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Patent Searching and Data


Title:
GROMMET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/147762
Kind Code:
A1
Abstract:
A grommet in which sealing performance is enhanced by preventing that portion of the grommet provided with a recess for latching onto the body from being deformed even if a wire harness being passed through the grommet is bent suddenly. The grommet comprises an inner tube (5) penetraing the wires of a wire harness tightly as a group, and an outer tube (8) continuous to the inner tube (5) through an annular coupling portion (6) and provided with an inclining wall (11). The inclining wall of the outer tube is provided with a bend having a changed inclination angle at an outer diameter position equivalent to the inner diameter of the penetrating hole, the inclination angle on the large diameter side is made smaller than that on the small diameter side with the bend interposed there-between, a thick portion parallel with the axial direction is made continuous to the large diameter end, a recess (10) for latching onto the body is provided annularly in the outer circumferential surface, between the large diameter end and the thick portion, of the inclining wall, a plurality of protrusions (15) protruding stepwise to extend from the small diameter end to the large diameter end are provided radially on the inclining wall while spaced apart in the circumferential direction, and a bending stress-absorbing portion (19) that is made thin by recessing the inner circumferential surface is provided on the small diameter side of the inclining wall.

Inventors:
OKUHARA TAKASHI (JP)
SAKATA TSUTOMU (JP)
UJITA SATOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073055
Publication Date:
December 10, 2009
Filing Date:
December 18, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO WIRING SYSTEMS (JP)
OKUHARA TAKASHI (JP)
SAKATA TSUTOMU (JP)
UJITA SATOSHI (JP)
International Classes:
H02G3/22; B60R16/02; H01B17/58
Foreign References:
JP2002171644A2002-06-14
JP2003134646A2003-05-09
JP2001333521A2001-11-30
JP2007276558A2007-10-25
JP2001263494A2001-09-26
Other References:
See also references of EP 2276132A4
Attorney, Agent or Firm:
OWADA, KAZUMI (JP)
Kazumi Owada (JP)
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Claims:
 車体に設けた貫通穴に挿通するワイヤハーネスに外装し、前記車体に係止する弾性体からなるグロメットであって、
 前記ワイヤハーネスの電線群を密着させて貫通する内筒と、
 前記内筒と環状連結部を介して連続すると共に傾斜壁部を備えた外筒とを備え、
 前記外筒の傾斜壁部は前記貫通穴の内径と同等の外径位置に傾斜角度を変えた屈曲部を設け、該屈曲部を挟んで小径側に対して大径側の傾斜角度を小さくし、該大径端に軸線方向と平行の厚肉部が連続させ、該傾斜壁部の大径端と厚肉部との間の外周面に車体係止凹部を環状に設け、
 前記傾斜壁部に小径端から大径端にかけて段状に突設した複数の突条を周方向に間隔をあけて放射状に設け、該傾斜壁部の小径側に内周面を窪ませて薄肉とした曲げ応力吸収部を環状に設けていることを特徴とするグロメット。
 前記曲げ応力吸収部を設けた部分の肉厚は、突条を設けていない部分の傾斜壁部の肉厚に対して50%~80%とし、前記突条を設けている部分の傾斜壁部の肉厚に対して70%~90%としている請求項1に記載のグロメット。
 前記内筒の両端の押込側と引出側に挟まれた長さ方向中間部の外周から前記環状連結部を突設し、該連結部の外周端に前記外筒の厚肉部を連続させ、該外筒の傾斜壁部の小径端側内周面は前記内筒の外周面と空間をあけて切り離し、該内筒の引出側は前記傾斜壁部より外方へ突出している請求項1または請求項2に記載のグロメット。
 前記環状連結部は前記内筒との連結点から前記押込側に向けて傾斜して突出し、該環状連結部の傾斜部から前記外筒の傾斜壁部の内面に向けて押しリブを突設し、該押しリブが当接する前記傾斜壁部の位置より前記屈曲部側に前記曲げ応力吸収部を設けている請求項3に記載のグロメット。
 前記傾斜壁部の小径端を環状連結部を介して前記内筒に連結している請求項1または請求項2に記載のグロメット。
Description:
グロメット

 本発明はグロメットに関し、詳しくは、 動車に配索するワイヤハーネスに組みつけ 、車体パネルの貫通穴に装着し、貫通穴の 通部分におけるワイヤハーネスの保護およ 防水、防塵を図るものである。

