Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
HIGH-FRICTION SEAL FOR FLUID AND SHOCK ABSORBER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/063839
Kind Code:
A1
Abstract:
A high-friction seal for fluid, used for high friction sealing and having no problem of leakage of a working fluid from a fluid lip despite the fact of having a dust lip which can be used for a shock absorber for a suspension of a vehicle. The high-friction seal has the fluid seal lip (2) and the dust lip (1). The thickness of a working fluid film formed by the fluid seal lip (2) in an extension stroke is greater than the thickness of a working fluid film formed by the dust lip (1) in the extension stroke.

More Like This:
JP2023160349SEALING STRUCTURE
Inventors:
IMOTO CHIKASHI (JP)
TSUKAMOTO MASATAMI (JP)
NAKADA ETSURO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070449
Publication Date:
May 22, 2009
Filing Date:
November 11, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
KAYABA INDUSTRY CO LTD (JP)
IMOTO CHIKASHI (JP)
TSUKAMOTO MASATAMI (JP)
NAKADA ETSURO (JP)
International Classes:
F16J15/3232; F16F9/36
Foreign References:
JPH11270695A1999-10-05
JPH08184377A1996-07-16
JP2006029518A2006-02-02
JP2007113624A2007-05-10
JP2003148625A2003-05-21
JPH03105765U1991-11-01
JPH0628429U1994-04-15
Attorney, Agent or Firm:
HIROE AND ASSOCIATES, Patent Professional Corporation (Gifu-shi Gifu, 68, JP)
Download PDF:
Claims:
 作動流体充填側に、この作動流体をシールすべく設けられた流体シールリップと、この流体シールリップの作動流体非充填側(外部側)であって、外部からのダストをシールすべく設けられたダストリップとを備え、高摩擦シール用として用いられる高摩擦流体シールであって、
 前記流体シールリップによって伸行程で形成される作動流体膜厚より、前記ダストリップによって伸行程で形成される作動流体膜厚が薄くなるようにしたことを特徴とする高摩擦流体シール。
 流体シールリップの作動流体充填側の最大面圧勾配より、ダストリップの前記流体シールリップ側の最大面圧勾配を大きくすることによって、前記流体シールリップによって伸行程で形成される作動流体膜厚より、前記ダストリップによって伸行程で形成される作動流体膜厚が薄くなるようにしたことを特徴とする請求項1記載の高摩擦流体シール。
 流体シールリップの作動流体充填側の勾配面と前記流体シールリップが当接する当接面との間の角度より、ダストリップの前記流体シールリップ側の勾配面と前記当接面との間の角度を大きくすることによって、前記流体シールリップによって伸行程で形成される作動流体膜厚より、前記ダストリップによって伸行程で形成される作動流体膜厚が薄くなるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の高摩擦流体シール。
 ダストリップの先端内側に高勾配面を設け、前記高勾配面と当接面との間の角度が、前記ダストリップの内側の全体的な勾配面と前記当接面と間の角度より大きくなるようにして、流体シールリップによって伸行程で形成される作動流体膜厚より、前記ダストリップの伸行程で形成される作動流体膜厚が薄くなるようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の高摩擦流体シール。
 作動流体を用いたシリンダー型の緩衝器であって、
 そのピストンロッドとシリンダ本体との間のシールとして、請求項1から4のいずれか記載の高摩擦流体シールを用いたことを特徴とする緩衝器。
Description:
高摩擦流体シール及び緩衝器

 本発明は、作動流体充填側に、この作動 体をシールすべく設けられた流体シールリ プと、この流体シールリップの作動流体非 填側(外部側)であって、外部からのダスト シールすべく設けられたダストリップとを え、高摩擦シール用として用いられる高摩 流体シールに関する。

 本発明は、また、作動流体を用いたシリ ダー型の緩衝器であって、そのピストンロ ドとシリンダ本体との間のシールとして上 高摩擦流体シールを用いた緩衝器に関する

 緩衝器は、通常、シリンダー型のもので って、緩衝器内で作動流体の移動流量を調 することによって、外力を緩衝する役割を ち、車両のサスペンションや、後部ドアの 閉部分などに用いられている。

 特許文献1に記載の緩衝器は、そのような 緩衝器のうち、車両用サスペンションに用い られるものであり、そのシール構造において 、オイルシール(6)(以下、特許文献1で用いら ている符号を丸括弧にて示す。)の外周リッ プ(18)の内面が接触するシリンダー側のロッ ガイド(5)のリップ収納用傾斜面(9a)に、変形 止手段(9b、9c)を設けることで、組立作業に 因したシール不良を回避することができる のである。

 ここで、この緩衝器に用いられているオ ルシール(6)は、本発明の対象である高摩擦 体シールと同様の基本構成である、作動流 (特許文献1では、「作動油」である。)充填 にこの作動流体をシールすべく設けられた イルリップ(15)と、このオイルリップ(15)の 動油非充填側(外部側)であって、外部からの ダストをシールすべく設けられたダストリッ プ(14)とを備えている。

