃
上であることがより好ましく、さらに好ま
くは630℃以上である。さらには640℃以上、
に650℃以上が好ましい。
本発明の基板用ガラス組成物は、150℃での
積抵抗率が10 11
ω・cm以上であることが好ましい。PDPを製造
る際、基板ガラスの表面には銀電極が形成
れる。銀電極に通電した際、通電した電流
一部が銀電極周辺のガラスを流れるのを防
するため、基板用ガラス組成物は絶縁性に
れていることが好ましい。150℃での体積抵
率が10 11
ω・cm以上であれば絶縁性に優れており、PDP
大型化または高密度化した場合であっても
基板ガラス上に形成した銀電極に通電した
に通電した電流の一部が該銀電極周辺のガ
スを流れるおそれがない。
通常、高温粘度を下げることのみに着目し
基板用ガラス組成物の組成を選択した場合
150℃での体積抵抗率を10 11
ω・cm以上にすることが難しい。本発明の基
用ガラス組成物の場合、150℃でのガラスの
積抵抗率を10 11
ω・cm以上に保ちつつ、ガラスの高温粘度を
げることができる。
本発明の基板ガラスは、150℃でのガラスの
積抵抗率が2×10 11
ω・cm以上であることが好ましく、5×10 11
ω・cm以上であることがより好ましい。
本発明の基板用ガラス組成物は、研磨性の
度の一つである磨耗度(FA)が98以上である。
って、ガラスの割れや欠け等の破損防止等
目的とした面取(端部の研磨)の作業性が高
。よって生産性が向上し製造コストを低減
せることができる。
また、面取品質が向上し、破損率の低減に
る歩留まりの向上にも寄与する。また、ガ
ス表面への電極形成の際の銀発色防止等を
的としたガラス表面の研磨作業性が高い。
って、生産性が向上し、製造コストを低減
せることができる。
本発明の基板ガラスは、磨耗度(FA)が100以上
であることが好ましく、105以上であることが
より好ましく、105~150であるのが特に好まし
。
ここで磨耗度は、次のような測定した値を
味するものとする。
予め質量を測定した測定面積が9cm 2
の試料を、円盤状の鋳鉄製平面皿の表面であ
って中心より80mmの位置に保持する。そして
これを水平状態を維持しつつ60回/分で回転
せた状態で、表面に水20mlに平均粒径20μmの
ルミナ砥粒を添加して得たラップ液を5分間
様に供給する。次に、9.807Nの荷重をかけて
ップした後、質量を測定する。そして、ラ
プ前後の質量の差から磨耗質量mを求める。
次に、同じ操作を、日本光学硝子工業会で
定された標準試料(BSC7)について行い、同様
磨耗質量m 0
を求める。
そして、次式より磨耗度(FA)を求める。
FA=(m/d)/(m 0
/d 0
)×100
式中、dは試料の比重、d 0
は標準試料(BSC7)の比重を意味する。この比重
は純水を使用したアルキメデス法で測定した
値を意味するものとする。
次に上記の破損防止等を目的とした面取(研
磨)について説明する。
本発明において面取とは、基板ガラスを所
の大きさに切断した後等において端部に生
るエッジ部分を研磨して、例えば図1に示す
ように角を落とすように面取断面12を円弧形
にすることである(円弧形状に限定されるわ
けではなく、他の形状であってもよい。)。
面取を行う方法は特に限定されない。例え
従来公知の方法のように、回転されるホイ
ル周面に砥粒部が設けられた砥粒付き回転
イールを用いて、板ガラス端部の面取を行
ことができる。
次に上記の銀発色防止等を目的とした基板
ガラス表面の研磨について説明する。
表面に還元層が存在する基板ガラス表面に
ペーストを焼成して銀電極を形成すると、
該表面が変色する場合があるため、前記還
層を研磨して除去する場合がある。
研磨を行う方法は特に限定されない。例え
従来公知の方法のように研磨剤として酸化
リウム等を使用し、オスカー式研磨機を用
て、基板ガラス表面を研磨することができ
。
一方、研磨と関連して、回転されるコア先
に砥粒部が設けられた砥粒付きコアドリル
用いて板ガラスを研削し、容易に孔を開け
こともできる。
本発明の基板用ガラス組成物は、研磨性の
の尺度として、ビッカース圧子を200gの荷重
で押し込んだ際のクラックの深さが37μm以上
あることが好ましい。この場合も容易に面
や研磨や孔開を行うことができる。ただし
尺度として考えた場合、クラック深さより
上記磨耗度の方が研磨に則しているため好
しい。
上記のクラックの深さは、ビッカース圧子
押し込んでできる圧痕を垂直に切断し、端
において垂直クラック深さを測定する。
本発明の基板用ガラスは上記のクラックの
さが39~100μmであることがより好ましい。
また、本発明の基板用ガラスは、黄変を抑
することを考慮すると、ガラス表面に銀ペ
ストを塗布し、焼成を行った後、該銀ペー
トを除去した後のガラス表面の黄色着色b *
が4以下であることが好ましく、3.5以下であ
ことがより好ましく、0~3であることが特に
ましい。
