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Title:
HEAT EXCHANGER AND AIR CONDITIONING SYSTEM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/133709
Kind Code:
A1
Abstract:
A heat exchanger arranged underground or in water includes: an external pipe (51) installed in the longitudinal direction or in the inclined direction underground or in water; and a heating conductive pipe (80) which is inserted into the external pipe (51) and into which a coolant is introduced to be evaporated.  The external pipe (51) contains a thermal medium in a sealed state.  The external pipe (51) and the heating conductive pipe (80) are arranged so that the thermal medium in the liquid state is guided by the inner wall of the external pipe (51) and the outer wall of a cooling conductive pipe (52).

Inventors:
ASAI HIDEAKI (JP)
KAWABATA KATSUHIRO (JP)
TANIMOTO KEISUKE (JP)
KANG YOONMYUNG (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/001969
Publication Date:
November 05, 2009
Filing Date:
April 30, 2009
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
ASAI HIDEAKI (JP)
KAWABATA KATSUHIRO (JP)
TANIMOTO KEISUKE (JP)
KANG YOONMYUNG (JP)
International Classes:
F24F3/00; F25B30/06; F24F5/00; F24J3/08; F28D15/02
Domestic Patent References:
WO2004111559A12004-12-23
WO2004111559A12004-12-23
Foreign References:
JPS4882447A1973-11-05
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (JP)
Hiroshi Maeda (JP)
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Claims:
 縦向き又は傾斜して地中又は水中に設置される外管(51)と、前記外管(51)内に挿入され冷媒が内部に導入されるとともに該冷媒を蒸発させる暖房用伝熱管(80)と、前記外管(51)内に封入された熱媒体とを備え、前記熱媒体の相変化を利用して熱交換する熱交換器であって、
 前記外管(51)と前記暖房用伝熱管(80)とは、該外管(51)の内面壁と該冷房用伝熱管(52)の外面壁とで、液状の前記熱媒体を案内するように配置されていることを特徴とする熱交換器。
 請求項1の熱交換器において、
 前記暖房用伝熱管(80)は、コイル状に形成されていることを特徴とする熱交換器。
 請求項1の熱交換器において、
 前記外管(51)内には、該外管(51)の内面壁に沿ってウイック(90)が設けられていることを特徴とする熱交換器。
 請求項1の熱交換器において、
 前記外管(51)の内面壁には、該熱媒体の表面張力を利用、又は内表面での接触角を低減させて前記熱媒体を保持するグルーブ(100)が形成されていることを特徴とする熱交換器。
 請求項1の熱交換器を備えて冷凍サイクルを行うことを特徴とする空調システム。
Description:
熱交換器及び空調システム

 本発明は、地中又は水中に設置される熱 換器、及びそれを利用した空調システムに するものである。

 冷凍サイクルによって暖房を行ういわゆ ヒートポンプ式暖房システムには、熱源と て地熱や水中の熱を用いて冷媒を蒸発させ ようにしたものがある。例えば、地熱を利 したヒートポンプ式暖房システムには、地 から地熱の回収を行う地中熱交換器が用い れる(例えば特許文献1を参照)。特許文献1の 地中熱交換器では、熱媒体を内部に有したパ イプ(本明細書では埋設パイプと呼ぶ)を地中 埋設し、埋設パイプ内の熱媒体を地熱によ て蒸発させる。そして、その埋設パイプか パイプを分岐させてその分岐パイプに熱交 器を取り付け、その熱交換器で回収した熱 ヒートポンプ式暖房システムの熱源として 用している。

国際公開第WO2004/111559号パンフレット

 しかしながら、例えば土壌から採熱する 中熱交換器の場合、一般的に土壌の伝熱抵 が大きいため、従来の熱交換器(地中熱交換 器)の熱交換性能では、小型のものを用いる 、十分な熱量を得るのが困難であった。そ ため、例えば垂直方向に地中熱交換器を埋 するいわゆる垂直式地中熱交換器で十分な 量を得ようとすると、かなりの深さまで地 熱交換器を埋設する必要がある。具体的に 、一般家庭用の暖房システムにおける地中 交換器で、100m程度の埋設深さを要する例も る。このように地中熱交換器の埋設深さを すると、その設置費用が問題となる。また 特許文献1の様に、地表近辺でヒートポンプ 側の冷媒の熱交換器を直接導入し、地中熱を 熱媒体の相変化を利用して回収しても、パイ プ内における作動流体の凝縮部の面積が蒸発 部の面積に対して小さく、気化と凝縮の熱バ ランスが悪い。しかも、凝縮した作動流体は 、パイプ上部から流れるものの、長いパイプ 壁面を均一に濡らすことにはならない、即ち 、地中熱からの熱交換を効率よく行なえるも のではなかった。

