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Title:
HYDRAULIC CONTROL UNIT FOR VEHICLE BRAKE SYSTEM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/250055
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a brake fluid pressure control device that allows brake fluid to bypass a damper that absorbs pulsations, depending on the required braking force of a vehicle. The brake fluid pressure control device (20) pertaining to the invention of the present application comprises: a discharge conduit (38) through which the brake fluid pressurized by a pump (45) is discharged; a damper (27) into which the brake fluid flows from the discharge conduit (38); and a bypass valve (39) that guides the brake fluid to selectively pass through either a damper conduit (36) where the brake fluid flowing into the damper (27) flows out or a bypass conduit (37) that bypasses the damper (27). The bypass valve (39) is equipped with a piston (391) that has a damper conduit opening (393) leading to the damper conduit (36) and a bypass conduit opening (394) leading to the bypass conduit (37).

Inventors:
NINBARI TSUTOMU (JP)
Application Number:
PCT/IB2020/054614
Publication Date:
December 17, 2020
Filing Date:
May 15, 2020
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH GMBH ROBERT (DE)
International Classes:
B60T17/02; B60T8/32; B60T8/40; B60T8/48; B60T17/04; F04B11/00; F16F9/10; F16L55/053
Foreign References:
JP2015209203A2015-11-24
DE19953001A12001-05-10
US5255963A1993-10-26
JP2011005887A2011-01-13
JPH1081224A1998-03-31
EP0407721A11991-01-16
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Claims:
〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

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【書類名】請求の範囲

【請求項 1】

ポンプ (4 5) によって昇圧されるブレ-キ液が吐出される吐出管路 (3 8) と、

前記吐出管路 (3 8) からブレ-キ液が流入するダンパ (2 7) と、

ブレ-キ液が、前記ダンパ (2 7) に流入したブレ-キ液が流出するダンパ管路 (3 6) または前記 ダンパ (2 7) を迂回するパイパス管路 (3 7) のいずれかを選択的に通るようにガイドするパイパス弁 (3 9) と、を備えるブレーキ液圧制御装置において、

前記パイパス弁 (3 9) は、前記ダンパ管路 (3 6) へ通じるダンパ管路開口 (3 9 3) と、前 記パイパス管路 (3 7) へ通じるパイパス管路開口 (3 9 4) を有するピストン (3 9 1) を備え る、

ブレ-キ液圧制御装置。

【請求項 2】

前記パイパス弁 (3 9) は、前記ダンパ管路 (3 6) に対して傾斜して配置される、

請求項 1記載のブレ-キ液圧制御装置。

【請求項 3】

前記パイパス弁 (3 9) は、前記パイパス管路 (3 7) に対して傾斜して配置される、 請求項 1または 2記載のブレ-キ液圧制御装置。

【請求項 4】

前記ダンパ管路開口 (3 9 3) は、前記ピストン (3 9 1) の軸に対し側方に設けられる、 請求項 1から 3のいずれか 1項記載のブレ-キ液圧制御装置。

【請求項 5】

前記パイパス管路開口 (3 9 4) は、前記ピストン (3 9 1) の軸に対し側方に設けられる、 請求項 1から 4のいずれか 1項記載のブレ-キ液圧制御装置。

【請求項 6】

前記ダンパ管路開口 (3 9 3) と前記パイパス管路開口 (3 9 4) は、前記ピストン (3 9 〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

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1) の軸に対して対称の位置にある、請求項 1から 5のいずれか 1項記載のブレ-キ液圧制御装置。

【請求項 7】

前記パイパス弁 (3 9) は、前記ピストン (3 9 1) をブレ-キ液の流入方向と逆向きに付勢する スプリングを有する、

請求項 1から 6のいずれか 1項記載のブレ-キ液圧制御装置。

Description:
〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

【書類名】明細書

【発明の名称】車両用のブレ-キシステムの 圧制御ユニット

【技術分野】

[ 0 0 0 1 ]

本発明は、車両用ブレ-キシステムのブレ-キ 圧制御装置に関し、特に、ブレ-キ液の液圧 を上昇さ せるポンプを備えたブレーキ液圧装置に関す るものである。

【背景技術】

[ 0 0 0 2 ]

従来のブレ-キ液圧制御装置して、マスタシ ンダとホイ-ルシリンダとを連通させる主流 と、主流路 のブレ-キ液を逃がす副流路と、副流路のポ プから主流路にブレ-キ液を供給する供給流 と、有する 液圧回 £各を備えているちのがある。

