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Title:
HYDRAULIC CONTROL UNIT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/132858
Kind Code:
A1
Abstract:
A hydraulic control unit that even when the oil temperature is low and the viscosity of operating oil is high, inhibits any air suction by oil pump, thereby enhancing the efficiency of the oil pump. The hydraulic control unit comprises oil pan (25); oil pump (2); strainer (24) disposed between the oil pan (25) and the oil pump (2); pressure regulator valve (4) for regulating the pressure of operating oil fed from the oil pump (2) to a given pressure; oil cooler (5) for cooling the operating oil fed after having undergone the pressure regulation by the pressure regulator valve (4); and cooler bypass valve (6) with its input port (6a) connected to cooler feed oil channel (p2) for flow of the operating oil fed to the oil cooler (5), the cooler bypass valve adapted to, when the pressure of operating oil within the cooler feed oil channel (p2) is a given opening valve pressure or higher, bring the input port (6a) into communication with output port (6b), and further comprises cooler bypass oil channel (p3) connecting the output port (6b) of the cooler bypass valve (6) to suction oil channel (p1) between the suction port (21a,22a) of the oil pump (2) and the strainer (24).

Inventors:
SHIMIZU TETSUYA (JP)
NOGUCHI AKIRA (JP)
NODA KAZUYUKI (JP)
YOSHIDA MASAKI (JP)
MATSUBARA TOORU (JP)
KUMAZAKI KENTA (JP)
TABATA ATSUSHI (JP)
IBARAKI RYUJI (JP)
IWASE YUJI (JP)
KAKINAMI TAKUMA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/052423
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
February 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
SHIMIZU TETSUYA (JP)
NOGUCHI AKIRA (JP)
NODA KAZUYUKI (JP)
YOSHIDA MASAKI (JP)
MATSUBARA TOORU (JP)
KUMAZAKI KENTA (JP)
TABATA ATSUSHI (JP)
IBARAKI RYUJI (JP)
IWASE YUJI (JP)
KAKINAMI TAKUMA (JP)
International Classes:
F16H57/02; F16H61/00; F16H57/04; F16H59/72
Foreign References:
JP2006291981A2006-10-26
JP2002340160A2002-11-27
JP2005273880A2005-10-06
JPS5740147A1982-03-05
JPH06272762A1994-09-27
JP2000018380A2000-01-18
Attorney, Agent or Firm:
KITAMURA, Shuichiro (Nakanoshima 2-chomeKita-ku, Osaka-shi, Osaka 05, JP)
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Claims:
 オイルパンと、オイルポンプと、前記オイルパンと前記オイルポンプの吸入ポートとの間に設けられたストレーナと、前記オイルポンプから供給される作動油の油圧を所定圧に調圧する調圧弁と、前記調圧弁による調圧後の作動油が供給され、当該作動油の冷却を行うオイルクーラと、前記オイルクーラへ供給される作動油が流れるクーラ供給油路に入力ポートが接続され、前記クーラ供給油路内の作動油の油圧が所定の開弁圧以上となったときに前記入力ポートを出力ポートに連通させるクーラバイパス弁とを備え、
 前記クーラバイパス弁の前記出力ポートを、前記オイルポンプの前記吸入ポートと前記ストレーナとの間の吸入油路に接続するクーラバイパス油路を備える油圧制御装置。
 前記オイルクーラの圧力損失と、前記クーラバイパス弁の前記開弁圧との関係が、所定の第一温度領域の油温では、前記クーラ供給油路を流れる全油量の90%以上が前記オイルクーラへ供給され、前記第一温度領域より低温の第二温度領域の油温では、前記クーラ供給油路を流れる全油量の90%以上が前記クーラバイパス弁を通って前記クーラバイパス油路へ供給されるように設定されている請求項1に記載の油圧制御装置。
 前記クーラバイパス弁の前記入力ポートと前記オイルクーラとの間の前記クーラ供給油路中に温度調整弁を備え、
 前記温度調整弁は、所定の第一温度領域の油温では、前記オイルクーラへ作動油を供給し、前記第一温度領域より低温の第二温度領域の油温では、前記吸入油路に接続された第二クーラバイパス油路へ作動油を供給するように流路を切り替える請求項1に記載の油圧制御装置。
 前記オイルクーラを通過した作動油は、前記オイルパンへ排出される請求項1から3のいずれか一項に記載の油圧制御装置。
 前記オイルクーラを通過した作動油は、前記吸入油路に接続されたクーラ排出油路へ供給され、前記クーラ排出油路中にサブストレーナが設けられている請求項1に記載の油圧制御装置。
 前記調圧弁の排出ポートを、前記吸入油路に接続する帰還油路を備える請求項1から5のいずれか一項に記載の油圧制御装置。
 前記調圧弁として、前記オイルポンプから供給される作動油の油圧を所定の第一圧に調圧する第一調圧弁と、前記第一調圧弁による調圧後の作動油の油圧を前記第一圧より低い所定の第二圧に調圧する第二調圧弁とを有し、前記第二圧に調圧後の作動油が、前記オイルクーラへ供給される請求項1から6のいずれか一項に記載の油圧制御装置。
 前記オイルポンプとして、第一オイルポンプと第二オイルポンプとを有し、
 前記第一オイルポンプ及び前記第二オイルポンプは、それぞれ逆流防止弁を介して前記調圧弁へ作動油を供給する請求項1から7のいずれか一項に記載の油圧制御装置。
 車両用駆動装置の各部に作動油を供給する油圧制御装置であって、
 前記オイルクーラへ供給される作動油は、前記調圧弁による調圧後、前記車両用駆動装置の各部を通らずに供給される請求項1から8のいずれか一項に記載の油圧制御装置。
 前記調圧弁による調圧後の作動油が、前記オイルクーラへ供給される作動油と分離されて前記車両用駆動装置の潤滑油路へ供給される請求項9に記載の油圧制御装置。
Description:
油圧制御装置

