アツミ電氣株式会社 (〒03 静岡県浜松市北区新都田四丁目2番2号 Shizuoka, 4312103, JP)
| ベースの前面に配置され上下方向に複数のレンズが所定間隔で配置されると共に前記レンズに対応する位置に検出素子がそれぞれ実装された基板を有する光学ユニットと、前記検出素子で検出された信号を処理する制御手段とを備えて、侵入者等の移動物体を検知する熱線センサであって、 前記複数のレンズの間隔は、人体の大きさに対して狭く小動物に対しては広くなるように設定されると共に、前記制御手段は、複数の検出素子で検出された各検出信号の同時性を判別処理するかもしくは各検出信号を加算処理することにより、前記移動物体が侵入者であるか小動物であるかを判定することを特徴とする熱線センサ。 |
本発明は、焦電素子により人体の遠赤外 の熱変化を検出して移動物体としての侵入 を検知する熱線センサに関する。
一般的に、熱線センサは、例えば複数の ラー等により略容器状に形成されたハウジ グと、該ハウジングの端部から略並行状態 延設された一対の側壁先端に取り付けられ と共に焦電素子が実装された基板等からな 光学ユニットを備え、焦電素子により遠赤 線の熱変化を検出することにより、警戒対 範囲内の検知対象である侵入者(人体)を検 するようになっている。
従来、このような熱線センサにおいては、
戒対象範囲内における小動物の移動による
報の防止対策として、1つの光学ユニット内
に別系統とした複数の焦電素子を配置するこ
とにより多素子化したり、あるいは警戒対象
範囲を複数の光学ユニットにより監視する構
成とする等、警戒対象範囲の分解能を上げる
方法が採用されている。なお、この種の熱線
センサとしては、例えば特許文献1に開示の
のが知られている。
しかしながら、このような熱線センサに っては、検知対象としての人間が歩行する 置(例えば熱線センサから2m~30m程度の距離) おける誤報防止対策であり、熱線センサ直 においては小動物(例えば虫や鳥等)に対して 十分な警戒ゾーンの大きさを確保することが 困難で、直近を通る小動物に対しては有効な 対策ではなかった。また、複数の光学ユニッ トを使用する場合、各光学ユニットの間隔が 結果的に広くなったものも存在するが、間隔 を広くすることの目的が異なるため、直近を 通る小動物に対しては十分な間隔が確保され ておらず、特にセンサ直近を通る浮遊する虫 や鳥あるいはセンサ表面を移動する虫等の小 動物と人体(人間)との識別が困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなさ たもので、その目的は、警戒対象範囲内の 入者の検知性能を低下させることなく、セ サ直近を通る小動物と侵入者とを確実に識 し得る熱線センサを提供することにある。
かかる目的を達成すべく、本発明の請求 1に記載の発明は、ベースの前面に配置され 上下方向に複数のレンズが所定間隔で配置さ れると共に前記レンズに対応する位置に検出 素子がそれぞれ実装された基板を有する光学 ユニットと、前記検出素子で検出された信号 を処理する制御手段とを備えて、侵入者等の 移動物体を検知する熱線センサであって、前 記複数のレンズの間隔は、人体の大きさに対 して狭く小動物に対しては広くなるように設 定されると共に、前記制御手段は、複数の検 出素子で検出された各検出信号の同時性を判 別処理するかもしくは各検出信号を加算処理 することにより、前記移動物体が侵入者であ るか小動物であるかを判定することを特徴と する。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、 光学ユニットの複数のレンズが上下方向に所 定間隔で配置されると共に、これらのレンズ に対応して基板上に実装された各検出素子に より検出された各検出信号が、制御手段によ り所定に処理されて検知された移動物体が侵 入者であるか小動物であるかが判定されるた め、各レンズを所定位置に配置することによ り、警戒対象範囲内の侵入者の検知性能を低 下させることなく、センサ直近を通る小動物 と侵入者とを確実に識別して、例えば誤報を 防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づい
詳細に説明する。
図1~図9は、本発明に係わる熱線センサの一
施形態を示し、図1がその斜視図、図2がそ
カバーを取り外した状態の斜視図、図3がそ
レンズ集合体を取り外した状態の斜視図、
4が制御系のブロック図、図5がその動作の
例を示すフローチャート、図6がその説明図
図7及び図8が設置状態の説明図、図9が他の
作を示すフローチャートである。
図1~図3に示すように、熱線センサ1は、所 定の壁面等の取付面に取り付けられる正面視 縦長のベース2と、遠赤外線透過窓3aを有して ベース2の前面に着脱可能に取り付けられる 共に内部に光学ユニット4が配置されたカバ 3等を備えている。