 通常、サスペンションに用いられる緩衝 は、この特許文献1のもののように、ロッド (4)先端側が上になるように設けられるもので 、そのダストリップ(14)は外部からのダスト( 水や、場合によっては、雨水溜まりに混入 た油等を含む。)の侵入を防ぐ構成となって いる。

 このような構成のダストリップ(14)は、逆 に内部からの、オイルリップ(15)の伸行程で 成される油膜の洩れ出しを阻止できないも である。

 一方、近年、サスペンションとして用い れる緩衝器においては、微低速・微振動に しては作動流体の緩衝作用では対応するこ が困難で、十分な減衰力が得られない、と う問題があり、流体シールの流体リップと ストンロッドとの間の摩擦力によって、微 速・微振動に対する減衰力を代用する高摩 シール用の高摩擦流体シールが提案されて る。

 この場合、高摩擦シールの方法としては 作動流体や流体シールの素材の摩擦係数を くする方法と、流体シールのピストンロッ への緊迫力(双方の接触面の面圧)を高める 法とがある。

 しかしながら、いずれの場合も、長時間 衝器を動かさない状態(駐車時など)で、高 擦流体シールの流体リップとピストンロッ との接触面に形成された作動流体膜が押し され、作動流体膜切れを起こすことがある

 また、高摩擦シール用の流体シールにお ては、流体リップとピストンロッドとの間 接触面、つまり、摺動面の滑りが抑えられ 程度が高い。

 従って、これらの理由により、高摩擦流 シールを用いた緩衝器を不作動状態で長時 放置すると、流体リップとピストンロッド が固着し、この状態で、緩衝器を作動させ (車両等を動かす。)と、流体リップとピス ンロッドとの接触面の円周上の一部で隙間( 開き)が発生する場合があり、作動流体が洩 れ出すことがある。

 流体リップから洩れ出した作動流体は、 ストリップとの間の空間である流体溜まり 一旦留まるが、上述したように、ダストリ プはその内側から外側への作動流体の洩れ しを防ぐものではないので、この流体リッ から洩れ出した作動流体は、ダストリップ 通って、徐々に外部側(大気側)に掻き出さ 、作動流体洩れ(油洩れ)と評価されてしまう 。

 この種の作動流体洩れは、車両を長時間 置後に急に動かした場合にのみ発生し、洩 出す作動流体も僅かであるので、ピストン ッドの外周に疵が付いて洩れる進行性のあ 洩れとは異なるが、車両使用者に不安感を えるので改良が求められていた。

 図7は、本発明の背景技術であって、この 作動流体の洩れ出し防止を可能とするシール を用いたガススプリングを示すもので、(a)は その縦断面図、(b)はそのシールの一部拡大断 面図、(c)は(b)の一部拡大断面図である。この ガススプリング(緩衝器)は、特許文献2に記載 されたものである。

 このガススプリング50は、上記特徴を備 たシール40を備え、緩衝器の基本構成として 、シリンダ本体41、本体側接続部41a、ピスト 42、ピストンロッド43、ロッド側接続部43a、 ベアリング44及びリテーナ45を備えている。

 シリンダ本体41内は、ピストン42によって 、ガス室Aと流体室Lとに分けられ、このピス ン42には、ポート42aが設けられ、ガス室Aの 圧ガスが、ガス室Aと流体室Lとの間で流通 能となっている。

 このような構成で、このガススプリング5 0は、図のような姿勢、つまり、本体側接続 41aが上側(後部ドア側)に接続され、ロッド側 接続部43aが下側(車体側)に接続されて、ガス Aの高圧ガスの圧力で、常に、後部ドアが開 く方向に付勢し、また、この後部ドアの開閉 移動に適度な減衰力を与えている。

 その特徴とするシール40は、図7(b)に示す うに、サブリップ31、メインリップ32、イン サートメタル33及び外周リップ34を備え、そ サブリップ31とメインリップ32との間の空間 ある流体溜まりS″を、インサートメタル33 内側(流体室L側)にメインリップ32を、外側 サブリップ31を設ける事で、従来に比べ、大 きな空間としている。

 また、図7(c)に示すように、サブリップ31 リップ先端は略々台形状に成形され、上面a と側面bと底面cとを有し、上面aとピストンロ ッド43との間の角度θ1は側面bとピストンロッ ド43との間の角度θ2より大きく成形し、これ よりリップ先端が常に流体溜まりS″内の作 動流体を流体溜まりS″方向に掻き戻すよう して作動流体の洩れを防止している(特許文 2の段落[0030])。

 このような構成により、このガススプリ グ50によれば、サブリップ31からの作動流体 の洩れを防止することができ、また、このサ ブリップ31側が下方となる姿勢で用いる場合 は、外部からのダストや水等の侵入の問題 生じ難いものであった。

 しかしながら、このようなガススプリング5 0を、特許文献1に記載の車両用のサスペンシ ン用の緩衝器として逆の姿勢、つまり、サ リップ31が上方となる姿勢で用いる場合に 、このサブリップ31は、ダストリップとして の機能、つまり、外部上方からのダストや水 の侵入を防止することができず、このような ガススプリング50のシール40は、サスペンシ ン用の緩衝器には、使うことができなかっ 。

特開2006-17161号公報(図1、図3の変形阻止 段としての粗面9b、図4の変形阻止手段とし の突条9c)

