SATO YOSUKE (JP)
TAKAHASHI MASASHI (JP)
MATSUI KEN (JP)
KATO SHINYA (JP)
JP2018040084A | 2018-03-15 | |||
JPH02118110A | 1990-05-02 | |||
JPH01314713A | 1989-12-19 | |||
JPS63270804A | 1988-11-08 |
\¥02020/175110 47 卩(:17 2020/004900 請求の範囲 [請求項 1 ] ベース素材を保持するベース保持機構と、 保持された前記べース素材の一方の面側で植毛用毛髪を保持する第 _供給部と、 前記第一供給部によって供給された前記植毛用毛髪を、 鉤針により 前記べース素材に対して結びつける結合機構とを備え、 前記第一供給部は、 前記植毛用毛髪の両端部をそれぞれ把持する第 一把持機構及び第二把持機構を有し、 前記第一把持機構は、 前記植毛用毛髪を摺動可能に把持する二つの 摺動板と、 当該二つの摺動板に把持圧を付与する弾性体と、 前記把持 圧を調節する調節体とを備える植毛装置。 [請求項 2] 前記第一供給部は、 前記第一把持機構と前記第二把持機構の間隔を 可変させる可変用ァクチユエーターを有する請求項 1 に記載の植毛装 置。 [請求項 3] 前記第一供給部は、 前記第一把持機構と前記第二把持機構に保持さ れた前記植毛用毛髪の長手方向に対して交差する方向に、 前記第一把 持機構及び前記第二把持機構を可動させる可動部を備える請求項 1又 は 2に記載の植毛装置。 [請求項 4] 前記第二把持機構は、 前記植毛用毛髪を把持する二つの把持部材と 、 当該二つの把持部材をそれぞれ個別に昇降させる二つの昇降用ァク チユエーターを有する請求項 1から 3のいずれか一項に記載の植毛装 置。 [請求項 5] 前記第一供給部に前記植毛用毛髪を受け渡す第二供給部を備え、 前記第二供給部は、 前記植毛用毛髪の両端部をそれぞれ把持する第 三把持機構及び第四把持機構と、 前記第一供給部に対する前記植毛用 毛髪の受け渡し位置において、 前記第三把持機構と前記第四把持機構 の間隔を広げて前記植毛用毛髪に張力を付与する張力付与機構とを有 する請求項 1から 4のいずれか一項に記載の植毛装置。 〇 2020/175110 48 卩(:171? 2020 /004900 [請求項 6] 前記第二供給部は、 前記第三把持機構及び前記第四把持機構を支持 し、 初期位置から前記受け渡し位置へ移動する支持板を備え、 前記張力付与機構は、 前記支持板上において移動可能に支持された前記第三把持機構を 、 前記第四把持機構側へ加圧する加圧パネと、 前記第三把持機構に設けられた当接部材と、 前記支持板が前記初期位置から前記受け渡し位置へ移動する間に 前記当接部材に当接するストッパーと、 を備え、 前記張力付与機構は、 前記支持板が前記受け渡し位置まで移動する と、 前記ストッパーに当接した前記当接部材が前記加圧パネに杭して 、 前記第三把持機構を前記第四把持機構から離隔する方向に押し戻す ことにより、 前記第三把持機構と前記第四把持機構の間隔を広げて前 記植毛用毛髪に張力を付与する請求項 5に記載の植毛装置。 [請求項· 7] 前記鉤針は、 前記植毛用毛髪の一部を捕捉して前記植毛用毛髪のル —プに挿通し、 前記植毛装置は、 捕捉した前記植毛用毛髪の前記一部を当該鉤針と共に挟持する毛髪 挟持部と、 前記毛髪挟持部及び前記飽針を、 前記べ _ス保持機構によって保持 された前記べース素材に対して進退移動させる第一進退機構と、 前記鉤針に対して前記毛髪挟持部を進退移動させて、 前記植毛用毛 髪の前記一部を前記鉤針と共に挟持する挟持位置と前記毛髪挟持部を 前記鉤針よりも退避した退避位置とに切り替える第二進退機構とを備 える請求項 1から 6のいずれか一項に記載の植毛装置。 [請求項 8] 前記毛髪挟持部の挟持圧を調整する調整部を有する請求項 7に記載 の植毛装置。 [請求項 9] 前記毛髪挟持部により前記植毛用毛髪の前記一部を前記鉤針に対し て挟持状態に切り替えてから解放状態に切り替えるまでの前記第一進 49 卩(:171? 2020 /004900 退機構による前記鉤針の後退移動量を設定する設定部と、 設定された前記後退移動量に基づいて、 前記毛髪挟持部及び前記第 —進退機構を制御して前記植毛用毛髪の前記ループの締め付け力を調 節する締結制御部を有する請求項 7又は 8に記載の植毛装置。 |
明 細 書
発明の名称 : 植毛装置
技術分野
[0001 ] 本開示は、 植毛装置に関する。
背景技術
[0002] 従来の植毛装置は、 植毛を行うメッシュ状のベース素材を保持し 、 当該べ —ス素材の個々のメッシュ穴に対して複数の 鉤針を用いて植毛用毛髪の結節 を形成し、 植毛を行っていた (例えば、 特許文献 1参照) 。
この植毛装置は、 一定の把持圧で植毛用毛髪両端部を把持した 状態でベー ス素材に対する植毛動作が行われていた。
先行技術文献
特許文献
[0003] 特許文献 1 : 日本国特開 2 0 1 8— 0 4 0 0 8 4号公報
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0004] ベース素材に対する植毛用毛髪の植毛の際に は、 鉤針が植毛用毛髪を係止 して、 メッシュ穴に引き込む等の動作が行われるが 、 従来の植毛装置は、 植 毛用毛髪の両端部を一定の把持圧で把持して いるので、 抵抗が大きく、 円滑 な引き込み動作等の妨げ、 植毛用毛髪の損傷、 千切れ等のおそれがあった。
[0005] 本開示は、 円滑に植毛動作を行うことをその目的とする 。
課題を解決するための手段
[0006] ( 1 ) 本開示の植毛装置は、
ベース素材を保持するべース保持機構と、
保持された前記べース素材の一方の面側で植 毛用毛髪を保持する第一供給 部と、
前記第一供給部によって供給された前記植毛 用毛髪を、 鉤針により前記べ —ス素材に対して結びつける結合機構とを備 え、 〇 2020/175110 卩(:171? 2020 /004900
前記第一供給部は、 前記植毛用毛髪の両端部をそれぞれ把持する 第一把持 機構及び第二把持機構を有し、
前記第一把持機構は、 前記植毛用毛髪を摺動可能に把持する二つの 摺動板 と、 当該二つの摺動板に把持圧を付与する弾性体 と、 前記把持圧を調節する 調節体とを備える。
[0007] (2) 本開示は、 ( 1) に記載の植毛装置において、
前記第一供給部は、 前記第一把持機構と前記第二把持機構の間隔 を可変さ せる可変用アクチユエーターを有してもよい 。
[0008] (3) 本開示は、 (1) 又は (2) に記載の植毛装置において、
前記第一供給部は、 前記第一把持機構と前記第二把持機構に保持 された前 記植毛用毛髪の長手方向に対して交差する方 向に、 前記第一把持機構及び前 記第二把持機構を可動させる可動部を備えて もよい。
[0009] (4) 本開示は、 (1) から (3) のいずれかに記載の植毛装置において 前記第二把持機構は、 前記植毛用毛髪を把持する二つの把持部材と 、 当該 二つの把持部材をそれぞれ個別に昇降させる 二つの昇降用アクチユエーター を有してもよい。
[0010] (5) 本開示は、 (1) から (4) のいずれかに記載の植毛装置において 前記第一供給部に前記植毛用毛髪を受け渡す 第二供給部を備え、 前記第二供給部は、 前記植毛用毛髪の両端部をそれぞれ把持する 第三把持 機構及び第四把持機構と、 前記第一供給部に対する前記植毛用毛髪の受 け渡 し位置において、 前記第三把持機構と前記第四把持機構の間隔 を広げて前記 植毛用毛髪に張力を付与する張力付与機構と を有してもよい。
[001 1 ] (6) 本開示は、 (5) に記載の植毛装置において、
前記第二供給部は、 前記第三把持機構及び前記第四把持機構を支 持し、 初 期位置から前記受け渡し位置へ移動する支持 板を備え、
前記張力付与機構は、 〇 2020/175110 3 卩(:171? 2020 /004900
前記支持板上において移動可能に支持され た前記第三把持機構を前記第 四把持機構側へ加圧する加圧パネと、
前記第三把持機構に設けられた当接部材と、
前記支持板が前記初期位置から前記受け渡し 位置へ移動する間に前記当 接部材に当接するストッパーと、 を備え、
前記張力付与機構は、 前記支持板が前記受け渡し位置まで移動する と、 前 記ストッパーに当接した前記当接部材が前記 加圧パネに杭して、 前記第三把 持機構を前記第四把持機構から離隔する方向 に押し戻すことにより、 前記第 三把持機構と前記第四把持機構の間隔を広げ て前記植毛用毛髪に張力を付与 してもよい。
[0012] (7) 本開示は、 (1) から (6) のいずれかに記載の植毛装置において 前記鉤針は、 前記植毛用毛髪の一部を捕捉して前記植毛用 毛髪のループに 揷通し、
前記植毛装置は、
捕捉した前記植毛用毛髪の前記一部を当該鉤 針と共に挟持する毛髪挟持部 と、
前記毛髪挟持部及び前記鉤針を、 前記べース保持機構によって保持された 前記べース素材に対して進退移動させる第一 進退機構と、
前記鉤針に対して前記毛髪挟持部を進退移動 させて、 前記植毛用毛髪の前 記一部を前記鉤針と共に挟持する挟持位置と 前記毛髪挟持部を前記鉤針より も退避した退避位置とに切り替える第二進退 機構とを備えてもよい。
[0013] (8) 本開示は、 (7) に記載の植毛装置において、
前記毛髪挟持部の挟持圧を調整する調整部を 有してもよい。
[0014] (9) 本開示は、 (7) 又は (8) に記載の植毛装置において、
前記毛髪挟持部により前記植毛用毛髪の前記 一部を前記鉤針に対して挟持 状態に切り替えてから解放状態に切り替える までの前記第一進退機構による 前記鉤針の後退移動量を設定する設定部と、 〇 2020/175110 4 卩(:171? 2020 /004900
設定された前記後退移動量に基づいて、 前記毛髪挟持部及び前記第一進退 機構を制御して前記植毛用毛髪の前記ループ の締め付け力を調節する締結制 御部を有してもよい。
発明の効果
[0015] 本開示は、 第一把持機構が、 植毛用毛髪を摺動可能に把持する二つの摺動 板と、 当該二つの摺動板に把持圧を付与する弾性体 と、 把持圧を調節する調 節体とを備えるので、 把持圧の調整により植毛用毛髪に生じる大小 の張力及 びその変化に対応することができ、 円滑に植毛動作を行うことが可能となる 図面の簡単な説明
[0016] [図 1]図 1は本開示の実施形態である植毛装置の全体 成を示す正面図である
[図 2]図 2は植毛装置の制御系を示すブロック図であ 。
[図 3]図 3 (八) はべース保持機構の部分断面図、 図 3 (巳) はべース保持機 構の比較例の部分断面図である。
[図 4]図 4は第一供給部の正面図である。
[図 5]図 5は第一把持機構の位置調整後の第一供給部 正面図である。
[図 6]図 6 (八) 〜図 6 (0) は第二把持機構の側面図である。
[図 7]図 7 (八) 〜図 7 (0) は第二把持機構の植毛用毛髪の供給動作示す 動 作説明図である。
[図 8]図 8 (八) は第二供給部の平面図、 図 8 (巳) は正面図である。
[図 9]図 9 (八) は第二供給部の平面図、 図 9 (巳) は正面図である。
[図 10]図 1 0 (八) は第二供給部の平面図、 図 1 0 (巳) は正面図である。 [図 1 1]図 1 1はルーパー機構の斜視図である。
[図 12]図 1 2 (八) はルーパーを開いた状態のルーパー機構の平 面図、 図 1 2 (巳) はルーパーを閉じた状態のルーパー機構の平 面図である。
[図 13]図 1 3は第二の捕捉機構の正面図である。
[図 14]図 1 4は第二の捕捉機構の正面図である。 〇 2020/175110 5 卩(:171? 2020 /004900
[図 15]図 1 5 (八) は後述する第二の鉤針の正面図、 図 1 5 (巳) は側面図 である。
[図 16]図 1 6 (八) は第二の鉤針の他の先端形状の例を示す正面 図、 図 1 6 (巳) は側面図である。
[図 17]図 1 7 (八) は先端を丸く した第二の鉤針が植毛用毛髪を捕捉してル —プを形成した状態を示し、 図 1 7 (巳) は先端部が尖鋭な第二の鉤針が植 毛用毛髪を捕捉してループを形成した状態を 示す。
[図 18]図 1 8は第三の捕捉機構の動作を示した正面図で る。
[図 19]図 1 9は図 1 8に続く第三の捕捉機構の動作を示した正面 である。 [図 20]図 2 0は図 1 9に続く第三の捕捉機構の動作を示した正面 である。 [図 21]図 2 1は図 2 0に続く第三の捕捉機構の動作を示した正面 である。 [図 22]図 2 2は図 2 1 に続く第三の捕捉機構の動作を示した正面図 である。 [図 23]図 2 3 (八) 及び図 2 3 (巳) はべース素材に対する植毛を実行する 範囲を示した平面図である。
[図 24]図 2 4 (八) 及び図 2 4 (巳) はべース素材に対する植毛を実行する 範囲を示した側面図である。
[図 25]図 2 5は植毛パターンデータが定めるメッシュ穴 標準位置を示す標 準画像の概念図である。
[図 26]図 2 6はメッシュ穴の標準位置をメッシュ穴の標 位置に対応付ける 処理示す説明図である。
[図 27]図 2 7は図 2 6に続くメッシュ穴の標準位置をメッシュ穴 標準位置 に対応付ける処理示す説明図である。
[図 28]図 2 8は図 2 7に続くメッシュ穴の標準位置をメッシュ穴 標準位置 に対応付ける処理示す説明図である。
[図 29]図 2 9は図 2 8に続くメッシュ穴の標準位置をメッシュ穴 標準位置 に対応付ける処理示す説明図である。
