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Title:
HEAT-PEELABLE PRESSURE-SENSITIVE ADHESIVE SHEET CONTAINING LAYERED SILICATE AND PROCESS FOR THE PRODUCTION OF ELECTRONIC COMPONENTS BY THE USE OF THE SHEET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133118
Kind Code:
A1
Abstract:
The invention aims at providing a heat-peelable pressure -sensitive adhesive sheet which is little deformed by pressure and is excellent in cohesive strength even under a high -temperature atmosphere and which can keep proper pressure -sensitive adhesiveness at a temperature below the heat-peeling treatment temperature and can be easily peeled by heating; and a process for the production of electronic components by the use of the sheet. The aim is attained by a heat-peelable pressure-sensitive adhesive sheet having on at least one side of the substrate a heat-peelable pressure-sensitive adhesive layer containing both heat-expandable microspheres and a layered silicate. It is preferable that the silicate be incorporated in an amount of 1 to 200 parts by weight per 100 parts by weight of the base polymer constituting the heat-peelable pressure-sensitive adhesive layer.

Inventors:
SHIMOKAWA DAISUKE (JP)
KONDO HIROYUKI (JP)
ARIMITSU YUKIO (JP)
KISHIMOTO TOMOKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057361
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NITTO DENKO CORP (JP)
SHIMOKAWA DAISUKE (JP)
KONDO HIROYUKI (JP)
ARIMITSU YUKIO (JP)
KISHIMOTO TOMOKO (JP)
International Classes:
C09J7/38; C09J11/00; C09J11/06; C09J201/00; H01G4/12; H01G4/30; H01G13/00
Foreign References:
JP2004307677A2004-11-04
JP2004300231A2004-10-28
JP2005344008A2005-12-15
JP2005079529A2005-03-24
Attorney, Agent or Firm:
GOTO, Yukihisa (2-18 Kobai-cho, Kita-k, Osaka-shi Osaka 38, JP)
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Claims:
 基材の少なくとも片面に、熱膨張性微小球および層状珪酸塩を含有する熱剥離性粘着剤層を設けてなる熱剥離型粘着シート。
 層状珪酸塩の含有量が、熱剥離性粘着剤層を構成するベースポリマー100重量部に対し、1~200重量部である請求項1記載の熱剥離型粘着シート。
 請求項1又は2記載の熱剥離型粘着シート上で電極を印刷したグリーンシートを積層してプレスし、積層グリーンシートを得ることを特徴とする電子部品の製造方法。
 請求項1又は2記載の熱剥離型粘着シートに積層セラミックシートを貼り合わせ、該積層セラミックシートを切断してチップ状電子部品を得ることを特徴とする電子部品の製造方法。
 第1の熱剥離型粘着シートの粘着面上に並べたチップ状電子部品の、第1の熱剥離型粘着シートとは反対側の面に外部電極を設け、請求項1又は2記載の熱剥離型粘着シートを外部電極形成面に貼り合わせ、第1の熱剥離型粘着シートを加熱して剥離し、チップ状電子部品の第1の熱剥離型粘着シートを貼り合わせていた面に外部電極を設ける工程を含む、外部電極を有するチップ状電子部品の製造方法。
Description:
層状珪酸塩を含む熱剥離型粘着 ート及び該シートを使用する電子部品の製 方法

 本発明は、加熱処理により被着体から容 に剥離できる熱剥離型粘着シート及び、該 剥離型粘着シートを使用した電子部品の製 方法並びに該電子部品に関する。

 近年の電子部品の分野では、部品自体の 型化や精密化が要求されるようになり、例 ば、セラミック製電子部品の一つであるセ ミックコンデンサやセラミック抵抗、セラ ックインダクタでは「0603」や「0402」に代 される小型化や数百層を大きく超える高積 化による高容量化が顕著となってきている 特にセラミックコンデンサの製造工程にお ては、小型化や精密化を達成するために高 加工精度が要求されるようになっている。

 セラミックコンデンサの製造工程の一例 挙げると、(1)グリーンシートへの電極印刷 程、(2)積層工程、(3)高圧プレス工程、(4)切 工程、(5)焼成工程、(6)外部電極塗布・乾燥 程などである。(2)積層工程と(3)高圧プレス 程は目的に応じて複数回繰り返されること 多い。各工程においては、工程(1)では電極 刷の精度など、工程(2)では電極位置の精度 ど、工程(3)では、加圧によりグリーンシー が変形し、電極位置にずれが生じることに る電極位置のずれ防止精度、工程(4)では切 による精度などが要求され、工程中一つで 精度が悪いと製品が不良となり、生産性が 下してしまう。

 このような製造工程は、PETフィルム上や ープ上に積層して行うことが一般的である 特に、小型化や(4)切断工程でのグリーンシ トの固着性の点から粘着シートを使用する 造方法が多く用いられており、このような 途に使用する粘着シートとして、種々の熱 離型粘着シートが提案されている(例えば、 特許文献1)。

 上記工程(1)及び工程(2)においては、機械 な精度を要求されることから、装置の改良 精度の向上で対応が可能である。しかし(3) 圧工程では、加圧時にテープの粘着層が変 し、その変形に追従することによりグリー シートが変形し、これにより電極位置の精 不良となることなどが問題となっていた。 お、この積層時の加圧による精度不良はPET ィルムなどの常温における弾性率の高い材 を使用した場合には起こりにくい傾向にあ 。

 (4)切断工程では、切断時はグリーンシー をしっかりと固定し、切断終了後は粘着シ トを簡単に剥離することが要求される。熱 離型粘着シートはこのような要求に応える 着シートとして使用されてきた。ところが 年、切断精度向上を目的に高温雰囲気下で リーンシートを柔らかくして切断しており また小型化によってチップ一個あたりの貼 付け面積が少なくなっている。従来の熱剥 型粘着シートでは高温雰囲気下での粘着力 室温での粘着力に比べ大幅に低くなるため 高温雰囲気下切断加工中に十分な保持生が られず、加工中のチップ剥がれやそれに伴 歩留まり低下が問題となっていた。

