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Title:
GUIDE ROLLER AND FIBER BUNDLE ARRANGING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/126885
Kind Code:
A1
Abstract:
A guide roller (34) comprises a tubular part (44) fixed to a support shaft (341), flanges (45, 46) formed at the axial both ends of the tubular part (44), and cylindrical contact bars (47) constructed between the flanges (45, 46). The contact bars (47) are annularly arranged around the rotational axis (340) of the guide roller (34). A fiber bundle (F) is so wound around the guide roller (34) as to be brought into contact with a part of the contact bars (47). The contact bars (47) form a guide peripheral surface (S), with which the fiber bundle (F) contacts, around the rotational axis (340). Through holes (451, 461) are formed through the flanges (45, 46), respectively.

Inventors:
YOSHIKAWA GENKI (JP)
TAKEUCHI JUNJI (JP)
YASUI YOSHIHARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057055
Publication Date:
October 23, 2008
Filing Date:
April 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA JIDOSHOKKI KK (JP)
YOSHIKAWA GENKI (JP)
TAKEUCHI JUNJI (JP)
YASUI YOSHIHARU (JP)
International Classes:
B65H57/14; B65H63/04; D03D41/00
Foreign References:
JP2007016347A2007-01-25
JPS4826088Y11973-07-30
JP2007016347A2007-01-25
US3774829A1973-11-27
Other References:
See also references of EP 2154095A4
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori et al. (Ohmiya-cho 2-chome Gifu-sh, Gifu 31, JP)
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Claims:
 撚りがない繊維束を案内する回転可能なガイドローラにおいて、
 前記繊維束を案内すべく同繊維束に接触するガイド周面と、
 前記ガイド周面の軸方向両側に設けられる側面と、
 前記ガイドローラの回転によって前記側面の少なくとも一方から空気を導入して前記ガイド周面の径方向外側へ吹き出させる空気流路と
を有するガイドローラ。
 前記ガイドローラは、前記ガイドローラの回転時に生じる遠心力によって前記空気流路内の空気を前記ガイド周面の径方向外側へ移送する吹き出し口を備えている請求項1に記載のガイドローラ。
 前記ガイド周面は、前記ガイドローラの回転軸線の周りに複数の接触バーを環状に配列することによって形成されており、前記吹き出し口は、隣り合う前記接触バー間の間隙である請求項2に記載のガイドローラ。
 前記ガイドローラは、その回転軸線を包囲する筒部を備え、前記筒部は、前記ガイドローラの側面の少なくとも一方に開口する内部空間を有するとともに、前記ガイド周面を形成する外周面を有しており、前記吹き出し口は、前記ガイド周面から前記内部空間に達するように前記筒部を貫通して延びる通路である請求項2に記載のガイドローラ。
 前記吹き出し口は、前記ガイドローラの外周面に前記回転軸線と平行に延びるように設けられた複数のスリットである請求項2に記載のガイドローラ。
 前記ガイド周面は、前記ガイドローラの回転軸線の周りに複数の接触バーを環状に配列することによって形成されており、前記接触バーは、前記ガイドローラの回転方向における先行側に向かうにつれて前記回転軸線に近づいてゆく降り面を備えている請求項1に記載のガイドローラ。
 前記ガイドローラは、前記ガイドローラの回転によって空気を前記側面の少なくとも一方から前記空気流路内へ積極的に取り入れるファンを備えている請求項1に記載のガイドローラ。
 前記ガイドローラは、前記側面の少なくとも一方に開口する導入口と、前記ガイド周面に開口する吹き出し口とを有しており、前記導入口は前記吹き出し口よりもガイドローラの径方向内側に位置しており、前記空気流路は前記導入口から前記吹き出し口にまで延びている請求項1に記載のガイドローラ。
 前記ガイドローラは、駆動源によって回転駆動可能である請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のガイドローラ。
 前記ガイドローラは、前記ガイド周面の周速が前記繊維束の移送速度よりも大きくなるように駆動可能である請求項9に記載のガイドローラ。
 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のガイドローラを備え、ボビンから繰り出される繊維束を偏平な状態で配列する繊維束配列装置。
Description:
ガイドローラ及び繊維束配列装