[図 30]図 3 0は図 2 9に続くメッシュ穴の標準位置をメッシュ穴 標準位置 に対応付ける処理示す説明図である。 20/175110 6 卩(:171? 2020 /004900
[図 31]図 3 1は植毛位置の入力の手法を示す説明図であ 。
[図 32]図 3 2は植毛位置の入力の手法を示す説明図であ 。
[図 33]図 3 3は植毛動作制御の平面方向の動作説明図で る。
[図 34]図 3 4 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 3 4 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 35]図 3 5 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 3 5 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 36]図 3 6 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 3 6 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 37]図 3 7 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 3 7 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 38]図 3 8 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 3 8 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 39]図 3 9 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 3 9 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 40]図 4 0 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 4 0 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 41]図 4 1 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 4 1 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 42]図 4 2 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 〇 2020/175110 7 卩(:171? 2020 /004900
面図、 図 4 2 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 43]図 4 3 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 4 3 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 44]図 4 4 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 4 4 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 45]図 4 5 (八) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の正 面図、 図 4 5 (巳) は、 植毛動作制御の動作説明図であって、 植毛位置の側 面図である。
[図 46]図 4 6は植毛動作制御のフローチヤートである。
[図 47]図 4 7 (八) は毛髪繊維の左一回転結びを示す説明図、 図 4 7 (巳) は毛髪繊維の右一回転結びを示す説明図であ る。
発明を実施するための形態
[0017] [実施形態の全体構成]
以下、 図面を参照して、 本開示の実施の形態である植毛装置 1 0について 詳細に説明する。
図 1は植毛装置 1 〇の全体構成を示す正面図である。 図 2はその制御系を 示すブロック図である。
植毛装置 1 〇は、 作業負担を軽減し、 円滑に植毛用毛髪 IV!をべース素材」 に植毛するためのものである。
植毛用毛髪 IV!は、 人間の毛髪に限らず、 天然繊維、 人工繊維を含む人間の 毛髪に見立てた他のあらゆる繊維を含む。
ベース素材」は、 繊維状に限らず、 平面状或いは曲面状をなすあらゆるシ —卜状材料を含む。 本実施形態では、 ベース素材」は六角形の格子状のメッ シユ穴を有する、 人間の頭頂部の形状に倣った曲面状のシート を例示する。 メッシュ穴の形状は六角形ではなくとも良い 。 〇 2020/175110 8 卩(:171? 2020 /004900
[0018] 図示のように、 植毛装置 1 0は、 ベース保持機構 2 0と、 移動機構 2 5と 、 第一の捕捉機構 4 0と、 第二の捕捉機構 5 0と、 第三の捕捉機構 6 0と、 ルーパー機構 7 0と、 第一供給部 8 0と、 第二供給部 9 0とを備える。 より 詳細には、 植毛装置 1 0は、 ベース素材」を保持するべース保持機構 2 0と 、 保持されたべース素材」の裏面側から突き通 す第一の鉤針 4 1 を備える。 植毛装置 1 0は更に、 当該第一の鉤針 4 1 により植毛用毛髪 IV!の端部ではな い部分をべース素材」の裏面側に引き込んで 小ループを形成する第一の捕捉 機構 4 0と、 形成された植毛用毛髪 IV!の小ループを開いてより大きなループ を形成するルーパー機構 7 0と、 保持されたべース素材」の表面から突き通 す第二の鉤針 5 1 を備える。 植毛装置 1 0は更に、 当該第二の鉤針 5 1 によ り植毛用毛髪 IV!のループを第一の鉤針 4 1 とは別の穴からベース素材」の表 面側に引き出す第二の捕捉機構 5 0と、 第二の鉤針 5 1 に捕捉された植毛用 毛髪 IV!のループに揷入される第三の鉤針 6 1 を備える。 植毛装置 1 0は更に 、 当該第三の鉤針 6 1 により植毛用毛髪 IV!の一部をループに引き込む第三の 捕捉機構 6 0と、 保持されたべース素材」の表面 (一方の面) 側で植毛用毛 髪 IV!を保持する第一供給部 8 0と、 当該第一供給部 8 0に植毛用毛髪 IV!を受 け渡す第二供給部 9 0と、 保持されたべース素材」を鉤針 4 1 , 5 1 , 6 1 に対して相対的に移動させる移動機構 2 5とを備える。 植毛装置 1 0は更に 、 ベース保持機構 2 0に保持されたべース素材」を撮像する撮像 としての カメラ 1 1 と、 ベース保持機構 2 0によるべース素材」の保持動作を実行さ せるペダル 1 4と、 植毛用毛髪 IV!のべース素材」への植毛の動作制御を行う 制御装置 1 〇〇と、 上記各構成を支持する基台 1 2とを備えている。
上記第一〜第三の捕捉機構 4 0 , 5 0 , 6 0とルーパー機構 7 0とは、 植 毛用毛髪 IV!をべース素材」に対して結びつける結合機 構を構成する。
[0019] 以下の説明において、 図 1 に示すように、 水平であって互いに直交する二 方向を X軸方向及び丫軸方向とする。 X軸方向の一方を 「左」 側、 他方を 「 右」 側、 丫軸方向の一方を 「前」 側 (図 1の紙面垂直方向手前側) 、 他方を 「後」 側 (図 1の紙面垂直方向奥側) とする。 X軸方向及び丫軸方向に直交 〇 2020/175110 9 卩(:171? 2020 /004900
する鉛直上下方向を 軸方向とする。 軸方向の一方を 「上」 側、 他方を 「 下」 側とする。
[0020] [ベース保持機構]
図 3 (八) はべース保持機構 2 0の部分断面図である。
ベース保持機構 2 0は、 図 1及び図 3 (八) に示すように、 ベース素材」 を載置する略半球殻状の下枠 2 1 と、 下枠 2 1 に載置されたべース素材」を 上から保持する保持枠 2 2とを備えている。
下枠 2 1は下枠 2 1の頂部に開口部 2 1 1 を有し、 保持枠 2 2も開口部 2 1 1 に対応して開口部 2 2 1 を有している。 下枠 2 1 と保持枠 2 2とで挟持 したべース素材」に対してこれらの開口部 2 1 1 , 2 2 1の内側で植毛作業 が実施される。
保持枠 2 2は、 ベース素材」を保持するための保持用エアシ リンダー 2 3 により昇降可能に支持されている。 保持枠 2 2が下降されると下枠 2 1 との 協働でベース素材」を保持し、 保持枠 2 2が上昇されるとベース素材」を解 放する。
[0021 ] 保持枠 2 2の下面における開口部 2 2 1の周囲には、 下枠 2 1 に載置され たべース素材」に対する防滑材 2 4が取り付けられている。 防滑材 2 4は、 保持枠 2 2の下面よりも摩擦係数が大きくかつ収縮性 富んだ素材である。 例えば、 防滑材 2 4としては、 面ファスナーのループ材が好適である。 図 3 (巳) に示すような摩擦係数の大きなゴム等の弾性 体のシートを防滑材 2 4八とした場合、 ベース素材」において植毛が行われた部分と 植毛されてい ない部分とで厚さに不均一が生じる。 厚みが不均一であるべース素材」に対 して、 防滑材 2 4八が部分的にしか接することができないと 隙間が発生し 、 保持枠 2 2が十分にベース素材」を保持出来ない可能 がある。
これに対して、 面ファスナーのループ材等の摩擦係数が大き くかつ収縮性 に富んだ素材を防滑材 2 4とした場合には、 厚さに不均一が生じているべ一 ス素材」に対して、 防滑材 2 4が各部で収縮する。 防滑材 2 4の面全体がベ —ス素材」に接し、 保持枠 2 2は効果的にベース素材」を保持することが 〇 2020/175110 10 卩(:171? 2020 /004900
きる。
ループ材は、 既に他の植毛用毛髪 1\/1の植毛が行われているべース素材」に 絡みにくいという利点がある。
[0022] 保持用エアシリンダー 2 3は、 空圧の供給を行う電磁弁 2 3 3 が電磁弁 2
3 3の駆動回路 2 3 13を介して制御装置 1 0 0に接続されている。
制御装置 1 〇〇は、 ペダル 1 4の操作に従って、 電磁弁 2 3 3 を介して保 持用エアシリンダー 2 3の動作制御を行う。
ペダル 1 4は、 中立位置から三段階の踏み込みが可能であり 、 中立位置及 び三段階の踏み込み状態を検知するセンサー が内蔵され、 センサーの検出信 号が制御装置 1 〇〇に入力される。
制御装置 1 〇〇は、 ペダル 1 4の踏み込み状態を識別する。 一〜三段目の それぞれの踏み込みに応じて制御装置 1 0 0は、 段階的に加圧力が大きくな る様に保持枠 2 2を下枠 2 1 に向かって下降させる。 ペダル 1 4を中立位置 に戻すと、 制御装置 1 〇〇は保持枠 2 2を上昇させて、 ベース素材」の解放 状態とする。
このように、 足でペダル 1 4を操作することで、 下枠 2 1上のベース素材 」に対する保持枠 2 2の保持圧を調節することができる。 作業者は、 両手の 使用が可能となり、 保持圧を変更しながらベース素材」の位置や 取り付け状 態を細かく調節することができ、 高い作業性を得ることが可能である。
[0023] [移動機構]
移動機構 2 5は、 下枠 2 1及び保持枠 2 2を X軸方向と丫軸方向に沿って 個別に移動可能とする X軸ステージ 2 6及び丫軸ステージ 2 7と、 下枠 2 1 及び保持枠 2 2を X軸方向と丫軸方向のそれぞれについて移動 せる駆動源 となるベース用 X軸モーター 2 8及びべース用丫軸モーター 2 9とを備えて いる。
これにより移動機構 2 5は、 下枠 2 1及び保持枠 2 2に保持されているベ —ス素材」を乂_丫平面上の任意の位置に移 位置決めすることができる。 なお本実施形態において移動機構 2 5は、 ベース素材」を鈎針 4 1、 5 1、 〇 2020/175110 1 1 卩(:171? 2020 /004900
6 1 に対して相対的に移動させるが、 鉤針 4 1、 5 1 , 6 1 をべース素材」 に対して相対的に移動させてもよい。
[0024] [第一供給部]
第二供給部 9 0は、 所定の初期位置において、 ベース素材」に対して植毛 を行う植毛用毛髪 IV!が外部 (例えば、 作業者の手作業又は図示しない供給装 置等) からセッ トされると、 当該植毛用毛髪 !\/!を受け渡し位置に搬送する。 第一供給部 8 0は、 上記受け渡し位置で第二供給部 9 0から植毛用毛髪 IV! を受け取り、 当該植毛用毛髪 IV!をべース保持機構 2 0の下枠 2 1及び保持枠 2 2の上側となる植毛作業位置に搬送する。
[0025] 図 4及び図 5は第一供給部 8 0の正面図である。
第一供給部 8 0は、 植毛用毛髪 IV!の両端部をそれぞれ把持する第一把持機 構 8 1及び第二把持機構 8 2と、 第一把持機構 8 1及び第二把持機構 8 2を 支持し、 初期位置から受け渡し位置へ移動する支持板 8 3と、 第一把持機構 8 1及び第二把持機構 8 2を丫軸方向に沿って搬送する可動部 8 4 (図 4及 び図 5では図示略) と、 第一把持機構 8 1 と第二把持機構 8 2の間隔を変更 する可変用アクチユエーターとしての間隔調 整用エアシリンダー 8 5を備え ている。
[0026] 上記第一把持機構 8 1は、 ミシンに搭載されるいわゆる糸調子装置と同 じ 構造を備えている。 即ち第一把持機構 8 1は、 支持板 8 3に支持されたブラ ケッ ト 8 1 1 と、 植毛用毛髪 IV!を摺動可能に把持する二つの円板状の摺動 板 8 1 2 , 8 1 3と、 当該二つの摺動板 8 1 2 , 8 1 3に把持圧を付与する弾 性体としてコイルバネ 8 1 4と、 摺動板 8 1 2 , 8 1 3及びコイルバネ 8 1 4を支持する支軸 8 1 5と、 把持圧を調節する調節体 8 1 6とを備えている