 本発明は、例えば自動変速機やハイブリ ド車用駆動装置などの車両用駆動装置等に 動油を供給するための油圧制御装置に関す 。

 自動変速機などの車両用駆動装置に作動油 供給するための油圧制御装置に関する技術 して、例えば下記の特許文献1には、以下の ようなハイブリッド駆動装置の油圧制御装置 の技術が開示されている。この油圧制御装置 は、機械式オイルポンプ及び電動オイルポン プの2種類のオイルポンプを備えており、オ ルパンからストレーナを介して吸入した作 油をオイルポンプから吐出することにより 圧を発生させる。そして、オイルポンプで 生された油圧は、調圧弁により所定のライ 圧に調圧されて各部へ供給される。調圧後 作動油の供給先には、ハイブリッド駆動装 の各部の潤滑油路や摩擦係合要素の動作制 用の制御弁等が含まれる。また、調圧後の 動油の供給先には、作動油を冷却するため オイルクーラも含まれる。この油圧制御装 では、オイルクーラの上流側にクーラバイ ス弁としてのチェックバルブが設けられて り、オイルクーラへ供給される作動油の油 が高すぎる場合には、クーラバイパス弁が いて作動油をドレンする。これにより、オ ルクーラに過大な油圧が作用しないような 成となっている。そして、この油圧制御装 では、オイルクーラを通過した作動油、ク ラバイパス弁が開いた際にドレンされる作 油、或いは各部の潤滑油路へ供給された作 油は、いずれもオイルパンへ排出される構 となっている。

特開2006-291981号公報

 しかし、上記のような従来の構成では、 下のような課題が存在する。すなわち、油 が低く作動油の粘性が高い状態では、作動 が車両用駆動装置の各部に留まる時間が長 なるため、オイルパンに戻るまでに時間を する。したがって、オイルパン内の作動油 液面が低下し、車両の走行状態によっては オイルポンプが空気を吸い込み、油圧が一 的に低下する場合が生じ得る。

 また、オイルパンへ戻った作動油は、再 ストレーナを介して吸引されてオイルポン により吐出される。ここで、作動油がスト ーナを通過する際には圧力損失が生じ、特 油温が低く作動油の粘性が高い状態ではそ 圧力損失が大きくなる。したがって、特に 温が低い場合に、ストレーナを通過する作 油の量が多いと、オイルポンプの効率が低 する。

 本発明は、上記の課題に鑑みてなされた のであり、その目的は、油温が低く作動油 粘性が高い状態でも、オイルポンプが空気 吸い込むことを抑制できるとともに、オイ ポンプの効率を高めることができる油圧制 装置を提供することにある。

 上記目的を達成するための本発明に係る 圧制御装置の特徴構成は、オイルパンと、 イルポンプと、前記オイルパンと前記オイ ポンプの吸入ポートとの間に設けられたス レーナと、前記オイルポンプから供給され 作動油の油圧を所定圧に調圧する調圧弁と 前記調圧弁による調圧後の作動油が供給さ 、当該作動油の冷却を行うオイルクーラと 前記オイルクーラへ供給される作動油が流 るクーラ供給油路に入力ポートが接続され 前記クーラ供給油路内の作動油の油圧が所 の開弁圧以上となったときに前記入力ポー を出力ポートに連通させるクーラバイパス とを備え、前記クーラバイパス弁の前記出 ポートを、前記オイルポンプの前記吸入ポ トと前記ストレーナとの間の吸入油路に接 するクーラバイパス油路を備える点にある

 この特徴構成によれば、作動油の油温が く粘性が高い等の理由により、オイルクー へ供給される作動油の油圧が所定の開弁圧 上となった場合に、クーラバイパス弁の出 ポート側に排出される作動油を、前記クー バイパス油路を通じて、オイルポンプの吸 ポートとストレーナとの間の吸入油路に戻 ことができる。したがって、クーラバイパ 弁の出力ポート側に排出される作動油に関 て、オイルポンプの吸引力を利用して作動 をオイルポンプの吸入ポートへ迅速に戻す とができるため、オイルポンプが空気を吸 込むことを抑制できる。また、前記クーラ イパス油路を通じて戻された作動油は、ス レーナを介さずにオイルポンプの吸入ポー に吸入されるため、作動油がストレーナを 過する際の圧力損失をなくしてオイルポン の効率を高めることができる。

 ここで、前記オイルクーラの圧力損失と 前記クーラバイパス弁の前記開弁圧との関 が、所定の第一温度領域の油温では、前記 ーラ供給油路を流れる全油量の90%以上が前 オイルクーラへ供給され、前記第一温度領 より低温の第二温度領域の油温では、前記 ーラ供給油路を流れる全油量の90%以上が前 クーラバイパス弁を通って前記クーラバイ ス油路へ供給されるように設定されている 好適である。

 この構成は、油温が低くなるに従って粘 が高くなる作動油の特性を利用して、作動 の油温が比較的低く粘性が高い状態でのオ ルクーラの圧力損失が非常に大きくなるよ にすることによってオイルクーラ側へ作動 を流れにくくするとともに、それにより高 ったクーラ供給油路内の作動油の油圧によ クーラバイパス弁が開くように、オイルク ラ及びクーラバイパス弁を設定したもので る。したがって、この構成によれば、作動 の油温が比較的低い第二温度領域内である 合に、前記クーラ供給油路を流れる作動油 ほとんどを、オイルクーラへ送ることなく 前記クーラバイパス油路を介してオイルポ プの吸入ポートへ迅速に戻すことができる よって、オイルポンプが空気を吸い込むこ を抑制できるとともに、作動油がストレー を通過する際の圧力損失をなくしてオイル ンプの効率を高めることができる。また、 のように作動油の油温が比較的低い場合に オイルクーラを通すことなく作動油を循環 せることにより、作動油の温度を早期に上 させることができる。更に、このような構 とするために、オイルクーラ及びクーラバ パス弁の特性を設定するだけで、他に弁な の装置を新たに設ける必要がないため、油 制御装置の全体を簡略化及び小型化できる ともに、製造コストの上昇を抑制すること できる。