 従来、自動車のエンジンルームから車室 へ配索されるワイヤハーネスにはグロメッ を装着し、エンジンルームと車室とを仕切 車体パネルの貫通穴にグロメットを取り付 て、貫通穴を通るワイヤハーネスの保護お びエンジンルーム側から車室への防水、防 、遮音を図っている。

 この種のグロメットは、特開2001-263494号 報等に開示されているように、図10(A)に示す 形状とされているものが多い。該グロメット 100は、小径筒部101に円錐状に拡径した拡径筒 部102の大径側先端に厚肉部103を設け、該厚肉 部103の外周面に車体係止凹部104を環状に設け ている。該グロメット100にワイヤハーネスを 貫通させて固着した状態で、グロメット100を 図10(B)に示すように、車体パネル2の貫通穴3 通し、貫通穴3の周縁を車体係止凹部104で係 している。

 近時、自動車に搭載される電装品の急増 伴いワイヤハーネスの配索スペースが減少 ている。よって、車体パネル2の貫通穴3を 通させたワイヤハーネスが、図11(A)に示すよ うに直線状に配索すると電装品Dと干渉する 特に、車室側ではワイヤハーネスが引き出 れるインスツルメントパネル内に搭載され 電装品が急増しているため、図示のように90 度曲げられる場合が多い。

 ワイヤハーネスW/Hが90度曲げられると、 11(A)に示すように、ワイヤハーネスW/Hに密着 させた小径筒部101も曲げられる。該小径筒部 101に連続する拡径筒部102が曲げ方向に引っ張 られ、該拡径筒部102に設けた車体係止凹部104 も引っ張れ、図11(B)に示すように、車体係止 部104の傾斜壁側面104aが浮き上がるように変 形する。そのため、貫通穴3の内周面との間 シール性に影響を及ぼす恐れがある。

特開2001-263494号公報

 本発明は、前記問題に鑑みてなされもの 、車体の貫通穴を貫通した直後にワイヤハ ネスが曲げ配索される場合においても、グ メットのシール性を低下させないようにす ことを課題としている。

 前記課題を解決するため、本発明は、車体 設けた貫通穴に挿通するワイヤハーネスに 装し、前記車体に係止する弾性体からなる ロメットであって、
 前記ワイヤハーネスの電線群を密着させて 通する内筒と、
 前記内筒と環状連結部を介して連続すると に傾斜壁部を備えた外筒とを備え、
 前記外筒の傾斜壁部は前記貫通穴の内径と 等の外径位置に傾斜角度を変えた屈曲部を け、該屈曲部を挟んで小径側に対して大径 の傾斜角度を小さくし、該大径端に軸線方 と平行の厚肉部が連続させ、該傾斜壁部の 径端と厚肉部との間の外周面に車体係止凹 を環状に設け、
 前記傾斜壁部に小径端から大径端にかけて 状に突設した複数の突条を周方向に間隔を けて放射状に設け、該傾斜壁部の小径側に 周面を窪ませて薄肉とした曲げ応力吸収部 環状に設けていることを特徴とするグロメ トを提供している。

 本発明のグロメットは、前記のように、ワ ヤハーネスが曲げられた時に、電線群と密 する内筒も曲げられるが、曲げられる内筒 に位置する前記傾斜壁部の小径側に薄肉と た曲げ応力吸収部を設けている。該曲げ応 吸収部で内筒側から伝達される曲げ方向の を吸収して、局部的に曲げて、該曲げ応力 収部から大径側へと曲げが伝わるのを遮断 ることができる。よって、傾斜壁部の他端 径側の厚肉部に設けた車体係止凹部にワイ ハーネスの曲げは伝達されず、シール性を 持できる。かつ、該曲げ応力吸収部は傾斜 部の内面に窪みを設けて形成していると共 、その外面側に放射状に形成した段状の突 を設け、特に小径側では突条が密に設けら ている。よって、傾斜壁部の外面に外部干 材が接触しても直接的に曲げ応力吸収部と 触するのを防止でき、薄肉とした曲げ応力 収部に亀裂や破損が生じるのを防止でき、 ロメットの耐久性を高めることができる。 つ、これら突条により車体パネルの貫通穴 周面との接触面積を減少できると共に、傾 壁部の傾斜角度を前記屈曲部で変えて傾斜 度を変えているため、貫通穴への挿入力を 減することができる。
 前記突条は周方向に4~8個設けることが好ま く、より好ましくは6本である。 

