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Title:
GLUCOKINASE ACTIVATOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111473
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a compound represented by the formula (1) below or a pharmaceutically acceptable salt thereof. [chemical formula 1] (1) (In the formula, the configuration of a carbon atom marked with an asterisk (*) is R; R1 represents a hydrogen atom, a halogen atom, an amino group, a hydroxy group, a hydroxyamino group, a nitro group, a cyano group, a sulfamoyl group, a C1-C6 alkyl group or a C1-C6 alkoxy group; R2 represents a C3-C6 cycloalkylsulfanyl group, a C3-C6 cycloalkylsulfinyl group or a C3-C6 cycloalkylsulfonyl group; and A represents an optionally substituted heteroaryl group.)

Inventors:
FUKUDA YASUMICHI (JP)
ASAHINA YOSHIKAZU (JP)
TAKADOI MASANORI (JP)
OHATA KOHEI (JP)
IDE TOMOHIRO (JP)
KOBAYASHI FUMIYOSHI (JP)
KOBAYASHI SHINJI (JP)
KOMATSU KANJI (JP)
YAMAMOTO MASANORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054014
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
March 06, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KYORIN SEIYAKU KK (JP)
TEIJIN PHARMA LTD (JP)
FUKUDA YASUMICHI (JP)
ASAHINA YOSHIKAZU (JP)
TAKADOI MASANORI (JP)
OHATA KOHEI (JP)
IDE TOMOHIRO (JP)
KOBAYASHI FUMIYOSHI (JP)
KOBAYASHI SHINJI (JP)
KOMATSU KANJI (JP)
YAMAMOTO MASANORI (JP)
International Classes:
C07D213/75; A61K31/415; A61K31/421; A61K31/426; A61K31/433; A61K31/437; A61K31/4965; A61P3/04; A61P3/10; A61P43/00; C07D231/38; C07D241/20; C07D263/14; C07D277/20; C07D277/46; C07D277/56; C07D285/12; C07D405/04; C07D405/12; C07D417/04; C07D498/04; C07D513/04
Domestic Patent References:
WO2004072066A12004-08-26
WO2006016194A12006-02-16
WO2006016174A12006-02-16
WO2005103021A12005-11-03
WO2008012227A22008-01-31
Other References:
See also references of EP 2116533A4
Attorney, Agent or Firm:
MIZUNO, Katsufumi et al. (2-3 Marunouchi 2-chom, Chiyoda-ku Tokyo 05, JP)
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Claims:
 一般式(1)
(式中、*を付した炭素原子の立体配置はR配置であり、R 1 は、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、水酸基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、シアノ基、スルファモイル基、C 1 ~C 6 のアルキル基又はC 1 ~C 6 のアルコキシ基を示し、R 2 はC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルファニル基、C 3 ~C 6 のシクロアルキルスルフィニル基又はC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルホニル基を示し、Aは置換基を有してもよいヘテロアリール基を示す。)で表される化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 R 1 が水素原子であり、R 2 がC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルホニル基である請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 R 1 が水素原子であり、R 2 がシクロプロピルスルホニル基である請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 一般式(1a)
(式中、*、R 1 、R 2 及びAは前記定義に同じ)
で表される請求項1~3のいずれかに記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 一般式(1b)
(式中、*、R 1 、R 2 及びAは前記定義に同じ)
で表される請求項1~3のいずれかに記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 Aが、無置換又はハロゲン原子、C 1 ~C 6 のアルキル基、C 1 ~C 6 のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、若しくは式
 -(CH 2 ) m C(O)OR 3
(式中、R 3  は水素原子又はC 1 ~C 6 のアルキル基を示し、mは0~2の整数を示す。)で表される基でモノ置換されたヘテロアリール基である請求項1~5のいずれかに記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 Aが、無置換又はハロゲン原子若しくはC 1 ~C 6 のアルキル基でモノ置換されたヘテロアリール基である請求項1~5のいずれかに記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 Aが、無置換又はモノ置換された5員又は6員芳香族複素環であって、該芳香族複素環は硫黄原子、酸素原子、窒素原子から選ばれる1~3のヘテロ原子を含み、そのうち1個のヘテロ原子は結合環原子に隣接する窒素原子である請求項6又は7に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 Aが、無置換又はモノ置換された5員又は6員芳香族複素環を有する縮合複素環であって、該芳香族複素環は硫黄原子、酸素原子、窒素原子から選ばれる1~3のヘテロ原子を含み、そのうち1個のヘテロ原子は結合環原子に隣接する窒素原子である請求項6又は7に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 Aが、無置換又は置換基を有する下記より選ばれる芳香族複素環である請求項6又は7に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
 (-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(チアゾール-2-イル)プロピオン酸アミド又は薬学的に許容されるその塩。
 (-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(5-フルオロチアゾール-2-イル)プロピオン酸アミド又は薬学的に許容されるその塩。
 (-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(ピラジン-2-イル)プロピオン酸アミド又は薬学的に許容されるその塩。
 (-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(5-フルオロピリジン-2-イル)プロピオン酸アミド又は薬学的に許容されるその塩。
 請求項1~14のいずれかに記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩を投与する糖尿病の治療又は予防方法。
 糖尿病の治療又は予防のための医薬を製造するための請求項1~14のいずれかに記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩の使用。
 請求項1~14のいずれかに記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩及び薬学的に許容されうる担体を含有する医薬組成物。
 一般式(3)
(式中、*を付した炭素原子の立体配置はR配置であり、R 1 は、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、水酸基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、シアノ基、スルファモイル基、C 1 ~C 6 のアルキル基、C 1 ~C 6 のアルコキシ基を示し、R 2 はC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルファニル基、C 3 ~C 6 のシクロアルキルスルフィニル基又はC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルホニル基を示す。)で表される化合物。
 R 1 が水素原子であり、R 2 がシクロプロピルスルホニル基である請求項18記載の化合物。
Description:
グルコキナーゼ活性化物質

 本発明は、グルコキナーゼ(以下、GKと略 ことがある)の活性化物質に関する。また、 本発明はGKの活性化物質を有効成分とする糖 病、肥満などの治療又は予防のための医薬 成物に関する。

 厚生労働省平成14年の患者調査では、日 の糖尿病の総患者数は228万人であり、同年 われた糖尿病実態調査では「糖尿病が強く われる人」と「糖尿病の可能性が否定でき い人」を合わせると1620万人と増加しており 題となっている。

 国内市場は、日本人はインスリン分泌能 弱いという遺伝的要因があり、インスリン 泌不全が中心となっている。しかし、食生 の欧米化から近年インスリン抵抗性の患者 が徐々に増加してきている。このためイン リン分泌不全とインスリン抵抗性のどちら 対しても有効性が期待できる薬剤が望まし 。

 グルコースのリン酸化を触媒するグルコ ナーゼ(GK)は、体内グルコースセンサーとし て機能しており、高グルコース時にインスリ ンの分泌や肝臓におけるグルコース利用を亢 進させる。糖尿病患者は体内グルコース濃度 の恒常性が正常に保たれていない状態である ことから、GKを活性化させることにより、膵 ではグルコース濃度依存性のインスリン分 を促進させ、肝臓においてはグルコース利 の亢進やグルコース放出の抑制をおこし(dua l action)、血糖を低下させる(非特許文献1~3)。 それ故、糖尿病治療薬としてインスリン分泌 不全(膵臓作用)とインスリン抵抗性(肝臓作用 )両方に効果を示すGK活性化物質を提供するの が望ましい。

 このようなGK活性化物質として、アリール クロアルキルプロピオンアミド類(特許文献1 )、2,3-ジ置換トランスオレフィン系N-芳香族 素環-又はウレイドプロピオンアミド類(特許 文献2)、アルキニルフェニルヘテロ芳香環ア ド(特許文献3)、ヒダントイン類(特許文献4) 置換フェニルアセトアミド類(特許文献5)、 ラ-アルキル、アリル、シクロヘテロアルキ ル又はヘテロアリール(カルボニル又はスル ニル)アミン置換フェニルアミド類(特許文献 6)、アルファ-アシル及びアルファ-ヘテロ原 置換ベンゼンアセトアミド類(特許文献7)、 トラゾリルフェニルアセトアミド類(特許文 8)、縮環ヘテロ芳香族類(特許文献9)、ヘテ 環若しくは炭素員の1個が置換されたシクロ ルカンを有するフェニルアセトアミド類(特 許文献10)など様々なアミド化合物が知られて いる(特許文献11~19)。しかし、2個のフッ素原 がシクロペンチル基の異なる炭素原子に置 したGK活性化物質については開示がない。

WO2000/058293号パンフレット

WO2001/044216号パンフレット

WO2001/083465号パンフレット

WO2001/083478号パンフレット

WO2001/085706号パンフレット

WO2001/085707号パンフレット

WO2002/008209号パンフレット

WO2002/014312号パンフレット

WO2002/046173号パンフレット

WO2003/095438号パンフレット

WO2004/052869号パンフレット

WO2004/072031号パンフレット

WO2004/072066号パンフレット

WO2005/103021号パンフレット

WO2006/016174号パンフレット

WO2006/016178号パンフレット

WO2006/016194号パンフレット

WO2006/059163号パンフレット

米国特許第6911545号明細書 Diabetes 45,223-241(1996) Diabetes 41,792-806(1992) FASEB J.10,1213-1218(1996)