 一方、作動油の油温が比較的高い第一温 領域内である場合には、前記クーラ供給油 を流れる作動油のほとんどをオイルクーラ 送ることになるため、作動油を効率的に冷 することができる。また、作動油の油温が 較的低く粘性が高い状態でのオイルクーラ 圧力損失が非常に大きくなるように設定し いるため、これに伴うオイルクーラの特性 して、油温が高く粘性が低い状態での作動 の冷却性能を高めることができる。以上の とから、この構成によれば、温度に起因す 作動油の特性を利用して、作動油の油温が い状態でのオイルポンプの動作の安定性及 効率の向上と、作動油の油温が高い状態で 作動油の冷却性能の向上とを両立させるこ ができる。

 また、前記クーラバイパス弁の前記入力 ートと前記オイルクーラとの間の前記クー 供給油路中に温度調整弁を備え、前記温度 整弁は、所定の第一温度領域の油温では、 記オイルクーラへ作動油を供給し、前記第 温度領域より低温の第二温度領域の油温で 、前記吸入油路に接続された第二クーラバ パス油路へ作動油を供給するように流路を り替える構成とすると好適である。

 この構成によれば、前記温度調整弁によ 作動油の流路を切り替えることにより、作 油の油温が比較的低い第二温度領域内であ 場合には、作動油を、オイルクーラへ送る となく、前記第二クーラバイパス油路を介 てオイルポンプの吸入ポートへ迅速に戻す とができる。よって、オイルポンプが空気 吸い込むことを抑制できるとともに、作動 がストレーナを通過する際の圧力損失をな してオイルポンプの効率を高めることがで る。また、このように作動油の油温が比較 低い場合に、オイルクーラを通すことなく 動油を循環させることにより、作動油の温 を早期に上昇させることができる。一方、 動油の油温が比較的高い第一温度領域内で る場合には、作動油をオイルクーラへ送り 作動油を冷却することができる。また、こ 構成によれば、オイルクーラへ作動油を供 する状態と、第二クーラバイパス油路へ作 油を供給する状態との切り替えを、温度調 弁によって高精度に行うことができる。

 また、上記の構成において、前記オイル ーラを通過した作動油は、前記オイルパン 排出される構成とすると好適である。

 この構成によれば、オイルクーラを通過 た作動油については、オイルパンへ排出さ た後、ストレーナを通って吸引されてオイ ポンプにより吐出される。したがって、オ ルクーラ内で異物が作動油に混入した場合 もストレーナにより異物を除去できるので 異物を含む作動油がオイルポンプに吸入さ ることを防止できる。

 また、前記オイルクーラを通過した作動 は、前記吸入油路に接続されたクーラ排出 路へ供給され、前記クーラ排出油路中にサ ストレーナが設けられている構成とすると 適である。

 この構成によれば、オイルクーラを通過 た作動油とクーラバイパス弁の出力ポート に排出された作動油との双方を、前記クー 排出油路及び前記クーラバイパス油路を通 て、オイルポンプの吸入ポートとストレー との間の吸入油路に戻すことができる。し がって、オイルポンプの吸引力を利用して 動油をオイルポンプの吸入ポートへ迅速に すことができるため、オイルポンプが空気 吸い込むことを抑制できる。また、前記ク ラ排出油路中にサブストレーナが設けられ いるため、オイルクーラ内で異物が作動油 混入した場合にもサブストレーナにより異 を除去できるので、異物を含む作動油がオ ルポンプに吸入されることを防止できる。

 また、前記調圧弁の排出ポートを、前記 入油路に接続する帰還油路を備える構成と ると好適である。

 この構成によれば、前記調圧弁による作 油の油圧の調圧の結果、前記調圧弁から排 された作動油も、前記帰還油路を通じて、 イルポンプの吸入ポートとストレーナとの の吸入油路に戻すことができる。これによ 、オイルポンプの吸入ポートへ戻す作動油 量を増やすことができるため、オイルポン が空気を吸い込むことを抑制できるととも 、作動油がストレーナを通過する際の圧力 失をなくしてオイルポンプの効率を高める とができる。

 また、前記調圧弁として、前記オイルポ プから供給される作動油の油圧を所定の第 圧に調圧する第一調圧弁と、前記第一調圧 による調圧後の作動油の油圧を前記第一圧 り低い所定の第二圧に調圧する第二調圧弁 を有し、前記第二圧に調圧後の作動油が、 記オイルクーラへ供給される構成とすると 適である。

 この構成によれば、例えば車両用駆動装 等の作動油の供給先の必要に応じて、前記 一圧と第二圧の2段階の油圧を供給できると ともに、そのような供給先に優先的に作動油 を供給した後の余剰の作動油を対象として、 適切にオイルクーラによる冷却を行うことが できる。

 また、前記オイルポンプとして、第一オ ルポンプと第二オイルポンプとを有し、前 第一オイルポンプ及び前記第二オイルポン は、それぞれ逆流防止弁を介して前記調圧 へ作動油を供給する構成とすると好適であ 。

 この構成によれば、例えば異なる駆動源 より駆動される2つのオイルポンプを有する 場合にも、一方のオイルポンプから吐出され た作動油が他方のオイルポンプへ逆流するこ とを防止できる。したがって、2つのオイル ンプによる作動油の吐出を適切に行うこと できる。

 また、この油圧制御装置が車両用駆動装 の各部に作動油を供給する場合に、前記オ ルクーラへ供給される作動油は、前記調圧 による調圧後、前記車両用駆動装置の各部 通らずに供給される構成とすると好適であ 。