特開2002-286067号公報(図1~図3のシール19、 び、そのサブリップ23)

 本発明は、上記問題を改善しようとする ので、高摩擦シール用であって、車両等の スペンション用の緩衝器に用いることがで るダストリップを備えながら、流体リップ らの作動流体の洩れ出し問題を解決するこ ができる高摩擦流体シール、及び、この高 擦流体シールを備えた緩衝器を提供するこ を目的としている。

 本発明の高摩擦流体シールは、作動流体充 側に、この作動流体をシールすべく設けら た流体シールリップと、この流体シールリ プの作動流体非充填側(外部側)であって、 部からのダストをシールすべく設けられた ストリップとを備え、高摩擦シール用とし 用いられる高摩擦流体シールであって、
 前記流体シールリップによって伸行程で形 される作動流体膜厚より、前記ダストリッ によって伸行程で形成される作動流体膜厚 薄くなるようにしたことを特徴とする。

 本発明の緩衝器は、上記高摩擦流体シー を備えたことを特徴とする。

 本発明の高摩擦流体シールによれば、流 シールリップによって伸行程で形成される 動流体膜厚より、前記ダストリップによっ 伸行程で形成される作動流体膜厚が薄くな ようにしたので、高摩擦シール用であって 車両等のサスペンション用の緩衝器に用い ことができるダストリップを備えながら、 体リップからの作動流体の洩れ出し問題を 決することができる。

 本発明の緩衝器は、上記高摩擦流体シー を備えたので、その効果を緩衝器として発 する。

 以下に、本発明の基本思想と実施の形態と ついて、図面を用いて説明する。
<流体シールの基本原理と本発明の基本思 >
 図1(a)は、本発明の高摩擦流体シールの基礎 となる基本的構成の流体シールの一例の上半 分を示す断面図、(b)は(a)の基本原理の説明に 用いる式1を示す図、(c)は(a)の使用状態にお る流体リップの勾配面と、面圧分布と最大 圧勾配との間の関係を示す説明図、(d)は(a) ダストリップの拡大断面図、(e)は(c)の使用 態におけるダストリップの勾配面と、面圧 布と最大面圧勾配との間の関係を示す説明 である。

 まず、この図1により、本発明の高摩擦流 体シールの発明思想の基礎となる流体シール の基本原理を説明する。

 図1(a)の流体シール30は、車両等のサスペ ション用の緩衝器に用いられるもので、外 からのダスト(雨水や、場合によっては、雨 水溜まりに混入した油等を含む。)をシール るダストリップ21と、ダストリップ21の作動 体側に設けられ内部の作動流体をシールす 流体シールリップ22と、これらのリップ21、 22を支持するインサートメタル23と、インサ トメタル23の外周側の外周リップ24とを備え いる。

 流体シールリップ22の外周側には、この 体シールリップ22のピストンロッド13(図中、 二点鎖線の想像線で示す。図6参照。)に対す 緊迫力を調整するためのガータスプリング2 5が設置されている。また、インサートメタ 23の作動流体充填側面の外周リップ24と流体 ールリップ22との半径方向の中間位置には 緩衝器側の連結部15c(図6参照。)の上面に接 、屈曲する補助リップ26が設けられている。

 ここで、図1(a)に示したように、流体シー ルリップ22の作動流体側の勾配面を流体シー リップ流体側勾配面22a、同ダストリップ21 の勾配面を流体シールリップダスト側勾配 22b、ダストリップ21の流体シールリップ22(作 動流体)側の勾配面をダストリップ流体側勾 面21a、同作動流体非充填側の勾配面をダス リップ外部側勾配面21bと称する。

 なお、ダストリップ21のダスト側勾配面21 bに続く傾斜部分を上傾斜部21d、この上傾斜 21dがインサートメタル23の外部側面に固着さ れる部分を固着部21eと称する。なお、符号M 、高摩擦流体シール10の軸中心線である。

 また、流体シールリップ流体側勾配面22a 流体シールリップダスト側勾配面22b、ダス リップ流体側勾配面21a及びダストリップ外 側勾配面21bと、これらのリップ22、21がシー ルすべきピストンロッド13の当接面(ロッド軸 芯)との間の角度を、それぞれ、流体シール ップ流体側勾配角α1、流体シールリップダ ト側勾配角α2、ダストリップ流体側勾配角α 3及びダストリップ外部側勾配角α4と称する

 また、流体シールリップ22とダストリッ 21との間に、装着すべきピストンロッド13に して形成される空間を流体溜まりSとする。

 ここで、上記の各勾配角α1~α4の間には、 次の関係が成立するようになっている。

 関係1:流体シールリップ流体側勾配角α1が 体シールリップダスト側勾配角α2より大き という関係
 関係2:ダストリップ外部側勾配角α4がダス リップ流体側勾配角α3より大きいという関
 このような関係1、関係2があることの理由 説明する。