 本発明は、優れたGK活性化作用又は血糖 下作用を有する化合物を提供し、糖尿病、 満などの治療又は予防に役立てることを目 とする。

 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭 検討を行った結果、プロピオン酸アミド化 物の3位に3,4-ジフルオロシクロペンチル基 有するものの中で、ある特定の立体構造を つ化合物が優れたGK活性化作用、血糖降下作 用を示すことを見出し、本発明を完成するに 至った。

 すなわち、本発明は、
 1)一般式(1)

(式中、*を付した炭素原子の立体配置はR配置 であり、R 1 は、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、水 酸基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、シア ノ基、スルファモイル基、C 1 ~C 6 のアルキル基又はC 1 ~C 6 のアルコキシ基を示し、R 2 はC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルファニル基、C 3 ~C 6 のシクロアルキルスルフィニル基又はC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルホニル基を示し、Aは 換基を有してもよいヘテロアリール基を示 。)で表される化合物又は薬学的に許容され その塩、

2) R 1 が水素原子であり、R 2 がC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルホニル基である1)記載 化合物又は薬学的に許容されるその塩、

3) R 1 が水素原子であり、R 2 がシクロプロピルスルホニル基である1)記載 化合物又は薬学的に許容されるその塩、

4) 一般式(1a)

(式中、*、R 1 、R 2 及びAは前記定義に同じ)
で表される1)~3)のいずれかに記載の化合物又 薬学的に許容されるその塩、

5) 一般式(1b)

(式中、*、R 1 、R 2 及びAは前記定義に同じ)
で表される1)~3)のいずれかに記載の化合物又 薬学的に許容されるその塩、

6) Aが、無置換又はハロゲン原子、C 1 ~C 6 のアルキル基、C 1 ~C 6 のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、若し くは式
 -(CH 2 ) m C(O)OR 3
(式中、R 3  は水素原子又はC 1 ~C 6 のアルキル基を示し、mは0~2の整数を示す。) 表される基でモノ置換されたヘテロアリー 基である1)~5)のいずれかに記載された化合 又は薬学的に許容されるその塩、

7) Aが、無置換又はハロゲン原子若しくはC 1 ~C 6 のアルキル基でモノ置換されたヘテロアリー ル基である1)~5)のいずれかに記載された化合 又は薬学的に許容されるその塩、

8) Aが、無置換又はモノ置換された5員又は 6員芳香族複素環であって、該芳香族複素環 硫黄原子、酸素原子、窒素原子から選ばれ 1~3のヘテロ原子を含み、そのうち1個のヘテ 原子は結合環原子に隣接する窒素原子であ 6)又は7)に記載の化合物又は薬学的に許容さ れるその塩、

9) Aが、無置換又はモノ置換された5員又は 6員芳香族複素環を有する縮合複素環であっ 、該芳香族複素環は硫黄原子、酸素原子、 素原子から選ばれる1~3のヘテロ原子を含み そのうち1個のヘテロ原子は結合環原子に隣 する窒素原子である6)又は7)に記載の化合物 又は薬学的に許容されるその塩、

10) Aが、無置換又は置換基を有する下記よ り選ばれる芳香族複素環である6)又は7)に記 の化合物又は薬学的に許容されるその塩、

11)(-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェ ル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン ル]-N-(チアゾール-2-イル)プロピオン酸アミ 又は薬学的に許容されるその塩、

12)(-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェ ル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン ル]-N-(5-フルオロチアゾール-2-イル)プロピオ ン酸アミド又は薬学的に許容されるその塩、

13)(-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェ ル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン ル]-N-(ピラジン-2-イル)プロピオン酸アミド は薬学的に許容されるその塩、

14)(-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェ ル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン ル]-N-(5-フルオロピリジン-2-イル)プロピオン 酸アミド又は薬学的に許容されるその塩、

15) 1)~14)のいずれかに記載の化合物又は薬 的に許容されるその塩を投与する糖尿病の 療又は予防方法、

16)糖尿病の治療又は予防のための医薬を製 造するための1)~14)のいずれかに記載の化合物 又は薬学的に許容されるその塩の使用、

17) 1)~14)のいずれかに記載の化合物又は薬 的に許容されるその塩及び薬学的に許容さ うる担体を含有する医薬組成物、

18) 一般式(3)

(式中、*を付した炭素原子の立体配置はR配置 であり、R 1 は、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、水 酸基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、シア ノ基、スルファモイル基、C 1 ~C 6 のアルキル基又はC 1 ~C 6 のアルコキシ基を示し、R 2 はC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルファニル基、C 3 ~C 6 のシクロアルキルスルフィニル基又はC 3 ~C 6 のシクロアルキルスルホニル基を示す。)で される化合物、

19)R 1 が水素原子であり、R 2 がシクロプロピルスルホニル基である18)記載 の化合物、
に関する。

 本発明により、優れたGK活性化作用又は 糖降下作用を有し、副作用(例えば、QT間隔 長、低血糖症状など)の少ない化合物が提供 れ、糖尿病、肥満などの治療又は予防に優 た医薬の提供が可能となった。

 ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原 、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。

 C 1 ~C 6 のアルキル基とは、炭素数1~6の直鎖若しくは 分岐鎖のアルキル基又は炭素数3~6の環状アル キル基であり、例えば、メチル基、エチル基 、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、 イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、 シクロプロピル基、シクロブチル基などを挙 げることができる。

 C 1 ~C 6 のアルコキシ基とは、炭素数1~6の直鎖若しく は分岐鎖のアルコキシ基又は炭素数3~6の環状 アルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、 エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ 基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブト シ基、tert-ブトキシ基、シクロプロポキシ基 、シクロブトキシ基などを挙げることができ る。

 C 3 ~C 6 のシクロアルキルスルファニル基とは、炭素 数3~6の環状のアルキルスルファニル基であり 、例えば、シクロプロピルスルファニル基、 シクロブチルスルファニル基、シクロペンチ ルスルファニル基などを挙げることができる 。

 C 3 ~C 6 のシクロアルキルスルフィニル基とは、炭素 数3~6の環状のアルキルスルフィニル基であり 、例えば、シクロプロピルスルフィニル基、 シクロブチルスルフィニル基、シクロペンチ ルスルフィニル基などを挙げることができる 。

 C 3 ~C 6 のシクロアルキルスルホニル基とは、炭素数 3~6の環状のアルキルスルホニル基であり、例 えば、シクロプロピルスルホニル基、シクロ ブチルスルホニル基、シクロペンチルスルフ ォニル基などを挙げることができる。

 ヘテロアリール基は、環の構成原子とし 硫黄原子、酸素原子、窒素原子から選ばれ 1~3のヘテロ原子を含む5員若しくは6員芳香 複素環であって、該芳香族複素環は任意に ンゼン環又は5員若しくは6員芳香族複素環と 縮合環を形成してもよい。好ましいヘテロア リール基としては、該芳香族複素環が硫黄原 子、酸素原子、窒素原子から選ばれる1~3のヘ テロ原子を含み、そのうち1個のヘテロ原子 結合環原子に隣接する窒素原子である基が げられる。なお、結合環原子とは、アミド の窒素原子との結合にあずかる環内原子を 味し、このような結合環原子としては炭素 子が好ましい。

 好ましいヘテロアリール基としては、チ ゾリル基、チアジアゾリル基、ピラゾリル 、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジ ル基、ピリダジニル基、オキサゾリル基、 ミダゾリル基、トリアジニル基、ベンゾチ ゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾ ミダゾリル基、ピリドチアゾリル基、キノ ニル基などが挙げられる。更に好ましくは アゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基 ピリジニル基、チアゾロ[5,4-b]ピリジニル基 、チアジアゾリル基又はピリドチアゾリル基 である。

 Aの「置換基を有してもよいヘテロアリール 基」としては、無置換又はモノ置換のヘテロ アリール基が好ましく、置換基としてはハロ ゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい C 1 ~C 6 のアルキル基、ハロゲン原子で置換されても よいC 1 ~C 6 のアルコキシ基、C 1 ~C 3 アルコキシ-C 1 ~C 3 アルコキシ基、C 1 ~C 6 のアルキルスルファニル基、C 1 ~C 6 のアルキルスルファニル-C 1 ~C 6 アルコキシ基、C 1 ~C 6 のヒドロキシアルキル基、モリホリノ基、C 1 ~C 6 のヒドロキシアルキルスルファニル基、ニト ロ基、シアノ基、式
 -(CH 2 ) m C(O)OR 3
(式中、R 3  は水素原子又はC 1 ~C 6 のアルキル基を示し、mは0~2の整数を示す。) 表される基が挙げられる。