[0027] ブラケッ ト 8 1 1は、 支軸 8 1 5を 軸方向に沿って立設させた状態で支 軸 8 1 5の下端部を支持している。 ブラケッ ト 8 1 1は、 支持板 8 3の左端 部に X軸方向に沿って滑動可能に支持されている
[0028] 二つの摺動板 8 1 2 , 8 1 3は、 摺動板 8 1 2 , 8 1 3の中心に貫通孔が \¥02020/175110 12 卩(:17 2020/004900
それぞれ形成されており、 当該貫通孔には支軸 81 5が揷入されている。 二 つの摺動板 81 2, 81 3は、 支軸 81 5に沿って移動可能に支持されてい る。
上記摺動板 81 2, 81 3は、 いずれも、 摺動板 81 2, 81 3の外周が 全周に渡って反り返っている。
[0029] 支軸 81 5は 軸方向に沿って立設されており、 上から順番にコイルバネ
81 4、 摺動板 81 2、 摺動板 81 3を並べて支持している。
二つの摺動板 81 2, 81 3は、 互いの外周部の反り返り方向を逆向きと した状態でコイルバネ 81 4のバネ圧により、 摺動板 81 2, 81 3の互い の中心部の周囲が圧接した状態で保持されて いる。
[0030] 支軸 81 5の上端部の外周には雄ネジが形成されてい 。 調節体 81 6は
、 ナツ ト状であり、 支軸 81 5の上端部の雄ネジに螺合する。
調節体 81 6は、 支軸 81 5に螺合させて回転することにより、 コイルバ ネ 81 4の伸縮量が変化し、 二つの摺動板 81 2, 81 3の把持圧を調節す ることができる。
[0031] 二つの摺動板 81 2, 81 3は、 摺動板 81 2, 81 3の間に植毛用毛髪 IV!を挟んで保持する。 二つの摺動板 81 2, 81 3の把持圧は、 植毛用毛髪 IV!が伸びたり、 千切れたりしない範囲の張力で引っ張られる と植毛用毛髪 IV! が摺動して引き抜かれることが出来る程度に 調節することが望ましい。
二つの摺動板 81 2, 81 3は、 植毛用毛髪 IV!に対して摺動を生じる様に 、 摺動性を有する金属板や樹脂板を使用するこ とが望ましい。
二つの摺動板 81 2, 81 3は、 いずれも外周が反り返っているので、 摺 動板 81 2, 81 3の外周側から相互の間に植毛用毛髪 1\/1を容易に押し込む ことが出来る。
[0032] 支持板 83は、 長尺の平板であり、 支持板 83の平板面が水平に向けられ 、 支持板 83の長手方向が X軸方向に沿った状態で、 可動部 84に支持され ている。
支持板 83は、 支持板 83の左端部近傍において間隔調整用エアシリ ダ 〇 2020/175110 13 卩(:171? 2020 /004900
— 8 5を保持している。 間隔調整用エアシリンダー8 5は、 プランジャーの 進退方向が X軸方向に向けられており、 プランジャーの先端部は第一把持機 構 8 1 に連結されている。 これにより、 間隔調整用エアシリンダー 8 5は、 第一把持機構 8 1 に対して X軸方向における移動動作を行うことができ 。 間隔調整用エアシリンダー 8 5に替えて、 モーターによって第一把持機構 8 1 を移動させてもよい。
第一把持機構 8 1の位置切り替えにより、 第一把持機構 8 1 と第二把持機 構 8 2との間隔を縮めることで、 第一把持機構 8 1 と第二把持機構 8 2に保 持された植毛用毛髪 IV!を、 図 4に示す弛みのない状態から図 5に示す弛んだ 状態に変えることが可能となる。
[0033] 図 6 (八) 〜図 6 (0) は第二把持機構 8 2の側面図である。
第二把持機構 8 2は、 図 4〜図 6 (0) に示すように、 支持板 8 3に支持 されたブラケッ ト 8 2 1 と、 植毛用毛髪 IV!を把持する二つの把持部材 8 2 2 , 8 2 3と、 各把持部材 8 2 2 , 8 2 3を個別に昇降させる昇降用アクチユ エーターとしての第一把持用エアシリンダー 8 2 4及び第二把持用エアシリ ンダー 8 2 5 (図 4及び図 5では図示略) とを備えている。
[0034] ブラケッ ト 8 2 1は、 支持板 8 3の右端部に固定支持されている。
二つの把持部材 8 2 2 , 8 2 3は、 いずれも丫軸方向に長尺な平板状であ り、 上下に並んで配置され、 把持部材 8 2 2の下面と把持部材 8 2 3の上面 とを互いに対向させた状態で支持されている 。
[0035] 上側の把持部材 8 2 2は、 第一把持用エアシリンダー 8 2 4によって上位 置 (図 6 (巳) 及び図 6 (〇 参照) と下位置 (図 6 ( ) 及び図 6 (0) 参照) とに位置切り替えが可能に支持されている。
同様に、 下側の把持部材 8 2 3は、 第二把持用エアシリンダー 8 2 5によ って上位置 (図 6 (八) 及び図 6 (〇) 参照) と下位置 (図 6 (巳) 及び図 6 (0) 参照) とに位置切り替えが可能に支持されている。
図 6 (八) に示すように、 上側の把持部材 8 2 2が下位置、 下側の把持部 材 8 2 3が上位置にある場合に、 上側の把持部材 8 2 2の下面と下側の把持 \¥02020/175110 14 卩(:17 2020/004900
部材 8 2 3の上面とが密接し、 相互間で植毛用毛髪 IV!を把持することが出来 る。
上側の把持部材 8 2 2の下面の前端部と下側の把持部材 8 2 3の上面の前 端部には、 いずれも防滑処理が行われており、 第一把持機構 8 1の場合と異 なり、 第二把持機構 8 2で把持されている植毛用毛髪 1\/1は抜けにくくなって いる。
[0036] 図 7 (八) 〜図 7 (0) は第二把持機構 8 2の植毛用毛髪 IV!の供給動作示 す動作説明図である。
第二把持機構 8 2は、 第二供給部 9 0により張設状態で支持された植毛用 毛髪 1\/1を把持して受け取る構造であることから 植毛用毛髪 1\/1に対して上側 の把持部材 8 2 2と下側の把持部材 8 2 3とがいずれも昇降動作を行って上 下から植毛用毛髪 IV!を挟持することが望ましい。
第二把持機構 8 2は、 可動部 8 4によって前進移動して、 下枠 2 1及び保 持枠 2 2の上方に植毛用毛髪 !\/!を供給するので、 前進移動の際には、 下枠 2 1や保持枠 2 2、 さらにはその周辺の構成との干渉を回避する 必要がある。
[0037] したがって、 図 7 (八) 及び図 7 (巳) に示すように、 第二把持機構 8 2 は、 上側の把持部材 8 2 2を上位置、 下側の把持部材 8 2 3を下位置とした 状態から上側の把持部材 8 2 2を下位置、 下側の把持部材 8 2 3を上位置と して植毛用毛髪 IV!を上下から把持する。
図 7 (〇 に示すように、 可動部 8 4により前進移動の際には、 下側の把 持部材 8 2 3が上位置に位置するので下側に位置する下 2 1や保持枠 2 2 等の障害物◦との干渉を回避することが出来 る。
植毛用毛髪 IV!を解放する際には、 把持の場合と異なり、 上側の把持部材 8 2 2と下側の把持部材 8 2 3の両方が移動する必要はないので、 例えば、 図 7 (0) に示すように周囲に干渉しない上側の把持部 材 8 2 2のみを上位置 に移動して、 植毛用毛髪 IV!を解放することができる。
[0038] 可動部 8 4は、 基台 1 2に対して固定支持されると共に、 支持板 8 3をス ライ ドガイ ドによって丫軸方向に沿って滑動可能に支持 している。 〇 2020/175110 15 卩(:171? 2020 /004900
可動部 8 4は、 可動用モーター 8 4 1 を駆動源として、 周知の直動機構で あるボールネジ機構、 ベルト機構等を介して、 支持板 8 3を丫軸方向につい て任意に移動させることができる。
[0039] [第二供給部]
図 8 (八) , 図 9 (八) , 図 1 0 (八) は第二供給部 9 0の平面図、 図 8 (巳) , 図 9 (巳) , 図 1 0 (巳) は第二供給部 9 0の正面図である。 図示のように、 第二供給部 9 0は、 植毛用毛髪 IV!の両端部をそれぞれ把持 する第三把持機構 9 1及び第四把持機構 9 2と、 これらを支持する支持板 9 3と、 第三把持機構 9 1及び第四把持機構 9 2を X軸方向に沿って搬送する 可動部 9 4と、 前述した受け渡し位置において、 第三把持機構 9 1 と第四把 持機構 9 2の間隔を広げて植毛用毛髪 !\/!に張力を付与する張力付与機構 9 5 を備えている。
[0040] 支持板 9 3は、 長尺の平板であり、 その平板面が水平に向けられ、 その長 手方向が X軸方向に沿った状態で、 可動部 9 4に支持されている。
支持板 9 3は、 その上面の左端部近傍において第三把持機構 9 1 を X軸方 向に沿って滑動可能に支持し、 その上面の右端部において第四把持機構 9 2 を固定支持している。
[0041 ] 第三把持機構 9 1は、 支持板 9 3に支持された土台 9 1 1 と、 植毛用毛髪 IV!を把持する上側の把持部材 9 1 2及び下側の把持部材 9 1 3と、 把持部材 9 1 2を昇降させる第三把持用エアシリンダー 9 1 4 (図 2参照、 図 8 (八 ) 〜図 1 0 (巳) では図示略) とを備えている。
土台 9 1 1は、 ブロック状であり、 その上面で下側の把持部材 9 1 3を固 定支持し、 さらに、 その上に重ねて設けられた上側の把持部材 9 1 2を昇降 可能に支持している。
二つの把持部材 9 1 2 , 9 1 3は、 いずれも丫軸方向に長尺な平板状であ り、 把持部材 9 1 2の下面と把持部材 9 1 3の上面とを互いに対向させた状 態で上下に並んで配置されている。
上側の把持部材 9 1 2は、 第三把持用エアシリンダー 9 1 4によって上位 〇 2020/175110 16 卩(:171? 2020 /004900
置と下位置とに位置切り替えが行われる。
[0042] 第四把持機構 9 2は、 支持板 9 3に支持された土台 9 2 1 と、 植毛用毛髪 IV!を把持する上側の把持部材 9 2 2及び下側の把持部材 9 2 3と、 把持部材 9 2 2を昇降させる第四把持用エアシリンダー9 2 4 (図 2参照、 図 8 (八 ) 〜図 1 0 (巳) では図示略) とを備えている。
土台 9 2 1は、 ブロック状であり、 その上面で下側の把持部材 9 2 3を固 定支持し、 さらに、 その上に重ねて設けられた上側の把持部材 9 2 2を昇降 可能に支持している。
二つの把持部材 9 2 2 , 9 2 3は、 いずれも丫軸方向に長尺な平板状であ り、 把持部材 9 2 2の下面と把持部材 9 2 3の上面とを互いに対向させた状 態で上下に並んで配置されている。
上側の把持部材 9 2 2は、 第四把持用エアシリンダー 9 2 4によって上位 置と下位置とに位置切り替えが行われる。
[0043] 可動部 9 4は、 基台 1 2に固定支持された支持板 9 4 1 と、 支持板 9 4 1 上で土台 9 1 1 を X軸方向に沿って滑動可能に支持するスライ ドレール 9 4 2と、 土台 9 1 1 を X軸方向に沿って滑動させる可動用モーター 9 4 3 (図 2参照、 図 8 (八) 〜図 1 0 (巳) では図示略) とを備えている。
[0044] 支持板 9 4 1は、 X軸方向に長尺な平板状であり、 その上面にスライ ドレ —ル 9 4 2が設けられている。
スライ ドレール 9 4 2は、 X軸方向に平行に設けられており、 土台 9 1 1 側に設けられた図示しないスライ ドブロックにより土台 9 1 1 を滑動可能と する。
可動用モーター 9 4 3は、 例えば、 動作量が制御装置 1 0 0によって制御 可能なステッピングモーター等が使用される 。 可動用モーター9 4 3は、 回 転動作を直動動作に変換するボールネジ機構 やべルト機構等の伝達機構を介 して土台 9 1 1 に移動動作を付与する。 直動式のモーターを可動用モーター 9 4 3としても良い。
[0045] 可動部 9 4は、 第三把持機構 9 1及び第四把持機構 9 2の可動範囲におけ 〇 2020/175110 17 卩(:171? 2020 /004900
る一端部 (左端部) が前述した初期位置、 他端部 (右端部) が前述した受け 渡し位置に設定されている。
受け渡し位置では、 第三把持機構 9 1 と第四把持機構 9 2に対して、 後方 に待機していた第一供給部 8 0の第一把持機構 8 1 と第二把持機構 8 2が第 三把持機構 9 1 と第四把持機構 9 2の間に移動する。 第三把持機構 9 1 と第 四把持機構 9 2によって張設支持されていた植毛用毛髪 IV!を第一把持機構 8 1 と第二把持機構 8 2が把持することで受け渡しが行われる。
このため、 第一把持機構 8 1 と第二把持機構 8 2が植毛用毛髪 1\/1を把持す る高さと第三把持機構 9 1 と第四把持機構 9 2が植毛用毛髪 IV!を把持する高 さとは一致するように設定されている。
[0046] 張力付与機構 9 5は、 支持板 9 3上において X軸方向に沿って第三把持機 構 9 1 を移動可能に支持する支柱 9 5 1 と、 第三把持機構 9 1 を第四把持機 構 9 2側に加圧する弾性体としての加圧パネ 9 5 2と、 第三把持機構 9 1の 土台 9 1 1 に設けられた当接部材 9 5 3と、 支持板 9 3を初期位置から受け 渡し位置に移動する場合に、 受け渡し位置の手前で当接部材 9 5 3に当接す るストッパ _ 9 5 4とを備えている。