 また、広く用いられる、地中熱交換器内 に水を循環させてその循環水の熱を利用す 方式では、このような深さに埋設したパイ 内に水を流すチューブラインとそのチュー 内を流れる熱媒体を搬送するためにポンプ 必要になり、そのポンプの消費電力が暖房 ステム全体の効率を低下させるという問題 ある。

 本発明は前記の問題に着目してなされた のであり、地中又は水中に設置される熱交 器の熱交換性能を向上させることを目的と ている。

 上記の課題を解決するため、第1の発明は、
 縦向き又は傾斜して地中又は水中に設置さ る外管(51)と、前記外管(51)内に挿入され冷 が内部に導入されるとともに該冷媒を蒸発 せる暖房用伝熱管(80)と、前記外管(51)内に封 入された熱媒体とを備え、前記熱媒体の相変 化を利用して熱交換する熱交換器であって、
 前記外管(51)と前記暖房用伝熱管(80)とは、 外管(51)の内面壁と該冷房用伝熱管(52)の外面 壁とで、液状の前記熱媒体を案内するように 配置されていることを特徴とする。

 これにより、熱媒体案内部(52)が、暖房用 伝熱管(80)の外面で凝縮した前記熱媒体を、 管(51)の内面壁に案内する。該内壁面に案内 れた熱媒体は、該内壁面上を上方から下方 向かって流れる過程で、該内壁面の円周方 に付着して広がり、そこで液膜を形成する

 また、第2の発明は、
 第1の発明の熱交換器において、
 前記暖房用伝熱管(80)は、コイル状に形成さ れていることを特徴とする。

 これにより、コイル状の暖房用伝熱管(80) が、凝縮した熱媒体を外管(51)の内面壁に案 する。

 また、第3の発明は、
 第1の発明の熱交換器において、
 前記外管(51)内には、該外管(51)の内面壁に ってウイック(90)が設けられていることを特 とする。

 これにより、ウイック(90)が、暖房用伝熱 管(80)の外側で凝縮した熱媒体をその内部に 透させて、外管(51)の内壁面に広範にわたり 触させる。

 また、第4の発明は、
 第1の発明の熱交換器において、
 前記外管(51)の内面壁には、該熱媒体の表面 張力を利用、又は内表面での接触角を低減さ せて前記熱媒体を保持するグルーブ(100)が形 されていることを特徴とする。

 これにより、グルーブ(100)が、外管(51)内 液状の熱媒体を保持するとともに、保持し 液冷媒を外管(51)の内面壁に接触させる。

 また、第5の発明は、
 第1の発明の熱交換器を備えて冷凍サイクル を行うことを特徴とする空調システムである 。

 これにより、空調システムにおいて、地 を熱源としての暖房運転が行われる。この 房運転時には、暖房用伝熱管(80)の外面で凝 縮した前記熱媒体が、外管(51)の内面壁に案 され、該内壁面に案内された熱媒体は、該 壁面上を上方から下方に向かって流れる過 で、該内壁面に付着して広がり、そこで液 を形成する。液膜を形成した熱媒体は、地 又は水中の熱を壁面から得て再び蒸発する 熱媒体は蒸発凝縮の相変化で地中又は水中 熱を空調の気化部である暖房用伝熱管(80)に 熱する。

 第1の発明によれば、凝縮した熱媒体が、 外管(51)の内壁面の円周方向に付着して広が 、そこで液膜を形成するので、外管(51)内の さ方向(即ち軸方向)における熱媒体の偏流 濡れの偏りを防止できる。これにより、液 となった熱媒体を効率よく外管(51)の内壁面 接触させて蒸発させることができ、熱交換 の熱交換効率がより向上する。

 また、第2の発明によれば、コイル状の暖 房用伝熱管(80)が、凝縮した熱媒体を外管(51) 内面壁に案内するので、熱媒体案内部(52)部 分の長さを十分に確保でき、熱交換効率がよ り向上する。

 また、第3の発明によれば、ウイック(90) 外管(51)内の液状の熱媒体を浸透させて保持 るとともに、保持した液冷媒を外管(51)の内 面壁に接触させる。それゆえ、外管(51)の内 壁に対し、均一な濡れを確保することがで 、熱交換性能がより向上する。

 また、第4の発明によれば、グルーブ(100) 外管(51)内の液状の熱媒体を浸透させて保持 するとともに、保持した液冷媒を外管(51)の 面壁に接触させる。それゆえ、外管(51)の内 壁に対し、均一な濡れを確保することがで 、熱交換性能がより向上する。