 前記曲げ応力吸収部を設けた部分の肉厚は 突条を設けていない部分の傾斜壁部の肉厚 対して50%~80%とし、前記突条を設けている部 分の傾斜壁部の肉厚に対して70%~90%としてい ことが好ましい。
 前記割合で窪ませて薄肉とした曲げ応力吸 部を設けると、効果的に曲げ応力を吸収で ると共に、所要の強度を保持することがで る。
 曲げ応力吸収部の幅は、広すぎるとグロメ トの強度低下を招くため、10mm以下でよい。

 前記内筒の両端の押込側と引出側に挟まれ 長さ方向中間部の外周から前記環状連結部 突設し、該連結部の外周端に前記外筒の厚 部を連続させ、該外筒の傾斜壁部の小径端 内周面は前記内筒の外周面と空間をあけて り離し、該内筒の引出側は前記傾斜壁部よ 外方へ突出していることが好ましい。
 前記傾斜壁部の小径端に前記内筒の軸線方 と平行に延在する引出先端側筒部を設け、 引出先端側筒部の内周面と内筒の外周面と 間に前記切り離された空間をあけてもよい

 前記したグロメットでは、ワイヤハーネス 密着して貫通させる内筒と、車体係止凹部 設けた外筒とは、ワイヤハーネスの引出端 で大きな空間をあけて切り離している。
 この切り離し型としたグロメットでは、グ メットから引き出されて車室側に配索され ワイヤハーネスが90度近く急激に屈曲され 内筒が屈曲されても、外筒に直接的に内筒 変形を伝達させないようにすることができ 。また、内筒の引出端側から距離をあけた さ方向の中間位置から環状連結部を介して 筒と連結しているため、内筒の変形は環状 結部でも吸収でき、外筒の大径端側に設け 車体係止凹部に変形の影響を与えないよう することができる。

 前記切り離し型のグロメットでは、前記 状連結部は前記内筒との連結点より前記押 側に向けて傾斜して突出し、該環状連結部 傾斜部から前記外筒の傾斜壁部の内面に向 て押しリブを突設し、該押しリブが当接す 前記傾斜壁部の位置より前記屈曲部側に前 曲げ応力吸収部を設けている。

 グロメットを車体パネルの貫通穴に挿入す 際、内筒の押込側から引き出されるワイヤ ーネスを作業員が持って押し込んでいる。 内筒には環状連結部を介して外筒を連結し いるため、外筒の引出側の傾斜壁部には押 込み力が伝わりにくい。そのため、環状連 部に押しリブを突設し、該押しリブを傾斜 部の引出側の内周面に押しあてて、押しリ を介して傾斜壁部を押し込み力を伝達し、 ロメットの挿入作業性を高めている。
 また、該環状連結部を薄肉としていると共 、径方向に突出させずに、傾斜させて突出 せいるため、内筒がワイヤハーネスの曲げ より変形した時に環状連結部で変形を吸収 せて外筒に変形の影響を及ぼさないように ている。これにより、押込側のエンジンル ム側でワイヤハーネスが急激に曲げられて 、環状連結部で変形を吸収し、外筒に設け 車体係止凹部を変形させないようにするこ ができる。

 前記環状連結部は内筒から押込側に傾斜さ た後に引出側に傾斜させたV形状とすること が好ましい。該形状とすることで、内筒がワ イヤハーネスの曲げにより変形した際に、環 状連結部で変形を吸収できる量を増加するこ とができる。 
 また、前記押しリブは全周に連続して設け と、傾斜壁部へ伝える押し込み力を均等に 用させることができるために好ましい。か 、該押しリブの肉厚は前記環状連結部の肉 の2~4倍とし、かつ、前記傾斜壁部の肉厚よ 大としていることが好ましい。