 図1(c)に流体シールリップ22の使用状態、 まり、緩衝器のピストンロッド13に装着さ た状態の拡大図と、その接触面での面圧分 MB1とを示す。

 図に示す様に、面圧分布MB1は山状であり 最大面圧勾配は山のピークの両側に有る。 動流体膜厚hは、常に、作動流体を引き込む 側の面圧勾配で決まる。従って、シール30を 定して考え、ピストンロッド13が右方向(作 流体非充填方向)に移動する場合を伸行程と すれば、伸行程の流体側伸行程流体膜厚h1は 圧のピークの左側の流体シールリップ流体 最大面圧勾配θ1で決まり、圧行程の流体側 行程流体膜厚h2は面圧のピークの右側の流 シールリップ流体側勾配面角度θ2で決まる

 流体シールリップ22の作動流体洩れのメ ニズムは以下の様に説明できる。

 (1)洩れとは、伸行程で発生する流体側伸 程流体膜厚h1が圧行程で発生する流体側圧 程流体膜厚h2より厚い場合に、作動の繰り返 しに依って、掻き出された流体膜が堆積した 状態のことである。

 ここで、伸び行程で発生する作動流体の 体側伸行程流体膜厚h1は、リップ22がピスト ンロッド13を通過した後に、ピストンロッド1 3の外周表面に形成される作動流体の膜厚で るので、形成膜厚h1とも称される。

 また、圧行程で発生する作動流体の流体 圧行程流体膜厚h2は、ピストンロッド13の外 周表面に形成されている作動流体膜を作動流 体充填側に取り込むことのできる膜厚を意味 するので、取込膜厚h2とも称される。

 (2)従って、作動流体の洩れを防止するに 、伸行程で発生する流体側伸行程流体膜厚( 形成膜厚)h1を圧行程で発生する流体膜厚h2(取 込膜厚)より薄くするか、少なくともほぼ同 にする必要がある。

 (3)流体膜厚は図1(b)の式1で求められる。 こで、h:流体膜厚、μ:作動流体粘度、V:リッ の当接面(この例では、ピストンロッド)の 度である。

 流体洩れが発生しない条件は、上述した うに伸行程の形成膜厚h1を圧行程の取込膜 h2以下にすることであり、面圧勾配で言えば 伸行程の最大面圧勾配θ1を、圧行程の最大面 圧勾配θ2より大きく設定することである。

 その簡単な設定方法は図1(c)に示す通りで ある。流体シールリップ22は非使用状態で、 角形状の断面をしており、左側が作動流体 填側であり、右側が作動流体非充填側(外部 側)であり、左側から右側への作動流体の洩 を防止するものとする。

 ロッドの軸線つまりリップ22の当接面と ップ22の左側の勾配面22aとの成す角度を流体 シールリップ流体側勾配面角度α1、右側の勾 配面22bと成す角度を流体シールリップダスト 側勾配面角度α2とし、α1>α2とすると、使 状態の勾配面は勾配面22a″、22b″(以下、非 用状態の勾配面に対して使用状態の勾配面 対しては、その符号に「″」を付加する。) となり、発生する面圧分布MB1は図1(c)の様に り、面圧のピークが左側(作動流体充填側)に 偏った非対称の形状になる。

 そして、左側の最大面圧勾配θ1が右側の 大面圧勾配θ2に比べて大きくなり、これに り、洩れが防止できる。これが、一般に流 シール30の流体シールリップ22において、関 係1が成立するようにしている理由である。

 この原理をダストリップ21に適用したの 、図1(d)、(e)であり、このダストリップでは ダストリップ外部側勾配面角度α4が同ダス リップ流体側勾配面角度α3より大きくなっ おり、その結果、図1(e)に示すように、面圧 分布MB2が右側(外部側)へ偏った山形形状とな 、ダストリップ外部側最大面圧勾配θ4が、 ストリップ流体側最大面圧勾配θ3より大き なっている。

 この結果、ダストリップ21においては、 スト側伸行程流体膜厚(形成膜厚)h3より、ダ ト側圧行程流体膜厚(取込膜厚)h4が小さくな っており、それにより、外部からのダストの 侵入を防いでいるのである。これが、一般に 流体シール30の流体ダストリップ1において、 関係2が成立するようにしている理由である

 しかしながら、このようなダストリップ1 を備えた高摩擦流体シール10を車両等のサス ンションの高摩擦シール用のオイルシール して用いた場合に、この基本構成の流体シ ル30が示すように形成膜厚h3と流体シールリ ップ22の形成膜厚h1との関係に留意がされず 形成膜厚h3が形成膜厚h1より大きくなってい 場合(通常、ダストリップ21の効果をより高 るためにそのようになっている。)、長時間 放置後に流体シールリップ22側から洩れ出し 作動流体膜を通過させることとなる。

 このようなダストリップ21の勾配面21a、21 bの形状は、外部からのダスト(雨水や、場合 よっては、雨水溜まりに混入した油等を含 。)の侵入を防ぐという目的には適したもの であるが、高摩擦シール用として用いた場合 には、上記のような不都合を生じることとな っていた。

 そこで、本出願人は、従来、注目されて なかった流体側伸行程流体膜厚h1とダスト 伸行程流体膜厚h3との関係に着目し、流体シ ールリップ、ダストリップの基本的な特性、 つまり、流体シールについては流体側伸行程 流体膜厚h1より流体側圧行程流体膜厚h2を大 くし、ダストリップについてはダスト側圧 程流体膜厚h4よりダスト側伸行程流体膜厚h3 大きくするという条件を維持しながら、ま 、流体側伸行程流体膜厚h1よりダスト側伸 程流体膜厚h3を小さくするということを着想 したものである。