 本発明は、撚りがない繊維束に接触して 繊維束を案内するガイド周面を有するガイ ローラ及び同ガイドローラを備える繊維束 列装置に関する。

 従来より、軽量な構造材料として広く使 されている繊維強化複合材として、三次元 物(三次元繊維構造体)を強化材として使用 たものがある。この繊維強化複合材は、強 が非常に高く、航空機等の構造材として一 使用されている。このような繊維強化複合 の強化材に使用する三次元繊維構造体の製 として、繊維束を折り返し状に配列した繊 束層を複数積層して少なくとも2軸配向とな 積層繊維束群を形成し、その積層繊維束群 各繊維束層と直交する方向に配列される厚 方向糸で結合する方法がある。特許文献1に は、配列面に沿って移動されるガイドパイプ から繊維束を繰り出しながら、所定ピッチで 配置したピン間に繊維束を偏平な状態で、か つ繊維束の偏平な面が配列面に沿った状態で 折り返し状に配列して繊維束層を形成する繊 維束配列装置が開示されている。

 供給源から送り出される繊維束は、複数 ガイドローラのガイド周面に接してガイド イプまで導かれる。複数のガイドローラの ちの一部はモータによって駆動され、モー によって駆動されるガイドローラは、その イド周面の周速が繊維束の移送速度(つまり ガイドパイプの移動速度)よりも速くなるよ に、回転させられる。これは、繊維束の移 を円滑に行うためである。

 しかし、モータによって駆動されるガイド ーラの周速が大きい場合には、ガイドロー のガイド周面の周囲に随伴気流が生じ、繊 束の単繊維がこの随伴気流によってガイド 面に巻き付けられてしまうことがある。単 維が1本でも切れて、単繊維がガイドローラ に一旦巻き付けられると、他の単繊維も引き つられてガイドローラに巻き付けられてゆき 、結果的には繊維束全体がガイドローラに巻 き付けられてしまう。そうすると、ガイドパ イプに繊維束を供給することができなくなる 。

特開2007-16347号公報

 本発明の目的は、撚りがない繊維束がガイ ローラに巻き付かないようにすることにあ 。
 上記目的を達成するため、本発明に従い、 りがない繊維束を案内する回転可能なガイ ローラが提供される。そのガイドローラは 前記繊維束を案内すべく同繊維束に接触す ガイド周面と、前記ガイド周面の軸方向両 に設けられる側面と、前記ガイドローラの 転によって前記側面の少なくとも一方から 気を導入して前記ガイド周面の径方向外側 吹き出させる空気流路とを備える。

 本発明はまた、上記ガイドローラを備え ボビンから繰り出される繊維束を偏平な状 で配列する繊維束配列装置を提供する。

(a)は、本発明の第1の実施形態に係る繊 維束配列装置の側面図。(b)は、図1(a)の部分 大断面図。(c)は、図1(b)の1c-1c線に沿った断 図。 (a)は、図1(a)の繊維束配列装置の一部省 略平断面図。(b)は、図1(a)の繊維束配列装置 部分拡大平断面図。 (a)は、繊維束の配列を示す斜視図。(b) 、ガイドパイプの部分拡大斜視図。 本発明の第2の実施形態に係るガイドロ ーラを示す部分拡大断面図。 (a)は、本発明の第3の実施形態に係るガ イドローラを示す部分拡大断面図。(b)は、図 5(a)の5b-5b線に沿った断面図。 (a)は、本発明の第4の実施形態に係るガ イドローラを示す部分拡大断面図。(b)は、図 6(a)の6b-6b線に沿った断面図。 (a)は、本発明の第5の実施形態に係るガ イドローラを示す部分拡大断面図。(b)は、図 7(a)の7b-7b線に沿った断面図。

 以下、本発明を具体化した第1の実施形態を 図1~図3に基づいて説明する。図1(a)は、本実 形態に係る繊維束配列装置10の全体を示す。
 図2(a)に示すように、長方形状のベース11上 は一対のリニアスライダ12,13がベース11の長 手方向(以下においてはX軸方向という)に延び るように設けられている。リニアスライダ12 、図示しないボールネジ機構と、ボールネ 機構によってX軸方向に移動させられる移動 体121とを備え、リニアスライダ13は、図示し いボールネジ機構と、ボールネジ機構によ てX軸方向に移動させられる移動体131とを備 えている。両リニアスライダ12,13において、 ボールネジ機構は同期して駆動され、両移 体121,131は同期してX軸方向へ移動する。