 本発明の化合物は、かかる立体構造をとる とにより、優れたGK活性化作用を有する。 た、Aが無置換又はハロゲン原子若しくはC 1 ~C 6 のアルキル基でモノ置換されたヘテロアリー ル基では、優れた血糖降下作用を示す。例え ば、シクロペンチル基とこれに結合したフッ 素原子の立体構造及び/又は * を付した炭素 原子の立体配置が異なる(+)-2-(4-(シクロプロ ルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジ ルオロシクロペンチル]-N-(チアゾール-2-イル )プロピオン酸アミド、(-)-2-(4-(シクロプロピ スルホニル)フェニル)-3-[(1β,3α,4α)-3,4-ジフ オロシクロペンチル]-N-(チアゾール-2-イル) ロピオン酸アミド、(+)-2-(4-(シクロプロピル スルホニル)フェニル)-3-[(1β,3α,4α)-3,4-ジフル オロシクロペンチル]-N-(チアゾール-2-イル)プ ロピオン酸アミドでは、後述する発明化合物 1のような優れた血糖降下作用は示さない。

 本発明の具体的な化合物としては、2-(4-(シ ロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4 α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(ピラジ -2-イル)プロピオン酸アミド、2-(4-(シクロプ ピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4- フルオロシクロペンチル]-N-(5-フルオロチア ゾール-2-イル)プロピオン酸アミド、2-(4-(シ ロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4 )-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(1-メチル- 1H-ピラゾール-3-イル)プロピオン酸アミド、N- (5-クロロピリジン-2-イル)-2-(4-(シクロプロピ スルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフ オロシクロペンチル]プロピオン酸アミド、 2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[ (1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(5 -フルオロピリジン-2-イル)プロピオン酸アミ 、2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル )-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル] -N-(1-エチル-1H-ピラゾール-3-イル)プロピオン アミド、2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フ ェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペ チル]-N-(5-メチルピラジン-2-イル)プロピオ 酸アミド、2-(4-(シクロプロピルスルホニル) ェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロ ンチル]-N-(1-{[(R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラ -4-イル]メチル}-1H-ピラゾール-3-イル)プロピ オン酸アミド、2-(4-(シクロプロピルスルホニ ル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ロペンチル]-N-{1-[(R)-2,3-ジヒドロキシプロピ ]-1H-ピラゾール-3-イル}プロピオン酸アミド 2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3- [(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-( 1-{[(S)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル]メ チル}-1H-ピラゾール-3-イル)プロピオン酸アミ ド、2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニ )-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル ]-N-{1-[(S)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-1H-ピラゾ ール-3-イル}プロピオン酸アミド、2-(4-(シク プロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)- 3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-[1-(ジフルオ ロメチル)-1H-ピラゾール-3-イル]プロピオン酸 アミド、2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フ ニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン チル]-N-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラ ール-3-イル]プロピオン酸アミド、2-(4-(シク プロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α) -3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-[5-(2-メトキ シエトキシ)チアゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル]プ ロピオン酸アミド、(R)-N-(5-シクロプロピルピ リジン-2-イル)-2-(4-(シクロプロピルスルホニ )フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ペンチル]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シ ロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4 )-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-[5-(エチル チオ)ピリジン-2-イル]プロピオン酸アミド、( R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)- 3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N -[5-(メチルチオ)ピラジン-2-イル]プロピオン アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル) フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3、4-ジフルオロシク ペンチル]-N-[5-(2-メトキシエトキシ)ピラジン -2-イル]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロ ロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3, 4-ジフルオロシクロペンチル]-N-[5-(2-メチル) トキシピラジン-2-イル]プロピオン酸アミド (R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニ )-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル ]-N-(5-エチルピラジン-2-イル)プロピオン酸ア ド、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フ ニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン チル]-N-{5-[2-(メチルチオ)エトキシ]ピラジン-2 -イル}プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプ ロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4- ジフルオロシクロペンチル]-N-(5-メトキシピ ジン-2-イル)プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シ クロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α, 4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-[1-(2-ヒ ロキシ-2-メチルプロピル)-1H-ピラゾール-3-イ ル]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロ ルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジ ルオロシクロペンチル]-N-(6-モルホリノベン ゾ[d]チアゾール-2-イル)プロピオン酸アミド 2-{(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニ ル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチ ]プロピオン酸アミド}ベンゾ[d]チアゾール-6 -カルボン酸イソプロピル、2-{(R)-2-(4-(シクロ ロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3, 4-ジフルオロシクロペンチル]プロピオン酸ア ミド}ベンゾ[d]チアゾール-6-カルボン酸2-メト キシエチル、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホ ル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシ ロペンチル]-N-(チアゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イ )プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピ ルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフ ルオロシクロペンチル]-N-{4-[(4RS)-2,2-ジメチル -1,3-ジオキソラン-4-イル]チアゾール-2-イル} ロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピル ルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフル ロシクロペンチル]-N-(4-メチルチアゾール-2- イル)プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプ ピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4- フルオロシクロペンチル]-N-(5-メチルチアゾ ール-2-イル)プロピオン酸アミド、(R)-N-{[4-(2,2 -ジメチル)エチル]チアゾール-2-イル}-2-(4-(シ ロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4 α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]プロピオン 酸アミド、(R)-N-(5-ブロモチアゾール-2-イル)-2 -(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[( 1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]プロ ピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピルス ホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオ シクロペンチル]-N-(1,2,4-チアジアゾール-5-イ ル)プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロ ルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジ ルオロシクロペンチル]-N-(3-エチル-1,2,4-チ ジアゾール-5-イル)プロピオン酸アミド、(R)- 2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[ (1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(3 -モルホリノ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)プロ ピオン酸アミド、2-{6-[(R)-2-(4-(シクロプロピ スルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフ オロシクロペンチル]プロピオン酸アミド]ピ リジン-3-イルチオ}-2-メチルプロピオン酸エ ル、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェ ニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン ル]-N-{5-[2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオ シ)エトキシ]ピラジン-2-イル}プロピオン酸 ミド、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル) ェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペ ンチル]-N-[5-(2-ヒドロキシエトキシ)ピラジン- 2-イル]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロ ロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4 -ジフルオロシクロペンチル]-N-[5-(3-メトキシ ロポキシ)ピラジン-2-イル]プロピオン酸ア ド、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェ ニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン ル]-N-[5-(2-エトキシエトキシ)ピラジン-2-イ ]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピ ルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフ ルオロシクロペンチル]-N-{5-[(4S)-2,2-ジメチル- 1,3-ジオキソラン-4-イル]ピラジン-2-イル}プロ ピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピルス ホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオ シクロペンチル]-N-{5-[(2S)-1,2-ジヒドロキシエ チル]ピラジン-2-イル}プロピオン酸アミド、( R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)- 3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N -{5-[(4R)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル] ラジン-2-イル}プロピオン酸アミド、(R)-2-(4- (シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α, 3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-{5-[(2R )-1,2-ジヒドロキシエチル]ピラジン-2-イル}プ ピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピルス ルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオ ロシクロペンチル]-N-[5-(2-ヒドロキシエチル オ)ピラジン-2-イル]プロピオン酸アミド、(R) -2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3- [(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-( 3,5-ジメチルピラジン-2-イル)プロピオン酸ア ド、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フ ニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン チル]-N-[1-(2-フルオロエチル)-1H-ピラゾール-3- イル]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプ ピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4- フルオロシクロペンチル]-N-[1-(2-メチル)エ ル-1H-ピラゾール-3-イル]プロピオン酸アミド 、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニ )-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチ ]-N-[1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-3- ル]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロ ピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジ フルオロシクロペンチル]-N-(イソキサゾール- 3-イル)プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロ ロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4 -ジフルオロシクロペンチル]-N-(6-メトキシベ ゾ[d]チアゾール-2-イル)プロピオン酸アミド 、
(R)-N-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イル)-2-(4-(シクロ プロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3 ,4-ジフルオロシクロペンチル]プロピオン酸 ミド、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フ ェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペ チル]-N-[6-(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チ ゾール-2-イル]プロピオン酸アミド、(R)-N-(5- ブトキシチアゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル)-2-(4-( シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3 α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]プロピ ン酸アミド、2-{2-[(R)-2-(4-(シクロプロピルス ホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオ シクロペンチル]プロピオン酸アミド]チア ロ[5,4-b]ピリジン-5-イルオキシ}酢酸エチル、 (R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル) -3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]- N-[1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル] ロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピル ルホニル)フェニル-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフル ロシクロペンチル]-N-(イソキサゾロ[5,4-b]ピ ジン-3-イル)プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シ クロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α, 4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-[4-(2,2-ジ メチル-1,3-ジオキサン-5-イル)チアゾール-2-イ ル]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロ ルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジ ルオロシクロペンチル]-N-[4-(1,3-ジヒドロキ プロパン-2-イル)チアゾール-2-イル]プロピ ン酸アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホ ル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシ ロペンチル]-N-[4-(2-ヒドロキシエチル)チア ール-2-イル]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-(シ クロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α, 4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-[3-フェ ル-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]プロピオン酸 アミド、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル) ェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロ ンチル]-N-[3-(ピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジア ール-5-イル]プロピオン酸アミド、(R)-2-(4-( クロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α ,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(3-メチ -1,2,4-チアジアゾール-5-イル)プロピオン酸 ミド、(R)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フ ェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペ チル]-N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5- ル)プロピオン酸アミドを挙げることができ 。