 この構成によれば、オイルクーラへ供給 れる作動油が、クーラ供給油路へ到達する でに車両用駆動装置の各部を通ることによ 、作動油に異物が混入することを防止でき 。したがって、クーラバイパス弁の出力ポ ト側に排出される作動油を、オイルポンプ 吸入ポートとストレーナとの間の吸入油路 戻す構成とした場合にも、異物を含む作動 がオイルポンプに吸入されることを防止で る。

 また、前記調圧弁による調圧後の作動油 、前記オイルクーラへ供給される作動油と 離されて前記車両用駆動装置の潤滑油路へ 給される構成とすると好適である。

 この構成によれば、調圧弁による調圧後 作動油を車両用駆動装置の潤滑油路へ供給 つつ、余剰の作動油を対象として、適切に イルクーラによる冷却を行うことができる

本発明の第一の実施形態に係る油圧制 装置の油圧回路の構成を示す図 本発明の第二の実施形態に係る油圧制 装置の油圧回路の構成を示す図 本発明の第三の実施形態に係る油圧制 装置の油圧回路の構成を示す図

1.第一の実施形態
 本発明の第一の実施形態について図面に基 いて説明する。図1は、本実施形態に係る油 圧制御装置1の油圧回路の構成を示す図であ 。ここでは、本発明に係る油圧制御装置1を 少なくとも変速装置92を備えた車両用駆動 置の各部に作動油を供給するための装置に 用した例について説明する。

1-1.オイルポンプ周辺
 図1に示すように、本実施形態に係る油圧制 御装置1は、オイルポンプ2として、図示しな エンジンにより駆動される機械式オイルポ プ21と、電動モータ23により駆動される電動 オイルポンプ22との2つを有している。これら の機械式オイルポンプ21及び電動オイルポン 22は、それぞれ吸入ポート21a、22aから作動 を吸入し、吐出ポート21b、22bから作動油を 出する。本実施形態においては、機械式オ ルポンプ21及び電動オイルポンプ22の一方が 発明における第一オイルポンプに相当し、 方が第二オイルポンプに相当する。なお、 下の説明において、単に「オイルポンプ2」 という場合には、これらの機械式オイルポン プ21及び電動オイルポンプ22を総称するもの する。

 機械式オイルポンプ21及び電動オイルポ プ22は、吸入油路p1を介してストレーナ24に 続されている。ストレーナ24は、オイルパン 25と機械式オイルポンプ21及び電動オイルポ プ22の吸入ポート21a、22aとの間に設けられ、 オイルパン25に溜まっている作動油をオイル ンプ2が吸入する際に、作動油に含まれる異 物を除去するためのろ過器である。吸入油路 p1は、ストレーナ24と機械式オイルポンプ21の 吐出ポート21b及び電動オイルポンプ22の吐出 ート22bとを接続する油路である。この吸入 路p1は、機械式オイルポンプ21又は電動オイ ルポンプ22の作動中は、基本的に負圧状態と る。オイルパン25には、作動油が貯留され おり、潤滑油路91及び変速装置92を含む車両 駆動装置の各部を循環した後の作動油は、 イルパン25へ排出される。

 また、機械式オイルポンプ21及び電動オ ルポンプ22は、それぞれ逆流防止弁31、32を して第一油路p6へ作動油を吐出する。ここで は、機械式オイルポンプ21の下流に第一逆流 止弁31が設けられ、電動オイルポンプ22の下 流に第二逆流防止弁32が設けられている。こ らの逆流防止弁31、32は、いずれもオイルポ ンプ2側から第一油路p6側への作動油の通過を 許容するが、第一油路p6側からオイルポンプ2 側への作動油の通過を防止するものとなって いる。これにより、機械式オイルポンプ21及 電動オイルポンプ22の一方が動作している 態で、当該動作中のオイルポンプ2から吐出 れた作動油が他方のオイルポンプ2へ逆流す ることを防止している。第一油路p6は、後述 るように、第一調圧弁41に接続されている ともに、第二油路p7を介して第二調圧弁42に 続されている。これにより、機械式オイル ンプ21及び電動オイルポンプ22は、それぞれ 逆流防止弁31、32を介して第一調圧弁41及び第 二調圧弁42へ作動油を供給する構成となって る。また、第一油路p6にはリリーフ弁33が設 けられている。本例では、リリーフ弁33は、 一逆流防止弁31及び第二逆流防止弁32より下 流側であって、第一調圧弁41より上流側の第 油路p6に入力ポート33aが接続されるように けられている。このリリーフ弁33は、第一油 路p6内の作動油の油圧が所定の開弁圧以上に くなった場合に、入力ポート33aを出力ポー 33bに連通させることにより、作動油を排出 て油圧を下げるための弁である。図示は省 するが、このリリーフ弁33の出力ポート33b 、オイルパン25に接続されており、出力ポー ト33bから流出した作動油はオイルパン25へ排 される。

1-2.調圧弁周辺
 この油圧制御装置1は、オイルポンプ2から 給される作動油の油圧を所定圧に調圧する 圧弁4として、第一調圧弁41と第二調圧弁42と を有している。第一調圧弁41は、オイルポン 2から供給される作動油の油圧を所定の第一 圧PL1に調圧するための弁である。また、第二 調圧弁42は、第一調圧弁41による調圧後の作 油の油圧を第一圧PL1より低い所定の第二圧PL 2に調圧するための弁である。第一調圧弁41の 基準油室41a及び第二調圧弁42の基準油室42aへ 、それぞれ図示しないリニアソレノイド弁 ら供給される基準圧PLbの作動油が供給され 。この基準圧PLbの作動油は、第一調圧弁41 び第二調圧弁42における作動油の調圧の際の 基準となる油圧である。また、油圧制御装置 1は、第一調圧弁41の排出ポート41d及び第二調 圧弁42の排出ポート42dを、吸入油路p1に接続 る帰還油路p4を備えている。なお、図1には 第一調圧弁41及び第二調圧弁42のスプール41p 42pの位置が異なる2つの状態を左右に分けて 示しており、図中右半分はスプール41p、42pが 上方位置にある状態を示し、図中左半分はス プール41p、42pが下方位置にある状態を示して いる。また、以下の説明において、単に「調 圧弁4」という場合には、これらの第一調圧 41及び第二調圧弁42を総称するものとする。