本発明の基板用ガラス組成物によって、 えば次のような方法で基板用ガラスを製造 きる。すなわち、通常使用される各成分の 料を目標成分になるように調合し、これを 解炉に連続式に投入し、1200~1400℃で加熱し 溶融し、1400~1700℃で清澄した後、この溶融 ラスをフロート法により所定の板厚に成形 、徐冷後切断することによって、透明なガ ス基板を得る。
以下、実施例を用いて本発明をさらに説明
る。
表1に例1~5(実施例)、例6~8(比較例)、表2に例9
~13(実施例)のガラス組成を示す。
表1、2に記載される母組成(SiO 2
~Zr 2
O)になるように、かつ表2に記載される添加剤
を含有するように原料調製し、該原料100質量
部に対し、硫酸塩をSO 3
換算で0.8質量部添加してガラス原料とし、該
ガラス原料を白金坩堝を用いて、1500~1600℃の
温度で4時間加熱し、溶解した。溶解に当た
ては、白金スターラーを挿入し、2時間攪拌
、ガラスの均質化を行った。次いでガラス
液を流し出し、徐冷した後、研磨を行い厚
2.8mmの板状にした。
こうして得られたガラスについて、ガラス
成(質量%)、ガラス転移点Tg(℃)、50~350℃の平
均熱膨張係数α 50-350
(10 -7
/℃)、150℃での体積抵抗率ρ(ω・cm)、T 2
(℃)、T 4
(℃)、比重(g/cm 3
)、磨耗度およびクラック深さ(μm)を測定した
。結果を表1、2に示した。また、ガラス中のS
O 3
の残存量は0.05~0.3質量%であった。なお、表中
のかっこの値は計算値を示す。
50~350℃の平均熱膨張係数は、示差熱膨張計(
TMA)を用いて測定した値であり、JIS R3102(1995
)により求めた値である。
ガラス転移点はTMAを用いて測定した値であ
、JIS R3103-3(2001年度)により求めた。
体積抵抗率は3端子法を用いた電極により100
Vを印加した際にガラス中に流れる電流値を
定し、算出した。
T 2
、T 4
は、例1~13のそれぞれに類似する組成につい
回転粘度計を用いて粘度を測定し、例1~13の
ラスの粘度が10 2
dPa・sとなるときの温度T 2
および10 4
dPa・sとなるときの温度T 4
を加重平均により計算して求めた。
ガラス転移点は、次のようにして求めた。
ラスを徐冷点の温度で30分間保持した後、60
℃/分の冷却速度で徐冷した。次いでこの徐
したガラスについて、示差式熱膨張計を使
し、室温から屈伏点まで温度に対する熱膨
率の曲線を求めた。この曲線の最初に屈曲
る点の前後で接線を引き、接線の交点に対
する温度をガラス転移点とした。
b *
値は、次のようにして求めた。上記で得られ
たガラスを溶解し、板状に流し出し徐冷し、
両面を鏡面研磨して、厚さ2.8mmの板状ガラス
した。該板状ガラス表面に還元反応層を形
させるため、水素10体積%及び窒素90体積%の
囲気の電気炉にて、750℃で5時間加熱を行な
った。この還元反応層が設けられた板状ガラ
ス表面に銀ペースト(デュポン社製、ドータ
ト)を塗布し、200℃/時間で昇温し、560℃、1
間焼成した後、60℃/時間で室温まで降温し
10%の硝酸により銀ペーストを除去した後、
視光透過率を測定した。銀電極下面及びそ
周辺の黄色着色は、この値からC光源のL *
a *
b *
系色座標の色差b *
値をJIS-Z8729の方法で求めた。
表1、2から明らかなように、実施例のガラ
(例1~5、9~13)は磨耗度が98以上であり研磨性に
優れる。
さらに、ガラス転移点が600℃以上であり、
膨張係数が75×10 -7
/℃~90×10 -7
/℃であり、体積抵抗率ρが10 11
ω・cm以上であり、PDP用基板ガラスとして適
ている。
これに対して例6および例8はCaOが5.5%以下で
り、さらにCaO+SrOが15%未満であるので磨耗度
が低い。
また、例7はSrOが5%未満であり、さらにCaO+SrO
が15%未満であるので、磨耗度が低い。
したがって、例6~8のガラスは生産性が低下
る。
また、例9~13のガラスは、b *
が4以下であり、黄変が生じ難いことが確認
きた。
本発明のガラス組成物となるように原料を
合し、溶解後、フロート法により板ガラス
成形する。所定の寸法に切断後、破損防止
を目的とするガラス端部の面取を行う。ま
、必要に応じガラス表面の還元層除去のた
にガラス表面の研磨を行う。
本発明の組成を有する基板用ガラスは、ガ
ス端部の面取(研磨)を効率よく行うことが
きる。また、ガラス表面の研磨を効率よく
うことができる。その結果、生産性が高く
低コストで目的とする基板用ガラスを製造
ることができる。
本発明の基板用ガラス組成物は、FPD用基板
特にPDP用基板として好適である。
なお、本発明の基板用ガラス組成物は、磁
ディスク用基板としても用いることができ
。
なお、2008年2月27日に出願された日本特許出
願2008-046356号の明細書、特許請求の範囲、図
及び要約書の全内容をここに引用し、本発
の明細書の開示として、取り入れるもので
る。
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