前記光学ユニット4は、図2に示すように 上下に一対の開口6aを有するハウジング6と このハウジング6の開口6a部分に例えば縦方 に複数配置されたレンズ7aからなる上下一対 のレンズ集合体7(または多数のミラーからな ミラー集合体)と、このレンズ集合体7の内 に配置された基板5等を有している。この時 上下一対のレンズ集合体7の間隔は、センサ 直近において人体(侵入者)に対しては狭く小 物に対しては広くなるように設定されてい 。そして、各レンズ集合体7は、ハウジンク 6に対して軸8を中心に回動可能に配設されて その向きが同一角度に調整可能に構成され いる。また、前記基板5は、図3に示すよう 、例えば正面視縦長のプリント基板で形成 れ、その上下部で前記レンズ集合体7の略中 位置と対応する位置には、焦電素子からな 検出素子9a、9bが実装されている。また、こ の基板5(もしくは別途設けたプリント基板)上 には、制御部10(制御手段)が構築されている
この制御部10は、図4に示すように、前記 検出素子9a、9bに接続され各検出素子9a、9b 検出された検出信号を増幅する増幅部11a、11 bと、この増幅部11a、11bの信号を後述する如 処理するマイコン等からなる判定部12と、こ の判定部12の判定結果を出力する出力部13等 備えている。そして、この制御部10は、内部 の図示しない記憶部に記憶されたプログラム にしたがって図5に示すように動作する。
すなわち、先ず、熱線センサ1は、図7及 図8に示すように、警戒すべき例えば室内の 面14の所定高さ位置に設置され、上下一対 検出素子9a、9bによる平面方向における複数 警戒ゾーンWaからなる警戒対象範囲Wが、図7 に示すように平面視で扇形状に設定されると 共に、上下方向の警戒ゾーンWbが図8(a)(b)に示 すように設定され、センサ直近の平面視扇形 状の警戒対象範囲W1においては各検出素子9a 9bによる警戒ゾーンWbが重ならず、該範囲W1 り遠方側の範囲W2においては警戒ゾーンWbが ね重なるように設定されている。
つまり、光学ユニット4のレンズ集合体7 が、基準に対して同一角度となるように配 されると共に、熱線センサ1から十分離れた 置から見てそれぞれの警戒ゾーンが重なる うに構成されている。なお、熱線センサ1は 、その光学ユニット4を前記軸8を中心に回動 せること等により、各レンズ集合体7の向き 等が同一角度に設定されて設置されている。
そして、このような設置状態において、 5に示すように、プログラムが開始(S100)され ると、先ず検出素子9aによる検出信号(信号1 いう)が、予め判定部12内に設定されている 値以上か否かが判断(S101)され、この判断S101 「YES」になるまで繰り返される。この判断S 101で「YES」となった時点で、検出素子9bによ 検出信号(信号2という)が前記判定部12内に 定してある閾値以上か否かが判断(S102)され この判断S102も「YES」になるまで繰り返され 「YES」となった時点で信号1と信号2のピー が検出(S103)される。
そして、ステップS103でピークが検出され ると、信号1と信号2のピークが同時か否かが 断(S104)され、この判断S104で「YES」の場合は 、侵入者有りとしてアラームを出力(S105)して 、一連のプログラムを終了(S106)する。つまり 、このフローチャートの場合、図6(a)に示す うに、信号1と信号2のピークP1、P2が同一の 合、すなわち図8(a)に示すように前記範囲W内 の移動物体が両検出素子9a、9bで検出された 合は、検知した移動物体(検知対象)が侵入者 M(人体)であると判定する。
また、図6(b)(c)に示すように検出信号が一 方のみの場合、すなわち図8(b)に示すように センサ直近の前記範囲W1内の虫等を検知した 場合でピークP1、P2が同一でない場合は、移 物体が小動物Tであると判定する。また、図6 (d)に示すように、ピークP1、P2が逆方向で同 でない場合も移動物体が小動物Tであると判 する。これにより、熱線センサ1の直近とな る範囲W1内における侵入者Mと小動物Tの検知 度が高められることになる。
なお、以上のフローチャートにおいては 信号1と信号2のピークP1、P2が同時であるか かを判断することにより、移動物体が侵入 Mか小動物Tかを判定したが、例えば図9に示 ように、各信号1、2の立ち上がり(もしくは ち下がり)の同時性を判断することもできる 。すなわち、プログラムが開始(S100)されて、 判断S101と判断S102で信号1と信号2が共に閾値 上の場合に、この信号の立ち上がりU1、U2を 出(S107)して、この立ち上がりU1、U2が同時か 否かが判断(S108)される。
そして、この判断S108で「YES」の場合に、 アラームを出力(S105)する。この場合も、図6(a )に示すように、信号1と信号2の立ち上がりU1 U2が同一の場合に移動物体を侵入者Mとして 定し、図6(b)~(d)に示すように、信号1と信号2 の立ち上がりU1、U2が一致せず同一でない場 は、移動物体を虫等の小動物Tとして判定す ことになる。