 なお、本発明において旋光度符号(-)とは 特に規定しない限りクロロホルムを溶媒と てナトリウムD線で測定した旋光度の符号が (-)であることを意味する。

  薬学的に許容されるその塩とは、塩酸 臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン 、ギ酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒 酸、などのような無機又は有機の酸との任 の塩などである。

 本発明の一般式(1)で示される化合物は、 般式(3)で表される化合物を中間体として例 ば下記の製造工程に従って製造することが きる。

(式中、*、R 1 、R 2 及びAは前記定義に同じ)
 本工程は、前記一般式(3)で表される化合物 ヘテロアリールアミンを適当な試薬存在下 反応させ、前記一般式(1)で表される化合物 製造するものである。

 本反応は、一般的な縮合剤を用いる方法 、活性エステル法、混合酸無水物法、酸ハ ゲン化物法、又はカルボジイミド法等を適 採用して行うことができる。このような反 の場合に用いられる試薬としては、例えば 化チオニル、塩化オキザリル、N,N’-ジシク ロヘキシルカルボジイミド、N,N’-ジイソプ ピルカルボジイミド、1-メチル-2-ブロモピリ ジニウムヨージド、N,N’-カルボニルジイミ ゾール、ジフェニルリン酸クロリド、ジフ ニルリン酸アジド、N,N-ジスクシニミジルカ ボネート、N,N’-ジスクシニミジルオキザレ ート、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル) カルボジイミド塩酸塩、クロロギ酸エチル、 クロロギ酸イソブチル、ベンゾトリアゾ-1-イ ル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニ ムヘキサフルオロホスフェイト、N-ブロモス クシンイミド/トリフェニルホスフィン等が げられる。本工程においては、上記試薬と に塩基や縮合補助剤を用いてもよい。この 合に用いられる塩基としては、反応に関与 ない限りいかなる塩基も用いることができ が、例えばナトリウムメトキシド、ナトリ ムエトキシドのようなアルカリ金属アルコ シド、水素化ナトリウム、水素化カリウム ようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチ ウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミ 、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミ 、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドの ようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルア ミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジ ン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、N- チルピロリジン、N-メチルピペリジン、1,5- アザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビ シクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基 炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無 塩基の存在下で行うことができる。また縮 補助剤としては、例えばN-ヒドロキシベンゾ トリアゾール水和物、N-ヒドロキシスクシン ミド、N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカ ルボキシイミド、3-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-4 -オキソ-1,2,3-ベンゾトリアゾール、ペンタフ オロフェノール等を用いることができる。 応溶媒としては、反応に関与しない限りい なる溶媒も用いることができるが、例えば ンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベン ン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶 、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、ク ロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化 水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒド ロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶 、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニ ロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホル アミド、N-メチルピペリドン、スルホラン 又はジメチルスルホキシド等の非プロトン 極性溶媒が好適に用いられる。反応は、通 -78°C~200°Cで円滑に進行する。

 また、本発明の一態様は、式(1)で表され 化合物又は薬学的に許容されるその塩を有 成分とする医薬に関する。本発明の医薬は GK活性化作用又は血糖降下作用を有するこ から、1型糖尿病、2型糖尿病、高脂血症(高LD Lコレステロール血症、高トリグリセライド 症及び低HDLコレステロール血症)、肥満、イ スリン抵抗性、耐糖能異常、メタボリック ンドロームなどの治療又は予防に有用であ 。

 本発明の医薬は、経口又は直腸内、皮下 静脈内、筋肉内、経皮等の非経口投与する とができる。

 本発明の化合物又は薬学的に許容される の塩を医薬として用いるためには、固体組 物、液体組成物、及びその他の組成物のい れの形態でもよく、必要に応じて最適のも が選択される。本発明の医薬は、本発明の 合物に薬学的に許容される担体を配合して 造することができる。具体的には、常用の 形剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、被覆剤、 衣剤、pH調整剤、溶解剤、又は水性若しく 非水性溶媒などを添加し、常用の製剤技術 よって、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤 粉剤、散剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤 などに調製することができる。

 本発明化合物又は薬学的に許容されるその の投与量は、疾患、症状、体重、年齢、性 、投与経路等により異なるが、成人に対し 経口投与の場合、好ましくは約0.01~約1000mg/k g体重/日であり、より好ましくは約0.5~約200mg/ kg体重/日であり、これを1日1回又は数回に分 て投与することができる。
 本発明の化合物又は薬学的に許容されるそ 塩は、必要であれば1種以上のGKの活性化物 以外の化合物と併用することができる。例 ば、スルホニル尿素類、ビグアニド類、グ カゴンアンタゴニスト、α-グルコシダーゼ 害剤、インスリン分泌促進物質、インスリ 増感剤等を含む1又はそれ以上の抗糖尿病剤 若しくは抗高血糖剤又は抗肥満剤との組合せ で適宜用いられ得る。
 スルホニル尿素類としては、グリブリド、 リメピリド、グリピリド、グリピジド、ク ルプロパミド、グリクラジド、グリソキセ ド、アセトヘキサミド、グリボルヌリド、 ルブタミド、トラザミド、カルブタミド、 リキドン、グリヘキサミド、フェンブタミ 、トルシクラミド等が挙げられ、ビグアニ 類としては、メトフォルミン、フェンフォ ミン、ブフォルミン等などが挙げられ、グ カゴンアンタゴニストとしては、ペプチド は非ペプチドグルカゴンアンタゴニストが げられ、α-グルコシダーゼ阻害剤としては アカルボース、ボグリボース、ミグリトー 等が挙げられ、インスリン増感剤としては トログリタゾン、ロシグリタゾン、ピオグ タゾン、シグリタゾン等が挙げられ、抗肥 剤としては、シブトラミン、オルリスタッ 等が挙げられる。本発明の化合物又は薬学 に許容されるその塩は、他の抗糖尿病剤、 高血糖剤又は抗肥満剤と、同時、連続又は 割して投与することができる。

実施例1
(±)-2-[4-(シクロプロピルスルホニ )フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ペンチル]プロピオン酸エチル(I法)

第一工程:
[4-(シクロプロピルチオ)フェニル] 酢酸エチル
 [4-(シクロプロピルチオ)フェニル]酢酸(13.1  g)をエタノール(52 mL)に溶解し、氷水浴上で 却しながら塩化チオニル(5.51 mL)を滴下した 、室温で90分撹拌した。反応混合物を減圧 縮し、残渣を酢酸エチル(125 mL)に溶解した この酢酸エチル溶液を水(4×25 mL)、次いで飽 和炭酸ナトリウム水溶液(25 mL)で洗浄し、無 硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、減圧濃縮 た。残渣をシリカゲルカラムクロクロマト ラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1 )で精製し、[4-(シクロプロピルチオ)フェニル ]酢酸エチル(15.5 g)を得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 0.66-0.71 (m, 2H), 1.02-1.09 (m, 2H), 1.25 (t,  J=7.4 Hz, 3H), 2.14-2.21 (m, 1H), 3.57 (s, 2H), 4 .15 (q, J=7.4 Hz, 2H), 7.18-7.23 (m, 2H), 7.30-7.35 (m, 2H).

第二工程:
[4-(シクロプロピルスルホニル)フ ニル]酢酸エチル
 [4-(シクロプロピルチオ)フェニル]酢酸エチ (14.2 g)をジクロロメタン(200 mL)に溶解し、 水浴上で冷却しながらm-クロロ過安息香酸(3 5.1 g)を加えた後、室温で1時間撹拌した。反 混合物中の不溶物を濾去し、濾液をジクロ メタン(280 mL)で希釈した。このジクロロメ ン溶液を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(2× 140 mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2×140  mL)、飽和食塩水(140 mL)の順で洗浄し、無水 酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、減圧濃縮し 。残渣をシリカゲルカラムクロクロマトグ フィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1) 精製し、[4-(シクロプロピルスルホニル)フェ ニル]酢酸エチル(15.0 g)を得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 1.00-1.07 (m, 2H), 1.27 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1. 33-1.39 (m, 2H), 2.41-2.49 (m, 1H), 3.71 (s, 2H), 4 .18 (q, J=7.3 Hz, 2H), 7.45-7.52 (m, 2H), 7.83-7.90 (m, 2H).