 両移動体121,131上にはリニアスライダ14がX 軸方向と直交する方向(以下においてはY軸方 という)に延びるように架設されている。リ ニアスライダ12,13が作動すると、リニアスラ ダ14は、X軸方向へ平行移動する。リニアス イダ14は、図示しないボールネジ機構と、 ールネジ機構によってY軸方向に移動させら る移動体141とを備えている。

 図1(a)に示すように、移動体141には支持フ レーム15が設けられている。支持フレーム15 は正逆転可能なモータ16が固定されている。 モータ16の出力軸であるネジ軸161は、上下方 (以下においてはZ軸方向という)に延びてい 。ネジ軸161にはナット部18が螺合されてお 、ナット部18には支持プレート17が止着され いる。ネジ軸161が回転すると、支持プレー 17がナット部18とともにZ軸方向に移動する

 支持フレーム15の上部にはブラケット19が 固定されており、ブラケット19には支軸20がZ 方向に延びるように、且つ回転可能に支持 れている。支軸20には支持板21が止着されて おり、支持板21上にはモータ22及びボビンホ ダ23が支持されている。ボビンホルダ23には 維束Fからなるボビン24が装着されており、 ビン24は、モータ22の作動によって繊維束F 繰り出す方向(図1(a)に矢印Rで示す方向)に回 される。繊維束Fは、多数本の単繊維を撚ら ないで偏平形状に束ねて形成されている。

 支持板21には支柱33が立設されており、支 柱33の上部には一対のガイドローラ34,35及び ータ36が取り付けられている。ガイドローラ 34,35は、モータ36の作動によって積極的に回 される。ガイドローラ34,35の下方にはテンシ ョンローラ37が上下動可能に配設されている 又、支柱33の下部にはガイドローラ38が自由 回転可能に取り付けられている。ボビン24か 繰り出される繊維束Fは、ガイドローラ34,35 テンションローラ37及びガイドローラ38によ って支持板21の下方へと案内される。繊維束F は、テンションローラ37を含む張力付与機構 よって適正な張力を付与される。

 支持プレート17にはモータ25が固定されて いる。モータ25の出力軸251はZ軸方向に延びて おり、出力軸251には支持ブラケット26が止着 れている。モータ16が作動すると、モータ25 及び支持ブラケット26がZ軸方向に移動する。 支持ブラケット26は、モータ25の作動により 力軸251を中心にして回動する。支持ブラケ ト26には連結バー27がZ軸方向に向けて立設さ れている。連結バー27は、支持板21に形成さ た孔を貫通し、且つ支持板21に係合するよう に設けられている。支持ブラケット26がZ軸方 向に移動すると、連結バー27はZ軸方向へ移動 する。モータ25が作動すると、支持ブラケッ 26、連結バー27及び支持板21が出力軸251を中 にして一体的に回動する。

 出力軸251の直下における支持ブラケット2 6の下部には配列ヘッド28が取り付けられてい る。配列ヘッド28は、繊維束Fを繰り出すガイ ドパイプ29を備えている。図3(b)に示すように 、ガイドパイプ29内のガイド孔291は偏平形状 なしており、ガイドパイプ29は繊維束Fを偏 な状態でガイド孔291から繰り出す。

 図1(a)に示すように、支持ブラケット26に ガイドローラ30,31及びモータ32が取り付けら れている。ガイドローラ30は、モータ32によ て矢印Qの方向に回転するように積極的に駆 され、ガイドローラ31は自由回転する。ガ ドローラ38を経由して案内された繊維束Fは ガイドローラ31,30を介してガイドパイプ29内 導かれる。

 図2(a)に示すように、ベース11上には枠体3 9が設置されている。枠体39は長方形状に形成 されており、枠体39の上面にはピン40が枠体39 に沿って所定ピッチ(例えば、数mmピッチ)で 列されている。図1(a)に示すガイドパイプ29 、モータ16の作動によって適宜の高さ位置に 配置されると共に、リニアスライダ12,13の作 とリニアスライダ14の作動との組み合わせ よって、X軸方向、Y軸方向又はバイアス方向 (斜め方向)に移動される。ガイドパイプ29がX 方向、Y軸方向又はバイアス方向に移動され ることにより、ガイドパイプ29内を導かれて る繊維束Fがピン40に掛け止められながらガ ドパイプ29から引き出されてゆく。図3(a)は 繊維束Fをピン40に掛け止めながら繊維束Fを 配列してゆく一例を示す。