 前記押しリブが当接する部分を、前記曲げ 力吸収部を設けるために薄肉とすると、押 リブにより押込力の伝達が低下する。よっ 、前記のように、曲げ応力吸収部は押しリ が当接する部分に隣接する大径側、即ち、 斜壁部の屈曲部側に設けている。
 また、曲げ応力吸収部と反対側の押しリブ 当接する部分の小径側には、ストッパー用 起を設け、押しリブの接触位置のずれ防止 としていることが好ましい。
 このように、ストッパー用突起を設けると 傾斜壁部の内周面に押し当てられた突出端 、傾斜壁部の傾斜に沿って小径側へと滑り 傾斜壁部から外れるのを防止することがで る。

 本発明のグロメットは、前記切り離し型の イプのグロメットに限定されず、傾斜壁部 小径端を環状連結部を介して前記内筒に連 しているグロメットにも好適に用いられる
 前記連結型のタイプにおいては、ワイヤハ ネスの曲げに内筒が追従して変形すると、 斜壁部の小径側には曲げが直接的に作用す 。しかしながら、小径部に曲げ応力吸収部 設けていることにより、大径側に設けた車 係止凹部に曲げ変形が伝わるのを遮断でき 。よって、この連結型のタイプにおいても ール性を保持することができる。

 前述したように、本発明のグロメットで 、ワイヤハーネスが急激に曲げられて内筒 変形した場合、該変形する内筒側に位置す 傾斜壁部の小径側に設けた曲げ応力吸収部 曲げを吸収でき、傾斜壁部の大径端側に設 た車体係止凹部に曲げが伝わるのを防止し 、シール性を確保することができる。

本発明の第一実施形態のグロメットを し、(A)は引出側から見た斜視図、(B)は押込 から見た斜視図である。 グロメットの引出側の側面図である。 図2のIII-III線断面図である。 図2のVI-VI線断面図である。 図3の要部拡大図である。 図4のIV-IV線断面図である。 グロメットにワイヤハーネスを貫通さ 、車体に取り付けた状態を示す断面図であ 。 ワイヤハーネスが引出側で屈曲した場 の概略図である。 第二実施形態のグロメットの断面図で る。 (A)(B)は従来例を示す図面である。 (A)(B)は問題点を説明する図面である。

符号の説明

 1 グロメット
 2 車体パネル
 3 貫通穴
 5 内筒
 6 環状連結部
 8 外筒
 9 厚肉部
 10 車体係止凹部
 11 傾斜壁部
 12 引出先端側筒部
  12a ストッパー用突起
 15 突条
 18 押しリブ
 19 曲げ応力吸収部 

 以下、本発明のグロメットの実施形態を図 を参照して説明する。
 図1乃至図8に、本発明のグロメットの第一 施形態を示す。
 グロメット1は、図7に示すように、自動車 エンジンルーム(X)から車体パネル2に設けた 通穴3を通して車室(Y)へと配索されるワイヤ ハーネスW/Hに装着し、貫通穴3の周縁に係止 て車体に取り付けるものである。グロメッ 1をエンジンルーム側からの押し込み操作で 通穴3を通して車体に取り付けるワンモーシ ョン型のグロメットであり、グロメット1の 端は押込側P1、他端は引出側P2となる。グロ ット1はゴムまたはエラストマーで一体成形 している。

 第一実施形態のグロメット1は、前記した傾 斜壁部の小径端側と内筒との間に空間を設け た切り離し型としている。
 ワイヤハーネスW/Hの電線群を密着させて貫 する小径の内筒5と、該内筒5の両端の押込 5P1と引出側5P2に挟まれる長さ方向中間部の 周面5aから突出する環状連結部6と、該環状 結部6の外周に連続する大径の外筒8を備えて いる。

 外筒8は内筒5と同心で、内筒5の長さ方向の 間部分に空間をあけて位置し、外筒8の長さ 方向の両側の押込側P1および引出側P2の両方 内筒5が突出している。
 外筒8は環状連結部6の外周との連続位置か 引出側P2へと延在し、該連続位置に設けた厚 肉部9の外周面に車体係止凹部10を環状に設け ていると共に、厚肉部9に連続して引出側P2へ 縮径する傾斜壁部11を延在している。該傾斜 部11の先端に内筒5の軸線方向と平行に延在 る引出先端側筒部12を設けている。

 前記引出先端側筒部12の内周面と内筒5の 周面5aとの間は空間Sをあけて切り離してい 。即ち、内筒5の外周を空間Sをあけて外筒8 小径端側で囲んだ形状とし、かつ、小径筒 5の引出側5P2を外筒8から外方へ突出させて る。