[0047] 支柱 9 5 1は、 第三把持機構 9 1の土台 9 1 1 を X軸方向に沿って移動可 能に支持しており、 加圧パネ 9 5 2は一端部 (左端部) が支持板 9 3に連結 され、 他端部 (右端部) が土台 9 1 1 に連結されている。
支持板 9 3が初期位置に位置する状態 (図 8 ( ) 及び図 8 (巳) の位置 ) において、 加圧パネ 9 5 2は自然長まで延びて、 土台 9 1 1 を土台 9 1 1 の可動範囲の右端部 (最も第四把持機構 9 2側となる位置) に滞留するよう に位置保持を行う。
[0048] 当接部材 9 5 3は、 土台 9 1 1の進路から外れる方向 (例えば、 前方) に 張り出されており、 ストッパー 9 5 4は、 支持板 9 4 1上において土台 9 1 1の進路から外れた位置 (例えば、 前側) に設けられている。
したがって、 支持板 9 3が、 初期位置から受け渡し位置に向かって移動す ると、 当該受け渡し位置に到達する直前に当接部材 9 5 3はストッパ _ 9 5 〇 2020/175110 18 卩(:171? 2020 /004900
4に当接する (図 9 (八) 及び図 9 (巳) の状態) 。
さらに、 支持板 9 3が受け渡し位置まで移動すると、 当接部材 9 5 3は加 圧パネ 9 5 2に抗して、 第三把持機構 9 1の土台 9 1 1 を第四把持機構 9 2 から離隔する方向に押し戻し、 第三把持機構 9 1 と第四把持機構 9 2の間隔 が広げられる (図 1 0 (八) 及び図 1 0 (巳) の状態) 。
これにより、 第三把持機構 9 1 と第四把持機構 9 2の間で保持されていた 植毛用毛髪 IV!に弛みが生じていた場合でも、 植毛用毛髪 IV!が弛みのない状態 に張設することができる。
[0049] 第三把持機構 9 1 と第四把持機構 9 2の間隔が広げられる際に、 植毛用毛 髪1\/1が千切れないように、 第三把持機構 9 1又は第四把持機構 9 2のいずれ か一方又は双方の把持部材 9 1 2 , 9 1 3 , 9 2 2 , 9 2 3が植毛用毛髪 |\/| に対して摺動可能な程度の把持圧で把持する 構成とするか、 把持部材 9 1 2 , 9 1 3 , 9 2 2 , 9 2 3の把持する面が摺動性を有する素材とする とが 望ましい。
[0050] [ル _パ _機構]
図 1 1はルーパー機構 7 0の斜視図、 図 1 2はルーパー機構 7 0の主要部 の平面図である。 図示のように、 ルーパー機構 7 0は、 下枠 2 1の下側にお いて基台 1 2により固定支持された支持ブラケッ ト 7 1 と、 支持ブラケッ ト 7 1の上面において移動機構 7 2により丫軸方向に沿って移動可能であるへ ッ ド 7 3と、 ヘッ ド 7 3に設けられた左右一対のルーパー 7 4 , 7 5とを備 えている。
[0051 ] 支持ブラケッ ト 7 1は、 上面が水平であって、 移動機構 7 2及びヘッ ド 7
3を載置支持している。
移動機構 7 2は、 スライ ド機構と直動系のアクチユエーターである進 退用 モーター7 2 1 を備えている。 スライ ド機構は、 スライ ドガイ ドとスライ ド レールからなり、 へッ ド 7 3を丫軸方向に沿って滑動可能とする。
進退用モーター 7 2 1は、 例えば、 周知の直動機構であるべルト機構によ りへッ ド 7 3に対して丫軸方向に沿った推力を付与する 進退用モーター 7 〇 2020/175110 19 卩(:171? 2020 /004900
2 1は、 直動式のモーターを使用しても良い。
[0052] 一対のルーパー 7 4 , 7 5は、 先が尖ったくちばし状で上方から見て左右 対称形状となっている。
これらのルーパー 7 4 , 7 5は、 ヘッ ド 7 3から前方に延出され、 それぞ れの後端部がヘッ ド 7 3により 軸回りに回動可能に支持されている。 互い のその先端部が離れた開状態 (図 1 2 ( ) の状態) と互いにその先端部が 接近した閉状態 (図 1 2 (巳) の状態) とに切り替えることができ、 これら 開閉の切り替えを行うルーパー開閉用アクチ ユエーター7 7がへッ ド 7 3の 内部に格納装備されている。
植毛動作において、 ルーパー 7 4 , 7 5は、 それぞれ個別に植毛用毛髪 IV! のループを係止した状態となり、 その後、 それぞれのループから各ルーパー 7 4 , 7 5を引き抜く必要があるが、 各ルーパー 7 4 , 7 5が閉状態の場合 も、 互いの先端部は植毛用毛髪 IV!が通過できる程の隙間が形成されているの で、 ループの引き抜きを円滑に行うことが可能で ある。
[0053] 各ルーパー 7 4 , 7 5は、 いずれも先端部近傍において、 内側に凹んだ凹 部 7 4 1 , 7 5 1が形成されている。 左右のルーパー 7 4 , 7 5は、 閉状態 で前進移動して植毛用毛髪 IV!の小ループに突入し、 開状態となることで凹部 7 4 1 , 7 5 1 に植毛用毛髪 1\/1を保持しつつ小ループを拡開させてより き なループの状態にすることができる。
[0054] [第二の捕捉機構]
図 1 3及び図 1 4は第二の捕捉機構 5 0の正面図、 図 1 5 (八) は後述す る第二の鉤針 5 1の正面図、 図 1 5 (巳) は第二の鉤針 5 1の側面図である 第二の捕捉機構 5 0は、 図 1 , 図 1 3及び図 1 4に示すように、 下枠 2 1 及び保持枠 2 2の開口部 2 1 1 , 2 2 1の上方に配置されており、 先端部を 下方に向けて配置された第二の鉤針 5 1 と、 第二の鉤針 5 1 を進退移動させ る第二の捕捉用モーター 5 2と、 第二の鉤針 5 1 を支持する支持ブロック 5 3と、 支持ブロック 5 3を 軸方向に沿って昇降可能に支持する支持ブラ ケ 〇 2020/175110 20 卩(:171? 2020 /004900
ッ ト 5 4と、 第二の鉤針 5 1 を 軸回りに回動させる回動モーター 5 5 (図 2参照) とを備えている。
[0055] 第二の鉤針 5 1は、 図 1 5に示すように、 軸方向に沿った状態で先端部 が下方に向けられて配設されている。 さらに、 第二の鉤針 5 1は、 先端部が 尖鋭な針状であって、 先端部近傍の外周における前側部分が切り欠 かれ、 当 該切り欠きの内側には上方に向いたかえし状 の鉤部 5 1 1が形成されている 。 この鉤部 5 1 1は鉤の先端部が上方を向いているので、 ベース素材」の上 方から第二の鉤針 5 1 を下降させて鉤部 5 1 1 まで突き通した後に上昇させ ると、 ベース素材」の下側でルーパー機構 7 0に保持されている植毛用毛髪 IV!のループを鉤部 5 1 1 に引っ掛けてベース素材」の表側に引き上げ 、 表面 側に植毛用毛髪 IV!のループを形成することができる。
[0056] 第二の鉤針 5 1は、 切り欠きの内側であって鉤部 5 1 1の両側を深くえぐ る逃げ用の溝 5 1 2が形成されている。 溝 5 1 2は、 植毛用毛髪 IV!を鉤部 5 1 1 により捕捉して引き上げた際に、 当該溝 5 1 2の内側に植毛用毛髪 1\/1を 逃がすことで、 植毛用毛髪 1\/1の第二の鉤針 5 1の両側 ( 軸に直交する方向 ) への広がりを抑制することが可能となる。 この溝 5 1 2により、 ベース素 材」から第二の鉤針 5 1 を容易に引き抜くことが可能となるが、 ベース素材 」がメッシュのような無数の穴を有する素材 の場合には、 溝 5 1 2は必須で はない。
[0057] 第二の鉤針 5 1は、 先端部を尖鋭としないでも良い。 図 1 6 (八) は第二 の鉤針 5 1の他の先端形状の例を示す正面図、 図 1 6 (巳) は第二の鉤針 5 1の他の先端形状の例を示す側面図である。
このように、 第二の鉤針 5 1の先端部を丸く してもよい。
図 1 7 (八) は先端を丸く した第二の鉤針 5 1が植毛用毛髪 1\/1を捕捉して ループを形成した状態を示し、 図 1 7 (巳) は先端部が尖鋭な第二の鉤針 5 1が植毛用毛髪 !\/!を捕捉してループを形成した状態を示す
[0058] 植毛の際には、 第二の鉤針 5 1が植毛用毛髪 1\/1を捕捉して形成したループ に後述する第三の鉤針 6 1 を揷入する作業が行われる。 〇 2020/175110 21 卩(:171? 2020 /004900
図 1 7 ( ) に示すように、 先端を丸く した第二の鉤針 5 1の場合は、 植 毛用毛髪 IV!のループの内側に広い領域 を確保することができ、 第三の鉤針 6 1 を容易に揷入することができるので、 植毛作業をより安定的に行うこと が可能である。 尖鋭な先端部がベース素材」を傷つけること を低減し抑制す ることができる。
先端を丸く した第二の鉤針 5 1の場合も、 ベース素材」がメッシュのよう な無数の穴を有する素材の場合には、 溝 5 1 2は設けなくともよい。
第二の鉤針 5 1は、 先端が丸い場合に限らず、 第二の鉤針 5 1の長手方向 に対して垂直な平滑面を有する平らな形状と しても、 植毛用毛髪 IV!のループ の内側に広い領域 を確保することが可能である。
[0059] 第二の鉤針 5 1は、 上方から見て下枠 2 1の開口部 2 1 1の中心近傍であ つて、 後述する第一の鉤針 4 1 より幾分後方に配置されている。
これに対して、 ルーパー機構 7 0に保持された植毛用毛髪 IV!は、 第一の鉤 針 4 1 と第二の鉤針 5 1のとの間、 即ち、 第二の鉤針 5 1 よりも僅かに前方 に位置しており、 第二の鉤針 5 1が下降したときには、 ルーパー機構 7 0が 植毛用毛髪 1\/1を第二の鉤針 5 1側、 即ち、 後方に移動させて、 第二の鉤針 5 1の外周における前側に当接させる。 これにより、 鉤部 5 1 1が植毛用毛髪 IV!をより確実に捕捉することができる。
[0060] 支持ブロック 5 3は、 第二の鉤針 5 1 を 軸回りに回転可能に支持すると 共に、 軸方向について第二の鉤針 5 1 と一体的に昇降動作を行うように連 結されている。
支持ブロック 5 3は、 図示しないスライ ドガイ ドを介して支持ブラケッ ト 5 4により昇降可能に支持されている。
[0061 ] 支持ブラケッ ト 5 4は、 基台 1 2に固定支持されている。
前述した第二の鉤針 5 1は、 非使用時には図 1 3に示す最も後退した退避 位置にあり、 使用時には図 1 4に示す位置まで突出する。
支持ブラケッ ト 5 4の下端部には、 退避位置にある第二の鉤針 5 1の先端 部より進出方向前方 (下方) において、 当該第二の鉤針 5 1の先端部に近接 〇 2020/175110 22 卩(:171? 2020 /004900
対向する位置に保護カバー 5 7が設けられている。
保護カバー 5 7は、 第二の鉤針 5 1の長手方向に対して垂直な平板状であ り、 保護カバー 5 7の中央部には第二の鉤針 5 1 を遊揷可能な貫通孔 5 7 1 が設けられている。 貫通孔 5 7 1は、 第二の鉤針 5 1の使用時には、 第二の 鉤針 5 1の進出動作を妨げない構造となっている。
[0062] 保護カバー 5 7を設けることで、 第二の鉤針 5 1の退避時において、 第二 の鉤針 5 1の先端部に作業者の手やべース素材」、 植毛用毛髪 IV!を誤って引 っ掛ける等の不慮の事故を低減抑制すること が可能となる。
保護カバー 5 7は、 平板状であることは必須ではなく、 第二の鉤針 5 1の 通過を可能としつつ、 退避位置にある第二の鉤針 5 1の先端部より進出方向 前方において人や物の接触を妨げる構造であ れば良い。 例えば、 棒状又はパ イプ状のフレームで第二の鉤針 5 1の通過領域の周囲を囲む構造等でも良い し、 円筒状のフレームでも良い。
[0063] 第二の捕捉用モーター5 2は、 基台 1 2に支持され、 図示しない直動式の 動作伝達機構、 例えば、 ボールネジ機構やべルト機構等を介して、 支持ブロ ック 5 3に対して昇降動作を付与する。 第二の捕捉用モーター 5 2は、 直動 式のモーターを使用しても良い。
[0064] 第二の鉤針 5 1は、 第二の鉤針 5 1の上部に図示しないスプライン溝が形 成されており、 上端部近傍にはスプラインナッ ト 5 6が装備されている。 ス プラインナッ ト 5 6に図示しないべルト機構を介して回動モー ー5 5から 回転力が入力される。 これにより第二の鉤針 5 1は、 昇降動作を行いつつ回 転することができ、 第二の鉤針 5 1が捕捉した植毛用毛髪 IV!のループに捻り 部分を形成することができる。
[0065] [第一の捕捉機構]
第一の捕捉機構 4 0は、 第一の捕捉機構 4 0の配置及び向きを除いて、 第 二の捕捉機構 5 0と多くの構成が共通している。 したがって、 共通する構成 については詳細な説明は省略する。
第一の捕捉機構 4 0は、 図 1 に示すように、 下枠 2 1及び保持枠 2 2の開 〇 2020/175110 23 卩(:171? 2020 /004900
口部 2 1 1 , 2 2 1の下方に配置されており、 先端部を上方に向けて配置さ れた第一の鉤針 4 1 と、 第一の鉤針 4 1 を上下動させる駆動源である第一の 捕捉用モーター 4 2 (図 2参照) と、 第一の鉤針 4 1 を支持する支持ブロッ ク 4 3と、 支持ブロック 4 3を 軸方向に沿って昇降可能に支持する支持ブ ラケッ ト 4 4とを備えている。