 なお、ピン40の周りでガイドパイプ29を反 転させるように移動させてピン40に繊維束Fを 掛け止めるとき以外には、ガイドパイプ29か 繰り出される繊維束Fの偏平な面がガイドパ イプ29の移動方向を向くように、ガイドパイ 29の向きがモータ25の作動によって調整され る。図2(a)に実線で示す支持板21の配置状態は 、ガイドパイプ29から繰り出される繊維束Fの 偏平な面がX軸方向を向いた状態であり、図2( a)に鎖線で示す支持板21の配置状態は、ガイ パイプ29から繰り出される繊維束Fの偏平な がY軸方向を向いた状態である。

 図2(b)に示すように、各ガイドローラ34,35 支軸341,351は、ベアリング41,42を介して支柱3 3に回転可能に支持されており、支軸341,351に 被動ギヤ342,352が止着されている。被動ギヤ 342にはモータ36の駆動ギヤ361が噛合されてお 、被動ギヤ342,352には伝達ギヤ43が噛合され いる。モータ36の駆動ギヤ361が回転される 、ガイドローラ34,35は、互いに同じ方向(図1( a)に矢印Pで示す方向)に回転される。

 ガイドローラ34,35及びガイドローラ30は、い ずれも同じ構成であるので、以下においては ガイドローラ34の構成についてのみ説明する
 図1(b)に示すように、ガイドローラ34は、支 341に嵌合して固定される筒部44と、筒部44の 軸方向両端に一体形成されたフランジ45,46と フランジ45,46間に架設された円柱形状の複 の接触バー47とを備えている。図1(c)に示す うに、各フランジ45,46には複数の通口(導入 )451,461が貫設されている。複数の接触バー47 、ガイドローラ34の回転軸線340と平行に延 るように、且つ回転軸線340から等距離の位 にあるように、回転軸線340の周りに環状に 列されている。隣り合う接触バー47間の距離 は同一である。繊維束Fは、複数の接触バー47 のうちの一部に接触するように、ガイドロー ラ34に巻き掛けられる。複数の接触バー47は 繊維束Fを接触させるガイド周面Sを回転軸線 340の周りに形成する。

 以下においてはガイドローラ34の回転に伴 作用について説明するが、ガイドローラ35,30 の回転に伴う作用もガイドローラ34の場合と じである。
 繊維束配列装置10の作動開始に伴い、ガイ ローラ34が図1(a)における矢印Pの方向に回転 れる。ガイドローラ34のガイド周面Sを形成 る接触バー47の周速は、ガイドパイプ29の移 動速度、つまり、繊維束Fの移送速度よりも きくなるように設定されている。接触バー47 の周速は、例えば、繊維束Fの移送速度の1.5 である。複数の接触バー47に接触するように ガイドローラ34に巻き掛けられている繊維束F は、ガイドローラ34の回転に伴って、ボビン2 4に巻かれている繊維束Fを引き出すように移 される。接触バー47の周回に伴い、隣り合 接触バー47間の間隙K(図1(c)参照)にある空気 、遠心力や、接触バー47の送風作用によって 、回転軸線340を中心とする半径方向の外側へ 移送(放出)される。接触バー47の送風作用、 い換えれば同送風作用による空気の半径方 外側への移送は、接触バー47の移動方向にお ける先行側であって且つ回転軸線340を中心と する半径方向の外側にある周面領域E(図1(c)に 図示)がガイドローラ34の回転に伴い移動する ことによってもたらされるものと推考する。 周面領域Eは、ガイドローラ34の回転方向(矢 Pの方向)における先行側に向かうにつれて回 転軸線340に近づいてゆく降り坂(降り面)とな 。