 第一調圧弁41は、スプール41pと、このス ール41pを一端側(図1における下方側、第一調 圧弁41について以下同じ)に向けて付勢するス プリング41sとを備えている。また、第一調圧 弁41は、スプール41pの他端側(図1における上 側、第一調圧弁41について以下同じ)に設け れた基準油室41aと、スプール41pの一端側に けられたフィードバック油室41bと、調圧ポ ト41cと、排出ポート41dと、出力ポート41eと 備えている。上記の通り、基準油室41aには 基準圧PLbの作動油が供給される。一方、フ ードバック油室41bには、フィードバック圧 して、第一調圧弁41による調圧後の作動油が 供給される。したがって、スプール41pの一端 側に作用するフィードバック圧と、他端側に 作用するスプリング41sの付勢力及び基準圧PLb とのつり合いにより、スプール41pの位置が定 まる。すなわち、フィードバック圧が、スプ リング41sの付勢力と基準圧PLbとの合計より高 い場合には、スプール41pが他端側へ移動して 調圧ポート41cと排出ポート41dとの連通開口量 が大きくなり、逆に低い場合には、スプール 41pが一端側へ移動して調圧ポート41cと排出ポ ート41dとの連通開口量が小さくなる。すなわ ち、第一調圧弁41は、第一調圧弁41による調 後の油圧であるフィードバック圧に応じて 調圧ポート41cから排出ポート41dへ排出され 作動油の量を調整することにより、調圧ポ ト41cに連通する第一油路p6内の作動油の油圧 を第一圧PL1に調圧する。

 第一調圧弁41の排出ポート41dから排出さ た作動油は、帰還油路p4を通って吸入油路p1 送られる。これにより、第一調圧弁41によ 調圧の際に排出された作動油は、ストレー 24を通過することなく再びオイルポンプ2の 入ポート21a、22aに吸入される。よって、オ ルポンプ2が空気を吸い込むことを抑制でき とともに、作動油がストレーナ24を通過す 際の圧力損失をなくしてオイルポンプ2の効 を高めることができる。また、出力ポート4 1eは、第二油路p7に接続されている。そして 出力ポート41eは、フィードバック圧がスプ ング41sの付勢力と基準圧PLbとの合計より高 、スプール41pが他端側へ一定量以上移動し 際に、調圧ポート41cに連通する。この状態 は、調圧ポート41cから出力ポート41eを介し 第二油路p7へ作動油が送られる。

 第一油路p6は、車両用駆動装置の変速装 92に接続されており、第一調圧弁41により第 圧PL1に調圧後の作動油は、この変速装置92 送られる。ここで、変速装置92は、図示は省 略するが、クラッチやブレーキ等の摩擦係合 要素の動作を制御する制御弁や、この制御弁 から作動油の供給を受けて動作する摩擦係合 要素の油圧シリンダ等を備えている。また、 第一油路p6は、オリフィスOr1を介して第二油 p7に接続されている。このオリフィスOr1は 第一油路p6から第二油路p7への作動油の流入 規制することにより、第一油路p6内の作動 の油圧と第二油路p7内の作動油の油圧とをほ ぼ切り離した状態で、作動油を第二油路p7側 送る役割を果たしている。

 第二調圧弁42も第一調圧弁41とほぼ同様の 構成を有している。すなわち、第二調圧弁42 、スプール42pと、このスプール42pを一端側( 図1における上方側、第二調圧弁42について以 下同じ)に向けて付勢するスプリング42sとを えている。また、第二調圧弁42は、スプール 42pの他端側(図1における下方側、第二調圧弁4 2について以下同じ)に設けられた基準油室42a 、スプール42pの一端側に設けられたフィー バック油室42bと、調圧ポート42cと、排出ポ ト42dとを備えている。上記の通り、基準油 42aには、基準圧PLbの作動油が供給される。 方、フィードバック油室42bには、フィード ック圧として、第二調圧弁42による調圧後 作動油が供給される。したがって、スプー 42pの一端側に作用するフィードバック圧と 他端側に作用するスプリング42sの付勢力及 基準圧PLbとのつり合いにより、スプール42p 位置が定まる。すなわち、フィードバック が、スプリング42sの付勢力と基準圧PLbとの 計より高い場合には、スプール42pが他端側 移動して調圧ポート42cと排出ポート42dとの 通開口量が大きくなり、逆に低い場合には スプール42pが一端側へ移動して調圧ポート42 cと排出ポート42dとの連通開口量が小さくな 。すなわち、第二調圧弁42は、第二調圧弁42 よる調圧後の油圧であるフィードバック圧 応じて、調圧ポート42cから排出ポート42dへ 出される作動油の量を調整することにより 調圧ポート42cに連通する第二油路p7内の作 油の油圧を第二圧PL2に調圧する。

 第二調圧弁42の排出ポート42dから排出さ た作動油は、帰還油路p4を通って吸入油路p1 送られる。これにより、第二調圧弁42によ 調圧の際に排出された作動油は、ストレー 24を通過することなく再びオイルポンプ2の 入ポート21a、22aに吸入される。よって、オ ルポンプ2が空気を吸い込むことを抑制でき とともに、作動油がストレーナ24を通過す 際の圧力損失をなくしてオイルポンプ2の効 を高めることができる。