[ 0 0 0 3 ]

例えば、副流路のブレ-キ液の流れにおける 流側端部は、主流路のうちの、増圧弁を基 とするホ イ-ルシリンダ側の領域に接続されており、 流路の下流側端部は、主流路のうちの、増 弁を基準と するマスタシリンダ側の領±或に接続されて る。また、供給流路のブレーキ液の流れに ける上流側端部 は、マスタシリンダに連通し、供給流路の下 流側端部は、副流路のうちの、減圧弁を基準 とする下流側 の領域であって、且つ、その領域に設けられ ているポンプの吸込側に接続されている。ま た、主流路のうち の、副流路の下流側端部との接続部を基準と するマスタシリンダ側の領域に、回路制御弁 が設けられて おり、供給流路の途中部に吸入制御弁が設け られている。

[ 0 0 0 4 ]

例えば、増圧弁、減圧弁、ポンプ、回路制御 弁、及び吸入制御弁と、それらが組み込まれ ているハウ ジングと、それらの動作を司る電子制御ユニ ット(こよって、ブレ-キ液圧制御装置が構 される。ブレ-キ液 圧制御装置(こおいて、増圧弁、減圧弁、ポ ンプ、回路制御弁、及び吸入制御弁の動作が 制御されるこ とで、液圧回路の液圧が制御される。

[ 0 0 0 5 ] 〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

2

特に、ブレーキシステムの入力咅5 (例えばブレーキペダル等) におけるブレーキ操作の状態に関わらず、 ホイ-ルシリンダのブレ-キ液の液圧を上昇さ る必要が生じた際には、増圧弁が開き、減 弁が閉じ、 回路制御弁が閉じ、且つ、吸入制御弁が開い た状態で、ポンプが駆動される。

[ 0 0 0 6 ]

ポンプが駆動されると、ブレ-キ液に生じた 動がブレ-キシステムから車両のエンジンル- ムへと伝わって いき、騒音が発生する場合がある。この騒音 は、使用者 (ドライパ-) が不快と感じる程の大きさになる こともある。このため、ブレーキシステムの 従来の液圧制御装置には、ポンプの駆動時に 発生する脈動の低 減を図ったものも提案されている。例えば、 特許文献 1に記載のブレ-キ液圧制御装置は、 1つの液圧 回路内に 1つのポンプを備え、該ポンプの吐出側に、 ポンプから吐出されたブレ-キ液の脈動を低 さ せるダンパを備えている。

【先行技術文献】

【特許文献】

[ 0 0 0 7 ]

【特許文献 1】特表 2 0 1 7— 5 3 7 0 2 0号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

[ 0 0 0 8 ]

特許文献 1に記載のダンパは、ポンプから吐出された レ-キ液の脈動が、チュ-ブ状で弾性変形可能 な抑制要素に一旦収容されることによって、 脈動を低減させるものである。しかし、該抑 制要素に流入し たブレ-キ液は車両を制動させるホイ-ルシリ ダの液圧増加には寄与しないため、ブレ-キ 液をポンプ(こよ り自動加圧することによって車両を制動させ る場合、所望のブレ-キカを得るまでの時間 遅れが生じる。 これは、差し迫った衝突を回避するために車 両を急制動させたい場合、騒音よりも衝突の 回避または軽 減が優先されるべきであり、車両の状況に応 じて、ブレーキカの立ち上がり時間を短縮す ることのできるシ ステムであることが望ましい。

[ 0 0 0 9 ] 〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

3

本発明は、上述の課題を背景としてなされた ものであり、車両の制動モ-ドや要求される 動力に応 じて、ダンパを介さずにポンプから吐出され たブレーキ液をホイールシリンダへ通流させ ることを可能とするブレ -キ液圧制御装置を提供することを目的とす 。

【課題を解決するための手段】

[ 0 0 1 0 ]

本発明に係るブレ-キ液圧制御装置は、ポン によって昇圧されるブレ-キ液が吐出される 出管 路と、前記吐出管路からブレ-キ液が流入す ダンパと、前記ブレ-キ液が、前記ダンパに 入したブレ- キ液が流出するダンパ管路または前記ダンパ を迂回するパイパス管路のいずれかを選択的 に通るようにガ イドするパイパス弁と、を備えるブレ-キ液 制御装置(こおいて、前記パイパス弁は、 記ダンパ管路へ通 じるダンパ管路開口と、前記パイパス管路へ 通じるパイパス管路開口を有するピストンを 備える。