[0066] 第一の鉤針 4 1は、 軸方向に沿った状態で先端部が上方に向けら れて配 設されている。 さらに、 第一の鉤針 4 1は、 当該先端部が尖鋭な針状であっ て、 先端部近傍の外周における後側には下方に向 いたかえし状の鉤部が形成 されている (図示略) 。 この鉤部は鈎の先端部が下方を向いているの で、 ベ —ス素材」の下方から第一の鉤針 4 1 を上昇させて鉤部まで突き通した後に 下降させると、 ベース素材」の上側で第一供給部 8 0に保持された植毛用毛 髪 IV!の途中部分を鉤部 4 1 1 に引っ掛けてベース素材」の裏側に引き込み 、 小ループを形成することができる。
第一の鉤針 4 1は、 前述した第二の鉤針 5 1 と同一構造である。 第一の鉤 針 4 1 も、 先端部を丸く又は平坦に形成しても良い。
[0067] 支持ブロック 4 3及び支持ブラケッ ト 4 4は、 前述した第二の捕捉機構 5
0の支持ブロック 5 3及び支持ブラケッ ト 5 4と同一構造だが、 その向きは 上下逆さまで配置されている。
第一の捕捉用モーター 4 2は、 基台 1 2に支持され、 図示しない直動式の 動作伝達機構、 例えば、 ボールネジ機構やべルト機構等を介して、 第一の鉤 針 4 1 に対して昇降動作を付与する。 第一の捕捉用モーター 4 2も、 直動式 のモーターを使用しても良い。
支持ブラケッ ト 4 4は、 支持ブラケッ ト 5 4と同様に、 保護カバーが設け られており、 退避位置にある第一の鉤針 4 1 に周囲の物や作業者との接触を 低減し抑制することができる。
[0068] 第一の鉤針 4 1は、 鉤部が後側を向いた状態で、 上方から見て下枠 2 1の 開口部 2 1 1の中心に配置されている。 第一の鉤針 4 1が上昇したときには 、 第一供給部 8 0が植毛用毛髪 IV!を第一の鉤針 4 1の後方から第一の鉤針 4 〇 2020/175110 24 卩(:171? 2020 /004900
1の外周における後側に当接させる。 これにより、 鉤部 4 1 1が植毛用毛髪 IV!をより確実に捕捉することができる。
[0069] [第三の捕捉機構]
図 1 8〜図 2 2は第三の捕捉機構 6 0の動作を順番に示した正面図である 第三の捕捉機構 6 0は、 図示のように、 下枠 2 1及び保持枠 2 2の開口部 2 1 1 , 2 2 1の右斜め上方に配置されており、 先端部を左斜め下側に向け て配置された第三の鉤針 6 1 と、 第三の鉤針 6 1が捕捉した植毛用毛髪 1\/1の —部を第三の鉤針 6 1 と共に挟持する毛髪挟持部 6 2と、 第三の鉤針 6 1及 び毛髪挟持部 6 2をべース保持機構 2 0によって保持されたべース素材」に 対して進退移動させる第一進退機構 6 3と、 第三の鉤針 6 1 に対して毛髪挟 持部 6 2を進退移動させて、 植毛用毛髪 IV!の一部を第三の鉤針 6 1 と共に挟 持する挟持位置と毛髪挟持部 6 2を第三の鉤針 6 1 よりも退避した退避位置 とに切り替える第二進退機構 6 4と、 これら全体を支持する支持板 6 5とを 備えている。
[0070] 第三の鉤針 6 1は、 左斜め下に位置する下枠 2 1及び保持枠 2 2の開口部
2 1 1 , 2 2 1 に向けられて配設されている。 さらに、 第三の鉤針 6 1は、 先端部が尖鋭な針状であって、 先端部近傍の外周における前側には先端部と は逆側に向いたかえし状の鉤部 6 1 1が形成されている。 鉤部 6 1 1は鉤の 先端部が右斜め上を向いているので、 ベース素材」の上方で第二の鉤針 5 1 が形成している植毛用毛髪 IV!のループ内に第三の鉤針 6 1 を鉤部 6 1 1 まで 突き通し、 さらに鉤部 6 1 1 をべース素材」の上面近くの植毛用毛髪 IV!まで 下降させた後に後退させると、 植毛用毛髪 IV!の一部を捕捉して、 そのループ に揷通させることができる。
第三の鉤針 6 1の中心線の延長線が、 ベース素材」の上方で第二の鉤針 5 1の中心線の延長線と交差するか僅かに後方 ずれるように第三の捕捉機構 6 0が配置されている。
[0071 ] 毛髪挟持部 6 2は、 第三の鉤針 6 1の鉤部 6 1 1 に捕捉された植毛用毛髪 〇 2020/175110 25 卩(:171? 2020 /004900
IV!を第三の鉤針 6 1 と共に挟持するチャック部材 6 2 1 と、 当該チャック部 材 6 2 1の挟持と解放とを切り替えるチャック挟持 エアシリンダー 6 2 2 (図 2参照) と、 チャック挟持用エアシリンダー 6 2 2に供給される空気圧 の圧力を調節するレギユレーター 6 2 3とを備えている。
[0072] チャック部材 6 2 1は、 対をなす挟持部が接離移動可能であり、 接近動作 によって第三の鉤針 6 1 を挟持し、 離隔動作によって第三の鉤針 6 1 を解放 する。
チャック部材 6 2 1は、 第二進退機構 6 4に支持されており、 前述した挟 持位置において、 第三の鉤針 6 1の鉤部 6 1 1 を挟持することが可能な位置 に位置決めされ、 退避位置において、 第三の鉤針 6 1の根元側に位置決めさ れる。
[0073] チャック挟持用エアシリンダー 6 2 2は、 チャック部材 6 2 1の挟持部に 接近動作と離隔動作とを付勢する。
レギユレーター 6 2 3は、 チャック挟持用エアシリンダー6 2 2に供給さ れる空気圧を調節ネジにて手動調節可能であ り、 これによって、 チャック部 材 6 2 1 による第三の鉤針 6 1及び植毛用毛髪 IV!の挟持圧を任意に調節する 調整部として機能する。
[0074] 第一進退機構 6 3は、 第三の鉤針 6 1及び毛髪挟持部 6 2の進退移動の駆 動源となる第三の捕捉用モーター 6 3 1 (図 2参照) と、 第三の鉤針 6 1、 毛髪挟持部 6 2及び第二進退機構 6 4を支持する可動ブロック 6 3 2と、 支 持板 6 5上で可動ブロック 6 3 2を滑動可能に支持するスライ ドガイ ド 6 3 3とを備えている。
[0075] 可動ブロック 6 3 2は、 第三の鉤針 6 1 を固定支持すると共に、 支持板 6
5に対して、 第三の鉤針 6 1の長手方向と同じ方向に滑動可能となるよ に スライ ドガイ ド 6 3 3によって支持されている。 支持板 6 5は、 基台 1 2に 固定支持されている。
第三の捕捉用モーター 6 3 1は、 支持板 6 5上に設けられ、 図示しない直 動式の動作伝達機構、 例えば、 ボールネジ機構やべルト機構等を介して、 可 〇 2020/175110 26 卩(:171? 2020 /004900
動ブロック 6 3 2に対して第三の鉤針 6 1の長手方向に沿った進退移動動作 を付与する。 第三の捕捉用モーター6 3 1は、 直動式のモーターを使用して も良い。
[0076] 第二進退機構 6 4は、 毛髪挟持部 6 2のチャック部材 6 2 1の進退移動の 駆動源となるチャック進退用エアシリンダー 6 4 1 と、 チャック部材 6 2 1 を支持する支持板 6 4 2と、 可動ブロック 6 3 2に対して第三の鉤針 6 1の 長手方向に沿って支持板 6 4 2を滑動可能に支持するスライ ドガイ ド 6 4 3 とを備えている。
[0077] 支持板 6 4 2は、 第三の鉤針 6 1の長手方向に沿った長尺の平板であり、 支持板 6 4 2の一端部でチャック部材 6 2 1 を支持している。
チャック進退用エアシリンダー6 4 1は、 可動ブロック 6 3 2上において 、 チャック進退用エアシリンダー 6 4 1のプランジャーの進退移動方向が第 三の鉤針 6 1の長手方向と平行となるように固定支持さ ており、 当該プラ ンジャーの先端部は支持板 6 4 2に連結されている。
チャック進退用エアシリンダー6 4 1は、 チャック進退用エアシリンダー 6 4 1のプランジャーの進出動作時には、 チャック部材 6 2 1 を第三の鉤針 6 1の鉤部 6 1 1 を挟持することが可能な挟持位置に移動させ 、 チャック進 退用エアシリンダー 6 4 1のプランジャーの後退動作時には、 チャック部材 6 2 1 を第三の鉤針 6 1の後端部側の退避位置に移動させる。
[0078] 上記構成からなる第三の捕捉機構 6 0は、 ベース素材」に対して形成され た植毛用毛髪 IV!のループに当該植毛用毛髪 IV!の一部を引き込むと共に張力を 加えてループを締め付ける動作を行うことが できる。
この動作を図 1 8〜図 2 2に基づいて順番に説明する。
[0079] まず、 図 1 8に示すように、 チャック部材 6 2 1は解放状態で退避位置に 位置しており、 可動ブロック 6 3 2も第三の鉤針 6 1の先端部が植毛用毛髪 IV!に届かない初期位置に待機している。
図 1 9に示すように、 可動ブロック 6 3 2が第三の捕捉用モーター6 3 1 の駆動により前進移動すると、 第三の鉤針 6 1の先端部は植毛用毛髪 IV!のル 〇 2020/175110 27 卩(:171? 2020 /004900
—プの内側を通り、 鉤部 6 1 1はループの先にある植毛用毛髪 IV!の一部を捕 捉する。
[0080] 図 2 0に示すように、 第三の鉤針 6 1が植毛用毛髪 IV!の一部を捕捉すると 、 可動ブロック 6 3 2が第三の捕捉用モーター 6 3 1の駆動により後退移動 を行う。 これにより、 植毛用毛髪 IV!の一部はループを通過するように引き込 まれる。
植毛用毛髪 IV!の一部がループに引き込まれた後に、 所定のタイミングで、 チャック進退用エアシリンダー 6 4 1はチャック部材 6 2 1 を挟持位置に移 動させる。 さらに、 チャック挟持用エアシリンダー6 2 2はチャック部材 6 2 1 を挟持状態に切り替える。
[0081 ] これにより、 図 2 1 に示すように、 植毛用毛髪 IV!の一部は第三の鉤針 6 1 の鉤部に固定された状態で、 可動ブロック 6 3 2の後退移動に伴って、 引っ 張られ、 植毛用毛髪 IV!のループが締め付けられて小さくなる。
図 2 2に示すように、 ループが十分に締め付けられて小さくなると 、 チャ ック挟持用エアシリンダー 6 2 2は、 チャック部材 6 2 1 を解放状態に切り 替える。
これにより、 植毛用毛髪 IV!のループを締め付ける張力はループ側に伝 わら なくなり、 植毛用毛髪 IV!の自由端となる一部側のみが第三の鉤針 6 1 に引っ 張られて、 ループを完全に通過する。 これにより、 植毛用毛髪 IV!をべース素 材」に結びつける植毛動作が完了する。
[0082] 図 2 0に示すように、 チャック挟持用エアシリンダー 6 2 2を挟持状態に 切り替えてから解放状態に切り替えるまでの 間の第三の捕捉用モーター 6 3 1の後退移動動作距離は、 後述する操作パネル 1 5から任意に設定すること ができる。
即ち、 操作パネル 1 5は、 毛髪挟持部 6 2により植毛用毛髪 IV!の一部を第 三の鉤針 6 1 に対して挟持状態に切り替えてから解放状態 に切り替えるまで の第一進退機構 6 3による第三の鉤針 6 1の後退移動量を設定する 「設定部 」 として機能する。 操作パネル 1 5は、 後退移動動作距離を調整することにより、 植毛用毛髪 Mのループを締め付ける力を調節することが きる。 即ち、 後退移動動作距 離が長いと、 締め付け力は大きくなる。
[0083] 制御装置 1 0 0は、 設定された後退移動量に基づいて、 毛髪挟持部 6 2及 び第一進退機構 6 3を制御して植毛用毛髪 Mのループの締め付け力を調節す る 「締結制御部」 として機能する。
これにより制御装置 1 0 0は、 ベース素材」に植毛用毛髪 Mを結びつけて 植毛する際の締め付け力を任意に調節するこ とが可能となっている。
[0084] この第三の捕捉機構 6 0も、 第一及び第二の捕捉機構 4 0 , 5 0と同様に 、 図示しない保護カバーが設けられている。 第三の捕捉機構 6 0の場合には 、 第三の鉤針 6 1 を遊揷可能な貫通孔が形成された保護カバー が、 可動ブロ ック 6 3 2の最前進位置であって進出状態にあるチャ ク部材 6 2 1の前側 近傍となる位置 (図 2 0のチャック部材 6 2 1の進出方向前側近傍) で支持 板 6 5に支持されている。
[0085] [カメラ]
カメラ 1 1は、 下枠 2 1の下側において、 下枠 2 1及び保持枠 2 2の開口 部 2 1 1 , 2 2 1 を通じて、 ベース保持機構 2 0に保持されたべース素材 J を下方から撮像することが可能である。
このカメラ 1 1は、 第一〜第三の捕捉機構 4 0〜 6 0が植毛動作を実行し ていないタイミングで撮像を行い、 植毛動作中は、 第一〜第三の捕捉機構 4 〇〜 6 0と干渉しない位置に退避することができる
[0086] [植毛装置の制御系:制御装置]
植毛装置 1 0の制御装置 1 0 0は、 図 2に示すように、 植毛の動作制御を 行うためのプログラムが格納された R〇M (Read On ly Memory) 1 0 2と、 演 算処理の作業領域地となる R A M (Random Access Memory) 1 0 3と、 各種設 定データなどを記憶する記憶手段としての書 き換え可能な不揮発性のデータ メモリ 1 0 4と、 R O M 1 0 2内のプログラムを実行する C P U 1 0 1 (Cen t ra l Process i ng Un i t) とを備えている。 〇 2020/175110 29 卩(:171? 2020 /004900
[0087] 〇 II 1 01は、 モーター駆動回路 283, 293, 423, 523, 5
53, 63 1 3, 72 1 3, 84 1 3, 9433を介してべース用乂軸モー 夕一28, ベース用丫軸モータ _ 29 , 第一の捕捉用モーター42, 第二の 捕捉用モーター 52, 回動モーター 55, 第三の捕捉用モーター 63 1 , 進 退用モーター 72 1 , 可動用モーター 84 1 , 可動用モーター 943の駆動 を制御する。