 (6)外部電極塗布・乾燥工程で、セラミッ コンデンサ等のチップの両端に外部電極を 布する方法として、シリコンゴムに穴を開 たシートにチップを挿入する方法がある。 の方法では、チップのサイズ及び形状に合 せた穴を有するゴムシートを使用するが、 ップサイズが小さくなると、該穴へのチッ の挿入に精度を要し、作業の難度が高くな 。このような問題を生じない製造方法とし 、熱剥離型粘着シートを使用する方法は有 である。熱剥離型粘着シートを使用した外 電極塗布工程は、具体的には例えば、以下 ような手順により行われる。すなわち、第1 の熱剥離型粘着シート上にチップ状電子部品 を並べ、該電子部品の端部に外部電極を塗布 して乾燥させた後、電子部品の外部電極を塗 布した側に第2の熱剥離型粘着シートを貼り わせる。次いで、第1の熱剥離型粘着シート 加熱することにより粘着力を低減させ、チ プ状電子部品を第2の粘着シートに転写し、 チップ状電子部品の第1の粘着シートが貼り わされていた面に外部電極を塗布する。し しながらこのような工程において、第1の熱 離型粘着シートに加えた熱が、第2の熱剥離 型粘着シートに伝わり、これにより第2の熱 離型粘着シートの粘着力までもが低減し、 ップを保持できなくなるという問題が生じ いた。

特開2001-131507号公報

 本発明の目的は、高圧プレス工程時の圧力 よっても粘着剤層が変形しにくく、電子部 の加工用粘着シート等の用途に好適に使用 きる熱剥離型粘着シートを提供することで る。
 本発明の他の目的は、粘着シートの粘着剤 が高温雰囲気下においても十分な保持力を し、チップ状電子部品の加工用粘着シート して使用する場合には、高温雰囲気下の切 工程、特に押し切り時に十分な保持性を有 、加工中のチップ剥がれを好適に防止する 剥離型粘着シートを提供することである。
 本発明の目的はまた、高温雰囲気下でも一 の粘着力を有するが、粘着目的達成後は加 により速やかに被着体から剥離することの きる熱剥離型粘着シートを提供することで る。
 本発明のさらに他の目的は、上記熱剥離型 着シートを用いた電子部品の製造方法及び 方法により製造された電子部品を提供する とである。

 本発明者らは上記課題を解決するために 意検討した結果、熱剥離型粘着シートの粘 剤層を構成する熱膨張性微小球を含む粘着 に、層状珪酸塩を含ませることにより粘着 の凝集力が高まり、圧力を受けても変形し くく、高温雰囲気下においても一定の保持 及び粘着力を示す粘着シートが得られるこ を見出し、本発明を完成した。

 すなわち本発明は、基材の少なくとも片 に、熱膨張性微小球および層状珪酸塩を含 する熱剥離性粘着剤層を設けてなる熱剥離 粘着シートを提供する。

 層状珪酸塩の含有量は、熱剥離性粘着剤 を構成するベースポリマー100重量部に対し 1~200重量部であるのが好ましい。

 本発明は又、上記熱剥離型粘着シート上 電極を印刷したグリーンシートを積層して レスし、積層グリーンシートを得ることを 徴とする電子部品の製造方法及び該方法に り製造された電子部品を提供する。

 本発明は又、上記熱剥離型粘着シートに 層セラミックシートを貼り合わせ、該積層 ラミックシートを切断してチップ状電子部 を得ることを特徴する電子部品の製造方法 び該方法により製造された電子部品を提供 る。

 本発明はさらに又、第1の熱剥離型粘着シ ートの粘着面上に並べたチップ状電子部品の 、第1の熱剥離型粘着シートとは反対側の面 外部電極を設け、上記本発明の熱剥離型粘 シートを外部電極形成面に貼り合わせ、第1 熱剥離型粘着シートを加熱して剥離し、チ プ状電子部品の第1の熱剥離型粘着シートを 貼り合わせていた面に外部電極を設ける工程 を含む、外部電極を有するチップ状電子部品 の製造方法を提供する。

 本発明の熱剥離型粘着シートは、繰り返し 圧プレスを行った場合でも熱剥離性粘着剤 が変形しにくく、また、高温雰囲気下にお ても高い凝集力及び粘着特性を示す。従っ 、本発明の熱剥離型粘着シートは、積層セ ミック電子部品などの電子部品の加工用粘 シートとして好適に使用でき、例えば、本 明の熱剥離型粘着シートグリーンシートの 層プレス工程に使用した場合は、粘着剤の レや変形などが生じにくく、また、積層グ ーンシートを高温雰囲気下押切加工などに り切断する工程では、作業中のチップ剥が を防止し、高い精度で切断することができ 。さらに、外部電極塗布・チップ転写工程 は、作業中のチップ剥がれを防止し、確実 被着体を第一の粘着シートから第2の粘着シ ートへと転写し、電極塗布を行うことができ る。
 本発明の熱剥離型粘着シートを電子部品製 の各工程の加工用粘着シートとして使用す ことにより、作業の精度や効率が向上し、 留まりを向上することができ、さらに得ら るチップ状電子部品は極めて高品質となる
 本発明の熱剥離型粘着シートは、接着目的 成後熱剥離処理により、電子部品にストレ を与えることなく容易に剥離することが可 である。

本発明の熱剥離型粘着シートの一例を す概略断面図である。 本発明の電子部品の製造方法において 積層グリーンシートを得る工程を説明する 略断面図である。 本発明の外部電極を有するチップ状電 部品の製造方法において、外部電極を設け 工程を示す概略断面図である。

符号の説明

 11   基材
 12   ゴム状有機弾性層
 13   熱剥離性粘着剤層
 14   剥離層
 21   本発明の熱剥離型粘着シート
 22   グリーンシート
 23   内部電極
 31   第1の熱剥離型粘着シート
 32   チップ状電子部品
 33   外部電極
 34   本発明の熱剥離型粘着シート