第三工程:
(±)-2-[4-(シクロプロピルスルホニ )フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ペンチル]プロピオン酸エチル
 N,N-ジメチルプロピレン尿素(3.9 mL)をテトラ ヒドロフラン(75 mL)に溶解し、-78℃でリチウ ビス(トリメチルシリル)アミド(1mol/Lテトラ ドロフラン溶液、8.20 mL)を加えた後、[(4-シ クロプロピルスルホニル)フェニル]酢酸エチ (2.00 g)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液を 下した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌し、( 1α,3α,4α)-(3,4-ジフルオロシクロペンチル)メ ルヨージド(2.02 g)を加えた後、室温でさら 16時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アン モニウム水溶液(20 mL)を加え、酢酸エチル(3× 20 mL)で抽出した。酢酸エチル抽出液を飽和 塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで 乾燥後、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカ ゲルカラムクロクロマトグラフィー(溶出溶 ;ヘキサン:ジオキサン=2:1)で精製し、(±)-2-[4- (シクロプロピルスルホニル)フェニル]-3-[(1α, 3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]プロピ ン酸エチル(1.45 g)を得た。
MS (EI + ) m/z: 386 (M + ).
HRMS (EI + ) for C 19 H 24 F 2 O 4 S(M + ): calcd, 386.1363; found, 386.1389.
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 1.02-1.07 (m, 2H), 1.23 (d, J=7.3 Hz, 3H), 1. 34-1.39 (m, 2H), 1.63-1.82 (m, 3H), 1.93-2.00 (m, 1H ), 2.08-2.19 (m, 2H), 2.23-2.30 (m, 1H), 2.43-2.49 ( m, 1H), 3.65 (t, J=7.9 Hz, 1H), 4.07-4.21 (m, 2H), 4.73-4.92 (m, 2H), 7.49-7.51 (m, 2H), 7.85-7.88 (m, 2H).

実施例2
(±)-2-[4-(シクロプロピルスルホニ )フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ペンチル]プロピオン酸エチル(II法)

第一工程:
2-[4-(シクロプロピルチオ)フェニ ]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル ]アクリル酸エチル
 (1α,3α,4α)-(3,4-ジフルオロシクロペンチル) チルホスホニウムヨージド(9.15 g)をテトラ ドロフラン(28 mL)に懸濁し、氷水浴上で冷却 しながらリチウムビス(トリメチルシリル)ア ド(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、18.0 mL)を 加えた後、同温度でさらに1時間撹拌した。 いで反応混合物に氷水浴上で冷却しながら[( 4-シクロプロピルチオ)フェニル]オキソ酢酸 チル(3.75 g)のテトラヒドロフラン(18 mL)溶液 を滴下した後、同温度で1時間、さらに室温 5時間撹拌した。反応混合物に水(34 mL)を加 、1mol/L塩酸でpH6とした後、テトラヒドロフ ンを減圧留去し、残留物を酢酸エチル(2×90  mL)で抽出した。酢酸エチル抽出液を合わせ、 飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで 乾燥後、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカ ゲルカラムクロクロマトグラフィー(溶出溶 ;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、2-[4-(シ ロプロピルチオ)フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4- フルオロシクロペンチル]アクリル酸エチル (4.72 g)を得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 0.68-0.73 (m, 2H), 1.07-1.12 (m, 2H), 1.24-1.33  (m, 3H), 1.90-2.40 (m, 5H), 2.58-2.69 (m, 0.7H), 3 .20-3.27 (m, 0.3H), 4.19-4.31 (m, 2H), 4.73-5.00 (m, 2H), 6.13 (d, J=9.8 Hz, 0.3H), 6.97 (d, J=10.4 Hz,  0.7H), 7.04-7.06 (m, 1.3H), 7.21-7.25 (m, 0.7H), 7. 31-7.37 (m, 2H).

第二工程:
2-[4-(シクロプロピルスルホニル) ェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペ ンチル]アクリル酸エチル
2-[4-(シクロプロピルチオ)フェニル]-3-[(1α,3α, 4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]アクリル エチル(4.72 g)をジクロロメタン(50
 mL)に溶解し、氷水浴上で冷却しながらm-ク ロ過安息香酸(7.83 g)を加え、同温度で1時間 さらに室温で1時間撹拌した。反応混合物中 の不溶物を濾去し、濾液をジクロロメタン(50  mL)で希釈した。このジクロロメタン溶液を1 0%亜硫酸ナトリウム水溶液(2×20 mL)、飽和炭 水素ナトリウム水溶液(2×20 mL)、水(20 mL)で 浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過 減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク クロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢 エチル=1:1)で精製し、2-[4-(シクロプロピル ルホニル)フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフル ロシクロペンチル]アクリル酸エチル(5.01 g) 得た。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 1.02-1.10 (m, 2H), 1.29-1.34 (m, 3H), 1.35-1.41  (m, 2H), 1.88-2.16 (m, 3H), 2.33-2.58 (m, 2.5H), 3 .35-3.45 (m, 0.5H), 4.22-4.32 (m, 2H), 4.75-5.05 (m, 2H), 6.29 (d, J=9.8 Hz, 0.5H), 7.08 (d, J=10.4 Hz,  0.5H), 7.32-7.35 (m, 1.1H), 7.48-7.51 (m, 0.9H), 7. 85-7.88 (m, 0.9H), 7.89-7.92 (m, 1.1H).

第三工程:
(±)-2-[4-(シクロプロピルスルホニ )フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ペンチル]プロピオン酸エチル
 2-[4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル]-3 -[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]ア クリル酸エチル(5.01 g)を酢酸エチル(50 mL)に 解し、10%パラジウム炭素(875 mg)のエタノー (9 mL)懸濁液を加え、2.94×10 5 Paの水素圧下、室温で3時間撹拌した。反応混 合物中の触媒を、セライトパッドを通じて濾 去し、触媒およびセライトパッドを酢酸エチ ルで洗浄した。濾液と洗浄液を合わせて減圧 濃縮し、(±)-2-[4-(シクロプロピルスルホニル) フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロ ンチル]プロピオン酸エチル(5.04 g)を得た。 各種スペクトルデータを測定した結果、本化 合物は実施例1の第三工程で得た化合物と一 した。

実施例3
(±)-2-[4-(シクロプロピルスルホニ )フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ペンチル]プロピオン酸

A法:2-[4-(シクロプロピルスルホニル)フェニ ル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチ ]プロピオン酸エチル(5.04 g)をエタノール(50  mL)に溶解し、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液( 13.0 mL)を加え、65℃で90分撹拌した。反応混 物中のエタノールを減圧留去し、残留物を4m ol/L塩酸でpH1とした後、酢酸エチル(2×100 mL) 抽出した。酢酸エチル抽出液を合わせ、飽 食塩水(2×30 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウ ムで乾燥後、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシ リカゲルカラムクロクロマトグラフィー(溶 溶媒;酢酸エチル)で精製し、(±)-2-[4-(シクロ ロピルスルホニル)フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3, 4-ジフルオロシクロペンチル]プロピオン酸(4. 24 g)を得た。

B法:(±)-2-[4-(シクロプロピルスルホニル)フェ ル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペン ル]プロピオン酸エチル(1.40 g)をテトラヒド フラン-メタノール混液(1:1、36 mL)に溶解し 水(18 mL)を加えた後、水酸化リチウム(435 mg )を加え、室温で30分撹拌した。反応混合物を ヘキサン-酢酸エチル混液(1:1、30 mL)で洗浄後 、2mol/L塩酸でpH1とし、酢酸エチル(2×30 mL)で 出した。酢酸エチル抽出液を合わせ、無水 酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、減圧濃縮し (±)-2-[4-(シクロプロピルスルホニル)フェニ ]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチ ]プロピオン酸(1.12 g)を得た。
MS (EI + ) m/z: 358 (M + ).
HRMS (EI + ) for C 17 H 20 F 2 O 4 S(M + ): calcd, 358.1050; found, 358.1014.
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 1.02-1.08 (m, 2H), 1.34-1.38 (m, 2H), 1.62-1.85  (m, 3H), 1.96-2.03 (m, 1H), 2.12-2.18 (m, 2H), 2.2 5-2.32 (m, 1H), 2.42-2.49 (m, 1H), 3.69 (t, J=7.9 H z, 1H), 4.73-4.91 (m, 2H), 7.51 (d, J=7.9 Hz, 2H), 7.87 (d, J=7.9 Hz, 2H).

実施例4
(-)-2-[4-(シクロプロピルスルホニ )フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ペンチル]プロピオン酸

 (±)-2-[4-(シクロプロピルスルホニル)フェニ ]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチ ]プロピオン酸(1.00 g)をヘキサン-エタノール 混液(1:1)に溶解させ、高速液体クロマトグラ ィー(CHIRALPAK IA(ダイセル化学工業株式会社) 、φ2.0 cm × 25 cm、ヘキサン:tert-ブチルメチ ルエーテル:エタノール:トリフルオロ酢酸=67: 23:10:0.1、流速 20 mL/min、UV=254 nm)で分離した 保持時間が14分である分画を減圧濃縮し、 られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶 (20 mL)を加え、酢酸エチル(20 mL)で洗浄した 水層を1mol/L塩酸でpHを1とし、得られた結晶 ろ取して(-)-2-[4-(シクロプロピルスルホニル )フェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロ ペンチル]プロピオン酸(466 mg)を得た。別に 持時間が18.6分である分画を減圧濃縮し、得 れた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液( 20 mL)を加え、酢酸エチル(20 mL)で洗浄した。 水層を1mol/L塩酸でpHを1とし、得られた結晶を ろ取して(+)-2-[4-(シクロプロピルスルホニル) ェニル]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロ ンチル]プロピオン酸(458 mg)を得た。
(-)体;
MS (EI + ) m/z: 358 (M + ).
HRMS (EI + ) for C 17 H 20 F 2 O 4 S(M + ): calcd, 358.1050; found, 358.1088.
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.00-1.05 (m, 2H), 1.08 -1.12 (m, 2H), 1.42-1.75 (m, 3H), 1.78-1 .86 (m, 1H ), 1.95-2.18 (m, 3H), 2.81-2.88 (m, 1H), 3.71 (t, J =7.3 Hz, 1H), 4.75-4.95 (m, 2H), 7.58 (d, J=8.6 Hz,  2H), 7.84 (d, J=8.6 Hz, 2H), 12.63 (brs, 1H).
(+)体;
MS (EI + ) m/z: 358 (M + ).
HRMS (EI + ) for C 17 H 20 F 2 O 4 S(M + ): calcd, 358.1050; found, 358.1019.
1 H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.00-1.05 (m, 2H), 1.08 -1.12 (m, 2H), 1.42-1.75 (m, 3H), 1.78-1 .86 (m, 1H ), 1.95-2.18 (m, 3H), 2.81-2.88 (m, 1H), 3.71 (t, J =7.3 Hz, 1H), 4.75-4.95 (m, 2H), 7.58 (d, J=8.6 Hz,  2H), 7.84 (d, J=8.6 Hz, 2H), 12.63 (brs, 1H).