 また、第5の発明によれば、空調システム において、室外機(空気熱交器)が不要となる ともに、運転も外気温に関わらず霜取りも 要となり、高効率で暖房運転がおこなえる そして、外管(51)の内部においては液相の熱 媒体の循環を潤滑におこなえるので、熱媒体 の相変化による伝熱が、暖房用伝熱管(80)と 管(51)の内表面との間で効率的に行われ、暖 時における熱交換器の熱交換性能が向上す 。そして、この熱交換性能の向上により、 交換器の小型化が可能になり、延いては暖 システムの低コスト化も期待できる。

図1は、本発明の実施形態に係る地中熱 交換器を含んだ空調システムのシステム図で ある。 図2は、地中熱交換器の構成を示す縦断 面図である。 図3は、地中熱交換器を地中に設置した 状態を模式的に示す図である。 図4は、熱媒体案内部の構成、及び熱媒 体の動きを説明する図である。 図5は、熱交換器(50)を水中に設置した 態を模式的に示す図である。 図6は、熱交換器(50)を傾斜して設置し 状態を模式的に示す図である。 図7(A)は、外管の他の構成例における横 断面であり、図7(B)は、その一部を切り取っ 斜視図である。 図8は、外管のさらに他の構成例を示す 横断面図である。

 以下、本発明の実施形態について図面を 照しながら説明する。なお、以下の実施形 は、本質的に好ましい例示であって、本発 、その適用物、あるいはその用途の範囲を 限することを意図するものではない。また 以下の各実施形態や変形例の説明において 一度説明した構成要素と同様の機能を有す 構成要素については、同一の符号を付して 明を省略する。

 《発明の実施形態1》
 実施形態1では、本発明の熱交換器の一例と して、地中に設置される熱交換器(地中熱交 器)の例を説明する。

 本発明の実施形態に係る地中熱交換器は 例えば、暖房運転が可能なヒートポンプ式 空調システムに用いられ、暖房運転時に蒸 器として機能して土壌から熱を集熱する。 お、ここで土壌とは、土砂のみで形成され ものの他に、土砂と水の両方を含んだいわ る帯水層や、岩石が連続して分布している 盤も含まれる。すなわち、この地中熱交換 は、設置される場所や深さによっては、土 の他にも地中の水、岩盤、或いはそれらの てに渡って熱交換を行う場合がある。

 <空調システムの全体構成>
 図1は、本発明の実施形態に係る熱交換器(50 )(地中熱交換器)を含んだ空調システム(1)のシ ステム図である。本実施形態の空調システム (1)は、図1に示すように、冷媒回路(10)を備え いる。この冷媒回路(10)には、圧縮機(20)、 内熱交換器(30)、膨張弁(40)、及び地中熱交換 器(50)が接続されている。そして、この冷媒 路(10)には、冷媒(作動流体)が充填されてい 。

 圧縮機(20)は、冷媒を吸入ポートから吸入 して圧縮し、圧縮した冷媒を吐出ポートから 吐出する。具体的には、この圧縮機(20)には 例えばスクロール圧縮機などの種々の圧縮 を採用できる。この冷媒回路(10)では、圧縮 (20)は、吸入ポートが地中熱交換器(50)(詳し は後述の導出部(80c))に接続され、吐出ポー が室内熱交換器(30)に接続されている。

 室内熱交換器(30)は、冷媒を室内空気と熱 交換させるための空気熱交換器である。この 空調システム(1)では、室内熱交換器(30)は、 房を行う室内に配置されたいわゆる室内機 組み込まれ、圧縮機(20)から送られた高圧冷 の熱を室内空気へ放熱させる。室内熱交換 (30)には、具体的には例えば、クロスフィン 型のフィン・アンド・チューブ熱交換器など を採用することができる。この室内熱交換器 (30)の流出孔は、膨張弁(40)の流入孔に接続さ 、放熱させた冷媒を膨張弁(40)に流出させる 。なお、この室内熱交換器(30)の近傍には、 内ファン(31)が設置されている。室内ファン( 31)は、調和空気を室内へ送風する。

 膨張弁(40)は、流出孔が地中熱交換器(50)( しくは後述の導入部(80a))に接続され、室内 交換器(30)から流入した冷媒を膨張させて、 所定の圧力まで減圧させてから、該地中熱交 換器(50)に流出させる。

 地中熱交換器(50)は、地熱を熱源として暖 房用の熱を集熱する。この地中熱交換器(50) 、図2に示すように、外管(51)と暖房用伝熱管 (80)とを備えている。