[熱剥離型粘着シート]
 本発明の熱剥離型粘着シートの構成を、必 に応じて図面を参照しつつ説明する。図1は 本発明の熱剥離型粘着シートの一例を部分的 に示す概略断面図である。図1中、11は基材、 12はゴム状有機弾性層、13は熱剥離性粘着剤 、14は剥離層である。なお、ゴム状有機弾性 層12及び剥離層14は必要に応じて設けられる であり、本発明の熱剥離型粘着シートに必 の要素ではない。また、本発明の熱剥離型 着シートは、基材11の両面に粘着剤層を設け た両面タイプの粘着シートとすることもでき る。その際は、粘着剤層のうちいずれか一方 が熱剥離性粘着剤層であればよく、他方の粘 着剤層は熱剥離性粘着剤又は熱剥離性を有し ない(熱膨張性微小球を含まない)粘着剤のい れにより構成されていてもよい。

[熱剥離性粘着剤層]
 熱剥離性粘着剤層13は、熱膨張性微小球及 層状珪酸塩を含有する熱剥離性粘着剤によ 構成する。粘着剤層中に加熱により発泡及 /又は膨張する熱膨張性微小球などの発泡剤 含むことにより、加熱処理時は熱膨張性微 球の発泡及び/又は膨張により粘着剤層と被 着体との接着面積を減少させて粘着シートを 被着体から剥離させることができる。

[熱膨張性微小球]
 上記熱膨張性微小球としては例えば、イソ タン、プロパン、ペンタンなどの容易にガ 化して膨張性を示す適宜な物質をコアセル ーション法や界面重合法等で殻形成物質内 内包させた熱膨張性微小球を使用すること できる。殻形成物質としては、熱溶融性を す物質や、熱膨張で破壊する物質を使用で 、例えば、塩化ビニリデン・アクリロニト ル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ ニルブチラール、ポリメチルメタクリレー 、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリ ン、ポリスルホンなどが挙げられる。熱膨 性微小球は、良好な熱剥離性を発現するた に、体積膨張倍率が例えば、5倍以上、好ま しくは7倍以上、特に好ましくは10倍以上であ るものを使用するのがよい。

 熱膨張性微小球の配合量は、熱剥離性粘 剤層13を膨張(発泡)させる程度や接着力を低 下させる程度に応じて適宜選択することがで き特に制限されない。例えば、後述する熱剥 離性粘着剤層を構成するベースポリマー100重 量部に対して1~150重量部、好ましくは25~100重 部の範囲から選択することができる。

[層状珪酸塩]
 上記層状珪酸塩は、主に二次元構造を有す 粘土層が積み重なることによって結晶構造 なしている粘土鉱物であって、溶媒中に加 ることにより膨潤し各層間距離が広がる特 を有する他、層構造を保持したまま、層間 イオンや分子を取り込むことができる。本 明に用いる層状珪酸塩としては、後述の熱 離性粘着剤層13を構成するベースポリマー に分散可能であれば特に制限されない。具 的には例えば、スメクタイト、サポナイト ソーコナイト、スチブンサイト、ヘクトラ ト、マーガライト、タルク、金雲母、クリ タイル、緑泥岩、バーミキュライト、カオ ナイト、白雲母、ザンソフィライト、ディ カイト、ナクライト、パイロフィライト、 ンモリロナイト、バイデライト、ノントロ イト、テトラシリリックマイカ、ナトリウ テニオライト、アンチゴライト、ハロイサ トなどを例示できる。これらの層状珪酸塩 、天然の層状珪酸塩、合成層状珪酸塩のい れをも好適に使用することができる。層状 酸塩の粒子の平均長さとしては、好ましく 0.01~100μm、特に好ましくは0.05~10μmであるも を使用でき、アスペクト比としては好まし は20~500、特に50~200であるものを好適に使用 きる。層状珪酸塩は、1種又は2種以上を選択 して使用することができる。

 層状珪酸塩の含有量は、後述する熱剥離 粘着剤層13を構成するベースポリマー100重 部に対し、1~300重量部の範囲から選択するこ とができる。層状珪酸塩を配合することによ り、粘着剤層の凝集力が高まり圧力に対して 変形しにくくなる、耐熱性が向上し、特に、 高温雰囲気下での粘着力が高まり、予定の剥 離温度に達するまでは被着体にしっかりと接 着するなどの効果が得られるが、配合量が多 すぎると粘着力が低下する。従って、粘着力 や耐熱性、耐圧性等の各特性が所望の範囲内 となるように、適宜選択すればよいが、含有 量が1重量部以下では、上記効果が得られに く、また、300重量部以上では、ベースポリ ー中に分散させることが困難であり、現実 ではない。良好な粘着特性を維持するため は、層状珪酸塩の含有量は、ベースポリマ 100重量部に対して1~200重量部とするのがよく 、好ましくは5~200重量部、更に好ましくは5~10 0重量部、特に好ましくは10~60重量部の範囲か ら選択することができる。

[ベースポリマー]
 熱剥離性粘着剤層13を構成する熱剥離性粘 剤は、上記熱膨張性微小球、層状珪酸塩及 ベースポリマーとからなる。ベースポリマ としては、加熱時に熱膨張性微小球の発泡 び/又は膨張を許容するものであれば特に制 されず、公知乃至慣用の感圧性粘着剤のベ スポリマーのなかから適宜選択することが きる。好ましくは、熱膨張性微小球の発泡 び/又は膨張を可及的に拘束しないようなも のが用いられる。例えば、天然ゴム、各種合 成ゴム、アクリル系、ビニルアルキルエーテ ル系やシリコーン系、ポリエステル系やポリ アミド系、ウレタン系やスチレン・ジエンブ ロック共重合体系などのポリマーを例示でき る。また、これらのポリマーに融点が約200℃ 以下の熱溶融性樹脂を配合してクリープ特性 を改良したものを使用することもできる。