 
実施例5
(-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル) -3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]- N-(チアゾール-2-イル)プロピオン酸アミド(発 化合物1)

 (-)-2-[4-(シクロプロピルスルホニル)フェニ ]-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル ]プロピオン酸(300 mg)に塩化チオニル(6.1 mL) 加え40分加熱還流した。室温に冷却後、塩化 チオニルを留去し、トルエン(3 mL×2)を加え 圧留去した。得られた残渣にテトラヒドロ ラン(9.0 mL)を加えて3等分した後、そのうち 1画分(3 mL)に食塩―氷水浴上で2-アミノチア ゾール(42.0 mg)のピリジン溶液(1.4 mL)を加え 15分攪拌した。次いで室温にて1時間攪拌し 。反応液に1mol/L塩酸(7 mL)を加え、酢酸エチ (2×7 mL)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素 ナトリウム水溶液(2×10 mL)および、飽和食塩 (10 mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム 乾燥後、ろ過、溶媒を減圧留去した。得ら た残渣をシリカゲルカラムクロクロマトグ フィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:3)で 精製し、(-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニル) ェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロ ンチル]-N-(チアゾール-2-イル)プロピオン酸 ミド(84.9 mg)を得た。
MS (ESI + ) m/z: 441 (ESI + ).
HRMS (ESI + ) for C 20 H 23 F 2 N 2 O 3 S 2 (ESI + ): calcd, 441.11181; found, 441.11174.
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 1.00-1.09 (m, 2H), 1.32-1.38 (m, 2H), 1.64-1.89  (m, 3H), 2.00-2.22 (m, 3H), 2.37-2.50 (m, 2H), 3.7 2 (t, J=7.6 Hz, 1H), 4.70-4.91 (m, 2H), 7.04 (d, J =3.7 Hz, 1H), 7.46 (d, J=3.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J=7 .9 Hz, 2H), 7.86 (d, J=7.9 Hz, 2H), 10.1 (brs, 1H) .

実施例6

 発明化合物2~66を実施例5と同様な操作に り製造した。なお、表中の旋光度符号は、 明化合物7、13、14、36、48、50、66はDMFを溶媒 し、発明化合物63、65はメタノールを溶媒と し、残りの発明化合物はクロロホルムを溶媒 として測定した旋光度の符号を示す。

 (*を付した炭素原子の立体配置はR配置)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考例1
(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペ ンチルメチルヨージド
第一工程
安息香酸 [(1α,3β,4β)-3,4-ジヒドロ キシシクロペンチル]メチル

 N-メチルモルホリン N-オキシド(50%水溶液、 22.0 mL)及び四酸化オスミウム(2.5% t-ブタノー ル溶液、1.90 mL)をアセトン(190 mL)に溶解し、 攪拌しながら安息香酸 (3-シクロペンテン-1- ル)メチル(WO93/18009、特表平7-506816)(20.2 g)の セトン(125 mL)溶液を105分かけて滴下した後 室温でさらに15時間攪拌した。反応混合物 クロロホルム(310 mL)及び水(190 mL)を加えて 機層を分取した。分取した有機層を1 mol/L塩 酸(2×90 mL)、水(90 mL)、飽和炭酸水素ナトリ ム水溶液(60 mL)の順で洗浄し、無水硫酸ナト リウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣にトル エン(120 mL)を加えて析出晶を濾取し、安息香 酸 [(1α,3β,4β)-3,4-ジヒドロキシシクロペンチ ル]メチル(16.9 g)を得た。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ 1.71-1.78 (m, 2H), 1.95-2.02 (m, 2H), 2.27 (br , 2H), 2.75-2.87(m, 1H), 4.19-4.23 (m, 4H), 7.43-7.47  (m, 2H), 7.55-7.59 (m, 1H), 8.01-8.04 (m,2H).
 濾液を減圧濃縮し、安息香酸 [(1α,3β,4β)-3, 4-ジヒドロキシシクロペンチル]メチルと安息 香酸 [(1β,3β,4β)-3,4-ジヒドロキシシクロペン チル]メチルの混合物(4.23 g、 1 H NMRの積分比から約1:2の混合物)を得た。
1 H NMR (CDCl 3 ) δ 1.58-1.65 (m, 1.3H), 1.71-1.78 (m, 0.7H), 1.96- 2.17 (m, 2H), 2.75-2.85 (m, 1H), 4.09-4.32 (m, 4H), 7.42-7.46 (m, 2H), 7.54-7.59 (m, 1H), 8.01-8.06 (m, 2H).

第二工程
安息香酸 (3aα,5α,6aα)-(テトラヒ ロ-4H-シクロペンタ-1,3,2-ジオキサチオール-5- イル)メチルエステルS,S-ジオキシド

 安息香酸 [(1α,3β,4β)-3,4-ジヒドロキシシク ペンチル]メチル(5.00 g)を四塩化炭素(75 mL) 懸濁し、塩化チオニル(1.90 mL)を加え、攪拌 しながら1.5時間加熱還流した。反応混合物に 塩化チオニル(0.50 mL)を追加し、攪拌しなが さらに1時間加熱還流した。反応混合物を減 濃縮し、残渣にトルエン(25 mL)を加えて減 濃縮後、減圧乾燥して安息香酸 (3aα,5α,6aα) -(テトラヒドロ-4H-シクロペンタ-1,3,2-ジオキ チオール-5-イル)メチルエステルS-オキシド(6 .09 g)を得た。得られた安息香酸 (3aα,5α,6aα) -(テトラヒドロ-4H-シクロペンタ-1,3,2-ジオキ チオール-5-イル)メチルエステルS-オキシド(4 .27 g)、アセトニトリル(30mL)及び四塩化炭素(3 0 mL)を混合し、過よう素酸ナトリウム(6.46 g) 、塩化ルテニウム水和物(31.3 mg)次いで水(30  mL)を加え、室温で30分攪拌した。反応混合物 ジクロロメタン(50 mL)を加え、不溶物を濾 した後、濾液の有機層を分取し、水層をジ ロロメタン(50 mL)で抽出した。有機層とジク ロロメタン抽出液を合わせ、1 mol/Lチオ硫酸 トリウム水溶液(2×40 mL)、次いで水(2×40 mL) で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減 圧濃縮した。残渣を減圧乾燥し、安息香酸 ( 3aα,5α,6aα)-(テトラヒドロ-4H-シクロペンタ-1,3 ,2-ジオキサチオール-5-イル)メチルエステルS, S-ジオキシド(4.35 g)を得た。
MS (CI + ) m/z: 299 (MH + ).
HRMS (CI + ) for C 13 H 15 O 6 S ( MH + ): calcd, 299.0589; found, 299.0593.

第三工程
安息香酸 [(1α,3α,4β)-3-フルオロ-4 -ヒドロキシシクロペンチル]メチル

 テトラブチルアンモニウムフルオリド水和 (571mg)を脱水アセトニトリル(5mL)に溶解し、 圧濃縮した。同様の操作をあと2回繰り返し た後、残渣を40℃で45分間減圧乾燥した。こ 残渣を脱水アセトニトリル(5 mL)に溶解し、 息香酸 (3aα,5α,6aα)-(テトラヒドロ-4H-シク ペンタ-1,3,2-ジオキサチオール-5-イル)メチル エステルS,S-ジオキシド(500 mg)を加え、攪拌 ながら45分間加熱還流した後、反応混合物を 減圧濃縮した。残渣をエタノール(5 mL)に溶 し、硫酸(0.15 mL)を加え、攪拌しながら10分 熱還流した後、反応混合物を減圧濃縮した 残渣を酢酸エチル(40 mL)に溶解し、飽和炭酸 水素ナトリウム水溶液(5 mL)次いで飽和食塩 (5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥 、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム( 溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で精製し 安息香酸 [(1α,3α,4β)-3-フルオロ-4-ヒドロキ シクロペンチル]メチル(342 mg)を得た。
MS (EI) m/z: 238 (M + ).
HRMS (EI) for C 13 H 15 FO 3 (M + ): calcd, 238.1005; found, 238.1046.