 第二油路p7は、上記のとおり、第二調圧 42のフィードバック油室42b及び調圧ポート42c に接続されており、第二油路p7内の作動油の 圧は、第二調圧弁42により第二圧PL2に調圧 れる。そして、第二油路p7は、その下流側に おいて分岐しており、分岐した一方の油路が クーラ供給油路p2となり、他方の油路が潤滑 給油路p8となっている。潤滑供給油路p8は、 車両用駆動装置の潤滑油路91に接続されてお 、第二調圧弁42により第二圧PL2に調圧後の 動油は、潤滑供給油路p8を通って潤滑油路91 送られる。なお、潤滑供給油路p8には、オ フィスOr2が設けられており、潤滑供給油路p8 を流れる作動油は、オリフィスOr2を介して潤 滑油路91に供給される。これにより、第二調 弁42による調圧後の作動油は、クーラ供給 路p2を通ってオイルクーラ5へ供給される作 油と分離されて車両用駆動装置の潤滑油路91 へ供給される。なお、潤滑油路91へ供給され 作動油は、車両用駆動装置の各部の潤滑に いられた後、最終的にオイルパン25へ排出 れる。

1-3.オイルクーラ周辺
 クーラ供給油路p2は、オイルクーラ5に接続 れており、第二圧PL2に調圧後の作動油は、 イルクーラ5へ供給される。クーラ供給油路 p2における潤滑供給油路p8との分岐点より下 側には、潤滑供給油路p8側へ流れる作動油と の流量調整のためのオリフィスOr3が設けられ ている。また、クーラ供給油路p2における更 下流側には、クーラバイパス弁6の入力ポー ト6aが接続されている。ここで、第二油路p7 らクーラ供給油路p2へ続くオイルクーラ5へ 作動油の供給経路には、例えばトルクコン ータ等の車両用駆動装置の一部は介挿され いない。したがって、オイルクーラ5へ供給 れる作動油は、第二調圧弁42による調圧後 車両用駆動装置の各部を通らずに供給され 。このため、クーラバイパス弁6の出力ポー 6b側に排出される作動油を吸入油路p1に戻す クーラバイパス油路p3中にストレーナ等の異 除去装置を備えない構成であっても、異物 含む作動油がオイルポンプ2に吸入されるこ とを防止できる。一般的に、車両用駆動装置 がトルクコンバータを備えた自動変速装置で ある場合には、オイルクーラ5へ供給される 動油は、トルクコンバータを通ってからオ ルクーラ5へ供給される構成となっているこ が多い。一方、トルクコンバータを備えな ハイブリッド車用駆動装置では、オイルク ラ5へ供給される作動油は、車両用駆動装置 の各部を通らずに供給される構成となってい ることが多い。したがって、この油圧制御装 置1の構成は、特にトルクコンバータを備え いハイブリッド車用駆動装置の各部に作動 を供給するための装置に適している。

 クーラバイパス弁6は、上記の通り、オイ ルクーラへ供給される作動油が流れるクーラ 供給油路p2に入力ポート6aが接続されている そして、このクーラバイパス弁6は、クーラ 給油路p2を流れる作動油の油圧が所定の開 圧以上となったときに入力ポート6aを出力ポ ート6bに連通させるリリーフ弁となっている すなわち、クーラバイパス弁6は、クーラ供 給油路p2に接続された入力ポート6a内の作動 の油圧が予め設定された所定の開弁圧以上 なった場合に、開弁して入力ポート6aと出力 ポート6bとを連通させる。このクーラバイパ 弁6の開弁圧の設定については、後述する。 クーラバイパス弁6の出力ポート6bは、吸入油 路p1に接続されたクーラバイパス油路p3に接 されている。このクーラバイパス油路p3は、 クーラバイパス弁6の出力ポート6bを、オイル ポンプ2の吸入ポート21a、22aとストレーナ24と の間の吸入油路p1に接続する油路である。こ ようなクーラバイパス油路p3を備えること より、クーラバイパス弁6の出力ポート6b側 排出される作動油を、オイルポンプ2の吸引 を利用して、オイルポンプ2の吸入ポート21a 、22aとストレーナ24との間の吸入油路p1へ迅 に戻すことができる。したがって、オイル ンプ2が空気を吸い込むことを抑制できると もに、作動油がストレーナ24を通過する際 圧力損失をなくしてオイルポンプ2の効率を めることができる。

 オイルクーラ5は、作動油の冷却を行う装 置である。ここでは、第二調圧弁42による調 後の作動油が、クーラ供給油路p2を通って イルクーラ5へ供給される。オイルクーラ5は 、例えば、熱交換用の細管を積層して配置す るとともに、この細管に隣接して冷却水又は 空気が流れるようにした構造を有しており、 この細管に作動油を流すことにより、作動油 と冷却水又は空気との間で熱交換を行う構成 となっている。そして、オイルクーラ5を通 した作動油は、クーラ排出油路p5を通ってオ イルパン25へ排出される。なお、オイルクー 5の具体的な構成は、特に限定されるもので はなく、公知の各種の構成を用いることがで きる。

 本実施形態においては、オイルクーラ5の 圧力損失と、クーラバイパス弁6の開弁圧と 関係が、所定の第一温度領域の油温では、 ーラ供給油路p2を流れる全油量の90%以上がオ イルクーラ5へ供給され、第一温度領域より 温の第二温度領域の油温では、クーラ供給 路p2を流れる全油量の90%以上がクーラバイパ ス弁6を通ってクーラバイパス油路p3へ供給さ れるように設定されている。ここで、オイル クーラ5の圧力損失は、作動油がオイルクー 5内を通る際の通油抵抗の大きさに応じて大 くなり、油温に応じて変化する作動油の粘 のほか、例えば、オイルクーラ5を構成する 細管の管路長、管路断面積、及び管路形状等 により決定される。また、クーラバイパス弁 6の開弁圧は、弁体の形状(特に弁体が油圧を ける面積)や弁体を付勢するばね等の付勢手 段の付勢力の大きさ等により決定される。そ して、本実施形態においては、作動油の油温 に応じて変化するオイルクーラ5の圧力損失 クーラバイパス弁6の開弁圧との関係を適切 設定することにより、作動油の油温に応じ 適切な経路に作動油を供給するように制御 る構成としている。