 このようにすると、それぞれのリップの 本的特性を保持しながら、伸行程において 体シールリップで流体側伸行程流体膜厚h1 流体膜が形成されたとしても、その流体膜 うち、ダストリップではダスト側伸行程流 膜厚h3の流体膜だけが許可形成され、このダ スト側伸行程流体膜厚h3を十分薄いものとし おけば、ダストリップより外部側のピスト ロッドに形成される流体膜h3は堆積する前 蒸発あるいは散逸して使用者の認識できる のではないようにすることができる。

 つまり、流体側伸行程流体膜厚h1よりダ ト側伸行程流体膜厚h3を小さくした高摩擦流 体シール(第1発明)によれば、高摩擦シール用 であって、車両等のサスペンション用の緩衝 器に用いることができるダストリップを備え ながら、流体リップからの作動流体の洩れ出 し問題を解決することができる。

 また、この第1発明は、流体をシールする 目的の流体シールリップと、ダストをシール する目的のダストリップを備えた流体シール に関して、それぞれの目的だけを達成するよ うに個別に関心が払われていたのを、ダスト リップにも、新たに、作動流体のシールに参 加させることを着想して、双方のリップの協 働で高摩擦シールとして機能する、つまり、 双方のリップを組み合わせたシールシステム として、この高摩擦流体シールに到達したも のである。

 そして、このことは、他の諸条件、例え 、流体シールリップとダストリップとが接 する当接面を構成するピストンロッドへの め代を妥当なものとすると、上記膜厚原理 双方のリップに共通して適用することがで 、結果、流体シールリップ流体側最大面圧 配よりダストリップ流体側最大面圧勾配を きくすること(第2発明)に帰着し、その効果 上記と同様である。

 更に、このことは、同様の諸条件が満足さ るとして、使用状態において、流体シール ップ流体側勾配面角度よりダストリップ流 側勾配面角度を大きくすること(第3発明)に 着し、その効果も上記と同様である。
<実施形態1>
 図2は、本発明の高摩擦流体シールの一例を 示す図である。

 この高摩擦流体シール10は、上記本発明 基本思想の第3発明を具現化したものであり 図1の高摩擦流体シール30と同様に、車両等 サスペンションとして用いられる緩衝器20 用いられるものである。

 高摩擦流体シール10は、図1の流体シール3 0と同様の産業上の利用分野における高摩擦 ール用として用いられ、基本構成として、 体シール30のダストリップ21、流体シールリ プ22、インサートメタル23、外周リップ24、 ータスプリング25及び補助リップ26に対応す るダストリップ1、流体シールリップ2、イン ートメタル3、外周リップ4、ガータスプリ グ5及び補助リップ6を備えている。

 なお、高摩擦流体シール10は、図1の流体 ール30の上傾斜部21d、固着部21eに相当する 傾斜部1d、固着部1eを備えている。なお、符 Mは、高摩擦流体シール10の軸中心線Mであり 、緩衝器20への装着後は、そのピストンロッ 13の軸中心線と一致するものである。

 それぞれのリップ1、2の勾配面を同様に ダストリップ流体側勾配面1a、ダストリップ 外部側勾配面1b、流体シールリップ流体側勾 面2a及び流体シールリップダスト側勾配面2b と称する。

 また、各勾配面の角度を同様に、流体シ ルリップ流体側勾配角β1、流体シールリッ ダスト側勾配角β2、ダストリップ流体側勾 角β3及びダストリップ外部側勾配角β4と称 る。

 この高摩擦流体シール10が、図1の流体シ ル30に比べて異なるのは、流体シールリッ 流体側勾配面角度β1よりダストリップ流体 勾配面角度β3を大きくした点にある。

 また、これに対応して、ダストリップ1は 、インサートメタル3の外部側から、ピスト ロッド13へ向けて、ほぼ直下に伸びた、流体 シールリップ2の形状と同様の三角形状とな ており、ダストリップ1の剛性・撓み性に影 を与える長さが短いものとなっている。

 このようにすると、使用状態における流 シールリップ流体側勾配面角度よりダスト ップ流体側勾配面角度が大きくなり、基本 想の第3発明の効果をより具体的に発揮する ことができる。また、このことは、第2発明 第1発明の効果も発揮することができるとい ことである。

 なお、このダストリップ1は、その長さが短 いので、緩衝器のピストンロッドの半径方向 の振動、つまり、横振動の少ない場合に適用 可能である。また、ダストリップ外部側勾配 角β4をあまり大きく取ることができないので 、通常に比べダストシール効果があまり要請 されない産業分野に適用可能である。
<実施形態2>
 図3(a)は、本発明の高摩擦流体シールの他例 の上半分を示す断面図、(b)は(a)のダストリッ プの拡大断面図、(c)は(b)の使用状態図、(d)は (b)のダストリップの勾配面と、面圧分布と面 圧勾配との間の関係を示す説明図である。こ れよりすでに説明した部分と同じ部分には同 じ符号を付して重複説明を省略する。