 前記空間Sの径方向寸法d1は、図2に示すよ うに、内筒5の半径d2の1/2~3/2とし、本実施形 では3/4としている。また、空間Sを挟んで内 5の外周面5aと平行に対向する引出先端側筒 12の長さL1はグロメット1の大きさに応じて わるが、5mm~15mm程度としている。

 外筒8の厚肉部9は、図3、図4に示すように、 環状連結部6の外周端6aとの連続部から押込側 P1へと若干突出し、押込側先端面9aは軸線0に して直交する垂直面としている。該厚肉部9 と傾斜壁部11との境界に環状の車体係止凹部1 0を設けている。該車体係止凹部10の底面10aを 挟む引出側面10bの先端を前記傾斜壁部11の大 端11aに連続させている。該傾斜壁部11の小 端11bは引出先端側筒部12と連続させ、大径端 11aと小径端11bとの間で外周面の傾斜角度を変 えた屈曲部11cを設けている。
 該屈曲部11cより小径側部の傾斜角度は大と 、屈曲部11cより大径側は傾斜角度を小さく ている。

 前記傾斜壁部11の傾斜角度を変えた外周面 は、車体係止凹部10の引出側面10bの先端の大 径端11aから小径端11bにかけて軸線方向の段状 の突条15を周方向に間隔をあけて設けている これらの突条15は周方向に同一幅としてい ため、小径端から大径端に向けて放射状に 在する突条15は小径側では周方向の間隔が狭 くなり密に配置され、大径側では周方向間隔 が広がっている。
 前記屈曲部11cでは突条15を周方向に連続さ た仮想外径を車体パネル2の貫通穴3の内径と 同等としている。本実施形態では突条15を6本 とし、60度ピッチで設けている。

 傾斜壁部11の屈曲部11cより小径側の部分で 、図5に示すように、その内周面に浅い窪み 設けて薄肉とした曲げ応力吸収部19を環状 設けている。
 該曲げ応力吸収部19を設けた部分の肉厚t6は 、突条15を設けていない部分の傾斜壁部11の 厚t1に対して50%~80%とし、前記突条を設けて る部分の傾斜壁部の肉厚t8に対して70%~90%と ている。
 この内面側を窪ませて形成した曲げ応力吸 部19の外周面には、図4に示すように突条15 設けられている部分と図3に示すように突条 設けられていない部分とがある。

 前記曲げ応力吸収部19に隣接する小径側 部分は後述する押しリブ18の当接部35として る。該当接部35は前記引出先端側筒部12が連 続し、該引出先端側筒部12の内端にストッパ 用突起12aを設け、押しリブ18の滑り止めを っている。

 前記突条15は小径側端面15bを引出先端側筒 12の外周面と連続させている。
 また、車体係止凹部10の引出側面10bの先端 位置する突状15の大径端側では、図1に示す うに、突条15の頂面15aを引出側面10bに向けて 下方傾斜させた傾斜面15cを設けている。かつ 、突条15の両側面15d、15eの先端側で前記傾斜 15cを挟む部分も互いに近接する方向の傾斜 15f、15gとしている。即ち、突条15の大径側 では3面カットの傾斜面15c、15f、15gを設けて る。このように、突条15の先端部を3面カッ の傾斜面とし、かつ、傾斜面の接合ライン アールとしてエッジを無くしている。これ より、車体パネル2の貫通穴3の周縁を車体 止凹部10内に落とし込む係止時に突条15が貫 穴3の周縁に引っ掛からないようにしている 。

 また、外筒8の内周面は、車体係止凹部10 設けた位置の内周面から傾斜壁部11の屈曲 11cに達するまでは軸線方向Oと平行として比 的厚さを大としている。一方、屈曲部11cか 引出先端側筒部12と接する位置までの肉厚t1 は薄肉としている。該引出先端側筒部12の肉 t2は前記t1より大としている。

 さらに、図6に示すように、傾斜壁部11の 条15を設けた部分の内周面には溝15hを設け 、突条15の剛性を低下させて、突条15が貫通 3の内周面に圧接した時に内方に撓みやすく している。さらに、突条15に挟まれた傾斜壁 11の外面には、図2に示すように、突条部15 根元部分と中央部分とに軸線方向の溝15k、15 iを設けて、傾斜壁部11を撓み易くしている。