〇 II 1 01は、 駆動回路 773を介して開閉用アクチュエーター77の 駆動を制御する。
[0088] 〇 II 1 01は、 保持用エアシリンダー 23, チャック挟持用エアシリン ダー 622, チャック進退用エアシリンダー64 1 , 第一把持用エアシリン ダー 824, 第二把持用エアシリンダー 825, 間隔調整用エアシリンダー 85, 第三把持用エアシリンダー 9 1 4, 第四把持用エアシリンダー 924 のそれぞれを作動させる電磁弁 6223, 64 1 3, 8243, 8
253, 853, 9 1 43, 9243を制御するための駆動回路 23匕, 6 2213, 64 1 13, 82413, 8256, 85匕, 9 1 4匕, 924匕と接 続されている。
[0089] 〇 111 01は、 画像処理装置 1 6を介してカメラ 1 1 と接続されている
〇 II 1 01は、 保持枠 22によるべース素材」の保持圧を調節するべ ル 1 4と接続されている。
〇 II 1 01は、 各種の情報を表示する表示部としての機能と 各種の入力 を行うための入力部としての機能とを備えた 操作パネル 1 5と接続されてい る。
[0090] [第一位置制御部としての処理]
上記構成により制御装置 1 00が行う各種の処理、 制御について個別に説 明する。
まず、 制御装置 1 00の 0 II 1 01は、 画像処理装置 1 6との協働によ り、 移動機構 25を制御して、 ベース素材」の複数のメッシュ穴の複数の標 〇 2020/175110 30 卩(:171? 2020 /004900
準位置に対する植毛位置を定めた植毛パタ ーンデータに基づいて植毛を行う 第一位置制御部として機能する。
[0091 ] 植毛パターンデータはデータメモリ 1 0 4に格納されている。
植毛パターンデータは、 ベース素材」の複数のメッシュ穴の複数の標 準位 置を基準としてこれに対する植毛位置を定め ている。 ここでいう複数のメッ シュ穴の標準位置とは、 ベース素材」の表面を平面とみなし、 メッシュ穴が 全て歪みのない正六角形で均一の間隔で敷き 詰められていることを前提とし た場合の平面内の複数のメッシュ穴の位置を いう。
[0092] 図 2 3はべース素材」に対する植毛を実行する範 を示した平面図、 図 2 4は植毛を実行する範囲を示した側面図であ 。
ベース素材」は、 頭部に装着することを前提とするために、 図 2 3 (八) 及び図 2 4 ( ) に示すように、 球面を変形させた曲面状に形成されている 。 したがって、 図 2 4 (八) に示すように、 植毛を実行する範囲の高低差 II が大きくなると、 平面的な位置設定に基づいて全ての植毛位置 を定めること は困難である。
そこで、 植毛パターンデータは、 ベース素材」の表面 ( _ 方の面) を複数 に均一に分割した単位区画の範囲内について 複数のメッシュ穴の標準位置に 対する植毛位置を定めている。
この分割した単位区画は、 狭い範囲とすることが望ましい。 例えば、 一辺 を数ミリから数センチの長さとする正方形又 は長方形の範囲とする。
これにより、 図 2 3 (巳) に示すように、 全体が曲面状であるべース素材 」の表面も細かく区画された一つ一つの範囲 は平面に近くなり、 図 2 4 (巳 ) に示すように個々の区画における高低差 IIが低減されるので、 実際のベー ス素材」の表面に対して植毛パターンデータ に定められた植毛位置の平面的 な位置設定を当てはめることが容易となる。
このように、 植毛バターンデータに狭い単位区画の範囲内 について複数の メッシュ穴の標準位置に対する植毛位置が定 められ、 狭い単位区画ごとに植 毛動作を行うことにより、 曲面状のベース素材」に対して良好に植毛を 行う 〇 2020/175110 31 卩(:171? 2020 /004900
ことが可能となる。
[0093] 図 2 5は植毛パターンデータが定めるメッシュ穴 標準位置を示す標準画 像の概念図である。 図示のように、 植毛バターンデータでは、 メッシュ穴が 全て歪みのない正六角形で均一の間隔で敷き 詰められている平面上の各位置 に植毛を行う順番と共に複数の植毛位置が設 定されている。 図中の符号 は 、 前述した単位区画を示している。 この単位区画<内に 7 2個のメッシュ穴 が存在し、 これらのメッシュ穴には並び順によって番号 が定められている。 即ち、 単位区画<内において、 図示の右下側の角の近傍に図示しない原点が 定められており、 当該原点を含む位置にあるメッシュ穴を 「1」 を定めてい る。 さらに、 「1」 のメッシュ穴を起点として、 左斜め下と左斜め上を交互 に繰り返すジグザグの列となるメッシュ穴に 続きの番号が順番に付されてお り、 上の列にはその続きの番号が順番に付されて 、 最終的に 「7 2」 までの 番号が付されている。
単位区画 内の 「〇」 は植毛位置を示している。 植毛位置は、 必ず、 互い に隣接する二つのメッシュ穴の境界位置とな るので、 隣接する二つのメッシ ュ穴の番号によって特定することができる。 各植毛位置は、 植毛を行う順番 も定められている。
[0094] 前述したカメラ 1 1は、 単位区画<と概ね同程度であって幾分広い範 囲の 撮像を行う。
ベース素材」は、 伸縮性や変形性に富む材料からなる場合が多 く、 ベース 保持機構 2 0にセッ トする際に引っ張りや歪みが生じやすい。 このため、 実 際にべース素材」を撮像した場合の撮像画像 は、 メッシュ穴の標準位置を示 す画像に比べて伸びや変形が生じ易い。 ベース素材」のセッ トの際に正確に 方向を合わせることが難しいので傾きが生じ る場合もある。
したがって、 変形又は傾斜した実位置の各メッシュ穴と植 毛パターンデー 夕に定められた標準位置の各メッシュ穴とを 対応させて、 実位置の各メッシ ュ穴に 1〜 7 2の番号を付する処理が行われる。
〇 II 1 0 1は、 第一位置制御部としての処理を実行する場合 において、 〇 2020/175110 32 卩(:171? 2020 /004900
カメラ 1 1 によるべース素材」の撮像画像からメッシュ 穴の実位置を認識し 、 標準位置のメッシュ穴の並び順と同様に順番 に番号を付して、 同じ番号と なる実位置のメッシュ穴と標準位置のメッシ ュ穴とを対応させる。 植毛位置 を特定する二つの番号に対応する実位置のメ ッシュ穴から撮像画像内の植毛 位置を特定し、 メッシュ穴の実位置に植毛を行う。
[0095] 植毛位置を正しく展開するためには、 撮像画像内の複数の実位置のメッシ ュ穴を標準値のメッシュ穴に適正に対応させ る必要がある。 図 2 6〜図 3 0 は撮像画像からメッシュ穴の位置を認識する ための手順を示した説明図であ る。 実際の撮像範囲は図 2 5と同様に 7 2個のメッシュ穴が余裕を持って撮 像可能な広さを有するが、 図 2 6〜図 3 0では撮像範囲の一部のみを図示し ている。
まず、 図 2 6に示すように、 ベース素材」の撮像画像に対してマッチング 処理等の手法でメッシュ穴を探索し、 取得したメッシュ穴について個々に重 心の位置を算出する。 ここでいう重心とは、 図形上の重心、 即ち、 図形上に 一様に質量を分布させたときの質量中心をい う。 図 2 6の黒丸点は取得した 重心を示している。
[0096] 〇 II 1 0 1は、 第一位置制御部としての処理を実行する場合 において、 撮像によって認識されたメッシュ穴の実位置 に対して、 複数のメッシュ穴の 標準位置の位置関係を示す配置条件に基づい て、 標準位置への対応付けを行 ぅ。
複数のメッシュ穴の標準位置の位置関係を示 す配置条件とは、 例えば、 正 六角形のメッシュ穴が並ぶ場合の相互の重心 位置について幾何学的に生じる 位置関係等である。
[0097] まず、 〇 11 1 0 1は、 図 2 7に示すように、 撮像範囲内に予め設定され ている原点〇を含むメッシュ穴を 「1」 のメッシュ穴と特定する。 以下、 図 2 7〜図 3 0について、 番号が決まったメッシュ穴についてはその重 心を黒 丸点ではなくて、 決まった番号が記入された白丸点で表示する 。
[0098] 正六角形のメッシュ穴が敷き詰められた場合 、 一つのメッシュ穴に対して 〇 2020/175110 33 卩(:171? 2020 /004900
周囲に六つのメッシュ穴が隣接する。
したがって、 〇 II 1 0 1は、 「 1」 のメッシュ穴の重心の周囲に 60° 間 隔で周囲六方向にメッシュ穴の重心が存在す ることを配置条件として、 次の 「2」 のメッシュ穴を特定する。
即ち、 図 2 8に示すように、 「1」 のメッシュ穴の重心を起点として、 「 1」 のメッシュ穴の重心に対して、 六方向の内の一方向である図示左下側の 6 0 ° の角度範囲内の直近の重心を有するメッシュ 穴を 「2」 のメッシュ穴とす る。 言い換えると、 〇 II 1 0 1は、 「 1」 のメッシュ穴 (第ーメッシュ穴 ) の重心を起点として、 「1」 のメッシュ穴 (第ーメッシュ穴) に隣接する 「2」 のメッシュ穴 (第ニメッシュ穴) の重心を求める。
[0099] 「2」 のメッシュ穴を特定すると、 〇 11 1 0 1は、 配置条件に従い、 図
2 9に示すように、 「2」 のメッシュ穴の重心に対して、 六方向の内の一方 向である図示左上側の 60 ° の角度範囲内の直近の重心を有するメッシュ 穴を 「3」 のメッシュ穴とする。 言い換えると、 〇 II 1 0 1は、 「2」 のメッ シュ穴 (第ニメッシュ穴) に隣接する 「3」 のメッシュ穴 (第三メッシュ穴 ) の重心を求める。
図 2 8及び図 2 9のように、 左下側 60 ° の角度範囲のメッシュ穴の探索と 左上側 60 ° の角度範囲のメッシュ穴の探索とを交互に繰 り返すことにより、 ジグザグとなる横方向—列分のメッシュ穴の 番号を特定する。 言い換えると 、 〇 II 1 0 1は、 一のメッシュ穴の重心を求めた後に当該一の メッシュ穴 に隣接する他のメッシュ穴の重心を求める処 理を繰り返すことにより、 実位 置の標準位置への対応付けを行う。
[0100] 前述した図 2 5に示す植毛バターンデータでは、 横方向一列につき九つの メッシュ穴が並び、 当該メッシュ穴の横方向の列が図示上下方向 に八本並ぶ ことを前提としている。 したがって、 横方向に 「9」 までのメッシュ穴の特 定を行うと、 〇 II 1 0 1は、 図 3 0に示すように、 「 1」 のメッシュ穴の 重心に対して、 六方向の内の一方向である図示上側の 60 ° の角度範囲内の直 近の重心を有するメッシュ穴を 「1 0」 のメッシュ穴とする。 〇 2020/175110 34 卩(:171? 2020 /004900
[0101 ] その後、 〇 11 1 0 1は、 「 1」 〜 「9」 のメッシュ穴の列と同様に、 八 本の列に並んだメッシュ穴について番号を特 定することで、 撮像範囲内の 7 2個のメッシュ穴について個別に 「1」 〜 「7 2」 の番号を特定する。 特定された実位置の 「1」 〜 「7 2」 のメッシュ穴は、 植毛バターンデー 夕の標準位置の 「1」 〜 「7 2」 のメッシュ穴に個別に対応するので、 植毛 バターンデータに定められた植毛位置を特定 する二つのメッシュ穴の番号を 適用して、 撮像画像内における植毛位置を特定すること ができる。
[0102] 例えば、 植毛バターンデータにおいて 「1」 のメッシュ穴と 「 1 1」 のメ ッシュ穴との境界が植毛位置に設定されてい る場合には、 〇 リ 1 0 1は、 実位置の 「1」 のメッシュ穴と 「1 1」 のメッシュ穴の境界となる六角形の 一辺の中点を植毛位置として、 移動機構 2 5により、 当該植毛位置が第一〜 第三の捕捉機構 4 0 , 5 0 , 6 0とルーパー機構 7 0によって定まる作業位 置に位置決めされるようにべース素材」を搬 送し、 植毛用毛髪 IV!の植毛を実 行する。
[0103] [第二位置制御部としての処理]
制御装置 1 0 0の〇 II 1 0 1は、 第一位置制御部としてだけでなく、 移 動機構 2 5を制御して、 位置入力部としての操作パネル 1 5からべース素材 」の撮像画像に対して入力された第二植毛位 置に基づいて植毛を行う第二位 置制御部として処理を行うことも可能である 。
[0104] 第二位置制御部としての処理を行う場合にお いて、 0 II 1 0 1は、 操作 パネル 1 5から例えば、 ポインタの位置を動かして、 決定された位置に対し て忠実に植毛を行ってもよいが、 次のような方法で第二植毛位置の入力を行 ってもよい。 なお第二位置制御部の第二植毛位置は、 第一位置制御部の植毛 位置と同じでも良い。
[0105] 図 3 1 と図 3 2は第二植毛位置の入力の手法を示す説明図 ある。
例えば、 0 II 1 0 1は、 カメラ 1 1 によるべース素材」の撮像画像から 、 各メッシュ穴の重心位置を抽出する。 重心位置の特定は、 第 _位置制御部 において説明したように、 マッチング処理等の手法でメッシュ穴を探索 し、 〇 2020/175110 35 卩(:171? 2020 /004900
それぞれの重心を取得することにより行わ れる。
[0106] 操作パネル 1 5からは、 上記重心位置が求められた各メッシュ穴のい ずれ かに対して、 図 3 1 に示すように、 八~ のいずれの辺に対応する位置に植 毛を行うべきかを選択することができ、 〇 1 ) 1 01は、 選択されたメッシ ュ穴及び選択された 〜 の辺によって定まる位置に対して植毛動作を 実行 する。