第四工程
安息香酸 [(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオ ロ-シクロペンチル]メチル

 安息香酸 [(1α,3α,4β)-3-フルオロ-4-ヒドロキ シシクロペンチル]メチル(326 mg)を脱水テト ヒドロフラン(5 mL)に溶解し、ビス(2-メトキ エチル)アミノ硫黄トリフルオリド(455 mg)の 脱水テトラヒドロフラン(2 mL)溶液を加え、 拌しながら1.5時間加熱還流した。反応混合 を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10 mL)中に あけ、酢酸エチル(2×30 mL)で抽出した。酢酸 チル抽出液を合わせ、飽和食塩水(2×10 mL) 洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減 濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(溶出溶 :ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、安息香 酸[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロ-シクロペンチル] メチル(233 mg)を得た。
MS (CI + ) m/z: 241 ( MH + ).
HRMS (CI + ) for C 13 H 15 F 2 O 2 ( MH + ): calcd, 241.1040; found, 241.1043.

第五工程
[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロ ンチル]メタノール

 安息香酸 [(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロ ンチル]メチル(221 mg)をエタノール(3 mL)に 解し、炭酸カリウム(191 mg)の水(1 mL)溶液を え、攪拌しながら4時間加熱還流した。反応 混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラ ム(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1:2)で精製 、[(1α,3α,4α)-3、4-ジフルオロシクロペンチ ]メタノール(123 mg)を得た。
MS (CI + ) m/z: 137 (MH + ).
HRMS (CI + ) for C 6 H 11 F 2 O
(MH + ): calcd, 137.0778; found, 137.0801.

第六工程
(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペ ンチルメチルヨージド

 イミダゾール(64.5 mg)およびトリフェニルホ スフィン(124 mg)のジクロロメタン溶液(2.0 mL) に氷冷下でヨウ素(120 mg)を加えて室温で30分 撹拌した後、[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ロペンチル]メタノール(43.0 mg)のジクロロメ ン溶液(0.5 mL)を加えて室温で4時間撹拌した 後、不溶物を濾去した。濾液を濃縮して得ら れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ィーで精製して、(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシ クロペンチルメチルヨージド(28.0 mg)を得た
MS (EI) m/z: 246 ( M + ).
HRMS (EI) for C 6 H 9 F 2 I (M + ): calcd, 245.9717; found, 245.9741.

第七工程
(1α,3α,4α)-(3,4-ジフルオロシクロ ンチル)メチルホスホニウムヨージド

 (1α,3α,4α)-(3,4-ジフルオロシクロペンチル) チルヨージド(9.84 g)、トリフェニルホスフ ン(12.6 g)、およびアセトニトリル(3 mL)を混 し、90~95℃で4時間撹拌した。反応混合物に セトニトリル(2 mL)を追加し、90~95℃でさら 20時間撹拌した。冷後、反応混合物にジエ ルエーテル(50 mL)を加え、析出した結晶をろ 取した。ろ取した結晶をジエチルエーテル(50  mL)に懸濁してろ取し、結晶を適量のジエチ エーテルで洗浄後減圧乾燥し、標題化合物( 20 g)を得た。表題化合物は、本発明に係る化 合物を収率良く製造する上で有用である。
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 1.72-1.85 (m, 2H), 2.17-2.29 (m, 2H), 2.69-2.82  (m, 1H), 3.86 (dd, J = 7.3, 2.4 Hz, 1H), 3.89 ( dd, J = 7.3, 2.4 Hz, 1H), 4.74-4.92 (m, 2H), 7.31- 7.90 (m, 15H).

参考例2
(1β,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペ ンチルメチルヨージド
第一工程
安息香酸 (3aα,5β,6aα)-(テトラヒ ロ-4H-シクロペンタ-1,3,2-ジオキサチオール-5- イル)メチルエステルS,S-ジオキシド
 参考例1の第一工程で得た安息香酸 [(1α,3β, 4β)-3,4-ジヒドロキシシクロペンチル]メチル 安息香酸 [(1β,3β,4β)-3,4-ジヒドロキシシク ペンチル]メチルの混合物(4.23 g)と四塩化炭 (75 mL)を混合し、塩化チオニル(2.00 mL)を加 、攪拌しながら30分加熱還流した。反応混 物を減圧濃縮し、残渣にトルエン(75 mL)を加 えて減圧濃縮後、残渣を減圧乾燥した。この 残渣とアセトニトリル(35 mL)及び四塩化炭素( 35 mL)を混合し、過よう素酸ナトリウム(7.66 g )、塩化ルテニウム水和物(37.1mg)、次いで水(35  mL)を加え、室温で30分攪拌した。反応混合 にジクロロメタン(60mL)を加え、不溶物を濾 した後、濾液の有機層を分取し、水層をジ ロロメタン(60 mL)で抽出した。有機層とジク ロロメタン抽出液を合わせ、1 mol/Lチオ硫酸 トリウム水溶液(2×50 mL)、次いで水(2×50 mL) で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減 圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(溶出 媒:ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で精製し、安息 酸 (3aα,5β,6aα)-(テトラヒドロ-4H-シクロペ タ-1,3,2-ジオキサチオール-5-イル)メチルエス テルS,S-ジオキシド(2.43 g)と安息香酸 (3aα,5α ,6aα)-(テトラヒドロ-4H-シクロペンタ-1,3,2-ジ キサチオール-5-イル)メチルエステルS,S-ジオ キシド(1.33 g)を得た。
MS (EI) m/z: 298 (M + ).
HRMS (EI) for C 13 H 14 O 6 S (M + ): calcd, 298.0511; found, 298.0493.

第二工程
安息香酸 [(1β,3α,4β)-3-フルオロ-4 -ヒドロキシシクロペンチル]メチル
 安息香酸 (3aα,5β,6aα)-(テトラヒドロ-4H-シ ロペンタ-1,3,2-ジオキサチオール-5-イル)メチ ルエステルS,S-ジオキシド(1.00 g)を用い、参 例1の第三工程と同様に反応を行い、安息香  [(1β,3α,4β)-3-フルオロ-4-ヒドロキシシクロ ペンチル]メチル(660 mg)を得た。
MS (CI + ) m/z: 239 ( MH + ).
HRMS (CI + ) for C 13 H 16 FO 3 ( MH + ): calcd, 239.1083; found, 239.1040.

第三工程
安息香酸 [(1β,3α,4α)-3,4-ジフルオ ロ-シクロペンチル]メチル
 安息香酸 [(1β,3α,4β)-3-フルオロ-4-ヒドロキ シシクロペンチル]メチル(644 mg)を用い参考 1の第四工程と同様に反応を行い、安息香酸 [(1β,3α,4α)-3,4-ジフルオロ-シクロペンチル] チル(365 mg)を得た。
MS (CI + ) m/z: 241 ( MH + ).
HRMS (CI + ) for C 13 H 15 F 2 O 2 ( MH + ): calcd, 241.1040; found, 241.1012.

第四工程
[(1β,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロ ンチル]メタノール
 安息香酸 [(1β,3α,4α)-3,4-ジフルオロ-シクロ ペンチル]メチル(349 mg)を用い、参考例1の第 工程と同様に反応を行い、[(1β,3α,4α)-3、4- フルオロシクロペンチル]メタノール(184 mg) を得た。
MS (CI + ) m/z: 137 ( MH + ).
HRMS (CI + ) for C 6 H 11 F 2 O ( MH + ): calcd, 137.0778; found, 137.0754.

第五工程
(1β,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペ ンチルメチルヨージド
 (1β,3α,4α)-3、4-ジフルオロシクロペンチル] タノール(3.46 g)を用い、参考例1の第六工程 と同様に反応を行い、(1β,3α,4α)-3,4-ジフルオ ロシクロペンチルメチルヨージド(4.72 g)を得 た。
MS (EI) m/z: 246 ( M + ).
HRMS (EI) for C 6 H 9 F 2 I (M + ): calcd, 245.9717; found, 245.9749.

参考例3
(+)-2-(4-(シクロプロピルスルホニ )フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ペンチル]-N-(チアゾール-2-イル)プロピオン アミド

 実施例5と同様の方法により、(+)-2-(4-(シク プロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)- 3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(チアゾール -2-イル)プロピオン酸(300 mg)から、(+)-2-(4-(シ ロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4 α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(チアゾ ル-2-イル)プロピオン酸アミド(105 mg)を得た
MS (ESI + ) m/z: 441 (ESI + ).
HRMS (ESI + ) for C 20 H 23 F 2 N 2 O 3 S 2 (ESI + ): calcd, 441.11181; found, 441.11177.
1 H NMR (400 MHz, CDCl 3 ) δ 1.00-1.09 (m, 2H), 1.32-1.38 (m, 2H), 1.64-1.89  (m, 3H), 2.00-2.22 (m, 3H), 2.37-2.50 (m, 2H), 3.7 2 (t, J=7.6 Hz, 1H), 4.70-4.91 (m, 2H), 7.04 (d, J =3.7 Hz, 1H), 7.46 (d, J=3.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J=7 .9 Hz, 2H), 7.86 (d, J=7.9 Hz, 2H), 10.1 (brs, 1H) .