 外筒8と内筒5とを連結する前記環状連結部6 図3および図4に示すように、内筒5の外周面5 aと連続する内周端6bより押込側P1に向けてV字 状に傾斜させて突出している。該環状連結部 6の外周端6aは内周端6bより押込側P1に位置さ て外筒8の厚肉部9と連結している。
 即ち、前記図10に示す従来のグロメット100 は、拡径筒部の小径側を小径筒部と連続さ ていたのに対して、本発明のグロメットで 拡径筒部に対応する外筒8の大径側を環状連 部6を介して内筒5と連結している。

 環状連結部6の肉厚t3は内筒5の肉厚t4と略 等か若干薄くして撓みやすくしている。ま 、内筒5の外周面5aと傾斜して連結する環状 結部6の連結部の角度θは20度~30度としてい 。このように、内筒5と外筒8とを径方向に連 結せずに、環状連結部6を傾斜させて内筒5と 結し、言わばエグリをいれた状態で連結し いる。これにより、内筒5がワイヤハーネス の曲げに連動して変形した時に環状連結部6 変形を吸収して、外筒8に直接的に変形を伝 しない逃げ部としている。

 環状連結部6には、内周端6bからV字の突出 端6cとの間の傾斜部に前記傾斜壁部11に向け 屈曲した屈曲部6dを設けている。該屈曲部6d 厚肉とした押しリブ18を傾斜壁部11の内周面 に向けて突出している。該押しリブ18は周方 に連続させ、図6に示すように、オープナー ケーブルおよび給水ホースを挿通するガイド 用内管28、29の配置部では分割している。

 前記押しリブ18の肉厚t5は厚くし、環状連結 部6の肉厚t3の2~4倍とし、傾斜壁部11の肉厚t1 り大とし、前記厚肉部11と同程度の厚さとし ている。
 押しリブ18を肉厚としているのは、グロメ ト1を車体パネル2の貫通穴3に押し込む挿通 業時に、押しリブ18の突出端18aが傾斜壁部11 内周面に当接し、押し込み力を外筒8に伝達 する役割を持たせていることによる。また、 グロメット1を車体パネル2に取り付けた状態 、押しリブ18の突出端18aは傾斜壁部11の内周 面と当接するように突出端18aと傾斜壁部11の 周面に近接させている。これにより、押し ブ18、内筒5、環状連結部6、外筒8に囲まれ 遮音空間Bを形成できるようにしている。

 前記押しリブ18は図3および図4に示すよう に、外径方向に若干傾斜させて突出し、突出 端18aは引出先端側筒部12に連続する傾斜壁部1 1の小径端側に対向させている。押しリブ18が 当接する傾斜壁部11側には、前記のように、 出先端側筒部12に傾斜壁部11より内方に突出 させたストッパー用突起12aを設けている。該 ストッパー用突起12aを設けていることにより 、押しリブ18の突出端18aが引出先端側筒部12 内部に滑り落ることを防止し、傾斜壁部11と 必ず接触して傾斜壁部11に押し込み力を伝達 きるようにしている。

 外筒8の傾斜壁部11には、前記したボンネ ト開放用のオープナーケーブルとウォッシ ー用の給水ホースとの2本の線材の貫通穴24 25を図2に示すように設けている。これら線 を押込側P1から引出側P2へと貫通穴24、25を して貫通し、エンジンルーム(X)から車室(Y) と配線している。

 ワイヤハーネスW/Hを密着させて貫通する 径な内筒5は、外筒8の長さ方向の両端から 出させ、該突出した部分の内周面に間隔を けて3カ所に防水用のリールリブ33を突設し いる。

 また、図7に示すように、グロメット1を取 付ける車体パネル2の貫通穴3は、貫通穴周縁 3aから押込側P1に向けたバーリング3bが突出し たバーリング穴であるため、前記外筒8に設 る車体係止凹部10は、該バーリング穴に対応 した形状としている。
 即ち、図3に示すように、車体係止凹部10の 面10aの中央にバーリング3bと接触するシー リップ10cを突設している。また、傾斜壁部11 側の引出側面10bは凹部10内に向けて先端側を 斜させている。さらに、対向する側面10dは 底面10aに連続して窪み10eを設け、バーリン 3bの先端を収容するようにし、該窪み10eの 部は軸直角方向に延在する垂直面10fとし、 垂直面10fの上部は引出側面10bより外方に突 させている。