【発明の効果】

[ 0 0 1 1 ]

本発明に係るブレ-キ液圧制御装置では、ダ パに流入したブレ-キ液が流出するダンパ管 またはダ ンパを迂回するパイパス管路のいずれかを選 択的に通るようにガイドするパイパス弁とを 備えるブレ-キ液圧 制御装置(こおいて、前記パイパス弁は、前 記ダンパ管路へ通じるダンパ管路開口と、前 記パイパス管路 へ通じるパイパス管路開口を有するピストン を備えている。

つまり、ポンプによって加圧され脈動を伴っ たブレ-キ液を、車両の制動モ-ドや要求され 制動力に応 じて、脈動を低減するダンパ管路か、ダンパ を迂回するパイパス管路かを選択的に通過さ せることが可能 になると共に、ダンパ、ダンパ管路、および パイパス管路の配置の自由度を向上させるこ とができる 【図面の簡単な説明】

[ 0 0 1 2 ]

【図 1】本発明の実施の形態に係るブレ-キ液圧制 装置の構成の一例を表す図である。

【図 2】従来のブレ-キ液圧制御装置のダンパ部材 配置を表す図である。

【図 3】本発明の実施の形態に係るブレ-キ液圧制 装置のダンパ部材の配置を表す図である。

【図 4】本発明の実施の形態に係るブレ-キ液圧制 装置のパイパス弁の断面を表す図である。 \¥0 2020/250055 卩(:17162020 /054614

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【図 5】本発明の実施の形態に係るブレ-キ液圧制 装置のパイパス弁の動きを説明する図であ 。

【図 6】本発明の実施の形態に係るブレ-キ液圧制 装置のパイパス弁の動きを説明する図であ 。 【発明を実施するための形態】

[ 0 0 1 3 ]

以下に、本発明に係る液圧制御ユニットにつ いて、図面を用いて説明する。

【0 0 1 4】

なお、以下では、本発明に係るブレ-キ液圧 御装置を含むブレ-キシステムが、 4輪車に搭載されて いる場合について説明しているが、本発明に 係るブレ-キ液圧制御装置を含むブレ-キシス ムは、 4輪 車以外の他の車両 ( 2輪車、 トラック、パス等) に搭載されてもよい。また、以下で説明する 構成、動 作等は、一例であり、本発明に係る液圧制御 ユニットを含むブレ-キシステムは、そのよ な構成、動作等 である場合に限定されない。また、各図にお いて、同一の又は類似する部材又は部分には 、同一の符号 を付している、又は、符号を付すことを省略 している。また、細かい構造については、適 宜図示を簡略化 又は省略している。

<ブレ-キシステム、およびブレ-キ液圧制御 置の構成説明 ñ

[ 0 0 1 5 ]

図 1に示したブレーキシステムは、 4輪車用のブレーキシステムの液圧回路のう 、 1車輪へのブレーキ 系統のみを示した図である。図 1においては、ブレーキシステムは、倍力装 を用いずに運転者によるブレ -キペダルの踏力を増幅してホイールシリン に伝差するブレーキシステムに適用されて る。ただし、ブレーキ システムは、倍力装置を用いる例であっても よい。

[ 0 0 1 6 ]

ブレ-キ液圧制御装置 2 0は、第 1から第 4の 4つの液圧回路を有する。第 2から第 4の液圧回 路は第 1の液圧回路と同様の構成を有するため、図 1から省略されている。 4輪それぞれの車輪のホイ

-ルシリンダ 1 4には第 1から第 4の液圧回路を介して、マスタシリンダ 1 3からブレ-キ液が供給され る。

[ 0 0 1 7 ] 〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

5

第 1の液圧回路 3 0は、モータ 4 9により駆動されるポンプ 4 5を備えている。また、第 1の液圧回 £各 3 0は、アキュムレータ 2 5及びダンパ 2 7を備えている。

[ 0 0 1 8 ]

ポンプ 4 5は、モータ 4 9により駆動されてブレーキ液を吐出する。 ータ 4 9の駆動は、電子制御ユニ ット 1 0により制御される。なお、第 1の液圧回路 3 0に設けられるポンプ 4 5の数は一つに限られな い。