 隣り合う接触バー47間の間隙Kにある空気 ガイド周面Sの径方向外側へ移送されるに伴 い、ガイドローラ34の側面343,344(図1(b)参照)か ら空気が通口451,461を介して、両フランジ45,46 とガイド周面Sとによって形成される内部空 N(図1(c)参照)へ導入される。つまり、ガイド ーラ34の回転に伴い、ガイド周面Sの径方向 側にある内部空間Nの空気が、ガイド周面S 外側へ送り出される。

 ガイドローラ34の回転に伴いガイド周面S 周囲には随伴気流が生じ、この随伴気流が 触バー47から離れてゆこうとする繊維束Fの 繊維をガイドローラ34に巻き付けるように 単繊維に作用する。ガイド周面Sの内部空間N からガイド周面Sの外側へ送り出される空気 流れは、この巻き付けを阻止する。

 通口451,461及びガイド周面Sの内部空間Nは ガイドローラ34の回転によって空気をガイ ローラ34の側面343,344から導入してガイド周 Sの外側へ吹き出させる空気流路を構成する 隣り合う接触バー47間の間隙Kは、ガイド周 Sの内部空間Nからガイド周面Sの外側へ空気 移送する吹き出し口として機能する。

 第1の実施形態では以下の利点が得られる。
 (1)ガイド周面Sの内部空間Nからガイド周面S 外側へ吹き出す空気流は、ガイドローラ34 の単繊維の巻き付きを防ぐ。その結果、ガ ドローラ34への繊維束Fの巻き付きが回避さ 、繊維束Fは安定してガイドローラ34へ供給 れる。

 (2)間隙Kは、一方のフランジ45から他方の ランジ46にまで至るように延びているので ガイド周面Sに巻き掛けられている繊維束Fの 幅全体がガイド周面Sの内部空間Nからガイド 面Sの外側へ吹き出す空気流に晒される。そ のため、ガイドローラ34への繊維束Fの巻き付 きが確実に回避される。

 (3)複数の接触バー47を円環状に配列した 成は、ガイド周面Sの内部空間Nの空気をガイ ド周面Sの外側へ移送する吹き出し口である 隙Kを形成する上で簡便である。間隙Kが小さ いほど、遠心力による空気移送効果が高くな る。

 (4)ガイドローラ34のガイド周面Sの周速は 繊維束Fの移送速度よりも大きくなるように 設定されている。ガイド周面Sに接して案内 れる繊維束Fの移送速度がガイド周面Sの周速 よりも小さい場合には、ガイド周面Sから離 てゆこうとする単繊維は、繊維束Fの移送速 よりも大きい周速で回転するガイド周面Sの 周囲に生じる随伴気流によって、ガイドロー ラ34に特に巻き込まれ易い。ガイド周面Sの周 速が繊維束Fの移送速度よりも大きくなるよ に駆動される本実施形態のガイドローラ34は 、本発明の適用対象として特に好適である。

 次に、本発明の第2の実施形態を図4に従っ 説明する。第1の実施形態と同じ構成部材に 同じ符号が付してある。
 第2の実施形態では、平板形状の接触バー47A がガイド周面Sを形成している。接触バー47A 、その移動方向(矢印Pの方向)における先行 に平面を有し、その平面は、ガイドローラ34 Aの回転方向(矢印Pの方向)における先行側に かうにつれて回転軸線340に近づいてゆく降 面(降り坂)471を形成している。降り面471は、 ガイドローラ34Aの半径方向に対し傾斜してお り、径方向内端の方が径方向外端よりも、ガ イドローラ34Aの回転方向における先行側に位 置する。降り面471は、ガイドローラ34Aの回転 に伴ってガイド周面Sの内部空間Nの空気をガ ド周面Sの外側へ放出する。

 第2の実施形態では、第1の実施形態におけ (1)~(4)項と同様の利点が得られる。
 次に、本発明の第3の実施形態を図5(a)及び 5(b)に従って説明する。第1の実施形態と同じ 構成部材には同じ符号が付してある。

 図5(b)に示すように、ガイドローラ34Bは、 回転軸線340を包囲する筒部48を備えており、 部48の内部空間481は、ガイドローラ34Bの側 343に開口している。図5(a)に示すように、筒 48の外周面はガイド周面Sbを形成しており、 複数の通路49がガイド周面Sbから筒部48を貫通 して内部空間481に達するように、ガイドロー ラ34Bの半径方向に延びている。ガイドローラ 34Bの回転に伴い、通路49内の空気が遠心力に ってガイド周面Sbの外側へ放出され、これ 伴ってガイドローラ34Bの側面343の開口(導入 )から空気が内部空間481へ流入する。内部空 間481及び通路49は、ガイドローラ34Bの回転に ってガイドローラ34Bの側面343から空気を導 してガイド周面Sbの外側へ吹き出させる空 流路を構成する。