二つのメッシュ穴を選択することにより、 境界となる辺を選択可能として も良い。
[0107] 或いは、 〇 111 01は、 図 32に示すように、 重心 9の位置が求められ たメッシュ穴に対して、 操作パネル 1 5からポインタ が操作され、 重心 9 の周囲のいずれかの位置に対して位置決定が 行われた場合に、 重心 9に対し てポインタ の位置決定が行われた位置の延長線上にある メッシュ穴の外縁 部に対して植毛動作を実行してもよい。
[0108] [鉤針退避時の各捕捉機構に対する制御]
制御装置 1 〇〇の〇 II 1 01が、 第一〜第三の捕捉機構 40, 50, 6 0に対して行う鉤針退避時の制御について説 する。
〇 1 ) 1 01は、 植毛作業のために鉤針が進出動作の実行中以 外は、 各捕 捉機構 40, 50, 60の鉤針 4 1 , 5 1 , 6 1 を退避位置まで後退移動さ せて待機する。 その際の退避位置は、 保護カバーよりも後方に格納されるま で後退した第一退避位置と、 保護カバーに格納されない第二退避位置 (鉤針 4 1 , 5 1 , 6 1の先端部がセッ トされたベース素材」からは離れているが 、 保護カバーよりも前方に進出した状態) の二種類が設定されている。
〇 II 1 01は、 植毛作業中又は植毛動作と植毛動作とが連続 する場合の 合間の場合には、 第二退避位置まで鉤針が退避させ、 植毛作業中以外の場合 であって次の植毛動作が予定されていない場 合には第一退避位置まで鉤針を 退避させるように、 各捕捉用モーター 42, 52, 63 1の動作制御を実行 する。
[0109] 制御装置 1 00の〇 111 01は、 図示しない電源装置と接続されており 〇 2020/175110 36 卩(:171? 2020 /004900
、 主電源のオン状態からオフ状態への切り替え を常に監視している。 オフ状 態への切り替えが検出されて場合には、 制御装置 1 〇〇や電源装置に搭載さ れたキャパシタの残留電荷を電源として利用 して、 第一〜第三の捕捉機構 4 0 , 5 0 , 6 0の鉤針 4 1 , 5 1 , 6 1 を前述した第一退避位置まで後退移 動するように、 各捕捉用モーター 4 2 , 5 2 , 6 3 1の動作制御を実行する
[01 10] [制御装置による植毛動作制御]
上記構成からなる植毛装置 1 0の制御装置 1 0 0の 0 II 1 0 1が制御プ ログラムに従って実行する植毛動作制御の動 作説明図を図 3 3〜図 4 5 (巳 ) に示す。
制御装置 1 〇〇が制御プログラムに従って実行する植毛 動作制御の全体的 な流れを示すフローチャートを図 4 6に示す。
[01 1 1 ] 図 4 6に示すように、 植毛装置 1 0では、 まず、 ベース保持機構 2 0の下 枠 2 1上にベース素材」が作業者によってセッ トされ、 ペダル 1 4の操作に よって保持枠 2 2が下降してベース素材」が保持される (ステップ 3 1) 。 第二供給部 9 0には、 初期位置にある第三把持機構 9 1及び第四把持機構 9 2に植毛用毛髪 IV!の一端部と他端部とが作業者によってセッ トされ (ステ ップ 3 3) 、 操作パネル 1 5又はペダル 1 4から植毛動作の開始が入力され ると、 ベース保持機構 2 0に保持されたべース素材」が下方からカメ 1 1 によって撮像される (ステップ 3 5) 。
[01 12] 0 II 1 0 1は、 ベース素材」の撮像画像から各メッシュ穴の 重心を取得 する。
さらに、 操作パネル 1 5によって、 第一位置制御部としての処理が選択さ れている場合には、 植毛パターンデータに定められた植毛位置が 読み込まれ 、 撮像画像のメッシュ穴の実位置に基づいて補 正され、 撮像画像上に補正さ れた植毛位置が展開される。
操作パネル 1 5によって、 第二位置制御部としての処理が選択されてい る 場合には、 操作パネル 1 5によって撮像画像に対する植毛位置の入力 受け 〇 2020/175110 37 卩(:171? 2020 /004900
付けて、 植毛位置が特定される。
〇 リ 1 0 1は、 展開された植毛位置又は入力された植毛位置 に基づいて 、 各鉤針 4 1 , 5 1 , 6 1が植毛を実行する作業位置に植毛位置が位 決め されるように、 移動機構 2 5を制御して、 ベース素材」の位置決めを実行す る (ステップ 3 7) 。
[01 13] 次いで、 第二供給部 9 0は、 第三把持機構 9 1及び第四把持機構 9 2を受 け渡し位置まで搬送し、 第一供給部 8 0の第一把持機構 8 1及び第二把持機 構 8 2が、 第三把持機構 9 1及び第四把持機構 9 2の後方から植毛用毛髪 IV! を受け取り、 ベース保持機構 2 0に保持されたべース素材」の上方まで植毛 用毛髪 IV!を搬送する (ステップ 3 9) 。
[01 14] 次いで、 〇 II 1 0 1は、 第一〜第三の捕捉機構 4 0〜 6 0及びルーパー 機構 7 0を制御して、 ベース素材」の目標となる植毛位置に対して 植毛用毛 髪 IV!の植毛動作を実行する (ステップ 3 1 1) 。
[01 15] 第一位置制御部としての処理が選択されてい る場合には、 0 II 1 0 1は 、 植毛パターンデータに定められた全ての植毛 位置に対する植毛が完了した か否かを判定する (ステップ 3 1 3) 。
その結果、 まだ、 植毛が行われていない植毛位置がある場合に は、 ステッ ブ に処理を戻してベース素材」を次の植毛位置 に位置決めする。
全ての植毛位置に対する植毛が完了した場合 には、 植毛動作制御が終了と なる。
[01 16] 第二位置制御部としての処理が選択されてい る場合には、 〇 II 1 0 1は 、 ステップ 3 1 3の処理を行うことなく、 植毛動作制御が終了となる。
[01 17] [植毛動作の詳細]
次に、 上述したステップ 3 1 1の植毛動作についてより詳細に説明する。 以下の説明における動作も全て 0 II 1 0 1の制御に基づいて実行される。
[01 18] 〇 II 1 0 1は、 図 3 3に示すように、 予め、 カメラ 1 1 により第二の鉤 針 5 1の針落ち位置丁を撮像し、 画像処理装置 1 6による撮像範囲の中心位 置〇に対する第二の鉤針 5 1の針落ち位置丁の座標を算出し、 記録するキヤ 〇 2020/175110 38 卩(:171? 2020 /004900
リブレーションを実行して、 撮像画像内の位置座標と第二の鉤針 5 1の針落 ち位置との対応関係を取得しておく。
図 3 4 (八) 及び図 3 4 (巳) に示すように、 第一供給部 8 0によって植 毛用毛髪 IV!はべース素材」の表面近傍で水平かつ当該 表面に沿った状態で張 設されている。
[01 19] 第一の鉤針 4 1 による植毛用毛髪 IV!の捕捉動作が行われる。 即ち、 図 3 5 (八) 及び図 3 5 (巳) に示すように、 〇 II 1 0 1は、 第一の捕捉用モー 夕一4 2を作動させて、 第一の鉤針 4 1 を上昇させる。 これにより、 ベース 素材」の裏面側からメッシュ穴!· I 1 に第一の鉤針 4 1が突入する。
〇 II 1 0 1は、 第一供給部 8 0の第一及び第二把持機構 8 1 , 8 2を第 —の鉤針 4 1 に向かって前進させて、 植毛用毛髪 IV!を第一の鉤針 4 1の鉤部 4 1 1側に引き寄せる。 これにより、 植毛用毛髪 IV!は鉤部 4 1 1 によって捕 捉可能な配置となる。
[0120] 図 3 6 (八) 及び図 3 6 (巳) に示すように、 〇 II 1 0 1は、 第一の捕 捉用モーター 4 2を作動させて、 第一の鉤針 4 1 を下降させる。 これにより 、 植毛用毛髪 1\/1はメッシュ穴!· I 1 に内に下方に引き込まれ、 ベース素材」の 裏面側で第一の鉤針 4 1が植毛用毛髪 IV!の小ループを形成する。
第一の鉤針 4 1 に向かって前進していた第一及び第二把持機 構 8 1 , 8 2 は幾分後方に戻される。
[0121 ] 次いで、 ルーパー機構 7 0による植毛用毛髪 IV!の拡開が行われる。
図 3 7 (八) 及び図 3 7 (巳) に示すように、 〇 II 1 0 1は、 ルーパー 進退用モーター 7 2 1 を作動させて、 ヘッ ド 7 3を前進移動させる。 これに より、 閉じた状態の各ルーパー 7 4 , 7 5の先端部が植毛用毛髪 IV!の小ルー プの内側に侵入し、 凹部 7 4 1 , 7 5 1 (図 1 2参照) に植毛用毛髪 IV!が入 り込んだ状態となる。
[0122] さらに、 〇 II 1 0 1は、 図 3 8 (八) 及び図 3 8 (巳) に示すように、 ルーパー開閉用アクチュエータ _ 7 7を作動させて、 各ルーパー 7 4 , 7 5 を開状態とする。 これにより、 植毛用毛髪 IV!の小ループは左右に拡開されて 〇 2020/175110 39 卩(:171? 2020 /004900
より大きなループが形成される。
[0123] 次いで、 〇 11 1 0 1は、 図 3 9 (八) 及び図 3 9 (巳) に示すように、 移動機構 2 5を制御して、 第二の鉤針 5 1の真下にメッシュ穴!· I 1の後隣の メッシュ穴 2の重心位置が来るようにべース素材」を前 に移動する。 第二の捕捉用モーター 5 2を制御して第二の鉤針 5 1 をメッシュ穴 1 ~ 1 2へ 下降させる。
[0124] 図 4 0 (八) 及び図 4 0 (巳) に示すように、 〇 II 1 0 1は、 第一の捕 捉用モーター 4 2を微小タイミングで上昇方向に作動させて ら下降方向に 切り替える。 これにより、 第一の鉤針 4 1は僅かに上昇してから下降する。 第一の鉤針 4 1が僅かに上昇するタイミングで、 〇 II 1 0 1はルーパー機 構 7 0のヘッ ド 7 3を後退させる。 これにより、 第一の鉤針 4 1 に捕捉され ていた植毛用毛髪 IV!のループは、 鉤部 4 1 1から外れてルーパー 7 4 , 7 5 のみに保持され、 かつ、 第二の鉤針 5 1の鉤部 5 1 1 に押し付けられる。
[0125] 図 4 1 (八) 及び図 4 1 (巳) に示すように、 〇 11 1 0 1は、 間隔調整 用エアシリンダー 8 5を制御して、 第一把持機構 8 1 を第二把持機構 8 2か ら一旦離してから再び第二把持機構 8 2側に寄せて植毛用毛髪 1\/1を弛ませる 。 さらに、 第二の捕捉用モーター 5 2を作動させて第二の鉤針 5 1 を上昇さ せる。 これにより、 鉤部 5 1 1が植毛用毛髪 IV!のループをメッシュ穴!· I 2か らベース素材」の表面側に引き出す。
[0126] 図 4 2 (八) 及び図 4 2 (巳) に示すように、 〇 II 1 0 1は、 回動モー 夕一5 5を制御して、 第二の鉤針 5 1 を上から見て左回りに 270° 回転させる 。 これにより、 植毛用毛髪 IV!のループは前後方向を向いた状態から左右 方向 を向いた状態となる。
[0127] 次いで、 第三の鉤針 6 1 による結び目の締め付けの形成動作が行われ る。
図 4 3 (八) 及び図 4 3 (巳) に示すように、 〇 II 1 0 1は、 第三の捕 捉用モーター 6 3 1 を作動させて、 第三の鉤針 6 1 を突出させる。 これによ り、 第三の鉤針 6 1は、 第二の鉤針 5 1が捕捉している植毛用毛髪 IV!のルー プに突入し、 さらに、 第三の鉤針 6 1の鉤部 6 1 1がべース素材」に接近す 〇 2020/175110 40 卩(:171? 2020 /004900
る。 このとき、 第一把持機構 8 1及び第二把持機構 8 2を後退させて、 植毛 用毛髪 1\/1を第三の鉤針 6 1の鉤部 6 1 1 に押し当てる。
[0128] 図 4 4 (八) 及び図 4 4 (巳) に示すように、 〇 11 1 0 1は、 間隔調整 用エアシリンダー 8 5を制御して、 第一把持機構 8 1 を第二把持機構 8 2か ら離間させると共に、 第二の捕捉用モーター 5 2を作動させて第二の鉤針 5 1 をループ制作位置まで上昇させ、 植毛用毛髪 1\/1の張力を高める。
〇 II 1 0 1は、 開閉用アクチユエーター7 7を制御して各ルーパー 7 4 , 7 5を閉じ、 第三の捕捉用モーター 6 3 1 を作動させて第三の鉤針 6 1 を 後退させて、 メッシユ穴!· I 1から第一把持機構 8 1側に延びる植毛用毛髪 IV! を鉤部 6 1 1で捕捉して、 植毛用毛髪 IV!のループ内に引き込むように引き上 げる。
[0129] 図 4 5 (八) 及び図 4 5 (巳) に示すように、 〇 11 1 0 1は、 間隔調整 用エアシリンダー 8 5を制御して、 第一把持機構 8 1 を第二把持機構 8 2側 に寄せて植毛用毛髪 1\/1を弛ませてから、 ルーパー進退用のモーター 7 2 1 を 作動させて、 ヘッ ド 7 3を後退させて、 各ルーパー 7 4 , 7 5を植毛用毛髪 IV!から引き抜く。
〇 11 1 0 1は、 第二の捕捉用モーター5 2を微小タイミングで下降方向 に作動させてから上昇方向に切り替えると共 に、 回動モーター 5 5を制御し て、 第二の鉤針 5 1 を上から見て右回りに 180° 回転させる。 これにより、 鉤 部 5 1 1から植毛用毛髪 IV!のループが外れ、 鉤針 5 1が以降の仕上げ動作に 干渉しない位置まで上昇する。
[0130] 一方、 第三の捕捉機構 6 0は、 植毛用毛髪 IV!の一部がループに引き込まれ た後に、 所定のタイミングで、 チャック進退用エアシリンダー 6 4 1 により 、 チャック部材 6 2 1 を挟持位置に移動させ、 チャック挟持用エアシリンダ — 6 2 2により、 チャック部材 6 2 1 を挟持状態に切り替える (図 2 0参照