 これらの中で、アクリル系共重合体を特 好適に使用できる。アクリル系共重合体の モノマー成分としては、炭素数20以下のア キル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエ ステルを用いるのが好ましい。炭素数20以下 アルキル基としては、例えば、メチル基、 チル基、プロピル基、ブチル基、アミル基 ヘキシル基、ヘプチル基、2-エチルヘキシ 基、イソオクチル基、イソデシル基、ドデ ル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタ シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基 オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシ 基などが挙げられる。(メタ)アクリル酸アル キルエステルは、1種又は2種以上を選択して モノマー成分として使用することができる なお、これらの(メタ)アクリル酸アルキル ステルは粘着剤のベースポリマー中通常50重 量%以上含まれる。

 アクリル系共重合体は、上記(メタ)アク ル酸アルキルエステルに加えて、必要に応 て凝集力や耐熱性等の改質などを目的に適 な共重合性モノマーが含まれていてもよい 上記共重合性モノマーとしては、例えば、 クリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチ アクリレート、カルボキシペンチルアクリ ート、イタコン酸、マレイン酸、フマール 、クロトン酸などのカルボキシル基含有モ マー;無水マレイン酸、無水イタコン酸など 酸無水物;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチ 、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、( タ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)ア リル酸ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリ 酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒ ドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキ ラウリル、(4-ヒドロキシメチルシクロヘキ ル)メチル(メタ)アクリレートなどのヒドロ シル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、 アリルスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2 -メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリル アミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル (メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオ シナフタレンスルホン酸などのスルホン酸 含有モノマー;(メタ)アクリルアミドやN,N-ジ チル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ) クリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリル アミド、N-メチロールプロパン(メタ)アクリ アミドなどの(N-置換)アミド系モノマー;(メ )アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル N,N-ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル t-ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル アルキルアミノ系モノマー;(メタ)アクリル メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキ エチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシア ルキル系モノマー;N-シクロヘキシルマレイミ ド、N-イソプロピルマレイミド、N-ラウリル レイミド、N-フェニルマレイミドなどのマレ イミド系モノマー;N-メチルイタコンイミド、 N-エチルイタコンイミド、N-ブチルイタコン ミド、N-オクチルイタコンイミド、N-2-エチ ヘキシルイタコンイミド、N-シクロヘキシル イタコンイミド、N-ラウリルイタコンイミド どのイタコンイミド系モノマー;N-(メタ)ア リロイルオキシメチレンスクシンイミド、N- (メタ)アクリロイル-6-オキシヘキサメチレン クシンイミド、N-(メタ)アクリロイル-8-オキ シオクタメチレンスクシンイミドなどのスク シンイミド系モノマー;酢酸ビニル、プロピ ン酸ビニル、N-ビニルピロリドン、メチルビ ニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピ ペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラ ジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビ ニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビ ニルモルホリン、N-ビニルカルボン酸アミド 、スチレン、α-メチルスチレン、N-ビニル プロラクタムなどのビニル系モノマー;アク ロニトリル、メタクリロニトリルなどのシ ノアクリレートモノマー;(メタ)アクリル酸 リシジルなどのエポキシ基含有アクリル系 ノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリ ールや(メタ)アクリル酸ポリプロピレング コール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレン グリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリ ロピレングリコールなどのグリコール系ア リルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テ ラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリ ート、シリコーン(メタ)アクリレート、2-メ キシエチルアクリレートなどのアクリル酸 ステル系モノマー;ヘキサンジオールジ(メ )アクリレート、(ポリ)エチレングリコール (メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリ ールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル リコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリ スリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチ ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、 ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ ート、エポキシアクリレート、ポリエステ アクリレート、ウレタンアクリレートなど 多官能モノマー;イソプレン、ブタジエン、 イソブチレン、ビニルエーテルなどが挙げら れる。これらの共重合性モノマーは、1種又 2種以上を選択して用いることができる。

 上述したモノマーを重合に付すことによ 、熱剥離性粘着剤層13を構成するベースポ マーを製造することができる。重合方法は に制限されず、重合開始剤を添加して溶液 合方法、塊状重合方法、乳化重合方法等通 用いられる公知の重合方法から適宜選択で る。

 熱剥離性粘着剤層13を構成する粘着剤は 必要に応じて各種添加剤が添加されていて よい。このような添加剤としては、例えば 公知乃至慣用の粘着付与樹脂(例えば、ロジ 系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、クマ ン・インデン樹脂、スチレン系樹脂など)、 架橋剤(例えば、エポキシ系架橋剤、イソシ ネート系架橋剤、多官能アクリレート系架 剤など)、充填剤、着色剤(顔料や染料など) 酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤な の公知の各種添加剤が挙げられる。これら 添加剤の使用量は、いずれも粘着剤に適用 れる通常の量でよい。

 熱剥離性粘着剤層13の厚みは、例えば、5~ 300μmの範囲から選択することができる。熱剥 離性粘着剤層の厚みが、含有する熱膨張性微 小球の最大粒径よりも薄いと、熱膨張性微小 球の凹凸により熱剥離性粘着剤層表面の平滑 性が損なわれ加熱前接着力が低下する。また 、熱剥離性粘着剤層が必要以上に厚いと、加 熱剥離時に熱膨張性微小球の発泡により凝集 破壊が起こり、被着体に糊残りが生じるなど 熱剥離性が低下する場合がある。熱剥離性粘 着剤層の厚みは、粘着力や剥離性が所望の範 囲内になるよう適宜選択すればよいが、熱剥 離型粘着シートをグリーンシート切断工程用 粘着シートとする場合であれば、好ましくは 5~50μm、特に好ましくは15~35μmの範囲から選択 することができる。また、熱剥離型粘着シー トを、積層、加圧プレス工程用粘着シートと する場合や、外部電極塗布工程用粘着シート とする場合であれば、好ましくは20~150μm、特 に好ましくは20~100μmの範囲から選択すること ができる。

[基材]
 基材11としては、適宜な薄葉体をいずれも 用することができ、特に制限されない。例 ば、紙、布、不織布、金属箔、あるいはそ らのプラスチックラミネート体、プラスチ ク同士の積層体などが例示できる。基材11の 厚さは5~250μm程度が一般的であるが特に制限 れない。