 外管(51)は、両端が閉じた管状に形成され 、この例では、地中に縦向きに埋設される。 例えば、図3は、地中熱交換器(50)を地中に設 した状態を模式的に示す図である。地層に 、主に土砂のみで形成された層、土砂と水 含んだ層、主に水を含んだ層、さらには、 石が連続して分布している岩盤等がある。 の地中熱交換器(50)は何れの地層に設置して もよい。また、図3では、これらの各層に渡 地中熱交換器(50)が設置された状態を示して るが、例えば、何れかの地層のみにおいて 中熱交換器(50)が熱交換を行うように設置し てもよい。

 また、外管(51)内には、熱媒体として、所定 の量の二酸化炭素(CO 2 )が封入されている。この熱媒体は後に詳述 るように、外管(51)の内壁面を介して土壌か 吸熱して蒸発するとともに、暖房用伝熱管( 80)の外壁面(詳しくは後述する本体部(80b))に いて放熱して凝縮する。外管(51)の上方には この凝縮した熱媒体を、熱媒体の表面張力 利用したり、表面での接触角を低減させた することによって外管(51)の内面壁に案内す る熱媒体案内部(52)(後述)が形成されている。

 暖房用伝熱管(80)は、導入部(80a)、本体部( 80b)、導出部(80c)から形成されている。

 導入部(80a)は、本体部(80b)に対して冷媒を 導入するための配管であり、また、導出部(80 c)は本体部(80b)から冷媒を導出する配管であ 。本実施形態では、導入部(80a)及び導出部(80 c)は、何れも直状に形成され、外管(51)の上方 からその一端が該外管(51)内に挿入されてい 。そして、導入部(80a)及び導出部(80c)は、何 も外管(51)内において本体部(80b)と接続され いる。

 本体部(80b)は、外管(51)内の熱媒体と熱交 を行って、その内部に導入された冷媒を蒸 させる。本実施形態では、本体部(80b)は、 イル状に形成されて、外管(51)内の上方に配 されている。本体部(80b)の外面では、後に 述するように、暖房運転時に熱媒体(蒸気)が 凝縮する。本体部(80b)は、その凝縮した熱媒 を外管(51)の内面壁に案内する熱媒体案内部 (52)を形成している。具体的には、図4に示す うに、本体部(80b)の外壁面が、外管(51)の内 面と近接して配置され、両壁面の間で、熱 体の表面張力を利用したり、表面での接触 を低減させたりすることによって、凝縮し 熱媒体を引き寄せて、外管(51)の内壁面にそ の熱媒体が案内する。本体部(80b)の外壁面と 管(51)の内壁面との間には、隙間を設けてあ り、外管(51)の内壁面に案内された熱媒体は この隙間を経由して該内壁面を伝って、外 (51)の上方から下方に向かって流れる。

 -運転動作-
 次に、空調システム(1)における暖房運転中 動作について説明する。

 まず、圧縮機(20)が運転状態にされると、 圧縮された冷媒(ガス冷媒)が圧縮機(20)の吐出 ポートから吐出される。そして、圧縮機(20) ら吐出された冷媒は、室内熱交換器(30)へ送 れる。室内熱交換器(30)に流入した冷媒は、 室内熱交換器(30)で室内空気へ放熱する。室 熱交換器(30)では室内空気が加熱され、加熱 れた室内空気が室内ファン(31)によって室内 へ送り返される。室内熱交換器(30)で放熱し 冷媒は、膨張弁(40)へ送られる。膨張弁(40)に 流入した冷媒は、膨張弁(40)を通過する際に 圧され、その後に暖房用伝熱管(80)の導入部( 80a)を介して本体部(80b)へ送られる。この導入 された冷媒は、気液二相の状態である。

 このとき、外管(51)内では、熱媒体が地熱 によって蒸発させられて、蒸気として存在し ている。この蒸気の熱媒体は、本体部(80b)の 壁面と接すると、本体部(80b)によって吸熱 れて、凝縮して液体となる。そして、液体 なった熱媒体は、熱媒体案内部(52)において 熱媒体の表面張力を利用したり、表面での 触角を低減させたりすることによって、本 部(80b)の外壁面と外管(51)の内壁面との間に き寄せられる。そして、引き寄せられた熱 体は、外管(51)の内壁面へ案内され、本体部 (80b)の外壁面と外管(51)の内壁面との間の隙間 を経由して、該内壁面上を上方から下方に向 かって流れる。特に、本実施形態では本体部 (80b)がコイル状に形成されているので、熱媒 案内部(52)部分の長さを十分に確保できる。 外管(51)内壁面に案内された熱媒体は、該内 面上を上方から下方に向かって流れる過程 、該内壁面に付着して広がり、そこで液膜 形成する。このように、液膜を形成した熱 体は、外管(51)の内壁面を介して土壌から地 を吸熱して蒸発する。