〇 1) 1 0 1は、 第三の捕捉用モーター 6 3 1 を作動させて第三の鉤針 6 1 をさらに後退させ、 同時に、 第一把持機構 8 1及び第二把持機構 8 2を後 〇 2020/175110 41 卩(:171? 2020 /004900
退させて、 植毛用毛髪 IV!のループを締め付ける (図 2 1参照) 。
[0131 ] その後、 〇 11 1 0 1は、 第三の捕捉用モーター 6 3 1 を制御して第三の 鉤針 6 1 を僅かに前進させて、 植毛用毛髪 IV!の張力を均一化し、 再び、 第三 の鉤針 6 1 を締め上げ高さまで上昇させる。
さらに、 チャック挟持用エアシリンダー6 2 2は、 チャック部材 6 2 1 を 解放状態に切り替え、 第三の鉤針 6 1 を退避位置まで上昇させる。 これによ り、 植毛用毛髪 IV!の自由端となる一部側がループを完全に通 過して、 植毛用 毛髪 IV!をべ—ス素材」に結びつける動作が完了す る (図 2 2参照) 。
[0132] 以上のようにして一本の植毛用毛髪 IV!の植毛動作が完了する。
[0133] [実施形態の技術的効果]
上記植毛装置 1 〇は、 第一供給部 8 0の第一把持機構 8 1が、 植毛用毛髪 IV!を摺動可能に把持する二つの摺動板 8 1 2 , 8 1 3とコイルパネ 8 1 4と 調節体 8 1 6とを備える構成なので、 植毛動作において、 植毛用毛髪 IV!に過 大な張力が加わる前に摺動を生じ、 植毛用毛髪 !\/!を保護しつつ適度な張力を 良好な植毛を実現することが可能となる。
クランプして植毛用毛髪 IV!を保持する場合と異なり、 植毛動作の途中でク ランプと解除とを細かく切り替える必要性が 低減され、 本実施形態は円滑な 植毛動作を実現することが可能となる。
[0134] 第一供給部 8 0は、 第一把持機構 8 1 と第二把持機構 8 2の間隔を可変さ せる可変用アクチユエーターとしての間隔調 整用エアシリンダー 8 5を有す るので、 本実施形態は植毛用毛髪 IV!の張力調整や弛みにより余裕を持たせる 動作を良好に行うことが可能となる。
[0135] 第一供給部 8 0は、 第一把持機構 8 1 と第二把持機構 8 2を前後方向に可 動させる可動部 8 4を備えるので、 本実施形態は各鉤針 4 1〜 6 1 に対して 植毛用毛髪 1\/1を押し当て又はその解除、 植毛用毛髪 IV!の張力調整を行うこと が可能となる。
[0136] 第二供給部 9 0が、 植毛用毛髪 IV!を把持する二つの把持部材 9 1 2 , 9 1
3と、 当該二つの把持部材 9 1 2 , 9 1 3をそれぞれ個別に昇降させる二つ 〇 2020/175110 42 卩(:171? 2020 /004900
の昇降用アクチユエーターとしての第三把 持用エアシリンダー 9 1 4 , 第四 把持用エアシリンダー 9 2 4を有するので、 本実施形態は把持動作に加えて 、 把持部材 9 1 2 , 9 1 3の移動を可能とし、 狭いエリア内でも把持部材 9 1 2 , 9 1 3が周囲に干渉することなく自在に移動する とが可能である。
[0137] 第二供給部 9 0が、 第一供給部 8 0に対する前記植毛用毛髪の受け渡し位 置において、 第三把持機構 9 1 と第四把持機構 9 2の間隔を広げて植毛用毛 髪1\/1に張力を付与する張力付与機構 9 5を有するので、 植毛用毛髪 IV!を弛む ことなく張った状態で第一供給部 8 0に受け渡すことができ、 良好な植毛動 作を実現することが可能となる。
[0138] 第二供給部 9 0の張力付与機構 9 5は、 支持板 9 3が受け渡し位置まで移 動すると、 ストッパ _ 9 5 4に当接した当接部材 9 5 3が加圧バネ 9 5 2に 杭して、 第三把持機構 9 1 を第四把持機構 9 2から離隔する方向に押し戻す ことにより、 第三把持機構 9 1 と第四把持機構 9 2の間隔を広げて植毛用毛 髪1\/1に張力を付与する構成となっている。 このため本実施形態は、 植毛用毛 髪1\/1に張力を付与するための独立したアク ユエーター等を不要とし、 部品 点数低減やこれに伴う装置の製造コストの低 減を図ることが可能となる。
[0139] 第三の捕捉機構 6 0は、 第三の鉤針 6 1が捕捉した植毛用毛髪 IV!の一部を 当該鉤針 6 1 と共に挟持する毛髪挟持部 6 2と、 毛髪挟持部 6 2及び第三の 鉤針 6 1 をべース保持機構 2 0によって保持されたべース素材」に対して 退移動させる第一進退機構 6 3と、 第三の鉤針 6 1 に対して毛髪挟持部 6 2 を進退移動させる第二進退機構 6 4とを備えている。
これにより本実施形態は、 植毛用毛髪 IV!のべース素材」上のループの締め 付けを可能としつつも、 締め付けを行わないときには、 毛髪挟持部 6 2を退 避させておくことができ、 第三の鉤針 6 1 を広範囲で移動させることが可能 となる。
[0140] 第三の捕捉機構 6 0は、 調整部としてのレギユレーター6 2 3を有するの で、 第三の鉤針 6 1 に対する植毛用毛髪 IV!の挟持圧を自在に調整することが 可能となる。 〇 2020/175110 43 卩(:171? 2020 /004900
さらに、 本実施形態は第三の捕捉機構 6 0の動作において、 毛髪挟持部 6 2により植毛用毛髪 IV!の一部を第三の鉤針 6 1 に対して挟持状態に切り替え てから解放状態に切り替えるまでの第一進退 機構 6 3による第三の鉤針 6 1 の後退移動量を設定部としての操作パネル 1 5にて設定することができる。 制御装置 1 0 0の 0 II 1 0 1が設定されたに後退移動量に基づいて、 毛髪 挟持部 6 2及び第一進退機構 6 3を制御するので、 本実施形態は植毛用毛髪 IV!のループの締め付け力を任意に調節するこ とが可能となり、 植毛用毛髪 |\/| の種類や性質に応じて、 適切な植毛を行うことが可能となる。
[0141 ] 植毛装置 1 0は、 各鉤針 4 1〜 6 1の先端を平ら又は丸く形成した場合に は、 当該先端部を周囲に引っ掛けることを低減抑 制し、 当該先端部を引っ掛 けることで鉤針を破損することを低減抑制す ることが可能となる。
鉤針で植毛用毛髪 1\/1を引っ掛けてループを形成する場合に、 ループを広く 確保することが可能となる。
各捕捉機構 4 0〜 6 0は、 退避時の鉤針 4 1〜 6 1 を格納する保護カバー を有するので、 先端部を周囲に引っ掛けることを低減抑制し 、 当該先端部を 引っ掛けることで鉤針を破損することを低減 抑制することが可能となる。
[0142] 制御装置 1 0 0の〇 II 1 0 1は、 主電源が切れると、 各鉤針を保護カバ —まで後退させる制御を行うので、 装置の非使用時における鉤針の先端部の 引っ掛け、 引っ掛けによる破損を効果的に低減すること が可能となる。
制御装置 1 0 0の 0 II 1 0 1は、 植毛動作中又は植毛動作が連続する場 合には、 保護カバーに格納されない第二退避位置まで 鉤針を退避させ、 非植 毛動作時であって次の植毛動作が予定されて いない場合には保護カバーに格 納される第一退避位置まで鉤針を退避させる 制御を行うので、 鉤針の先端部 の引っ掛けを効果的に低減しつつ、 作業必要時には鉤針を迅速に使用可能な 状態にすることが可能となる。
[0143] 制御装置 1 0 0の〇 リ 1 0 1は、 移動機構 2 5を制御して、 ベース素材 」の複数のメッシュ穴の複数の標準位置に対 する植毛位置を定めた植毛パタ —ンデータに基づいて植毛を行う第一位置制 御部として機能する。 このため 〇 2020/175110 44 卩(:171? 2020 /004900
本実施形態は自動的に連続して複数の植毛 用毛髪 IV!の植毛動作を行うことが でき、 一つ一つの植毛位置を指定するなどの繁雑な 作業を行うことなく効率 的な植毛動作を実現することが可能となる。
[0144] 制御装置 1 0 0の 0 II 1 0 1は、 第一位置制御部に基づく制御として、 カメラ 1 1 によるべース素材」の撮像画像から複数のメ ッシュ穴の複数の実 位置を認識し、 当該実位置に植毛パターンデータの複数のメ ッシュ穴の標準 位置を対応付けて、 メッシュ穴の実位置に植毛を行う。
このため、 ベース素材」がべース保持機構 2 0に対して延びや傾きを生じ た状態で取り付けられた場合やべース素材」 そのものが変形等を生じていた 場合であっても、 本実施形態はベース素材」に対して植毛パタ ーンデータの 複数のメッシュ穴の標準位置を正しく反映す ることができ、 良好な植毛動作 を行うことが可能となる。
[0145] 制御装置 1 0 0の 0 II 1 0 1は、 第一位置制御部に基づく制御として、 ベース素材」の撮像画像から取得したメッシ ュ穴の実位置に対して、 複数の メッシュ穴の標準位置の位置関係を示す配置 条件に基づいて、 実位置の標準 位置への対応付けを行う。
このため本実施形態は、 配置条件に応じて、 ベース素材」の延びや傾き、 ベース素材」の変形等の影響をより低減して 、 ベース素材」に対して植毛パ ターンデータの複数のメッシュ穴の標準位置 をより正しく反映することがで き、 良好な植毛動作を行うことが可能となる。
[0146] 制御装置 1 0 0の 0 II 1 0 1は、 ベース素材」の撮像画像に基づいて認 識した複数のメッシュ穴の複数の重心の中で 、 予め定められた原点位置に最 も近い第ーメッシュ穴の重心を起点とし、 起点とした重心を中心とする 60 ° の角度範囲ごと隣接するメッシュ穴の重心が 存在することを配置条件として 、 第ーメッシュ穴に隣接する第ニメッシュ穴の 重心を求め、 同様にさらに第 ニメッシュ穴に隣接する第三メッシュ穴の重 心を求め、 当該処理を繰り返す ことで、 実位置の標準位置への対応付けを行っている 。
上記のように本実施形態は、 配置条件がかなり柔軟性を有するので、 ベー ス素材 Jの延びや傾き、 ベース素材 Jの変形等が大きく生じていても各メツ シュ穴の重心を特定することができ、 これらの影響を抑えて、 ベース素材 J に対して植毛バターンデータの複数のメツシ ュ穴の標準位置をより正しく反 映することができ、 良好な植毛動作を行うことが可能となる。
[0147] 制御装置 1 0 0の C P U 1 0 1は、 カメラ 1 1 によるべース素材」の撮像 画像から植毛位置を入力する操作パネル 1 5と、 移動機構 2 5を制御して、 操作パネル 1 5から入力された第二植毛位置に基づいて植 を行う第二位置 制御部として機能する。 このため本実施形態は植毛パターンデータに 定める 植毛位置だけでなく、 個別に入力した第二植毛位置にも植毛を行う ことがで き、 画一的な植毛だけではなく、 個々の必要性に対応した多様な植毛を行う ことが可能となる。
[0148] 制御装置 1 0 0の C P U 1 0 1は、 第二位置制御部に基づく制御として、 カメラ 1 1 によるべース素材」の撮像画像に基づいて複 数のメツシュ穴の複 数の実位置を認識し、 操作パネル 1 5から入力された第二植毛位置と認識さ れたメツシュ穴の実位置とに基づいて決定さ れた位置に植毛を行う。
これにより本実施形態は、 より適正な位置に植毛位置の入力を受けるこ と が出来、 良好な植毛を行うことが可能となる。
[0149] 植毛パターンデータには、 ベース素材」の一方の面を複数に均一に分割 し た単位区画の範囲内について、 複数のメツシュ穴の標準位置に対する植毛位 置及び/または第二植毛位置を定められてお 、 制御装置 1 0 0の C P U 1 0 1は、 単位区画の範囲ごとに植毛動作を行う。 このため本実施形態は、 ベー ス素材 Jが曲面形状である場合であつても、 単位区画を十分に狭く設定する ことで二次元上に設定された植毛パターンデ ータに定める植毛位置を適正に 曲面状に展開することができ、 良好な植毛を行うことが可能となる。
[0150] 制御装置 1 0 0の C P U 1 0 1は、 ペダル操作を受けて、 ベース保持機構
2 0の保持枠 2 2について、 ベース素材」の押さえ圧を解放、 弱押さえ、 強 押さえの三段階で保持することができる。 そのため本実施形態は、 ベース保 持機構 2 0にべース素材 Jをセツ トする際に、 ベース素材」の位置調節など 〇 2020/175110 46 卩(:171? 2020 /004900
を容易に行うことができ、 容易に適正な位置にベース素材」を配置する こと が可能となる。
[0151 ] 本実施形態は、 ベース保持機構 2 0の保持枠 2 2の下面に面ファスナー等 の伸縮性を有する防滑材 2 4を装備しているので、 部分的に厚さが異なるベ —ス素材」の場合でも、 各部の厚さに対応して良好な保持を行うこと が可能 となる。
[0152] [その他]
上記実施形態では、 図 4 7 ( ) に示すように、 結節方法として左半回転 結びで植毛用毛髪 IV!をべース素材」に植毛する場合を例示した が、 図 4 7 ( B ) に示すように、 結節方法として右半回転結びで植毛用毛髪 IV!をべース素 材」に植毛しても良い。
[0153] ベース素材」としてメッシュを示したがシー ト状のものであればこれに限 定されない。
例えば、 繊維質のベース素材や樹脂製シート等のベー ス素材でもよい。 こ れらはメッシュ穴を有していないが、 第一の鉤針 4 1 と第二の鉤針 5 1 とが 別の位置に差し込まれ、 これらが別の穴を形成すれば、 それらの穴の間で植 毛用毛髪 !\/!の結節を形成することができる。
本出願は、 2 0 1 9年 2月 2 5日出願の日本出願第 2 0 1 9 - 0 3 1 1 7 9号に基づく優先権を主張し、 前記日本出願に記載された全ての記載内容を 援用するものである。