[ゴム状有機弾性層]
 本発明の熱剥離型粘着シートには、ゴム状 機弾性層12を設けることができる。ゴム状 機弾性層12は、粘着シートを被着体に接着す る際にその表面が被着体の表面形状に良好に 追従して大きい接着面積を提供する働きと、 粘着シートより被着体を剥離するために熱剥 離性粘着剤層13を加熱して発泡及び/又は膨張 させる際に粘着シートの面方向における発泡 及び/又は膨張の高速を少なくして熱剥離性 着剤層13が三次元的構造変化することによる うねり構造形成を助長する働きをするもので ある。なお、ゴム状有機弾性層12は必要に応 て設けられる層であり、必ずしも設けられ いなくてもよい。

 ゴム状有機弾性層12は、例えば、ASTM D-224 0に基づくD型シュアーD型硬度50以下、特に40 下の天然ゴム、合成ゴム又はゴム弾性を有 る合成樹脂により形成することが好ましい 前記合成ゴム又はゴム弾性を有する合成樹 としては、例えば、ニトリル系、ジエン系 アクリル系などの合成ゴム;ポリオレフィン 、ポリエステル系などの熱可塑性エラスト ー;エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウ タン、ポリブタジエン、軟質ポリ塩化ビニ などのゴム弾性を有する合成樹脂などが挙 られる。なお、ポリ塩化ビニルなどのよう 本質的には硬質のポリマーであって、可塑 や柔軟剤等の配合剤との組み合わせにより ム弾性を発現させたものなども使用できる ゴム状有機弾性層は、上述の熱剥離性粘着 層13を構成する粘着剤のベースポリマーと同 様のものを使用してもよい。

 ゴム状有機弾性層12の厚さは、例えば、5~ 300μm好ましくは20~150μm、さらに好ましくは20~ 100μm程度である。ゴム状有機弾性層12の厚さ 薄すぎると、加熱発泡後の三次元的構造変 を形成することができず、良好な剥離性が られない場合がある。ゴム状有機弾性層12 、単層であってもよく、2以上の層で構成し もよい。

[剥離層]
 剥離層14は、熱剥離性粘着剤層13の表面を保 護するために設けられる層であり、熱剥離性 粘着剤層13を被着体に貼り付ける際には剥離 れる。剥離層14は適宜な剥離紙などにより 成される。具体的には例えば、シリコーン 、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブ ン等の剥離剤により表面処理されたプラス ックフィルムや紙等の剥離層を有する基材; リテトラフルオロエチレン、ポリクロロト フルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポ フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレ ・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ク ロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共 合体等のフッ素系ポリマーからなる低接着 基材;オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチ ン、ポリプロピレンなど)等の無極性ポリマ からなる低接着性基材などを用いることが きる。なお、剥離層14は必要に応じて設け れる層であり、設けられていなくてもよい

 基材11上に熱剥離性粘着剤層13を設ける方 法は特に制限されないが、例えば、溶媒(例 ば、トルエンなど。)中に上述の熱膨張性微 球、層状珪酸塩及びベースポリマー等を均 に混合・溶解して塗工液を調製し、該塗工 を基剤上に塗布し、乾燥する方法が挙げら る。又は、剥離層14を構成する剥離紙等に 塗工液を塗布し、熱剥離性粘着剤層13を形成 した後、粘着剤層表面に基材11を貼り合わせ もよい。

[熱剥離処理]
 本発明の熱剥離型粘着シートは、被着体に 付後、接着目的達成後には、加熱処理を行 ことにより被着体から容易に剥離すること できる。加熱処理は、例えば、ホットプレ ト、熱風乾燥機、近赤外ランプなどの適宜 加熱手段を利用して行うことができる。加 温度は、熱剥離性粘着剤層中の熱膨張性微 球の発泡開始温度以上であればよいが、加 処理の条件は、被着体の表面状態や熱膨張 微小球の種類等による接着面積の減少性、 剤や被着体の耐熱性、加熱方法(熱容量、加 熱手段等)などにより適宜設定できる。一般 な加熱処理条件としては、100~250℃で1~90秒間 (ホットプレートなど)、又は5~15分間(熱風乾 機など)である。なお、加熱処理は、使用目 に応じて適宜な段階で行うことができる。 た、加熱源としては、赤外線ランプや加熱 を用いることができる場合もある。

[電子部品の製造方法]
 本発明の粘着シートは、種々の被着体の仮 定用又は保管用、運搬用粘着シートとして 用でき、その用途は特に制限されないが、 子部品の加工時の仮固定材等としての使用 特に適している。本発明の熱剥離型粘着シ トを使用して、例えば、積層セラミックコ デンサや積層セラミックバリスタ等のチッ 状電子部品の製造を好適に行うことができ 。以下に本発明の熱剥離型粘着シートを使 した電子部品の製造方法について説明する 本発明のチップ状電子部品は、(i)電極印刷 程、(ii)積層・プレス工程、(iii)切断工程、( iv)焼成工程、(v)外部電極塗布工程のうち、い ずれか一又は二以上を含む工程により製造さ れる。本発明の熱剥離型粘着シートは、主と して、上記(ii)積層・プレス工程、(iii)切断工 程及び(v)外部電極塗布工程での使用に適して おり、本発明の熱剥離型粘着シートを該工程 に使用することにより、作業精度や作業効率 の向上等に顕著な効果を示す。

(i)電極印刷工程においては、グリーンシー ト(セラミックグリーンシート)の片面に、所 パターンの内部電極を、導電性ペーストな により印刷し、電極を印刷したグリーンシ トを得る。