 すなわち、一般的に、作動油は、油温が くなるに従って粘性が低くなり、油温が低 なるに従って粘性が高くなる。そこで、本 施形態に係る油圧制御装置1では、作動油の 油温が比較的低く粘性が高い状態で、オイル クーラ5の圧力損失が非常に大きくなるよう 設定することにより、オイルクーラ5側へ作 油を流れにくくする。また、それとともに オイルクーラ5側へ作動油が流れにくいこと により高まったクーラ供給油路p2内の作動油 油圧により、クーラバイパス弁6が開くよう に、オイルクーラ5の圧力損失とクーラバイ ス弁6の開弁圧との関係を設定する。更に、 動油の油温が比較的高く粘性が低い状態で 、オイルクーラ5の圧力損失が十分に小さく 、クーラ供給油路p2内の作動油の油圧がクー バイパス弁6の開弁圧以下となるように、オ イルクーラ5の圧力損失とクーラバイパス弁6 開弁圧との関係を設定する。

 具体的には、作動油の油温が第一温度領 の下限温度以上であって作動油の粘性が比 的低い状態で、オイルクーラ5の圧力損失に よるクーラ供給油路p2内の作動油の油圧がク ラバイパス弁6の開弁圧未満となるように、 オイルクーラ5の圧力損失とクーラバイパス 6の開弁圧との関係を設定する。これにより 第一温度領域の油温で、クーラ供給油路p2 流れる作動油のほぼ全てがオイルクーラ5へ 給される。また、作動油の油温が第二温度 域の上限温度以下であって作動油の粘性が 較的高い状態で、クーラ供給油路p2内の作 油の油圧がクーラバイパス弁6の開弁圧以上 なり、更に、オイルクーラ5を流れる作動油 の量がクーラ供給油路p2を流れる全油量の10% 満となるように、オイルクーラ5の圧力損失 とクーラバイパス弁6の開弁圧との関係を設 する。これにより、第二温度領域の油温で クーラ供給油路p2を流れる全油量の90%以上が クーラバイパス弁6を通ってクーラバイパス 路p3へ供給される。

 また、オイルクーラ5の圧力損失とクーラ バイパス弁6の開弁圧との関係を設定するに して、第一温度領域及び第二温度領域は、 下のように設定すると好適である。すなわ 、本実施形態に係る油圧制御装置1は、車両 駆動装置の各部に作動油を供給するための 置であるので、第一温度領域は車両の暖気 了後(或いは走行中)の作動油の温度範囲を むように設定し、第二温度領域は車両の冷 始動等の作動油の温度範囲を含むように設 すると好適である。例えば、第一温度領域 20~130℃に設定し、第二温度領域は-30~0℃に設 定すると好適である。なお、第一温度領域に ついて下限の温度のみを設定し、第二温度領 域について上限の温度のみを設定しても好適 である。

2.第二の実施形態
 次に、本発明の第二の実施形態について説 する。図2は、本実施形態に係る油圧制御装 置1の油圧回路の構成を示す図である。この に示すように、本実施形態に係る油圧制御 置1は、クーラ供給油路p2中におけるクーラ イパス弁6の入力ポート6aとオイルクーラ5と 間に、温度調整弁7を備えるとともに、この 温度調整弁7と吸入油路p1とを接続する第二ク ーラバイパス油路p3bを備える点で、上記第一 の実施形態とは相違する。以下、本実施形態 に係る油圧制御装置1について、上記第一の 施形態との相違点を中心として詳細に説明 る。なお、特に説明しない点については、 記第一の実施形態と同様の構成となってい 。

 本実施形態においては、クーラ供給油路p 2は、温度調整弁7を介してオイルクーラ5に接 続されている。また、クーラ供給油路p2にお る温度調整弁7の上流側には、クーラバイパ ス弁6の入力ポート6aが接続されている。すな わち、この油圧制御装置1は、クーラバイパ 弁6の入力ポート6aとオイルクーラ5との間の ーラ供給油路p2中に温度調整弁7を備えてい 。クーラバイパス弁6の構成は、上記第一の 実施形態と同様であり、クーラバイパス弁6 出力ポート6bは、吸入油路p1に接続されたク ラバイパス油路p3に接続されている。

 温度調整弁7は、作動油の油温に応じて流 路を切り替えるサーモスタット弁である。本 実施形態においては、温度調整弁7は、入力 ート7aがクーラ供給油路p2の上流側に接続さ 、第一出力ポート7bがオイルクーラ5に接続 れるクーラ供給油路p2の下流側に接続され 第二出力ポート7cが第二クーラバイパス油路 p3bに接続されている。そして、この温度調整 弁7は、所定の第一温度領域の油温では、オ ルクーラ5へ作動油を供給し、第一温度領域 り低温の第二温度領域の油温では、吸入油 p1に接続された第二クーラバイパス油路p3b 作動油を供給するように流路を切り替える すなわち、この温度調整弁7は、作動油の油 が比較的高温の第一温度領域の場合には、 力ポート7aと第一出力ポート7bとを連通させ 、作動油をオイルクーラ5へ供給する。一方 この温度調整弁7は、作動油の油温が比較的 温の第二温度領域の場合には、入力ポート7 aと第二出力ポート7cとを連通させ、作動油を 第二クーラバイパス油路p3bへ送る。本実施形 態においては、第二クーラバイパス油路p3bは 、クーラバイパス油路p3に接続されており、 ーラバイパス油路p3を介して吸入油路p1に接 続されている。なお、第二クーラバイパス油 路p3bを、クーラバイパス油路p3とは別個に構 しても好適である。