 この高摩擦流体シール10Aは、図2の高摩擦 流体シール10に比べ、ダストリップ1Aの全体 状が、図1の流体シール30のダストリップ21と 共通している点が異なっている。

 加えて、ダストリップ1Aは、その先端内 に高勾配面1cを設け、図3(a)に示すように、 勾配面1cと当接面(ピストンロッド13)との間 高勾配面角度β7が、ダストリップ1Aの内側の 全体的な勾配面1fと前記当接面と間の角β5よ 大きく、かつ、これにより、流体シールリ プ2の流体側勾配面角度β1より大きくなるよ うにして、流体シールリップ2によって伸行 で形成される作動流体膜厚h1より、ダストリ ップ1Aの伸行程で形成される作動流体膜厚h3 薄くなるようにしたものである。

 高摩擦流体シール10Aは、上記特徴点を除 ては、図2の高摩擦流体シール10と共通し、 ストリップ1Aについては、その基本的形状 、上記高勾配面1cを設けるために、関連する ダストリップ1Aの先端部分の形状が異なって る。

 つまり、高摩擦流体シール10Aのダストリ プ1Aは、図1の流体シール30のダストリップ21 が備えるダストリップ流体側勾配面21a、ダス トリップ外部側勾配面21b、上傾斜部21d及び固 着部21eと同様の、ダストリップ流体側勾配面 1a、ダストリップ外部側勾配面1g、上傾斜部1h 及び固着部1eを備えている。

 ダストリップ流体側勾配面1aの先端部分 、変曲点を介して高勾配面1cに連続している 。高勾配面1cは、ダストリップ1Aの先端部分 断面R状の突部分1tを形成しながら、ダスト ップ外部側勾配面1gに連続している。

 なお、この勾配面1cとダストリップ外部 勾配面1gとを連結する断面R状の突部分1tは、 図1の流体シール30のダストリップ1のダスト ップ流体側勾配面21aとダストリップ外部側 配面21bとを連結する部分に対応する部分で るが、このダストリップ1Aにおいては、ダス トリップ流体側勾配面1fの先端部分に高勾配 1cを設けるために、結果的に形成された突 分である。

 ダストリップ流体側勾配面1a、ダストリ プ外部側勾配面1g及び高勾配面1cと、シール べきピストンロッド13の当接面(ロッド軸芯) との間の角度を、それぞれ、ダストリップ流 体側勾配角β5、ダストリップ外側勾配角度β6 及び高勾配面角度β7と称する。

 この高摩擦流体シール10Aの非使用状態の 勾配角度の関係は、図3(a)から解るように、 ダストリップ流体側勾配面角度β5は流体シー ルリップ流体側勾配面角度β1より小さいが、 高勾配面角度β7は流体シールリップ流体側勾 配面角度β1より大きくなっているという関係 である。

 また、それぞれの流体シールリップ2、ダ ストリップ1Aの基本的機能を果たすように、 体シールリップ流体側勾配面角度β1>流体 シールリップダスト側勾配面角度β2、高勾配 面角度β7<ダストリップ外部側勾配面角度β 6となっている。

 このような構成の高摩擦流体シール10Aを 緩衝器20に装着すると、図3(c)のようにダス リップ1Aが変形し、その状態のダストリッ 1Aとピストンロッド13との接触部分の拡大断 図と面圧分布とが図3(d)に示すものである。

 また、図1の流体シール30のダストリップ2 1に比べ、よりピストンロッド13の軸方向に短 い突部分1tだけが使用状態でロッド13に接触 て変形し、この突部分1tを形成する高勾配面 1cに連続するダストリップ流体側勾配面1fは ッド13に接触しないので、ダストリップ1Aと ストンロッド13とはより軸方向に短い接触 分で接触し、これによりダストリップ1Aの突 部分1tだけが面圧分布に関与し、図3(d)に示す ような面圧分布MB3を発生させる。

 この結果、ダストリップ流体側最大面圧 配θ7は、流体シールリップ流体側最大面圧 配θ1より格段に大きくなり、これにより、 体側伸行程流体膜厚h1よりダスト側伸行程 体膜厚h3が一桁オーダーで小さくなるという 結果が得られる。

 また、面圧分布MB3が、わずかではあるが 全体に図1右側(外部側)に偏った山形となり ダストリップ外部側最大面圧勾配θ6がダス リップ流体側最大面圧勾配θ7より大きく、 ストリップとしての機能も果たしているこ が解る。

 したがって、この高摩擦流体シール10Aに れば、上述した第1発明、第2発明及び第3発 の効果を発揮することができる。

 また、ダストリップ1Aの形状は、高勾配 1c部分を除けば、ほとんど、図1の流体シー 30のダストリップ21と同じ形状であるので、 様な、横振幅への強度を発揮することがで る。

 ダストリップの素材のゴム材料は粘弾性 料である為に、長期的にはヘタリ現象が本 的に発生するが、ダストリップ先端部でヘ リが発生すると、一般に面圧も面圧勾配も 期値に対して低下し、流体膜厚も厚くなる