[ 0 0 1 9 ]

マスタシリンダ 1 3に連通する管路には、第 1の圧カセンサ 1 7が設けられている。第 1の圧カセン サ 1 7は、マスタシリンダ 1 3の内圧を検出する。

[ 0 0 2 0 ]

車輪の液圧ブレーキ 1 5のホイールシリンダ 1 4に連通する管路には、第 2の圧カセンサ 1 6が設け られている。第 2の圧カセンサ 1 6は、ホイールシリンダ 1 4の内圧を検出する。

[ 0 0 2 1 ]

第 1の液圧回路 3 0は、複数の電磁制御弁を備えている。複数 電磁制御弁は、常閉型でリニア 制御可能な回路制御弁 2 2と、常閉型でオンオフ制御される吸入制御 2 6と、常開型でリニア制 御可能な増圧弁 2 3と、常閉型でオンオフ制御される減圧弁 2 4を含む。

[ 0 0 2 2 ]

回路制御弁 2 2は、マスタシリンダ 1 3とポンプ 4 5の吐出側とを結ぶ ' 流路 3 2に配置されている。 回路制御弁 2 2は、リニア制御可能になっており、マスタ リンダ 1 3と増圧弁 2 3との間の流路面積 を連続的に調整する。

[ 0 0 2 3 ]

吸入制御弁 2 6は、マスタシリンダ 1 3とポンプ 4 5の吸入側とを結ぶ ' 管路 3 1に配置されている。 吸入制御弁 2 6は、マスタシリンダ 1 3とポンプ 4 5の吸入側との間を連通又は遮断する。

[ 0 0 2 4 ]

増圧弁 2 3は、回路制御弁 2 2とホイ-ルシリンダ 1 4とを結ぶ ' 管路 3 3に配置されている。増圧 弁 2 3は、リニア制御可能になっており、マスタ リンダ 1 3及び回路制御弁 2 2側から車輪の液圧ブ レ-キ 1 5のホイ-ルシリンダ 1 4側への作動油の流量を連続的に調整する。

[ 0 0 2 5 ]

減圧弁 2 4は、ポンプ 4 5の吸入側とホイ-ルシリンダ 1 4とを結ぶ ' 流路 3 4に配置されている。減 圧弁 2 4は、ポンプ 4 5の吸入側とホイ-ルシリンダ 1 4との間を連通又は遮断する。減圧弁 2 4は、 開弁状態で車輪の液圧ブレーキ 1 5のホイールシリンダ 1 4に供給されたブレーキ液をアキュムレータ 2 5 に供給することにより減圧する。減圧弁 2 4の開閉を断続的に繰り返すことにより、ホ ールシリンダ 1 4 からアキュムレータ 2 5に流れるブレーキ液の流量を調節すること できる。

[ 0 0 2 6 ]

電子制御ユニット 1 0は、例えば、周知の液圧制御動作 ( A B S制御動作、 E S P制御動作 等) に加えて、以下の液圧制御動作を実施する。

増圧弁 2 3が開放され、減圧弁 2 4が閉鎖され、回路制御弁 2 2が開放され、吸入制御弁 2 6 が閉鎖され、ブレーキペダル 1 1が操作された際に、ブレーキペダル 1 1のブレーキレパースイッチ B L Sの 検出信号及び第 1の液圧回路 3 0の圧カセンサ 1 7、 1 8の検出信号から、ホイ-ルシリンダ 1 4の 液圧の不足又は不足の可能性が検知されると 、電子制御ユニット 1 0は、アクティブ増圧制御動作を 開始する。

[ 0 0 2 7 ]

アクティブ増圧制御動作において、電子制御 ユニット 1 0は、回路制御弁 2 2を閉鎖し、吸入制御 弁 2 6を開放し、かつ増圧弁 2 3を開放した 4犬態で、モータ 4 9を,駆動させる。これにより、マスタシリ ダ 1 3からのブレーキ液が、管路 3 1、管路 3 3を介してホイールシリンダ 1 4へ流動するのを可能にす る。この時、電子制御ユニット 1 0は、減圧弁 2 4を閉鎖状態のままにすることで、ホイール リンダ 1 4 からアキュムレータ 2 5へのブレーキ液の流動を制限する。また、 子制御ユニット 1 0は、 ±曽圧弁 2 3を リニア制御することによってホイールシリン ダ 1 4のブレーキ液の液圧を調整する。