 前記グロメット1へのワイヤハーネスW/Hの 取り付け方法は、内筒5の内周面を治具(図示 ず)で拡大しながらワイヤハーネスW/Hの電線 群を貫通させる。貫通後、内筒5の両端5P1と5P 1から引き出されたワイヤハーネスW/Hと、両 5P1、5P2を粘着テープ40を巻き付けて固着して いる。

 内筒5に貫通するワイヤハーネスW/Hの外径 の増減については環状連結部6で吸収し、該 状連結部6を介して内筒5と連結した外筒8に 響を殆ど及ぼさず、外筒8の外径を設計通り 保持できる。即ち、環状連結部6は薄肉とし て変形しやすくしていると共に、V形状とし いるため、径方向の増減に屈曲角度を変え だけで対応できる。

 ワイヤハーネスW/Hに取り付けたグロメット1 は、図7に示すように、エンジンルーム(X)と 室(Y)とを仕切る車体パネル2のバーリング3b 有する貫通穴3に通して取り付けている。
 グロメット1の貫通穴3への挿入作業は、エ ジンルーム(X)側から貫通穴3に内筒5の引出端 5P2を挿入し、エンジンルーム(X)側から、グロ メット1に取り付けてワイヤハーネスW/Hを作 員が持ってグロメット1を押し込んでいく。 の一方側からの押し込み操作のみのワンモ ションでグロメット1を貫通穴3に挿入係止 ている。

 詳細には、グロメット1の貫通穴3への挿通 業時に、外筒8の傾斜壁部11の小径側は貫通 3の内径よりも小さいためにスムーズに挿入 きる。傾斜壁11の屈曲部11cが貫通穴の内周 3aに達すると、傾斜壁部11の突条15が内周面3a に接触した時点から、挿入抵抗が発生し、外 筒8は貫通穴の内周面3aから容易に押し込まれ ない。
 しかしながら、内筒5の押込側P1から引き出 れるワイヤハーネスW/Hを作業員が持って押 込み作業すると、ワイヤハーネスW/Hに密着 た内筒5が引き出し方向のP2側に前進する。 内筒5の移動により、内筒5に連結した環状 結部6の押しリブ18も外筒5の傾斜壁部11の内 に向けて前進し、その突出端18aは傾斜壁部11 の内周面に突き当たる。このように、傾斜壁 部11が押しリブ18により押されて前進するた 、傾斜壁部11を設けた外筒が貫通穴3を通し 車室(Y)側へと前進する。

 前記押しリブ18により傾斜壁部11を押し込 んでいく時、傾斜壁部11の内周面は窪ませて げ応力吸収部19を設けているが、外周面に 突条15を設けているため、押しリブ18の押し み力を傾斜壁部11に伝達できる。また、前 ストッパー用突起12aを設けているため、押 リブ18の突出端18aは内周側の引出先端側筒部 12の内部に滑り落ちることが防止できる。よ て、押しリブ18の突出端18aを傾斜壁部11の内 周面に確実に保持して、押しリブ18から傾斜 部11へ押し込み力を伝達できる。

 また、押しリブ18による挿入作業時、そ 外周面に突条15を設けているため、貫通穴の 内周面3aおよびバーリング3bの内周面と突条15 の頂面15aが接触するだけであるため、接触面 積が減少され、挿入力を低減できる。かつ、 突条15の内周面に溝15hを設け、突条15を撓み すくしている。かつ、突条15に挟まれた傾斜 壁部11には突条15の両側根元に溝15kおよび薄 部分の中央の溝15iを設け、薄肉部分も撓み すくしている。よって、押しリブ18を傾斜壁 部11の内周面に押し当てて押し込む作業で、 筒8の傾斜壁部11を貫通穴3に押し込んでいく ことができ、かつ、押し込み力を低減できる 。

 押しリブ18による押し込みで傾斜壁部11が 押し込まれ、突条15の先端が貫通穴の内周面3 aに達する。該突条15の先端に3面カットの傾 面15c、15f、15gを設けているため、突条15の先 端から滑り落ちるように車体係止凹部10内に 通穴の内周面3aおよびバーリング3bが落ち込 んでいき、グロメット1を車体パネル2に固定 きる。