(ii)積層・プレス工程では、(i)で得られた電 を印刷したグリーンシートを、電極が印刷 れている面と、印刷されていない面とが交 になるように必要枚数積層し、加圧プレス て積層セラミックシートを得る。通常加圧 レスは、電極を印刷したグリーンシートを 枚積層するごとに行われるため、必要枚数 グリーンシートを積層し、積層セラミック ートが得られるまでには、複数回(例えば、2 ~50回程度)のプレスが行われる。
図2に、(ii)積層・プレス工程における、積層 リーンシートの製造過程を表す概略断面図 示す。図2中、21は本発明の熱剥離型粘着シ トを示し、22はセラミックシートを23は内部 電極をそれぞれ示す。図2に示すように、本 明の熱剥離型粘着シート21上(熱剥離性粘着 層の粘着面上)に電極を印刷したグリーンシ トを積層し、プレスすることを繰り返すこ により積層グリーンシートを得られる。本 明の熱剥離型粘着シート21は、熱剥離性粘 剤層が層状珪酸塩を含有しているために変 しにくい。従って、繰り返し加圧プレスを っても、粘着剤にズレ(糊はみ出し)が生じに くく、高い精度で積層及びプレスを行うこと ができる。必要数の積層・プレス終了後は加 熱により熱剥離型粘着シートを剥離して積層 セラミックシートを得てもよく、また、加熱 剥離を行わずにそのまま次工程((iii)切断工程 )に供することもできる。

 (iii)切断工程では、本発明の熱剥離型粘 シートに上記(ii)積層・プレス工程で得られ 積層セラミックシートを貼り合わせて固定 、部品単位のサイズのチップ状になるよう 切断(特に、押切加工)し、チップ状電子部 とする。切断は、グリーンシートを柔らか して切断精度を向上するために高温雰囲気 (本発明の熱剥離型粘着シートの熱剥離処理 度未満、例えば、60~100℃)で行われることが 多いが、本発明の熱剥離型粘着シートは耐熱 性及び凝集力に優れているため、このような 高温雰囲気下においても十分な粘着力及び保 持力を発現し、加工中のチップ剥れやそれに 伴う歩留まり低下を防止し、高い切断精度で チップ状電子部品を製造することができる。 切断終了後は、加熱剥離処理によりチップ状 電子部品を容易に熱剥離型粘着シートから剥 離することができる。

 チップ状に切断された積層グリーンシー は、(iv)焼成工程を経た後、必要に応じて(v) 外部電極塗布工程に付される。図3を参照し 本発明の熱剥離型粘着シートを使用して外 電極を設ける工程を説明する。図3(a)~(e)は、 本発明の熱剥離型粘着シートを使用してチッ プ状電子部品に外部電極を設ける工程を経時 的に示す概略断面図である。図3(a)~(e)におい 31は第1の熱剥離型粘着シートを、32はチッ 状電子部品を、33は外部電極を、34は本発明 熱剥離型粘着シートをそれぞれ示す。図3(a) は第一の熱剥離型粘着シート31の粘着面上に ップ状電子部品32を並べ、チップ状電子部 32を固定した様子を示している。第一の熱剥 離型粘着シート31としては、公知乃至慣用の 剥離型粘着シートをいずれも使用でき特に 限されない。例えば、本発明の熱剥離型粘 シートと同様のものであって、熱剥離性粘 剤層に層状珪酸塩を含まないものなどを使 してもよく、あるいは本発明の熱剥離型粘 シートを第一の熱剥離型粘着シート31とし 使用してもよい。図3(b)は、チップ状電子部 32の片面(粘着シートとは反対側の面)に外部 電極33を設けた様子を示す。次いで、図3(c)に 示すように、第2の粘着シートとして、本発 の熱剥離型粘着シート34を外部電極33形成面 貼り合わせた後、第1の熱剥離型粘着シート 31を加熱して剥離する。この際、従来の熱剥 型粘着シートを第2の粘着シートとして使用 した場合は、第1の熱剥離型粘着シート31に加 えた熱が第2の粘着シートに伝わり、これに り第2の粘着シートの粘着力までもが低減し 片面に外部電極33を設けたチップ状電子部 32をしっかりと接着保持することができない 場合があった。しかし、本発明の熱剥離型粘 着シート34を第2の熱剥離型粘着シートとして 使用した場合は、耐熱性や高温雰囲気下での 粘着特性に優れているため、第1の熱剥離型 着シート31の剥離処理の前後を通してしっか りと被着体を接着保持することができ、図3(d )に示すように、チップ状電子部品32の片側に 設けた外部電極33を接着して固定したまま、 1の熱剥離型粘着シート31を剥離して、チッ 状電子部品32の外部電極33を設けていない面 を露出させることができる。次いで、図3(e) 示すようにチップ状電子部品32の第1の熱剥 型粘着シート31を貼り合わせていた面に外部 電極33を設けて、両端に外部電極33を有する ップ状電子部品を製造することができる。

 以下に実施例を挙げて本発明をより詳細 説明するが、本発明はこれらの実施例によ 何ら制限されるものではない。

(実施例1)
 〈ゴム状有機弾性層〉
 アクリル系共重合体(アクリル酸2-エチルヘ シル:アクリル酸エチル:アクリル酸2-ヒドロ キシエチル=70重量部:30重量部:5重量部)100重量 部、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレ ン(株)製:商品名『コローネートL』)2重量部 トルエンに溶解し、厚さ100μmのポリエステ フィルム上に、乾燥後の厚さが15μmとなるよ うに塗布し、ゴム状有機弾性層を形成した。
 〈熱剥離性粘着剤層〉
 アクリル系共重合体(アクリル酸2-エチルヘ シル:アクリル酸エチル:アクリル酸2-ヒドロ キシエチル=70重量部:30重量部:5重量部)100重量 部、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレ ン(株)製:商品名『コロネートL』)1.5重量部、 テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル 製:商品名『YSポリスターT130』)10重量部、熱 張性微小球(松本油脂製薬社製:商品名『マ クロスフェアーF50D』)30重量部、及び層状珪 塩(コープケミカル(株)製:商品名『合成スメ クタイトMAE』)20重量部をトルエンに均一に混 合、溶解して塗工液を調製し、セパレータ上 に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布し、 剥離性粘着剤層を形成した。
 〈熱剥離型粘着シート〉
 上記ゴム状有機弾性層と熱剥離性粘着剤層 を貼り合わせ、本発明の熱剥離型粘着シー を得た。