 第3の実施形態では、第1の実施形態におけ (1),(4)項と同様の利点が得られる。
 次に、本発明の第4の実施形態を図6(a)及び 6(b)に従って説明する。第3の実施形態と同じ 構成部材には同じ符号が付してある。

 図6(a)に示すように、ガイドローラ34Cのフ ランジ45,46間の外周面には、複数のスリット5 0が回転軸線340と平行に延びるように形成さ ている。スリット50は、ガイドローラ34Cの周 方向に沿って等間隔で配列されている。図6(b )に示すように、ガイドローラ34C内には複数 導入通路51がガイドローラ34Cの一方の側面343 から他方の側面344にまで至るように貫設され ている。各導入通路51は、ガイドローラ34Cの 径方向に延びる少なくとも1つ(図6(b)では2つ )の通路52を介して、スリット50のうちの1つの 底に連通している。ガイドローラ34Cの回転に 伴い、スリット50内の空気及び通路52内の空 が遠心力によってガイド周面Scの外側へ放出 され、これに伴ってガイドローラ34Cの側面343 ,344から空気が導入通路51へ流入する。導入通 路51、通路52及びスリット50は、ガイドローラ 34Cの回転によってガイドローラ34Cの側面343,34 4から空気を導入してガイド周面Scの外側へ吹 き出させる空気流路を構成する。通路52及び リット50は、ガイドローラ34Cの回転による 心力によってガイド周面Scの外側へ空気を移 送する吹き出し口として機能する。導入通路 51の両端は、空気の導入口として機能する。

 通路52からスリット50に流出した空気は、 スリット50の長さ方向にある程度広がりなが ガイド周面Scの外側へ吹き出し、それによ て、ガイド周面Sに巻き掛けられている繊維 Fの幅全体がガイド周面Sの外側へ吹き出す 気流に晒される。

 第4の実施形態では、第1の実施形態におけ (1),(2),(4)項と同様の利点が得られる。
 次に、本発明の第5の実施形態を図7(a)及び 7(b)に従って説明する。第1の実施形態と同じ 構成部材には同じ符号が付してある。

 ガイドローラ34Dは、一対のフランジ45D,46D と、フランジ45D,46D間に架設された複数の接 バー47と、一方のフランジ45Dと支軸341とに嵌 合して固定されたファン53とを備えている。 なわち、空気の導入口にファン53が設けら ている。ガイドローラ34Dの回転に伴い、フ ン53は、フランジ45Dの側面343からガイド周面 Sの内部空間Nへ空気を積極的に送り込む。こ により、ガイド周面Sの内部空間Nの空気が り合う接触バー47間の間隙Kからガイド周面S 外側へ吹き出す。

 第5の実施形態では、第1の実施形態におけ (1)~(4)項と同様の利点が得られる。
 本発明では以下のような実施形態も可能で る。

 ガイドローラの側面からガイド周面に向 うエアチューブをガイドローラ内に配設し 空気流路を形成してもよい。この場合、ガ ドローラの側面側に開口するエアチューブ 一方の口(導入口)がガイド周面側に開口す エアチューブの他方の口(吹き出し口)よりも ガイドローラの回転軸線に近い位置にあるよ うにすればよい。このようにすれば、ガイド チューブ内の空気がガイドローラの回転に伴 う遠心力によって、ガイド周面の外側へ放出 される。

 第2の実施形態において、ガイドローラ34A の半径方向に沿うように、つまり半径方向に 対して傾斜しないように、複数の接触バー47A を放射状に配設してもよい。この場合、ガイ ドローラ34Aの回転に伴い、隣り合う接触バー 47間の空気は、遠心力によってガイド周面Sの 外部へ放出される。

 モータ(駆動源)によって回転駆動されな ガイドローラ、すなわち従動回転するガイ ローラ(図示の例ではガイドローラ31,38)に本 明を適用してもよい。