 一方、暖房用伝熱管(80)の本体部(80b)は、 管(51)内の熱媒体の蒸気と接している。その ため、本体部(80b)内の冷媒は、本体部(80b)を して、蒸気の熱媒体から吸熱して蒸発させ れる。このように、地中熱交換器(50)では、 管(51)内の熱媒体の相変化を利用して地熱を 回収する。

 暖房用伝熱管(80)の本体部(80b)内で蒸発し 冷媒は、導出部(80c)から圧縮機(20)に導出さ る。そして、圧縮機(20)では、この冷媒を吸 入して圧縮し、再び室内熱交換器(30)へ吐出 る。この空調システム(1)では、以上の動作 繰り返され、地中熱交換器(50)を熱源として 縮機(20)で冷媒を圧縮する冷凍サイクル(こ 例では暖房)が行われる。

 以上のように、本実施形態によれば、暖 用伝熱管(80)(本体部(80b))の外壁面で凝縮し 熱媒体が熱媒体案内部(52)によって、外管(51) の内壁面に案内されて内壁面に付着して広が る。すなわち、外管(51)内の長さ方向(即ち軸 向)における熱媒体の偏流や濡れの偏りを防 止できる。その結果、液体となった熱媒体を 効率よく外管(51)の内壁面に接触させて蒸発 せることができる。これにより、地中熱交 器(50)における熱交換性能が向上し、この熱 換性能の向上により、地中熱交換器の小型 が可能になる。また、小型化により、空調 ステム(暖房システム)の低コスト化も期待 きる。

 《発明の実施形態2》
 なお、上記の熱交換器(50)は、地中に設置す るほかに、水中に設置することも可能である 。具体的な設置場所としては、例えば、海、 湖、池、プール、貯水槽、河川、下水道など が上げられる。図5は、熱交換器(50)を水中に 置した状態を模式的に示す図である。この では、熱交換器(50)(水中熱交換器)の設置例 して2つの例(例1~2)を記載している。例1は、 貯水槽又はプールに熱交換器(50)を設置した である。また、例2は、海、湖、又は池に熱 換器(50)を設置した例である。なお、同図に おいて、「HP」と記載されているのは、空調 ステム(1)の本体部分(熱交換器以外の部分) 示している(以下同様)。

 上記のように熱交換器(50)を水中に設置し た場合にも、上記の実施形態と同様のメカニ ズムで熱交換が行われる。

 《その他の実施形態(変形例)》
 〈1〉なお、各実施形態の熱交換器(50)、す わち外管(51)は、傾斜して地中や水中に設置 てもよい。図6は、熱交換器(50)を傾斜して 置した状態を模式的に示す図である。図6(A) 、熱交換器(50)を傾斜して地中に設置した例 を示し、図6(B)は、熱交換器(50)を傾斜して水 に設置した例を示している。図6(B)では、  、湖、又は池に熱交換器(50)を傾斜して設置 した例を示しているが、同様に、貯水槽やプ ールなどにも傾斜して配置可能である。

 〈2〉また、外管(51)の内面壁には、図7(A) び図7(B)に示すように、ウイック(90)を設け もよい。このウイック(90)は、外管(51)内の液 状の熱媒体を浸透させて保持するとともに、 保持した液冷媒を外管(51)の内面壁に接触さ る。このようなウイック(90)としては、例え 、金属多孔質体、多孔質セラミック、繊維 集合体などが挙げられる。このように、外 (51)の内面壁にウイック(90)を設けることで 外管(51)の内面壁に対し、均一な濡れを確保 ることができ、暖房運転時における熱交換 能が向上する。

 〈3〉また、外管(51)の内面壁には、図8の 面図に示すように、複数のグルーブ(100)を けてもよい。具体的には、このグルーブ(100) は、外管(51)内の液状の熱媒体を保持するよ に、幅、深さ、数などを定める。なお、グ ーブ(100)の方向は、外管(51)の軸方向に平行 ものには限定されない。例えば、円周方向 あってもよいし、らせん状であってもよい このようなグルーブ(100)を外管(51)の内面壁 設けることで、外管(51)の内面壁に対し、や り均一な濡れを確保することができ、暖房 転時における熱交換性能が向上する。

 本発明は、地中又は水中に設置される熱 換器、及びそれを利用した空調システムと て有用である。

   1   空調システム
  50   熱交換器
  51   外管
  52   熱媒体案内部
  80   暖房用伝熱管
  90   ウイック
 100   グルーブ