(実施例2)
 〈ゴム状有機弾性層〉
 アクリル系共重合体(アクリル酸ブチル:ア リル酸=100重量部:5重量部)100重量部、イソシ ネート系架橋剤(日本ポリウレタン(株)製:商 品名『コロネートL』)3重量部をトルエンに溶 解し、厚さ100μmのポリエステルフィルム上に 、乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、 ム状有機弾性層を形成した。
 〈熱剥離性粘着剤層〉
 アクリル系共重合体(アクリル酸ブチル:ア リル酸=100重量部:5重量部)100重量部、エポキ 系架橋剤(三菱ガス化学社製:商品名『テト ッドC』)0.5重量部、テルペンフェノール樹脂 (ヤスハラケミカル社製:商品名『YSポリスタ T130』)10重量部、熱膨張性微小球(松本油脂製 薬社製:商品名『マイクロスフェアーF50D』)50 量部、及び層状珪酸塩(コープケミカル(株) :商品名『合成スメクタイトMAE』)50重量部を トルエンに均一に混合、溶解して塗工液を調 製し、セパレータ上に乾燥後の厚みが40μmと るように塗布し、熱剥離性粘着剤層を形成 た。
 〈熱剥離型粘着シート〉
 上記ゴム状有機弾性層と熱剥離性粘着剤層 を貼り合わせ、本発明の熱剥離型粘着シー を得た。

(比較例1)
 熱剥離性粘着剤層に、層状珪酸塩を配合し かった以外は実施例1と同様の操作を行い、 熱剥離型粘着シートを得た。

(比較例2)
 熱剥離性粘着剤層に、層状珪酸塩を配合し かった以外は実施例2と同様の操作を行い、 熱剥離型粘着シートを得た。

(評価)
 実施例1、2及び比較例1、2で得られた熱剥離 型粘着シートについて、以下に示す方法によ り粘着力、熱剥離性、熱剥離層のズレについ て評価を行った。結果を表1に示す。
・粘着力
 得られた熱剥離型粘着シートを幅20mmのテー プ状に切断し、グリーンシート表面に貼り合 わせてサンプルを作製した。常温で、剥離速 度300mm/min、剥離角度180°で引きはがした時の 重を測定した。
・熱剥離性
 上記と同様に作製したサンプルを130℃×1分 加熱して剥離状況を目視で確認した。剥離 ているものを○、剥離していないものを× 評価した。
・粘着シートを面積2cm 2 の正方形に切断し、グリーンシート上に貼り 合わせてサンプルを作製した。常温で2MPa×3 の加圧を100回繰り返した後の粘着剤のはみ し(ズレ)を測定し、4辺の最大はみ出し量の 均値を算出した。平均値が0.02mm以下である 合○と、平均値が0.02mmより大きい場合は×と それぞれ評価した。

(実施例3)
 アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:ア リル酸2-エチルヘキシル:ヒドロキシエチル クリレート:メタクリル酸メチル=70重量部:30 量部:4重量部:5重量部)100重量部に、層状珪 塩としてモンモリロナイト(クニミネ工業(株 )製:商品名『クニピアG』)10重量部、イソシア ネート系架橋剤1.5重量部、150℃発泡タイプ熱 膨張性微小球(松本油脂製薬社製:商品名『マ モトマイクロスフェアーF80SD』)30重量部を ルエンに均一に混合、溶解した塗工液を、 持基材(厚さ100μmのポリエチレンテレフタレ トフィルム)上に乾燥後の厚みが50μmとなる うに塗布・乾燥して本発明の熱剥離型粘着 ートを得た。

(実施例4)
 アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:ア リル酸2-エチルヘキシル:ヒドロキシエチル クリレート:メタクリル酸メチル=70重量部:30 量部:4重量部:5重量部)100重量部に、層状珪 塩としてモンモリロナイト(クニミネ工業(株 )製:商品名『クニピアG』)40重量部、イソシア ネート系架橋剤1.5重量部、ロジンフェノール 系粘着付与剤5重量部、150℃発泡タイプ熱膨 性微小球(松本油脂製薬社製:商品名『マツモ トマイクロスフェアーF80SD』)30重量部をトル ンに均一に混合、溶解した塗工液を、支持 材(厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート フィルム)上に乾燥後の厚みが50μmとなるよう に塗布・乾燥して本発明の熱剥離型粘着シー トを得た。

(比較例3)
 アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:ア リル酸2-エチルヘキシル:ヒドロキシエチル クリレート:メタクリル酸メチル=70重量部:30 量部:5重量部:5重量部)100重量部に、ロジン ェノール系粘着付与剤3重量部、及び150℃発 タイプ熱膨張性微小球(松本油脂製薬社製: 品名『マツモトマイクロスフェアーF80SD』)30 重量部をトルエンに均一に混合、溶解した塗 工液を支持基材(厚さ100μmのポリエチレンテ フタレートフィルム)上に乾燥後の厚みが50μ mとなるように塗布・乾燥して熱剥離型粘着 ートを得た。

(評価)
 実施例3、4及び比較例3で製造した熱剥離型 着シートについて以下の評価を行った。結 を表2に示す。
・100℃粘着力
 実施例及び比較例の粘着シートを幅20mm、長 さ140mmのテープ状に切断し、厚さ25μmのPETフ ルム(幅30mm)に、JIS Z 0237に準拠して常態で り合わせた後、あらかじめ100℃にしておい 高温槽付き引っ張り試験機にセットし、5分 放置した後、剥離速度300mm/min、引っ張り角 180°で引き剥がした際の荷重を測定した。
・押し切り時チップ保持性
 実施例及び比較例で得られた粘着シートに グリーンシート(セラミックグリーンシート )を貼り合わせ、100℃雰囲気下に5分間放置し 後、0603(0.6mm×0.3mm)サイズのチップ状となる う押切加工した。この際、粘着シートから 離したチップが全体の0.1%以下である場合○ と、0.1%より多い場合×と評価した。
・加熱剥離性
 上記押し切り時チップ保持性の評価を行っ 後に、チップ状に切断されたグリーンシー が張り合わされた粘着シートをホットプレ トで150℃にて60秒間加熱処理した。すべて チップ状グリーンシートが剥離した場合は と、剥離しないチップ状グリーンシートが められた場合は×と評価した。