 前記のように車体パネル2にグロメット1が 定された後、図8に示すように、車室(Y)に引 出されたワイヤハーネスW/Hが90度下向き(あ いは上向き、右向き、左向き)に急激に屈曲 して配索される場合が多い。
 ワイヤハーネスW/Hが90度下向きに屈曲され 場合、従来は、グロメットの上側が下向き 引っ張られ、先端側の車体係止凹部が浮き がり、シール性が確保しにくい問題がある
 これに対して、本発明のグロメット1は、前 記構成としていることで、車体係止凹部10の き上がりが生じないようにして、シール性 確保している。

 即ち、ワイヤハーネスW/Hを密着して貫通す と共にテープ40で固着された内筒5は、ワイ ハーネスW/Hの曲げに追従し、引出端5P2側で 下向きに曲がることとなる。しかしながら 内筒5の引出端5P2が下向きに屈曲しても、外 筒8は内筒5の引出端5P2側で連結しておらず、 筒8の引出先端側筒部12と内筒5との間には大 きな空間Sを存在させている。よって、内筒5 外筒8との間の空間S内で曲がるだけであり 外筒8の引出端側で曲げを伝えない。
 ワイヤハーネスW/Hの曲げにより内筒5が大き く曲がり、内筒5が外筒8の引出先端側筒部12 接触して変形を発生させても、傾斜壁部11の 小径側に曲げ応力吸収部19を設けているため 該曲げ応力吸収部19に変形時の応力が集中 る。よって、該曲げ応力吸収部19が局部的に 曲がって変形するだけで、傾斜壁部11の大径 側の車体係止凹部10に変形を発生させない
 また、内筒5と連結した環状連結部6を介し 外筒8に曲げが伝達することになるが、その 合も、V形状とした薄肉の環状連結部6で変 を吸収し、外筒8をワイヤハーネスの曲げに り変形を発生させない。よって、外筒8に設 けた車体係止凹部10が変形して貫通穴の内周 3aやバーリング3bの内周面から浮き上がるこ とはなく、シール性を確保できる。

 このように、グロメット1から引き出され たワイヤハーネスW/Hが直角曲げされても、引 出側P2の外筒8の傾斜壁部11の小径側に曲げ応 吸収部19を設けているため、該傾斜壁部の 径側に設けた車体係止凹部10に変形を伝えな いようにすることができる。かつ、内筒5と 筒8とは大きな空間Sをあけて切り離し、内筒 5の中間位置からV形状とした薄肉の環状連結 6を介して外筒8を連結しているため、外筒8 車体係止凹部10に内筒5の変形の影響を及ぼ ないようにすることができる。

 図9に本発明の第二実施形態のグロメット1-1 を示す。
 グロメット1-1は、第一実施形態の内筒に対 する小径筒部50と、外筒に対応する拡径筒 51の傾斜壁部52の小径端とを、薄肉にした屈 させた環状連結部53を介して連結している
 前記傾斜壁部52には第一実施形態と同様に 斜壁部52に屈曲部52cを設け、かつ、小径端か ら大径端に向けて段状に突出した突条15を放 状に設けている。
 傾斜壁部52の屈曲部52cと小径端との間の内 面には窪みを設けて薄肉とした曲げ応力吸 部19を環状に設けている。
 前記傾斜壁部52の大径端側に厚肉部56を設け 、外周面に車体係止凹部10を環状に設けてい 。前記車体係止凹部10の底面側と対向する 径筒部51の内周面から薄肉とした閉鎖面部55 突設し、該閉鎖面部55の中央を直径方向に 割して、ワイヤハーネス挿通部分している

 前記形状のグロメット1-1においても、ワイ ハーネスが曲げられて、小径筒部50が屈曲 ても、該小径筒部50の薄肉の環状連結部53を して連結する傾斜壁部52の小径側内面に曲 応力吸収部19を設けているため、ここが局部 的に曲がって曲げが吸収でき、大径側の車体 係止凹部10への曲げ変形の伝達を防止できる
 また、薄肉とした撓み性の良い環状連結部5 3でも傾斜壁部52への曲げ荷重を吸収できる。




 
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