 ここで、第一温度領域及び第二温度領域 、上記第一の実施形態と同様に設定すると 適である。すなわち、本実施形態に係る油 制御装置1は、車両用駆動装置の各部に作動 油を供給するための装置であるので、第一温 度領域は車両の暖気終了後(或いは走行中)の 動油の温度範囲を含むように設定し、第二 度領域は車両の冷間始動等の作動油の温度 囲を含むように設定すると好適である。但 、本実施形態においては、温度調整弁7の過 渡特性にもよるが、上記第一の実施形態の構 成と比べて、第一温度領域と第二温度領域と の間をより近接させ、作動油の供給路の切り 替えを上記第一の実施形態よりも高精度に行 うことが可能である。したがって、例えば、 第一温度領域は15~130℃に設定し、第二温度領 域は-30~5℃に設定すると好適である。なお、 一温度領域について下限の温度のみを設定 、第二温度領域について上限の温度のみを 定しても好適である。また、これら第一温 領域と第二温度領域との間の過渡領域では 温度調整弁7は、オイルクーラ5と第二クー バイパス油路p3bとの両方に作動油を配分す 構成とすることができる。

3.第三の実施形態
 次に、本発明の第三の実施形態について説 する。図3は、本実施形態に係る油圧制御装 置1の油圧回路の構成を示す図である。この に示すように、本実施形態に係る油圧制御 置1は、オイルクーラ5を通過した作動油が、 吸入油路p1に接続されたクーラ排出油路p5へ 給される構成となっているとともに、クー 排出油路p5中にサブストレーナ8が設けられ いる点で、上記第一の実施形態とは相違す 。以下、本実施形態に係る油圧制御装置1に いて、上記第一の実施形態との相違点を中 として詳細に説明する。なお、特に説明し い点については、上記第一の実施形態と同 の構成となっている。

 本実施形態においては、オイルクーラ5を 通過した作動油が流れるクーラ排出油路p5が クーラバイパス油路p3に接続されている。 なわち、クーラ排出油路p5は、クーラバイパ ス油路p3を介して吸入油路p1に接続されてい 。なお、クーラバイパス弁6の構成は、上記 一の実施形態と同様である。よって、クー バイパス弁6の入力ポート6aは、オイルクー へ供給される作動油が流れるクーラ供給油 p2に接続されており、出力ポート6bは、吸入 油路p1に接続されたクーラバイパス油路p3に 続されている。したがって、本実施形態に る油圧制御装置1の構成によれば、オイルク ラ5を通過した作動油をクーラ排出油路p5及 クーラバイパス油路p3を通じて、また、ク ラバイパス弁6の出力ポート6b側に排出され 作動油をクーラバイパス油路p3を通じて、共 にオイルポンプ2の吸入ポート21a、22aとスト ーナ24との間の吸入油路p1に戻すことができ 。したがって、オイルポンプ2の吸引力を利 用して作動油をオイルポンプ2の吸入ポート21 a、22aへ迅速に戻すことができるため、オイ ポンプ2が空気を吸い込むことを抑制できる また、このように吸入油路p1へ戻された作 油は、ストレーナ24を介さずにオイルポンプ 2の吸入ポート21a、22aに吸入されるため、作 油がストレーナ24を通過する際の圧力損失を なくしてオイルポンプ2の効率を高めること できる。

 また、クーラ排出油路p5中には、サブス レーナ8が設けられている。サブストレーナ8 は、オイルクーラ5を通過した作動油に含ま る異物を除去するためのろ過器である。こ ようにしたことにより、オイルクーラ5内で 物が作動油に混入した場合にもサブストレ ナ8により異物を除去できるので、異物を含 む作動油がオイルポンプ2に吸入されること 防止できる。なお、本実施形態においては クーラ排出油路p5におけるサブストレーナ8 り上流側には、クーラ排出油路p5内の空気を 抜くためのエア抜き用弁9が設けられている

4.その他の実施形態
(1)上記第一の実施形態及び第二の実施形態に おける、第一温度領域及び第二温度領域の設 定例は、油圧制御装置1を車両用駆動装置の 部に作動油を供給するための装置に適用す 場合の単なる一例である。したがって、第 温度領域及び第二温度領域を、上記の例と 異なる温度領域に設定することも当然に可 である。

(2)上記の各実施形態においては、油圧制御 装置1が、調圧弁4の排出ポート41d、42dを、吸 油路p1に接続する帰還油路p4を備える構成を 例として説明した。しかし、本発明の適用範 囲はこれに限定されない。したがって、帰還 油路p4を備えない構成とすることも可能であ 。

(3)上記の各実施形態においては、機械式オ イルポンプ21と電動オイルポンプ22の2つのオ ルポンプ2を備える構成を例として説明した 。しかし、本発明の適用範囲はこれに限定さ れない。したがって、オイルポンプ2を一つ け備える構成とし、或いは3つ以上のオイル ンプ2を備える構成とすることも本発明の好 適な実施形態の一つである。

(4)上記の各実施形態においては、第一調圧 弁41と第二調圧弁42の2つの調圧弁4を備える構 成を例として説明した。しかし、本発明の適 用範囲はこれに限定されない。したがって、 調圧弁4を一つだけ備える構成とし、或いは3 以上の調圧弁4を備える構成とすることも本 発明の好適な実施形態の一つである。

(5)上記の各実施形態においては、油圧制御 装置1を、自動変速機やハイブリッド車用駆 装置などの車両用駆動装置等に作動油を供 するための装置に適用した場合の例につい 説明した。しかし、本発明の適用範囲はこ に限定されない。したがって、車両用駆動 置以外の油圧機器等へ作動油を供給するた の油圧制御装置1として本発明を適用するこ も可能である。

 本発明は、例えば自動変速機やハイブリ ド車用駆動装置などの車両用駆動装置等に 動油を供給するための油圧制御装置に好適 利用することができる。