[ 0 0 2 8 ]

第 1の液圧回路 3 0の液圧の不足の解消又は回避が検知される 、電子制御ユニット 1 0は、回 〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

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路制御弁 2 2を開放させ、吸入制御弁 2 6を閉鎖させ、且つ、ポンプ 4 5の駆動を停止することで、ア クティブ増圧制御動作を終了する。

[ 0 0 2 9 ]

ここで、ポンプ 4 5が駆動されると、ブレ-キ液に生じた脈動は ホイ-ルシリンダ 1 4まで伝わっていくこ とがある。このため、ポンプ 4 5の吐出側にダンパ 2 7を設け、脈動を伴ったブレーキ液を一旦ダ パに収 容することによって脈動を低減させる液圧回 路が公知である。しかし、緊急ブレ-キのよ に、ブレ-キ液の 液圧をホイ-ルシリンダに直ちに伝達する必 がある場合、一旦ダンパに収容されるブレ- 液はホイ-ル シリンダには流動しないため、車両制動力の 立ち上がりが遅れるという問題があった。

<従来のダンパ部材の配置>

[ 0 0 3 0 ]

図 2を用いて、従来のブレ-キ液圧制御装置のダ パ部材の配置およびブレ-キ液の流れについ て説 明する。

【0 0 3 1】

ポンプ 4 5から吐出されたブレ-キ液が通る吐出管路 3 8上にダンパ 2 7が配置され、ダンパ 2 7の 下流には、絞り 2 8と逆止弁 2 9が配置される。

[ 0 0 3 2 ]

ポンプ 4 5は 2つのポンプ部材 (図示せず) を備えたプランジャ型ポンプとして構成され ており、これら 2つのポンプ部材は、モータ 4 9によって偏心体を用いて駆動される。ポン 部材は運転中にブレーキ液 を、吐出管路 3 8を通して圧送し、この際に液圧を伴ったブ -キ液の流れを生じさせる。このブレ-キ液 は、ポンプ部材に交互に作用するプランジャ に基づいて脈動する。ポンプ 4 5は、液圧ハウジング 2 1に 配置されていて、脈動されたブレ-キ液を吐 管路に圧送する。

[ 0 0 3 3 ]

ダンパ 2 7は、ブレーキ液の脈動を低減するために用 られ、そのために減衰室を内咅 こ有している。ポ ンプにより圧送されるブレ-キ液は、減衰室 一旦流入する。その後、ダンパ 2 7の減衰室から流出した ブレーキ液は、絞り 2 8を介して管路 3 3に流出する。絞り 2 8は可変の絞り作用によって調節可能に 〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

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構成されていても良い。

<本発明に係るダンパ部材の配置の例 ñ

[ 0 0 3 4 ]

図 3を用いて、本発明に係るダンパ部材の配置 よびブレ-キ液の流れについて説明する。尚 従来の ダンパ部材の配置と同様の構成については、 図 3において同じ符号を用いており、図 2で説明したものと 同様の作用、機能をもたらす。

[ 0 0 3 5 ]

図 3におけるダンパ部材の配置は、図 2の配置とは異なり、パイパス管路 3 7およびパイパス弁 3 9 が設けられている。パイパス弁 3 9は、ポンプ 4 5によって生じる液圧を伴ったブレーキ液の 圧 に基づ いて制御可能である。パイパス弁 3 9は、通常の位置 (液圧を伴ったブレ-キ液の流れがない場合 位 置) において、ポンプ 4 5から吐出されるブレーキ液がダンパ管路 3 6を通過するように設定される。

[ 0 0 3 6 ]

パイパス弁 3 9を通過するブレ-キ液の液圧が比較的低い液 、例えば 2 0パ-ル未満の場合、パイ パス弁 3 9は通常状態の位置にとどまるため、ブレ-キ はダンパ管路を通過する。一方、パイパス 3 9を通過するブレ-キ液の液圧が比較的高い液 、例えば 2 0パ-ル以上の場合、パイパス弁 3 9はブ レ-キ液がパイパス管路 3 7を通過する位置に切り替わる。このため、 イパス弁 3 9は、液圧が比較的 高い場合、ブレーキ液をダンパ 2 7および絞り 2 8を迂回するようにガイドする。