このように、上記実施形態の熱線センサ1 によれば、光学ユニット4の上下一対のレン 集合体7に対応して基板5上に検出素子9a、9b それぞれ実装され、この各検出素子9a、9bに り検知された検出信号が、制御部10により 理されて検知された移動物体が侵入者Mであ か小動物Tであるかが判定されるため、一対 のレンズ集合体7を所定向きで所定位置に配 することにより、警戒対象範囲W内の侵入者M の検知性能を低下させることなく、センサ直 近の警戒対象範囲W1を通る小動物Tを検知する ことができる。
特に、制御部10が、一対の検出素子9a、9b 各検出信号のピークP1、P2や立ち上がりU1、U 2を検出して、2つの信号が同時であるか否か 判定するため、2つの信号の処理を簡素にし て制御部10の構成の複雑化を防止しつつ、移 物体の判定精度を高めることができる。そ 結果、熱線センサ1の直近を通る例えば浮遊 する虫や鳥あるいは熱線センサ1の表面であ カバー3の表面に付着して移動する虫等の小 物Tと侵入者Mとを確実に識別できて、例え 熱線センサ1の誤報を防止することが可能と る。
また、光学ユニット4が、同じ形態の多数 のレンズ7aからなる一対のレンズ集合体7aを れぞれの検出素子9a、9bに対して同じ位置関 となるように配置すると共に、上下一対の ンズ集合体7の間隔が、警戒対象範囲W1にお て人体(侵入者M)に対しては狭く小動物Tに対 しては広く設定されているため、センサ直近 の移動物体の判定精度を一層高めることがで きる。さらに、光学ユニット4のレンズ集合 7として、縦方向に配置された複数のレンズ7 aを使用しているため、警戒対象範囲W内の熱 を確実に検出することができて、侵入者Mを 検知する熱センサ1として好適に使用するこ が可能となる。
図10~図12は、本発明に係わる熱線センサ 他の実施形態を示す制御系のブロック図、 の動作の一例を示すフローチャート及びそ 説明図である。なお、上記実施形態と同一 位には、同一符号を付して説明する。この 施形態の熱線センサ1の特徴は、各検出素子9 a、9bで検出された信号を加算処理して移動物 体を侵入者Mか小動物Tであるかを判定するよ にしたものである。すなわち、制御部10に 、前記増幅部11a、11bと、この増幅部11a、11b 増幅された信号1、2を加算する加算部15と、 の加算部15で加算された加算信号Sを判定す 判定部12と、出力部13等を備えている。
そして、この制御部10は、図11に示すよう に、プログラムが開始(S200)されると、加算信 号Sが予め判定部12に設定されている閾値以上 か否かが判断(S201)され、この判断S201は「YES になるまで繰り返され、「YES」となった時 でアラーム出力(S202)して、プログラムを終 (S203)する。この実施形態によれば、図12(a)に 示すように、信号1と信号2の加算信号Sが上下 の閾値を超えている場合に、移動物体を侵入 者Mとして判定し、図12(b)~(d)に示すように、 算信号Sが上下の閾値を超えていない場合は 移動物体が小動物Tであると判定することに なり、上記実施形態と同様の作用効果を得る ことができる。
なお、上記実施形態においては、光学ユ ット4のレンズ集合体7として縦方向に配置 たレンズ7aを使用したが、レンズ7a自体の形 や向き等は、警戒対象範囲Wの形態に応じて 適宜に変更することができるし、検出素子9a 9bの数も2個に限らず、3個以上の複数配置す る構成としても良い。また、検出素子9a、9b 体を多素子化したり、警戒対象範囲Wの各警 ゾーンWa、Wbを複数の光学ユニットで警戒す る構成として、各ゾーンの分解能を上げる従 来の技術と組み合わせることにより、距離に 係わらず警戒対象範囲W内における検知精度 一層高める等、本発明に係わる各発明の要 を逸脱しない範囲において適宜に変更する とができる。
本発明は、ベースを介して室内の壁面の 定位置に設置される熱線センサに限らず、 内外を問わず壁面上部や天井等に取り付け れる各種熱線センサにも利用できる。
1・・・熱線センサ、2・・・ベース、3・ ・カバー、3a・・・遠赤外線透過窓、4・・ 光学ユニット、5・・・基板、6・・・ハウ ング、6a・・・開口、7・・・レンズ集合体 7a・・・レンズ、8・・・軸、9a、9b・・・検 素子、10・・・制御部、11a、11b・・・増幅 、12・・・判定部、13・・・出力部、14・・ 壁面、15・・・加算部、W、W1・・・警戒対象 範囲、Wa、Wb・・・警戒ゾーン、M・・・侵入 、T・・・小動物、P1、P2・・・ピーク、U1、 U2・・・立ち上がり、S・・・加算信号。
Next Patent: REAL TIME VCO GAIN NON LINEARITY CALIBRATION