 しかし、本発明の場合は、突部分1tだけ ピストンロッド13と接触するので、元々の面 圧分布の値を高く設定でき、材料のヘタリが 発生しても、流体膜堰き止め機能を安定して 発生させることができる。

 つまり、この高摩擦流体シール10Aによれば ダストリップ1Aに高勾配面1cを設けたことで 、上述した第1発明、第2発明及び第3発明の効 果を発揮することができることに加え、基本 構成の流体シールのダストリップの機能を維 持しながら、かつ、材料のヘタリにより強く なるという効果を発揮することができる。
<実施形態3>
 図4(a)、(b)、(c)は本発明の高摩擦流体シール の他例のダストリップ部分を示す断面図、図 5(a)、(b)は本発明の高摩擦流体シールの他例 ダストリップの先端部分を示す拡大断面図 ある。

 図4(a)の高摩擦流体シール10Bは、図3の高 擦流体シール10Aに比べ、ダストリップ1Bの外 周部分にガータスプリング7が設置され、こ に対応して、ダストリップ外部側勾配面1nの ピストンロッド13への接触側に先端部分へ向 た小傾斜面1iが設けられ、上傾斜部1jが、前 記図ガータスプリング7を嵌め受ける形状と っている点が異なっている。

  この小傾斜面1iとシールすべきピストン ロッド13の当接面(ロッド軸芯)との間の角度 、小傾斜面角度β8と称する。

 このような、ダストリップ1Bにガータス リング7を設けた高摩擦流体シール10Bによれ 、図3の高摩擦流体シール10Aの効果に加え、 ダストリップ1Bの締め付け力を追加し、ヘタ に依るリップ1Bの締め付け力低下を補償す ことができる。

 図4(b)の高摩擦流体シール10Cは、図3の高 擦流体シール10Aに比べ、ダストリップ1Cが、 その内側に段凹面1kを備えた流体側勾配面2段 構成となっており、これに対応して、より内 側の奥勾配面1pが図3のダストリップ流体側勾 配面1fに比べ、少し、大きくなっている点が なっている。

 これらの段凹面1k及び奥勾配面1pとシール すべきピストンロッド13の当接面(ロッド軸芯 )との間の角度を、それぞれ、段凹面勾配角 β10及び奥勾配面角度β9と称する。

 このような、ダストリップ1Cを流体側勾 面内側2段構成とした高摩擦流体シール10Cに れば、リップ1Cの先端の撓みやすさが増し ダストリップ1Cの横振動追従性を向上させる ことができる。

 図4(c)の高摩擦流体シール10Dは、図4(a)の 摩擦流体シール10Bと図4(b)の高摩擦流体シー 10Cとの構成を兼ね備えたものであり、双方 効果を相乗的に発揮することができる。

 図5(a)の高摩擦流体シール10Eは、図3の高 擦流体シール10Aに比べ、そのダストリップ1E の先端部分を全面的な断面R状の突部分とせ 、内側に直線面1nを備えた突部分1qとした点 異なっている。

 また、図5(b)の高摩擦流体シール10Fは、図 4(a)の高摩擦流体シール10Bに比べ、そのダス リップ1Fの先端部分を、図5(a)と同様の直線 1nを備えた突部分1rとした点が異なっている

 また、このダストリップ1Fでは、図4(a)の ストリップ1Bと同様に、先端部分の形状と ては、外部側にもR状面の代わりに直線状面 小傾斜面1iとなっている。

 つまり、上記、高摩擦流体シール10E、10F 、いずれも、ダストリップ1E、1Fの高勾配面 が直線面1nとなっていて、リップ先端部分が 面的な断面R状ではないものであり、このよ うな構成であっても、これらの高摩擦流体シ ール10E、10Fは、いずれも対応する高摩擦流体 シール10A、10Bと同様の効果を発揮することが できる。

 なお、いずれのダストリップ1E、1Fの場合も 、図上では、先端部分に微小R部分があるが これは、ゴム材料で一体成形される流体シ ルの成形加工上、不可避的に設けざるを得 いものであり、また、リップの当接面への 方向接触位置が全円周に渡って同じように て、シール性を向上させるためのものであ 。
<実施形態4>
 図6は、図3(a)の高摩擦流体シールを用いた 衝器の一例を示す縦断面図である。

 この緩衝器20は、シリンダ本体11と、不図 示のピストンを備えたピストンロッド14と、 リンダ本体11の開口側に設けられ、ピスト ロッド14を摺動自在に案内するロッドガイド 15とを備え、高摩擦流体シール10Aはこのロッ ガイド15の上端とシリンダ本体11の上部との 間に締付固定されている。

 シリンダ本体11は、同芯に配設さたアウ ーチューブ11bとインナーチューブ11aとを備 、インナーチューブ11aの開口端部と、アウ ーチューブ11bの開口端部内周との間にロッ ガイド15が設けられている。

 このロッドガイド15の上面にオイルシー 10Aが載置され、アウターチューブ11bの上端 を内側に折り曲げることによってアウター ューブ11b、オイルシール10a及びロッドガイ 15が一体的にかしめ固定されている。