[ 0 0 3 7 ]

さらに、ダンパ管路 3 6に設けられたダンパ 2 7の下流およびパイパス管路 3 7には、逆止弁 2 9、 3 5が設けられている。逆止弁 2 9、 3 5は、逆止弁 2 9、 3 5の下¾¾において上¾¾よりも高い;夜圧 流体圧力が発生すると、閉鎖されるように構 成される。逆止弁 2 9 , 3 5が閉鎖しており、かつ、パイパ ス弁 3 9がダンパ管路 3 6を閉鎖する場合は、パイパス弁 3 9の下流に配置されるダンパ 2 7を、ブレ -キ液圧制御装置の管路システムから完全に 体的に分離する。

<本発明に係るパイパス弁の断面図の説明>

[ 0 0 3 8 ] 〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

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図 4は、ブレ-キ液の液圧に依存して制御可能な イパス弁の断面を示している。

パイパス弁 3 9は、カップ状のピストン 3 9 1及びスプリング 3 9 2を有している。

スプリング 3 9 2の一端はピストン 3 9 1の底部に結合され、他の一端は吐出管路 3 8の終端部に 結合されており、スプリング 3 9 1はポンプにより昇圧されたブレ-キ液の流入 向と逆向きにピストン 3 9 1を付勢している。またピストン 3 9 1の外壁には、ブレーキ液がピストンの外壁 通じて吐出管路 3 8に逆流しないように、シールリング 3 9 5が設けられている。

[ 0 0 3 9 ]

図 4において、ピストン 3 9 1は通常の位置にあることを示しており、ピ トン 3 9 1が通常状態で保 持されるよう、ピストンの開口咅 こ金属リング 3 9 6が設けられている。スプリング 3 9 2は実施例におい てはコイル状のスプリングであり、パイパス 弁 3 9を通過するブレ-キ液の液圧が比較的低い液 、具体 的には 2 0パ-ル未満である場合、スプリングは図 4が示す位置に保持されるよう、パネ定数が 定され ている。尚、ブレーキ液の液圧により所定の 力がピストンに加わるときにスプリング 3 9 2の収縮がされるよ う、ばね定数が予め調整されている。

[ 0 0 4 0 ]

ピストン 3 9 1はさらに、ピストンの軸に対して側方にダ パ管路開口 3 9 3およびパイパス管路開口 3 9 4を備えている。実施例では、ダンパ管路開 3 9 3とパイパス管路開口 3 9 4はピストン 3 9 1の軸方向に対し対称の位置に配置されてお 、ピストンの加工がされやすく形成されて る。ただし、ダ ンパ管路開口 3 9 3とパイパス管路開口 3 9 4の配置はこの実施例には限定されず、ダン 管および パイパス管路の配置に応じて適宜配置を変え ても良い。通常の位置において、ダンパ管路 開口はダンパ 管路 3 6に通じており、パイパス管路開口 3 9 4は吐出管路 3 8により閉鎖されている。

【0 0 4 1】

パイパス弁 3 9を通過するブレ-キ液の液圧が比較的高い液 、具体的には 2 0パ-ル以上になる と、スプリング 3 9 2の付勢力に抗してピストン 3 9 1は、図 4において下方に移動する。この時、ダンパ 管路開口 3 9 3は吐出管路 3 8により閉鎖され、パイパス管路開口 3 9 4はパイパス管路 3 7に通 じる。尚、ダンパ管路開口 3 9 3およびパイパス管路開口 3 9 4は図 4のように段部を有しており、絞 〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

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り効果を奏するように構成されている。

<パイパス弁の動きの説明>

[ 0 0 4 2 ]

図 5は、パイパス弁 3 9の 2つの弁位置を示している。図 5は、パイパス弁の通常の位置、または比 較的低い液圧のブレ-キ液がパイパス弁を通 する際のパイパス弁の位置を示している。 6は、比較的 高い液圧のブレーキ液がパイパス弁を通過す る際のパイパス弁の位置を示している。

[ 0 0 4 3 ]