 表2の評価結果からわかるように、本発明 の熱剥離型粘着シートは、比較例3の熱剥離 粘着シートと比べ、100℃雰囲気下での粘着 に優れているため押切加工時にもチップ剥 れが無く、かつ加熱により被着体から容易 剥離できる。

(実施例5)
 〈ゴム状有機弾性層〉
 アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:ア リル酸2-エチルヘキシル:ヒドロキシエチル クリレート:メタクリル酸メチル=70重量部:30 量部:5重量部:5重量部)100重量部に、イソシ ネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業株式 社製:商品名『コロネートL』)2重量部をトル エンに均一に混合、溶解した塗工液を、厚さ 100μmのポリエステルフィルムに乾燥後の厚さ が10μmとなるように塗布し、120℃で2分間加熱 乾燥してゴム状有機弾性層を形成した。
 〈熱剥離性粘着剤層〉
 アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:ア リル酸2-エチルヘキシル:ヒドロキシエチル クリレート:メタクリル酸メチル=70重量部:30 量部:5重量部:5重)100重量部にイソシアネー 系架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社製: 商品名『コロネートL』)2.5重量部、150℃発泡 イプ熱膨張性微小球(松本油脂製薬社性:商 名『マイクロスフェアーF80SD』)30重量部、ロ ジンフェノール系粘着付与剤10重量部、層状 酸塩としてモンモリロナイト(クニミネ工業 (株)製:商品名『クニピアG』:平均長さ0.1μm)10 量部をトルエンに均一に混合、溶解した塗 液を、表面に離型処理をしたPET(ポリエチレ ンテレフタレート)フィルムに乾燥後の厚さ 30μmとなるように塗布し、70℃で3分間加熱乾 燥し、熱剥離性粘着剤層を形成した。
 〈熱剥離型粘着シート〉
 上記ゴム状有機弾性層と熱剥離性粘着剤層 を貼り合わせ、本発明の熱剥離型粘着シー を得た。

(実施例6)
 層状珪酸塩の配合量を30重量部とした以外 、実施例5と同様の操作を行い、本発明の熱 離型粘着シートを得た。

(比較例4)
 層状珪酸塩を添加しなかったこと以外は、 施例5と同様の操作を行い。熱剥離型粘着シ ートを得た。

(参考例)第1の熱剥離型粘着シート
 150℃発泡タイプ熱膨張性微小球に代えて120 発泡タイプ熱膨張性微小球(松本油脂製薬社 製:商品名『マイクロスフェアーF50D』)を使用 した以外は比較例4と同様の操作を行い熱剥 型粘着シートを得た。

(検証)
・転写率
 実施例5、6及び比較例4で得られた熱剥離型 着シートを使用して、被着体を第1の熱剥離 型粘着シートから転写する場合の転写率を以 下の手順で評価した。被着体として0603(0.6mm× 0.3mm)サイズのチップを使用し、上記参考例で 製造した第1の熱剥離型粘着シートに貼り付 た。被着体の第1の粘着シートが貼り付けら ていない面に実施例5、6及び比較例4で得ら た熱剥離型粘着シートを貼り付けた後、第1 の粘着シートを130℃のホットプレートで30秒 加熱して被着体を第2の粘着シートへ転写し た。加熱時に第2の粘着シートから剥離せず 、第2の粘着シートに転写されたチップの数 数え、転写率[(第2の粘着シートに転写され チップの数/第1の粘着シートに貼り付けた ップの数)×100]を表3に示す。
・110℃雰囲気粘着力
 実施例5、6及び比較例4で得られた粘着シー を幅20mmのテープ状に切断し、グリーンシー ト表面に貼り合わせてサンプルを作製した。 110℃雰囲気下で、剥離速度300mm/min、剥離角度 180°で引きはがした時の荷重を測定した。結 を表3に示す。

 熱剥離性粘着剤層に層状珪酸塩を含有す 本発明の熱剥離型粘着シートは、高温雰囲 下でも適度な粘着力が維持されているため 第1の熱剥離型粘着シートから第2の熱剥離 粘着シートへのチップの転写率は良好であ 。これに対し、層状珪酸塩を含んでいない 較例4の粘着シートでは、高温雰囲気下での 着力が弱いため、第1の粘着シートから第2 粘着シートに転写する際に、第1の粘着シー の熱剥離処理のために加えた熱が第2の粘着 シートに伝わり、この熱により第2の粘着シ トの粘着力が低下するため、第2の粘着シー からチップが剥離して、転写率が劣ってい 。

 本発明の熱剥離型粘着シートは、繰り返し 圧プレスを行った場合でも熱剥離性粘着層 変形しにくく、また、高温雰囲気下におい も高い凝集力及び粘着特性を示す。従って 本発明の熱剥離型粘着シートは、積層セラ ック電子部品などの電子部品の加工用粘着 ートとして好適に使用でき、例えば、本発 の熱剥離型粘着シートグリーンシートのプ ス工程に使用した場合は、粘着剤のズレや 形などが生じにくく、また、積層グリーン ートを高温雰囲気下で押切加工などにより 断する工程では、作業中のチップ剥がれを 止し、高い精度で切断することができる。
 本発明の熱剥離型粘着シートを電子部品製 工程の各工程の加工用粘着シートとして使 することにより、作業の精度や効率が向上 、歩留まりを向上することができ、さらに られるチップ状電子部品は極めて高品質と る。
 本発明の熱剥離型粘着シートは、接着目的 成後熱剥離処理により、電子部品にストレ を与えることなく容易に剥離することが可 である。