 このアウターチューブ11b内周とインナー ューブ11a外周との間に形成されたガス室A内 には高圧ガスが封入されている。インナーチ ューブ11aの内周とピストンロッド14との間は 作動流体が封入されている流体室Lとなって いる。

 ロッドガイド15は、一枚の金属板をプレ 成形することによって形成され、外周面が ンナーチューブ11aの内周面に圧入される内 支持部15aと、同じく外周面がアウターチュ ブ11b内周面に圧入される外側支持部15bと、 れら両支持部15a、15bを連結すると共に下面 インナーチューブ11aの開口端部と当接して ッドガイド15の位置決めを行う連結部15cとを 備えている。

 内側支持部15aは、その内周面がピストン ッド14を案内する案内部分となっており、 の案内部分に圧入固定された耐磨耗性を有 る環状のブッシュ16を介してピストンロッド 14が摺動自在に案内されるようになっている

 連結部15cは、その上面外周部に環状の突 15dが設けられており、この突状15dの上面に イルシール10Aのインサートメタル3を載置す ることで、オイルシール10Aがロッドガイド15 対して正規の位置に位置決めされるように っている。

 この緩衝器20は、上記の基本構成を備え 不図示の流量調整手段により充填された作 流体の流量を調整することでピストンの移 を調整して緩衝機能を発揮する。加えて、 の緩衝器20は、上記の特徴を有する高摩擦流 体シール10Aを備えているので、この高摩擦流 体シール10Aの効果を緩衝器20として発揮する とができる。

 また、本発明の高摩擦流体シール及び緩 器は、上記の実施形態に限定されず、請求 範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で 種々の変形例、組み合わせが可能であり、 れらの変形例、組み合わせもその権利範囲 含むものである。

 また、作動流体とは、作動油、緩衝器の 動流体としての適性を備えた水を含む液体 高分子液体や、ガスと液体の混合物などを むものである。

 本発明の高摩擦流体シールは、ここに例 した緩衝器に限られず、同様の解決課題を する他の流体圧機器に使用することができ ものであり、また、緩衝器も、車両等のサ ペンションに限られず、同様の解決課題の る部分に使用することができるものである

 本発明の高摩擦流体シールは、高摩擦シ ル用であって、車両等のサスペンション用 緩衝器に用いることができるダストリップ 備えながら、流体リップからの作動流体の れ出し問題を解決することが要請される産 分野に用いることができる。

 本発明の緩衝器は、その高摩擦流体シー が上記要請を受ける場合に適している。

(a)は、本発明の高摩擦流体シールの基 となる基本的構成の流体シールの一例の上 分を示す断面図、(b)は(a)の基本原理の説明 用いる式1を示す図、(c)は(a)の使用状態にお ける流体リップの勾配面と、面圧分布と最大 面圧勾配との間の関係を示す説明図、(d)は(a) のダストリップの拡大断面図、(e)は(c)の使用 状態におけるダストリップの勾配面と、面圧 分布と最大面圧勾配との間の関係を示す説明 図 本発明の高摩擦流体シールの一例を示 図 (a)は、本発明の高摩擦流体シールの他 の上半分を示す断面図、(b)は(a)のダストリ プの拡大断面図、(c)は(b)の使用状態図、(d) (b)のダストリップの勾配面と、面圧分布と 圧勾配との間の関係を示す説明図 (a)、(b)、(c)は本発明の高摩擦流体シー の他例のダストリップ部分を示す断面図 (a)、(b)は本発明の高摩擦流体シールの 例のダストリップの先端部 分を示す拡大 面図 図3(a)の高摩擦流体シールを用いた緩衝 器の一例を示す縦断面図 本発明の背景技術であるシールを用い ガススプリングを示すもので、(a)はその縦 面図、(b)はそのシールの一部拡大断面図、( c)は(b)の一部拡大断面図

符号の説明

 1~1F ダストリップ;1a、1f、1p ダストリッ 流体側勾配面;1b、1g、1i ダストリップ外部 勾配面;1c 高勾配面;1q、1r、1t 突部分;1k 段 凹面;2 流体シールリップ;2a 流体シールリッ プ流体側勾配面;2b 流体シールリップダスト 勾配面;10~10F 高摩擦流体シール;11 シリン 本体;13 ピストンロッド;20 緩衝器;h1 流体 伸行程流体膜厚;h2 流体側圧行程流体膜厚;h3  ダスト側伸行程流体膜厚;h4 ダスト側圧行 流体膜厚;θ1 流体シールリップ流体側最大 圧勾配;θ2 流体シールリップダスト側最大 圧勾配;θ3 ダストリップ流体側最大面圧勾 ;θ4 ダストリップ外部側最大面圧勾配;θ6  ストリップ外部側最大面圧勾配;θ7 ダスト ップ流体側最大面圧勾配;β1 流体シールリ プ流体側勾配面角度;β2 流体シールリップ スト側勾配面角度;β3 ダストリップ流体側 配面角度;β4 ダストリップ外部側勾配面角 ;β5 ダストリップ流体側勾配面角度;β6 ダ トリップ外部側勾配面角度;β7 高勾配面角 ;β8 小傾斜面角度;β9 奥勾配面角度;β10 段 面勾配角度