参考例4
2-(5-アミノピラジン-2-イルチオ)エ タノール

 WO2004/052869記載の方法を参考に、2-アミノ-5- ロモピラジン1.00 g(5.75 mmoL)のN,N-ジメチル ルムアミド溶液(15.1 mL)にメルカプトエタノ ル(0.93 mL)、テトラキス(トリフェニルホス ィン)パラジウム(3.39 g)を加え、封管中120℃ 約3時間加熱攪拌した。冷後反応混合物を水 で希釈し、(塩化メチレン:エタノール=5:1)混 で抽出した(100 mL×6)。有機層を無水硫酸ナ リウムで乾燥後ろ過し、溶媒を減圧留去し 。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサ :酢酸エチル=1:1、次いで酢酸エチル、次い 酢酸エチル:メタノール=10:1)にて精製後、再 晶(クロロホルム)に付し、470 mgの黄色針状 である標題化合物を得た(収率44%)。
MS (EI + ) m/z: 171 (M + ).
HRMS (EI + ) for C 6 H 9 N 3 OS (M + ): calcd, 171.0466; found, 171.0451.

参考例5
5-[2-(メチルチオ)エトキシ]ピラジ -2-アミン

 WO2007/007886記載の方法を参考に、氷冷攪拌下 メチルチオエタノール(7.88 mL)に水素化ナト ウム(50%油状物)(314 mg)を加え、次いで銅(490  mg)、および2-アミノ-5-ブロモピラジン(1.00 g) 加えた。反応混合物をオートクレーブに入 、160℃で約5時間加熱攪拌した。冷後反応混 合物に水(50 mL)と酢酸エチル(50 mL)を入れて 釈後、25%アンモニア水(2 mL)を加えて塩基性 した。反応混合物をセライトろ過し、有機 と水層を分層した。水層を酢酸エチル抽出( 50 mL×2)し、合した有機層を無水硫酸ナトリ ム乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧留去した。 渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサ :酢酸エチル=1:1)、次いでプレパラティブTLC( クロロホルム:メタノール=10:1、次いでNHシリ ゲル、ヘキサン:アセトン=3:1)で精製し、59.2  mgの白色粉末状晶である標題化合物を得た( 率6%)。
MS (EI + ) m/z: 185 (M + ).
HRMS (EI + ) for C 7 H 11 N 3 OS (M + ): calcd, 185.0623; found, 185.0613.

参考例6
5-(2-エトキシエトキシ)ピラジン-2- アミン

 参考例5の方法に従って、2-アミノ-5-ブロモ ラジン(3.48 g)、およびエトキシエタノール( 36.0 g)から1.50 gの黄色結晶である標題化合物 を得た(収率41%)。
MS (EI + ) m/z: 183 (M + ).
HRMS (EI + ) for C 8 H 13 N 3 O 2  (M + ): calcd, 183.1008; found, 183.0996.

参考例7
5-(3-メトキシプロポキシ)ピラジン -2-アミン

 参考例5の方法に従って、2-アミノ-5-ブロモ ラジン(3.48 g)、およびメトキシプロパノー (18.0 g)から644 mgの黄色結晶である標題化合 物を得た(収率18%)。
MS (EI + ) m/z: 183 (M + ).
HRMS (EI + ) for C 8 H 13 N 3 O 2  (M + ): calcd, 183.1008; found, 183.1011.

参考例8
(-)-2-(4-(シクロプロピルスルホニ )フェニル)-3-[(1β,3α,4α)-3,4-ジフルオロシク ペンチル]-N-(チアゾール-2-イル)プロピオン アミド、および(+)-2-(4-(シクロプロピルスル ニル)フェニル)-3-[(1β,3α,4α)-3,4-ジフルオロ クロペンチル]-N-(チアゾール-2-イル)プロピ ン酸アミド
 参考例2の第五工程で得られた(1β,3α,4α)-3,4- ジフルオロシクロペンチルメチルヨージドか ら、参考例1の第七工程と同様な方法により(1 β,3α,4α)-(3,4-ジフルオロシクロペンチル)メチ ルホスホニウムヨージドを製造し、次いで実 施例2、3、4、および実施例5と同様な方法に り標題化合物を得た。

試験例1 GK活性測定
 GK活性は酵素反応により生成するグルコー 6リン酸を直接測定するのではなく、グルコ ス-6-デヒドロゲナーゼによる共役反応によ て生成するNADH量を測定することによって調 べた。

(リコンビナントGKの調製)
ヒト肝臓型、膵臓型GKのクローニング及び組 え蛋白の取得
 GeneBank上に登録されているヒト肝臓型GKの配 列Accession Number;NM_033507、ヒト膵臓型GKの配列A ccession Number;NM_000162を参考にして、それぞれ ト肝臓cDNA(Clontech社製)、ヒト膵臓cDNA(Clontech 製)を鋳型としてPyrobest DNA Polymerase(TaKaRa社 )によりPCRクローニングを行った。さらにC 端側に(His)6標識してHisタグ融合蛋白として 腸菌内で可溶性画分に発現させた。菌体を 音波破砕したのち、遠心分離を行い上清を 収した。回収した上清を金属キレートアフ ニティークロマトグラフィーで精製した。

 精製後、この酵素を、12.5mM HEPES(pH7.3)、75mM KCl、0.5mM MgCl 2 、0.5mM DTT、2.5mM Glucose、50% Glycerolにて-80℃ 保存した。

(GK活性測定)
 アッセイはCostar製の平底の2分の1エリア96穴 プレートを用いて25℃で行った。インキュベ ション混合液は、最終的に25mM HEPES緩衝液(p H7.1)(Invitrogen社製)、25mM KCl(和光純薬製)、2mM  MgCl 2 (和光純薬製)、5mMD-グルコース(和光純薬製)、 1mM ATP(Roche社製)、1mM NAD(Sigma製)、1mMジチオス レイトール(和光純薬製)、5Unit/mL G6PDH(Sigma製) 、0.1% BSA(Sigma社製)試験化合物或いは5%DMSO及 GKが含まれるように調製した。

 被験化合物は予めDMSOに溶解し、2μLをHEPES緩 衝液(pH7.1)、KCl、MgCl 2、 D-グルコース、ATP、NAD及びジチオスレイトー を含む溶液20μLに添加した。次に、G6PDH、BSA 及びリコンビナントGKを含む溶液を18μL加え 応を開始させた。GKは5%DMSO存在下で1分間あ りの吸光度増加分が0.002から0.003の間になる うに加えた。反応開始後、SPECTRAmax190マイク ロプレート分光光度計(モレキュラーデバイ 社製)を用いて、340nmにおける吸光度の増加 15分間測定し、始めの10分間の増加分を用い 活性を評価した。

 発明化合物1~15、17~37、42~46、55、56は、そ を含まないウェルと比較して10μMで200%以上 ヒト肝臓GK活性化作用が認められた。

試験例2 血糖降下試験
 ICRマウス(雄性、7-9週齢;日本チャールズリ ー社)を使用し、被験化合物による血糖値へ 作用を測定した。各々の化合物をGelucire44/14 (商品名、Gatefosse社製):PEG400=60:40の混合液に溶 解させ、餌を2時間抜いたマウスに経口投与(3 0mg/kg、10mL/kg)した。投与直前(Pre値)および投 後0.5、2および4時間のポイントで尾静脈より エチレンジアミン四酢酸2カリウムをコーテ ングした採血管で採血し、遠心分離(4℃、3,6 00×g、3分間)して血漿サンプルを得た。

 各サンプルを生理食塩水で5倍希釈してグル コースCII-テストワコー(商品名、和光純薬製) を用いて血糖値を測定した。96穴平板プレー にサンプル、生理食塩水およびブドウ糖標 液100mg/dL(ブドウ糖標準液200mg/dLを生理食塩 で2倍希釈した)の各々10 μL/穴をセットして 色液を150μL/穴添加後、37℃に
5分間静置して発色させた。測定はEn Vision 21 03 Multilabel Reader(商品名、PerkinElmer社製)を使 しOD505nmで測定した。各採血ポイントのPre値 に対するグルコース低下率からσグルコース 下率(各採血ポイントのPre値に対するグルコ ース低下率の平均)を算出した。
 発明化合物1~6、8、13、15、18、21~23、28、31、 34、35、51、64、65は、35%以上のσグルコース低 下率が認められた。
参考例3にて製造した(+)-2-(4-(シクロプロピル ルホニル)フェニル)-3-[(1α,3α,4α)-3,4-ジフル ロシクロペンチル]-N-(チアゾール-2-イル)プ ピオン酸アミド、参考例8にて製造した(-)-2- (4-(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1 β,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(チ アゾール-2-イル)プロピオン酸アミド、(+)-2-(4 -(シクロプロピルスルホニル)フェニル)-3-[(1β ,3α,4α)-3,4-ジフルオロシクロペンチル]-N-(チ ゾール-2-イル)プロピオン酸アミドには、20% 超えるσグルコース低下率を示すものはな った。

 本発明のグルコキナーゼ活性化物質は、 れたGK活性化作用又は血糖降下作用を有し 副作用(例えば、QT間隔延長、低血糖症状な )が少ないので、糖尿病、肥満などの治療又 予防のための医薬として有用である。