ダンパ 2 7の内部には、脈動を伴ったブレ-キ液が収容 れる弾性変形可能な抑制要素 2 7 1が設 けられる。ダンパ 2 7の下方には、吐出管路 3 8とダンパ 2 7を接続するようにダンパ管路 3 6が設け られる。尚、実施例では、吐出管路 3 8からダンパ 2 7にブレ-キ液が流入する際に通過するダンパ 入管路 3 6 3と、ブレーキ液がダンパ 2 7から流出する際に通過するダンパ流出管路 3 6 匕がダンパ 2 7の軸と略平行に設けられている。また、ダ パ流入管路 3 6 3およびダンパ流出管路 3 6 匕と平行に パイパス管路 3 7が吐出管路 3 8と接続されている。

[ 0 0 4 4 ]

実施例においては、ダンパ流入管路 3 6 3とパイパス管路 3 7は吐出管路 3 8を隔てて反対側に 配置され、パイパス弁 3 9はダンパ流入管路 3 6 3 とパイパス管路 3 7に対して傾斜して配置されてい る

具体的には、パイパス弁の摺動方向とダンパ 流入管路 3 6 3とで形成される角度が鈍角となるよう (こ、また、パイパス弁の摺動方向とパイパ ス管路 3 7とで形成される角度が鋭角となるようにそ ぞれ配 置されている。

[ 0 0 4 5 ]

図 5における破線矢印は、比較的低い液圧のブ -キ液がパイパス弁を通過する際のブレ-キ液 の流 れを示している。吐出管路 3 8からピストン 3 9 1に流入したブレーキ液は、ダンパ管路開口 3 9 3、ダ ンパ流入管路 3 6 3を介して、ダンパ 2 7の抑制要素 2 7 1に収容される。この時、パイパス管路開 口 3 9 4は吐出管路 3 8により閉鎖されているため、パイパス管路 口 3 9 4からブレーキ液が流出し 〇 2020/250055 卩(:17132020 /054614

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ない構造となっている。その後、ブレ-キ は絞り 2 8を有するダンパ流出管路 3 6 匕を通過し、管路 3

3へ ¾¾出される。

[ 0 0 4 6 ]

図 6における破線矢印は、比較的高い液圧を伴 たブレ-キ液がパイパス弁を通過する際のブ -キ液 の流れを示している。吐出管路 3 8からピストン 3 9 1に流入したブレーキ液は、パイパス管路開 3 9 4、パイパス管路 3 7を介して、直接管路 3 3へ流出する。この時、ダンパ管路開口 3 9 3は吐出管 路により閉鎖されているため、ダンパ管路開 口を通じてブレーキ液が流出することはない 。従い、ダンパ 2 7および絞り 2 8を迂回して管路 3 3に至ることが可能となる。

<本発明のブレ-キ液圧制御装置の効果>

[ 0 0 4 7 ]

本実施の形態に係るパイパス弁およびパイパ ス管路を備えるブレ-キ液圧制御装置の効果 ついて説 明する。

[ 0 0 4 8 ]

本発明に係るブレ-キ液圧制御装置は、パイ ス弁 3 9のピストン 3 9 1(こ、ダンパ管路 3 6へ通じ るダンパ管路開口 3 9 3と、パイパス管路 3 7へ通じるパイパス管路開口 3 9 4を有する構成としたの で、車両の制動モ-ドや要求される制動力に じて、脈動を低減するダンパ管路か、ダン を迂回するパ イパス管路かを選択的に通過させることが可 能になると共に、ダンパ管路とパイパス管路 の配置の自由度 を向上させることが可能となる。

[ 0 0 4 9 ]

本発明に係るブレ-キ液圧制御装置は、パイ ス弁 3 9がダンパ管路 3 6またはパイパス管路 3 7に 対して傾斜して配置され、また、ダンパ管路 開口 3 9 3またはパイパス管路開口 3 9 4はピストン 3 9 1の軸に対し、側方に設けられるため、パイ ス弁 3 9、ダンパ管路 3 6、およびパイパス管路全体を] ンパクトに納めることが可能となるとともに 、パイパス弁の摺動距離を縮小させることが 可能となる。

【符号の説明】

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1 0 電子制御ユニット、 2 0 ブレ-キ液圧制御装置、 2 7 ダンパ、 2 8 絞り、 3 6 ダン パ管路、 3 7 パイパス管路、 3 8 吐出管路、 3 9 パイパス弁、 4 5 ポンプ、 3 9 1 ピスト ン、 3 9 2 スプリング、 3 9 3 ダンパ管路開口、 3 9 4 パイパス管路開口、 3 9 5 シ-ルリン グ、 3 9 6 金属リング。